JP5078347B2 - 複数のノードを有するコンピュータ・システムの故障ノードをフェイルオーバー(修復)する方法 - Google Patents
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Description
ここで、フェイル・オーバーとは、ノードに障害が発生した場合に、代替ノードに処理を継ぐ機能を言う。
また本発明は、上記の課題を解決することのできる複数のノードを有するコンピュータ・システム(トーラス・ネットワーク)の故障ノードの修復(フェイルオーバー)する方法を提供することを目的とする。
また、この方法において、前記コンピュータ・システムの複数の計算ノードは、3次元トーラスとして接続されたa×b×c個のアレイであり、前記計算ノードのそれぞれは隣接する計算ノードへ+および−のx,y,z方向に6つのリンクを形成し、
前記コンピュータ・システムの前記末端のIOノードは、前記3次元トーラスのz面のa×b個のアレイの所定の数の計算ノードとリンクを形成し、前記計算ノードは、全体で7つのリンクを有することを特徴とする。
また、この方法において、前記IOノードを代替ノードとするステップは、前記故障ノード(x、y、z)とリンクを形成する前記IOノードを代替ノードとして前記代替ノードのアドレス(x、y、z、1)を、前記故障ノードに隣接する計算ノードに知らせるステップを含むことを特徴とする。
また、この方法において、前記代替ノードに到達した前記パケットが指定するジョブを前記代替ノードにおいて処理するステップを更に含むことを特徴とする。
また、この方法において、前記代替ノードは前記ジョブの処理結果を含むパケットを送る計算ノードのアドレスを確認し、前記代替ノードに接続された計算ノードから前記アドレスに一番近い計算ノードに前記パケットを送るステップを更に備えることを特徴とする。
また、この方法において、前記ルーティングするステップは、前記隣接する計算ノードが前記代替ノードに接続されている場合、前記代替ノードに前記パケットを送るステップであることを特徴とする。
また、この方法において、前記ルーティングするステップは、前記隣接ノードが前記代替ノードと別のIOノードに接続されている場合、前記隣接ノードに到達した前記パケットを前記別のIOノードに送り、前記ツリー・ネットワークを経由して前記代替ノードに送るステップであることを特徴とする。
また、この方法において、前記計算ノード及び前記IOノードは、少なくとも1つのCPU、及びメモリを含むことを特徴とする。
(b)故障の計算ノード(故障ノード)を検出するステップと、
(c)前記故障ノードと前記リンクを形成する前記IOノードを、前記故障ノードのアドレスに一次元増やしたアドレスにより特定される代替ノードとして、前記故障ノードに隣接するノード(隣接ノード)に知らせるステップと、
(d)前記隣接ノードが前記故障ノード宛のパケットを受取ると、前記パケットを前記代替ノードにルーティングするステップと、
(g)前記代替ノードに到達した前記パケットが指定するジョブを前記代替ノードにおいて処理するステップと、
(h)前記代替ノードは前記ジョブの処理結果を含むパケットを送る計算ノードのアドレスを確認し、前記代替ノードに接続された計算ノードから前記アドレスに一番近い計算ノードに前記パケットを送るステップと、
を実行させることを特徴とする。
また、このコンピュータ・システムは、前記隣接する計算ノードは、前記故障ノード宛のパケットを受取ると、前記代替ノードにルーティングする手段と、前記代替ノードは、前記パケットにより指定されるジョブの処理結果のパケットを送るアドレスを確認し、前記代替ノードに接続されている複数の計算ノードのアドレスから、宛先に一番近いアドレスの計算ノードを選び、前記アドレスの計算ノードに前記パケットを送る手段とを、
更に備えることを特徴とする。
また、本発明によれば、トーラスの構成を実質的に変更しないため、トーラス型のコンピュータ・システムの変更を最小限に抑えられる。
また、本発明によれば、トーラス型のコンピュータ・システムにおいて故障ノードが検出されるまでの計算実行のジョブ(チェックポイント)を短時間に回復して、チェックポイントから後続の計算を再開できる。
1.トーラス・ネットワークを構成する各ノード(「計算ノード」と言う。)に少なくとも1つのリンク(接続)を追加する。
