JP5115495B2 - 液晶表示素子及び放送受信装置 - Google Patents

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Description

この発明は、放送波を受信して画像を表示するテレビジョン受信機に関する。
テレビジョン放送を受信し、その映像を表示する放送受信機として、液晶表示素子を用いることによって、その奥行きを小さくした薄型の液晶テレビジョン受信機が知られている。
この液晶テレビジョン受信機に用いられる液晶表示素子としては、液晶分子を対向する基板間でツイスト配向させたツイストネマチック型液晶表示素子(TN液晶表示素子)、液晶分子を基板間で垂直に初期配向させた液晶層を有する垂直配向型の液晶表示素子(VA)、液晶分子を基板面と平行な面内でその向きを制御するようにした横電界型液晶表示素子(IPS)等が用いられている。
これらの液晶表示素子のうち、TN型液晶表示素子としては、一対の基板間に、液晶分子が実質的に90゜の捩れ角でツイスト配向する液晶層を挟持した液晶セルと、この液晶セルを挟んで配置された一対の偏光板とを備え、前記一対の偏光板の一方を、前記液晶セルの一方の基板の配向処理の方向に対して、吸収軸を45゜で交差する方向に向けて配置した液晶表示素子が知られている(特許文献1参照)。
このTN液晶表示素子は、コントラストを向上させ、且つ中間諧調における諧調反転を改善することができる。また、この液晶表示素子において、前記液晶セルと一対の偏光板との間それぞれに、視野角補償板を配置し、さらには位相差板を配置することにより視野角特性の改善をはかることができる。そして、これらのTN液晶表示素子は、その構造が単純で且つ、製造プロセスが成熟しているため、特性が安定した液晶表示素子を量産することができる、という優れた表示素子である。
特許文献:特開2006−285220号公報
しかし、上述したTN型液晶表示素子は、種々の方向から観察されるテレビジョン受信機としては、透過率の視角依存性が大きく、十分に広い視野角特性が得られない。
この発明は、透過率の角度依存性を改善した広視野角型の液晶表示素子と、この広視野角型の液晶表示素子を用いた放送受信装置を提供することを目的としたものである。
上述した目的を達成するため、この発明の液晶表示素子の一様態は、互いに対向する内面それぞれに、少なくとも1つの電極と、この電極を覆う配向膜とが形成された一対の基板間に液晶分子をツイスト配向させた液晶層を挟持してなる液晶セルと、この液晶セルの両側に配置され、それぞれが、直線偏光を透過させる透過軸と、この透過軸と直交する方向に吸収軸とを有する偏光層と、この偏光層を支持する少なくとも1つの基材とからなる第1及び第2の偏光板と、前記液晶セルと前記第1及び第2の偏光板の間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記液晶セルの基板面と平行な面内での位相差と、前記基板面に垂直な面内での位相差とを持った、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1及び第2の視野角補償層と、観察側とは反対側の偏光板の背面側に配置されたバックライトと、を備え、前記第1の偏光板の第1の偏光層と前記第2の偏光板の第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1と第2の視野角補償層を含み且つ前記液晶層を除いた他の複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内での位相差と前記光学層の層厚との積からなる厚さ方向リタデーションの合計値が、前記第1と第2の基板の前記電極間に前記液晶分子が前記基板面に対して立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの前記液晶層の前記基板面に垂直な面内での位相差とその液晶層厚との積からなる液晶層厚方向リタデーションを相殺する値に設定されており、前記液晶層厚方向リタデーションは、前記液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δndの値に、前記基板面に対する前記液晶分子のプレチルト角と前記液晶分子が立ち上がり配向するのに十分な高い電圧の値に応じて選択される0.72〜0.89の範囲の係数を乗じて算出された値である、ことを特徴とする。
また、上述した目的を達成するため、この発明の液晶表示素子の一様態は、互いに対向する内面それぞれに、少なくとも1つの電極と、この電極を覆う配向膜とが形成された一対の基板間に液晶分子をツイスト配向させた液晶層を挟持してなる液晶セルと、この液晶セルの両側に配置され、それぞれが、直線偏光を透過させる透過軸と、この透過軸と直交する方向に吸収軸とを有する偏光層と、この偏光層を支持する少なくとも1つの基材とからなる第1及び第2の偏光板と、前記液晶セルと前記第1及び第2の偏光板の間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記液晶セルの基板面と平行な面内での位相差と、前記基板面に垂直な面内での位相差とを持った、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1及び第2の視野角補償層と、観察側とは反対側の偏光板の背面側に配置されたバックライトと、を備え、前記第1の偏光板の第1の偏光層と前記第2の偏光板の第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1と第2の視野角補償層を含み且つ前記液晶層を除いた他の複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内での位相差と前記光学層の層厚との積からなる厚さ方向リタデーションの合計値が、前記第1と第2の基板の前記電極間に前記液晶分子が前記基板面に対して立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの前記液晶層の前記基板面に垂直な面内での位相差とその液晶層厚との積からなる液晶層厚方向リタデーションを相殺する値に設定されており、前記第1の偏光層と前記第2の偏光層との間の前記液晶層を含む前記複数の光学層それぞれの、前記基板面と平行な面内での面内位相差と前記複数の光学層それぞれの層厚との積からなる面内リタデーションの合計値が、350nm〜600nmの範囲に設定されている、ことを特徴とする。
また、上述した目的を達成するため、この発明の液晶表示素子の一様態は、一方の面に、少なくとも1つの第1の電極と、前記第1の電極を覆って設けられ、予め定めた第1の方向に配向処理が施された第1の配向膜とが形成された第1の基板と、前記第1の基板の電極形成面に対向させて配置され、前記第1の基板と対向する面に、前記第1の電極と対向する少なくとも1つの第2の電極と、前記第2の電極を覆って設けられ、前記第1の方向に対して実質的に90゜の角度で交差する第2の方向に配向処理が施された第2の配向膜とが形成された第2の基板と、前記第1の基板の前記第1の配向膜と、前記第2の基板の前記第2の配向膜との間に挟持され、液晶分子が前記第1の配向膜と前記第2の配向膜との間で実質的に90゜の捩れ角でツイスト配向させた液晶層と、前記第1の基板の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置され、前記第1の配向膜の配向処理方向に対して実質的に45゜の角度で交差する方向に吸収軸をもった第1の偏光層と、この第1の偏光層の少なくとも前記第1の基板と対向する面に設けられ、前記第1及び第2の基板の基板面に垂直な面内での位相差と層厚との積からなる厚さ方向リタデーションをもった樹脂フィルムからなる基材とを備えた第1の偏光板と、前記第2の基板の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置され、前記第1の偏光層の吸収軸に対して実質的に直交する方向または実質的に平行な方向に吸収軸をもった第2の偏光層と、この第2の偏光層の少なくとも前記第2の基板と対向する面に設けられ、前記基板面に垂直な面内での位相差と層厚との積からなる厚さ方向リタデーションをもった樹脂フィルムからなる基材とを備えた第2の偏光板と、前記第1の基板と前記第1の偏光板との間、及び前記第2の基板と前記第2の偏光板との間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記基板面と平行な面内での位相差と前記基板面に垂直な面内での位相差とをもった視野角補償層と、この視野角補償層の少なくとも一方の面に設けられ、前記基板面に垂直な面内での位相差と層厚との積からなる厚さ方向リタデーションをもった樹脂フィルムからなる基材とを備えた、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1と第2の視野角補償板と、観察側とは反対側の偏光板の背面側に配置されたバックライトと、を備え、前記第1の偏光板の第1の偏光層と前記第2の偏光板の第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1及び第2の偏光板の前記第1及び第2の基板と対向する面の前記基材と、前記第1と第2の視野角補償板のそれぞれの視野角補償層と、前記第1と第2の視野角補償板の基材とを含み且つ前記液晶層を除いた複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内での位相差と前記複数の光学層のそれぞれの層厚との積からなる厚さ方向リタデーションの値と、前記第1と第2の基板の前記電極間に前記液晶分子が前記基板面に対して立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの前記液晶層の前記基板面に垂直な面内での位相差と液晶層厚との積からなる液晶層厚方向リタデーションの値との合計値が−80nm〜+80nmの範囲に設定されており、前記液晶層厚方向リタデーションは、前記液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δndの値に、前記基板面に対する前記液晶分子のプレチルト角と前記液晶分子が立ち上がり配向するのに十分な高い電圧の値に応じて選択される0.72〜0.89の範囲の係数を乗じて算出された値である、ことを特徴とする。
また、上述した目的を達成するため、この発明の液晶表示素子の一様態は、一方の面に、少なくとも1つの第1の電極と、前記第1の電極を覆って設けられ、予め定めた第1の方向に配向処理が施された第1の配向膜とが形成された第1の基板と、前記第1の基板の電極形成面に対向させて配置され、前記第1の基板と対向する面に、前記第1の電極と対向する少なくとも1つの第2の電極と、前記第2の電極を覆って設けられ、前記第1の方向に対して実質的に90゜の角度で交差する第2の方向に配向処理が施された第2の配向膜とが形成された第2の基板と、前記第1の基板の前記第1の配向膜と、前記第2の基板の前記第2の配向膜との間に挟持され、液晶分子が前記第1の配向膜と前記第2の配向膜との間で実質的に90゜の捩れ角でツイスト配向させた液晶層と、前記第1の基板の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置され、前記第1の配向膜の配向処理方向に対して実質的に45゜の角度で交差する方向に吸収軸をもった第1の偏光層と、この第1の偏光層の少なくとも前記第1の基板と対向する面に設けられ、前記第1及び第2の基板の基板面に垂直な面内での位相差と層厚との積からなる厚さ方向リタデーションをもった樹脂フィルムからなる基材とを備えた第1の偏光板と、前記第2の基板の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置され、前記第1の偏光層の吸収軸に対して実質的に直交する方向または実質的に平行な方向に吸収軸をもった第2の偏光層と、この第2の偏光層の少なくとも前記第2の基板と対向する面に設けられ、前記基板面に垂直な面内での位相差と層厚との積からなる厚さ方向リタデーションをもった樹脂フィルムからなる基材とを備えた第2の偏光板と、前記第1の基板と前記第1の偏光板との間、及び前記第2の基板と前記第2の偏光板との間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記基板面と平行な面内での位相差と前記基板面に垂直な面内での位相差とをもった視野角補償層と、この視野角補償層の少なくとも一方の面に設けられ、前記基板面に垂直な面内での位相差と層厚との積からなる厚さ方向リタデーションをもった樹脂フィルムからなる基材とを備えた、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1と第2の視野角補償板と、観察側とは反対側の偏光板の背面側に配置されたバックライトと、を備え、前記第1の偏光板の第1の偏光層と前記第2の偏光板の第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1及び第2の偏光板の前記第1及び第2の基板と対向する面の前記基材と、前記第1と第2の視野角補償板のそれぞれの視野角補償層と、前記第1と第2の視野角補償板の基材とを含み且つ前記液晶層を除いた複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内での位相差と前記複数の光学層のそれぞれの層厚との積からなる厚さ方向リタデーションの値と、前記第1と第2の基板の前記電極間に前記液晶分子が前記基板面に対して立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの前記液晶層の前記基板面に垂直な面内での位相差と液晶層厚との積からなる液晶層厚方向リタデーションの値との合計値が−80nm〜+80nmの範囲に設定されており、前記第1の偏光層と前記第2の偏光層との間の、前記複数の基材、前記複数の視野角補償層、及び前記液晶層とを含む前記複数の光学層それぞれの、前記基板面と平行な面内での面内位相差と前記複数の光学層それぞれの層厚との積からなる面内リタデーションの合計値が、350nm〜600nmの範囲に設定されている、ことを特徴とする。
また、上述した目的を達成するため、この発明の液晶表示素子の一様態は、一方の面に、少なくとも1つの第1の電極と、前記第1の電極を覆って設けられ、予め定めた第1の方向に配向処理が施された第1の配向膜とが形成された第1の基板と、前記第1の基板の電極形成面に対向させて配置され、前記第1の基板と対向する面に、前記第1の電極と対向する少なくとも1つの第2の電極と、前記第2の電極を覆って設けられ、前記第1の方向に対して実質的に90゜の角度で交差する第2の方向に配向処理が施された第2の配向膜とが形成された第2の基板と、前記第1の基板の前記第1の配向膜と、前記第2の基板の前記第2の配向膜との間に挟持され、液晶分子が前記第1の配向膜と前記第2の配向膜との間で実質的に90゜の捩れ角でツイスト配向させた液晶層と、前記第1の基板の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置され、前記第1の配向膜の配向処理方向に対して実質的に45゜の角度で交差する方向に吸収軸をもった第1の偏光層と、前記第2の基板の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置され、前記第1の偏光層の吸収軸に対して実質的に直交する方向または実質的に平行な方向に吸収軸をもった第2の偏光層と、前記第1の基板と前記第1の偏光層との間、及び前記第2の基板と前記第2の偏光層との間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記第1及び第2の基板の基板面と平行な面内での位相差と前記基板面に垂直な面内での位相差とをもった、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1及び第2の視野角補償層と、観察側とは反対側の偏光の背面側に配置されたバックライトと、を備え、前記第1の偏光層と前記第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1と第2の視野角補償層を含み且つ前記液晶層を除いた複数の光学層それぞれについて、前記基板面と平行な面内の互いに直交する2つの方向の一方と他方をそれぞれX軸及びY軸、前記基板面に垂直な厚み方向をZ軸、前記X軸方向の屈折率をnx、前記Y軸方向の屈折率をny、前記Z軸方向の屈折率をnz、前記光学層の層厚をd、{(nx+ny)/2−nz}・dで表される各光学層の厚さ方向リタデーションをRthi、前記各光学層の厚さ方向リタデーションRthiの値を加算した厚さ方向リタデーションをRth、前記液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積をΔndとしたとき、前記厚さ方向リタデーションRthが、−80nm<Rth−0.83Δnd<80nmを満たす範囲に設定されていることを特徴とする。
