JP5055953B2 - 情報処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理装置に係り、特に、装置の処理動作を複数のグループに分けて管理する処理に関する。
情報処理装置は、制御部と所望の動作を行う複数の処理部とを有し、制御部は、それらの処理部に優先度を付し、その優先度に従って動作させ、また、画像表示部及びキーボードからなる入力部を含む入出力部を使用させる権利を与える制御処理が知られている。この権利が与えられることにより、処理部は、入力部からの入力に応じた処理をし、その処理に従った表示を出力部にすることができる。
ソフトウェアによって実装された情報処理装置においては、制御部は、オペレーティングシステムのタスク管理機能及びリソース管理機能であり、処理部は、各種のアプリケーションプログラムによるタスクである。
複数の処理部が同時に動く場合、特に画像表示リソースを処理部に割り当てる制御機能及び入力リソースを処理部に割り当てる制御機能には念入りな処理が必須である。なぜなら、画像表示部に表示された画像は使用者によって直接視認されるので、乱れた表示は装置の使い心地に大きな悪影響を与えるからである。そして、キーボードを介して入力された指示が適切な処理部に割り当てられることは、処理部の正常な動作に必須だからである。
そこで、画像表示部と入力部とを有する情報処理装置は、画像表示部を使用させる処理部の切り替えに際して、表示が途切れないこと及び無用な表示が行われないことを満たす制御を行う画像表示リソース制御機能を有し、更に、適切な処理部に入力された指示を通知する入力リソース制御機能を有する。
この制御の一例は、各処理部に画像処理部の表示画面の一部または全部からなるウィンドウと呼ばれる区画を割り当て、複数のウィンドウが表示画面の同じ位置を占める場合、最前面にあるとされたウィンドウが表示される制御である。そして、情報処理装置は、複数のウィンドウの中の1つのウィンドウであって、使用者によって選択されたウィンドウが割り当てられた処理部に入力リソースを割り当てる。この制御機能は、ウィンドウシステムと呼ばれている。
一方、異なる制御部の制御の元で動作する、即ち、複数のグループに分けられる処理部の動作が1台の情報処理装置で必要となり、それらの処理部を1台の装置に統合して用いることが望まれることがある。異なる制御部は、異なるウィンドウシステムを有することが多く、ある処理部が動作する際、その処理部を制御する制御部のウィンドウシステムを併せて動作させる処理が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−161861号公報(第2頁、図1)
しかしながら、上述した特許文献1に開示されている方法では、入力リソースは、1つのグループに属する処理部に割り当てられ、異なるグループに属する処理部に割り当てる制御ができない問題点があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、装置の処理動作を複数のグループに分けて管理する場合に、異なるグループに属する処理部に入力リソースを割り当てる制御ができる情報処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、入力手段と、表示手段と、複数の処理部を含む第一の処理部の管理を行う第一の処理管理手段と、複数の処理部を含む第二の処理部の管理を行う第二の処理管理手段と、前記第一の処理管理手段と前記第二の処理管理手段とを制御する総合制御手段と、を有し、前記総合制御手段は、前記入力手段から操作指示を受けたとき、前記第一の処理管理手段と前記第二の処理管理手段のうち、高い優先度が付された方へ、前記操作指示を受け付ける権利と前記表示手段に係る制御を行う権利とを委ね、前記第一の処理部の動作状態を制御する第一の制御手段は、前記第二の処理管理手段に前記操作指示を受け付ける権利と前記表示手段に係る制御を行う権利とが委ねられているとき、前記第一の処理部に含まれるダミー処理部に前記操作指示を受け付けたことを通知し、前記ダミー処理部は、前記表示手段への表示の権利と前記操作指示とを得れば直ちに動作できる第一の実行可能状態を維持し、且つ、前記表示手段は、前記ダミー処理部が前記第一の実行可能状態に置かれる前の表示を維持することを特徴とする。
本発明によれば、装置の処理動作を複数のグループに分けて管理する場合に、異なるグループに属する処理部に入力リソースを割り当てる制御ができる情報処理装置を提供することができる。
以下に、本発明による情報処理装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る情報処理装置が適用された移動通信端末装置の構成を示すブロック図である。
この移動通信端末装置は、装置全体の制御を行う総合制御部11と、総合動作状況記憶部11aと、基地局(図示せず)との間で電波の送受信を行うアンテナ12aと、通信部12bと、送受信部13と、通話用のスピーカ14aと、通話用のマイクロフォン14bと、通話部14cと、表示部15と、入力装置16と、音声増幅部17と、音声増幅部17によって増幅された信号から音声を発生させるスピーカ17aと、第1の処理管理部21と、第2の処理管理部41とからなる。総合動作状況記憶部11aには、総合動作状況11bが記憶される。
図2は、第1の処理管理部21の詳細な構成を示すブロック図である。第1の処理管理部21は、データ通信機能を直接には処理しない処理部のグループである。そして、第1の処理管理部21の制御を行う第1の制御部22と、第1の動作状況記憶部23と、第1のダミー処理部24と、待ち受け処理部25と、通話処理部26と、アドレス帳処理部27と、アドレス帳記憶部28と、エディタ処理部29と、放送受信処理部30と、コンテンツ再生処理部31と、コンテンツ記憶部32と、アラーム処理部33とからなる。
第1の動作状況記憶部23には、第1の動作状況23aが記憶される。第1のダミー処理部24は、第1のダミー処理部24内に第1の特定キー操作24aを記憶する。アドレス帳記憶部28には、アドレス帳28aが記憶される。アドレス帳28aは、少なくとも氏名と、電話番号と、電子メールアドレスとが関連付けられた情報からなる。コンテンツ記憶部32には、コンテンツ32aが記憶される。コンテンツ32aは、映像及び/または音声からなるコンテンツである。
図3は、第2の処理管理部41の詳細な構成を示すブロック図である。第2の処理管理部41は、データ通信機能を処理する処理部のグループである。そして、第2の処理管理部41の制御を行う第2の制御部42と、第2の動作状況記憶部43と、第2のダミー処理部44と、電子メール処理部45と、ブラウザ処理部46と、PTT(Push-to-Talk)処理部47と、ストリーミング再生処理部48とからなる。第2の動作状況記憶部43には、第2の動作状況43aが記憶される。第2のダミー処理部44は、第2のダミー処理部44内に第2の特定キー操作44aを記憶する。
上記のように構成された、本発明の実施形態に係る情報処理装置の各部の動作を、図1〜図3を参照して説明する。
通信部12bは、アンテナ12aが受信した高周波信号を送受信部13へ出力し、また、送受信部13から出力される高周波信号をアンテナ12aより送信する。
送受信部13は、通信部12bからの高周波信号を増幅、周波数変換及び復調し、それによって得られたディジタル音声信号を通話部14cへ、また、制御信号を総合制御部11に送る。更には、通話部14cから出力されるディジタル音声信号、及び総合制御部11から出力される制御信号を変調、周波数変換及び増幅し、高周波信号を得て、それを通信部12bに送る。
通話部14cは、送受信部13から出力されるディジタル音声信号をアナログ音声信号に変換し、それを増幅してスピーカ14aに送る。また、マイクロフォン14bから出力されるアナログ音声信号を増幅し、それをディジタル音声信号に変換して送受信部13に送信する。
表示部15は、総合制御部11に制御されることで、カーソルを含む文字・数字を含む画像データの表示動作を行い、表示されているデータは、入力装置16からの入力操作や着信信号に応答して総合制御部11からの指示を受けることで切換わる。
入力装置16は、通信相手の電話番号などを指定し、また、トグル式の入力方式によってひらがな文字、アルファベット文字及び記号文字を入力するための数字キーと、カーソル移動キーやスクロールキーを含む複数の機能キーとを含むキーからなる。
そして、入力装置16のキーが押下されると、そのキーの識別子が総合制御部11に通知され、総合制御部11の制御に基づいて、その識別子が通知された第1の処理管理部21内の処理部及び/または第2の処理管理部41内の処理部の処理により、表示部15に文字として表示されたり、キーの押下及び解放に基づく制御が行われたりする。
第1の処理管理部21は、前述の通りの構成であり、通話機能等を処理する処理部のグループであって、第1の処理管理部21の各部の中で制御された処理部が入力装置16のキー操作等に従って動作し、動作の結果を表示部15への画像表示として出力する。
第1の制御部22は、第1の処理管理部21内の処理部の動作状態を制御する。
待ち受け処理部25は、装置の電源が投入された際に起動され、所定の待ち受け画面を表示部15に表示する。なお、起動処理については、後で詳述する。ここで、待ち受け画面は、静止画像であっても良く、動画像であっても良い。
