JP5048374B2 - Seat belt retractor - Google Patents
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Description
本発明は、シートベルト用リトラクタに関し、より詳細には、プリテンショナー、フォースリミッタ機構付きのシートベルト用リトラクタに関する。 The present invention relates to a seat belt retractor, and more particularly to a seat belt retractor with a pretensioner and a force limiter mechanism.
近年のシートベルト用リトラクタは、衝突時にベルトを瞬時に巻き上げ、乗員の身体を効果的に拘束するプリテンショナーと、設定以上の荷重がベルトに加わった場合にエネルギーを吸収しながらベルトを繰り出し、乗員の胸部への負担を軽減するフォースリミッタ機構とが付加されているものがある(例えば、特許文献1参照)。 In recent years, seat belt retractors have a pretensioner that effectively winds up the belt in the event of a collision and effectively restrains the occupant's body, and the belt is extended while absorbing energy when a load exceeding the set value is applied to the occupant. And a force limiter mechanism that reduces the burden on the chest of the patient (for example, see Patent Document 1).
特許文献1に記載のシートベルト用リトラクタでは、トーションバー(ねじり棒)が捻れて塑性変形することでエネルギー吸収しベルトを所定量繰り出すフォースリミッタ機構が設けられている。また、プリテンショナー(ベルト予張力装置)は、トーションバー(ねじり棒)を介してスピンドル(ベルトドラム)に結合されており、プリテンショナーによる引き込み荷重はトーションバーを介してスピンドルに伝達され、ベルトを瞬時に引き込む。このように構成されることで、プリテンショナー駆動後にフォースリミッタ機構を作動するためのスピンドルの引き出し方向の回転は、プリテンショナーの動作に影響されることなく行なわれている。
ところで、フォースリミッタ機構のエネルギー吸収荷重、即ち、エネルギー吸収機構が作動開始する荷重は、より安全性能を高めるために車種毎に設定され、車種によっては低いエネルギー吸収荷重が望ましい場合もある。しかしながら、特許文献1に記載のような、トーションバーを介してプリテンショナーの力を伝達するシートベルト用リトラクタの場合、エネルギー吸収荷重がプリテンショナーによる引き込み荷重より低いと、プリテンショナーの引き込み荷重によりトーションバーが捻れてしまい、ベルトの引き込みが十分に出来なくなってしまう虞がある。即ち、低いエネルギー吸収荷重を設定しようとすると、適切な乗員拘束効果を発揮出来なくなるという問題があった。 By the way, the energy absorption load of the force limiter mechanism, that is, the load at which the energy absorption mechanism starts to operate is set for each vehicle type in order to further improve safety performance, and a low energy absorption load may be desirable depending on the vehicle type. However, in the case of a seat belt retractor that transmits the force of the pretensioner via a torsion bar as described in Patent Document 1, if the energy absorption load is lower than the pulling load by the pretensioner, the torsion is caused by the pulling load of the pretensioner. There is a risk that the bar will be twisted and the belt cannot be pulled in sufficiently. That is, when setting a low energy absorption load, there is a problem that an appropriate occupant restraint effect cannot be exhibited.
本発明は、上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、フォースリミッタ機構のエネルギー吸収荷重が低く設定されても、プリテンショナーの引き込み性能を確保することができ、トーションバーを介してプリテンショナーの力をスピンドルに伝えて、ベルトを瞬時に引き込むことができるシートベルト用リトラクタを提供することにある。 The present invention has been made in view of the above circumstances. The purpose of the present invention is to ensure the pull-in performance of the pretensioner even when the energy absorption load of the force limiter mechanism is set low. Another object of the present invention is to provide a seat belt retractor that can transmit the force of a pretensioner to a spindle and can retract the belt instantaneously.
