JP5092081B2 - カリカーペナールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、[(1S,2R,4aR,8aR)−1,2,4a,5−テトラメチル−1,2,3,4,4a,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−1−イル]アセトアルデヒド(別名:カリカーペナール)の製造方法に関する。
カリカーペナールは、落葉低木の一種であるビューティーベリーの和種(学名:Callicarpa japonica、日本名:ムラサキシキブ)及び米国種(学名:Callicarpa americana)の葉より見出された物質であり、蚊、ダニ、蟻等の害虫に対する忌避効果を有していることが報告されている(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3、特許文献1参照)。
また、カリカーペナールについては、他の化合物の合成中間体として合成したことが一例報告されているが、その手法は極めて多段階且つ多くの保護基を用いる煩雑な製法であり効率的とは言えない(非特許文献4参照)。
国際公報 WO2006−113888−A1 Cantrell,C.L.et al.J.Agric.Food Chem.2005,53,5948. Carroll,J.F.et al.Exp.Appl.Acarol.2007,41,215. Chen,J.et al.J.Econ.Entomol.2008,101(2),265. Hagiwara,H.et al.J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1 1995,7,757.
本発明の目的は、従来知られているよりも簡便なカリカーペナールの製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討した結果、今回、カリカーペナールの製造に有用な新規中間体を包含するカリカーペナールの立体選択的且つ工程数の少ない製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明は、下記式(2)
Figure 0005092081
で表される(2R,4aR,7R,8S,8aR)−8−(2,2−ジメトキシエチル)
−4,4a,7,8−テトラメチル−1,2,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−2−オールをアセチル化し、得られる下記式(3)
Figure 0005092081
で表される(2R,4aR,7R,8S,8aR)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−1,2,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−2−イル アセテートのアセトキシ基を還元的に除去し、次いで、得られる下記式(4)
Figure 0005092081
で表される(3R,4S,4aR,8aR)−4−(2,2−ジメトキシエチル)−3,4,8,8a−テトラメチル−1,2,3,4,4a,5,6,8a−オクタヒドロナフタレンのアセタール保護基を除去することを特徴とする下記式(1)
Figure 0005092081
で表されるカリカーペナール([(1S,2R,4aR,8aR)−1,2,4a,5−テトラメチル−1,2,3,4,4a,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−1−イル]アセトアルデヒド)の製造方法を提供するものである。
本発明によれば上記式(2)の化合物は、下記式(5)
Figure 0005092081
で表される(2S,3R,6S)−2−(2,2−ジメトキシエチル)−1−(エトキシ
エチニル)−6−イソプロペニル−2,3,6−トリメチルシクロヘキサノールを酸で処理することにより環化させ、得られる下記式(6)
Figure 0005092081
で表される(4aS,7R,8S)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2(4aH)−オンの二重結合の選択的還元もしくは全還元後の酸化により、得られる下記式(7)
Figure 0005092081
で表される(4aR,7R,8S)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−4a,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロナフタレン−2(1H)−オンのカルボニル基を還元することにより製造することができる。
本発明の方法によれば、簡便且つ高純度でカリカーペナールを製造することができる。
以下、本発明のカリカーペナールの製造方法についてさらに詳細に説明する。
発明の実施の形態
本発明によれば、カリカーペナールは、下記の反応工程に従って製造される。
Figure 0005092081
(工程1)
本工程は式(5)の化合物を酸で処理することにより環化させ、従来文献に未記載の新
規な式(6)で表されるジエノンを得る工程である。
