JP5062586B2 - リハビリテーション支援装置及び運動感覚生成装置 - Google Patents

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本発明は、四肢、首、腰などの運動効果器の運動機能が低下した患者に運動感覚を生成させることによりリハビリテーションを行うリハビリテーション支援装置及び運動感覚生成装置に関する。
従来、筋力が低下した四肢の運動機能の回復を図るために、関節を中心にして外部から機械的に四肢を動かしたり、関節の動きに負荷をかけたりするリハビリテーション支援装置、トレーニング装置などが知られている(例えば、特許文献1及び2を参照)。
特開平07−323048号公報 特開平10−258101号公報
しかしながら、上述したリハビリテーション支援装置、トレーニング装置では、外傷を受けた四肢がギプスなどの拘束具により拘束され、物理的に動かすことができない段階では、リハビリテーション、トレーニングを開始することはできない。
特に、脳損傷又は外傷等により四肢、首、腰などの運動効果器の運動制御が困難な状況が長期にわたる場合、運動効果器を動かす感覚そのものが消失したり、これを制御する脳中枢神経系が運動効果器が動かないことを誤学習し、その制御が更に難しくなるというジレンマを有している。
また、近年では、リハビリテーションやスポーツトレーニングなどの分野でイメージトレーニングが盛んに導入され始めており、何も想像せずにリハビリテーションやトレーニングを行うよりも、自分があたかも運動を実行しているかのような一人称的運動イメージを描くほうが、リハビリテーション効果、トレーニング効果が高いことが知られている。
しかしながら、現実的には運動関連領野を実際に賦活する一人称的運動イメージを想起することは不得手な人も数多く、これらの人にとってはイメージトレーニングがあまり有効ではないことが指摘されている。
更に、従来では運動を想像する能力を定量的に評価する方法が存在しなかった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、運動機能が低下した運動効果器の骨格筋を構成する腱に対して振動刺激を付与する構成とすることにより、ギプスなどの拘束具により拘束されて動かすことができない段階でのリハビリテーションを支援する装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、拘束された運動効果器の骨格筋を構成する腱に対して振動刺激を付与する構成とすることにより、一人称的運動イメージを効率的に描かせることができる運動感覚生成装置を提供することにある。
本発明に係るリハビリテーション支援装置は、運動効果器の運動機能が低下した患者に対するリハビリテーションを支援する装置において、運動機能が低下した運動効果器の動きを拘束する拘束具と、該拘束具により拘束された運動効果器の骨格筋を構成する腱に対して振動刺激を付与する刺激付与手段と、前記骨格筋の収縮又は伸張により運動効果器が動くべき方向に圧力を加える圧力印加手段とを備えることを特徴とする。
四肢、首、腰などの運動効果器の骨格筋を構成する腱に振動刺激が付与された場合、骨格筋内の筋紡錘が活動する。この筋紡錘は通常その筋肉が伸ばされた場合に活動するため、振動刺激で活動する筋紡錘からの感覚情報を受け取る脳は、刺激された骨格筋が伸ばされる方向の動きを感じる。すなわち、本発明では、運動効果器の実際の動きが伴わない場合であっても、骨格筋を構成する腱に振動刺激を付与することにより疑似的な運動の経験が可能となる。
本発明にあっては、骨格筋を構成する腱に対して振動刺激を付与した際に運動効果器の動きを感じる方向へ圧力を印加する。これにより患者が感じることができる運動感覚の強弱の制御が可能となる。
本発明に係るリハビリテーション支援装置は、前記刺激付与手段を複数備え、各刺激付与手段により振動刺激を付与するタイミングを制御する制御手段を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、各刺激付与手段により振動刺激を付与するタイミングを制御するため、例えば、手首の周囲に複数の刺激付与手段を配置し、周方向に順次タイミングをずらして振動刺激を付与することにより、実際の動きを伴わずとも手首を回すような疑似的な運動の経験が可能となる。
本発明に係るリハビリテーション支援装置は、前記運動効果器が、上肢又は下肢であることを特徴とする。
本発明にあっては、上肢又は下肢に対する運動感覚を維持するようなリハビリテーションが可能となる。