また、上述した目的を達成するため、この発明の液晶表示装置の一様態は、互いに対向する内面それぞれに、少なくとも1つの電極と、この電極を覆う配向膜とが形成された一対の基板間に液晶分子をツイスト配向させた液晶層を挟持してなる液晶セルと、この液晶セルの両側に配置され、それぞれが、直線偏光を透過させる透過軸と、この透過軸と直交する方向に吸収軸とを有する偏光層と、この偏光層を支持する少なくとも1つの基材とからなる第1及び第2の偏光板と、前記液晶セルと前記第1及び第2の偏光板の間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記液晶セルの基板面と平行な面内での位相差と、前記基板面に垂直な面内での位相差とを持った、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1及び第2の視野角補償層と、観察側とは反対側の偏光板の背面側に配置されたバックライトと、を有し、前記第1の偏光板の第1の偏光層と前記第2の偏光板の第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1と第2の視野角補償層を含み且つ前記液晶層を除いた他の複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内での位相差と前記光学層の層厚との積からなる厚さ方向リタデーションの合計値が、前記第1と第2の基板の前記電極間に前記液晶分子が前記基板面に対して立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの前記液晶層の前記基板面に垂直な面内での位相差とその液晶層厚との積からなる液晶層厚方向リタデーションを相殺する値に設定されており、前記液晶層厚方向リタデーションは、前記液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δndの値に、前記基板面に対する前記液晶分子のプレチルト角と前記液晶分子が立ち上がり配向するのに十分な高い電圧の値に応じて選択される0.72〜0.89の範囲の係数を乗じて算出された値である、液晶表示素子と、外部から供給される映像データに基づいて、前記一対の基板に形成された電極に信号を供給して前記液晶表示素子を駆動するディスプレイ駆動部と、を備えることを特徴とする。
また、上述した目的を達成するため、この発明の液晶表示装置の一様態は、互いに対向する内面それぞれに、少なくとも1つの電極と、この電極を覆う配向膜とが形成された一対の基板間に液晶分子をツイスト配向させた液晶層を挟持してなる液晶セルと、この液晶セルの両側に配置され、それぞれが、直線偏光を透過させる透過軸と、この透過軸と直交する方向に吸収軸とを有する偏光層と、この偏光層を支持する少なくとも1つの基材とからなる第1及び第2の偏光板と、前記液晶セルと前記第1及び第2の偏光板の間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記液晶セルの基板面と平行な面内での位相差と、前記基板面に垂直な面内での位相差とを持った、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1及び第2の視野角補償層と、観察側とは反対側の偏光板の背面側に配置されたバックライトと、を有し、前記第1の偏光板の第1の偏光層と前記第2の偏光板の第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1と第2の視野角補償層を含み且つ前記液晶層を除いた他の複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内での位相差と前記光学層の層厚との積からなる厚さ方向リタデーションの合計値が、前記第1と第2の基板の前記電極間に前記液晶分子が前記基板面に対して立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの前記液晶層の前記基板面に垂直な面内での位相差とその液晶層厚との積からなる液晶層厚方向リタデーションを相殺する値に設定されており、前記第1の偏光層と前記第2の偏光層との間の前記液晶層を含む前記複数の光学層それぞれの、前記基板面と平行な面内での面内位相差と前記複数の光学層それぞれの層厚との積からなる面内リタデーションの合計値が、350nm〜600nmの範囲に設定されている、液晶表示素子と、外部から供給される映像データに基づいて、前記一対の基板に形成された電極に信号を供給して前記液晶表示素子を駆動するディスプレイ駆動部と、を備えることを特徴とする。
また、上述した目的を達成するため、この発明の放送受信装置の一様態は、放送された放送波を受信し、復調して少なくとも映像データと音声データとを有する復調信号を出力する放送受信部と、前記放送受信部が出力する前記復調信号から、前記映像データと音声データを分離し、これらの映像データと音声データを出力する映像・音声データ発生部と、前記映像・音声データ発生部から供給される前記映像データに基づいて、画像を表示するためにマトリックス状に配列された複数の画素を駆動する画像表示部と、一方の面に、少なくとも1つの第1の電極と、この第1の電極を覆う配向膜とが設けられた第1の基板と、前記第1の基板の電極形成面に対向させて配置され、前記第1の基板と対向する面に、前記第1の電極とそれぞれ対向する領域が、画像を形成するためのマトリックス状に配列された複数の画素を形成する複数の第2の電極と、この電極を覆う配向膜とが設けられた第2の基板と、前記第1、第2の基板間に液晶分子をツイスト配向させて挟持された液晶層と、前記液晶層の両側に配置され、それぞれが、直線偏光を透過させる透過軸と、この透過軸と直交する方向に吸収軸とを有する偏光層と、この偏光層を支持する少なくとも1つの基材とからなる第1及び第2の偏光板と、前記液晶層と前記第1及び第2の偏光板の間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記液晶セルの基板面と平行な面内での位相差と、前記基板面に垂直な面内での位相差とを持った、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1及び第2の視野角補償層と、観察側とは反対側の偏光板の背面側に配置されたバックライトと、を有し、前記第1の偏光板の第1の偏光層と前記第2の偏光板の第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1と第2の視野角補償層を含み且つ前記液晶層を除いた他の複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内での位相差と前記光学層の層厚との積からなる厚さ方向リタデーションの合計値が、前記第1と第2の基板の前記電極間に前記液晶分子が前記基板面に対して立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの前記液晶層の前記基板面に垂直な面内での位相差とその液晶層厚との積からなる液晶層厚方向リタデーションを相殺する値に設定されており、前記液晶層厚方向リタデーションは、前記液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δndの値に、前記基板面に対する前記液晶分子のプレチルト角と前記液晶分子が立ち上がり配向するのに十分な高い電圧の値に応じて選択される0.72〜0.89の範囲の係数を乗じて算出された値である、液晶表示素子と、前記映像・音声データ発生部から供給される音声データに基づいて、音声信号を生成し、この音声信号により音声を発生させる音声発生部と、を備えることを特徴とする。
また、上述した目的を達成するため、この発明の放送受信装置の一様態は、放送された放送波を受信し、復調して少なくとも映像データと音声データとを有する復調信号を出力する放送受信部と、前記放送受信部が出力する前記復調信号から、前記映像データと音声データを分離し、これらの映像データと音声データを出力する映像・音声データ発生部と、前記映像・音声データ発生部から供給される前記映像データに基づいて、画像を表示するためにマトリックス状に配列された複数の画素を駆動する画像表示部と、一方の面に、少なくとも1つの第1の電極と、この第1の電極を覆う配向膜とが設けられた第1の基板と、前記第1の基板の電極形成面に対向させて配置され、前記第1の基板と対向する面に、前記第1の電極とそれぞれ対向する領域が、画像を形成するためのマトリックス状に配列された複数の画素を形成する複数の第2の電極と、この電極を覆う配向膜とが設けられた第2の基板と、前記第1、第2の基板間に液晶分子をツイスト配向させて挟持された液晶層と、前記液晶層の両側に配置され、それぞれが、直線偏光を透過させる透過軸と、この透過軸と直交する方向に吸収軸とを有する偏光層と、この偏光層を支持する少なくとも1つの基材とからなる第1及び第2の偏光板と、前記液晶層と前記第1及び第2の偏光板の間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記液晶セルの基板面と平行な面内での位相差と、前記基板面に垂直な面内での位相差とを持った、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1及び第2の視野角補償層と、観察側とは反対側の偏光板の背面側に配置されたバックライトと、を有し、前記第1の偏光板の第1の偏光層と前記第2の偏光板の第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1と第2の視野角補償層を含み且つ前記液晶層を除いた他の複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内での位相差と前記光学層の層厚との積からなる厚さ方向リタデーションの合計値が、前記第1と第2の基板の前記電極間に前記液晶分子が前記基板面に対して立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの前記液晶層の前記基板面に垂直な面内での位相差とその液晶層厚との積からなる液晶層厚方向リタデーションを相殺する値に設定されており、前記第1の偏光層と前記第2の偏光層との間の前記液晶層を含む前記複数の光学層それぞれの、前記基板面と平行な面内での面内位相差と前記複数の光学層それぞれの層厚との積からなる面内リタデーションの合計値が、350nm〜600nmの範囲に設定されている、液晶表示素子と、前記映像・音声データ発生部から供給される音声データに基づいて、音声信号を生成し、この音声信号により音声を発生させる音声発生部と、を備えることを特徴とする。
また、上述した目的を達成するため、この発明の放送受信装置の一様態は、放送された放送信号を受信し、復調して少なくとも映像データと音声データとを有する復調信号を出力する放送受信部と、前記放送受信部が出力する前記復調信号から、前記映像データと音声データを分離し、これらの映像データと音声データを出力する映像・音声データ発生部と、前記映像・音声データ発生部から供給される前記映像データに基づいて、画像を表示するためにマトリックス状に配列された複数の画素を駆動する画像表示部と、一方の面に、少なくとも1つの第1の電極と、前記第1の電極を覆って設けられ、予め定めた第1の方向に配向処理が施された第1の配向膜とが形成された第1の基板と、前記第1の基板の電極形成面に対向させて配置され、前記第1の基板と対向する面に、前記第1の電極とそれぞれ対向する領域が、画像を形成するためのマトリックス状に配列された複数の画素を形成する複数の第2の電極と、前記第2の電極を覆って設けられ、前記第1の方向に対して実質的に90゜の角度で交差する第2の方向に配向処理が施された第2の配向膜とが形成された第2の基板と、前記第1の基板の前記第1の配向膜と、前記第2の基板の前記第2の配向膜との間に挟持され、液晶分子が前記第1の配向膜と前記第2の配向膜との間で実質的に90゜の捩れ角でツイスト配向させた液晶層と、前記第1の基板の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置され、前記第1の配向膜の配向処理方向に対して実質的に45゜の角度で交差する方向に吸収軸をもった第1の偏光層と、前記第2の基板の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置され、前記第1の偏光層の吸収軸に対して実質的に直交する方向または実質的に平行な方向に吸収軸をもった第2の偏光層と、前記第1の基板と前記第1の偏光層との間、及び前記第2の基板と前記第2の偏光層との間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記第1及び第2の基板の基板面と平行な面内での位相差と前記基板面に垂直な面内での位相差とをもった、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1及び第2の視野角補償層と、観察側とは反対側の偏光の背面側に配置されたバックライトと、を有し、前記第1の偏光層と前記第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1と第2の視野角補償層を含み且つ前記液晶層を除いた複数の光学層それぞれについて、前記基板面と平行な面内の互いに直交する2つの方向の一方と他方をそれぞれX軸及びY軸、前記基板面に垂直な厚み方向をZ軸、前記X軸方向の屈折率をnx、前記Y軸方向の屈折率をny、前記Z軸方向の屈折率をnz、前記光学層の層厚をd、{(nx+ny)/2−nz}・dで表される各光学層の厚さ方向リタデーションをRthi、前記各光学層の厚さ方向リタデーションRthiの値を加算した厚さ方向リタデーションをRth、前記液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積をΔndとしたとき、前記厚さ方向リタデーションRthが、−80nm<Rth−0.83Δnd<80nmを満たす範囲に設定された液晶表示素子と、前記映像・音声データ発生部から供給される音声データに基づいて、音声信号を生成し、この音声信号により音声を発生させる音声発生部と、を備えることを特徴とする。
この発明の液晶表示素子によれば、広視野角の表示を行うことができ、この液晶表示素子を用いた放送受信装置によれば、広い角度範囲から観察することができる。
この発明の第1の実施例を示す放送受信装置の概略的斜視図。 第1の実施例の放送受信装置に用いられる液晶表示装置の概略構成を示す斜視図。 第1の実施例を示す放送受信装置の概略構成を示すブロック図。 第1の実施例の放送受信装置に用いられる液晶表示装置を示すブロック図。 第1の実施例の放送受信装置に用いられる液晶表示素子の概略的断面図。 液晶セルの一部分の拡大断面図。 視野角補償板の一部分の拡大断面図。 第1の実施例の液晶表示素子における第1及び第2の配向膜の配向処理方向と、第1及び第2の偏光層の吸収軸の向きと、第1及び第2の視野角補償層の光学軸の向きを示す図。 第1の実施例の液晶表示素子における赤、緑、青の各色の画素部の液晶層厚d,d,dの比と、白を表示したときの表示の色度との関係を示す図。 第1の実施例の液晶表示素子における液晶層のΔndと、飽和電圧を印加したときの液晶層の厚さ方向リタデーションRthLCとの関係を示す図。 第1の実施例の液晶表示素子における第1の偏光層と第2の偏光層との間の液晶層を除いた複数の光学層の基材のそれぞれの面内リタデーション値を加算した面内リタデーションRo及び液晶層のΔndと、透過率との関係を示す図。 第1の実施例の液晶表示素子において、それぞれ白表示T、黒表示T、50%階調(白表示の50%の明るさの階調)表示T50、及び20%階調(白表示の20%の明るさの階調)表示T20のときの視野角特性図。 第1の実施例の変形例の液晶表示素子において、それぞれ白表示T、黒表示T、50%階調(白表示の50%の明るさの階調)表示T50、及び20%階調(白表示の20%の明るさの階調)表示T20のときの視野角特性図。 この発明の第2の実施例に用いられる液晶表示素子の概略的断面図。 第2の実施例の液晶表示素子における第1及び第2の配向膜の配向処理方向と、第1及び第2の偏光層の吸収軸の向きと、第1及び第2の視野角補償層の光学軸の向きと、第1及び第2の位相差板の遅相軸の向きを示す図。 第2の実施例の液晶表示素子において、それぞれ白表示T、黒表示T、50%階調(白表示の50%の明るさの階調)表示T50、及び20%階調(白表示の20%の明るさの階調)表示T20のときの視野角特性図。 この発明の第3の実施例に用いられるを示す液晶表示素子の概略的断面図。 第3の実施例の液晶表示素子における光学フィルムの特性を説明するための斜視図。 第3の実施例の液晶表示素子における第1及び第2の配向膜の配向処理方向と、第1及び第2の偏光層の吸収軸の向きと、第1及び第2の視野角補償層の光学軸の向きと、第1及び第2の位相差板の遅相軸の向きと、第1と第2の光学フィルムの光学軸の向きを示す図。 第3の実施例の液晶表示素子において、それぞれ白表示T、黒表示T、50%階調(白表示の50%の明るさの階調)表示T50、及び20%階調(白表示の20%の明るさの階調)表示T20のときの視野角特性図。 この発明の第4の実施例に用いられるを示す液晶表示素子の概略的断面図。 第4の実施例の液晶表示素子における第1及び第2の配向膜の配向処理方向と、第1及び第2の偏光層の吸収軸の向きと、第1及び第2の視野角補償層の光学軸の向きと、第1及び第2の位相差板の遅相軸の向きと、光学フィルムの光学軸の向きを示す図。 第4の実施例の液晶表示素子における白表示T、黒表示T、50%階調(白表示の50%の明るさの階調)表示T50、及び20%階調(白表示の20%の明るさの階調)表示T20のときの視野角特性図。 この発明の第5の実施例に用いられる液晶表示素子の概略的断面図。 第5の実施例の液晶表示素子における第1及び第2の配向膜の配向処理方向と、第1及び第2の偏光層の吸収軸の向きと、第1及び第2の視野角補償層の光学軸の向きと、第1及び第2の位相差板の遅相軸の向きを示す図。 第5の実施例の液晶表示素子における白表示T、黒表示T、50%階調(白表示の50%の明るさの階調)表示T50、及び20%階調(白表示の20%の明るさの階調)表示T20のときの視野角特性図。 この発明の第6の実施例に用いられる液晶表示素子の概略的断面図。 第6の実施例の液晶表示素子における第1及び第2の配向膜の配向処理方向と、第1及び第2の偏光層の吸収軸の向きと、第1及び第2の視野角補償層の光学軸の向きと、第1及び第2の位相差板の遅相軸の向きを示す図。 第6の実施例の液晶表示素子における白表示T、黒表示T、50%階調(白表示の50%の明るさの階調)表示T50、及び20%階調(白表示の20%の明るさの階調)表示T20のときの視野角特性図。 この発明の第7の実施例に用いられる液晶表示素子の概略的断面図。 第7の実施例の液晶表示素子における第1及び第2の配向膜の配向処理方向と、第1及び第2の偏光層の吸収軸の向きと、第1及び第2の視野角補償層の光学軸の向きと、第1及び第2の位相差板の遅相軸の向きを示す図。 第7の実施例の液晶表示素子における白表示T、黒表示T、50%階調(白表示の50%の明るさの階調)表示T50、及び20%階調(白表示の20%の明るさの階調)表示T20のときの視野角特性図。
