JP5092454B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ機に代表される弾球式の遊技機に関するものである。
例えば、下記特許文献1に示す通り、弾球式の遊技機の発射装置としては、回動操作式操作ハンドルの操作量に応じた発射強度にて、ソレノイドにより球を打ち出す弾球遊技用の球発射装置が知られている
特開2000−202094号公報
上記特許文献1で例示したような、従来の遊技機では、発射強度の制御方法に改善の余地がある。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、好適な発射強度の制御を実現可能とする遊技機を提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、球を発射する発射手段と、操作部材と、その操作部材の操作に基づいて、前記発射手段から発射される球の発射強度を制御する制御手段とを備えたものであり、前記制御手段は、前記操作部材の操作に基づいて第1電圧を変化させる第1電圧変化手段と、第2電圧を導出する第2電圧導出手段と、第3電圧を導出する第3電圧導出手段と、前記操作部材の操作に基づいて変化する第1電圧が、前記第2電圧より小さい所定電圧の場合に、前記第3電圧を使用せず発射強度を決定する第1決定手段と、前記操作部材の操作に基づいて変化する第1電圧が、前記第2電圧より大きい所定電圧の場合に、前記第3電圧を使用することに基づき、その第3電圧を使用しない場合より発射強度が強くなるように発射強度を決定する第2決定手段とを備え、前記第1決定手段または前記第2決定手段により決定された発射強度で前記発射手段から球を発射する制御を行うことにより、前記操作部材の操作が所定操作より大きくなる場合に急激に発射強度が強くなるものである。
請求項2記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機において、前記操作部材の操作に基づいて変化する第1電圧が前記第2電圧より大きい所定電圧の場合に、前記第3電圧を使用することに基づき前記第2決定手段により決定される発射強度は、右打対応用の発射強度である。
本発明の遊技機によれば、好適な発射強度の制御を実現可能とすることができるという効果がある。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて説明する。図1はパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図3はパチンコ機10の背面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口63,64等を有する遊技盤13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する発射ソレノイド142(図5参照)やその発射ソレノイド142から発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール143(図5参照)等が取り付けられている。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が発射ソレノイド142(図5参照)へと案内される。また、上皿17の上面には、枠ボタン22が設けられている。この枠ボタン22は、例えば、第3図柄表示装置81(図2参照)で表示される変動表示の演出パターンを変更したり、リーチ演出時の演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。
加えて、前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。
また、前面枠14の正面視(図1参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。また、右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には発射ソレノイド142(図5参照)の駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器VR1(図8参照)とが内蔵されている。操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回動操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器VR1の抵抗値が回動操作量に対応して変化する。そして、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器VR1の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび打ち止めスイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。かかる球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、前述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
図2に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠13の前面側から視認することができる。以下に、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、発射ソレノイド142(図5参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。なお、戻り球防止部材68が取り付けられた内レール61の先端部分の球案内通路と遊技領域とを連通する開口を、発射口68aとしている。発射ソレノイド142により発射された球は、この発射口68aを介して遊技領域に打ち出される。外レール62の先端部(図2の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視右側上部(図2の右側上部)には、発光手段である複数のLED37aと7セグメント表示器37bとが設けられた第1図柄表示装置37が配設されている。第1図柄表示装置37は、主制御装置110で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。複数のLED37aは、パチンコ機10が確変中か時短中か通常中であるかを点灯状態により示したり、変動中であるか否かを点灯状態により示したり、停止図柄が確変大当たりに対応した図柄か普通大当たりに対応した図柄か外れ図柄であるかを点灯状態により示したり、保留球数を点灯状態により示すものである。7セグメント表示装置37bは、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行うものである。なお、LED37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、上述したパチンコ機10が確変中とは、大当たり確率がアップして特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態である。更に、本実施の形態における確変中は、第2図柄の当たり確率がアップして第1入球口64へ球が入球し易い遊技の状態である。また、パチンコ機10が時短中とは、大当たり確率がそのままで第2図柄の当たり確率のみがアップして第1入球口64へ球が入球し易い遊技の状態である。また、パチンコ機10が通常中とは、確変中でも時短中でもない遊技の状態(大当たり確率も第2図柄の当たり確率もアップしていない状態)である。なお、パチンコ機10の遊技状態に応じて、第1入球口64に付随する電動役物(図示せず)が開放する時間や、1回の当たりで電動役物が開放する回数を変更するものとしても良い。
また、遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入球口64への入賞をトリガとして第3図柄を変動表示する液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す。)で構成された第3図柄表示装置81と、第2入球口67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示する発光ダイオード(以下、「LED」と略す。)で構成される第2図柄表示装置82とが設けられている。
第3図柄表示装置81は、後述する表示制御装置114によって表示内容が制御され、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。また、本実施の形態では、第3図柄表示装置81は8インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成され、可変表示装置ユニット80には、この第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。本実施の形態の第3図柄表示装置81は、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、その第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、表示装置に代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
また、第1図柄表示装置37にて停止図柄(確変大当たり図柄、普通大当たり図柄、外れ図柄のいずれか1つ)が表示されるまでの間に球が第1入球口64へ入球した場合、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留回数は第1図柄表示装置37により示されると共に保留ランプ85の点灯個数においても示される。保留ランプ85は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の上方に左右対称に配設されている。なお、本実施の形態においては、第1入球口64への入賞は、最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、保留ランプ85を削除し、第1入球口64への入賞に基づく変動表示の保留回数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留回数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置37により保留回数が示されるので、保留ランプ85により点灯表示を行わないものとしても良い。
第2図柄表示装置82は、第2図柄の表示部83と保留ランプ84とを有し、球が第2入球口67を通過する毎に、表示部83において表示図柄(第2図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とが交互に点灯して変動表示が行われ、その変動表示が所定図柄(本実施の形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第1入球口64が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。球の第2入球口67の通過回数は最大4回まで保留され、その保留回数が上述した第1図柄表示装置37により表示されると共に保留ランプ84においても点灯表示される。なお、第2図柄の変動表示は、本実施の形態のように、表示部83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、第2入球口67の通過は、第1入球口64と同様に、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1図柄表示装置37により保留回数が示されるので、保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1入球口64が配設されている。この第1入球口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37のLED37aで示される。また、第1入球口64は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
第1入球口64の下方には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の特定入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコ機10においては、主制御装置110での抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37のLED37aを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この特定入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その特定入賞口65aが所定時間開放される。この特定入賞口65aの開閉動作は、最高で例えば16回(16ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
可変入賞装置65は、具体的には、特定入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイド(図示せず)とを備えている。特定入賞口65aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大開放口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が特定入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。特定入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37において大当たりに対応したLED37aが点灯した場合に、特定入賞口65aが所定時間開放され、その特定入賞口65aの開放中に、球が特定入賞口65a内へ入賞することを契機として特定入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。
更に、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口63,64,65aにも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
図3に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図7参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器VR2(図8参照)の操作つまみ122aおよび可変抵抗器VR3(図8参照)の操作つまみ122bが設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ123が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図7参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。可変抵抗器VR2の操作つまみ122aおよび可変抵抗器VR3の操作つまみ122bは、発射ソレノイド142が発射する球の発射強度を調整するために操作される。RAM消去スイッチ123は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図4を参照して、本パチンコ機10の内部構成について説明する。図4は、前面枠14と下皿ユニット15とが開放された状態におけるパチンコ機10の斜視図である。
パチンコ機10には、その外殻を形成する外枠11が設けられ、この外枠11に対して内枠12が開閉可能に支持される。遊技場においては、外枠11の外周面が遊技場の島と呼ばれる設置箇所に固定される。内枠12、前面枠14および下皿ユニット15は、外枠11に対して前面側に開放可能に構成されるので、パチンコ機10の前面側からは触れられない裏面側や内部に対しての点検や調整は、外枠11に対して内枠12等を前面側に開放して行われる。
外枠11には、内枠12を支持するために正面視左側の上下2カ所に金属製の上ヒンジ(図示せず)および下ヒンジ(図示せず)が取り付けられている。この上ヒンジおよび下ヒンジが設けられた側を開閉の軸として内枠12は開閉可能に支持される。
内枠12は、矩形状に形成されたABS樹脂製の内枠ベース52を主体に構成されており、内枠ベース52の中央部には略円形状の中央窓52aが形成されている。内枠ベース52の裏面側には遊技盤13の取付部が設けられ、遊技盤13が着脱可能に装着される。
内枠ベース52の中央窓52aの下側は、前面側が開放した凹状に窪んで形成されており、その奥側には、平面状の取付面52bが形成されている。取付面52bには、球を遊技盤13の前面に発射するための発射ユニット140や、上皿17および下皿50に球を排出する通路を形成する通路形成部材53等が取り付けられる。
次に、図5を参照して内枠ベース52の前面側下部に装着されて内枠12の一部を構成する発射ユニット140について説明する。なお、図5は、球送り機構144の送出部材155に球G1が保持されており、発射ソレノイド142のプランジャ142aの先端を覆うキャップ142bの前面に球G1が配置される前の状態を示している。
図5(a)は球送り機構144を構成する開閉部材152を開放した状態における発射ユニット140の斜視図であり、図5(b)は、図5(a)の状態において、蓋部材153を取り外し、球送り機構144の内部構成を示した発射ユニット144の斜視図である。
図5(a)に示すように、発射ユニット140は、内枠ベース52下部の取付面52b(図4参照)にネジにより固定されるベース板141と、ベース板141に取り付けられる発射ソレノイド142と、発射ソレノイド142の一端側において発射ソレノイド142の長手方向に平行に延びるようにしてベース板141に取付固定される側面略M字状の発射レール143と、発射レール143の基端部(発射ソレノイド142側の端部)に1球ずつ球を誘導案内する球送り機構144と、発射レール143の基端部上に載置される球を支持して位置決めするようにベース板141に取り付けられた位置決め部材145とを備えている。
図5(a)に示すように、ベース板141は、亜鉛合金などの金属製平板をプレス加工して形成されたものであり、内枠ベース52の取付面52bに密着された状態でネジにより固定される。発射レール143は、発射ソレノイド142により発射された直後の球を案内するものであり、所定の発射角度(打ち出し角度)にしつつ直線的に延びるようにしてベース板141に固定されたボス(図示せず)にネジ(図示せず)で固定されている。操作ハンドル51の回動操作に伴い発射された球は、発射レール143に沿って斜め上方に打ち出され遊技領域に案内される。
ここで、本パチンコ機10においては、球を発射する発射装置として、従来、一般的に使用されているモータ及び発射槌の組合せではなく、リニアソレノイドをケース部材に収容した1ユニットのソレノイド(発射ソレノイド142)を採用している。発射ソレノイド142には、発射レール143と長手方向を平行にして配設される金属製のプランジャ142aと、プランジャ142aの先端を覆う樹脂製のキャップ142bとが設けられる。キャップ142bの材質としては本実施形態においてはポリエステル系熱可塑性エラストマーが採用されている。遊技者が操作ハンドル51を回動操作した状態中(タッチセンタ51aがオンで、打ち止めスイッチ51bがオフである状態中)には、発射ソレノイド142は、所定時間毎に励磁と非励磁とを繰り返して行い、これに対応してプランジャ142aの出没が繰り返される。プランジャ142aが突出したときには、位置決め部材145によって発射レール143上に位置決めされた球は、発射レール143の指向する斜め上方に向けて発射される。なお、操作ハンドル51に連動する可変抵抗器VR1が発射ソレノイド142に電気的に接続されており、操作ハンドル51の回動操作量に基づいてプランジャ142aの突出速度が調整され(ストローク量はほぼ一定)、球の発射速度ひいては飛び量が操作ハンドル51の回動操作量により調整される。
発射ソレノイド142は、ベース板141に立設される一対のボス(図示せず)およびボルト141bに、それぞれボルト(図示せず)とナット148とを取り付けて固定されている。球発射ユニット140においては、発射ソレノイド142の上下に設けられるボルト及びナット148の締め具合を調整することによりベース板141に対する発射ソレノイド142の高さを異ならせてプランジャ142aと発射レール143との相対的な取付位置を調整し、球の打点を調整することができるようになっている。パチンコ機10の製造時において各部品の製造上や組み付け上のばらつきがあってもパチンコ機10に球発射ユニット140を組み付けた後にボルトとナット148とを調整して球の飛び量を微調整することができる。また、発射ソレノイド142は、その全体がベース板14lの外周縁より内側に配設されており、ベース板141側から内枠ベース52に球発射ユニット140を組み付ける際に発射ソレノイド142が他の部品に引っ掛かって破損することが防止されている。
位置決め部材145は、発射レール143の右側端部(基端部)上に載置される球を支持して打撃位置に球を位置決めするための部材であり、ベース板141より発射レール143が設けられる面側に円柱状に突出形成される。位置決め部材145には、その軸方向に沿って貫通する締結孔が設けられ、この締結孔にネジを貫挿することによってベース板141に位置決め部材145は螺着されている。ここで、位置決め部材145の締結孔は、円柱形状の中心ではなく、偏心した位置に形成されている。このため、位置決め部材145を適宜回動させてからネジを締め込むことにより発射レール143上に載置される球の打撃位置を微妙に変更することができ、パチンコ機10の製造時および製造後において簡単に球の飛び量を調整することができる。
球送り機構144は、上皿17から連続して案内されてくる球を1球ずつ、発射レール143の基端部に送るものである。この球送り機構144は、発射ソレノイド142の上部を被覆するようにしてベース板141に固定される樹脂製の台座部材151と、台座部材151の片側に軸支されて開閉可能に構成された樹脂製の開閉部材152とを備えている。台座部材151には、開閉部材152が設けられる前方側へ向けて係止爪151aが一体的に突出形成され、開閉部材152には、台座部材151の前面に重なる閉鎖状態にて係止爪151aが引っ掛かる係止孔152aが形成されている。開閉部材152は、通常時には、一方側が台座部材151に軸支されると共に他方側が係止孔152aにより台座部材151に係止されて台座部材151の前面に重なって固定された閉鎖状態となる。この閉鎖状態は、台座部材151の係止爪151aを開閉部材152の係止孔152aから外すことにより解除され、開閉部材152は台座部材151に対して前方側へ開放し得る。また、開閉部材152は、台座部材151に対して最大に開放することにより、上側へスライドして台座部材151から取り外し可能となっている。
開閉部材152の前面には、正面視左側端部に上皿17から案内されてくる球を導入する導入口152bが設けられており、この導入口152bから球が開閉部材152の裏面側へ導入される。開閉部材152の裏面側には、蓋部材153が着脱可能に取り付けられ、その蓋部材153に球送りソレノイド154と送出部材155とが覆われている。球送りソレノイド154と送出部材155とは、球を1球ずつ送り出すために動作する部材であり、図5(b)に示すように、開閉部材152に凹設された収容空間に球送りソレノイド154を上側にして上下に並んで配置されている。
図5(b)に示すように、送出部材155は、ピンにより開閉部材152に対して導入口152b側の一辺側が上下に揺動可能に軸支された樹脂製の部材であり、その導入口側の一辺に球が1個だけ収容可能に凹設されたホルダ部155aを備えている。また、ピンが挿通される軸部とホルダ部155aとを結ぶ上辺部分には、球送りソレノイド154に対向するようにして金属片156が取り付けられている。
球送りソレノイド154がオン(励磁)された場合には、金属片156が球送りソレノイド154の磁力により引っ張られ、送出部材155が上方へ回動する。これにより、球がホルダ部155aに収容される状態となる。なお、導入口152bから連続して球が導入される場合、先頭の球G1はホルダ部155aに収容されて上下移動が規制され、後続の球G2はホルダ部155aに収容された球に支えられて流下が規制される。
次に、図6を参照して球送り機構144による球G1の球送り動作について説明する。なお、図6は、球送り機構144の送出部材155から球G1が下流へ流下し、発射ソレノイド142のプランジャ142aの先端を覆うキャップ142bの前面に球G1が配置された状態を示している。
図6(a)は球送り機構144を構成する開閉部材152を開放した状態における発射ユニット140の斜視図であり、図6(b)は、図6(a)の状態において、蓋部材153を取り外し、球送り機構144の内部構成を示した発射ユニット140の斜視図である。
図6(b)に示すように、球G1がホルダ部155aに収容された状態(図5参照)で球送りソレノイド154がオフ(非励磁)となると、送出部材155は自重により下方へ回動し、ホルダ部155aに収容されていた球G1は下側へ流下する。このとき、後続の球G2は、送出部材155の上辺によってホルダ部155aへの移行が規制されるため、送出部材155の上下動によりホルダ部155aに収容された球G1だけが下方へ送り出される。下方へ送り出された球G1は、図6(a)および図6(b)に示すように、開閉部材152と蓋部材153とにより形成される送出口152c(図5(a)参照)を経由して発射レール143上へと案内される。そして、発射レール143上に案内された球G1は、球G1の自重により発射レール143の基端部へと転がり、発射ソレノイド142のプランジャ142aの先端を覆うキャップ142bの前面に配置される。このため、球送りソレノイド154のオン(励磁)とオフ(非励磁)とを繰り返すと、その繰り返しに同期して球が1球ずつ発射ソレノイド142のプランジャ142aの先端を覆うキャップ142bの前面に配置され、球送りソレノイド154のオンオフに同期して発射ソレノイド142をオンオフすることにより、発射ソレノイド142のプランジャ142aの先端を覆うキャップ142bの前面に配置された球を1球ずつ遊技領域へ向けて発射することができる。
次に、図7を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、パチンコ機10の電気的構成を示したブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などの周辺制御装置(サブ制御装置)に対して動作を指示するために、データ送受信回路によって、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドが送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
RAM203は、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを備えている。RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、コネクタ207,217を介して払出制御装置111が、また、コネクタ208,228を介して音声ランプ制御装置113が、それぞれ接続されている。その他、入出力ポート205には、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置82、発射制御装置112、外部出力端子板261、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ206が接続されている。外部出力端子板261には、ホールコンピュータ262が接続可能に構成されており、主制御装置110からホールコンピュータ262へ外部出力端子板261を介してデータ等を出力することができる。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、発射ソレノイド142のプランジャ142aの先端を覆うキャップ142b(図5参照)の前面に球を配置するよう球送りソレノイド154を制御すると共に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう発射ソレノイド142を制御するものである。発射ソレノイド142および球送りソレノイド154は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。
具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、払出制御基板111の信号変換回路241から発射許可信号SG3が主制御装置110の入出力ポート205に入力される。その発射許可信号SG3が入出力ポート205に入力されると、MPU201は、入出力ポート205から発射制御信号αおよび球送り制御信号βを発射制御装置112へ出力する。発射制御信号αが発射制御装置112に入力されると、発射ソレノイド142に電圧が供給され、発射ソレノイド142は、予め発射ソレノイド142の前面に配置された球を、操作ハンドル51の回動操作量に応じた強さで遊技領域へ向けて発射する。また、球送り制御信号βが発射制御装置112に入力されると、球送りソレノイド154に電圧が供給され、球送り機構144内の球送りソレノイド154は球を1球だけ送り出し、その送り出された球は、発射ソレノイド142の前面に配置される。
ここで、発射許可信号SG3について説明する。発射許可信号SG3は払出制御装置111内の信号変換回路241から主制御装置110の入出力ポート205へ出力される信号である。この発射制御信号SG3を出力する信号変換回路241は、論理回路であるアンド回路を主として構成されている。この発射許可信号SG3は、タッチセンサ51aがオン、打ち止めスイッチ51bがオフの状態となった場合に限ってオンとなり、いずれかのセンサが上記条件を満たさなければオフとなる。遊技者が発射を意図して操作ハンドル51を回動操作している場合には、タッチセンサ51aはオン、打ち止めスイッチ51bはオフとなるので、原則的に遊技者が発射を意図して操作ハンドル51の回動操作を行っている状態においては、発射ソレノイド142によって球が発射される。
なお、詳細は図12にて説明するが、発射ソレノイド142の球の発射と、球送り機構144内の球送りソレノイド154によって行われる発射ソレノイド142の前面への球の配置とは同時にはならないように構成されている。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを備えている。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを備えている。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
RAM213の作業エリアには、総賞球個数メモリ213aと、上位コマンド記憶バッファ213bと、払出エラーフラグ213cと、払出許可フラグ213dとが設けられている。
総賞球個数メモリ213aは、払出制御装置111が払い出すべき、未払いの賞球の総個数を記憶するメモリである。遊技領域へ打ち込まれた球が、いずれかの入賞口63,64,65aへ入賞し、これが主制御装置110で検出されると、その入賞に応じた数の賞球の払い出しが、賞球コマンド(図15参照)によって、主制御装置110から払出制御装置111に対して指示される。総賞球個数メモリ213aには、該賞球コマンドで指示された賞球の払い出し数が加算され記憶される。総賞球個数メモリ213aの値が0でなければ、賞球の払い出しが行われ、払い出された賞球が1個検出される毎に、その値が1減算される。賞球の払い出しは、総賞球個数メモリメモリ213aの値が0になるまで行われる。
上位コマンド記憶バッファ213bは、図15に示す主制御装置110から払出制御装置111へ出力される2バイトのコマンドのうち、上位コマンド(1バイト目のコマンド)を記憶するバッファである。主制御装置110から払出制御装置111へは、払出復帰コマンドと、払出初期化コマンドと、15種類の賞球コマンドとが出力されるが、上位コマンド記憶バッファ213bには、これらの上位コマンド(99H,AAH,F0H〜FEH)のいずれかが記憶される。上位コマンド記憶バッファ213bの内容は、下位コマンド(2バイト目のコマンド)を入力すると、0クリアされる。
払出エラーフラグ213cは、図15に示す主制御装置110から払出制御装置111へ出力される2バイトのコマンドを、払出制御装置111が正常に入力できない場合にオンされるフラグである。払出エラーフラグ213cがオンされると、状態報知処理(図25、図29のS906)により、7セグメントLED121に「C」の文字が表示され、コマンドエラーの発生が報知される。一旦オンされた払出エラーフラグ213cは、2バイトの正常なコマンドを入力すると、オフされる。なお、払出エラーフラグ213cがオフされると、7セグメントLED121のエラー表示も解除される。
払出許可フラグ213dは、賞球や貸出球の払い出しを許可するためのフラグであり、立ち上げ処理においてオフされる一方(図24のS808,S811,S812)、主制御装置110から出力された正常なコマンド(払出初期化コマンド、払出復電コマンド、賞球コマンドなど)を入力すると、オンされる。即ち、払出許可フラグ213dは、主制御装置110が立ち上がっていることを確認するためのフラグである。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、コネクタ207,217を介して主制御装置110が接続されると共に、7セグメントLED121や、払出モータ216、外部出力端子板261などがそれぞれ接続されている。また、払出制御装置111には、信号変換回路241が設けられており、更に、図示はしないが、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
7セグメントLED121は、払出制御装置111の状態を報知するための表示器(表示手段)である。払出制御装置111が主制御装置110から出力されたコマンドを入力し、そのコマンドが規定外のコマンド(無効なコマンド)であると判断された場合には、7セグメントLED121により「C」の文字が表示され、コマンドエラーの発生が報知される。また、外部出力端子板261には、ホールコンピュータ262が接続可能に構成されており、払出制御装置111からホールコンピュータ262へ外部出力端子板261を介してデータ等を出力することができる。払出制御装置111で発生したエラー等も、外部出力端子板262を介して、ホールコンピュータ262へ出力することができる。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33や表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを備えている。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、コネクタ208,228を介して主制御装置110が接続されると共に、表示制御装置114や、音声出力装置226、ランプ表示装置227などがそれぞれ接続されている。
表示制御装置114は、第3図柄表示装置(LCD)81における第3図柄の変動表示を制御するものである。表示制御装置114は、MPU231と、ROM(プログラムROM)232と、ワークRAM233と、ビデオRAM234と、キャラクタROM235と、画像コントローラ236と、入力ポート237と、出力ポート238と、バスライン239,240とを備えている。入力ポート237の入力側には音声ランプ制御装置113の出力側が接続され、入力ポート237の出力側には、MPU231、ROM232、ワークRAM233、画像コントローラ236が接続されている。画像コントローラ236には、ビデオRAM234、キャラクタROM235が接続されると共に、バスライン240を介して出力ポート238が接続されている。出力ポート238の出力側には、第3図柄表示装置81が接続されている。なお、パチンコ機10は、大当たりの抽選確率や1回の大当たりで払い出される賞球数が異なる別機種であっても、第3図柄表示装置81で表示される図柄構成が全く同じ仕様の機種があるので、表示制御装置114は共通部品化されコスト低減が図られている。
表示制御装置114のMPU231は、音声ランプ制御装置113から入力された図柄表示用のコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81の表示内容を制御する。ROM232は、MPU231により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリである。ワークRAM233は、MPU231による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。キャラクタROM235は、第3図柄表示装置81に表示される図柄(背景図柄や第3図柄)などの演出用のデータを記憶したメモリである。ビデオRAM234は、第3図柄表示装置81に表示される演出データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM234の内容を書き替えることにより、第3図柄表示装置81の表示内容が変更される。
画像コントローラ236は、MPU231、ビデオRAM234、出力ポート238のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きを介在すると共に、ビデオRAM234に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して第3図柄表示装置81に表示させるものである。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ123を有するRAM消去スイッチ回路253とを備えている。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給するものである。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチや、ソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ123が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアするためのRAM消去信号SG2を出力する回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力すると、バックアップデータ(RAM203の内容)をクリアする。
次に、図8を参照して、発射制御装置112を説明する。図8は、発射制御装置112の電気的構成を示したブロック図である。発射制御装置112は、電圧変動調整部301と、加算電圧調整部302と、加算回路部303と、電圧供給部304と、発射ソレノイド制御部305と、球送りソレノイド制御部306とを備えて構成されている。
電圧変動調整部301は、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生した直流電圧(信号SA1)を分圧する回路であり、オペアンプOP1と、抵抗値が可変である可変抵抗器VR2とによって構成される。ここで、可変抵抗器VR2は、操作つまみ122aによって抵抗値の調整が可能である(図3参照)。
電源変動調整部301の入力側であるオペアンプOP1のプラス入力端子(非反転入力端子)は、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器VR1と接続されている。
なお、可変抵抗器VR1の一端には、5ボルトの直流電源DC1が接続され、可変抵抗器VR1の他端はグランドされている。これは、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1の抵抗値が変化し、その抵抗値の変化に対応した直流電圧が可変抵抗器VR1に発生し、その発生した直流電圧(信号SA1)をオペアンプOP1のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力させるためである。
オペアンプOP1のマイナス入力端子(反転入力端子)は、オペアンプOP1の出力端子と短絡され、オペアンプOP1の出力を、そのままオペアンプOP1のマイナス入力端子に帰還させている。よって、オペアンプOP1は、オペアンプOP1のプラス入力端子(非反転入力端子)から入力された直流電圧を増幅度がほぼ1でオペアンプOP1の出力端子に出力するバッファ回路として用いられている。
オペアンプOP1の出力端子には、可変抵抗器VR2の一端が直列に接続されており、可変抵抗器VR2の他端はグランドされている。よって、オペアンプOP1のプラス入力端子(非反転入力端子)から入力された直流電圧(信号SA1)は、増幅度がほぼ1でオペアンプOP1の出力端子から出力され、その出力された直流電圧は、可変抵抗器VR2で分圧される。分圧された直流電圧は、加算回路部303の抵抗R2に入力される。なお、可変抵抗器VR2の抵抗値を操作つまみ122a(図3参照)によって調整することにより、可変抵抗器VR2に発生する直流電圧(信号SB1)を調整することができる。
また、可変抵抗器VR2に発生する直流電圧(信号SB1)によって、操作ハンドル51回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する直流電圧(信号SA1)の変動幅を小さくすることにより、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲およびその範囲幅を調整することができる。ただし、可変抵抗器VR2に発生する直流電圧(信号SB1)は、可変抵抗器VR2により操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生した直流電圧(信号SA1)を分圧しているので、可変抵抗器VR1に発生した直流電圧(信号SA1)より小さくなる(図9の信号SB1参照)。この小さくなった電圧分は、次に述べる加算電圧調整部302から加算回路部303へ入力される直流電圧によって補うことができる。
加算電圧調整部302は、一定値の直流電圧を発生させる回路であり、12ボルトの直流電源DC2と、抵抗値が固定された抵抗R1と、抵抗値が可変である可変抵抗器VR3と、ツェナーダイオードD1と、コンデンサCD1とによって構成される。ここで、可変抵抗器VR3は、操作つまみ122bによって抵抗値の調整が可能である(図3参照)。
可変抵抗器VR3の他端はグランドされており、可変抵抗器VR3の一端は、ツェナーダイオードD1のカソードと、コンデンサCD1の一端と、抵抗R1の一端と接続されている。ツェナーダイオードD1のアノードは、グランドされているので、ツェナーダイオードD1と可変抵抗器VR3とは並列に接続される。また、コンデンサCD1の他端はグランドされているので、コンデンサCD1と可変抵抗器VR3とは、ツェナーダイオードD1と同様に、並列に接続される。よって、コンデンサCD1、ツェナーダイオードD1、および可変抵抗器VR3で並列回路を構成している。また、抵抗R1の他端は12ボルトの直流電源DC2と接続されている。なお、ツェナーダイオードD1は、ツェナーダイオードD1に発生する直流電圧を一定値(定電圧)とするために、コンデンサCD1は、ツェナーダイオードD1に発生する一定電圧を安定化させるために用いられる。また、抵抗R1は、12ボルトの直流電源DC2から供給される電流を制限するために用いられる。
12ボルトの直流電源DC2から供給された12ボルトの直流電圧は、抵抗R1と、コンデンサCD1、ツェナーダイオードD1、および可変抵抗器VR3の並列回路とで分圧される。ツェナーダイオードD1に発生した一定の直流電圧(ツェナー電圧)は、ツェナーダイオードD1と並列に接続される可変抵抗器VR3にも発生する。ここで、可変抵抗器VR3の抵抗値を操作つまみ122b(図3参照)によって調整することにより、可変抵抗器VR3から出力される直流電圧をツェナー電圧以下の電圧で調整することができる。なお、可変抵抗器VR3に発生する直流電圧は、加算回路部303の抵抗R3に入力される。ここで、可変抵抗器VR3に発生する直流電圧を加算回路部303の抵抗R3に入力することによって、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅を変えずに、その範囲のみを調整することができる(図9の信号SC1、図10参照)。よって、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生した直流電圧(信号SA1)を電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2により分圧することで、可変抵抗器VR2に発生する直流電圧(信号SB1)が可変抵抗器VR1に発生した直流電圧(信号SA1)より小さくなったとしても、この小さくなった電圧分を、可変抵抗器VR3に発生する直流電圧によって補うことができる。
なお、12ボルトの直流電源DC2から供給される直流電圧をツェナーダイオードD1を用いて一定電圧化しているので、12ボルトの直流電源DC2から供給される直流電圧が不安定となり、その直流電圧が変化したときにも、ツェナーダイオードD1に発生する直流電圧は安定した一定値(一定電圧)となる。よって、ツェナーダイオードD1に並列に接続される可変抵抗器VR3にも安定した一定電圧が発生することにより、可変抵抗器VR3に発生する直流電圧も安定した一定電圧となる。
加算回路部303は、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2に発生した直流電圧(信号SB1)と、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3に発生した直流電圧とを足し合わせて(加算して)出力する回路であり、抵抗値が固定された抵抗R2,R3,R4,R5と、オペアンプOP2とによって構成されている。
電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2は、抵抗R2の一端と接続されており、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3は、抵抗R3の一端と接続されている。ここで、抵抗R2,R3,R4,R5の抵抗値は全て同一であり、抵抗R3の他端には、抵抗R2の他端とオペアンプOP2のプラス入力端子(非反転入力端子)とが接続されている。そして、オペアンプOP2のマイナス入力端子(反転入力端子)には、抵抗R4の一端と抵抗R5の一端とが接続されており、抵抗R4の他端はオペアンプOP2の出力端子と、抵抗R5の他端はグランドされている。
よって、抵抗R2,R3,R4,R5とオペアンプOP2とから構成される回路は、抵抗R2の一端から入力された(電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2に発生した)直流電圧(信号SB1)と、抵抗R3の一端から入力された(加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3に発生した)直流電圧とを足し合わせて(加算して)、オペアンプOP2の出力端子から出力する加算回路として機能する。なお、オペアンプOP2の出力端子から出力された直流電圧は、電圧供給部304のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される。
電圧供給部304は、発射ソレノイド142に電圧を供給する回路であり、オペアンプOP3と、ローパスフィルタF1と昇圧器であるDC−DCコンバータCV1と、32ボルトの直流電圧を供給する直流電源DC3と、コンデンサCD2とによって構成されている。オペアンプOP3のマイナス入力端子(反転入力端子)とオペアンプOP3の出力端子とは短絡されているので、オペアンプOP3はバッファアンプとして機能する。オペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)は、加算回路部303のオペアンプOP2の出力端子と接続されている。よって、加算回路部303のオペアンプOP2の出力端子に発生した直流電圧は、オペアンプOP3のプラス入力端子から入力され、増幅度がほぼ1で、オペアンプOP3の出力端子から出力される。
オペアンプOP3の出力端子はローパスフィルタF1の入力端子に接続されており、このローパスフィルタF1で、オペアンプOP3の出力端子から出力された直流電圧に重畳されたノイズ(高周波成分)を減少させる。ローパスフィルタF1の出力端子はDC−DCコンバータCV1の入力端子と接続されており、更には、そのDC−DCコンバータCV1には、32ボルトの直流電圧を供給する直流電源DC3が接続され、その直流電源DC3からは32ボルトの直流電圧がDC−DCコンバータCV1に供給されている。よって、ローパスフィルタF1の出力端子から出力された直流電圧(信号SC1)は、DC−DCコンバータCV1によって、直流電圧Ecに昇圧される。
DC−DCコンバータCV1の出力端子には、コンデンサCD2の一端(プラス端子)が接続されており、そのコンデンサCD2の他端は、グランドされている。よって、DC−DCコンバータCV1の出力端子から出力された昇圧後の直流電圧Ecは、後述するFETスイッチSW1のドレイン端子Dとソース端子Sとの導通が遮断されているときに、コンデンサCD2に印加され、これにより、そのコンデンサCD2には、コンデンサCD2の容量とコンデンサCD2に印加された直流電圧Ecとの積により求まる電荷が蓄えられる。なお、このコンデンサCD2に蓄えられた電荷に応じて、発射ソレノイド142に電圧が印加される。
また、DC−DCコンバータCV1の出力端子には、発射ソレノイド142の一端が接続され、その発射ソレノイド142の他端には、発射ソレノイド制御部305のFETスイッチSW1のドレイン端子Dが接続されている。また、コンデンサCD2の後段であり、発射ソレノイド142の一端と他端との間にはダイオードD2が接続され、そのダイオードD2のカソードが発射ソレノイド142の一端に、ダイオードD2のアノードが発射ソレノイド142の他端に接続されている。このダイオードD2によって、発射ソレノイド142の球の発射動作後に発生する逆起電力(サージ電圧)を抑制している。
発射ソレノイド制御部305は、発射ソレノイド142のオンオフを制御するための回路であり、抵抗値が固定された抵抗R6と、ローパスフィルタF2と、シュミットトリガインバータIC1と、FETスイッチSW1と、5ボルトの直流電圧を供給する直流電源DC1とによって構成されている。
ローパスフィルタF2の入力端子は、主制御装置110の入出力ポート205と接続され、その入出力ポート205とローパスフィルタF2の入力端子との間には、抵抗R6の一端が接続されている。抵抗R6の他端は直流電源DC1と接続されており、入出力ポート205がオン状態(5ボルト状態)であれば、ローパスフィルタF2の入力端子には、5ボルトが入力され、入出力ポート205がオフ状態(ゼロボルト状態)であれば、ローパスフィルタF2の入力端子は、無入力状態(ゼロボルト状態)となる。なお、入出力ポート205はオンオフを繰り返し行うので、ローパスフィルタF2の入力端子には、入出力ポート205のオンにより発生するパルス信号である発射制御信号αが入力される。
ローパスフィルタF2の入力端子に発射制御信号αが入力されると、ローパスフィルタF2で、発射制御信号αに重畳されたノイズ(高周波成分)を減少させる。ローパスフィルタF2の出力端子は、シュミットトリガインバータIC1の入力端子と接続されており、シュミットトリガインバータIC1に入力された発射制御信号αは、シュミットトリガインバータIC1で波形が整形されると共に、波形が反転され、シュミットトリガインバータIC1の出力端子から発射制御信号γとして出力される。
シュミットトリガインバータIC1の出力端子は、FETスイッチSW1のゲート端子Gと接続される。FETスイッチSW1のドレイン端子Dは、一端がDC−DCコンバータCV1に接続された発射ソレノイド142の他端およびダイオードD2のアノードと接続され、FETスイッチSW1のソース端子Sは、グランドされている。よって、FETスイッチSW1のゲート端子Gに発射制御信号γが入力されると(5ボルト状態)、FETスイッチSW1のドレイン端子Dとソース端子Sとが導通し、発射ソレノイド142には、コンデンサCD2に蓄えられた電荷によって発生する電圧E1(最大値Ecボルト)が印加される。これにより、発射ソレノイド142のプランジャ142aが突出し、発射ソレノイド142の前面に配置された球を遊技領域へ向けて発射する。なお、詳細は図12(d)にて説明するが、コンデンサCD2に蓄えられた電荷によって発射ソレノイド142に印加される電圧E1は、印加された瞬間に最大値のEcボルトとなり、時間経過と共に、その電圧値は減少する。
一方、FETスイッチSW1のゲート端子Gに発射制御信号γが入力されていないときは(ゼロボルト状態)、FETスイッチSW1のドレイン端子Dとソース端子Sとの導通は遮断され、発射ソレノイド142には電圧E1が印加されない。これにより、発射ソレノイド142のプランジャ142aは、発射ソレノイド142内部に設けられたバネ(図示せず)によって、突出状態から初期状態に戻される。
球送りソレノイド制御部306は、球送りソレノイド154のオンオフを制御するための回路であり、抵抗値が固定された抵抗R7と、ローパスフィルタF3と、シュミットトリガインバータIC2と、FETスイッチSW2と、5ボルトの直流電圧を供給する直流電源DC1と、12ボルトの直流電圧を供給する直流電源DC2とによって構成されている。
ローパスフィルタF3の入力端子は、主制御装置110の入出力ポート205と接続され、その入出力ポート205とローパスフィルタF3の入力端子との間には、抵抗R7の一端が接続されている。抵抗R7の他端は直流電源DC1と接続されており、入出力ポート205がオン状態(5ボルト状態)であれば、ローパスフィルタF3の入力端子には、5ボルトが入力され、入出力ポート205がオフ状態(ゼロボルト状態)であれば、ローパスフィルタF3の入力端子は、無入力状態(ゼロボルト状態)となる。なお、入出力ポート205はオンオフを繰り返し行うので、ローパスフィルタF3の入力端子には、入出力ポート205のオンにより発生するパルス信号である球送り制御信号βが入力される。
ローパスフィルタF3の入力端子に球送り制御信号βが入力されると、ローパスフィルタF3で、球送り制御信号βに重畳されたノイズ(高周波成分)を減少させる。ローパスフィルタF3の出力端子は、シュミットトリガインバータIC2の入力端子と接続されており、シュミットトリガインバータIC2に入力された球送り制御信号βは、シュミットトリガインバータIC2で波形が整形されると共に、波形が反転され、シュミットトリガインバータIC2の出力端子から球送り制御信号δとして出力される。
シュミットトリガインバータIC2の出力端子は、FETスイッチSW2のゲート端子Gと接続される。FETスイッチSW2のドレイン端子Dは、球送りソレノイド154の他端およびダイオードD3のアノードと接続され、球送りソレノイド154の一端には、ダイオードD3のカソードおよび12ボルトの直流電圧を供給する直流電源DC2が接続されている。また、FETスイッチSW2のソース端子Sは、グランドされている。よって、FETスイッチSW2のゲート端子Gに球送り制御信号δが入力されると(5ボルト状態)、FETスイッチSW2のドレイン端子Dとソース端子Sとが導通し、球送りソレノイド154には直流電源DC2から供給される12ボルトの直流電圧E2が印加される。これにより、球送りソレノイド154がオン(励磁)され、送出部材155の金属片156が球送りソレノイド154の磁界によって引っ張られ、送出部材155が上方へ回動する(図5参照)。よって、球G1がホルダ部155aに収容された状態となる(図5参照)。なお、ダイオードD3によって、球送りソレノイド154のオンからオフへの切り替え時に発生するサージ電圧を抑制している。
一方、FETスイッチSW2のゲート端子Gに球送り制御信号δが入力されていないときは(ゼロボルト状態)、FETスイッチSW2のドレイン端子Dとソース端子Sとの導通は遮断され、球送りソレノイド154には直流電圧E2が印加されない。これにより、送出部材155は自重により下方へ回動し、ホルダ部155aに収容されていた球G1は下側へ送り出され、発射ソレノイド142の前面に配置される(図6参照)。
次に、図9から図12を参照して、発射制御装置112の動作を説明する。図9は、図8に示す発射制御装置112の各信号の電圧変化を示した図であり、図10は、図8に示す発射制御装置112の加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3を変化させた場合の発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecの変化)を示した図である。
また、図11は、図8に示す発射制御装置112の加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3を変化させると共に、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2を変化させた場合の発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecの変化)を示した図であり、図12は、発射許可信号SG3、発射制御信号α,γと発射ソレノイド142に印加される電圧E1、および球送り制御信号β,δと球送りソレノイド154に印加される直流電圧E2のタイミングチャートを示した図である。
図9は、横軸を操作ハンドル51の回動操作量とし、縦軸を各信号の電圧としている。図9に示すように、操作ハンドル51の回動操作量は、最小値ゼロ度から最大値120度までに設定されており、操作ハンドル51の回動操作によって、操作ハンドル51に接続された可変抵抗器VR1(図8参照)に発生する直流電圧が変化する。この可変抵抗器VR1に発生する直流電圧、即ち、信号SA1が、電圧変動調整部301にあるオペアンプOP1のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力されると、オペアンプOP1の出力端子からは、増幅度がほぼ1の信号が出力される(図8参照)。なお、本実施の形態では、操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度のとき、信号SA1の直流電圧値は約0.7ボルトに、操作ハンドル51の回動操作量が最大値である120度のとき、信号SA1の直流電圧値は約4.3ボルトに、それぞれ設定されている。
次に、オペアンプOP1の出力端子から出力された信号は、可変抵抗器VR2で分圧され、その分圧された直流電圧である信号SB1が、加算回路部303の抵抗R2へ入力される(図8参照)。なお、本実施の形態では、操作ハンドル51の回動操作量が最小値であるゼロ度のとき、信号SB1の直流電圧値は約0.25ボルトに、操作ハンドル51の回動操作量が最大値である120度のとき、信号SB1の直流電圧値は約1.55ボルトに、それぞれ設定されている。
一方、加算回路部303の抵抗R3へは、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3に発生している直流電圧(本実施の形態では、約2.25ボルト)が、入力されている(図8参照)。よって、加算回路部303の抵抗R2へ入力された信号SB1と、加算回路部303の抵抗R3へ入力された約2.25ボルトとが足し合わされ(加算され)、オペアンプOP2の出力端子から出力される。
