JP5103628B2 - 気体核磁気共鳴装置 - Google Patents

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Description

本発明は、気体試料の質量分析・構造決定に用いることができる核磁気共鳴(以下、NMRとする)装置に関するものである。
一般的なNMR装置は、自然科学分野で液体や固体試料の分析・構造決定法の1つとして、研究や開発に広く利用されている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2005−172597号公報
しかし、このような一般的なNMR装置で測定できる試料は、1016分子/cm以上の濃度を有するものにほぼ限られ、気体イオン試料への応用は原理的に困難であった。
そこで、本発明の目的は、気体試料の質量分析と構造決定とを同時に行うことができるNMR装置を提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
本発明のNMR装置は、所定方向に所定磁場が印加された高真空空間内に配置され、導入された気体イオンを質量選別するICRセルと、前記ICRセルの前記所定方向に関する両端に設けられ、前記気体イオンを前記ICRセルに導入、保持又は排出する第1の電極対とを有する質量分析部と、
前記所定方向に所定勾配磁場が印加された高真空空間内に配置され、前記質量分析部で質量選別された気体イオンが導入される核磁気力増幅セルと、前記核磁気力増幅セルの前記所定方向に関する両端に設けられ、前記所定方向に対し垂直に、RF磁場を印加自在な2つのRFコイル対を有しており、前記核磁気力増幅セル内で、所定の核磁気共鳴周波数の気体イオンのみの核磁気力を増幅させる増幅部と、前記RFコイル対による前記RF磁場の印加位置よりも前記所定方向に関して外側に設けられ、前記気体イオンを前記核磁気力増幅セル内に導入、保持又は排出する第2の電極対とを有する核磁気力増幅部とを備え、
前記核磁気力増幅部において増幅された前記所定の核磁気共鳴周波数の気体イオンを、前記ICRセルに再導入させ、イオン濃度と速度増分を測定するものである。
なお、本願における速度増分とは、下記式で表されるΔVのことである。ここで、下記式において、N、v 、Mは順に、イオン束の往復回数、初速度とイオン質量である。LとdB/dzは順に勾配磁場の有効長、勾配強度であり、μ とN は分子イオン内の化学的環境を同じくするプロトンの磁気モーメントと個数である。
ΔV=2N(L/v )(1/M)μ (dB/dz)N
上記構成によれば、ICRセルで質量選別されてから核磁気力増幅部の核磁気力増幅セル内に導入され、所定磁場及び所定勾配磁場内で並進運動する気体イオンの核磁気共鳴周波数に合った核スピンを、核磁気力増幅セル端部付近に設置されている2つのRFコイル対によって反転させることで、核磁気力増幅セル内を軸方向に往復させ加速(減速)することができ、気体イオンの磁気加熱及び磁気冷却を行うことができる。そして、気体イオンのうち所定の核磁気共鳴周波数に合ったもののみの核磁気力が増幅された後にこれらをICRセルに再導入し、イオン濃度と速度増分を測定する。この速度増分は各共鳴周波数でのNMR吸収に比例しNMR信号と対応しているので、所定の核磁気共鳴周波数における気体イオンのNMRスペクトルを検出できたことになる。したがって、所望する核磁気共鳴周波数ごとに試料となる気体イオンの速度増分測定を行ってやれば、各核磁気共鳴周波数に対応したNMRスペクトルを検出できるので、気体試料の分析・構造決定に用いることができるNMR装置を提供できる。
さらに、本発明のNMR装置は、前記高真空空間の前記所定方向に関する両端側部分に強度の異なる均一磁場をそれぞれ印加するとともに、前記均一磁場がそれぞれ印加された前記両端側部分の間に磁場強度が変化する勾配磁場を発生させる、磁場発生部を有し、前記ICRセルが、前記所定磁場としての一方の前記均一磁場が印加された部分に配置されるとともに、前記核磁気力増幅セルが、前記勾配磁場が印加された部分に配置されているものであってもよい。
また、本発明のNMR装置は、前記ICRセルが筒状であってもよい。さらに、前記核磁気力増幅セルが筒状であってもよい。
加えて、本発明のNMR装置は、試料気体をイオン化して気体イオンを生成するイオン化部をさらに備えていてもよい。
