JP5055008B2 - アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、圧電体を用いたアクチュエータに係わり、特に大きな駆動力で効率良く駆動できるようにしたアクチュエータに関する。
従来のアクチュエータは、外面に圧電素子が装着された長筒状のナットと、外周面にスクリューねじを有するシャフトとを有し、シャフトがナットの内側に挿通されている。ナットに超音波振動を与えると、ナットが捩れ運動を起こし、シャフトが軸線方向に進退移動させられる。
米国特許第6,940,209号公報明細書
上記特許文献1に記載のアクチュエータでは、駆動信号の駆動周波数をアクチュエータ固有の共振周波数(自己共振点)に一致させた状態で駆動されている。
しかし、共振周波数はアクチュエータの温度変化の影響を受けやすく、周囲の環境温度が変動すると、共振周波数が所期の駆動周波数からずれ、駆動効率が低下するという問題があった。
また特許文献1に記載のものは、ナットに超音波振動を与えてシャフトを軸線方向に進退移動させる構成である。一般に、ナットはシャフトに比較して径寸法が大きいために変形し難いものである。このため、ナットが駆動信号通りに駆動されず、可動体であるシャフトを移動させる効率を高め難いという問題がある。
本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、駆動信号の駆動周波数をアクチュエータ側の共振周波数に一致させなくとも効率良く駆動できるようにしたアクチュエータを提供することを目的としている。
また本発明は、径寸法が細く変形しやすいシャフト側に回転方向の振動を与えることにより、可動体となるナットを効率良く駆動できるようにしたアクチュエータを提供することを目的としている。
本発明は、軸線方向に延びて外周に雄ねじを有するシャフトと、前記シャフトが挿通されて前記雄ねじと噛み合う貫通孔が形成された可動部材と、前記シャフトの軸回り回転振動を与える振動発生機構と、前記振動発生機構に所定の駆動信号を与えて駆動する駆動回路とを有し、
前記振動発生機構に、膨張と収縮で前記シャフトに軸線周りの正方向への回転力と逆方向への回転力を与える複数の圧電素子が設けられ、前記駆動回路から複数の前記圧電素子に同じ駆動信号が同期して与えられ、複数の前記圧電素子が同時に膨張し且つ同時に収縮して、前記シャフトに正方向への回転力と逆方向への回転力が繰り返して与えられ、
正方向への回転力を与える時間と逆方向への回転力を与える時間との一方の時間が他方の時間よりも短く設定されて、前記可動部材が軸線方向へ移動させられることを特徴とするものである。
本発明では、シャフトに軸回り方向の回転振動を与えて駆動することにより、可動部材となるナットを軸線方向に移動させることができる。径寸法の細い部材であるシャフトを振動させることにより、可動体を軸線方向に効率よく進退移動させることが可能となる。
上記手段では、より大きな駆動力で、効率良く駆動することが可能となる。しかも一つの駆動信号ですべての圧電体を駆動するため、駆動信号の駆動周波数とアクチュエータ側の共振周波数との一致を必要せず、周波数のズレによる駆動効率の低下という問題をなくすことができる。
また上記においては、前記圧電体が、一枚の圧電素子からなる単層型、または複数の圧電素子が積層された積層型であるものとすることができる。
単層型の場合には、小型化または薄型化に適した振動発生機構することができる。一方、積層型とした場合には、圧電体全体としての厚み方向への変位量および駆動力を単層型よりも大きくすることが可能となる。
また前記可動部材の先端に、先端方向に向かって突出する凸面または半球面からなるキャップが設けられているものが好ましい。
上記手段では、可動部材の先端が何らかの部材に当接しても、可動部材自体の回転が停止することがなく、回転方向の振動を継続して行なうことができる。
さらには、前記シャフトの表面と前記貫通孔の内面の一方に雄ねじが形成され、他方に雌ねじが形成されており、前記雄ねじと前記雌ねじとの間で且つ前記軸線方向と直交する径方向に所定のクリアランスが設けられているものが好ましい。
上記手段では、シャフトの回転速度が低速のときには、可動部材はシャフトとともに回転するが、高速で反転したときにはシャフトのみが回転するため、可動部材を軸線方向に移動させることができる。