式(5)の化合物の処理に用いる酸としては、特に限定されなく、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、酢酸、シュウ酸、トリフルオロ酢酸等のプロトン酸;三フッ化ホウ素、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化スズ等のルイス酸等を用いることができ、その使用量は、式(5)の化合物1モルに対して一般に1〜400モル%、特に10〜150モル%の範囲内が好ましい。また、本反応は、溶媒の存在下または不存在下、好ましくは有機溶媒の存在下に、通常約−78℃〜約100℃、好ましくは約−10℃〜30℃の温度で、10分〜100時間程度撹拌しながら行うことができる。その際に使用しうる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン系溶媒;エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒;ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、水等が挙げられ、これらはそれぞれ単独でまたは2種もしくはそれ以上組み合わせて使用することができる。その使用量は、式(5)の化合物の重量を基準にして、通常5〜100倍量の範囲内とすることができる。かくして得られる化合物(6)は、それ自体既知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、クロマトグラフィー等により単離精製するか、又は単離精製することなく次工程に付すことができる。
(工程2)
本工程は式(6)の化合物の二重結合を還元して、従来の文献に未記載の新規な式(7)で表されるエノンを得る工程である。
式(6)の化合物の還元は、例えば、バーチ還元、接触水素化等により行うことができる。還元反応の条件は、特に限定されるものではなく、例えば、バーチ還元を用いる場合には、溶媒中で、約−78℃〜−30℃の温度で、1分〜100時間程度撹拌しながら行うことができる。その際に用い得る溶媒としては、例えば、液体アンモニア、エチルアミン、エチレンジアミン等のアミン類が挙げられ、これらはそれぞれ単独でまたは2種もしくはそれ以上組み合わせて使用することができる。その使用量は、式(6)の化合物の重量を基準にして、通常5〜500倍量の範囲内とすることができる。また、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、モルホリン等のエーテル系溶媒を補助溶媒として適宜用いることができ、その使用量は、式(6)の化合物の重量を基準にして、通常0.1〜100倍量の範囲内であることができる。また、バーチ還元に用いる金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム等を挙げることができ、その使用量は、式(6)の化合物1モルに対して、通常2〜100モル、好ましくは2〜30モルの範囲内とすることができる。
また、式(6)の化合物の二重結合を接触水素化により還元する場合には、通常の接触水素化法を用いて行うことができ、例えば、「新実験化学講座15 酸化と還元II」(丸善株式会社、1977年)等に記載の方法に準じて行うことができる。
また、本工程では、式(6)の化合物の二重結合を一旦全て還元し、次いで改めて二重結合を位置選択的に導入することもできる。その際の二重結合の導入方法としては、例えば、式(6)の化合物の二重結合を一旦全て還元した化合物をシリルエノールエーテルに誘導した後、酸化的に脱離させる三枝酸化反応や、式(6)の化合物の二重結合を一旦全て還元した化合物をセレニドに誘導した後酸化しセレノキシドとし、次いでこれを脱離させる方法等を用いることができる。
かくして得られる化合物(7)は、それ自体既知の分離精製手段、例えば、濃縮、減圧
濃縮、溶媒抽出、クロマトグラフィー等により単離精製するか、又は単離精製することなく次工程に付すことができる。
(工程3)
本工程は、式(7)の化合物のカルボニル基を還元し、式(2)で表されるアルコールを得る工程である。
式(7)の化合物のカルボニル基の還元は、例えば、「新実験化学講座15 酸化と還元II」(丸善株式会社、1977年)等に記載の方法を用いて行うことができるが、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム等の還元剤による反応を用いることが好ましい。その際の反応条件としては、特に限定されるものではなく、例えば、溶媒中で、約−78℃〜−30℃の温度で、1分〜100時間程度撹拌しながら行うことができる。その際に用い得る溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン系溶媒;エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒;水等が挙げられ、これらはそれぞれ単独でまたは2種もしくはそれ以上組み合わせて使用することができる。その使用量は、式(7)の化合物の重量を基準にして、通常5〜100倍量の範囲内とすることができる。また、上記還元剤の使用量は、式(7)の化合物の1モルに対して、通常1〜5モル、特に1〜2モルの範囲内が適当である。
かくして得られる式(2)の化合物は、それ自体既知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、クロマトグラフィー等により単離精製するか、又は単離精製することなく次工程に付すことができる。
(工程4)
本工程は、式(2)の化合物の水酸基をアセチル化し、式(3)で表されるアセテートを得る工程である。
式(2)の化合物のアセチル化に用い得るアセチル化剤としては、例えば、無水酢酸、酢酸クロリド等が挙げられ、これらは、式(2)の化合物1モルに対して、通常1〜10モル、好ましくは1〜2モルの範囲内で用いることができる。また、本工程は、有機溶媒の存在下または不存在下、好ましくは有機溶媒の存在下に、通常約−20℃〜約100℃、好ましくは約0℃〜50℃の温度で、5分〜24時間程度撹拌しながら行うことができる。ここで使用し得る有機溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン系溶媒等が挙げられ、これらはそれぞれ単独でまたは2種もしくはそれ以上組み合わせて使用することができる。その使用量は、式(3)の化合物の重量を基準にして、通常1〜10倍量とすることができる。また、上記反応は、必要に応じて有機塩基の存在下で行うことができ、その際に用いる有機塩基としては、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン等を例示することができ、その使用量は、式(2)の化合物1モルに対して、通常1〜50モル、好ましくは1〜10モルの範囲内とすることができる。
