JP5083835B2 - 熱機関サイクル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、低温熱源から動力回収/発電を行う熱機関サイクル装置に関し、具体的には、高温熱源と低温熱源との温度差を利用して動作する温度差熱機関サイクル装置に関する。
化石燃料の枯渇化や地球温暖化などのエネルギー・環境問題の対策の一つとして再生可能エネルギーの有効利用が挙げられ、太陽光、風力、水力、バイオマス等の利用が普及しつつある。また、大量に発生するものの温度が低くかつ分散性の高い低温熱源(例えば、工場排熱、小型ガスタービンや自動車エンジンの排熱、太陽熱など)であっても再生可能エネルギーとなることが期待されており、例えば、我が国(日本国)の年間工場排熱量の5%が動力または電力に変換された場合、炭素量に換算すると、年間約125万トンのCO排出量の削減が見込まれる。
低温熱源から動力回収/発電を行う熱機関サイクル装置として、ランキンサイクルを利用した装置が存在する(例えば、特許文献1参照)。ランキンサイクル装置は基本蒸気サイクル装置であり、通常、供給ポンプ(作動流体ポンプ)、蒸発器、タービン/膨張機、凝縮器、及び作動流体で構成される。低圧液の作動流体は供給ポンプにより断熱圧縮され高圧液となり、蒸発器で等圧加熱されて高圧蒸気となり、タービンで断熱膨張する際に機械仕事を行う。その後、低圧蒸気となり、凝縮器で等圧冷却され低圧の飽和液に戻る。ランキンサイクル装置の正味熱効率はタービン出力からポンプ動力を差し引き、加熱量で除した値となる。
小型・低温度差のランキンサイクル装置では、熱源温度つまり熱量が変動する場合、変動に応じて作動流体ポンプの吐出圧力と流量が変化するため、その変動範囲において高効率を維持する作動流体ポンプが必要となる。しかし、現状ではそのようなポンプの選定/設計は困難であり、ポンプ動力がある程度高い作動流体ポンプを使用するため正味熱効率の低下を招いている。またポンプ入口でのキャビテーション発生を防ぐために有効吸込みヘッドを確保する必要があり、装置の小型化や柔軟なレイアウト設計の障害となっている。
特許文献1のランキンサイクル装置は、流体ポンプ入口側の液相の作動流体に気相の作動流体を混ぜることにより、エンタルピーを殆ど変化させることなく、作動流体の密度だけを低下させ、それに伴って、膨張機入口側の作動流体の密度も同様に低下させることで、効率の良い条件で運転を可能にするものであるが、通常のランキンサイクル装置と同様に作動流体ポンプを必要とするものであり、上記の課題(特に後者の小型化や設計の柔軟性)を解決し得るものではない。
また、特許文献2には、熱効率の低下や発電コストの上昇といった従来のランキンサイクルの欠点を除去するために、特に蒸発器、気液分離器、吸収器、再生器とを設けることにより高熱源と低熱源を汲み上げるための動力を低減した温度差発電装置が開示されているが、特許文献1と同様に作動流体ポンプを必要とするものであり、上記の課題を解決し得るものではない。
なお、特許文献3には、作動流体ポンプを要さずに排熱を回収する発電装置が示されている。しかしながら、特許文献3の排熱回収用発電装置では、気密タンクから蒸発管への作動液の輸送を位置ヘッドにより行うため、小型化や装置設計の面からは許容不可能な非現実的な高低差が必要であるとともに、本発明者の経験上、当該発電装置を実際的に動作させることは非常に困難であると考えられる。
特開2009−103029号公報 特開平7−91361号公報 特開昭54−148944号公報
本発明は、かかる課題を解決し、正味熱効率を増大するとともに小型化及び柔軟なレイアウト設計が可能な新しい熱機関サイクル装置を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の末、上記課題の主発生要因であった作動流体ポンプを従来のランキンサイクル装置の構成から排除し、弁操作のみで熱交換器の役割を蒸発器又は凝縮器として間欠的に交互に切り替えることができれば、ランキンサイクルに近似した新たな熱機関サイクル装置(動力回収/発電装置)を構成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の熱機関サイクル装置は、例えば
作動流体を収容する第1・第2熱交換器と、
前記第1・第2熱交換器と連結し、前記作動流体を流通させる連結管と、
前記連結管上に設けられ、前記作動流体の流通により作動する膨張機と、
前記連結管上に設けられ、弁の開閉により前記膨張機への前記作動流体の流通を制御する制御弁と、
熱源又は冷却源からの熱源流体を前記第1・第2熱交換器に案内する第1・第2導入管と、
前記第1・第2導入管に案内される前記熱源流体を切り替える流路切替弁と、