オペアンプOP2の出力端子から出力された信号は、バッファアンプであるオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)へ入力され、オペアンプOP3の出力端子から、増幅度ほぼ1で出力される(図8参照)。オペアンプOP3の出力端子から出力された信号は、ローパスフィルタF1でノイズ成分(高周波成分)が除去され、信号SC1として、ローパスフィルタF1の出力端子から出力される(図8参照)。なお、操作ハンドル51の回動操作量が最小値であるゼロ度のとき、信号SC1の直流電圧値は、加算回路部303の抵抗R2へ入力された信号SB1の直流電圧値約0.25ボルトと加算回路部303の抵抗R3へ入力された直流電圧値2.25ボルトとを足し合わせた、約2.50ボルトとなっており、操作ハンドル51の回動操作量が最大値である120度のとき、信号SC1の直流電圧値は、加算回路部303の抵抗R2へ入力された信号SB1の直流電圧値約1.55ボルトと加算回路部303の抵抗R3へ入力された直流電圧値2.25ボルトとを足し合わせた約3.80ボルトとなっている。
ローパスフィルタF1の出力端子から出力された信号SC1は、DC−DCコンバータCV1の入力端子へ入力され、昇圧された後、コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecとなる(図8参照)。
次に、図10を参照して、図8に示す発射制御装置112の加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3を変化させた場合の発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecの変化)について説明する。なお、図10では、可変抵抗器VR3の変化による発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化を明確にするために、次の条件としている。
電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2による分圧を行わず(オペアンプOP1の出力端子から出力された信号SA1を分圧せず)、信号SA1を信号SB1として加算回路部303の抵抗R2へ入力する。この条件の下、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3へ入力される一定値の直流電圧を発生させた場合(図10(a))と、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3へ入力される直流電圧を発生させない場合(図10(b))とを比較している。
図10は、横軸を操作ハンドル51の回動操作量とし、縦軸を発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ec)としている。ここで、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が17.5ボルト未満になると、発射ソレノイド142により打ち出される球はファール球となる。また、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が21ボルトより大きくなると、発射ソレノイド142により打ち出される球は右打ち球となる。なお、ファール球とは、発射ソレノイド142の打ち出し力(発射強度)が弱くて、戻り球防止部材68(図2参照)が位置する発射口68aに到達せずに発射レール143(図5参照)側へ戻る球を意味している。また、右打ち球とは、発射ソレノイド142の打ち出し力(発射強度)が強くて、発射口68aから打ち出された後にレール62に沿って移動し、返しゴム69(図2参照)に直接当たる球を意味している。
図10(b)に示すように、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3へ入力される直流電圧を発生させない場合には、操作ハンドル51の回動操作量をゼロ度から120度に変化させた場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値は約4.5ボルトから約28.5ボルトまで変化している。また、ファール球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度から66度未満、右打ち球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量が84度より大きく120度までとなっている。従って、入賞口等が配設される遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量は、66度以上84度以下となっている。ここで、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量は、例えば図10に示すように、通常、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度を含む任意の範囲内に設定される。
よって、図10(b)に示すように、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3へ入力される直流電圧を発生させない場合には、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度が、上記の操作ハンドル51の回動操作量の範囲(66度以上84度以下)に含まれず、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度では、遊技領域に球を打ち込むことができない。よって、操作ハンドル51の回動操作量に対する球の発射強度(発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値、即ち、コンデンサCD2に印加される直流電圧Ec)を調整する必要がある。
この場合に、図10(a)に示すように、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3へ入力される一定値の直流電圧を発生させた場合には、操作ハンドル51の回動操作量をゼロ度から120度に変化させた場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を約6.0ボルトから約30.0ボルトまで変化させることができる。また、ファール球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度から57度未満、右打ち球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量が75度より大きく120度までとなっている。よって、入賞口等が配設される遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量は、57度以上75度以下となっている。従って、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3へ入力される一定値の直流電圧を発生させ、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度を含むように、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を調整することができる。
次に、図11を参照して、図8に示す発射制御装置112の加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3を変化させると共に、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2を変化させた場合の発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecの変化)について説明する。なお、図11では、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3を変化させると共に、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2を変化させた場合の発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化を明確にするために、次の条件としている。
加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3へ入力される一定値の直流電圧を発生させると共に、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行い信号SB1とした場合(図11(a))と、図10(b)と同様に、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3へ入力される一定値の直流電圧を発生させず、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行わない(信号SA1をそのまま信号SB1とした)場合(図11(b))とを比較している。
図11は、図10と同様に、横軸を操作ハンドル51の回動操作量とし、縦軸を発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ec)としている。
図11(b)に示すように、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3へ入力される一定値の直流電圧を発生させず、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行わない場合には、操作ハンドル51の回動操作量をゼロ度から120度に変化させた場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値は約4.5ボルトから約28.5ボルトまで変化している。また、ファール球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度から66度未満、右打ち球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量が84度より大きく120度までとなっている。従って、入賞口等が配設される遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量は、66度以上84度以下となっており、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度が、上記の操作ハンドル51の回動操作量の範囲(66度以上84度以下)に含まれていない。また、本来、球の発射強度を細かく調整する必要のある、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲は66度以上84度以下となっており、その範囲の幅は18度となっている。
一方、図11(a)に示すように、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3へ入力される一定値の直流電圧を発生させると共に、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行い信号SB1とした場合には(図11(a))、操作ハンドル51の回動操作量をゼロ度から120度に変化させた場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値は約16.0ボルトから約24.0ボルトまで変化している。その場合、ファール球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度から23度未満となっており、右打ち球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量が77度より大きく120度までとなっている。よって、入賞口等が配設される遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量は、23度以上77度以下となっている。従って、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3へ入力される一定値の直流電圧を発生させると共に、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行い信号SB1とした場合には、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度を含むように、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を調整することができる。
更には、図11(a)に示すように、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3へ入力される一定値の直流電圧を発生させると共に、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行い信号SB1とした場合には、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲は23度以上77度以下となっており、その範囲の幅は54度となっている。よって、図11(b)の場合における、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅である18度と比較して、図11(a)の場合には、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅が36度増加している。従って、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3へ入力される一定値の直流電圧を発生させず、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行わない場合と比較して(図11(b)参照)、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3へ入力される一定値の直流電圧を発生させると共に、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行い信号SB1とした場合は(図11(a))、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲が広がるので、遊技領域に球を打ち込むための球の発射強度を細かく調整することができる。
次に、図12を参照して、発射許可信号SG3、発射制御信号α,γと発射ソレノイド142に印加される電圧E1との関係、および球送り制御信号β,δと球送りソレノイド154に印加される直流電圧E2との関係について説明する。図12は、発射許可信号SG3、発射制御信号α,γと発射ソレノイド142に印加される電圧E1との関係および球送り制御信号β,δと球送りソレノイド154に印加される直流電圧E2との関係を示したタイミングチャートである。なお、本実施の形態においては、発射制御信号αの出力時間S1を12ms、球送り制御信号βの出力時間S2を74ms、発射制御信号αおよび球送り制御信号βの出力周期S3を602msとしている。発射制御信号αおよび球送り制御信号βの出力周期S3を602msとすることにより、発射ソレノイド142による球の発射を一分間に99.67発以下としている。
図12(a)に示すように、遊技者が操作ハンドル51に触れると、タッチセンサ51aがオンとなる。打ち止めスイッチ51bがオフであれば(t1時からt4時の間)、信号変換回路241から主制御装置110の入出力ポート205に入力される発射許可信号SG3がオン状態(5ボルト状態)となる。
すると、発射制御信号αが主制御装置110の入出力ポート205から発射制御装置112の発射ソレノイド制御部305へ出力周期S3毎に、出力時間S1ずつ出力される(ゼロボルト状態となる、図12(b)参照)。発射ソレノイド制御部305へ出力された発射制御信号αは、シュミットトリガインバータIC1(図8参照)によって反転され、発射制御信号γとなる(図12(c)参照)。
発射制御信号γは、FETスイッチSW1のゲート端子Gに入力される(図8参照)。これによって、FETスイッチSW1のゲート端子Gはオン状態となり(5ボルト状態)、出力時間S1の間、FETスイッチSW1のドレイン端子Dとソース端子Sとが導通される(図8参照)。FETスイッチSW1のドレイン端子Dとソース端子Sとが導通されると、図12(d)に示すように、コンデンサCD2に蓄えられた電荷が電圧E1として、発射ソレノイド142に印加される(図8参照)。これにより、発射ソレノイド142のプランジャ142aが突出し、発射ソレノイド142の前面に配置された球を遊技領域へ向けて発射する(図5参照)。なお、出力時間S1経過後は、発射制御信号αはオフ状態となるので(5ボルト状態)、発射制御信号γもオフ状態となる(ゼロボルト状態)。そして、発射制御信号γがオフ状態となることによって、FETスイッチSW1のゲート端子Gもオフ状態となり(ゼロボルト状態)、FETスイッチSW1のドレイン端子Dとソース端子Sとの導通は遮断される(図8参照)。これにより、発射ソレノイド142のプランジャ142aは、発射ソレノイド142内部に設けられたバネ(図示せず)によって、突出状態から初期状態に戻される(図5参照)。
発射ソレノイド142に印加される電圧E1は、t1,t2,t3の各時に最大値であるEcとなり、コンデンサCD2に蓄えられた電荷の減少に伴い、発射ソレノイド142に印加される電圧E1は減少する(図12(d)参照)。なお、コンデンサCD2に印加される電圧Ecは、発射ソレノイド142に印加される電圧E1のt1,t2,t3の各時における最大電圧値である。
遊技者が操作ハンドル51から手を離すと発射許可信号SG3がオフ状態となり(図12(a)のt4時以降、遊技者が操作ハンドル51に触れている場合で、打ち止めスイッチ51bがオンである場合も含む)、主制御装置110の入出力ポート205からは発射制御信号αは出力されず、発射ソレノイド142にも電圧E1は印加されない。よって、発射ソレノイド142のプランジャ142aは突出されず、初期状態のままである(図5参照)。
図12(e)に示すように、発射許可信号SG3がオン状態のときには、球送り制御信号βが主制御装置110の入出力ポート205から発射制御装置112の球送りソレノイド制御部306へ出力周期S3毎に、出力時間S2ずつ出力される(ゼロボルト状態となる)。球送りソレノイド制御部306へ出力された球送り制御信号βは、シュミットトリガインバータIC2(図8参照)によって反転され、球送り制御信号δとなる(図12(f)参照)。
球送り制御信号δは、FETスイッチSW2のゲート端子Gに入力される(図8参照)。これによって、FETスイッチSW2のゲート端子Gはオン状態となり(5ボルト状態)、出力時間S2の間、FETスイッチSW2のドレイン端子Dとソース端子Sとが導通される(図8参照)。FETスイッチSW2のドレイン端子Dとソース端子Sとが導通されると、図12(g)に示すように、直流電源DC2によって直流電圧E2(12ボルト)が、球送りソレノイド154に印加される(図8参照)。これにより、球送りソレノイド154がオン状態となり(励磁状態)、送出部材155の金属片156が球送りソレノイド154の磁界によって引っ張られ、送出部材155が上方へ回動する(図5参照)。よって、球G1がホルダ部155aに収容された状態となる(図5参照)。なお、出力時間S2経過後は、球送り制御信号βはオフ状態となるので(5ボルト状態)、球送り制御信号δもオフ状態となる(ゼロボルト状態)。そして、球送り制御信号δがオフ状態となることによって、FETスイッチSW2のゲート端子Gもオフ状態となり(ゼロボルト状態)、FETスイッチSW2のドレイン端子Dとソース端子Sとの導通は遮断される(図8参照)。これにより、送出部材155は自重により下方へ回動し、ホルダ部155aに収容されていた球G1は下側へ送り出され、発射ソレノイド142の前面に配置される(図6参照)。
発射許可信号SG3がオフ状態のときには(図12(a)のt4時以降)、主制御装置110の入出力ポート205からは球送り制御信号βは出力されず、球送りソレノイド154にも直流電圧E2(12ボルト)は印加されない。よって、送出部材155は上方へ回動されず、自重により下方へ回動したままの状態となる(図6参照)。
なお、発射ソレノイド142が球の発射を開始するタイミングと球送りソレノイド154が球の球送りを開始するタイミングとは、図12に示すように同時であるが、発射ソレノイド142が球を発射するタイミングと、球送りソレノイド154によって発射ソレノイド142の前面へ球が配置されるタイミングとは同時とはならない。この理由について説明する。球送りソレノイド154の動作を制御する球送り制御信号βの出力時間S2は74msであり、発射ソレノイド142の動作を制御する発射制御信号αの出力時間S1である12msに比べて長く設定されている。これは、球送りソレノイド154が球の球送りを開始して、球送り機構144のホルダ部155aに収容された球が下方へ送り出されるまでの時間は、発射ソレノイド142が球の発射を完了するまでの時間と比較して長い時間が必要であることを意味している。この時間差によって、発射ソレノイド142が球の発射を開始するタイミングと同時のタイミングで球送りソレノイド154が球送りを開始した球は、予め発射ソレノイド142の前面に配置されている球の発射を発射ソレノイド142が完了した後に、発射ソレノイド142の前面に配置されることとなる。よって、発射ソレノイド142が球の発射を開始するタイミングと、球送りソレノイド154が球送りを開始するタイミングが同時であっても、発射ソレノイド142の球の発射と、発射ソレノイド142の前面への球の配置とは同時にはならず、発射ソレノイド142による球の発射と球送りソレノイド154による球送りとは交互に行われる。
次に、図13を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図13は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図13(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図13(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄と、この主図柄より小さく形成された花びら形状の1種類の副図柄とにより構成されている。各主図柄は、木箱よりなる後方図柄の上に「0」から「9」の数字を付して構成され、そのうち奇数番号(1,3,5,7,9)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(0,2,4,6,8)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯にお守り、風呂敷、ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下側に偶数の数字が緑色で小さく、且つ、付属図柄の前側に表示されるように付加されている。
また、本実施形態のパチンコ機10においては、主制御装置110による抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動表示が行われ、その変動表示が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。大当たり終了後に高確率状態(確変状態)に移行する場合は、奇数番号が付加された主図柄(「高確率図柄」に相当)が揃う変動表示が行われる。一方、大当たり終了後に低確率状態に移行する場合は、偶数番号が付加された主図柄(「低確率図柄」に相当)が揃う変動表示が行われる。ここで、高確率状態とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確率変動(確変)の時をいう。また、通常状態(低確率状態)とは、確変でない時をいい、大当たり確率が通常の状態、即ち、確変の時より大当たり確率が低い状態をいう。
図13(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下に2分割され、下側の2/3が第3図柄を変動表示する主表示領域Dm、それ以外の上側の1/3が予告演出やキャラクタを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmには、左・中・右の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、前述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1〜Z3には、数字の昇順または降順に主図柄が配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配列されている。このため、各図柄列には、10個の主図柄と10個の副図柄の計20個の第3図柄が設定され、各図柄列Z1〜Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動表示が行われる。特に、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列され、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。
また、主表示領域Dmには、各図柄列Z1〜Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。従って、第3図柄表示装置81には、3段×3列の計9個の第3図柄が表示される。この主表示領域Dmには、5つの有効ライン、即ち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5が設定されている。そして、毎回の遊技に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、その停止時にいずれかの有効ライン上に大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の主図柄の組合せ)で揃えば大当たりとして大当たり動画が表示される。
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、更に左右方向に3つの予告領域Ds1〜Ds3に等区分されている。ここで、左右の予告領域Ds1,Ds3は、ソレノイド(図示せず)で電気的に開閉される両開き式の不透明な扉で通常覆われており、時としてソレノイドが励磁されて扉が手前側に開放されることにより遊技者に視認可能となる表示領域となっている。中央の予告領域Ds2は、扉で覆い隠されずに常に視認できる表示領域となっている。
図13(b)に示すように、実際の表示画面では、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄と副図柄とが合計9個表示される。副表示領域Dsにおいては、左右の扉が閉鎖された状態となっており、左右の予告領域Ds1,Ds3が覆い隠されて表示画面が視認できない状態となっている。変動表示の途中において、左右のいずれか一方、または両方の扉が開放されると、左右の予告領域Ds1,Ds3に動画が表示され、通常より大当たりへ遷移し易い状態であることが遊技者に示唆される。中央の予告領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施形態ではハチマキを付けた少年)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、別のキャラクタが現出する等して予告演出が行われる。なお、第3図柄表示装置81の表示画面は、原則として上下の表示領域Dm,Dsに区分されているが、各表示領域Dm,Dsを跨いでより大きく第3図柄やキャラクタ等を表示して表示演出を行うことができる。
次に、図14を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や第1図柄表示装置37の表示の設定、第2図柄表示装置82の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。
大当たり抽選や第1図柄表示装置37の表示の設定には、大当たりの抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の選択に使用する第1当たり種別図柄カウンタC2と、停止パターン選択カウンタC3と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1,CS2,CS3とが用いられる。また、第2図柄表示装置82の抽選には、第2当たり乱数カウンタC4が用いられ、第2当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、メイン処理(図18参照)の実行間隔である4ms間隔、またはタイマ割込処理(図21参照)の実行間隔である2ms間隔で更新され、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM203には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、第1入球口64への球の入賞タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。第1当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜738の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり738)に達した後0に戻る構成となっている。特に、第1当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該第1当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。また、第1初期値乱数カウンタCINI1は、第1当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜738)、タイマ割込処理(図21参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図18参照)の残余時間内で繰り返し更新される。第1当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施の形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。大当たりとなる乱数の値の数は、低確率時と高確率時とで2種類設定されており、低確率時に大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値は「373,727」であり、高確率時に大当たりとなる乱数の値の数は14で、その値は「59,109,163,211,263,317,367,421,479,523,631,683,733」である。
第1当たり種別カウンタC2は、大当たりの際の第1図柄表示装置37の表示態様を決定するものであり、本実施の形態では、0〜4の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり4)に達した後0に戻る構成となっている。第1当たり種別カウンタC2の値は、例えば定期的に(本実施の形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。なお、大当たり後に高確率状態となる乱数の値は「1,2,3」であり、大当たり後に低確率状態となる乱数の値は「0,4」であり、2種類の当たり種別が決定される。よって、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は、高確率状態と低確率状態との2種類の大当たりに対応した表示態様と、はずれに対応した1種類の表示態様との合計3種類の表示態様のうち、いずれか1つが選択される。
停止パターン選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。本実施の形態では、停止パターン選択カウンタC3によって、第3図柄表示装置81で表示される演出のパターンが選択され、リーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」(例えば0〜8の範囲)と、同じくリーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」(例えば9〜38の範囲)と、リーチ発生しない「完全外れ」(例えば39〜238の範囲)との3つの停止(演出)パターンが選択される。停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(本実施の形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。
また、停止パターン選択カウンタC3には、停止パターンの選択される乱数値の範囲が異なる複数のテーブルが設けられている。これは、現在のパチンコ機10の状態が高確率状態であるか低確率状態であるか、保留球格納エリアのどのエリアに各乱数値が格納されているか(即ち保留個数)等に応じて、停止パターンの選択比率を変更するためである。
例えば、高確率状態では、大当たりが発生し易いため必要以上にリーチ演出が選択されないように、「完全外れ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が10〜238と広いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され易くなる。このテーブルは、「前後外れリーチ」が0〜5と狭くなると共に「前後外れ以外リーチ」も6〜9と狭くなり、「前後外れリーチ」や「前後外れ以外リーチ」が選択され難くなる。また、低確率状態で保留球格納エリアに各乱数値が格納されていなければ、第1入球口64への球の入球時間を確保するために「完全外れ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が51〜238と狭いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され難くなる。このテーブルは、「前後外れ以外リーチ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が9〜50と広くなり、「前後外れ以外リーチ」が選択され易くなっている。よって、低確率状態では、第1入球口64への球の入球時間を確保できるので、第3図柄表示装置81による変動表示が継続して行われ易くなる。
2つの変動種別カウンタCS1,CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS1を「第1変動種別カウンタ」、CS2を「第2変動種別カウンタ」ともいう。
第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等の大まかな表示態様が決定される。表示態様の決定は、具体的には、図柄変動の変動時間の決定である。また、第2変動種別カウンタCS2によって、リーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの変動時間(言い換えれば、変動図柄数)が決定される。変動種別カウンタCS1,CS2により決定された変動時間に基づいて、表示制御装置114により第3表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1,CS2を組み合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。また、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄との組み合わせで同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。変動種別カウンタCS1,CS2の値は、後述するメイン処理(図18参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。
変動種別カウンタCS3の値は、例えば、0〜162の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり162)に達した後に0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS3を「第3変動種別カウンタ」ともいう。本実施の形態の第3図柄表示装置81は、第1図柄表示装置37の表示態様に応じた装飾的な演出を行うものであり、図柄の変動以外に、変動している図柄を滑らせたり、リーチ演出の発生を予告するための予告キャラクタを通過させるなどの予告演出が行われる。その予告演出の演出パターンが変動種別カウンタCS3により選択される。具体的には、予告演出に必要となる時間を変動時間に加算したり、反対に変動表示される時間を短縮するために変動時間を減算したり、変動時間を加減算しない演出パターンが選択される。なお、変動種別カウンタCS3は、停止パターン選択カウンタC3と同様に、演出パターンが選択される乱数値の範囲が異なる複数のテーブルが設けられ、現在のパチンコ機10の状態が高確率状態であるか低確率状態であるか、保留球格納エリアのどのエリアに各乱数値が格納されているか等に応じて、各演出パターンの選択比率が異なるよう構成されている。
上述したように、変動種別カウンタCS1,CS2により図柄変動の変動時間が決定されると共に、変動種別カウンタCS3により変動時間に加減算される時間が決定される。よって、最終停止図柄が停止するまでの最終的な変動時間は、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3により決定される。
第2当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。第2当たり乱数カウンタC4の値は、本実施の形態ではタイマ割込処理毎に、例えば定期的に更新され、球が左右何れかの第2入球口(スルーゲート)67を通過したことが検知された時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」となっている。なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、第2当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜250)、タイマ割込処理(図21参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図18参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
次に、図15を参照して、主制御装置110から払出制御装置111へ出力されるコマンドについて説明する。図15は、主制御装置110から払出制御装置111へ出力されるコマンドを示した図である。該コマンドは、2バイトで構成され、8ビットのパラレルデータとしてコネクタ207、217を介して、1バイト目、2バイト目の順に、主制御装置110から払出制御装置111へ出力される。コマンドの1バイト目は、最上位ビットがセット(「1」)され、2バイト目は最上位ビットがリセット(「0」)されている。よって、払出制御装置111は、最上位ビットのセット又はリセットにより、入力したデータがコマンドの1バイト目か、2バイト目かを判断することができる。
なお、パチンコ機10では、図15に示すコマンドのすべてが必ずしも使用されるものではない。即ち、図15に示すコマンドの一部のみを使用するパチンコ機10も存在する。例えば、払出復帰コマンドと、払出初期化コマンドと、5個賞球払出コマンドと、15個賞球払出コマンドだけが使用されるパチンコ機10も存在する。
主制御装置110と払出制御装置111とのデータの入出力は、主制御装置110から払出制御装置111への一方向にのみ行われる。遊技の主制御を行う主制御装置110への入力信号を極力少なくして、主制御装置110に対する不正行為を抑制するためである。このため、出力したコマンドのデータが、ノイズや、信号線の断線或いはショート、不正行為などによって変化しても、主制御装置110は、それを検出することができず、異常を発見できない。
そこで、本実施形態では、主制御装置110から払出制御装置111へ出力されるコマンドを2バイトで構成し、これらを1バイトずつ加算または排他的論理和した場合に、演算後の最下位1バイトがFFHとなるようにしている。よって、払出制御装置111では、入力した2バイトのコマンドを1バイトずつ加算または排他的論理和し、その結果がFFHでなければ、該コマンドは正常なコマンドでないと判断して、該コマンドの入力を無効化すると共に、払出制御装置111に設けられた7セグメントLED121に「C」の文字を表示して、コマンドエラーを報知する。
主制御装置110から払出制御装置111へ出力されるコマンドには、賞球の払い出しを指示する賞球コマンドがある。賞球コマンドは、遊技者や遊技場へ多大な影響を与えるので、該コマンドの出力が主制御装置110から払出制御装置111への一方向のみであっても、払出制御装置111において、入力したコマンドが正常であるか否かを判断できるように構成している。
賞球コマンドを出力する信号線に断線がある場合には、上記方式(加算または排他的論理和の結果がFFH)によって確実に検出することができる。即ち、いずれかの信号線に断線があると、その信号線のデータ(ビット)は、1バイト目も2バイト目も、必ず同じデータ(「0と0」または「1と1」)となるので、コマンドの1バイト目と2バイト目とを加算または排他的論理和した場合には、その断線した信号線に対応したビットは0となり、加算または排他的論理和の結果はFFHとならないからである。
また、本実施形態では、払出制御装置111の立ち上げ時に、必ず主制御装置110から出力される払出復帰コマンドと払出初期化コマンドとを使用して、これらのコマンドを送信する信号線や、その信号線を接続するコネクタ207,217にショート(半田ブリッジ)があるか否かを検出できるようにしている。
図16(a)は、主制御装置110に設けられるコネクタ207の信号ピンの配列を示した図であり、図16(b)は、払出制御装置111に設けられるコネクタ217の信号ピンの配列を示した図である。
信号線または信号ピンのショートや半田ブリッジは、隣接する信号線(ピン)で発生する。主制御装置110のコネクタ207は、図16(a)に示すように、信号ピンがビット順に隣り合って配列されている。よって、払出初期化コマンドの1バイト目をAAH(1010B)とし、2バイト目を55H(0101B)とすることにより、払出初期化コマンドの出力によって、該コネクタ207の隣り合う信号線または信号ピンを交互にセット又はリセットすることができる。従って、払出制御装置111が払出初期化コマンドを正常に入力できた場合には、これらの信号線または信号ピンにショートや半田ブリッジが無いことを検出することができる。
また、払出装置111のコネクタ217は、図16(b)に示すように、信号ピンが2段に配列されている。よって、払出復帰コマンドの1バイト目を99H(1001B)とし、2バイト目を66H(0110B)とすることにより、払出復帰コマンドの出力によって、該コネクタ217の縦方向および横方向に隣り合う信号線または信号ピンを交互にセット又はリセットすることができる。しかも、払出初期化コマンドの1バイト目をAAH(1010B)とし、2バイト目を55H(0101B)とすることにより、払出初期化コマンドの出力によって、該コネクタ217の斜め隣の信号線または信号ピンを交互にセット又はリセットすることができる。従って、払出制御装置111が払出復帰コマンドや払出初期化コマンドを正常に入力できた場合には、これらの信号線または信号ピンにショートや半田ブリッジが無いことを検出することができる。
なお、図16(a)に示す配列で、コネクタ217を構成しても良いし、図16(b)に示す配列で、コネクタ207を構成しても良い。更には、図16(a)又は図16(b)に示す配列以外のコネクタを用いて、主制御装置110と払出制御装置111とを接続するようにしても良い。かかる場合には、払出復帰コマンドと払出初期化コマンドとを、コネクタの縦方向および横方向に隣り合う信号線または信号ピンを交互にセット又はリセットするようなデータとして構成する。
次に、図17から図23のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2ms周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
図21は、タイマ割込処理を示したフローチャートである。タイマ割込処理は、主制御装置110のMPU201により例えば2ms毎に実行される。タイマ割込処理では、まず各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S501)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S502)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では738)に達した際0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では250)に達した際0にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するバッファ領域に格納する。
更に、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S503)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ、738,4,238,250)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
その後は、第1入球口64への入賞に伴う始動入賞処理(図22参照)を実行し(S504)、発射制御処理を実行して(S505)、タイマ割込処理を終了する。発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、払出制御基板111の信号変換回路241から発射許可信号SG3が主制御装置110の入出力ポート205に入力される。その発射許可信号SG3が入出力ポート205に入力された場合に、MPU201は、発射制御装置112の発射ソレノイド制御部305(図8参照)へ発射制御信号αを入出力ポート205から出力し、発射制御装置112の球送りソレノイド制御部306へ球送り制御信号βを入出力ポート205から出力する。また、発射許可信号SG3が入出力ポート205に入力されていない場合には、MPU201は、発射制御信号αおよび球送り制御信号βを出力しない。
図22のフローチャートを参照して、S504の処理で実行される始動入賞処理を説明する。まず、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S601)。球が第1入球口64に入賞したと判別されると(S601:Yes)、第1図柄表示装置37の作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判別する(S602)。第1入球口64への入賞があり、且つ作動保留球数N<4であれば(S602:Yes)、作動保留球数Nを1加算し(S603)、更に、前記ステップS503で更新した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値を、RAM203の保留球格納エリアの空き保留エリアのうち最初のエリアに格納する(S604)。一方、第1入球口64への入賞がないか(S601:No)、或いは、第1入球口64への入賞があっても作動保留球数N<4でなければ(S602:No)、S603及びS604の各処理をスキップし、始動入賞処理を終了してタイマ割込処理へ戻る。
図23は、NMI割込処理を示したフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S701)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出発射制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出発射制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
図17は、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は、電源投入時のリセット割込処理により起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S101)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウェイト処理(本実施の形態では1秒)を実行する。次いで、RAM203のアクセスを許可する(S103)。
その後は、電源装置115に設けられたRAM消去スイッチ123がオンされているか否かを判別し(S104)、オンされていれば(S104:Yes)、処理をS110へ移行する。一方、RAM消去スイッチ123がオンされていなければ(S104:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S105)、記憶されていなければ(S105:No)、バックアップデータは記憶されていないので、この場合にも、処理をS110へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S105:Yes)、RAM判定値を算出し(S106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S107:No)、即ち算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS110へ移行する。なお、図18のS213の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S110の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンド(図15参照)を送信する(S110)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、球の払い出し制御を開始可能な状態となる(図28参照)。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理(S111、S112)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ123を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ123が押されていれば、RAMの初期化処理(S111、S112)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(S111、S112)を実行する。RAMの初期化処理(S111、S112)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S111)、その後、RAM203の初期値を設定する(S112)。RAM203の初期化処理の実行後は、S113の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ123がオンされておらず(S104:No)、電源遮断の発生情報が記憶されており(S105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S107:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S108)。次に、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンド(図15参照)を送信し(S109)、S113の処理へ移行する。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、球の払い出し制御を開始可能な状態となる(図28参照)。
S113の処理では、割込みを許可して、後述するメイン処理に移行する。
次に、図18のフローチャートを参照してメイン処理を説明する。このメイン処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、4ms周期の定期処理としてS201〜S206の各処理が実行され、その残余時間でS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
メイン処理においては、まず、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する(S201)。具体的には、S501のスイッチ読み込み処理で検出した入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置111に対して獲得球数に対応する賞球コマンドを送信する。賞球コマンドは、図15に示すように、FE01H〜F00FHの15種類の各2バイトのコマンドによって構成され、この外部出力処理により、コネクタ207,217を介して、1バイトずつ連続して計2バイトが払出制御装置111へ送信(出力)される。また、この外部出力処理により、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動表示に必要な変動パターンコマンド、停止図柄コマンド、停止コマンド、演出時間加算コマンド等が、コネクタ208,228を介して、音声ランプ制御装置113へ送信(出力)される。更に、球の発射を行う場合には、発射制御装置112へ球発射信号が送信(出力)される。
次に、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の各値を更新する(S202)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3を1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240,162)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新が終わると、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S203)、第1図柄表示装置37による表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する変動処理を実行する(S204)。なお、変動処理の詳細は、図19を参照して後述する。
変動処理の終了後は、大当たり状態である場合において可変入賞装置65の特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための大開放口開閉処理を実行する(S205)。即ち、大当たり状態のラウンド毎に特定入賞口65aを開放し、特定入賞口65aの最大開放時間が経過したか、又は特定入賞口65aに球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると特定入賞口65aを閉鎖する。この特定入賞口65aの開放と閉鎖とを所定ラウンド数繰り返し実行する。
次に、第2図柄表示装置82による第2図柄(例えば「○」又は「×」の図柄)の表示制御処理を実行する(S206)。簡単に説明すると、球が第2入球口(スルーゲート)67を通過したことを条件に、その通過したタイミングで第2当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置82の表示部83にて第2図柄の変動表示が実施される。そして、第2当たり乱数カウンタC4の値により第2図柄の抽選が実施され、第2図柄の当たり状態になると、第1入球口64に付随する電動役物が所定時間開放される。
その後は、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S207)、RAM203に電源遮断の発生情報が記憶されていなければ(S207:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち前回のメイン処理の開始から所定時間(本実施の形態では4ms)が経過したか否かを判別し(S208)、既に所定時間が経過していれば(S208:Yes)、処理をS201へ移行し、前述したS201以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、前回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S208:No)、所定時間に至るまでの、即ち次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新を繰り返し実行する(S209,S210)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S209)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では738、250)に達した際0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。
次に、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新を実行する(S210)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3を1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240,162)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。
ここで、S201〜S206の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、第1当たり乱数カウンタC1の初期値、第2当たり乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1,CS2,CS3についてもランダムに更新することができる。
また、S207の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S207:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図23のNMI割込処理が実行されたということなので、S211以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S211)、電源が遮断されたことを示す電源遮断通知コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S212)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S213)、RAM203のアクセスを禁止して(S214)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S207の処理は、S201〜S206で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるS209とS210の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置110のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS201の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS201の処理から開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S101)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S201の処理から開始することができる。従って、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図19及び図20のフローチャートを参照して、変動処理(S204)を説明する。変動処理では、まず、今現在大当たり中であるか否かを判別する(S301)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判別の結果、大当たり中であれば(S301:Yes)、そのまま本処理を終了する。