本発明のNMR装置は、前記第2の電極対を前記核磁気力増幅セルの軸方向に挟み込む第3の電極対と、前記第3の電極対に電気的に接続され、前記ICRセル内に存在する気体イオンを、前記核磁気力増幅部における前記気体イオンの増幅運動と同位相で前記核磁気力増幅セルにパルス注入してイオン束密度を向上するよう制御する気体イオン注入制御手段とが設けられていることが好ましい。
上記構成により、前記ICRセルから核磁気力増幅部に注入されるイオン束の幅を狭めてパルス化し、気体イオンの増幅運動と同位相で注入できるので、核磁気力増幅部内のイオン束密度を向上することができる。その結果として、核磁気力増幅部における核磁気力増幅効果を向上させることができ、感度を向上させることができる。
本発明のNMR装置は、前記長尺状筒部の内部を冷却する冷凍機がさらに設けられており、前記核磁気力増幅部に導入される前の前記気体イオンがICRセルで捕捉されている間に冷却されるものであることが好ましい。これにより、核磁気力増幅部における気体イオンの核磁気力増幅効果を向上させることができ、より感度を向上させることができる。
以下に、本発明の実施形態に係るNMR装置について説明する。図1は本発明の実施形態に係るNMR装置の主要部を示す摸式構成図である。図2は、図1のNMR装置の質量分析部及び核磁気力増幅部を示す斜視図である。なお、図1においては、便宜のため、質量分析部及び核磁気力増幅部を簡素に表現している。
図1に示すように、NMR装置10は、試料気化室1aを有する試料気化部1と、イオン化室2aを有し、このイオン化室2aと試料気化室1aとが連通するように試料気化部1の一端と接続されているイオン化部2と、イオン化室2aと内部とが連通するようにイオン化部2の一端と接続されている長尺状筒部3と、冷却室4aを有し、この冷却室4aと長尺状筒部3内部とが連通するように長尺状筒部3の一端と接続されている冷却部4と、長尺状筒部3が挿通される管部5aを有し、長尺状筒部3の軸方向に磁場及び勾配磁場を印加可能な超伝導マグネット5と、気体イオンを減速するイオンガイド6と、気体イオンの質量選別に利用される質量分析部7と、気体イオンの核磁気力を増幅する核磁気力増幅部8とを備えている。また、試料気化室1a、イオン化室2a、冷却室4aにそれぞれ連通する管にポンプ(図示せず)がそれぞれ接続され、連通している内部空間全体を高真空状態にすることができるようになっている。
試料気化部1は、試料気化室1aにおいて、液体試料若しくは固体試料を気化させ、イオン化部2へと気化試料を導入する部位である。液体の蒸発は加熱して行う。固体の蒸発は、蒸発用レーザーを照射することによって行うが、これに限られず、他の方法を用いてもよい。
イオン化部2は、イオン化室2aにおいて、試料気化室1aから導入された気化試料をイオン化する部位である。イオン化には、試料の状態によって、電子イオン化法、化学イオン化法などを用いることができるが、これらに限られない。
なお、気化とイオン化とを同時若しくはほぼ同時に行う方法(例えば、脱離電子イオン化法、脱離化学イオン化法、高速原子衝撃法、エレクトロスプレーイオン化法など)を採用する場合には、試料気化部1及びイオン化部2をまとめて1つの部位としてもよい。また、最初から試料が気体の場合には、試料気化部1がないNMR装置10を用いてもよい。
長尺状筒部3は、超伝導マグネット5の管部5aに挿通され、ほぼ全体的に超伝導マグネットで発生する磁場が印加されるとともに、さらに所定箇所に勾配磁場が印加されるようになっている。内部には、イオンガイド6、質量分析部7、核磁気力増幅部8がイオン化部2方向から冷却部4方向にかけて並ぶように配置されている。
超伝導マグネット5は、管部5aを有した低温容器であるクライオスタット5bと、クライオスタット5b内に設けられ、管部5a内において軸方向に均一な磁場領域を実現する主磁場発生用コイル(図示せず)と、電流値を変化させることにより管部5a内の所定部分(図1の核磁気力増幅部8全体)において軸方向に勾配磁場を発生させる勾配磁場発生用コイル(図示せず)とを備えている。主磁場発生用コイルは、電源に接続されている巻きコイル型の超電導コイルであり、クライオスタット5bに設けられる冷却機(図示せず)又は液体ヘリウム漕(図示せず)における液体ヘリウムなどとの接触によって超伝導転移温度以下程度まで冷却されている。勾配磁場発生用コイルは、超伝導コイルからなるものでも、常電導コイルからなるものでもよいが、超伝導コイルからなるものである場合には、主磁場発生用コイルと同様に超伝導転移温度以下程度まで冷却する必要がある。