2.追加された1つのリンクはトーラス・ネットワークの外にあるIOノードに接続される。故障した計算ノード(故障ノード)とリンクを形成しているIOノードを、故障ノードの代替ノードとして、以下で説明する変換則を適用する。
3.トーラス・ネットワークの外にあるIOノード14は、複数のトーラス・ネットワーク上の計算ノード12とスター状に接続されている。図3は、トーラス・ネットワークの外にあるIOノード同士はツリー(Tree)状に接続されている。
4.トーラス・ネットワークの計算ノードからトーラスの外にあるIOノードへのルーティングは、以下で詳述するように実質的にトーラス・ネットワークでルーティングされる。このルーティング方法が、本発明の特徴的な内容である。このルーティング方法により、既存の並列ネットワーク・システムのトーラスノード(計算ノード)の構成の変更を最小限に抑えられる。言い換えると、この方法は、故障ノードの発生したコンピュータ・システムの既存のトーラスノードの構成を擬似的に維持して、自動的にフェイルオーバー(故障ノードの交換)をする。
1.(6,7,2)のノードが故障したとする。
2.システムが(6,7,2)のノードの故障を検出すると、IOノードS2が(6,7,2)の代替ノードになることを故障ノードの隣接ノード(6,6,2)(6,8,2)(7,7,2)(5,7,2)に伝え、記憶させる。
3.最後に末端のIOノード(代替ノード)に書かれたチェックポイントまで戻り、処理が再開される。
4.故障ノードと、その隣接ノード以外では通常のオペレーションと変わることはない。
5.故障ノード宛てに送られてきたパケットは、隣接ノードまでは通常のルーティングで到達する。
6.隣接ノードは故障ノード(6,7,2)宛てのパケットを受け取ると、アドレスを1次元増やし、代替ノードS2(6,7,2,1)としてルーティングを行う。
7.代替ノード(6,7,2,1)宛のパケットは、通常のトーラスのルーティングに従い、隣接ノードから7本目のリンクに送り出され、代替ノードS2に到達する。代替ノード(6,7,2、1)とアドレス指定される末端のIOノードS2は、故障ノードと7本目のリンクにより、直接または別のIOノードを介して接続される。またIOノードS2は、この故障ノードに隣接する計算ノード(隣接ノード)の7本目のリンクを形成する。この時、代替ノードが複数のトーラスアドレスを持っているため、スター状に接続されたIOノードS2に、あたかもトーラス接続されているかのようにパケットを送ることが出来る。
8.このとき、故障ノードと同じ代替ノードS2と直接リンクを形成する、この故障ノードに隣接するノード(隣接ノード)((6,8,2)(6,6,2))の場合は、直接代替ノードS2にパケットが送られる。
9.故障ノードと別の末端のIOノードS1、S3に接続された隣接ノード((5,7,2)(7,7,2))の場合は、直接代替ノードにパケットを送ることが出来ないため、以下のルーティング行う。
(9-1).(5,7,2)または(7,7,2)に到達した(6,7,2)宛てのパケットは、(6,7,2,1)宛てのパケットとしてS1またはS3に送られる。
(9−2).S1またはS3に送られたパケットは、ツリー・ネットワーク(S5)を経由して故障ノードの代替ノードであるS2:(6,7,2,1)に送られる。
10.代替ノードに到達したパケットは代替ノードで処理が行われる。
11.代替ノードS2は処理結果を含むパケットの送り先のアドレスを確認し、S2に接続されているトーラスノード(計算ノード)の6個のアドレスから送り先アドレスに一番近いアドレスを選び、そのアドレスにパケットを送る。送り先アドレスが(5,9,2)である場合、S2は自分にリンクしている(6,10,2),(6,9,2),(6,8,2),(6,6,2),(6,5,2)から(6,9,2)を選び、パケットを送る。
12.代替ノードS2からパケットを受け取ったトーラスノード(計算ノード)は通常のルーティングでパケットを処理する。
この本発明の代替ノードへのルーティング方法を利用すると、従来では出来なかったか、非常にオーバーヘッドが大きく実用上難しかったトーラス・ネットワーク上のノードのフェイルオーバー(FailOver)を実現することが可能になる。
(a)コンピュータ・システムが計算を実行している際に1つの計算ノード(6,7,2)に障害が発生している。
(b)情報処理装置20(図1)または当該装置に常駐する監視システムは、故障ノード(6,7,2)を検出する。監視システムは、検出はIOノードが構築するツリー・ネットワークを通じて検出できる。
