JP5080124B2 - 表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は表示装置に係り、その画素に透明導電膜の電極を備える表示装置に関する。
たとえば液晶表示装置は、液晶を介して対向配置される一対のたとえばガラスからなる基板を外囲器とし、これら基板の液晶側の面にマトリックス状に配置された画素を有している。
これら各画素が配置された領域は液晶表示領域となり、該各画素のそれぞれに独立に電界を発生させ、この電界の強度に応じて当該画素の液晶の分子を挙動させ、該液晶の光透過量を制御させるようにしている。
そして、前記各画素には一対の電極が備えられ、これら各画素に前記各電極に印加される電位の差に応じた強度の電界を発生せしめている。
ここで、前記各電極は、一方において基準となる電位が印加される電極(以下、対向電極と称する場合がある)として機能し、他方において輝度(階調)情報に応じた電位が印加される電極(以下、画素電極と称する場合がある)として機能するようになっている。
この場合、たとえば、背面にバックライトを備えるものであって、各画素において、一方の基板の液晶側の面に画素電極を、他方の基板の液晶側の面に対向電極を備える液晶表示装置(縦電界方式と称される場合がある)は、前記各電極のいずれも透明導電膜で構成する必要がある。バックライトからの光を、前記各電極のうちの一方の電極、液晶、前記各電極のうちの他方の電極と透過させなければならないからである。
また、同様に背面にバックライトを備えるものであって、各画素において、一方の基板の液晶側の面に画素電極と対向電極を備える液晶表示装置(横電界方式と称される場合がある)は、前記各電極を櫛歯状に形成し、それらを離間させて噛合するように配置させた場合、必ずしも透明導電膜で構成する必要はないが、透明導電膜で構成することによって画素の大幅な光透過率の向上を図ることができる。
また、横電界方式の一形態で、いわゆるIPS(In Plain Switching)方式と称される液晶表示装置は、たとえば画素の大部分の領域に対向電極を配置させ、絶縁膜を介して該対向電極に重畳するようにして形成される画素電極をその長手方向に交差する方向に多数並設させた電極群で形成するようにしている。この場合においても、少なくとも前記対向電極は透明導電膜で形成しなければならないという要請がある。このIPS(In-Plane-Switchin)方式の液晶表示装置に関してはたとえば下記特許文献1等に詳細に開示がなされている。
さらに、バックライトを備えず、太陽等の外来光を利用して像を認識するいわゆる反射型の液晶表示装置も知られている。このような液晶表示装置は、観察者が観察する側と反対側の基板の液晶側の面に光反射板を備えて形成され、該光反射板は、通常、対向電極あるいは画素電極を兼ねて形成されるが、この場合においても、他の一方の電極は透明導電膜で形成しなければならないという要請がある。
特開2002−49049号公報
そして、このような構成からなる液晶表示装置において、いずれも、その画素の光透過率を向上させることが要望され続けられている。
この場合、前記透明導電膜の金属の組成を変化させる方法が考察されるが、たとえばスパッタリング方法で該透明導電膜を形成する場合、その組成比が予め決定しているため該スパッタリング方法では実現できないという制約があった。
また、他に、透明導電膜の膜厚を調整する方法が考察されるが、そのシート抵抗を小さく形成したい場合、あるいは該透明導電膜を形成する下地の層に段差を有する場合には充分に薄くできないという制約があった。
本発明の目的は、上述した制約なく、透明導電膜の光屈折率を最適化し画素の光透過率を向上させた表示装置を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
(1)本発明による表示装置は、たとえば、ガラス基板又は窒化シリコン膜上の画素領域に形成された電極を備え、この電極は光の透過がなされる透明導電膜から構成されている表示装置であって、
前記透明導電膜は、金属酸化物から構成されているとともに、酸化物に対する割合が10%以下の窒化物が含有されており、前記ガラス基板又は窒化シリコン膜上と前記透明導電膜との界面の屈折率が2.11であることを特徴とする。