前記制御弁と前記流路切替弁とを別個独立に操作する制御装置と、
を備えた熱機関サイクル装置であって、
前記制御装置は、前記熱機関サイクル装置の一サイクルが運転する間、前記膨張機前後の前記作動流体の圧力差を監視し、前記圧力差が設定上限値に到達したときに前記制御弁を開放することにより前記膨張機への前記作動流体の流通を行い、前記制御弁の開放後に前記圧力差が設定下限値に到達したときに前記制御弁を閉鎖することにより前記膨張機への前記作動流体の流通を完全に遮断するとともに、次のサイクルの前記制御弁の開放時まで該遮断状態のままに置かれるように前記制御弁の閉鎖状態を維持し、かつ、
前記制御装置は、前記熱機関サイクル装置の一サイクルが終了する毎にその終了時点にて、さらに運転を継続するか否かの判断を行い、運転を継続する場合は前記流路切替弁を切り替えることにより前記第1・第2導入管に案内される前記熱源流体を切り替えること
を特徴とする。
本発明の熱機関サイクル装置によれば、従来のランキンサイクル装置等で必須でありかつ正味熱効率低下の主要因となっていた作動流体ポンプを用いることなく熱機関サイクルを作動できるため、正味熱効率を向上することができる。
また、作動流体ポンプを使用しないため、装置のレイアウト設計に柔軟性を持たせることができるとともに、作動流体の密閉性を確保することができる。
また、作動流体に沸点が水の沸点以下でありかつ熱源の温度域に適合する流体を選択すれば、温度が低くかつ高分散性の熱源(工場排熱、自動車排熱など)に本発明の熱機関サイクル装置を最適に適用でき、正味熱効率をさらに向上することができる。
本発明の実施例1に係る熱機関サイクル装置の装置構成を示した図である。 本発明の熱機関サイクルにおけるT−s線図とp−h線図とを示す。 本発明の制御装置15が行う制御方法を示すフローチャートである。 制御装置15が制御弁11を開放する間のタービン出力の経時変化の一例を示した図である。 本発明の実施例2に係る熱機関サイクル装置の装置構成を示した図である。 本発明の実施例3に係る熱機関サイクル装置の装置構成を示した図である。 本発明の実施例4に係る熱機関サイクル装置の装置構成を示した図である。 本発明の実施例5に係る熱機関サイクル多連結システムの構成を示した図である。 実施例5の各サイクル装置でのタービン出力とこれらを重ね合わせたシステム全体の発電電力とを示した図である。 本発明の実施例6に係る熱機関サイクル多連結システムの装置構成を示した図である。 本発明の実施例7に係る熱機関サイクル多連結システムの装置構成を示した図である。 本発明の熱機関サイクルを検証するための実験装置の概略を示した図である。 図12の検証実験の実験結果(圧力及びエンタルピーの時間変化)を示した図である。 図12の検証実験の実験結果(圧力差、エンタルピー差、質量流量、及びタービン出力の時間変化)を示した図である。
以下、本発明を図面に示す実施例に基づき具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る熱機関サイクル装置10を示す。この熱機関サイクル装置10は、第1熱交換器HX1と、第2熱交換器HX2と、制御弁11と、往復流膨張機12と、流路切替弁14と、制御装置15と、第1導入管16と、第2導入管17と、連結管18と、から構成されている。
第1・第2熱交換器HX1,HX2は作動流体19を収容可能であるとともに連結管18によって互いに連結されているため、作動流体19は第1熱交換器HX1と第2熱交換器HX2との間を往来(流通)することができる。この連結管18上には制御装置15によって弁の開閉が制御される制御弁11と、制御弁11によって開放された作動流体19の流通によって駆動される往復流膨張機12が設けられている。この往復流膨張機12の動作によって動力を回収することが可能となる。さらに往復流膨張機12に発電機13を接続してもよく、これにより上記回収動力を電力に変換することが可能になる。
第1導入管16は、第1熱交換器HX1の内部を巡回するように配管されており、熱源1又は冷却源2の流体(以下「熱源流体」とも呼ぶ。)を第1熱交換器1内に案内して、作動流体19の加熱又は冷却を行う。同様に、第2導入管17は、第2熱交換器HX2の内部を巡回するように配管されており、熱源1又は冷却源2の熱源流体を第2熱交換器HX2内に案内して、作動流体19の加熱又は冷却を行う。
なお、熱源流体には気化した排熱ガス、液状の温水や冷却水等が挙げられる。これらの熱源流体はそれぞれ物性値(例えば比熱、熱伝導率)が異なるため、単一流量当たりに第1・第2導入管16,17及び第1・第2熱交換器HX1,HX2に付与される熱量が異なる。従って、熱源流体の物性・流量を適宜選択することで第1・第2導入管16,17及び第1・第2熱交換器HX1,HX2を柔軟・適切に設計(例えば、小型化)することができる。