本発明に係る運動感覚生成装置は、運動効果器の運動に対する感覚を生成させる装置であって、運動効果器の動きを拘束する拘束具と、該拘束具により拘束された運動効果器の骨格筋を構成する腱に対して振動刺激を付与する刺激付与手段と、前記骨格筋の収縮又は伸張により運動効果器が動くべき方向に圧力を加える圧力印加手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、運動効果器の動きを拘束した場合であっても、運動効果器の骨格筋を構成する腱に振動刺激を与えることにより、疑似的な運動の経験が可能となる。
本発明にあっては、骨格筋を構成する腱に対して振動刺激を付与した際に運動効果器の動きを感じる方向へ圧力を印加する。これにより被験者が感じることができる運動感覚の強弱の制御が可能となる。
本発明に係る運動感覚生成装置は、前記運動効果器が、上肢又は下肢であることを特徴とする。
本発明にあっては、被験者の上肢又は下肢に対する運動感覚が生成される。
本発明による場合は、四肢、首、腰などの運動効果器の実際の動きが伴わない場合であっても、骨格筋を構成する腱に振動刺激を付与することにより疑似的な運動の経験が可能となる。そのため、ギプスなどの拘束具により拘束された段階であってもリハビリテーションを開始することができ、長期の拘束による運動感覚の消失、運動効果器が動かないことの誤学習が抑制され、効果的なリハビリテーションを行うことができる。
本発明による場合は、骨格筋を構成する腱に対して振動刺激を付与した際に運動効果器の動きを感じる方向へ圧力を印加する。これにより患者が感じることができる運動感覚の強弱の制御が可能となる。
本発明による場合は、各刺激付与手段により振動刺激を付与するタイミングを制御するため、例えば、手首の周囲に複数の刺激付与手段を配置し、周方向に順次タイミングをずらして振動刺激を付与することにより、実際の動きを伴わずとも手首を回すような疑似的な運動の経験が可能となる。
本発明による場合は、四肢、首、腰などの運動効果器の動きが拘束されている場合であっても、運動効果器の骨格筋を構成する腱に振動刺激を与えることにより、疑似的な運動の経験が可能となる。すなわち、自分があたかも運動しているかのような運動感覚を生成させることができるため、リハビリテーションやスポーツトレーニングなどの分野におけるイメージトレーニングに応用することができる。
本発明による場合は、骨格筋を構成する腱に対して振動刺激を付与した際に運動効果器の動きを感じる方向へ圧力を印加する。これにより被験者が感じることができる運動感覚の強弱の制御が可能となる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
実施の形態1.
図1は本実施の形態に係るリハビリテーション支援装置の構成を説明する模式図である。本実施の形態に係るリハビリテーション支援装置では、外傷などにより動かない手の運動機能(特に、手首の伸展又は屈曲運動に係る機能)を回復させるためにギプスなどの拘束具により手の動きが拘束された段階において、手の運動感覚を維持させるようなリハビリテーションを行う。図中1は、外傷などを受けた手首が動かない状態に拘束するギプスなどの拘束具であり、この拘束具1の内部には腱に振動刺激を付与するための振動刺激装置2A,2Bが設けられている。また、振動刺激装置2A,2Bには、これらの振動刺激装置2A,2Bが付与する振動刺激の振動数、大きさ等を制御するための制御装置20が接続されている。
振動刺激装置2Aは、具体的には、手首屈筋の腱に対して振動刺激を付与する装置であり、アクチュエータ、振動子などを備える。振動刺激装置2Aは、拘束具1の内部であって、皮膚上から手首屈筋の腱に対して振動刺激を与えることができるような位置に設けられる。手首屈筋の腱に対して付与する振動刺激は、60〜120Hzであることが望ましく、その振幅は6mm(±3mm)程度であることが望ましい。このような振動刺激を手首屈筋に対して与えることにより、実際の手の動きが伴わない場合であっても、手の伸展運動を患者に経験させることができる。
振動刺激装置2Bは、その構成が振動刺激装置2Aと略同様であり、拘束具1の内部であって、皮膚上から手首伸筋の腱に対して振動刺激を与えることができるような位置に設けられる。手首伸筋の腱に対して付与する振動刺激は、60〜120Hzであることが望ましく、その振幅は6mm(±3mm)程度であることが望ましい。このような振動刺激を手首屈筋に対して与えることにより、実際の手の動きが伴わない場合であっても、手の屈曲運動を患者に経験させることができる。