そして、待ち受け処理部25は、入力装置16のキーが操作されると、総合制御部11を経由してそのキーに対応付けられた処理部を起動する。また、基地局から通話着信信号が受信された際に入力装置16の通話キーが操作されると、通話処理部26を起動する。待ち受け処理部25は、装置の電源の切断に至るまで動作を終了しない。
通話処理部26は、通話を行う処理部であり、入力装置16の所定のキーが操作された際、及び、アドレス帳処理部27が動作中にアドレス帳28aに含まれる電話番号が表示され、入力装置16の所定のキーが操作された際に起動され、通信部12b、送受信部13及び通話部14cを起動して、発信処理及び通話処理をさせ、所定の画像を表示部15に表示する。
また、通話処理部26は、送受信部13によって通話着信信号が受信されると総合制御部11によって起動され、通信部12b、送受信部13及び通話部14cを起動して、着信処理及び通話処理をさせ、所定の画像を表示部15に表示する。通話中に入力装置16の所定のキーが操作された際、通話処理部26は、動作を終了する。
アドレス帳処理部27は、アドレス帳28aを管理する処理部であり、入力装置16の所定のキーが操作された際に起動され、アドレス帳記憶部28に記憶されたアドレス帳28aを読み出して表示部15に表示、アドレス帳28aに情報の格納、アドレス帳28aの情報の更新、及び、アドレス帳28aの情報の削除を行う。
また、アドレス帳28aに含まれる電話番号が表示されている際、入力装置16の所定のキーが操作されると、アドレス帳処理部27は、総合制御部11を経由して通話処理部26を起動する。また、アドレス帳28aに含まれる電子メールアドレスが表示されている際、入力装置16の所定のキーが操作されると、総合制御部11を経由して第2の処理管理部41の電子メール処理部45を起動する。アドレス帳処理部27は、入力装置16の所定のキーが操作された際、動作を終了する。
エディタ処理部29は、文字列の編集を行う処理部である。そして、例えば、PTT処理部47からの指示によって、また、入力装置16の所定のキーが操作された場合、起動され、入力装置16の文字を示すキーが操作された場合、そのキーによって識別される文字をエディタ処理部29内に記憶して、表示部15に表示する。
更に、表示部15に表示された文字の中の1文字にカーソル位置を置き、カーソル位置が置かれた文字をその他の文字と異なる表示形態で表示する。ここで、異なる表示形態とは、文字の色が異なる、文字の背景色が異なるなどであるが、これに限るものではない。
また、入力装置16の所定のキー、例えば、上下左右方向の矢印キーが操作された場合、エディタ処理部29は、カーソル位置を上下左右方向に表示されている文字に移動する。そして、入力装置16の文字を示すキーが操作された場合、そのキーによって識別される文字をカーソル位置が置かれた文字の前に追加記憶して、カーソル位置が置かれた文字の前に表示する。更に、入力装置16の所定のキー、例えば、消去キーが操作された場合、エディタ処理部29は、カーソル位置が置かれた文字を削除する。
エディタ処理部29は、起動を指示した処理部に編集された文字列を通知し、更に、起動を指示した処理部からの指示を受けることによって、また、入力装置16の所定のキーが操作された場合、動作を終了する。
放送受信処理部30は、ラジオ放送及び/またはテレビ放送を受信する処理部である。そして、入力装置16の所定のキーが操作された際に起動され、入力装置16の所定のキー操作によって指示された放送局から送信された電波を受信して復調することにより、音声信号及び/または映像信号を作成する。
更に、放送受信処理部30は、作成された音声信号を音声増幅部17を制御して増幅させ、スピーカ17aから音声を発生させる。また、作成された映像信号を表示部15に表示させる。放送受信処理部30は、入力装置16の所定のキーが操作されると動作を終了する。
コンテンツ再生処理部31は、コンテンツ記憶部32に記憶されたコンテンツ32aを、読み出して、再生する処理部である。そして、入力装置16の所定のキーが操作された際に起動され、読み出されたコンテンツ32aは、音声信号及び/または映像信号からなり、コンテンツ再生処理部31は、読み出された音声信号を音声増幅部17を制御して増幅させ、スピーカ17aから音声を発生させる。また、読み出された映像信号を表示部15に表示させる。コンテンツ再生処理部31は、入力装置16の所定のキーが操作されると動作を終了する。
アラーム処理部33は、所定の状況が発生したことを報知する処理部である。そして、所定の状況の発生の際、例えば、装置の各部に電力を供給する蓄電池(図示せず)に蓄えられた電力が所定の値以下になった場合、総合制御部11によって起動され、動作を開始する。そして、アラーム処理部33は、所定の画像を表示部15に表示させ、音声増幅部17を制御して所定の音声をスピーカ17aから発生させる。
第2の処理管理部41は、前述の通りの構成であり、データ通信機能を処理する処理部のグループであって、第2の処理管理部41内の各部の中で制御された処理部が入力装置16のキー操作等に従って動作し、動作の結果を表示部15への画像表示として出力する。
第2の制御部42は、第2の処理管理部41内の処理部の動作状態を制御する。
電子メール処理部45は、電子メールの送信及び受信を行う処理部であり、電子メール処理部45の電子メール送信動作は、入力装置16の所定のキー操作がされた際、及びアドレス帳処理部27が動作中にアドレス帳28aに含まれる電子メールアドレスが表示されて入力装置16の所定のキーが操作された際に起動され、入力装置16の所定のキー操作によって作成された電子メールの標題と本文とを総合制御部11及び送受信部13を経由して送信して、動作を終了する。
また、電子メール処理部45の電子メール受信動作は、送受信部13によって電子メール着信信号が受信されると総合制御部11によって起動され、送受信部13によって受信された電子メールをメールボックス(図示せず)に記憶して、動作を終了する。
ブラウザ処理部46は、ウェブサイトへアクセスする処理部である。即ち、ブラウザ処理部46は、入力装置16の所定のキーが操作された際、総合制御部11によって起動され、ウェブサイトへアクセスする動作を開始する。
ブラウザ処理部46は、続いて、入力装置16のキー操作によってウェブサイトのアドレスを作成し、作成されたアドレスによって識別されるウェブサイトへ総合制御部11及び送受信部13を経由してアクセスし、そのウェブサイトから送信された情報を送受信部13及び総合制御部11を経由して受信して、表示部15に表示する。ブラウザ処理部46は、入力装置16の所定のキーが操作された際、動作を終了する。
PTT処理部47は、PTT通話を行う処理部である。そして、入力装置16のPTT発話キーが押下操作され続けている場合、通信部12b及び送受信部13を起動して、PTTサーバ装置(図示せず)に発話権を要求する。そして、PTTサーバ装置から、その要求に応じて発話権が与えられると、通話部14cを起動して、マイクロフォン14bから入力された音声をPTTサーバ装置に送信させる。
PTT発話キーの押下操作が解放されると、PTT処理部47は、PTTサーバ装置から与えられた発話権を放棄することを、通信部12b及び送受信部13を介してPTTサーバ装置に通知する。そして、通信部12b及び送受信部13によってPTTサーバ装置から送信された音声信号を送信する旨の通知が受信されることを待つ。そして、その通知が受信されると、音声増幅部17を起動して、PTTサーバ装置から送信され、送受信部13によって受信された音声信号をスピーカ17aから発生させる。
また、PTT処理部47は、送受信部13によって通話着信信号が受信された場合、及び電子メール着信信号が受信された場合、総合制御部11に制御されて、PTT発話キーの操作の有無に係らず、発話権を放棄する処理を行う。
ストリーミング再生処理部48は、送受信部13によって受信されたコンテンツをストリーミング再生する処理部である。そして、入力装置16の所定のキーが操作された際に起動され、送受信部13によって受信されたコンテンツは、音声信号及び/または映像信号からなる。
ストリーミング再生処理部48は、受信された音声信号を音声増幅部17を制御して増幅させ、スピーカ17aから音声を発生させる。また、受信された映像信号を表示部15に表示させる。ストリーミング再生処理部48は、入力装置16の所定のキーが操作された際、動作を終了する。
以下、本実施形態に係る移動通信端末装置の、処理部の管理処理、特に、入力装置16の所定のキー操作を処理部に割り当てる動作を説明する。
(処理部の状態及び優先度)
まず、処理部の状態を説明する。第1の処理管理部21に属する処理部(第1のダミー処理部24、待ち受け処理部25、通話処理部26及びアドレス帳処理部27、エディタ処理部29、放送受信処理部30、コンテンツ再生処理部31、アラーム処理部33)と、第2の処理管理部41に属する処理部(第2のダミー処理部44、電子メール処理部45及びブラウザ処理部46、PTT処理部47、ストリーミング再生処理部48)は、第1の実行可能状態(Waiting)、一時停止状態(Suspend)及び終了状態のいずれかの状態にあるように制御される。
ここで、第1の実行可能状態は、表示部15への表示の権利と、入力装置16のキー操作を受け取る権利とを得れば、直ちに動作できる状態である。また、一時停止状態は、表示部15への表示の権利と、入力装置16のキー操作を受け取る権利とを得ても直ちには動作できない状態である。
上記説明に拘らず、放送受信処理部30、コンテンツ再生処理部31、PTT処理部47及びストリーミング再生処理部48は、上記3状態及び第2の実行可能状態(Ready)のいずれかの状態にあるように制御される。
