JP5044163B2 - 有機珪素化合物の製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機珪素化合物の製造法に関する。
シリルアルキルポリスルファンを本質的に種々の方法で製造されたアニオンポリスルフィドでのクロロアルキルシランの求核置換によって製造することは、公知である(ドイツ連邦共和国特許第2141159号明細書)。有機珪素化合物と求核置換の際に形成された固体、この場合には塩とからなる混合物の後処理は、濾過または遠心分離によって行なわれる。この場合に生じる塩は、この塩が有機相から沈殿した場合には、極めて微細である。
更に、米国特許第6777569号明細書の記載から、遮断されたメルカプトシランを製造するための方法は、公知であり、この場合メルカプト基を含有する有機珪素化合物の金属塩は、トルエンの存在下でアシルハロゲン化物と反応される。有機珪素化合物と求核置換の際に形成された塩とからなる混合物の後処理は、完全に脱塩された水中での塩の完全な溶解および引続く相分離によって行なわれる。相分離は、トルエンの存在によって決定的に支持されている。従って、有機相は、有機珪素化合物とともにトルエンを含有し、このトルエンは、相分離に引き続いて蒸留により除去されなければならない。
米国特許第54065985号明細書、米国特許第5468893号明細書、米国特許第5663396号明細書、米国特許第5583245号明細書および欧州特許出願公開第0694552号公報の記載から、相応するポリスルフィドをスルフィドと硫黄とからなる水溶液中で製造し、二相系中でハロゲンアルキルシランとトルエンおよび相間移動触媒の存在下で反応させてポリスルファンに変えることは、公知である。前記方法の場合、有機珪素化合物と求核置換の際に形成された塩とからなる混合物の後処理は、完全に脱塩された水中での塩の完全な溶解および引続く相分離によって行なわれる。相分離は、トルエンの存在によって決定的に支持されている。従って、有機相は、有機珪素化合物とともにトルエンを含有し、このトルエンは、相分離に引き続いて蒸留により除去されなければならない。前記方法の場合、相間移動触媒またはその分解生成物は、ビス(アリルアルキル)ポリスルファンの使用技術的な評価イメージに対するこれまで明らかでなかった影響で硫黄含有有機珪素化合物中に残留する。
更に、米国特許第6448426号明細書、米国特許第6384255号明細書、米国特許第6384256号明細書、WO 03/002573、WO 03/002576、WO 03/002577、WO 03/002578およびWO 04/043969の記載から、相応するポリスルフィドをスルフィドおよび硫黄または硫化水素、アルカリ金属水酸化物および硫黄からなる水溶液中で製造し、二相系中でハロゲン化アルキルシランと相間移動触媒の存在下で反応させてポリスルファンに変えることは、公知である。有機珪素化合物と求核置換の際に形成された塩とからなる混合物の後処理は、水中での塩の完全な溶解および引続く相分離によって行なわれる。前記方法の場合、相間移動触媒またはその分解生成物は、ビス(アリルアルキル)ポリスルファンの使用技術的な評価イメージに対するこれまで明らかでなかった影響で硫黄含有有機珪素化合物中に残留する。
有機珪素化合物を無水条件下で製造する公知方法の欠点は、生じる微粒状の固体の困難で高価な分離である。
ドイツ連邦共和国特許第2141159号明細書 米国特許第6777569号明細書 米国特許第54065985号明細書 米国特許第5468893号明細書 米国特許第5663396号明細書 米国特許第5583245号明細書 欧州特許出願公開第0694552号公報 米国特許第6448426号明細書 米国特許第6384255号明細書 米国特許第6384256号明細書 WO 03/002573 WO 03/002576 WO 03/002577 WO 03/002578 WO 04/043969
本発明の課題は、有機珪素化合物と固体とからなる混合物を簡単で安価に後処理することができる方法を提供することである。
更に、スルフィドと硫黄とからなる水溶液中で取得される相応するポリスルフィドを二相系中でハロゲン化アルキルシランと溶剤中、例えばトルエン中で反応させることによってポリスルファンを得ることができる公知方法の欠点は、硫黄含有有機珪素化合物から、例えば真空蒸留によって溶剤を除去しなければならないことにある。更に、得られた溶剤を後使用する前に場合によっては乾燥すべきであることは、欠点である。
