JP5058312B2 - 抗不安薬のスクリーニング方法及び効果評価法 - Google Patents

抗不安薬のスクリーニング方法及び効果評価法 Download PDF

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Description

本発明は、抗不安薬のスクリーニング方法及び効果評価方法に関する。具体的には、コモンマーモセットの鳴き声を指標とした、抗不安薬のスクリーニング方法及び効果評価方法に関する。
現在、医薬品の開発において、その薬効を評価するためには、実験動物によるスクリーニングテストが不可欠である(特許文献1及び2)。抗不安薬のスクリーニングテストでは、明確な指標を持ち、臨床効果を有する薬物がその指標に対して有効となる感受性の高さが求められる。しかしながら、不安を客観的に評価することは困難であり、そのため、抗不安薬の治療効果の評価やその薬剤のスクリーニング方法は未だ確立していない。
ラットなどのげっ歯類を対象にして、抗不安効果をもつような薬物の効果を測定する方法が報告されている(非特許文献1)。しかし、当該方法では、不安障害に関係する臨床的な特徴をうまくモデル化できていないという問題が指摘されていた。
霊長類は、ヒトに近い生理反応や行動反応が観察可能なため、恐怖などの情動の研究に有用であることが知られている(非特許文献2)。現在までに、霊長類としてコモンマーモセットを用いた抗不安薬の効果についての研究が行われている(非特許文献3及び4)。しかし、当該文献に記載されているような行動観察に基づく方法では、個体差変動が大きく、かつ当該行動が不安のために生じたものであるのか分からないため、客観的に薬効効果を判断することができないという問題があった。
特許文献3には、犬の発声を利用したスクリーニング方法が開示されている。しかし、その発声は1種類の犬吠としてしか定義されておらず、その発声が正確に不安の情動を反映したものかについて分からないため、客観的に薬効効果を判断することができない。さらに、研究候補の選択のために6週間のスクリーニング期間を設ける必要があり、長い期間を要するという時間的な問題もあった。また、当該スクリーニング方法では、分離不安の症状を示した犬を用いる必要があり、入手が容易でないという問題もあった。
特許文献4には、霊長類であるマーモセットを用いた社会性情動表現の定量化方法が開示されている。しかし、当該方法では、実験動物の動きや視界方向を常に観察しなければならず、またそのために視線検出装置や眼球運動解析装置などの大掛かりな装置を必要とするという問題があった。
特開2006-328057号公報 特表2006-513405号公報 特表2005-504029号公報 特開2008-18066号公報
Prut, L. Belzung, C., 2003. The open field as a paradigm to measure the effects of drugs on anxiety-like behaviors: a review. Eur. J. Pharmacol., 463, 3-33. Barros, M., Tomaz, C., 2002. Non-human primate models for investigating fear and anxiety. Neurosci Biobehav Rev. 26, 187-201. G. J. CAREY, B. COSTALL, A. M. DOMENEY, D. N. C. JONES and R. J. NAYLOR, Behavioural Effects of Anxiogenic Agents in the Common Marmoset. Pharmacology Biochemistry and Behavior, Vol. 42, pp.143-153, 1992. Cagni, P., Goncalves, I., Jr., Ziller, F., Emile, N., Barros, M., 2009. Humans and natural predators induce different fear/anxiety reactions and response pattern to diazepam in marmoset monkeys. Pharmacol Biochem Behav. 93, 134-40. Bruna Martins Bezarra, Antonio Souto, Structure and Usage of the Vocal Repertoire of Callithrix jacchus. Int. J. Primatol., 2008, 29:671-701.
