JP5071197B2 - 減衰特性測定方法および減衰特性測定装置 - Google Patents

減衰特性測定方法および減衰特性測定装置 Download PDF

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本発明は減衰特性測定方法および減衰特性測定装置に関し、特に、電力変換装置に用いられるノイズフィルタの減衰特性測定方法に適用して好適なものである。
一般に、市販されている電力変換回路用のノイズフィルタは、周波数ごとに減衰量を示すノイズフィルタ減衰特性がカタログなどに公開され、ユーザはそのカタログを参照することでノイズフィルタを選定することができる(非特許文献1)。
このカタログに記載された減衰特性の導出方法において、雑音端子電圧の規格範囲である150kHzから30MHzまでの幅広いレンジに渡ってノイズフィルタ減衰特性を求める場合、特定の入出力インピーダンスを持ち、2端子対回路の伝達特性を測定可能なシステムが一般的に用いられる。
そのようなシステムとして、ネットワークアナライザを用いる方法や、送信側にトラッキングジェネレータ、受信側にスペクトラムアナライザを用いる方法などがあり、その入出力インピーダンスは50Ω系であることが多い。
図7および図8は、従来のノイズフィルタの減衰特性測定方法を示すブロック図である。
図7および図8において、ノイズフィルタの減衰特性測定装置には、スペクトラムアナライザ12のスイープに合わせて周波数を変化させた信号を発生するトラッキングジェネレータ11および信号の周波数特性を解析するスペクトラムアナライザ12が設けられている。
ここで、トラッキングジェネレータ11には、可変周波数入力電圧V0を発生させる電圧源13および入力抵抗14が設けられ、入力抵抗14は電圧源13の後段に直列接続されている。スペクトラムアナライザ12には、出力電圧V1を測定する測定器16および出力抵抗17が設けられ、出力抵抗17は測定器16の前段に直列接続されている。なお、入力抵抗14および出力抵抗17の抵抗値は、50Ωに設定することができる。
そして、図8のノイズフィルタ18の減衰特性を測定する場合、図7に示すように、トラッキングジェネレータ11とスペクトラムアナライザ12との間にノイズフィルタ18を介在させることなく、トラッキングジェネレータ11とスペクトラムアナライザ12とを直接接続する。そして、トラッキングジェネレータ11にて可変周波数入力電圧V0を印加し、ノイズフィルタ18がない時の出力電圧V1をスペクトラムアナライザ12にて測定する。
次に、図8に示すように、トラッキングジェネレータ11とスペクトラムアナライザ12との間にノイズフィルタ18を接続する。そして、トラッキングジェネレータ11にて可変周波数入力電圧V0を印加し、ノイズフィルタ18がある時の出力電圧V2をスペクトラムアナライザ12にて測定する。
そして、以下の(1)式に示すように、ノイズフィルタ18がない時の出力電圧V1と、ノイズフィルタ18がある時の出力電圧V2との比を求め、その値をデシベルに換算することで、ノイズフィルタ18単体の減衰特性を測定することができる。
ノイズフィルタ減衰量(dB)=20・log10(V2/V1) ・・・(1)
http://www.okayaelec.co.jp/catalog/filter/index.html.岡谷電機産業カタログ「岡谷のEMC ノイズフィルタ」P.7
しかしながら、カタログに記載された減衰特性の導出方法と、ノイズフィルタの実際の使用方法とには決定的な差異があることから、実際に電力変換装置と組み合わされたノイズフィルタの減衰特性と、カタログに記載された減衰特性とは大きく異なるという問題があった。
すなわち、実際に電力変換装置にノイズフィルタを組み合わせた場合には、入力となるノイズ発生源は、インバータなどの電力変換装置であることから、半導体素子とインダクタやコンデンサや抵抗などとの組み合わせから成り立っており、図7の電圧源13および入力抵抗14がノイズフィルタ18に接続された状態と異なる。
一方、出力は擬似電源回路網(LISN)によって測定されるが、擬似電源回路網のインピーダンスはほぼ50Ωとみなすことができる。従って、ノイズフィルタの静特性と動特性とが異なる原因は、入力の状態が異なっていることにあり、ノイズフィルタが電力変換装置に接続される場合には、電圧源と50Ωの抵抗が接続されている状態ではないことにある。
これまでにも、非特許文献1に開示されているように、電力変換装置にノイズフィルタを組み合わせた時の動特性を求めるために、入力側にノイズシミュレータを接続し、出力側に擬似電源回路網を接続して測定する試みが行われている。
