JP5087497B2 - Disc brake - Google Patents
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Description
この発明は、車両の車輪制動等に用いられるディスクブレーキに関するものである。 The present invention relates to a disc brake used for vehicle wheel braking or the like.
車両の車輪制動に用いられるディスクブレーキとして、ブレーキディスクのディスク軸線方向両側に夫々パッドを配置し、その両パッドを、対向配置された対を成すピストンによって押圧する対向ピストン型のディスクブレーキが知られている。
この種のディスクブレーキとして、パッドをディスク軸線方向に摺動可能に支持してパッドの制動トルクを受承するキャリアと、パッドに押圧力を付与するピストンを有するキャリパとを別体に形成し、キャリアとキャリパをボルトによって結合したものが案出されている(例えば、特許文献1参照)。
As this type of disc brake, a carrier that supports the pad slidably in the disc axial direction and receives the braking torque of the pad, and a caliper having a piston that applies a pressing force to the pad are formed separately. A device in which a carrier and a caliper are coupled by a bolt has been devised (see, for example, Patent Document 1).
しかし、この従来のディスクブレーキは、ピストンのディスク円周方向の押圧中心がパッドのディスク円周方向の中心位置に配置されているため、制動時のブレーキディスクによるパッドの引き込みによってパッドがディスク円周方向で偏摩耗することが懸念される。そして、パッドがディスク円周方向で偏摩耗すると、制動時の引き摺りやジャダ、ブレーキ鳴き等を招き易くなる。 However, in this conventional disc brake, the center of the piston in the circumferential direction of the disc is located at the center of the pad in the circumferential direction of the pad. There is concern about uneven wear in the direction. If the pad is worn unevenly in the disk circumferential direction, dragging, judder, brake squealing, etc. during braking are likely to occur.
そこで、この発明は、パッドのディスク円周方向の偏摩耗を防止することのできるディスクブレーキを提供しようとするものである。 Therefore, the present invention is intended to provide a disc brake that can prevent uneven wear of the pad in the circumferential direction of the disc.
上記の課題を解決するために、この発明は、パッドのディスク円周方向の中心とピストンのディスク円周方向の押圧中心とをディスク円周方向にずらして、キャリパをキャリアに一体に固定するためのボルトの締結位置を変更可能にした。 In order to solve the above problems, the present invention is a pressing center of the disk circumferential direction of the disk circumferential direction and the center of the piston of the pad is shifted in the circumferential direction of the disk, is fixed integrally to the caliper on the carrier The bolt fastening position can be changed.
この発明によれば、パッドのディスク円周方向の中心と、ピストンのディスク円周方向の押圧中心とをディスク円周方向にずらしたことにより、ブレーキディスクによるパッドの引き込みを抑制することが可能になり、その結果、パッドのディスク円周方向の偏摩耗を防止することが可能になる。 According to this invention, it is possible to suppress the pull-in of the pad by the brake disc by shifting the disc circumferential direction center of the pad and the pressing center of the piston disc circumferential direction in the disc circumferential direction. As a result, it is possible to prevent uneven wear of the pad in the disk circumferential direction.
以下、この発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下で説明する各実施形態や変形例においては、同一部分に同一符号付して重複する説明を省略するものとする。
最初に、図1〜図8に示す第1の実施形態について説明する。
図1〜図3は、左車輪用のディスクブレーキ1のブロック全体を示すものである。このディスクブレーキ1は、下縁の締結孔2,2部分において、車両の車軸支持用のナックル(図示せず)にボルト締結によって結合される。このディスクブレーキ1のブロックは、車輪と一体回転するブレーキディスク3の外周縁部の一部を覆うようしてナックルに取り付けられ、ブレーキディスク3の外周縁部を軸線方向の両側から押圧することによって制動力を発生する。なお、以下においては、車両への取付状態をもって説明し、この取付状態におけるブレーキディスク3の半径方向をディスク半径方向と称し、ブレーキディスク3の軸線方向をディスク軸線方向と称し、さらに、ブレーキディスク3の円周方向をディスク円周方向と称すものとする。また、図中Oは、ブレーキディスク3の回転中心を示し、矢印Rは、ブレーキディスク3の回転方向を示すものとする。
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. In each embodiment and modification described below, the same portions are denoted by the same reference numerals, and redundant descriptions are omitted.