上記で示したように、実験動物では、偶然的及び偶発的要素が大きく不安を客観的に評価することは難しい。また、ヒトでは様々なバイアスが掛かり、かつ主観的要素が強いために不安を客観的に定量、評価することは困難である。そのような主観的要素等が入るスクリーニング方法は、個体差が大きく、抗不安薬の候補物質に対して抗不安効果があるか否かを正確に判断することはできない。そのため、抗不安薬のスクリーニング及び効果を評価する方法は確立しておらず、現在もなお、抗不安薬の効果を客観的に評価する方法が求められている。
本発明者らは、上記問題に鑑み、抗不安薬の効果を客観的に評価する方法を確立するための研究を行った。不安の客観的評価のために、コモンマーモセットの鳴き声に着目した。コモンマーモセットは、13種類の鳴き声を使い分けることにより、他者とコミュニケーションをとることが知られている(非特許文献5)。コモンマーモセットに不安感が生じるようにストレスを与えたとき、共通してある鳴き声を発することを発見した。その鳴き声のソノグラムを解析した結果、当該鳴き声は、今までに知られていなかったものであり、13種類の鳴き声と大きく異なるものであった。
本発明者らは、そのコモンマーモセットが不安に感じたときに発する鳴き声をツイギー(Twiggy)と命名した。ツイギーはコモンマーモセットが不安に感じたときに例外なく発する鳴き声であり、コモンマーモセットが不安に感じていないときはツイギーを発しないかまたその発声回数は減少する。よって、鳴き声ツイギーを指標とすることにより、不安を客観的に評価することができる。
従って、本発明は、コモンマーモセットが不安を感じた時に発する鳴き声ツイギーを指標とする抗不安薬のスクリーニング方法及び効果を評価する方法を提供する。当該方法は、抗不安薬の候補物質をコモンマーモセットに投与し、ストレスを与え、ツイギーの発声回数をカウントする工程を含む。より具体的には、本発明は、抗不安薬のスクリーニング方法であって、当該方法は:
(1)コモンマーモセットに不安誘発薬剤を投与し、ストレスを与え、ツイギーの発声回数をカウントする工程;
(2)コモンマーモセットに抗不安薬の候補物質を投与し、その後、不安誘発薬剤を投与し、ストレスを与え、ツイギーの発声回数をカウントする工程;及び
(3)上記工程(1)及び(2)で得られたツイギーの発声回数を比較する工程;
を含む。工程(2)のツイギーの発声回数が工程(1)のものと比べて減少することが、当該候補物質が抗不安効果を有することを示す。
当該不安を感じた時の鳴き声ツイギーは、図1のソノグラムを有する。また、その特徴は(a) 発声開始後約0.05〜約0.1秒間で、約8kHz〜約15kHzに現れる周波数帯域の音から約5kHz〜約15kHzの周波数帯域の音へと変化する音響特性を有し、その周波数帯域の音が変化後約0.3〜約0.5秒間持続する音;及び(b) (a)が発声開始された約0.1〜約0.2秒後に発声され、約3kHzの周波数で約0.2〜約0.4秒間持続する音からなることである。当該音の強度は、(a)>(b)の順に弱くなる。コモンマーモセットの鳴き声がツイギーか否かを判断するにあたり、図1のソノグラム又はこれらの特徴を利用することができる。
本発明により客観的に抗不安薬の効果を判定することができ、新規の抗不安作用を有する化学物質のスクリーニングを可能にする。本発明のスクリーニング方法は、ツイギーという明確な指標を用いるものであり、そのツイギーはコモンマーモセットが不安に感じたときに例外なく発するものである。従って、その指標は主観的要素や偶発的、偶然的要素は含まず、鳴き声がツイギーか否かのみにより客観的に不安を感じているか否かを判断することができる。さらには、ツイギーの音は他の鳴き声の音と明らかに相違するため、鳴き声がツイギーか否かを容易に判断することができ、結果、抗不安薬の薬効評価も容易に判断できるという利点を有する。
さらに、本願発明のスクリーニング方法は、複数の発声パターンの中から、不安を反映した発声を抽出して分析しており、抗不安薬のスクリーニングに対して妥当性が高いということが言える。さらにまた、本願発明においては、どの個体においても共通してみられる一般的な特性を利用しているため、入手容易であり、特別に被験体となるマーモセットを選別する必要はない。また、スクリーニングをより短時間で行うことができるという利点を有する。
コモンマーモセットが不安を感じた時に発する音声ツイギーのソノグラムを示す。縦軸が周波数(kHz)を表し、横軸が時間(秒)を表す。 本発明のスクリーニング方法の例示的スキームを表す。 実施例2の結果を示すグラフである。図3Aは、分離ストレスを与えた後の5分毎のツイギーの発声回数であり、図3Bは30分間のツイギーの発声回数の合計を表す。
