JP5097826B2 - 充填ポリマー膜、使用及び製造方法 - Google Patents

充填ポリマー膜、使用及び製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、充填剤を含むポリマー膜、それらを製造する方法、及びそれらの使用に関する。充填剤はナノメートルサイズの粒子である。膜ポリマーは、100℃より大きいかまたはそれに等しいガラス転移温度を持つガラス状ポリマーである。充填ポリマー膜は(流体)成分の混合物を分離するための工程に用途を見出す。その例はガスと蒸気の分離である。
De Sitterらは、“Silica filled poly(1−trimethylsilyl−1−propyne)nanocomposite membranes:relation between the transport of gases and structural characteristics”,Journal of Membrane Science vol.278(2006),pp.83−91において、充填ポリマー膜を調製するための方法を開示する。ポリマーはまた、PTMSPとしても知られたポリ(1−トリメチルシリル−1−プロピン)であり、シリカのナノ粒子が充填材料として使用されている。膜を製造する方法は三工程溶剤流延法である。第一に、シリカが30分間の超音波及び3時間の磁気撹拌によりトルエン中に分散される。第二に、PTMSPがシリカ/トルエン分散液中に溶解され、最後に、溶液がガラス板上で流延され、乾燥される。
その方法により、ポリマーマトリックス中にシリカ粒子の凝集体を含む膜が得られた。ポリマーマトリックス中のシリカ凝集体が格子間ナノメートルサイズの空洞を含むことが観察され、その平均サイズが充填剤含量を増やすと大きくなることが見出された。
De Sitterらは、得られた膜をガス分離で試験し、多数のガスに対して、得られた充填膜が純粋な(充填されていない)PTMSP膜に比べて増大した浸透性を示し、浸透性は充填剤含量が増加すると共に増大することが観察された。増大した浸透性は充填剤凝集体中の格子間空洞に起因すると考えられ、それはポリマーに自由体積を付加する。ポリマー自由体積はポリマー鎖間に存在する自由体積である。幾つかのガラス状ポリマーのポリマーマトリックス、特にPTMSPは高い自由体積(少なくとも0.20の自由体積率)を持つことが知られている。
格子間空洞は、浸透剤に対して輸送のより速いが、非選択的なルートを提供すると考えられる。これは、充填膜のより高い浸透性をもたらすが、選択性の減少ももたらす。
De Sitterらの論文は、上記のPTMSP/ナノシリカ充填膜の浸透性を増大するために充填剤含量が増加されるべきであることを示唆する。その論文に開示されているように、より高い充填剤含量が平均格子間空洞サイズを増加する。
しかし、増加した充填剤含量、従って増加した格子間空洞サイズの欠点は選択性の減少である。
さらに、PTMSP/ナノシリカ充填膜の浸透性及び/または選択性を適合させるために、開示された方法は唯一のパラメーター、すなわち充填剤含量を持つ。
本発明は、予め決められた性質を持つ膜を得るために二個以上のパラメーターに基づいて膜を適合させることができる、充填ポリマー膜を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明の目的は、従来技術の製造方法を改善する及び/またはそれらの方法の欠点を克服する充填ポリマー膜を製造する方法を提供することである。
また、本発明の目的は、得られた膜の構造及び/または特性のより良好な制御を可能にする充填ポリマー膜を製造する方法を提供することである。
本発明はまた、従来技術の充填ポリマー膜に比べて少なくとも等しいまたは改善された性質を持つ充填ポリマー膜を提供することを目的とする。
本発明はまた、従来技術の方法より改善された性能を持つ膜分離法を提供することを目的とする。特に、本発明は、特にエタノール/水混合物からエタノールを濃縮するために改善されたパーベーパレイションを提供することを目的とする。さらに、本発明は、改善されたナノ濾過法を提供することを目的とする。
本発明の目的は、添付請求項に記載されたような充填ポリマー膜を製造する方法を提供することにより達成される。
本発明の目的は、添付請求項に記載されたような充填ポリマー膜を提供することにより達成される。