また、本工程は、その他の一般的に用いられるアセチル化反応の条件を用いて行うことができ、例えば、「新実験化学講座14 有機化合物の合成と反応II」(丸善株式会社、1977年)等に記載の方法で行うことができる。
かくして得られる化合物(3)は、それ自体既知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、クロマトグラフィー等により単離精製するか、又は単離精製することなく
次工程に付すことができる。
(工程5)
本工程は、式(3)の化合物のアセトキシ基を還元的に除去し、従来の文献に未記載の新規な式(4)で表される化合物を得る工程である。
式(3)の化合物のアセトキシ基の還元は、バーチ還元を用いて行うことができる。その際の反応条件は、特に限定されるものではなく、例えば、約−78℃〜−30℃の温度で、1分〜100時間程度撹拌しながら行うことができる。その際に用い得る溶媒としては、例えば、液体アンモニア、エチルアミン、エチレンジアミン等のアミン類をそれぞれ単独でまたは2種もしくはそれ以上組み合わせて使用することができる。その使用量は、式(3)の化合物の重量を基準にして、通常5〜500倍量の範囲内とすることができる。また、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、モルホリン等のエーテル系溶媒を補助溶媒として適宜用いることができ、その使用量は、式(3)の化合物の重量を基準にして、通常0.1〜100倍量の範囲内であることができる。また、用い得る金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム等を挙げることができ、その使用量は、式(3)の化合物の1モルに対して、通常2〜100モル、好ましくは2〜30モルの範囲内とすることができる。
かくして得られる化合物(4)は、それ自体既知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、クロマトグラフィー等により単離精製するか、又は単離精製することなく次工程に付すことができる。
(工程6)
本工程は、式(4)の化合物のアセタール保護基を脱保護し、目的とする式(1)で表されるカリカーペナールを得る工程である。
式(4)の化合物のアセタール保護基の脱離は、例えば、酸の存在下における加水分解反応、アセタール交換反応等を用いて行うことができる。その際の反応条件は、特に限定されるものではなく、例えば、加水分解反応の場合には、酸として、塩酸、硫酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、酢酸、シュウ酸、トリフルオロ酢酸等のプロトン酸;三フッ化ホウ素、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化スズ等のルイス酸;酸性イオン交換樹脂等の固体酸等を用いることができ、その使用量は、式(4)の化合物に対して1〜100モル%、特に5〜10モル%の範囲内であることが好ましい。また、アセタール保護基の脱離反応は、式(4)の化合物1モルに対して、通常当量かもしくはそれ以上の水の存在下で、更に、有機溶媒の存在下または不存在下に、通常約−78℃〜約100℃、好ましくは約−10℃〜30℃の温度で、10分〜100時間程度撹拌しながら行うことができる。その際に使用しうる有機溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン系溶媒;エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒;ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等が挙げられ、これらはそれぞれ単独でまたは2種もしくはそれ以上組み合わせて使用することができる。その使用量は、式(4)の化合物の重量を基準にして、通常5〜100倍量であることができる。
かくして得られる化合物(1)は、それ自体既知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、クロマトグラフィー、再結晶等により単離精製すことができる。
前記した反応工程1の出発物質である式(5)の化合物は、例えば、以下に示す反応工程に従って製造することができる。
Figure 0005092081
(工程7)
本工程は、d−プレゴンからプレゴンオキシドを合成する工程であり、例えば、Mutti,S.et al.Tetrahedron Lett.1996,37,3125.等の文献記載の方法に準じて行うことができる。
(工程8及び工程9)
本工程は、工程7で得られるプレゴンオキシドのカルボニル基のα位をアルキル化する工程であり、該アルキル化は通常のアルキル化方法、例えば、「新実験化学講座14 有機化合物の合成と反応II」(丸善株式会社、1977年)等に記載の方法に準じて行うことができる。
(工程10)
本工程は、工程9で得られる化合物の末端オレフィンを酸化開裂し、次いで生じるアルデヒドをアセタール化する工程であり、末端オレフィンの酸化開裂は、例えば、オゾン酸化、Lemieux−Johnson酸化などの通常用いられる方法により行うことができ、例えば「新実験化学講座15 酸化と還元I−1」(丸善株式会社、1976年)等に記載の方法に準じて行うことができる。また、本工程におけるアセタール化は、通常のアセタール化反応に従い、例えば、「新実験化学講座14 有機化合物の合成と反応V」(丸善株式会社、1978年)等に記載の方法に準じて行うことができる。
(工程11)
本工程は、工程10で得られる化合物のエポキシドを還元する工程であり、該還元はそれ自体既知の方法、例えば、Firouzabadi,H.et al.Tetrahedron Lett.2005,46,4107.、Mandal,A.K.et al.tetrahedron 1988,44,2293.、Miyashita,M.et al.Tetrahedron 1997,53,12469.、Patra,A.