ここで、第2の実行可能状態は、表示部15への表示の権利と、入力装置16のキー操作を受け取る権利とを必要としておらず、かつ、直ちに動作できる状態である。例えば、放送受信処理部30は、入力装置16の所定のキー操作によって一旦動作を開始すれば、その後は、上記2つの権利を必要とせずに動作できるので、第2の実行可能状態にある。なお、放送受信処理部30がテレビ放送を受信する場合、テレビ放送された映像は、表示部15に必ずしも表示される必要がないとする。
コンテンツ再生処理部31及びストリーミング再生処理部48についても、上記放送受信処理部30と同様であって、それぞれコンテンツ記憶部32に記憶されたコンテンツ32aか、送受信部13によって受信されたコンテンツの再生を開始すれば、上記2つの権利を必要とせずに動作できるので、第2の実行可能状態にある。なお、映像は、表示部15に必ずしも表示される必要がないとすることも、上記放送受信処理部30と同様である。
PTT処理部47は、入力装置16のPTT発話キーが押下操作され続けている場合、上記2つの権利を必要とせずに発話権を得る動作、そして発話の動作をできるので、第2の実行可能状態にある。また、PTT発話キーの押下操作が解放される場合、上記2つの権利を必要とせずにPTTサーバ装置から音声信号が送信されることを待つ動作、そして送信された音声信号をスピーカ17aから発生させる動作をできるので、第2の実行可能状態にある。
第1の処理管理部21に属する処理部であって、第1の実行可能状態、第2の実行可能状態または一時停止状態にある処理部には、第1の処理管理部21内での優先度が付される。第2の処理管理部41に属する処理部についても、同様である。後述するように、新たに第1の実行可能状態に置かれた処理部には最高の優先度が付されるのが原則である。
第1の処理管理部21に属する第1の実行可能状態であって、第1の処理管理部21内で最も優先度が高い処理部、及び第1の処理管理部21に属する第2の実行可能状態にある処理部が動作中(Active、表示部15への表示の権利と、入力装置16のキー操作を受け取る権利とを得て、または、上記2つの権利を必要とせずに動作している状態。)であると第1の処理管理部21内でみなされる。
また同様に、第2の処理管理部41に属する第1の実行可能状態であって、第2の処理管理部41内で最も優先度が高い処理部、及び第2の処理管理部41に属する第2の実行可能状態にある処理部が動作中であると第2の処理管理部41内でみなされる。
また、第1の処理管理部21は、第1の実行可能状態である処理部がなく、第2の実行可能状態または一時停止状態である処理部がある場合、第2の実行可能状態または一時停止状態である処理部の少なくとも1つが第1の実行可能状態に移される。また、第2の処理管理部41についても同様である。
なお、上述したように、第1の実行可能状態であって、動作中とみなされる処理部は、第1の処理管理部21に属する処理部が1つと、第2の処理管理部41に属する処理部が1つの合計2つであるが、後述するように、総合制御部11によって表示部15への表示の権利と、入力装置16のキー操作を受け取る権利とは1つの処理部に与えられ、更に、第1の実行可能状態であって、動作中の処理部は1つであるように制御される。また、上記2つの処理部の中で、動作中であると制御される処理部は、最後に動作中であるとみなされるに至った処理部である。一方、第2の実行可能状態にある全ての処理部は、総合制御部11によって動作中であると制御される。
なお、動作中である処理部は、複数個である可能性がある。処理部がアプリケーションプログラムによるタスクである場合、CPUが1つであれば、動作中の処理部の中でCPUを割り当てられている処理部は1つである。
即ち、動作中であることは、その処理部にCPUが割り当てられていることを意味せず、例えば、全ての動作中である処理部に、所定の時間毎にCPUが割り当てられていることを意味する。この、所定の時間毎にCPUが割り当てられる総合制御部11による制御の一例は、タイムスライシングである。
第1の処理管理部21に属する処理部について、処理部をいずれの状態に移すかの判断は、総合制御部11及び第1の制御部22によって制御される。また、第2の処理管理部41に属する処理部については、総合制御部11及び第2の制御部42によって制御される。そして、処理部を終了状態から第1の実行可能状態に移すことは、第1の制御部22及び第2の制御部42を経由して、総合制御部11によって制御される(この制御を起動と記す。)。
そして、起動の完了とは、新たに起動された処理部が表示部15に表示させる画像の作成を完了し、かつ、入力装置16のキー操作を受け取った際に、その操作に対応する処理を行うことができることになったこと(即ち、その処理部は、入力装置16の操作されたキーに基づいた処理が行えなかったが、行えるように変わったこと。)を意味する。
総合制御部11は、第1の制御部22又は第2の制御部42を経由して起動させた処理部を、起動させた順を付して、また、優先度と置かれた状態とを付して総合動作状況11bに記憶する。更に、第1の処理管理部21と第2の処理管理部41との中で、いずれが高い優先度であるかを総合動作状況11bに記憶する。
そして、総合制御部11は、第1の処理管理部21と第2の処理管理部41との中で高い優先度である処理管理部の制御部(第1の制御部22または第2の制御部42)に表示部15への表示の権利と、入力装置16のキー操作を受け取る権利との制御を委ねる。
なお、高い優先度である処理管理部は、原則として、最後に起動された処理部が属する処理管理部であるが、詳細は後述する。また、総合制御部11は、処理管理部(第1の処理管理部21または第2の処理管理部41)からの要求があった場合、その処理管理部が低い優先度であっても、その処理管理部に入力装置16のキー操作を通知する。
ここで、第1のダミー処理部24と第2のダミー処理部44とは、装置の電源投入に伴って起動され、電源が切断されない限り終了することはない。また、装置の電源投入の際、第1のダミー処理部24と第2のダミー処理部44との起動に続いて待ち受け処理部25が起動され、電源が切断されない限り終了することはないため、第1のダミー処理部24と、第2のダミー処理部44と、待ち受け処理部25とは常に第1の実行可能状態か、一時停止状態にある。そのため、第1の処理管理部21と第2の処理管理部41との中でいずれが優先度が高く、いずれが低いかが不定であることはない。
第1の制御部22は、第1の処理管理部21に属する処理部であって、第1の実行可能状態にある処理部、第2の実行可能状態にある処理部及び一時停止状態にある処理部と、総合制御部11の制御に従ってそれらの処理部に付された優先度及び置かれた状態とを第1の動作状況23aに記憶する。
そして、第1の処理管理部21に表示部15への表示の権利と、入力装置16のキー操作を受け取る権利との制御を委ねられている場合、第1の制御部22は、第1の処理管理部21に属する処理部であって、最も高い優先度が付された処理部にそれらの権利を与える。なお、第1の処理管理部21が低い優先度であって、入力装置16のキー操作の通知を受けた場合、第1の処理管理部21に属する処理部の中で最も高い優先度が付された処理部である第1のダミー処理部24に、そのキー操作を通知する。
また、最も高い優先度が付された処理部のみを第1の実行可能状態に置くため、その処理部は動作中となり、その他の処理部であって、第2の実行可能状態にない処理部を一時停止状態に置く。しかし、後述するように、処理部の起動中、又は終了処理中に総合制御部11によって指示された場合、最も高い優先度が付された処理部以外の処理部を第1の実行可能状態に置くことがある。
また、一時停止状態の処理部は、例えば、送受信部13からの信号を受信することによって処理をすることがあるが(ソフトウェアによって実装された情報処理装置においては、割り込み発生による処理である。)、総合制御部11によって起動されない場合、優先度は変わらず、その結果、動作中とは見なされない。また、一時停止状態の処理部は、表示部15への表示の権利と、入力装置16のキー操作を受け取る権利が与えられることはない。
第2の制御部42は、第2の処理管理部41に属する処理部を管理し、状況を第2の動作状況43aに記憶するが、動作は、第1の制御部22と同様であり、詳細な説明を省略する。
(第2の実行可能状態に置かれた処理部がキー操作の通知を受信する動作)
既に述べたように、放送受信処理部30、コンテンツ再生処理部31、PTT処理部47及びストリーミング再生処理部48は、第2の実行可能状態に置かれることがある。第2の実行可能状態に置かれている場合、これらの処理部は、入力装置16のキー操作を受け取ることなく動作する。
一方、これらの処理部は、第2の実行可能状態に置かれており、所定のキー操作がされた場合、その操作の通知を受けることをそれぞれの処理部が属する処理管理部のダミー処理部(第1の処理管理部21の第1のダミー処理部24か、第2の処理管理部41の第2のダミー処理部44のいずれか一方。)に要求する。そして、この要求に従って送られた通知に従って動作する。
なお、この動作の際、これらの処理部は、表示部15に表示を行わないことが望ましい。なぜなら、異なる処理部が第1の実行可能状態に置かれて動作中であり、表示部15に表示する権利を得ているので、これらの処理部が表示部15に表示を行うことによって、表示が乱れる可能性があるからである。