本発明の目的は、添付請求項に記載されたように、本発明の充填ポリマー膜のパーベーパレイションでの使用または適用、及び/または前記充填ポリマー膜のナノ濾過法での使用または適用を提供することにより達成される。
従って、本発明の第一態様によれば、充填ポリマー膜を製造する方法が提供される。この方法は、ガラス状ポリマーのための溶剤とナノメートルサイズの粒子を含む(またはからなる)充填剤懸濁液を調製する第一工程を含む。前記充填剤懸濁液中のナノメートルサイズの粒子は、50nmから200nmを含まない200nmまでの範囲の平均凝集体サイズを持つ凝集体に凝集している。ガラス状ポリマーは少なくとも100℃のガラス転移温度を持つ。次の工程では、ガラス状ポリマーが充填剤懸濁液に添加されてポリマー懸濁液を得る。次に、ガラス状ポリマーがポリマー懸濁液に溶解される。次の工程では、ポリマー懸濁液が基板上で流延され、次いで溶剤を除去する工程が続く。
充填剤懸濁液を調製する工程は有利には、示されたようなナノメートルサイズの粒子の凝集体を得るように前記充填剤懸濁液を混合する工程を含む。
好ましくは、充填剤懸濁液を調製する工程は、充填剤懸濁液を(示されたようなナノメートルサイズの粒子の凝集体を得るように)混合するための混合方法を選択する(予め決定する)ことを含む。混合方法は磁気撹拌であることができる。混合方法はまた、機械撹拌であることができる。混合方法はまた、超音波撹拌であることができる。混合方法は回転または振動であることができる。より好ましくは、充填剤懸濁液を調製する工程は充填剤懸濁液を唯一の混合方法により混合することを含む。
好ましくは、充填剤懸濁液を調製する工程は、混合方法を充填剤懸濁液に適用する混合時間を選択する(予め決定する)ことを含む。より好ましくは、充填剤懸濁液を調製する工程は、混合方法に適用するための混合強度を選択する(予め決定する)ことを含む。
好ましくは、ガラス状ポリマーを溶解する工程はポリマー懸濁液を混合する工程を含む。より好ましくは、前記溶解工程はさらに、前記混合工程のための混合方法を選択する(予め決定する)ことを含む。充填剤懸濁液を調製する工程での混合方法とガラス状ポリマーを溶解する工程の混合方法は好ましくは同じである。
好ましくは、充填剤懸濁液を調製する工程において、ナノメートルサイズの粒子の凝集体の粒度分布は100nmより小さい、より好ましくは50nmより小さい標準偏差を持つ。この標準偏差は凝集体の粒度分布に基づいて計算される。
平均凝集体サイズ及び標準偏差は凝集体サイズの数(粒度)分布に基づいて計算されるべきである。本発明による充填剤懸濁液中のナノメートルサイズの粒子の凝集体の粒度分布は動的光散乱により測定されることができる。
好ましくは、充填剤懸濁液を調製する工程では、懸濁液は0.01重量%〜6重量%、より好ましくは0.01重量%〜2.4重量%のナノメートルサイズの粒子を含む。
好ましくは、充填剤懸濁液を調製する工程では、懸濁液は0.001容量%〜3容量%のナノメートルサイズの粒子を含む。
好ましくは、ナノメートルサイズの粒子は疎水性である。
好ましくは、ナノメートルサイズの粒子は非多孔性である。
好ましくは、ガラス状ポリマーを充填剤懸濁液に添加する工程では、前記ガラス状ポリマーの量は0.1重量%〜10重量%、より好ましくは0.1重量%〜6重量%の範囲の合計乾燥物含量を持つポリマー懸濁液を得るために添加される。
好ましくは、基板は多孔性である。
本発明の第二態様によれば、流体の混合物を分離するための充填ポリマー膜が提供される。この膜は、少なくとも100℃のガラス転移温度を持つガラス状ポリマー及びナノメートルサイズの充填剤粒子を含む。充填剤粒子は凝集体中に配置され、凝集体は少なくとも50nmでかつ200nmより小さい平均凝集体サイズを持つ。
本発明による充填ポリマー膜は、本発明の方法の適用により得られることができる。
好ましくは、本発明の充填ポリマー膜中のナノメートルサイズの粒子の凝集体の粒度分布は150nmより小さいかまたはそれに等しい、より好ましくは100nmより小さい、さらにより好ましくは50nmより小さい標準偏差を持つ。標準偏差は凝集体の粒度分布に基づいて計算される。
平均凝集体サイズ及び標準偏差は凝集体サイズの数(粒度)分布に基づいて計算されるべきである。本発明によるポリマー膜中のナノメートルサイズの粒子の凝集体の粒度分布は画像解析により測定されることができる。
好ましくは、本発明の充填ポリマー膜は0.01重量%〜90重量%、より好ましくは0.01重量%〜60重量%のナノメートルサイズの充填剤粒子を含む。