しかしながら、この測定方法では、ノイズフィルタに実際に定格電流を流すための負荷抵抗や擬似電源回路網が必要になることから、測定作業が煩雑化するという問題があった。また、ノイズシミュレータの出力インピーダンスは一般に50Ωであることから、結局入力側のノイズ源として電圧源と50Ωの抵抗が接続された状態で測定が行われ、動特性を正確に測定する支障になるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、電力変換装置の実態に即したノイズ源を与えることで、ノイズフィルタの減衰特性の測定精度を向上させることが可能な減衰特性測定方法および減衰特性測定装置を提供することである。
上述した課題を解決するために、請求項1記載の減衰特性測定方法によれば、特定の入出力インピーダンスを持ち、2端子対回路の伝達特性を測定可能なシステムを用いた電力変換回路用のノイズフィルタの減衰特性測定方法において、前記システムの送信側の少なくとも一方の端子と、前記ノイズフィルタとの間に、前記電力変換回路の浮遊容量を模擬したコンデンサが直列接続されることを特徴とする。
また、請求項2記載の減衰特性測定方法によれば、前記システムは、発振器とスペクトラムアナライザとの組み合わせまたはネットワークアナライザであることを特徴とする。
また、請求項3記載の減衰特性測定方法によれば、前記コンデンサは、雑音端子電圧規格周波数範囲において容量性を保持することを特徴とする。
また、請求項4記載の減衰特性測定方法によれば、前記コンデンサの静電容量は、前記ノイズフィルタの接地コンデンサの静電容量より小さいことを特徴とする。
また、請求項5記載の減衰特性測定方法によれば、前記コンデンサの静電容量は、前記電力変換回路のスイッチング素子またはスイッチングモジュールと対地間の浮遊容量に相当する値であることを特徴とする。
また、請求項6記載の減衰特性測定装置によれば、信号の周波数特性を解析するスペクトラムアナライザと、前記スペクトラムアナライザのスイープに合わせて周波数を変化させた信号を発生するトラッキングジェネレータと、前記トラッキングジェネレータの送信側の端子と、減衰特性の測定対象となる電力変換回路用のノイズフィルタとの間に直列接続された、前記電力変換回路の浮遊容量を模擬したコンデンサとを備えることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、ノイズフィルタの減衰特性を測定するシステムとノイズフィルタとの間に、電力変換回路の浮遊容量を模擬したコンデンサを直列接続することにより、電力変換回路の浮遊容量の充放電電流をノイズ源としたコモンモードのフィルタ減衰特性を求めることができる。このため、フィルタ減衰特性の測定系の構成の複雑化を抑制しつつ、電力変換装置の実態に即したノイズ源を与えることができ、測定作業の煩雑化を防止しつつ、ノイズフィルタの減衰特性の測定精度を向上させることが可能となることから、ノイズフィルタを接続した時に電子機器が発生する伝導ノイズ量を正確に推定することができる。
以下、本発明の実施形態に係る減衰特性測定方法および減衰特性測定装置について図面を参照しながら説明する。
図1および図2は、本発明の第1実施形態に係るノイズフィルタの減衰特性測定装置の概略構成を示すブロック図である。
図1において、ノイズフィルタの減衰特性測定装置には、トラッキングジェネレータ11およびスペクトラムアナライザ12が設けられ、トラッキングジェネレータ11の後段にはコンデンサ15が設けられている。なお、コンデンサ15は、電力変換回路に含まれるスイッチング素子またはスイッチングモジュールとアースとの間の浮遊容量に相当することができる。
そして、図2のノイズフィルタ18の減衰特性を測定する場合、図1に示すように、トラッキングジェネレータ11とスペクトラムアナライザ12との間にノイズフィルタ18を介在させることなく、コンデンサ15を介してトラッキングジェネレータ11とスペクトラムアナライザ12とを接続する。そして、トラッキングジェネレータ11にて可変周波数入力電圧V0を印加し、ノイズフィルタ18がない時の出力電圧V1をスペクトラムアナライザ12にて測定する。
次に、図2に示すように、トラッキングジェネレータ11とスペクトラムアナライザ12との間にノイズフィルタ18を接続する。ここで、トラッキングジェネレータ11とスペクトラムアナライザ12との間にノイズフィルタ18を接続する場合、トラッキングジェネレータ11とノイズフィルタ18との間にコンデンサ15を直列接続する。また、ノイズフィルタ18の入出力の電力供給ラインは相間を短絡し、入力側にコンデンサ15、出力側にスペクトラムアナライザ12を接続することができる。また、ノイズフィルタ18のアースラインは接地することができる。
そして、トラッキングジェネレータ11にて可変周波数入力電圧V0を印加し、ノイズフィルタ18がある時の出力電圧V2をスペクトラムアナライザ12にて測定する。