大当たり中でなければ(S301:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを判別し(S302)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中でなければ(S302:No)、作動保留球数Nが0よりも大きいか否かを判別する(S303)。作動保留球数Nが0であれば(S303:No)、そのまま本処理を終了する。作動保留球数N>0であれば(S303:Yes)、作動保留球数Nを1減算し(S304)、保留球格納エリアに格納されたデータをシフト処理する(S305)。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。データシフト処理の後は、第1図柄表示装置37の変動開始処理を実行する(S306)。なお、変動開始処理については、図20を参照して後述する。
S302の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であると判別されると(S302:Yes)、変動時間が経過したか否かを判別する(S307)。第1図柄表示装置37の変動中の表示時間は、変動種別カウンタCS1,CS2により選択された変動パターンと変動種別カウンタCS3により選択された加算時間とに応じて決められており、この変動時間が経過していなければ(S307:No)、第1図柄表示装置37の表示を更新する(S308)。本実施の形態では、第1図柄表示装置37のLED37aの内、変動が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる表示態様が設定される。なお、変動処理は、4ms毎に実行されるが、その変動処理毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者にLEDの点灯色の変化を確認させるために、変動処理は、実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが100に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行い、0.4s毎にLEDの点灯色の変更を行っている。なお、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたらリセット(0クリア)される。
一方、第1図柄表示装置37の変動時間が経過していれば(S307:Yes)、第1図柄表示装置37の停止図柄に対応した表示態様が設定される(S309)。停止図柄の設定は、第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて大当たりか否かが決定されると共に、大当たりである場合には第1当たり種別カウンタC2の値により大当たり後に高確率状態となる図柄か低確率状態となる図柄かが決定される。本実施の形態では、大当たり後に高確率状態になる場合には赤色のLEDを点灯させ、低確率状態になる場合には緑色のLEDを点灯させ、外れである場合には青色のLEDを点灯させる。なお、各LEDの表示は、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。
S309の処理で停止図柄に対応した第1図柄表示装置37の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81の変動停止を第1図柄表示装置37におけるLEDの点灯と同調させるために停止コマンドが設定される(S310)。音声ランプ制御装置113は、この停止コマンドを受信すると、表示制御装置114に対して停止指示をする。第3図柄表示装置81は、変動時間が経過すると変動が停止し、停止コマンドを受信することで、第3図柄表示装置81における1の変動演出が終了する。
次に、図20のフローチャートを参照して、変動開始処理を説明する。変動開始処理(S306)では、まず、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する(S401)。大当たりか否かは第1当たり乱数カウンタ値とその時々のモードとの関係に基づいて判別される。前述した通り、通常の低確率時には第1当たり乱数カウンタC1の数値0〜738のうち「373,727」が当たり値であり、高確率時には「59,109,163,211,263,317,367,421,479,523,631,683,733」が当たり値である。
大当たりであると判別された場合(S401:Yes)、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値を確認して、大当たり時の表示態様が設定される(S402)。S402の処理では、第1当たり種別カウンタC2の値に基づき、大当たり後に高確率状態に移行するか低確率状態に移行するかが設定される。大当たり後の移行状態が設定されると、第1図柄表示装置37の表示態様(LED37aの点灯状態)が設定される。また、大当たり後の移行状態に基づいて、第3図柄表示装置81の大当たりの停止図柄が表示制御装置114で設定される。即ち、S402の処理で、大当たり後の移行状態を設定することで、第3図柄表示装置81における停止図柄を設定できる。なお、第1当たり種別カウンタC2の数値0〜4のうち、「0,4」の場合は以後低確率状態に移行し、「1,2,3」の場合は高確率状態に移行する。
次に、大当たり時の変動パターンを決定する(S403)。S403の処理で変動パターンが設定されると、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において大当たり図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等の大まかな図柄変動の変動時間を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄Z2)が停止するまでの変動時間(言い換えれば、変動図柄数)を決定する。
なお、第1変動種別カウンタCS1の数値と変動時間との関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と変動時間との関係は、それぞれにテーブル等により予め規定されている。但し、上記変動時間は、第2変動種別カウンタCS2の値を使わずに第1変動種別カウンタCS1の値だけを用いて設定することも可能であり、第1変動種別カウンタCS1の値だけで設定するか又は両変動種別カウンタCS1,CS2の両値で設定するかは、その都度の第1変動種別カウンタCS1の値や遊技条件などに応じて適宜決められる。
S401の処理で大当たりではないと判別された場合には(S401:No)、外れ時の表示態様が設定される(S404)。S404の処理では、第1図柄表示装置37の表示態様を外れ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出を、前後外れリーチであるか、前後外れ以外リーチであるか、完全外れであるかを設定する。本実施の形態では、上述したように、高確率状態であるか、低確率状態であるか、及び作動保留個数Nに応じて、停止パターン選択カウンタC3の各停止パターンに対応する値の範囲が異なるようテーブルが設定されている。
次に、外れ時の変動パターンが決定され(S405)、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において外れ図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、S403の処理と同様に、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等の大まかな図柄変動の変動時間を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄Z2)が停止するまでの変動時間(言い換えれば、変動図柄数)を決定する。
S403の処理またはS405の処理が終わると、第1及び第2種別カウンタCS1,CS2により決定された変動時間に加減算される演出時間が決定される(S406)。このとき、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている第3種別カウンタCS3の値に基づいて演出時間の加減算が決定され、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81の変動時間が設定される。本実施の形態では、演出時間の加減算の決定は、第3変動種別カウンタCS3の値に応じて、変動表示の時間を変更しない場合と変動表示時間を1秒加算する場合、変動表示時間を2秒加算する場合、変動表示時間を1秒減算する場合との4種類の加算値が決定される。
なお、変動表示時間が加減算される場合には、第3図柄表示装置81で大当たりの期待値が高くなる予告演出(例えば、変動図柄の変動時間を通常より長くしてスベリを伴わせるスベリ演出や予告キャラを表示させる演出、1の変動図柄の変動時間を通常より短くして即停止させる演出など)が行われる。また、第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりである場合は、2秒の加算値が選択される確率が高く設定されているので、遊技者は予告演出を確認することで大当たりを期待することができる。
次に、S403又はS405の処理で決定された変動パターン(変動時間)に応じて変動パターンコマンドを設定し(S407)、S402又はS404の処理で設定された停止図柄に応じて停止図柄コマンドを設定する(S408)。そして、S406の処理で決定された演出時間の加算値に応じて演出時間加算コマンドを設定して(S409)、変動処理へ戻る。
次に、図24から図29を参照して、払出制御装置111内のMPU211により実行される払出制御について説明する。図24は、払出制御装置111の立ち上げ処理を示したフローチャートであり、この立ち上げ処理は電源投入時に実行される。まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S801)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。そして、RAMアクセスを許可すると共に(S802)、外部割込ベクタの設定を行う(S803)。
その後は、MPU211内のRAM213に関してデータバックアップの処理を実行する。具体的には、RAM213に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S804)、記憶されていなければ(S804:No)、バックアップデータは記憶されていないので、処理をS811へ移行する。RAM213に電源断の発生情報が記憶されていれば(S804:Yes)、RAM判定値を算出し(S805)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S805:No)、即ち算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS811へ移行する。図25のS917の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM213の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM213の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S811,S812のRAMの初期化処理では、RAM213の全ての領域を0クリアした後(S811)、RAM213の初期値を設定する(S812)。その後、MPU211の周辺デバイスの初期設定を行い(S809)、割込みを許可して(S810)、メイン処理へ移行する。
一方、電源断の発生情報が設定されており(S804:Yes)、且つRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S806:Yes)、RAM213にバックアップされたデータを保持したまま、電源遮断の発生情報をクリアすると共に(S807)、賞球の払い出しを待機させるために、払出許可フラグ213dをオフする(S808)。その後、MPU211の周辺デバイスの初期設定を行い(S809)、割込みを許可して(S810)、メイン処理へ移行する。
次に、図25のフローチャートを参照して、払出制御装置111内のMPU211により実行されるメイン処理を説明する。このメイン処理は、まず主制御装置110からの賞球コマンドや払出復帰コマンド、払出初期化コマンドを受信し、それらコマンドの種別を判定するコマンド判定処理を行う(S901)。コマンド判定処理の詳細については後述するが、該処理では、主制御装置110から送信された正常なコマンドを受信すると、払出許可フラグ213dがオンされ、賞球や貸出球の払い出しが許可される。
即ち、コマンド判定処理(S901)の実行後、払出許可フラグ213dの状態が判別され(S902)、払出許可フラグ213dがオンされていなければ(S902:No)、未だ主制御装置110は立ち上がった状態にないので、かかる場合には、コマンド判定処理(S901)において払出許可フラグ213dがオンされるまで、コマンド判定処理(S901)を繰り返し実行する。一方、S902の処理において、払出許可フラグ213dがオンされていれば(S902:Yes)、既に主制御装置110は立ち上がった状態にあるので、かかる場合には、状態復帰スイッチ120をチェックし、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する(S903)。
その後、下皿50の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する(S904)。即ち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿50の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時に、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時に、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態又はタンク球無し解除状態の設定を実行する(S905)。即ち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった時に、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった時に、タンク球無し解除状態の設定を実行する。その後、報知する状態の有無を判別し、報知する状態が有る場合には、払出制御装置111に設けた7セグメントLED121により報知する(S906)。なお、状態報知処理については、図29を参照して後述する。
次に、S907からS909の各処理により、賞球払出の処理を実行する。即ち、賞球の払出不可状態でなく且つ、賞球数を記憶する総賞球個数メモリ213aの値が0でなければ(S907:No,S908:No)、賞球の払い出しを行うために賞球制御処理を開始する(S909)。一方、賞球の払出不可状態(S907:Yes)または総賞球個数メモリ213aの値が0であれば(S908:Yes)、貸球払出の処理に移行する。
S910からS912の貸球払出の処理では、貸球の払出不可状態でなく且つカードユニットからの貸球払出要求を受信していれば(S910:No,S911:Yes)、貸球を払い出すために貸球制御処理を開始する。一方、貸球の払出不可状態(S910:Yes)または貸球払出要求を受信していない場合には(S911:No)、処理をS913へ移行する。また、貸球制御処理(S912)の終了後も、同様に、処理をS913へ移行する。
S913の処理では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ134の制御(バイブモータ制御)を実行する(S913)。その後は、RAM213に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S914)、電源断の発生情報が記憶されていなければ(S914:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていないので、かかる場合には、処理をS901へ移行して、S901からS913のメイン処理を繰り返し実行する。
一方、S914の処理において、電源断の発生情報が記憶されていれば(S914:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図23のNMI割込処理が実行されたということである。よって、かかる場合には、各割込処理の発生の禁止をし(S915)、主制御装置110から送信されるコマンドの受信漏れを防止するために、再度コマンド判定処理を実行する(S916)。そして、RAM判定値を算出してRAM213に保存し(S917)、RAM213のアクセスを禁止して(S918)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、例えば、RAM判定値は、RAM213のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S914の処理は、払出制御装置111のメイン処理の1サイクルが終わるタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断前の状態から復帰する場合には、処理を立ち上げ処理の終了後、S901の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、メイン処理を開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU211が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S801)において、スタックポインタを所定値(初期値)に設定することで、処理をS901から開始することができる。従って、払出制御装置111の制御負担を軽減することができると共に、払出制御装置111が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。また、各処理が終わったタイミングで電源断の処理が実行されるので、RAM213にバックアップする情報量を少なくすることができる。
図26は、払出制御装置111のメイン処理の中で実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。コマンド判定処理は、受信したコマンドが正常なコマンドであるかを判定すると共に、正常なコマンドである場合には、そのコマンドに応じた処理を実行するものである。
まず、新たな受信コマンドがあるかを調べ(S1001)、新たな受信コマンドが無ければ(S1001:No)、この処理を終了する。新たな受信コマンドがあれば(S1001:Yes)、その受信コマンドは、1バイト目のデータか、2バイト目のデータかを判断する(S1002)。図15を参照して前述した通り、最上位ビットがセットされていれば1バイト目のデータであるので(S1002:Yes)、かかる場合には、上位コマンド記憶バッファ213bの値が0であるかを調べる(S1003)。
コマンドを2バイト受信すると、上位コマンド記憶バッファ213bの値は0クリアされるので、正常であれば1バイト目のデータ受信時には、上位コマンド記憶バッファ213bの値は0となっている。よって、上位コマンド記憶バッファ213bの値が0でなければ(S1003:No)、何らかの異常が発生しているので、払出エラーフラグ213cをオンし(S1004)、処理をS1005へ移行する。一方、上位コマンド記憶バッファ213bの値が0であれば(S1003:Yes)、S1004の処理をスキップして、処理をS1005へ移行する。S1005の処理では、受信した1バイト目のデータを、上位コマンド記憶バッファ213bへ書き込んで、これを記憶する(S1005)。
S1002の処理において、受信したコマンドが1バイト目のデータでなく、2バイト目のデータであれば(S1002:No)、受信したコマンドである2バイト目のデータと、S1005の処理で上位コマンド記憶バッファ213bに記憶した値とを、即ち1バイト目のデータとを加算する(S1006)。加算の結果がFFHであれば(S1007:Yes)、受信したコマンドは正常であるので、上位コマンド記憶バッファ213bの値がF0H以上であるかを調べる(S1008)。
図15に示す通り、上位コマンド記憶バッファ213bの値がF0H以上であれば(S1008:Yes)、受信したコマンドは賞球コマンドであるので、かかる場合には、賞球払出個数設定処理を実行する(S1009)。一方、上位コマンド記憶バッファ213bの値がF0H以上でなければ(S1008:No)、受信したコマンドは、払出復帰コマンド又は払出初期化コマンドであるので、かかる場合には、状態設定処理を実行する(S1010)。賞球払出個数設定処理または状態設定処理の実行後は、処理をS1001へ移行し、前述した処理を繰り返す。なお、賞球払出個数設定処理または状態設定処理については後述する。
S1007の処理において、1バイト目のデータと2バイト目のデータとの加算の結果がFFHでなければ(S1007:No)、何らかの異常が発生している。よって、かかる場合には、払出エラーフラグ213cをオンして(S1011)、コマンドエラーの発生を示すと共に、上位コマンド記憶バッファ213bの値を0クリアして(S1012)、受信した2バイトのコマンドを無効化する。これにより、異常なコマンドの受信による払出制御装置111の誤動作を防止することができる。S1012の処理後は、処理をS1001へ移行して、前述した処理を繰り返す。
図27は、コマンド判定処理の中で実行される賞球払出個数設定処理(S1009)を示したフローチャートである。賞球払出個数設定処理では、受信した賞球コマンドに応じて、総賞球個数メモリ213aの値が更新される。
まず、受信した賞球コマンドの賞球数が1以上15以下であるかを調べ(S1101)、それ以外であれば(S1101:No)、誤った賞球コマンドを受信したことになる(図15参照)。よって、かかる場合には、受信したコマンドを無効化して、この処理を終了する。
一方、受信した賞球コマンドの賞球数が1以上15以下であれば(S1101:Yes)、賞球コマンドで指示される賞球数を総賞球個数メモリ213aへ加算する(S1102)。加算された個数の賞球は、前述した賞球制御処理(S909)によって払い出される。その後、上位コマンド記憶バッファ213bの値を0クリアして(S1103)、次のコマンドの受信に備えると共に、払出許可フラグ213dをオンして(S1104)、賞球の払い出しを許可する。更に、払出エラーフラグ213cをオフして(S1105)、この処理を終了する。
このように、正常なコマンドを受信することにより、払出エラーフラグ213cをオフするので、ノイズなどの影響によって、異常なコマンドを一時的に入力した場合にも、正常なコマンドを入力することにより、コマンドエラーの報知を解除して、遊技を正常に続行させることができる。
図28は、コマンド判定処理の中で実行される状態設定処理(S1010)を示したフローチャートである。状態設定処理では、払出復帰コマンドまたは払出初期化コマンドに応じた処理が実行される。
受信したコマンドが払出復帰コマンドであれば(S1201:Yes)、処理をS1206へ移行する。そして、払出許可フラグ213dをオンして(S1206)、賞球の払い出しを許可し、上位コマンド記憶バッファ213bの値を0クリアして(S1207)、次のコマンドの受信に備え、更に、払出エラーフラグ213cをオフして(S1208)、この処理を終了する。
受信したコマンドが払出初期化コマンドであれば(S1201:No、S1202:Yes)、払出許可フラグ213dの状態を調べる(S1203)。払出許可フラグ213dがオフであれば(S1203:No)、払出初期化コマンドの正常な受信であるので、かかる場合には、RAM213の作業領域を0クリアし(S1204)、その作業領域に初期化時の初期値を設定して(S1205)、RAM213の作業領域の初期化を実行する。
その後は、払出復帰コマンドの受信時と同様に、払出許可フラグ213dをオンして(S1206)、賞球の払い出しを許可し、上位コマンド記憶バッファ213bの値を0クリアして(S1207)、次のコマンドの受信に備え、更に、払出エラーフラグ213cをオフして(S1208)、この処理を終了する。
受信したコマンドが払出初期化コマンドであっても(S1201:No、S1202:Yes)、払出許可フラグ213dがオンされていれば(S1203:Yes)、既に、図15に示す、いずれかの正常なコマンドを受信して、賞球の払出制御は可能な状態になっている。よって、かかる場合には、RAM213の作業領域の初期化を回避するべく、S1204からS1206の処理をスキップして、処理をS1207へ移行する。その後は、上位コマンド記憶バッファ213bの値を0クリアして(S1207)、次のコマンドの受信に備え、払出エラーフラグ213cをオフして(S1208)、この処理を終了する。
なお、受信したコマンドが払出復帰コマンドでも無く(S1201:No)、払出初期化コマンドでもなければ(S1202:No)、誤った賞球コマンドを受信したことになるので(図15参照)、かかる場合には、受信したコマンドを無効化して、この処理を終了する。
図29は、メイン処理の中で実行される状態報知処理(S906)を示したフローチャートである。状態報知処理では、まず、払出エラーフラグ213cの状態を確認し(S1301)、オンされていれば(S1301:Yes)、7セグメントLED121に「C」の文字を表示して、コマンドエラーの発生を報知する(S1302)。一方、払出エラーフラグ213cがオンされていない場合(S1302:No)、或いは、S1302の処理後は、下皿50の満タン状態やタンクの球の貯留状態など、その他の払出制御装置111の状態を報知し(S1303)、この処理を終了する。
以上説明したとおり、本実施の形態のパチンコ機10によれば、操作ハンドル51の回動操作量に基づいて可変抵抗器VR1の抵抗値が変化することにより、可変抵抗器VR1に発生する直流電圧が変化する。この可変抵抗器VR1に発生した直流電圧を電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって分圧して、その分圧した直流電圧を加算回路部303の抵抗R2に入力する。そして、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3により出力される直流電圧を加算回路部303の抵抗R3に入力すると、加算回路部303のオペアンプOP2からは、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって分圧された直流電圧と、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3により出力される直流電圧とを足し合わせた電圧が出力される。そして、加算回路部303のオペアンプOP2から出力された出力電圧に基づいて、電圧供給部304により、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度が制御される。
ここで、上記特開2000−202094号公報に示す通り、従来の球発射装置においては、ソレノイドによって打ち出される球の発射強度を調整する際には、第1調整摘み及び第2調整摘みを回動させてソレノイドを上下、前後に機械的に移動させることにより発射強度の調整を行っている。よって、遊技者等により遊技機への衝撃が発生した場合や第1調整摘み及び第2調整摘み等に経時変化による緩みが発生した場合には、第1調整摘み及び第2調整摘みの調整狂いが発生する。従って、ソレノイドの槌頭が球に衝突する位置がずれることにより、操作ハンドルの回動操作量に応じた規定の発射強度が発生しないという問題点があった。
これに対し、本実施の形態のパチンコ機10によれば、加算回路部303のオペアンプOP2のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧を、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3により調整することにより、加算回路部303のオペアンプOP2の出力端子からは、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって分圧された直流電圧に加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3に発生した直流電圧が足し合わされた直流電圧が出力される。よって、可変抵抗器VR3によって加算回路部303のオペアンプOP2に入力される直流電圧を調整することにより、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅(遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量が66度以上84度以下の範囲である場合に、その範囲幅である18度)を変更することなく、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を変更することができる。例えば、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量が66度以上84度以下の範囲である場合に、その範囲の中心値75度を、可変抵抗器VR3によって加算回路部303のオペアンプOP2に入力される直流電圧を調整することにより、中心値を66度とし、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量を57度以上75度以下の範囲とすることができる。
よって、上述のように、加算回路部303のオペアンプOP2のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧を、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって調整することにより、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である例えば65度を含むように、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を調整することができる。
また、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する電圧を可変抵抗器VR2により分圧することによって、操作ハンドル51の回動操作量に応じて、可変抵抗器VR2に発生する分圧された電圧の変動幅(可変抵抗器VR2に発生する最小の直流電圧値と最大の直流電圧値の差)を、可変抵抗器VR1に発生する電圧の変動幅(可変抵抗器VR1に発生する最小の直流電圧値と最大の直流電圧値の差)と比較して小さくすることができる。即ち、可変抵抗器VR2に発生する分圧された電圧の傾き(可変抵抗器VR2に発生する電圧の最小値と可変抵抗器VR2に発生する電圧の最大値とを結ぶ直線(図9の信号SB1)の傾き)を、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する電圧の傾き(可変抵抗器VR1に発生する電圧の最小値と可変抵抗器VR1に発生する電圧の最大値とを結ぶ直線(図9の信号SA1)の傾き)と比較して、小さくすることができる。
ここで、可変抵抗器VR2に発生する分圧された電圧は加算回路部303の抵抗R2に入力される電圧となるので、加算回路部303の抵抗R2に入力される電圧の変動幅(傾き)も小さくすることができ、更には、加算回路部303のオペアンプOP2から出力される出力電圧の変動幅(図9の信号SC1の傾き)も小さくすることができる。そして、加算回路部303のオペアンプOP2から出力される出力電圧の変動幅(傾き)が小さくなることにより、電圧供給部304により発射ソレノイド142に印加される電圧E1の変動幅(傾き)も小さくなる。遊技領域に球を打ち込むための発射ソレノイド142に印加する電圧E1は一定の範囲であるので(例えば17.5ボルト以上21.0ボルト以下(図11参照))、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の変動幅(傾き)を小さくすることにより、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅を広げることができる(例えば遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量が66度以上84度以下の範囲でありその範囲幅18度を、23度以上77度以下の範囲としその範囲幅を54度に広げることができる(図11参照))。従って、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である例えば65度を含むように、その操作ハンドル51の操作量の範囲幅を調整することができる。
なお、可変抵抗器VR2により分圧された電圧は、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する電圧より小さくなる。しかし、この小さくなった電圧分は、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3から加算回路部303の抵抗R3に入力する直流電圧によって補うことができる。これにより、可変抵抗器VR2によって球の発射強度の変動幅を小さくしたとしても、可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3に入力する直流電圧を増加させることで、操作ハンドル51の回動操作量に対する発射ソレノイド142から発射される球の発射強度を、遊技領域に球を打ち込むための発射強度とすることができる。
また、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を、広い範囲幅となるように変更することができる。即ち、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅を広げることができる。よって、遊技領域に球を打ち込むための発射強度を操作ハンドル51の回動操作量によって細かく調整することができる。
ここで、上記特開2000−202094号公報に示す通り、従来の球発射装置においては、第1調整摘み及び第2調整摘みを回動させてソレノイドを上下、前後に機械的に移動させることにより発射強度の調整を行っているので、発射強度の調整の精度は第1調整摘み及び第2調整摘みに依存しており、操作ハンドルの回動操作量に応じた規定の発射強度の調整精度が低いという問題点があった。
しかし、本実施の形態のパチンコ機10によれば、発射ソレノイド142で発射される球の発射強度を、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2から加算回路部303の抵抗R2に入力される直流電圧と、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3から加算回路部303の抵抗R3に入力される直流電圧とによって調整している。一般的に直流電圧は、細かく正確に調整し易く、経時変化に強い(狂い難い)性質を持っているので、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を細かく正確に調整できると共に、その調整を経時変化に強く(狂い難く)することができる。
また、電圧変動調整部301には可変抵抗器VR2を備えているので、電圧変動調整部301から加算回路部303の抵抗R2に入力される直流電圧を変更(微調整)することができる。ここで、電圧変動調整部301から加算回路部303の抵抗R2に入力される直流電圧が、電圧変動調整部301の経時変化等により、最初に設定した値から変化する場合がある。この場合には、電圧変動調整部301から加算回路部303の抵抗R2に入力される直流電圧が変化することにより、加算回路部303のオペアンプOP2から電圧供給部304へ出力される出力電圧も変化する。すると、電圧供給部304により発射ソレノイド142に印加される電圧E1も変化するので、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲が最初に設定した範囲から変化してしまう。また、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅が最初に設定した範囲幅より小さくなる場合がある。
これらの場合に、電圧変動調整部301から加算回路部303の抵抗R2へ入力される電圧値を可変抵抗器VR2によって変更(微調整)することにより、加算回路部303のオペアンプOP2から電圧供給部304へ出力される出力電圧を変更(微調整)することができる。これにより、電圧供給部304によって発射ソレノイド142に印加される電圧E1を変更(微調整)し、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度を変更(微調整)することができる。従って、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を、最初に設定した範囲または最初に設定した範囲幅に変更(微調整)することができる。
また、電圧変動調整部301から加算回路部303の抵抗R2へ入力される電圧値を可変抵抗器VR2を用いて変更している。一般的に可変抵抗器は、複雑な回路により構成される電源回路等と比較して、簡単な構成且つ安価である。従って、簡単な構成且つ安価な可変抵抗器VR2を用いて、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を微調整することができる。
また、加算電圧調整部302には可変抵抗器VR3を備えているので、加算電圧調整部302から加算回路部303の抵抗R3に入力される直流電圧を変更(微調整)することができる。加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3から加算回路部303の抵抗R3に入力される直流電圧は、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2から加算回路部303の抵抗R2に入力する直流電圧と加算回路部303によって足し合わされるだけである。よって、加算回路部303のオペアンプOP2から出力された出力電圧の変動幅と、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2から加算回路部303の抵抗R2に入力される直流電圧の変動幅とを同一としつつ、加算回路部303のオペアンプOP2から出力される出力電圧の電圧値のみを変更(微調整)することができる。発射ソレノイド142により発射される球の発射強度は、加算回路部303のオペアンプOP2から電圧供給部304へ出力される出力電圧に基づいて定まる。よって、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3から加算回路部303の抵抗R3へ入力される直流電圧を変更(微調整)することにより、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅を変えずに、その回動操作量の範囲のみを微調整することができる(例えば遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量が66度以上84度以下の範囲を、57度以上75度以下の範囲に変更することができる(図10参照))。従って、発射ソレノイド142が発射する球の発射強度が例えば経時変化等により劣化し、操作ハンドル51の回動操作量を最初に設定した範囲より大きくしないと、遊技領域に球が打ち込まれなくなった場合でも、加算電圧調整部302から加算回路部303の抵抗R3へ入力される直流電圧を可変抵抗器VR3によって変更(微調整)することにより、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を、最初に設定した範囲に微調整することができる。
また、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3の抵抗値を変化させることにより、加算回路部303の抵抗R3に入力される直流電圧を変更(微調整)することができる。これにより、加算回路部303のオペアンプOP2から電圧供給部304へ出力される出力電圧を変更(微調整)することができる。よって、電圧供給部304により発射ソレノイド142に印加される電圧E1を変更(微調整)し、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度を変更(微調整)することができる。ここで、一般的に可変抵抗器は、複雑な回路により構成される電源回路等と比較して、簡単な構成且つ安価である。従って、簡単な構成且つ安価な可変抵抗器VR3を用いて、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を微調整することができる。
また、ツェナーダイオードD1によって、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3に印加される電圧を一定としているので、直流電源DC2により加算電圧調整部302に供給される直流電圧の電圧値が変動したとしても、可変抵抗器VR3に印加される直流電圧は安定した一定値となる。よって、可変抵抗器VR3から加算回路部303の抵抗R3に入力される直流電圧を安定させることができる。これにより、加算回路部303のオペアンプOP2から電圧供給部304へ出力される出力電圧も安定させ、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度を安定させることができる。従って、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を安定させることができる。
更に、ツェナーダイオードD1によって、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3から加算回路部303の抵抗R3に入力される直流電圧を安定させている。一般的にツェナーダイオードは、複雑な回路により構成される定電圧回路等と比較して、簡単な構成且つ安価である。従って、簡単な構成且つ安価なツェナーダイオードD1を用いて、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3から加算回路部303の抵抗R3に入力される電圧値を安定させ、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を安定させることができる。
最後に、本実施の形態のように、従来のパチンコ機よりも遊技盤13を大型化したパチンコ機10においては、発射ソレノイド142から発射される球に発射強度のばらつきが発生し易い。しかし、前述した通り、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を調整し、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅を調整することにより、遊技盤13を大型化しても、発射ソレノイド142から発射される球が遊技領域に打ち込まれるように、操作ハンドル51の回動操作量の範囲およびその範囲幅を調整することができる。よって、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度のばらつきを低減することができる。
次に、図30を参照して、第2実施形態のパチンコ機を説明する。第2実施形態のパチンコ機は、第1実施形態のパチンコ機10の発射制御装置112を別の発射制御装置300に変更したものである。第2実施形態の発射制御装置300は、第1実施形態の発射制御装置112にハンドル監視部307と、電圧上昇部308と、リミッタ部309を追加し、第1実施形態にて使用された加算電圧調整部302を省いた構成となっている。また、第1実施形態にて使用された電圧供給部304のDC−DCコンバータCV1に代え、電圧昇圧度の異なるDC−DCコンバータCV2を用いて、そのDC−DCコンバータCV2を用いた機能ブロックを第2電圧供給部310としている。
この第2実施形態の発射制御装置300によれば、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を調整できることに加え、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(本実施の形態では105度)より大きくなった場合には、右打ち球を確実に発射できると共に、右打ち球の発射強度を一定とすることができる。
図30は、第2実施形態の発射制御装置300の電気的構成を示したブロック図である。なお、図8で前述した第1実施形態の発射制御装置112と同一の部分には同一の番号を付してその説明は省略し、異なる部分についてのみ説明する。
ハンドル監視部307は、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(本実施の形態では105度)より大きくなったことを検出する回路であり、比較器として用いるコンパレータOP4と、抵抗値が固定された3つの抵抗R8,R9,R10と、基準電圧源として用いる可変シャントレギュレータReg1と、コンデンサCD3と、12ボルトの直流電圧を供給する直流電源DC2とによって構成される。
コンパレータOP4のマイナス入力端子(反転入力端子)には、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1が接続されており、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する直流電圧が、コンパレータOP4のマイナス入力端子(反転入力端子)に入力するようにされている。
一方、コンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)には、抵抗R8の一端が接続され、その抵抗R8の他端には、12ボルトの直流電圧を供給する直流電源DC2が接続されている。また、コンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)には、抵抗R9の一端が接続され、その抵抗R9の他端には抵抗R10の一端が接続されている。この抵抗R10の他端はグランドされている。更に、コンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)には、可変シャントレギュレータReg1のカソード、コンデンサCD3の一端であるプラス端子、および後述するリミッタ部309のオペアンプOP6のプラス入力端子(非反転入力端子)が接続されている。ここで、可変シャントレギュレータReg1のアノードおよびコンデンサCD3の他端はグランドされており、可変シャントレギュレータReg1のRef端子は、抵抗R9と抵抗R10との間に接続されている。なお、コンデンサCD3は、可変シャントレギュレータReg1の発振防止のために用いられている。
直流電源DC2から12ボルトの直流電圧が抵抗R8に供給されると、可変シャントレギュレータReg1に直流電圧が供給され、可変シャントレギュレータReg1のRef端子からは、基準電圧が発生する(本実施の形態では、約2.45ボルト)。一般的に、可変シャントレギュレータによる基準電圧は高精度である。この高精度な基準電圧は、可変シャントレギュレータReg1のRef端子と並列に接続された抵抗R10に印加されているので、抵抗R9の他端を抵抗R10の一端および可変シャントレギュレータReg1のRef端子と接続し、抵抗R9の一端を可変シャントレギュレータReg1のカソードと接続することで、抵抗R9および抵抗R10にも高精度の直流電圧が印加される(本実施の形態では、約3.85ボルト)。この抵抗R9および抵抗R10に印加される高精度な直流電圧がコンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力されている。
ここで、抵抗R9および抵抗R10には、抵抗R9の抵抗値を抵抗R10の抵抗値で除算した値に抵抗R10に印加された基準電圧(本実施の形態では、約2.45ボルト)を積算した値となる直流電圧と、抵抗R10に印加された基準電圧(本実施の形態では、約2.45ボルト)とを加えた直流電圧が印加される(本実施の形態では、約3.85ボルト)。
このようにして、可変シャントレギュレータReg1のRef端子の基準電圧(本実施の形態では、約2.45ボルト)を用いて作られた抵抗R9および抵抗R10に印加される高精度な直流電圧(本実施の形態では、約3.85ボルト)をコンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力することにより、コンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧を比較基準電圧とし、コンパレータOP4を比較器として機能させている。なお、本実施の形態では、約3.85ボルトを比較基準電圧としており、この比較基準電圧は、操作ハンドル51の回動操作量が105度のときに操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生する直流電圧である。
遊技者が操作ハンドル51を回動操作し、その回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する直流電圧(信号SA2)がコンパレータOP4のマイナス入力端子(反転入力端子)に入力されると、コンパレータOP4は、マイナス入力端子(反転入力端子)に入力された直流電圧と、プラス入力端子(非反転入力端子)に入力された比較直流電圧である約3.85ボルトを比較する。コンパレータOP4のマイナス入力端子(反転入力端子)に入力された直流電圧、即ち、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する直流電圧(信号SA2)が、コンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力された比較直流電圧である約3.85ボルト以下の場合は(操作ハンドル51の回動操作量が105度以下の場合)、コンパレータOP4の出力端子は高インピーダンス状態となる。一方、コンパレータOP4のマイナス入力端子(反転入力端子)に入力された直流電圧、即ち、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する直流電圧(信号SA2)が、プラス入力端子(非反転入力端子)に入力された比較直流電圧である約3.85ボルトより大きい場合は(操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合)、コンパレータOP4の出力端子はゼロボルトの状態となる。
電圧上昇部308は、加算回路部303の抵抗R3へ直流電圧を入力すると共に、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(本実施の形態では105度)より大きくなった場合には、加算回路部303の抵抗R3に入力する直流電圧の電圧値を所定値に上昇させる回路であり、バッファアンプとして機能するオペアンプOP5と、抵抗値が固定された3つの抵抗R11,R12,R13と、基準電圧源として用いられる可変シャントレギュレータReg2と、コンデンサCD4と、12ボルトの直流電圧を供給する直流電源DC2とによって構成される。
オペアンプOP5のプラス入力端子(非反転入力端子)には、抵抗R11の一端が接続され、その抵抗R11の他端には、12ボルトの直流電圧を供給する直流電源DC2が接続されている。また、オペアンプOP5のプラス入力端子(非反転入力端子)には、抵抗R12の一端が接続され、その抵抗R12の他端には抵抗R13の一端が接続されている。この抵抗R13の他端は、ハンドル監視部307のコンパレータOP4の出力端子と接続されている。更に、オペアンプOP5のプラス入力端子(非反転入力端子)には、可変シャントレギュレータReg2のカソード、コンデンサCD4の一端であるプラス端子が接続されている。ここで、可変シャントレギュレータReg2のアノードおよびコンデンサCD4の他端はグランドされており、可変シャントレギュレータReg2のRef端子は、抵抗R12と抵抗R13との間に接続されている。なお、コンデンサCD4は、可変シャントレギュレータReg2の発振防止のために用いられている。また、抵抗R11は、直流電源DC2から供給される電流を制限するための抵抗である。
また、オペアンプOP5のマイナス入力端子(反転入力端子)およびオペアンプOP5の出力端子は短絡されており、更に、加算回路部303の抵抗R3の一端と接続されている。
抵抗R11には12ボルトの直流電圧を供給する直流電源DC2が接続されており、この直流電源DC2から12ボルトの直流電圧が供給される。また、ハンドル監視部307のコンパレータOP4のマイナス入力端子(反転入力端子)に入力された直流電圧、即ち、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する直流電圧(信号SA2)が、コンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力された比較直流電圧である約3.85ボルト以下の場合は、コンパレータOP4の出力端子は高インピーダンス状態となる。よって、可変シャントレギュレータReg2のRef端子に発生する基準電圧(本実施の形態では、約2.45ボルト)のほとんどがコンパレータOP4の出力端子に印加される。
ここで、オペアンプOP5のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧について説明する。操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する直流電圧(信号SA2)が、コンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力された比較直流電圧である約3.85ボルト以下の場合は、コンパレータOP4の出力端子は高インピーダンス状態となる。よって、可変シャントレギュレータReg2のRef端子に発生する基準電圧(本実施の形態では、約2.45ボルト)のほとんどがコンパレータOP4の出力端子に印加される。従って、抵抗R12および抵抗R13には電圧がほとんど印加されない。これにより、可変シャントレギュレータReg2のカソードの電圧、即ち、オペアンプOP5のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧は、可変シャントレギュレータReg2のRef端子から出力される基準電圧とほぼ同じ電圧値となっている(本実施の形態では、約2.45ボルト)。この可変シャントレギュレータReg2のRef端子から出力される基準電圧とほぼ同じ電圧(本実施の形態では、約2.45ボルト)がオペアンプOP5のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力され、増幅度がほぼ1でオペアンプOP5の出力端子から出力されるので、加算回路部303の抵抗R3には、約2.45ボルトの直流電圧が入力される。
一方、コンパレータOP4のマイナス入力端子(反転入力端子)に入力された直流電圧、即ち、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する直流電圧(信号SA2)が、コンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力された比較直流電圧(本実施の形態では、約3.85ボルト)より大きい場合は、コンパレータOP4の出力端子はゼロボルトの状態となる。この場合、抵抗R13の他端はグランドされた状態となるので、直流電源DC2から12ボルトの直流電圧が抵抗R11に供給されると、可変シャントレギュレータReg2にも直流電圧が供給され、可変シャントレギュレータReg2のRef端子からは、基準電圧が発生する(本実施の形態では約2.45ボルト)。可変シャントレギュレータReg2による基準電圧は、可変シャントレギュレータReg2のRef端子と並列に接続された抵抗R13に印加されているので、抵抗R12の他端を抵抗R13の一端および可変シャントレギュレータReg2のRef端子と接続し、抵抗R12の一端を可変シャントレギュレータReg2のカソードと接続することで、抵抗R12および抵抗R13にも高精度の直流電圧が印加される(本実施の形態では、約4.90ボルト)。
よって、抵抗R12および抵抗R13には(可変シャントレギュレータReg2のカソードには)、抵抗R12の抵抗値を抵抗R13の抵抗値で除算した値に抵抗R13に印加された基準電圧を積算した値となる直流電圧と、抵抗R13に印加された基準電圧とを加えた直流電圧が印加される(本実施の形態では、約4.90ボルト)。
可変シャントレギュレータReg2のカソードの直流電圧(本実施の形態では、約4.90ボルト)がオペアンプOP5のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力され、増幅度がほぼ1でオペアンプOP5の出力端子から出力されているので、加算回路部303の抵抗R3には約4.90ボルトの直流電圧が入力されている。
このようにして、ハンドル監視部307のコンパレータOP4のマイナス入力端子(反転入力端子)に入力された直流電圧、即ち、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する直流電圧(信号SA2)が、コンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力された比較直流電圧(本実施の形態では約3.85ボルト)以下の場合は(操作ハンドル51の回動操作量が105度以下の場合)、電圧上昇部308のオペアンプOP5から加算回路部303の抵抗R3に入力される直流電圧は約2.45ボルトとなる。なお、この約2.45ボルトの直流電圧は、加算回路部303によって、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2に発生する電圧と足し合わされる。よって、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2により分圧された電圧は、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生する電圧より小さくなるが、この小さくなった電圧分を、電圧上昇部308のオペアンプOP5から加算回路部303の抵抗R3に入力される約2.45ボルトの直流電圧によって補うことができる。