図2は手首伸筋の腱に振動刺激を付与した際の作用を説明する説明図である。手首伸筋に振動刺激を付与した場合、手首伸筋の内部に存在する筋紡錘が活動する。筋紡錘は通常その筋肉(ここでは手首伸筋)が伸ばされた場合に活動するため、振動刺激で活動する筋紡錘からの感覚情報を受け取る脳は、刺激された腱に連なる筋が伸ばされる方向の運動を感知することとなる。すなわち、手首伸筋に振動刺激を付与した場合、脳は手首伸筋が伸ばされる方向の運動(図中の白抜矢符で示す方向の屈曲運動)を感知する。
このことは、発明者らによる機能的核磁気共鳴(fMRI)を用いた脳活動の測定結果からも検証されている。図3はfMRIによる測定結果を示す模式図である。図3に示した模式図は、手首伸筋に対して振動刺激を付与した場合、感覚野ではなく、運動制御と密接な関連を持つ運動領野(運動野、補足運動野)及び小脳が活性化され、実際の運動制御と同様の興奮性パターンが得られた様子を示している。振動刺激を付与した際、実際に手の動きを伴わず、また運動の意図がない場合であっても、運動領野及び小脳が活性化されるため、運動錯覚を経験することができ、中枢トレーニング効果を期待することができる。
また、発明者らは運動錯覚の度合いが振動刺激の周波数に依存することを見いだしている。図4は振動刺激の周波数と運動錯覚の度合いとの関係を示すグラフである。グラフの横軸は振動刺激の周波数、縦軸は被験者が感じた運動錯覚の度合い(具体的には手首が屈曲したと感じる感覚の強さ)を表している。このグラフから、振動刺激の周波数が80Hz付近で最も強く運動錯覚を経験することができ、60〜120Hzの範囲で十分な運動錯覚を経験がすることができることが分かる。
以上のように、本実施の形態では、ギプスなどの拘束具により手首が動かない状態に拘束されたリハビリテーションの初期の段階において、60〜120Hz(より好ましくは80Hz)の振動刺激を拘束された筋(骨格筋)の腱に対して与えることにより、運動錯覚を経験させることができるため、長期の拘束による四肢を動かす感覚の消失、四肢が動かないことの誤学習が抑制され、効果的なリハビリテーションを行うことができる。
また、本装置では、自分があたかも運動しているかのような運動感覚を生成させることができるため、リハビリテーションだけでなく、スポーツトレーニングなどの分野におけるイメージトレーニングに応用することも可能である。具体的には例えば四肢が運動錯覚を経験している方向に動いていくかのようにイメージするなどが考えられる。
また、不慮の事故などにより手を失った患者に対し、残存する手首の腱を刺激することにより、無いはずの手の動きを経験させることができ、これにより幻肢痛の緩和に役立つ可能性がある。
なお、本実施の形態では、2つの振動刺激装置2A,2Bを用いる構成としたが、1つ又は3つ以上の振動刺激装置を用いてもよい。また、本実施の形態では、手首の骨格筋(手首屈筋及び手首伸筋)に対して、振動刺激を付与する構成としたが、四肢、首、腰などの運動効果器を構成する何れの骨格筋に対しても適用し得るものである。
実施の形態2.
実施の形態1では、骨格筋の腱に対して振動刺激を与える構成としたが、振動刺激の付与と同時的に、患者が感じる運動を増大又は減弱する方向へ圧力を加えることにより、効果的なリハビリテーションを行うことができる。
図5は実施の形態2に係るリハビリテーション支援装置の構成を説明する模式図である。図5に示すリハビリテーション支援装置は、実施の形態1に示した装置と同様であるが、拘束具1の内部に手を拘束する手段と手に圧力を印加する手段としてのエアバック3A,3Bが内蔵されている点、及びこれらのエアバック3A,3Bを駆動するエアコンプレッサーなどの駆動源30を備える点が実施の形態1と異なる。
上述したように、振動刺激装置2Aにより手首屈筋の腱に対して振動刺激を与えた場合、手の伸展運動を感覚として経験させることができる。このとき、掌側のエアバック3Aを作動させ、掌側から圧力を印加することにより患者が経験する伸展運動を増大させることができ、逆に手の甲側のエアバック3Bを作動させ、手の甲側から圧力を印加することにより患者が経験する伸展運動を減弱させることができる。
振動刺激装置2Bにより振動刺激を付与する場合も同様である。すなわち、振動刺激装置2Bにより手首伸筋の腱に対して振動刺激を与えた場合、手の屈曲運動を感覚として経験させることができる。このとき、手の甲側のエアバック3Bを作動させ、手の甲側から圧力を印加することにより患者が経験する屈曲運動を増大させることができ、逆に掌側のエアバック3Aを作動させ、掌側から圧力を印加することにより患者が経験する屈曲運動を減弱させることができる。
以上のように、本実施の形態では、運動錯覚の強弱を圧力の印加により制御可能であるため、例えば、運動錯覚を強く感じることができない患者には、運動錯覚が増大するような方向に圧力を加えることで、より効果的なリハビリテーションを行うことができる。
実施の形態3.