et al.Tetrahedron Lett.2003,44,2355.等の方法または「新実験化学講座15 酸化と還元II」(丸善株式会社、1977年)等に記載の方法に準じて行うことができる。
(工程12)
本工程は、工程11で得られる化合物のメチル化を行う工程であり、該メチル化は通常のメチル化方法、例えば、「新実験化学講座14 有機化合物の合成と反応II」(丸善株式会社、1977年)等に記載の方法に準じて行うことができる。
(工程13)
本工程は、工程12で得られる化合物にエトキシアセチレンより誘導されるアセチリドを求核付加する反応であり、そのアセチリドの付加反応は通常の方法、例えば、「新実験化学講座14 有機化合物の合成と反応I」(丸善株式会社、1977年)等に記載の方法に準じて行うことができる。本工程で使用されるエトキシアセチレンはそれ自体公知の化合物であり、例えば、Organic Syntheses,Coll.Vol.4,p.404(1963)等の方法により別途合成したものを用いることができ、また、市販品(例えば、エチル エチニル エーテル、50%ヘキサン溶液 アクロスオーガニクス社)を使用することもできる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1:(4aS,7R,8S)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2(4aH)−オン(式(6)の化合物)の合成
500mL反応容器に、(2S,3R,6s)−2−(2,2−ジメトキシエチル)−1−(エトキシエチニル)−6−イソプロペニル−2,3,6−トリメチルシクロヘキサノール(3.3g,9.6mmol)、メタノール(330mL)及びp−トルエンスルホン酸(2.0g,10.6mmol)を仕込み、室温下終夜撹拌する。反応液を濃縮後、エーテルで希釈し、炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで順次洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過、減圧濃縮し、得られる残渣(2.7g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、表題の(4aS,7R,8S)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2(4aH)−オン(906mg)が得られる。収率32%。
(物性データ)
[α]20 :+8.2(CHCl,c=2.575).
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 0.80(d,3H,J=7.2Hz),1.09(s,3H),1.36(s,3H),1.36−1.45(m,1H),1.55−1.75(m,3H),1.90−2.10(m,3H),1.99(br,3H),3.24(s,3H),3.27(s,3H),4.28(dd,1H,J=5.6,1.2Hz),6.07(s,1H),6.31(br,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ 16.18,19.40,24.27,26.30,27.57,33.95,36.40,41.95,43.65,43.92,52.41,102.50,125.71,126.01,167.77,171.98,186.78.
IR (film) νmax cm−1:2951,1660,1625,1452,1385,1192,1117,1048,1006,898.
MS:292(1,M),213(13),204(19),189(48),175(12),159(27),145(18),129(13),119(14),105(17),88(70),75(100),58(13),47(13).
実施例2−1:(4aR,7R,8S)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−4a,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロナフタレン−2(1H)−オン(式(7)の化合物)の合成
500mL反応容器にリチウム(300mg,40mmol)を仕込み、−78℃で撹拌する。そこにアンモニア(約200mL)を溜め、−78℃/0.5hr撹拌する。そこに実施例1で得られたジエノン(600mg,2.0mmol)のTHF(100mL)溶液を−78℃/20minで滴下する。滴下後速やかに、塩化アンモニウムを添加し反応を終了させる。室温まで昇温しアンモニアを気化させた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、エーテル抽出する。有機層をブライン洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。乾燥剤をろ別後、減圧濃縮、ポンプアップすることにより得られる残渣(800mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製すると、表題の(4aR,7R,8S)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−4a,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロナフタレン−2(1H)−オン(100mg)が得られる。収率15%。
(物性データ)
[α]20 :−5.8(CHCl,c=1.095).
