JP5065019B2 - 新生糖ランダム化及びジギトキシン類似体 - Google Patents

新生糖ランダム化及びジギトキシン類似体 Download PDF

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Description

政府権利
本発明は、次に政府機関:NIH AI052218によって授与された米国政府支援を受けてなされた。
関連出願
本出願は、2004年6月24日に出願させた米国仮特許出願の利益を請求し、その出願は、全ての目的のために参照により本明細書中に援用される。
技術分野
本発明は、一般的に、グリコシル化された二次代謝物に関する。具体的には、本発明は、新生糖ランダム化の方法、技術及び使用に関し、特に、ジギトキシン、インドロカルバゾール及びアントラサイクリン類似体に応用される。
発明の背景
天然の生産物プールは、多くのグリコシル化された二次代謝物を含有し、世界の薬物リードの半分を超える供給源である。糖質付加物は、しばしば、薬物−標的相互作用において中心的な役割を果たす。したがって、二次代謝物のグリコシル化パターンの変化は、新規治療薬の開発の潜在的な戦略である。
糖質は、多くの本質的な生物学的プロセスを仲介する。例えば、細胞表面を飾る単糖類を含有する巨大分子は、細胞−細胞認識、アポトーシス、分化、及び腫瘍転移を含有する種々の細胞機能に不可欠である。同じように、グリコシル化された天然の生産物は、それらの活性に本質的な糖付着物を含有し、多くの既存の第一線の薬物の開発に対する信頼できる基盤として役割を果たし続ける(Clardy,J.;Walsh,C.(2004)Nature 432,829−837;Thorson,J.S.ら(2001)Curr.Org.Chem.5,139−150)。糖質によって接近可能な多様な化学的空間は、極めて多くの生物学的機能に貢献し(Dobson,C.M.(2004)Nature 432,824−865)、一方、糖類と生物学的活性との関係の正確な理解は、便利であり効果的なグリコシル化手法の利用性によって制限されたままである(Langenhan,J.M.;Thorson,J.S.(2005)Curr.Org.Synth.2,59−8)。
ジギトキシン(1)は、無数の作用及び治療用途を有するグリコシル化された天然の産物である。周知の心臓活性に加えて、原形質膜Na/K−ATPaseの阻害によって仲介され(Paula,S.ら(2005)Biochemistry 44,498−510)、ジギトキシンは、インビトロでの抗癌特性を示し(Johansson,S.,ら(2001)Anti−Cancer Drugs 12,475−483)、及び患者プロファイリングは、ジギトキシンを摂取している癌患者の生存率が統計学的に増加していることを示唆する(Stekvist,B.(2001)Anti−Cancer Drugs 12,635−636;Haux,J.ら(2001)BMC Cancer 1,11)。強心配糖体はまた、最近、前立腺癌細胞に過剰発現した4つの遺伝子の発現を阻害することで知られ、転写因子及びアポトーシス阻害剤スルビビンを含み(Johnson,P.H.ら(2002)Molecular Cancer Therapeutics 1,1293−1304)、ポリグルタミンを基礎とする疾患に対する保護効果を提供することが示された(Piccioni,F.ら(2004)Hum.Mol.Genet.13,437−446)。ジギトキシンはまた、嚢胞性線維症(CF)細胞におけるNF−κBシグナル経路の活性化を制御し、CF肺上皮細胞からIL−8(肺の炎症に関係するタンパク質)の過剰分泌を抑制する(Srivastava,M.ら(2004)Proc.Natl.Acad.Sci.101,7693−7698)。付着した糖類が強心配糖体によって提示される生物学的特性の固有スペクトルの媒体として関連することが示されたので(Rathore,H.ら(1986)J.Med.Chem.29,1945−1952)、ジギトキシンは、糖ランダム化したライブラリーを効率的に構築するために新生グリコシル化の一般的な利用性を試験し、所定の天然の産物に基づく薬物に結合させた糖類を変える生物学的影響を直接的に評価するための優秀なモデルを提供する。
発明の概要
本発明は、増加した期待される特性及び減少した副作用を有する化合物のライブラリーを製造するための方法、並びに該方法によって製造したライブラリー及び化合物を提供する。好ましい態様において、本発明の方法は、還元糖を採用し、保護及び活性化を必要としない普遍的な化学的グリコシル化法を使用する。好ましい態様において、本発明は、ヒトの癌細胞及び腫瘍特異性に向けられた有意に増加した細胞毒性効果を有する化合物を含み、ジギトキシンよりも少ないヒト細胞株における強力なNa/K−ATPase阻害剤である新生配糖体であるジギトキシン類似体のライブラリーを提供する。
一般的に、本発明は、第2級アルコキシルアミンを有するアグリコンと、L−糖、D−糖、デオキシ−糖、ジデオキシ−糖、グルコースエピマー、置換された糖、ウロン酸及びオリゴ糖から成る群から選択される還元糖との反応によって製造される新生配糖体を提供する。適したアグリコンは、ジギトキシン類似体、インドロカルバゾール、アントラサイクリン、マクロライド、リボソームペプチド及びバコマイシンのような非リボソームペプチドを含むペプチド、そして、コルヒチンのようなアルカロイドを含む。適した還元糖は、L−リボース、D−リボース、L−フコース、D−フコース、2−デオキシ−D−ガラクトース、3−デオキシ−D−グルコース、6−デオキシ−D−グルコース、2−デオキシ−2−フルオロ−D−グルコース、6−デオキシ−6−フルオロ−D−グルコース、L−リキソース、D−リキソース、L−ラムノース、L−アロース、D−アロース、L−アルトロース、D−アルトロース、L−ガラクトース、D−ガラクトース、L−キシロース、D−キシロース、D−グロース、L−マンノース、D−マンノース、L−イドース、D−イドース、L−ミカロース、6−ケト−D−ガラクトース、L−アラビノース、D−アラビノース、N−アセチル−D−ガラクトサミノース、メリビオース、ラクトース、マルトース、D−ガラクトウロノース、L−タロース、D−タロース、6−デオキシ−6−アゾ−D−マンノース、L−グルコース、D−グルコース、O−D−グルコース、R−C(3)アグリコン、S−C(3)アグリコンを含む。
別の態様において、本発明は、第二のアルコキシルアミンを有するアグリコンと、L−リボシド、D−リボシド、L−フコシド、D−フコシド、2−デオキシ−D−ガラクトシド、3−デオキシ−D−グルコシド、6−デオキシ−D−グルコシド、2−デオキシ−2−フルオロ−D−グルコシド、6−デオキシ−6−フルオロ−D−グルコシド、L−リキソシド、D−リキソシド、L−ラムノシド、L−アロシド、D−アロシド、L−アルトロシド、D−アルトロシド、L−ガラクトシド、D−ガラクトシド、L−キシロシド、D−キシロシド、D−グルコシド、L−マンノシド、D−マンノシド、L−イドシド、D−イドシド、L−ミカロシド、6−ケト−D−ガラクトシド、L−アラビノシド、D−アラビノシド、N−アセチル−D−ガラクトサミノシド、メリビオシド、ラクトシド、マルトシド、D−ガラクトウロノシド、L−タロシド、D−タロシド、6−デオキシ−6−アジド−D−マンノシド、L−グルコシド、D−グルコシド、O−D−グルコシド、R−C(3)アグリコン及びS−C(3)アグリコンから成る群からの還元糖との反応によって製造される新生配糖体を含む。
好ましい態様において、本発明は、式:
Figure 0005065019
で表される新生配糖体を提供する。
好ましい態様において、本発明は、L−リボシド(5β)、D−リボシド(6β)、L−フコシド(7β)、D−フコシド(8β)、2−デオキシ−D−ガラクトシド(9β)、3−デオキシ−D−グルコシド(10β)、6−デオキシ−D−グルコシド(11β)、2−デオキシ−2−フルオロ−D−グルコシド(12β)、6−デオキシ−6−フルオロ−D−グルコシド(13β)、L−リキソシド(14β)、D−リキソシド(15β)、L−ラムノシド(16β)、L−アロシド(17β)、D−アロシド(18β)、L−アルトロシド(19β)、D−アルトロシド(20β)、L−ガラクトシド(21β)、D−ガラクトシド(22β)、L−キシロシド(23β)、D−キシロシド(24β)、D−グロシド(25β)、L−マンノシド(26β)、D−マンノシド(27β)、L−イドシド(28β)、D−イドシド(29β)、L−ミカロシド(30β)、6−ケト−D−ガラクトシド(31β)、L−アラビノシド(32β)、D−アラビノシド(33β)、N−アセチル−D−ガラクトサミノシド(34β)、メリビオシド(35β)、ラクトシド(36β)、マルトシド(37β)、D−ガラクトウロノシド(38β)、L−タロシド(39β)、D−タロシド(40β)、6−デオキシ−6−アジド−D−マンノシド(41β)、L−グルコシド(42β)、D−グルコシド(4β)、O−D−グルコシド(43β)、R−C(3)アグリコン(3β)、S−C(3)アグリコン(3α)、L−リボシド(5α)、D−リボシド(6α)、L−フコシド(7α)、D−フコシド(8α)、2−デオキシ−ガラクトシド(9α)、3−デオキシ−D−グルコシド(10α)、6−デオキシ−D−グルコシド(11α)、2−デオキシ−2−フルオロ−D−グルコシド(12α)、6−デオキシ−6−フルオロ−D−グルコシド(13α)、L−リキソシド(14α)、D−リキソシド(15α)、L−ラムノシド(16α)、L−アロシド(17α)、D−アロシド(18α)、L−アルトロシド(19α)、D−アルトロシド(20α)、L−ガラクトシド(21α)、D−ガラクトシド(22α)、L−キシロシド(23α)、D−キシロシド(24α)、D−グロシド(25α)、L−マンノシド(26α)、D−マンノシド(27α)、L−イドシド(28α)、D−イドシド(29α)、L−ミカロシド(30α)、6−ケト−D−ガラクトシド(31α)、L−アラビノシド(32α)、D−アラビノシド(33α)、N−アセチル−D−ガラクトサミノシド(34α)、メリビオシド(35α)、ラクトシド(36α)、マルトシド(37α)、D−ガラクトウロノシド(38α)、L−タロシド(39α)、D−タロシド(40α)、6−デオキシ−6−アジド−D−マンノシド(41α)、L−グルコシド(42α)、及びD−グルコシド(4α)から成る群から選択される複数の新生配糖体を含むライブラリーを提供する。
1つの好ましい態様において、本発明は、L−リボシド(5β)、D−リボシド(6β)、L−フコシド(7β)、D−フコシド(8β)、2−デオキシ−D−ガラクトシド(9β)、3−デオキシ−D−グルコシド(10β)、6−デオキシ−D−グルコシド(11β)、2−デオキシ−2−フルオロ−D−グルコシド(12β)、6−デオキシ−6−フルオロ−D−グルコシド(13β)、L−リキソシド(14β)、D−リキソシド(15β)、L−ラムノシド(16β)、L−アロシド(17β)、D−アロシド(18β)、L−アルトロシド(19β)、D−アルトロシド(20β)、L−ガラクトシド(21β)、D−ガラクトシド(22β)、L−キシロシド(23β)、D−キシロシド(24β)、D−グロシド(25β)、L−マンノシド(26β)、D−マンノシド(27β)、L−イドシド(28β)、D−イドシド(29β)、L−ミカロシド(30β)、6−ケト−D−ガラクトシド(31β)、L−アラビノシド(32β)、D−アラビノシド(33β)、N−アセチル−D−ガラクトサミノシド(34β)、メリビオシド(35β)、ラクトシド(36β)、マルトシド(37β)、D−ガラクトウロノシド(38β)、L−タロシド(39β)、D−タロシド(40β)、6−デオキシ−6−アジド−D−マンノシド(41β)、L−グルコシド(42β)、D−グルコシド(4β)、O−D−グルコシド(43β)、R−C(3)アグリコン(3β)、S−C(3)アグリコン(3α)、L−リボシド(5α)、D−リボシド(6α)、L−フコシド(7α)、D−フコシド(8α)、2−デオキシ−ガラクトシド(9α)、3−デオキシ−D−グルコシド(10α)、6−デオキシ−D−グルコシド(11α)、2−デオキシ−2−フルオロ−D−グルコシド(12α)、6−デオキシ−6−フルオロ−D−グルコシド(13α)、L−リキソシド(14α)、D−リキソシド(15α)、L−ラムノシド(16α)、L−アロシド(17α)、D−アロシド(18α)、L−アルトロシド(19α)、D−アルトロシド(20α)、L−ガラクトシド(21α)、D−ガラクトシド(22α)、L−キシロシド(23α)、D−キシロシド(24α)、D−グロシド(25α)、L−マンノシド(26α)、D−マンノシド(27α)、L−イドシド(28α)、D−イドシド(29α)、L−ミカロシド(30α)、6−ケト−D−ガラクトシド(31α)、L−アラビノシド(32α)、D−アラビノシド(33α)、N−アセチル−D−ガラクトサミノシド(34α)、メリビオシド(35α)、ラクトシド(36α)、マルトシド(37α)、D−ガラクトサミノシド(38α)、L−タロシド(39α)、D−タロシド(40α)、6−デオキシ−6−アジド−D−マンノシド(41α)、L−グルコシド(42α)、及びD−グルコシド(4α)から成る群から選択される複数の新生配糖体を含む新生配糖体のライブラリーを提供する。
1つの態様において、本発明は、第2級アルコキシルアミンを有するアグリコンと、L−糖、D−糖、デオキシ−糖、ジデオキシ−糖、グルコースエピマー、置換された糖、及びオリゴ糖から選択される少なくとも1つの還元糖との反応によって製造される複数の新生配糖体を含むライブラリーを含む。別の態様において、本発明は、第2級アルコキシルアミンを有するアグリコンと、L−リボース、D−リボース、L−フコース、D−フコース、2−デオキシ−D−ガラクトース、3−デオキシ−D−グルコース、6−デオキシ−D−グルコース、2−デオキシ−2−フルオロ−D−グルコース、6−デオキシ−6−フルオロ−D−グルコース、L−リキソース、D−リキソース、L−ラムノース、L−アロース、D−アロース、L−アルトロース、D−アルトロース、L−ガラクトース、D−ガラクトース、L−キシロース、D−キシロース、D−グロース、L−マンノース、D−マンノース、L−イドース、D−イドース、L−ミカロース、6−ケト−D−ガラクトース、L−アラビノース、D−アラビノース、N−アセチル−D−ガラクトサミノース、メリビオース、ラクトース、マルトース、D−ガラクトウロノース、L−タロース、D−タロース、6−デオキシ−6−アゾ−D−マンノース、L−グルコース、D−グルコース、O−D−グルコース、R−C(3)アグリコン、S−C(3)アグリコンから成る群から選択される還元糖との反応によって製造される少なくとも2つの化合物を含む集合物を含む。
ある態様において、第2級アルコキシルアミンを有するアグリコンは、ジギトキシン類似体、インドロカルバゾール、アントラサイクリン、マクロライド、ペプチド、及びアルカロイドから選択される。好ましい態様において、第2級アルコキシルアミンを有するアグリコンは、3α、3β及びその混合物から成る群から選択される。
Figure 0005065019
ある態様において、本発明は、式:
Figure 0005065019
(式中、
1、R2、R3、及びR4は、独立して、−H、−OH、−N3、−NH2、−CH3、−CH2OH、−CN3、−CH2NH、−CH2SH、−CNH2、−CH23、−COOH、−COCH3、−CXH2、−CX2Hから選択され、及びXは、Cl、Br、F又はIである)
で表される少なくとも2つの還元糖を提供する工程;そして、
還元糖を、第2級アルコキシルアミンを有する少なくとも1つのアグリコンと接触させ、新生配糖体を形成する工程
を含む、複数の新生配糖体を含むライブラリーを作製する方法を提供する。ある態様において、第2級アルコキシルアミンを有する少なくとも1つのアグリコンがジギトキシンメトキシルアミンである。いくつかの態様において、第2級アルコキシルアミンを有するアグリコンは、ジギトキシン類似体、インドロカルバゾール、アントラサイクリン、マクロライド、ペプチド、及びアルカロイドから選択される。ある態様において、接触工程は、約40〜約60℃の温度で実行される。ある態様において、接触工程は、DMFとAcOHの3:1の混合物の存在下で実行される。