First, the first embodiment shown in FIGS. 1 to 8 will be described.
1 to 3 show the entire block of the disc brake 1 for the left wheel. The disc brake 1 is coupled to a knuckle (not shown) for supporting an axle of a vehicle by fastening bolts at the
このディスクブレーキ1のブロックは、ナックルに直接ボルト結合され、ブレーキディスク3に圧接されるパッド4,4を主に保持するキャリア5と、パッド4,4を押圧するピストン6…を備えたキャリパ7によって構成されている。このディスクブレーキ1は、ブレーキディスク3の外周縁部の通過を許容する略円弧状のディスク通過リセス8(図3参照)がキャリア5とキャリパ7に跨って形成され、キャリア5のディスク半径方向外側にキャリパ7が重合されるかたちで配置されている。
The block of the disc brake 1 is directly coupled to the knuckle by a bolt, and a
また、このディスクブレーキ1は、対向ピストン型のブレーキであり、キャリア5に保持される一対のパッド4,4がブレーキディスク3のディスク軸線方向両側に配置されるとともに、キャリパ7に保持されるピストン6…が各パッド4の背部を押圧するようにブレーキディスク3の両側に夫々配置されている。この実施形態の場合、ブレーキディスク3の片側につき2つのピストン6,6がディスク回転方向に並んで配置され、並列に配置された2つのピストン6,6がディスク円周方向に横長のパッド4の背部を押圧するようになっている。
The disc brake 1 is an opposed piston type brake, and a pair of
図4は、左車輪仕様のディスクブレーキ1のキャリパ7をインナ側(車幅方向内側)から見た側面図であり、図6は、右車輪仕様のディスクブレーキ1のキャリパ7をインナ側から見た側面図である。
先に、キャリパ7について説明すると、キャリパ7は、ブレーキディスク3を挟んで車幅方向内側と外側にインナ側シリンダ部9とアウタ側シリンダ部10(図2参照)を夫々備え、各シリンダ部9,10に、ピストン6を摺動自在に収容する2つのボア11,11がディスク円周方向(正確には、ブレーキディスク3の接線方向)に沿って形成されている。各シリンダ部9,10の2つのボア11,11は、キャリパ7のディスク円周方向の中央を通る中心線C1を挟んで対称に設けられている。そして、インナ側とアウタ側の両シリンダ部9,10は、ブレーキディスク3の径方向外側を跨ぐブリッジ部12によって相互に連結され、このブリッジ部12と両側のシリンダ部9,10に囲まれた領域がキャリパ7側のディスク通過リセス8とされている。また、キャリパ7内の各ボア11は、キャリパ7内の図示しない給排通路によって相互に接続されている。
4 is a side view of the
First, the
この実施形態の場合、アウタ側シリンダ部10とブリッジ部12の一部とインナ側シリンダ部9を含む残余の部分が別体のキャリパブロックとして形成され、両キャリパブロックが成形後にディスク軸線方向に沿う複数のボルト14a,14b,14cによって相互に結合されている。
In the case of this embodiment, a part of the outer
また、キャリパ7全体は、ディスク軸線方向から見た側面視が略円弧状に形成されているが、インナ側シリンダ部9の下縁のディスク円周方向の両端部には、厚肉の略楕円状のボス部15がそれぞれ形成され、その各ボス部15に挿通孔13が形成されている。各ボス部15の楕円形状は、中心線C1と直交する向きに延出し、両ボス部13,13同士は、中心線C1について対称を成すように配置されている。
Further, the