イオンガイド6には、気体イオンの並進エネルギーを奪うためのパルス電圧の印加が可能である。この電圧の印加により、気体イオンを1eV以下に減速させることができ、質量分析部7における気体イオンの捕捉効率を向上させることができる。
質量分析部7は、網目状の1対の電極7a、7a(第1の電極対)と、これらの電極7a、7aに長尺状筒部3の軸方向に挟まれるICRセル7bとを備えている(図2における(A)−(B)間)。ICRセル7bは、4つの板状の電極7b、7b、7b、7bからなる角筒状セルである。なお、対向する電極7b、7b が励起電極として使用される場合には、対向する電極7b、7b が検出電極として使用され、逆に、対向する電極7b、7b が検出電極として使用される場合には、対向する電極7b、7b 励起電極として使用される。本実施形態においては、電極7b、7b を励起電極、電極7b、7b を検出電極とする。
核磁気力増幅部8は、網目状の電極8a、8a(第3の電極対)と、網目状の電極8b、8b(第2の電極対)と、RFコイル対8c、8cと、RFコイル対8c、8cと、角筒状のセル8dとを有しており、図2(C)−(F)間に示すように、質量分析部7から冷却部4方向に、電極8a、電極8b、RFコイル対8c、8c、角筒状のセル8d、RFコイル対8c、8c、電極8b、電極8aの順になるように配置されている。なお、RFコイル対8c、8cとRFコイル対8c、8cとは、セル8dの両端のそばにおいて、気体イオンの通過領域を塞がないように該通過領域を挟むように設けられており、セル8dの軸方向と垂直にRF磁場を印加できるようになっている。セル8dは、4つの板状部材8d、8d、8d、8dからなる角筒状セルである。なお、対向する板状部材8d、8d 、板状部材8d、8d のいずれかの対が電極対となっていればよい。
冷却部4は、冷却室4aと、冷却室4aを密封した状態で、上部から挿入されている冷凍機4bと、ICRセル7bを冷却する伝熱部材4cとを備えている。これにより、気体イオンが冷却されるので、核磁気力増幅部8における気体イオンの核磁気力増幅効果を向上させることができ、より感度を向上させることができる。
次に、NMR装置10の動作について説明する。まず、図示しないポンプを作動させ、NMR装置10内における試料気化室1a、イオン化室2a、長尺状筒部3内部、冷却室4aを高真空状態とする。また、超伝導マグネット5を作動させ、長尺状筒部3内部に所定の均一磁場を印加するとともに、セル8dに勾配磁場を印加しておく(図2の(D)−(E)間)。次に、試料気化部1の試料気化室1aにおいて、液体試料又は固体試料を加熱器又はレーザーなどを用いて気化する。そして、気化された試料をイオン化部2のイオン化室2aに噴射するなどして導入し、長尺状筒部3内に導入される前に電子イオン化法などのイオン化法を用いてイオン化し、気体イオンを生成する。生成された気体イオンは、長尺状筒部3内に導入されると、超伝導マグネット5による均一磁場中でサイクロトロン運動を行う。その後、気体イオンはサイクロトロン運動を行いながら、長尺状筒部3内のパルス電圧が印加されたイオンガイド6に導入され、イオンガイド6を出てから質量分析部7の電極7aに到達するまでの間に、1eV以下に減速される。その後、減速された気体イオンは、電圧が印加された電極7a、7a間に設けられているICRセル7b内に導入され、捕捉される。なお、イオンガイド6で減速された気体イオンのうち電極7aの電圧を乗り越えたもののみが、ICRセル7b内に入ることができる。
ICRセル7bでは、励起電極である電極7b、7b4に変動電場をかけて気体イオンを励起し、サイクロトロン運動のうち回転運動の半径を大きくして、検出電極である電極7b、7b3に近づかせて、効率的に電極7b、7b3に誘導電流を発生させる。このとき、検出電極である電極7b、7b3間に流れる誘導電流を取り出して電圧に変換し、この電圧をアンプ(図示せず)で増幅して、オシロスコープなどの電気計測器(図示せず)で正弦波形として検出する。横軸が時間軸の正弦波形として検出されたデータから、フーリエ変換を用いて、周波数fを横軸とするスペクトルを得る。フーリエ変換後、式m/z=B/2πf(m:気体イオンの質量、z:気体イオンの価数、B:磁束密度、f:気体イオンの円運動の周波数)により、得られた周波数スペクトルの横軸を質量電荷比m/zに換算すると質量スペクトルを得ることができる。また、ICRセル7bでは、目的とする気体イオンの周波数以外の周波数の変動電場を励起電極である電極7b、7b4に印加することで、目的とする気体イオン以外の励起された気体イオンをICRセル7bから追い出すことができる(質量選別)。ICRセル7b内に残った目的のイオンを電極7aと電極8a1、8bの電圧を降下させて核磁気力増幅部8へと導入される。なお、冷凍機4bによって、ICRセル7bを通過するまでに気体イオンは10K程度まで冷却される。