(第1の実施形態)
図1〜図4は、この発明の第1の実施例におけるテレビジョン放送の受信機の概略構成を示している。図1において、放送受信機200は、筐体201の前面に液晶表示素子に対応させて設けられた窓部202が形成され、その両側には音声を発生するスピーカ300が配置されている。前記筐体201の上部には、電源スイッチ、チャンネル切り替えスイッチ、及び音量調節スイッチ等のスイッチ群400が配列されている。前記筐体201の背面には、放送波を受信するためのアンテナ500が配置されている。
前記筐体201の窓部202に対応させて配置される液晶表示素子100は、対向する一対の基板2、3と、前記一対の基板の両側に配置され、後述する偏光板、視野角補償板、及び各種の位相板等からなる光学層を積層したフィルム積層体102,103とから構成されている。
この液晶表示素子100の観察側とは反対側には、バックライト600が配置されている。このバックライトは、導光板601と、その導光板601の前記液晶表示素子100側の面に配置された拡散膜、プリズムシート等からなる光学フィルム602と、前記導光板601の前記観察側とは反対側に配置された反射膜603と、前記導光板601の端面611に配列されたLED等からなる複数の光源604とからなっている。このバックライトは、複数の光源604が発す光を端面611から前記導光板601に導入し、この導光板内を伝播させる。前記導光板の観察側とは反対側に出射した光は、反射膜603によって反射されて再び導光板内に入射され、これらの光は、前記導光板601の前記液晶表示素子100に対向する出射面から出射する。前記導光板601の出射面から出射した光は、光学フィルム602の拡散膜で拡散させて明るさの均一な光とし、これをプリズムシートによって前記液晶表示素子100に向けて出射する。したがって、前記液晶表示素子は、バックライト600から出射される光によって透過型の表示を行う。
図3は、この第1の実施例において、デジタル放送を受信するテレビジョン受信機の概略構成を示している。このテレビジョン受信機は、無線放送された放送波を受信し、復調して復調信号を出力する放送受信部と、前記復調信号から前記映像データと音声データを分離し、これらの映像データと音声データを出力する映像・音声データ発生部と、前記映像データに基づいて、画像を表示するための複数の画素を駆動する画像表示部と、液晶表示素子と、前記音声データに基づいて、音声信号を生成し、この音声信号により音声を発生させる音声発生部と、これらの各部の動作を制御する動作制御部とからなっている。
図3において、テレビジョン受信機200の前記放送受信部は、放送局から送信された映像データ、及び音声データを含む放送信号と伝送パラメータ等の伝送制御信号とを含む放送波を受信するアンテナ500と、このアンテナ500により受信した放送波が供給されるチューナ部501と、このチューナ部501で取り出した放送信号を復調する復調部502とを備えている。また、前記映像・音声データ発生部は、復調された放送信号を信号化する映像・音声デコード処理部503を有している。
そして前記画像表示部は、外部から供給される映像データに基づいて液晶表示素子を駆動するためのディスプレイ駆動部504と、このディスプレイ駆動部504によって駆動される液晶表示素子100とを備え、さらに前記音声発生部は、前記音声信号に基づいて音声信号を生成する音声信号生成部505と、この音声信号生成部505により駆動されるスピーカ300とからなっている。さらにテレビジョン受信機200は、伝送パラメータを記憶する伝送パラメータ保持部506と、上記各部の動作を制御するための制御部507とを備えている。
前記伝送パラメータ保持部506は、指定されたチャンネルの周波数を取り出すために必要な情報であるパラメータをチューナ部501に設定する。前記映像・音声デコード処理部503は、復調された放送信号から映像データと音声データとを分離し、且つこれらの圧縮され、及び/又はシャッフリングされたデータを復号化して映像データと音声データを出力する。
このテレビジョン受信機200において、チューナ部501は、制御部507によって、指定されたチャンネルのパラメータを伝送パラメータ保持部506から読み出して設定されたパラメータに基づいて、アンテナ500の受信したデジタル放送信号の中から指定したチャンネルの周波数を取り出す。
復調部502は、チューナ部501が取り出した周波数のデジタル放送信号に含まれるクロック信号を取り出して前記デジタル放送信号を復調し、トランスポートストリームを出力する。
映像・音声デコード処理部503は、トランスポートストリームから映像データと音声データを分離し、デコードして、映像データ及び音声データを出力する。
映像・音声デコード処理部503を有する映像・音声データ発生部から出力された映像データは、ディスプレイ駆動部504と液晶表示素子100とからなる画像表示部に送られ、ディスプレイ駆動部504により、供給された映像データに対応した画像信号が生成され、その画像信号を前記液晶表示素子100に供給することによって画像が表示される。
また、映像・音声デコード処理部503から出力された音声データは、音声信号発生部505とスピーカ300とからなる音声発生部に送られ、音声信号発生部505により音声信号が生成され、その音声信号によってスピーカが駆動されて音声を再生する。
前記画像表示部は、図4に示されるように、液晶表示素子100と、ディスプレイ駆動部504とを備え、前記ディスプレイ駆動部504は、前記液晶表示素子100のマトリックス状に配列された複数の画素に、少なくとも1ラインずつ走査する走査信号を供給する走査線駆動回路524と、前記複数の画素に、供給された映像データに従って各画素に供給する信号を生成して各画素に供給するデータ線駆動回路534と、前記走査線駆動回路524とデータ線駆動回路534の動作を制御する駆動制御回路514とを備えている。
この実施例における液晶表示素子100は、例えばアクティブマトリックス方の液晶表示素子であって、内面それぞれに少なくとも1つの電極と、この電極を覆う配向膜とが形成された一対の基板間に液晶分子を実質的に90゜ツイスト配向させた液晶層を挟持してなる液晶セルからなっている。前記一対の基板の一方の基板面に少なくとも1つの対向電極が形成され、他方の基板の前記対向電極と対向する基板面に、前記第1の電極とそれぞれ対向する領域が、画像を形成するためのマトリックス状に配列された複数の画素を形成する複数の画素電極とが設けられている。そして、図示しないが、前記他方の基板には、前記画素電極にそれぞれ対応させたTFTとからなる薄膜トランジスタが複数配置され、この薄膜トランジスタのドレイン電極を各列ごとに接続したデータ線110と、薄膜トランジスタのゲートラインを各行ごとに接続したゲート線120とが複数配列されている。
前記液晶表示素子100の前記データ線110はそれぞれデータ駆動回路534に接続され、前記ゲート線120はそれぞれ走査線駆動回路524に接続され、対向電極は対向電極駆動回路544に接続されている。駆動制御回路514は、映像・音声デコード処理部503から供給される映像データに基づいて画像信号を生成し、クロック信号等の制御信号と共にデータ線駆動回路534に供給する。データ線駆動回路534は、供給された画像信号に基づいて各データ線110に対応する駆動信号を生成し、各データ線110に印加する。走査線駆動回路524は、前記駆動制御回路514から供給される制御信号に基づいて各走査線120に対応する走査信号を生成し、各ゲート線120に供給する。
このようにして、前記液晶表示素子100は、複数のゲート線120が前記走査線駆動回路524により順次走査され、この走査に同期して前記データ線駆動回路534から各データ線110に画像に対応した駆動信号を供給して、各画素に前記画像データに対応する電圧を印加することにより、所望の映像を表示する。
図5〜図12はこの発明の第1の実施例に用いられる液晶表示素子の詳細な構造を示しており、図5は液晶表示素子の概略的断面図である。
この液晶表示素子は、一対の透明基板2,3間に、液晶分子が実質的に90゜の捩れ角でツイスト配向したネマティック液晶層10を挟持した液晶セル1と、この液晶セル1を挟んで配置された第1と第2の一対の偏光板11,15と、前記液晶セル1と前記一対の偏光板11,15との間にそれぞれ配置された第1と第2の視野角補償板19,22と、を備えたTN型の液晶表示素子である。
図6は前記液晶セル1の一部分の拡大断面図である。この液晶セル1は、第1の基板2と、この第1の基板に対向配置された第2の基板3と、第1と第2の基板2,3間に配置された液晶層10とからなっている。前記第1の基板2は、一方の面に少なくとも1つの第1の透明電極4と、この第1の電極4を覆って設けられ、予め定めた第1の方向に配向処理が施された第1の配向膜7とが形成されている。前記第2の基板3は、前記第1の基板2の電極形成面に対向させて配置され、前記第1の基板2と対向する面に、前記第1の電極4と対向する少なくとも1つの第2の透明電極5と、この第2の電極5を覆って設けられ、前記第1の方向に対して実質的に90゜の角度で交差する第2の方向に配向処理が施された第2の配向膜8とが形成されている。前記液晶層10は、前記第1の配向膜7と第2の配向膜8との間に挟持され、液晶分子10aが前記第1の配向膜7と前記第2の配向膜8との間で実質的に90゜の捩れ角でツイスト配向している。この液晶層10は、ツイスト配向した初期配向状態で入射した偏光を90°旋光させる。そして、この液晶層10は、前記液晶分子10aの配向状態に応じて、透過光に対して生じさせるリタデーションの値を見かけ上、実質的にλ/2の範囲で変化させる。
この液晶セル1は、アクティブマトリックス液晶セルであり、前記第1と第2の基板2,3のうちの表示の観察側とは反対側の基板(以下、後基板という)2に設けられた電極4は、行方向(画面の左右方向)及び列方向(画面の左右方向)にマトリックス状に配列させて形成された複数の画素電極からなっている。観察側の他方の基板(以下、前基板という)3に設けられた電極5は、前記複数の画素電極4の配列領域の全域に対向させて形成された一枚膜状の対向電極である。
なお、図6では省略しているが、前記後基板2の前基板3と対向する面には、前記複数の画素電極4にそれぞれ対応させて配置された複数のTFT(薄膜トランジスタ)と、各行の複数のTFTにそれぞれゲート信号を供給する複数の走査線と、各列の複数のTFTにそれぞれデータ信号を供給する複数の信号線とが設けられている。
前記TFTは、前記後基板2上に形成されたゲート電極と、前記ゲート電極を覆って形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上に前記ゲート電極と対向させて形成されたi型半導体膜と、前記i型半導体膜の両側部の上にn型半導体膜を介して形成されたドレイン電極及びソース電極とからなっている。前記ゲート電極は前記走査線に接続され、前記ドレイン電極は前記信号線に接続され、前記ソース電極は対応する画素電極4に接続されている。
また、前記前基板3の後基板2と対向する面には、前記複数の画素電極4と前記対向電極5とが互いに対向する領域からなる複数の画素にそれそれ対応させて、赤、緑、青の3色のカラーフィルタ6R,6G,6Bが形成されており、前記対向電極5は、前記カラーフィルタ6R,6G,6Bを覆って形成されている。
そして、前記一対の基板2,3は、その間に予め定めた間隙を設けて対向配置され、前記複数の画素電極4の配列領域を囲む枠状に形成されたシール材9(図5参照)を介して接合されている。前記液晶層10は、前記一対の基板2,3間の前記シール材9で囲まれた領域に封入されている。
さらに、前記赤、緑、青の3色のカラーフィルタ6R,6G,6Bはそれぞれ、前記複数の画素のうちの赤色フィルタ6Rが設けられた画素の液晶層厚dと、緑色フィルタ6Gが設けられた画素の液晶層厚dと、青色フィルタ6Bが設けられた画素の液晶層厚dとが >d >d の関係になるように、赤色フィルタ6Rよりも緑色フィルタ6Gが厚く、前記緑色フィルタ6Gよりも青色フィルタ6Bが厚い膜厚に形成されている。
前記赤色フィルタ6Rが設けられた画素の液晶層厚dと、緑色フィルタ6Gが設けられた画素の液晶層厚dと、青色フィルタ6Bが設けられた画素の液晶層厚dとの比は、d:d:d=1.1:1.0:0.9に設定されている。
また、前記液晶セル1を挟んで配置された一対の偏光板のうち、前記液晶セル1の後基板2の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置された第1の偏光板11は、前記後基板2に形成された前記第1の配向膜7の配向処理方向に対して実質的に45゜の角度で交差する方向に吸収軸を向けて配置されている。前記液晶セル1の前基板3の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置された第2の偏光板15は、前記前基板3に形成された前記第2の配向膜8の配向処理方向に対して実質的に45゜の角度で交差する方向に吸収軸を向けて配置されている。すなわち、第1の偏光板11、第2の偏光板15のそれぞれの吸収軸は、互いに直交している。
第1の偏光板11は、前記第1の配向膜7の配向処理方向に対して実質的に45゜の角度で交差する方向に吸収軸をもった第1の偏光層12と、この第1の偏光層12を挟んでその両面にそれぞれ設けられ、前記一対の基板2,3の基板面と平行な面内の位相差が実質的にゼロで、前記一対の基板2,3の基板に垂直な面内での位相差(以下、厚さ方向の位相差という)をもったTAC(トリアセチルセルロース)フィルム等の透明樹脂フィルムからなる一対の基材13,14とからなっている。第2の偏光板15は、前記前基板3に形成された前記第2の配向膜8の配向処理方向に対して実質的に45゜の角度で交差する方向に吸収軸をもった第2の偏光層16と、この第2の偏光層16を挟んでその両面にそれぞれ設けられ、前記基板面と平行な面内の位相差が実質的にゼロで、前記基板に垂直な面内の位相差(厚さ方向の位相差)をもったTACフィルム等の透明樹脂フィルムからなる一対の基材17,18とからなっている。
前記液晶セル1と前記一対の偏光板11,15との間にそれぞれ配置された第1と第2の視野角補償板19,22はそれぞれ、ディスコティック液晶分子をハイブリッド配向させたディスコティック液晶層からなる視野角補償層20,23と、この視野角補償層22,23の少なくとも一方の面に設けられた前記TACフィルム等の透明樹脂フィルムからなる一対の基材21,24とからなっている。前記視野角補償層20,23は、それぞれ、前記基板面と平行な面上での位相差と前記基板面に垂直な面内での位相差(厚さ方向の位相差)とをもっている。また、一対の基材21,24は、れ、前記基板面と平行な面内の位相差が実質的にゼロで、前記基板面に垂直な面内の位相差(厚さ方向の位相差)をもっている。
この実施例で用いた第1と第2の視野角補償板19,22はそれぞれ、前記視野角補償層22,23の一方の面に前記基材21,24を設けたものである。
図7は、前記第1と第2の視野角補償板19,22の一部分の拡大断面図であり、これらの視野角補償板19,22はそれぞれ、前記基材21,24の一方の面に、一方の方向に配向処理が施された配向膜21a,24aを形成し、前記配向膜21a,24a上にディスコティック液晶層からなる視野角補償層20,23が設けられている。このディスコティック液晶層はディスコティック液晶分子25の円盤面に対して垂直な分子軸が、前記基材21のフィルム面に垂直で且つ前記配向膜21aの配向処理方向と平行な面上にあって、且つ前記基材21側からその反対側に向かって前記基材21に対する傾斜角(チルト角)が順次大きくなるように前記ディスコティック液晶分子25をハイブリッド配向させている。
前記第1と第2の視野角補償板19,22の視野角補償層20,23はそれぞれ、ハイブリッド配向したディスコティック液晶分子25の分子軸が存在する面上の前記分子軸の平均的な傾き方向に、屈折率が最小となる光学軸をもった、負の光学的異方性を有している。ここで、ディスコティック液晶分子25の分子軸が存在する面と、視野角補償層20,23の面とか交差する線を光学軸方向という。