好ましくは、本発明の充填ポリマー膜は0.003容量%〜75容量%のナノメートルサイズの充填剤粒子を含む。
有利な実施態様によれば、本発明の充填ポリマー膜を含むパーベーパレイションによる成分混合物を分離するための装置が提供される。
有利な実施態様によれば、本発明の充填ポリマー膜を含むナノ濾過による成分混合物を分離するための装置が提供される。
本発明の第三態様によれば、成分混合物を分離する方法における上述の充填ポリマー膜の使用または適用が提供される。
成分混合物を分離する方法は好ましくはパーベーパレイションである。より好ましくは、前記成分混合物は(本質的に)水とエタノールの混合物からなる。前記方法では、成分混合物は富エタノール画分及び貧エタノール画分に分離される。
成分混合物を分離する方法はナノ濾過法であることができる。
図1は、450rpmでのKMO 2B磁気撹拌器(IKA Werke、ドイツ)での5分間の磁気撹拌後の48gトルエンにおける0.2gシリカナノ粒子の懸濁液に対する凝集体粒度分布を示す。
図2は、図1の撹拌器での20分間の磁気撹拌(450rpm)後の48gトルエンにおける0.2gシリカナノ粒子の懸濁液に対する凝集体粒度分布を示す。
図3は、図1の撹拌器での60分間の磁気撹拌(450rpm)後の48gトルエンにおける0.2gシリカナノ粒子の懸濁液に対する凝集体粒度分布を示す。
図4は、図1の撹拌器での5分間の磁気撹拌(450rpm)後の48gトルエンにおける1gシリカナノ粒子の懸濁液に対する凝集体粒度分布を示す。
図5は、Vibracell CV 26超音波撹拌器(Sonics & Materials,USA)による3分間の超音波撹拌後の48gトルエンにおける1gシリカナノ粒子の懸濁液に対する凝集体粒度分布を示す。
図6は、充填ポリマー膜を製造する本発明の方法の一実施態様のフローチャートを示す。
以下、本発明の実施態様を添付図面に関して詳細に説明する。本発明はそれらに限定されず、請求項によってのみ限定される。記載された図面は概略的にすぎず、非限定的である。図面において、幾つかの要素のサイズは誇張されているかもしれず、説明目的のため一定の尺度で描かれていない。寸法及び相対的寸法は必ずしも本発明の実施に対して実際の縮小に対応しない。当業者は、本発明の範囲により包含される本発明の多数の変更及び修正を認めることができるだろう。従って、好適実施態様の記載は、本発明の範囲を限定すると考えられるべきでない。
さらに、明細書及び請求項における第一、第二等の用語は同様な要素間を区別するために使用され、必ずしも連続的または時間的順序を記述するために使用されない。そのように使用された用語は適切な条件下に交換可能であること、及びここに記述された本発明の実施態様はここに記述されたまたは例示された以外の順序で操作することができることは理解されるべきである。
さらに、上部、下部、左、右、上、下等の用語は明細書及び請求項で記述目的のために使用され、必ずしも相対的位置を記述するために使用されない。そのように使用された用語は適切な条件下に交換可能であり、ここに記述された本発明の実施態様はここに記述されたまたは例示された以外の方向で操作することができる。例えば、要素の「左」及び「右」はこの要素の反対側に位置していることを示す。
用語「含む」はその後に記載された手段に限定されるとして解釈されるべきではなく、それは他の要素または工程を排除しない。従って、表現「手段AとBを含む装置」の範囲は要素AとBのみからなる装置に限定されるべきではない。それは、本発明に関して、AとBがこの装置の重要な要素であることを意味する。
量の限定、または測定の結果に関して数値が与えられている場合は、それらの値の評価に対して、不純物、測定を決定するために使用された方法、人的誤り、統計的分散、等による変動を考慮に入れるべきである。
数値の範囲が下限と上限の間に及ぶと規定されている場合は、その範囲はそうでないと特記しない限り、前記下限と前記上限を含むものとして解釈されるべきである。
本発明者らは、高い浸透性と高い選択性を満足させることを可能にする、充填ポリマー膜の性能を改善する方法を見出した。本発明者らは、充填剤含量の他に、凝集体サイズもまた、充填ポリマー膜の性能に重要な役割を果たすことができることを見出した。実際に、本発明で確認されたように、膜中の充填剤凝集体の制御されたサイズが選択性の低下を防ぐことを可能にし、おそらく選択性を増加することさえできる。