実施の形態2では、振動刺激の付与と同時的に圧力を加えることにより、運動錯覚の強弱を制御する構成としたが、圧力の印加に代えて視覚刺激を付与することにより、運動錯覚の強弱を制御することも可能である。
図6は実施の形態3に係るリハビリテーション支援装置の構成を説明する模式図である。図6に示すリハビリテーション支援装置は、実施の形態1に示した装置と同様であるが、制御装置20の制御による振動刺激の付与に連動して映像表示装置40に映像を表示する点が実施の形態1と異なる。映像表示装置40としては、液晶ディスプレイ装置、プロジェクタなど既存の表示装置を用いることができる。
上述したように、振動刺激装置2Aにより手首屈筋の腱に対して振動刺激を与えた場合、手の伸展運動を感覚として経験させることができる。このとき、例えば、伸展運動の方向と同じ方向に移動するようなランダムドットを映像表示装置40に表示する。これにより、患者が経験する伸展運動を増大させることができる。
振動刺激装置2Bにより振動刺激を付与する場合も同様である。すなわち、振動刺激装置2Bにより手首伸筋の腱に対して振動刺激を与えた場合、手の屈曲運動を感覚として経験させることができる。このとき、例えば、屈曲運動の方向と同じ方向に移動するようなランダムドットを映像表示装置40に表示する。これにより、患者が経験する屈曲運動を増大させることができる。
以上のように、本実施の形態では、運動錯覚の強さを視覚刺激の付与により制御可能であるため、例えば、運動錯覚を強く感じることができない患者には、運動錯覚が増大するような方向の視覚刺激を与えることで、より効果的なリハビリテーションを行うことができる。
実施の形態4.
上述した実施の形態では、2つの振動刺激装置2A,2Bを用いる構成としたが、例えば、手首の周囲により多くの振動刺激装置を配置し、これらの振動刺激装置による振動刺激の付与のタイミングを制御することによって、より複雑な運動錯覚を患者に経験させることができる。
図7は実施の形態3に係るリハビリテーション支援装置の構成を説明する模式図である。図7では8つの振動刺激装置21〜28が手首の周囲に配置されており、各振動刺激装置21〜28により振動刺激を付与するタイミングを制御装置20により制御する。より具体的には、ある振動刺激装置(例えば、振動刺激装置21)を起点に時計回り又は反時計回りに順次所定時間ずつ振動刺激を行う。これにより、患者は手首を回すような運動錯覚を経験することができる。
図8は制御装置20による振動刺激装置21の制御手順を示すフローチャートである。まず、制御装置20は、不図示のカウンタの値nを1にセットする(ステップS11)。そして、n番目の振動刺激装置2nにより振動刺激を手首の腱に対して付与する(ステップS12)。このとき、不図示のタイマにより刺激付与時間を計時する。
次いで、制御装置20は計時を開始してから所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS13)。所定時間が経過していないと判断した場合(S13:NO)、所定時間が経過するまで待機する。
所定時間が経過したと判断した場合(S13:YES)、制御装置20は、カウンタの値nを1だけインクリメントする(ステップS14)。
本実施の形態では、8つの振動刺激装置21〜28が配置されているため、全ての振動刺激装置21〜28による振動刺激の付与が完了したか否かを判断する目的で、制御装置20は、n>8であるか否かを判断する(ステップS15)。カウンタの値nが8以下であると判断した場合(S15:NO)、残りの振動刺激装置による振動刺激の付与を行うために、制御ステップをステップS12に移行させる。また、カウンタの値nが8より大きいと判断した場合(S15:YES)、本フローチャートによる制御を終了する。
このように、本実施の形態では、周方向に順次タイミングをずらして振動刺激を付与することにより、実際の動きを伴わずとも手首を回すような疑似的な運動の経験が可能となる。また、振動刺激装置の配置及び刺激付与のタイミングを調整することにより、より複雑な運動を患者に経験させることも可能である。
なお、本実施の形態では、8つの振動刺激装置21〜28による刺激付与を一順で停止する構成としたが、所定回数だけ又は所定期間だけ継続して振動刺激を与える構成としてもよいことは勿論のことである。
実施の形態5.
