JP5039228B2 - タッチパネル用光導波路 - Google Patents

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Description

本発明は、タッチパネル用光導波路に関するものである。
タッチパネルは、指や専用のペン等で液晶ディスプレイ等の画面に直接触れることにより、機器を操作等する入力装置であり、その構成は、操作内容等を表示するディスプレイと、このディスプレイの画面での上記指等の触れ位置(座標)を検知する検知手段とを備えたものとなっている。そして、その検知手段で検知した触れ位置の情報が信号として送られ、その触れ位置に表示された操作等が行われるようになっている。このようなタッチパネルを用いた機器としては、金融機関のATM,駅の券売機,携帯ゲーム機等があげられる。
上記タッチパネルにおける指等の触れ位置の検知手段として、光伝送装置を利用したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、この光伝送装置は、光導波路を四角形のディスプレイの画面周縁部に設置し、そのディスプレイの画面の一側部に設置された光導波路から多数の光をディスプレイの画面と平行に出射し、それらの光を、他側部に設置された光導波路に入射させるようにしたものである。この光伝送装置により、ディスプレイの画面上において、光を格子状に走らせた状態にしている。そして、この状態で指でディスプレイの画面に触れると、その指が光の一部を遮断するため、その遮断された部分の光を、光を入射する側の光導波路で感知することにより、上記指が触れた部分の位置を検知することができる。
一方、光伝送装置として、光伝送効率を高めたものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。すなわち、通常の光導波路では、光の出射面(コアの先端面)が平面状であるため、光導波路から空気中に出射した光は放射状に発散する。このため、光伝送効率が低い状態となっている。そこで、上記特許文献2の光伝送装置では、光を出射する光導波路の先端部を、その光導波路と同じ、アンダークラッド層/コア層/オーバークラッド層の3層構造からなる第1のレンズに形成し、この第1のレンズにより、光の横方向の発散を防止し、さらに、その前方(光が進む先)に距離をおいて、第2のレンズを配設し、この第2のレンズにより、光の縦方向の発散を防止している。これにより、第2のレンズを通過した光が平行光線となるようにしている。さらに、光を入射させる光導波路側にも、上記第1および第2のレンズが設けられており、上記平行光線を第2のレンズで縦方向に絞って集束させ、さらに、第1のレンズで横方向に絞って集束させ、その集束状態で、光を光導波路に入射させるようにしている。このようにして、光伝送効率を高めている。
US2004/0201579A1 特開2003−4960号公報
しかしながら、上記特許文献2の光伝送装置では、第1のレンズと第2のレンズとが別体であるため、両レンズの位置合わせを正確に行わなければ、光伝送効率を充分に高めることができない。しかも、その位置合わせには、時間を要する。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、レンズの位置合わせが不要であるタッチパネル用光導波路の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明のタッチパネル用光導波路は、光出射側および光入射側の端面が垂直壁に形成された平板状の基体と、この基体の表面に並列に形成された複数のコアと、これらコアを包含した状態で形成されたオーバークラッド層とを備え、タッチパネルのディスプレイの画面周縁部に沿って設置され、光を出射する複数のコアの端部が上記ディスプレイの画面の一側部に位置決めされ、その光が入射される複数のコアの端部が上記ディスプレイの画面の他側部に位置決めされるタッチパネル用光導波路であって、上記光を出射する複数のコアの端部が、上記基体のコア形成面に沿う方向への光の発散を抑制する第1レンズ部に形成され、これら第1レンズ部に接触した状態で、それら第1レンズ部を被覆するオーバークラッド層の端部が、上記基体のコア形成面に直交する方向への光の発散を抑制するための、隣り合う上記光出射用コアの間に対応する部分も含めた連続的な第2レンズ部に形成され、上記光が入射される複数のコアの端部に接触した状態で、それら端部を被覆するオーバークラッド層の端部が、入射する光を上記基体のコア形成面に直交する方向に絞って集束させるための、隣り合う上記光入射用コアの間に対応する部分も含めた連続的な第3レンズ部に形成され、上記光が入射される複数のコアの端部が、入射する光をさらに上記基体のコア形成面に沿う方向に絞って集束させる第4レンズ部に形成されているという構成をとる。