また前記可動部材の基部と前記シャフトの外面に、互いに掛止し合うストッパがそれぞれ設けられているものが好ましい。
上記手段では、シャフトの基端部側への可動部材を制限し、可動部材がシャフトにロックされてしまうことが防止できるため、駆動効率の低下を未然に防止することができる。
本発明のアクチュエータでは、径寸法が細く変形しやすいシャフト側に回転方向の振動を与えることにより、可動体となるナットを効率良く駆動することが可能となる。このため、無理に駆動信号の駆動周波数をアクチュエータ側の共振周波数に一致させる必要がない。
図1は本発明の第1の実施の形態を示すアクチュエータの斜視図である。
本発明におけるアクチュエータは大きな推進力を発揮するため、例えば携帯電話機に搭載されたカメラレンズを光軸方向に沿って移動させる手段としての利用が考えられるが、その他に利用するものであっても構わない。
まず、本発明の第1の実施の形態の構成について説明する。
図1に示すように、第1の実施の形態に示すアクチュエータ10は、軸線方向(Z方向)に延びるシャフト11と、このシャフト11の軸線方向に移動自在に設けられた可動部材12と、可動部材12を移動させるための振動を発生させる振動発生機構20を有している。
シャフト11の一方(先端側)の外周面には所定のピッチからなる雄ねじ11aが形成されている。可動部材12は円筒状または角筒状で形成されており、可動部材12にはその中心を軸線方向に貫く貫通穴からなる孔12Aが設けられている。孔12Aの内面には、雄ねじ11aに噛み合うことが可能な雌ねじ12aが形成されている。ただし、孔12Aの内径寸法は、シャフト11の外形寸法よりも僅かに大きく、雄ねじ11aと雌ねじ12aとの間には所定のクリアランス(隙間)が確保されている。このため、シャフト11は孔12A内に挿通された状態において、軸と直交する方向に僅かな移動余裕を有している。
シャフト11の他方の端部には振動発生機構20が設けられている。この実施の形態に示す振動発生機構20は、シャフト11の他方の端部(基端部)に一体的に形成された立方体形状の台座13と、複数の圧電素子(ピエゾ素子)を有している。
この実施の形態に示すものでは、薄板状からなる4つの圧電体21,22,23,24が、台座13の4つの側面に垂直に設けられている。4つの圧電体21,22,23,24は薄い圧電素子(ピエゾ素子)で形成されており、各圧電素子の両面に電極を形成する平行な金属板が貼り合わせた単層型(モノモルフ型ともいう)の圧電体である。
4つの圧電体21,22,23,24は面と平行をなす方向(シャフト11の軸に直交する方向)に伸縮可能である。4つの圧電体21,22,23,24は、その一方の端部が台座13の4つの側面の一方の縁部(側面に向かって右側の縁部)にそれぞれ固定され、4つの圧電体21,22,23,24の他方の端部は図示しない筐体などに固定部にそれぞれ固定されている。
4つの圧電体21,22,23,24は、すべての圧電体が同時に膨張し、またすべての圧電体が同時に収縮するように、同期して駆動される。そして、すべての圧電体21,22,23,24が膨張するときには、シャフト11は図1にてα1方向に回転させられ、すべて圧電体21,22,23,24が収縮するときにはシャフト11は図1にてα2方向に回転させられる。
なお、圧電体は互いに対称をなす一対の側面にのみ設けられる構成であってもよい。すなわち、圧電体21と圧電体22のみが設けられる構成であってもよいし、あるいは圧電体23と圧電体24のみが設けられる構成であってもよい。
次に、アクチュエータ10を駆動するための駆動回路、およびこの駆動回路からアクチュエータ10に与えられる駆動信号について説明する。
図2Aはアクチュエータの駆動回路を示す構成図、図2Bは駆動信号の実施の形態を示す波形図、図2Cは駆動信号の他の実施の形態を示す波形図、図3は駆動信号に対する稼動部材とシャフトとの関係を示す図である。なお、図3では外側の白矢印がナットの位置(回転角度)を、黒矢印がシャフトの位置(回転角度)を示している。
図2Aに示すように、アクチュエータの駆動回路40は、定電流源41と、チャージ用のコンデンサC1と、ディスチャージ用の半導体スイッチ42と、コンパレータ43と、増幅部44およびバッファ45を有して構成される。