(1. コモンマーモセットの鳴き声)
コモンマーモセットとは、学術名Callithrix jacchusのサルである。ツイギーとは、コモンマーモセットが不安を感じた時の鳴き声であり、その音は図1に示すソノグラムからなる。ソノグラムとは、縦軸に周波数(Hz)及び横軸に経過時間(秒)をとったときの音のパターン形状をいう。ここで0秒は、鳴き声を発した開始時を指す。ツイギーの特徴は、音声が図1に示す2つの成分(a)及び(b)から構成される2層性の音を含むことである:
(a) 発声開始後約0.05〜約0.1秒間で、約8kHz〜約15kHzに現れる周波数帯域の音から約5kHz〜約15kHzの周波数帯域の音へと変化する音響特性を有し、その周波数帯域の音が変化後約0.3〜約0.5秒間持続する音;及び
(b) (a)が発声開始された約0.1〜約0.2秒後に発声され、約3kHzの周波数で約0.2〜約0.4秒間持続する音である。
また、当該音の強度は(b)>(c)の順に弱くなるという特徴を有し得る。
本明細書中において「約」は、当業者が許容できる範囲をいい、例えば、0.1〜10%、0.1〜5%、0.1〜1.0%、又は0.1〜0.5%の変化があることをいう。
音(a)及び(b)の発声開始時間、周波数、周波数帯域、変化が現れる時間、及び/又は持続時間などは、測定装置や個体差などの要因により変動し得る。音(a)は、約8kHz〜約15kHz、約9kHz〜約14kHz、又は約10kHz〜約13kHzに現れる周波数帯域の音から始まる。該周波数帯域の音は、発声開始(すなわち、図1のソノグラムにおいて0秒)から約0.03秒後、約0.04秒後、約0.05秒後、約0.06秒後、約0.07秒後、約0.08秒後、約0.09秒後、又は約0.1秒後に現れる。その後、該周波数帯域の音は、約0.03秒、約0.04秒、約0.05秒、又は約0.06秒間持続する。該周波数帯域の音の幅は、約1kHz、約2kHz、又は約3kHzである。続いて、該周波数帯域の音は、約5kHz〜約15kHz、約5kHz〜約14kHz、約5kHz〜約13kHz、約5kHz〜約12kHz、約5kHz〜約11kHz、又は約5kHz〜約10kHzの周波数帯域の音へと変化する。その持続時間は、約0.3〜約0.5秒、約0.4〜約0.5秒、又は約0.3〜約0.4秒間である。音(a)の最初の約8kHz〜約15kHzに現れる周波数帯域の音は、変化後の周波数帯域の音と連続性を有する。
音(b)は、音(a)の開始後約0.1〜約0.2秒後、約0.15〜約0.2秒後、又は約0.1〜約0.15秒後に現れる。その後、音(b)は、音(a)のように変化はなく、ほぼ一定の周波数帯域の音が持続する。音(b)の周波数は、約2kHz、約3kHz、又は約4kHzである。該周波数の幅は、約0.25kHz、約0.5kHz、約1kHz、又は約2kHzである。当該持続時間は、約0.2〜約0.4秒間、約0.3〜約0.4秒間、又は約0.2〜約0.3秒間である。
本発明者らは、コモンマーモセットが不安を感じたときにツイギーを発するという証拠を、不安惹起薬をコモンマーモセットに投与する実験で確認している。詳細は、本明細書中の実施例1を参照されたい。
コモンマーモセットの鳴き声のソノグラムを測定し、図1と比較することにより、コモンマーモセットが不安を感じているか否かを評価することができる。コモンマーモセットの鳴き声の音のソノグラムが、図1と同一又は実質的に同一の場合、当該コモンマーモセットは不安を感じていると評価することができる。「実質的に同一」とは、雑音や測定装置等によりわずかな違いがあるが、当業者が観察すれば同一であると判断できる範囲をいう。
また、上記に示したように、コモンマーモセットの鳴き声ツイギーは、他の鳴き声と相違する特徴を有する。従って、コモンマーモセットの鳴き声の音が、その特徴を有する場合、当該コモンマーモセットは不安を感じていると評価することができる。具体的には、コモンマーモセットの鳴き声が、図1中に示す(a)及び(b)の音からなる場合、当該コモンマーモセットは不安を感じていると評価することができる。また、コモンマーモセットの鳴き声が、上記(a)及び(b)からなり、その強度が(a)>(b)の順に弱い場合、当該コモンマーモセットは不安を感じていると評価することができる。
ツイギーとその他の鳴き声のデータを表1に示す。本発明者らは、リニアPCMレコーダーPCM-D1(Sony)で鳴き声を記録し、SASLab proレコーダーを用いてその鳴き声を解析している。当業者であれば、使用する機器、人的要因、及び/又は環境的要因などにより多少の数値の変化があることを理解するであろう。表1に示す持続時間などの数値から、ツイギーと他の音声とを容易に区別することができる。