次に、ICRセル7bを通過した気体イオン束の幅を狭める(パルス化する)ために、電極8a、8aに電圧を印加する。そして、気体イオンは、電圧が印加された電極8a、8a間に設けられているセル8d(8d・8d間、8d・8d間が0Vとなるように、例えば、8d=−1V、8d=8d=1V、8d=−1Vの電圧が印加されている。)内に導入される。なお、電極8aは、気体イオンの速度選別にも使用し、下記のRF磁場の有効領域に波束が収まるよう速度分布を設定するため、パルス電場を印可する。またこのとき、気体イオン注入制御装置(図示せず)によって新たに気体イオン束を質量分析部7からセル8dへ、前のイオン束の運動と同位相で重なるようにパルス的に打ち込んで、気体イオンの波束の密度を向上させる。その結果として、核磁気力増幅部8におけるイオン濃度を向上させることができ、感度を向上させることができる。
ここで、上述の気体イオン注入制御装置について説明する。気体イオン注入制御装置は、所定のプログラムを備えたコンピューターからなるものであり、NMR装置10の所定部位に命令が出せるように電気的に接続されており、以下のような動作を行うことができる。まず、ICRセル7bで冷却された気体イオンを、電極7aの電位を下げて、核磁気力増幅部8の側に解放する指令を出して実行させる(工程1)。次に、冷却温度で決まる最確速度の初速度(v)を持った気体イオンは、電極8bを0Vに設定し、電極8aを初期設定の1Vから0Vに時間幅約10マイクロ秒程度だけ下げることにより、セル8dに気体イオンを取り込み、イオン束とする指令を出して各部に実行させる。v0はあらかじめ測定した既知のものであって、電極8a、8bの開く時間(開始時間;T0)を基準として、単振動運動をする飛行距離と飛行時間からイオン束の位置・時間を算出する(工程2)。そして、気体イオンの再注入指令を行いNMR装置10に実行させることによりイオン束中の個数密度を倍増する場合は、先に注入したイオン束が一往復する時間をv0とセル8d長から割り出し、上記工程1、2の操作を繰り返す。取り込んだイオン束は、セル8d内で単振動運動を長時間繰り返す。上記のように、セル8d端にイオン束が到達する時間はv0から容易に割り出せ、RF磁場を付加してスピンを反転するタイミングはコンピューターの制御下で行う。なお、これらのタイミングは、あらかじめ予備実験で、詳細に調べておく。具体的には、気体イオン注入後、一定回数往復した気体イオンを、電極8a、8bの電位を下げてICRセル7bに移してイオン個数を測定し、検量線等を作ることにより、セル8dでの基礎特性のデータを気体イオン注入制御装置のコンピューター内の記録装置に蓄積する。このデータを基に、気体イオン注入制御装置のコンピューターの制御下で測定を行う。
次に、気体イオンがセル8dの終端に到達した時点でRFコイル対8c、8cとRFコイル対8c、8cに電圧を順次同期して印加し、RF磁場をセル8dの軸方向と垂直な方向に印加する。このような状態になると、セル8dの両端において、気体イオンの核スピンがRF磁場によって反転されるので、気体イオンはセル8d内を軸方向に往復しながら徐々に加速され、核磁気力が増幅されていく。このような増幅を数回以上行った後、RFコイル対8c、8cのRF磁場の印加を停止し、電極8a、8bの電圧を所定の値に降下して、気体イオンのうち核磁気力の増幅作用で所定の運動エネルギーまたは速度以上になったもののみを質量分析部7のICRセル7bへ再導入する。言い換えると、特定周波数のRF磁場の吸収があるイオンだけが加速され、初期速度やそれ以下の速度を保ったイオンには反発される電圧が負荷されることによって、8b、8aのゲートを乗り越えて通過し、ICRセル7bにトラップされる。そして、ICRセル7bにおいて、再導入された気体イオンのイオン濃度を検出する。このイオンは、核磁気共鳴条件を満たしRF電波を吸収したイオンのみであるのため、8aに負荷した電圧より求まる運動エネルギーから算出される速度増分とRF周波数の関係はNMRスペクトルと対応するので、NMRスペクトルを検出したことになる。なお、別の周波数で吸収が無い場合は、加速されないため、ICRセル7bに到達する気体イオンは0個となる。また、セル8dにおいて、10回程度の往復運動をおこなってやれば、イオン濃度は2000イオン程度になる。