別の態様において、本発明は、医薬として許容される担体と組み合わせた本発明の新生配糖体、その医薬として許容されるエステル、塩又はプロドラッグの医薬組成物を提供する。更なる態様において、本発明は、癌細胞を有する患者を治療する方法を提供し、該方法は、癌細胞を有効量の本発明の新生配糖体、又はその医薬として許容されるエステル、塩又はプロドラッグと接触させる工程を含む。好ましい新生配糖体は、L−リボシド(5β)、D−リキソシド(15β)、L−キシロシド(23β)、D−マンノシド(27β)、D−アラビノシド(33β)、D−タロシド(40β)、及びそれらの混合物を含む。また、癌を治療する薬剤を製造するために、本発明の新生配糖体の使用が提供される。
好ましい態様の記載
グリコシル化した天然産物は、多くの最前線の薬物の開発のための信頼できる基盤であるが、結合した糖類と生物学的活性との間の関係の本出願人の理解は、便利なグリコシル化法の利用可能性により制限される。糖ランダム化は、1個のアグリコン分子を糖結合の多様な配列を有する類似体のライブラリーに変換するために使用される手段である。
他に示さない限り、本明細書及び請求の範囲を含む本出願で使用される下記の用語は、下記に与えた定義を有する。本明細書及び添付した請求の範囲において使用されるとき、単数形「1の(a)」、「1の(an)」及び「その(the)」は、文脈が明らかに他に指示されない限り、複数形の指示対象を含む。
「患者」は、哺乳動物及び非哺乳動物を意味する。「哺乳動物」は、限定されないが、ヒト、非ヒト霊長類、例えばチンパンジー及び他の類人猿及びサル種;家畜(farm animal)、例えばウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、及びブタ;家畜(domestic animal)、例えばウサギ、イヌ、及びネコ;げっ歯類を含む実験動物、例えばラット、マウス、及びモルモット等を含む哺乳類のクラスの任意の構成員を意味する。非哺乳動物の例には、限定されないが、トリ等が含まれる。用語「患者」は、特定の年齢又は性別を示さない。
「医薬として許容される」は、一般的に安全であり、非毒性の生物学的に及び他に望ましくないものではない医薬組成物の製造に有用であるものを意味し、獣医並びにヒトの製薬的使用に許容されるものを含む。
「医薬として許容される担体」は、本明細書中で使用されるとき、生物学的に活性な成分を組み合わせることが可能であり、組み合わせた後に有効成分を患者に投与するために使用することができる化学的な組成物を意味する。
「医薬として許容される」エステル又は塩は、本明細書中で使用されるとき、医薬組成物の任意の他の成分と適合可能であり、組成物が投与されるべき患者に有害でない活性生物のエステル又は塩形態を意味する。用語「医薬として許容される塩」又は「プロドラッグ」は、信頼できる医学的判断の範囲内にあり、過度の毒性、刺激、アレルギー応答等なしに患者への使用に適切であり、道理にかなった利益/危険比にふさわしく、そして、それらの意図された使用に効果的である化合物の塩及びプロドラッグ、並びに可能であれば、それらの化合物の両性イオン形態を含む。
「プロドラッグ」は、所望される薬理効果を生じるために、患者によってインビボにおいて投与後に化合物の薬学的に活性な形態に代謝されなければならない化合物の薬理学的に活性な形態を意味する。患者に投与後に、化合物の薬理学的に不活性な形態が、インビボで生物学的な流体物及び酵素の影響下で、化合物の薬理学的に活性な形態に変換される。代謝が肝臓において初期に多くの化合物に対して発生するが、ほとんど全ての他の組織及び臓器、特に肺は、代謝の程度を変えて実行することができる。例えば、プロドラッグの代謝は、血中で加水分解によって起こる可能性がある。化合物のプロドラッグ形態は、例えば、生物学的利用能を改良し、苦味のような不快な特徴をマスクし、静脈使用のために可溶性を変え、又は、化合物の部位特異的な輸送を提供するために利用することができる。本明細書中の化合物への言及は、化合物のプロドラッグ形態を含む。
プロドラッグの使用の検討は、T.Higuchi及びW.Stellaによって提供される(「新規輸送システムとしてのプロドラッグ」、A.C.S.シンポジウムシリーズの14巻、薬物設計における生物可逆的担体、Edward B.Roche監修、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987年)。例えば、化合物がカルボン酸官能基を含有する場合、プロドラッグは、酸性基の水素原子を(C1−C8)アルキル、(C2−C12)アルカノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子を有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、5〜10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)−エチル、3〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4〜7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5〜8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3〜9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4〜10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、ガンマ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C1−C2)アルキルアミノ(C2−C3)アルキル(例えばβ−ジメチルアミノエチル)、カルバモイル−(C1−C2)アルキル、N,N−ジ(C1−C2)アルキルカルバモイル−(C1−C2)アルキル及びピペリジノ−、ピロリジノ−又はモルホリノ(C2−C3)アルキルのような基で置換することによって形成されるエステルを含むことができる。
同様に、化合物がアルコール官能基を含む場合、プロドラッグは、アルコール基の水素原子を(C1−C6)アルカノイルオキシメチル、1−(C1−C6)アルカノイルオキシエチル、1−メチル−1−(C1−C6)アルカノイルオキシ)エチル、(C1−C6)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C1−C6)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C1−C6)アルカノイル、α−アミノ(C1−C4)アルカノイル、アリールアシル及びアルファ−アミノアシル、又はアルファ−アミノアシル−アルファ−アミノアシルのような基で置き換えることによって形成することができ、ここで、各アルファ−アミノアシル基は、独立して、天然に発生するL−アミノ酸、P(O)(OH)2、−−P(O)(O(C1−C6)アルキル)2又はグリコシル(糖質のヘミアセタール形態の水酸基の除去により生じるラジカル)から選択される。
化合物がアミン官能基を含む場合、プロドラッグは、アミン基の水素原子をR−カルボニル、RO−カルボニル、NRR’−カルボニルのような基で置き換えることによって形成することができ、ここで、R及びR’は、各々、独立して、(C110)アルキル、(C3−C10)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、ベンジルであり、又はR−カルボニルは、天然のアルファ−アミノアシル又は天然のアルファ−アミノアシル−、−C(OH)C(O)OYであり、ここで、Yは、H、(C1−C6)アルキル又はベンジル、−C(OY0)Y1、ここで、Y0は、(C1−C4)アルキルであり、及びY1は、((C1−C6)アルキル、カルボキシ(C1−C6)アルキル、アミノ(C1−C4)アルキル又はモノ−N−又はジ−N,N−(C1−C6)アルキルアミノアルキル、−C(Y2)Y3であり、ここで、Y2はH又はメチルであり、そして、Y3は、モノ−N−又はジ−N,N−(C1−C6)−アルキルアミノ、モルホリノ、ピペリジン−1−イル又はピロリジン−1−イルである。
用語「塩」は、化合物の無機塩及び有機塩を意味する。これらの塩は、化合物の最終の単離及び精製中にその場で製造することができ、又は個別的に精製した化合物を適した有機又は無機酸又は塩基で必要に応じて反応させ、このように形成した塩を単離することによって製造することができる。代表的な塩は、臭化水素酸、塩化水素酸、硫酸、硫化水素酸、硝酸、酢酸、シュウ酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリル酸、ホウ酸、安息香酸、乳酸、リン酸、トシル酸、ベシル酸、エシル酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、ナフチル酸、メシル酸、グルコヘプトン酸、ラクトビオン酸、及びラウリル硫酸塩等を含む。これらは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属、例えばナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等、並びに非毒性アンモニウム、第4級アンモニウム、そして、限定されないが、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミン等を含むアミン陽イオンを含む。過酸化水素との反応によって製造されるように、アミノ基のN−オキシドを有する化合物はまた包含される。
「治療的に有効な量」は、疾患を治療するために患者に投与した場合、このような疾患の治療を達成するのに十分である化合物の量を意味する。「治療的に有効な量」は、化合物、治療される疾患状態、治療される疾患の重度、患者の年齢及び相対的な健康、投与経路及び形態、医師又は獣医師の判断、及び他の因子に依存して変化するであろう。
本発明の目的のために、「治療すること」又は「治療」は、疾患、症状、又は障害と闘うことを目的として、患者の管理及び介護を記述する。これらの用語は、防止、即ち予防及び緩和処置の両方を含む。治療は、症候又は合併症の開始を妨げ、その症候又は合併症を緩和し、又は疾患、症状、若しくは障害を除去するために本発明の化合物の投与を含む。
活性化合物が細胞に投与される形態は重要ではない;活性化合物が直接的又は間接的に細胞に到達することだけが必要である。本発明は、有効成分として本明細書に記載された化合物を含む薬剤及び医薬組成物の製造及び使用を包含する。
新生配糖体は、治療的に有効な量で患者に投与される。新生配糖体は、単独で、又は医薬として許容される組成物の一部として投与することができる。加えて、化合物又は組成物は、全部を一度に、例えば、ボーラス注入、複数回、例えば一連の錠剤によって投与することができ、あるいは例えば経皮輸送を用いて期間中に実質的に均一に輸送することができる。化合物の投与量は期間中変えることができることも示される。新生配糖体は、即時放出製剤、放出制御製剤、又はそれらの組み合わせを用いて投与することができる。用語「放出制御」は、持続放出、遅延放出、及びそれらの組み合わせを含む。
本発明の医薬組成物は、単一の単位用量、又は複数の単独の単位用量として、製造され、包装され、又はバルクで販売することができる。本明細書中で使用されるとき、「単位用量」は、予め決定した量の有効成分を含む医薬組成物の別々の量である。有効成分の量は、一般的に、患者に投与されるであろう活性成分の程度、又は例えばこのような投与量の2分の1若しくは3分の1の使い易い画分に等しい。
本発明の医薬組成物における有効成分、医薬として許容される担体、及び任意の追加の成分の相対量は、治療されるヒトのその人自身、大きさ、及び症状に依存して、さらに組成物が投与されるべき経路に応じて変化するであろう。一例として、組成物は、0.1%と100%(w/w)との間の有効成分を含むことができる。本発明の医薬組成物の単位用量は、一般的に、有効成分の約100ミリグラム〜約2グラムを含み、好ましくは有効成分の約200ミリグラム〜約1.0グラムを含む。
加えて、新生配糖体は、単独で、他の新生配糖体と一緒に、又は他の医薬として活性な化合物と一緒に投与することができる。他の医薬として活性な化合物は、新生配糖体と同じ疾患又は異なる疾患を治療するために選択することができる。患者が複数の医薬として活性な化合物を受け入れるべき又は受け入れている場合、化合物は、任意の順番で同時に又は連続的に投与することができる。例えば、錠剤の場合、活性化合物は、1つの錠剤又は別個の錠剤に見出すことができ、一度に又は任意の順番で連続的に投与することができる。加えて、組成物は異なる形態であり得ることが認識されるべきである。例えば、1又はそれより多くの化合物は、錠剤を介して輸送してもよく、一方、別のものは、注射又は経口的にシロップとして投与される。
本発明の別の側面は、本発明の医薬組成物及び使用説明書を含むキットに関する。使用説明書は、ヒトにおける本明細書に記載された目的の1つのために本発明の医薬組成物の実用性を知らせるために使用される刊行物、記録、図表、又は任意の他の表現媒体を含む。使用説明書はまた、例えば、本発明の医薬組成物の適切な服用を記載することができる。本発明のキットの使用説明書は、例えば、本発明の医薬組成物を含有する容器に貼り付けることができ、あるいは医薬組成物を含有する容器と一緒に出荷することができる。その代わりに、使用説明書は、使用説明書及び医薬組成物が協力的に受取人によって使用されることを意図して、容器とは別個に出荷することができる。
本発明はまた、本発明の医薬組成物を含むキット、及びヒトに組成物を輸送するための輸送装置を含む。一例として、輸送装置は、スクイーズ・スプレイボトル、定量スプレイボトル、エアロゾルスプレイ装置、噴霧器、乾燥粉末輸送装置、自走式溶媒/粉末調剤装置、シリンジ、ニードル、タンポン、又は計量容器であり得る。キットは、さらに、本明細書に記載した使用説明書を含むことができる。例えば、キットは、新生配糖体又は新生配糖体アゴニスト及び医薬として許容される担体を含む第一の組成物;そして、第二の医薬として許容される活性化合物及び医薬として許容される担体を含む組成物をそれぞれ含む2つの別個の医薬組成物を含んでもよい。キットはまた、別個の組成物のための容器、例えば分割したボトル又は分割したホイールパケットを含む。容器の追加の例は、シリンジ、箱、バッグ等を含む。典型的には、キットは、別個の成分の投与のための仕様書を含む。キット形態は、別個の成分が異なる剤形(例えば、経口及び非経口)で好ましくは投与され、異なる服用間隔で投与される場合、又は組み合わせの個別の成分の滴定が処方する医師によって望まれる場合、特に好都合である。
キットの例は、ブリスターパックである。ブリスターパックは、包装業界で周知であり、医薬の単位剤形(錠剤、カプセル剤等)の包装に幅広く使用される。ブリスターパックは、一般的に、好ましくは透明なプラスチック材料のホイールで覆われた相対的に堅い材料のシートから成る。包装工程中に、くぼみがプラスチックホイールに形成される。くぼみは、包装される錠剤又はカプセル剤のサイズ及び形状を有する。次に、錠剤又はカプセル剤は、くぼみに置かれ、相対的に堅い材料のシートは、くぼみが形成された方向とは反対であるホイール面でプラスチックホイルに対してシールされる。結果として、錠剤及びカプセル剤は、プラスチックホイール及びシートとの間のくぼみでシールされる。好ましくは、シートの強度は、錠剤又はカプセル剤がくぼみ上で手で圧力を与えることによってブリスターパックから取り外され、開口はくぼみの場所でシートに形成される。錠剤又はカプセル剤は、その後、開口から取り出され得る。