更に、本発明の課題は、相分離を促進させるために溶剤を必要としない、硫黄含有有機珪素化合物の製造を可能にする1つの方法を提供することである。
更に、スルフィドと硫黄とからなる水溶液中で取得される相応するポリスルフィドを二相系中でハロゲン化アルキルシランと相間移動触媒の存在下で反応させることによってポリスルファンを得ることができる公知方法の欠点は、硫黄含有有機珪素化合物が相間移動触媒またはその分解生成物で汚染されていることにある。
更に、本発明の課題は、方法に制限されて強制的に必要とされる相間移動触媒またはその分解生成物を含まない、硫黄含有有機珪素化合物の製造を可能にする1つの方法を提供することである。
本発明の対象は、一般式(I)
(R123SiR42x (I)
〔式中、
1、R2、R3は、互いに同一かまたは異なり、特に1〜8個のC原子の鎖長を有する分枝鎖状または非分枝鎖状のアルキル基、特に1〜20個のC原子の鎖長、特に有利に1〜4個または12〜18個のC原子の鎖長を有する分枝鎖状または非分枝鎖状のアルコキシ基、殊に有利にメトキシまたはエトキシ、アルキルエーテル基、アルキルポリエーテル基またはアリール基、特にフェニル、トルイルまたはベンジルであり、この場合基R1、R2、R3の少なくとも1個は、アルコキシ基であり、
4は、場合によってはF−、Cl−、Br−、I−、HS−、NH2−またはNHR’で置換されている、分枝鎖状または非分枝鎖状で飽和または不飽和の脂肪族、芳香族または混合された脂肪族/芳香族の2価のC1〜C30−、有利にC1〜C20−、特にC1〜C10−、特に有利にC1〜C7−、殊に有利にC3−炭化水素基であり、但し、この場合R’は、分枝鎖状または非分枝鎖状の1価のアルキル基またはアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキルエーテル基、アルキルポリエーテル基であるものとし、
xは、1より大きい、有利に2〜8、殊に有利に2〜6の数である〕で示される有機珪素化合物を、
一般式(II)
123SiR4X (II)
〔式中、R1、R2、R3、R4は、式(I)からの意味を有し、Xは、ハロゲン原子、特にCl、BrまたはIである〕で示されるハロゲン化アルコキシシランと一般式(III)
2z (III)
で示される無水ポリスルフィドおよび/または一般式IV
2S (IV)
〔上記式中、Mは、アルカリ金属陽イオン、アンモニウム陽イオン、半アルカリ土類金属陽イオンまたは亜鉛陽イオンを表わし、zは、2〜8、有利に2〜6の数を表わす〕で示される無水スルフィドおよび場合によっては硫黄との有機溶剤中での反応によって製造するための方法であり、この方法は、有機溶剤を生じる懸濁液から除去し、一般式(I)の有機珪素化合物および固体MXを含有する混合物を、少なくとも1つの緩衝液を含有する水と混合し、形成される相を分離することによって特徴付けられる。
本発明による方法は、触媒なしに、殊に相間移動触媒なしに実施されてよい。
一般式(I)の有機珪素化合物は、異なる硫黄鎖長xを有する一般式(I)の有機珪素化合物の混合物であってよい。
一般式(I)の有機珪素化合物は、特にビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルファン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、ビス(メトキシジエトキシシリルプロピル)ジスルファン、ビス(メトキシジエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、ビス(ジメチルエトキシシリルプロピル)ジスルファンまたはビス(ジメチルエトキシシリルプロピル)テトラスルファンであることができる。
一般式(II)による反応体のハロゲン化アルコキシシランおよび式(III)および/または式(IV)によるスルフィドは、一緒に溶剤中または溶剤混合物中に装入されて反応されてもよいし、2つの反応体の一方を供給し、こうして溶液として第2の反応体に供給されてもよい。第2の反応体は、同様に物質としてかまたは溶液として存在することができる。本方法の本発明による実施のためには、2つの反応体のどちらを装入し、どのように供給するかは、重要ではない。