この動作は、第2の実行可能状態に置かれている処理部は、入力装置16のキー操作を受け取ることなく動作するにも係らず、キー操作を受け取らせることが装置の動作のために必要なことがあるからである。最も簡明な例は、これらの処理部に動作を終了させるためのキー操作を受け取らせることであるが、これに限るものではない。
例えば、第2の実行可能状態に置かれているPTT処理部47を制御して発話権を得る(PTT発話キーの連続押下操作が開始された場合。)、及び発話権を放棄する(PTT発話キーの押下操作が終了し、解放された場合。)ことは、装置の効率的な動作のために好ましい。
なぜなら、PTT処理部47を制御して発話権を得て、または放棄することは、必ずしも頻繁に行われるものではない。そこで、PTT処理部47を第2の実行可能状態に置き、異なる処理部を第1の実行可能状態に置いて動作中とする制御を行うことにより、PTT処理部47と、上記異なる処理部との2つの処理部をキー操作によって制御することが容易に可能になる。
なお、第2の実行可能状態に置かれている処理部が全てのキーに対する操作を受け取る場合、その処理部に対する全ての操作が可能になる。しかし、上記の様に、第2の実行可能状態に置かれている処理部が受け取るキー操作は、入力装置16の全てのキーに対する操作である必要はない。
なぜなら、第2の実行可能状態に置かれている処理部がキー操作を受け取ると、その処理部と、第1の実行可能状態にあって動作中の処理部とが同じキー操作を受け取って所定の動作をする。そこで、第2の実行可能状態に置かれている処理部が全てのキー操作を受け取ると、使用者にとって、予想外の動作となる可能性があるからである。第2の実行可能状態に置かれている処理部に対する全ての操作を行うには、その処理部を第1の実行可能状態にあって動作中とした後、操作することによって可能である。
(ダミー処理部の動作)
第1のダミー処理部24の動作と、第2のダミー処理部44の動作を説明する。ここで、これらの動作は同一であり、第1のダミー処理部24の動作のみを説明し、第2のダミー処理部44の動作の説明を省略する。
第1のダミー処理部24は、第1の処理管理部21の処理部であって、第2の実行可能状態に置かれることがある処理部からキー操作の識別子を受信して、その処理部と、そのキー操作の識別子とが関連付けられた情報である第1の特定キー操作を第1のダミー処理部24内に記憶する。
そして、上記キー操作の識別子を第1の制御部22を介して総合制御部11に送り、第1の処理管理部21が第2の処理管理部41よりも優先度が低い場合、上記キー操作が行われると、そのキー操作が行われたことを第1の処理管理部21に通知することを要求する。そして、その要求に応じて総合制御部11から通知されたキー操作の通知を受けて、そのキー操作を上記処理部に通知する。
なお、上記要求は、第1の処理管理部21が第2の処理管理部41よりも優先度が低い場合に通知することに限るものではない。第1の処理管理部21の優先度と第2の処理管理部41の優先度に係らず通知することを要求しても良い。これによれば、第2の実行可能状態に置かれることがある処理部は、入力装置16のキー操作を受け取る権利がいずれに与えられているかに係らず、常に上記キー操作の識別子が行われたとの通知を受けることができる。
図4は、第1の特定キー操作の一例を示す。この第1の特定キー操作24aは、第2の実行可能状態処理部24bと、キー操作24cとが関連付けられた情報であり、第2の実行可能状態処理部24bは、第1の処理管理部21の処理部であって、第2の実行可能状態に置かれることがある処理部のいずれか(放送受信処理部30と、コンテンツ再生処理部31とのいずれか。)である。そして、キー操作24cは、第2の実行可能状態処理部24bを終了させるための専用キーの操作である。
第1のダミー処理部24は、第1の処理管理部21の処理部の中で最も高い優先度が付され、第1の実行可能状態に置かれた場合、表示部15への表示の権利が与えられるが、表示部15への表示を行わない。この表示を行わないことによって、第1のダミー処理部24が第1の実行可能状態に置かれる前の表示を表示部15に維持させる。
また、第1のダミー処理部24は、第1の実行可能状態に置かれた場合、入力装置16のキー操作を受け取る権利が与えられ、キー操作を受け取るが、第1のダミー処理部24は、このキー操作に依存した動作を行わない。
そして、第1のダミー処理部24は、第1のダミー処理部24内に記憶されたキー操作24cと、上記キー操作の識別子とが等しい第1の特定キー操作24aが検索された場合、そのキー操作24cと関連付けて記憶されている第2の実行可能状態処理部24bが第2の実行可能状態に置かれていれば、その処理部にそのキー操作24cを通知する。
この第1のダミー処理部24は、キー操作に依存した動作を行わず、キー操作24cを第2の実行可能状態に置かれている処理部に通知する処理によって、キー操作が行われたとしても、装置の動作に変化を与えない。かつ、第2の実行可能状態に置かれ、キー操作を必要とせず動作している処理部をキー操作24cによって制御することができる。
上記説明では、第1のダミー処理部24は、第1の処理管理部21が第2の処理管理部41よりも優先度が低い場合、キー操作24cの通知を総合制御部11に要求するとした。なぜなら、第1の処理管理部21の処理部はデータ通信機能を処理しない処理部であり、一方、第2の処理管理部41の処理部はデータ通信機能を処理する処理部である。そのため、それぞれの独立性が高く、相互の関連が少なく動作する。
そこで、第1のダミー処理部24は、第1の処理管理部21が第2の処理管理部41よりも優先度が低い場合、即ち、第1の処理管理部21の処理部が表示部15への表示の権利と、入力装置16のキー操作を受け取る権利を得ていない場合、上記キー操作24cの通知を得ることによって、上記権利を得ている処理部の動作を妨げずに、第1の処理管理部21内の処理部に通知されたキー操作24cに従った適切な動作をさせることができる。
一方、第1の処理管理部21の処理部は、関連を持って動作していると考えられる。そこで、第1の処理管理部21が第2の処理管理部41よりも優先度が高い場合、即ち、第1の処理管理部21の処理部が表示部15への表示の権利と、入力装置16のキー操作を受け取る権利を得ている場合、上記キー操作24cの通知によらず、第1の処理管理部21の処理部間の通信によって、それらの処理部は、適切な動作ができるが、これに限るものではない。
ここで、第2のダミー処理部44の動作に関し、第2のダミー処理部44内に記憶される第2の特定キー操作44aの一例を説明する。図5に示す第2の特定キー操作44aの一例は、第2の実行可能状態処理部44bと、キー操作44cとが関連付けられた情報である。第2の実行可能状態処理部44bは、第2の処理管理部41の処理部であって、第2の実行可能状態に置かれることがある処理部のいずれか(PTT処理部47と、ストリーミング再生処理部48とのいずれか。)である。
そして、「PTT処理部」なる第2の実行可能状態処理部44bに関連付けられて、キー操作44cには「PTT発話キー解放」が記憶されている。即ち、PTT処理部47は、PTT発話キーが押下操作され続けているため、発話権を得る動作中か、発話の動作中である。そこで、PTT発話キーの押下が解放された際に、そのキー操作の通知を要求している。
一方、PTT処理部47は、PTT発話キーの押下が解放されているため、PTTサーバ装置から音声信号が送信されることを待つ動作中か、送信された音声信号をスピーカ17aから発生させる動作中である場合、PTT発話キーの押下開始の操作の際に、そのキー操作の通知を要求する。そのため、「PTT処理部」なる第2の実行可能状態処理部44bに関連付けられて、キー操作44cには「PTT発話キー押下開始」が記憶される。
なお、PTT処理部47は、常に、PTT発話キーの押下開始の操作の際と、PTT発話キーの押下が解放された際とに、それらのキー操作の通知を要求しても良い。この場合、「PTT処理部」なる第2の実行可能状態処理部44bに関連付けられて、キー操作44cには「PTT発話キー押下開始、PTT発話キー解放」が記憶される。
このように、キー操作44cに複数のキー操作が記憶されている場合、PTT処理部47は、無用なキー操作の通知を受けることがある。その場合、PTT処理部47は、その無用な通知を廃棄する。既に説明したように、PTT処理部47は、PTT発話キーが押下されている場合に総合制御部11に従って発話権を放棄する動作をすることがある。無用な通知の一例は、その動作の後で受けた、PTT発話キー解放の通知である。
図5には、更に、「ストリーミング再生処理部」なる第2の実行可能状態処理部44bに関連付けられて、「ストリーミング再生終了キー操作」、即ち、ストリーミング再生処理部48を終了させる専用キーの操作が記憶されていることが示されている。
なお、上記のキー操作24c、44cは、いずれも1つの処理部のために用意された専用のキーの操作であるとしたので、そのキー操作24c、44cが第1の実行可能状態にあって動作中で、入力装置16のキー操作を受け取る権利を得ている他の処理部に併せて送られても、その処理部はそのキー操作24c、44cによって動作することはないが、これに限るものではない。
専用でないキーの操作の場合、そのキー操作24c、44cは、第1の実行可能状態にあって動作中で、入力装置16のキー操作を受け取る権利を得ている処理部と、その処理部が属する処理管理部とは異なる処理管理部中の処理部であって、キー操作24c、44cに関連付けられて記憶された第2の実行可能状態処理部24b、44bが示す処理部とに通知される結果、これらの2つの処理部が、キー操作24c、44cに従って動作することになる。