キット上に記憶補助、例えば、錠剤又はカプセル剤の次にナンバーの形態で提供することが望ましいかもしれないが、その数は、特定の錠剤又はカプセル剤が摂取されるべき処方の日と対応する。このような記憶補助の別の例は、カード上に印刷されたカレンダーであり、例えば、「第1週、月曜日、火曜日、等々、第2週、月曜日、火曜日」などのようなものである。記憶補助の他の変形体は、容易に明らかになるであろう。「毎日の服用」は、所定の日に摂取されるべき1個の錠剤若しくはカプセル剤又はいくつかのピル若しくはカプセル剤であることができる。また、新生配糖体組成物の毎日の服用は、1つの錠剤又はカプセル剤から成ることができ、一方、第二の化合物の毎日の服用は、いくつかの錠剤又はカプセル剤から成り、その反対も可能である。記憶補助はこれを反映すべきであり、正しい投与の手助けとなるべきである。
本発明の別の態様において、意図された使用の順番で1回で一度毎日の服用を施すために設計された容器が提供される。好ましくは、容器は、服用処方の遵守をさらに促進するために記憶補助を備えている。このような記憶補助の一例は、機械的なカウンターであり、施される毎日の服用の数を示す。このような記憶補助の別の例は、次回の服用が摂取されるべきときに、例えば、先の毎日の服用が与えられ及び/又は思い出される日を読み上げる液晶読み出し、又は音を発する思い出し信号を併せ持った電池式のマイクロチップメモリである。
新生配糖体組成物は、場合によっては他の医薬として活性な化合物を含み、患者に経口、直腸、非経口(例えば、静脈、筋内、又は皮下)、嚢内、膣内、腹腔内、局所(例えば、粉末剤、軟膏又はドロップ)、又は口内若しくは鼻スプレイで投与することができる。他の考慮される製剤は、計画されたナノ粒子、リポソーム調合剤、有効成分を含有する再封鎖した赤血球、及び免疫学的に基本となる製剤を含む。
医薬組成物の非経口投与は、ヒトの組織の物理的ブリーチングによって特徴付けられる投与、及び組織のブリーチを介した医薬組成物の投与の任意の経路を含む。つまり、非経口投与は、組成物の注入、外科的切開を介した組成物の適用、組織を浸透する非外科的外傷を介した組成物の適用等による医薬組成物の投与を含む。特に、非経口投与は、皮下、腹腔、静脈、動脈、筋内、又は胸骨内注入、及び静脈、動脈、又は腎臓透析注入法を含む。
非経口的な注入に適した組成物は、生理学的に許容される無菌の水性又は非水性溶液剤、分散剤、懸濁剤、若しくは乳化剤のような医薬として許容される担体と合わせた有効成分を含み、又は、無菌の注射可能な溶液剤若しくは分散剤に再構成のための無菌粉末剤を含んでもよい。適した水性及び非水性の担体、希釈剤、溶媒、又はベヒクルの例は、水、等張な塩溶液、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール等)、適切なそれらの混合物、オリーブ油のような植物油を含むトリグリセリド、オレイン酸エチルのような注射可能な有機エステルを含む。適した流動性は、例えば、レシチンのようなコーティングの使用によって、分散剤の場合に要求される粒子サイズの維持によって、及び/又は界面活性剤の使用によって維持することができる。このような製剤は、ボーラス投与又は連続投与に適した形態で製造され、包装され、又は販売され得る。注射可能な製剤は、単位用量形態、例えばアンプル、防腐剤を含有する複数の服用容器若しくは自動注入の使い捨て装置又は医師による注入において製造され、包装され、又は販売され得る。
非経口投与のための製剤は、懸濁剤、溶液剤、油性若しくは水性ベヒクル中の乳化剤、ペースト、及び移植可能な持続放出若しくは生分解性製剤を含む。このような製剤は、さらに、懸濁剤、安定化剤、又は分散剤を含む1又はそれより多くの追加の成分を含むことができる。非経口投与のための製剤の一態様において、有効成分は、再構築した組成物を非経口投与する前に、適したベヒクル(例えば、無菌の発熱物質を含まない水)と共に再構成のために乾燥(即ち、粉末又は顆粒)形態で提供される。医薬組成物は、無菌の注射可能な水性若しくは油性の懸濁液又は溶液の形態で製造され、包装され、又は販売され得る。この懸濁液又は溶液は、既知の技術に従って調合することができ、有効成分に加えて、追加の成分、例えば、本明細書中に記載される分散剤、湿潤剤、又は懸濁剤を含むことができる。このような無菌の注射可能な製剤は、非毒性の非経口的に許容される希釈剤又は溶媒、例えば、水又は1,3−ブタンジオールを用いて製造することができる。他の許容される希釈剤又は溶媒は、リンガー溶液、等張な塩化ナトリウム溶液、及び合成のモノ−又はジ−グリセリドのような不揮発性油を含む。有用な他の非経口的に投与可能な製剤は、微結晶形態で、リポソーム調製物において、又は生分解性重合体系の成分としての有効成分を含むものを含む。持続放出又は移植用の組成物は、医薬として許容される重合性又は疎水性材料、例えば乳化剤、イオン交換レジン、難溶性重合体、又は難溶性塩を含むことができる。
これらの組成物はまた、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、及び/又は分散剤のようなアジュバントを含んでもよい。組成物の微生物汚染の防止は、種々の抗菌剤及び抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸等の添加によって達成することができる。また、等張剤、例えば、糖類、塩化ナトリウム等を含むことが望まれる。注射可能な医薬組成物の持続的吸収は、遅延吸収が可能な試薬、例えばモノステアリン酸アルミニウム及び/又はゼラチンの使用によってもたらすことが可能である。
剤形は、固体又は注射可能なインプラント又は貯蔵物を含むことができる。好ましい態様において、インプラントは、新生配糖体、新生配糖体アゴニスト及び新生配糖体アンタゴニスト、並びに生分解性ポリマーから成る群から選択される有効量の活性剤を含む。好ましい態様において、適した生分解性ポリマーは、ポリアスパラギン酸塩、ポリグルタミン酸塩、ポリ(L−ラクチド)、ポリ(D,L−ラクチド)、ポリ(ラクチド−co−グリコリド)、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ無水物、ポリ(ベータ−ヒドロキシ酪酸)、ポリ(オルトエステル)及びポリホスファゼンから成る群から選択することができる。他の態様において、インプラントは、有効量の活性剤及びシラスティック(silastic)ポリマーを含む。インプラントは、約1週間〜数年の長期間、有効量の活性剤の放出を提供する。
経口投与のための固体剤形は、カプセル剤、錠剤、粉末剤、及び顆粒剤を含む。このような固体剤形では、活性化合物は、少なくとも1つの不活性な慣習上の賦形剤(又は担体)、例えばクエン酸ナトリウム若しくは第二リン酸カルシウム、又は(a)充填剤若しくは増量剤、例えば、スターチ、ラクトース、スクロース、マンニトール、又はケイ酸;(b)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、又はアカシア;(c)保湿剤、例えば、グリセロール;(d)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、ポテト若しくはタピオカスターチ、アルギン酸、ある種の複合ケイ酸塩、又は炭酸ナトリウム;(e)溶液抑制剤、例えば、パラフィン;(f)吸収促進剤、例えば、第4級アンモニウム化合物;(g)湿潤剤、例えば、セチルアルコール又はモノステアリン酸グリセロール;(h)吸着剤、例えば、カオリン若しくはベントナイト;及び/又は、(i)潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、あるいはそれらの混合物と混合される。カプセル剤及び錠剤の場合、剤形はまた、緩衝剤を含むことができる。
有効成分を含む錠剤は、例えば、場合により1又はそれより多くの追加の成分と共に、有効成分を圧縮又は成形よって作製することができる。圧縮された錠剤は、適した装置で、無圧形態、例えば粉末又は顆粒調製で有効成分を圧縮し、場合によっては、1又はそれより多くの結合剤、潤滑剤、賦形剤、表面活性剤、及び分散剤と混合することによって製造することができる。成形した錠剤は、適した装置で、有効成分、医薬として許容される担体、及び混合物を湿らせるのに少なくとも十分な液体の混合物を成形することによって作製することができる。錠剤の製造に使用される医薬として許容される賦形剤は、不活性な希釈剤、造粒剤及び崩壊剤、結合剤、及び潤滑剤を含む。既知の分散剤は、ポテトスターチ及びグリコール酸スターチナトリウムを含む。既知の表面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムを含む。既知の希釈剤は、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウムラクトース、微結晶性セルロース、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、及びリン酸ナトリウムを含む。既知の造粒剤及び崩壊剤は、コーンスターチ及びアルギン酸を含む。既知の結合剤は、ゼラチン、アカシア、プレゼラチン化トウモロコシ(maize)スターチ、ポリビニルピロリドン、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む。既知の潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、シリカ、及びタルクを含む。
錠剤は、被覆されていなくても、又は、ヒトの胃腸管で遅延した崩壊を達成するために、既知の方法を用いて被覆することができ、それにより、有効成分の持続放出及び吸収を提供する。一例として、モノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリルのような材料は、錠剤を被覆するために使用することができる。さらに一例として、錠剤は、米国特許第4,256,108号;第4,160,452号;及び第4,265,874号に記載される方法を用いて被覆することができ、浸透圧的に放出制御した錠剤を形成する。錠剤は、医薬として上品であり口当たりのよい製剤を提供するために、さらに、甘味剤、香味剤、着色剤、防腐剤、又はこれらのいくつかの組み合わせを含むことができる。
錠剤、糖衣錠、カプセル剤、及び顆粒のような固体剤形は、被覆剤又は薬包(shell)、例えば、腸溶性被覆剤、及び当該技術分野において周知の他のものを用いて調製することができる。それらはまた、乳白剤を含有してもよく、また、それらが遅延方法で活性化合物又は化合物(複数)を放出するような組成物であってもよい。使用することができる包埋組成物の例は、重合性物質及びワックスである。有効成分はまた、必要であれば、1又はそれより多くの上述した賦形剤と一緒に、マイクロカプセル化形態であることが可能である。
類似型の固体組成物はまた、ラクトース又は乳糖、並びに高分子量のポリエチレングリコール等のような賦形剤を用いて軟質又は硬質充填ゼラチンカプセルのろ過剤として使用してもよい。有効成分を含む硬質カプセル剤は、生理学的に分解性の組成物、例えばゼラチンを用いて作製することができる。このような硬質カプセル剤は有効成分を含み、さらに、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、又はカオリンのような不活性な固体希釈剤を含む追加成分を含むことができる。有効成分を含む軟質ゼラチンカプセル剤は、生理学的に分解性の組成物、例えばゼラチンを用いて作製することができる。このような軟質カプセル剤は有効成分を含み、水、又はピーナッツ油、液体パラフィン、若しくはオリーブ油のような油性媒体と混合することができる。
経口的に投与された薬物をヒト患者の小腸又は大腸で特異的に放出する経口組成物は、既知の技術を用いて作製することができる。例えば、結腸を含む胃腸系に輸送するための製剤は、例えば、ポリ(メタクリル酸、メタクリル酸メチル)のようなメタクリレート共重合体に基づく腸溶性の被覆した系を含み、pH6以上でのみ可溶し、重合体は、小腸に入った際に溶解が始まるだけである。このようなポリマー製剤が分解する部位は、腸管輸送の速度及び存在する重合体の量に依存する。例えば、相対的に厚いポリマーの被覆は、近接結腸への輸送に使用される(Hardyら、1987 Aliment.Pharmacol.Therap.1:273−280)。部位特異的な結腸輸送を提供することができるポリマーも使用することができ、ここで、このポリマーは、大腸の細菌叢(flora)を頼りにして、ポリマーの被覆の酵素的分解、それによる薬物放出を提供する。例えば、アゾ重合体(米国特許第4,663,308号)、グリコシド(Friendら、1984、J.Med.Chem.27:261−268)、及び多様な天然に利用可能であり修飾された多糖類(PCT出願PCT/GB89/00581を参照)がこのような製剤に使用され得る。
米国特許第4,777,049号に記載されるようなパルス放出技術はまた、胃腸管内で特定の場所に薬物を投与するために使用することができる。このような系は、予め決定した時間で薬物輸送を可能にし、インビボ放出を提供するために水の存在以外の外部条件を頼ることなしに、結腸に直接的に有効成分を、場合によっては薬物の安定性及び取り込みを促進するために局所のミクロ環境を変更してもよい他の付加物と一緒に輸送するために使用することができる。
経口投与用の液体剤形は、医薬として許容される乳化剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、及びエリキシル剤を含む。活性化合物に加えて、液体剤形は、当該技術分野において一般的に使用される不活性な希釈剤、例えば、水若しくは他の溶媒、等張な生理食塩水、可溶化剤及び乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、オイル、特にアーモンド油、ラッカセイ油、ココナッツ油、綿実油、ピーナッツ油、コーン胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、ゴマ油、MIGLYOL(商標)、グリセロール、細分した植物油、液体パラフィンのような鉱油、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、ソルビタンの脂肪酸エステル、又はこれらの物質の混合物等を含有してもよい。このような不活性な希釈剤の他に、組成物はまた、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤のようなアジュバント、粘滑剤、防腐剤、緩衝剤、塩、甘味剤、香味剤、着色剤、及び芳香剤を含むことができる。懸濁剤は、活性化合物に加えて、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール若しくはソルビタンエステル、微結晶性セルロース、水素化食用脂、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、アカシアゴム、寒天、及びセルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有してもよい。経口投与に適した本発明の医薬組成物の液体製剤は、液体の形態、又は使用前に水若しくは別の適したベヒクルとの再構成のために意図された乾燥生産物の形態のいずれかで、製造され、包装され、及び販売され得る。
既知の分散剤又は湿潤剤は、レシチンのような天然に発生するリン脂質、アルキレンオキシドと、脂肪酸、直鎖脂肪族アルコール、脂肪酸及びヘキシトールから誘導される部分的エステル、又は、脂肪酸及びヘキシトール無水物から誘導される部分的エステルとの縮合産物を含む(それぞれ、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ヘプタデカエチレンエオキシセタノール、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビトール、及びモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)。既知の乳化剤は、レシチン及びアカシアを含む。既知の防腐剤は、メチル、エチル、又はn−プロピル−パラ−ヒドロキシベンゾエート、アスコルビン酸、及びソルビン酸を含む。既知の甘味剤は、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、スクロース、及びサッカリンを含む。油性懸濁剤のための既知の増粘剤は、例えば、蜜ワックス、硬質パラフィン、及びセチルアルコールを含む。