なお、可変周波数入力電圧V0の周波数範囲は、雑音端子電圧規格周波数範囲=150kHz〜30MHzとすることができる。
そして、(1)式に示すように、ノイズフィルタ18がない時の出力電圧V1と、ノイズフィルタ18がある時の出力電圧V2との比を求め、その値をデシベルに換算することで、ノイズフィルタ18単体の減衰特性を測定する。
これにより、トラッキングジェネレータ11とノイズフィルタ18との間にコンデンサ15を直列接続することで、電力変換回路の浮遊容量の充放電電流をノイズ源としたコモンモードのフィルタ減衰特性を求めることができる。このため、フィルタ減衰特性の測定系の構成の複雑化を抑制しつつ、電力変換装置の実態に即したノイズ源を与えることができ、測定作業の煩雑化を防止しつつ、ノイズフィルタ18の減衰特性の測定精度を向上させることが可能となることから、ノイズフィルタ18を接続した時に電子機器が発生する伝導ノイズ量を正確に推定することができる。
コンデンサ挿入によってコモンモードフィルタ減衰特性が正確に測定できる理由を以下に示す。
図3は、上下2アーム直列回路が搭載されたインバータを用いた電力変換装置の一例を示す図である。
図3において、三相交流電源141は、整流器142および平滑コンデンサC4を介してインバータ143に接続され、インバータ143はモータ144に接続されている。そして、三相交流電源141の各相は、コモンモードノイズを低減するために、接地コンデンサC1〜C3をそれぞれ介して接地されている。ここで、インバータ143には、スイッチング素子M11〜M16およびスイッチング素子M11〜M16にそれぞれ逆並列接続された帰還ダイオードD11〜D16が設けられている。
なお、スイッチング素子M11〜M16としては、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)やパワーMOSFETを用いることができる。
ここで、各スイッチング素子M11〜M16と各帰還ダイオードD11〜D16の組で基本回路(アーム)が構成され、インバータ143は、このアームを6個用いることで構成することができる。そして、各スイッチング素子M11〜M16とこれに逆並列に接続された各帰還ダイオードD11〜D16とを1アームとすると、スイッチング素子M11、M14にて上下2アーム直列回路を構成し、スイッチング素子M12、M15にて上下2アーム直列回路を構成し、スイッチング素子M13、M16にて上下2アーム直列回路を構成することができる。そして、これら3組の上下2アーム直列回路を3並列接続することでインバータ143を構成することができる。
なお、インバータモジュールは、上下2アーム分を1組(2in1タイプ)とするか、あるいは6アーム分を1組(6in1タイプ)として構成することができ、3相インバータでは、2アームの組を3並列接続するか、6アームの組をそのまま用いることができる。
また、インバータモジュールは、冷却のためにヒートシンク145上に設置され、このヒートシンク145は、安全性を確保するためアース電位に接続される。
図4は、2素子構成のインバータを用いた場合におけるコモンモード電流経路を示す回路図である。
図4において、インバータモジュールは、アース電位と同電位のヒートシンク145上に実装され、上アーム側のIGBTのコレクタと銅ベースとの間および下アーム側のIGBTのコレクタと銅ベースとの間に形成される浮遊容量C5、C6もアース電位に接続される。そして、コモンモード電流は、浮遊容量C5、C6を通るコモンモード電流経路RCを介して主に流れる。
ただし、IGBTが実際にスイッチング動作した場合、浮遊容量C5では理想的には電位変動がないため充放電電流が流れることはなく、主として浮遊容量C6に流れる充放電電流がコモンモード電流となる。
この充放電電流の積分値は、他の経路のインピーダンスに依存することなく、浮遊容量C6と電位変動に依存することから、電流源のような挙動を示す。以上より、ノイズフィルタ18の入力側のノイズ源について、モード別に考えると、ノーマルモードノイズよりもコモンモードノイズの方が、静特性と動特性の測定におけるノイズ源の差異の影響をより顕著に受ける。
従って、浮遊容量C6を模擬するコンデンサ15の充放電電流をノイズ源としてノイズフィルタ18の減衰特性を測定することにより、ノイズフィルタ18の減衰特性(特にコモンモードの減衰特性)の測定精度を向上させることが可能となる。
なお、図1および図2のコンデンサ15は、ノイズ源となる浮遊容量C6の周波数特性が反映されるように選択することができる。例えば、コンデンサ15は、雑音端子電圧規格周波数範囲である150kHz〜30MHzにおいて容量性が保持されるように選択することができる。