そして、前記第1の視野角補償板19は、前記第1の視野角補償層20のディスコティック液晶分子25の傾斜角が大きい側の面(基材21側とは反対側の面)を前記液晶セル1の後基板2の外面に対向させて配置されている。そして、前記第1の視野角補償層20の光学軸方向は、前記後基板2に形成された第1の配向膜7の配向処理方向と実質的に平行な方向または実質的に直交する方向に向けている。前記第2の視野角補償板22は、前記第2の視野角補償層23のディスコティック液晶分子の傾斜角が大きい側の面(基材24側とは反対側の面)を前記液晶セル1の前基板3の外面に対向させて配置されている。そして、前記第2の視野角補償層23の光学軸方向は、前記前基板3に形成された第2の配向膜8の配向処理方向と実質的に平行な方向または実質的に直交する方向に向けている。
図8は前記液晶セル1の第1及び第2の配向膜7,8の配向処理方向7a,8aと、前記第1及び第2の偏光板11,15の偏光層12,16の吸収軸12a,16aの向きと、前記第1及び第2の視野角補償板19,22の視野角補償層20,23の光学軸方向20a,23aの向きを示している。
図8のように、前記液晶セル1の後基板2に形成された第1の配向膜7は、液晶表示素子の画面の横軸方向(図に一点鎖線で示した方向)に対して観察側から見て回り方向に実質的に45°の角度で交差する第1の方向に配向処理されている。前基板3に形成された第2の配向膜8は、前記第1の方向に対して実質的に90゜の角度で交差する第2の方向(画面の横軸方向に対して観察側から見て回り方向に実質的に45°の角度で交差する方向)に配向処理されている。前記後基板2の第1の配向膜7と、前記前基板3の第2の配向膜8との間に挟持された液晶層10の液晶分子10aは、分子配列の捩れ方向を示す破線矢印のように、前記第1の配向膜7と前記第2の配向膜8との間で液晶層10の層厚方向に実質的に90゜の捩れ角でツイスト配向している。
この前記液晶セル1の液晶層10は、一対の基板2,3の電極4,5間に印加された電圧に対応して変化する前記液晶分子10aの配向状態に応じて、透過光に対して見かけ上リタデーションの値が実質的にλ/2の範囲で変化する。
また、前記液晶セル1の後基板2の外面に対向する第1の偏光板11は、この偏光板11の第1の偏光層12の吸収軸12aを、前記画面の横軸方向に対して観察側から見て平行な方向、つまり、前記後基板2の第1の配向膜7の配向処理方向7aに対して観察側から見て回り方向に実質的に45゜の角度で交差する方向に向けて配置されている。前記液晶セル1の前基板3の外面に対向する第2の偏光板15は、この偏光板15の第2の偏光層16の吸収軸16aを、前記第1の偏光板11の偏光層12の吸収軸12aに対して実質的に直交する方向(画面の横軸方向と実質的に直交する方向)に向けて配置されている。
さらに、前記液晶セル1の後基板2と前記第1の偏光板11との間の第1の視野角補償板19は、この視野角補償板19の第1の視野角補償層20の光学軸方向20aを、前記後基板2の第1の配向膜7の配向処理方向7aと実質的に平行な方向に向けて配置されている。前記液晶セル1の前基板3と前記第2の偏光板15との間の第2の視野角補償板22は、この視野角補償板22の第2の視野角補償層23の光学軸方向23aを、前記前基板3の第2の配向膜8の配向処理方向8aと実質的に平行な方向、つまり第1の視野角補償板19の視野角補償層20の光学軸方向20aに対して実質的に直交する方向に向けて配置されている。
この液晶表示素子は、その後側(観察側とは反対側)に配置された図示しない面光源から照射された白色照明光の透過を、前記複数の画素部毎に、前記電極4,5間への電圧の印加により制御し、前記複数の画素部にそれぞれ対応する赤、緑、青の3色のカラーフィルタ6R,6G,6Bにより着色された赤、緑、青の3色の光を観察側に出射してカラー画像を表示する。
この液晶表示素子は、前記液晶セル1の赤色フィルタ6Rが設けられた画素部(以下、赤色画素部という)の液晶層厚dと、緑色フィルタ6Gが設けられた画素部(以下、緑色画素部という)の液晶層厚dと、青色フィルタ6Bが設けられた画素部(以下、青色画素部という)の液晶層厚dとの比を、d:d:d=1.1:1.0:0.9に設定しているため、カラーバランスの良好なカラー画像を表示することができる。
すなわち、図9は、前記赤、緑、青の各色の画素部の液晶層厚d,d,dの比と、前記赤、緑、青の各色の画素部からそれぞれ光を出射させて白を表示したときの表示の色度との関係を示している。
図9のように、赤、緑、青の各色の画素部の液晶層厚d,d,dの比を、d:d:d=0.9:1.0:1.1と、d:d:d=1.0:1.0:1.0と、d:d:d=1.1:1.0:0.9の3通りに設定した場合を比較すると、前記各色の画素部の液晶層厚d,d,dの比をd:d:d=1.1:1.0:0.9に設定したときの白表示の色度は、前記液晶層厚d,d,dの比を他の値に設定したときの白表示の色度に比べて、光源光(面光源からの白色照明光)に近い色度であり、したがって、カラーバランスの良好なカラー画像を表示することができる。
なお、この液晶表示素子は、前記第1の偏光板11と第2の偏光板15とを、それぞれの偏光層12,16の吸収軸12a,16aを実質的に直交させて配置したノーマリーホワイト型のものであり、各画素部の電極4,5間に電圧を印加しないときに白を表示し、前記各画素部の電極4,5間に前記液晶層10の層厚方向の実質的に全体の液晶分子10aが前記基板面に対して略垂直に立ち上がり配向するのに十分な高い電圧(飽和電圧という)を印加したときに黒を表示する。
液晶分子10aが一対の基板2,3間で実質的に90゜の捩れ角でツイスト配向した液晶層10を有する前記液晶セル1は、前記液晶層10の一対の基板2,3近傍の液晶分子10aの挙動が前記配向膜7,8のアンカリング効果によって抑制されている。そのため、前記電極4,5間に前記飽和電極を印加したときも、前記一対の基板2,3近傍の液晶分子10aは立ち上がり配向せず、液晶層10の基板2,3近傍の液晶分子10aによる面内リタデーション(以下、残留リタデーションという)が存在する。
また、前記電極4,5間に前記飽和電極を印加したとき、前記液晶層10は、前記基板面に垂直な面内で負の位相差(以下、液晶層厚方向の位相差という)をもっている。
特に、前記第1と第2の偏光板11,15が、それぞれの偏光層12,16の吸収軸12a,16aを前記配向膜7,8の配向処理方向7a,8aに対して実質的に45゜の方向に向けて配置された液晶表示素子は、前記基板面に斜めに入射する光に対して前記液晶層厚方向の位相差が大きく作用して視野角特性を低下させる。
そこで、この実施例の液晶表示素子では、前記液晶セル1の前後に配置された第1及び第2の偏光板11,15と前記液晶セル1の後基板2及び前基板3との間にそれぞれ、前記第1と第2の視野角補償板19,22を配置し、これらの前記第1と第2の視野角補償板19,22により残留リタデーションを相殺した。そして、前記液晶セル1の前記電極4,5間に、前記飽和電圧(液晶分子10aが立ち上がり配向するのに十分な高い電圧)を印加したときの前記液晶層10の前記基板面に垂直な面内での位相差を、前記第1の偏光板11の第1の偏光層12と前記第2の偏光板15の第2の偏光層16との間の、前記第1及び第2の偏光板11,15の前記液晶セル1と対向する面の基材14,18と、前記第1と第2の視野角補償板19,22のそれぞれの視野角補償層20,23と、前記第1と第2の視野角補償板19,22の基材21,24との複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内の位相差により相殺するようにした。
すなわち、前記液晶層10の前記液晶層厚方向の位相差と、液晶層厚(赤、緑、青のカラーフィルタ6R,6G,6Bが設けられた各色の画素部の液晶層厚d,d,dの平均値)dとの積の値を液晶層厚方向リタデーションと定義し、前記複数の光学層それぞれの厚さ方向の位相差とそれぞれの層厚との積の値を厚さ方向リタデーションと定義したとき、液晶層厚方向リタデーションと前記複数の光学層の厚さ方向リタデーションとを合計した値が、−80nm〜+80nmの範囲(0±80nm)に、好ましくは0nmに設定することにより、前記飽和電圧を印加したときの前記液晶層10の厚さ方向のリタデーションを打ち消すようにしている。
図10は、液晶分子10aのプレチルト角が5.5゜、飽和電圧が4Vとしたときの、前記液晶層10を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δndと、前記飽和電圧を印加したときの前記液晶層10の液晶層厚方向リタデーションRthLCとの関係を示している。前記飽和電圧を印加したときの前記液晶層10の液晶層厚方向リタデーションRthLCは、前記液晶層10の前記積Δndの値に応じて図のように変化する。すなわち、液晶層厚方向のリタデーションRthLCは、前記液晶層10の前記積Δndの値の変化に対して直線的に変化する。したがって、リタデーションRthLCは、図6に示した直線の傾きに対応する係数を、前記液晶層10の前記積Δndの値に乗じることによって、得ることができる。
したがって、前記第1の偏光板11の第1の偏光層12と前記第2の偏光板15の第2の偏光層16との間の前記液晶層10を除いた複数の光学層それぞれの厚さ方向リタデーションの値とを合計した絶対値を、前記液晶層10のΔndの値に、前記液晶分子10aのプレチルト角と前記飽和電圧に応じて予め設定した係数を乗じた値の絶対値に一致させるか、或いはそれぞれの絶対値の差が−80nm〜+80nmの範囲になるように設定すればよい。
次の表1は、前記液晶分子10aのプレチルト角と飽和電圧が異なる前記液晶層10の液晶層方向リタデーションRthLCと、複数の光学層それぞれの厚さ方向リタデーションの値を算出するために前記液晶層のΔndの値に乗ずる係数値との関係を示している。
Figure 0005115495
この表1のように、前記液晶分子10aのプレチルト角が0.5°〜10.5°の範囲で、且つ前記飽和電圧が3V〜5Vの範囲では、前記飽和電圧を印加したときの前記液晶層10の液晶層厚方向リタデーションの値は、前記液晶層のΔndの値に0.72〜0.86の範囲の係数を乗ずることによって算出することができる。ここで、前記飽和電圧を印加したときの前記液晶層10の液晶層厚方向リタデーションの値と、前記液晶層10を除いた複数の光学層それぞれの厚み方向リタデーションの合計値は、それぞれの絶対値が実質的に等しく、且つ正負が逆の値である。
そのため、この実施例では、前記第1の偏光層12と第2の偏光層16との間の前記液晶層10を除いた複数の光学層それぞれの厚さ方向リタデーションの合計値を、前記液晶層10のΔndの値に前記0.72〜0.86の範囲の係数を乗じた値に設定し、前記液晶層10を除いた複数の光学層それぞれの厚さ方向リタデーションの値と、前記飽和電圧を印加したときの前記液晶層10の液晶層厚方向リタデーションとの合計値が0±80nm(−80nm〜+80nm)の範囲になるようにしている。この場合、前記飽和電圧を印加したときの前記液晶層10の液晶層厚方向リタデーションの値は、前記液晶層10のΔndの値に0.83の係数を乗じて算出された値が好ましい。
また、図11は、前記液晶表示素子の第1の偏光板11の第1の偏光層12と第2の偏光板の第2の偏光層との間の液晶層10を除いた複数の光学層それぞれの面内リタデーションの値を加算した面内リタデーションRoと、前記液晶層10の積Δndとを合計した値Ro+Δndに対する前記液晶表示素子の透過率を示している。前記複数の光学層は、第1及び第2の偏光板11,15の液晶セル1と対向する面の基材14,18と、第1と第2の視野角補償板19,22のそれぞれの視野角補償層20,23と、前記第1と第2の視野角補償板19,22の基材21,24を含んでいる。前記液晶表示素子は、Ro+Δndの値が350nm〜600nmの範囲で高い透過率を示し、特に、Ro+Δndの値が480nmのときにピークを示している。
従って、この実施例では、前記第1の偏光層12と第2の偏光層16との間の複数の光学層それぞれの、前記基板面と平行な面上での面内位相差と前記光学層の層厚との積からなる面内リタデーションの合計値と、前記液晶層10のΔndとを合算した値を、350nm〜600nmの範囲に、好ましくは480nmに設定されている。
さらに、詳述すると、この実施例の液晶表示素子において、前記第1及び第2の偏光板11,15の前記第1及び第2の偏光層12,16の外側に位置するそれぞれの基材13,及び17の光学的作用は、観察者の視認性に関与しない。そして、観察者の視認性に関与するのは前記第1の偏光層12と第2の偏光層16との間の、前記第1及び第2の偏光板11,15の基材14,18と、前記第1及び第2の視野角補償板19,22の前記第1及び第2の視野角補償層20,23とその基材21,24、および前記液晶層10からなる複数の光学層である。
光学媒体100のX,Y,Z標と、その各座標軸方向の屈折率を示す図18のように、これらの光学媒体100である複数の光学層それぞれについて、前記基板面と平行な面上の互いに直交する2つの方向の一方と他方をそれぞれX軸及びY軸、前記基板面に垂直な厚さ方向をZ軸、前記X軸方向の屈折率をnx、前記Y軸方向の屈折率をny、前記Z軸方向の屈折率をnz、前記光学層の層厚をdとすると、各光学層の厚さ方向リタデーションRthiは、{(nx+ny)/2−nz}・dで表される。これらの各光学層の厚さ方向のリタデーションRthiの値を加算したトータルの厚さ方向リタデーションをRthとし、前記液晶層10を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと平均的な液晶層厚dとの積をΔndとしたとき、前記トータルの厚さ方向リタデーションRthは、
Rth=0.83Δnd±80nm
を満たす範囲に設定されている。すなわち、トータルの厚さ方向リタデーションをRthは、0.83Δnd−80nm〜0.83Δnd+80nmの範囲に設定されている。
また、前記第1の偏光層12と第2の偏光層16との間の複数の光学層について、(nx−ny)・dで表される各光学層の面内リタデーションをRoi、前記各光学層の面内リタデーションRoiの値を合算した面内リタデーションをRoとしたとき、前記合算した面内リタデーションRoは、
Ro+Δnd=350nm〜600nm
を満たす範囲に設定されている。
この実施例の液晶表示素子において、前記液晶セル1の液晶層10のΔndの値は、380nmであり、前記第1及び第2の視野角補償層20,23の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値はそれぞれ、Rthi=70nm、Roi=−47nm、前記第1及び第2の偏光層16の液晶セル1と対向する面の基材14,18と、前記第1及び第2の視野角補償層20,23の基材21,24の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値はそれぞれ、Rthi=89nm、Roi=9nmである。
したがって、前記第1の偏光層12と第2の偏光層16との間の前記液晶層10を除いた複数の光学層の{(nx+ny)/2−nz}・dで表される厚さ方向リタデーションRthiの値を加算した厚さ方向リタデーションRthは353nm、前記複数の光学層の面内リタデーションRoiの値を加算した面内リタデーションRoは12nmである。したがって、前記液晶層10のΔndの値に前記好ましい係数0.83を乗じた値0.83Δndは315nmであり、加算した厚さ方向リタデーションRthである353nmは、前記0.83Δndの値である315nmに正と負に80nmを加算した値の範囲内である。また、加算した面内リタデーションRoとΔndとを合計した値は、392nmであり、Ro+Δndの範囲を定めた350nm〜600nmの範囲内である。
この液晶表示素子は、上記のような構成であるため、透過率の角度依存性を改善し、表示の広視野角を広くすることができる。そして、この液晶表示素子を用いたテレビジョン受信機は、その視野角が広くなる。
図12は、前記液晶表示素子の白表示T、黒表示T、50%階調(白表示の50%の明るさの階調)表示T50、及び20%階調(白表示の20%の明るさの階調)表示T20のときの視野角特性図であり、(a)は画面の左−右方向の視野角特性、(b)は画面の下−上方向の視野角特性、(c)は画面の左下−右下方向の視野角特性、(d)は画面の右下−左上方向の視野角特性を示している。
なお、図12(a)において、負の角度は左方向の角度、正の角度は右方向の角度である。図12(b)において、負の角度は下方向の角度、正の角度は上方向の角度である。図12(c)において、負の角度は左下方向の角度、正の角度は右上方向の角度である。図12(d)において、負の角度は右下方向の角度、正の角度は左上方向の角度である。
図12(a)〜図12(d)のように、前記液晶表示素子は、画面の左−右方向、下−上方向、左下−右下方向及び右下−左上方向の各方向の透過率の角度依存性が改善された、前記各方向において広い角度範囲にわたって中間階調の反転が無い視野角特性を有している。そして、この液晶表示素子を用いたテレビジョン受信機は、特に、左−右方向、左下−右下方向及び右下−左上方向の視野角が広い。
(第1の実施形態の変形例)
なお、上記第1の実施例の液晶表示素子は、前記液晶セル1の液晶層10のΔndの値を380nmに設定したものであるが、液晶層10のΔndの値は他の値に設定してもよい。