(2)本発明による表示装置は、たとえば、(1)の構成を前提とし、前記透明導電膜の窒化物の酸化物に対する割合が3%であることを特徴とする。
(3)本発明による表示装置は、たとえば、(1)の構成を前提とし、前記透明導電膜は、In、Sn、Znの各金属酸化物のうち少なくとも一つの金属酸化物によって構成されていることを特徴とする。
(4)本発明による表示装置は、たとえば、(1)の構成を前提とし、基板の前記画素領域に、ゲート信号線からの走査信号によってオンされる薄膜トランジスタを備え、
前記電極は、オンされた前記薄膜トランジスタを介してドレイン信号線からの映像信号が供給される画素電極であることを特徴とする。
(5)本発明による表示装置は、たとえば、(1)の構成を前提とし、基板の前記画素領域に、ゲート信号線からの走査信号によってオンされる薄膜トランジスタと、このオンされた前記薄膜トランジスタを介してドレイン信号線からの映像信号が供給される画素電極を備え、
前記電極は、前記画素電極との間に電界を発生せしめる対向電極であることを特徴とする。
なお、本発明は以上の構成に限定されず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
このように構成した表示装置によれば、透明導電膜の光屈折率を最適化し画素の光透過率を向上させることができる。
以下、本発明による表示装置の実施例を図面を用いて説明をする。
〈概略構成図〉
図2は、本発明による表示装置の一実施例である液晶表示装置を示す概略平面図である。
まず、液晶表示パネルPNLがあり、この液晶表示パネルPNLは液晶(図示せず)を介在させて対向配置される基板SIUB1および基板SUB2を外囲器として構成されている。
前記液晶は基板SUB1に対する基板SUB2の固定を兼ねるシール材SLによって封止され、該シール材SLで囲まれた領域は液晶表示領域ARとして構成されている。
液晶表示領域ARにおけるたとえば前記基板SUB1の液晶側の面には、図中x方向に延在しy方向に並設される各ゲート信号線GL、およびy方向に延在しx方向に並設される各ドレイン信号線DLが形成されている。
隣接された各ゲート信号線GLと隣接された各ドレイン信号線DLとで囲まれる領域(画素領域)にはそれぞれ画素が構成され、これにより、前記液晶表示領域ARにおいて各画素はマトリックス状に配置されることになる。
前記画素は、たとえば図中符号PIXの部分(図中点線丸枠内の部分)を等価回路で示した拡大図(図中実線丸枠内の部分)に示すように、ゲート信号線GLからの信号(走査信号)によってオンされる薄膜トランジスタTFTと、このオンされた薄膜トランジスタTFTを介してドレイン信号線DLからの信号(映像信号)が供給される画素電極PXと、たとえば前記ゲート信号GLと平行に配置されるコモン信号線CLに接続され前記画素電極PXとの間に電界を生じせしめる対向電極CTとを備えて構成されている。
前記画素電極PXと対向電極CTはいずれも基板SUB1の液晶側の面に形成されるようになっており、これら各電極の間に発生する電界によって液晶の分子を挙動させることから、いわゆる横電界方式と称される場合がある。
前記ゲート信号線GLは、たとえば図中左側の一端において、シール材SLを越えて延在され、基板SUB1の左側周辺に搭載されている複数の半導体装置CH(V)からなる走査信号駆動回路に接続され、前記走査信号が供給されるようになっている。
また、前記ドレイン信号線DLは、たとえば図中上側の一端において、シール材SLを越えて延在され、基板SUB1の上側周辺に搭載されている複数の半導体装置CH(H)からなる映像信号駆動回路に接続され、前記映像信号が供給されるようになっている。
そして、前記各コモン信号線CLは、たとえばその右端側において共通線CLCを介して互いに接続され、該共通線CLCはたとえばその上端側においてシール材SLを越えて延在され、基板SUB1の上側辺に形成された端子CLTに接続されている。
前記対向電極CTには、これら端子CLT、共通線CLC、コモン信号線CLを介して、前記映像信号に対して基準となる基準信号が供給されるようになっている。
上述した実施例では、液晶表示パネルPNLはその基板SUB1に半導体装置CH(V)、CH(V)を搭載した構成のものを挙げたものである。しかし、該半導体装置としていわゆるテープキャリア方式で形成されたものを用い、基板SUB1の周辺にたとえば異方性導電膜を介して該半導体装置を接続するようにした構成のものであっても適用できる。