図4,図6に示すように、両ボス部15の楕円中心(長径側の中心)CBは、両者の楕円中心CBの中間位置が中心線C1上に位置されるように設定されている。各ボス部15に形成される挿通孔13は、図4に示す左車輪仕様では、楕円中心CBを挟んで図中左側(ブレーキディスク3の進入してくる側)にオフセットして配置され、図6に示す右車輪仕様では、楕円中心CBを挟んで図中右側(ブレーキディスク3の進入してくる側)にオフセットして配置されている。したがって、インナ側とアウタ側の各シリンダ部9,10の2つのボア11,11は、キャリパ7の中心線C1を挟んで対称に設けられているものの、キャリパ7の中心線C1は、2つの挿通孔13,13の中間点に対してブレーキディスク3の退出方向にオフセットしている。このため、各シリンダ部9,10におけるピストン6,6のディスク円周方向の押圧中心(中心線C1)は、挿通孔13,13を基準に見れば、ブレーキディスク3の退出方向に設定量zだけオフセットしている。
As shown in FIGS. 4 and 6, the ellipse center (center on the long diameter side) CB of both
図8は、左車輪仕様のキャリパ7と右車輪仕様のキャリパ7を最終加工する前の鋳造品7Aをインナ側から見た側面図である。
この実施形態の場合、同図に示すように挿通孔の無いボス部15を備えた鋳造品7Aを予め形成しておき、左右の車輪仕様に応じて鋳造品7Aのボス部15上に穿設する挿通孔13の位置を変えるようにしている。このようにした場合には、左右の異なる車輪仕様で同一の鋳造型を利用することができることから、生産性の向上を図ることができる。
FIG. 8 is a side view of the
In the case of this embodiment, as shown in the figure, a
また、両シリンダ部9,10を連結するブリッジ部12には、ディスク半径方向に貫通する一対の長孔状の確認窓30が形成され、キャリパ7のディスク半径方向外側からこの確認窓30を通してパッド4の減り具合等を確認できるようになっている。
In addition, a pair of long hole-
図5は、左車輪仕様と右車輪仕様とで共用されるキャリア5をインナ側から見た側面図である。
キャリア5は、ブレーキディスク3を挟んで車幅方向内側と外側にインナ壁16とアウタ壁(図示せず)が配置され、この両壁16のディスク円周方向の両縁部が相互に連結されて、中央部分にブレーキディスク3の外周縁部の配置を許容する開口が形成されている。
FIG. 5 is a side view of the
The
インナ壁16のディスク半径方向内側の端部には延出部19が設けられ、この延出部19のディスク円周方向に離間した2位置にキャリア5をナックルにボルト締結するための前述の締結孔2が設けられている。また、インナ壁16のディスク円周方向の両端部の近傍にはディスク軸線方向に沿うねじ穴20が形成されている。この各ねじ穴20は、キャリパ7の挿通孔13を貫通したボルト21(締結手段)が螺合されるねじ穴であり、ボルト21の締結によってキャリパ7をキャリア5に固定する。
An extending
また、インナ壁16とアウタ壁のディスク半径方向外側の縁部には、パッド4と、パッド4を支持する裏金22とが配置される略長方形状のパッド収容溝23が夫々形成されている。この各パッド収容溝23はディスク半径方向外側に開口し、パッド4と裏金22の略下半部が収容されるようになっている。各パッド収容溝23を成すインナ壁16とアウタ壁のディスク円周方向両側の側縁部には略長方形状のガイド溝24が連続して形成されている。
Further, a substantially rectangular
この各ガイド溝24には、裏金22の両縁に突設された略長方形状の突起25がディスク軸線方向に沿って摺動自在に案内されるようになっている。パッド4は、裏金22の突起25を介して両側のガイド溝24に凹凸嵌合され、ガイド溝24によってディスク軸線方向の変位を許容されつつディスク円周方向とディスク半径方向外側の変位が規制されるようになっている。この実施形態の場合、インナ壁16とアウタ壁の各ガイド溝24の縁部24aがパッド4の制動トルクを受け止める受承部となっている。
In each