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 0.77(s,3H),0.85(d,3H,J=6.8Hz),1.09(s,3H),1.34(ddd,1H,J=12.5,9.7,7.5Hz),1.45−1.54(m,2H),1.55−1.65(m,1H),1.57(dd,1H,J=15.3,4.4Hz),1.66(dd,1H,J=15.3,5.6Hz),1.80(ddd,1H,J=12.5,3.2,3.2Hz),1.86(d,3H,J=1.6Hz),1.94(dd,1H,J=13.6,3.2Hz),2.31(dd,1H,J=17.6,13.6Hz),2.53(dd,1H,J=17.6,3.2Hz),3.22(s,3H),3.24(s,3H),4.37(dd,1H,J=5.6,4.4Hz),5.69(br,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ 16.04,17.44,18.26,18.90,26.90,35.40,35.47,36.87,38.43,39.97,39.99,46.56,51.79,53.27,101.57,125.51,172.15,200.37.
IR (film) νmax cm−1:2930,1670,1617,1437,1380,1325,1279,1191,1118,1048.
MS:294(1,M),204(22),189(29),123(13),109(13),85(28),75(100),55(14),41(15).
実施例2−2−1:8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチルオクタヒドロナフタレン−2(1H)−オンの合成
500mL反応容器にリチウム(173mg,25mmol)を仕込み、−78℃で撹拌する。そこにアンモニア(約230mL)を溜め、−78℃/0.5hr撹拌する。そこにt−ブチルアルコール(478μL,5mmol)のTHF(10mL)溶液を同温下で加え、次いで実施例1で得られたジエノン(368mg,1.25mmol)のTHF(10mL)溶液を−78℃/5minで滴下する。滴下後アンモニア還流下で1hr反応後、塩化アンモニウムを添加し反応を終了させる。室温まで昇温しアンモニアを気化させた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、エーテル抽出する。有機層をブライン洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。乾燥剤をろ別後、減圧濃縮、ポンプアップすることにより得られる残渣(369mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製すると、8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチルオクタヒドロナフタレン−2(1H)−オン(232mg)が得られる。収率63%。
実施例2−2−2:(4aR,7R,8S)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−4a,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロナフタレン−2(1H)−オン(式(7)の化合物)の合成
50mL反応フラスコに、アルゴンガス雰囲気下で、実施例2−2−1で得られたケトン(198mg,0.67mmol)を仕込み、−78℃で撹拌する。そこに、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドの1.0MTHF溶液(1.3mL,1.34mmol)を−78℃/15minで滴下する。滴下後、−40℃で2hr撹拌し、トリメチルシリルクロリド(255μL,2.0mmol)とトリエチルアミン(28μL,0.2mmol)のTHF(20mL)溶液を−78℃/5minで滴下する。滴下後、同温下で0.5hr撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、エーテル抽出する。有機層をブライン洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。乾燥剤をろ別後、減圧濃縮、ポンプア
ップすることによりシリルエノールエーテル(280mg)が得られる。50mL反応フラスコにこのシリルエノールエーテル(280mg)とアセトニトリル(28mL)及び酢酸パラジウム(195mg)を仕込み、室温下で終夜撹拌する。反応液を濃縮後得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製すると、表題の(4aR,7R,8S)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−4a,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロナフタレン−2(1H)−オン(193mg)が得られる。収率98%。
実施例3:(2R,4aR,7R,8S,8aR)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−1,2,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−2−オール(式(2)の化合物)の合成
50mL反応フラスコに、アルゴンガス雰囲気下で、実施例2で得られたエノン(100mg,0.34mmol)、CeCl・7HO(166mg,0.44mmol)及び99%エタノール(6.4mL)と塩化メチレン(6.4mL)の混合溶液を仕込み、−78℃で撹拌する。そこに水素化ホウ素ナトリウム(19mg,0.51mmol)を同温下5分間で滴下する。同温下10分間撹拌の後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を注入し、室温に昇温する。加水し塩化メチレンで4回抽出し、得られる有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥する。乾燥剤をろ別後、減圧濃縮、ポンプアップすることにより得られる残渣(115mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製すると、表題の(2R,4aR,7R,8S,8aR)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−1,2,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−2−オール(100mg)が無色結晶物として得られる。収率99%。
(物性データ)
mp:84.0−85.0℃
[α]20 :+8.7(CHCl,c=1.360).