一方、ハンドル監視部307のコンパレータOP4のマイナス入力端子(反転入力端子)に入力された直流電圧、即ち、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する直流電圧(信号SA2)が、ハンドル監視部307のコンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力された比較直流電圧(本実施の形態では約3.85ボルト)より大きい場合は(操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合)、電圧上昇部308のオペアンプOP5から加算回路部303の抵抗R3に入力される直流電圧は約4.90ボルトとなる。
リミッタ部309は、第2電圧供給部310に入力される直流電圧が約3.85ボルトを超えないように電圧値を制限する回路であり、オペアンプOP6と、抵抗値が固定された抵抗R14と、ダイオードD4と、12ボルトの直流電圧を供給する直流電源DC2とによって構成される。
オペアンプOP6のプラス入力端子(非反転入力端子)は、ハンドル監視部307のコンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)と接続されており、前述したとおり、このコンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)には、可変シャントレギュレータReg1によって約3.85ボルトの直流電圧が印加されているので、オペアンプOP6のプラス入力端子(非反転入力端子)にも、約3.85ボルトの直流電圧が印加される。
オペアンプOP6のマイナス入力端子(反転入力端子)には、抵抗R14の一端が接続され、その抵抗R14の他端は、第2電圧供給部310のバッファアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に接続されている。なお、この抵抗R14は、オペアンプOP6が制限する直流電圧のオーバーシュートを防止する目的で使用されている。また、加算回路部303と第2電圧供給部310の間に接続される抵抗値が固定された抵抗R15は、リミッタ部309の動作を安定させるため(抵抗R14とのバランスのため)に用いられている。よって、抵抗R14および抵抗R15を共に削除して発射制御装置300を構成しても良い。
また、オペアンプOP6の出力端子には、ダイオードD4のカソードが接続され、ダイオードD4のアノードは、第2電圧供給部310のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に接続されている。なお、オペアンプOP6の電源端子の一端には、直流電源DC2から12ボルトの直流電圧が供給されており、オペアンプOP6の電源端子の他端は、グランドされている。
オペアンプOP6のマイナス入力端子(反転入力端子)に入力される直流電圧の電圧値、即ち、第2電圧供給部310のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧の電圧値が、オペアンプOP6のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧の電圧値である約3.85ボルト以下である場合は(操作ハンドル51の回動操作量が105度以下の場合)、オペアンプOP6の出力端子から12ボルトの直流電圧が出力される。しかし、オペアンプOP6の出力端子から12ボルトの直流電圧が出力されても、ダイオードD4の導通が遮断されているので、出力された12ボルトの直流電圧はダイオードD4に全て印加される。よって、第2電圧供給部310のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧の電圧値が、オペアンプOP6のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧の電圧値である3.85ボルト以下である場合は(操作ハンドル51の回動操作量が105度以下の場合)、リミッタ部309が、第2電圧供給部310のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧の電圧値を制限することはない。
一方、オペアンプOP6のマイナス入力端子(反転入力端子)に入力される直流電圧の電圧値、即ち、第2電圧供給部310のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧の電圧値が、オペアンプOP6のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧の電圧値である約3.85ボルトより大きい場合は(操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合)、オペアンプOP6の出力端子の電圧は、オペアンプOP6のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧と同じ約3.85ボルトとなる。このため、ダイオードD4が導通し、第2電圧供給部310のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧の電圧値が降下する。よって、第2電圧供給部310のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧の電圧値が降下する。そして、第2電圧供給部310のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧の電圧値が約3.85ボルト以下になると、オペアンプOP6の出力端子から12ボルトの直流電圧が出力され、ダイオードD4の導通を遮断し、第2電圧供給部310のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧の電圧値の制限を中断する。
このようにして、リミッタ部309は、第2電圧供給部310のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧の電圧値が約3.85ボルトを超えないように制限している。
第2電圧供給部310は、発射ソレノイド142に電圧を供給する回路であり、オペアンプOP3と、ローパスフィルタF1と昇圧器であるDC−DCコンバータCV2と、32ボルトの直流電圧を供給する直流電源DC3と、コンデンサCD2とを備えて構成されている。なお、第1実施形態の電圧供給部304と第2電圧供給部310とは、DC−DCコンバータCV1が、DC−DCコンバータCV2となったところで異なるが、DC−DCコンバータCV1とDC−DCコンバータCV2とは電圧の昇圧度が異なるのみである。よって、第1実施形態の電圧供給部304と第2電圧供給部310とは、動作は同じであるので、第2電圧供給部310の詳細な説明は省略する。
次に、図31および図32を参照して、図30に示す第2実施形態の発射制御装置300の動作を説明する。図31は、図30に示す第2実施形態の発射制御装置300の各信号の電圧変化を示した図であり、図32は、図30に示す第2実施形態の発射制御装置300の電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2を変化させた場合の発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecの変化)を示した図である。
まずは、図31を参照して、図30に示す第2実施形態の発射制御装置300の動作を説明する。図31は、横軸を操作ハンドル51の回動操作量とし、縦軸を各信号の電圧としている。操作ハンドル51の回動操作量は、最小値ゼロ度から最大値120度までに設定されており、操作ハンドル51の回動操作によって操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生する直流電圧、即ち、信号SA2が、電圧変動調整部301にあるオペアンプOP1のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力されると、オペアンプOP1の出力端子からは、増幅度がほぼ1の信号が出力される(図30参照)。なお、操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度のとき、信号SA2の直流電圧値は約0.7ボルトであり、操作ハンドル51の回動操作量が最大値である120度のとき、信号SA2の直流電圧値は約4.3ボルトである。
次に、オペアンプOP1の出力端子から出力された信号は、可変抵抗器VR2で分圧され、その分圧された直流電圧である信号SB2が、加算回路部303の抵抗R2へ入力される(図30参照)。なお、操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度のとき、信号SB2の直流電圧値は約0.20ボルトであり、操作ハンドル51の回動操作量が最大値である120度のとき、信号SB2の直流電圧値は約1.15ボルトである。
一方、加算回路部303の抵抗R3へは、電圧上昇部308のオペアンプOP5の出力端子に発生している直流電圧(信号SC2)が入力されている(図30参照)。図30の説明で前述したとおり、電圧上昇部308のオペアンプOP5の出力端子に発生する直流電圧である信号SC2は、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する直流電圧の電圧値、即ち、信号SA2の電圧値が約3.85ボルト以下である場合(操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度から105度以下の場合)に、約2.45ボルトとなり、信号SA2の電圧値が約3.85ボルトより大きい場合(操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きく120度までの場合)に、約4.90ボルトとなる。
加算回路部303の抵抗R2へ入力された信号SB2と、加算回路部303の抵抗R3へ入力された信号SC2とは、オペアンプOP2によって足し合わされ(加算され)、オペアンプOP2の出力端子から出力され、抵抗R15を介して、第2電圧供給部310のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)へ入力される(図30参照)。ここで、第2電圧供給部310のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)へ入力される直流電圧値は、リミッタ回路309によって、約3.85ボルトを越えないように制限されている。
第2電圧供給部310のバッファアンプであるオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)へ入力された信号は、オペアンプOP3の出力端子から、増幅度ほぼ1で出力される。オペアンプOP3の出力端子から出力された信号は、ローパスフィルタF1でノイズ成分(高周波成分)が除去され、信号SD2として、ローパスフィルタF1の出力端子から出力される(図30参照)。なお、操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度のとき、信号SD2の直流電圧値は、加算回路部303の抵抗R2へ入力された信号SB2の直流電圧値の約0.20ボルトと、加算回路部303の抵抗R3へ入力された信号SC2の直流電圧値の約2.45ボルトとを足し合わせた約2.67ボルトとなっており、操作ハンドル51の回動操作量が120度のとき、信号SD2の直流電圧値は、約3.85ボルトとなっている(加算回路部303の抵抗R2へ入力された信号SB2の直流電圧値約1.00ボルトと、加算回路部303の抵抗R3へ入力された信号SC2の直流電圧値約4.90ボルトとを足し合わせた直流電圧は約5.90ボルトとなるが、リミッタ部309により、加算回路部303から出力される直流電圧である信号SD2の電圧値が約3.85ボルトを越えないように制限されている)。
ローパスフィルタF1の出力端子から出力された信号SD2は、DC−DCコンバータCV2の入力端子へ入力され、昇圧された後、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ec)となる。
次に、図32を参照して、図30に示す第2実施形態の発射制御装置300の電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2を変化させた場合の発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecの変化)について説明する。
なお、図32では、第2実施形態の発射制御装置300の動作、および電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2を変化させた場合の発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化を明確にするために、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行い信号SB2とした場合(図32(a))と、図10(b)と同様に、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行わず(信号SA2をそのまま信号SB2とした)、電圧上昇部308から加算回路部303の抵抗R3へ入力される直流電圧を発生させない場合(図32(b))とを比較している。
図32は、横軸を操作ハンドル51の回動操作量とし、縦軸を発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ec)としている。図32(b)に示すように、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行わず、電圧上昇部308から加算回路部303の抵抗R3へ入力される直流電圧を発生させない場合には、操作ハンドル51の回動操作量をゼロ度から120度に変化させた場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値は約4.5ボルトから約28.5ボルトまで変化している。また、ファール球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度から66度未満、右打ち球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量が84度より大きく120度までとなっている。従って、入賞口等が配設される遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量は、66度以上84度以下となっており、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度が、上記の操作ハンドル51の回動操作量の範囲(66度以上84度以下)に含まれていない。更には、本来、球の発射強度を細かく調整する必要のある、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲は66度以上84度以下となっており、その範囲の幅は18度となっている。なお、ファール球とは、発射ソレノイド142の打ち出し力(発射強度)が弱くて、戻り球防止部材68(図2参照)が位置する発射口68aに到達せずに発射レール143(図5参照)側へ戻る球を意味している。また、右打ち球とは、発射ソレノイド142の打ち出し力(発射強度)が強くて、発射口68aから打ち出された後にレール62に沿って移動し、返しゴム69(図2参照)に直接当たる球を意味している。
一方、図32(a)に示すように、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行い信号SB2とした場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値は約17.1ボルトから約25.0ボルトまで変化している。その場合、ファール球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度から19度未満、右打ち球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きく120度までとなっている。従って、入賞口等が配設される遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量は、19度以上105度以下となっている。よって、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行い信号SB2とした場合には、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度を含むように、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を調整することができる。
更には、図32(a)に示すように、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行い信号SB2とした場合には、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲は19度以上105度以下となっており、その範囲の幅は86度となっている。
よって、図32(b)の場合における、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅である18度と比較して、図32(a)の場合には、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅が68度増加している。従って、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行わず、電圧上昇部308から加算回路部303の抵抗R3へ入力される直流電圧を発生させない場合と比較して(図32(b)参照)、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行い信号SB2とした場合は(図32(a))、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲が広がるので、遊技領域に球を打ち込むための球の発射強度を細かく調整することができる。
また、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって可変抵抗器VR2に入力された信号の分圧を行い信号SB2とした場合には(図32(a))、右打ち球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きく120度までとなっているが、このときに発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を、確実に右打ち球を発射することができる電圧値である約25.0ボルトまで電圧上昇部308で上昇させ、更には、リミッタ部309でその電圧値を一定値としている。よって、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、右打ち球を確実に発射できる。また、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、操作ハンドル51の回動操作量を必要以上に増加させても、リミッタ部309によって、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を約25.0ボルトで一定としている。よって、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が過電圧となることを防止できるので、発射ソレノイド142の劣化を低減することができる。また、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が過電圧となることを防止できるので、発射ソレノイド142から発射された球が当たる返しゴム69等の損傷を防止することができる。
以上説明したとおり、本実施の形態のパチンコ機によれば、操作ハンドル51の回動操作量に基づいて可変抵抗器VR1の抵抗値が変化することにより、可変抵抗器VR1に発生する直流電圧が変化する。そして、操作ハンドル51の回動操作量により変化する可変抵抗器VR1に発生した直流電圧を電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって分圧して、その分圧した直流電圧を加算回路部303の抵抗R2に入力し、電圧上昇部308により出力される直流電圧を加算回路部303の抵抗R3に入力する。すると、加算回路部303からは、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって分圧された直流電圧と、電圧上昇部308により出力される直流電圧とが足し合わせた電圧が出力される。そして、加算回路部303から出力された出力電圧に基づいて、第2電圧供給部310により、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度が制御される。
操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する電圧を可変抵抗器VR2により分圧することによって、操作ハンドル51の回動操作量に応じて、可変抵抗器VR2に発生する分圧された電圧の変動幅(可変抵抗器VR2に発生する最小の直流電圧値と最大の直流電圧値の差)を、可変抵抗器VR1に発生する電圧の変動幅(可変抵抗器VR1に発生する最小の直流電圧値と最大の直流電圧値の差)と比較して小さくすることができる。即ち、可変抵抗器VR2に発生する分圧された電圧の傾き(可変抵抗器VR2に発生する電圧の最小値と可変抵抗器VR2に発生する電圧の最大値とを結ぶ直線(図9の信号SB1)の傾き)を、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する電圧の傾き(可変抵抗器VR1に発生する電圧の最小値と可変抵抗器VR1に発生する電圧の最大値とを結ぶ直線(図9の信号SA1)の傾き)と比較して、小さくすることができる。
ここで、可変抵抗器VR2に発生する分圧された電圧は加算回路部303の抵抗R2に入力される電圧となるので、加算回路部303の抵抗R2に入力される電圧の変動幅(傾き)も小さくすることができ、更には、加算回路部303のオペアンプOP2から出力される出力電圧の変動幅(図9の信号SC1の傾き)も小さくすることができる。そして、加算回路部303のオペアンプOP2から出力される出力電圧の変動幅(傾き)が小さくなることにより、電圧供給部304により発射ソレノイド142に印加される電圧E1の変動幅(傾き)も小さくなる。遊技領域に球を打ち込むための発射ソレノイド142に印加する電圧E1は一定の範囲であるので(例えば17.5ボルト以上21.0ボルト以下(図11参照))、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の変動幅(傾き)を小さくすることにより、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅を広げることができる(例えば遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量が66度以上84度以下の範囲でありその範囲幅18度を、23度以上77度以下の範囲としその範囲幅を54度に広げることができる(図11参照))。従って、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である例えば65度を含むように、その操作ハンドル51の操作量の範囲幅を調整することができる。
なお、可変抵抗器VR2により分圧された電圧は、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生する電圧より小さくなる。しかし、この小さくなった電圧分は、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3から加算回路部303の抵抗R3に入力する直流電圧によって補うことができる。これにより、可変抵抗器VR2によって球の発射強度の変動幅を小さくしたとしても、可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3に入力する直流電圧を増加させることで、操作ハンドル51の回動操作量に対する発射ソレノイド142から発射される球の発射強度を、遊技領域に球を打ち込むための発射強度とすることができる。
また、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を、広い範囲幅となるように変更することができる。即ち、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅を広げることができる。よって、遊技領域に球を打ち込むための発射強度を操作ハンドル51の回動操作量によって細かく調整することができる。
更には、発射ソレノイド142で発射される球の発射強度を、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2から加算回路部303の抵抗R2に入力される直流電圧と、電圧上昇部308のオペアンプOP5の出力端子から加算回路部303の抵抗R3に入力される直流電圧とによって調整している。一般的に直流電圧は、細かく正確に調整し易く、経時変化に強い(狂い難い)性質を持っているので、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を細かく正確に調整できると共に、その調整を経時変化に強く(狂い難く)することができる。
また、電圧変動調整部301には可変抵抗器VR2を備えているので、電圧変動調整部301から加算回路部303の抵抗R2に入力される直流電圧を変更(微調整)することができる。ここで、電圧変動調整部301から加算回路部303の抵抗R2に入力される直流電圧が、電圧変動調整部301の経時変化等により、最初に設定した値から変化する場合がある。この場合には、電圧変動調整部301から加算回路部303の抵抗R2に入力される直流電圧が変化することにより、加算回路部303のオペアンプOP2から電圧供給部304へ出力される出力電圧も変化する。すると、電圧供給部304により発射ソレノイド142に印加される電圧E1も変化するので、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲が最初に設定した範囲から変化してしまう。また、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅が最初に設定した範囲幅より小さくなる場合がある。
これらの場合に、電圧変動調整部301から加算回路部303の抵抗R2へ入力される電圧値を可変抵抗器VR2によって変更(微調整)することにより、加算回路部303のオペアンプOP2から電圧供給部304へ出力される出力電圧を変更(微調整)することができる。これにより、電圧供給部304によって発射ソレノイド142に印加される電圧E1を変更(微調整)し、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度を変更(微調整)することができる。従って、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を、最初に設定した範囲または最初に設定した範囲幅に変更(微調整)することができる。
また、電圧変動調整部301から加算回路部303の抵抗R2へ入力される電圧値を可変抵抗器VR2を用いて変更している。ここで、一般的に可変抵抗器は、複雑な回路により構成される電源回路等と比較して、簡単な構成且つ安価である。従って、簡単な構成且つ安価な可変抵抗器VR2を用いて、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を微調整することができる。
本実施の形態のパチンコ機によれば、ハンドル監視部307のコンパレータOP4は、マイナス入力端子(反転入力端子)に入力される可変抵抗器VR1に発生した直流電圧と、プラス入力端子(非反転入力端子)に入力される比較基準電圧である3.85ボルト(操作ハンドル51の回動操作量が105度のときに操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生する直流電圧)とを比較する。そして、ハンドル監視部307によって操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きいことが検出されると、電圧上昇部308は、加算回路部303の抵抗R3に入力する直流電圧を約2.45ボルトから約4.90ボルトに上昇させる。加算回路部303の抵抗R3に入力する直流電圧が上昇すると、加算回路部303から出力される出力電圧も上昇するので、第2電圧供給部310により発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を、確実に右打ち球を発射することができる電圧値である約25.0ボルトまで上昇させることができる。よって、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度を、正確且つ安定して切り換えることができる。
また、ハンドル監視部307は、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合の検出を、ハンドル監視部307のコンパレータOP4によって、マイナス入力端子(反転入力端子)に入力される可変抵抗器VR1に発生した直流電圧と、プラス入力端子(非反転入力端子)に入力される比較基準電圧である約3.85ボルト(操作ハンドル51の回動操作量が105度のときに操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生する直流電圧)とを比較することで行っている。一般的に直流電圧は、正確であり、経時変化に強い(狂い難い)性質を持っている。よって、ハンドル監視部307により、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合を正確に検出できると共に、その検出を経時変化に強く(狂い難く)することができる。
また、ハンドル監視部307のコンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される約3.85ボルトの比較基準電圧を、可変シャントレギュレータReg1と、可変シャントレギュレータReg1に並列に接続される抵抗R9,R10と、可変シャントレギュレータReg1に並列に接続されるコンデンサCD3とにより構成される回路によって、一定の電圧値としている。これにより、ハンドル監視部307のコンパレータOP4は、マイナス入力端子(反転入力端子)に入力される操作ハンドル51の回動操作により可変抵抗器VR1に発生した直流電圧と、プラス入力端子(非反転入力端子)に入力される比較基準電圧である約3.85ボルト(操作ハンドル51の回動操作量が105度のときに操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生する直流電圧)との比較を、正確且つ安定して行うことができる。よって、ハンドル監視部307のコンパレータOP4は、可変抵抗器VR1に発生した直流電圧が比較基準電圧である約3.85ボルトより大きい場合、即ち、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合の検出を正確且つ安定して行うことができる。ここで、一般的に可変シャントレギュレータで構成される回路は、複雑な回路により構成される定電圧回路等と比較して、簡単な構成且つ安価である。よって、簡素な構成且つ安価である可変シャントレギュレータReg1と、可変シャントレギュレータReg1に並列に接続される抵抗R9,R10と、可変シャントレギュレータReg1に並列に接続されるコンデンサCD3とにより構成される回路を用いて、ハンドル監視部307のコンパレータOP4により行われる操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合の検出を、正確且つ安定して行うことができる。
また、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、電圧昇圧部308は、電圧昇圧部308のオペアンプOP5から加算回路部303の抵抗R3に入力される直流電圧を約2.45ボルトから約4.90ボルトに正確且つ安定して切り換えることができる。これにより、加算回路部303から出力され第2電圧供給部310に入力される直流電圧も正確且つ安定して切り換えることができる。従って、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度を正確且つ安定して切り換えることができる。
また、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合は、電圧昇圧部308のオペアンプOP5から加算回路部303の抵抗R3に入力される直流電圧を約2.45ボルトから約4.90ボルトに切り換える。ここで、加算回路部303の抵抗R3に入力される直流電圧が約4.90ボルトとなった場合に、第2電圧供給部310に入力される直流電圧は、発射ソレノイド142から発射口68aを介して発射された球が、レール62に沿って移動し、返しゴム69に到達する発射強度であるように設定されている。即ち、加算回路部303の抵抗R3に入力される直流電圧が約4.90ボルトとなった場合に、第2電圧供給部310に入力される直流電圧は、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が、確実に右打ち球を発射することができる電圧値である約25.0ボルトとなるように設定されている。よって、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、発射ソレノイド142から遊技領域へ発射された球を、レール62に沿わせて返しゴム69に確実に当てることができ、正常な遊技を確実に行うことができる。
また、リミッタ部309のオペアンプOP6は、出力端子を第2電圧供給部310のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に接続すると共に、プラス入力端子(非反転入力端子)も、抵抗R14を介して、第2電圧供給部310のオペアンプOP3のマイナス端子(反転入力端子)に接続している。そして、オペアンプOP6のプラス入力端子(非反転入力端子)には、比較基準電圧である約3.85ボルト、即ち、ハンドル監視部307の可変シャントレギュレータReg1のカソード端子の直流電圧を入力している。ここで、オペアンプOP6は、第2電圧供給部310に入力される直流電圧をマイナス端子(反転入力端子)に入力し、その直流電圧とオペアンプOP6のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力された比較基準電圧(約3.85ボルト)とを比較する。そして、オペアンプOP6のマイナス端子(反転入力端子)に入力された直流電圧が約3.85ボルトより大きくなった場合には、リミッタ部309は、第2電圧供給部310に入力される直流電圧の制限を開始し、オペアンプOP6の出力端子の直流電圧を約3.85ボルトに制限する。よって、リミッタ部309が第2電圧供給部310に入力される直流電圧の制限を開始する直流電圧(オペアンプOP6のマイナス端子(反転入力端子)に入力される直流電圧)と、リミッタ部309が第2電圧供給部310に入力される電圧を制限する直流電圧(オペアンプOP6の出力端子の直流電圧)とは同じ電圧値である。これにより、リミッタ部309が、第2電圧供給部310に入力される直流電圧の制限を開始する直流電圧と、第2電圧供給部310に入力される電圧を制限する直流電圧とを共に、1の可変シャントレギュレータReg1のカソード端子の直流電圧(比較基準電圧である約3.85ボルト)によって決定することができる。従って、リミッタ部309が、第2電圧供給部310に入力される直流電圧の制限を開始する直流電圧および第2電圧供給部310に入力される電圧を制限する直流電圧の設定や変更を一遍に行うことができる。また、リミッタ部309が第2電圧供給部310に入力される直流電圧の制限を開始する直流電圧(オペアンプOP6のマイナス端子(反転入力端子)に入力される直流電圧)と、リミッタ部309が第2電圧供給部310に入力される電圧を制限する直流電圧(オペアンプOP6の出力端子の直流電圧)とを共に、1の可変シャントレギュレータReg1のカソード端子の直流電圧(比較基準電圧である約3.85ボルト)から供給することができる。従って、リミッタ部309が第2電圧供給部310に入力される直流電圧を制限するために必要となる専用電源を不要とすることができる。
ここで、上記特開2000−202094号公報に示す通り、従来の球発射装置においては、第1調整摘み及び第2調整摘みの調整狂いが発生し、ソレノイドの槌頭が球に衝突する位置がずれることにより球の発射強度が弱まり、操作ハンドルの操作量を最大値としても、ソレノイドによって発射された球が流下する遊技領域の右端に配設される例えば返しゴム(図2参照)に球を当てることができず、正常な遊技を行うことができないという問題点があった。
一方、第2実施形態のパチンコ機によれば、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合は、操作ハンドル51の回動操作量を必要以上に増加させても、リミッタ部309によって、第2電圧供給部310に入力される直流電圧を一定値である約3.85ボルトに制限している。ここで、第2電圧供給部310に入力される直流電圧を約3.85ボルトに設定すると、発射ソレノイド142から発射口68aを介して発射された球が、レール62に沿って移動し、返しゴム69に到達する発射強度となる。即ち、第2電圧供給部310に入力される直流電圧を約3.85ボルトに設定すると、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が、確実に右打ち球を発射することができる電圧値である約25.0ボルトとなるように設定されている。よって、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、発射ソレノイド142から遊技領域へ発射された球を右打ち球とし、レール62に沿わせて返しゴム69に確実に当てることができ、正常な遊技を確実に行うことができる。また、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、操作ハンドル51の回動操作量を必要以上に増加させても、リミッタ部309によって、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を約25.0ボルトで一定としている。よって、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が過電圧となることを防止できるので、発射ソレノイド142から発射された球が当たる返しゴム69等の損傷を防止することができる。
次に、図33から図44を参照して、第3実施形態のパチンコ機を説明する。第3実施形態のパチンコ機は、第1実施形態のパチンコ機10の電気的構成を変更したものである。第1実施形態では、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を電子回路を用いた電圧変動調整部301、加算電圧調整部302および加算回路部303によって調整していたが、第3実施形態のパチンコ機では、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を主制御装置110内のMPU201で実行される立ち上げ処理(図35参照)および発射制御処理(図37参照)によって調整する。
この第3実施形態のパチンコ機によれば、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を広く調整することができる(図44(a)参照)。一方、場合によっては、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を狭く調整することができる。
図33は、第3実施形態のパチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。なお、図7で前述した第1実施形態のパチンコ機10と同一の部分には同一の番号を付してその説明は省略し、異なる部分についてのみ説明する。
A/Dコンバータ501は、可変抵抗器VR1に発生している直流電圧(アナログ値)をデジタル値に変換し、その変換したデジタル値を入出力ポート205へ出力するアナログ−デジタル変換器である。このA/Dコンバータ501は、入力端子(アナログ入力端子)が操作ハンドル51に内蔵された可変抵抗器VR1に接続され、出力端子(デジタル出力端子)が入出力ポート205に接続されている。
A/Dコンバータ502は、可変抵抗器VR2に発生している直流電圧(アナログ値)をデジタル値に変換し、その変換したデジタル値を入出力ポート205へ出力するアナログ−デジタル変換器である。このA/Dコンバータ502は、入力端子(アナログ入力端子)が操作つまみ122aに設けられた可変抵抗器VR2に接続され、出力端子(デジタル出力端子)が入出力ポート205に接続されている。
A/Dコンバータ503は、可変抵抗器VR3に発生している直流電圧(アナログ値)をデジタル値に変換し、その変換したデジタル値を入出力ポート205へ出力するアナログ−デジタル変換器である。このA/Dコンバータ503は、入力端子(アナログ入力端子)が操作つまみ122bに設けられた可変抵抗器VR3に接続され、出力端子(デジタル出力端子)が入出力ポート205に接続されている。
操作ハンドル51は、遊技盤13の前面へ打ち込まれる球の発射強度を調整するための操作部材である。この操作ハンドル51に内蔵された可変抵抗器VR1は、A/Dコンバータ501を介して入出力ポート205に接続されている。よって、可変抵抗器VR1の抵抗値が遊技者の操作ハンドル51の回動操作量に対応して変化すると、その抵抗値の変化に対応した直流電圧が可変抵抗器VR1に発生し、その発生した直流電圧(アナログ値)がA/Dコンバータ501に入力される。入力された直流電圧は、A/Dコンバータ501によってデジタル値に変換され、入出力ポート205に出力される。これにより、可変抵抗器VR1に発生した直流電圧はデジタル値として主制御装置110に入力される。
操作つまみ122aは、入出力ポート205に入力された操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を調整するための操作子である。操作つまみ122aには、可変抵抗器VR2と5ボルトの直流電源DC1とが設けられている。可変抵抗器VR2の一端には、5ボルトの直流電源DC1が接続され、可変抵抗器VR2の他端はグランドされている。そして、可変抵抗器VR2は、A/Dコンバータ502を介して入出力ポート205と接続されている。よって、操作つまみ122aが操作されると、可変抵抗器VR2の抵抗値が変化し、その抵抗値の変化に対応した直流電圧が可変抵抗器VR2に発生する。そして、その可変抵抗器V2に発生した直流電圧(アナログ値)がA/Dコンバータ502に入力されると、その入力された直流電圧はA/Dコンバータ502によってデジタル値に変換され、入出力ポート205に出力される。これにより、可変抵抗器VR2に発生した直流電圧はデジタル値として主制御装置110に入力される。
操作つまみ122bは、入出力ポート205に入力された操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧に加える直流電圧を調整するための操作子である。操作つまみ122bには、可変抵抗器VR3と5ボルトの直流電源DC1とが設けられている。可変抵抗器VR3の一端には、5ボルトの直流電源DC1が接続され、可変抵抗器VR3の他端はグランドされている。そして、可変抵抗器VR3は、A/Dコンバータ503を介して入出力ポート205と接続されている。よって、操作つまみ122bが操作されると、可変抵抗器VR3の抵抗値が変化し、その抵抗値の変化に対応した直流電圧が可変抵抗器VR3に発生する。そして、その可変抵抗器V3に発生した直流電圧(アナログ値)がA/Dコンバータ503に入力されると、その入力された直流電圧はA/Dコンバータ503によってデジタル値に変換され、入出力ポート205に出力される。これにより、可変抵抗器VR3に発生した直流電圧はデジタル値として主制御装置110に入力される。
信号変換回路241は発射制御装置400に内蔵されている。信号変換回路241は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aが検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)であることを条件に、発射許可信号SG3を入出力ポート205に出力する。入出力ポート205に入力された発射許可信号SG3は、主制御装置110に入力される。
D/Aコンバータ504は、入出力ポート205から出力される発射印加電圧Eα(デジタル値)をアナログ値に変換し、その変換したアナログ値を発射印加電圧Eαとして発射制御装置400へ出力するデジタル−アナログ変換器である。このD/Aコンバータ504は、入力端子(デジタル入力端子)が入出力ポート205に接続され、出力端子(アナログ出力端子)が発射制御装置400に接続されている。
発射許可信号SG3が主制御装置110に入力されると、主制御装置110内のMPU201は、入出力ポート205から発射印加電圧Eα(デジタル値)、発射制御信号αおよび球送り制御信号βを発射制御装置400へ入出力ポート205を介して出力する。出力された発射印加電圧Eα(デジタル値)は、D/Aコンバータ504によりアナログ値の発射印加電圧Eαに変換され、その変換された発射印加電圧Eαおよび発射制御信号αにより、発射ソレノイド142は、遊技領域へ向けて球を発射する。また、出力された球送り制御信号βにより、球送りソレノイド154は、発射ソレノイド142のプランジャ142aの先端を覆うキャップ142b(図5(b)および図6(b)参照)の前面に球を配置する。
倍率決定テーブルメモリ202aは、入出力ポート205に入力された可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を決定する倍率決定テーブルを記憶するメモリである。操作つまみ122aの可変抵抗器VR2に発生している直流電圧が主制御装置110内のMPU201に読み込まれると、その直流電圧に応じて、MPU201は、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を倍率決定テーブルによって決定する。
オフセット電圧決定テーブルメモリ202bは、入出力ポート205に入力された可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加える直流電圧(以下、「オフセット電圧」と称す)を決定するオフセット電圧決定テーブルを記憶するメモリである。操作つまみ122bの可変抵抗器VR3に発生している直流電圧が主制御装置110内のMPU201に読み込まれると、その直流電圧に応じて、MPU201は、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧をオフセット電圧決定テーブルによって決定する。
倍率メモリ203aは、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率がMPU201によって決定されると、その決定された倍率を記憶するメモリである。操作つまみ122aの可変抵抗器VR2に直流電圧が発生し、その発生した直流電圧が、後述する図35に示す立ち上げ処理のS1401の処理で主制御装置110内のMPU201に読み込まれると、その読み込まれた直流電圧に応じて、MPU201は、立ち上げ処理のS1402の処理で、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を倍率決定テーブルによって決定する。この決定された正の実数倍する倍率が倍率メモリ203aに記憶される。
オフセット電圧メモリ203bは、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧がMPU201によって決定されると、その決定されたオフセット電圧を記憶するメモリである。操作つまみ122bの可変抵抗器VR3に直流電圧が発生し、その発生した直流電圧が、後述する図35に示す立ち上げ処理のS1403の処理で主制御装置110に読み込まれると、その読み込まれた直流電圧に応じて、MPU201は、立ち上げ処理のS1404の処理で、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧をオフセット電圧決定テーブルによって決定する。この決定されたオフセット電圧がオフセット電圧メモリ203bに記憶される。
次に、図34を参照して、発射制御装置400を説明する。図34は発射制御装置400の電気的構成を示したブロック図である。なお、発射制御装置400は、図8に示す第1実施形態のパチンコ機10の発射制御装置112の電気的構成を変更したものである。発射制御装置400は、発射制御装置112にて使用された電圧変動調整部301と、加算電圧調整部302と、加算回路部303とを省き、電圧供給部304のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)を入出力ポート205に接続した構成となっている。また、発射制御装置400は、信号変換回路241が内蔵された構成となっている。なお、図34の説明においては、図8で前述した第1実施形態の発射制御装置112と同一の部分には同一の番号を付してその説明は省略し、異なる部分についてのみ説明する。
入出力ポート205から発射印加電圧Eαが出力され、その出力された発射印加電圧Eαが電圧供給部304のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力されると、発射印加電圧Eαは、オペアンプOP3の出力端子から、増幅度ほぼ1で出力される。オペアンプOP3の出力端子から出力された電圧は、ローパスフィルタF1でノイズ成分(高周波成分)が除去され、ローパスフィルタF1の出力端子から出力される。
ローパスフィルタF1の出力端子から出力された電圧は、DC−DCコンバータCV1の入力端子へ入力され、昇圧された後、コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecとなる。これにより、コンデンサCD2には、コンデンサCD2の容量とコンデンサCD2に印加された直流電圧Ecとの積により求まる電荷が蓄えられる。なお、このコンデンサCD2に蓄えられた電荷に応じて、発射ソレノイド142に電圧E1(最大値Ecボルト)が印加される。
次に、図35を参照して、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を決定する処理および操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を決定する処理について説明する。図35は、第3実施形態のパチンコ機の主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。この図35に示す立ち上げ処理は、図17に示す第1実施形態のパチンコ機10の立ち上げ処理のS112の処理とS113の処理との間に、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を決定する処理および操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を決定する処理(S1401〜S1404の処理)を追加した処理である。よって、図17で前述した第1実施形態のパチンコ機10の立ち上げ処理と同一の部分には同一の番号を付してその説明は省略し、異なる部分についてのみ説明する。
第3実施形態のパチンコ機の立ち上げ処理では、RAM203の初期設定(S112)実行後、操作つまみ122aの可変抵抗器VR2に発生している直流電圧を読み込み(S1401)、読み込んだ可変抵抗器VR2に発生している直流電圧を用いて、倍率決定テーブルメモリ202aに記憶された倍率決定テーブルから、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を決定し、倍率メモリ203aに記憶する(S1402)。
このように、第3実施形態のパチンコ機は、立ち上げ処理で、可変抵抗器VR2に発生している直流電圧を読み込み(S1401)、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を決定するので(S1402)、第3実施形態のパチンコ機の立ち上げ処理後は、可変抵抗器VR2に発生している直流電圧を読み込む必要がない。よって、立ち上げ処理後も、可変抵抗器VR2に発生している直流電圧を読み込むパチンコ機と比較して、発射ソレノイド142により発射される球の発射強度を制御する発射制御処理(後述する図36のS1501の処理)に費やす時間を低減して、その発射制御処理を高速化することができる。
また、第3実施形態のパチンコ機は、立ち上げ処理で、可変抵抗器VR2に発生している直流電圧を読み込み(S1401)、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を決定するので(S1402)、遊技中に操作つまみ122aが設定位置から変化して、可変抵抗器VR2の抵抗値が変化したとしても、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率が変化することはない。よって、遊技中に操作つまみ122aが設定位置から変化して、発射ソレノイド142により発射される球の発射強度が変化することを防止することができる。
ここで、図39を参照して、倍率決定テーブルメモリ202aに記憶された倍率決定テーブルについて説明する。図39は、倍率決定テーブルメモリ202aの内容を示した図である。倍率決定テーブルメモリ202aに記憶された倍率決定テーブルは、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する比率を、可変抵抗器VR2に発生している電圧に応じてMPU201によって決定するためのテーブルである。
倍率決定テーブルメモリ202aに記憶された倍率決定テーブルには、可変抵抗器VR2に発生している電圧の変化(ゼロボルトから5ボルトまで)に応じて、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している直流電圧を正の実数倍する倍率がゼロ倍から2.0倍まで設定されている。
よって、図35に示す立ち上げ処理のS1401の処理で読み込んだ可変抵抗器VR2に発生している直流電圧が、例えばゼロボルトであれば、MPU201は、該立ち上げ処理のS1402の処理で、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を「ゼロ」に決定する。操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率が「ゼロ」に決定されると、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧は、ゼロ倍される。即ち、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧はゼロボルトとなる。
また、立ち上げ処理のS1401の処理で読み込んだ可変抵抗器VR2に発生している直流電圧が、例えば5.0ボルトであれば、MPU201は、該立ち上げ処理のS1402の処理で、操作ハンドル51に内蔵された可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を「2.0」に決定する。操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率が「2.0」に決定されると、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧は、2.0倍される。
なお、入出力ポート205から発射制御装置400へ出力される発射印加電圧Eαは、ゼロボルトから5.0ボルトの設定であるので、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍すると5.0ボルトを超える場合には、図35に示す立ち上げ処理のS1402の処理で決定された正の実数倍する倍率に拘らず、MPU201は、発射印加電圧Eαを5.0ボルトに設定して入出力ポート205から発射制御装置400へ出力する。
図35に示す立ち上げ処理の説明に戻る。S1402の処理実行後、操作つまみ122bの可変抵抗器VR3に発生している直流電圧を読み込み(S1403)、読み込んだ可変抵抗器VR3に発生している直流電圧を用いて、オフセット電圧決定テーブルメモリ202bに記憶されたオフセット電圧決定テーブルから、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を決定し、オフセット電圧メモリ203bに記憶する(S1404)。S1404の処理後、S113の処理に移行する。
このように、第3実施形態のパチンコ機は、立ち上げ処理で、可変抵抗器VR3に発生している直流電圧を読み込み(S1403)、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を決定するので(S1404)、第3実施形態のパチンコ機の立ち上げ処理後は、可変抵抗器VR3に発生している直流電圧を読み込む必要がない。よって、立ち上げ処理後も、可変抵抗器VR3に発生している直流電圧を読み込むパチンコ機と比較して、発射ソレノイド142により発射される球の発射強度を制御する発射制御処理(後述する図36のS1501の処理)に費やす時間を低減して、その発射制御処理を高速化することができる。
また、第3実施形態のパチンコ機は、立ち上げ処理で、可変抵抗器VR3に発生している直流電圧を読み込み(S1403)、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を決定するので(S1404)、遊技中に操作つまみ122bが設定位置から変化して、可変抵抗器VR3の抵抗値が変化したとしても、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧が変化することはない。よって、遊技中に操作つまみ122bが設定位置から変化して、発射ソレノイド142により発射される球の発射強度が変化することを防止することができる。
ここで、図40を参照して、オフセット電圧決定テーブルメモリ202bに記憶されたオフセット電圧決定テーブルについて説明する。図40は、オフセット電圧決定テーブルメモリ202bの内容を示した図である。オフセット電圧決定テーブルメモリ202bに記憶されたオフセット電圧決定テーブルは、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を、可変抵抗器VR3に発生している電圧に応じてMPU201によって決定するためのテーブルである。
オフセット電圧決定テーブルメモリ202bに記憶されたオフセット電圧決定テーブルには、可変抵抗器VR3に発生している電圧の変化(ゼロボルトから5ボルトまで)に応じて、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧が−2.8ボルトから+2.8ボルトまで設定されている。
よって、図35に示す立ち上げ処理のS1403の処理で読み込んだ可変抵抗器VR3に発生している直流電圧が、例えばゼロボルトであれば、MPU201は、該立ち上げ処理のS1404の処理で、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を「−2.8ボルト」に決定する。操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧が「−2.8ボルト」に決定されると、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に「−2.8ボルト」が加えられる。