コンデンサC1には定電流源41から供給される定電流で充電される。このとき、コンデンサC1の充電電圧V1[v]は図2Bに(i)で示すような一次関数(直線状)となる。コンパレータ43は充電電圧V1[v]と基準電圧Vref[v]とを比較し、充電電圧V1が基準電圧Vref[v]未満のときには、例えばLレベルの電圧を出力し、充電電圧V1が基準電圧Vref以上になるとHレベルに出力を反転させる。また半導体スイッチ42は例えばFETなどで構成されており、コンパレータ43からの出力を受けてスイッチの状態が切り換えられる。例えば、半導体スイッチ42の制御端子(ゲート端子G)にLレベルの信号が入力されたときにはスイッチの状態がON状態からOFF状態へと切り替わり、Hレベルの信号は入力されたときにはOFF状態からON状態へと切り替わる。
半導体スイッチ42がON状態になると、半導体スイッチ42のソース−ドレイン間が短絡させられるため、コンデンサC1に充電されてた電荷が、半導体スイッチ42を介して一気に放出される。このとき、図2Bに(ii)で示すように、充電電圧V1[v]が急激に0[v]に至る。すると、充電電圧V1[v]が基準電圧Vref[v]未満となるため、半導体スイッチ42はOFF状態に切り換わる。これにより、半導体スイッチ42のソース−ドレイン間が開放させられる。よって、再び定電流源41からの定電流がコンデンサC1に流れ込み、充電電圧V1は所定の一次関数で基準電圧Vrefに達するまで充電させられる。
そして、このような(i)と(ii)の動作が繰り返し行われることにより、図2Bに示すようなノコギリ波状の駆動信号S1が生成される。なお、前記駆動信号S1は、コンデンサC1の容量の大きさ、定電流の大きさ、基準電圧Vrefなどを適宜に設定することにより所望のノコギリ波とすることが可能である。また増幅部44の前にコンデンサを直列に挿入して、直流分をカットすると、駆動信号S1を図2Cに示すような波形とすることができる。本願発明では、駆動信号S1の駆動周期をアクチュエータの固有の共振周波数に一致させなくとも駆動させることが可能である。このため、周波数のズレによる駆動効率の低下という問題を無くすことができる。
増幅部44は、例えば非反転増幅回路で構成されており、その後段にバッファ回路45が設けられている。バッファ回路45は、例えば一対のPNP型のトランジスタとNPN型のトランジスタとのプッシュプルからなるエミッタフォロアなどで構成される。
増幅部44は、ノコギリ波状の駆動信号S1を所定の増幅度で増幅してバッファ回路45に与える。バッファ回路45は、増幅後の駆動信号S1に応じて圧電体に必要な電力を供給する。これにより、圧電体21,22,23,24が膨張し、または収縮させられる。
図4Aないし図4Dは一対の圧電体と駆動回路との接続例を示している。図4Aおよび図4Bは可動部材が絶縁部材で形成されている場合を示し、図4Cおよび図4Dは可動部材が導電部材で形成されている場合を示している。
なお、図4Aないし図4Dでは対称をなす位置に設けられた一対の圧電体21,22の場合について説明するが、一対の圧電体23,24の場合も同様であり、同じ駆動信号がすべての圧電体に与えられる。
図4Aないし図4Dに示す接続例では、いずれも可動部材12の対称となる位置に設けられた一対の側面に、単層型の圧電体21,22をそれぞれ配置した例を示している。
図4Aないし図4D中の矢印は、各圧電素子の分極方向を示している。なお、以下の説明においては、矢印の末端側である分極(−)から先端側である分極(+)に向かう分極方向を正方向、同じく矢印の先端側である分極(+)から末端側の分極(−)に向かう分極方向を負方向とする。
図4Aに示す第1の接続例では、一方の圧電体21は、分極(+)側の面の左端部が台座13の一方の面に固定されている。他方の圧電体22は、分極(−)側の面の右端部が前記一方の面と対称となる側である台座13の他方の面に固定されている。そして、駆動回路40を構成するバッファ回路45の出力部45aが、圧電体21の分極(−)側の面に設けられた電極21aと圧電体22の分極(−)側の面に設けられた電極22aの双方に接続されている。なお、圧電体21の分極(+)側の面に設けられた電極21bと圧電体22は分極(+)側の面に設けられた電極22bの双方はグランドGNDに接地されている。
駆動信号S1は、駆動回路40から一方の圧電体21を構成する電極21aと電極21bとの間、および他方の圧電体22を構成する電極22aと電極22bとの間に同じタイミングで与えられる。