例えば、PTT処理部47がエディタ処理部29を起動し、通話に代えて、エディタ処理部29によって編集された文字列の通信によって会話を行う場合、エディタ処理部29が入力装置16のキー操作を受け取る権利を得ている際に所定の終了キーの操作によって、エディタ処理部29と、PTT処理部47とが動作を終了することによって、少ないキー操作で装置に適切な動作をさせることができる。
また、上記のキー操作24c、44cは、同じキー操作24c、44cに関連付けられて、異なる複数の第2の実行可能状態処理部24b、44bが記憶されていないとしたが、これに限るものではない。その場合、第1、2のダミー処理部24、44は、キー操作24c、44cの通知を受けると、そのキー操作24c、44cに関連付けられて記憶された複数の第2の実行可能状態処理部24b、44bを検索によって得る。
そして、得られた第2の実行可能状態処理部24b、44bが示す処理部の中で、第2の実行可能状態に置かれている処理部を第1、2の制御部22、42を介して第1、2の動作状況23a、43aを参照して検索し、検索された処理部が複数である場合、第1、2のダミー処理部24、44は、例えば、それらの処理部の中で優先度が最高の処理部を同様に検索し、検索された処理部にキー操作24c、44cを通知する。または、全ての第2の実行可能状態に置かれている処理部に通知する。
なお、上記説明では、第1のダミー処理部24と、第2のダミー処理部44とは、第2の実行可能状態に置かれることがある処理部からの要求に従って、それぞれ第1の特定キー操作24aと、第2の特定キー操作44aとを記憶するとしたが、これに限るものではない。例えば、第2の実行可能状態に置かれることがある処理部が起動された際に記憶するとしても良い。また、それらの処理部の状態に係らず、常に記憶するとしても良い。
これらの上記処理部からの要求の有無に係らず記憶する場合、キー操作24c、44cが行われた際、そのキー操作24c、44cと関連付けられた第2の実行可能状態処理部24b、44bが示す処理部の全てが起動されていない、または、起動されていても第2の実行可能状態に置かれていないことがある。その際、第1のダミー処理部24と、第2のダミー処理部44とは、キー操作24c、44cを廃棄する。
また、キー操作24c、44cの通知を受けた第2の実行可能状態処理部24b、44bが示す処理部は、起動されているが、そのキー操作24c、44cに対応した動作が定まっていない動作ステップにあることがある。その際、第2の実行可能状態処理部24b、44bが示す処理部は、通知されたキー操作24c、44cを廃棄する。
(新たに処理部を起動する際の処理)
まず、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部(処理部の起動中、又は終了処理中でない限り、この処理部は、ダミー処理部以外の処理部であって、入力装置16のキー操作を受け取って動作し、動作結果を表示部15へ表示している。)が第1の処理管理部21に属する処理部であり、かつ、新たに起動する処理部が第1の処理管理部21に属する処理部である場合の総合制御部11の処理部起動の制御動作を説明する。
図6は、この場合の、総合制御部11の処理部起動の制御動作のフローチャートを示す。総合制御部11は、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部が第1の処理管理部21に属する処理部であり、かつ、新たに起動する処理部が第1の処理管理部21に属する処理部である場合、制御動作を開始して(ステップS11a)、第1の制御部22を制御して、第1のダミー処理部24を第1の処理管理部21内の処理部の中で、最も優先度を高くさせて、第1の実行可能状態に置かれて動作中とさせる(ステップS11b)。ここで、併せて、ステップS11aの制御動作開始の際に第1の実行可能状態に置かれて動作中であった処理部を一時停止状態または第2の実行可能状態に置かせる。
次に、総合制御部11は、第1の制御部22を制御して、新たに起動する処理部を第1のダミー処理部24の優先度未満の優先度で起動させる(ステップS11c、その処理部は、起動前には一時停止状態、第2の実行可能状態または終了状態にあるので、第1の実行可能状態に移させる。そして、第1の処理管理部21に属する処理部の中で最も高い優先度の処理部は、第1のダミー処理部24であるので、起動するタスクを第1のダミー処理部24に次いで、2番目に高い優先度で起動させても良い。)。
そして、総合制御部11は起動が完了したとの通知を受け取ったか否かを調べることにより起動完了を待つ(ステップS11d)。その後、起動が完了した場合、その新たに起動された処理部を第1の処理管理部21内の処理部の中で、最も優先度を高くさせて、第1の実行可能状態に置かれて動作中とさせる(ステップS11e)。そして、制御動作を終了する(ステップS11f)。ここで、併せて、第1のダミー処理部24を一時停止状態に置かせる。
この結果、第1のダミー処理部24は、第1の処理管理部21内の処理部の中で、2番目に優先度が高くなる。更に、総合制御部11は、ステップS11aの制御動作開始の際に第1の実行可能状態に置かれて動作中であった処理部を終了させることもある。
この起動処理によって、新たに起動される処理部の起動が開始されてから完了するまでの間、表示部15の表示は変化せず、入力装置16のキー操作によって装置の処理部が処理を行うことはなく、装置の使用者に違和感を与えることはない。
次に、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部が第2の処理管理部41に属する処理部であり、かつ、新たに起動する処理部が第2の処理管理部41に属する処理部である場合の総合制御部11の処理部起動の制御動作を説明する。
総合制御部11は、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部が第2の処理管理部41に属する処理部であり、かつ、新たに起動する処理部が第2の処理管理部41に属する処理部である場合、第2の制御部42を制御して、第2のダミー処理部44を第2の処理管理部41内の処理部の中で、最も優先度を高くさせ、新たに起動する処理部の起動が完了した際、その新たに起動された処理部を第2の処理管理部41内の処理部の中で、最も優先度を高くさせるが、上記の動作中の処理部が第1の処理管理部21に属する処理部のいずれかであり、かつ、起動する処理部が第1の処理管理部21に属する処理部である場合と同様の制御であり、フローチャートを参照した説明を省略する。
次に、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部が第2の処理管理部41に属する処理部であり、かつ、新たに起動する処理部が第1の処理管理部21に属する処理部である場合の総合制御部11の処理部起動の制御動作を説明する。
図7は、この場合の総合制御部11の処理部起動の制御動作のフローチャートを示す。総合制御部11は、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部が第2の処理管理部41に属する処理部であり、かつ、新たに起動する処理部が第1の処理管理部21に属する処理部である場合、制御動作を開始して(ステップS11h)、第2の制御部42を制御して、第2のダミー処理部44を第2の処理管理部41内で最も優先度を高くさせて、第1の実行可能状態に置かれて動作中とさせる(ステップS11i)。ここで、併せて、ステップS11hの制御動作開始の際に第1の実行可能状態に置かれて動作中であった処理部を一時停止状態または第2の実行可能状態に置かせる。
次に、総合制御部11は、第1の制御部22を制御して、新たに起動する処理部を第1のダミー処理部24の優先度未満の優先度で起動させる(ステップS11j、その処理部は、起動前には一時停止状態、第2の実行可能状態または終了状態にあるので、第1の実行可能状態に移させる。そして、第1の処理管理部21に属する処理部の中で最も高い優先度の処理部は、第1のダミー処理部24であるので、起動するタスクを第1のダミー処理部24に次いで、2番目に高い優先度としても良い。)。
そして、起動が完了したとの通知を受け取ったか否かを調べることにより起動完了を待ち(ステップS11k)、起動が完了した場合、総合制御部11は、その処理部を第1の処理管理部21内の処理部の中で、最も優先度を高くさせて、第1の実行可能状態に置かれて動作中とさせる(ステップS11m)。この結果、第1のダミー処理部24は、第1の処理管理部21内の処理部の中で、2番目に優先度が高くなり、一時停止状態となる。
次に、総合制御部11は、第1の処理管理部21の優先度を第2の処理管理部41の優先度より高くする。即ち、その旨を総合動作状況11bに格納する。そして、表示部15への表示の権利と、入力装置16のキー操作を受け取る権利との制御を第1の制御部22に委ね(ステップS11n)、制御動作を終了する(ステップS11o)。
総合制御部11は、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部が第1の処理管理部21に属する処理部であり、かつ、新たに起動する処理部が第2の処理管理部41に属する処理部である場合、第1の制御部22を制御して、第1のダミー処理部24を第1の処理管理部21内で最も優先度を高くさせる。次に、第2の制御部42を制御して、新たに起動する処理部を第2のダミー処理部44の優先度未満の優先度で起動させ、起動の完了後、その処理部を第2の処理管理部41内の処理部の中で、最も優先度を高くさせる。