本発明の1つの好ましい形において、式IIによるハロゲン化アルコキシシランと式(III)によるスルフィドの2つの反応体は、有機溶剤中または有機溶剤混合物中に装入されてもよく、引続き反応されてもよい。
有機溶剤は、不活性の有機溶剤であることができる。有機溶剤は、エーテル、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、メチル−第三ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンおよびジエトキシエタン、アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノールおよびエチレングリコール、および脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、石油エーテル、ベンゼン、トルエンおよびキシレンであることができる。有機溶剤は、珪素原子での望ましくないエステル交換が排除されるように選択されてよい。
好ましい有機溶剤は、アルコールであってよく、この場合には、特に好ましい実施態様において、使用されるアルコールは、アルコキシシリル基中で結合されたアルコキシ基に相当する。特に有利には、式(I)中の基R1、R2、R3がエトキシ基に相当する場合には、有機溶剤としてエタノールが使用されてよい。
有機溶剤は、1質量%以下、有利に0.5質量%以下、特に有利に0.1質量%以下の含水量を有することができる。
反応時間は、反応温度に依存することができる。反応温度が短ければ短いほど、式(II)によるハロゲン化アルコキシシランと式(III)および/または式(IV)によるスルフィドとの完全な反応に必要とされる時間は、ますます短くてよい。反応時間は、1〜8時間であることができる。
一般式(III)の無水ポリスルフィドは、10質量%以下、有利に5質量%以下、特に有利に2質量%以下、殊に有利に1質量%以下の含水量を有することができる。
一般式(IV)の無水スルフィドは、10質量%以下、有利に5質量%以下、特に有利に2質量%以下、殊に有利に1質量%以下の含水量を有することができる。
有機溶剤は、生じる懸濁液を蒸留することによって分離されてもよい。
緩衝液を有機珪素化合物の安定性に最適なpH値内に維持する緩衝液は、タイプおよび濃度に関連して十分に変動されてよい。緩衝液としては、有機酸および無機酸、および塩基およびその塩、有利にカルボン酸、燐酸、硫酸、C1〜C6−オルガノカルボン酸、C1〜C6−モノカルボン酸またはC1〜C6−ポリカルボン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩が使用されてよい。緩衝液としては、例えばNaHCO3、Na2CO3、炭酸アンモニウム、硼酸ナトリウム、燐酸モノナトリウム、燐酸ジナトリウム、燐酸トリナトリウム、、燐酸モノカリウム、燐酸ジカリウム、燐酸トリカリウム、硫酸モノナトリウム、硫酸ジナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸アンモニウム、酢酸カルシウム、蟻酸ナトリム、硫化ナトリウム、硫化水素ナトリウム、アンモニア、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピリジンおよびアニリンが使用されてよい。前記緩衝液の組合せまたは前記緩衝液と別の緩衝液、例えば酸または塩基との組合せは、同様に使用されてよい。
好ましい緩衝液は、燐酸トリナトリウム(Na3PO4)、水酸化アンモニウム(NH4OH)および特に有利に炭酸水素ナトリウムNaHCO3であることができ、この場合炭酸水素ナトリウムは、7.5±0.5のpH値に調節され、不利な環境の影響を及ぼさず、比較的低い価格を有する。
緩衝液は、0.1〜80質量%、有利に0.1〜20質量%、特に有利に0.1〜10質量%、殊に有利に0.1〜5質量%の濃度で水中に含有されていてよい。
前記緩衝液を含有する、水の添加後に形成される相は、なかんずく水量、温度および他の条件に依存して、固体を溶解された形または結晶の形で含有することができる。
緩衝液を含有する水は、固体が定量的に溶解される場合には、有機珪素化合物に対して10〜150質量%、特に50〜71質量%の量で添加されてよい。
緩衝液を含有する水は、微結晶性固体が緩衝液を含有する僅かな水の添加によって粗粒状の固体粒子に変換される場合には、有機珪素化合物に対して0.1〜30質量%、特に1〜4質量%の量で添加されてよい。