この実施の形態に示す圧電体21,22は、例えば圧電素子の分極方向と電圧の印加方向とが一致する(ともに正または負である)場合には、圧電体21,22は板厚方向にそれぞれ収縮し、圧電素子の分極方向と電圧の印加方向とが相違する(一方が正で且つ他方が負である)場合には板厚方向にそれぞれ膨張するような圧電体が採用されている。
このため、板厚方向と直交する方向である長手方向に対しては、圧電素子の分極方向と電圧の印加方向とが一致するとき(板厚方向に収縮するとき)に膨張し、相違するとき(板厚方向に膨張するとき)に収縮することになる。
したがって、駆動信号S1として周期的な信号が圧電体21,22に与えられると、圧電体21,22は駆動信号S1に同期して長手方向に伸縮を繰り返す。そして、例えば、図4Aに示すように、圧電体21,22がともに長手方向に膨張すると、台座13およびシャフト11はα1方向に回転させられ、圧電体21,22がともに長手方向に収縮するときには、シャフト11はα1方向とは逆方向となるα2方向に回転させられるという回転が繰り返される。
駆動信号S1が、図3に示すようなノコギリ波状の場合には、区間Tのときには、電圧は正方向に印加されるために圧電体21,22は長手方向に膨張する。また区間Tのときには電圧は負方向に印加されるために圧電体21,22は長手方向に収縮する。区間Tと区間Tとは、区間Tに比較して区間Tは極めて小さいT>>Tの関係にある。このため、圧電体21,22の長手方向の変位は、区間Tにおいては比較的長い時間をかけて低速で膨張し、区間Tにおいては瞬間的(短時間のうちに急速)に収縮するという、いわゆる順方向のインパクト駆動で駆動される。
なお、前記駆動信号S1の1周期は、例えば0.2msecであり、この場合の区間Tは0.19985msec、区間Tは150nsecである。
図3中のaないしeに示すように、区間Tにおいてはシャフト11が低速でα1方向に回転するため、シャフト11に噛み合っている可動部材12がシャフト11の回転に追従して一緒にα1方向に回転させられる。他方、区間Tにおいては可動部材12が急激に反転してα2方向に逆回転するが、α2方向へ回転する初期においては、可動部材12には区間Tでの回転動作によるα1方向への慣性力が作用している。しかも、シャフト11と可動部材12とが接する部分にはクリアランスが設けられており、この部分には低速で回転するときには係数の大きな静止摩擦が支配的に作用し、反転時には係数の小さな動摩擦が支配的に作用する。さらに、α2方向への反転動作を行う区間Tは極めて短時間であり、可動部材12がα2へ回転し始めようとするときには、既にシャフト11の回転は終了し、次ぎの区間Tにおけるα1方向への回転が開始される段階にある。
つまり、可動部材12は、区間Tでは低速で回転するシャフト11に追従して一緒に回転するが、区間Tではシャフト11の急速な反転動作に追従しきれず、α2には回転しないか、回転しても極わずかな量となる。このため、駆動信号S1が入力され、このような一連の動作が繰り返されると、可動部材12の一方向(α1方向)への回転角度が徐々に大きくなる。なお、可動部材12は他方向(α2方向)にはまったく回転しないか、回転してもごく僅かである。そして、このような駆動信号S1を一対の圧電体21,22に与え、一対の圧電体21,22を連続的に駆動することにより、シャフト11は振動しながらα1方向に回転させられる。
シャフト11が回転すると、クリアランスを有するシャフト11側の雄ねじ11aと可動部材12側の雌ねじ12aとの噛み合いによるネジ送り動作が行われる。このため、可動部材12を軸線方向に移動させることができる。
ここで区間Tと区間Tの合計をインパクト駆動の1周期とする。すると、インパクト駆動の1周期のネジ送り量、すなわちシャフト11が1往復回転したときのネジ送り量(軸線方向の移動量)は、シャフト11のα1方向の回転量とα2方向への回転量(ほぼ零)との差分に相当する移動量であり、この移動量に応じて可動部材12はシャフト11に沿って軸線方向に移動させられる。このため、この一連の動作を連続的に行ってインパクト駆動を繰り返して、回転振動を行うことにより、可動部材12をシャフト11の軸線方向(例えばZ1方向)に沿って連続的に移動させることができる。