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 0.72(s,3H),0.83(d,3H,J=7.2Hz),1.04(s,3H),1.15(ddd,1H,J=12.6,9.9,7.3Hz),1.25−1.47(m,5H),1.52−1.65(m,2H),1.61(br,3H),1.70(dt,1H,J=12.6,3.2Hz),1.73(dd,1H,J=15.2,6.0Hz),2.06(brdd,1H,J=10.8,6.0Hz),3.27(s,3H),3.29(s,3H),4.21(m,1H),4.40(dd,1H,J=5.6,4.0Hz),5.21(br,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ 16.18,17.80,17.93,20.01,27.25,29.67,36.28,36.90,38.20,38.73,40.48,45.91,51.83,53.26,69.32,101.96,125.51,147.58.
IR (KBr) νmax cm−1:3203,2961,2940,2911,2874,1452,1118,1041,981,906.
実施例4:(2R,4aR,7R,8S,8aR)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−1,2,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−2−イル アセテート(式(3)の化合物)の合成
30mL反応フラスコに、実施例3で得られたアリルアルコール(100mg,0.33mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.83g,6.6mmol)及び塩化メチレン(8mL)を仕込み、0℃冷却下撹拌する。そこに無水酢酸(155μL,1.7mmol)を同温下で滴下する。同温下15分間撹拌の後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え分液する。得られる水層の塩化メチレン抽出を3回行う。有機層を合わせ無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮することにより得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製すると、表題の(2R,4aR,7R,8S,8aR)−8−(2,2
−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−1,2,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−2−イル アセテート(111mg)が無色油状物として得られる。収率99%。
(物性データ)
[α]20 :+60.5(CHCl,c=1.190).
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 0.72(s,3H),0.83(d,3H,J=6.8Hz),1.06(s,3H),1.18(ddd,1H,J=12.6,8.7,6.2Hz),1.38−1.64(m,6H),1.62(br,3H),1.70(dd,1H,J=15.1,5.5Hz),1.71(dt,1H,J=12.6,3.2Hz),2.01−2.08(m,1H),2.05(s,3H),3.28(s,3H),3.34(s,3H),4.41(dd,1H,J=5.7,4.3Hz),5.16(br,1H),5.29−5.33(m,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ 16.20,17.88,19.79,21.48,25.30,27.20,36.12,36.88,38.26,38.73,40.48,45.79,51.97,53.54,72.23,102.04,120.28,149.55,170.92.
IR (film) νmax cm−1:2955,1732,1448,1372,1242,1120,1049,1019,986,966.
実施例5:(3R,4S,4aR,8aR)−4−(2,2−ジメトキシエチル)−3,4,8,8a−テトラメチル−1,2,3,4,4a,5,6,8a−オクタヒドロナフタレン(式(4)の化合物)の合成
100mL反応フラスコに、アルゴンガス雰囲気下で、リチウム(17mg,2.4mmol)を仕込み、−78℃で撹拌する。そこに、液体アンモニア(約50mL)を溜め、−78℃で5分間撹拌する。そこに実施例4で得られたアセテート(100mg,0.30mmol)のテトラヒドロフラン(8mL)溶液を−78℃で2分間で滴下する。同温にて1.5時間撹拌後、塩化アンモニウムを脱色するまで少量ずつ加え反応を停止する。室温まで昇温しアンモニアを気化させた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、エーテル抽出する。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。乾燥剤をろ別後、減圧濃縮、ポンプアップすることにより得られる残渣(97mg)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製すると、表題の(3R,4S,4aR,8aR)−4−(2,2−ジメトキシエチル)−3,4,8,8a−テトラメチル−1,2,3,4,4a,5,6,8a−オクタヒドロナフタレン(59mg)が無色油状物として得られる。収率70%。
(物性データ)
[α]20 :−41.2(CHCl,c=1.180).
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 0.70(s,3H),0.83(d,3H,J=6.8Hz),0.99(s,3H),1.15−1.22(m,1H),1.35−1.48(m,4H),1.58(brd,3H,J=2.0Hz),1.57−1.73(m,5H),2.00(m,2H),3.29(s,3H),3.30(s,3H),4.42(t,1H,J=4.8Hz),5.18(br,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ 16.23,17.86,18.03,18.90,20.01,26.73,27.55,36.69,37.19,38.35,38.55,40.68,47.27,52.27,53.05,102.36,120.61,144.29.
IR (film) νmax cm−1:2954,2830,1448,1381,1191,1119,1076,1050,989,961.