図13は、液晶層10のΔndの値を505nmに設定し、その他の構成をそれぞれ上記実施例と同じにした液晶表示素子における、白表示T、黒表示T、50%階調表示T50及び20%階調表示T20のときの視野角特性図であり、(a)は画面の左−右方向の視野角特性、図12(b)は画面の下−上方向の視野角特性、図13(c)は画面の左下−右下方向の視野角特性、図13(d)は画面の右下−左上方向の視野角特性をそれぞれ示している。
図13(a)〜図13(d)のように、この変形例の前記液晶表示素子は、画面の左−右方向、下−上方向、左下−右下方向及び右下−左上方向の各方向の透過率の角度依存性が改善された、前記各方向において広い角度範囲にわたって中間階調の反転が無い視野角特性を有し、しかも、上記実施例の液晶表示素子よりもコントラストが高い。
(第2の実施形態)
図14〜図16はこの発明の第2の実施例を示しており、図14はこの第2の実施例に用いる液晶表示素子の概略的断面図である。
この実施例の液晶表示素子は、上記第1の実施例の液晶表示素子において、前記第1の偏光板11と第1の視野角補償板19との間に、第1の位相差板26を配置し、前記第2の偏光板15と第2の視野角補償板22との間に、第2の位相差板27を配置したものである。第1の偏光層12と第2の偏光層16との間の液晶層10を除いた複数の光学層は、前記第1及び第2の偏光層12,16の液晶セル1の一対の基板2,3と対向する面の基材14,18と、前記第1と第2の視野角補償層20,23及びその基材21,24と、前記第1及び第2の位相差板26,27とからなっている。なお、この実施例の液晶表示素子の他の構成は、上記第1の実施例と実質的に同じである。
図15は、この実施例の液晶表示素子における液晶セル1の第1及び第2の配向膜7,8の配向処理方向7a,8aと、第1及び第2の偏光板11,15の偏光層12,16の吸収軸12a,16aの向きと、第1及び第2の視野角補償板19,22の視野角補償層20,23の光学軸方向20a,23aの向きと、前記第1及び第2の位相差板26,27の遅相軸26a,27aの向きを示している。
図15のように、前記液晶セル1の第1及び第2の配向膜7,8の配向処理方向7a,8aと、第1及び第2の偏光板11,15の偏光層12,16の吸収軸12a,16aの向きと、第1及び第2の視野角補償板19,22の視野角補償層20,23の光学軸方向20a,23aの向きは上記第1の実施例と同じである。前記第1の位相差板26は、その遅相軸26aを、前記第1の視野角補償板19の第1の視野角補償層20の光学軸方向20aと実質的に平行な方向に向けて配置されている。前記第2の位相差板27は、その遅相軸27aを、前記第2の視野角補償板22の第2の視野角補償層23の光学軸方向23aと実質的に平行な方向に向けて配置されている。
そして、この実施形態では、前記液晶セル1の液晶層10のΔndの値を420nmに設定し、前記第1及び第2の視野角補償層20,23の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=70nm、Roi=−47nmに設定した。また、前記第1及び第2の偏光層12,16の液晶セル1と対向する面の基材14,18と、前記第1及び第2の視野角補償層20,23の基材21,24の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=89nm、Roi=9nmに設定した。さらに、前記第1と第2の位相差板26,27の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=175nm、Roi=35nmに設定した。このように、前記第1の偏光層12と前記第2の偏光層16との間の液晶層10を除いた複数の光学層それぞれの厚さ方向のリタデーション値と、電圧を印加したときの前記液晶層10の液晶層方向のリタデーション値との合計値を−80nm〜+80nmの範囲に設定している。
図16は、この実施例の液晶表示素子の白表示T、黒表示T、50%階調表示T50及び20%階調表示T20のときの視野角特性図であり、(a)は画面の左−右方向の視野角特性、(b)は画面の下−上方向の視野角特性、(c)は画面の左下−右下方向の視野角特性、(d)は画面の右下−左上方向の視野角特性を示している。
図16(a)〜図16(d)のように、この実施例の前記液晶表示素子は、画面の左−右方向、下−上方向、左下−右下方向及び右下−左上方向の各方向の透過率の角度依存性が改善される。そして、前記各方向において広い角度範囲にわたって中間階調の反転が無い視野角特性を有している。そして、この液晶表示素子を用いたテレビジョン受信機は、特に、左−右方向、左下−右下方向及び右下−左上方向の視野角が広く、しかもコントラストが高い。
(第3の実施形態)
図17、図19、図20はこの発明の第3の実施例を示しており、図17はこの第3の実施例に用いる液晶表示素子の概略的断面図である。
この実施例の液晶表示素子は、上記第2の実施例の液晶表示素子において、前記第1の位相差板26と第1の視野角補償板19との間と、前記第2の位相差板27と第2の視野角補償板22との間にそれぞれ、位相差をもった第1と第2の光学フィルム28,29をさらに配置したものである。第1の偏光層12と第2の偏光層16との間の液晶層10を除いた複数の光学層は、前記第1及び第2の偏光層12,16の液晶セル1の一対の基板2,3と対向する面の基材14,18と、前記第1と第2の視野角補償層20,23及びその基材21,24と、前記第1及び第2の位相差板26,27と、前記第1と第2の光学フィルム28,29とからなっている。なお、この実施例の液晶表示素子の他の構成は、上記第2の実施例と実質的に同じである。
図17で示ように、光学媒体100てある前記第1と第2の光学フィルム28,29はそれぞれ、そのフィルム面、つまり液晶セル1の基板面と平行な面上の互いに直交する2つの方向x,yの一方の屈折率nx及び他方の屈折率nxと前記フィルム面(液晶セル1の基板面)に垂直な厚さ方向zの屈折率nzとが、nx=ny>nzの関係にある。
すなわち、この第1と第2の光学フィルム28,29はそれぞれ、フィルム面に垂直な厚さ方向zに光学軸をもった位相差フィルムである。
図19はこの実施例の液晶表示素子における液晶セル1の第1及び第2の配向膜7,8の配向処理方向7a,8aと、第1及び第2の偏光板11,15の偏光層12,16の吸収軸12a,16aの向きと、第1及び第2の視野角補償板19,22の視野角補償層20,23の光学軸方向20a,23aの向きと、前記第1及び第2の位相差板26,27の遅相軸26a,27aの向きと、前記第1と第2の光学フィルム28,29の光学軸28a,29aの向きを示している。
図19のように、前記液晶セル1の第1及び第2の配向膜7,8の配向処理方向7a,8aと、第1及び第2の偏光板11,15の偏光層12,16の吸収軸12a,16aの向きと、第1及び第2の視野角補償板19,22の視野角補償層20,23の光学軸方向20a,23aの向きは上記第1及び第2の実施例と同じである。
一方、前記第1の位相差板26は、その遅相軸26aを、画面の横軸方向(図に一点鎖線で示した方向)に対して観察側から見て左回り方向に実質的に110°の角度で交差する方向に向けて配置されている。前記第2の位相差板27は、その遅相軸27aを、前記画面の横軸方向に対して観察側から見て左回り方向に実質的に20°の角度で交差する方向、つまり前記第1の位相差板26の遅相軸26aに対して実質的に直交する方向に向けて配置されている。なお、前記第1と第2の光学フィルム28,29の光学軸28a,29aの向きは、前記液晶セル1の基板面に対して垂直である。
そして、この実施形態では、前記液晶セル1の液晶層10のΔndの値を385nmに設定し、前記第1及び第2の視野角補償層20,23の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=159nm、Roi=−38nmに設定した。また、前記第1及び第2の偏光層12,16の液晶セル1と対向する面の基材14,18と、前記第1及び第2の視野角補償層20,23の基材21,24の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=89nm、Roi=9nmに設定した。さらに、前記第1と第2の位相差板26,27の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=50nm、Roi=64nm設定した。そして、前記第1と第2の光学フィルム28,29の厚み方向リタデーションRthiを−160nm(この光学フィルム28,29の面内リタデーションRoiはそれぞれ0)に設定した。このようにして、前記第1の偏光層12と前記第2の偏光層16との間の液晶層10を除いた複数の光学層それぞれの厚さ方向リタデーションの値と、前記液晶層10の液晶層厚方向リタデーションの値との合計値を0±80nmの範囲に設定している。
図20は、この実施例の液晶表示素子の白表示T、黒表示T、50%階調表示T50及び20%階調表示T20のときの視野角特性図であり、(a)は画面の左−右方向の視野角特性、(b)は画面の下−上方向の視野角特性、(c)は画面の左下−右下方向の視野角特性、(d)は画面の右下−左上方向の視野角特性を示している。
図20(a)〜図20(d)のように、この実施例の前記液晶表示素子は、画面の左−右方向、下−上方向、左下−右下方向及び右下−左上方向の各方向の透過率の角度依存性が改善された、前記各方向において広い角度範囲にわたって中間階調の反転が無い視野角特性を有している。そして、この液晶表示素子を用いたテレビジョン受信機は、特に、左−右方向、左下−右下方向及び右下−左上方向の視野角が広く、しかもコントラストが高い。
(第4の実施形態)
図21〜図23はこの発明の第4の実施例を示しており、図21はこの第4の実施例に用いる液晶表示素子の概略的断面図である。
この実施例の液晶表示素子は、上記第2の実施例の液晶表示素子において、前記第1の位相差板26と第1の視野角補償板19との間と、前記第2の位相差板27と第2の視野角補償板22との間のいずれか一方、例えば第2の位相差板27と第2の視野角補償板22との間に、上記第3の実施例で述べた光学フィルム29をさらに配置したものであり、第1の偏光層12と第2の偏光層16との間の液晶層10を除いた複数の光学層は、前記第1及び第2の偏光層12,16の液晶セル1の一対の基板2,3と対向する面の基材14,18と、前記第1と第2の視野角補償層20,23及びその基材21,24と、前記第1及び第2の位相差板26,27と、前記光学フィルム29とからなっている。なお、この実施例の液晶表示素子の他の構成は、上記第3の実施例と実質的に同じである。
図22はこの実施例の液晶表示素子における液晶セル1の第1及び第2の配向膜7,8の配向処理方向7a,8aと、第1及び第2の偏光板11,15の偏光層12,16の吸収軸12a,16aの向きと、第1及び第2の視野角補償板19,22の視野角補償層22,23の光学軸方向20a,23aの向きと、前記第1及び第2の位相差板26,27の遅相軸26a,27aの向きと、前記光学フィルム29の光学軸29aの向きを示している。
図22のように、前記液晶セル1の第1及び第2の配向膜7,8の配向処理方向7a,8aと、第1及び第2の偏光板11,15の偏光層12,16の吸収軸12a,16aの向きと、第1及び第2の視野角補償板19,22の視野角補償層20,23の光学軸方向20a,23aの向きは上記第1及び第2の実施例と同じである。また、第1の位相差板26の遅相軸26aの向きと、第2の位相差板27の遅相軸27aの向きは、上記第3の実施例と同じである。なお、前記光学フィルム29の光学軸29aの向きは、前記液晶セル1の基板面に対して垂直である。
そして、この実施形態では、前記液晶セル1の液晶層10のΔndの値を386nmに設定し、前記第1及び第2の視野角補償層20,23の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=159nm、Roi=−38nmに設定した。また、前記第1及び第2の偏光層12,16の液晶セル1と対向する面の基材14,18と、前記第1及び第2の視野角補償層20,23の基材21,24の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=89nm、Roi=9nmに設定した。さらに、前記第1と第2の位相差板26,27の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=50nm、Roi=64nmに設定した。そして、前記光学フィルム28の厚さ方向リタデーションRthiを−160nm(この光学フィルム28の面内リタデーションRoiは0)に設定した。このようにして、前記第1の偏光層12と前記第2の偏光層16との間の液晶層10を除いた複数の光学層それぞれの厚さ方向のリタデーションの値と、前記液晶層10の液晶層厚方向リタデーションの値との合計値を0±80nmの範囲に設定している。
図23は、この実施例の液晶表示素子の白表示T、黒表示T、50%階調表示T50及び20%階調表示T20のときの視野角特性図であり、(a)は画面の左−右方向の視野角特性、(b)は画面の下−上方向の視野角特性、(c)は画面の左下−右下方向の視野角特性、(d)は画面の右下−左上方向の視野角特性を示している。
図23(a)〜図23(d)のように、この実施例の前記液晶表示素子を用いたテレビジョン受信機は、画面の左−右方向、下−上方向、左下−右下方向及び右下−左上方向の各方向の透過率の角度依存性が改善された、前記各方向において広い角度範囲にわたって中間階調の反転が無い視野角特性を有している。そして、この液晶表示素子を用いたテレビジョン受信機は、特に、左−右方向、左下−右下方向及び右下−左上方向の視野角が広く、しかもコントラストが高い。
(第5の実施形態)
図24〜図26はこの発明の第5の実施例を示しており、図24はこの第5の実施例に用いられる液晶表示素子の概略的断面図である。
この実施例の液晶表示素子は、上記第2の実施例の液晶表示素子において、第1及び第2の視野角補償層20,23を、第1及び第2の位相差板26,27の板面上に形成したものである。第1の偏光層12と第2の偏光層16との間の液晶層10を除いた複数の光学層は、前記第1及び第2の偏光層12,16の液晶セル1の一対の基板2,3と対向する面の基材14,18と、前記第1と第2の視野角補償層20,23と、前記第1及び第2の位相差板26,27とからなっている。なお、この実施例の液晶表示素子の他の構成は、上記第2の実施例と実質的に同じである。
図25はこの実施例の液晶表示素子における液晶セル1の第1及び第2の配向膜7,8の配向処理方向7a,8aと、第1及び第2の偏光板11,15の偏光層12,16の吸収軸12a,16aの向きと、第1及び第2の視野角補償層20,23の光学軸方向20a,23aの向きと、前記第1及び第2の位相差板26,27の遅相軸26a,27aの向きを示している。
図25のように、前記液晶セル1の第1及び第2の配向膜7,8の配向処理方向7a,8aと、第1及び第2の偏光板11,15の偏光層12,16の吸収軸12a,16aの向きと、第1及び第2の視野角補償層20,23の光学軸方向20a,23aの向きは上記第1の実施例と同じである。また、第1の位相差板26の遅相軸26aの向きと、第2の位相差板27の遅相軸27aの向きは、上記第3の実施例と同じである。
そして、この実施形態では、前記液晶セル1の液晶層10のΔndの値を385nmに設定し、前記第1及び第2の視野角補償層20,23の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=70nm、Roi=−47nmに設定した。また、前記第1及び第2の偏光層12,16の液晶セル1と対向する面の基材14,18の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=89nm、Roi=9nmに設定した。さらに、前記第1と第2の位相差板26,27の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=55nm、Roi=71nmに設定した。このようにして、前記第1の偏光層12と前記第2の偏光層16との間の液晶層10を除いた複数の光学層それぞれの厚さ方向リタデーションの値と、前記液晶層10の液晶層厚方向リタデーションの値との合計値を0±80nmの範囲に設定している。
この実施例の液晶表示素子は、第1及び第2の視野角補償層20,23を、第1及び第2の位相差板26,27の板面上に形成し、前記第1の偏光層12と第2の偏光層16との間の複数の光学層のうちの厚さ向のリタデーションをもった基材を、第1及び第2の偏光層12,16の液晶セル1に対向する面の基材14,18だけにした。このように、前記厚さ向のリタデーションをもった基材の数を減らすことができるので、透過率の角度依存性を、より効果的に改善することができる。
図26は、この実施例の液晶表示素子の白表示T、黒表示T、50%階調表示T50及び20%階調表示T20のときの視野角特性図であり、(a)は画面の左−右方向の視野角特性、(b)は画面の下−上方向の視野角特性、(c)は画面の左下−右下方向の視野角特性、(d)は画面の右下−左上方向の視野角特性を示している。
図26(a)〜図26(d)のように、この実施例の前記液晶表示素子は、画面の左−右方向、下−上方向、左下−右下方向及び右下−左上方向の各方向の透過率の角度依存性が改善された、前記各方向において広い角度範囲にわたって中間階調の反転が無い視野角特性を有している。そして、この液晶表示素子を用いたテレビジョン受信機は、特に、左−右方向、左下−右下方向及び右下−左上方向の視野角が広く、しかもコントラストが高い。