なお、可動部材12を逆方向(例えばZ2方向)に移動させたい場合には、例えば図3にて一点鎖線で示すような駆動信号S2を与えることにより、シャフト11を逆方向(α2方向)に回転させることができる。すなわち、長手方向の膨張動作を区間Tで瞬間的に行わせ、収縮動作を区間Tで比較的ゆっくりと行わせるようにすればよい(逆方向のインパクト駆動)。
次に、図4Bに示す第2の接続例では、圧電体21の分極(−)側の面に設けられた電極21aの端部が台座13の表面に固定されている点で上記第1の接続例と相違している。ただし、圧電体21,22の分極方向と電圧の印加方向はともに正方向で同じである。
この接続例においても、駆動信号S1を与えることにより順方向のインパクト駆動を実行させることができ、また駆動信号S2を与えることにより逆方向のインパクト駆動を実行させることができる。このため、上記同様に可動部材12をシャフト11に沿う軸線方向に進退自在に移動させることが可能である。
次に、図4C,図4Dに示す第3,第4の接続例では、台座13が導電材料で形成されており、台座13を介して駆動信号S1や駆動信号S2が供給される点で相違する。
図4Cに示す第3の接続例では、台座13の対称となる一対の側面に、圧電体21,22が上記第2の接続例と同様の構成により固定されている。すなわち、圧電体21の分極(−)側の面に設けられた電極21aの左端部が台座13の一方の側面に固定され、圧電体22の分極(−)側の面に設けられた電極22aの右端部が台座13の他方の側面に固定されている。
図4Cに示すように、駆動回路40の出力部45aと台座13とが電気的に接続され、圧電体21の電極21bと圧電体22の電極22bがグランドGNDに接地されている。そして、圧電体21,22の分極方向と電圧の印加方向とは同じ向きに設定されている。
第3の接続例では、駆動回路40から出力された駆動信号S1が、導電材料で形成された台座13を介して圧電体21の電極21aに供給され、同時に圧電体22の電極22aに供給される。すなわち、台座13を各電極21a,22aに駆動信号S1を供給するための受電端子または中継端子として使用することができる。
次に、図4Dに示す第4の接続例では、圧電体21,22と台座13との機構的な配置関係は上記第3の接続例と同様である。ただし、第4の接続例では、圧電体21,22の分極方向と電圧の印加方向はともに異なる点で上記第3の接続例と相違している。
すなわち、第4の接続例では、駆動回路40の出力部45aが圧電体21の分極(+)側の面に設けられた電極21bと、圧電体23の分極(+)側の面に設けられた電極22bとの双方に電気的に接続されている。また圧電体21の分極(−)側の面に設けられた電極21aと圧電体22の分極(−)側の面に設けられた電極22aとが、共通の台座13を介してグランドGNDに接地されている。
第4の接続例では、駆動回路40から出力された駆動信号S1が、圧電体21の電極21bおよび圧電体22の電極22bに同じタイミングで供給される。このとき、電圧の印加方向と圧電体21,22の分極方向とは逆向きの関係にある。このため、図3に示す区間Tでは圧電体21,22が長手方向に比較的ゆっくりと収縮させられ、また区間Tでは圧電体21,22が長手方向に瞬間的に膨張させられる。すなわち、圧電体21,22は逆方向のインパクト駆動が行われ、台座13およびシャフト11が図4Dにてα2方向に回転させられる。また駆動信号S2を与えると、台座13およびシャフト11は、図4Dにてα1方向に回転させることができる。よって、駆動信号S1または駆動信号S2を連続的に与えることにより、上記同様に可動部材12をシャフト11に沿って軸線方向に進退移動させることが可能である。
次に、本発明の第2の実施の形態の構成について説明する。
図5Aは本発明の第2の実施の形態を示すアクチュエータの斜視図、図5Bは可動部材を除いた状態を示す図5Aの平面図である。
第2の実施の形態に示すアクチュエータ10の構成は、上記第1の実施の形態とほぼ同じである。よって、以下においては異なる部分を中心に説明する。なお、第2の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同一の部材については同一の符号を付して説明する。
図5Aに示すように、可動部材12の先端にキャップ12Bが設けられ、孔12Aの上端が閉ざされている点において、貫通する孔12Aが露出している第1の実施の形態とは相違している。キャップ12Bは、その先端が先端(Z1)方向に向かって突出する凸面または半球面で形成されている。このため、キャップ12Bの先端が何かの部材に当接しても、当接の面積は小さく、この間の摩擦係数を軽減することが可能であり、可動部材12自体の回転が停止することを防止できるようになっている。