水性又は油性溶媒中の有効成分の液体溶液剤は、液体懸濁剤と実質的に同じように製造することができ、主な違いは、有効成分が溶媒に懸濁するよりはむしろ溶解することである。本発明の医薬組成物の液体溶液剤は、液体懸濁剤と比較して記述した各々の成分を含むことができ、懸濁剤は、必ずしも溶媒中の有効成分の溶解を手助けする必要はないであろうことが理解される。水性溶液は、例えば、水及び等張な塩溶液を含む。油性溶液は、例えば、アーモンド油、油性エステル、エチルアルコール、植物油、例えばラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油、又はココナッツ油、細分化した植物油、及び液体パラフィンのような鉱油を含む。
他の態様において、医薬組成物は、食品薬として、即ち、食物(例えば、直接的な消費を意図した加工された品目)、又は食材(例えば、摂取前に食物に取り込むことを意図した食用に適した成分)の形態で調製され、又はそれに添加することができる。適した食物の例は、棒付きキャンディー、焼いた食品、例えばクラッカー、パン、クッキー、及びスナックケーキ、全体の、裏ごしした又は茹でたフルーツ及び野菜、飲料、及び加工された肉製品を含む。適した食材の例は、精製した穀物及び糖類、スパイス及び他の調味料、並びにシロップを含む。本明細書に記載したポリペプチド組成物は、好ましくは、化合物の分解を最小限にするために、長期間高い温度に晒さない。
直腸内又は膣内投与のための組成物は、新生配糖体と任意の追加の化合物を、ココアバター、ポリエチレングリコール又は坐剤ワックスのような安定な非刺激性の賦形剤又は担体と混合することによって調製することができ、それらは、普通の室温では固体であるが、体温では液体となるものであり、したがって、直腸又は膣腔で溶融し、新生配糖体を放出する。このような組成物は、例えば、坐薬、停留浣腸製剤、及び直腸又は結腸洗浄用の溶液剤の形態であることができる。坐薬製剤は、さらに、抗酸化剤及び防腐剤を含む種々の追加の成分を含むことができる。停留浣腸製剤又は直腸若しくは結腸洗浄用溶液剤は、有効成分を医薬として許容される液体担体と組み合わせることによって調製することができる。当該技術分野において知られるように、浣腸製剤は、ヒトの直腸構造に適合した輸送器具を用いて投与することができ、そして、該器具内に包装されることが可能である。浣腸製剤は、さらに、抗酸化剤及び防腐剤を含む種々の追加の成分を含むことができる。
本発明の医薬組成物は、膣内投与に適した製剤に調製され、包装され、又は販売され得る。このような組成物は、例えば、坐薬、タンポンのようなしみ込ませた又は被覆した膣内に挿入可能な材料、潅水製剤、又は膣洗浄用溶液剤の形態であることができる。
新生配糖体の局所投与のための剤形は、軟膏、粉末剤、スプレイ及び吸入を含む。化合物は、無菌条件下で、要求されてもよい生理学的に許容される担体、及び任意の防腐剤、緩衝剤、及び/又は高圧ガスと混合される。局所投与に適した製剤は、リニメント剤、ローション、水中の油性又は油中の水性乳化剤、例えばクリーム、軟膏又はペースト、及び溶液剤又は懸濁剤を含む。局所的に投与可能な製剤は、例えば、約0.1%〜約10%(w/w)の有効成分から構成することができるが、有効成分の濃度は、溶媒中の有効成分の溶解性の制限と同程度に高くすることができる。局所投与のための製剤は、さらに、本明細書に記載された1又はそれより多くの成分を含むことができる。
眼病用の製剤、眼用軟膏、粉末剤、及び溶液剤はまた、本発明の範囲内にあるものとして熟慮される。このような製剤は、例えば、水性又は油状の液体担体中の有効成分の0.1〜1.0%(w/w)溶液又は懸濁液を含む目薬の形態であることができる。このような目薬は、さらに、緩衝剤、塩、又は本明細書に記載した1若しくはそれより多くの他の追加の成分を含むことができる。他の態様において、眼球に投与可能な製剤は、微結晶形態又はリポソーム製剤での有効成分を含む。
本発明の医薬組成物は、口腔を介して肺投与に適した製剤で製造され、包装され、又は販売され得る。このような製剤は、有効成分を含み、約0.5〜約7ナノメートル、好ましくは約1〜約6ナノメートルの範囲の直径を有する乾燥粒子を含むことができる。このような組成物は、一般的に、高圧ガス流が粉末を分散するために指向することができる乾燥粉末受け入れ器を含む装置を用いて、又は、シールされた容器内で低沸点の高圧ガスに溶解又は懸濁した有効成分を含む装置のような自己推進の溶媒/粉末を分散する容器を用いて投与するための乾燥粉末の形態である。好ましくは、このような粉末は、重量で少なくとも98%の粒子が0.5ナノメートルより大きな直径を有し、そして、数で少なくとも95%の粒子が7ナノメートルより小さい直径を有する粒子を含む。より好ましくは、重量で少なくとも95%の粒子が、1ナノメートルより大きな直径を有し、そして、数で少なくとも90%の粒子が、6ナノメートルより小さい直径を有する。乾燥粉末組成物は、好ましくは、糖のような固体微細粉末希釈剤を含み、一般的に、単位用量形態で提供される。
低沸点高圧ガスは、一般的に、大気圧で華氏65度以下の沸点を有する液体高圧ガスを含む。一般的に、高圧ガスは、組成物の50〜99.9%(w/w)を構成することができ、有効成分は、組成物の0.1〜20%(w/w)を構成することができる。高圧ガスは、さらに、液体非イオン性若しくは固体アニオン性界面活性剤又は固体希釈剤(好ましくは、有効成分を含む粒子と同じ次元の粒子サイズを有する)のような追加の成分を含むことができる。
肺輸送のために調合される本発明の医薬組成物はまた、溶液又は懸濁液の液滴の形態で有効成分を提供することができる。このような製剤は、有効成分を含み、場合によっては無菌である水性又は希アルコール性溶液として製造され、包装され、又は販売されることができ、好都合には、任意の噴霧化又は微粒化装置を用いて投与するこができる。このような製剤は、さらに、サッカリンナトリウムのような香味剤、精油、緩衝材、界面活性剤、又はメチルヒドロキシベンゾエートのような防腐剤を含む1又はそれより多くの追加の成分を含むことができる。この投与経路によって提供される液滴は、好ましくは、約0.1〜約200ナノメートルの範囲の平均直径を有する。
肺輸送に有用である本明細書に記載した製剤はまた、本発明の医薬組成物の肺輸送に有用である。鼻腔内投与に適した別の製剤は、有効成分を含み、約0.2〜500ミクロメートルの平均粒子を有する粗い粉末である。このような製剤は、鼻から吸うこと、即ち、鼻孔に維持した粉末の容器から鼻腔を通して急速に吸入することによる方法で投与される。経鼻投与に適した製剤は、例えば、有効成分の約0.1%(w/w)から100%(w/w)ほどを含むことができ、さらに、本明細書に記載した1又はそれより多くの追加の成分を含むことができる。
本発明の化合物は、口内投与に適した製剤で製造され、包装され、又は販売され得る。このような製剤は、例えば、慣用的な方法を用いて作製される錠剤又はロゼンジの形態であり得て、そして、例えば、0.1〜20%(w/w)の有効成分、経口的に溶解性又は分解性組成物を含むバランス、及び、場合により、本明細書に記載した1又はそれより多くの付加的な成分を含むことができる。その代わりに、口内投与に適した製剤は、有効成分を含む粉末、又はエアロゾール化若しくは霧状にした液体又は懸濁液を含むことができる。このような粉末化、エアロゾール化又は霧状にした製剤は、分散する場合、好ましくは、約0.1〜約200ナノメートルの範囲の平均粒子サイズ又は液滴サイズを有し、さらに、本明細書に記載した1又はそれより多くの付加的な成分を含むことができる。
非ヒト動物における非経口投与について、化合物又は化合物類は、ペースト又はペレットの形態で製造され、通常、動物の頭又は耳の皮膚の下にインプラントとして投与することができる。ペースト状の製剤は、医薬として許容されるオイル、例えばピーナッツ油、ゴマ油コーン油等中に化合物又は化合物類を分散することによって製造することができる。治療的に有効な量の化合物又は化合物類を含有するペレットは、化合物を希釈剤、例えばカルボワックス(carbowax)、カルナウバワックス等と混合することによって製造することができ、そして、潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム又はカルシウムは、ペレット加工を改善するために添加することができる。当然に、1より多くのペレットが所望の投与量レベルを達成するために動物に投与され得ることが認識される。さらに、このようなインプラントはまた、動物体内における適切な活性薬物レベルを維持するために、動物の治療期間に周期的に投与してもよいことが見出されている。
本発明の新生配糖体、その立体異性体及びプロドラッグ、並びにそのペプチド、立体異性体及びプロドラッグの医薬として許容される塩は、約0.01〜約1,000mg/日の範囲の投与量レベルで患者に投与することができる。約70kgの体重を有する通常の成人ヒトについて、約0.01〜約300mgの範囲の服用量は、典型的には十分である。しかしながら、一般的な服用範囲におけるある変動は、治療される患者の年齢及び体重、意図した投与経路、投与される特定の薬物等に依存して要求され得る。特定の患者に対して服用範囲及び最適な服用量の決定は、本開示の利益を有する当業者が十分に対応できる範囲内である。本発明の化合物は、持続放出、放出制御、及び遅延制御の製剤で使用することができ、その形態もまた当業者に周知であることも認識される。
化合物が、細胞に、この細胞を含む組織、該細胞に接触する体液、又は化合物が拡散することができ若しくは細胞に輸送され得る体の部分に直接投与されるかどかは重要ではない。細胞の脂質を動員するのに十分な化合物の量が直接的又は間接的に細胞に達する量及び経路で患者に投与されることが十分である。最少量は、新生配糖体の個性により変化する。ある態様では、最少量は、一般的に、10-9〜10-5のモル濃度の範囲である。他の態様では、最少量は、典型的には、10-7〜10-5のモル濃度の範囲である。
好ましい態様において、新生配糖体を含む医薬組成物は、約0.1〜約7,000mg/日の範囲の投与量レベルで患者に投与することができる。好ましい投与量の範囲は、約1〜約100mg/日である。他の態様において、新生配糖体を含む医薬組成物は、ヒト患者に、1ナノグラム/日/kg体重〜100ミリグラム/日/kg体重の間、好ましくは約0.1〜約10mg/kg個体の体重/日の服用量を輸送するために、好ましくは、100ミリグラム〜2グラムの間で輸送するために投与することができる。
使用することができる特定の服用及び投与量範囲は、患者の要求、治療される症状又は疾患の重度、及び投与される化合物の薬理活性を含む多くの因子に依存する。特定の患者に対する投与量範囲及び最適服用の決定は、本開示を考慮して当業者が十分に対応できる範囲内である。通常の医師又は獣医師は、容易に、患者における脂質貯蔵を動員し、減量を誘導し、又は食欲を阻害するのに有効な量の化合物を決定し、指示するであろうことが理解される。このような過程において、医師又は獣医師は、例えば、初期に相対的に低い投与量を指示し、その後、適切な応答が得られるまで増加することを指示することができる。しかしながら、任意の特定のヒトに対する特別の投与量レベルは、採用される特定化合物の活性、ヒトの年齢、体重、一般的な健康状態、性別、及び食事、投与時間、投与経路、排出速度、任意の薬物の組み合わせ、そして、治療される任意の障害の重度を含む多様な因子に依存するであろうことがさらに理解される。
ある態様において、本発明の新生配糖体、その立体異性体若しくはプロドラッグ、又はその立体異性体若しくはプロドラッグの医薬として許容される塩は、それを用いた治療を必要する患者に、好ましくは医薬組成物の形態で投与される。一般的に、このような投与は経口又は肺であることが好ましい。しかしながら、治療される患者が飲み込むことができないか、又は経口投与が他に障害があり若しくは期待されない場合、非経口又は経皮投与が適切であろう。
化学選択的連結反応は、天然産物の糖の多様性を拡張する手段である。このアプローチは、化学選択的連結が酵素反応の連結と類似した利点(効率、部位特異性及び立体特異性)を提供するので、カップリングパートナーの非常に広範な範囲の利点を伴って、複合的な天然産物に特に魅力的である。Hang,H.C.;Bertozzi,CR.糖タンパク質アセンブリへの化学選択的アプローチ.Ace.Chem.Res.2001,34,727−736;Kolb,H.C.ら、クリック化学:いくつかの良好な反応からの多様な化学的機能.Angew.Chem.Int.Ed.2001,40,2004−2021;Langenhan,J.M.;Fu,X.;Thorson,J.S.インビトロの糖ランダム化に関する化学選択的連結反応.Curr.Org.Syn.2004,原稿印刷中を参照されたい。
糖類(例えば、アルドース、127、下記を参照)との関連で、1つの周知な反応は、保護基又はアノマー活性化を要求することなしに、糖オキシムを特異的に提供するための、遊離アルドース及びアミノオキシ官能化分子との間の反応である。この反応は、「第1級の」−O−NH2基を有する反応ユニットを使用する場合、開鎖(open−chain)糖オキシムへと導く。しかしながら、「第2級の」ヒドロキシルアミノ基(R−O−NH−R’)を使用する場合(例えば、128〜130)、糖の環状形態が回復することが最近報告された。Langenhan,J.M.ら、2004;Peri,F.;Nicotra,F.糖鎖化学における化学選択的連結.Chem.Comm.2004,623を参照されたい。この戦略は、単糖類をペプチドに結合させる場合に採用される(「新生糖ペプチド」と称する)。Peri,F.;Dumy,P.;Mutter,M.ヒドロキシルアミノ誘導体の化学及び立体選択的グリコシル化:複合糖質への多目的なアプローチ.Tetrahedron 1998,54,12269;Carrasco,M.R.ら、糖質と新規なN’−メチル−アミノオキシアミノ酸を含有するペプチドとの化学選択的反応による新生糖ペプチドの合成.Tetrahedron Lett.2002,43,5727;Carrasco,M.R.ら、新生糖ペプチドの容易な調製のためのアミノ酸、N−Fmoc−O−(N’−Boc−N’−メチル)−アミノホモセリンの合成.J.Org.Chem.2003,68,195;Carrasco,M.R.;Brown,R.T.新生糖ペプチドの合成のための多目的なセットのアミノオキシアミノ酸.J.Org.Chem.2003,68,8853を参照されたい。より最近、このアプローチが、小セットのジ−及びトリ単糖類(「新生配糖体」と称する)を生じるために使用されている。Peri,F.ら、1−6−アミノ(メトキシ)ジ−及びトリ単糖類似体の液相及び固相化学選択的合成.Chem.Comm.2002,1504;Peri,F.;Nicotra,F.糖鎖化学における化学選択的連結.Chem.Comm.2004,623。
糖供与体としてGlc又はGlcNAcを用いた例では、生産物は、β−新生配糖体(α:β=7:1)を好むことが見出され、そして、NMR分光法による特徴付け/モデリング、最初からの分子機構及び分子動力学法は、新生配糖体が対応するO−グリコシドと対比してほんの僅かの立体構造の歪みを提示することを表した(Peri,F.ら、新規なN(OCH3)を連結した二糖類似体の合成及び立体配置解析.Chem.Eur.J.2004,10,1433)。既存の糖ランダム化基盤に対する賛辞として、親のO−グリコシドに対する構造類似性を持って結合した新生複合糖質形成の容易さは、種々の天然産物の骨格に基づいて糖のバリエーションの急速な探求への別の魅力的な経路としてこの方法を示唆する。
Figure 0005065019
ジギトキシンの新生糖ランダム化