また、立ち上げ処理のS1403の処理で読み込んだ可変抵抗器VR3に発生している直流電圧が、例えば2.5ボルトであれば、MPU201は、該立ち上げ処理のS1404の処理で、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を「ゼロボルト」に決定する。操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧が「ゼロボルト」に決定されると、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に「ゼロボルト」が加えられる。即ち、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に何も加えられない。
更に、立ち上げ処理のS1403の処理で読み込んだ可変抵抗器VR3に発生している直流電圧が、例えば5.0ボルトであれば、MPU201は、該立ち上げ処理のS1404の処理で、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を「2.8ボルト」に決定する。操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧が「2.8ボルト」に決定されると、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に「2.8ボルト」が加えられる。
なお、前述した通り、入出力ポート205から発射制御装置400へ出力される発射印加電圧Eαは、ゼロボルトから5.0ボルトの設定であるので、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧にオフセット電圧を加えると5.0ボルトを超える場合には、図35に示す立ち上げ処理のS1404の処理で決定されたオフセット電圧に拘らず、MPU201は、発射印加電圧Eαを5.0ボルトに設定して入出力ポート205から発射制御装置400へ出力する。
この図35に示す立ち上げ処理のS1401〜S1404の処理によって、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率および操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を決定することができる。
次に、図36を参照して、発射印加電圧Eαを発射制御装置400へ出力する処理と、発射制御信号αおよび球送り制御信号βを発射制御装置400へ出力する処理について説明する。図36は、第3実施形態のパチンコ機の主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理を示したフローチャートである。この図36に示すタイマ割込処理は、図21に示す第1実施形態のパチンコ機10のタイマ割込処理の発射制御処理(S505、発射制御信号αおよび球送り制御信号βを発射制御装置112へ出力する処理)を、発射印加電圧Eαを発射制御装置400へ出力する処理に変更し、その発射制御処理(S1501)の後に、発射制御信号αおよび球送り制御信号βを発射制御装置400へ出力する制御信号処理(S1502)を追加した処理である。よって、図21で前述した第1実施形態のパチンコ機10の立ち上げ処理と同一の部分には同一の番号を付してその説明は省略し、異なる部分についてのみ説明する。
タイマ割込処理では、始動入賞処理(S504)実行後、発射印加電圧Eαを入出力ポート205から発射制御装置400へ出力する発射制御処理(S1501)が実行される。この発射制御処理の実行後、発射制御信号αおよび球送り制御信号βを入出力ポート205から発射制御装置400へ出力する制御信号処理(S1502)が実行され、このタイマ割込み処理が終了する。
ここで、図37を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される発射制御処理(S1501)について説明する。図37は、第3実施形態のパチンコ機の発射制御処理(S1501)を示したフローチャートである。発射制御処理は、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍し、その正の実数倍した電圧にオフセット電圧を加えて発射印加電圧Eαとして、発射制御装置400へ出力する処理である。
発射制御処理(S1501)では、まず発射制御装置400内の信号変換回路241から出力される発射許可信号SG3の入力があるか否かを判別し(S1601)、発射許可信号SG3が入力されていなければ(S1601:No)、この発射制御処理(S1501)を終了する。
一方、発射許可信号SG3が入力されていれば(S1601:Yes)、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を読み込み(S1604)、倍率メモリ203aに記憶された正の実数倍する倍率に基づいて、読み込んだ可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する(S1605)。
S1605の処理実行後、オフセット電圧メモリ203bに記憶されたオフセット電圧に基づいて、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧にオフセット電圧を加え(S1606)、そのオフセット電圧を加えた電圧を発射印加電圧Eαとして発射制御装置400に出力し(S1607)、この発射制御処理(S1501)を終了する。
この発射制御処理(S1501)により、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍し、その正の実数倍した電圧にオフセット電圧を加えて発射印加電圧Eαとし、その発射印加電圧Eαを発射制御装置400に出力することができる。
ここで、図41を参照して、図37に示す発射制御処理(S1501)のS1604〜S1607の処理による電圧の変化を説明する。図41は、図37に示す発射制御処理が実行された際の各電圧の変化を示した図である。なお、図41においては、倍率メモリ203aに記憶された正の実数倍する倍率を、約0.36としている。また、オフセット電圧メモリ203bに記憶されたオフセット電圧を、約2.25ボルトとしている。
図41は、横軸を操作ハンドル51の回動操作量とし、縦軸を電圧としている。図41に示すように、操作ハンドル51の回動操作量は、最小値ゼロ度から最大値120度までに設定されており、操作ハンドル51の回動操作によって、(a)に示すように、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生する直流電圧は約0.7ボルトから約4.30ボルトまで変化し、その変化量は約3.60ボルトである。この可変抵抗器VR1に発生している電圧が、図37に示す発射制御処理(S1501)のS1604の処理でMPU201に読み込まれ、該発射制御処理のS1605の処理で、倍率メモリ203aに記憶された正の実数倍する倍率(第3実施形態のパチンコ機では、約0.36)に基づいて、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍されると、(b)に示すように、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧は約0.25ボルトから約1.55ボルトまでの変化となり、その変化量は約1.30ボルトとなる。
よって、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を1.0より小さい倍率で正の実数倍することにより、可変抵抗器VR1に発生する直流電圧と比較して、電圧の変化量を少なくすることができる。なお、第3実施形態のパチンコ機では、倍率メモリ203aに記憶された正の実数倍する倍率は、約0.36であるが、倍率メモリ203aに記憶された正の実数倍する倍率を例えば1.0より大きい倍率である約1.1にすると、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧は約0.77ボルトから約4.73ボルトまでの変化となり、その変化量は約3.96ボルトとなる。よって、可変抵抗器VR1に発生している電圧を1.0より大きい倍率で正の実数倍することにより、可変抵抗器VR1に発生する直流電圧と比較して、電圧の変化量を大きくすることができる。
図37に示す発射制御処理(S1501)のS1606の処理で、オフセット電圧メモリ203bに記憶されたオフセット電圧(第3実施形態のパチンコ機では、約2.25ボルト)に基づいて、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧にオフセット電圧を加えると、(c)に示すように、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧にオフセット電圧を加えた電圧は約2.50ボルトから約3.80ボルトまでの変化となり、その変化量は、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の変化量と同じ約1.30ボルトとなる。よって、オフセット電圧により、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の変化量を変えることなく、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の電圧値を大きくし、その電圧を発射制御装置400に入力される発射印加電圧Eαとすることができる。
なお、第3実施形態のパチンコ機では、オフセット電圧メモリ203bに記憶されたオフセット電圧は、約2.25ボルトであるが、オフセット電圧メモリ203bに記憶されたオフセット電圧を可変抵抗器VR3を調整して、例えば−0.25ボルトにすると、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧は約ゼロボルトから約1.30ボルトまでの変化となる。よって、オフセット電圧をマイナスにすれば、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の変化量を変えることなく、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の電圧値を小さくして、その電圧を発射制御装置400に入力される発射印加電圧Eαとすることができる。
また、第3実施形態のパチンコ機では、オフセット電圧メモリ203bに記憶されたオフセット電圧は、約2.25ボルトであるが、オフセット電圧メモリ203bに記憶されたオフセット電圧を可変抵抗器VR3を調整して、例えばゼロボルトにすると、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧は約0.25ボルトから約1.55ボルトまでの変化となる。よって、オフセット電圧をゼロボルトにすれば、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧にオフセット電圧を加えることなく、発射制御装置400に入力される発射印加電圧Eαとすることができる。
このように、図37に示す発射制御処理(S1501)によって、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を変化させ、発射制御装置400へ出力される発射印加電圧Eαを調整することができる。この調整した発射印加電圧Eαによって、発射ソレノイド142に印加される電圧E1が決定される。
ここで、図42を参照して、可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を正の電圧とした場合の発射ソレノイド142に印加される電圧E1について説明する。図42は、オフセット電圧を正の電圧とした場合に発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecの変化)を示した図である。なお、図42では、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化を明確にするために、次の条件としている。
操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整して正のオフセット電圧を加えた場合(図42(a))と、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3によるオフセット電圧を加えない(オフセット電圧をゼロボルトとした)場合(図42(b))とを比較している。
ここで、図42(b)は、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を、そのまま発射制御装置400に入力される発射印加電圧Eαとした場合である。よって、この比較により、オフセット電圧を正の電圧として加えた場合における発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecの変化)が分かる。
図42は、横軸を操作ハンドル51の回動操作量とし、縦軸を発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ec)としている。ここで、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が17.5ボルト未満になると、発射ソレノイド142により打ち出される球はファール球となる。また、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が21.0ボルトより大きくなると、発射ソレノイド142により打ち出される球は右打ち球となる。なお、ファール球とは、発射ソレノイド142の打ち出し力(発射強度)が弱くて、戻り球防止部材68(図2参照)が位置する発射口68aに到達せずに発射レール143(図5参照)側へ戻る球を意味している。また、右打ち球とは、発射ソレノイド142の打ち出し力(発射強度)が強くて、発射口68aから打ち出された後にレール62に沿って移動し、返しゴム69(図2参照)に直接当たる球を意味している。
図42(b)に示すように、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3によるオフセット電圧を加えない(オフセット電圧をゼロとした)場合には、操作ハンドル51の回動操作量をゼロ度から120度に変化させた場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値は約4.5ボルトから約28.5ボルトまで変化している。また、ファール球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度から66度未満、右打ち球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量が84度より大きく120度までとなっている。従って、入賞口等が配設される遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量は、66度以上84度以下となっている。ここで、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量は、例えば図42に示すように、通常、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度を含む任意の範囲内に設定される。
よって、図42(b)に示すように、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3によるオフセット電圧を加えない(オフセット電圧をゼロとした)場合には、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度が、上記の操作ハンドル51の回動操作量の範囲(66度以上84度以下)に含まれず、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度では、遊技領域に球を打ち込むことができない。よって、操作ハンドル51の回動操作量に対する球の発射強度(発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値、即ち、コンデンサCD2に印加される直流電圧Ec)を調整する必要がある。
この場合に、図42(a)に示すように、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3によって正のオフセット電圧を加えた場合には、操作ハンドル51の回動操作量をゼロ度から120度に変化させた場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を約6.0ボルトから約30.0ボルトまで変化させることができる。また、ファール球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度から57度未満、右打ち球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量が75度より大きく120度までとなっている。よって、入賞口等が配設される遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量は、57度以上75度以下となっている。従って、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整して正のオフセット電圧を加えると、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度を含むように、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を調整することができる。
次に、図43を参照して、可変抵抗器VR3の調整によりオフセット電圧を負の電圧とした場合の発射ソレノイド142に印加される電圧E1について説明する。図43は、オフセット電圧を負の電圧とした場合に発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecの変化)を示した図である。なお、図43では、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化を明確にするために、次の条件としている。
操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整して負のオフセット電圧を加えた場合(図43(a))と、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3によるオフセット電圧を加えない(オフセット電圧をゼロとした)場合(図43(b))とを比較している。ここで、図43(b)は、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を、そのまま発射制御装置400に入力される発射印加電圧Eαとした場合である。よって、この比較により、オフセット電圧を負として加えた場合における発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecの変化)が分かる。
なお、図43(b)の条件は、先に説明した図42(b)と同じ条件であるが(操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3によるオフセット電圧を加えない(オフセット電圧をゼロとした)場合)、図43で使用したパチンコ機と図42で使用したパチンコ機とは機種が異なっており、その機種の違い(例えばコンデンサCD2の容量の違い等)から、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化が異なっている。
図43は、横軸を操作ハンドル51の回動操作量とし、縦軸を発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ec)としている。図43(b)に示すように、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3によるオフセット電圧を加えない(オフセット電圧をゼロとした)場合には、操作ハンドル51の回動操作量をゼロ度から120度に変化させた場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値は約7.8ボルトから約32.0ボルトまで変化している。
また、ファール球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度から47度未満、右打ち球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量が65度より大きく120度までとなっている。従って、入賞口等が配設される遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量は、47度以上65度以下となっている。図42で前述した通り、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量は、例えば図43に示すように、通常、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度を含む任意の範囲内に設定される。
よって、図43(b)に示すように、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3によるオフセット電圧を加えない(オフセット電圧をゼロとした)場合には、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度が、上記の操作ハンドル51の回動操作量の範囲(47度以上65度以下)に僅かに含まれるのみである。よって、操作ハンドル51の回動操作量に対する球の発射強度(発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値、即ち、コンデンサCD2に印加される直流電圧Ec)を調整する必要がある。
この場合に、図43(a)に示すように、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3によって負のオフセット電圧を加えた場合には、操作ハンドル51の回動操作量をゼロ度から120度に変化させた場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を約6.0ボルトから約30.0ボルトまで変化させることができる。また、ファール球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度から57度未満、右打ち球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量が75度より大きく120度までとなっている。よって、入賞口等が配設される遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量は、57度以上75度以下となっている。従って、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整して負のオフセット電圧を加えると、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度を含むように、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を調整することができる。
次に、図44を参照して、図33に示す第3実施形態のパチンコ機の可変抵抗器VR2を調整して、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を1.0倍より小さい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加えた場合の発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecの変化)について説明する。図44は、可変抵抗器VR2を調整して、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を1.0倍より小さい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加えた場合の発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecの変化)を示した図である。なお、図44では、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化を明確にするために、次の条件としている。
操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍より小さい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加えた場合(図44(a))と、図42(b)と同様に、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3によるオフセット電圧を加えない(オフセット電圧をゼロとした)場合(図44(b))とを比較している。なお、図44で使用したパチンコ機と図42で使用したパチンコ機は同一であるので、図44(b)に示す発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化は、図42(b)に示す発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化と同一である。
図44は、図42と同様に、横軸を操作ハンドル51の回動操作量とし、縦軸を発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ec)としている。
図44(b)に示すように、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3によるオフセット電圧を加えない(オフセット電圧をゼロとした)場合には、操作ハンドル51の回動操作量をゼロ度から120度に変化させた場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値は約4.5ボルトから約28.5ボルトまで変化している。また、ファール球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度から66度未満、右打ち球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量が84度より大きく120度までとなっている。従って、入賞口等が配設される遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量は、66度以上84度以下となっており、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度が、上記の操作ハンドル51の回動操作量の範囲(66度以上84度以下)に含まれていない。また、本来、球の発射強度を細かく調整する必要のある、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲は66度以上84度以下となっており、その範囲の幅は18度となっている。
一方、図44(a)に示すように、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍より小さい倍率(第3実施形態のパチンコ機は、約0.36)で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加えた場合には、操作ハンドル51の回動操作量をゼロ度から120度に変化させた場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値は約16.0ボルトから約24.0ボルトまで変化している。その場合、ファール球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度から23度未満となっており、右打ち球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量が77度より大きく120度までとなっている。よって、入賞口等が配設される遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量は、23度以上77度以下となっている。従って、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍より小さい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加えた場合には、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度を含むように、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を調整することができる。
更には、図44(a)に示すように、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍より小さい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加えた場合には、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲は23度以上77度以下となっており、その範囲の幅は54度となっている。よって、図44(b)の場合における、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅である18度と比較して、図44(a)の場合には、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅が36度増加している。従って、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3によるオフセット電圧を加えない(オフセット電圧をゼロとした)場合(図44(b))と比較して、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍より小さい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加えた場合は(図44(a))、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲が広がるので、遊技領域に球を打ち込むための球の発射強度を細かく調整することができる。
なお、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3によるオフセット電圧を加えない(オフセット電圧をゼロとした)ときに、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲を狭くしたい場合には、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍より大きい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加えれば良い。この調整により、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲を狭くすることもできる。
次に、図38を参照して、制御信号処理(S1502)について説明する。図38は、第3実施形態のパチンコ機の主制御装置110内のMPU201により実行される制御信号処理を示したフローチャートである。制御信号処理は、発射制御信号αおよび球送り制御信号βを発射制御装置400に出力する処理である。なお、この制御信号処理が実行されることにより、前述した図12に示すタイミングチャートに応じた発射制御信号αおよび球送り制御信号βが入出力ポート205(図33参照)から発射制御装置400へ出力される。
制御信号処理(S1502)では、まず発射制御装置400から出力される発射許可信号SG3の入力があるか否かを判別し(S1701)、発射許可信号SG3が入力されていれば(S1701:Yes)、発射制御信号αはゼロボルトであるか否か、即ち、発射制御信号αが出力されているか否かを判別する(S1702)。
発射制御信号αがゼロボルトでなければ、即ち、発射制御信号αが出力されていなければ(S1702:No)、発射制御信号αがゼロボルトに立ち下がった時、即ち、発射制御信号αが出力された時から602ms以上経過したか否かが判別される(S1703)。このS1703の処理で、発射制御信号αおよび球送り制御信号βの出力周期を602msに設定している。よって、発射制御信号αおよび球送り制御信号βは、602ms周期で入出力ポート205(図33参照)から発射制御装置400へ出力される(図12のS3参照)。
発射制御信号αがゼロボルトに立ち下がった時、即ち、発射制御信号αが出力された時から602ms以上経過していれば(S1703:Yes)、発射制御信号αおよび球送り制御信号βを立ち下げる周期、即ち、発射制御信号αおよび球送り制御信号βを出力する周期となっているので、発射制御信号αをゼロボルトにして(S1704)、球送り制御信号βをゼロボルトにする(S1705)。このS1704およびS1705の処理によって、発射制御信号αおよび球送り制御信号βが発射制御装置400へ出力される。S1705の処理後、S1708の処理に移行する。
一方、発射制御信号αがゼロボルトに立ち下がった時、即ち、発射制御信号αが出力された時から602ms以上経過していなければ(S1703:No)、発射制御信号αおよび球送り制御信号βを立ち下げる周期、即ち、発射制御信号αおよび球送り制御信号βを出力する周期ではないので、現在の発射制御信号αおよび球送り制御信号βの出力状態を保ったまま、次の処理であるS1708の処理に移行する。
S1701の処理で発射許可信号SG3が入力されていない場合(S1701:No)およびS1702の処理で発射制御信号αがゼロボルト、即ち、発射制御信号αが出力されている場合には(S1702:Yes)、発射制御信号αがゼロボルトに立ち下がった時、即ち、発射制御信号αが出力された時から12ms以上経過したか否かが判定される(S1706)。このS1706の処理で、発射制御信号αの出力時間を12msに設定している。よって、発射制御信号αは、12msの出力時間で入出力ポート205(図33参照)から発射制御装置400へ出力される(図12のS1参照)。
なお、発射許可信号SG3が入力されていない場合(S1701:No)にも、発射制御信号αがゼロボルトに立ち下がった時、即ち、発射制御信号αが出力された時から12ms以上経過したか否かが判定されるのは(S1706)、発射制御信号αがゼロボルトに立ち下がった時から12ms以上経過していないときに、発射許可信号SG3の入力が無くなっても、発射制御信号αの出力時間である12msの間は、発射制御信号αをゼロボルトに保つ、即ち、発射制御信号αの出力を継続するためである。このS1701とS1706の処理により、発射制御信号αがゼロボルトに立ち下がった時から12ms以上経過していないときに、遊技者が操作ハンドル51から手を離しても(発射許可信号SG3の入力が無くなっても)、発射制御信号αは出力時間である12msの間、正常に出力される(ゼロボルトに保たれる)。
発射制御信号αがゼロボルトに立ち下がった時、即ち、発射制御信号αが出力された時から12ms以上経過していれば(S1706:Yes)、発射制御信号αの出力時間である12msを経過しているので、発射制御信号αを5ボルトにする(S1707)。このS1707の処理により、発射制御信号αの出力が停止される。S1707の処理後、S1708の処理に移行する。
一方、発射制御信号αがゼロボルトに立ち下がった時、即ち、発射制御信号αが出力された時から12ms以上経過していなければ(S1706:No)、発射制御信号αの出力時間内であるので、発射制御信号αの出力状態を保ったまま、次の処理であるS1708の処理に移行する。
S1708の処理では、球送り制御信号βはゼロボルトであるか否か、即ち、球送り制御信号βが出力されているか否かを判別する(S1708)。球送り制御信号βがゼロボルトでない、即ち、球送り制御信号βが出力されていれば(S1708:Yes)、球送り制御信号βがゼロボルトに立ち下がった時、即ち、球送り制御信号βが出力された時から74ms以上経過したか否かが判定される(S1709)。このS1709の処理で、球送り制御信号βの出力時間を74msに設定している。よって、球送り制御信号βは、74msの出力時間で入出力ポート205(図33参照)から発射制御装置400へ出力される(図12のS2参照)。
なお、発射許可信号SG3が入力されていない場合(S1701:No)にも、S1706からS1708の処理が実行され、球送り制御信号βがゼロボルトに立ち下がった時、即ち、球送り制御信号βが出力された時から74ms以上経過したか否かが判定されるので(S1709)、球送り制御信号βがゼロボルトに立ち下がった時から74ms以上経過していないときに、発射許可信号SG3の入力が無くなっても、球送り制御信号βの出力時間である74msの間は、球送り制御信号βをゼロボルトに保つ、即ち、球送り制御信号βの出力を継続することができる。よって、球送り制御信号βがゼロボルトに立ち下がった時から74ms以上経過していないときに、遊技者が操作ハンドル51から手を離しても(発射許可信号SG3の入力が無くなっても)、球送り制御信号βは出力時間である74msの間、正常に出力される(ゼロボルトに保たれる)。
球送り制御信号βがゼロボルトに立ち下がった時、即ち、球送り制御信号βが出力された時から74ms以上経過していれば(S1709:Yes)、球送り制御信号βの出力時間である74msを経過しているので、球送り制御信号βを5ボルトにする(S1710)。このS1710の処理により、発射制御信号αの出力が停止される。S1710の処理後、この制御信号処理(S1502)を終了する。
S1708の処理で球送り制御信号βがゼロボルトでない場合、即ち、球送り制御信号βが出力されていない場合(S1708:No)および球送り制御信号βがゼロボルトに立ち下がった時、即ち、球送り制御信号βが出力された時から74ms以上経過していない場合には(S1709:No)、現在の球送り制御信号βの出力状態を保ったまま、この制御信号処理(S1502)を終了する。
この制御信号処理(S1502)によって、発射制御信号αおよび球送り制御信号βが入出力ポート205(図33参照)から発射制御装置400へ出力される。この発射制御信号αにより、発射ソレノイド142は、遊技領域へ向けて球を発射する。また、出力された球送り制御信号βにより、球送りソレノイド154は、発射ソレノイド142のプランジャ142aの先端を覆うキャップ142b(図5(b)および図6(b)参照)の前面に球を配置する。
以上説明したとおり、第3実施形態のパチンコ機によれば、操作ハンドル51の回動操作量に基づいて可変抵抗器VR1の抵抗値が変化することにより、可変抵抗器VR1に発生する直流電圧が変化する。MPU201は、この可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を、可変抵抗器VR2に発生している直流電圧に基づき、倍率決定テーブルメモリ202aに記憶された倍率決定テーブル(図39参照)を用いて決定し、その決定した正の実数倍する倍率を倍率メモリ203aに記憶させる。すると、倍率メモリ203aに記憶された正の実数倍する倍率により可変抵抗器VR1に発生している電圧がMPU201により正の実数倍される。また、MPU201は、この可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧に加えるオフセット電圧を、可変抵抗器VR3に発生した直流電圧に基づき、オフセット電圧決定テーブルメモリ202bに記憶されたオフセット電圧決定テーブル(図40参照)を用いて決定し、その決定したオフセット電圧をオフセット電圧メモリ203bに記憶させる。すると、MPU201は、オフセット電圧メモリ203bに記憶されたオフセット電圧を、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧に加えて発射印加電圧Eαを決定する。MPU201は、その決定された発射印加電圧Eαを入出力ポート205から発射制御装置400へ出力する。出力された発射印加電圧Eαは、発射制御装置400の電圧供給部304に入力され、電圧供給部304により、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度が制御される。
ここで、上記特開2000−202094号公報に示す通り、従来の球発射装置においては、ソレノイドによって打ち出される球の発射強度を調整する際には、第1調整摘み及び第2調整摘みを回動させてソレノイドを上下、前後に機械的に移動させることにより発射強度の調整を行っている。よって、遊技者等により遊技機への衝撃が発生した場合や第1調整摘み及び第2調整摘み等に経時変化による緩みが発生した場合には、第1調整摘み及び第2調整摘みの調整狂いが発生する。従って、ソレノイドの槌頭が球に衝突する位置がずれることにより、操作ハンドルの回動操作量に応じた規定の発射強度が発生しないという問題点があった。
これに対し、図42に示すように、第3実施形態のパチンコ機によれば、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整して正のオフセット電圧を加えた発射印加電圧Eαを発射制御装置400へ出力することができる。よって、可変抵抗器VR2によって操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を1.0倍とし、可変抵抗器VR3によってオフセット電圧を正の電圧とすることにより、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅(遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量が66度以上84度以下の範囲である場合に、その範囲幅である18度)を変更することなく、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を変更することができる。例えば、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量が66度以上84度以下の範囲である場合に、その範囲の中心値75度を、可変抵抗器VR2によって操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を1.0倍とし、可変抵抗器VR3によって正のオフセット電圧を調整することにより、中心値を66度とし、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量を57度以上75度以下の範囲とすることができる。
よって、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲が目標値に対して大きい方にシフトしている場合でも、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である例えば65度を含むように、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を調整することができる。
また、図43に示すように、第3実施形態のパチンコ機によれば、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整して負のオフセット電圧を加えた発射印加電圧Eαを発射制御装置400へ出力することができる。よって、可変抵抗器VR2によって操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を1.0倍とし、可変抵抗器VR3によってオフセット電圧を負の電圧とすることにより、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅(遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量が47度以上65度以下の範囲である場合に、その範囲幅である18度)を変更することなく、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を変更することができる。例えば、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量が47度以上65度以下の範囲である場合に、その範囲の中心値56度を、可変抵抗器VR2によって操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を1.0倍とし、可変抵抗器VR3によって負のオフセット電圧を調整することにより、中心値を66度とし、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量を57度以上75度以下の範囲とすることができる。
よって、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲が目標値に対して小さい方にシフトしている場合でも、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である例えば65度を含むように、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を調整することができる。
また、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生している電圧を、可変抵抗器VR2を調整して1.0より小さい倍率で実数倍することによって、操作ハンドル51の回動操作量に応じて、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の変化量(可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の最小値と最大値の差)を、可変抵抗器VR1に発生している電圧の変化量(可変抵抗器VR1に発生している電圧の最小値と最大値の差)と比較して小さくすることができる。即ち、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の傾き(可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の最小値と最大値とを結ぶ直線(図41(b)の傾き)を、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生している電圧の傾き(可変抵抗器VR1に発生している電圧の最小値と最大値とを結ぶ直線(図41(a)の傾き)と比較して、小さくすることができる。
ここで、発射印加電圧Eαは、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧によって調整されるので、電圧供給部304により発射ソレノイド142に印加される電圧E1の変化量(傾き)も小さくなる。遊技領域に球を打ち込むための発射ソレノイド142に印加する電圧E1は一定の範囲であるので(例えば約17.5ボルト以上約21.0ボルト以下(図44参照))、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の変化量(傾き)を小さくすることにより、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅を広げることができる(例えば遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量が66度以上84度以下の範囲でありその範囲幅18度を、23度以上77度以下の範囲としその範囲幅を54度に広げることができる(図44参照))。従って、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である例えば65度を含むように、その操作ハンドル51の操作量の範囲幅を調整することができる。
また、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を、広い範囲幅となるように変更することができる。即ち、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅を広げることができる。よって、遊技領域に球を打ち込むための発射強度を操作ハンドル51の回動操作量によって細かく調整することができる。
また、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生している電圧を、可変抵抗器VR2を調整して1.0より大きい倍率で正の実数倍することによって、操作ハンドル51の回動操作量に応じて、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の変化量(可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の最小値と最大値の差)を、可変抵抗器VR1に発生している電圧の変化量(可変抵抗器VR1に発生している電圧の最小値と最大値の差)と比較して大きくすることができる。
ここで、発射印加電圧Eαは、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧によって調整されるので、電圧供給部304により発射ソレノイド142に印加される電圧E1の変化量(傾き)も大きくなる。よって、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲を狭くしたい場合には、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍より大きい倍率で正の実数倍することによって、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲を狭くすることもできる。
ここで、上記特開2000−202094号公報に示す通り、従来の球発射装置においては、第1調整摘み及び第2調整摘みを回動させてソレノイドを上下、前後に機械的に移動させることにより発射強度の調整を行っているので、発射強度の調整の精度は第1調整摘み及び第2調整摘みに依存しており、操作ハンドルの回動操作量に応じた規定の発射強度の調整精度が低いという問題点があった。
しかし、第3実施形態のパチンコ機によれば、発射ソレノイド142で発射される球の発射強度を、可変抵抗器VR2に発生している直流電圧と、可変抵抗器VR3に発生している直流電圧とによって調整している。一般的に直流電圧は、細かく正確に調整し易く、経時変化に強い(狂い難い)性質を持っているので、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を細かく正確に調整できると共に、その調整を経時変化に強く(狂い難く)することができる。
また、第3実施形態のパチンコ機には、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を調整する可変抵抗器VR2が設けられているので、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を変更(微調整)することができる。ここで、入出力ポート205から発射制御装置400へ出力される発射印加電圧Eαが、入出力ポート205等の経時変化等により、最初に設定した値から変化する場合がある。この場合には、電圧供給部304により発射ソレノイド142に印加される電圧E1も変化するので、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲が最初に設定した範囲から変化してしまう。また、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅が最初に設定した範囲幅より小さくなる場合がある。
これらの場合に、入出力ポート205から発射制御装置400へ出力される発射印加電圧Eαを可変抵抗器VR2によって変更(微調整)することにより、入出力ポート205から発射制御装置400内の電圧供給部304へ出力される発射印加電圧Eαを変更(微調整)することができる。これにより、電圧供給部304によって発射ソレノイド142に印加される電圧E1を変更(微調整)し、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度を変更(微調整)することができる。従って、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を、最初に設定した範囲または最初に設定した範囲幅に変更(微調整)することができる。
また、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を可変抵抗器VR2を用いて変更している。一般的に可変抵抗器は、複雑な回路により構成される電源回路等と比較して、簡単な構成且つ安価である。従って、簡単な構成且つ安価な可変抵抗器VR2を用いて、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を微調整することができる。
また、主制御装置110内のMPU201によって、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍させている。よって、複雑な回路等を用いることなく、MPU201によって簡易に可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍することができる。
また、MPU201は、図35に示す立ち上げ処理のS1401の処理で読み込んだ可変抵抗器VR2に発生している直流電圧に基づいて、立ち上げ処理のS1402の処理で、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を決定している。よって、MPU201は、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を正確に決定することができる。
また、MPU201によって、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧にオフセット電圧を加えている。よって、複雑な回路等を用いることなく、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧にオフセット電圧を加えることができる。
また、MPU201は、図35に示す立ち上げ処理のS1403の処理で読み込んだ可変抵抗器VR3に発生している直流電圧に基づいて、立ち上げ処理のS1404の処理で、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を決定している。よって、MPU201は、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を正確に決定することができる。
また、第3実施形態のパチンコ機には、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を調整する可変抵抗器VR3が設けられているので、そのオフセット電圧を変更(微調整)することができる。ここで、オフセット電圧は、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えられるだけである。よって、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧の変化量を変えずに、その電圧値のみを変更(微調整)し、発射印加電圧Eαとすることができる。発射ソレノイド142により発射される球の発射強度は、この発射印加電圧Eαに基づいて定まる。よって、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を変更(微調整)することにより、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅を変えずに、その回動操作量の範囲のみを微調整することができる(例えば遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量が66度以上84度以下の範囲を、57度以上75度以下の範囲に変更することができる(図42参照))。
従って、発射ソレノイド142が発射する球の発射強度が例えば経時変化等により劣化し、操作ハンドル51の回動操作量を最初に設定した範囲より大きくしないと、遊技領域に球が打ち込まれなくなった場合でも、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を可変抵抗器VR3によって変更(微調整)することにより、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を、最初に設定した範囲に微調整することができる。
また、可変抵抗器VR3の抵抗値を変化させることにより、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を変更(微調整)することができる。これにより、入出力ポート205から電圧供給部304へ出力される発射印加電圧Eαを変更(微調整)することができる。よって、電圧供給部304により発射ソレノイド142に印加される電圧E1を変更(微調整)し、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度を変更(微調整)することができる。ここで、一般的に可変抵抗器は、複雑な回路により構成される電源回路等と比較して、簡単な構成且つ安価である。従って、簡単な構成且つ安価な可変抵抗器VR3を用いて、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を微調整することができる。
次に、図45から図48を参照して、第4実施形態のパチンコ機を説明する。第4実施形態のパチンコ機は、第2実施形態のパチンコ機の電気的構成を変更したものである。第2実施形態では、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を電子回路を用いた電圧変動調整部301、加算電圧調整部302および加算回路部303によって調整し、更に、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(第4実施形態のパチンコ機では105度)より大きくなった場合には、右打ち球を確実に発射すると共に、右打ち球の発射強度を一定とすることを電子回路を用いたハンドル監視部307、電圧上昇部308およびリミッタ部309で行っていた。第4実施形態のパチンコ機では、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を主制御装置110で実行される立ち上げ処理(図35参照)および発射制御処理(図46参照)によって調整し、更に、操作ハンドル51の回動操作量が規定値より大きくなった場合には、右打ち球を確実に発射すると共に、右打ち球の発射強度を一定とすることを主制御装置110で実行される発射制御処理(図46参照)によって行う。
この第4実施形態のパチンコ機によれば、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を広く調整することができる(図48(a)参照)。一方、場合によっては、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を狭く調整することができる。更には、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(第4実施形態のパチンコ機では105度)より大きくなった場合には、右打ち球を確実に発射することができると共に、右打ち球の発射強度を一定とすることができる。