ここで、図5中のC2は、キャリア5に取り付けられたパッド4の長手方向の中心を通る中心線である。キャリア5は、パッド4の中心線C2がブレーキディスク3の法線の方向と合致し、かつ、キャリア5をボルト締結するための2つのねじ穴20,20の中間位置が中心線C2上に位置されるようになっている。
Here, C2 in FIG. 5 is a center line passing through the center in the longitudinal direction of the
キャリパ7は、パッド4が裏金22とともにキャリア5にセットされた状態においてキャリア5と一体化される。このとき、インナ側とアウタ側の各裏金22の背部には、キャリパ7の対応する各ピストン6がセットされ、この状態においてキャリパ7のインナ側シンダ部9の両縁部がキャリア5のインナ壁16の側面に重合され、キャリパ7側の挿通孔13,13を貫通したボルト21がキャリア5の対応するねじ穴20,20に締結される。
図3,図7は、こうしてキャリア5にキャリパ7が締結された左車輪仕様と右車輪仕様のディスクブレーキ1をそれぞれ示すものであり、これらの図に示すように、左車輪仕様、右車輪仕様のいずれの場合にも、キャリパ7側の挿通孔13,13のオフセット配置により、キャリパ7側のピストン6,6のディスク円周方向の押圧中心(中心線C1)はパッド4のディスク円周方向の中心(中心線C2)に対してブレーキディスク3の退出方向に直線的に(ブレーキディスク3の接線方向に沿うように)設定量zだけオフセットされる。
The
3 and 7 show the disc brake 1 of the left wheel specification and the right wheel specification in which the
ところで、キャリパ7は、上述のようにキャリア5に取り付けるに際して、ブレーキディスク3の退出方向に直線的にオフセットさせているが、左車輪仕様と右車輪仕様のキャリパ7を共通の鋳造品7Aを用いて製造したこの実施形態では、キャリパ7の内周面がパッド4やキャリア5の本体部にオフセット方向で干渉するのを防止するために、キャリパ7の内周面は、図3,図7に示すように、ブレーキディスク3の接線方向にずらした二つの円弧R1,R2とそれらの頂部を繋ぐフラット部27とを備えた形状とされている。
By the way, when the
以上のように構成されたこのディスクブレーキ1は、制動時にシリンダ部9,10の各ボア11にブレーキ液が供給されると、各ボア11内のピストン6が液圧を受けて前進し、ピストン6が裏金22を介して対応するパッド4を前進させる。これにより、ブレーキディスク3の両側のパッド4が同様にディスク3の両面に圧接され、それによって制動力が作用するようになる。
In the disc brake 1 configured as described above, when brake fluid is supplied to the
一方、このときパッド4に作用する制動トルクは、キャリア5の各ガイド溝24の縁部24aによって受け止められる。この制動トルクは、キャリア5に応力として作用するが、キャリア5とキャリパ7とは別体に形成され、軸方向に沿うボルト21によって相互に結合されているため、制動トルクに起因する応力がキャリパ7に直接的に作用することはない。つまり、このディスクブレーキ1では、キャリア5のガイド溝24の縁部24aがパッド4と裏金22のディスク円周方向とディスク半径方向外側の変位を規制し、キャリパ7側はピストン6のみでパッド4と一体の裏金22に接触するようになっているため、キャリパ7には制動トルクに起因する応力は直接作用しない。
このため、このディスクブレーキ1においては、制動トルクに起因する応力によってキャリパ7のシリンダ部9,10に撓み変形が生じることがなく、ボア11の変形や傾きによってピストン6の摺動が阻害されたり、ピストン6の押圧方向が傾斜する不具合は生じない。
On the other hand, the braking torque acting on the
For this reason, in the disc brake 1, the