天然産物「新生糖ランダム化」(既存の命名の延長に基づく用語)についてのこの戦略の応用を評価するために、単純モデルの天然産物アグリコン・ジギトキシゲニンを選択した。ジギタリス(主に、ジギトキシン及びジゴキシン、それぞれ、臨床的に使用されるジギタリス・プルプレア(purpurea)及びジギタリス・ラナタ(lanata)から抽出される)は、200年を超えて強心薬として使用されている。強心配糖体は、糖質で置換されたステロイド核及び不飽和ラクトン(アグリコンとしても言及される)を含有する−後者の一般的な役割は、主に、吸収及び薬理動態に起因する。加えて、ジギタリスは、細胞増殖をブロックし、様々な悪性細胞株においてアポトーシスを誘導することで知られ、上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)の経路を介したシグナル、及び抗癌活性へのこれらの強制的なリンクは、部分的に糖の置換によって調節することができる。
商業的に利用可能なジギトキシゲニン131は、Jones酸化(反応条件:0.742mmolの131、31mLのアセトン、0℃まで冷却、Jones試薬をオレンジ色が持続するまで滴下して添加し、20分後にMeOHで反応を停止させた)を用いて、上記で示すようにケトン132に変換した(収率81%)234。その後、ケトン132をメタノール溶液中のピリジンの存在下でメトキシルアミンと反応させ、E及びZオキシムの混合物を定量的な収量で得た(反応条件:0.219mmolの132を0.5mLのMeOHに溶解し、2.2当量のピリジン、その後、MeONH2・HClを添加した。30分)235。様々な還元剤は、K−セレクトリド、NaBH3CN、ピリジン−ボラン複合体及びt−ブチルアミン−ボラン複合体を含むオキシム還元について試験され、後者は、50:50の比の所望の定量的産物において所望のメトキシルアミン133及び134を提供する(反応条件:0.23mL EtOHに懸濁した0.159mm オキシム、1mL ジオキサン、0℃まで冷却、3.3当量のボラン複合体の添加、その後、0.43mL 10%のHCl水溶液に添加される、1時間)。ジアステレオマー133及び134は、容易に標準的なクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン 3:2、その後、二次産物について100% EtOAc)を用いて分別した。新生糖ランダム化についての試験として、メトキシルアミン133は、その後、下記に示すような糖類27−58と反応させ(0.1mmolの133、2当量のアルドース、DMSO、50℃、12時間)、LC−MSに基づいて試験した31個の糖類のうち25個について>70%の生産物収率を与えた236。概念説明のこの証明において生じた31個の強心配糖体変異体のうち、38、39及び52から誘導されるものは、Huisgen 1,3−双極性環状付加を介した更なる多様化のための機会が存在し、一方、34、41及び48から誘導されるものは、急速なアルキル化のためのハンドルが存在する。
Figure 0005065019
例えば、ジギトキシンの単純な構造は、下記:
Figure 0005065019
に示すように、反応性の化学的ハンドルの簡単な導入を可能にする。
研究は、ジギトキシン及び/又は糖質を変更したジギトキシン誘導体が抗癌活性を提示するかもしれないことを示唆している(Haux,J.Med.Hypotheses 2002,59,781;Stenkvist,B.Anti−Cancer Drugs 2002,12,635)。これらのジギトキシン誘導体を得るために、化学選択的連結はメトキシアミノ基を用いてなされる。メトキシアミノ基は、閉鎖の新生配糖体を形成する遊離糖類と反応する(主に開鎖の糖オキシム類を形成するR−ONH2基とは異なる)。この連結は高収率であり、しばしば立体選択的である。
Figure 0005065019
メトキシアミノ基の導入は、定量的に発生する。異性体は、X線結晶学を介して帰属するかもしれない。ジギトキシンからジギトキシゲノンへの一工程の変換(工程1)は、下記に示される。
Figure 0005065019
種々の連結条件の効果を下記に示すようにD−グルコースについて評価した。
Figure 0005065019
Figure 0005065019
新生糖ランダム化戦略−アミン修飾
(インドロカルバゾール類及びアントラサイクリン類)新生糖ランダム化の一例として、第二の相補的ハンドルは、天然産物内の標的アミンに導入した。具体的には、下記に示されるアミン−ハンドル159は、下記に示すように合成され、4及び5内のダウノサミン糖、並びに種々のインドロカルバゾールアグリコン類のインドール窒素原子(又は複数)をアシル化するために使用した(例えばスタウロスポリンアグリコン161によって例示される)。ダウノサミン(Ingallinella,P.ら、未保護のペプチドのダウノ−及びドキソルビシンへの化学選択的結合のための新規方法.Bioorg.Med.Chem.Lett.2001,11,1343−1346)及びジアシル化を伴うインドロカウバゾールの窒素原子16の両方のアシル化について先行する文献が存在し、後者のいくつかの場合、過剰のアシル化剤の存在で観察される。このアプローチについての予測される結果は、親のメトキシルアミノを導入した天然産物(例えば、160及び162)が単一の種(オキシム還元によるジアステレオマーに対する)として成ることを除いて、カルボニル導入について記述したものと同一である。つまり、初期のライブラリーサイズは、各インドロカルバゾール及びアントラサイクリン投入について約150個の誘導体であると推定される。
Figure 0005065019
メトキシアミノ−アグリコンは、一連の商業的に利用可能な合成の還元糖と反応することができる(下記参照)。これらの糖類のいくつかは、更なる多様化を可能にする直交する化学選択的連結ハンドルを含有してもよい。このような反応は、並行して実行及び精製することができる。
Figure 0005065019
特にこの方法論は非常に系統だっており、高い収率であるため、本発明を実施する無数の利点があり、複合糖質の潜在的な自動化合成が含まれる。
さらに、本発明は、更なる自動化のために固相に結合される可能性を有する。このような固相及びこれらの支持体を使用する機構は、当該技術分野において周知である。例えば、保護したハンドルを有する糖質との結合は、次の糖質が添加され得るように脱保護することができる。この過程は、脱保護、伸長及び結合の間の反復サイクルを可能にするかもしれず、そして、任意の複合糖質(ペプチド、タンパク質、オリゴ糖、核酸、小分子等)に適用され得る。
この脱保護、伸長及び結合の相互作用的なサイクルはまた、具体的には、天然産物の糖質を伸長するために使用することができ、それによって、オリゴ糖を置換した天然産物(即ち、小分子、代謝物等)を生じる。加えて、オリゴ糖を基礎とした生物活性な二次代謝物(即ち、天然産物、小分子)に対するアプローチは、この化学−特に、代表例として、アミノグリコシド、オルトソマイシン(エバーニマイシン(evernimycin)、アビラマイシン(avilamycin))及びサッカロマイシンによって利益を受けるであろう。
さらに、この化学は、ある種の生理学的条件(例えば、酸性組織及び/又は細胞の局在)に影響され易いので、インビボでの糖質の「除去(scavenging)」は可能であるかもしれない。適切な担体アグリコン(即ち、天然産物、代謝物、小分子)上にハンドルを設置することにおいて、当業者は、潜在的に、ある種の細胞のエネルギーを選択的に枯渇することができる。
この化学は、ジギトキシン、インドロカルバゾール又はアントラサイクリン化合物にのみ限定されず−全てのカルボニル類、アミン類及び潜在的なヒドロキシル類は接近し易く、本発明の範囲内にあることが予期される。さらに、この化学は、本明細書に明示的に示された糖質だけに限定されることはなく、任意の還元糖も含む。特に還元糖に対して選択性を提供するので、この化学は、還元糖濃度の検定に影響されやすく、したがって、還元糖濃度が変化する任意の糖を利用する酵素/系の検定に影響されやすい。
医薬として関連したグリコシル化した天然産物の糖構成の貢献を探索する努力において、化学酵素的な「糖ランダム化」法は、単純なアグリコン構造を広範囲な糖付着物(9、10)を有する類似体のライブラリーに即座に変換するために開発されている(図1A、経路B)。これらの利点にもかかわらず、化学酵素的な糖ランダム化は、現在、無差別的な糖転移酵素が利用可能であり、インビトロで操作可能である天然産物に限定されるため、多数の本質的な複合糖質を排除する。「新生糖ランダム化」に言及されるこの相補的な確固とした化学的アプローチは、任意の先行する糖保護又は活性化を必要としない一工程の糖結合を達成する(図1A、経路A)。単純な医薬として関連あるモデルとしてジギトキシンを用いると、新生糖ランダム化は、親の天然産物と比較して、あまり強力でないNa/K−ATPaseであるが、非常に多くの強力な及び/又は腫瘍特異的な細胞毒素であるジギトキシン類似体の発見へと導く。
新生糖ランダム化は、還元糖及び第2級アルコキシルアミン含有アグリコンとの間のグリコシド結合の化学選択的形成に基づいて「新生配糖体」を形成する(図1A、経路A)。このアプローチの顕著な利点は、大部分の伝統的な化学グリコシル化反応とは異なり、保護しない非活性化還元糖が、穏やかな条件下の反応において糖供与体として使用される(Van Vranken,D.L.;Chisolm,J.D.(2000)J.Org.Chem.65,7541−7553)。この化学選択的反応の初期の例では、第2級アルコキシルアミン類を含有する糖類及びペプチド類は、D−グルコース、D−マンノース、D−ガラクトース、ラクトース、及びD−N−アセチルグルコサミンと反応させて、それぞれ、オリゴ糖及び糖ペプチド模倣体を生ずる(Peri,F.ら、(2002)Chem.Comm.1504−1505;Carrasco,M.R.;Brown,R.T.(2003)J.Org.Chem.68,8853−8858)。これらの先駆的な研究は、開鎖オキシム異性体を提供する第1級アルコキルアミン類(Cervigni,S.E.ら、1996)Angew.Chem.Int.Ed.35,1230−1232)とは異なり、第2級アルコキシルアミン類は反応して、閉環新生配糖体を形成することを明らかにした(図1B)。これらのモデル新生配糖体の安定性は試験されなかったが、新生配糖体におけるピラノース、及び副次的にフラノースのアノマーの分布は、糖の固有性に依存していることが見出され(Peri,F.ら、(1998)Tetrahedron 54、12269−12278)、そして、生産物の異性体間の平衡が時々観察される。閉環新生配糖体は、NMR研究、分子動力学シミュレーション、及び最初からの計算により天然O−配糖体に類似した立体構造の振る舞いを提示することが見出された(Peri,F.ら、(2004)Chem.Eur.J.10,1433−1444)。
アグリコン合成。化合物2a、b、3β、及び3αは、下記に記載した手順に従って合成した。
ジギトキシゲノンオキシム(2a、b)。Jones試薬は、CrO3(62.4g)、H2SO4(55.2mL)、及び水(170mL)を混合することによって製造した。この試薬を0℃でアセトン(1300mL)中に懸濁したジギトキシン(29.67g、38.8mmol)を含有する三角フラスコにゆっくり添加した。得られた混合物を室温で3時間、機械的に撹拌した。次に、混合物を0℃まで冷却し、約100mLのMeOHで反応を停止させ、20分間撹拌し、そして、100mLの水を添加した。揮発性の溶媒を減圧下で除去し、水性混合物をクロロホルム(4×200mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3水溶液、水で2回で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、次に濃縮した。生成物ケトンのジギトキシゲノン(9.48g、収率66%)を白色の泡状物として得て(TLC 3:2のEtOAc/ヘキサンでRf=0.23)、さらに精製せずに使用した。
Figure 0005065019
エレクトロスプレイ・イオン化−MS m/z(M+H)C23334についての計算値373.5、実測値373.2。ジギトキシゲノン(9.48g、25.5mmol)をメタノール(57mL)及びピリジン(4.5mL、55.9mmol)に溶解した。メトキシルアミン塩酸塩(3.40g、0.7mmol)を添加し、溶液を30分間撹拌し、その後、濃縮した。得られた残渣をCH2Cl2に溶解させ、1MのHCl、ブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、その後、濃縮した。オキシム・ジアステレオマー2a、bの所望の混合物(TLC 3:2のEtOAc/ヘキサンでRf=0.49及び0.39)を白色のクラスト(9.30g、収率91%)として得て、さらに精製せずに使用した。
Figure 0005065019
エレクトロスプレイ・イオン化MS m/z(M+H)C2436NO4についての計算値402.5、実測値402.3。
アグリコン3β及び3α。オキシム2a、b(539mg、1.34mmol)をエタノール(1.9mL)及びジオキサン(5mL)中に懸濁させ、次に0℃まで冷却した。ボランtert−ブチルアミン複合体(385mg、4.43mmol)を添加し、続いて、10%のHCl水溶液(3.6mL)を滴下して添加した。反応混合物を0℃で2.5時間撹拌した。この時間後、ガス発生が止むまでNa2CO3を添加し、混合物をNaHCO3及びCH2Cl2の間で分割した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、ろ過し、そして、濃縮した。粗製反応混合物をSiO2カラムクロマトグラフィーにより精製し、3:2のEtOAc/ヘキサンを用いて3β(TLC 3:2のEtOAc/ヘキサンでRf=0.33)を溶離し、次に、100% EtOAcを用いて3α(TLC 3:2のEtOAc/ヘキサンでRf=0.09)を溶離した。アグリコン3βは、泡状物として得られた(137mg、収率25%)。
Figure 0005065019
エレクトロスプレイ・イオン化−MS m/z(M+H)C2438NO4についての計算値404.6、実測値404.4。アグリコン3αは、白色の粉末として得られた(227mg、収率44%)。
Figure 0005065019
エレクトロスプレイ・イオン化−MS m/z(M+H)C2438NO4についての計算値404.6、実測値404.4。
新生配糖体4β。アグリコン3β(18.4mg、45.6μmol)及びD−グルコース(8.6mg、47.9μmol)を3:1のDMF/AcOH(500μL)に溶解させ、60℃で48時間撹拌した。粗製反応混合物を濃縮し、1H NMRで試験し、7:3の4β:3β比を示した(粗製収率70%)。新生配糖体4β:(TLC 20%のEtOH/CHCl3でRf=0.27)。
Figure 0005065019
エレクトロスプレイ・イオン化−MS m/z(M+H)C3048NO9についての計算値566.7、実測値566.4。
新生配糖体4α。アグリコンα(34.0mg、84.3μmol)及びD−グルコース(15.9mg、88.5μmol)を3:1のDMF/AcOH(940μL)に溶解し、60℃で48時間撹拌した。粗製反応混合物を濃縮し、1H NMRで試験し、37:50の4α:3α比を示した(粗製収率74%)。
新生配糖体4α:(TLC 10%のEtOH/CHCl3でRf=0.09)
Figure 0005065019
エレクトロスプレイ・イオン化−MS m/z(M+H)C3048NO9についての計算値566.7、実測値566.4。
アグリコン3βデータ収集。3βのX線良質結晶をクロロホルムからの緩やかな蒸発を介して得た。近似寸法0.41×0.36×0.35mm3を有する無色結晶が、周囲条件で油中で選択し、ナイロンループのチップに付着させた。結晶を100°Kで冷却した窒素流で積層し、手動でビデオカメラを介して視覚化しながらX線ビームに集中させた。結晶評価及びデータ収集は、MoKα(λ=0.71073Å)照射を用いるBruker CCD−1000回折計及び結晶距離4.9cmの回折計で行った。初期の格子定数を異なる開始角度で3系列のωスキャンから得た。各系列は、10秒/フレームの照射時間でωについて6°レンジで0.3°の間隔で収集した20フレームから成っていた。全体で54個の反射を得た。反射は、SMARTプログラム(S1)に構築された自動化された指標付け手順によって首尾よく指標化された。最終の格子定数は、実際の格子定数からの一連の6432個の強反射から計算された。データは、半球データ回収手順を用いることによって回収した。逆格子空間は、0.80Åの分解能で全休の範囲まで測量した。全体で8852データを30秒/フレームの照射時間でωの0.25°スキャンを用いて3セットのフレームを回収することによって集めた。これらの過剰なデータセットは、Lorentz及び分裂効果のために補正した。吸収補正は、複数の同等の測定によってサンプリングされる経験的伝達表面に関数を適合することに基づく。