本発明者らはまた、示されたような制御された充填剤凝集体サイズを持つ膜を得ることを可能にする、充填ポリマー膜を製造する方法を見出した。
本発明者らは、充填ポリマー膜の製造時にナノ粒子充填剤の凝集体のサイズを適合させる方法を見出した。これは、ナノ粒子充填剤含量に基づくだけでなく、ナノ粒子充填剤凝集体のサイズにも基づいて平均格子間空洞サイズを適合させることを可能にすることができる。
ナノ粒子(充填剤)凝集体のサイズは、予め決められた性質を達成するために膜を適合させるための追加のパラメーターであることができる。所定の充填剤含量に対して、充填剤凝集体サイズを変えることは平均格子間空洞サイズの差を導く。さらに、格子間空洞は、浸透剤の迅速な輸送のために役立つと思われるので、膜マトリックス中の充填剤凝集体は、それらのサイズが予め決められた範囲内に入るように適合される。予め決められた範囲は膜の特性の幾つかの精度と恒久性を改善することができる。膜の性能は制御されることができる。
用語「ナノ粒子」はナノサイズの粒子を言う。ナノ粒子は50nmより小さい、好ましくは25nmより小さいサイズを持つことができる。ナノ粒子は好ましくは1nmより大きいまたはそれに等しいサイズを持つ。
用語「充填剤」は、ガラス状ポリマー膜中の充填剤材料として使用するために適したナノ粒子の形態の材料を言う。好適な充填剤材料はシリカ、及びTiOのような金属酸化物であることができる。充填剤材料のナノ粒子は好ましくは非多孔性である。ナノ粒子は好ましくは高い比表面積を持つ。ナノ粒子は、例えばそれらを疎水性にするために処理または被覆されることができる。
ガラス状ポリマー膜は、膜材料としてガラス状ポリマーを含む。ガラス状ポリマーは、ポリマーが使用される温度を越えるガラス転移温度を持つポリマーを言う。本発明のために使用されるガラス状ポリマーは少なくとも100℃のガラス転移温度を持つ。ガラス状ポリマーは好ましくは高い自由体積を持ち、それは少なくとも0.2の自由体積率を意味する。本発明により考えられる可能なガラス状ポリマーは、PTMSP及びPMPのような置換ポリアセチレンポリマー、ポリ(4−メチルー2−ペンチン)、及びTeflon(登録商標)(テトラフルオロエチレンと2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソールのコポリマー)及びHyflon(登録商標)(テトラフルオロエチレンと2,2,4−トリフルオロー5−トリフロオロメトキシ−1,3−ジオキソールのコポリマー)のような非晶質ペルフルオロポリマーである。
本発明は、ナノ粒子充填剤を含むガラス状ポリマー膜を製造する方法を与える。有利な実施態様によれば、本発明の方法は、図6のフローチャートに示されたような第一工程S11を含み、そこで懸濁液(充填剤懸濁液)が溶剤とナノ粒子充填剤材料から調製される。
溶剤は、膜が作られるガラス状ポリマーのための溶剤である。トルエン、シクロヘキサン、ベンゼン、クロロホルム及びテトラヒドロフランがPTMSPを溶解するための溶剤として使用されることができる。シクロヘキサン及び四塩化炭素は好ましくはPMPを溶解するための溶剤として使用される。
充填剤懸濁液は好ましくは0.01〜6重量%、より好ましくは0.01〜2.4重量%のナノ粒子充填剤を含む。
充填剤懸濁液は0.001〜3容量%のナノ粒子充填剤を含むことができる。
本発明者らは、溶剤と充填剤(ナノ粒子)の懸濁液を調製する工程時に予め決められた平均サイズの凝集体にナノ粒子充填剤が凝集されることができることを見出した。ナノ粒子が予め決められた平均凝集体サイズを持つ凝集体を形成する懸濁液は、充填剤懸濁液を適切な混合方法により混合することにより調製されることができる。この混合方法は、予め決められた混合時間中にかつ好ましくは予め決められた強度で懸濁液に適用されることができる。
この実施態様によれば、第一工程S11において、充填剤懸濁液を調製することは、充填剤懸濁液をある混合時間中にある混合方法で混合することを含む。予め決められた平均ナノ粒子充填剤凝集体サイズは、予め決められた混合時間中にある混合方法を適用することにより得られることができる。混合強度の選択はさらに凝集体サイズを決定することができる。好適な実施態様では、混合時間及び好ましくは混合強度は混合方法に対して予め決められる(選択される)。平均凝集体サイズに影響する追加の因子は、調製される量、ナノ粒子充填剤の種類とサイズ、ガラス状ポリマーの種類及び溶剤の種類であることができる。混合時間及び強度はさらに混合方法に依存することができる。