また、このディスクブレーキ1においては、キャリパ7側のピストン6,6のディスク円周方向の押圧中心(中心線C1)がパッド4のディスク円周方向の中心(中心線C2)に対してブレーキディスク3の退出方向に直線的に設定量zだけオフセットされているため、制動時にブレーキディスク3によってパッド4のディスク円周方向の端部(ブレーキディスク3の進入方向の端部)が引き込まれるの抑制し、その引き込まれに起因したパッド4の偏摩耗を確実に防止することができる。したがって、このディスクブレーキ1を採用した場合には、パッド4の偏摩耗に起因する制動時の引き摺りやジャダ、ブレーキ鳴き等を防止することができる。
なお、キャリパ7のオフセット量である設定量zの適正値は、パッド4の厚さおよび摩擦係数により変化する。具体的には、パッド4の厚さが厚く摩擦係数が高い場合にはオフセット量である設定量zを大きくする必要があり、逆に、パッド4の厚さが薄く摩擦係数が低い場合にはオフセット量である設定量zを小さくする必要がある。
Further, in this disc brake 1, the disc circumferential direction pressing center (center line C1) of the
The appropriate value of the set amount z, which is the offset amount of the
さらに、この実施形態のディスクブレーキ1においては、図8に示すような略楕円状のボス部15を備えた共通の鋳造品7Aを用い、ボス部15に形成する挿通孔13の加工位置のみを変えることによって左車輪仕様と右車輪仕様のキャリパ7を作り分けるようにしているため、キャリア5を含めて左車輪仕様と右車輪仕様で多くの部品を共用することができる。したがって、製造コストや部品管理コストの低減を図ることができる。
Furthermore, in the disc brake 1 of this embodiment, only a machining position of the
図9は、この第1の実施形態の変形例を示すものである。
この変形例は、キャリパ7のボス部15に形成する挿通孔113を、ボス部15の延出方向と同方向に延出する長孔状に形成したものである。この変形例の場合、挿通孔113が長孔状であるため、実際に使用するパッド4の厚さや摩擦係数に応じてボルトの締結位置を適宜ずらすことにより、キャリアに対するキャリパ7のオフセット量を最適値に設定することができる。
FIG. 9 shows a modification of the first embodiment.
In this modification, the
図10は、第1の実施形態の他の変形例を示すものである。
この変形例は、キャリパ7の略楕円状のボス部15に、左車輪仕様の挿通孔13Aと右車輪仕様の挿通孔13Bを並列に設けたものである。この変形例の場合、キャリパ7を右車輪仕様として用いるときには一方の挿通孔13Aにボルトを挿通して用い、左車輪仕様として用いるときには他方の挿通孔13Bにボルトを挿通して用いる。この変形例の場合、キャリパ7を左車輪仕様と右車輪仕様で完全に共用できるため、部品管理コストのさらなる低減を図ることができる。
FIG. 10 shows another modification of the first embodiment.
In this modification, an
図11,図12は、図4,図10に示すキャリパ7のボス部15に同様の改良を加えた変形例である。図11,図12の各変形例のボス部215は、挿通孔13や挿通孔13A,13Bの形状に沿うように外周面に窪み部35が設けられている。これらの変形例はボス部215の外周面に窪み部35が設けられているため、ボス部215の剛性低下を招くことなく軽量化を図ることができる。
FIGS. 11 and 12 are modifications in which similar improvements are made to the
次に、図13〜図18に示す第2の実施形態について説明する。
この実施形態のディスクブレーキ301は、パッド4を支持するキャリア5の構造は第1の実施形態と同様であるが、ピストン6を保持するキャリパ307の構造が若干異なっている。
Next, a second embodiment shown in FIGS. 13 to 18 will be described.