次に、実施例1の装置構成を参照しながら本発明の作動原理を説明する。
(a)等積加熱
まず、制御弁11は制御装置15によって閉じた状態に設定され、第1熱交換器HX1には熱源1の高温流体が流れる一方、第2熱交換器HX2には冷却源2の低温流体が流れる。すなわち、第1熱交換器HX1は蒸発器として機能し、第2熱交換器HX2は凝縮器として機能する。このとき、初期状態として、第1熱交換器HX1には第2熱交換器HX2よりも多量の作動流体19が封入されているか、或いは、第1熱交換器HX1のみに作動流体19が封入されているものとする。等積加熱により、第1熱交換器HX1内の作動流体19は高温高圧の状態になる。(一方、第2熱交換器HX2内にも作動流体19が存在する場合は、第2熱交換器HX2内の作動流体19は低温低圧の状態になる。)
(b)等圧加熱
第1・第2熱交換器HX1,HX2内の作動流体19の圧力が夫々制御装置15で設定された設定圧力に達したとき、制御装置15によって制御弁11を開放する。第1熱交換器HX1内の高温高圧の作動流体19がほぼ等圧の下で加熱され蒸気(ここで、作動流体19が水以外の場合も蒸気と呼ぶ。)となり、第1熱交換器HX1から連結管18を通して第2熱交換器HX2へ向かって流れる(図1中の右方向矢印を参照)。
(c)断熱膨張
この際、高温高圧の作動流体19は、往復流膨張機(本明細書では膨張機のことを「タービン」とも呼ぶ。)12で断熱膨張して機械仕事を行う。ここで、「断熱膨張」というのは、熱損失のない理想膨張であり、実際は熱損失を伴う「膨張」となる。ランキンサイクルの基本原理との比較を行う説明の便宜上、「断熱膨張」を用いる。このときの往復流膨張機12の理論タービン出力Lは作動流体19の質量流量mに往復流膨張機12前後のエンタルピーh、hの差を乗じた式(L=m×(h−h))となる。ただし通常のランキンサイクルとは異なりタービン出力Lは時間とともに変化する。
(d)等圧冷却
往復流膨張機12を通過した蒸気(作動流体)19は低温低圧になり第2熱交換器HX2によりほぼ等圧下で冷却され飽和液(或いは気液二相状態)となる。本発明の作動原理によれば、制御弁11を開放してから第1熱交換器HX1内の作動流体19が第2熱交換器HX2に移動する(つまり往復流膨張機12前後の作動流体19の圧力差が零又は略零になる)までの間、タービン出力Lを得ることができる。
(e)等積冷却
上述の過程を終了すると、大半の作動流体19は第2熱交換器HX2内に収容された状態になっている。制御装置15は作動流体19を通過させるために開放された制御弁11を閉じ流路切替弁14の位置を切り替える。制御弁11を閉じてから流路切替弁14の位置を切り替えるまでの時間、第2熱交換器HX2内の作動流体19は等積冷却される。実際の稼動では、この時間は他の過程に比べて短時間で終わるものと想定されるため、図2の線図上には、便宜上、状態点を明示していない。
このように過程(d)の等圧冷却を終え、制御弁11を閉じ、過程(e)の等積冷却を経た後、流路切替弁14の位置を切り替えると、第1導入管16(ひいては第1熱交換器HX1)に低温の熱源流体が導かれる一方、第2導入管17(ひいては第2熱交換器HX2)に高温の熱源流体が導かれることになり本発明の一サイクルが完了する。そして、これ以降のサイクルでは、蒸発器として機能していた第1熱交換器HX1及び凝縮器として機能していた第2熱交換器HX2はそれぞれ凝縮器及び蒸発器として機能することになる。つまり、第2熱交換器HX2では再び過程(a)等積加熱過程へと戻り、本発明のサイクルが開始される。このように、本発明では熱交換器機能を切り替えることにより、従来技術のランキンサイクルでは低圧の凝縮器から高圧の蒸発器へ供給ポンプによって作動流体を押し込む動作を省略することができる。
そして二回目のサイクルでも、上記過程(c)の断熱膨張過程と同様に、第1・第2熱交換器HX1,HX2内の作動流体19の圧力が夫々制御装置15で設定された設定圧力に達したとき、制御装置15によって制御弁11を開放する。第2熱交換器HX2内の高温高圧の作動流体19が等圧下で加熱され蒸気となり、往復流膨張機12で断熱膨張して機械仕事を行う。ただし、作動流体19は一つ前のサイクルとは反対に第2熱交換器HX2から第1熱交換器HX1に向かって流れる(図1中の左方向矢印を参照)。
以上のような作動原理の下で実施例1の熱機関サイクル装置10は動作する。作動流体19が受ける変化過程に着目すると、本発明のサイクルは(a)等積加熱、(b)等圧加熱(c)断熱膨張(d)等圧冷却(e)等積冷却の順に行われる。図2は、本発明の上記サイクルをT−S線図(T:温度、s:エントロピー)とp−h線図(p:圧力、h:エンタルピー)とで示したものである。これらの線図において、本発明のサイクルが動作するとA点→B点→C点→D点→(E点)→A点の順で状態が移行することになる(ただし、図2では(e)等積冷却とE点は省略してある)。ここで図2中のC点→D点までのエンタルピーhの差は往復流膨張機12が行う機械仕事に相当する。