なお、上記の速度増分は、電極8aに負荷した電圧を降下させ、ICRセル7bにイオンを導入する時間を種々変えて電極8aに到達時間を決めることによっても、求めることができる。
したがって、上述の動作を所望する核磁気共鳴周波数ωで試料となる気体イオンに対して行い、各核磁気共鳴周波数ωごとにICRセル7bにトラップされたイオンの個数(N)を数え上げると同時に速度増分を求め、ωとΔVとの関係を二次元プロットすると、各核磁気共鳴周波数に対応したNMRスペクトルが測定でき、気体試料の構造決定に役立てることができる。なお、イオンの個数を三次元目の座標として目盛り、三次元プロットすることもできる。
本実施形態によれば、上述の作用・効果を有しており、気体試料の質量分析・構造決定に用いることができるNMR装置10を提供できる。
次に、実施例を用いて本発明を説明する。本実施例では、上記実施形態のNMR装置10と同様の装置について、下記のような条件で、Mg2+(CHOH)(Mg2+−メタノールクラスター:図3参照)について、NMRスペクトルのシミュレーションを行った。
ここでは、クラスター中のプロトン共鳴周波数として、メタノール溶液中のMg2+の文献値(60MHzNMR装置で測定したもの)(S. Nakamura and S. Meiboom, “Proton Magnetic Resonance Studies of the Solvation Shell of Mg2+ in Methanol2, J. American Chemical Society, 89, 1765 (1967).参照)を採用した。下記シミュレーション条件で、計算により測定量(速度増分ΔV=2N(L/v)(1/M)μ(dB/dz)N)を求め、共鳴周波数に対してプロットしたグラフを図4に示す。なお、図4のグラフの面内の横軸と縦軸は共鳴周波数(ppm)と速度増分ΔVに相当し、面に垂直な方向の軸はイオンの個数に相当、等高線図として示している。また、図4中の「83MHz」は、本シミュレーションにおけるNMR装置の低磁場2Tに基づいたプロトンの基準共鳴周波数を示している。
(シミュレーションに使用したソフトウェア)
Simion 3D(Ver 7.0:Idaho National Engineering and Environmental Laboratory 社製)
(シミュレーション条件)
イオン質量(m/z):60
高磁場:12T、低磁場:2T、勾配強度(dB/dz):50T/m、勾配磁場有効長(L):0.25m
NMRセル長:0.5m
イオン並進初速度(v):50m/s
イオンのセル往復回数(N):20回
RF磁場域:0.025m×0.025m、RF磁場強度:0.02G(ガウス)
スペクトル分解能:1ppm
上述したシミュレーションにおいては、ΔVはクラスター中の化学的環境を同じくするプロトンの数(Np)に比例するものとなる。環境の異なるプロトンは3種類あり、(1)金属イオンに直接配位するメタノールの2個のO-−Hプロトン、(2)配位したメタノールに水素結合した1個のO-−Hプロトン、(3)9個のCHプロトンである。図4のグラフに示すように、これらのプロトンの共鳴ピークが3本得られた。したがって、本実施例によって、シミュレーション上、上記実施形態のNMR装置10と同様の装置を用いると、試料気体の共鳴ピークを得ることができることがわかった。
なお、本発明は、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で設計変更できるものであり、上記実施形態や実施例に限定されるものではない。例えば、上記実施形態のセル8dにおいては、4つの板状の電極を用いた角筒状セルとしたが、この角筒状セルの代わりに、4つの板状の電極がそれぞれ曲面を有しており、これらの電極を組み合わせた際、全体として略円筒状となるようなセルを用いてもよい。