なお、この発明に適用される液晶表示装置は、その画素の構成として上述したものに限定されることはない。たとえば、基板SUB1の画素領域のほぼ全域に透明導電膜からなる画素電極、基板SUB2の各画素領域に共通の透明導電膜からなる対向電極を形成し、これら各電極の間に発生する電界によって液晶を駆動させるいわゆる縦電界方式と称される画素構成であってもよい。
〈画素の構成〉
図3は上述した各画素のうちの一つの画素の一実施例を示した構成図で、図3(a)は平面図、図3(b)は図3(a)のb−b線における断面図、図3(c)は図3(a)のc−c線における断面図である。
まず、図3(a)に示すように、基板SUB1の液晶側の面(表面)には、ゲート信号線GLおよびコモン信号線CLが比較的大きな距離を有して平行に形成されている。
ゲート信号線GLとコモン信号線CLの間の領域には、透明導電材料からなる対向電極CTが形成されている。この対向電極CTは、たとえばITO(Indium Tin Oxide)の材料に窒化物(Nitride)が含有されて構成されている。後に詳述するが、このように構成された対向電極CTは、窒化物(Nitride)が含有されていないITO膜と比較して光屈折率が大きくなるが、前記基板SUB1との界面における光反射量を大幅に低減させることができるようになる。
該対向電極CTは、そのコモン信号線CL側の辺部において該コモン信号線CLに重畳され、これにより、該コモン信号線CLと電気的に接続されて形成されている。
そして、基板SUB1の表面には、前記ゲート信号線GL、コモン信号線CL、および対向電極CTをも被うようにして絶縁膜GI(図3(b)、(c)参照)が形成されている。この絶縁膜GIは、後述の薄膜トランジスタTFTの形成領域において該薄膜トランジスタTFTのゲート絶縁膜として機能するもので、それに応じて膜厚等が設定されるようになっている。
前記絶縁膜GIの上面であって、前記ゲート信号線GLの一部と重畳する個所において、たとえばアモルファスシリコンからなる非晶質の半導体層ASが形成されている。この半導体層ASは前記薄膜トランジスタTFTの半導体層となるものである。
なお、この半導体層ASは、該薄膜トランジスタTFTの形成領域以外の領域であって、ドレイン信号線DLの下方、該ドレイン信号線DLと薄膜トランジスタTFTのドレイン電極DTを電気的に接続する接続部JCの下方、および、薄膜トランジスタTFTのソース電極STの該薄膜トランジスタTFTの形成領域を越えて延在する部分の下方においても形成されていてもよい。このようなパターンからなる半導体層ASは、該薄膜トランジスタTFTを、たとえばレジストリフロー方法で形成することによってなされ、たとえばドレイン信号線DLにおいて段差を少なく構成できいわゆる段切れの不都合を回避できる効果を奏する。
そして、図中y方向に伸張してドレイン信号線DLが形成され、このドレイン信号線DLはその一部において前記薄膜トランジスタTFT側に延在する延在部(接続部JC)を有し、この延在部は前記半導体層AS上に形成された該薄膜トランジスタTFTのドレイン電極DTに接続されている。
また、該ドレイン信号線DLおよびドレイン電極DTの形成の際に同時に形成されるソース電極STが、前記半導体層AS上にて前記ドレイン電極DTと対向し、かつ、該半導体層AS上から画素領域側に若干延在された延在部を有して形成されている。この延在部は後述の画素電極PXと接続されるパッド部PDに至るようにして形成されている。
なお、前記半導体層ASは、それを絶縁膜GI上に形成する際に、たとえば、その表面に高濃度の不純物がドープされて形成され、たとえば、前記ドレイン電極DTおよびソース電極STをパターニングして形成した後に、該ドレイン電極DTおよびソース電極STをマスクとして該ドレイン電極DTおよびソース電極STの形成領域以外の領域に形成された高濃度の不純物をエッチングするようにしている。半導体層ASとドレイン電極DTおよびソース電極STのそれぞれの間に高濃度の不純物を残存させ、この不純物層をオーミックコンタクト層として形成するためである。