また、図2(a)及び(b)中、破線で示した線図(A’点→Bp’点→B’点→C’点→D’点→(E’点)→A’点)は従来のランキンサイクルを示している(ただし、図2では(e)等積冷却とE’点は省略してある)。この従来のサイクルと比較すれば、作動流体ポンプの無い本発明のサイクルが従来サイクルとほぼ同様な線図を描き、同等な機械仕事を行うことがわかる。なお、従来サイクルがA’点→Bp’点→B’点のように状態が移行するのは、従来サイクルに必須の作動流体ポンプによって作動流体が一旦B’点まで昇圧されるからである。一方、本発明のサイクルでは作動流体ポンプが不要なためA点→B点まで状態が移行する。なお、従来サイクルで消費されていた作動流体ポンプの動力は、本発明のサイクルでは熱源流体の流れを切り替える流路切替弁14の制御に要する動力に置き換えられる。
次に、本発明の熱機関サイクル装置10を構成する主要な要素について詳述する。まず、流路切替弁14は、図1に示した四方弁に限定されず、例えば三方弁を利用してもよい。なお、三方弁を利用する場合には少なくとも2つを用意する必要があり、四方弁の場合は1つだけで流路切替を行うことが可能である。
また、図1に示した制御弁11は第1熱交換器HX1と往復流膨張機12との間の連結管18上に設けられているが、これに限定されず、往復流膨張機12と第2熱交換器HX2との間の連結管18上に設けてもよい。さらに、制御弁11を2つ用意し、往復流膨張機12の前後の連結管18上に夫々配置するようにしてもよい。複数の制御弁11を配置した場合には、往復流膨張機12を取付・修理・交換する際に作業取扱(ハンドリング)が容易になる利点がある。
また、往復流膨張機12には、波力発電に利用されるウェルズタービンや整流衝動タービン、スクリュー型タービン等が挙げられる。このような往復流膨張機12を用いれば、動力回収を一つの膨張機で済ますことができるとともに、作動流体19の往方向と復方向のいずれの流れであっても同一の一方向のみに回転するため装置10全体が極めてコンパクトになる。
なお、本発明の熱機関サイクル装置10が発電を目的としている場合、往復流膨張機12に換えて、作動流体19の流れ方向に応じて正逆回転できる膨張機12を適用することも可能である。つまり、膨張機12の回転方向が逆転しても発電機13より出力側にインバータ及び回生コンバータ(交流の場合)や可逆チョッパ(直流の場合)を追加することで電力を発電又は貯蔵することが可能になる。この正逆回転膨張機12には、好適にはロータリーベーン型やギヤ型の膨張機が挙げられるが、これに限定されず、正逆方向に回転ができるように内部流路機構等の構造を付加すればスクリュー型、スクロール型、アキシャルピストン型、ディスクタービン型、及びラジアルタービン型などの膨張機でも適用可能である。
また、図1に示した連結管18は一本のみであるが、複数(例えば2本)の連結管18が往復流膨張機(正逆回転膨張機)12に接続されていてもよい。この場合、それぞれの連結管18には制御弁11が設けられる。例えば、2本の連結管18を膨張機12に接続した場合、一方の連結管18を作動流体19が右方向(つまり第1熱交換器HX1から第2熱交換器HX2に進む方向)に流れる際に用い、他方の連結管18を左方向(つまり第2熱交換器HX2から第1熱交換器HX1に進む方向)に流れる際に用いることが可能となる。このような構成にすることで、種々のタービンの配管や入口出口構造に適合することが可能となる。
また、本発明の熱機関サイクル装置10は、従来の装置のように軸周りから作動流体が漏洩し易い作動流体ポンプを要しないため、従来のランキンサイクル装置よりも格段に作動流体19の密閉性を向上できる利点をも有する。つまり、密閉性の面からは、本発明に適用できる作動流体19を限定する必要はない。
なお、本発明の熱機関サイクル装置10を温度域の低い(例えば、100〜200℃)熱源に適用する場合、作動流体19は、その沸点が水の沸点以下となるものが好ましく、例えば、以下の表1に示すものが挙げられる。なお、下記の表1に示す作動流体19は各々、作動に適する温度域が異なることに留意されたい。(なお、表1に示す温度域はおおよその目安であり、圧力条件等によって変化し得る。)従って、本発明の熱機関サイクル装置10が適用される熱源1の温度域に合わせて下記の表から最適な作動流体19を選択することが好ましい。こうすることで更に本発明の熱機関サイクル装置10の正味熱効率をさらに向上することができる。
Figure 0005083835