従って、本発明による方法は好ましくは、識別されたような凝集体サイズを得るように充填剤懸濁液を混合するための混合方法を選択する工程を含む。より好ましくは、混合方法に基づいて、混合時間及びおそらく混合強度が選択される。
磁気撹拌、機械撹拌、超音波撹拌、回転及び振動が好ましい混合方法であるが、本発明はこれらの混合方法に限定されない。磁気撹拌、機械撹拌、回転及び振動がより好ましい混合方法である。好ましくは、充填剤懸濁液を調製する工程S11では、唯一の混合方法が使用される。
充填剤懸濁液中の好ましい平均ナノ粒子充填剤凝集体サイズは50nm〜250nmの範囲、より好ましくは50nmから200nmまでの範囲であるが200nmを含まない範囲にある。
充填剤凝集体粒度分布は好ましくは100nmより小さいかまたはそれに等しい、より好ましくは50nmより小さいかまたはそれに等しい標準偏差を持つ。これは、充填剤凝集体サイズが示された標準偏差で分布されていることが好ましいことを意味する。
示された充填剤凝集体サイズ及び分布(平均及び標準偏差に基づく)は充填ポリマー膜の製造に最適であることが見出された。より小さい凝集体は流延及び溶剤蒸発の時に結合してより大きなクラスターになる傾向があり、制御されていない凝集体サイズ及びおそらく大きすぎる結合凝集体に導く。より大きな凝集体は平均からのより大きな偏差を特徴とし、変動する製品(膜)特性に導く。より大きな凝集体は、増大した非選択性浸透経路を提供する。
充填剤懸濁液中の凝集体が示されたようなサイズ(または分布で)で発生するとき、本発明によれば、最終的な充填ポリマー膜中の凝集体は最適凝集体粒度分布で発生することができる。充填剤懸濁液中の凝集体粒度分布は好ましくは表1に示されたような範囲内に入るものであり、より好ましくは表2に示されたような範囲内に入るものである。表1と2から推論されることができるように、好ましくは200nmより小さいサイズを持つ懸濁液中の充填剤凝集体の量は51%〜90%の範囲にある。
Figure 0005097826
Figure 0005097826
例として、図1〜3はトルエン懸濁液中のナノ粒子シリカ(Cabosil TS−530,Cabot社、ドイツ)の凝集体粒度分布を示す。シリカナノ粒子の直径は比表面積に基づいて測定され、約13nmであると見出された。懸濁液中の凝集体サイズはZetaPlus Particle Sizing装置(Brookhaven Instruments社)による動的光散乱により測定された。
TS−530は、ヘキサメチルジシラザンでの処理により疎水性にされたヒュームドシリカである。報告された密度は2.2g/cmであり、比表面積は220m/gである。
懸濁液は、0.2gのシリカナノ粒子を48gのトルエンに添加することにより調製された。450rpmの強度でのKMO 2B磁気撹拌器(IKA Werke、ドイツ)による5分間の磁気撹拌は、図1に示されたような凝集体サイズに導く。20分間の磁気撹拌(同じ強度の同じ装置による)は、図2に示されたような異なる凝集体サイズに導き、かつ60分間の磁気撹拌は、図3のような凝集体サイズに導く。図1〜3は、最高発生率(左目盛、最高発生率を持つ棒が100%を示すものとして取られている)を持つ間隔に関して正規化された凝集体の粒度分布を示す。右の目盛は累積値を示す曲線に関する。
図1は、5分間の磁気撹拌後に、凝集体の大部分は100nm〜250nmのサイズを持ったが、より大きなサイズ(300nmより大きい、500〜800nmのサイズ)を持つ少数の凝集体があったことを示す。20分間の磁気撹拌後に、図2に示されたように、全ての凝集体が100nm〜300nmに及ぶサイズ(160nmの平均凝集体サイズ)を持っていた。図3は、凝集体サイズに対する長い撹拌時間の効果を示す。サイズの増加した凝集体は、今や900〜1300nmの範囲を持つ。
明らかに、図2は、凝集体サイズのための好適な粒度分布を示す。従って、20分間の磁気撹拌は、与えられた懸濁液のために満足されるものであるだろう。60分間の磁気撹拌は大きすぎる充填剤凝集体サイズを導く。与えられた懸濁液のためには、磁気撹拌は60分未満の間、適用されるべきである。
図4及び5は、48gのトルエンにおける1gのシリカナノ粒子の懸濁液の凝集体粒度分布を示す。図4の分布は5分間の磁気撹拌後に得られる。図5の分布は3分間の超音波撹拌後に得られる。