固体は、一般式(I)の有機珪素化合物の製造の際に生じる塩MXであることができ、この場合MおよびXは、上記の意味を有する。
緩衝液を含有する水の添加は、0〜100℃、有利に20〜80℃、特に有利に40〜60℃の温度で実施されてよい。
固体の完全な溶解に必要とされる時間は、温度に依存することができる。温度が高ければ高いほど、固体の完全な溶解に必要とされる時間は、ますます短くともよい。緩衝液を含有する水の添加は、1時間未満、有利に1/2時間未満、特に有利に1/4時間未満で行なうことができる。
緩衝液を含有する、僅かな水の添加による粗大固体粒子での微結晶性固体の形態を変化させるために、計量供給中の温度および添加の時間は、重要ではない。
緩衝液を含有する水の添加後に形成される段階は、反応器中または別の容器中で1/4時間〜3時間で実施されてよい。
緩衝液を含有する水の添加後に形成される相は、固体が溶解されているかまたは溶解されていないかに依存して濾過、遠心分離または沈殿(溶解されていない固体の場合)および種々の容器中での相の傾瀉または放出(溶解された固体の場合)によって分離されてよい。濾過には、圧力フィルターが使用されてよい。
本発明による方法の利点は、固体を分離するための濾過または遠心分離を断念することができることにあり、このことは、有機珪素化合物を製造するための方法の著しい技術的簡易化および製造費の減少を意味するかまたは固体で保管可能な形での粗粒状の固体粒子の分離を優先させる場合に、固体の形態の変化後の濾過または遠心分離を本質的に簡易化し、前記処理工程の時間を劇的に短縮することができることにある。更に、相間移動触媒を用いて作業し、したがって相間移動触媒またはこの相間移動触媒の分解生成物で汚染された有機珪素化合物を生じる公知方法と比較しての利点は、この種の不純物が有機珪素化合物中に含有されていないことにある。相分離を改善するために、有機溶剤、例えばトルエンを使用する公知方法と比較して、本発明による方法の場合には、相分離を促進させるために有機溶剤を必要とせず、有機溶剤の後処理、例えば乾燥が不要であるという利点が存在する。
実施例1:
C1PTES2535g(3−クロロプロピルトリエトキシシラン)をNPS870g(ポリ硫化ナトリウム、Na2z、但し、この場合zは、平均で4に等しいものとし、含水量0.1質量%)と、エタノール2165ml中で78℃で反応させる。
得られた反応混合物から、ロータリーエバポレーターでエタノールを蒸留により除去し、最後に100℃の塔底温度および1ミリバール未満の圧力で除去する。エタノール濃度は、蒸留の終結時に0.1質量%未満である。こうして得られた、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン3378gとNaClとからなる混合物(計算による組成:ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン2769gおよびNaCl609g)に、50℃で緩衝液全部で1800g(完全脱塩水中NaHCO32%)を浸漬管を通じて計量供給し、塩を溶解する。緩衝液のほぼ半分の添加の後、攪拌機を可能な最も低い回転数に調節する。直ちに、2相が形成される。全ての塩は、水相中に存在する。相分離は、低い攪拌機回転数のために、緩衝液の添加の終結まで存在したままである。緩衝液の添加中、NaClの現象イメージは、変化する。例えばNPSおよびC1PTESからのビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファンの合成の際に生じるような微結晶性塩は、ますます粗大な結晶となる。計量供給の終結時に、NaClの大部分が溶解している場合には、この塩は、再び微結晶となる。塩が溶解した後で、水相中で薄片の形成が観察される。溶解していない塩が水相中に存在している間、上方にある黄色に呈色した溶液は、澄明である。薄片は、確認することができない。
全てのバッチ量は、反応器から排出され、計量される:
使用量は、5178gである。排出量は、5135gである。43gが反応器中に留まる。
排出中に水相と有機相は、分離される:
水相の量は、2255gである(計算によれば、2409gが予想される)。有機相の量は、2880gである(計算によれば、2769gが予想される)。中間相を有機相に添加する。