In the
図13,図14は、左車輪仕様のディスクブレーキ301をインナ側から見た側面図であり、図15は、同仕様のキャリパ307をインナ側から見た側面図である。また、図16は、右車輪仕様のキャリパ307をインナ側から見た側面図であり、図17は、同仕様のディスクブレーキ301をインナ側から見た側面図である。
キャリパ307は、第1の実施形態と同様に、インナ側シリンダ部9とアウタ側シリンダ部10(図13〜図18では図示せず。図2参照。)がブリッジ部12で連結され、各シリンダ部9,10にそれぞれ2つのボア11,11が並列に設けられ、各ボア11に、パッド4の背部を押圧するピストン6がそれぞれ摺動自在に嵌合されている。なお、図中C1は、ピストン6のディスク円周方向の押圧中心と合致する中心線を示し、C2は、パッド4のディスク円周方向の中心と合致する中心線を示す。
13 and 14 are side views of the
In the
インナ側シリンダ部9の下縁のディスク円周方向の両端部には、厚肉の略楕円状のボス部315がそれぞれ形成され、その各ボス部315に挿通孔13が形成されている。各ボス部315の楕円形状は、ブレーキディスク3の回転中心Oを中心とした円周の接線に沿って延出し、両ボス部315,315同士は、中心線C1について対称を成すように配置されている。
Thick, substantially
図15,図16に示すように、両ボス部315の楕円中心(長径側の中心)CBは、両者の楕円中心CBの成す角度の二等分線が中心線C1上に位置されるように設定されている。各ボス部315に形成される挿通孔13は、図15に示す左車輪仕様では、楕円中心CBを挟んでディスク円周方向で図中左側(ブレーキディスク3の進入側)にオフセットして配置され、図16に示す右車輪仕様では、楕円中心CBを挟んでディスク円周方向で図中右側(ブレーキディスク3の進入側)にオフセットして配置されている。したがって、各シリンダ部9,10におけるピストン6,6のディスク円周方向の押圧中心(中心線C1)は、左車輪仕様、右車輪仕様のいずれの場合も、挿通孔13,13を基準に見れば、ブレーキディスク3の退出方向に設定角度θオフセットされている。よって、キャリパ307をキャリア5にボルト21によって結合した状態では、各シリンダ部9,10におけるピストン6,6のディスク円周方向の押圧中心(中心線C1)は、パッド4のディスク円周方向の中心(中心線C2)に対してブレーキディスク3の退出方向に設定角度θオフセットされることになる。
As shown in FIGS. 15 and 16, the elliptical center (center on the long diameter side) CB of both
また、この実施形態の場合も、図18に示すような略楕円状のボス部315を備えた鋳造品307Aを用い、ボス部315に形成する挿通孔13の加工位置のみを変えることによって左車輪仕様と右車輪仕様のキャリパ307を作り分けるようにしている。
Also in the case of this embodiment, the left wheel is obtained by using a
以上のように、このディスクブレーキ301においては、キャリパ307側のピストン6,6のディスク円周方向の押圧中心(中心線C1)がパッド4のディスク円周方向の中心(中心線C2)に対してブレーキディスク3の退出方向に設定角度θだけオフセットされているため、制動時に、パッド4のディスク円周方向の端部(ブレーキディスク3の進入方向の端部)がブレーキディスク3によって引き込まれるのを確実に抑制することができる。したがって、このディスクブレーキ301においては、ブレーキディスク301の引き込みに起因したパッド4の偏摩耗を防止することができる。
As described above, in this
また、このディスクブレーキ301では、キャリパ307を回転中心O周りに設定角度θずらしてキャリア5にボルト固定しているため、キャリパ7を接線方向に直線的にずらす第1の実施形態と異なり、キャリパ307の端部が径方向外側に突出することがない。したがって、キャリパ307のブリッジ部12の肉厚を薄くしなくても、ディスクブレーキ301を車体の所定の収容部29(図14,図17参照)内に配置できることから、キャリパ307の剛性を充分に高く維持することができる。
Further, in this
また、このディスクブレーキ301の場合、キャリパ307を回転方向に設定角度θずらしてキャリア5にボルト固定しているため、制動時に各ピストン6がパッド4を押圧して発生する制動モーメントは、第1の実施形態の場合と異なり常時すべて同一円周上で働くことになる。このため、パッド4の挙動が常時安定し、微圧によるブレーキ鳴きの発生を未然に防止できる利点がある。なお、第1の実施形態の場合の各ピストン6毎の制動モーメントのずれは、図3,図7中において破線で示している。
In the case of this
図19〜図21は、この第2の実施形態の変形例を示すものである。
図19に示す変形例は、ボス部315に形成する挿通孔113を長孔状に形成したものであり、この変形例の場合には、ボルトの締結位置を挿通孔113内で適宜ずらすことでキャリパ307のオフセット角度を任意に調整することができる。