図45は、第4実施形態のパチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。なお、第4実施形態のパチンコ機は、第3実施形態のパチンコ機のROM202内に、監視メモリ202cとリミット値メモリ202dを設けたものである。よって、図33で前述した第3実施形態のパチンコ機と同一の部分には同一の番号を付してその説明は省略し、第3実施形態のパチンコ機と異なる部分についてのみ説明する。
監視メモリ202cは、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(第4実施形態のパチンコ機では105度)より大きくなったこと、即ち、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧が規定値より大きくなったことをMPU201が検出するために、電圧としての規定値を記憶するメモリである。MPU201は、後述する図46に示す発射制御処理のS1807の処理で、監視メモリ202cに記憶された規定値と操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧とを比較し、その可変抵抗器VR1に発生している電圧が監視メモリ202cに記憶された規定値以下か否かを判別する。この判別により、MPU201は、操作ハンドル51の回動操作量が規定値より大きくなったことを判別することができる。
リミット値メモリ202dは、入出力ポート205から発射制御装置400へ出力される発射印加電圧Eαが所定値を超えないように電圧値を制限する電圧値としての制限値を記憶するメモリである。MPU201は、後述する図46に示す発射制御処理のS1807の処理で、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(第4実施形態のパチンコ機では105度)より大きくなったと判別した場合には、図46に示す発射制御処理のS1811の処理で、発射印加電圧Eαをリミット値メモリ202dに記憶された制限値に制限する。この電圧値の制限により、操作ハンドル51の回動操作量が規定値より大きくなった場合には、右打ち球を確実に発射することができると共に、右打ち球の発射強度を一定とすることができる。
倍率メモリ203aおよびオフセット電圧メモリ203bは、第3実施形態のパチンコ機と同一の構成であるが、倍率メモリ203aおよびオフセット電圧メモリ203bのそれぞれに各値を記憶させるタイミングが異なるので、そのタイミングのみ説明する。
倍率メモリ203aについて説明する。操作つまみ122aの可変抵抗器VR2に直流電圧が発生し、その発生した直流電圧が、後述する図46に示す発射制御処理のS1802の処理で主制御装置110内のMPU201に読み込まれると、その読み込まれた直流電圧に応じて、MPU201は、図46に示す発射制御処理のS1803の処理で、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を倍率決定テーブルメモリ202aに記憶された倍率決定テーブルによって決定する。この発射制御処理のS1803の処理により、決定された正の実数倍する倍率が倍率メモリ203aに記憶される。
オフセット電圧メモリ203bについて説明する。操作つまみ122bの可変抵抗器VR3に直流電圧が発生すると、その発生した直流電圧が、後述する図46に示す発射制御処理のS1804の処理で主制御装置110内のMPU201に読み込まれると、その読み込まれた直流電圧に応じて、MPU201は、図46に示す発射制御処理のS1805の処理で、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧をオフセット電圧決定テーブルメモリ202bに記憶されたオフセット電圧決定テーブルによって決定する。この発射制御処理のS1805の処理により、決定されたオフセット電圧がオフセット電圧メモリ203bに記憶される。
次に、図46を参照して、第4実施形態のパチンコ機の主制御装置110内のMPU201により実行される発射制御処理(S1501)について説明する。図46は、第4実施形態のパチンコ機の発射制御処理のフローチャートを示した図である。第4実施形態のパチンコ機の発射制御処理は、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を決定する処理、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を決定する処理および発射印加電圧Eαを発射制御装置400に出力する処理である。なお、この第4実施形態のパチンコ機の発射制御処理(S1501)は、前述した図36に示すタイマ割込処理で実行される処理である。
第4実施形態のパチンコ機の発射制御処理(S1501)では、まず発射制御装置400から出力される発射許可信号SG3の入力があるか否かを判別し(S1801)、発射許可信号SG3が入力されていなければ(S1601:No)、この発射制御処理(S1501)を終了する。
一方、発射許可信号SG3が入力されていれば(S1601:Yes)、操作つまみ122aの可変抵抗器VR2に発生している直流電圧を読み込み(S1802)、読み込んだ可変抵抗器VR2に発生している直流電圧を用いて、倍率決定テーブルメモリ202aに記憶された倍率決定テーブルから、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を決定し、倍率メモリ203aに記憶する(S1803)。
このように、第4実施形態のパチンコ機のタイマ割込処理(図36参照)で実行される発射制御処理(S1501)において、MPU201は、可変抵抗器VR2に発生している直流電圧を読み込み(S1802)、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を決定するので(S1803)、正の実数倍する倍率をタイマ割込処理が実行される毎(2ms毎)に決定することができる。よって、操作ハンドル51を回動操作して発射ソレノイド142によって発射される球の発射強度を確認しながら、可変抵抗器VR2を調整して球の発射強度を調整することができる。
S1803の処理実行後、操作つまみ122bの可変抵抗器VR3に発生している直流電圧を読み込み(S1804)、読み込んだ可変抵抗器VR3に発生している直流電圧を用いて、オフセット電圧決定テーブルメモリ202bに記憶されたオフセット電圧決定テーブルから、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を決定し、オフセット電圧メモリ203bに記憶する(S1805)。
このように、第4実施形態のパチンコ機のタイマ割込処理(図36参照)で実行される発射制御処理(S1501)において、MPU201は、可変抵抗器VR3に発生している直流電圧を読み込み(S1804)、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を決定するので(S1805)、オフセット電圧をタイマ割込処理が実行される毎(2ms毎)に決定することができる。よって、操作ハンドル51を回動操作して発射ソレノイド142によって発射される球の発射強度を確認しながら、可変抵抗器VR3を調整して球の発射強度を調整することができる。
S1805の処理実行後、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を読み込み(S1806)、読み込んだ可変抵抗器VR1に発生している電圧は、監視メモリ202cの規定値以下か否か、即ち、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(第4実施の形態のパチンコ機では105度)以下か否かが判別される(S1807)。
読み込んだ可変抵抗器VR1に発生している電圧は、監視メモリ202cの規定値以下、即ち、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(第4実施の形態のパチンコ機では105度)以下であれば(S1807:No)、倍率メモリ203aに記憶された正の実数倍する倍率に基づいて、S1806の処理で読み込んだ可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する(S1808)。
S1808の処理実行後、オフセット電圧メモリ203bに記憶されたオフセット電圧に基づいて、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧にオフセット電圧を加え(S1809)、そのオフセット電圧を加えた電圧を発射印加電圧Eαとして発射制御装置400に出力し(S1810)、この発射制御処理(S1501)を終了する。このように、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(第4実施の形態のパチンコ機では105度)以下である場合には、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍し、その正の実数倍した電圧にオフセット電圧を加えて発射印加電圧Eαとし、その発射印加電圧Eαを発射制御装置400に出力する。
一方、S1807の処理で、読み込んだ可変抵抗器VR1に発生している電圧は、監視メモリ202cの規定値より大きい、即ち、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(第4実施の形態のパチンコ機では105度)より大きければ(S1807:Yes)、発射印加電圧Eαの電圧をリミット値メモリ202dの制限値に設定し、発射制御装置400に出力する(S1811)。このS1811の処理により、発射制御装置400へ出力される発射印加電圧Eαの電圧値がリミット値メモリ202dの制限値に制限されるので、操作ハンドル51の回動操作量が規定値より大きくなった場合には、右打ち球を確実に発射することができると共に、右打ち球の発射強度を一定とすることができる。
この第4実施形態のパチンコ機の発射制御処理(S1501)により、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(第4実施の形態のパチンコ機では105度)以下である場合には、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍し、その正の実数倍した電圧にオフセット電圧を加えて発射印加電圧Eαとすることで、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を広く調整することができると共に、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を狭く調整することができる。
また、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(第4実施の形態のパチンコ機では105度)より大きくなった場合には、発射制御装置400へ出力される発射印加電圧Eαの電圧値がリミット値メモリ202dの制限値に制限されるので、右打ち球を確実に発射することができると共に、右打ち球の発射強度を一定とすることができる。
次に、図47を参照して、第4実施形態のパチンコ機の発射制御処理(S1501)による電圧の変化を説明する。図47は、図46に示す発射制御処理(S1501)が実行された際の各電圧の変化を示した図である。なお、図47においては、倍率メモリ203aに記憶された正の実数倍する倍率を、約0.29としている。また、オフセット電圧メモリ203bに記憶されたオフセット電圧を、約2.47ボルトとしている。また、監視メモリ202cの規定値を約3.85ボルト(操作ハンドル51の回動操作量が105度のときに操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生する直流電圧)とし、リミット値メモリ202dの制限値を約3.85ボルトとしている。
図47は、横軸を操作ハンドル51の回動操作量とし、縦軸を電圧としている。図47に示すように、操作ハンドル51の回動操作量は、最小値ゼロ度から最大値120度までに設定されており、操作ハンドル51の回動操作によって、(a)に示すように、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1(図45参照)に発生する直流電圧は約0.7ボルトから約4.30ボルトまでの変化となり、その変化量は約3.60ボルトとなっている。
操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧は、監視メモリ202cの規定値以下である、即ち、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(第4実施の形態のパチンコ機では105度)以下である場合には、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生する直流電圧が、図46に示す発射制御処理(S1501)のS1806の処理でMPU201に読み込まれ、該発射制御処理のS1808の処理で、倍率メモリ203aに記憶された正の実数倍する倍率(第4実施形態のパチンコ機では、約0.29)に基づいて、MPU201が可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する。
すると、(b)に示すように、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧は約0.20ボルトから約1.15ボルトまでの変化となり、その変化量は約0.95ボルトとなる。よって、可変抵抗器VR1に発生している電圧を1.0より小さい倍率で正の実数倍することにより、可変抵抗器VR1に発生する直流電圧と比較して、電圧の変化量を少なくすることができる。
なお、第4実施形態のパチンコ機では、倍率メモリ203aに記憶された正の実数倍する倍率は、約0.29であるが、倍率メモリ203aに記憶された正の実数倍する倍率を例えば1.0より大きい倍率の約1.1にすると、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧は約0.77ボルトから約4.73ボルトまでの変化となり、その変化量は約3.96ボルトとなる。よって、可変抵抗器VR1に発生している電圧を1.0より大きい倍率で正の実数倍することにより、可変抵抗器VR1に発生する直流電圧と比較して、電圧の変化量を大きくすることができる。
該発射制御処理のS1809の処理で、オフセット電圧メモリ203bに記憶されたオフセット電圧(第4実施形態のパチンコ機では、約2.47ボルト)に基づいて、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧にオフセット電圧を加えると、その電圧は、発射印加電圧Eαとなる。発射印加電圧Eαは、(c)に示すように、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧が監視メモリ202cの規定値以下である、即ち、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(第4実施形態のパチンコ機では105度)以下である場合には、約2.67ボルトから約3.47ボルト(操作ハンドル51の回動操作量105度のとき)までの変化となり、その変化量は、約0.80ボルトとなる。ここで、(b)に示すように、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の変化量は、約0.20ボルトから約1.00ボルト(操作ハンドル51の回動操作量105度のとき)の変化であり、その変化量は約0.80ボルトである。
よって、操作ハンドル51の回動操作量が規定値以下である場合には、(c)に示す可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧にオフセット電圧を加えた電圧(発射印加電圧Eα)の変化量は、(b)に示す可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の変化量と同じである。従って、操作ハンドル51の回動操作量が規定値以下である場合には、オフセット電圧により、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の変化量を変えることなく、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の電圧値を大きくすることができる。
なお、第4実施形態のパチンコ機では、オフセット電圧メモリ203bに記憶されたオフセット電圧は、約2.47ボルトであるが、オフセット電圧メモリ203bに記憶されたオフセット電圧を例えば−0.20ボルトにすると、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧は約ゼロボルトから約0.95ボルトまでの変化となる。よって、オフセット電圧をマイナスにすれば、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の変化量を変えることなく、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の電圧値を小さくすることができる。
操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧が、監視メモリ202cの規定値より大きい、即ち、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(第4実施形態のパチンコ機では105度)より大きい場合には、図46に示す発射制御処理(S1501)のS1811の処理で、発射印加電圧Eαの電圧がリミット値メモリ202dの制限値である約3.85ボルトに設定される。
よって、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(第4実施形態のパチンコ機では105度)より大きい場合には、(c)に示すように、発射印加電圧Eαを約3.85ボルトの一定電圧に制限することができる。
次に、図48を参照して、図45に示す第4実施形態のパチンコ機の可変抵抗器VR2を調整して操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を1.0倍より小さい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加え、更に、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1の直流電圧を監視した場合の発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecの変化)について説明する。図48は、可変抵抗器VR2を調整して操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を1.0倍より小さい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加え、更に、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1の直流電圧を監視した場合の発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecの変化)を示した図である。なお、図48では、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化を明確にするために、次の条件としている。
可変抵抗器VR2を調整して操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を1.0倍より小さい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加え、更に、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1の直流電圧を監視した場合(図48(a))と、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3によるオフセット電圧を加えず(オフセット電圧をゼロとし)、更に、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1の直流電圧を監視しない場合(図48(b))とを比較している。
なお、図48(b)に示す発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化は、図42(b)に示す発射ソレノイド142に印加される電圧E1(操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を、そのまま発射制御装置400に入力される発射印加電圧Eαとした場合)の最大値の変化と同一である。よって、この比較により、第4実施形態のパチンコ機の発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ecの変化)が分かる。
図48は、図42、図43および図44と同様に、横軸を操作ハンドル51の回動操作量とし、縦軸を発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値(コンデンサCD2に印加される直流電圧Ec)としている。
図48(b)に示すように、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3によるオフセット電圧を加えず(オフセット電圧をゼロとした)、更に、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1の電圧を監視しない場合には、操作ハンドル51の回動操作量をゼロ度から120度に変化させた場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値は約4.5ボルトから約28.5ボルトまで変化している。また、ファール球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度から66度未満、右打ち球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量が84度より大きく120度までとなっている。従って、入賞口等が配設される遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量は、66度以上84度以下となっており、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度が、上記の操作ハンドル51の回動操作量の範囲(66度以上84度以下)に含まれていない。また、本来、球の発射強度を細かく調整する必要のある、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲は66度以上84度以下となっており、その範囲の幅は18度となっている。
一方、図48(a)に示すように、可変抵抗器VR2を調整して操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を1.0倍より小さい倍率(第4実施形態のパチンコ機では、約0.29)で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加え、更に、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1の直流電圧を監視した場合には、操作ハンドル51の回動操作量をゼロ度から120度に変化させた場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値は約17.1ボルトから約25.0ボルトまで変化している。その場合、ファール球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量がゼロ度から19度未満、右打ち球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きく120度までとなっている。従って、入賞口等が配設される遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量は、19度以上105度以下となっている。
よって、可変抵抗器VR2を調整して操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を1.0倍より小さい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加え、更に、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1の直流電圧を監視した場合には、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である65度を含むように、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を調整することができる。
更には、図48(a)に示すように、可変抵抗器VR2を調整して操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を1.0倍より小さい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加え、更に、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1の直流電圧を監視した場合には、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲は19度以上105度以下となっており、その範囲の幅は86度となっている。
よって、図48(b)の場合における、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅である18度と比較して、図48(a)の場合には、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅が68度増加している。従って、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍し、その1.0倍した電圧に可変抵抗器VR3によるオフセット電圧を加えず(オフセット電圧をゼロとした)、更に、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1の電圧を監視しない場合(図48(b))と比較して、可変抵抗器VR2を調整して操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を1.0倍より小さい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加え、更に、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1の直流電圧を監視した場合には(図48(a))、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲が広がるので、遊技領域に球を打ち込むための球の発射強度を細かく調整することができる。
また、可変抵抗器VR2を調整して操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を1.0倍より小さい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加え、更に、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1の直流電圧を監視した場合には(図48(a))、右打ち球となる範囲は操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きく120度までとなっているが、このときに発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を、確実に右打ち球を発射することができる電圧値である約25.0ボルトまで上昇させると共に、その電圧値を約25.0ボルトで制限している。よって、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、右打ち球を確実に発射できる。
また、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、操作ハンドル51の回動操作量を必要以上に増加させても、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が約25.0ボルトに制限される。よって、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が過電圧となることを防止できるので、発射ソレノイド142から発射された球が当たる返しゴム69等の損傷を防止することができる。
また、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値である約25.0ボルトは、発射ソレノイドの絶対最大定格の電圧値未満に設定されている。よって、操作ハンドル51の回動操作量を必要以上に増加させても、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が絶対最大定格を超えることがないので、発射ソレノイド142の損傷を防止することができる。
以上説明したとおり、第4実施形態のパチンコ機によれば、操作ハンドル51の回動操作量に基づいて可変抵抗器VR1の抵抗値が変化することにより、可変抵抗器VR1に発生する直流電圧が変化する。MPU201は、この可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を、可変抵抗器VR2に発生した直流電圧に基づき、倍率決定テーブルメモリ202aに記憶された倍率決定テーブル(図39参照)を用いて決定し、その決定した正の実数倍する倍率を倍率メモリ203aに記憶させる。すると、倍率メモリ203aに記憶された正の実数倍する倍率により可変抵抗器VR1に発生している電圧がMPU201により正の実数倍される。また、MPU201は、この可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧に加えるオフセット電圧を、可変抵抗器VR3に発生した直流電圧に基づき、オフセット電圧決定テーブルメモリ202bに記憶されたオフセット電圧決定テーブル(図40参照)を用いて決定し、その決定したオフセット電圧をオフセット電圧メモリ203bに記憶させる。すると、MPU201は、オフセット電圧メモリ203bに記憶されたオフセット電圧を、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧に加えて発射印加電圧Eαを決定する。MPU201は、その決定された発射印加電圧Eαを発射制御装置400へ出力する。出力された発射印加電圧Eαは、発射制御装置400の電圧供給部304に入力され、電圧供給部304により、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度が制御される。
第4実施形態のパチンコ機によれば、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整して正のオフセット電圧を加えた発射印加電圧Eαを発射制御装置400へ出力することができる。よって、可変抵抗器VR2によって操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を1.0倍とし、可変抵抗器VR3によってオフセット電圧を正の電圧とすることにより、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅を変更することなく、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を変更することができる。
よって、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲が目標値に対して大きい方にシフトしている場合でも、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である例えば65度を含むように、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を調整することができる。
また、第4実施形態のパチンコ機によれば、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整して負のオフセット電圧を加えた発射印加電圧Eαを発射制御装置へ出力することができる。よって、可変抵抗器VR2によって操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を1.0倍とし、可変抵抗器VR3によってオフセット電圧を負の電圧とすることにより、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅を変更することなく、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を変更することができる。
よって、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲が目標値に対して小さい方にシフトしている場合でも、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である例えば65度を含むように、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を調整することができる。
また、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生している電圧を、可変抵抗器VR2を調整して1.0より小さい倍率で正の実数倍することによって、操作ハンドル51の回動操作量に応じて、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の変化量(可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の最小値と最大値の差)を、可変抵抗器VR1に発生している電圧の変化量(可変抵抗器VR1に発生している電圧の最小値と最大値の差)と比較して小さくすることができる。即ち、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の傾き(可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の最小値と最大値とを結ぶ直線(図47(b)の傾き)を、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生している電圧の傾き(可変抵抗器VR1に発生している電圧の最小値と最大値とを結ぶ直線(図47(a)の傾き)と比較して、小さくすることができる。
ここで、発射印加電圧Eαは、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧によって調整されるので、電圧供給部304により発射ソレノイド142に印加される電圧E1の変化量(傾き)も小さくなる。遊技領域に球を打ち込むための発射ソレノイド142に印加する電圧E1は一定の範囲であるので(例えば約17.5ボルト以上約21.0ボルト以下(図48参照))、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の変化量(傾き)を小さくすることにより、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅を広げることができる(例えば遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量が66度以上84度以下の範囲でありその範囲幅18度を、19度以上105度以下の範囲としその範囲幅を86度に広げることができる(図48参照))。従って、操作ハンドル51の回動操作量の目標値である例えば65度を含むように、その操作ハンドル51の操作量の範囲幅を調整することができる。
また、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を、広い範囲幅となるように変更することができる。即ち、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅を広げることができる。よって、遊技領域に球を打ち込むための発射強度を操作ハンドル51の回動操作量によって細かく調整することができる。
また、操作ハンドル51の回動操作量に応じて可変抵抗器VR1に発生している電圧を、可変抵抗器VR2を調整して1.0より大きい倍率で正の実数倍することによって、操作ハンドル51の回動操作量に応じて、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の変化量(可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧の最小値と最大値の差)を、可変抵抗器VR1に発生している電圧の変化量(可変抵抗器VR1に発生している電圧の最小値と最大値の差)と比較して大きくすることができる。
ここで、発射印加電圧Eαは、可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧によって調整されるので、電圧供給部304により発射ソレノイド142に印加される電圧E1の変化量(傾き)も大きくなる。よって、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲を狭くしたい場合には、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を可変抵抗器VR2を調整して1.0倍より大きい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加えれば良い。この調整により、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲を狭くすることもできる。
また、発射ソレノイド142で発射される球の発射強度を、可変抵抗器VR2に発生している直流電圧と、可変抵抗器VR3に発生している直流電圧とによって調整している。一般的に直流電圧は、細かく正確に調整し易く、経時変化に強い(狂い難い)性質を持っているので、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を細かく正確に調整できると共に、その調整を経時変化に強く(狂い難く)することができる。
また、第4実施形態のパチンコ機には、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を調整する可変抵抗器VR2が設けられているので、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を変更(微調整)することができる。ここで、入出力ポート205から発射制御装置400へ出力される発射印加電圧Eαが、入出力ポート205等の経時変化等により、最初に設定した値から変化する場合がある。この場合には、電圧供給部304により発射ソレノイド142に印加される電圧E1も変化するので、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲が最初に設定した範囲から変化してしまう。また、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅が最初に設定した範囲幅より小さくなる場合がある。
これらの場合に、入出力ポート205から発射制御装置400へ出力される発射印加電圧Eαを可変抵抗器VR2によって変更(微調整)することにより、入出力ポート205から電圧供給部304へ出力される発射印加電圧Eαを変更(微調整)することができる。これにより、電圧供給部304によって発射ソレノイド142に印加される電圧E1を変更(微調整)し、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度を変更(微調整)することができる。従って、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を、最初に設定した範囲または最初に設定した範囲幅に変更(微調整)することができる。
また、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を可変抵抗器VR2を用いて変更している。一般的に可変抵抗器は、複雑な回路により構成される電源回路等と比較して、簡単な構成且つ安価である。従って、簡単な構成且つ安価な可変抵抗器VR2を用いて、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を微調整することができる。
また、MPU201によって、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍させている。よって、複雑な回路等を用いることなく簡易に可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍することができる。
また、MPU201は、図46に示す発射制御処理のS1802の処理で読み込んだ可変抵抗器VR2に発生している直流電圧に基づいて、発射制御処理のS1803の処理で、倍率決定テーブルメモリ202aに記憶された倍率決定テーブルを用いて可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を決定している。よって、MPU201は、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を正確に決定することができる。
また、MPU201によって、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧にオフセット電圧を加えている。よって、複雑な回路等を用いることなく、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧にオフセット電圧を加えることができる。
また、MPU201は、図46に示す発射制御処理のS1805の処理で読み込んだ可変抵抗器VR3に発生している直流電圧に基づいて、発射制御処理のS1806の処理で、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧をオフセット電圧決定テーブルメモリ202bに記憶されたオフセット電圧決定テーブルを用いて決定している。よって、MPU201は、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を正確に決定することができる。
また、第4実施形態のパチンコ機には、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を調整する可変抵抗器VR3が設けられているので、そのオフセット電圧を変更(微調整)することができる。このオフセット電圧は、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えられるだけである。よって、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧の変化量を変えずに、発射印加電圧Eαの電圧値のみを変更(微調整)することができる。ここで、発射ソレノイド142により発射される球の発射強度は、この発射印加電圧Eαに基づいて定まる。よって、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を変更(微調整)することにより、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅を変えずに、その回動操作量の範囲のみを微調整することができる。従って、発射ソレノイド142が発射する球の発射強度が例えば経時変化等により劣化し、操作ハンドル51の回動操作量を最初に設定した範囲より大きくしないと、遊技領域に球が打ち込まれなくなった場合でも、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を可変抵抗器VR3によって変更(微調整)することにより、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を、最初に設定した範囲に微調整することができる。
また、可変抵抗器VR3の抵抗値を変化させることにより、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を変更(微調整)することができる。これにより、入出力ポート205から発射制御装置400内の電圧供給部304へ出力される発射印加電圧Eαを変更(微調整)することができる。よって、電圧供給部304により発射ソレノイド142に印加される電圧E1を変更(微調整)し、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度を変更(微調整)することができる。ここで、一般的に可変抵抗器は、複雑な回路により構成される電源回路等と比較して、簡単な構成且つ安価である。従って、簡単な構成且つ安価な可変抵抗器VR3を用いて、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲またはその範囲幅を微調整することができる。
また、第4実施形態のパチンコ機によれば、MPU201は、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧と、監視メモリ202cに記憶された規定値である3.85ボルト(操作ハンドル51の回動操作量が105度のときに操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生する直流電圧)とを比較する。そして、MPU201によって操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きいことが検出されると、MPU201は、発射印加電圧Eαを約3.85ボルトに上昇させる。ここで、発射印加電圧Eαは発射制御装置400内の電圧供給部304に入力される電圧であるので、電圧供給部304により発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を、確実に右打ち球を発射することができる電圧値である約25.0ボルトまで上昇させることができる。よって、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度を、正確且つ安定して切り換えることができる。
また、MPU201は、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合の検出を、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を検出することで実行している。一般的に直流電圧の検出は、正確であり、経時変化に強い(狂い難い)性質を持っている。よって、MPU201は、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合を正確に検出できると共に、その検出を経時変化に強く(狂い難く)することができる。
また、MPU201は、正確且つ安定して動作する。よって、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、MPU201は、入出力ポート205から出力され発射制御装置400内の電圧供給部304に入力される発射印加電圧Eαを約3.85ボルトに正確且つ安定して切り換えることができる。従って、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、発射ソレノイド142から発射される球の発射強度を正確且つ安定して切り換えることができる。
ここで、上記特開2000−202094号公報に示す通り、従来の球発射装置においては、第1調整摘み及び第2調整摘みの調整狂いが発生し、ソレノイドの槌頭が球に衝突する位置がずれることにより球の発射強度が弱まり、操作ハンドルの操作量を最大値としても、ソレノイドによって発射された球が流下する遊技領域の右端に配設される例えば返しゴム(図2参照)に球を当てることができず、正常な遊技を行うことができないという問題点があった。
一方、第4実施形態のパチンコ機によれば、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合は、MPU201は、発射印加電圧Eαを約3.85ボルトに上昇させる。ここで、約3.85ボルトに上昇された発射印加電圧Eαは、発射ソレノイド142から発射口68aを介して発射された球が、レール62に沿って移動し、返しゴム69に到達する発射強度であるように設定されている。即ち、発射制御装置400内の電圧供給部304に入力される発射印加電圧Eαが約3.85ボルトとなった場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が、確実に右打ち球を発射することができる電圧値である約25.0ボルトとなるように設定されている。よって、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、発射ソレノイド142から遊技領域へ発射された球を、レール62に沿わせて返しゴム69に確実に当てることができ、正常な遊技を確実に行うことができる。
また、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合は、操作ハンドル51の回動操作量を必要以上に増加させても、リミット値メモリ202dに記憶された制限値(約3.85ボルト)によって、MPU201は、発射制御装置400内の電圧供給部304に入力される発射印加電圧Eαを一定値である約3.85ボルトに制限する。電圧供給部304に入力される発射印加電圧Eαを一定値である約3.85ボルトに制限すると、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が、約25.0ボルトに制限される。よって、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が過電圧となることを防止できるので、発射ソレノイド142から発射された球が当たる返しゴム69等の損傷を防止することができる。
また、リミット値メモリ202dに記憶された制限値(約3.85ボルト)に基づき、MPU201によって制限される発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値である約25.0ボルトは、発射ソレノイドの絶対最大定格の電圧値未満に設定されている。よって、操作ハンドル51の回動操作量を必要以上に増加させても、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が発射ソレノイドの絶対最大定格を超えることがないので、発射ソレノイド142の損傷を防止することができる。
以上、各実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、各実施の形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
第1実施形態のパチンコ機は、加算回路部303の抵抗R2に入力する直流電圧を電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって調整可能に構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、可変抵抗器VR2に代えて、抵抗値が固定された固定抵抗を用いても良い。この場合には、可変抵抗器VR2によって変更可能であった遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅(遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の最小値と遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の最大値との差)を調整することができなくなるだけで、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅は当然に広くすることができる。
また、第1実施形態のパチンコ機は、加算回路部303の抵抗R3に入力する直流電圧を加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって調整可能に構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、可変抵抗器VR3に代えて、抵抗値が固定された固定抵抗を用いても良い。この場合には、可変抵抗器VR3によって変更可能であった遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を調整することができなくなるだけで、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲は当然に変更することができる。
また、第1実施形態のパチンコ機は、加算回路部303の抵抗R2に入力する直流電圧を電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって調整可能に構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生した直流電圧を加算回路部303の抵抗R2に入力するように構成しても良い。この場合には、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅は変更することができないが、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって加算回路部303の抵抗R3に入力する直流電圧を調整することにより、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲は調整することができる。
また、第1実施形態のパチンコ機は、加算回路部303の抵抗R3に入力する直流電圧を加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって調整可能に構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、加算電圧調整部302を削除し、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2に発生した直流電圧を電圧調整部304のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に直接入力しても良い。この場合には、遊技領域に球を打ち込むための操作ハンドル51の回動操作量の範囲は変更することができないが、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって電圧調整部304のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力する直流電圧を調整することにより、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅は調整することができる。
また、第1実施形態のパチンコ機には、第2実施形態のパチンコ機に配設されていたリミッタ部309が設けられていなかったが、必ずしもこれに限定されるものではなく、第1実施形態のパチンコ機にリミッタ部309を設けても良い。この場合には、リミッタ部309のダイオードD4のアノード端子と抵抗14の他端とを第1実施形態のパチンコ機の電圧供給部304のオペアンプOP3のプラス入力端子(非反転入力端子)に接続する。そして、リミッタ部304のオペアンプOP6のプラス入力端子(非反転入力端子)には、3.85ボルトの直流電圧を出力する電源を接続すれば良い。これにより、操作ハンドル51の回動操作によって変化する発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値をリミッタ部309で25.0ボルトの一定電圧にすることができる。
なお、リミッタ部304のオペアンプOP6のプラス入力端子(非反転入力端子)に接続する電源の直流電圧を3.85ボルトより小さくすることにより、操作ハンドル51の回動操作によって変化する発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を25.0ボルトより小さくすることができる。一方、リミッタ部304のオペアンプOP6のプラス入力端子(非反転入力端子)に接続する電源の直流電圧を3.85ボルトより大きくすることにより、操作ハンドル51の回動操作によって変化する発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を25.0ボルトより大きくすることができる。
また、第1実施形態のパチンコ機には、ハンドル監視部307と電圧上昇部308とが設けられていなかったが、必ずしもこれに限定されるものではなく、第2実施形態に設けられたハンドル監視部307と電圧上昇部308とを第1実施形態の発射制御装置300に設けても良い。この場合には、例えば加算回路部303のオペアンプOP2のプラス入力端子(非反転入力端子)に抵抗R2および抵抗R3と並列に抵抗R2および抵抗R3と同じ抵抗値である固定抵抗の一端を接続し、その固定抵抗の他端に電圧上昇部308のオペアンプOP5の出力端子を接続する。そして、ハンドル監視部307のコンパレータOP4のマイナス入力端子(反転入力端子)を電圧変動調整部301のオペアンプOP1のプラス入力端子(非反転入力端子)に接続する。この構成により、加算回路部303のオペアンプOP2の出力端子からは、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって分圧された直流電圧と、加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3に発生した直流電圧と、電圧上昇部308のオペアンプOP5の出力端子に発生した直流電圧とが足し合わされた直流電圧が出力される。よって、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合は、電圧昇圧部308のオペアンプOP5から加算回路部303の固定抵抗に入力される直流電圧を約2.45ボルトから約4.90ボルトに切り換える。ここで、加算回路部303の抵抗R3に入力される直流電圧が約4.90ボルトとなった場合に、第2電圧供給部310に入力される直流電圧は、発射ソレノイド142から発射口68aを介して発射された球が、レール62に沿って移動し、返しゴム69に到達する発射強度であるように設定されている。即ち、加算回路部303の抵抗R3に入力される直流電圧が約4.90ボルトとなった場合に、第2電圧供給部310に入力される直流電圧は、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が、確実に右打ち球を発射することができる電圧値である約25.0ボルトとなるように設定されている。よって、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、発射ソレノイド142から遊技領域へ発射された球を、レール62に沿わせて返しゴム69に確実に当てることができ、正常な遊技を確実に行うことができる。