上述した装置を用いることにより、被験者が想像した通りに上肢又は下肢を動かすことができるか否かの定量的な評価が可能となる。
図9は評価テストの一例を説明する説明図である。評価テストは、5秒間の休止期間の後、55秒間だけ手首伸筋に振動刺激を付与する。振動刺激を付与している間、屈曲運動をイメージしていない期間(期間1及び期間3)に被験者が感じた手首の屈曲角度と、屈曲運動をイメージしている期間(期間2)に被験者が感じた手首の屈曲角度とを計測し、2つの屈曲角度の比を算出する。
図10はテスト結果を説明するグラフである。グラフの縦軸は、上述のようにして算出した屈曲角度の比(期間2の屈曲角度/(期間1及び3の平均屈曲角度))を表し、横軸はCMIテストのスコアを表している。CMIテストは、一人称的運動イメージ能力をテストする手法として従来より知られているものである。CMIテストでは、例えば、「足先を閉じて気を付けの姿勢をとりなさい」、「右足を前に50cm出しなさい」、「上体を左へ90度ねじりなさい」といった教示を被験者に15問与え、全ての教示を与えた後に、被験者に最終的な姿勢を演技させるテストであり、各問の姿勢が最終的な姿勢に含まれているか否かによりスコアを付けるものである。
図10に示した結果は、CMIテストのスコアが高い被験者程、屈曲運動のイメージが錯覚運動に与える影響が大きいことを示している。このことから、一人称的運動イメージが明瞭な人ほど、その運動イメージが運動経験に与える影響は大きく、より現実の運動に近いリアルな経験をすることができると結論付けられる。すなわち、運動イメージがどの程度の影響を運動錯覚に及ぼしたかを評価することにより、個人の運動イメージ能力を客観的に評価することができる。
本実施の形態に係るリハビリテーション支援装置の構成を説明する模式図である。 手首伸筋の腱に振動刺激を付与した際の作用を説明する説明図である。 fMRIによる測定結果を示す模式図である。 振動刺激の周波数と運動錯覚の度合いとの関係を示すグラフである。 実施の形態2に係るリハビリテーション支援装置の構成を説明する模式図である。 実施の形態3に係るリハビリテーション支援装置の構成を説明する模式図である。 実施の形態4に係るリハビリテーション支援装置の構成を説明する模式図である。 制御装置による振動刺激装置の制御手順を示すフローチャートである。 評価テストの一例を説明する説明図である。 テスト結果を説明するグラフである。
符号の説明
1 拘束具
2A,2B 振動刺激装置
3A,3B エアバック
20 制御装置
30 駆動源

Claims (5)

  1. 運動効果器の運動機能が低下した患者に対するリハビリテーションを支援する装置において、
    運動機能が低下した運動効果器の動きを拘束する拘束具と、
    該拘束具により拘束された運動効果器の骨格筋を構成する腱に対して振動刺激を付与する刺激付与手段と、
    前記骨格筋の収縮又は伸張により運動効果器が動くべき方向に圧力を加える圧力印加手段と
    を備えることを特徴とするリハビリテーション支援装置。
  2. 前記刺激付与手段を複数備え、各刺激付与手段により振動刺激を付与するタイミングを制御する制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のリハビリテーション支援装置。
  3. 前記運動効果器は、上肢又は下肢であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のリハビリテーション支援装置。
  4. 運動効果器の運動に対する感覚を生成させる装置であって、
    運動効果器の動きを拘束する拘束具と、
    該拘束具により拘束された運動効果器の骨格筋を構成する腱に対して振動刺激を付与する刺激付与手段と
    前記骨格筋の収縮又は伸張により運動効果器が動くべき方向に圧力を加える圧力印加手段と
    を備えることを特徴とする運動感覚生成装置。
  5. 前記運動効果器は、上肢又は下肢であることを特徴とする請求項4に記載の運動感覚生成装置。
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