アグリコン3β構造精査。回折データにおける系統的な欠如は、空間グループP1及びP1に対して一致した。E−統計は決定的ではなく、非中心対称の空間グループP1のみが、化学的に道理に合ったコンピュータ使用の案的な結果を生じた(S1)。直説法による首尾よい解決は、E−マップによる水素原子上に大部分提供した。残存の非水素原子は、最小二乗サイクル及び差フーリエマップの交代級数に局在した。全ての非水素原子は、異方的な置換係数で精査された。全ての水素原子は、理想化された位置で構造因子計算に含まれ、相対的に等方的置換係数で隣接する原子に依存することを可能にした。本質的に同一の配置を有する非対称な単位(及び付随的には単位格子)に3βの2つの対称的な独立した分子が存在する。絶対的な立体配置は、実験データから明確には達成することができなかったが、合成から帰属された。単位行使中の3βの2つの分子当り水の1個の溶媒和分子も存在する。7847個のデータに対して552個のパラメータの最終的な最小二乗精査は、それぞれ、0.0392及び0.1023のR(1≧2δに関するF2に基づく)及びwR(全てのデータに関するF2に基づく)に帰着した。最終的な差フーリエ図は特徴がない。ORTEP図は50%の確率楕円で引いた。
Figure 0005065019
新生配糖体4βデータ収集。4βのX線良質結晶をEtOH(約40mg mL-1)中に新生配糖体を溶解させ、そして、ヘキサンを用いた蒸気拡散を介してゆっくり結晶化することによって得た。近似寸法0.43×0.31×0.15mm3を有する無色結晶が、周囲条件で油中で選択し、ナイロンループのチップに接着した。結晶を100°Kで冷却した窒素流で積層し、手動でビデオカメラを介して視覚化しながらX線ビームに集中させた。結晶評価及びデータ収集は、MoKα(λ=0.71073Å)照射を用いるBruker CCD−1000回折計及び結晶距離7.36cmの回折計で行った。初期の格子定数を異なる開始角度で3系列のωスキャンから得た。各系列は、15秒/フレームの照射時間でωについて6°レンジで0.3°の間隔で収集した40フレームから成っていた。全149個の反射を得た。反射は、SMARTプログラム(S1)に構築した自動化された指標付け手順によって首尾よく指標化された。最終の格子定数は、実際の容器定数からの一連の2244個の強反射から計算された。データは、複合ランデータ回収手順を用いることによって回収した。逆格子空間は、0.80Åの分解能で全休の範囲まで測量した。全14014データを14秒/フレームの照射時間でωの0.30°スキャンを用いて3セットのフレームを回収することによって集めた。これらの過剰なデータセットは、Lorentz及び分裂効果のために補正した。吸収補正は、複数の同等の測定によってサンプリングされる実験透過表面に関数を適合することに基づく。
アグリコン4β構造解及び精査。回折データにおける系統的な欠如は、空間グループP1及びP1に対して一致した。E−統計は決定的ではなく、非中心対称の空間グループP1のみが、化学的に道理に合ったコンピュータ使用の案的な結果を生じた(S1)。直説法による首尾よい解決は、E−マップによる全ての水素原子を提供した。全ての非水素原子は、異方的な置換係数で精製される。弱い抑制が、原子C(6’)の熱変位係数に適用される。全ての水素原子は、理想化された位置で構造因子計算に含まれ、相対的に等方的変位係数で隣接する原子に依存することを可能にした。キラル原子の絶対的な立体配置は、既知の合成手法により帰属された。結晶は、2:1の成分比を有する対であることを証明し;これらの成分は、実空間において[1,−1,0]ベクターについて179.8°について関連付けられる。単位格子中にキラル分子の2種の独立した分子、及び溶媒和したエタノールの1分子が存在する。14014個のデータに対して767個のパラメータの最終的な最小二乗精査は、それぞれ、0.0639及び0.1583のR(1≧2δに関するF2に基づく)及びwR(全てのデータに関するF2に基づく)に帰着した。
Figure 0005065019
4αの加水分解安定性。新生配糖体連結の化学的安定性は、1:1のDMSO/緩衝液の3mMの溶液中で新生配糖体4αの加水分解を監視することによって試験した。3種の緩衝液、50mM 酢酸塩緩衝液(pH5)、50mM リン酸塩緩衝液(pH7)、及び50mM トリス緩衝液(pH9)を使用した。新生配糖体分解は、流速0.8mL分-1及び直線勾配49%のCH3OH/H2O〜89%のCH3OH/H2O(20分間)を用いてAgilent Zorbax Eclipse XDB−C8カラム(4.6×150mm)上の逆相HPLCによって監視した。t=0で、500μLのDMSO中の新生配糖体4αを500μLの緩衝液に添加し、得られた溶液を40秒間ボルテックスし、その後、即座にHPLC上に注入した。220nmのピーク面積を使用して、3種の緩衝液系の各々について、「残存している新生配糖体のパーセント」[A新生配糖体/(A新生配糖体+Aアグリコン)]として記録される新生配糖体/アグリコン比を推測した(図4参照)。
ライブラリー合成及び精製。アグリコン3β又は3α(約40μmol)を4mLの回転バー(flea)を備えた4mLのガラスバイアルに添加した。適した糖(2当量)を各バイアルに添加し、続いて3:1のDMF/AcOH(アグリコンの最終濃度=90mM)を添加した。48ウェル反応ブロック及び接触温度計を備えた撹拌プレートを用いて反応混合物を40℃で撹拌した。2日後、反応混合物をSpeed−Vacを介して濃縮し、5% EtOH/CHCl3に懸濁させた。粗製懸濁液を並行して24ポートの真空マニホールドを用いて使い捨てのSiO2固相抽出カラム上で精製した。ライブラリーの構成要素(β及びα)5−16、23、24、30−36、及び41は、第一に、残存するアグリコンを除去するために5mL 5%のEtOH/CHCl3を用い、第二に、生成物新生配糖体を回収するために5mL EtOH/CHCl3を用いて溶離する1000mgのカラム上で精製した。ライブラリーの構成要素(β及びα)4、17−22、25−29、37−40、及び42は、第一に、残存するアグリコンを除去するために4mL EtOH/CHCl3を用い、第二に生成物新生配糖体を回収するために5mL 25%のEtOH/CHCl3を用いて溶離する500mgのカラム上で精製した。生成物の溶液はSpeed−Vacを介して濃縮し、計量し、そして、DMSOに溶解して、30mM又は20mMの保存溶液を作製した。保存溶液は、流速0.8mL/分及び直線勾配45%のCH3OH/H2O〜85%のCH3OH/H2O(20分間)を用いてAgilent Zorbax Eclipse XDB−C8カラム(4.6×150mm)上の逆相HPLC及びエレクトロスプレイ・イオン化を用いるLCMSによって特徴付けた。ライブラリーの構成要素の純度は、所望の生成物量に対応する220nmのピークでのピーク面積の合計を全てのピークの全領域で割ることによって推定した。質量情報、特定のライブラリーの構成要素の純度、及び構成要素がLCMSによって判定された単一の生成物異性体の90%を越えて提示する表作成については、下記の表3を参照されたい。平均的なライブラリー純度は91%であった。
Figure 0005065019
細胞培養:NmuMGを除く全ての細胞株は、10%w/vのウシ胎児血清(FBS)(ICN(カタログNo.2916154))及びペニシリン−ストレプトマイシン(PS)(100U/mL及び100μg/mL)(InVitrogen(カタログNo.15140−122))を添加したRPMI1640培地(InVitrogen(カタログNo.11875−085))中で維持した。NmuMG細胞は、10%w/vのウシ胎児血清(FBS)(ICN(カタログNo.2916154))、10μg/mlインスリン(InVitrogen(カタログNo.12585−014))、及びペニシリン−ストレプトマイシン(PS)(100U/mL及び100μg/mL)(InVitrogen(カタログNo.15140−122))を添加してDMEM培地(InVitrogen(カタログNo.11965−084))中で維持した。0.25%w/vのトリプシン及び0.1%w/vのEDTA(InVitrogen(カタログNo.15−050−057))を用いて細胞をトリプシン処理して剥がし、その後、フィールドカウントで10%を超える良好な一致を伴って、二重で血球計でカウントした。各々のCorning Costar 96ウェルブラック組織培養処理マイクロタイタープレート(FisherカタログNo.07−200−627)で細胞密度10,000〜15,000細胞/ウェルで細胞を播種した。加湿したインキュベータ中の5%CO2を用いて、細胞を1時間37℃で増殖させ、化合物の添加前に細胞接着を起こさせるようにした。
細胞毒性アッセイのためのライブラリーの構成要素の処理及び調製:ライブラリーの構成要素は、アッセイ前に乾燥条件下で、−20℃で貯蔵した。ライブラリーの構成要素のストック(100×)は、Corning Costarポリプロピレン96ウェルV底ポリプロピレンマイクロタイタープレート(FisherカタログNo.07−200−695)で調製した。アッセイで使用される100倍の最終濃度で5連続の1:2希釈物を無水DMSOを用いて作製した。
ライブラリーの構成要素の添加:ライブラリーの構成要素を含有するプレートを完全な細胞培養培地で1:10に希釈した。10倍ストック(10μL)をBiomek FX液体ハンドラー(Beckman−Coulter)を用いて接着細胞に添加した。ライブラリーの構成要素のストック(10μL)を各プレートの90μLの細胞に添加し、96ウェル先端でBeckman FX液体ハンドラーを用いて培養培地でストックの十分に混合した。
細胞毒性の測定:蛍光読み取り前に72時間、細胞をライブラリーと共にインキュベートした。試験プレートをインキュベートから取り出し、無菌PBSで1回洗浄し、カルシウムエステラーゼを含有する血清を除去した。カルセインAM試薬(30μL、1M)を添加し、細胞を30分間37℃でインキュベートした。蛍光フィルター(励起485nm、放射535nm)を用いてプレートを発光について読んだ。
IC50計算:各ライブラリーの構成要素について、少なくとも6種の投与応答実験がなされた。各実験では、各濃度での阻害値パーセントを0nMの対照について観察された最大の蛍光放射シグナルのパーセントとして表現した。IC50を計算するために、パーセント阻害をlog[濃度]の関数としてプロットし、次に、XLfit4.1を用いて可変のHillスロープについて許可された4パラメータの論理モデルに適合した。
細胞毒性アッセイ。NmuMGを除く全ての細胞株は、10%w/vのウシ胎児血清(FBS)及びペニシリン−ストレプトマイシン(PS)(100U/mL及び100μg/mL)を添加したRPMI1640培地中で維持した。NmuMG細胞は、10%w/vのウシ胎児結成(FBS)、10μg/mlインスリン、及びペニシリン−ストレプトマイシン(PS)(100U/mL及び100μg/mL)を添加してDMEM培地中で維持した。0.25%w/vのトリプシン及び0.1%w/vのEDTAを用いて細胞をトリプシン処理して剥がし、その後、フィールドカウントで10%を越える良好な一致を伴って、二重で血球計でカウントした。各々の96ウェルブラック組織培養処理マイクロタイタープレートで細胞密度10,000〜15,000細胞/ウェルで細胞を播種した。加湿したインキュベータ中の5%CO2を用いて、細胞を1時間37℃で増殖させ、化合物の添加前に細胞接着を起こさせるようにした。ライブラリーの構成要素は、アッセイ前に乾燥条件下で、−20℃で貯蔵した。ライブラリーの構成要素のストック(100×)は、ポリプロピレン96ウェルV底ポリプロピレンマイクロタイタープレートで調製した。アッセイで使用される100倍の最終濃度で5連続の1:2希釈物を無水DMSOを用いて作製した。ライブラリーの構成要素を含有するプレートを完全な細胞培養培地で1:10に希釈した。10倍ストック(10μL)をBiomek FX液体ハンドラーを用いて接着細胞に添加した。ライブラリーの構成要素のストック(10μL)を各プレートの90μLの細胞に添加し、96ウェル頭部でBeckman FX液体ハンドラーを用いて培養培地でストックの十分に混合した。蛍光読み取り前に72時間、細胞をライブラリーと共にインキュベートした。試験プレートをインキュベートから取り出し、無菌PBSで1回洗浄し、カルシウムエステラーゼを含有する血清を除去した。カルセインAM試薬(30μL、1M)を添加し、細胞を30分間37℃でインキュベートした。蛍光フィルター(励起485nm、放射535nm)を用いてプレートを発光について読んだ。
IC50計算。各ライブラリーの構成要素について、少なくとも6種の服用応答実験がなされた。各実験では、各濃度での阻害値パーセントを0nMの対照について観察された最大の蛍光発光シグナルのパーセントとして表現した。IC50を計算するために、パーセント阻害をlog[濃度]の関数としてプロットし、次に、XLfit4.1を用いて可変のHillスロープについて許可された4パラメータの論理モデルに適合した。
Na/K−ATPaseアッセイ。ライブラリーヒットによるHEK−293細胞及びCHO−K1細胞におけるNa/K−ATPaseの阻害は、ハイスループットの非放射性ルビジウムイオン取り込みアッセイを用いて、Aurora Biomed,Inc.によって測定した。3種の異なる濃度を用いて、二重で試験を行った。各実験では、3種の濃度での阻害値パーセントは、0nMの対照について観察された最大の吸収シグナルの減少パーセントとして表した。IC50値は、下記の式:
IC50=[(50−低%)/(高%−低%)]×(高濃度−低濃度)+低濃度
を用いて決定した。
図3おいてに明らかにされるように、必須のメトキシルアミン官能基は、3つの単純な化学的工程においてジギトキシンのC(3)(糖結合の天然の位置)で導入された。具体的には、ジギトキシンは、酸性条件下で酸化され、同時に、O−配糖体を加水分解し、次に、オキシム・ジアステレオマー(2a、b)の対応するセットに変換されるジギトキシゲノンを提供した。tert−ブチルアミンボランを用いた2a、bの処理は、標準的なカラムクロマトグラフィーを介して容易に分割され、X線結晶学を介して3β及び3αとして帰属される立体異性体の1:1の混合物に帰着した。ジギトキシゲニン様の異性体3β及び3αの両者の入手可能性は、生物学的活性におけるC(3)立体化学の重要性を調査する段階を置いた。アグリコン3β及び3αとD−グルコースの試験的反応は、対抗する新生配糖体を生ずる試みおいて初めに調査された(図2B)。アグリコン3β及び3αをDMF/酢酸中でD−グルコースと反応させ、新生配糖体4β及び4αを良好な収率(>70%)で形成した。両反応物を立体選択的に処理し、1H NMRによって決定されるように排他的にβ−アノマーを得た。新生配糖体4βのX線結晶構造が得られ(図3A)、Cambridge Crystal Databaseから利用可能な関連するO−配糖体の結晶構造と比較した(図3B−図3D)。新生配糖体構造におけるC(2)−C(3)−N(3)−C(1’)ねじれ(図3C)及びC(3)−N(3)−(C1’)−C(2’)ねじれ(図3D)について観察された配向は、23種の既知の強心O−配糖体の固体状態の構造に提示された狭い範囲の配向の周辺に位置する。