このようにすることにより、前記薄膜トランジスタTFTは、ゲート信号線GLをゲート電極としたいわゆる逆スタガ構造のMIS(Metal Insulator Semiconductor)型のトランジスタが構成されることになる。
なお、MIS構造のトランジスタにあっては、そのバイアスの印加によってドレイン電極DTとソース電極STが入れ替わるように駆動するが、この明細書の説明にあっては、便宜上、ドレイン信号線DLと接続される側をドレイン電極DTと、画素電極PXと接続される側をソース電極STと称している。
基板SUB1の表面には、前記薄膜トランジスタTFTをも被って保護膜PAS(図3(b)、(c)参照)が形成されている。この保護膜PASは、たとえばシリコン窒化膜からなり、前記薄膜トランジスタTFTを液晶との直接の接触を回避させるために設けられるようになっている。また、この保護膜PASは、前記対向電極CTと後述の画素電極PXとの間に介層して設けられ、前記絶縁膜GIとともに、該対向電極CTと画素電極PXの間に設けられた容量素子の誘電体膜としても機能するようになっている。
前記保護膜PASの上面には透明導電材料からなる画素電極PXが形成され、この画素電極PXは前記対向電極CTの形成領域に重畳した領域に形成されている。そして、該画素電極PXは、多数のスリットがその長手方向と交差する方向に並設されて形成され、これによって両端が互いに接続された多数の帯状の電極からなる電極群を有するようにして形成されている。このような構成からなる画素はいわゆるIPS(In-Plane-Switching)方式と称されている。
この場合、画素電極PXの各電極は、たとえば、画素の領域を図中上下に2分割させ、その一方の領域にはたとえばゲート信号線GLの走行方向に対して+45°方向に延在するように形成され、他方の領域には−45°方向に延在するようにして形成されている。いわゆるマルチドメイン方式を採用し、前記画素電極PXに形成したスリットの長手方向(画素電極PXの各電極の長手方向)が単一である場合、観る方向により色つきが生じる不都合を解消した構成となっている。
そして、該画素電極PXは、前記対向電極CTと同様に、たとえばITO(Indium Tin Oxide)の材料に窒化物(Nitride)が含有されて構成されている。後に詳述するが、このように構成された画素電極PXは、窒化物(Nitride)が含有されていないITO膜と比較して光屈折率が大きくなるが、前記保護膜PASとの界面における光反射量を大幅に低減させることができるようになる。
このように画素電極PXが形成された基板SUB1の表面には該画素電極PXをも被って配向膜ORI1(図3(b)、(c)参照)が形成されている。この配向膜ORI1は液晶と直接に接触する膜となり、他の基板(図1において符号SUB2で示す)に形成される配向膜とともに、該液晶の分子の初期配向方向を決定させるようになっている。
また、前記基板SUB1の液晶とは反対側の面において偏光板PL1(図3(b)、(c)参照)が形成されている。この偏光板PL1は他の基板SUB2に形成される偏光板とともに、液晶の分子の挙動を可視化させるために設けられたものとなっている。
〈対向電極CT、画素電極PX〉
前記対向電極CTおよび画素電極PXは、上述したように、たとえばITO(Indium Tin Oxide)の材料に窒化物(Nitride)が含有された透明導電材料で構成されている。
従来の前記対向電極CTおよび画素電極PXにあっては、窒化物(Nitride)が含有されていない透明導電材料で構成されていた。
ここで、従来における該透明導電材料からなる膜(透明導電膜)の製造方法を示すと、たとえばスパッタリング法で形成され、たとえば酸化インジウムと酸化スズの混合焼結体ターゲットを使用し、加速されたイオンを該ターゲットに衝突させ、飛び出てきた透明導電材料を基板上に体積させるようにしている。この場合のスパッタリングガスとしてアルゴンガスにたとえば水蒸気(あるいは酸素)を混合したものが用いられる。
そして、たとえばガラス基板SUB1の基板サイズがたとえば1500mm×1850mmの場合において、基板の温度は室温、成膜圧力は0.67Pa、水蒸気流量は10sccm、アルゴン(Ar)流量は200sccmとし、投入電力密度は10kw/カソードとする成膜条件で前記透明導電膜は形成される。ここで、1sccmは標準状態の気体が毎秒1cm流れる流量を示している。