また、図示しないが、上記実施形態におけるイオン化室2a内に、センターホール付きイオン検出器(例えば、リング状のマイクロチャンネルプレートなどの光センサ)を、ICRセル7b側に検出面を向けるように設置して、上述した核磁気力増幅部8で加速後、ICRセル7bに再導入したイオンを、イオンガイド6を通して該イオン検出器に導いて、イオン計数を行ってもよい。これにより、ICRセル7bだけでの検出に比べ、イオン検出感度の向上を図ることができる。
図1は本発明の実施形態に係るNMR装置の主要部を示す摸式構成図である。 図1のNMR装置の質量分析部及び核磁気力増幅部を示す斜視図である。 本発明の実施例で用いた試料の構造式を示す図である。 本発明の実施例で得られた結果を示すグラフである。
符号の説明
1 試料気化部
1a 試料気化室
2 イオン化部
2a イオン化室
3 長尺状筒部
4 冷却部
4a 冷却室
4b 冷凍機
4c 伝熱部材
5 超伝導マグネット
5a 管部
5b クライオスタット
6 イオンガイド
7 質量分析部
7a、7a、7b、7b、8a、8a、8b、8b 電極
7b ICRセル
8 核磁気力増幅部
8c、8c コイル対
8c、8c コイル対
8d セル
8d、8d、8d3、8d4 板状部材
10 NMR装置

Claims (7)

  1. 所定方向に所定磁場が印加された高真空空間内に配置され、導入された気体イオンを質量選別するICRセルと、前記ICRセルの前記所定方向に関する両端に設けられ、前記気体イオンを前記ICRセルに導入、保持又は排出する第1の電極対とを有する質量分析部と、
    前記所定方向に所定勾配磁場が印加された高真空空間内に配置され、前記質量分析部で質量選別された気体イオンが導入される核磁気力増幅セルと、前記核磁気力増幅セルの前記所定方向に関する両端に設けられ、前記所定方向に対し垂直に、RF磁場を印加自在な2つのRFコイル対を有しており、前記核磁気力増幅セル内で、所定の核磁気共鳴周波数の気体イオンのみの核磁気力を増幅させる増幅部と、前記RFコイル対による前記RF磁場の印加位置よりも前記所定方向に関して外側に設けられ、前記気体イオンを前記核磁気力増幅セル内に導入、保持又は排出する第2の電極対とを有する核磁気力増幅部とを備え、
    前記核磁気力増幅部において増幅された前記所定の核磁気共鳴周波数の気体イオンを、前記ICRセルに再導入させ、イオン濃度と速度増分を測定することを特徴とする気体核磁気共鳴装置。
  2. 前記高真空空間の前記所定方向に関する両端側部分に強度の異なる均一磁場をそれぞれ印加するとともに、前記均一磁場がそれぞれ印加された前記両端側部分の間に磁場強度が変化する勾配磁場を発生させる、磁場発生部を有し、
    前記ICRセルが、前記所定磁場としての一方の前記均一磁場が印加された部分に配置されるとともに、前記核磁気力増幅セルが、前記勾配磁場が印加された部分に配置されていることを特徴とする請求項に記載の気体核磁気共鳴装置。
  3. 前記ICRセルが筒状であることを特徴とする請求項1または2に記載の気体核磁気共鳴装置。
  4. 前記核磁気力増幅セルが筒状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の気体核磁気共鳴装置。
  5. 試料気体をイオン化して気体イオンを生成するイオン化部をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の気体核磁気共鳴装置。
  6. 前記第2の電極対を前記核磁気力増幅セルの軸方向に挟み込む第3の電極対と、
    前記第3の電極対に電気的に接続され、前記ICRセル内に存在する気体イオンを、前記核磁気力増幅部における前記気体イオンの増幅運動と同位相で前記核磁気力増幅セルにパルス注入してイオン波束密度を向上するよう制御する気体イオン注入制御手段とが設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の気体核磁気共鳴装置。
  7. 前記長尺状筒部の内部を冷却する冷凍機がさらに設けられており、前記核磁気力増幅部に導入される前の前記気体イオンがICRセルで捕捉されている間に冷却されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の気体核磁気共鳴装置。
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