Figure 0005058312
表中、ツイギー(Twiggy)は、本発明者らが発見した、コモンマーモセットが不安に感じた時に発する鳴き声である。また、フィー(Phee)、エッグ(Egg)、及びチック(Tsik)は、従来から知られているコモンマーモセットの鳴き声である。表中の数値は以下の意味を有する:
持続時間(Duration):音声の長さ(秒);
最大振幅までの潜時(Distance start to max):音声の始まりから一番大きな振幅までの潜時(秒);
音声要素数(Number of Elements):一つづきの音声のなかの文節数;
最高周波数(peak frequency(max_entire)):全体の中で一番高い周波数(kHz);
最大振幅時の周波数(peak freq (max)):音声中で一番大きな振幅で発声されたときの周波数(kHz);
発声開始時の周波数(peak freq (start)):音声の始まりのときの周波数(kHz);
発声終了時の周波数(peak freq (end)):音声が終わるときの周波数(kHz)。
上記の持続時間などの指標は、コモンマーモセットの鳴き声を区別するために一般に用いられるものである。これらの指標を用いて、ツイギーと他の鳴き声とを容易に区別することができる。
表1中の各値は、音声測定装置SASLab Pro (Avisoft社)を用いて測定することができる。測定時には、該装置のAutomatic Parameter Measurementsという機能を使用することができる。Duration of elementで「音声の長さ」、Distance from start to maxで、「音声の始まりから一番大きな振幅までの潜時」、Number of elementsで「一つづきの音声のなかの文節数」、Max frequencyで「全体の中で一番高い周波数」、Peak frequency(start)で「音声の始まりときの周波数」、Peak frequency(end)で「音声が終わるときの周波数」を解析することができる。Automatic Parameter Measurements setupにおいて以上のパラメーターを指定することで各音声の数値を解析することができる。
コモンマーモセットは、不安に感じるほど、ツイギーの発声回数が増加する。不安に感じたときに発する回数は、ストレスを与えた後から約5分間で約50〜約200回、約100〜180回、約140〜150回である。時間が経つにつれ当該回数は徐々に減少する。5分から10分間では、約50〜約100回、約60〜約80回である。10分から15分間では、約20〜約50回、約30〜約40回である。15分から20分以降では、約10回程度である。ストレスを与えた後から30分間での合計回数は、約100回〜300回、約150〜250回、約200回である。不安に感じていないときは、ツイギーを全く鳴かないか又は30分間の合計で数回程度である。これらの回数を指標として、現在不安に駆られているか又は不安は解消されたかを判定することができる。
(2. 本発明のスクリーニング方法)
コモンマーモセットの鳴き声ツイギーを指標とする、本発明の抗不安薬のスクリーニング方法は、今までにない全く新しい手法である。図1及び表1に示したようにコモンマーモセットが不安を感じた時に発する鳴き声ツイギーは、他の時に発する鳴き声と明らかに相違する。また、不安に感じるほど、その発声回数は増加する。従って、抗不安薬の候補物質の投与前後でツイギーの発声回数の増減を比較することにより、当該候補物質が抗不安効果を有するかどうかを客観的に容易に判断することができる。
本発明のスクリーニング方法の例示的スキームを図2に示す。当該スキームは一例であり、当業者であれば、鳴き声ツイギーを指標とした抗不安薬の様々なスクリーニング方法を想定できるであろう。
図2において、本発明のスクリーニング方法は、以下の3つの工程を含む:
(1)コモンマーモセットに不安誘発薬剤を投与し、ストレスを与え、ツイギーの発声回数をカウントする工程;
(2)コモンマーモセットに抗不安薬の候補物質を投与し、その後、不安誘発薬剤を投与し、ストレスを与え、ツイギーの発声回数をカウントする工程;
(3)工程(1)及び(2)におけるツイギーの発声回数を比較して、抗不安効果を判定する工程;
である。
上記工程(1)及び(2)は、それぞれ、1日あたり1回〜5回、1日あたり1回〜2回、又は1日1回行うことができる。また、それを2〜5日、3〜4日、又は4日間繰り返すことができる。1日1回を4日間繰り返すことが好ましい。ツイギーを鳴かなくなるまで繰り返してもよい。
(2.1 コモンマーモセット)