また、各実施の形態のパチンコ機は、加算回路部303の抵抗R2に入力する直流電圧を電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって発生させ、加算回路部303の抵抗R3に入力する直流電圧を加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3によって発生させたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2および加算電圧調整部302の可変抵抗器VR3を抵抗値が固定された抵抗に代えて、加算回路部303の抵抗R2に入力する直流電圧および加算回路部303の抵抗R3に入力する直流電圧を発生させても良い。抵抗値が固定された抵抗を用いて、加算回路部303の抵抗R2に入力する直流電圧および加算回路部303の抵抗R3に入力する直流電圧を発生させた場合には、抵抗値が固定されているので、加算回路部303の抵抗R2に入力する直流電圧および加算回路部303の抵抗R3に入力する直流電圧を再調整することはできないが、一般的に、可変抵抗器より抵抗値が固定された抵抗の方が安価であるので、発射制御装置112および発射制御装置300のコストを抑制することができる。
また、各実施の形態のパチンコ機は、発射制御装置112に入力される発射制御信号αおよび球送り制御信号βを主制御装置110の入出力ポート205から出力するように構成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、発射制御装置112に入力される発射制御信号αおよび球送り制御信号βを、払出制御装置111の入出力ポート215または音声ランプ制御装置113の入出力ポート225から発射制御装置112に出力するように構成しても良い。
また、各実施の形態のパチンコ機は、信号変換回路241は払出制御装置111に設けられたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、信号変換回路241を発射制御装置112に設けるようにしても良い。この場合には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、信号変換回路241から出力される発射許可信号SG3は、発射制御装置112内に設けられる信号変換回路241から入出力ポート205に出力され、主制御装置110に入力される。
第2実施形態のパチンコ機は、ハンドル監視部307によって操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きくなったことが検出されると、電圧上昇部308によって、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を、確実に右打ち球を発射することができる電圧値である約25.0ボルトまで上昇させた。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、ハンドル監視部307によって検出する操作ハンドル51の回動操作量(電圧上昇部308が発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を上昇させる操作ハンドル51の回動操作量)を、例えば105度以下に設定しても良く、105度より大きく設定しても良い。
ハンドル監視部307によって検出する操作ハンドル51の回動操作量を、例えば105度以下に設定する場合には、ハンドル監視部307の抵抗R9を抵抗R10で除算した値を、操作ハンドル51の回動操作量が105度のときのハンドル監視部307の抵抗R9を抵抗R10で除算した値よりも小さくする。これにより、ハンドル監視部307のコンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧が下がり、ハンドル監視部307によって検出する操作ハンドル51の回動操作量を105度以下に設定することができる。よって、操作ハンドル51の回動操作量が105度以下になったときにも発射ソレノイド142から右打ち球を発射することができる。
また、ハンドル監視部307によって検出する操作ハンドル51の回動操作量を、例えば105度より大きく設定する場合には、ハンドル監視部307の抵抗R9を抵抗R10で除算した値を、操作ハンドル51の回動操作量が105度のときのハンドル監視部307の抵抗R9を抵抗R10で除算した値よりも大きくする。これにより、ハンドル監視部307のコンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧が上がり、ハンドル監視部307によって検出する操作ハンドル51の回動操作量を105度より大きく設定することができる。よって、発射ソレノイド142から右打ち球を発射する操作ハンドル51の回動操作量を、105度より大きくすることができる。
第2実施形態のパチンコ機は、リミッタ部309を設け、このリミッタ部309により、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、操作ハンドル51の回動操作量に関係なく、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を25.0ボルトとした。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合に発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値は確実に右打ち球を発射することができる電圧値であればよく、例えば23.0ボルトにしても良い。
発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を、例えば23.0ボルトに設定する場合には、ハンドル監視部307の抵抗R9を抵抗R10で除算した値を、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値が25.0ボルトのときのハンドル監視部307の抵抗R9を抵抗R10で除算した値よりも小さくする。これにより、リミッタ部309のオペアンプOP6のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧が下がり、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を、例えば23.0ボルトに設定することができる。この場合には、発射ソレノイド142によって発射された右打ち球が衝突する返しゴム69の損傷を、より低減することができる。
ただし、上記の通り、ハンドル監視部307による操作ハンドル51の回動操作量の検出とリミッタ部309による発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の設定とは、共にハンドル監視部307の抵抗R9をハンドル監視部307の抵抗R10で除算した値によって行っているので、ハンドル監視部307またはリミッタ部309のいずれか一方のみの設定を変えることはできない。ハンドル監視部307またはリミッタ部309のいずれか一方のみの設定を変える場合には、ハンドル監視部307のコンパレータOP4のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧と、リミッタ部309のオペアンプOP6のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧とを独立した別々の回路(直流電圧発生回路等)から入力するように構成すればよい。この構成により、ハンドル監視部307またはリミッタ部309のいずれか一方のみの設定を変えることができる。
第2実施形態のパチンコ機は、リミッタ部309を設け、このリミッタ部309により、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合には、操作ハンドル51の回動操作量に関係なく、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を25.0ボルトとした。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、リミッタ部309を削除しても良い。この構成によれば、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合に、発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値をリミッタ部309で25.0ボルトの一定電圧にすることができないだけであり、操作ハンドル51の回動操作量が105度より大きい場合に、発射ソレノイド142から右打ち球を確実に発射することができる。
また、第2実施形態のパチンコ機は、加算回路部303のオペアンプOP2のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力される直流電圧を電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2に発生する直流電圧と、電圧上昇部308のオペアンプOP5の出力端子から出力される直流電圧としていたが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば加算回路部303のオペアンプOP2のプラス入力端子(非反転入力端子)に抵抗R2および抵抗R3と並列に抵抗R2および抵抗R3と同じ抵抗値である固定抵抗の一端を接続し、その固定抵抗の他端に抵抗値が可変である可変抵抗器を接続する。そして、その可変抵抗器の一端に直流電圧を出力する直流電源を接続し、可変抵抗器の他端をグランドする。
この構成により、可変抵抗器に発生する直流電圧を加算回路部303のオペアンプOP2のプラス入力端子(非反転入力端子)に入力することにより、加算回路部303のオペアンプOP2の出力端子からは、電圧変動調整部301の可変抵抗器VR2によって分圧された直流電圧と、電圧上昇部308のオペアンプOP5の出力端子に発生した直流電圧と、可変抵抗器に発生した直流電圧とが足し合わされた直流電圧が出力される。よって、可変抵抗器によって加算回路部303のオペアンプOP2に入力される直流電圧を調整することにより、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲幅(遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量が66度以上84度以下の範囲である場合に、その範囲幅である18度)を変更することなく、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作ハンドル51の回動操作量の範囲を変更することができる。
第3実施形態のパチンコ機および第4実施形態のパチンコ機では、まず、可変抵抗器VR2に発生している直流電圧をMPU201が読み込み、その読み込んだ可変抵抗器VR2に発生している直流電圧を用いて、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧をMPU201が正の実数倍し、次に、可変抵抗器VR3に発生している直流電圧をMPU201が読み込み、その読み込んだ可変抵抗器VR3に発生している直流電圧を用いて、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧が正の実数倍された電圧にMPU201がオフセット電圧を加えて、発射印加電圧Eαを発射制御装置400に出力するように構成していた。
しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、まず、可変抵抗器VR3に発生している直流電圧をMPU201が読み込み、その読み込んだ可変抵抗器VR3に発生している直流電圧を用いて、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧にMPU201がオフセット電圧を加え、次に、可変抵抗器VR2に発生している直流電圧をMPU201が読み込み、その読み込んだ可変抵抗器VR2に発生している直流電圧を用いて、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧にオフセット電圧が加えられた電圧をMPU201が正の実数倍して、発射印加電圧Eαを発射制御装置400に出力するように構成してもよい。
第3実施形態のパチンコ機および第4実施形態のパチンコ機では、倍率決定テーブルメモリ202aに記憶された倍率決定テーブルは、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を可変抵抗器VR2に発生している電圧に対して比例増加するように設定されていたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、使用する頻度の高い正の実数倍する倍率を細かく設定し、使用する頻度が低い正の実数倍する倍率を粗く設定しても良い。
ここで、図49を参照して、使用する頻度の高い正の実数倍する倍率を細かく設定し、使用する頻度が低い正の実数倍する倍率を粗く設定した倍率決定テーブルについて説明する。図49は、倍率決定テーブルメモリ202aの内容を示した図である。
倍率決定テーブルメモリ202aに記憶された倍率決定テーブルには、可変抵抗器VR2に発生している電圧の変化(ゼロボルトから5ボルトまで)に応じて、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している直流電圧を正の実数倍する倍率がゼロ倍から2.0倍まで設定されている。
ただし、この倍率決定テーブルは、使用する頻度の高い正の実数倍する倍率(ゼロ倍から1.0倍まで)を細かく設定し、使用する頻度の低い正の実数倍する倍率(1.0倍より大きく2.0倍まで)を粗く設定している。よって、可変抵抗器VR2に発生している電圧の変化がゼロボルトから5ボルトまでであっても、使用する頻度の高い正の実数倍する倍率においては、可変抵抗器VR2を調整することにより、その倍率を細かく調整することができる。従って、この倍率決定テーブルによれば、使用する頻度の高い正の実数倍する倍率において、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している直流電圧を正の実数倍する倍率を細かく調整することができる。
また、第3実施形態のパチンコ機および第4実施形態のパチンコ機では、倍率決定テーブルメモリ202aに記憶された倍率決定テーブルは、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を可変抵抗器VR2に発生している電圧に対して比例増加するように設定されていたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を可変抵抗器VR2に発生している電圧に対して比例増加しない設定としても良い。
ここで、図50を参照して、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を可変抵抗器VR2に発生している電圧に対して比例増加しない設定とした倍率決定テーブルについて説明する。図50は、倍率決定テーブルメモリ202aの内容を示した図である。
倍率決定テーブルメモリ202aに記憶された倍率決定テーブルには、可変抵抗器VR2に発生している電圧の変化(ゼロボルトから5ボルトまで)に応じて、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している直流電圧を正の実数倍する倍率がゼロ倍から2.0倍まで設定されている。
ただし、この倍率決定テーブルは、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率を可変抵抗器VR2に発生している電圧に対して比例増加しない設定としている。よって、この倍率決定テーブルによれば、可変抵抗器VR2に発生している電圧が比例増加しても、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍する倍率は比例増加しない設定とすることができる。
第3実施形態のパチンコ機および第4実施形態のパチンコ機では、オフセット電圧決定テーブルメモリ202bに記憶されたオフセット電圧決定テーブルは、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を可変抵抗器VR3に発生している電圧に対して比例増加するように設定されていたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、使用する頻度の高いオフセット電圧を細かく設定し、使用する頻度が低いオフセット電圧を粗く設定しても良い。
ここで、図51を参照して、使用する頻度の高いオフセット電圧を細かく設定し、使用する頻度が低いオフセット電圧を粗く設定したオフセット電圧決定テーブルについて説明する。図51は、オフセット電圧決定テーブルメモリ202bの内容を示した図である。
オフセット電圧決定テーブルメモリ202bに記憶されたオフセット電圧決定テーブルには、可変抵抗器VR3に発生している電圧の変化(ゼロボルトから5ボルトまで)に応じて、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している直流電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧が−2.8ボルトから2.8ボルトまで設定されている。
ただし、このオフセット電圧決定テーブルは、使用する頻度の高いオフセット電圧(2.0ボルトから2.8ボルトまで)を細かく設定し、使用する頻度の低いオフセット電圧(−2.8ボルトから2.0ボルト未満)を粗く設定している。よって、可変抵抗器VR3に発生している電圧の変化がゼロボルトから5ボルトまでであっても、使用する頻度の高いオフセット電圧においては、可変抵抗器VR3を調整することにより、そのオフセット電圧を細かく調整することができる。従って、このオフセット電圧決定テーブルによれば、使用する頻度の高いオフセット電圧において、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している直流電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を細かく調整することができる。
また、第3実施形態のパチンコ機および第4実施形態のパチンコ機では、オフセット電圧決定テーブルメモリ202bに記憶されたオフセット電圧決定テーブルは、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を可変抵抗器VR3に発生している電圧に対して比例増加するよう設定されていたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を可変抵抗器VR3に発生している電圧に対して比例増加しない設定としても良い。
ここで、図52を参照して、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を可変抵抗器VR3に発生している電圧に対して比例増加しない設定としたオフセット電圧決定テーブルについて説明する。図52は、オフセット電圧決定テーブルメモリ202bの内容を示した図である。
オフセット電圧決定テーブルメモリ202bに記憶されたオフセット電圧決定テーブルには、可変抵抗器VR3に発生している電圧の変化(ゼロボルトから5ボルトまで)に応じて、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している直流電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧が−2.8ボルトから2.8ボルトまで設定されている。
ただし、このオフセット電圧決定テーブルは、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧を可変抵抗器VR3に発生している電圧に対して比例増加しない設定としている。よって、可変抵抗器VR3に発生している電圧が比例増加しても、可変抵抗器VR1に発生している電圧を正の実数倍した電圧に加えるオフセット電圧は比例増加しない設定とすることができる。
第4実施形態のパチンコ機は、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(第4実施形態のパチンコ機では105度)より大きくなったこと、即ち、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧が規定値より大きくなったことをMPU201が検出するために規定値を記憶する監視メモリ202c、および入出力ポート205から発射制御装置400へ出力される発射印加電圧Eαが所定値を超えないように制限値を記憶するリミット値メモリ202dをROM202に設けたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、電源投入状態において、各種のデータを記憶するための書換可能なメモリであると共に、電源遮断後においても、その内容を保持可能なメモリであるフラッシュメモリを主制御装置110内に設け、このフラッシュメモリに監視メモリ202c若しくはリミット値メモリ202dの一方、または監視メモリ202cとリミット値メモリ202dとの両方を設けても良い。
フラッシュメモリに監視メモリ202cを設けた場合には、監視メモリ202cに記憶される電圧としての規定値を書き換えることができる。これにより、MPU201によって検出する操作ハンドル51の回動操作量(MPU201が発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を上昇させる操作ハンドル51の回動操作量)を、例えば105度以下に設定したり、105度より大きく設定することができる。
また、フラッシュメモリにリミット値メモリ202dを設けた場合には、リミット値メモリ202dに記憶される電圧値としての制限値を書き換えることができる。これにより、操作ハンドル51の回動操作によって変化する発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を25.0ボルト以下に設定したり、25.0ボルトより大きく設定することができる。
第4実施形態のパチンコ機は、監視メモリ202cに記憶される電圧としての規定値が1つ記憶されていたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、監視メモリ202cに電圧としての規定値を複数記憶させても良い。この場合には、MPU201は、監視メモリ202cに記憶された複数の規定値からパチンコ機の状態を設定する設定者により選択された1つの規定値をRAM203の所定の領域に記憶させる。そして、MPU201は、RAM203の所定の領域に記憶させた1つの規定値を用いて、操作ハンドル51の回動操作量が規定値(第4実施形態のパチンコ機では105度)より大きくなったこと、即ち、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧が規定値より大きくなったことを検出するように構成すれば良い。このように構成することによって、フラッシュメモリを用いることなく、RAM203の所定の領域に記憶される電圧としての規定値を書き換えることができるので、MPU201によって検出する操作ハンドル51の回動操作量(MPU201が発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を上昇させる操作ハンドル51の回動操作量)を、例えば105度以下に設定したり、105度より大きく設定することができる。
第4実施形態のパチンコ機は、リミット値メモリ202dに記憶される電圧としての制限値が1つ記憶されていたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、リミット値メモリ202dに電圧としての制限値を複数記憶させても良い。この場合には、MPU201は、リミット値メモリ202dに記憶された複数の制限値からパチンコ機の状態を設定する設定者により選択された1つの制限値をRAM203の所定の領域に記憶させる。そして、MPU201は、RAM203の所定の領域に記憶させた1つの制限値を用いて、操作ハンドル51の回動操作によって変化する発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を制限するように構成すれば良い。このように構成することによって、フラッシュメモリを用いることなく、RAM203の所定の領域に記憶される電圧としての制限値を書き換えることができるので、操作ハンドル51の回動操作によって変化する発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値を25.0ボルト以下に設定したり、25.0ボルトより大きく設定することができる。
第1実施形態は、主制御装置110から払出制御装置111へ出力されるコマンドについて説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、主制御装置110から音声ランプ制御装置113や他の周辺制御装置へ出力されるコマンドに、本発明を適用しても良い。音声ランプ制御装置113へ出力されるコマンドに適用した場合には、正常な演出コマンドを入力した場合にのみ遊技の演出を行わせるように構成することができるので、遊技の演出制御を正常に行わせることができる。なお、かかる場合には、主制御装置110と音声ランプ制御装置113を接続する、コネクタ208,228の信号ピンの配列に応じて、隣り合うピン同士が交互にセット・リセットするように、信号線のショートや半田ブリッジを検出するコマンドを構成する。
また、正常でないコマンドを入力した場合には、7セグメントLED121により、コマンドエラーの発生を報知したが、これに代えて、パチンコ機10の前面に配設されたランプ(ランプ表示装置(電飾部29〜33や表示ランプ34など))を点灯あるいは点滅させて報知したり、スピーカ(音声出力装置226)から所定のエラー音等を出力して報知するようにしても良い。更に、該コマンドエラーの発生を、外部出力端子板261を介して、ホールコンピュータ262へ出力しても良い。コマンドエラーの発生を、ホールコンピュータ262へ出力すれば、該エラーの発生を遊技場の管理者に即座に報せることができる。なお、コマンドエラーの報知を、パチンコ機10では行わず、ホールコンピュータ262に対してのみ出力するように構成すれば、遊技者が不正行為をした結果、正常でないコマンドを入力した場合には、その不正行為をした遊技者に気づかれることなく、該不正行為を遊技場の管理者に報知することができる。よって、不正行為者の摘出に役立てることができる。
更に、第1実施形態は、2バイトで構成されるコマンドに適用したが、3バイト以上で構成されるコマンドや、1バイトで構成されるコマンドに、本発明を適用しても良い。例えば、コマンドが3バイト以上で構成される場合には、そのうちの第1所定回目の入力データと第2所定回目の入力データとについて、加算や排他的論理和をして、その結果を判定する。また、コネクタの隣り合う信号ピンの出力が交互にセット・リセットされるように、第1所定回目の入力データと第2所定回目の入力データとを設定する。一方、コマンドが1バイトで構成される場合には、例えば上位4ビットのデータと下位4ビットのデータとについて、加算や排他的論理和をして、その結果を判定する。また、かかる場合には、コマンドを4ビットずつ出力して、その4ビットのデータを、コネクタの隣り合う信号ピンの出力が交互にセット・リセットされるように設定する。
コマンドは、パラレル方式のデータとして8ビットずつ、主制御装置110から出力された。しかし、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、1ビットずつシリアル方式により出力するように構成しても良い。この場合、払出制御装置111などの周辺制御装置で入力したデータを、例えば、4ビット又は8ビット毎にまとめて1のグループのデータとし、そのグループのデータと別のグループのデータとの加算または排他的論理和を行って、出力されたコマンドが正常であるか否かを確認するようにしても良い。
図15に示す、払出復帰コマンドは9966Hで構成され、払出初期化コマンドはAA55Hで構成されたが、これをAA66Hと9955H、5566HとAA99Hで構成しても良い。また、コネクタ207,208,217,228を、図8(b)に示す2列配列のコネクタで構成し、これらコネクタへコマンドを出力する主制御装置111の入出力ポート205の出力ピンを1列に配列し、これらコネクタから出力されるコマンドを入力する払出制御装置110や音声ランプ制御装置113の入出力ポート215,225の入力ピンを1列に配列して構成しても良い。
なお、本実施形態では、入賞検出手段により検出される入賞は、遊技領域に打ち込まれた球が、いずれかの入賞口63,64,65aへ入賞することであった。しかし、本発明をスロットマシンや、球を使用して回胴遊技を行う球使用回胴遊技機に適用する場合には、入賞検出手段により検出される入賞は、スタートレバーの操作に応じて遊技機内で行われる抽選結果となる。
本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施しても良い。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施しても良い。
以下に本発明の遊技機の形態を示す。各請求項に記載の前記遊技機は、パチンコ遊技機であることを特徴とする。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
以下に、本発明の遊技機に加えて、上述した実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
操作部材と、その操作部材の操作量に基づいて第1値を変化させる第1値変化手段とを備えた遊技機において、前記第1値と異なる第2値を出力する第2値出力手段と、前記第1値変化手段により変化される第1値を、第2値出力手段により出力される第2値と合成する合成手段と、その合成手段によって前記第1値と前記第2値とが合成された値に基づいて、発射手段から発射される球の発射強度を制御する球強度制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機1。第1変化手段は、操作部材の操作量に基づいて第1値を変化させる。この操作部材の操作量により変化する第1値と、第2値出力手段から出力される第2値を合成手段に入力すると、合成手段は、第1値と第2値とを合成する。合成手段によって第1値と第2値とが合成された値に基づいて、球強度制御手段は、発射手段から発射される球の発射強度を制御する。よって、球の発射強度を、操作部材の操作量により変化する第1値に加え、第2値出力手段から出力される第2値によっても調整することができる。
操作部材と、その操作部材の操作量に基づいて抵抗値を変化させる第1可変抵抗器を少なくとも有する第1分圧手段と、その第1分圧手段に直流電圧を供給し、前記第1可変抵抗器の抵抗に基づいた電圧をその第1可変抵抗器に発生させる第1直流電圧供給手段とを備えた遊技機において、前記第1直流電圧供給手段とは異なり、直流電圧を供給する第2直流電圧供給手段と、その第2直流電圧供給手段により供給される直流電圧を、前記第1直流電圧供給手段により第1可変抵抗器に発生させた電圧と足し合わせる加算手段と、その加算手段から出力される出力電圧に基づいて、発射手段から発射される球の発射強度を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機2。
上記特開2000−202094号公報においては、ソレノイドによって打ち出される球の発射強度を調整する際には、第1調整摘み及び第2調整摘みを回動させてソレノイドを上下、前後に機械的に移動させることにより発射強度の調整を行っているので、遊技者等によって遊技機への衝撃が発生した場合や第1調整摘み及び第2調整摘み等に経時変化による緩みが発生した場合には、第1調整摘み及び第2調整摘みの調整狂いが発生し、ソレノイドの槌頭が球に衝突する位置がずれることにより、操作ハンドルの回動操作量に応じた規定の発射強度が発生しないという問題点があった。
また、第1調整摘み及び第2調整摘みを回動させてソレノイドを上下、前後に機械的に移動させることにより発射強度の調整を行っているので、発射強度の調整の精度は第1調整摘み及び第2調整摘みに依存しており、操作ハンドルの回動操作量に応じた規定の発射強度の調整精度が低いという問題点があった。
遊技機2によれば、第1直流電圧供給手段から第1分圧手段へ直流電圧が供給されているので、操作部材の操作量に基づいて第1可変抵抗器の抵抗値が変化することにより、第1可変抵抗器に発生する直流電圧が変化する。この操作部材の操作量により変化する直流電圧と、第2直流電圧供給手段により供給される直流電圧とを加算手段に入力すると、加算手段からは、操作部材の操作量により変化する直流電圧と、第2直流電圧供給手段により供給される直流電圧とを足し合わせた電圧が出力される。そして、加算手段から出力された出力電圧に基づいて、制御手段により、発射手段から発射される球の発射強度が制御される。このように、球の発射強度は、操作部材の操作量により変化する直流電圧に加え、第2直流電圧供給手段により供給される直流電圧によっても調整することができる。
ここで、入賞口等が配設される遊技領域に球を打ち込むためには、操作部材を操作して、球の発射強度が規定の範囲となるように調整しなければならないが、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量は、例えば図10に示すように、操作部材の操作量の目標値である65度を含む任意の範囲に設定される。
このとき、図10(b)に示すように、第1可変抵抗器等の個体差等によって、例えば遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量の範囲が66度以上84度以下である場合があり、その場合には、操作部材の操作量の目標値である65度では遊技領域に球が打ち込めなかった。
この場合に、遊技機2によれば、第2直流電圧供給手段から加算手段に入力する直流電圧により、球の発射強度を調整することによって、図10(a)に示すように、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量の範囲を例えば57度以上75度以下に変更することができる。よって、操作部材の操作量の目標値である65度を含むように、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量の範囲を調整することができる。
また、球の発射強度を、第2直流電圧供給手段から加算手段に入力する直流電圧によって調整している。一般的に直流電圧は、細かく正確に調整し易く、経時変化に強い(狂い難い)性質を持っているので、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量の範囲を細かく正確に調整できると共に、その調整を経時変化に強く(狂い難く)することができる。
遊技機2において、前記第2直流電圧供給手段から前記加算手段へ入力する直流電圧の電圧値は可変であることを特徴とする遊技機3。第2直流電圧供給手段から加算手段に入力する直流電圧は可変であるので、その直流電圧を微調整することができる。ここで、第2直流電圧供給手段から加算手段に入力される直流電圧は、加算手段によって、第1可変抵抗器に発生させた電圧と足し合わされる。よって、加算手段から出力された出力電圧の変動幅と、第1可変抵抗器に発生させた電圧の変動幅とを略同一としつつ、加算手段から出力される出力電圧の電圧値を変更(微調整)することができる。従って、発射手段から発射される球の発射強度を変更(微調整)することができる。
遊技機2または3において、前記第2直流電圧供給手段は、抵抗値を調整可能な第2可変抵抗器を少なくとも有する第2分圧手段と、その第2分圧手段に直流電圧を供給し、前記第2可変抵抗器の抵抗に基づいた電圧をその第2可変抵抗器に発生させる電源手段とを備え、前記第2可変抵抗器に発生した直流電圧を前記加算手段に入力することを特徴とする遊技機4。電源手段から第2分圧手段へ直流電圧が供給されているので、第2可変抵抗器の抵抗値を変化させることにより、第2可変抵抗器から加算手段に入力する直流電圧を変更することができる。よって、複雑な回路により構成される電源回路等を用いることなく、簡単な構成且つ安価な第2可変抵抗器を用いて、加算手段から制御手段へ出力される出力電圧を変更することにより、球の発射強度を変更(微調整)することができる。
遊技機2から4のいずれかにおいて、前記第2分圧手段に印加される電圧を一定とする定電圧手段を備えていることを特徴とする遊技機5。第2分圧手段に印加される直流電圧を一定とする定電圧手段を備えたので、電源手段により第2分圧手段に供給される直流電圧の電圧値が変動したとしても、第2分圧手段に印加される電圧は安定した一定値となる。よって、第2分圧手段に配設される第2可変抵抗器から加算手段に入力する直流電圧が安定することになり、発射手段から発射される球の発射強度を安定させることができる。
遊技機5において、前記定電圧手段は、ツェナーダイオードで構成されていることを特徴とする遊技機6。ツェナーダイオードによって、第2分圧手段に印加される電圧を一定としている。よって、複雑な回路により構成される定電圧回路等を用いることなく、簡単な構成且つ安価なツェナーダイオードを用いて、第2分圧手段に配設される第2可変抵抗器から加算手段に入力する直流電圧を安定させ、発射手段から発射される球の発射強度を安定させることができる。
操作部材と、その操作部材の操作量に基づいて第1値を変化させる第1値変化手段とを備えた遊技機において、その第1値変化手段により変化される第1値の変化量を、その第1値の変化量よりも少ない変化量である第2値に変換する変換手段と、その変換手段の変換する第2値に基づいて、発射手段から発射される球の発射強度を制御する強度制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機7。操作部材の操作量に基づいて第1値が変化し、その第1値を、変換手段によって第1値の変化量よりも少ない変化量である第2値に変換する。すると、強度制御手段は、変換手段の変換した第2値に基づいて、発射手段から発射される球の発射強度を制御する。よって、変換手段によって操作部材の操作量に基づいて変化する第1値を第2値に変換することで、操作部材の操作量に応じて発射手段により発射される球の発射強度の変化量も小さくすることができる。
操作部材と、その操作部材の操作量に基づいて抵抗値を変化させる第1可変抵抗器を少なくとも有する第1分圧手段と、その第1分圧手段に直流電圧を供給し、前記第1可変抵抗器の抵抗に基づいた電圧をその第1可変抵抗器に発生させる第1直流電圧供給手段とを備えた遊技機において、前記第1可変抵抗器に発生した電圧を分圧する電圧分圧手段と、その電圧分圧手段から出力される出力電圧に基づいて、発射手段から発射される球の発射強度を制御する第1制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機8。操作部材の操作量に基づいて第1可変抵抗器の抵抗値が変化することにより、第1可変抵抗器に発生する電圧が変化する。この第1可変抵抗器に発生した電圧を電圧分圧手段により分圧する。この電圧分圧手段により分圧された電圧に基づいて、発射手段から発射される球の発射強度が第1制御手段により制御される。よって、電圧分圧手段によって、第1可変抵抗器に発生する電圧を分圧することで、操作部材の操作量に応じて発射手段により発射される球の発射強度の変化量も小さくすることができる。
操作部材と、その操作部材の操作量に基づいて抵抗値を変化させる第1可変抵抗器を少なくとも有する第1分圧手段と、その第1分圧手段に直流電圧を供給し、前記第1可変抵抗器の抵抗に基づいた電圧をその第1可変抵抗器に発生させる第1直流電圧供給手段とを備えた遊技機において、前記第1可変抵抗器に発生した電圧を分圧する電圧分圧手段と、前記第1直流電圧供給手段とは異なり、直流電圧を供給する第2直流電圧供給手段と、その第2直流電圧供給手段により供給される直流電圧を、前記電圧分圧手段により分圧された電圧と足し合わせる加算手段と、その加算手段から出力される出力電圧に基づいて、発射手段から発射される球の発射強度を制御する第2制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機9。操作部材の操作量に基づいて第1可変抵抗器の抵抗値が変化することにより、第1可変抵抗器に発生する電圧が変化する。この第1可変抵抗器に発生した電圧を電圧分圧手段により分圧する。この電圧分圧手段により分圧された電圧と、第2直流電圧供給手段により供給される直流電圧とを加算手段に入力すると、加算手段からは、電圧分圧手段により分圧された電圧と第2直流電圧供給手段により供給される直流電圧とを足し合わせた電圧が出力される。この加算手段から出力された出力電圧に基づいて、発射手段から発射される球の発射強度が第2制御手段により制御される。このように、球の発射強度は、第2直流電圧供給手段により供給される直流電圧に加え、電圧分圧手段により分圧された電圧によっても調整することができる。
ここで、入賞口等が配設される遊技領域に球を打ち込むためには、操作部材を操作して、球の発射強度が規定の範囲となるように調整しなければならない。また、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量は、例えば図11に示すように、操作部材の操作量の目標値である65度を含む任意の範囲に設定される。
このとき、図11(b)に示すように、第1可変抵抗器等の個体差等によって、例えば遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量の範囲が66度以上84度以下である場合があり、その場合には、操作部材の操作量の目標値である65度では遊技領域に球が打ち込めなかった。その場合に、遊技機9によれば、第1可変抵抗器に発生する電圧を電圧分圧手段によって分圧することにより、操作部材の操作によって、第1可変抵抗器の抵抗値を変化させた場合に変化する電圧分圧手段から出力される電圧の変動幅を、第1可変抵抗器に発生する電圧の変動幅と比較して小さくすることができる。電圧分圧手段により分圧された電圧は加算手段に入力される電圧となるので、加算手段から出力される出力電圧の変動幅も小さくすることができる。そして、球の発射強度は加算手段から第2制御手段へ出力される出力電圧に基づいて定まるので、球の発射強度の変動幅も小さくすることができる。よって、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量の範囲を変更することができる(例えば、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量が66度以上84度以下の範囲を、23度以上77度以下の広範囲に変更することができる(図11参照))。従って、操作部材の操作量の目標値である例えば65度を含むように、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量の範囲を調整することができる。
なお、電圧分圧手段により分圧された電圧は、第1可変抵抗器に発生する電圧より小さくなるが、この小さくなった電圧分は、第2直流電圧供給手段から加算手段に入力される直流電圧によって補うことができる。これにより、操作部材の操作量に対する球の発射強度を、遊技領域に球を打ち込むための発射強度としつつ、球の発射強度の変動幅を小さくすることができる。
また、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量の範囲を変更することができるので、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量の範囲幅を広げることができる(例えば、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量が66度以上84度以下の範囲でありその範囲幅18度を、23度以上77度以下の範囲に変更し、その範囲幅を54度とすることができる(図11参照))。従って、遊技領域に球を打ち込むための発射強度を操作部材の操作量によって細かく調整することができる。
更には、球の発射強度を、電圧分圧手段により分圧された電圧(直流電圧)と、第2直流電圧供給手段により供給される直流電圧とによって調整している。一般的に直流電圧は、細かく正確に調整し易く、経時変化に強い(狂い難い)性質を持っているので、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量の範囲またはその範囲幅を細かく正確に調整できると共に、その調整を経時変化に強く(狂い難く)することができる。
遊技機9において、前記電圧分圧手段から前記加算手段へ入力される電圧値を変更する第1電圧変更手段を備えていることを特徴とする遊技機10。第1電圧変更手段を備えているので、電圧分圧手段から加算手段へ入力される電圧値を変更(微調整)することができる。よって、電圧分圧手段から加算手段へ入力される電圧値を第1電圧変更手段によって変更(微調整)することにより、加算手段から制御手段へ出力される出力電圧を変更(微調整)し、球の発射強度を変更(微調整)することができる。
遊技機10において、前記第1電圧変更手段は、抵抗値を調整可能な可変抵抗器で構成されていることを特徴とする遊技機11。第1電圧変更手段は、抵抗値を調整可能な可変抵抗器で構成されているので、第1電圧変更手段の抵抗値を変化させることにより、電圧分圧手段から加算手段へ入力される電圧値を変更(微調整)することができる。これにより、加算手段から制御手段へ出力される出力電圧を変更(微調整)することができ、球の発射強度を変更(微調整)することができる。ここで、一般的に可変抵抗器は、複雑な回路により構成される電源回路等と比較して、簡単な構成且つ安価である。従って、簡単な構成且つ安価な可変抵抗器を用いて、球の発射強度を変更(微調整)することができる。
遊技機9から11のいずれかにおいて、前記第2直流電圧供給手段から前記加算手段に入力される電圧値を変更する第2電圧変更手段を備えていることを特徴とする遊技機12。第2電圧変更手段を備えているので、第2直流電圧供給手段から加算手段へ入力される電圧を変更(微調整)することができる。ここで、第2直流電圧供給手段から加算手段に入力される直流電圧は、加算手段によって、電圧分圧手段により分圧された電圧と足し合わされる。よって、加算手段から出力された出力電圧の変動幅と、電圧分圧手段により分圧された電圧の変動幅とを略同一としつつ、加算手段から出力される出力電圧の電圧値を変更(微調整)することができる。
遊技機12において、前記第2電圧変更手段は、抵抗値を調整可能な可変抵抗器で構成されていることを特徴とする遊技機13。第2電圧変更手段は、抵抗値を調整可能な可変抵抗器で構成されているので、第2電圧変更手段の抵抗値を変化させることにより、第2直流電圧供給手段から加算手段へ入力される電圧値を変更(微調整)することができる。よって、加算手段から制御手段へ出力される出力電圧を変更(微調整)することができ、球の発射強度を変更(微調整)することができる。ここで、一般的に可変抵抗器は、複雑な回路により構成される電源回路等と比較して、簡単な構成且つ安価である。従って、簡単な構成且つ安価な可変抵抗器を用いて、球の発射強度を変更(微調整)することができる。
遊技機12または13において、前記第2電圧変更手段に印加される電圧を一定とする定電圧手段を備えていることを特徴とする遊技機14。第2電圧変更手段に印加される電圧を一定とする定電圧手段を備えているので、第2電圧変更手段に印加される電圧は安定した一定値となる。よって、第2電圧変更手段から加算手段に入力される電圧を安定させることができる。従って、加算手段から出力される出力電圧も安定させ、球の発射強度を安定させることができる。
遊技機14において、前記定電圧手段は、ツェナーダイオードで構成されていることを特徴とする遊技機15。ツェナーダイオードによって、第2電圧変更手段に印加される電圧を一定としている。よって、第2電圧変更手段から加算手段に入力される電圧を安定させることができる。これにより、加算手段から出力される出力電圧も安定させ、球の発射強度を安定させることができる。ここで、一般的にツェナーダイオードは、複雑な回路により構成される定電圧回路等と比較して、簡単な構成且つ安価である。従って、簡単な構成且つ安価なツェナーダイオードを用いて、第2電圧変更手段から加算手段に入力する電圧値を安定させ、球の発射強度を安定させることができる。
操作部材と、その操作部材の操作量を検出する検出手段と、球を発射する発射手段と、前記検出手段の検出値に基づいてその発射手段から発射される球の発射強度を制御する発射強度制御手段とを備えた遊技機において、前記制御手段は、前記検出手段の検出値が第1範囲である場合には、第1の関係に基づき前記発射手段から発射される球の発射強度を制御する第1制御手段と、前記前記検出手段の検出値が第2範囲である場合には、第2の関係に基づき前記発射手段から発射される球の発射強度を制御する第2制御手段とを備えており、その第2制御手段により制御される前記発射手段から発射される球の発射強度は、前記第1制御手段により制御される前記発射手段から発射される球の発射強度よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする遊技機16。操作部材の操作量を検出手段が検出し、その検出量が第1範囲である場合には、第1制御手段は、第1の関係に基づき発射手段から発射される球の発射強度を制御する。一方、検出手段による検出量が第2範囲である場合には、第2制御手段は、第2の関係に基づき発射手段から発射される球の発射強度を制御する。ここで、第2制御手段により制御される発射手段から発射される球の発射強度は、第1制御手段により制御される発射手段から発射される球の発射強度よりも大きくなるように構成されている。よって、検出手段による検出量が第1範囲から第2範囲となった場合には、発射手段から発射される球の発射強度を切り換えて、その発射強度を大きくすることができる。
操作部材と、その操作部材の操作量に基づいて抵抗値を変化させる第1可変抵抗器を少なくとも有する第1分圧手段と、その第1分圧手段に直流電圧を供給し、前記第1可変抵抗器の抵抗に基づいた電圧をその第1可変抵抗器に発生させる第1直流電圧供給手段とを備えた遊技機において、前記第1直流電圧供給手段とは異なり、基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、その基準電圧出力手段により出力される基準電圧と、前記第1可変抵抗器に発生した電圧とをそれぞれ入力し、前記第1可変抵抗器に発生した電圧が、前記基準電圧出力手段により出力される基準電圧より大きい場合または前記基準電圧出力手段により出力される基準電圧以上である場合には所定の直流電圧を出力する第1電圧出力手段と、その第1電圧出力手段により出力される電圧を、前記第1可変抵抗器に発生した電圧と足し合わせる加算手段と、その加算手段から出力される出力電圧に伴う電圧を入力し、その入力した電圧に基づいて、発射手段から発射される球の発射強度を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機17。操作部材の操作量に基づいて第1可変抵抗器の抵抗値が変化することにより、第1可変抵抗器に発生する電圧が変化する。この第1可変抵抗器に発生した電圧と、基準電圧出力手段により出力される基準電圧とを第1電圧出力手段に入力する。すると、この第1電圧出力手段は、第1可変抵抗器に発生した電圧が、基準電圧出力手段により出力される基準電圧より大きい場合または基準電圧出力手段により出力される基準電圧以上である場合には所定の直流電圧を出力する。第1電圧出力手段により出力された所定の直流電圧は、第1可変抵抗器に発生した電圧と加算手段によって足し合わされ、加算手段から出力される。この加算手段から出力された出力電圧に伴う電圧が制御手段に入力され、この入力された電圧に基づいて、制御手段は、発射手段から発射される球の発射強度を制御する。このように、第1可変抵抗器に発生する電圧が、基準電圧より大きい場合又は基準電圧以上の場合、即ち、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合又は規定値以上の場合、第1電圧出力手段は、加算手段へ所定の直流電圧を出力する。よって、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合には、球の発射強度を確実に所定の強度に切り換えることができる。
操作部材と、その操作部材の操作量に基づいて抵抗値を変化させる第1可変抵抗器を少なくとも有する第1分圧手段と、その第1分圧手段に直流電圧を供給し、前記第1可変抵抗器の抵抗に基づいた電圧をその第1可変抵抗器に発生させる第1直流電圧供給手段とを備えた遊技機において、前記第1直流電圧供給手段とは異なり、基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、その基準電圧出力手段により出力される基準電圧と、前記第1可変抵抗器に発生した電圧とをそれぞれ入力し、前記第1可変抵抗器に発生した電圧が、前記基準電圧出力手段により出力される基準電圧より大きい場合または前記基準電圧出力手段により出力される基準電圧以上である場合には所定の直流電圧を出力する第1電圧出力手段と、前記第1可変抵抗器に発生した電圧を分圧する電圧分圧手段と、その電圧分圧手段により分圧された電圧と、前記第1電圧出力手段により出力される電圧とを足し合わせる加算手段と、その加算手段から出力される出力電圧に伴う電圧を入力し、その入力した電圧に基づいて、発射手段から発射される球の発射強度を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機18。操作部材の操作量に基づいて第1可変抵抗器の抵抗値が変化することにより、第1可変抵抗器に発生する電圧が変化する。この第1可変抵抗器に発生した電圧と、基準電圧出力手段により出力される基準電圧とを第1電圧出力手段に入力する。すると、この第1電圧出力手段は、第1可変抵抗器に発生した電圧が、基準電圧出力手段により出力される基準電圧より大きい場合または基準電圧出力手段により出力される基準電圧以上である場合には所定の直流電圧を出力する。第1電圧出力手段により出力された所定の直流電圧は、第1可変抵抗器に発生した電圧を電圧分圧手段で分圧した電圧と加算手段によって足し合わされ、加算手段から出力される。この加算手段から出力された出力電圧に伴う電圧が制御手段に入力され、入力した電圧に基づいて、制御手段は、発射手段から発射される球の発射強度を制御する。このように、第1可変抵抗器に発生する電圧が、基準電圧より大きい場合又は基準電圧以上の場合、即ち、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合又は規定値以上の場合、第1電圧出力手段は、加算手段へ所定の直流電圧を出力する。よって、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合には、球の発射強度を確実に所定の強度に切り換えることができる。
操作部材と、その操作部材の操作量に基づいて抵抗値を変化させる第1可変抵抗器を少なくとも有する第1分圧手段と、その第1分圧手段に直流電圧を供給し、前記第1可変抵抗器の抵抗に基づいた電圧をその第1可変抵抗器に発生させる第1直流電圧供給手段とを備えた遊技機において、前記第1直流電圧供給手段とは異なり、基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、その基準電圧出力手段により出力される基準電圧と、前記第1可変抵抗器に発生した電圧とをそれぞれ入力し、その第1可変抵抗器に発生した電圧が、前記基準電圧出力手段により出力される基準電圧以下である場合又は前記基準電圧出力手段により出力される基準電圧未満である場合には第1直流電圧を出力し、前記第1可変抵抗器に発生した電圧が、前記基準電圧出力手段により出力される基準電圧より大きい場合または前記基準電圧出力手段により出力される基準電圧以上である場合には前記第1直流電圧より高い電圧値である第2直流電圧を出力する第2電圧出力手段と、その第2電圧出力手段により出力される電圧を、前記第1可変抵抗器に発生した電圧と足し合わせる加算手段と、その加算手段から出力される出力電圧に伴う電圧を入力し、その入力した電圧に基づいて、発射手段から発射される球の発射強度を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機19。
上記特開2000−202094号公報においては、第1調整摘み及び第2調整摘みの調整狂いが発生し、ソレノイドの槌頭が球に衝突する位置がずれることにより球の発射強度が弱まり、操作ハンドルの操作量を最大値としても、ソレノイドによって発射された球が流下する遊技領域の右端に配設される例えば返しゴム(図2参照)に球を当てることができず、正常な遊技を行うことができないという問題点があった。
遊技機19によれば、操作部材の操作量に基づいて第1可変抵抗器の抵抗値が変化することにより、第1可変抵抗器に発生する電圧が変化する。この第1可変抵抗器に発生した電圧と、基準電圧出力手段により出力される基準電圧とを第2電圧出力手段に入力する。すると、この第2電圧出力手段は、第1可変抵抗器に発生した電圧が、基準電圧出力手段により出力される基準電圧以下である場合または基準電圧出力手段により出力される基準電圧未満である場合には第1直流電圧を出力し、第1可変抵抗器に発生した電圧が、基準電圧出力手段により出力される基準電圧より大きい場合または基準電圧出力手段により出力される基準電圧以上である場合には第1直流電圧より高い電圧値である第2直流電圧を出力する。第2電圧出力手段により出力された直流電圧は、第1可変抵抗器に発生した電圧と加算手段によって足し合わされ、加算手段から出力される。この加算手段から出力された出力電圧に伴う電圧が制御手段に入力され、この入力された電圧に基づいて、制御手段は、発射手段から発射される球の発射強度を制御する。このように、第1可変抵抗器に発生する電圧が、基準電圧より大きい場合又は基準電圧以上の場合、即ち、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合又は規定値以上の場合、第2電圧出力手段は、加算手段へ入力される電圧を第1直流電圧から第2直流電圧に切り換える。ここで、第2直流電圧は、第1直流電圧より大きい電圧値に設定されている。よって、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合には、球の発射強度を確実に所定の強度に切り換えることができる。また、第2電圧出力手段は、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合の検出を、第1可変抵抗器に発生した電圧(直流電圧)と、基準電圧出力手段により出力される基準電圧(直流電圧)とを比較することで行っている。一般的に直流電圧は、正確であり、経時変化に強い(狂い難い)性質を持っている。よって、第2電圧出力手段により、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合を正確に検出できると共に、その検出を経時変化に強く(狂い難く)することができる。