(c)監視システムは、IOノードS2が代替ノードであることを隣接ノードに知らせる。
監視システムは、ツリー・ネットワークのIOノードS2を通じて変換測(故障ノード(6,7,2) → 代替ノード(6,7,2,1)を4つの隣接ノード(6,8,2)、(6,6,2)に知らせ、それぞれの記憶部300に記憶される。また、この変換則をS2→S5→S3またはS1を経由して2つの隣接ノード(7,6,2)または(5,7,2)に知らせ、それぞれの記憶部に記憶される。なお、ツリー・ネットワーク15を構成するIOノード14(S1,S2,S3、・・・・)間のルーティングは、各IOノードのハードウエアにおいて事前に設定されている。
(d)6つの隣接ノードは、故障ノード(x、y、z)宛のパケットを受け取ると、代替ノードに変換測に従って、ルーティング(e)または(d)の場合に分かれる。
(e)代替ノードS2(6,7,2,1)に接続された隣接ノード(6,8,2)(6,6,2)の場合:直接代替ノードS2にパケットを送る。
(f)代替ノードS2とは別の代替ノードS3に接続された隣接ノード(7,7,2)の場合: 隣接ノード(7,7,2)に到達した故障ノード(6,7,2)宛てのパケットは、代替ノードS2(6,7,2,1)宛のパケットとしてS3に送られる。S3に送られたパケットは、トリーネットワークを経由して最終的に代替ノードS2(6,7,2,1)に送られる
(g)代替ノードS2(6,7,2,1)に到達したパケットは、S2で処理される。
(h)代替ノードS2はパケットにより指定されたジョブの処理結果の新たなパケットとして送るアドレスを確認する。
例えば、パケットが計算ノード(5,9,2)宛である場合に、S2に接続されるトーラスノード6個のアドレスから宛先に一番近い計算ノード(6,9,2)を選び、その計算ノードを経由して目的にトーラスノード(5,9,2)にパケットを送る。
また、ノードが故障した場合にも最低限のオーバーヘッドで自動的に代替ノードをアサインすることで処理を継続することが出来、複数ノードを有する並列ネットワーク・システムのスループットへの影響を最小限にすることが可能となる。
20 情報処理装置
12 計算ノード
13 トーラス・ネットワークのリンク
14 IOノード
15 ツリー・ネットワークのリンク
300 記憶部
310 受信部
320 選択部
330 送信部
Claims (15)
- 3次元格子点に配置され隣接格子点間でリンクを形成する複数の計算ノードからなるトーラス・ネットワークと、
複数のIOノードからなるツリー・ネットワークとを有し、
前記計算ノードの各々は、前記ツリー・ネットワークの末端のIOノードとリンクを形成するコンピュータ・システムにおいて、計算の実行中に1つの計算ノードが故障した場合にフェイル・オーバーする方法であって、
前記コンピュータ・システムを監視する監視システムが、計算の実行中に故障の計算ノードを検出するステップと、
前記コンピュータ・システムを監視する監視システムが、前記故障の計算ノード(故障ノード)にリンクされた前記IOノードを、前記故障ノードの3次元格子点に一次元増やすことにより特定される代替ノードとするステップと、
前記故障ノードに隣接する計算ノード(隣接ノード)が前記故障ノード宛のパケットを受取ると、前記パケットを前記代替ノードにルーティングするステップと、
を備えるフェイル・オーバーする方法。 - 前記コンピュータ・システムの複数の計算ノードは、3次元トーラスとして接続されたa×b×c個のアレイであり、前記計算ノードのそれぞれは隣接する計算ノードへ+および−のx,y,z方向に6つのリンクを形成し、
前記コンピュータ・システムの前記末端のIOノードは、前記3次元トーラスのz面のa×b個のアレイの所定の数の計算ノードとリンクを形成し、
前記計算ノードは、全体で7つのリンクを有する請求項1に記載の方法。 - 前記IOノードを代替ノードとするステップは、
前記故障ノードの3次元格子点(x、y、z)とすると、前記故障ノードとリンクを形成する前記IOノードを代替ノードとして前記代替ノードの一次元を増やしたアドレス(x、y、z、1)を、前記故障ノードに隣接する計算ノードに知らせるステップを含む、請求項1または2項に記載の方法。 - 前記代替ノードに到達した前記パケットが指定するジョブを前記代替ノードにおいて処理するステップを更に含む請求項3に記載の方法。