上記工程(1)及び(2)において、コモンマーモセットは、同一個体であってもよく、又は別個体であってもよい。個体差実験のために、複数のコモンマーモセットを用いることが好ましい。2匹、3匹、5匹、10匹、又は20匹のコモンマーモセットを用いることができる。複数のコモンマーモセットを用いる場合、工程(1)を行うグループと工程(2)を行うグループとに分けることができる。また、複数のコモンマーモセットそれぞれについて工程(1)及び工程(2)を行ってもよい。
本発明のスクリーニング方法において、コモンマーモセットは、予めグループで、例えば家族とともに飼育させておくことが好ましい。下記に示すストレス、特に分離ストレスに慣れさせないようにするためである。例えば、同一の部屋で、複数のコモンマーモセットを1匹ずつ個々の檻の中で飼育することができる。または、複数のコモンマーモセットを1つの檻の中で飼育してもよい。ストレスを与える前にコモンマーモセットを安心させるため、コモンマーモセットの視界内に他のコモンマーモセットがいる状態で飼育することが好ましい。飼育期間は、実験開始前1日、2日、3日、1週間、2週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、半年、1年、又はそれ以上とすることができる。飼育方法は、当業者に公知の方法であってよい。
(2.2 不安誘発薬剤)
不安誘発薬剤という用語は、不安を誘発する薬剤を意味する。そのような薬剤は当業者に公知である。具体的には、メタフェタミン(MAP)などがあるが、特に制限されない。不安誘発薬剤の投与は、当業者に一般に知られている方法、例えば、経口、非経口、静脈、経皮、筋肉内、直腸、舌下、粘膜、経鼻、又は他の手段により行うことができる。注射器等の機器を使用してもよい。
不安誘発薬剤の投与量及び投与回数は、薬剤の種類、与えるストレスの種類、コモンマーモセットの年齢又は性別など様々な要因により変更することができる。当業者であれば、容易にその投与量及び投与回数を定めることができるであろう。投与量は、好ましくは、1mg/kg〜2mg/kg、3mg/kg〜5mg/kg、又は6mg/kg〜10mg/kgであり、最も好ましくは1mg/kg〜2mg/kgである。不安誘発薬剤としてメタフェタミンを投与する場合、その投与量は、1mg/kg〜2mg/kgであることが好ましい。投与回数は、好ましくは、1回である。定めた投与量を、2回、3回、5回、又は10回の分割量で複数回に渡って投与してもよい。分割量で投与する場合、その投与間隔は、10分、30分、1時間、2時間、又は6時間とすることができる。
不安誘発薬剤の投与は、ストレスを与える直前、10分前、30分前、1時間前、2時間前、又は6時間前に行うことができる。不安誘発薬剤の投与の方法、量、及び時間は、工程(1)及び(2)において同じであることが好ましい。工程(2)においては、不安誘発薬剤の投与は、抗不安薬の候補物質の投与の直後、10分後、30分後、1時間後、2時間後、又は6時間後に行うことができる。
(2.3 ストレス)
ストレスは、分離ストレス、物理的ストレス、環境的ストレス、肉体的ストレス、及び精神的ストレスなどがある。本発明のスクリーニング方法において、ストレスは、コモンマーモセットに不安感を与えることを目的としているため、その目的を達成できるものであれば特に制限はない。
分離ストレスとは、単独で隔離することをいう。例えば、あらかじめグループ(家族内など)で飼育しておき、そのうちの一匹を当該グループから単独で隔離することにより分離ストレスを与えることができる。隔離方法には、別の部屋に移す方法などがある。ヒトを含めコモンマーモセットの視界から他の動物を完全に見えなくさせることが好ましい。工程(1)において与えるストレスは、工程(2)と同じとすることができる。本発明のスクリーニング方法では、分離ストレスを与えることが好ましい。
物理的ストレスとは、例えば、暑さ、寒さ、高気圧、又は低気圧などにより与えられるストレスをいう。環境的ストレスとは、例えば、騒音、照明、又は密閉空間などにより与えられるストレスをいう。肉体的ストレスとは、例えば、病気、又はケガなどにより与えられるストレスをいう。精神的ストレスとは、例えば、天敵の存在により与えられるストレスをいう。天敵の存在は、実物である必要はなく、模型、映像、又は写真等であってもよい。ストレスを与えている時間は、その内容に依存する。例えば、分離ストレスを与える場合、その時間は、5分、10分、20分、30分、1時間、又はツイギーを鳴かなくなるまでとすることができる。
(2.4 発声回数のカウント方法)