すなわち、従来例では、浮遊容量が接地されている場合について示したが、それ以外では、デバイスの浮遊容量は空間的な結合が主であり、30MHz以下の帯域では容量性を保持している場合が多い。これに対して、実際のコンデンサには、プラスチックフィルムコンデンンサ、セラミックコンデンサ、マイカコンデンサ、電解コンデンサなど様々な種類があり、その種類により周波数特性が異なることから、30MHz以下の帯域でも、配線インダクタンスの影響で誘導性を示すものもある。
このようなコンデンサをコンデンサ15に使用すると、コンデンサが誘導性を示す高周波帯域では浮遊容量C6の充放電電流を模擬できなくなり、実際のノイズフィルタ18の減衰特性とは異なる測定結果になる。
従って、高周波帯域においても浮遊容量C6の充放電電流を模擬できるようにするためには、雑音端子電圧規格周波数範囲である150kHz〜30MHzにおいて容量性が保持されるようにコンデンサ15を選択する必要がある。
雑音端子電圧規格周波数範囲である150kHz〜30MHzにおいて容量性が保持されるようにコンデンサ15を選択することで、高周波帯域においても浮遊容量C6の充放電電流を模擬することができ、ノイズフィルタ18の減衰特性の測定精度を高周波帯域に渡って向上させることが可能となる。
図5は、本発明の第3実施形態に係るノイズフィルタの減衰特性測定装置の概略構成を示すブロック図である。
図5において、ノイズフィルタの減衰特性測定装置には、トラッキングジェネレータ11およびスペクトラムアナライザ12が設けられ、トラッキングジェネレータ11の後段にはコンデンサ15が設けられている。また、ノイズフィルタ20には、接地コンデンサ21およびコモンモードチョークコイル22が設けられ、LCフィルタ(系統電源に接続される側から見た時にLC構成になっているフィルタ)が構成されている。なお、コンデンサ15の静電容量は、ノイズフィルタ20の接地コンデンサ21の静電容量より小さい値に設定することができる。
そして、ノイズフィルタ20の減衰特性を測定する場合、トラッキングジェネレータ11とスペクトラムアナライザ12との間にノイズフィルタ20を介在させることなく、コンデンサ15を介してトラッキングジェネレータ11とスペクトラムアナライザ12とを接続する。そして、トラッキングジェネレータ11にて可変周波数入力電圧V0を印加し、ノイズフィルタ20がない時の出力電圧V1をスペクトラムアナライザ12にて測定する。
次に、トラッキングジェネレータ11とスペクトラムアナライザ12との間にノイズフィルタ20を接続する。ここで、トラッキングジェネレータ11とスペクトラムアナライザ12との間にノイズフィルタ20を接続する場合、トラッキングジェネレータ11とノイズフィルタ20のコモンモードチョークコイル22との間にコンデンサ15を直列接続する。
そして、トラッキングジェネレータ11にて可変周波数入力電圧V0を印加し、ノイズフィルタ20がある時の出力電圧V2をスペクトラムアナライザ12にて測定する。
なお、変周波数入力電圧V0の周波数範囲は、雑音端子電圧規格周波数範囲=150kHz〜30MHzとすることができる。
そして、(1)式に示すように、ノイズフィルタ20がない時の出力電圧V1と、ノイズフィルタ20がある時の出力電圧V2との比を求め、その値をデシベルに換算することで、ノイズフィルタ20単体の減衰特性を測定する。
ここで、トラッキングジェネレータ11とノイズフィルタ20のコモンモードチョークコイル22との間に直列接続されたコンデンサ15は、コモンモードフィルタ減衰特性のカットオフ周波数に寄与する。
図6は、本発明の一実施形態に係るコモンモードフィルタ減衰特性を示す図である。
図6において、コンデンサ15の静電容量は、ノイズフィルタ20の接地コンデンサ21の静電容量より十分大きい場合、コモンモードフィルタ減衰特性のカットオフ周波数は低域側にシフトする。一方、コンデンサ15の静電容量が、ノイズフィルタ20の接地コンデンサ21の静電容量の1/10以下になると、コモンモードフィルタ減衰特性のカットオフ周波数のシフト量は小さくなり、ほぼ無視できるようになる。
ここで、ノイズフィルタ20の接地コンデンサ21の静電容量は、一般的には1000pF以上であるのに対し、デバイスの浮遊容量は、接地状態や構造によって異なるが、2in1モジュール構成のIGBTを接地した場合には、数100pF程度、接地しない場合には、その値より小さくなる。このため、デバイスの浮遊容量は、ノイズフィルタ20の接地コンデンサ21の静電容量よりも小さく、コモンモードフィルタ減衰特性のカットオフ周波数に及ぼす影響はほとんど無視できる場合が多い。
従って、ノイズフィルタ20の接地コンデンサ21の静電容量より小さな静電容量を持ち、30MHz以下で容量性を保持するようなコンデンサ15を選択することで、デバイスの浮遊容量の充放電電流の特徴を模擬することができ、動特性によく一致した減衰特性を測定することができる。