この結果、第2のダミー処理部44は、第2の処理管理部41内の処理部の中で、2番目に優先度が高くなる。次に、総合制御部11は、第2の処理管理部41は、第1の処理管理部21より優先度が高い旨を総合動作状況11bに格納する。そして、表示部15への表示の権利と、入力装置16のキー操作を受け取る権利との制御を第2の制御部42に委ねる。
この、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部が第1の処理管理部21に属する処理部であり、かつ、新たに起動する処理部が第2の処理管理部41に属する処理部である場合の総合制御部11の処理部起動の制御動作は、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部が第2の処理管理部41に属する処理部であり、かつ、新たに起動する処理部が第1の処理管理部21に属する処理部である場合の総合制御部11の処理部起動の制御動作と同様であり、フローチャートを参照した説明を省略する。
この起動処理によって、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部と新たに起動される処理部が異なる処理管理部に属している場合、起動する処理部の起動が開始されてから完了するまでの間、表示部15の表示は変化せず、入力装置16のキー操作によって装置の処理部が処理を行うことはなく、装置の使用者に違和感を与えることはない。
また、新たに起動された処理部が属する処理管理部とは異なる処理管理部においては、その処理部が起動された後、ダミー処理部が最も優先度が高くなる。そのため、この異なる処理管理部が表示部15に表示を行う権利及び/または入力装置16のキー操作を受け取る権利をたとえ有したとしても、その権利はダミー処理部に与えられるので、表示部15の表示に何ら影響を与えることなく、また、入力装置16のキー操作に依存してこの異なる処理管理部に属する第2の実行可能状態に置かれた処理部による処理が行われても、表示部15の表示に影響を与えることはない。
上記の第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部が第2の処理管理部41に属する処理部であり、かつ、新たに起動する処理部が第1の処理管理部21に属する処理部である場合の処理の一例を用いて説明する。図8は、この場合の処理に伴って、総合動作状況11bにいずれの処理管理部に属する処理部が優先度が高いと記憶されているか、及び、第1の動作状況23aと第2の動作状況43aとに処理部が如何なる優先度で記憶されているかが変化する状況を示す。
即ち、図8(a)は、第2の動作状況43aが第1の動作状況23aより上に示されていることにより、第2の処理管理部41が第1の処理管理部21より優先度が高いと総合動作状況11bに記憶されていることを示す。更に、第2の動作状況43aには、ブラウザ処理部46と第2のダミー処理部44が含まれ、かつ、前者が最も上に示されていることにより、ブラウザ処理部46は、最大の優先度であり、後者は、前者の優先度未満の優先度であることを示す。
また、第1の動作状況23aには、第1のダミー処理部24と待ち受け処理部25が含まれ、かつ、前者が最も上に示されていることにより、第1のダミー処理部24は、最大の優先度であり、後者は、前者の優先度未満の優先度であることを示す。この図8(a)は、図7に示すフローチャートのステップS11hの制御動作が開始される状況に対応し、ブラウザ処理部46が入力装置16のキー操作を受け取って、第1の実行可能状態に置かれて動作中であり、動作結果を表示部15に表示している状況を示す。また、待ち受け処理部25は、一時停止の状態にある状況を示す。
ここで、例えば、入力装置16の所定のキーが操作されることにより、待ち受け処理部25を起動させるとする。すると、まず、総合制御部11は、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部は第2の処理管理部41に属するブラウザ処理部46であることから、第2のダミー処理部44を第2の動作状況43aの中で最大の優先度にさせる。図8(b)は、第2のダミー処理部44が第2の動作状況43aの中で最も上に示されていることにより、第2のダミー処理部44が第2の動作状況43aの中で最大の優先度である状況を示す。
この図8(b)は、図7に示すフローチャートのステップS11iの第2のダミー処理部44の優先度が高くされた状況に対応し、第2のダミー処理部44は、入力装置16のキー操作に依存した動作を行わず、かつ、表示部15に表示しないことから、入力装置16の装置が操作されても装置の動作に影響を与えず、かつ、表示部15の表示は、図8(a)に状況を示すブラウザ処理部46によって表示された画像が引き続き表示されたものである。
次に、総合制御部11は、待ち受け処理部25を起動させ、起動が完了すると、待ち受け処理部25を第1の動作状況23aの中で最大の優先度にさせる。図8(c)は、待ち受け処理部25が第1の動作状況23aの中で最も上に示されていることにより、待ち受け処理部25が第1の動作状況23aの中で最大の優先度であって、第1の実行可能状態の置かれている状況を示す。
この図8(c)は、図7に示すフローチャートのステップS11mの起動完了した処理部の優先度を最も高くさせた状況に対応し、図8(b)に示した状況と同様に、第2のダミー処理部44は、入力装置16のキー操作に依存した動作を行わず、かつ、表示部15に表示しないことから、入力装置16の装置が操作されても装置の動作に影響を与えず、かつ、表示部15の表示は、図8(a)に状況を示すブラウザ処理部46によって表示された画像が引き続き表示されたものである。
待ち受け処理部25の起動が完了したとの通知を受けて、総合制御部11は、第1の処理管理部21が第2の処理管理部41より優先度を高くする制御を行う。図8(d)は、第1の動作状況23aが第2の動作状況43aより上に示されていることにより、第1の処理管理部21が第2の処理管理部41より優先度が高いと総合動作状況11bに記憶されていることを示す。
この図8(d)は、図7に示すフローチャートのステップS11nの第1の処理管理部21の優先度が第2の処理管理部41の優先度より高いと制御された状況に対応し、この、図8(d)に示す優先度の状況に至って、待ち受け処理部25が第1の実行可能状態に置かれて動作中であり、入力装置16のキー操作を受け取って、動作結果を表示部15に表示している。
この状況に至る、図8(b)に示す状況及び図8(c)に示す状況においては、既に説明した通り、表示部15には、図8(a)に示す状況でブラウザ処理部46が表示した画像が引き続き表示され、また、入力装置16のキー操作に依存して動作する処理部はなく、使用者に違和感を与えることはない。
図9は、同様に、第2の処理管理部41に属するPTT処理部47が第1の実行可能状態に置かれて動作中である際に、蓄電池に蓄えられた電力が所定の値以下になったことにより、第1の処理管理部21に属するアラーム処理部33が新たに起動された場合の優先度が変化する状況を示す。なお、図8を参照して説明したことは、繰り返しを避けて簡明な説明に止める。また、この図を参照して、第2のダミー処理部44が、キー操作44cを第2の実行可能状態処理部44bに通知する動作の一例を説明する。
図9(a)は、PTT処理部47が入力装置16のキー操作を受け取って、第1の実行可能状態に置かれて動作中であり、動作結果を表示部15に表示している状況を示す。また、待ち受け処理部25は、一時停止の状態にある状況を示す。この時、PTT発話キーが押下されており、PTT処理部47は、発話権を得ているとする。
図9(b)は、第2のダミー処理部44の優先度が高くされた状況に対応する。この際、PTT処理部47は、表示部15への表示の権利と、入力装置16のキー操作を受け取る権利とを必要としておらず、第2の実行可能状態に置かれ、引き続き動作中であって、発話権を引き続き得ている。
図9(c)は、アラーム処理部33が起動された状況に対応し、アラーム処理部33は、第1の動作状況23aの中で最大の優先度であって、第1の実行可能状態に置かれている。一方、PTT処理部47は、引き続き第2の実行可能状態に置かれて動作中であって、発話権を得ている。
図9(d)は、第1の処理管理部21の優先度が第2の処理管理部41の優先度より高いと制御された状況に対応し、アラーム処理部33は、入力装置16のキー操作を受け取って、第1の実行可能状態に置かれて動作中であり、動作結果を表示部15に表示している。
この際、PTT処理部47は、引き続き第2の実行可能状態に置かれて動作中であって、発話権を得ている。そして、アラーム処理部33による表示部15の表示によって蓄電池に蓄えられた電力が減少したことを認知した使用者が、PTT発話キーの押下を終了したとする。
すると、第2のダミー処理部44は、キー操作44cが「PTT発話キー解放」と等しい第2の特定キー操作44aを検索し、その検索によって得られた第2の実行可能状態処理部44bによって示されるPTT処理部47に、上記キー操作44cを通知する。
この通知によって、PTT処理部47は、発話権の放棄の動作をする。この動作によって、入力装置16のキー操作を受け取る処理部はアラーム処理部33でありながら、PTT処理部47は、発話権の放棄の動作をすることができ、PTT通話に関係する全ての装置(図示せず)へ支障を与えることはない。