図20に示す変形例は、各ボス部315に、左車輪仕様の挿通孔13Aと右車輪仕様の挿通孔13Bを並列に設けることにより、各仕様で共通のキャリパ307を利用できるようにしたものである。
また、図21に示す変形例は、キャリパ307に形成するボス部415に、鋳造品307Aの段階で、加工する挿通孔の形状に沿うように窪み部35を設けたものである。
19 to 21 show a modification of the second embodiment.
In the modification shown in FIG. 19, the
In the modified example shown in FIG. 20, each
In the modification shown in FIG. 21, the
つづいて、図22〜図24に示す第3の実施形態について説明する。
この実施形態のディスクブレーキ501は、基本的な構成は第2の実施形態とほぼ同様であるが、キャリパ507をキャリア505に対して回転方向にオフセットして取り付ける取付部の構造が若干異なっている。すなわち、第2の実施形態においては、キャリパ307側の挿通孔13の位置をピストン6のディスク円周方向の押圧中心(中心線C1)に対してブレーキディスク3の進入側に設定角度θオフセットして配置しているが、この第3の実施形態のディスクブレーキ501では、キャリパ507側の挿通孔13の位置はオフセットさせず、キャリア505のねじ穴20の位置をパッド4のディスク円周方向の中心(中心線C2)に対してブレーキディスク3の退出側に設定角度θオフセットさせるようにしている。
Next, a third embodiment shown in FIGS. 22 to 24 will be described.
The basic structure of the
具体的には、キャリア505のディスク円周方向の両縁部には厚肉の略楕円状のボス部40が形成され、そのボス部40にねじ穴20が形成されている。各ボス部40の楕円形状は、ブレーキディスク3の回転中心Oを中心とした円周の接線に沿って延出し、両ボス部40同士は、中心線C2(パッド4のディスク円周方向の中心)について対称を成すように配置されている。そして、両ボス部40の楕円中心(長径側の中心)CBは、両楕円中心CBの成す角度の二等分線が中心線C2上に位置されるように設定されている。ねじ穴20は、左車輪仕様、右車輪仕様のいずれの場合も、ボス部40の楕円中心CBを挟んでブレーキディスク3の退出側にオフセットして配置されている。
したがって、キャリパ507がキャリア505にボルト21によって締結された状態では、キャリパ507上のピストン6,6のディスク円周方向の押圧中心(中心線C1)は、キャリア505上のパッド4のディスク円周方向の中心(中心線C2)に対してブレーキディスク3の退出方向に設定角度θオフセットされることになる。
Specifically, thick, substantially
Therefore, in the state where the
また、この実施形態では、図24に示すような略楕円状のボス部40を備えた鋳造品505Aを用い、ボス部40に形成するねじ穴20の加工位置のみを変えることによって左車輪仕様と右車輪仕様のキャリア505を作り分けるようにしている。
Further, in this embodiment, the left wheel specification and the left wheel specification are obtained by using a
このディスクブレーキ501の場合も、第2の実施形態と同様に,ピストン6,6のディスク円周方向の押圧中心(中心線C1)がパッド4のディスク円周方向の中心(中心線C2)に対してブレーキディスク3の退出方向に設定角度θオフセットされるため、ブレーキディスク3の引き込みによるパッド4の偏摩耗を防止することができる。また、その他についても第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
In the case of this
図25,図26は、この第3の実施形態の変形例を示すものである。
図25に示す変形例は、ボス部40に長孔状の挿通孔620を形成し、この挿通孔620にボルトを挿通してボルトとナットによる締結によってキャリパとキャリア505を固定するようにしたものである。この変形例の場合には、ボルトの締結位置を挿通孔620内で適宜ずらすことにより、キャリパのオフセット角度を任意に調整することができる。
図26の変形例は、各ボス部40に、左車輪仕様のねじ穴20Aと右車輪仕様のねじ穴20Bを並列に設けることにより、各仕様で共通のキャリア505を利用できるようにしたものである。
また、この実施形態のボス部40の場合にも、ボス部40に形成するねじ穴の形状に沿うようにボス部40の外面に窪み部を設けるようにしても良い。
25 and 26 show a modified example of the third embodiment.