操作部材と、その操作部材の操作量に基づいて抵抗値を変化させる第1可変抵抗器を少なくとも有する第1分圧手段と、その第1分圧手段に直流電圧を供給し、前記第1可変抵抗器の抵抗に基づいた電圧をその第1可変抵抗器に発生させる第1直流電圧供給手段とを備えた遊技機において、前記第1直流電圧供給手段とは異なり、基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、その基準電圧出力手段により出力される基準電圧と、前記第1可変抵抗器に発生した電圧とをそれぞれ入力し、その第1可変抵抗器に発生した電圧が、前記基準電圧出力手段により出力される基準電圧以下である場合又は前記基準電圧出力手段により出力される基準電圧未満である場合には第1直流電圧を出力し、前記第1可変抵抗器に発生した電圧が、前記基準電圧出力手段により出力される基準電圧より大きい場合または前記基準電圧出力手段により出力される基準電圧以上である場合には前記第1直流電圧より高い電圧値である第2直流電圧を出力する第2電圧出力手段と、前記第1可変抵抗器に発生した電圧を分圧する電圧分圧手段と、その電圧分圧手段により分圧された電圧と、前記第2電圧出力手段により出力される電圧とを足し合わせる加算手段と、その加算手段から出力される出力電圧に伴う電圧を入力し、その入力した電圧に基づいて、発射手段から発射される球の発射強度を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機20。
操作部材の操作量に基づいて第1可変抵抗器の抵抗値が変化することにより、第1可変抵抗器に発生する電圧が変化する。この第1可変抵抗器に発生した電圧と、基準電圧出力手段により出力される基準電圧とを第2電圧出力手段に入力する。すると、この第2電圧出力手段は、第1可変抵抗器に発生した電圧が、基準電圧出力手段により出力される基準電圧以下である場合または基準電圧出力手段により出力される基準電圧未満である場合には第1直流電圧を出力し、第1可変抵抗器に発生した電圧が、基準電圧出力手段により出力される基準電圧より大きい場合または基準電圧出力手段により出力される基準電圧以上である場合には第1直流電圧より高い電圧値である第2直流電圧を出力する。第2電圧出力手段により出力された直流電圧は、第1可変抵抗器に発生した電圧を電圧分圧手段で分圧した電圧と加算手段によって足し合わされ、加算手段から出力される。この加算手段から出力された出力電圧に伴う電圧が制御手段に入力され、入力した電圧に基づいて、制御手段は、発射手段から発射される球の発射強度を制御する。このように、第1可変抵抗器に発生する電圧が、基準電圧より大きい場合又は基準電圧以上の場合、即ち、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合又は規定値以上の場合、第2電圧出力手段は、加算手段へ入力される電圧を第1直流電圧から第2直流電圧に切り換える。ここで、第2直流電圧は、第1直流電圧より大きい電圧値に設定されている。よって、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合には、球の発射強度を確実に所定の強度に切り換えることができる。
また、第2電圧出力手段は、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合の検出を、第1可変抵抗器に発生した電圧(直流電圧)と、基準電圧出力手段により出力される基準電圧(直流電圧)とを比較することで行っている。一般的に直流電圧は、正確であり、経時変化に強い(狂い難い)性質を持っている。よって、第2電圧出力手段により、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合を正確に検出できると共に、その検出を経時変化に強く(狂い難く)することができる。
また、図32に示すように、遊技領域に球を打ち込むためには、操作部材を操作して、球の発射強度が規定の範囲となるように調整しなければならない。そして、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量は、例えば図32に示すように、操作部材の操作量の目標値である65度を含む任意の範囲に設定される。このとき、図32(b)に示すように、例えば第1可変抵抗器等の個体差等によって、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量の範囲が例えば66度以上84度以下である場合があり、その場合には、操作部材の操作量の目標値である65度では遊技領域に球が打ち込めなかった。その場合に、遊技機20によれば、第1可変抵抗器に発生する電圧を電圧分圧手段によって分圧することにより、操作部材の操作によって、第1可変抵抗器の抵抗値を変化させた場合に変化する電圧分圧手段から出力される電圧の変動幅を、第1可変抵抗器に発生する電圧の変動幅と比較して小さくすることができる。電圧分圧手段により分圧された電圧は加算手段に入力される電圧となるので、加算手段から出力される出力電圧の変動幅も小さくすることができる。そして、球の発射強度は加算手段から制御手段へ出力される出力電圧に伴う電圧に基づいて定まるので、球の発射強度の変動幅も小さくすることができる。よって、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量の範囲を変更することができる(例えば、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量が66度以上84度以下の範囲を、19度以上105度以下の範囲に変更することができる(図32参照))。従って、操作部材の操作量の目標値である例えば65度を含むように、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量の範囲を調整することができる。なお、電圧分圧手段により分圧された電圧は、第1可変抵抗器に発生する電圧より小さくなるが、この小さくなった電圧分は、第2電圧出力手段から加算手段に入力される第1直流電圧によって補うことができる。これにより、操作部材の操作量に対する球の発射強度を、遊技領域に球を打ち込むための発射強度としつつ、球の発射強度の変動幅を小さくすることができる。
また、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量の範囲を変更することができるので、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量の範囲幅を広げることができる(例えば、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量が66度以上84度以下の範囲でありその範囲幅が18度である場合に、19度以上105度以下の範囲としてその範囲幅を86度に変更することができる(図32参照))。従って、遊技領域に球を打ち込むための発射強度を操作部材の操作量によって細かく調整することができる。
更には、球の発射強度を、電圧分圧手段により分圧された電圧(直流電圧)と、第2電圧出力手段により供給される直流電圧とによって調整している。一般的に直流電圧は、細かく正確に調整し易く、経時変化に強い(狂い難い)性質を持っているので、遊技領域に球が打ち込まれる発射強度となる操作部材の操作量の範囲またはその範囲幅を細かく正確に調整できると共に、その調整を経時変化に強く(狂い難く)することができる。
遊技機17から20のいずれかにおいて、前記基準電圧出力手段が出力する基準電圧を一定とする基準電圧定圧化手段を備えていることを特徴とする遊技機21。基準電圧出力手段が出力する基準電圧を一定とする基準電圧定圧化手段を備えているので、基準電圧出力手段が出力する基準電圧は正確且つ安定した一定値となる。これにより、第1電圧出力手段または第2電圧出力手段は、操作部材の操作により第1可変抵抗器に発生した電圧と、基準電圧出力手段により出力される基準電圧との比較を正確且つ安定して行うことができる。よって、第1電圧出力手段または第2電圧出力手段は、第1可変抵抗器に発生した電圧が、基準電圧より大きい場合または基準電圧以上の場合、即ち、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合の検出を、正確且つ安定して行うことができる。また、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合には、第1電圧出力手段または第2電圧出力手段は、第1電圧出力手段または第2電圧出力手段から加算手段へ入力される直流電圧を正確且つ安定して切り換えることができる。これにより、加算手段から出力され制御手段に入力される電圧も正確且つ安定して切り換えることができる。従って、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合には、発射手段から発射される球の発射強度を正確且つ安定して切り換えることができる。
遊技機21において、前記基準電圧定圧化手段は、シャントレギュレータ回路で構成されていることを特徴とする遊技機22。シャントレギュレータ回路によって、基準電圧出力手段が出力する基準電圧を一定としている。これにより、第1電圧出力手段または第2電圧出力手段は、操作部材の操作により第1可変抵抗器に発生した電圧と、基準電圧出力手段により出力される基準電圧との比較を正確且つ安定して行うことができる。よって、第1電圧出力手段または第2電圧出力手段は、第1可変抵抗器に発生した電圧が、基準電圧より大きい場合または基準電圧以上の場合、即ち、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合の検出を、正確且つ安定して行うことができる。ここで、一般的にシャントレギュレータ回路は、複雑な回路により構成される定電圧回路等と比較して、簡単な構成且つ安価である。よって、第1電圧出力手段または第2電圧出力手段は、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合の検出を、簡素な構成且つ安価であるシャントレギュレータ回路を用いることで正確且つ安定して行うことができる。
遊技機17若しくは18、または遊技機17若しくは18に従属する遊技機21若しくは22のいずれかにおいて、前記発射手段によって発射された球が流下する遊技領域と、その遊技領域の一方に設けられ、前記発射手段から発射される球が前記遊技領域に発射される発射部と、その発射部から発射された球が当たり得る球止め部材とを備え、前記第1電圧出力手段から前記加算手段に所定の直流電圧が出力された場合に、前記制御手段に入力される電圧は、前記発射手段から前記発射部を介して発射された球が、前記球止め部材に到達する発射強度であるように設定されていることを特徴とする遊技機23。操作部材の操作量が、規定値より大きい場合又は規定値以上の場合、第1電圧出力手段は加算手段へ所定の直流電圧を出力する。そして、加算手段から出力電圧が出力され、その出力電圧に伴う電圧が制御手段に入力される。ここで、制御手段に入力される電圧は、発射手段から発射部を介して発射された球が、球止め部材に到達する発射強度であるように設定されている。よって、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合には、発射手段から発射部を介して遊技領域へ発射された球を、球止め部材に確実に当てることができ、正常な遊技を確実に行うことができる。
遊技機19若しくは20、または遊技機19若しくは20に従属する遊技機21若しくは22のいずれかにおいて、前記発射手段によって発射された球が流下する遊技領域と、その遊技領域の一方に設けられ、前記発射手段から発射される球が前記遊技領域に発射される発射部と、その発射部から発射された球が当たり得る球止め部材とを備え、前記第2電圧出力手段から前記加算手段に第2直流電圧が出力された場合に、前記制御手段に入力される電圧は、前記発射手段から前記発射部を介して発射された球が、前記球止め部材に到達する発射強度であるように設定されていることを特徴とする遊技機24。操作部材の操作量が、規定値より大きい場合又は規定値以上の場合、第2電圧出力手段は加算手段へ第2直流電圧を出力する。そして、加算手段から出力電圧が出力され、その出力電圧に伴う電圧が制御手段に入力される。ここで、制御手段に入力される電圧は、発射手段から発射部を介して発射された球が、球止め部材に到達する発射強度であるように設定されている。よって、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合には、発射手段から発射部を介して遊技領域へ発射された球を、球止め部材に確実に当てることができ、正常な遊技を確実に行うことができる。
遊技機17から24のいずれかにおいて、一定値の直流電圧を供給する定電圧供給手段と、その定電圧供給手段の供給する直流電圧と、前記制御手段に入力される電圧とをそれぞれ入力し、その制御手段に入力される電圧が、前記定電圧供給手段の供給する直流電圧より大きい場合または前記定電圧供給手段の供給する直流電圧以上である場合に、前記制御手段に入力される電圧を所定の電圧に制限する電圧制限手段とを備えていることを特徴とする遊技機25。操作部材の操作量に応じて変化する制御手段に入力される電圧が、定電圧供給手段の供給する直流電圧より大きい場合または定電圧供給手段の供給する直流電圧以上の場合には、電圧制限手段によって、制御手段に入力される電圧を所定の電圧に制限している。よって、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合には、制御手段に入力される電圧が電圧制限手段により所定の電圧に制限され、操作部材の操作量を増加させても、発射手段から発射される球の発射強度は一定となる。これにより、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合には、操作部材の操作量を必要以上に増加させても、制御手段によって発射手段に印加される電圧が一定となる。よって、発射手段に印加される電圧が過電圧となることを防止できるので、発射手段の劣化を低減することができる。
遊技機25において、前記電圧制限手段が制限する所定の電圧は、前記定電圧供給手段により供給される直流電圧であることを特徴とする遊技機26。電圧制限手段は、操作部材の操作量に応じて変化する制御手段に入力される電圧を、定電圧供給手段の供給する直流電圧と比較する。そして、制御手段に入力される電圧が、定電圧供給手段の供給する直流電圧より大きい場合または定電圧供給手段の供給する直流電圧以上の場合には、電圧制限手段は制御手段に入力される電圧の制限を開始する。これにより、電圧制限手段は、制御手段に入力される電圧を定電圧供給手段の供給する直流電圧に制限する。ここで、電圧制限手段は、電圧制限手段が制御手段に入力される電圧の制限を開始する電圧値と、電圧制限手段が制御手段に入力される電圧を制限する電圧値とを共に、定電圧供給手段の供給する直流電圧としている。これにより、電圧制限手段が制御手段に入力される電圧の制限を開始する直流電圧と、電圧制限手段が制御手段に入力される電圧を制限する直流電圧とを共に、1の定電圧供給手段の供給する直流電圧によって決定することができる。従って、電圧制限手段が制御手段に入力される電圧の制限を開始する直流電圧および電圧制限手段が制御手段に入力される電圧を制限する直流電圧の設定や変更を一遍に行うことができる。
遊技機25または26において、前記定電圧供給手段は、基準電圧出力手段で構成されていることを特徴とする遊技機27。定電圧供給手段は、基準電圧出力手段で構成されているので、電圧制限手段に入力される電圧は、基準電圧出力手段から出力される基準電圧となる。ここで、基準電圧出力手段により出力される基準電圧は、第1電圧出力手段または第2電圧出力手段にも入力している。よって、第1電圧出力手段または第2電圧出力手段に入力される電圧と、電圧制限手段に入力される電圧とを共に、基準電圧を出力する1の基準電圧出力手段から供給することができる。従って、電圧制限手段が制御手段に入力される電圧を制限するために必要となる専用電源を不要にすることができる。
遊技機25から27のいずれかにおいて、前記発射手段によって発射された球が流下する遊技領域と、その遊技領域の一方に設けられ、前記発射手段から発射される球が前記遊技領域に発射される発射部と、その発射部から発射された球が当たり得る球止め部材とを備え、前記電圧制限手段が制限する所定の電圧は、前記発射手段から前記発射部を介して発射された球が、前記球止め部材に到達する発射強度であるように設定されていることを特徴とする遊技機28。操作部材の操作量が、規定値より大きい場合又は規定値以上の場合、制限手段は、制御手段に入力される電圧を所定の電圧に制限する。ここで、この所定の電圧は、発射手段から発射部を介して発射された球が、球止め部材に到達する発射強度であるように設定されている。よって、操作部材の操作量が、規定値より大きい場合または規定値以上の場合には、発射手段から遊技領域へ発射された球を、球止め部材に確実に当てることができ、正常な遊技を確実に行うことができる。また、発射手段に印加される電圧が過電圧となることを防止できるので、発射手段やその発射手段から発射された球が当たる球止め部材等の損傷を防止することができる。
遊技機18若しくは20、または遊技機18若しくは20に従属する遊技機21から28のいずれかにおいて、前記電圧分圧手段から前記加算手段へ入力される電圧値を変更する第1電圧変更手段を備えていることを特徴とする遊技機29。第1電圧変更手段を備えているので、電圧分圧手段から加算手段へ入力される電圧値を変更(微調整)することができる。よって、加算手段から制御手段へ出力される出力電圧に伴う電圧を変更(微調整)し、球の発射強度を変更(微調整)することができる。
遊技機29において、前記第1電圧変更手段は、抵抗値を調整可能な可変抵抗器で構成されていることを特徴とする遊技機30。抵抗値を調整可能な可変抵抗器で構成されているので、第1電圧変更手段の抵抗値を変化させることにより、電圧分圧手段から加算手段へ入力される電圧値を変更(微調整)することができる。これにより、加算手段から制御手段へ出力される出力電圧に伴う電圧を変更(微調整)することができ、球の発射強度を変更(微調整)することができる。ここで、一般的に可変抵抗器は、複雑な回路により構成される電源回路等と比較して、簡単な構成且つ安価である。従って、簡単な構成且つ安価な可変抵抗器を用いて、球の発射強度を変更(微調整)することができる。
球を発射する発射手段と、操作部材と、その操作部材の操作量に基づいて第1値を変化させる第1値変化手段と、その第1値変化手段が変化させる第1値に基づいて、前記発射手段から発射される球の発射強度を制御する球制御手段とを備えた遊技機において、前記第1値変化手段が変化させる第1値とは別に、第2値を設定する設定値手段と、その設定値手段により設定される第2値と前記第1値変化手段により変化される第1値とを合成する合成値手段とを備え、前記球制御手段は、その合成値手段により合成された値に基づいて、前記発射手段から発射される球の発射強度を制御するものであることを特徴とする遊技機31。
上記特開2000−202094号公報においては、ソレノイドによって打ち出される球の発射強度を調整する際には、第1調整摘み及び第2調整摘みを回動させてソレノイドを上下、前後に機械的に移動させることにより発射強度の調整を行っているので、遊技者等によって遊技機への衝撃が発生した場合や第1調整摘み及び第2調整摘み等に経時変化による緩みが発生した場合には、第1調整摘み及び第2調整摘みの調整狂いが発生し、ソレノイドの槌頭が球に衝突する位置がずれることにより、操作ハンドルの回動操作量に応じた規定の発射強度が発生しないという問題点があった。
遊技機31によれば、操作部材の操作量に基づいて第1値変化手段は第1値を変化させる。この操作部材の操作量に基づいて変化する第1値と、設定値手段により設定される第2値とが合成値手段により合成されると、球制御手段は、合成値手段によって合成された値に基づいて、発射手段から発射される球の発射強度を制御する。よって、合成値手段は、操作部材の操作量に基づいて変化する第1値に第2値を合成するので、発射手段から発射される球の発射強度を、操作部材の操作量に基づいて変化する第1値に加え、設定値手段により設定される第2値によっても変化させることができる。
遊技機31において、前記第1値変化手段は、前記操作部材の操作量に基づいて抵抗値を変化させる可変抵抗器を少なくとも有する第1分圧手段と、その第1分圧手段に直流電圧を供給する直流電圧供給手段とを備え、前記合成値手段は、その直流電圧供給手段が供給する直流電圧により前記可変抵抗器に発生させた電圧値を前記第1値として、その第1値を前記設定値手段により設定される第2値と合成するものであることを特徴とする遊技機32。直流電圧供給手段から第1分圧手段へ直流電圧が供給されているので、操作部材の操作量に基づいて可変抵抗器の抵抗値が変化すると、その可変抵抗器に発生する電圧値が変化する。合成値手段は、この操作部材の操作量に基づいて変化する電圧値を第1値として、設定値手段により設定される第2値と合成する。ここで、一般的に、電圧値を合成することは、簡易な構成により実現可能である。よって、合成値手段が合成する第1値を電圧値とすることにより、合成値手段は、第1値を簡易な構成で第2値と合成することができる。
遊技機31又は32において、前記合成値手段により合成された値を正の実数倍する変換値手段を備え、前記球制御手段は、その変換値手段により正の実数倍された値に基づいて、前記発射手段から発射される球の発射強度を制御するものであることを特徴とする遊技機33。球制御手段は、発射手段から発射される球の発射強度を、合成値手段により合成された値を変換値手段によって正の実数倍した値に基づいて制御する。ここで、変換値手段は、合成値手段により合成された値を正の実数倍することで、操作部材の操作量により変化する合成された値の変化量を変えることができる。よって、変換値手段により、操作部材の操作量により変化する球の発射強度の変化量を変えることができる。
球を発射する発射手段と、操作部材と、その操作部材の操作量に基づいて第1値を変化させる第1値変化手段と、その第1値変化手段が変化させる第1値に基づいて、前記発射手段から発射される球の発射強度を制御する球制御手段とを備えた遊技機において、前記第1値変化手段が変化させる第1値を正の実数倍して第3値に変換する変換値手段を備え、前記球制御手段は、その変換値手段が変換する第3値に基づいて、前記発射手段から発射される球の発射強度を制御するものであることを特徴とする遊技機34。操作部材の操作量に基づいて第1値変化手段は第1値を変化させる。この操作部材の操作量に基づいて変化する第1値を変換値手段により正の実数倍して第3値に変換すると、球制御手段は、変換値手段が変換した第3値に基づいて、発射手段から発射される球の発射強度を制御する。ここで、変換値手段は、操作部材の操作量により変化する第1値を正の実数倍して第3値とするので、第1値の変化量を変えることができる。よって、変換値手段により、操作部材の操作量により変化する球の発射強度の変化量を変えることができる。
遊技機34において、前記第1値変化手段は、前記操作部材の操作量に基づいて抵抗値を変化させる可変抵抗器を少なくとも有する第1分圧手段と、その第1分圧手段に直流電圧を供給する直流電圧供給手段とを備え、前記変換値手段は、その直流電圧供給手段が供給する直流電圧により前記可変抵抗器に発生させた電圧値を前記第1値として、その第1値を正の実数倍して第3値に変換するものであることを特徴とする遊技機35。直流電圧供給手段から第1分圧手段へ直流電圧が供給されているので、操作部材の操作量に基づいて可変抵抗器の抵抗値が変化すると、その可変抵抗器に発生する電圧値が変化する。変換値手段は、この操作部材の操作量に基づいて変化する電圧値を第1値として、その第1値を正の実数倍して第3値とする。ここで、一般的に、電圧値を正の実数倍することは、簡易な構成により実現可能である。よって、変換値手段が第3値に変換する第1値を電圧値とすることにより、変換値手段は、第1値を簡易な構成で第3値に変換することができる。
遊技機34又は35において、前記第1値変化手段が変化させる第1値とは別に、第2値を設定する設定値手段と、その設定値手段により設定される第2値と前記変換値手段により変換された第3値とを合成する合成値手段とを備え、前記球制御手段は、その合成値手段により合成された値に基づいて、前記発射手段から発射される球の発射強度を制御するものであることを特徴とする遊技機36。球制御手段は、発射手段から発射される球の発射強度を、合成値手段により合成された値に基づいて制御する。よって、合成値手段は、変換値手段により第1値の変化量を変えた第3値に、第2値を合成するので、発射手段から発射される球の発射強度を、第3値に加え、設定値手段により設定される第2値によっても変化させることができる。
遊技機33から36のいずれかにおいて、前記変換値手段が正の実数倍する倍率は、直流電圧の電圧値として調整可能に構成されており、前記変換値手段は、抵抗値を調整可能な倍率調整用可変抵抗器と、その倍率調整用可変抵抗器に直流電圧を供給する倍率調整用電源手段と、その倍率調整用電源手段が供給する直流電圧により前記倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値に基づいて、前記正の実数倍する倍率としての直流電圧の電圧値を調整する倍率調整手段とを備えていることを特徴とする遊技機37。変換値手段が正の実数倍する倍率は、直流電圧の電圧値として調整可能に構成されており、倍率調整手段は、倍率調整用電源手段が供給する直流電圧により倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値に基づいて、変換値手段が正の実数倍する倍率を調整する。よって、倍率調整用可変抵抗器の抵抗値を調整することで、変換値手段が正の実数倍する倍率を容易に調整することができる。
遊技機37において、倍率調整手段は、前記倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を取得する倍率調整用電圧取得手段と、その倍率調整用電圧取得手段により取得された電圧値に基づいて、前記正の実数倍する倍率としての直流電圧の電圧値を決定する倍率調整用電圧決定手段とを備えていることを特徴とする遊技機38。倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を倍率調整用電圧取得手段が取得すると、その取得した電圧の電圧値に基づいて、倍率調整用電圧決定手段は、変換値手段が正の実数倍する倍率としての直流電圧の電圧値を決定する。よって、倍率調整用電圧決定手段は、変換値手段が正の実数倍する倍率としての直流電圧の電圧値を正確に決定することができる。
遊技機38において、前記倍率調整用電圧取得手段は、前記倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を前記遊技機の初期化時に取得するものであることを特徴とする遊技機39。倍率調整用電圧取得手段は、倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を遊技機の初期化時に取得する。よって、遊技機の初期化後は、倍率調整用電圧取得手段は倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を取得する必要がない。従って、遊技機の初期化後も、倍率調整用電圧取得手段が倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を取得する遊技機と比較して、球制御手段が発射手段から発射される球の発射強度の制御に費やす時間を低減して、その処理を高速化することができる。
遊技機38において、前記倍率調整用電圧取得手段は、前記倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を前記遊技機の電源投入後に定期的に取得するものであることを特徴とする遊技機40。倍率調整用電圧取得手段は、倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を遊技機の電源投入後に定期的に取得する。よって、遊技機の電源投入後に、操作部材を操作して発射手段から発射される球の発射強度を確認しながら、倍率調整用可変抵抗器の抵抗値を調整して球の発射強度を調整することができる。
遊技機31から33、36から40のいずれかにおいて、前記設定値手段により設定される第2値は、直流電圧の電圧値として調整可能に構成されており、前記設定値手段は、抵抗値を調整可能な電圧調整用可変抵抗器と、その電圧調整用可変抵抗器に直流電圧を供給する電圧調整用電源手段と、その電圧調整用電源手段が供給する直流電圧により前記電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値に基づいて、前記第2値としての直流電圧の電圧値を調整する電圧調整手段とを備えていることを特徴とする遊技機41。設定値手段により設定される第2値は、直流電圧の電圧値として調整可能に構成されており、電圧調整手段は、電圧調整用電源手段が供給する直流電圧により電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値に基づいて、設定値手段により設定される第2値としての直流電圧の電圧値を調整する。よって、電圧調整用可変抵抗器の抵抗値を調整することで、設定値手段により設定される第2値を容易に調整することができる。
遊技機41において、前記電圧調整手段は、前記第2値としての直流電圧の電圧値を正または負に調整可能に構成されていることを特徴とする遊技機42。電圧調整手段は、第2値としての直流電圧の電圧値を正または負に調整可能に構成されているので、合成値手段が合成する第2値を正または負とすることができる。よって、合成値手段が合成する第2値としての直流電圧の電圧値を調整することで、発射手段から発射される球の発射強度の変化量を変えることなく、球の発射強度を上げる調整又は下げる調整を行うことができる。
遊技機41又は42において、前記電圧調整手段は、前記電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を取得する調整用電圧取得手段と、その調整用電圧取得手段により取得された電圧値に基づいて、前記第2値としての直流電圧の電圧値を決定する調整用電圧決定手段とを備えていることを特徴とする遊技機43。電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を調整用電圧取得手段が取得すると、その取得した電圧の電圧値に基づいて、調整用電圧決定手段は、設定値手段により設定される第2値としての直流電圧の電圧値を決定する。よって、調整用電圧決定手段は、第2値としての直流電圧の電圧値を正確に決定することができる。
遊技機43において、前記調整用電圧取得手段は、前記電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を前記遊技機の初期化時に取得するものであることを特徴とする遊技機44。調整用電圧取得手段は、電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を遊技機の初期化時に取得する。よって、遊技機の初期化後は、調整用電圧取得手段は電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を取得する必要がない。従って、遊技機の初期化後も、調整用電圧取得手段が電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を取得する遊技機と比較して、球制御手段が発射手段から発射される球の発射強度の制御に費やす時間を低減して、その処理を高速化することができる。
遊技機43において、前記調整用電圧取得手段は、前記電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を前記遊技機の電源投入後に定期的に取得するものであることを特徴とする遊技機45。調整用電圧取得手段は、電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を遊技機の電源投入後に定期的に取得する。よって、遊技機の電源投入後に、操作部材を操作して発射手段から発射される球の発射強度を確認しながら、電圧調整用可変抵抗器の抵抗値を調整して球の発射強度を調整することができる。
球を発射する発射手段と、操作部材と、その操作部材の操作量に基づいて第1値を変化させる第1値変化手段と、その第1値変化手段が変化させる第1値に基づいて、前記発射手段から発射される球の発射強度を制御する球制御手段とを備えた遊技機において、前記第1値変化手段が変化させる第1値とは別に、基準となる第2値を設定する基準値設定手段と、前記第1値変化手段が変化させる第1値を検出する第1値検出手段と、その第1値検出手段により検出された第1値が、前記基準値設定手段により設定された第2値より大きいかそれ以上と判定された場合に、前記第1値に代えて、その第1値より大きな第3値を出力する出力値切換手段とを備え、前記球制御手段は、その出力値切換手段により出力された第3値に基づいて、前記発射手段から発射される球の発射強度を制御するものであることを特徴とする遊技機46。
上記特開2000−202094号公報においては、第1調整摘み及び第2調整摘みの調整狂いが発生し、ソレノイドの槌頭が球に衝突する位置がずれることにより球の発射強度が弱まり、操作ハンドルの操作量を最大値としても、ソレノイドによって発射された球が流下する遊技領域の右端に配設される例えば返しゴム(図2参照)に球を当てることができず、正常な遊技を行うことができないという問題点があった。
遊技機46によれば、操作部材の操作量に基づいて第1値変化手段は第1値を変化させ、その変化した第1値を第1値検出手段が検出する。そして、第1値検出手段が検出した第1値が、出力値切換手段により、基準値設定手段により設定された第2値より大きいかそれ以上と判定された場合には、出力値切換手段は、第1値に代えて、その第1値より大きな第3値を出力する。球制御手段は、出力値切換手段により出力された第3値に基づいて、発射手段から発射される球の発射強度を制御する。よって、第1値検出手段が検出した第1値が、出力値切換手段により、基準値設定手段により設定された第2値より大きいかそれ以上と判定された場合には、発射手段から発射される球の発射強度を確実に所定の強度に切り換えることができる。
遊技機46において、前記基準値設定手段が設定する第2値は、調整可能に構成されており、その第2値を調整する値調整手段を備えていることを特徴とする遊技機47。基準値設定手段が設定する第2値は調整可能に構成されており、値調整手段はその第2値を調整する。よって、操作部材の操作量に基づいて変化する第1値と比較される第2値を、値調整手段により調整することができる。
遊技機46又は47において、前記出力値切換手段が出力する第3値は、調整可能に構成されており、その第3値を調整する出力値調整手段を備えていることを特徴とする遊技機48。出力値切換手段が出力する第3値は調整可能に構成されており、出力値調整手段はその第3値を調整する。よって、出力値調整手段により、出力値切換手段から出力される第3値を調整することで、第1値検出手段が検出した第1値が、出力値切換手段により、基準値設定手段により設定された第2値より大きいかそれ以上と判定された場合に、発射手段から発射される球の発射強度を調整することができる。
遊技機46から48のいずれかにおいて、前記発射手段によって発射された球が流下する遊技領域と、その遊技領域の一方に設けられ、前記発射手段から発射される球が前記遊技領域に発射される発射部と、その発射部から発射された球が当たり得る球止め部材とを備え、前記第3値は、前記発射手段から前記発射部を介して発射された球が、前記球止め部材に到達する発射強度であるように設定されていることを特徴とする遊技機49。第1値検出手段が検出した第1値が、出力値切換手段により、基準値設定手段により設定された第2値より大きいかそれ以上と判定された場合には、出力値切換手段は、第1値に代えて、その第1値より大きな第3値を出力する。ここで、第3値は、発射手段から発射部を介して発射された球が、球止め部材に到達する発射強度であるように設定されている。よって、第1値検出手段が検出した第1値が、出力値切換手段により、基準値設定手段により設定された第2値より大きいかそれ以上と判定された場合には、発射手段から発射部を介して遊技領域へ発射された球を、球止め部材に確実に当てることができ、正常な遊技を確実に行うことができる。
遊技機48又は49において、前記出力値調整手段が調整する第3値の上限値を制限する値制限手段を備えていることを特徴とする遊技機50。第1値検出手段が検出した第1値が、出力値切換手段により、基準値設定手段により設定された第2値より大きいかそれ以上と判定された場合に、出力値切換手段が第1値に代えて出力する第3値は、値制限手段により上限値に制限される。よって、第3値が値制限手段により制限された場合には、操作部材の操作量を増加させても、発射手段から発射される球の発射強度の上限値は一定となる。従って、発射手段から発射された球が当たる球止め部材等の損傷を防止することができる。
遊技機50において、前記発射手段は、印加される電圧の電圧値に基づいて発射する球の発射強度を制御するものであり、前記値制限手段が制限する上限値は、前記発射手段に印加される電圧の電圧値として調整可能に構成されており、その制限する上限値としての電圧値は、前記発射手段の絶対最大定格の電圧値未満であるように設定されていることを特徴とする遊技機51。第1値検出手段が検出した第1値が、出力値切換手段により、基準値設定手段により設定された第2値より大きいかそれ以上と判定された場合には、値制限手段は、出力値切換手段から出力される第3値を上限値に制限する。ここで、発射手段は、印加される電圧の電圧値に基づいて発射する球の発射強度を制御するものであり、値制限手段が第3値を制限する上限値は、発射手段に印加される電圧の電圧値として調整可能に構成され、その制限する上限値としての電圧値は、発射手段の絶対最大定格の電圧値未満であるように設定されている。よって、第1値検出手段が検出した第1値が、出力値切換手段により、基準値設定手段により設定された第2値より大きいかそれ以上と判定された場合に、発射手段に印加される電圧が絶対最大定格を超えることを防止できるので、発射手段の損傷を防止することができる。
遊技機46から51のいずれかにおいて、前記第1値変化手段は、前記操作部材の操作量に基づいて抵抗値を変化させる可変抵抗器を少なくとも有する第1分圧手段と、その第1分圧手段に直流電圧を供給する直流電圧供給手段とを備え、
その直流電圧供給手段が供給する直流電圧により前記可変抵抗器に発生させた電圧値を前記第1値とするものであることを特徴とする遊技機52。直流電圧供給手段から第1分圧手段へ直流電圧が供給されているので、操作部材の操作量に基づいて可変抵抗器の抵抗値が変化すると、その可変抵抗器に発生する電圧値が変化する。この操作部材の操作量に基づいて変化する電圧値を第1値変化手段が変化させる第1値とする。よって、第1値変化手段を簡易な構成で実現することができる。
遊技機46から51のいずれかにおいて、前記第1値変化手段が変化させる第1値とは別に、第4値を設定する設定値手段を備え、前記出力値切換手段は、前記第1値検出手段が検出した第1値が、前記基準値設定手段により設定される第2値未満かそれ以下と判定した場合に、前記第1値変化手段が変化させる第1値と前記設定値手段により設定される第4値とを合成して出力する合成値手段を備え、前記球制御手段は、その合成値手段により合成された値に基づいて、前記発射手段から発射される球の発射強度を制御するものであることを特徴とする遊技機53。第4値を設定する設定値手段を備え、出力値切換手段は、第1値検出手段が検出した第1値が、出力値切換手段により、基準値設定手段により設定される第2値未満かそれ以下と判定された場合に、第1値変化手段が変化させる第1値と設定値手段により設定される第4値とを合成して出力する合成値手段を備えている。よって、第1値検出手段が検出した第1値が基準値設定手段により設定された第2値より大きいかそれ以上となるまでは、合成値手段は、操作部材の操作量に基づいて変化する第1値に第4値を合成するので、発射手段から発射される球の発射強度を、操作部材の操作量に基づいて変化する第1値に加え、設定値手段により設定される第4値によっても変化させることができる。
遊技機53において、前記第1値変化手段は、前記操作部材の操作量に基づいて抵抗値を変化させる可変抵抗器を少なくとも有する第1分圧手段と、その第1分圧手段に直流電圧を供給する直流電圧供給手段とを備え、前記合成値手段は、その直流電圧供給手段が供給する直流電圧により前記可変抵抗器に発生させた電圧値を前記第1値として、その第1値を前記設定値手段により設定される第4値と合成するものであることを特徴とする遊技機54。直流電圧供給手段から第1分圧手段へ直流電圧が供給されているので、操作部材の操作量に基づいて可変抵抗器の抵抗値が変化すると、その可変抵抗器に発生する電圧値が変化する。合成値手段は、この操作部材の操作量に基づいて変化する電圧値を第1値として、設定値手段により設定される第4値と合成する。ここで、一般的に、電圧値を合成することは、簡易な構成により実現可能である。よって、合成値手段が合成する第1値を電圧値とすることができるので、合成値手段は、第1値を簡易な構成で第4値と合成することができる。
遊技機53又は54において、前記合成値手段により合成された値を正の実数倍する変換値手段を備え、前記球制御手段は、その変換値手段により正の実数倍された値に基づいて、前記発射手段から発射される球の発射強度を制御するものであることを特徴とする遊技機55。球制御手段は、発射手段から発射される球の発射強度を、合成値手段により合成された値を変換値手段によって正の実数倍した値に基づいて制御する。ここで、変換値手段は、合成値手段により合成された値を正の実数倍することで、操作部材の操作量により変化する合成された値の変化量を変えることができる。よって、操作部材の操作量により変化する球の発射強度の変化量を変えることができる。
遊技機46から51のいずれかにおいて、前記出力値切換手段は、前記第1値検出手段が検出した第1値が、前記基準値設定手段により設定される第2値未満かそれ以下と判定した場合に、前記第1値変化手段が変化させる第1値を正の実数倍して出力する変換値手段を備え、前記球制御手段は、その変換値手段により正の実数倍された値に基づいて、前記発射手段から発射される球の発射強度を制御するものであることを特徴とする遊技機56。出力値切換手段は、第1値検出手段が検出した第1値が、出力値切換手段により、基準値設定手段により設定される第2値未満かそれ以下と判定された場合に、第1値変化手段が変化させる第1値を正の実数倍して出力する変換値手段を備えている。ここで、変換値手段は、操作部材の操作量により変化する第1値を正の実数倍するので、第1値の変化量を変えることができる。よって、第1値検出手段が検出した第1値が基準値設定手段により設定された第2値より大きいかそれ以上となるまでは、変換値手段により、操作部材の操作量によって変化する球の発射強度の変化量を変えることができる。
遊技機56において、前記第1値変化手段は、前記操作部材の操作量に基づいて抵抗値を変化させる可変抵抗器を少なくとも有する第1分圧手段と、その第1分圧手段に直流電圧を供給する直流電圧供給手段とを備え、前記変換値手段は、その直流電圧供給手段が供給する直流電圧により前記可変抵抗器に発生させた電圧値を前記第1値として、その第1値を正の実数倍するものであることを特徴とする遊技機57。直流電圧供給手段から第1分圧手段へ直流電圧が供給されているので、操作部材の操作量に基づいて可変抵抗器の抵抗値が変化すると、その可変抵抗器に発生する電圧値が変化する。変換値手段は、この操作部材の操作量に基づいて変化する電圧値を第1値変化手段が変化させる第1値として、その第1値を正の実数倍する。ここで、一般的に、電圧値を正の実数倍することは、簡易な構成により実現可能である。よって、変換値手段が変換する第1値を電圧値とすることができるので、変換値手段は、第1値を簡易な構成で変換することができる。
遊技機56又は57において、前記第1値変化手段が変化させる第1値とは別に、第4値を設定する設定値手段と、その設定値手段により設定される第4値と前記変換値手段により前記第1値が正の実数倍された値とを合成して出力する合成値手段とを備え、前記球制御手段は、その合成値手段により合成された値に基づいて、前記発射手段から発射される球の発射強度を制御するものであることを特徴とする遊技機58。発射手段から発射される球の発射強度を、合成値手段により合成された値に基づいて制御する。よって、合成値手段は、変換値手段により第1値を正の実数倍してその第1値の変化量を変えた値に、第4値を合成するので、発射手段から発射される球の発射強度を、変換値手段により第1値の変化量を変えた値に加え、設定値手段により設定される第4値によっても変化させることができる。
遊技機55から58のいずれかにおいて、前記変換値手段が正の実数倍する倍率は、直流電圧の電圧値として調整可能に構成されており、前記変換値手段は、抵抗値を調整可能な倍率調整用可変抵抗器と、その倍率調整用可変抵抗器に直流電圧を供給する倍率調整用電源手段と、その倍率調整用電源手段が供給する直流電圧により前記倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値に基づいて、前記正の実数倍する倍率としての直流電圧の電圧値を調整する倍率調整手段とを備えていることを特徴とする遊技機59。変換値手段が正の実数倍する倍率は、直流電圧の電圧値として調整可能に構成されており、倍率調整手段は、倍率調整用電源手段が供給する直流電圧により倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値に基づいて、変換値手段が正の実数倍する倍率を調整する。よって、倍率調整用可変抵抗器の抵抗値を調整することで、変換値手段が正の実数倍する倍率を容易に調整することができる。
遊技機59において、倍率調整手段は、前記倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を取得する倍率調整用電圧取得手段と、その倍率調整用電圧取得手段により取得された電圧値に基づいて、前記正の実数倍する倍率としての直流電圧の電圧値を決定する倍率調整用電圧決定手段とを備えていることを特徴とする遊技機60。倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を倍率調整用電圧取得手段が取得すると、その取得した電圧の電圧値に基づいて、倍率調整用電圧決定手段は、変換値手段が正の実数倍する倍率としての直流電圧の電圧値を決定する。よって、倍率調整用電圧決定手段は、変換値手段が正の実数倍する倍率としての直流電圧の電圧値を正確に決定することができる。
遊技機60において、前記倍率調整用電圧取得手段は、前記倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を前記遊技機の初期化時に取得するものであることを特徴とする遊技機61。倍率調整用電圧取得手段は、倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を遊技機の初期化時に取得する。よって、遊技機の初期化後は、倍率調整用電圧取得手段は倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を取得する必要がない。従って、遊技機の初期化後も、倍率調整用電圧取得手段が倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を取得する遊技機と比較して、球制御手段が発射手段から発射される球の発射強度の制御に費やす時間を低減して、その処理を高速化することができる。
遊技機60において、前記倍率調整用電圧取得手段は、前記倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を前記遊技機の電源投入後に定期的に取得するものであることを特徴とする遊技機62。倍率調整用電圧取得手段は、倍率調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を遊技機の電源投入後に定期的に取得する。よって、遊技機の電源投入後に、操作部材を操作して発射手段から発射される球の発射強度を確認しながら、倍率調整用可変抵抗器の抵抗値を調整して球の発射強度を調整することができる。
遊技機53から55、58から62のいずれかにおいて、前記設定値手段により設定される第4値は、直流電圧の電圧値として調整可能に構成されており、前記設定値手段は、抵抗値を調整可能な電圧調整用可変抵抗器と、その電圧調整用可変抵抗器に直流電圧を供給する電圧調整用電源手段と、その電圧調整用電源手段が供給する直流電圧により前記電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値に基づいて、前記第4値としての直流電圧の電圧値を調整する電圧調整手段とを備えていることを特徴とする遊技機63。設定値手段により設定される第4値は、直流電圧の電圧値として調整可能に構成されており、電圧調整手段は、電圧調整用電源手段が供給する直流電圧により電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値に基づいて、設定値手段により設定される第4値としての直流電圧の電圧値を調整する。よって、電圧調整用可変抵抗器の抵抗値を調整することで、設定値手段により設定される第4値を容易に調整することができる。
遊技機63において、前記電圧調整手段は、前記第4値としての直流電圧の電圧値を正または負に調整可能に構成されていることを特徴とする遊技機64。電圧調整手段は、第4値としての直流電圧の電圧値を正または負に調整可能に構成されているので、合成値手段が合成する第4値を正または負とすることができる。よって、合成値手段が合成する第4値としての直流電圧の電圧値を調整することで、発射手段から発射される球の発射強度の変化量を変えることなく、球の発射強度を上げる調整又は下げる調整を行うことができる。
遊技機63又は64において、前記電圧調整手段は、前記電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を取得する調整用電圧取得手段と、その調整用電圧取得手段により取得された電圧値に基づいて、前記第4値としての直流電圧の電圧値を決定する調整用電圧決定手段とを備えていることを特徴とする遊技機65。電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を調整用電圧取得手段が取得すると、その取得した電圧の電圧値に基づいて、調整用電圧決定手段は、設定値手段により設定される第4値としての直流電圧の電圧値を決定する。よって、調整用電圧決定手段は、第4値としての直流電圧の電圧値を正確に決定することができる。
遊技機65において、前記調整用電圧取得手段は、前記電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を前記遊技機の初期化時に取得するものであることを特徴とする遊技機66。調整用電圧取得手段は、電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を遊技機の初期化時に取得する。よって、遊技機の初期化後は、調整用電圧取得手段は電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を取得する必要がない。従って、遊技機の初期化後も、調整用電圧取得手段が電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を取得する遊技機と比較して、球制御手段が発射手段から発射される球の発射強度の制御に費やす時間を低減して、その処理を高速化することができる。
遊技機65において、前記調整用電圧取得手段は、前記電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を前記遊技機の電源投入後に定期的に取得するものであることを特徴とする遊技機67。調整用電圧取得手段は、電圧調整用可変抵抗器に発生させた電圧の電圧値を遊技機の電源投入後に定期的に取得する。よって、遊技機の電源投入後に、操作部材を操作して発射手段から発射される球の発射強度を確認しながら、電圧調整用可変抵抗器の抵抗値を調整して球の発射強度を調整することができる。
第1実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 遊技盤の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 前面枠と下皿ユニットとが開放された状態におけるパチンコ機の斜視図である。 (a)は、球が配置される前の球送り機構を構成する開閉部材を開放した状態における発射ユニットの斜視図であり、(b)は、蓋部材を取り外し、球送り機構の内部構成を示した発射ユニットの斜視図である。 (a)は、球が配置された状態の球送り機構を構成する開閉部材を開放した状態における発射ユニットの斜視図であり、(b)は、蓋部材を取り外し、球送り機構の内部構成を示した発射ユニットの斜視図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 発射制御装置の電気的構成を示したブロック図である。 発射制御装置の各信号の電圧変化を示した図である。 発射制御装置の加算電圧調整部の可変抵抗器を変化させた場合の発射ソレノイドに印加される電圧の最大値の変化を示した図である。 発射制御装置の加算電圧調整部の可変抵抗器を変化させると共に、電圧変動調整部の可変抵抗器を変化させた場合の発射ソレノイドに印加される電圧の最大値の変化を示した図である。 発射許可信号、発射制御信号と発射ソレノイドに印加される電圧、および球送り制御信号と球送りソレノイドに印加される直流電圧のタイミングチャートを示した図である。 (a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、(b)は、実際の表示画面を例示した図である。 各種カウンタの概要を示した図である。 主制御装置から払出制御装置へ出力されるコマンドを示した図である。 (a)は、主制御装置に設けられるコネクタの信号ピンの配列を示した図であり、(b)は、払出制御装置に設けられるコネクタの信号ピンの配列を示した図である。 主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 図18のメイン処理の中で実行される変動処理を示したフローチャートである。 図19の変動処理の中で実行される変動開始処理を示したフローチャートである。 タイマ割込処理を示したフローチャートである。 図21のタイマ割込処理の中で実行される始動入賞処理を示したフローチャートである。 主制御装置および払出制御装置で実行されるNMI割込処理を示したフローチャートである。 払出制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。 払出制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 図25のメイン処理の中で実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 図26のコマンド判定処理の中で実行される賞球払出個数設定処理を示したフローチャートである。 図26のコマンド判定処理の中で実行される状態設定処理を示したフローチャートである。 図25のメイン処理の中で実行される状態報知処理を示したフローチャートである。 第2実施形態の発射制御装置の電気的構成を示したブロック図である。 第2実施形態の発射制御装置の各信号の電圧変化を示した図である。 第2実施形態の発射制御装置の電圧変動調整部の可変抵抗器を変化させた場合の発射ソレノイドに印加される電圧の最大値の変化を示した図である。 第3実施形態のパチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。 第3実施形態の発射制御装置の電気的構成を示したブロック図である。 第3実施形態のパチンコ機の立ち上げ処理を示したフローチャートである。 第3実施形態のパチンコ機のタイマ割込処理を示したフローチャートである。 第3実施形態のパチンコ機の発射制御処理を示したフローチャートである。 第3実施形態のパチンコ機の制御信号処理を示したフローチャートである。 倍率決定テーブルメモリの内容を示した図である。 オフセット電圧決定テーブルメモリの内容を示した図である。 図37に示す発射制御処理が実行された際の各電圧の変化を示した図である。 オフセット電圧を正の電圧とした場合に発射ソレノイドに印加される電圧E1の最大値の変化を示した図である。 オフセット電圧を負の電圧とした場合に発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化を示した図である。 第3実施形態のパチンコ機の可変抵抗器VR2を調整して、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を1.0倍より小さい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加えた場合の発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化を示した図である。 第4実施形態のパチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。 第4実施形態のパチンコ機の発射制御処理のフローチャートを示した図である。 図46に示す発射制御処理が実行された際の各電圧の変化を示した図である。 第4実施形態のパチンコ機の可変抵抗器VR2を調整して操作ハンドル51の可変抵抗器VR1に発生している電圧を1.0倍より小さい倍率で正の実数倍し、その正の実数倍した電圧に可変抵抗器VR3を調整してオフセット電圧を加え、更に、操作ハンドル51の可変抵抗器VR1の直流電圧を監視した場合の発射ソレノイド142に印加される電圧E1の最大値の変化を示した図である。 倍率決定テーブルメモリの内容を示した図である。 倍率決定テーブルメモリの内容を示した図である。 オフセット電圧決定テーブルメモリの内容を示した図である。 オフセット電圧決定テーブルメモリの内容を示した図である。
10 パチンコ機(遊技機)
51 操作ハンドル(操作部材)
110 主制御装置(制御手段の一部)
111 払出制御装置(制御手段の一部)
112 発射制御装置(制御手段の一部)
142 発射ソレノイド(発射手段
303 加算回路部(第1決定手段、第2決定手段
307 ハンドル監視部(第2電圧導出手段)
308 電圧上昇部(第3電圧導出手段)
VR1 可変抵抗器(第1電圧変化手段

Claims (2)

  1. 球を発射する発射手段と、
    操作部材と、
    その操作部材の操作に基づいて、前記発射手段から発射される球の発射強度を制御する制御手段とを備えた遊技機において、
    前記制御手段は、
    前記操作部材の操作に基づいて第1電圧を変化させる第1電圧変化手段と、
    第2電圧を導出する第2電圧導出手段と、
    第3電圧を導出する第3電圧導出手段と、
    前記操作部材の操作に基づいて変化する第1電圧が、前記第2電圧より小さい所定電圧の場合に、前記第3電圧を使用せず発射強度を決定する第1決定手段と、
    前記操作部材の操作に基づいて変化する第1電圧が、前記第2電圧より大きい所定電圧の場合に、前記第3電圧を使用することに基づき、その第3電圧を使用しない場合より発射強度が強くなるように発射強度を決定する第2決定手段とを備え、
    前記第1決定手段または前記第2決定手段により決定された発射強度で前記発射手段から球を発射する制御を行うことにより、前記操作部材の操作が所定操作より大きくなる場合に急激に発射強度が強くなるものであることを特徴とする遊技機。
  2. 前記操作部材の操作に基づいて変化する第1電圧が前記第2電圧より大きい所定電圧の場合に、前記第3電圧を使用することに基づき前記第2決定手段により決定される発射強度は、右打対応用の発射強度であることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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