ツイギーの発声回数のカウント方法は、ツイギーと他の声音とを区別して、ツイギーの回数をカウントすることである。具体的なカウント方法としては、コモンマーモセットにストレスを与えた後又はストレスを与えている間の複数の鳴き声について各々ソノグラムを測定し、図1と同一又は実質的に同一のソノグラムをカウントすることである。
また、ツイギーは、図1中の(a)及び(b)の音を有することを特徴とするため、当該特徴音を有する鳴き声の回数をカウントしてもよい。さらに、ツイギーは、上記(a)及び(b)の音を有し、かつその強度は(a)>(b)の順に弱いことを特徴とするため、当該特徴音を有する鳴き声の回数をカウントしてもよい。
さらに、ツイギーとその他の鳴き声とについて区別する場合、上記の表1のデータを利用することができる。例えば、表1を参照して、音声の長さ(Duration)が0.37±0.06秒、音声の始まりから一番大きな振幅までの潜時(Distance start to max)が0.02±0.03秒、一つづきの音声のなかの文節数(Number of Element)が1.96±0.83、全体の中で一番高い周波数(peak freq (max_entire))が12.37±1.22kHz、音声中で一番大きな振幅で発声されたときの周波数(peak freq (max))が10.73±1.60kHz、音声の始まりのときの周波数(peak freq (start))が9.94±1.91 kHz、及び音声が終わるときの周波数(peak freq (end))が3.76±1.89kHzである鳴き声をツイギーとすることができ、そのような数値を示す鳴き声の回数をカウントしてもよい。さらにまた、ツイギーの鳴き声は、実際に耳で聞いた音で容易に他と区別することができるので、ツイギーの音に慣れたヒトの耳によりその回数をカウントしてもよい。図1、特徴音(a)と(b)、及び表1のデータ全てを用いて、ツイギーの音と他の鳴き声の音とを区別してもよい。
ツイギーの発声回数をカウントするために、コモンマーモセットの鳴き声を録音することができる。録音には、様々なレコーダーを用いることができる。例えば、リニアPCMレコーダーPCM-D1(Sony)などを用いることができる。録音時間は、10分、20分、30分、1時間、又はそれ以上、或いはツイギーの発声がやむまでとすることができる。ツイギーの発声がやむまでとした場合、その時間を、本発明のスクリーニング方法の指標としてもよい。
ツイギーの発声回数をカウントするために、様々な装置を使用することができる。当該装置は、音の周波数を計測できるものであれば特に制限はない。例えば、SASLab proレコーダー(Avisoft)などがある。具体的には、鳴き声を録音し、SASLab proレコーダー(Avisoft)を用いてツイギーの発声回数をカウントすることができる。
(2.5 抗不安薬の候補物質)
抗不安薬の候補物質とは、不安効果を抑制する可能性のある物質をいう。本発明のスクリーニング方法により、当該候補物質が抗不安効果を有するかどうかを評価することができる。抗不安薬の候補物質の例には、ベンゾジアゼピン系物質などがある。具体的には、ジアゼパム(Diazepam)、及びブスピロンなどである。抗不安薬の候補物質の投与は、当業者に一般に知られている方法、例えば、経口、非経口、静脈、経皮、筋肉内、直腸、舌下、粘膜、経鼻、又は他の手段により行うことができる。注射器等の機器を使用してもよい。抗不安薬の候補物質の投与量は、薬剤の種類、与えるストレスの種類、コモンマーモセットの年齢又は性別など様々な要因により変更することができる。好ましくは、当該投与量は、1mg/kg〜2mg/kg、3mg/kg〜5mg/kg、又は6mg/kg〜10mg/kgであり、最も好ましくは1mg/kg〜2mg/kgである。工程(2)において、抗不安薬の候補物質の投与は、不安誘発薬剤の投与又はストレスを与える直前、10分前、30分前、1時間前、2時間前、又は6時間前に行うことができる。不安誘発薬剤の投与と同様に、複数回に渡って、抗不安薬の候補物質を投与してもよい。工程(2)において抗不安薬の候補物質を投与するのに対して、工程(1)において生理食塩水などを投与してもよい。この場合の投与量、投与時間、及び回数等は上記と同じである。
工程(2)において、抗不安薬の候補物質の投与と不安誘発薬剤の投与とは順序が逆であってもよい。すなわち、不安誘発薬剤の投与後に、抗不安薬の候補物質を投与することができる。この場合、不安誘発薬剤の投与は、抗不安薬の候補物質の投与の直前、10分前、30分前、1時間前、2時間前、又は6時間前に行うことができる。また、不安誘発薬剤と抗不安薬の候補物質とは、同時に投与してもよい。
(2.6 ツイギーの発声回数の比較)