次に、本発明の制御装置15について図1及び図3を参照しながら説明する。制御装置15は本発明のサイクルが運転する間は往復流膨張機12の前後にある連結管18の圧力p,pを監視する(図1参照)。図3は制御装置15が行う制御方法を示すフローチャートである。制御装置15はまず、制御弁11を閉鎖する(ステップS1)。そして流路切替弁14を操作し、熱源1又は冷却源2の流体を第1・第2導入管16,17に導いて第1・第2熱交換器HX1,HX2を加熱又は冷却する(ステップS2)。そうすると、第1・第2熱交換器HX1,HX2に接続された連結管18に収容された作動流体19は、往復流膨張機12の一方で加熱されるとともにその他方で冷却されるため、圧力pと圧力pとの圧力差Δpは増加する。この圧力差Δpが制御装置15において予め設定された圧力差(上限の圧力差)ΔpSETに到達すると、制御装置15は制御弁11を開放する(ステップS3)。これによって、往復流膨張機12(及び発電機13)が作動するため、動力/電力の回収が可能になる。
図4は制御弁11を開放する間のタービン出力Lの経時変化の一例を示す。図4より制御弁11開放直後は大きなタービン出力Lが得られるが、次第に出力は小さくなる(つまり、圧力pと圧力pとが同一となる)。圧力pと圧力pとが同一又はほぼ同一となった場合(つまり、圧力差Δpが零または所定の下限値Δpになった場合)、制御装置15は制御弁11を閉鎖する(ステップS4)。
更に動力/電力の回収をするため本発明の運転継続を望む場合には、ステップS5の熱源切替を行う(つまり流路切替弁14を切り換える)。熱源切替が行われるとステップS2に戻るが、前回のステップS2で一方の導入管(例えば第1導入管16)流れていた熱源1又は冷却源2の流体は他方の導入管(例えば第2導入管17)に導かれ、前回のステップS2で加熱(又は冷却)された第1・第2熱交換器HX1,HX2は今回のステップS2の際には冷却(又は加熱)される。なお、所望の動力/電力が回収され、本発明のサイクルの運転継続を望まない場合にはステップS2の熱源切替は実行されず、本発明のサイクルは終了する。
図5は本発明の実施例2に係る熱機関サイクル装置20の装置構成を示す。実施例2の熱機関サイクル装置20は、実施例1で使用した往復流膨張機12に換えて、作動流体19を一方向のみ流す一方向流膨張機22と一方向流膨張機22の前後の連結管18に接続する連結管切替弁24が連結管18上に設けられている。なお、実施例2(及びこれ以降の実施例)において実施例1と同様の部分については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、図5及び図6は、作図の便宜上、発電機13を省略している。
実施例2の熱機関サイクル装置20を上記のような構成にすることで、特殊な構成の往復流膨張機12を用いることなく、より一般的で入手し易い一方向流膨張機22を用いて本発明のサイクルを作動させることができる。第1熱交換器HX1から第2熱交換器HX2へ作動流体19が流れる際には作動流体19は一方向流膨張機22のEX1側から流入しEX2側から流出する。そして、制御装置15によって流路切替弁14の熱源切替が行われ、第2熱交換器HX2から第1熱交換器HX1へ作動流体19が流れる際には制御装置15は連結管切替弁24の弁位置を切り替え、作動流体19を一方向流膨張機22のEX1側から流入させて(EX2側から流出させて)から第1熱交換器HX1へ戻すように処理される。
なお、実施例2の装置構成は、実施例1の装置構成に比べて連結管切替弁24を要すること及び連結管18の配管が複雑になることの点でデメリットがある。
図6は本発明の実施例3に係る熱機関サイクル装置30の構成を示す。実施例3の熱機関サイクル装置30は、実施例1で使用した往復流膨張機12に換えて、2つの一方向流膨張機32a,32bが設けられている。一方向流膨張機32aは、第1熱交換器HX1から第2熱交換器HX2への方向にのみ作動流体19が流れることによって駆動される一方、一方向流膨張機32bは、第2熱交換器HX2から第1熱交換器HX1への方向のみ作動流体19が流れることによって駆動される。一方向流膨張機32bにおける作動流体19の移動及び制御のために、連結管38と制御弁31が更に設けられている。制御弁31は、一方向流膨張機32b前後の作動流体19の圧力(圧力差)に応じて制御装置15によって開閉が制御される。
上述の通り、実施例1のサイクルは、図2の各々の線図上では従来のランキンサイクルに近い(但しポンプによる昇圧過程は無い)が、図4に示すように、制御弁11の開閉期間によってタービン出力に時間的な間欠性を有する動的サイクルである。加えて、実施例1のタービン出力は、制御弁11の開放期間中も開放直後に急峻に増加して一定の出力を保った後、時間の経過とともに減少する変動的な時間応答曲線を描く。従って、本発明をより実用化するにあたっては、タービン出力/電力を平準化するための工夫が必要となる。