本発明の目的は、下記の構成によって達成される。
(1) ベルトを巻きつけるスピンドルと、
該スピンドルに作用して前記ベルトを引き込むプリテンショナーと、
前記スピンドルと前記プリテンショナーとの間の力伝達経路に配置されるトーションバーと、
該トーションバーの周囲で、前記スピンドルと前記プリテンショナーとの間の力伝達経路に配置されるトルクチューブと、
前記力伝達経路としての該トルクチューブを前記スピンドルと一体回転又は相対回転するように切り替える切り替え装置と、
を有することを特徴とするシートベルト用リトラクタ。
(2) 前記トーションバーは、その一端部にて前記プリテンショナーからの力が入力されるトレッドヘッドと結合されると共に、その他端部にて前記スピンドルと結合され、
前記トルクチューブは、その一端部にて前記トレッドヘッドと結合され、その他端部にて前記切り替え装置を介して前記スピンドルと結合され、
前記トルクチューブと前記スピンドルが一体回転するとき、前記力伝達経路は前記トーションバー及び前記トルクチューブを介して伝達され、
前記トルクチューブと前記スピンドルが相対回転するとき、前記力伝達経路は前記トーションバーを介して伝達されることを特徴とする(1)に記載のシートベルト用リトラクタ。
(3) 前記トルクチューブの捻れトルクは、前記トーションバーの捻れトルクとの合計トルクが前記プリテンショナー作動により発生するトルクより大きくなるように設定されることを特徴とする(1)又は(2)に記載のシートベルト用リトラクタ。
(4) 前記スピンドルと前記トルクチューブとを連結し、前記切替え装置によって前記スピンドルと前記トルクチューブが相対回転を開始したときに塑性変形可能なトルクパイプをさらに備えることを特徴とする(1)又は(2)に記載のシートベルト用リトラクタ。
The object of the present invention is achieved by the following configurations.
(1) a spindle around which the belt is wound;
A pretensioner that acts on the spindle to retract the belt;
A torsion bar disposed in a force transmission path between the spindle and the pretensioner;
A torque tube disposed in a force transmission path between the spindle and the pretensioner around the torsion bar;
A switching device that switches the torque tube as the force transmission path so as to rotate integrally or relative to the spindle;
A retractor for a seat belt, comprising:
(2) The torsion bar is coupled to a tread head to which a force from the pretensioner is input at one end thereof, and is coupled to the spindle at the other end.
The torque tube is coupled to the tread head at one end thereof and coupled to the spindle via the switching device at the other end,
When the torque tube and the spindle rotate integrally, the force transmission path is transmitted through the torsion bar and the torque tube,
The retractor for a seat belt according to (1), wherein when the torque tube and the spindle rotate relative to each other, the force transmission path is transmitted through the torsion bar.
(3) The torsional torque of the torque tube is set so that a total torque including the torsional torque of the torsion bar is larger than a torque generated by the pretensioner operation (1) or (2) The retractor for seatbelts described in 1.
(4) The apparatus further includes a torque pipe that connects the spindle and the torque tube and is plastically deformable when the spindle and the torque tube start relative rotation by the switching device. The retractor for a seat belt according to (2).
本発明のシートベルト用リトラクタによれば、プリテンショナーがトーションバー及びトルクチューブを介してスピンドルと結合する力伝達経路を構成し、また、力伝達経路としてのトルクチューブを切替え装置によってスピンドルと一体回転又は相対回転するように切り替える構成としたので、フォースリミッタ機構のエネルギー吸収荷重が低く設定されても、プリテンショナーの引き込み性能を確保することができ、トーションバーを介してプリテンショナーの力をスピンドルに伝えて、ベルトを瞬時に引き込むことができる。 According to the seat belt retractor of the present invention, the pretensioner constitutes a force transmission path that is coupled to the spindle via the torsion bar and the torque tube, and the torque tube as the force transmission path is rotated integrally with the spindle by the switching device. Or, because it is configured to switch so as to rotate relative to each other, even if the energy absorption load of the force limiter mechanism is set low, the pull-in performance of the pretensioner can be ensured, and the force of the pretensioner is applied to the spindle via the torsion bar. I can tell you that I can pull the belt in instantly.