MS:249(1,[M−MeO]),190(19),175(67),147(13),132(13),119(20),107(36),95(46),85(51),75(100),67(19),55(38),41(36),29(11).
実施例6:カリカーペナール([(1S,2R,4aR,8aR)−1,2,4a,5−テトラメチル−1,2,3,4,4a,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−1−イル]アセトアルデヒド)(式(1)の化合物)の合成
20mL反応フラスコに、実施例5で得られたアセタール(50mg,0.18mmol)及び80%酢酸(4mL)を仕込み、室温で1hr撹拌する。そこにトルエンを加え、減圧濃縮する。得られる残渣に飽和炭酸ナトリウム水溶液を加え、エーテル抽出を4回行う。有機層をブライン洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。乾燥剤をろ別後、減圧濃縮、ポンプアップすることにより得られる残渣(40mg)を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製すると、表題のカリカーペナール([(1S,2R,4aR,8aR)−1,2,4a,5−テトラメチル−1,2,3,4,4a,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−1−イル]アセトアルデヒド)(38mg)が無色結晶物として得られる。収率91%。
(物性データ)
mp:49.0−50.0℃
[α]20 :−58.5(CHCl,c=0.905).
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 0.81(s,3H),0.95(d,3H,J=6.8Hz),1.00(s,3H),1.16−1.24(m,1H),1.42−1.77(m,7H),1.57(br,3H),1.96−2.05(m,2H),1.16(dd,1H,J=14.6,3.2Hz),2.46(dd,1H,J=14.6,3.6Hz),5.18(brs,1H),9.83(dd,1H,J=3.6,3.2Hz).
13C−NMR(100MHz,CDCl):δ 16.27,17.21,17.92,18.94,19.87,26.56,27.30,36.42,38.42,39.03,41.67,49.36,51.74,120.55,143.61,203.88.
IR (KBr) νmax cm−1:3010,2995,2959,2868,2833,1713,1456,1389,1075,1039.
MS:234(3,M),190(39),175(100),147(18),133(10),121(29),105(25),91(22),81(17),69(13),55(19),41(24).

Claims (5)

  1. 下記式(2)
    Figure 0005092081
    で表される(2R,4aR,7R,8S,8aR)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−1,2,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−2−オールをアセチル化し、得られる下記式(3)
    Figure 0005092081
    で表される(2R,4aR,7R,8S,8aR)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−1,2,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−2−イル アセテートのアセトキシ基を還元的に除去し、次いで、得られる下記式(4)
    Figure 0005092081
    で表される(3R,4S,4aR,8aR)−4−(2,2−ジメトキシエチル)−3,4,8,8a−テトラメチル−1,2,3,4,4a,5,6,8a−オクタヒドロナフタレンのアセタール保護基を除去することを特徴とする下記式(1)
    Figure 0005092081
    で表されるカリカーペナール([(1S,2R,4aR,8aR)−1,2,4a,5−テトラメチル−1,2,3,4,4a,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−1−イル]アセトアルデヒド)の製造方法。
  2. 式(2)の化合物を、下記式(5)
    Figure 0005092081
    で表される(2S,3R,6S)−2−(2,2−ジメトキシエチル)−1−(エトキシエチニル)−6−イソプロペニル−2,3,6−トリメチルシクロヘキサノールを酸で処理することにより環化させ、得られる下記式(6)
    Figure 0005092081
    で表される(4aS,7R,8S)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2(4aH)−オンの二重結合の選択的還元もしくは全還元後の酸化により、得られる下記式(7)
    Figure 0005092081
    で表される(4aR,7R,8S)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−4a,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロナフタレン−2(1H)−オンのカルボニル基を次いで還元することにより製造する請求項1に記載の方法。
  3. 下記式(4)
    Figure 0005092081
    で表される(3R,4S,4aR,8aR)−4−(2,2−ジメトキシエチル)−3,4,8,8a−テトラメチル−1,2,3,4,4a,5,6,8a−オクタヒドロナフタレン。
  4. 下記式(6)
    Figure 0005092081
    で表される(4aS,7R,8S)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2(4aH)−オン。
  5. 下記式(7)
    Figure 0005092081
    で表される(4aR,7R,8S)−8−(2,2−ジメトキシエチル)−4,4a,7,8−テトラメチル−4a,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロナフタレン−2(1H)−オン。
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