次に、シャフト11の側面にストッパ11bが設けられ、可動部材12のZ2側の底部にストッパ12bが設けられている点で相違している。ストッパ11b,12bを有しない場合には、可動部材12がシャフト11の基端部側(Z2方向)に移動させられたときに、雄ねじ11aの先端部と雌ねじ12aの最奥部とが部分的にきつく噛み合い、可動部材12がシャフト11にロックされてしまう虞がある。しかし、ストッパ11b,12bを設けた場合には、可動部材12が最もZ2方向に移動する前に、前記ストッパ11bとストッパ12bとが互いに掛止し合うことになる。このため、雄ねじ11aと雌ねじ12aとが噛み合う前に可動部材12の回転を停止させ、可動部材12の移動を制限することが可能となる。このため、可動部材12がシャフト11にロックする不具合を未然に防止することができる。よって、アクチュエータの駆動効率の低下を未然に防止することができる。
さらに、第2の実施の形態では、多数の薄い圧電素子(ピエゾ素子)を、分極方向を同じ方向に揃えた状態で厚み方向に重ねて、全体として棒状に形成した積層型の圧電体21A,22Aを採用している点で相違している。なお、圧電体21A,22Aの長手方向(積層方向)の両端には電極がそれぞれ設けられている。
図5Aに示すように、台座13の4つの側面のうち、互いに対向する一対の側面には、各側面からそれぞれ垂直に延びる取付面13A,13Bが設けられている。そして、この取付面13A,13Bに積層状態の圧電体21A,22Aの一方の端部に設けられた電極がそれぞれ固定されている。なお、圧電体21A,22Aの他方の端部に設けられた電極は、筐体などからなる固定部26,26にそれぞれ固定されている。取付面13Aと取付面13Bとは、シャフト11に対して軸対称の位置に設けられている。また一方の固定部26と他方の固定部26とは互いに逆側となる位置に設けられている。つまり、圧電体21Aは取付面13Aから一方の固定部26との間に設けられ、圧電体22Aは取付面13Bと他方の固定部26との間に設けられている。なお、圧電体21A,22Aは図5Aに示すような多数の薄い圧電素子(ピエゾ素子)を厚み方向に重ねて棒状に形成した積層型であってもよいし、第1の実施の形態同様に薄手の圧電素子の両面に電極を形成する平行な金属板を貼り合わせた単層型であってもよい。
圧電体21A,22Aを単層型とした場合には、振動発生機構を小型化または薄型化することができる。一方、積層型とした場合には、圧電体21A,22A全体としての厚み方向への変位量および駆動力を単層型よりも大きくすることができる。
圧電体21A,22Aは、上記同様に個々の圧電素子が積層方向に同時に膨張し、または同時に収縮するように同期して駆動される。そして、圧電体21A,22Aが膨張するときには、シャフト11は図5Aにてα1方向に回転させられ、また圧電体21A,22Aが収縮するときにはシャフト11は図5Aにてα2方向に回転させられる。
このため、上記同様に圧電体21A,22Aの駆動信号S1または駆動信号S2を連続的に与えることにより、シャフト11を順方向(α1方向)または逆方向(α2方向)にインパクト駆動することができ、可動部材12を軸線方向に進退移動させることが可能である。
また図5Bに示すように、2つの圧電体21A,22A以外に、さらに同じ構成からなる2つの圧電体23A,24Aを、台座13の対称となる位置に形成された取付面13C,13Dにそれぞれ設けたものであってもよい。すなわち、4つの圧電体21A,22A,23A,24Aをシャフト11の軸回りに90度の角度をずらして配置した構成とするものであってもよい。この場合にも、すべての圧電体21A,22A,23A,24Aには、駆動信号S1又は駆動信号S2が同じタイミングで与えられ、これにより膨張する方向に駆動され、および収縮する方向に駆動される。例えば、駆動信号S1がすべての圧電体21A,22A,23A,24Aに同じタイミングで与えられて前記圧電体21A,22A,23A,24Aが膨張するときには、シャフト11は図5Bにてα1方向に回転させられる。また駆動信号S2がすべて圧電体21A,22A,23A,24Aに同じタイミングで与えられて、前記圧電体21A,22A,23A,24Aが収縮するときには、シャフト11は図5Bにてα2方向の回転させられる。このように圧電体23A,24Aの数を増やすと、さらに大きな駆動力でシャフト11を駆動することが可能となる。