以下、本発明の一実施形態に係るシートベルト用リトラクタについて図面を参照して詳細に説明する。 Hereinafter, a retractor for a seat belt according to an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
本実施形態のシートベルト用リトラクタ10は、図1に示すように、リトラクタフレーム11に回転可能に支持され、シートベルト(図示せず)を巻き取るスピンドル組立体12と、スピンドル組立体12をシートベルトの巻き取り方向に付勢する巻取りばね装置17と、車両の水平方向の加速度を検出する加速度センサ13と、加速度センサ13によって検出される加速度に応じてシートベルトの引出動作をロックするロック機構14と、車両衝突時にスピンドル組立体12に作用してシートベルトを引き込むプリテンショナー15と、設定以上の荷重がシートベルトに加わった場合にエネルギーを吸収しながらシートベルトを繰り出すフォースリミッタ機構16と、を備える。
As shown in FIG. 1, the
巻取りばね装置17は、スピンドル組立体12の軸方向一端側に配置され、リトラクタフレーム11に取り付けられる。一方、加速度センサ13、ロック機構14及びプリテンショナー15は、スピンドル組立体12の軸方向他端側に配置され、リトラクタフレーム11に取り付けられるドライブカバー18及びシステムカバー19内に収容される。
The
加速度センサ13は、球状のセンサウェイト21と、センサウェイト21を収容するセンサケース22とを備え、センサケース22にはセンサレバー22aが回転可能に取り付けられる。
The
ロック機構14は、公知の種々の構成を採用することができる。本実施形態の場合には、ロック機構14は、ベアリング板31とシステムカバー19との間に回転可能に支持され、慣性体34と連動してベアリング板31の内歯31aと係合可能なWSレバー32と、WSレバー32と係合するステアリングホイール33と、ステアリングホイール33内に配置される慣性体34と、ステアリングホイール33と慣性体34との間に設けられるスプリング35と、ステアリングディスク36によってステアリングホイール33と一体に取り付けられるラチェットホイール37と、を有する。
The lock mechanism 14 can employ various known configurations. In the case of the present embodiment, the lock mechanism 14 is rotatably supported between the
そして、車両衝突等で水平方向の加速度が所定値より大きいとき、加速度センサ13のセンサウェイト21が移動し、センサレバー22aを上方に回動する。続いてセンサレバー22aが上方に回動して、ステアリングホイール33と係合する。そして、ステアリングホイール33の引き出し方向の回転が阻止された状態でシートベルトがリトラクタ10から引き出されると、ステアリングホイール33がスピンドル12に対して回転遅れを生じ、ステアリングホイール33に回動可能に取り付けられた後述するロック片67が径方向外方に移動して回転不能とされた状態の後述のプリテンションリング42と係合し、スピンドル12によるシートベルトの引き出し動作がロックされる。
When the horizontal acceleration is greater than a predetermined value due to a vehicle collision or the like, the
プリテンショナー15は、リトラクタフレーム11とドライブカバー18との間に、大径リング41、プリテンションリング42、小径リング43、ロッキングレバー44、シンクロリング45、ディスタンス板46、ボール案内板47、レバー部材48、及びボールストップ49を備えると共に、プリテンションリング42の周囲に駆動装置51を備える。
The
駆動装置51は、リトラクタフレーム11に取り付けられる管ハウジング52と、管ハウジング52内に設けられるガス発生器53、スプリング54、ピストン55、及び質量体としての玉56と、を備える。管ハウジング52は、一端をキャップ57によって閉口される。そして、ガス発生器53の点火によるガス圧上昇により、ピストン55を介して玉56が押し出され、これらの玉56がプリテンションリング42の溝部に入り込んで、プリテンションリング42を回転させる。なお、スプリング54は、玉56のがたつきによる異音の発生を防止している。
The
プリテンションリング42は、大径リング41と小径リング43によってリトラクタフレーム11とドライブカバー18との間で回転可能に支持されている。プリテンションリング42の外周側には、駆動装置51の玉56が収容される溝部42aと、ロッキングレバー44と噛合可能で、且つ、シンクロリング45の周囲に内向きに形成された爪部45aが係止可能な外歯42bが形成されている。また、プリテンションリング42の内周側には、ロック片67と噛合可能な内歯42cが形成されている。さらに、プリテンションリング42の側面には、レバー部材48を挿入案内する窓穴42d(図2参照)が形成される。
The
ロッキングレバー44の側面には突部44a(図2参照)が形成されており、この突部はシンクロリング45のカム孔45bに案内される。ロッキングレバー44は、プリテンションリング42の回転によりシンクロリング45が回転することで外歯42bと係脱し、外歯42bと噛合することでプリテンションリング42のベルト引き出し方向の回転を止める。