- 前記代替ノードは前記ジョブの処理結果を含むパケットを送る計算ノードのアドレスを確認し、前記代替ノードに接続された計算ノードから前記アドレスに一番近い計算ノードに前記パケットを送るステップを更に備える、請求項4に記載の方法。
- 前記ルーティングするステップは、前記隣接する計算ノードが前記代替ノードに接続されている場合、前記代替ノードに前記パケットを送るステップである請求項4記載の方法。
- 前記ルーティングするステップは、前記隣接ノードが前記代替ノードと別のIOノードに接続されている場合、前記隣接ノードに到達した前記パケットを前記別のIOノードに送り、前記ツリー・ネットワークを経由して前記代替ノードに送るステップである請求項4記載の方法。
- 前記計算ノード及び前記IOノードは、少なくとも1つのCPU、及びメモリを含む、請求項1記載の方法。
- 3次元格子点に配置され隣接格子点間でリンクを形成する複数の計算ノードからなるトーラス・ネットワークと、複数のIOノードからなるツリー・ネットワークとを有し 前記計算ノードの各々は、前記ツリー・ネットワークの末端のIOノードとリンクを形成する(a)コンピュータ・システムにおいて計算の実行中に、前記計算ノードの1つに故障が発生した場合にフェイル・オーバーするためのプログラムであって、
(b)前記コンピュータ・システムを監視する監視システムが、故障の計算ノード(故障ノード)を検出するステップと、
(c)前記コンピュータ・システムを監視する監視システムが、前記故障ノードと前記リンクを形成する前記IOノードを、前記故障ノードの3次元格子点に一次元増やすことにより特定される代替ノードとして、前記故障ノードに隣接するノード(隣接ノード)に知らせるステップと、
(d)前記隣接ノードが、前記故障ノード宛のパケットを受取ると、前記パケットを前記代替ノードにルーティングするステップと、
(g)前記代替ノードに到達した前記パケットが指定するジョブを前記代替ノードにおいて処理するステップと、
(h)前記代替ノードが、前記ジョブの処理結果を含むパケットを送る計算ノードのアドレスを確認し、前記代替ノードに接続された計算ノードから前記アドレスに一番近い計算ノードに前記パケットを送るステップと、を実行させるプログラム。 - 前記ルーティングするステップは、前記隣接する計算ノードが前記代替ノードに接続されている場合、前記代替ノードに前記パケットを送るステップである請求項9記載のプログラム。
- 前記ルーティングするステップは、前記隣接ノードが前記代替ノードと別のIOノードに接続されている場合、前記隣接ノードに到達した前記パケットを前記別のIOノードに送り、前記ツリー・ネットワークを経由して前記代替ノードに送るステップである請求項9記載のプログラム。
- 3次元格子点に配置され隣接格子点間でリンクを形成する複数の計算ノードからなるトーラス・ネットワークと、
複数のIOノードからなるツリー・ネットワークとを備え、
前記計算ノードの各々は、前記ツリー・ネットワークの末端のIOノードとリンクを形成し、
更に、計算の実行中に前記計算ノードが故障した場合、前記故障ノードと前記リンクを形成する前記IOノードを、前記故障ノードの3次元格子点に一次元増やすことにより特定される前記代替ノードに代替ノードとする手段と、
備えるコンピュータ・システム。 - 前記隣接する計算ノードは、前記故障ノード宛のパケットを受取ると、前記代替ノードにルーティングする手段と、
前記代替ノードは、前記パケットにより指定されるジョブの処理結果のパケットを送るアドレスを確認し、前記代替ノードに接続されている複数の計算ノードのアドレスから、宛先に一番近いアドレスの計算ノードを選び、前記アドレスの計算ノードに前記パケットを送る手段とを、
更に備える請求項12記載のコンピュータ・システム。 - 前記ルーティングする手段は、前記隣接する計算ノードが前記代替ノードに接続されている場合、前記代替ノードに前記パケットを送る請求項13記載のコンピュータ・システム。
- 前記ルーティングする手段は、前記隣接ノードが前記代替ノードと別のIOノードに接続されている場合、前記隣接ノードに到達した前記パケットを前記別のIOノードに送り、前記ツリー・ネットワークを経由して前記代替ノードに送る請求項13記載のコンピュータ・システム。
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