上記工程(1)におけるツイギーの発声回数と比較して、工程(2)におけるツイギーの発声回数が減少した場合、その候補物質は、抗不安効果を有すると判定することができる。例えば、ストレスを与えた後から約5分間のツイギーの合計発声回数において、工程(1)で約50〜約200回、約100〜約180回、又は約140〜約150回から、工程(2)で0回、0回〜約1回、0回〜約5回、0回〜約10回、又は0回〜約20回への減少を、抗不安効果を有すると判定することができる。また、例えば、ストレスを与えた後から約30分間のツイギーの合計発声回数において、工程(1)で約100回〜300回、約150〜250回、又は約200回から、工程(2)で0回、0回〜約1回、0回〜約5回、0回〜約10回、0回〜約20回、又は0回〜約50回への減少を、抗不安効果を有すると判定することができる。さらに、工程(2)の合計回数が、工程(1)の合計回数の約1/2、約1/3、約1/4、約1/5、又は約1/10の場合に、抗不安効果を有すると判定してもよい。コモンマーモセットは不安に感じたときに必ずツイギーを発声する。従って、工程(1)でのツイギーの発声回数を測定せず、工程(2)においてツイギーの発声回数が0回の場合に、抗不安効果を有すると判定することもできる。
(3. 本発明のスクリーニング用装置)
本発明は、ツイギーの鳴き声を識別し、かつその回数をカウントする装置を提供する。当該装置は、コモンマーモセットの鳴き声が図1のソノグラムと同一又は実質的に同一のときに、それをカウントすることができるものである。また、当該装置は、コモンマーモセットの鳴き声が、図1中に示す(a)及び(b)の音からなるときに、それをカウントすることができるものである。さらに、当該装置は、コモンマーモセットの鳴き声が、上記(a)及び(b)の音からなり、その強度が(a)>(b)のときに、それをカウントすることができるものである。当該装置は、コモンマーモセットの鳴き声が表1のデータと同一又は実質的に同一のときに、それをカウントすることができるものであってもよい。
(4. 本発明のスクリーニング用キット)
本発明は、上記スクリーニング方法を行うためのキットを提供する。当該キットは、不安誘発薬剤、抗不安薬の候補物質、投与のための機器、ツイギーの発声回数をカウントするための装置、及び取扱指示書を含む。投与のための機器は注射器等を含む。ツイギーの発声回数をカウントするための装置は、上記の「本発明のスクリーニング用装置」とすることができる。
以下に本発明の例示的実施例を記載する。当該実施例は、本発明の特許請求の範囲に関する理解を深めるために記載しているものであり、本発明の特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書に記載の特許請求の範囲を逸脱しない範囲において、本発明の主題を達成し得る様々な態様、修飾、及び変更が可能であることは、当業者に容易に理解されるであろう。
(実施例1)
分離ストレスに十分に慣れさせ、ツイギーを発声しないことを確認したマーモセットに、不安惹起薬(FG-7142:ベンゾジアゼピンレセプターのインバースアゴニスト)を投与した。その結果、20〜30回程度のツイギーを発声した。このことから、ツイギーが不安を反映した鳴き声であることが示された。
(実施例2)
実験室の檻の中で家族とともに飼育していた2匹のコモンマーモセット(1.5歳)に、不安誘発薬剤メタンフェタミン(MAP)(2mg/kg)を注射した。その後、それらのコモンマーモセットを檻から出し、分離ストレスを与えるようにそれぞれを単独で隔離した。隔離後に、コモンマーモセットは鳴き声を発した。その鳴き声をリニアPCMレコーダーPCM-D1を用いて30分間録音した。録音した音声から、ツイギーの鳴く回数をSASLab proレコーダー(Avisoft)を用いた解析データからカウントした。以上を1日1回、4日間繰り返した。4日目にはツイギーを鳴かないことを確認した。
上記実験を行ったコモンマーモセットのうちの一方に、抗不安作用があると思われるベンゾジアゼピン(ジアゼパム)(75μg/kg)を注射した。他方のコモンマーモセットに生理食塩水(0.1ml)を注射した。30分後に各コモンマーモセットに不安誘発薬剤メタンフェタミン(MAP)(2mg/kg)を投与し、それぞれ単独で隔離した。ここで、ベンゾジアゼピンを投与したコモンマーモセット及び生理食塩水を投与したコモンマーモセットを、それぞれ、「ジアゼパム+MAP」及び「MAP」と記載する。それぞれの鳴き声をリニアPCMレコーダーPCM-D1を用いて30分間録音した。上記と同じように、録音した音声から、ツイギーの鳴く回数をSASLab proレコーダー(Avisoft)を用いた解析データからカウントした。