A
また、スピンドル組立体12は、スピンドル61と、その一端側開口を塞ぐトレッドヘッド62と、スピンドル本体61内に配置されるトルクパイプ63、トルクチューブ64、及びトーションバー65と、トレッドヘッド62の外周面に案内されるロック片67と、スピンドル61に形成された一対の貫通孔61a内で回動可能に取り付けられる一対のロッキングエレメント68と、スピンドル61の他端側からその周囲に装着されるエンドピース69及びスピンドルリング70と、を備える。なお、図1中、符号71はドラムリングであり、72はオメガスプリングである。
The
さらに、リトラクタフレーム11とカバーケース17との間には、スイッチハウジング81と、スイッチピストン82とが配置され、スイッチハウジング81には、経路切替え用ガス発生器83が取り付けられている。本実施形態では、ロッキングエレメント68、エンドピース69、スピンドルリング70、スイッチハウジング81、スイッチピストン82、経路切替え用ガス発生器83が、スピンドル61とプリテンショナー15との間の力伝達経路を切り替える切替え装置20を構成する。
Further, a
トーションバー65は、その両端部65a,65bをトルクス(登録商標)形状とし、両端部間を長手方向に外径が平均的に一様な形状に形成されている。また、トーションバー65の一端部65aはトレッドヘッド62の内周面に形成されたトルクス形状の孔部62aと嵌合され、他端部65bはスピンドル61の他端側の内周面に形成されたトルクス形状の凹部61bに嵌合固定されている。これにより、トーションバー65は、スピンドル61とプリテンショナー15の間の力伝達経路に配置されている。
The
また、図6に示すように、トルクチューブ64の一端部には、凸部64aが複数設けられており、トレッドヘッド62の対向面に形成された複数の凹部62bにそれぞれ圧入される。これにより、トルクチューブ64は、トーションバー65の周囲でトレッドヘッド62に固定される。
Further, as shown in FIG. 6, a plurality of
トルクパイプ63は、その両端部外周面に複数の凸部63a,63bを有し、一端側の凸部63aをトルクチューブ64の他端部内周面に形成された凹部64bに、他端側の凸部63bをスピンドル61の他端側の内周面に形成された凹部61cに嵌合固定した状態で、トーションバー65の周囲に配置される。
The
また、トーションバー65、トルクチューブ64、トルクパイプ63の各捻れトルクの合計はプリテンショナー15の作動により発生するトルクより大きくなるように設定されており、トーションバー65がフォースリミッタ機構16として作用する。
Further, the total of the torsional torques of the
また、ロッキングエレメント68は、スピンドル61に形成された貫通孔61a内に取り付けられており、トルクチューブ64の端部に形成された連結凹部64c内に進退するように回動する。ロッキングエレメント68がスピンドルリング70の内周面に押さえつけられている状態では、図7(a)に示すように、トルクチューブ64の連結凹部64c内に進出して回動が抑制されている。これにより、トルクチューブ64は一対のロッキングエレメント68を介してスピンドル61と結合され、スピンドル61とトルクチューブ64は一体的に回転する。また、エンドピース69は樹脂製であり、スピンドルリング70をスピンドル61に対して位置決め固定している。
The locking
次に、本実施形態のシートベルト用リトラクタ10のプリテンショナー15及びフォースリミッタ機構16の動作について説明する。
Next, operations of the
プリテンショナー15では、車両側からの作動のための電流を受け、駆動装置51のガス発生器53の点火によるガス圧上昇により玉56が管ハウジング52内を移動する。そして、移動した玉56は、管ハウジング52からプリテンションリング42の溝部42a内に入り込み、プリテンションリング42を回転させる。
The
プリテンションリング42が回転すると、図3(a)に示す状態から、その外歯42bと係合していたロッキングレバー44が外側へ弾き出される。同時に、ロッキングレバー44の突部44aは、カム孔45bを引き連れてシンクロリング45を回動させる(図3(b)参照)。その後、ロックレバー44は、リトラクタフレーム11上に設けられた切り起し板(図示せず)に当接して回動を止められ、シンクロリング45も突部44aを案内するカム孔45bを介して回動を止める。
When the
但し、図4に示すように、シンクロリング45に形成された爪部45aは、プリテンションリング42の外歯42bとプリテンションリング42の回転を許容するようにラチェット係合するので、プリテンションリング42は外歯42bで爪部45bを弾きながら回転し続ける。
However, as shown in FIG. 4, the
併せて、プリテンションリング42が回転すると、その窓穴42dに案内されたレバー部材48が回動し、レバー部材48の先端がラチェットホイール37と噛合する。
At the same time, when the
さらに、プリテンションリング42が回転して、レバー部材48がさらに回動すると、ラチェットホイール37及びステアリングディスク36を回転させる。なお、この状態では、トレッドヘッド62に力は伝達されていない。
Further, when the
これにより、ステアリングディスク36のカム孔36a内にピン67aが支持された(図2参照)ロック片67がトレッドヘッド62に案内されながらステアリングディスク36の回転により駆動され、プリテンションリング42の内歯42cと噛合する(図3(c)参照)。