上記第1および第2の実施の形態では、駆動側となる圧電体21,22で直接的に駆動される台座13を立方体形状からなるものとして示して説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、その他例えば三角柱、五角柱などの多角柱、あるいは円柱などであってもよい。また圧電体の構成は、台座13の対称となる位置に対を成すように配置するものでなくてもよい。すなわち、台座13の側面に設けた各圧電体が同期して駆動されたときに、各圧電体からの駆動力が同じ軸回り方向に作用するように設けられた構成であればよい。
本発明の第1の実施の形態を示すアクチュエータの斜視図、 アクチュエータの駆動回路を示す構成図、 駆動信号の実施の形態を示す波形図、 駆動信号の他の実施の形態を示す波形図、 駆動信号に対する可動部材とシャフトとの関係を示す図、 一対の圧電体と駆動回路との接続例を示す図、 一対の圧電体と駆動回路との接続例を示す図、 一対の圧電体と駆動回路との接続例を示す図、 一対の圧電体と駆動回路との接続例を示す図、 本発明の第2の実施の形態を示すアクチュエータの斜視図、 可動部材を除いた状態を示す図5Aの平面図、
符号の説明
10 アクチュエータ
11 シャフト
11a 雄ねじ
11b ストッパ
12 可動部材
12a 雌ねじ
12b ストッパ
13 台座
20 振動発生機構
21,22,23,24 単層型の圧電体
21A,22A,23A,24A 積層型の圧電体
26 固定部
40 駆動回路
41 定電流源
42 スイッチ
43 コンパレータ
44 増幅部(AMP)
45 バッファ回路

Claims (7)

  1. 軸線方向に延びて外周に雄ねじを有するシャフトと、前記シャフトが挿通されて前記雄ねじと噛み合う貫通孔が形成された可動部材と、前記シャフトの軸回り回転振動を与える振動発生機構と、前記振動発生機構に所定の駆動信号を与えて駆動する駆動回路とを有し、
    前記振動発生機構に、膨張と収縮で前記シャフトに軸線周りの正方向への回転力と逆方向への回転力を与える複数の圧電素子が設けられ、前記駆動回路から複数の前記圧電素子に同じ駆動信号が同期して与えられ、複数の前記圧電素子が同時に膨張し且つ同時に収縮して、前記シャフトに正方向への回転力と逆方向への回転力が繰り返して与えられ、
    正方向への回転力を与える時間と逆方向への回転力を与える時間との一方の時間が他方の時間よりも短く設定されて、前記可動部材が軸線方向へ移動させられることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 対を成す前記圧電素子のそれぞれの先端が前記シャフトの基部に取り付けられ、前記圧電素子のそれぞれの基端が固定され、
    一方の圧電素子の先端と前記基部との連結部と、他方の圧電素子の先端と前記基部との連結部が軸線を挟む位置に有り、一方の圧電素子と他方の圧電素子の伸縮方向が互いに平行である請求項1記載のアクチュエータ。
  3. 前記圧電体が、一枚の圧電素子からなる単層型、または複数の圧電素子が積層された積層型である請求項1または2記載のアクチュエータ。
  4. それぞれの前記圧電素子は、板状で分極方向が板厚方向に向けられて、両表面に電極が設けられており、前記シャフトの基部に導電性の台座が設けられ、それぞれの圧電素子の一方の電極が台座を介して導通され、それぞれの圧電素子の他方の電極に駆動信号が与えられる請求項1または2記載のアクチュエータ。
  5. 前記駆動回路は充電用コンデンサを有し、前記充電用コンデンサへの充電と放電を繰り返すことで、前記駆動信号が生成される請求項1ないし4のいずれかに記載のアクチュエータ。
  6. 前記貫通孔の内面雌ねじが形成されており、前記雄ねじと前記雌ねじとの間で且つ前記軸線方向と直交する径方向クリアランスが設けられている請求項1ないし5のいずれかに記載のアクチュエータ。
  7. 前記可動部材の基部と前記シャフトの外面に、互いに掛止し合うストッパがそれぞれ設けられている請求項1ないし6のいずれか記載のアクチュエータ。
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