(第6の実施形態)
図27〜図29はこの発明を示しており、図27はこの第6の実施例に用いられる液晶表示素子の概略的断面図である。
この実施例の液晶表示素子は、上記第2の実施例の液晶表示素子において、第1及び第2の偏光層12,16の液晶セル1の一対の基板2,3と対向する面とは反対側の外面にだけに基材13,17を設け、この第1及び第2の偏光層12,16の液晶セル1と対向する面に、第1及び第2の位相差板26,27をそれぞれ積層したものである。第1の偏光層12と第2の偏光層16との間の液晶層10を除いた複数の光学層は、前記第1及び第2の位相差板26,27と、前記第1と第2の視野角補償層20,23と、これらの視野角補償層20,23の基材21,24とからなっている。なお、この実施例の液晶表示素子の他の構成は、上記第2の実施例と実質的に同じである。
図28はこの実施例の液晶表示素子における液晶セル1の第1及び第2の配向膜7,8の配向処理方向7a,8aと、第1及び第2の偏光層12,16の吸収軸12a,16aの向きと、第1及び第2の視野角補償層20,23の光学軸方向20a,23aの向きと、第1及び第2の位相差板26,27の遅相軸26a,27aの向きを示している。
図28のように、前記液晶セル1の第1及び第2の配向膜7,8の配向処理方向7a,8aと、第1及び第2の偏光層12,16の吸収軸12a,16aの向きと、第1及び第2の視野角補償層20,23の光学軸方向20a,23aの向きと、第1及び第2の位相差板26,27の遅相軸26a,27aの向きは、上記第1の実施例と同じである。
そして、この実施例では、前記液晶セル1の液晶層10のΔndの値を420nmに設定し、前記第1及び第2の視野角補償層20,23の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=159nm、Roi=−38nmに設定した。また、前記第1及び第2の視野角補償層20,23の基材21,24の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=89nm、Roi=9nmに設定した。さらに、前記第1と第2の位相差板26,27の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=175nm、Roi=35nmに設定した。このようにして前記第1の偏光層12と前記第2の偏光層16との間の液晶層10を除いた複数の光学層それぞれの厚さ方向のリタデーションの値と、前記液晶層10の液晶層厚方向リタデーション値との合計値を0±80nmの範囲に設定している。
この実施例の液晶表示素子は、第1及び第2の偏光層12,16の外面にだけ基材13,17を設け、この第1及び第2の偏光層12,16の液晶セル1と対向する面に、第1及び第2の位相差板26,27を積層し、前記第1の偏光層12と第2の偏光層16との間の複数の光学層のうちの厚さ方向のリタデーションをもった基材を、第1及び第2の視野角補償層20,23の基材21,24だけにした。このように、前記厚さ向のリタデーションをもった基材の数を減らすことができるので、透過率の角度依存性を、より効果的に改善することができる。
図29は、この実施例の液晶表示素子の白表示T、黒表示T、50%階調表示T50及び20%階調表示T20のときの視野角特性図であり、(a)は画面の左−右方向の視野角特性、(b)は画面の下−上方向の視野角特性、(c)は画面の左下−右下方向の視野角特性、(d)は画面の右下−左上方向の視野角特性を示している。
図29(a)〜図29(d)のように、この実施例の前記液晶表示素子は、画面の左−右方向、下−上方向、左下−右下方向及び右下−左上方向の各方向の透過率の角度依存性が改善された、前記各方向において広い角度範囲にわたって中間階調の反転が無い視野角特性を有している。そして、この液晶表示素子を用いたテレビジョン受信機は、特に、左−右方向、左下−右下方向及び右下−左上方向の視野角が広く、しかもコントラストが高い。
(第7の実施形態)
図30〜図32はこの発明の第7の実施例を示しており、図30はこの第7の実施例に用いた液晶表示素子の概略的断面図である。
この実施例の液晶表示素子は、上記第2の実施例の液晶表示素子において、第1及び第2の偏光層12,16の液晶セル1の一対の基板2,3と対向する面とは反対側の外面にだけ基材13,17を設け、この第1及び第2の偏光層12,16の液晶セル1と対向する面にそれぞれ第1及び第2の位相差板26,27を積層し、さらに、前記第1及び第2の位相差板26,27の液晶セル1と対向する面上にそれぞれ第1と第2の視野角補償層20,23を形成したものである。第1の偏光層12と第2の偏光層16との間の液晶層10を除いた複数の光学層は、前記第1及び第2の位相差板26,27と、前記第1と第2の視野角補償層20,23とからなっている。なお、この実施例の液晶表示素子の他の構成は、上記第2の実施例と実質的に同じである。
図31はこの実施例の液晶表示素子における液晶セル1の第1及び第2の配向膜7,8の配向処理方向7a,8aと、第1及び第2の偏光層12,16の吸収軸12a,16aの向きと、第1及び第2の視野角補償層20,23の光学軸方向20a,23aの向きと、第1及び第2の位相差板26,27の遅相軸26a,27aの向きを示している。
図31のように、前記液晶セル1の第1及び第2の配向膜7,8の配向処理方向7a,8aと、第1及び第2の偏光層12,16の吸収軸12a,16aの向きと、第1及び第2の視野角補償層20,23の光学軸方向20a,23aの向きは、上記第1の実施例と同じである。第1の位相差板26は、その遅相軸26aを、前記画面の横軸方向に対して観察側から見て左回り方向に実質的に100°の角度で交差する方向に向けて配置されている。第2の位相差板27は、その遅相軸27aを、前記画面の横軸方向に対して観察側から見て左回り方向に実質的に10°の角度で交差する方向、つまり前記第1の位相差板26の遅相軸26aに対して実質的に直交する方向に向けて配置されている。
そして、この実施例では、前記液晶セル1の液晶層10のΔndの値を430nmに設定し、前記第1及び第2の視野角補償層20,23の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=70nm、Roi=−47nmに設定した。また、前記第1と第2の位相差板26,27の厚さ方向リタデーションRthiと面内リタデーションRoiの値をそれぞれ、Rthi=70nm、Roi=48nmに設定した。このようにして、前記第1の偏光層12と前記第2の偏光層16との間の液晶層10を除いた複数の光学層それぞれの厚さ方向リタデーション値と、前記液晶層10の液晶層厚方向リタデーション値との合計値を0±80nmの範囲に設定している。
この実施例の液晶表示素子は、第1及び第2の偏光層12,16の外面にだけ基材13,17を設け、この第1及び第2の偏光層12,16の液晶セル1と対向する面に、第1及び第2の位相差板26,27を積層し、さらに前記第1及び第2の位相差板26,27の液晶セル1と対向する面上に第1と第2の視野角補償層20,23を形成することにより、前記第1の偏光層12と第2の偏光層16との間の複数の光学層から、厚さ方向のリタデーションをもった基材を無くし、第1及び第2の視野角補償層20,23の基材21,24だけにした。このように、前記厚さ向のリタデーションをもった基材の数を減らすことができるので、透過率の角度依存性を、より効果的に改善することができる。
図32は、この実施例の液晶表示素子の白表示T、黒表示T、50%階調表示T50及び20%階調表示T20のときの視野角特性図であり、(a)は画面の左−右方向の視野角特性、(b)は画面の下−上方向の視野角特性、(c)は画面の左下−右下方向の視野角特性、(d)は画面の右下−左上方向の視野角特性を示している。
図32(a)〜図32(d)のように、この実施例の前記液晶表示素子は、画面の左−右方向、下−上方向、左下−右下方向及び右下−左上方向の各方向の透過率の角度依存性が改善された、前記各方向において広い角度範囲にわたって中間階調の反転が無い視野角特性を有している。そして、この液晶表示素子を用いたテレビジョン受信機は、特に、左−右方向、左下−右下方向及び右下−左上方向の視野角が広く、しかもコントラストが高い。
(他の実施形態)
なお、上記各実施例の第1及び第2の視野角補償層20,23は、ディスコティック液晶分子25をハイブリッド配向させたディスコティック液晶層からなるものであるが、第1及び第2の視野角補償層は、前記ディスコティック液晶層に限らず、例えば細長球状の液晶分子を液晶セル1の基板面と平行な面に対して一方の方向に傾いた方向に傾斜配向させた液晶層からなるものでもよい。
また、上記各実施例の液晶表示素子は、第1の偏光層12と第2の偏光層16とを、それぞれの吸収軸12a,16aを実質的に直交させて配置したノーマリーホワイト型のものであるが、液晶表示素子は、前記第1の偏光層12と第2の偏光層16とを、それぞれの吸収軸12a,16aを実質的に平行にして配置したノーマリーブラック型のものでもよい。
さらに、上記各実施形態のテレビジョン受信機は、デジタル放送波を受信し、そのデジタル放送波を復調して、トランスポートストリームを出力し、このトランスポートストリームから映像信号と音声信号を分離すると共に復号化して映像データと音声データを生成するデジタル放送の受信装置であるが、これに限ることなく、この発明の受信装置は、アナログ放送波を受信して復調し、この各種の信号が重畳されたアナログ信号から映像と音声とを分離して、NTSC方式に従って映像信号と音声信号とを生成するようにしたアナログ放送波の受信装置としても良く、この場合も、上記液晶表示素子を用いたテレビジョン受信機は視野角が広い。
1…液晶セル、2,3…基板、4,5…電極、6R,6G,6B…カラーフィルタ、7,8…配向膜、10…液晶層、10a…液晶分子、11,15…偏光板、12,16…偏光層、12a,16a…吸収軸、13,14,17,18…基材、19,22…視野角補償板、20,23…視野角補償層(ディスコティック液晶層)、20a,23a…光学軸、21,24…基材、25…ディスコティック液晶分子、26,27…位相差板、26a,27a…遅相軸、28,29…光学フィルム、28a,29a…光学軸、100…液晶表示素子、102,103…フィルム積層体、110…データ線、120…ゲート線、200…放送受信機、201…筐体、202…窓部、300…スピーカ、400…スイッチ群、500…アンテナ、600…バックライト、601…導光板、602…光学フィルム、603…反射膜、604…光源、501…チューナ部、502…復調部、503…映像・音声デコード処理部、504…ディスプレイ駆動部、505…音声信号生成部、506…伝送パラメータ保持部、507…制御部、514…駆動制御回路、524…走査線駆動回路、534…データ線駆動回路、544…対向電極駆動回路。

Claims (33)

  1. 互いに対向する内面それぞれに、少なくとも1つの電極と、この電極を覆う配向膜とが形成された一対の基板間に液晶分子をツイスト配向させた液晶層を挟持してなる液晶セルと、
    この液晶セルの両側に配置され、それぞれが、直線偏光を透過させる透過軸と、この透過軸と直交する方向に吸収軸とを有する偏光層と、この偏光層を支持する少なくとも1つの基材とからなる第1及び第2の偏光板と、
    前記液晶セルと前記第1及び第2の偏光板の間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記液晶セルの基板面と平行な面内での位相差と、前記基板面に垂直な面内での位相差とを持った、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1及び第2の視野角補償層と、
    観察側とは反対側の偏光板の背面側に配置されたバックライトと、
    を備え、
    前記第1の偏光板の第1の偏光層と前記第2の偏光板の第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1と第2の視野角補償層を含み且つ前記液晶層を除いた他の複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内での位相差と前記光学層の層厚との積からなる厚さ方向リタデーションの合計値が、前記第1と第2の基板の前記電極間に前記液晶分子が前記基板面に対して立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの前記液晶層の前記基板面に垂直な面内での位相差とその液晶層厚との積からなる液晶層厚方向リタデーションを相殺する値に設定されており、
    前記液晶層厚方向リタデーションは、前記液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δndの値に、前記基板面に対する前記液晶分子のプレチルト角と前記液晶分子が立ち上がり配向するのに十分な高い電圧の値に応じて選択される0.72〜0.89の範囲の係数を乗じて算出された値である、
    ことを特徴とする液晶表示素子。
  2. 複数の光学層それぞれの前記厚さ方向リタデーションと液晶層の液晶層厚方向リタデーションとが、前記複数の光学層それぞれの厚さ方向リタデーションの合計値と、前記液晶層の液晶層厚方向リタデーションの値とを合算した値が、−80nm〜+80nmの範囲になるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
  3. 第1の偏光層と第2の偏光層との間の、前記液晶層を除いた複数の光学層それぞれについて、基板面と平行な面内の互いに直交する2つの方向の一方と他方をそれぞれX軸及びY軸、前記基板面に垂直な厚み方向をZ軸、前記X軸方向の屈折率をnx、前記Y軸方向の屈折率をny、前記Z軸方向の屈折率をnz、前記光学層の層厚をdとしたとき、{(nx+ny)/2−nz}・dで表される各光学層の厚さ方向リタデーションの合計値は、前記液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δndの値に、基板面に対する液晶分子のプレチルト角と前記液晶分子が立ち上がり配向するのに十分な高い電圧の値に応じて選択される0.72〜0.89の範囲の係数を乗じて算出された値と実質的に等しい値に設定されていることを特徴とする請求項に記載の液晶表示素子。
  4. 第1の偏光層と第2の偏光層との間の液晶層を除いた複数の光学層それぞれの厚さ方向リタデーション値の合計値は、前記液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δndの値に0.83の係数を乗じて算出された値と実質的に等しく設定されていることを特徴とする請求項に記載の液晶表示素子。
  5. 第1の偏光層と第2の偏光層との間の液晶層を含む複数の光学層それぞれの、基板面と平行な面内での面内位相差と前記複数の光学層それぞれの層厚との積からなる面内リタデーションの合計値が、350nm〜600nmの範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
  6. 互いに対向する内面それぞれに、少なくとも1つの電極と、この電極を覆う配向膜とが形成された一対の基板間に液晶分子をツイスト配向させた液晶層を挟持してなる液晶セルと、
    この液晶セルの両側に配置され、それぞれが、直線偏光を透過させる透過軸と、この透過軸と直交する方向に吸収軸とを有する偏光層と、この偏光層を支持する少なくとも1つの基材とからなる第1及び第2の偏光板と、
    前記液晶セルと前記第1及び第2の偏光板の間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記液晶セルの基板面と平行な面内での位相差と、前記基板面に垂直な面内での位相差とを持った、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1及び第2の視野角補償層と、
    観察側とは反対側の偏光板の背面側に配置されたバックライトと、
    を備え、
    前記第1の偏光板の第1の偏光層と前記第2の偏光板の第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1と第2の視野角補償層を含み且つ前記液晶層を除いた他の複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内での位相差と前記光学層の層厚との積からなる厚さ方向リタデーションの合計値が、前記第1と第2の基板の前記電極間に前記液晶分子が前記基板面に対して立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの前記液晶層の前記基板面に垂直な面内での位相差とその液晶層厚との積からなる液晶層厚方向リタデーションを相殺する値に設定されており、
    前記第1の偏光層と前記第2の偏光層との間の前記液晶層を含む前記複数の光学層それぞれの、前記基板面と平行な面内での面内位相差と前記複数の光学層それぞれの層厚との積からなる面内リタデーションの合計値が、350nm〜600nmの範囲に設定されている、
    ことを特徴とする液晶表示素子。