(処理部を終了する際の処理)
総合制御部11が処理部を終了させる制御動作を、(1)総合動作状況11bに高い優先度であると記憶された処理管理部に属する処理部であって、その処理管理部の動作状況に最大の優先度が付されて記憶されている処理部、即ち、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部が、終了させる処理部に含まれている場合の制御動作と、(2)(1)以外の場合の制御動作に分けて説明する。
図10は、この(1)の場合の総合制御部11の処理部終了の制御動作のフローチャートを示す。なお、総合動作状況11bに高い優先度であると記憶された処理管理部が第1の処理管理部21である場合の総合制御部11の制御動作を説明する。高い優先度である処理管理部が、第2の処理管理部41である際の制御動作も同様であって、説明を省略する。
総合制御部11は、処理部を終了させるに際し、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部が、終了させる処理部に含まれている場合、制御動作を開始する(ステップS11p)。
そして、総合制御部11は、終了させる処理部を終了させる(ステップS11q)。ここで、終了させる処理部が第1の処理管理部21に属する処理部であれば、第1の制御部22を制御して終了させ、第1の動作状況23aからその処理部の情報を削除させる。また、終了させる処理部が第2の処理管理部41に属する処理部であれば、第2の制御部42を制御して終了させ、第2の動作状況43aからその処理部の情報を削除させる。そして、終了された処理部に関する情報を総合動作状況11bから削除する。
この終了制御の際、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部が終了されても、表示部15の表示は変わらない。なぜなら、第1の処理管理部21に属する処理部の中で、2番目に高い優先度が付された処理部は第1のダミー処理部24であり、上記処理部の終了に伴い、最も高い優先度が付された処理部は第1のダミー処理部24となるためである。
次に、総合制御部11は、総合動作状況11bに記憶された、起動された処理部の中で最も近い過去に起動された処理部が第1の処理管理部21に属する処理部であるか、第2の処理管理部41に属する処理部であるかを調べる(ステップS11r)。そして、その処理部が第1の処理管理部21に属する処理部である場合、第1の制御部22を制御して、その処理部を起動させる(ステップS11s、その処理部は、一時停止状態または第2の実行可能状態にあるので、第1の実行可能状態に移させる。)。
なお、第1の処理管理部21に属する処理部の中で最も優先度が高い処理部は第1のダミー処理部24であるので、起動の際、起動される処理部は、第1のダミー処理部24に次いで2番目に高い優先度が付されている。
そして、起動が完了したとの通知を受け取ったか否かを調べることにより起動完了を待ち(ステップS11t)、起動が完了した場合、総合制御部11は、その起動された処理部を第1の処理管理部21に属する処理部の中で最大の優先度とさせて、第1の実行可能状態に置かれて動作中とさせ、第1の動作状況23aを更新させて(ステップS11u)、制御動作を終了する(ステップS11v)。これによって、第1のダミー処理部24は、第1の処理管理部21に属する処理部の中で、2番目に高い優先度が付され、一時停止状態となる。
一方、ステップS11rで、最も近い過去に起動された処理部が第2の処理管理部41に属する処理部の場合、総合制御部11は、第2の制御部42を制御して、その処理部を起動させる(ステップS11w、その処理部は、一時停止状態または第2の実行可能状態にあるので、第1の実行可能状態に移させる。)。なお、第2の処理管理部41に属する処理部の中で最も優先度が高い処理部は、第2のダミー処理部44であるので、起動の際、起動される処理部は、第2のダミー処理部44に次いで、2番目に高い優先度が付されている。
そして、起動が完了したとの通知を受け取ったか否かを調べることにより起動完了を待ち(ステップS11x)、起動が完了した場合、総合制御部11は、その起動された処理部を第2の処理管理部41に属する処理部の中で最大の優先度とさせて、第1の実行可能状態に置かれて動作中とさせ、第2の動作状況43aを更新させる(ステップS11y)。この優先度の変更により、起動完了の後、第2のダミー処理部44は、第2の処理管理部41に属する処理部の中で2番目に高い優先度が付され、一時停止状態となる。
更に、総合制御部11は、第2の処理管理部41の優先度を第1の処理管理部21の優先度より高くし、その旨を総合動作状況11bに更新記憶して(ステップS11z)、制御動作を終了する(ステップS11v)。
上記(2)の場合、総合制御部11は、終了させる処理部が第1の処理管理部21に属する処理部であれば、第1の制御部22を制御して終了させ、第1の動作状況23aからその処理部の情報を削除させる。また、終了させる処理部が第2の処理管理部41に属する処理部であれば、第2の制御部42を制御して終了させ、第2の動作状況43aからその処理部の情報を削除させる。そして、終了された処理部に関する情報を総合動作状況11bから削除する。
この(2)の場合、処理部の終了の制御動作の前後を問わず、総合動作状況11bに高い優先度であると記憶された処理管理部に属する処理部であって、その処理管理部の動作状況に最大の優先度が付されて記憶されている処理部、即ち、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部は変わらず、その処理部が入力装置16のキー操作を受け取って動作中であり、動作結果を表示部15に表示している。このため、表示部15の表示の切り替えは発生せず、使用者に違和感を与えるおそれはない。
上記(1)の場合の制御動作を、一例を用いて説明する。図11は、この場合の処理に伴って、第1の動作状況23aに起動された処理部が如何なる優先度で記憶されているかが変化する状況を示す。なお、この変化の過程の全ての状況において、第1の処理管理部21が第2の処理管理部41より優先度が高いと総合動作状況11bに記憶されている。
そして、第2の処理管理部41の処理部の中で起動された処理部は第2のダミー処理部44のみで、この場合の処理に伴って変化することはないため、第2の動作状況43aに記憶された情報の図示を省略する。また、この場合、動作中の処理部は、全て第1の実行可能状態に置かれて動作中であるので、いずれの実行可能状態に置かれているかの図示を省略する。
図11(a)は、第1の処理管理部21に属する処理部で起動された処理部は、優先度が高い順に、通話処理部26と、第1のダミー処理部24と、アドレス帳処理部27と、待ち受け処理部25とであることを示し、通話処理部26が第1の実行可能状態に置かれて動作中であることを示す。この状態は、使用者によって、待ち受け処理部25が動作中にアドレス帳処理部27が起動され、アドレス帳処理部27が動作中に通話処理部26が起動されて動作中である状況を示す。
この図11(a)は、図10に示すフローチャートのステップS11pの制御動作が開始される状況に対応し、通話処理部26が入力装置16のキー操作を受け取って、第1の実行可能状態に置かれて動作中であり、動作結果を表示部15に表示している状況を示す。また、アドレス帳処理部27と待ち受け処理部25は、一時停止の状態にある状況を示す。
この状況で、通話処理部26及びアドレス帳処理部27を終了させる場合、総合制御部11は、まず、第1の制御部22を制御して、通話処理部26を終了させ、その結果、第1のダミー処理部24を第1の処理管理部21中の最高の優先度を付させる。図11(b)は、この状況を示す。続いて、総合制御部11は、アドレス帳処理部27を終了させる。図11(c)は、通話処理部26及びアドレス帳処理部27の終了の制御が完了した状況を示す。
この図11(b)は、図10に示すフローチャートのステップS11qの処理部の終了の制御中に対応し、図11(c)は、そのステップの処理部の終了の制御が完了した状況に対応し、いずれのステップにおいても第1のダミー処理部24の優先度が最高であり、第1のダミー処理部24は、入力装置16のキー操作に依存した動作を行わず、かつ、表示部15に表示しないことから、入力装置16の装置が操作されても装置の動作に影響を与えず、かつ、表示部15の表示は、図11(a)に状態を示す通話処理部26によって表示された画像が引き続き表示されたものである。
これらの処理部の終了の制御が完了した後、総合制御部11は、総合動作状況11bに記憶された起動された処理部の中で、最も近い過去に起動された処理部である待ち受け処理部25を起動させる(図10に示すフローチャートのステップS11sに対応する。)。そして、その起動が完了した後、第1の制御部22を制御して、待ち受け処理部25を第1の処理管理部21の中で最も優先度が高い処理部とさせる。図11(d)は、図10に示すフローチャートのステップS11uの処理が完了したことに対応し、この処理が完了した状況を示す。
この、図11(d)に示す優先度の状況に至って、待ち受け処理部25が入力装置16のキー操作を受け取って、第1の実行可能状態に置かれて動作中であり、動作結果を表示部15に表示を行っている。この状況に至る、図11(b)に示す状況及び図11(c)に示す状況においては、表示部15には、図11(a)に示す状況で通話処理部26が表示した画像が引き続き表示され、また、入力装置16のキー操作に依存して動作する処理部はなく、使用者に違和感を与えることはない。