In the modification shown in FIG. 25, a long hole-
In the modified example of FIG. 26, each
Also in the case of the
また、図1〜図8に示す第1の実施形態においては、キャリパ7の挿通孔13の位置をオフセットさせることにより、ピストン6のディスク円周方向の押圧中心(中心線C1)をパッド4のディスク円周方向の中心(中心線C2)に対して直線的にオフセットさせているが、キャリア5のねじ穴20の位置を直線的にオフセットさせるようにしても良い。
The first in the embodiment, by offsetting the position of the
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の各実施形態のブレーキディスクは、キャリパのインナ側とアウタ側の各シリンダ部にそれぞれ2つのピストンを備えたものであるが、各シリンダ部に設けるピストンは1つであっても3つ以上であっても良い。この場合、前記ピストンのディスク円周方向の押圧中心は、1つのピストンであれば、そのピストン中心となり、3つ以上のピストンであれば、端側に配置されたピストン中心間の中央位置となる。 In addition, this invention is not limited to said embodiment, A various design change is possible in the range which does not deviate from the summary. For example, the brake disk of each of the above embodiments is provided with two pistons in each of the inner and outer cylinder parts of the caliper, but the number of pistons provided in each cylinder part is three. There may be more than one. In this case, the center of pressing of the piston in the disk circumferential direction is the center of the piston if it is one piston, and the center position between the piston centers arranged on the end side if it is three or more pistons. .
1,301,505…ディスクブレーキ
3…ブレーキディスク
4…パッド
5,505…キャリア
6…ピストン
7,307,507…キャリパ
21…ボルト
C1…中心線(ピストンのディスク円周方向の押圧中心)
C2…中心線(パッドのディスク円周方向の中心)
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1,301,505 ... Disc brake 3 ...
C2 ... Center line (center of the pad disk circumferential direction)
Claims (3)
該キャリアと別体に成形されて該キャリアにボルトにより固定され、前記少なくとも一対のパッドをそれぞれ押圧すべく対向して設けられたピストンを有するキャリパと、
を有するディスクブレーキ装置において、
前記パッドのディスク円周方向の中心と前記ピストンのディスク円周方向の押圧中心とをディスク円周方向にずらして、前記キャリパを前記キャリアに一体に固定するための前記ボルトの締結位置が変更可能となっていることを特徴とするディスクブレーキ。 A carrier for supporting at least a pair of pads arranged on both sides of the brake disc so as to be movable in the disc axial direction and receiving a braking torque of the pads;
Is formed separately from the said carrier is secured by bolts to the carrier, a caliper having a piston provided in the opposite order to press at least a pair of pads respectively,
In the disc brake device having
A pressing center of the disk circumferential direction of the disk circumferential direction and the center of the front Symbol piston of the pad is shifted in the circumferential direction of the disk, the fastening position of the bolt for fixing together the caliper to the carrier changes Disc brake characterized by being possible.
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