  7. 複数の光学層それぞれの前記厚さ方向リタデーションと液晶層の液晶層厚方向リタデーションとが、前記複数の光学層それぞれの厚さ方向リタデーションの合計値と、前記液晶層の液晶層厚方向リタデーションの値とを合算した値が、−80nm〜+80nmの範囲になるように設定されていることを特徴とする請求項に記載の液晶表示素子。
  8. 液晶分子が立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの液晶層の液晶層厚方向リタデーションの値と、第1の偏光層と第2の偏光層との間の前記液晶層を除いた複数の光学層それぞれの厚さ方向リタデーション値の合計値は、互いの絶対値の差が80nm以下で、且つ正負が逆の値に設定されていることを特徴とする請求項に記載の液晶表示素子。
  9. 液晶層厚方向リタデーションは、液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δndの値に、基板面に対する液晶分子のプレチルト角と前記液晶分子が立ち上がり配向するのに十分な高い電圧の値に応じて選択される0.72〜0.89の範囲の係数を乗じて算出された値であることを特徴とする請求項に記載の液晶表示素子。
  10. 第1の偏光層と第2の偏光層との間の、前記液晶層を除いた複数の光学層それぞれについて、基板面と平行な面内の互いに直交する2つの方向の一方と他方をそれぞれX軸及びY軸、前記基板面に垂直な厚み方向をZ軸、前記X軸方向の屈折率をnx、前記Y軸方向の屈折率をny、前記Z軸方向の屈折率をnz、前記光学層の層厚をdとしたとき、{(nx+ny)/2−nz}・dで表される各光学層の厚さ方向リタデーションの合計値は、前記液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δndの値に、基板面に対する液晶分子のプレチルト角と前記液晶分子が立ち上がり配向するのに十分な高い電圧の値に応じて選択される0.72〜0.89の範囲の係数を乗じて算出された値と実質的に等しい値に設定されていることを特徴とする請求項に記載の液晶表示素子。
  11. 第1の偏光層と第2の偏光層との間の液晶層を除いた複数の光学層それぞれの厚さ方向リタデーション値の合計値は、前記液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δndの値に0.83の係数を乗じて算出された値と実質的に等しく設定されていることを特徴とする請求項に記載の液晶表示素子。
  12. 液晶セルは、
    一方の面に、少なくとも1つの第1の電極と、前記第1の電極を覆って設けられ、予め定めた第1の方向に配向処理が施された第1の配向膜とが形成された第1の基板と、
    前記第1の基板の電極形成面に対向させて配置され、前記第1の基板と対向する面に、前記第1の電極と対向する少なくとも1つの第2の電極と、前記第2の電極を覆って設けられ、前記第1の方向に対して実質的に90゜の角度で交差する第2の方向に配向処理が施された第2の配向膜とが形成された第2の基板と、
    前記第1の基板の前記第1の配向膜と、前記第2の基板の前記第2の配向膜との間に実質的に90゜の捩れ角でツイスト配向して挟持された液晶層と、
    からなり、
    第1の偏光板は、前記第1の配向膜の配向処理方向に対して実質的に45゜の角度で交差する方向に吸収軸をもった第1の偏光層を有し、
    第2の偏光板は、前記第1の偏光層の吸収軸に対して実質的に直交する方向または実質的に平行な方向に吸収軸をもった第2の偏光層を有する、ことを特徴とする請求項1又は6に記載の液晶表示素子。
  13. 第1及び第2の偏光層はそれぞれ、これらの偏光層の少なくとも前記第1及び第2の基板と対向する面に設けられ、基板面に垂直な面内での位相差と層厚との積からなる厚さ方向リタデーションをもった樹脂フィルムからなる基材を備え、
    第1及び第2の視野角補償層は、それぞれ、これらの視野角補償層の少なくとも一方の面に設けられ、基板面に垂直な面内での位相差と層厚との積からなる厚さ方向リタデーションをもった樹脂フィルムからなる基材を備えており、
    第1の偏光層と前記第2の偏光層との間の液晶層を除いた複数の光学層は、少なくとも、前記第1及び第2の偏光層の前記第1及び第2の基板と対向する面の前記基材と、前記第1及び第2の視野角補償層と、これらの視野角補償層の前記基材とからなっている、ことを特徴とする請求項1又は6に記載の液晶表示素子。
  14. 第1の偏光層と第1の視野角補償層との間に第1の位相差板がさらに配置され、第2の偏光層と第2の視野角補償層との間に第2の位相差板がさらに配置されていることを特徴とする請求項1又は6に記載の液晶表示素子。
  15. 第1及び第2の偏光層は、それぞれ、これらの偏光層の少なくとも前記第1及び第2の基板と対向する面に設けられ、前記基板面に垂直な面内での位相差と層厚との積からなる厚さ方向リタデーションをもった樹脂フィルムからなる基材を備え、
    第1及び第2の視野角補償層は、それぞれ、第1の位相差板及び第2の位相差板の板面上に形成されている、ことを特徴とする請求項14に記載の液晶表示素子。
  16. 第1及び第2の偏光層は、それぞれ、これらの偏光層の第1及び第2の基板と対向する面とは反対側の外面に配置された樹脂フィルムからなる基材を備え、
    第1及び第2の視野角補償層はそれぞれ、これらの視野角補償層の少なくとも一方の面に設けられ、基板面に垂直な面上での位相差と層厚との積からなる厚さ方向リタデーションをもった樹脂フィルムからなる基材を備え、
    第1及び第2の位相差板はそれぞれ、前記第1及び第2の偏光層の前記第1及び第2の基板と対向する面に積層されている、ことを特徴とする請求項14に記載の液晶表示素子。
  17. 第1及び第2の偏光層は、それぞれ、これらの偏光層の第1及び第2の基板と対向する面とは反対側の外面に配置された樹脂フィルムからなる基材を備え、
    第1及び第2の位相差板はそれぞれ、前記第1及び第2の偏光層の前記第1及び第2の基板と対向する面に積層され、
    第1及び第2の視野角補償層は、それぞれ、前記第1及び第2の位相差板の板面上に形成されている、ことを特徴とする請求項14に記載の液晶表示素子。
  18. 第1の位相差板と第1の視野角補償層との間と、第2の位相差板と第2の視野角補償層との間の少なくとも一方に、前記基板面と平行な面内の互いに直交する2つの方向の一方の屈折率nx及び他方の屈折率nyと前記基板面に垂直な厚み方向の屈折率nzとが、nx=ny>nzの関係にある光学フィルムがさらに配置されていることを特徴とする請求項14に記載の液晶表示素子。
  19. 一方の面に、少なくとも1つの第1の電極と、前記第1の電極を覆って設けられ、予め定めた第1の方向に配向処理が施された第1の配向膜とが形成された第1の基板と、
    前記第1の基板の電極形成面に対向させて配置され、前記第1の基板と対向する面に、前記第1の電極と対向する少なくとも1つの第2の電極と、前記第2の電極を覆って設けられ、前記第1の方向に対して実質的に90゜の角度で交差する第2の方向に配向処理が施された第2の配向膜とが形成された第2の基板と、
    前記第1の基板の前記第1の配向膜と、前記第2の基板の前記第2の配向膜との間に挟持され、液晶分子が前記第1の配向膜と前記第2の配向膜との間で実質的に90゜の捩れ角でツイスト配向させた液晶層と、
    前記第1の基板の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置され、前記第1の配向膜の配向処理方向に対して実質的に45゜の角度で交差する方向に吸収軸をもった第1の偏光層と、この第1の偏光層の少なくとも前記第1の基板と対向する面に設けられ、前記第1及び第2の基板の基板面に垂直な面内での位相差と層厚との積からなる厚さ方向リタデーションをもった樹脂フィルムからなる基材とを備えた第1の偏光板と、
    前記第2の基板の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置され、前記第1の偏光層の吸収軸に対して実質的に直交する方向または実質的に平行な方向に吸収軸をもった第2の偏光層と、この第2の偏光層の少なくとも前記第2の基板と対向する面に設けられ、前記基板面に垂直な面内での位相差と層厚との積からなる厚さ方向リタデーションをもった樹脂フィルムからなる基材とを備えた第2の偏光板と、
    前記第1の基板と前記第1の偏光板との間、及び前記第2の基板と前記第2の偏光板との間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記基板面と平行な面内での位相差と前記基板面に垂直な面内での位相差とをもった視野角補償層と、この視野角補償層の少なくとも一方の面に設けられ、前記基板面に垂直な面内での位相差と層厚との積からなる厚さ方向リタデーションをもった樹脂フィルムからなる基材とを備えた、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1と第2の視野角補償板と、
    観察側とは反対側の偏光板の背面側に配置されたバックライトと、
    を備え、
    前記第1の偏光板の第1の偏光層と前記第2の偏光板の第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1及び第2の偏光板の前記第1及び第2の基板と対向する面の前記基材と、前記第1と第2の視野角補償板のそれぞれの視野角補償層と、前記第1と第2の視野角補償板の基材とを含み且つ前記液晶層を除いた複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内での位相差と前記複数の光学層のそれぞれの層厚との積からなる厚さ方向リタデーションの値と、前記第1と第2の基板の前記電極間に前記液晶分子が前記基板面に対して立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの前記液晶層の前記基板面に垂直な面内での位相差と液晶層厚との積からなる液晶層厚方向リタデーションの値との合計値が−80nm〜+80nmの範囲に設定されており、
    前記液晶層厚方向リタデーションは、前記液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δndの値に、前記基板面に対する前記液晶分子のプレチルト角と前記液晶分子が立ち上がり配向するのに十分な高い電圧の値に応じて選択される0.72〜0.89の範囲の係数を乗じて算出された値である、
    ことを特徴とする液晶表示素子。
  20. 第1の偏光層と第2の偏光層との間の、複数の基材、複数の視野角補償層、及び液晶層とを含む複数の光学層それぞれの、基板面と平行な面内での面内位相差と前記複数の光学層それぞれの層厚との積からなる面内リタデーションの合計値が、350nm〜600nmの範囲に設定されていることを特徴とする請求項19に記載の液晶表示素子。
  21. 一方の面に、少なくとも1つの第1の電極と、前記第1の電極を覆って設けられ、予め定めた第1の方向に配向処理が施された第1の配向膜とが形成された第1の基板と、
    前記第1の基板の電極形成面に対向させて配置され、前記第1の基板と対向する面に、前記第1の電極と対向する少なくとも1つの第2の電極と、前記第2の電極を覆って設けられ、前記第1の方向に対して実質的に90゜の角度で交差する第2の方向に配向処理が施された第2の配向膜とが形成された第2の基板と、
    前記第1の基板の前記第1の配向膜と、前記第2の基板の前記第2の配向膜との間に挟持され、液晶分子が前記第1の配向膜と前記第2の配向膜との間で実質的に90゜の捩れ角でツイスト配向させた液晶層と、
    前記第1の基板の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置され、前記第1の配向膜の配向処理方向に対して実質的に45゜の角度で交差する方向に吸収軸をもった第1の偏光層と、この第1の偏光層の少なくとも前記第1の基板と対向する面に設けられ、前記第1及び第2の基板の基板面に垂直な面内での位相差と層厚との積からなる厚さ方向リタデーションをもった樹脂フィルムからなる基材とを備えた第1の偏光板と、
    前記第2の基板の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置され、前記第1の偏光層の吸収軸に対して実質的に直交する方向または実質的に平行な方向に吸収軸をもった第2の偏光層と、この第2の偏光層の少なくとも前記第2の基板と対向する面に設けられ、前記基板面に垂直な面内での位相差と層厚との積からなる厚さ方向リタデーションをもった樹脂フィルムからなる基材とを備えた第2の偏光板と、
    前記第1の基板と前記第1の偏光板との間、及び前記第2の基板と前記第2の偏光板との間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記基板面と平行な面内での位相差と前記基板面に垂直な面内での位相差とをもった視野角補償層と、この視野角補償層の少なくとも一方の面に設けられ、前記基板面に垂直な面内での位相差と層厚との積からなる厚さ方向リタデーションをもった樹脂フィルムからなる基材とを備えた、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1と第2の視野角補償板と、
    観察側とは反対側の偏光板の背面側に配置されたバックライトと、
    を備え、
    前記第1の偏光板の第1の偏光層と前記第2の偏光板の第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1及び第2の偏光板の前記第1及び第2の基板と対向する面の前記基材と、前記第1と第2の視野角補償板のそれぞれの視野角補償層と、前記第1と第2の視野角補償板の基材とを含み且つ前記液晶層を除いた複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内での位相差と前記複数の光学層のそれぞれの層厚との積からなる厚さ方向リタデーションの値と、前記第1と第2の基板の前記電極間に前記液晶分子が前記基板面に対して立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの前記液晶層の前記基板面に垂直な面内での位相差と液晶層厚との積からなる液晶層厚方向リタデーションの値との合計値が−80nm〜+80nmの範囲に設定されており、
    前記第1の偏光層と前記第2の偏光層との間の、前記複数の基材、前記複数の視野角補償層、及び前記液晶層とを含む前記複数の光学層それぞれの、前記基板面と平行な面内での面内位相差と前記複数の光学層それぞれの層厚との積からなる面内リタデーションの合計値が、350nm〜600nmの範囲に設定されている、
    ことを特徴とする液晶表示素子。
  22. 液晶層厚方向リタデーションは、液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δndの値に、基板面に対する液晶分子のプレチルト角と前記液晶分子が立ち上がり配向するのに十分な高い電圧の値に応じて選択される0.72〜0.89の範囲の係数を乗じて算出された値であることを特徴とする請求項21に記載の液晶表示素子。
  23. 第1の偏光層と第1の視野角補償層との間に第1の位相差板がさらに配置され、第2の偏光層と第2の視野角補償層との間に第2の位相差板がさらに配置されていることを特徴とする請求項19又は21に記載の液晶表示素子。
  24. 一方の面に、少なくとも1つの第1の電極と、前記第1の電極を覆って設けられ、予め定めた第1の方向に配向処理が施された第1の配向膜とが形成された第1の基板と、
    前記第1の基板の電極形成面に対向させて配置され、前記第1の基板と対向する面に、前記第1の電極と対向する少なくとも1つの第2の電極と、前記第2の電極を覆って設けられ、前記第1の方向に対して実質的に90゜の角度で交差する第2の方向に配向処理が施された第2の配向膜とが形成された第2の基板と、
    前記第1の基板の前記第1の配向膜と、前記第2の基板の前記第2の配向膜との間に挟持され、液晶分子が前記第1の配向膜と前記第2の配向膜との間で実質的に90゜の捩れ角でツイスト配向させた液晶層と、
    前記第1の基板の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置され、前記第1の配向膜の配向処理方向に対して実質的に45゜の角度で交差する方向に吸収軸をもった第1の偏光層と、
    前記第2の基板の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置され、前記第1の偏光層の吸収軸に対して実質的に直交する方向または実質的に平行な方向に吸収軸をもった第2の偏光層と、
    前記第1の基板と前記第1の偏光層との間、及び前記第2の基板と前記第2の偏光層との間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記第1及び第2の基板の基板面と平行な面内での位相差と前記基板面に垂直な面内での位相差とをもった、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1及び第2の視野角補償層と、
    観察側とは反対側の偏光の背面側に配置されたバックライトと、
    を備え、