78個のジギトキシン誘導体のライブラリーは、39個の還元糖及びアグリコン3βと3αから並行して合成した。反応混合物を2日間40℃で撹拌し、濃縮し、次に、未反応のアグリコン及び糖を除去するために、並行して固相抽出に寄託した。濃縮した生産物は、LCMSによって特徴付けられ、純度を評価し、生産物の同一性を確認した。L−糖、デオキシ糖、ジデオキシ糖、二糖、及びウロン酸を含む還元糖の多様な配列が使用されるとしても、全ての場合において、新生配糖体は首尾よく生じた。ライブラリーの構成要素の平均純度は、91%であり、LCクロマトグラムは、ライブラリーの構成要素の約50%が90%を超える単一の生産物異性体を含有することを示唆した。コンビナトリアル方法は、特にステロイド性誘導体及びカルデノリドに広く応用されている(26、27)一方で、そこで報告された結果は、現在までに生じた最大であり最も多様な糖ランダム化ライブラリーを表す。
新生配糖体連結の化学的安定性は、3種の異なるpHの緩衝液を用いて、1:1のDMSO/緩衝液の3mM溶液中の新生配糖体4αの加水分解を監視することによって試験した。化合物4αは、中和又は塩基性条件下で1月の期間完全に安定であるが、同期間で酸性条件下では徐々に加水分解した。同一の酸性条件を用いて、アグリコン3α及びD−グルコースは反応せず、新生配糖体4αを形成しなかった。この解析において悪化因子として平衡を除外する。アグリコン3βから誘導したライブラリーの構成要素27βはまた、中性及び塩基性pHでの同条件下で貸し分解を示さず、アグリコンC(3)立体化学は新生配糖体の安定性に有意に影響を与えないことを示した。新生配糖体の構造解析と以前に報告したNMR及び分子動力学の研究との連動において、これらの加水分解の研究は、新生配糖体の窒素が生理学的なpHで主に電荷中性であることを示唆する。
細胞毒性
ライブラリーの構成要素の活性は、乳房、結腸、CNS、肝臓、肺、及び卵巣を含む幅広い癌腫を表す9種のヒト癌細胞株、並びにマウスの哺乳類の正常上皮対照株でハイスループット細胞毒性アッセイを用いて評価した。ジギトキシン及びアグリコン3β及び3αの細胞毒性はまた試験された。ジギトキシンは、9種のヒト癌細胞株(平均IC50約440nM)に対しては適度の細胞毒性を示したが、類似の効能でこれらの癌細胞に影響を与えたので非特異的であった。新生配糖体ライブラリーから同定したいくつかのヒットは、親の天然産物のジギトキシン(1)に比べて、効能及び特異性の両方の観点で増加した活性を提示した。
2つの最も有意なヒットであるライブラリーの構成要素5β及び27βは、それぞれ、顕著な効能及び優れた選択性を示した。具体的には、ライブラリーの構成要素5βは、6種の癌細胞株に対して強力な細胞毒であり(HCT−116の場合で18±2nM、ジギトキシンより9倍を超えて強力である)、また、試験した9種の癌細胞株のうち3種はほとんど影響されなかったため適度に選択的であった。
対照的に、ライブラリーの構成要素27βは、5βよりも小さい強力な細胞毒であったが、27βは、任意の他の細胞株よりもNCI/ADR−RES細胞に対して4倍高い細胞毒性であったので(IC50=100±10nM)、劇的な選択性を示した。この結果は、NCI/ADR−RESが高レベルのMDR−1及びP−糖タンパク質発現を含有する多剤耐性株である(Fairchild,C.R.ら、(1987)Cancer Res.47、5141−5148;Scudiero,D.A.;Monks,A.;Sausville,E.A.(1998)J.Natl.Cancer Inst.90、862)ので、特に重要である。強心配糖体がP−糖タンパク質に対する基質であることが提供されるので(Tanigawara,Y,ら(1992)J.Pharmacol.Exp.Ther.263,840−845)、このような腫瘍特異性は、27βがもはやP−糖タンパク質の基質として役割を果たさず、独自の標的と相互作用するかもしれないことを示唆する。
他の新生配糖体ライブラリーの構成要素は、5βほど強力ではなく、27βほど選択的ではないが、また、有意に活性である。例えば、ライブラリーの構成要素40βは、Du145及びHep3B細胞のみに対して適度な細胞毒性を伴い、顕著な選択性を示した(それぞれ、IC50=200nM±30及び180nM±30)、ライブラリーの構成要素15β及び23βは、いくつかの細胞株に対してジギトキシンよりも有意に強力であったが、ジギトキシンとは異なって幾分非選択的であった。
Figure 0005065019
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ライブラリーの構成要素は、細胞毒性作用において立体特異性を示した。3β誘導の類似体とは対照的に、アグリコン3αから誘導した38個の新生配糖体は、アグリコン3αと同様に、一様に、このアッセイにおいて低い細胞毒性を均一に示し(IC50>25μM)、C(3)立体中心の天然のβ立体配置の重要性を確立した。アグリコン3βは、細胞株に対して単に弱い細胞毒であり(平均IC50約1.10μM)、ライブラリーの構成要素の細胞毒性による糖類が有する影響と一致した。興味深いことに、上述した6種のヒットは全て共通の構造的特徴、即ちS配置したC(2’)糖の立体中心を有する糖類を含有する。このC(2’)立体化学は、化合物活性に関して明確な重要であるらしい。例えば、非常に強力なライブラリーの構成要素5β(L−アラビノース含有構成要素32β)のC(2’)エピマーは、試験した10種の細胞株に対して、相対的に不活性であった。同様に、D−グルコースを含有するライブラリーの構成要素4βは、相対的に不活性であり、そのC(2’)エピマー27βに関して観察された細胞株の特異性は示さなかった。
反応性ハンドルを含有する糖類を有する新生配糖体は首尾よく生じた。例えば、これらのアッセイ条件下で活性ではないが、41βは、ライブラリーヒットによって共有されたC(2’)立体化学、及びHuisgen 1,3−双極子付加環化反応(Fu,Xら、(2003)Nat.Biotechnol.21、1467−1469)を介した更なる多様化に影響されやすい反応性アジド基を含有する。このようなライブラリーの構成要素は、増強した細胞毒性を有する化合物の開発のための出発点として役割を果たすことができる。
これらの構造的修飾が、どのようにNa/K−ATPase、強心配糖体の基本的な活性(Paula,S.ら、(2005)Biochemistry 44、498−510)を阻害するライブラリーの構成要素の能力に影響を与えるかを評価するために、ライブラリーヒット5β、15β、23β、27β、33β、40β、及びジギトキシン(1)は、HEK−239ヒト胎児腎臓細胞及びCHO−K1ハムスター卵巣細胞の両方におけるNa/K−ATPase阻害を測定するための非放射性ルビジウム取り込みアッセイ(Gill,S.ら、(2004)ASSAY and Drug Development Technologies 2,535−542)に委ねた。HEK−239細胞では、ジギトキシンは、75.4±0.5μMのIC50を示したが、ライブラリーヒットは、試験した最高濃度でさえも50%阻害を示さなかった(5β、15β、23βについては300μM;27β及び40βについては200μM)。同様の傾向が、CHO−K1細胞で観察された。つまり、新生配糖体ライブラリーから同定したヒットは、ヒト癌細胞株に対する増強した細胞毒性の特性を示すだけでなく、ルビジウム取り込みアッセイは、これらの6種の新生配糖体がジギトキシンよりもヒト細胞株において少ない強力なNa/K−ATPase阻害剤であることを示した。
Figure 0005065019
カルデノリドの抗癌利益を支持する疫学の(Johnson,P.H.ら(2002)Molecular Cancer Therapeutics 1,1293−1304)、インビトロ(Johansson,S.ら(2001)Anti−Cancer Drugs 12,475−483)、及びインビボ(Svensson,A.ら(2005)Anticancer Res.25,207−212)の証拠は、なお抗癌活性を保持する非心臓作用類似体についての検索を促進している。カルデノリド誘導の細胞毒性の特異的機構は、議論の余地を残す。例えば、カルデノリドに対する好ましいリガンド、Na/K−ATPaseは、「Na/K−ATPaseシグナロソーム」に属し、ある種のカルデノリドの活性は、NF−κB経路の不活性化へと導くことができる(Dmitrieva,R.I.;Doris,P.A.(2002)Exp.Biol.Med.227,561−569)。NF−κB経路の構成的活性化は、アポトーシスに対して大部分の癌細胞を保護し、一方、この転写因子の抑制は、癌細胞においてアポトーシスの正常レベルを元の状態に戻し、並びに潜在的に腫瘍形成及び炎症を遮断する(Quanquebeke E.V.ら(2005)J.Med.Chem.48、849−856;Sreenivasan,Y.ら(2003)Biochem.Pharmacol.66、2223−2239)。しかし、CF肺上肺細胞におけるNF−κBシグナル経路のジギトキシンを介した阻害は、Na/K−ATPase阻害とは機械論的に区別されることが示されている(Srivastava,M.ら(2004))。他の影響を与える細胞のプレーヤーに関して、乳癌細胞増殖を阻害するいくつかの非致死のカルデノリド濃度は、Srcキナーゼを活性化し、Na/K−ATPase、活性化したSrcキナーゼ及び上皮細胞増殖因子(EGFR)の間の相互作用を刺激し、そして、細胞外シグナルを制御するキナーゼ1及び2(ERK1/2)の活性化、及びその後のp21Cip1のレベルの増加によって引き起こされる細胞周期抑止へと導く(Kometiani,P.ら(2005)Mol.Pharmacol.67,929−936)。強心配糖体はまた、悪性Tリンパ芽球(Daniel,Dら(2003)Internatl.Immunopharmacol.3,1791−1801)及び前立腺癌細胞(Lin,H.ら(2004)J.Biol.Chem.279,29302−29307)における伝統的なカスパーゼ依存経路を介したアポトーシスを開始し、また、後者の場合、インビボでテストステロン産生を阻害することが示されている(Lin,H.ら(1998)Br.J.Pharmacol.125、1635−1640)。つまり、ある種の強心配糖体の細胞毒性は、Na/K−ATPase阻害と相関するかもしれないが、本研究は、望まれる非心臓作用腫瘍特異的な強力な細胞毒の新規分類を示すが、その機構が解明されることを残す。
ジギトキシンの新生糖ランダム化は、天然産物の基盤に糖を有する影響が、未保護及び非活性化還元糖とのこの単純で穏やかでしかも確固とした反応を介して即座にスキャンすることができる非常な簡便さを例証する。この模範な例では、本出願人は、微妙な糖修飾が、強心配糖体の細胞毒性及びNa/K−ATPase阻害特性の両方を劇的に独立して調節することができることを示す。新生糖ランダム化の可能性は、さらに、追加の同化のための化学的ハンドル(例えばアジド基)との適合性によって増大する。新生糖ランダム化は、単に、アルコキシルアミンハンドルの導入の効率及び特異性、並びに還元糖供与体の利用能によって制限され;つまり、これらの研究は、糖生物学及び薬物発見のための普遍的な力強い手法として、独特の可能性のある新生グルコシル化及び/又は新生糖ランダム化を強調する。さらに、幅広い還元糖は商業的に又は単純な前駆体からの的確な転換を介して利用可能であり、このアプローチに本質的な唯一の基礎的要素への広いアクセスを提示する。
本発明は、最も実践的であり、好ましい態様及び実施例であると知覚するものに記載されているが、本発明は、上述の特定の態様に限定されることを意図しないことは理解されるべきである。むしろ、修飾は、本発明の精神又は意義から外れることなく当業者によってなされることが理解され、したがって、本発明は、添付した請求の範囲の課題に道理にかなった均等物を全て含むもとしえ扱われるべきである。本明細書中に引用した全ての参考文献は、全ての目的のために参照により援用される。
図1Aは、化学酵素的糖ランダム化と比較して、新生配糖体のライブラリーを形成するために還元糖と第2級アルコキシルアミンとの間のグリコシド結合の化学選択的形成に関与する本発明の新生糖ランダム化の方法の略図である。新生糖ランダム化(「経路A」)は、複合的な天然産物のアグリコンに反応性第2級アルコキシルアミン基の容易な導入によって限定されるに過ぎない。対照的に、化学酵素的糖ランダム化(「経路B」)は、二次代謝物をグリコシル化するために天然又は操作した乱雑さを提示するヌクレオチド糖活性化酵素(「E1」及び「E2」)並びに糖転移酵素(「GlyT」)を使用し、つまり、乱雑なグリコシル化機構が利用可能である天然産物に制限される。 図1Bは、第2級アルコキシルアミンが閉環の新生配糖体を形成するために反応し、一方、第1級アルコキシルアミンが還元糖と反応し、開鎖(open−chain)オキシムを形成することを示す略図である。 図2Aは、第2級アルコキシルアミンを有するアグリコン、3β及びそのC(3)エピマー3αは、親の天然産物のジギトキシンから3つの単純な工程において生じることを示す略図である。図2Bは、1H NMRにより>70%の収率で、それぞれ、新生配糖体4β及び4αを形成するために、60℃で、3:1のDMF/酢酸においてアグリコン3β及び3αとD−グルコース(2当量)の反応を示す略図である。 図3Aは、50%の可能性の熱振動楕円体を用いて示される4βの固体状態構造の略図である。水素原子は、明瞭にするために削除される。図3Bは、同族O−グリコシドのアクトジギンの固体状態構造に重ねた4β(赤)の固体状態構造の略図である。図3Cは、新生配糖体4βのC(2)−C(3)−N(3)−(C1’)ねじれ、及び23個の既知の強心グリコシドの対応するねじれのNewman投影であり、新生配糖体のねじれが既知の強心グリコシドによる固体状態に提示されるねじれの範囲内にあることを示す。図3Dは、4βのC(3)−N(3)−C(1’)−C(2’)ねじれ、及び23個の既知の強心グリコシドの対応するねじれのNewman投影であり、新生配糖体のねじれが天然のO−グリコシドによって提示される配向の狭い範囲の周辺にあることを表す。提示された結晶学的情報は、下記の供給源から得た:アクトゲニン(Fullerton,D.S.ら、From,A.H.L.;Ahmed,K.Mol.Pharmacol.1980,17,43)、オレアンドリン(Kartha,G.;Go,K.Cryst.Struct.Commun.1981,10,1323)、ジゴキシゲニン・モノジギトキソシド一水和物(Go,K.;Kartha,G.Cryst.Struct.Commun.1982,11,279)、ジゴキシゲニン・ビス(ジギトキソシド)(Go,K.;Kartha,G.Cryst.Struct.Commun.1982,11,285)、ジゴキシゲニン・ビス(ジギトキソシド)四水和物(Go,K.;Bhandary,K.K.Acta Crystallogr.,Sect.B:Struct.Sci.1989,45,306)、(3β,5β,14β,20E)−メチル−3−((2,6−ジデオキシ−β−リボヘキソピラノシル)オキシ)−14−ヒドロキシプレグン−20−エン−21−カルボキシレート(S7)、(3β,5β,14β,20E)−メチル−3−((2,6−ジデオキシ−3,4−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−リボ−ヘキソピラノシル)オキシ)−14−ヒドロキシプレグン−20−エン−21−カルボキシレート(Kihara,M.ら、Tetrahedron 1984,40,1121)、(3β,5β,14β)−メチル−3−((2,6−ジデオキシ−3,4−O−(1−メチルエチリデン)−β−リボ−ヘキソピラノシル)オキシ)−14−ヒドロキシ−21−メチレン−(プレグナン−21−カルボキシレート)(Kihara,M.ら、1984)、(20S)−20,22−ジヒドロジギトキシゲニン−3−(2,6−ジデオキシ−3,4−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−リボ−ヘキソピラノシド)(Kihara,M.