図7は本発明の実施例4に係る熱機関サイクル装置40の構成を示す。実施例4の熱機関サイクル装置40は、発電機13に接続された電力平準化装置431が更に追加されていること以外は実施例1の構成と同様である。電力平準化装置431には、例えば電気二重層キャパシタ等のキャパシタ回路、フライホイール、又はバッテリを含んだ装置が挙げられる。
なお、フライホイール又はバッテリを含んだ装置として、例えば、膨張機12の軸出力を、機械機構(ギヤや無段変速機など)を経由して機械式動力又は電力として貯蔵する運動エネルギー回生システム(Kinetic Energy-Recovery System:KERS)が挙げられる。電力平準化装置431の存在により図4に示されたような間欠的で急峻な電力はより平準化された電力に変換することが可能となる。
図8は本発明の実施例5に係る熱機関サイクル多連結システム50の構成を示す。実施例5の熱機関サイクル多連結システム50は、実施例1に示すような構成の熱機関サイクル装置が複数用意され(図8では装置は3つであり、10a,10b,10cと表記)、これらが熱源1又は冷却源2に並列に接続されたシステムをなす。なお、発電機53は多連結システム全体で一つのみ設けられている。加えて、往復流膨張機12a,12b,12cからは、単一の軸533又は個別の出力軸533a,533b,533cが発電機53に連結されており(回転数やトルクを制御する差動ギヤ又は変速機を介して連結されていてもよい)、制御装置55によって制御弁11a,11b,11cの開閉時期及び流路切替弁14a,14b,14cの熱源切替時期を調節することにより、これらを重ね合わせたタービン出力LT systemはより連続的になる。この連続的なタービン出力を発電機53にて電力に変換し、変換された電力は電力平準化装置531により更に平準化されることになる。
なお、制御装置55は、熱機関サイクル装置10毎に用意する必要はなく、多連結システム全体で一つのみで足り、各熱機関サイクル装置10の状態(例えば、圧力p,p)を監視し、各熱機関サイクル装置10a,10b,10cの要素(例えば、制御弁11a,11b,11cや流路切替弁14a,14b,14c)の操作を行うようにしてもよい。制御装置55において、図9に示すように各熱機関サイクル装置10a,10b,10cでの回収動力/発電電力(図中、LTa,LTb,LTc)を重ね合わせると平均的かつ連続的な値(図中、LT system)となるように各熱機関サイクル装置10a,10b,10cの制御弁11a,11b,11cの開閉時期及び流路切替弁14a,14b,14cの熱源切替時期を調節(互いにずらす)しておくことが望ましい。
図10は本発明の実施例6に係る熱機関サイクル多連結システム60の構成を示す。実施例6に係る熱機関サイクル多連結システム60は、実施例5と同様に、複数の熱機関サイクル装置10a,10b,10cが熱源1又は冷却源2に並列に接続されたシステムである。また、実施例5との相違は、図10の熱機関サイクル装置10a,10b,10cの往復流膨張機12a,12b,12cには夫々、発電機13a,13b,13cが取り付けられ、電力平準化装置631が各々の発電機13a,13b,13cに接続されていることである。従って、実施例6の熱機関サイクル多連結システム60が作動すると往復流膨張機12a,12b,12cは動力を回収し、発電機13a,13b,13c毎に個別に電力が取り出され、電力平準化装置631に供給される。電力平準化装置631に個別に供給される電力は、実施例5に示したように制御装置65によって制御弁11a,11b,11cの開放時期を機械的に調整することで発電時期を調整してもよいし、電力平準化装置631に供給された後に電気的に位相差をつけてシステム全体の電力を連続的に平準化させるようにしてもよい。
以上、実施例5,6の装置構成において説明したように、本発明の熱機関サイクル装置10a,10b,10cを多連結化させ、制御装置55,65により制御弁操作や熱源切替のタイミングを調節したり、電力平準化装置531,631を設置したりすることで、回収動力/発電電力は連続的かつ平準化される。
なお、実施例5及び6では、実施例1の熱機関サイクル装置10を基本とした熱機関サイクル装置10a,10b,10cを連結させたが、必ずしもこれに限定されず、本発明は実施例2,3で示したような一方向流膨張機22,32a,32bを用いた熱機関サイクル装置20,30を基本とした装置を連結させた多連結システムとなるように構成してもよい。すなわち、実施例5及び6の膨張機12には、往復流膨張機として使用できるウェルズタービンや整流衝動タービン、往復流膨張機として使用できるロータリーベーン型やギヤ型の膨張機の他、種々の型式の一方向流膨張機でも適用可能であり、膨張機の形式を問わない。