    前記第1の偏光層と前記第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1と第2の視野角補償層を含み且つ前記液晶層を除いた複数の光学層それぞれについて、前記基板面と平行な面内の互いに直交する2つの方向の一方と他方をそれぞれX軸及びY軸、前記基板面に垂直な厚み方向をZ軸、前記X軸方向の屈折率をnx、前記Y軸方向の屈折率をny、前記Z軸方向の屈折率をnz、前記光学層の層厚をd、{(nx+ny)/2−nz}・dで表される各光学層の厚さ方向リタデーションをRthi、前記各光学層の厚さ方向リタデーションRthiの値を加算した厚さ方向リタデーションをRth、前記液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積をΔndとしたとき、前記厚さ方向リタデーションRthが、
    −80nm<Rth−0.83Δnd<80nm
    を満たす範囲に設定されていることを特徴とする液晶表示素子。
  25. 第1の偏光層と第2の偏光層との間の複数の光学層について、(nx−ny)・dで表される各光学層の面内リタデーションをRoi、前記各光学層の面内リタデーションRoiの値を加算した面内リタデーションをRoとしたとき、前記面内リタデーションRoと液晶層のΔndとがそれぞれ、
    Ro+Δnd=350nm〜600nm
    を満たす範囲に設定されていることを特徴とする請求項24に記載の液晶表示素子。
  26. 互いに対向する内面それぞれに、少なくとも1つの電極と、この電極を覆う配向膜とが形成された一対の基板間に液晶分子をツイスト配向させた液晶層を挟持してなる液晶セルと、
    この液晶セルの両側に配置され、それぞれが、直線偏光を透過させる透過軸と、この透過軸と直交する方向に吸収軸とを有する偏光層と、この偏光層を支持する少なくとも1つの基材とからなる第1及び第2の偏光板と、
    前記液晶セルと前記第1及び第2の偏光板の間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記液晶セルの基板面と平行な面内での位相差と、前記基板面に垂直な面内での位相差とを持った、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1及び第2の視野角補償層と、
    観察側とは反対側の偏光板の背面側に配置されたバックライトと、
    を有し、
    前記第1の偏光板の第1の偏光層と前記第2の偏光板の第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1と第2の視野角補償層を含み且つ前記液晶層を除いた他の複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内での位相差と前記光学層の層厚との積からなる厚さ方向リタデーションの合計値が、前記第1と第2の基板の前記電極間に前記液晶分子が前記基板面に対して立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの前記液晶層の前記基板面に垂直な面内での位相差とその液晶層厚との積からなる液晶層厚方向リタデーションを相殺する値に設定されており、
    前記液晶層厚方向リタデーションは、前記液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δndの値に、前記基板面に対する前記液晶分子のプレチルト角と前記液晶分子が立ち上がり配向するのに十分な高い電圧の値に応じて選択される0.72〜0.89の範囲の係数を乗じて算出された値である、
    液晶表示素子と、
    外部から供給される映像データに基づいて、前記一対の基板に形成された電極に信号を供給して前記液晶表示素子を駆動するディスプレイ駆動部と、
    を備えることを特徴とする液晶表示装置。
  27. 互いに対向する内面それぞれに、少なくとも1つの電極と、この電極を覆う配向膜とが形成された一対の基板間に液晶分子をツイスト配向させた液晶層を挟持してなる液晶セルと、
    この液晶セルの両側に配置され、それぞれが、直線偏光を透過させる透過軸と、この透過軸と直交する方向に吸収軸とを有する偏光層と、この偏光層を支持する少なくとも1つの基材とからなる第1及び第2の偏光板と、
    前記液晶セルと前記第1及び第2の偏光板の間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記液晶セルの基板面と平行な面内での位相差と、前記基板面に垂直な面内での位相差とを持った、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1及び第2の視野角補償層と、
    観察側とは反対側の偏光板の背面側に配置されたバックライトと、
    を有し、
    前記第1の偏光板の第1の偏光層と前記第2の偏光板の第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1と第2の視野角補償層を含み且つ前記液晶層を除いた他の複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内での位相差と前記光学層の層厚との積からなる厚さ方向リタデーションの合計値が、前記第1と第2の基板の前記電極間に前記液晶分子が前記基板面に対して立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの前記液晶層の前記基板面に垂直な面内での位相差とその液晶層厚との積からなる液晶層厚方向リタデーションを相殺する値に設定されており、
    前記第1の偏光層と前記第2の偏光層との間の前記液晶層を含む前記複数の光学層それぞれの、前記基板面と平行な面内での面内位相差と前記複数の光学層それぞれの層厚との積からなる面内リタデーションの合計値が、350nm〜600nmの範囲に設定されている、
    液晶表示素子と、
    外部から供給される映像データに基づいて、前記一対の基板に形成された電極に信号を供給して前記液晶表示素子を駆動するディスプレイ駆動部と、
    を備えることを特徴とする液晶表示装置。
  28. 液晶表示素子の一対の基板のうち、一方の基板には少なくとも1つの対向電極が設けられ、他方の基板には、前記対向電極とそれぞれ対向する領域が、画像を形成するためのマトリックス状に配列された複数の画素を形成するための複数の画素電極が形成され、
    ディスプレイ駆動部は、前記マトリックス状に配列された複数の画素に、少なくとも1ラインずつ走査する走査信号を供給する走査線駆動回路と、
    前記複数の画素に、供給された映像データに従って各画素に供給する信号を生成して各画素に供給するデータ線駆動回路と、
    走査線駆動回路とデータ線駆動回路の動作を制御する駆動制御回路と、
    を備えることを特徴とする請求項26又は27に記載の液晶表示装置。
  29. 放送された放送波を受信し、復調して少なくとも映像データと音声データとを有する復調信号を出力する放送受信部と、
    前記放送受信部が出力する前記復調信号から、前記映像データと音声データを分離し、これらの映像データと音声データを出力する映像・音声データ発生部と、
    前記映像・音声データ発生部から供給される前記映像データに基づいて、画像を表示するためにマトリックス状に配列された複数の画素を駆動する画像表示部と、
    一方の面に、少なくとも1つの第1の電極と、この第1の電極を覆う配向膜とが設けられた第1の基板と、
    前記第1の基板の電極形成面に対向させて配置され、前記第1の基板と対向する面に、前記第1の電極とそれぞれ対向する領域が、画像を形成するためのマトリックス状に配列された複数の画素を形成する複数の第2の電極と、この電極を覆う配向膜とが設けられた第2の基板と、
    前記第1、第2の基板間に液晶分子をツイスト配向させて挟持された液晶層と、
    前記液晶層の両側に配置され、それぞれが、直線偏光を透過させる透過軸と、この透過軸と直交する方向に吸収軸とを有する偏光層と、この偏光層を支持する少なくとも1つの基材とからなる第1及び第2の偏光板と、
    前記液晶層と前記第1及び第2の偏光板の間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記液晶セルの基板面と平行な面内での位相差と、前記基板面に垂直な面内での位相差とを持った、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1及び第2の視野角補償層と、
    観察側とは反対側の偏光板の背面側に配置されたバックライトと、
    を有し、
    前記第1の偏光板の第1の偏光層と前記第2の偏光板の第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1と第2の視野角補償層を含み且つ前記液晶層を除いた他の複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内での位相差と前記光学層の層厚との積からなる厚さ方向リタデーションの合計値が、前記第1と第2の基板の前記電極間に前記液晶分子が前記基板面に対して立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの前記液晶層の前記基板面に垂直な面内での位相差とその液晶層厚との積からなる液晶層厚方向リタデーションを相殺する値に設定されており、
    前記液晶層厚方向リタデーションは、前記液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δndの値に、前記基板面に対する前記液晶分子のプレチルト角と前記液晶分子が立ち上がり配向するのに十分な高い電圧の値に応じて選択される0.72〜0.89の範囲の係数を乗じて算出された値である、
    液晶表示素子と、
    前記映像・音声データ発生部から供給される音声データに基づいて、音声信号を生成し、この音声信号により音声を発生させる音声発生部と、
    を備えることを特徴とする放送受信装置。
  30. 放送された放送波を受信し、復調して少なくとも映像データと音声データとを有する復調信号を出力する放送受信部と、
    前記放送受信部が出力する前記復調信号から、前記映像データと音声データを分離し、これらの映像データと音声データを出力する映像・音声データ発生部と、
    前記映像・音声データ発生部から供給される前記映像データに基づいて、画像を表示するためにマトリックス状に配列された複数の画素を駆動する画像表示部と、
    一方の面に、少なくとも1つの第1の電極と、この第1の電極を覆う配向膜とが設けられた第1の基板と、
    前記第1の基板の電極形成面に対向させて配置され、前記第1の基板と対向する面に、前記第1の電極とそれぞれ対向する領域が、画像を形成するためのマトリックス状に配列された複数の画素を形成する複数の第2の電極と、この電極を覆う配向膜とが設けられた第2の基板と、
    前記第1、第2の基板間に液晶分子をツイスト配向させて挟持された液晶層と、
    前記液晶層の両側に配置され、それぞれが、直線偏光を透過させる透過軸と、この透過軸と直交する方向に吸収軸とを有する偏光層と、この偏光層を支持する少なくとも1つの基材とからなる第1及び第2の偏光板と、
    前記液晶層と前記第1及び第2の偏光板の間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記液晶セルの基板面と平行な面内での位相差と、前記基板面に垂直な面内での位相差とを持った、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1及び第2の視野角補償層と、
    観察側とは反対側の偏光板の背面側に配置されたバックライトと、
    を有し、
    前記第1の偏光板の第1の偏光層と前記第2の偏光板の第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1と第2の視野角補償層を含み且つ前記液晶層を除いた他の複数の光学層それぞれの前記基板面に垂直な面内での位相差と前記光学層の層厚との積からなる厚さ方向リタデーションの合計値が、前記第1と第2の基板の前記電極間に前記液晶分子が前記基板面に対して立ち上がり配向するのに十分な高い電圧を印加したときの前記液晶層の前記基板面に垂直な面内での位相差とその液晶層厚との積からなる液晶層厚方向リタデーションを相殺する値に設定されており、
    前記第1の偏光層と前記第2の偏光層との間の前記液晶層を含む前記複数の光学層それぞれの、前記基板面と平行な面内での面内位相差と前記複数の光学層それぞれの層厚との積からなる面内リタデーションの合計値が、350nm〜600nmの範囲に設定されている、
    液晶表示素子と、
    前記映像・音声データ発生部から供給される音声データに基づいて、音声信号を生成し、この音声信号により音声を発生させる音声発生部と、
    を備えることを特徴とする放送受信装置。
  31. 放送受信部は、無線放送されたデジタル放送信号を受信するチューナ部と、受信したデジタル放送信号を少なくとも映像データと音声データを含む多重信号に復調する復調部とからなり、
    映像・音声データ発生部は、前記多重信号から前記映像データと音声データとを分離し、デコードして映像データと音声データを生成する映像・音声デコード処理部を有することを特徴とする請求項29又は30に記載の放送受信装置。
  32. 放送された放送信号を受信し、復調して少なくとも映像データと音声データとを有する復調信号を出力する放送受信部と、
    前記放送受信部が出力する前記復調信号から、前記映像データと音声データを分離し、これらの映像データと音声データを出力する映像・音声データ発生部と、
    前記映像・音声データ発生部から供給される前記映像データに基づいて、画像を表示するためにマトリックス状に配列された複数の画素を駆動する画像表示部と、
    一方の面に、少なくとも1つの第1の電極と、前記第1の電極を覆って設けられ、予め定めた第1の方向に配向処理が施された第1の配向膜とが形成された第1の基板と、
    前記第1の基板の電極形成面に対向させて配置され、前記第1の基板と対向する面に、前記第1の電極とそれぞれ対向する領域が、画像を形成するためのマトリックス状に配列された複数の画素を形成する複数の第2の電極と、前記第2の電極を覆って設けられ、前記第1の方向に対して実質的に90゜の角度で交差する第2の方向に配向処理が施された第2の配向膜とが形成された第2の基板と、
    前記第1の基板の前記第1の配向膜と、前記第2の基板の前記第2の配向膜との間に挟持され、液晶分子が前記第1の配向膜と前記第2の配向膜との間で実質的に90゜の捩れ角でツイスト配向させた液晶層と、
    前記第1の基板の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置され、前記第1の配向膜の配向処理方向に対して実質的に45゜の角度で交差する方向に吸収軸をもった第1の偏光層と、
    前記第2の基板の電極形成面とは反対側の外面に対向させて配置され、前記第1の偏光層の吸収軸に対して実質的に直交する方向または実質的に平行な方向に吸収軸をもった第2の偏光層と、
    前記第1の基板と前記第1の偏光層との間、及び前記第2の基板と前記第2の偏光層との間にそれぞれ配置され、それぞれが、前記第1及び第2の基板の基板面と平行な面内での位相差と前記基板面に垂直な面内での位相差とをもった、負の光学異方性を持ち傾斜角度が厚み方向に連続的に変化するディスコティック液晶層からなる第1及び第2の視野角補償層と、
    観察側とは反対側の偏光の背面側に配置されたバックライトと、
    を有し、
    前記第1の偏光層と前記第2の偏光層との間の、少なくとも前記第1と第2の視野角補償層を含み且つ前記液晶層を除いた複数の光学層それぞれについて、前記基板面と平行な面内の互いに直交する2つの方向の一方と他方をそれぞれX軸及びY軸、前記基板面に垂直な厚み方向をZ軸、前記X軸方向の屈折率をnx、前記Y軸方向の屈折率をny、前記Z軸方向の屈折率をnz、前記光学層の層厚をd、{(nx+ny)/2−nz}・dで表される各光学層の厚さ方向リタデーションをRthi、前記各光学層の厚さ方向リタデーションRthiの値を加算した厚さ方向リタデーションをRth、前記液晶層を構成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積をΔndとしたとき、前記厚さ方向リタデーションRthが、
    −80nm<Rth−0.83Δnd<80nm
    を満たす範囲に設定された液晶表示素子と、
    前記映像・音声データ発生部から供給される音声データに基づいて、音声信号を生成し、この音声信号により音声を発生させる音声発生部と、
    を備えることを特徴とする放送受信装置。
  33. 前記第1の偏光層と第2の偏光層との間の複数の光学層について、(nx−ny)・dで表される各光学層の面内リタデーションをRoi、前記各光学層の面内リタデーションRoiの値を加算した面内リタデーションをRoとしたとき、前記面内リタデーションRoと液晶層のΔndとがそれぞれ、
    Ro+Δnd=350nm〜600nm
    を満たす範囲に設定されていることを特徴とする請求項32に記載の放送受信装置。
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