As a result, the
さらに、プリテンションリング42が玉56に押されて回転すると、ロック片67がプリテンションリング42の内歯42cと噛合しているので、プリテンションリング42の回転がトレッドヘッド62、トルクチューブ64、ロッキングエレメント68、スピンドル61の経路と、トレッドヘッド62、トーションバー65、スピンドル61の経路と、トレッドヘッド62、トルクチューブ64、トルクパイプ63、スピンドル61の経路の3つの伝達経路でスピンドル61に伝達されて、スピンドル61に固定されているシートベルトを巻き込む。これにより、プリテンショナー15が作動することになる。
Further, when the
このとき、トルクチューブ64とスピンドル61は一体となって回転するので、トーションバー100及びトルクパイプ63は捻られない。これにより、プリテンショナー作動時の力で、トーションバー65が捻じれてシートベルトの引き込みが十分に出来なくなるという不都合が排除される。一方、トーションバー100とトルクチューブ64とトルクパイプ63の各捻りトルクの合計は、プリテンショナー15の作動により発生するトルクより大きくなるように設定されているので、プリテンショナー15の力をスピンドル61に確実に伝える。
At this time, since the
一方、フォースリミッタ機構16では、ガス発生器53を作動させてプリテンショナー15による引き込みが開始されたのち、適切なタイミングで切替え装置20を作動させる。切替え装置20の作動タイミングは車両・シートベルトの特性等から予め適切に設定しておく。例えば、プリテンショナー作動後、所定時間(ms)後に切替え装置20を作動という設定をすることも可能である。
On the other hand, in the
切替え装置20は、経路切替え用の電流を受けて経路切替え用ガス発生器83が点火する。経路切替え用ガス発生器83によるガスの圧力により、スイッチピストン82が図5の矢印x方向に押され、スピンドルリング70もスイッチピストン82に押されて矢印x方向にずれる。
The switching
スピンドルリング70が矢印x方向に移動すると、ロッキングエレメント68は、スピンドル61の連結孔61a内で、スピンドル61の径方向に回動自在となる。このため、プロフィールがロッキングエレメント68を外に押し出すように形成されたトルクチューブ64の連結凹部64cによって、トルクチューブ64の連結凹部64c内から外側に移動する(図7(b)参照)。これにより、スピンドル61とトルクチューブ64とが相対回転可能となる。但し、この状態では、スピンドル61とトルクチューブ64とはトルクパイプ63によって連結されているため、相対回転は行なわれない。よって、トレッドヘッド62とスピンドル61の間の力伝達経路は、トレッドヘッド62、トーションバー65、スピンドル61の経路と、トレッドヘッド62、トルクチューブ64、トルクパイプ63、スピンドル61の経路の2つとなる。
When the
その後、乗員の前方への移動によりベルトが引き出される。ベルト引き出し方向に働く力(力伝達経路)は、スピンドル61、トーションバー65、トレッドヘッド62の経路とスピンドル61、トルクパイプ63、トーションバー64、トレッドヘッド62の経路の2つから、プリテンショニングリング42へと伝わる。
Thereafter, the belt is pulled out by the occupant moving forward. The force acting in the belt pulling direction (force transmission path) is divided into two paths: the
プリテンションリング42がベルト引き出し方向に回転すると、シンクロリング45の爪部45aはプリテンションリング42の外歯42bと係合しているので、シンクロリング45も一体的に回転する。このとき、シンクロリング45に形成されたカム孔45bはロッキングレバー44の突部を押してロッキングレバー44を内側に誘導し、ロッキングレバー44とプリテンショニングリング42の外歯42bを係合させる。これにより、プリテンショニングリング42の引き出し方向の回転が止められる。
When the
更にベルト引き出し方向の力が加わり、ベルト荷重がトーションバー65の捻じれ荷重に達すると、力伝達経路でトーションバー65が塑性変形しながら捻れ、スピンドル61が回転し、シートベルトが引き出される。トーションバー65が捻じれると同時にトルクパイプ63も捻られるが、トルクパイプ63は捻れ変形するときに荷重を発生し、所定の回転を終えた段階で捻じ切られる。従って、フォースリミッタ作動初期においては、トーションバー65が捻られ始めの荷重に加えて、トルクパイプ63の荷重を上乗せすることができ、トルクパイプ63は、トーションバー65の捻られ始めの荷重を補う役割を果たす。なお、トルクパイプ63は、発生荷重と捻じ切れる回転数を予め設定している。
Further, when a force in the belt drawing direction is applied and the belt load reaches the twisting load of the
トルクパイプ63が捻じ切れた後は、スピンドル61に作用する引き出し方向の力は、トーションバー65によってエネルギー吸収を行ないながら、トーションバー65を介して、トレッドヘッド62、プリテンショニングリング42へと伝達される。