図11は本発明の実施例7に係る熱機関サイクル多連結システム70の構成を示す。実施例7に係る熱機関サイクル多連結システム70は、複数(例えば、2つ)の熱機関サイクル装置10a,10bが熱源1又は冷却源2に直列に接続されたシステムである。実施例5,6との相違点は、上段のサイクル装置10aに収容される作動流体19aと、下段のサイクル装置10bに収容される作動流体19bとに用いられる流体(冷媒)が異なっている点である。上段用の作動流体19aには、熱源運転温度レベルの高温域に適合可能な流体(例えば水)を用い、下段用の作動流体19bは低温域に適合可能な流体(例えばHFO系冷媒)を用いることが好ましい。実施例7のようなサイクル装置10a,10bの多連結化及び装置毎に作動流体19a,19bの選択を行うことで、場合によっては単一の作動流体を使用した場合よりも大きな出力を取得することが可能になる。例えば、ある作動流体19aでは熱源1の動作温度域に適合しきれない場合に、別の物性を有する作動流体19bを下段のサイクル装置10bに用いれば、熱源1が動作している間は継ぎ目なく本発明の熱交換サイクルを実施することができる。
なお、複数の熱機関サイクル装置が熱源に並列に接続された実施例5や実施例6の多連結システム50,60と、複数の熱機関サイクル装置が直列に接続された実施例7の多連結システム70と、を組み合わせた構成の多連結システムを構成することも可能である。
(サイクル検証実験)
本発明の熱機関サイクルが真に作動するかを検証するために以下に説明する検証実験を行った。図12に実験装置の概略を示し、下記の表2に装置構成要素の仕様を示す。表2に示すように、作動流体19にはHFC245fa(表2にはR245faと表記)を選択した。蒸発器/凝縮器の役割を果たす第1・第2熱交換器HX1,HX2にはプレート式熱交換器を用いた。熱源1及び冷却源2の流体には双方とも水を用い高温側になる熱源1の流体は抵抗式プラグヒーターで加熱しながら循環を行い低温側になる冷却源2の流体は冷却チラーで冷却しながら循環を行った。第1・第2熱交換器HX1,HX2への温水冷水の切替には三方弁(流路切替弁14)を組み合わせて手動で行った。
Figure 0005083835
また,往復流膨張機12での断熱膨張は膨張バルブで模擬した。これは他のランキンサイクルの実験でも用いられている手法である。また、制御弁11を開閉するために制御装置15で設定する設定圧力を高温側1MPa,低温側0.1MPaとし(つまり圧力差ΔpSET=0.9MPa)この圧力差に達した時に膨張バルブを開けて作動流体19を断熱膨張させた。図12に示す位置において膨張バルブ前後の作動流体19の温度T,T、圧力p,p 第1・第2熱交換器内下部温度T’,T’(作動流体側)、及び作動流体19の質量移動量を2秒間隔でパソコン端末に取り込み膨張バルブ前後の作動流体19の圧力、エンタルピーh,hおよび質量流量、及びタービン出力を算出した。
(実験結果)
図13に、本発明の熱機関サイクル(作動流体19の切り替え)を3回繰り返した際の膨張バルブ前後の圧力p,pの時間変化と、エンタルピーh,hの時間変化を示し、図14は、図13に示すような圧力、エンタルピー、及び作動流体19の温度T,T’,T,T’の時間変化などの実験データから算出された、圧力差Δpの絶対値、エンタルピーΔh(=h−h)の絶対値、質量流量m、及びタービン出力を示す。ここで、タービン出力は、質量流量mとエンタルピー差Δhとの積である。なお、図14は説明の便宜上、膨張バルブ開放期間中の時間応答のみプロットしている。
これらの図13,14より、本発明の新規な熱機関サイクルから実際に有効なタービン出力が得られる(図中の瞬間最大出力は約267Wであり、平均出力が約78Wである)ことがわかる。図13では、膨張バルブ(実際は膨張機となる部分の)前後の圧力p1,p2およびエンタルピーh1,h2は熱交換器HX1,HX2の機能切替により、時間の推移に従って交互に大小が入れ替わっていることがわかる。図14では、膨張バルブ開放期間中(実際は制御弁11を開放している期間中)において、膨張機前後の圧力差Δpの絶対値、エンタルピー差Δhの絶対値、質量流量が増加することで理論タービン出力が得られていることがわかる。このように本発明のタービン出力は間欠的になる特徴がある。通常のランキンサイクル装置では、作動流体ポンプが連続的に作動流体を蒸発器へと供給するため、タービン出力は連続的になる。