以上の説明では、第2の実行可能状態に置かれることがある処理部は、第2の実行可能状態に置かれ、かつ、所定のキー操作がされた場合、その操作の通知を受けることをそれぞれの処理部が属する処理管理部のダミー処理部に要求するとした。そして、それぞれのダミー処理部がこの要求を記憶し、かつ、この要求を総合制御部11に要求し、この要求に応じて総合制御部11から通知されたキー操作を第2の実行可能状態に置かれた処理部通知するとしたが、これに限るものではない。
それぞれのダミー処理部に代えて、それぞれの処理部が属する処理管理部の制御部(第1の制御部22か、第2の制御部42のいずれか一方。)が上記動作を行っても良い。また、それぞれのダミー処理部またはそれぞれの制御部を介すことなく、第2の実行可能状態に置かれることがある処理部は、総合制御部11に上記操作の通知を要求し、総合制御部11から通知を受けても良い。
この、第2の実行可能状態に置かれることがある処理部と総合制御部11との間で直接に要求及び通知の送受を行う場合、第1の処理管理部21と、第2の処理管理部41とのいずれが優先度が高いかによって、上記操作の通知の動作は影響を受けない。
以上の説明では、処理管理部は、第1の処理管理部21と、第2の処理管理部41との2つであるとしたが、3つ以上であっても良く、何ら制御動作に変わることはない。また、それぞれの処理管理部に属する処理部の数はいくつであっても良く、何ら制御動作に変わることはない。
以上の説明では、総合制御部11と、第1の制御部22と、第2の制御部42とによって制御動作を行うとしたが、これに限るものではない。総合制御部11が、第1の制御部22または第2の制御部42の動作を併せて行っても良い。
以上の説明では、全ての処理部は処理管理部に属するとしたが、これに限るものではない。処理管理部に属さず、総合制御部11の制御を直接受ける処理部があっても良い。この場合、総合制御部11は、直接制御する処理部に対して処理管理部の制御部の制御動作を併せて行うが、これに限るものではない。
例えば、総合制御部11は、総合制御部11の制御を直接受ける処理部であって、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部の終了に際し、その処理部を制御して、表示部15の表示を維持させる制御をしても良い。また、第2の実行可能状態に置かれて動作中の処理部に所定のキー操作を通知しても良い。
更に、総合制御部11は、総合制御部11の制御を直接受ける処理部であって、終了する処理部と起動が完了していない処理部とのいずれにも入力装置16のキー操作によって入力された情報を与えない制御をしても良い。これらの制御により、総合制御部11の制御を直接受けるダミー処理部を設けない構成としても良い。
また、総合制御部11は、総合制御部11の制御を直接受ける処理部の終了または起動による状況の変化の際、表示部15を直接制御して、上記終了または起動前の画像を表示させることによって、表示部15の表示の違和感を与えないとしても良い。また、第2の実行可能状態に置かれて動作中の処理部に所定のキー操作を通知しても良い。
更に、総合制御部11は、入力装置16を直接制御して、上記終了または起動が完了するまでに操作されたキーを無視することによって、いずれの処理部もその操作されたキーに依存して動作しないとしても良い。このように、表示部15及び入力装置16を直接制御することによって、総合制御部11の制御を直接受けるダミー処理部を設けない構成としても良い。
以上の説明は、本発明を移動通信端末装置に適用した形態を例にとって行ったが、これに限るものではない。本発明は、あらゆる情報処理装置に適用することが当然に可能である。本発明は以上の構成に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
本発明の実施形態に係る移動通信端末装置の構成を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る第1の処理管理部の構成を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る第2の処理管理部の構成を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る第1の特定キー操作の構成の一例を示す図。 本発明の実施形態に係る第2の特定キー操作の構成の一例を示す図。 本発明の実施形態に係る総合制御部の処理部起動の制御動作のフローチャート(その1、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部と新たに起動される処理部とが同じ処理管理部に属す場合)。 本発明の実施形態に係る総合制御部の処理部起動の制御動作のフローチャート(その2、第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部と新たに起動される処理部とが異なる処理管理部に属す場合)。 本発明の実施形態に係る処理部の優先度の遷移を示す図(その1、異なる処理管理部の間で第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部が移動する第1の例)。 本発明の実施形態に係る処理部の優先度の遷移を示す図(その2、異なる処理管理部の間で第1の実行可能状態に置かれて動作中の処理部が移動する第2の例)。 本発明の実施形態に係る総合制御部の処理部終了の制御動作のフローチャート。 本発明の実施形態に係る処理部の優先度の遷移を示す図(その3、1つの処理管理部に属す処理部が終了する例)。
符号の説明
11 総合制御部
11a 総合動作状況記憶部
11b 総合動作状況
15 表示部
16 入力装置
21 第1の処理管理部
22 第1の制御部
23 第1の動作状況記憶部
23a 第1の動作状況
24 第1のダミー処理部
24a 第1の特定キー操作
24b、44b 第2の実行可能状態処理部
24c、44c キー操作
25 待ち受け処理部
26 通話処理部
27 アドレス帳処理部
29 エディタ処理部
30 放送受信処理部
31 コンテンツ再生処理部
33 アラーム処理部
41 第2の処理管理部
42 第2の制御部
43 第2の動作状況記憶部
43a 第2の動作状況
44 第2のダミー処理部
44a 第2の特定キー操作
45 電子メール処理部
46 ブラウザ処理部
47 PTT処理部
48 ストリーミング再生処理部

Claims (5)

  1. 入力手段と、
    表示手段と、
    複数の処理部を含む第一の処理部の管理を行う第一の処理管理手段と、
    複数の処理部を含む第二の処理部の管理を行う第二の処理管理手段と、
    前記第一の処理管理手段と前記第二の処理管理手段とを制御する総合制御手段と、を有し、
    前記総合制御手段は、
    前記入力手段から操作指示を受けたとき、前記第一の処理管理手段と前記第二の処理管理手段のうち、高い優先度が付された方へ、前記操作指示を受け付ける権利と前記表示手段に係る制御を行う権利とを委ね
    前記第一の処理部の動作状態を制御する第一の制御手段は、
    前記第二の処理管理手段に前記操作指示を受け付ける権利と前記表示手段に係る制御を行う権利とが委ねられているとき、前記第一の処理部に含まれるダミー処理部に前記操作指示を受け付けたことを通知し、
    前記ダミー処理部は、
    前記表示手段への表示の権利と前記操作指示とを得れば直ちに動作できる第一の実行可能状態を維持し、且つ、前記表示手段は、前記ダミー処理部が前記第一の実行可能状態に置かれる前の表示を維持することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記ダミー処理部は、
    前記第二の処理管理手段に前記操作指示を受け付ける権利と前記表示手段に係る制御を行う権利とが委ねられているとき、前記第一の処理部において最も高い優先度が付されることを特徴とする請求項記載の情報処理装置。
  3. 前記ダミー処理部は、
    前記第一の処理管理手段に前記操作指示を受け付ける権利と前記表示手段に係る制御を行う権利とが委ねられており、且つ前記ダミー処理部に前記第一の処理部における最も高い優先度が付されたとき、
    前記第一の処理部に含まれる処理部のうち、前記表示手段への表示の権利と前記操作指示を受け取る権利とを必要とせず且つ直ちに動作できる状態である実行可能状態処理部へ、前記入力手段からの操作指示を通知し、前記表示手段は、前記ダミー処理部が前記第一の実行可能状態に置かれる前の表示を維持することを特徴とする請求項記載の情報処理装置。
  4. 前記ダミー処理部は、
    前記実行可能状態処理部と、該実行可能状態処理部の処理を終了させる操作指示とを関連付けた情報を保持しており、
    前記操作指示を受けたとき、前記操作指示と関連付けられた前記実行可能状態処理部へ前記操作指示を通知することを特徴とする請求項記載の情報処理装置。
  5. 前記第一の処理部は、データ通信機能を処理しない処理部であり、
    前記第二の処理部は、データ通信機能を処理する処理部であることを特徴とする請求項1ないしの何れか一項に記載の情報処理装置。
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