次の工程S12では、膜ポリマーは溶剤とナノ粒子の凝集体を含む充填剤懸濁液に添加され、ポリマー懸濁液を形成する。膜ポリマーはPTMSPまたはPMPのようなガラス状ポリマーである。充填剤懸濁液に添加されたポリマーの量は、ポリマー懸濁液の合計乾燥物重量が0.1〜10重量%、好ましくは0.1〜6重量%の範囲に入るようなものであることができる。合計乾燥物重量は、ポリマー懸濁液中のポリマーとナノ粒子充填剤材料の質量を言う。
次の工程S13では、ガラス状ポリマーはポリマー懸濁液に溶解される。これはポリマーを溶解するために懸濁液を混合することによりなされることができる。懸濁液は今やより高い粘度を持つので、本工程での混合方法はナノ粒子凝集体のサイズを適合させるためにそれほど重要ではない。
しかし、この工程においても適切な予め決められた混合方法により懸濁液を混合することが好ましい。混合方法及び混合時間及び好ましくは混合強度は第一工程におけるのと同じ基準に基づいて決定され(選択され)ることができる。工程S13の混合方法M2は好ましくは第一工程S11の混合方法M1と同じである。工程S13で適用される混合強度I2は好ましくは工程S11で適用される混合強度I1以下である。混合時間T2は典型的にはポリマーを溶解するために必要な長い時間のため混合時間T1より長い。
溶解したポリマーを持つ懸濁液は次の工程S14で基板上に流延される。基板は多孔性または非多孔性であることができる。ガラス及びポリアクリロニトリルのような非多孔性基板は、規定された形状の膜を流延するために単に使用される。多孔性基板は膜支持体であることができ、膜を強化するために使用されることができる。
最終工程S15では、膜を得るように溶剤が懸濁液から除去される。溶剤の除去は蒸発により実施されることができる。溶剤の除去後、膜が基板から除去されることができる(基板が強化支持体でない場合)。そうでなければ、強化支持体を持つ膜が得られる。追加の処理が、従来知られたように、膜上に実施されることができる。
本発明はまた、ナノ粒子の凝集体を含むナノ粒子充填ポリマー膜に関する。かかる膜は本発明の製造方法により得られることができる。ポリマーは、少なくとも100℃のガラス転移温度を持つガラス状ポリマーである。膜中のナノ粒子は少なくとも50nmで200nmより小さい平均凝集体サイズを持つ凝集体中に配置される。
本発明の充填ポリマー膜中の充填剤粒子の凝集体の粒度分布は150nmより小さいかまたはそれに等しい、好ましくは100nmより小さく、より好ましくは50nmより小さい標準偏差を持つことができる。これは、凝集体サイズが好ましくは示されたような標準偏差を持つように分布されることを意味する。平均凝集体サイズ及び標準偏差は数分布に基づいている。
本発明による充填膜中の凝集体粒度分布は好ましくは表3に示されたような範囲内にあるものであり、より好ましくは表4に示されたような範囲内にあるものである。表3及び4から推論されることができるように、好ましくは200nmより小さいサイズを持つ充填膜中の充填剤凝集体の量は51%〜90%の範囲にある。
良く規定された凝集体粒度分布は均一かつ反復可能な性能能力を持つ製品を導く。
実際に、サイズが大きすぎる凝集体は膜の選択性に負の影響を持つ大きすぎるまたは量が高すぎる格子間空洞を形成しうる。従って、大抵の場合、凝集体サイズは好ましくは膜の浸透性と選択性の間に最適なバランスが得られるように選択される。
Figure 0005097826
Figure 0005097826
本発明による充填ポリマー膜中の凝集体サイズは画像解析により測定されることができる。続けられることができる可能な方法は、M,Scheffler及びP.Colomboにより編集されたCellular Ceramics,chapter“Characterization of structure and morphology”pp.227−263,Wiley−VCH Verlag,2005にMullensらに記載されている。示された凝集体サイズは円等価直径を言う。
本発明の膜は好ましくは0.01重量%〜90重量%、より好ましくは0.01重量%〜60重量%、さらにより好ましくは0.01重量%〜40重量%、特に好ましくは0.01重量%〜30重量%のナノ粒子を含む。本発明の膜は70重量%〜90重量%のナノ粒子を含むことができる。
本発明の膜は好ましくは0.003容量%〜75容量%のナノ粒子を含む。
本発明の充填ポリマー膜は、成分混合物をパーベーパレイションにより分離するための装置で用途を見出すことができる。それらは同様にナノ濾過装置で用途を見出すことができる。