(結果)
ツイギーの発声回数についての結果を図3Aに示す。縦軸はツイギーの鳴く回数(5分毎)、及び横軸は隔離後からの経過時間(分)である。MAPでは、隔離後最初の5分間で、約160回であり、その後、時間とともに減少し、25〜30分後には数回程度であった。一方、ジアゼパム+MAPでは、隔離してもツイギーの発声回数は0回であり、その後も変化はなかった。
30分間の合計発声回数の結果を図3Bに示す。MAPでは、約100回〜約300回であるのに対し、ジアゼパム+MAPでは、0回であった。また、この結果は、個体差においても確認された。
これらの結果は、ベンゾジアゼピンが強い抗不安効果があることを示している。
本発明によって抗不安作用を有する可能性がある化学物質をスクリーニング及び効果の評価を客観的に行うことができ、抗不安薬の前臨床開発に利用可能である。

Claims (8)

  1. 抗不安薬のスクリーニング方法であって、
    抗不安薬の候補物質をコモンマーモセットに投与し、ストレスを与え、コモンマーモセットが不安を感じた時の鳴き声の発声回数をカウントする工程を含み、
    当該不安を感じた時の鳴き声が、(a) 発声開始後約0.05〜約0.1秒間で、約8kHz〜約15kHzに現れる周波数帯域の音から約5kHz〜約15kHzの周波数帯域の音へと変化する音響特性を有し、その周波数帯域の音が変化後約0.3〜約0.5秒間持続する音;及び(b) 音(a)が発声開始された約0.1〜約0.2秒後に発声され、約3kHzの周波数で約0.2〜約0.4秒間持続する音からなる、前記スクリーニング方法。
  2. 抗不安薬のスクリーニング方法であって:
    (1)コモンマーモセットに不安誘発薬剤を投与し、ストレスを与え、コモンマーモセットが不安を感じた時の鳴き声の発声回数をカウントする工程;
    (2)コモンマーモセットに抗不安薬の候補物質を投与し、その後、不安誘発薬剤を投与し、ストレスを与え、コモンマーモセットが不安を感じた時の鳴き声の発声回数をカウントする工程;及び
    (3)上記工程(1)及び(2)で得られた、コモンマーモセットが不安を感じた時の鳴き声の発声回数を比較する工程;
    を含み、
    当該不安を感じた時の鳴き声が、(a) 発声開始後約0.05〜約0.1秒間で、約8kHz〜約15kHzに現れる周波数帯域の音から約5kHz〜約15kHzの周波数帯域の音へと変化する音響特性を有し、その周波数帯域の音が変化後約0.3〜約0.5秒間持続する音;及び(b) 音(a)が発声開始された約0.1〜約0.2秒後に発声され、約3kHzの周波数で約0.2〜約0.4秒間持続する音からなり、
    工程(1)と比べて工程(2)の発声回数の減少が、当該候補物質が抗不安効果を有することを示す、前記スクリーニング方法。
  3. 前記不安誘発薬剤がメタフェタミンである、請求項2記載のスクリーニング方法。
  4. 前記発声回数の減少が、前記ストレスを与えた後から5分間において、工程(1)で約50〜約200回から、工程(2)で0回〜約10回への減少である、請求項2又は3記載のスクリーニング方法。
  5. 前記発声回数の減少が、前記ストレスを与えた後から30分間において、工程(1)で約100回〜約300回から、工程(2)で0回〜約10回への減少である、請求項2又は3記載のスクリーニング方法。
  6. 前記不安を感じた時の鳴き声が、(a) 発声開始後約0.05〜約0.1秒間で、約8kHz〜約15kHzに現れる周波数帯域の音から約5kHz〜約15kHzの周波数帯域の音へと変化する音響特性を有し、その周波数帯域の音が変化後約0.3〜約0.5秒間持続する音;及び(b) 音(a)が発声開始された約0.1〜約0.2秒後に発声され、約3kHzの周波数で約0.2〜約0.4秒間持続する音からなり、それらの強度が(a)>(b)の順に弱くなる、請求項1〜5のいずれか1項記載のスクリーニング方法。
  7. 前記不安を感じた時の鳴き声が、音声の長さ0.37±0.06秒、音声の始まりから一番大きな振幅までの潜時0.02±0.03秒、一つづきの音声のなかの文節数1.96±0.83、全体の中で一番高い周波数12.37±1.22kHz、音声中で一番大きな振幅で発声されたときの周波数10.73±1.60kHz、音声の始まりのときの周波数9.94±1.91 kHz、及び音声が終わるときの周波数3.76±1.89kHzである、請求項1〜6のいずれか1項記載のスクリーニング方法。
  8. 前記ストレスが分離ストレスである、請求項1〜のいずれか1項記載のスクリーニング方法。
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