なお、本検証試験には作動流体19はHFC245faを選択したが、上記表1で挙げた作動流体を用いても定性的には図13,14で示した特性と同様の特性が得られるはずである。また、本サイクル検証実験での熱源には2kW未満のエネルギーが投入された。実際の自動車エンジンの場合には、数kW〜百kW近くまで排熱量が変化するものと想定される。このような場合、熱入力の増大に応じて、流路切替弁での熱源切替頻度を早めることで本発明の装置は十分に対応できるものとなる。
本発明は、工場排熱や自動車排熱など膨大な未利用エネルギー(低温かつ高分散性の熱源)の回収手段として有望である。特に、作動流体ポンプが不要となるため、装置の小型化、レイアウト設計の柔軟性、作動流体の漏洩防止が図れるため、産業上利用できる可能性は非常に高い。更に、低沸点の作動流体を用いることで200℃未満の温度レベルにある熱源からの動力回収/発電において特に有用となる。
1 熱源
2 冷却源
10(10a,10b,10c),20,30,4 熱機関サイクル装置
11(11a,11b,11c) 制御弁
12(12a,12b,12c) 往復流膨張機(または正逆回転膨張機)
13(13a,13b,13c) 発電機
14(14a,14b,14c) 流路切替弁
15,55,65,75 制御装置
16(16a,16b,16c) 第1導入管
17(17a,17b,17c) 第2導入管
18(18a,18b,18c) 連結管
19(19a,19b,19c) 作動流体
22 一方向流膨張機
24 連結管切替弁
31 制御弁
32a,32b 一方向流膨張機
38 連結管
50,60,70 熱機関サイクル多連結システム
431,531,631,731 電力平準化装置
533(533a,533b,533c) 出力軸

Claims (6)

  1. 作動流体を収容する第1・第2熱交換器と、
    前記第1・第2熱交換器と連結し、前記作動流体を流通させる連結管と、
    前記連結管上に設けられ、前記作動流体の流通により作動する膨張機と、
    前記連結管上に設けられ、弁の開閉により前記膨張機への前記作動流体の流通を制御する制御弁と、
    熱源又は冷却源からの熱源流体を前記第1・第2熱交換器に案内する第1・第2導入管と、
    前記第1・第2導入管に案内される前記熱源流体を切り替える流路切替弁と、
    前記制御弁と前記流路切替弁とを別個独立に操作する制御装置と、
    を備えた熱機関サイクル装置であって、
    前記制御装置は、前記熱機関サイクル装置の一サイクルが運転する間、前記膨張機前後の前記作動流体の圧力差を監視し、前記圧力差が設定上限値に到達したときに前記制御弁を開放することにより前記膨張機への前記作動流体の流通を行い、前記制御弁の開放後に前記圧力差が設定下限値に到達したときに前記制御弁を閉鎖することにより前記膨張機への前記作動流体の流通を完全に遮断するとともに、次のサイクルの前記制御弁の開放時まで該遮断状態のままに置かれるように前記制御弁の閉鎖状態を維持し、かつ、
    前記制御装置は、前記熱機関サイクル装置の一サイクルが終了する毎にその終了時点にて、さらに運転を継続するか否かの判断を行い、運転を継続する場合は前記流路切替弁を切り替えることにより前記第1・第2導入管に案内される前記熱源流体を切り替えることを特徴とした熱機関サイクル装置。
  2. 前記作動流体には、沸点が水の沸点以下となり、かつ、前記熱源の温度域に適合した流体が選択されていることを特徴とする請求項1記載の熱機関サイクル装置。
  3. 前記膨張機が往復流膨張機又は正逆回転膨張機であることを特徴とした請求項1又は2記載の熱機関サイクル装置。
  4. 前記膨張機が一方向流膨張機であり、
    前記連結管の流路を切り替える連結管切替弁を更に備え、
    前記制御装置は、前記作動流体の流通方向に応じて前記連結管切替弁を切り替えて前記作動流体を前記膨張機に案内することを特徴とする請求項1又は2記載の熱機関サイクル装置。
  5. 前記膨張機には複数の一方向流膨張機が設けられ、
    前記制御弁と前記連結管とは前記膨張機の設置数分だけ用意され、
    幾つかの前記膨張機は前記第1熱交換器から前記第2熱交換器へと前記作動流体を流通するように前記連結管に接続され、他の前記膨張機は前記第2熱交換器から前記第1熱交換器へと前記作動流体を流通するように前記連結管に接続され、
    前記制御装置は、前記制御弁を開閉して前記作動流体の流通を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の熱機関サイクル装置。
  6. 発電機及び該発電機に接続された電力平準化装置を更に備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱機関サイクル装置。
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