この場合の、前記透明導電膜はたとえば2.2nm/秒の速度で形成されるようになる。
そして、上述した成膜条件で、基板上に形成した膜厚80nmの透明導電膜(ITO膜)の光透過率は約89.1%であった。なお、該光透過率は基板を含めての光透過率であり、使用した光はその波長が550nmである。また、ITO膜の膜厚を50nmとした場合、光透過率は90.0%であった。この場合、ITO膜の光屈折率はいずれも2.00であった。
これに対して、上記実施例において用いられた透明導電膜(ITO膜)は、その成膜にあって、スパッタリングガスとしてNOあるいはN等の窒素を含むものを添加するようにしたことにある。スパッタリングガス以外の他の成膜条件は従来と同様であり、また、これによって形成されるITO膜の形成速度も従来と同様であった。
〈本発明による透明導電膜の考察〉
このようにして形成される透明導電膜は、基板上に形成した膜厚50nmのITO膜の材料膜の光透過率は89.5%であった。この値からなる光透過率は従来の場合と比較すると若干低くなっているが、光屈折率は2.11となり従来の光屈折率よりも大きくなっていることが確認できる。
この透明導電膜を、たとえばRBS(ラザフォード後方散乱分析法)で測定した結果によると、窒素(N)と酸素(O)の比率(N/O)が約3%であることが確認できる。
このことは、透明導電膜に窒素が含有されることによって該透明導電膜の光屈折率が向上することを示している。しかし、窒素(N)/酸素(O)の比率が10%よりも大きくなると逆に光透過率や導電率が低下し、透明導電膜としての機能が損なわれることが判明し、このことから窒素(N)と酸素(O)の比率(N/O)は10%以内であることが好ましい。
図1は、各サンプルに対し、透明導電膜の材料、厚さ(nm)、光屈折率、光透過率を上述したデータに基づき示すとともに、相対白輝度のデータを示した表である。ここで、相対白輝度とは、前記透明導電膜を電極として用いた液晶表示パネルの光透過率に相当するデータをいう。
前記各サンプルのうち、サンプル1ないし3は窒素が含有されていない透明導電膜を示し、サンプル4および5は窒素が含有されている透明導電膜を示している。なお、表中、サンプルRef.は窒素が含有されていない透明導電膜であって、その膜厚が80nmにしたものを示している。
サンプル4および5の相対白輝度は、それぞれ、101.31%、101.61%となっており、いずれも、窒素が含有されていない透明導電膜の相対白輝度よりも大きな値となっている。
このことから、上述した実施例による液晶表示装置において、その画素電極および対向電極の各透明導電膜の光屈折率を最適化し画素の光透過率を向上させることができる。なお、この場合、光透過率の若干の低下が観られるにも拘わらず画素の光透過率の向上が図れることになる。
このことは、たとえばガラス基板あるいは窒化シリコン膜と界面を有して透明導電膜を形成した場合に、該界面における反射光の大幅な低減が図られていると推測される。
サンプル1およびサンプル2は、それぞれ、ITO膜の膜厚を80nmから50nmに薄くした場合を示し、該ITO膜それ自体の光透過率は89.1%から90.0%と1%向上しているが、パネル(あるいは画素)としての光透過率(相対白輝度)は、それぞれ99.68%あるいは100.32%というように、同等あるいはむしろ低下していることが判明する。これはITO膜それ自体の光透過率は向上しても他の材料(ガラス基板あるいは窒化シリコン膜)との界面における反射(界面反射)が増加し、いわゆる実効的な光透過率が低下してしまうことを示すものである。
これに対し、サンプル3およびサンプル4は、窒化物が含有されたITO膜(表中ITONで表している)で、その膜厚が50nmのものを示し、該ITO膜それ自体の光透過率は、前記サンプル1およびサンプル2の場合と比較し、90.0%から89.5%へと0.5%小さくなっている。しかし、光屈折率は、前記サンプル1およびサンプル2の場合と比較し、2.00から2.11へと大きくなっており、相対白輝度も101.31%あるいは101.61%と大幅に大きくなっていることが判明する。これは、ITO膜の光屈折率を窒化物を含有させることによって調整することにより、他の材料との界面反射の影響を少なくできることができることを意味する。