ナノ粒子充填ガラス状ポリマー膜は(流体)成分の混合物を分離するための工程で有利に使用されることができる。分離の例はガスと蒸気の分離である。加えて、本発明者らは、かかる膜がパーベーパレイションで有利に使用されることができることを見出した。この膜はまた、ナノ濾過法で使用されることができる。
パーベーパレイションは分別法であり、そこでは液体混合物が膜の供給側で大気圧に維持され、浸透物が蒸気として除去される。膜を通しての輸送は供給物と浸透蒸気との間の蒸気圧差により引き起こされる。蒸気圧差は、浸透物側で減圧ポンプを使用することにより、または浸透蒸気を冷却して部分減圧を作ることにより達成されることができる。
所定のガス混合物に対するガス分離膜の性質は純粋なガスの性質を測定することにより予測されることができるが、これはパーベーパレイションに対しては事実ではない。なぜなら液体混合物の分離は、各供給成分のポリマー及びおそらく充填剤材料との相互作用により及び異なる供給成分間の相互作用により影響されるからである。さらに、ポリマーに対する液体の親和性は同じポリマーに対するガスの親和性よりずっと大きく、それはより高い収着率に導く。パーベーパレイション膜の分離能力は主として膜材料と供給種の関数である。二次的影響は供給温度、供給組成及び浸透圧である。従って、所定の液体混合物をパーベーパレイションにより濃縮するために実施する膜を見出すことは簡単な仕事ではない。
パーベーパレイションは、エタノールをその希薄な水溶液から分離するために工業的規模で使用される。エタノール/水分離が主要な因子である用途の一つはバイオエタノールの製造である。バイオエタノールは、特定の種々の酵母から製造された酵素による砂糖の発酵から製造されることができる。不幸にも、発酵製品は多量の水を含み、従ってバイオエタノールがエタノール/水混合物から抽出されることを必要とする。これは蒸留及び溶剤抽出のような通常の技術により実施されることができるが、これらの方法は非常にエネルギーを消費する。エタノール選択性膜によるパーベーパレイションは、経済的に効果的方法で低濃度バイオエタノールを発酵液体培地から濃縮することを可能にする。
発酵液体培地からエタノール回収のためにポリジメチルシロキサン(PDMS)膜を使用することは知られている。
本発明のナノ粒子充填ガラス状ポリマー膜は、PDMSの代わりにエタノール/水混合物のパーベーパレイションによるエタノール濃縮のために使用されることができる。
表5は、エタノール/水混合物のパーベーパレイションにおいて従来技術の膜の性能と本発明により得られた膜の性能を比較する。後者の膜は、エタノール/水パーベーパレイションのための従来技術で使用された膜と比較して高い選択性と高い浸透性を示す。
Figure 0005097826
実施例1
1.002gのシリカナノ粒子(TS−530)が50gのトルエンに加えられ、5分間磁気的に撹拌された。懸濁液中のシリカナノ粒子の凝集体は110nmの平均凝集体サイズを持っていた。その後、1gのPTMSPが加えられ、懸濁液はポリマーが懸濁液中に完全に溶解されるまで4日間磁気的に撹拌された。次に、懸濁液はガラス板上に流延され、周囲条件下に溶剤が蒸発され、125μm厚の充填ポリマーフィルム(すなわち膜)を残した。蒸発後、ポリマーフィルムが脱塩水中に浸漬することによりガラス板から除去された。ナノ粒子充填剤は膜の50重量%を構成した。
膜は80℃で2時間加熱され、エタノール/水混合物のパーベーパレイションが試験された。水混合物における10重量%エタノール混合物の供給物が膜の一方側で循環され、0.2mbarの減圧が膜の他方側で維持された。63重量%エタノール/水混合物の浸透物が前記他方側で集められた。膜を通る流量は0.4kg/m・hであった。
実施例2
実施例1のPTMSP/シリカ/トルエン懸濁液が3重量%の乾燥物含量まで希釈され、1mmの流延厚さで多孔性ポリアクリロニトリル(PAN)層上に流延された。溶剤の蒸発後に、30μmの充填ポリマーフィルム(すなわち膜)が多孔性PAN層の上部に形成された。膜中のナノ粒子充填剤の重量割合は50重量%であった。
得られた膜は溶剤を完全に除去するために80℃で2時間加熱され、エタノール/水混合物のパーベーパレイションに対して試験された。水混合物における5重量%エタノール混合物が膜の一方側で循環され、0.2mbarの減圧が膜の他方側で維持された。40重量%エタノール/水混合物の浸透物は前記他方側で集められた。膜を通る流量は1.25kg/m・hであった。