分離漏斗中で、中間相193gを分離し、この場合この中間相中には、生成物と共に相対的に多量の水が存在する。
有機相および中間相をロータリーエバポレーターで100℃および1ミリバール未満の圧力で乾燥させる。
有機相の乾燥後、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン2601gを得ることができる(水25gおよびNaCl29gを分離する)。
中間相の乾燥後、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン108gを得ることができる(水61gおよびNaCl13.6gを分離する)。
全部でビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン2709gを単離し;これは、2769gの理論的に予想される量の97.8%に相当する。試験を実施する場合および反応混合物の組成が変動する場合に損失を考慮すると、生成物を定量的に得ることができることから出発することができる。
水相中の薄片は、徐々に沈積する。上方に存在する黄色に呈色した溶液は、澄明になる。
実施例2:
C1PTES700g(3−クロロプロピルトリエトキシシラン)をNPS239g(ポリ硫化ナトリウム、Na2z、但し、この場合zは、平均で4に等しいものとし、含水量0.1質量%)と、エタノール595ml中で78℃で反応させる。得られた反応混合物から、ロータリーエバポレーターでエタノールを蒸留により除去し、最後に100℃の塔底温度および1ミリバール未満の圧力で除去する。エタノール濃度は、蒸留の終結時に0.1質量%未満である。こうして得られた、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン928gとNaClとからなる混合物(計算による組成:ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン761gおよびNaCl167g)に50℃で浸漬管を通じて緩衝液30mlだけを計量供給する。微結晶性の塩は、粗大結晶性になり、極めて良好に濾別することができる。濾液は、黄色に呈色している。2つの液相は形成されなかった。それというのも、緩衝液の量は、実施例1とは異なり、塩を溶解するのに十分ではないからである(固体の相および液状の相の形成)。
湿潤した塩220g(NaCl)およびビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン716gを単離する。
前記塩を緩衝液400g中に溶解する。二相が形成され、この場合有機相の現象イメージは、通常発生する中間相の有機相に相当する。前記相を分離し、有機相をロータリーエバポレーターで乾燥させる。生成物29gを単離する(水30gおよびNaCl14.5gを分離する)。全部でSi69 745gを単離し;これは、生成物761gの理論的に予想される量の97.9%に相当する。
実施例3:
C1PTES2.580g(3−クロロプロピルトリエトキシシラン)をNPS304g(ポリ硫化ナトリウム、Na2z、但し、この場合zは、平均で4に等しいものとし、含水量0.1質量%)およびNST298g(硫化ナトリウム、無水、Na2S、含水量1質量%未満)と、エタノール2340ml中で78℃で反応される。得られた反応混合物から、ロータリーエバポレーターでエタノールを蒸留により除去し、最後に100℃の塔底温度および1ミリバール未満の圧力で除去する。エタノール濃度は、蒸留の終結時に0.1質量%未満である。こうして得られた、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルファン3.201gとNaClとからなる混合物(計算による組成:ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルファン2.602gおよびNaCl599g)に、50℃で緩衝液全部で1840g(完全脱塩水中NaHCO32%)を浸漬管を通じて計量供給し、塩を溶解する。緩衝液の添加中、前記塩は、最初に常に大きな凝集物を形成することが観察される。この塩は、水の1/3を吸収し、この場合には、水相を確認することができない。塩の凝集物は、攪拌機が停止した際に前記凝集物が直ちに沈積するような大きさになる。
緩衝液の全体量の添加および相分離の後、次のものを単離する:
水相2.371g(赤褐色;実施例1からの混合物の後処理による水相との比較、強いH2S臭)、二相119g(典型的な現象イメージ)、有機相2.516g。
水相2.439gが予想される(塩量および緩衝液量)。水相は、8のpH値を有する。CSB(chemischer Sauerstoffbedarf化学的酸素需要量、DIN38409第41部による測定)は、44.905mg/kgであり、ひいてはビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファンとNaClとからなる混合物の後処理による水相(実施例1)と比較して極めて高い。前述したCSBが高いことは、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルファンの合成において過剰量で使用され、水相中で溶解するNa2S中にその理由をもっている。それによって、H2S臭が強いことを説明することもできる。
有機相の後処理(100℃および1ミリバール未満の圧力でロータリーエバポレーターでの水の除去および濾過)後、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルファンにとって典型的な淡い黄色の生成物2.455gを得ることができる。水37gおよび濾滓3.3g(塩)を分離する。
更に、中間相から生成物37gを取得する。単離された中間相119gとの相違は、水および塩である。全部でSi266 2.492gが単離される(計算された量の95.7%に相当する)。

Claims (7)

  1. 一般式(I)、
    (R123SiR42x (I)
    〔式中、
    1、R2、R3は、互いに同一かまたは異なり、分枝鎖状または非分枝鎖状のアルキル基、分枝鎖状または非分枝鎖状のアルコキシ基であり、この場合基R1、R2、R3の少なくとも1個は、アルコキシ基であり、
    4は、分枝鎖状または非分枝鎖状で飽和または不飽和の脂肪族、芳香族または混合された脂肪族/芳香族の2価のC1〜C30−炭化水素基であり、
    xは、2〜6の数である〕の有機珪素化合物を、一般式(II)、
    123SiR4X (II)
    〔式中、
    1、R2、R3、R4は、式(I)からの意味を有し、
    Xは、ハロゲン原子である〕で示されるハロゲン化アルコキシシランと一般式(III)、
    2z (III)
    で示される無水ポリ硫化物および/または一般式IV、
    2S (IV)
    〔式中、Mは、アルカリ金属カチオン、アンモニウムカチオン、半アルカリ土類金属カチオンまたは亜鉛カチオンを表わし、zは、2〜8の数を表わす〕で示される無水硫化物および場合によっては硫黄との有機溶剤中での反応によって製造する方法において、有機溶剤を生じる懸濁液から除去し、一般式(I)の有機珪素化合物および固体MXを含有する混合物を、緩衝液0.1〜5質量%を含有する水と混合し、形成される相を分離し、この場合、緩衝液は、NH 4 OHまたはNaHCO 3 であり、一般式(III)の無水ポリ硫化物および一般式(IV)の無水硫化物の含水量は、それぞれ10質量%以下であることを特徴とする、一般式(I)の有機珪素化合物の製造法。
  2. 有機溶剤は、エーテル、アルコール、または脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素である、請求項1記載の方法。
  3. 一般式(III)の無水ポリ硫化物および一般式(IV)の無水硫化物の含水量は、それぞれ5質量%以下である、請求項1または2記載の方法。
  4. 一般式(III)の無水ポリ硫化物および一般式(IV)の無水硫化物の含水量は、それぞれ1質量%以下である、請求項3記載の方法。
  5. 反応時間は、1〜8時間である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 有機溶剤は、1質量%以下の含水量を有する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 緩衝液を含有する水の添加は、20〜80℃で実施される、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
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