このことから、ITO膜等の透明導電膜の光屈折率を最適化し画素の光透過率を向上させた液晶表示装置を得ることができる。
〈他の実施例〉
上述した実施例では、透明導電膜としてITO膜に窒化物(Nitride)を含有させたものを挙げたものである。しかし、たとえばIZO(Indium Zinc Oxide)等の他の透明導電膜であっても同様の効果が得られることから、該他の透明導電膜においても本発明を適用することができる。また、前記透明導電膜として、In、Sn、Znの各金属酸化物のうち少なくとも一つの金属酸化物によって構成されているものにも適用することができる。
また、上述した実施例では、対向電極CTおよび画素電極PXにおいて、それぞれ本発明を適用させたものである。しかし、これら電極の一方においてのみ本発明を適用させるようにしてもよい。
また、上述した実施例では、いわゆるIPS(In-Plane-Switching)型の液晶表示装置の電極に本発明を適用させたものである。しかし、いわゆるTN型等の他の液晶表示装置の電極にも適用できる。
また、上述した実施例では液晶表示装置を一例として挙げたものである。しかし、たとえば有機EL表示装置のような他の表示装置にも適用することができる。有機EL表示装置は、その各画素において一対の電極に挟持された蛍光体層を備え、各電極を等して流れる電流による該蛍光体層の発光は少なくとも一方において透明導電膜で形成された電極を通して照射される構成となっており、該透明導電膜の形成において本発明を適用することができるからである。
上述した各実施例はそれぞれ単独に、あるいは組み合わせて用いても良い。それぞれの実施例での効果を単独であるいは相乗して奏することができるからである。
本発明による表示装置の効果を従来と比較して示した表である。 本発明による表示装置の一実施例を示す全体構成図である。 本発明による表示装置の画素の一実施例を示す構成図である。
符号の説明
PNL……液晶表示パネル、SUB1、SUB2……基板、CH(H)……半導体装置(映像信号駆動回路)、CH(V)……半導体装置(走査信号駆動回路)、GL……ゲート信号線、DL……ドレイン信号線、CL……コモン信号線、PIX……画素、TFT……薄膜トランジスタ、PX……画素電極、CT……対向電極、DT……ドレイン電極、ST……ソース電極、AS……半導体層、PD……パッド部、GI……絶縁膜、PAS1……保護膜、ORI1……配向膜、PL1……偏光板。

Claims (5)

  1. ガラス基板又は窒化シリコン膜上の画素領域に形成された電極を備え、この電極は光の透過がなされる透明導電膜から構成されている表示装置であって、
    前記透明導電膜は、金属酸化物から構成されているとともに、酸化物に対する割合が10%以下の窒化物が含有されており、前記ガラス基板又は窒化シリコン膜上と前記透明導電膜との界面の屈折率が2.11であることを特徴とする表示装置。
  2. 前記透明導電膜の窒化物の酸化物に対する割合が3%であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記透明導電膜は、In、Sn、Znの各金属酸化物のうち少なくとも一つの金属酸化物によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  4. 基板の前記画素領域に、ゲート信号線からの走査信号によってオンされる薄膜トランジスタを備え、
    前記電極は、オンされた前記薄膜トランジスタを介してドレイン信号線からの映像信号が供給される画素電極であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  5. 議半の前記画素領域に、ゲート信号線からの走査信号によってオンされる薄膜トランジスタと、このオンされた前記薄膜トランジスタを介してドレイン信号線からの映像信号が供給される画素電極を備え、
    前記電極は、前記画素電極との間に電界を発生せしめる対向電極であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
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