After the
従って、本実施形態のシートベルト用リトラクタ10によれば、スピンドル61とプリテンショナー15との間の力伝達経路に配置されるトーションバー65と、トーションバー65の周囲で、スピンドル61とプリテンショナー15との間の力伝達経路に配置されるトルクチューブ64と、力伝達経路としてのトルクチューブ64をスピンドル61と一体回転又は相対回転するように切り替える切り替え装置20と、を備え、力伝達経路の切り替えを、プリテンショナー15の引き込み終了後、ベルト張力が所定の荷重に上昇する前に行うことで、プリテンショナー15の引き込み性能を下げることなく、低いエネルギー吸収荷重設定との両立が実現できる。また、トーションバー65はフォースリミッタ作動時にだけ捻られる機構としたので、トーションバー65の低いエネルギー吸収荷重はプリテンショナー作動に影響しない。 なお、本実施形態は、トルクパイプなしで構成することも可能であるが、その場合、トーションバー65とトルクチューブ64の各捻りトルクの合計は、プリテンショナー15の作動により発生するトルクより大きくなるように設定される。
Therefore, according to the
なお、本発明は、上記実施形態のものに限定されるものでなく、適宜、改良または変形などが可能である。 In addition, this invention is not limited to the thing of the said embodiment, An improvement or a deformation | transformation etc. are possible suitably.
10 シートベルト用リトラクタ
15 プリテンショナー
20 切替え装置
61 スピンドル
62 トレッドヘッド
63 トルクパイプ
64 トルクチューブ
65 トーションバー
DESCRIPTION OF
Claims (4)
該スピンドルに作用して前記ベルトを引き込むプリテンショナーと、
前記スピンドルと前記プリテンショナーとの間の力伝達経路に配置されるトーションバーと、
該トーションバーの周囲で、前記スピンドルと前記プリテンショナーとの間の力伝達経路に配置されるトルクチューブと、
前記力伝達経路としての該トルクチューブを前記スピンドルと一体回転又は相対回転するように切り替える切り替え装置と、
を有することを特徴とするシートベルト用リトラクタ。 A spindle around which the belt is wound,
A pretensioner that acts on the spindle to retract the belt;
A torsion bar disposed in a force transmission path between the spindle and the pretensioner;
A torque tube disposed in a force transmission path between the spindle and the pretensioner around the torsion bar;
A switching device that switches the torque tube as the force transmission path so as to rotate integrally or relative to the spindle;
A retractor for a seat belt, comprising:
前記トルクチューブは、その一端部にて前記トレッドヘッドと結合され、その他端部にて前記切り替え装置を介して前記スピンドルと結合され、
前記トルクチューブと前記スピンドルが一体回転するとき、前記力伝達経路は前記トーションバー及び前記トルクチューブを介して伝達され、
前記トルクチューブと前記スピンドルが相対回転するとき、前記力伝達経路は前記トーションバーを介して伝達されることを特徴とする請求項1に記載のシートベルト用リトラクタ。 The torsion bar is coupled to a tread head to which a force from the pretensioner is input at one end thereof, and is coupled to the spindle at the other end.
The torque tube is coupled to the tread head at one end thereof and coupled to the spindle via the switching device at the other end,
When the torque tube and the spindle rotate integrally, the force transmission path is transmitted through the torsion bar and the torque tube,
The seatbelt retractor according to claim 1, wherein when the torque tube and the spindle rotate relative to each other, the force transmission path is transmitted through the torsion bar.
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