Claims (17)

  1. 充填ポリマー膜を製造する方法において、
    − ナノメートルサイズの粒子及び少なくとも100℃のガラス転移温度を持つガラス状ポリマーのための溶剤を含む充填剤懸濁液を調製する、但し前記充填剤懸濁液中のナノメートルサイズの粒子は50nmより大きいかまたはそれに等しくかつ200nmより小さい平均凝集体サイズを持つ凝集体に凝集される、
    − 充填剤懸濁液にガラス状ポリマーを添加してポリマー懸濁液を得る、
    − ガラス状ポリマーをポリマー懸濁液に溶解する、
    − ポリマー懸濁液を基板上に流延する、及び
    − 溶剤を除去する、
    工程を含み、
    ナノメートルサイズの粒子がシリカまたは金属酸化物であり、ガラス状ポリマーが置換ポリアセチレンポリマー、または非晶質ペルフルオロポリマーであることを特徴とする方法。
  2. 充填剤懸濁液中のナノメートルサイズの粒子の前記凝集体の粒度分布が100nmより小さい、好ましくは50nmより小さい標準偏差を持つことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 充填剤懸濁液を調製する工程が、前記ナノメートルサイズの粒子の凝集体を得るように充填剤懸濁液を混合する工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 充填剤懸濁液を調製する工程が、充填剤懸濁液を混合するための混合方法を選択することを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 充填剤懸濁液を調製する工程が、混合方法を充填剤懸濁液に適用する混合時間及び好ましくは混合方法に適用するための混合強度を選択することを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 混合方法が、磁気撹拌、機械撹拌、超音波撹拌、回転、及び振動からなる群から選択されることを特徴とする請求項4または5に記載の方法。
  7. 充填剤懸濁液を調製する工程が、充填剤懸濁液を唯一の混合方法により混合することを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
  8. 充填剤懸濁液を調製する工程において、懸濁液が0.01重量%〜6重量%のナノメートルサイズの粒子を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 金属酸化物がTiO であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の方法
  10. 置換ポリアセチレンポリマーがPTMSPまたはPMPであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の方法
  11. 非晶質ペルフルオロポリマーがテトラフルオロエチレンと2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソールのコポリマーまたはテトラフルオロエチレンと2,2,4−トリフルオロー5−トリフルオロメトキシ−1,3−ジオキソールのコポリマーであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の方法
  12. 請求項1〜11のいずれか一つに記載の方法により得られた充填ポリマー膜。
  13. 成分の混合物をパーベーパレイションにより分離するための装置であって、請求項12に記載の充填ポリマー膜を含むことを特徴とする装置。
  14. 成分の混合物をナノ濾過法により分離するための装置であって、請求項12に記載の充填ポリマー膜を含むことを特徴とする装置。
  15. 成分の混合物をパーベーパレイションにより分離する方法における請求項12に記載の充填ポリマー膜の使用。
  16. 前記成分の混合物が水とエタノールの混合物であり、前記方法において成分の混合物が富エタノール画分と貧エタノール画分に分離されることを特徴とする請求項15に記載の使用。
  17. 成分の混合物をナノ濾過法により分離する方法における請求項12に記載の充填ポリマー膜の使用。
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