ら、1984)、ジゴキシン(Go,K;Kartha,G.;Chen,J.P.Cryst.Struct.Commun.1979,8,149;Go,K.;Kartha,G.;Chen,J.P.Acta Crystallogr.,Sect.B:Struct.Crystallogr.Cryst.Chem.1980,36,1811)、ギトキシゲニン・ビスジギトキソシド酢酸エチル溶媒和物(Go,K.;Bhandary,K.K.Acta Crystallogr.,Sect.B:Struct.Sci.1989,45,306)、ギトキシン(Go,K.;Kartha,G.Acta Crystallogr.,Sect.B:Struct.Crystallogr.Cryst.Chem.1980,36,3034)、セルレアシド−A一水和物(Go,K.;Kartha,G.Acta Crystallogr.,Sect.B:Struct.Crystallogr.Cryst.Chem.1980,36,3034)、ジギトキシゲニン・ビスジギトキソシド酢酸エチル溶媒和物(Go,K.;Bhandary,K.K.Acta Crystallogr.,Sect.B:Struct.Sci.1989,45,306)、ウアバイン八水和物(Messerschmidt,A.Cryst.Struct.Commun.1980,9,1185)、14β−ヒドロキシ−3β−O−(L−テベトシル)−5β−カルド−20(22)−エノリドクロロホルム溶媒和物(Fun,H.−K.ら、Acta Crystallogr.、Sect.E:Struct.Rep.Online 2003,59、o1694)、(3β,5β,14β)−3−((2’,6’−ジデオキシ−3’,4’−O−(1’−メチルエチリデン)−β−D−リボ−ヘキソピラノシル)オキシ)−14−ヒドロキシカルド−20(22)−エノリド(Kihara,M.ら、1984)、(3β,5β,14β)−3−((2’,6’−ジデオキシ−3’,4’−O−(1’−メチルエチリデン)−β−D−リボ−ヘキソピラノシル)オキシ)−14−ヒドロキシカルド−20(22)−エノリド(Rohrer,D.C.ら、From,A.H.L.,From,Fullerton,D.S.1984,106,8269)、ジギトキシゲニン・ビスジギトキソシド酢酸エチル水和物(Go,K.;Bhandary,K.K.Acta Crystallogr.,Sect.B:Struct.Sci.1989,45,306)、3β−O−(2’,3’−O−イソプロピリデン−α−L−ラムノピラノシル)−ジギトキシゲニン(Pfeiffer,D.;Reck,G.;Weiland,J.Cryst.Res.及びTechnol.1986,21,223)、14β−ヒドロキシ−3β−O−(L−テベトシル)−5β−カルド−20(22)−エノリドメタノール溶媒和物半水和物(Chantrapromma,S.ら、Acta Crystallogr.,Sect.C:Cryst.Struct.Commun.2003,59,o68)、3β−O−(L−2’−O−アセチルヘベトシル)−14β−ヒドロキシ−5β−カルド−20(22)−エノリド(Chantrapromma,S.ら、Acta Crystallogr.,Sect.C:Cryst.Struct.Commun.2003,59,o68)。 図4は、新生配糖体4αの加水分解安定性に関する研究結果の図解である。新生配糖体連結の化学的安定性は、1:1のDMSO/緩衝液の3mMの溶液において新生配糖体4αの加水分解を監視することによって試験した。3種の緩衝液、50mM 酢酸緩衝液(pH5)、50mM リン酸緩衝液(pH7)、及び50mM トリス緩衝液(pH9)を使用した。新生配糖体の分解は、0.8mL/分の流速、及び20分間の49% CH3OH/H2O〜89% CH3OH/H2Oの直線勾配を用いて、Agilent Zorbax Eclipse XDB−C8カラム(4.6×150mm)に関する逆相HPLCによって監視した。t=0で、500μLのDMSO中の新生配糖体4αを500μLの緩衝液に添加し、得られた溶液を40秒間ボルテックスし、その後、即座にHPLCに注入した。220nmでのピーク面積を用いて、新生配糖体/アグリコン比を評価し、3種の緩衝液システムの各々について「残存する新生配糖体のパーセント」[新生配糖体/(新生配糖体+アグリコン)]として記録される。 図5Aは、本発明の一態様の新生配糖体ライブラリーの構成要素の癌細胞株に対する細胞毒性のハイスループットアッセイの結果の図解である。このアッセイにおいて、生存細胞内に保持される非蛍光性の細胞透過性分子のカルセインAMを強い蛍光分子のカルセインに変換する遍在する細胞内の酵素活性の存在によって生存細胞を見かけた。各々のライブラリーの構成要素に関するIC50値は、2倍希釈を用いて5種の濃度について実行した投与量−反応の実験の少なくとも6回の反復を示す。10種の細胞株における81個の化合物の全パネルについて、平均誤差は17%であった。IC50は、ライブラリーの構成要素と細胞株の関数として相互関係のIC50である。標準誤差は、誤差バーを用いて表現される。数値及び対応する誤差値は、表4に見出すことができる。Du145:ヒト結腸癌腫;MCF7:ヒト乳癌腫;HCT−116:ヒト結腸癌腫、Hep3B:ヒト肝癌腫;SF−268:ヒトCNS膠芽腫細胞;SK−OV−3:ヒト卵巣腺癌;NCI−H460:ヒト肺癌腫;A549:ヒト肺腺癌;NCI/ADR−RES:ヒト乳癌腫;NmuMG:マウス乳腺正常上皮。 図5Bは、本発明の一態様の新生配糖体ライブラリーの構成要素の癌細胞株に対する細胞毒性のハイスループットアッセイの結果の図解である。このアッセイにおいて、生存細胞内に保持される非蛍光性の細胞透過性分子のカルセインAMを強い蛍光分子のカルセインに変換する遍在する細胞内の酵素活性の存在によって生存細胞を見かけた。各々のライブラリーの構成要素に関するIC50値は、2倍希釈を用いて5種の濃度について実行した投与量−反応の実験の少なくとも6回の反復を示す。10種の細胞株における81個の化合物の全パネルについて、平均誤差は17%であった。IC50は、ライブラリーの構成要素と細胞株の関数として相互関係のIC50である。標準誤差は、誤差バーを用いて表現される。数値及び対応する誤差値は、表4に見出すことができる。Du145:ヒト結腸癌腫;MCF7:ヒト乳癌腫;HCT−116:ヒト結腸癌腫、Hep3B:ヒト肝癌腫;SF−268:ヒトCNS膠芽腫細胞;SK−OV−3:ヒト卵巣腺癌;NCI−H460:ヒト肺癌腫;A549:ヒト肺腺癌;NCI/ADR−RES:ヒト乳癌腫;NmuMG:マウス乳腺正常上皮。 図6は、ハイスループット細胞毒性アッセイの結果を示す図解概要であり、表4及び図Aと図5BからのIC50データを提示する。相互関係のIC50値は、明瞭にするために提示され、18nM(5β、HCT−116)から>25μM(例えば、35β、全ての細胞株)のIC50値を示す。6種のライブラリーの構成要素「ヒット」は、構造的比較を促進するためにピラノース41立体構造において示される。

Claims (12)

  1. 式:
    Figure 0005065019
    (式中、
    1、R2、R3、及びR4は、独立して、−H、−OH、−N3、−NH2、−CH3、−CH2OH、−CH3、−CH2NH、−CH2SH、−CNH2、−CH23、−COOH、−COCH3、−CXH2、−CX2Hから選択され、そして、Xは、Cl、Br、F又はIであり、及びアグリコンは、
    Figure 0005065019
    又は
    Figure 0005065019
    である)
    で表される新生配糖体。
  2. 第2級アルコキシルアミンを有するアグリコンと、L−糖、D−糖、デオキシ−糖、ジデオキシ−糖、グルコースエピマー、置換された糖、ウロン酸、及びオリゴ糖から成る群から選択される還元糖との反応によって製造される複数の新生配糖体から成る新生配糖体のライブラリーであって、ここで、該アグリコンが、
    Figure 0005065019
    又は
    Figure 0005065019
    である新生配糖体のライブラリー。
  3. 還元糖が、L−リボース、D−リボース、L−フコース、D−フコース、2−デオキシ−D−ガラクトース、3−デオキシ−D−グルコース、6−デオキシ−D−グルコース、2−デオキシ−2−フルオロ−D−グルコース、6−デオキシ−6−フルオロ−D−グルコース、L−リキソース、D−リキソース、L−ラムノース、L−アロース、D−アロース、L−アルトロース、D−アルトロース、L−ガラクトース、D−ガラクトース、L−キシロース、D−キシロース、D−グロース、L−マンノース、D−マンノース、L−イドース、D−イドース、L−ミカロース、6−ケト−D−ガラクトース、L−アラビノース、D−アラビノース、N−アセチル−D−ガラクトサミノース、メリビオース、ラクトース、マルトース、D−ガラクトウロノース、L−タロース、D−タロース、6−デオキシ−6−アゾ−D−マンノース、L−グルコース、D−グルコース、及びそれらの混合物から成る群から選択される、請求項に記載のライブラリー。
  4. 新生配糖体が、L−リボシド(5β)、D−リボシド(6β)、L−フコシド(7β)、D−フコシド(8β)、2−デオキシ−D−ガラクトシド(9β)、3−デオキシ−D−グルコシド(10β)、6−デオキシ−D−グルコシド(11β)、2−デオキシ−2−フルオロ−D−グルコシド(12β)、6−デオキシ−6−フルオロ−D−グルコシド(13β)、L−リキソシド(14β)、D−リキソシド(15β)、L−ラムノシド(16β)、L−アロシド(17β)、D−アロシド(18β)、L−アルトロシド(19β)、D−アルトロシド(20β)、L−ガラクトシド(21β)、D−ガラクトシド(22β)、L−キシロシド(23β)、D−キシロシド(24β)、D−グロシド(25β)、L−マンノシド(26β)、D−マンノシド(27β)、L−イドシド(28β)、D−イドシド(29β)、L−ミカロシド(30β)、6−ケト−D−ガラクトシド(31β)、L−アラビノシド(32β)、D−アラビノシド(33β)、N−アセチル−D−ガラクトサミノシド(34β)、メリビオシド(35β)、ラクトシド(36β)、マルトシド(37β)、D−ガラクトウロノシド(38β)、L−タロシド(39β)、D−タロシド(40β)、6−デオキシ−6−アジド−D−マンノシド(41β)、L−グルコシド(42β)、D−グルコシド(4β)、L−リボシド(5α)、D−リボシド(6α)、L−フコシド(7α)、D−フコシド(8α)、2−デオキシ−D−ガラクトシド(9α)、3−デオキシ−D−グルコシド(10α)、6−デオキシ−D−グルコシド(11α)、2−デオキシ−2−フルオロ−D−グルコシド(12α)、6−デオキシ−6−フルオロ−D−グルコシド(13α)、L−リキソシド(14α)、D−リキソシド(15α)、L−ラムノシド(16α)、L−アロシド(17α)、D−アロシド(18α)、L−アルトロシド(19α)、D−アルトロシド(20α)、L−ガラクトシド(21α)、D−ガラクトシド(22α)、L−キシロシド(23α)、D−キシロシド(24α)、D−グロシド(25α)、L−マンノシド(26α)、D−マンノシド(27α)、L−イドシド(28α)、D−イドシド(29α)、L−ミカロシド(30α)、6−ケト−D−ガラクトシド(31α)、L−アラビノシド(32α)、D−アラビノシド(33α)、N−アセチル−D−ガラクトサミノシド(34α)、メリビオシド(35α)、ラクトシド(36α)、マルトシド(37α)、D−ガラクトウロノシド(38α)、L−タロシド(39α)、D−タロシド(40α)、6−デオキシ−6−アジド−D−マンノシド(41α)、L−グルコシド(42α)、及びD−グルコシド(4α)から成る群から選択される、請求項に記載のライブラリー。
  5. 有効量の請求項1に記載の新生配糖体若しくは請求項4に記載のライブラリーに含まれる新生配糖体又はその医薬として許容されるを含む、癌細胞を有する患者を治療するための医薬組成物。
  6. 新生配糖体が、L−リボシド(5β)、D−リキソシド(15β)、L−キシロシド(23β)、D−マンノシド(27β)、D−アラビノシド(33β)、D−タロシド(40β)及びそれらの混合物から成る群から選択される、請求項に記載の医薬組成物。
  7. 下記の工程:
    L−糖、D−糖、デオキシ−糖、ジデオキシ−糖、グルコースエピマー、置換された糖、ウロン酸、オリゴ糖、及びそれらの混合物から成る群から選択される複数の還元糖を提供すること;そして
    還元糖を第2級アルコキシルアミンを有する少なくとも1個のアグリコンと接触させ、複数の新生配糖体を形成すること
    を含む新生配糖体ライブラリーを作製する方法であって、ここで、該アグリコンが、
    Figure 0005065019
    又は
    Figure 0005065019
    である方法。
  8. 還元糖が、式:
    Figure 0005065019
    (式中、
    1、R2、R3、及びR4は、独立して、−H、−OH、−N3、−NH2、−CH3、−CH2OH、−CN3、−CH2NH、−CH2SH、−CNH2、−CH23、−COOH、−COCH3、−CXH2、−CX2Hから選択され、そして、Xが、Cl、Br、F又はIである)
    で表される、請求項に記載の方法。
  9. 接触工程が、40℃〜60℃の温度で実行される、請求項に記載の方法。
  10. 接触工程が、DMF及びAcOHの3:1の混合物の存在下で実行される、請求項に記載の方法。
  11. 新生配糖体が、L−リボシド(5β)、D−リボシド(6β)、L−フコシド(7β)、D−フコシド(8β)、2−デオキシ−D−ガラクトシド(9β)、3−デオキシ−D−グルコシド(10β)、6−デオキシ−D−グルコシド(11β)、2−デオキシ−2−フルオロ−D−グルコシド(12β)、6−デオキシ−6−フルオロ−D−グルコシド(13β)、L−リキソシド(14β)、D−リキソシド(15β)、L−ラムノシド(16β)、L−アロシド(17β)、D−アロシド(18β)、L−アルトロシド(19β)、D−アルトロシド(20β)、L−ガラクトシド(21β)、D−ガラクトシド(22β)、L−キシロシド(23β)、D−キシロシド(24β)、D−グロシド(25β)、L−マンノシド(26β)、D−マンノシド(27β)、L−イドシド(28β)、D−イドシド(29β)、L−ミカロシド(30β)、6−ケト−D−ガラクトシド(31β)、L−アラビノシド(32β)、D−アラビノシド(33β)、N−アセチル−D−ガラクトサミノシド(34β)、メリビオシド(35β)、ラクトシド(36β)、マルトシド(37β)、D−ガラクトウロノシド(38β)、L−タロシド(39β)、D−タロシド(40β)、6−デオキシ−6−アジド−D−マンノシド(41β)、L−グルコシド(42β)、D−グルコシド(4β)、L−リボシド(5α)、D−リボシド(6α)、L−フコシド(7α)、D−フコシド(8α)、2−デオキシ−D−ガラクトシド(9α)、3−デオキシ−D−グルコシド(10α)、6−デオキシ−D−グルコシド(11α)、2−デオキシ−2−フルオロ−D−グルコシド(12α)、6−デオキシ−6−フルオロ−D−グルコシド(13α)、L−リキソシド(14α)、D−リキソシド(15α)、L−ラムノシド(16α)、L−アロシド(17α)、D−アロシド(18α)、L−アルトロシド(19α)、D−アルトロシド(20α)、L−ガラクトシド(21α)、D−ガラクトシド(22α)、L−キシロシド(23α)、D−キシロシド(24α)、D−グロシド(25α)、L−マンノシド(26α)、D−マンノシド(27α)、L−イドシド(28α)、D−イドシド(29α)、L−ミカロシド(30α)、6−ケト−D−ガラクトシド(31α)、L−アラビノシド(32α)、D−アラビノシド(33α)、N−アセチル−D−ガラクトサミノシド(34α)、メリビオシド(35α)、ラクトシド(36α)、マルトシド(37α)、D−ガラクトウロノシド(38α)、L−タロシド(39α)、D−タロシド(40α)、6−デオキシ−6−アジド−D−マンノシド(41α)、L−グルコシド(42α)、及びD−グルコシド(4α)から成る群から選択される、請求項に記載の方法。
  12. 癌を治療する薬剤を製造するための請求項1に記載の新生配糖体の使用。
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