なお、電力変換回路のスイッチング素子またはスイッチングモジュールの浮遊容量が、ノイズフィルタ20の接地コンデンサ21の静電容量と比べて無視できない大きさを持つ場合、電力変換回路のスイッチング素子またはスイッチングモジュールの浮遊容量と同程度の静電容量を持つコンデンサ15を選択するようにしてもよい。
ここで、電力変換回路のスイッチング素子またはスイッチングモジュールの浮遊容量を実際に測定できる場合、実測値に近い値の静電容量を持つコンデンサ15を選択することで、デバイスの浮遊容量の充放電電流の特徴を模擬することができ、動特性によく一致した減衰特性を測定することができる。
一方、電力変換回路のスイッチング素子またはスイッチングモジュールの浮遊容量を実際に測定できない場合、一般的にデバイスの浮遊容量の値は、100pF以下の値になる場合が多いことから、数100pF程度の静電容量を持ち、30MHz以下で容量性を保持するようなコンデンサ15を選択することで、デバイスの浮遊容量の充放電電流の特徴を模擬することができ、動特性によく一致した減衰特性を測定することができる。
また、上述した実施形態では、ノイズフィルタ18、20の減衰特性を測定するシステムとして、トラッキングジェネレータ11とスペクトラムアナライザ12とを用いる方法について説明したが、ノイズフィルタ18、20の減衰特性を測定するシステムは、特定の入出力インピーダンスを持ち、2端子対回路の伝達特性を測定可能なシステムならば他の装置でもよく、例えば、発振器とスペクトラムアナライザとの組み合わせまたはネットワークアナライザを用いるようにしてもよい。
本発明の第1実施形態に係るノイズフィルタの減衰特性測定装置(ノイズフィルタありの時)の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るノイズフィルタの減衰特性測定装置(ノイズフィルタなしの時)の概略構成を示すブロック図である。 上下2アーム直列回路が搭載されたインバータを用いた電力変換装置の一例を示す図である。 図3の2素子構成のインバータを用いた場合におけるコモンモード電流経路を示す回路図である。 本発明の第2実施形態に係るノイズフィルタの減衰特性測定装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るコモンモードフィルタ減衰特性を示す図である。 従来のノイズフィルタの減衰特性測定方法(ノイズフィルタありの時)を示すブロック図である。 従来のノイズフィルタの減衰特性測定方法(ノイズフィルタなしの時)を示すブロック図である。
符号の説明
11 トラッキングジェネレータ
12 スペクトラムアナライザ
13 電圧源
14 入力抵抗
15 コンデンサ
16 測定器
17 出力抵抗
18、20 ノイズフィルタ
21 接地コンデンサ
22 コモンモードチョークコイル

Claims (6)

  1. 特定の入出力インピーダンスを持ち、2端子対回路の伝達特性を測定可能なシステムを用いた電力変換回路用のノイズフィルタの減衰特性測定方法において、
    前記システムの送信側の少なくとも一方の端子と、前記ノイズフィルタとの間に、前記電力変換回路の浮遊容量を模擬したコンデンサが直列接続されることを特徴とする減衰特性測定方法。
  2. 前記システムは、発振器とスペクトラムアナライザとの組み合わせまたはネットワークアナライザであることを特徴とする請求項1記載の減衰特性測定方法。
  3. 前記コンデンサは、雑音端子電圧規格周波数範囲において容量性を保持することを特徴とする請求項1または2記載の減衰特性測定方法。
  4. 前記コンデンサの静電容量は、前記ノイズフィルタの接地コンデンサの静電容量より小さいことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の減衰特性測定方法。
  5. 前記コンデンサの静電容量は、前記電力変換回路のスイッチング素子またはスイッチングモジュールと対地間の浮遊容量に相当する値であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の減衰特性測定方法。
  6. 信号の周波数特性を解析するスペクトラムアナライザと、
    前記スペクトラムアナライザのスイープに合わせて周波数を変化させた信号を発生するトラッキングジェネレータと、
    前記トラッキングジェネレータの送信側の端子と、減衰特性の測定対象となる電力変換回路用のノイズフィルタとの間に直列接続された、前記電力変換回路の浮遊容量を模擬したコンデンサとを備えることを特徴とする減衰特性測定装置。
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