本発明のタッチパネル用光導波路は、光を出射する複数のコアの端部が、基体のコア形成面に沿う方向への光の発散を抑制する第1レンズ部に形成され、さらに、その第1レンズ部を被覆するオーバークラッド層の端部が、基体のコア形成面に直交する方向への光の発散を抑制する、隣り合う上記光出射用コアの間に対応する部分も含めた連続的な第2レンズ部に形成されている。すなわち、上記第1レンズ部はコアの一部であり、第2レンズ部はオーバークラッド層の一部であり、それらは一体となっている。このため、本発明のタッチパネル用光導波路は、作製された時点で、上記第1レンズ部と第2レンズ部とが位置合わせされた状態となっている。したがって、上記第1レンズ部と第2レンズ部との位置合わせを行う必要がない。また、光を入射する側についても同様に、光が入射される複数のコアの端部が、入射する光を基体のコア形成面に沿う方向に絞って集束させる第4レンズ部に形成され、さらに、その第4レンズ部を被覆するオーバークラッド層の端部が、入射する光を基体のコア形成面に直交する方向に絞って集束させる、隣り合う上記光入射用コアの間に対応する部分も含めた連続的な第3レンズ部に形成されているため、これら第3レンズ部と第4レンズ部との位置合わせも行う必要がない。
本発明のタッチパネル用光導波路の一実施の形態を模式的に示し、(a)はその平面図であり、(b)はそのX−X断面図である。 上記タッチパネル用光導波路を用いたタッチパネルを模式的に示す斜視図である。 上記タッチパネル用光導波路における光の伝送状態を模式的に示し、(a)はアンダークラッド層と直角な方向から見た説明図であり、(b)はアンダークラッド層と平行かつ光の伝送方向と直角な方向から見た説明図である。 上記タッチパネル用光導波路の製造方法を模式的に示し、(a)はその平面図であり、(b)はそのX−X断面図である。 上記タッチパネル用光導波路の製造方法を模式的に示し、(a)はその平面図であり、(b)はそのX−X断面図である。 上記タッチパネル用光導波路の製造方法を模式的に示し、(a)はその平面図であり、(b)はそのX−X断面図であり、(c)は(a)の円Cで囲ったコアの端部の拡大図である。 上記タッチパネル用光導波路の製造方法を模式的に示し、(a)はその平面図であり、(b)はそのX−X断面図である。 上記タッチパネル用光導波路のオーバークラッド層の端部の製造方法を模式的に示す断面図である。 上記タッチパネル用光導波路のコアおよびオーバークラッド層の端部を模式的に示す断面図である。 本発明のタッチパネル用光導波路の他の実施の形態を模式的に示す断面図である。
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
図1(a),(b)は、本発明のタッチパネル用光導波路の一実施の形態を示している。この実施の形態のタッチパネル用光導波路は、2つのL字形光導波路A,Bからなり、そのうちの一方のL字形光導波路Aが光(図示の矢印)を出射する側、他方のL字形光導波路Bが光を入射する側となっている。これら2つのL字形光導波路A,Bは、いずれも、複数のコア3がアンダークラッド層(平板状の基体)2とオーバークラッド層4とで包含された状態でL字形平板状に形成されており、図2に示すように、タッチパネル10の四角形のディスプレイ11の画面を囲むようにして、その画面周縁部の四角形に沿って設置される。この状態では、光を出射するコア3の端部がディスプレイ11の画面の一側部に位置決めされ、光を入射するコア3の端部がディスプレイ11の画面の他側部に位置決めされている。なお、図1(a)および図2では、コア3を鎖線で示しており、鎖線の太さがコア3の太さを示している。また、図1(a),(b)および図2では、コア3の数を略して図示している。これらは以降の図面でも同様である。
そして、図3(a),(b)に示すように、光Lを出射する側のL字形光導波路Aでは、光Lを出射するコア3の端部が、横方向(アンダークラッド層2に沿う方向)への光の発散を抑制するレンズ部(第1レンズ部31)に形成され、それを被覆するオーバークラッド層4の端部が、縦方向(アンダークラッド層2と直角な面に沿う方向)への光の発散を抑制するレンズ部(第2レンズ部41)に形成されている。また、光Lを入射する側のL字形光導波路Bでも同様に、光Lを入射するコア3の端部を被覆するオーバークラッド層4の端部が、入射する光Lを縦方向(アンダークラッド層2と直角な面に沿う方向)に絞って集束させるレンズ部(第3レンズ部42)に形成され、光Lを入射するコア3の端部が、入射する光Lを横方向(アンダークラッド層2に沿う方向)に絞って集束させるレンズ部(第4レンズ部32)に形成されている。
より詳しく説明すると、図1(a)に示すように、コア3のパターンは、この実施の形態では、L字形光導波路A,Bの一端縁から、複数のコア3が、上記L字形の内側〔ディスプレイ11(図2参照)の画面側〕端縁部に、等間隔に並列状態で延びている。そして、図3(a),(b)に示すように、上記L字形の内側に向いている各コア3の端面は、平面視略円弧状の凸曲面に形成されており、これにより、各コア3の端部が凸形状のレンズ部(第1レンズ部31,第4レンズ部32)に形成されている。なお、コア3のレンズ部(第1レンズ部31,第4レンズ部32)の形状は、上記凸レンズに限定されるものではなく、フレネルレンズ,グレーティングレンズ等があげられ、なかでも、省スペース化の観点から、フレネルレンズが好ましい。
さらに、上記各コア3の端部のレンズ部(第1レンズ部31,第4レンズ部32)を被覆するオーバークラッド層4の端面は、側面視略1/4円弧状の凸曲面に形成されており、これにより、各コア3のレンズ部(第1レンズ部31,第4レンズ部32)を被覆するオーバークラッド層4の端部が略凸形状のレンズ部(第2レンズ部41,第3レンズ部42)に形成されている。なお、オーバークラッド層4のレンズ部(第2レンズ部41,第3レンズ部42)の形状は、上記略凸形状に限定されるものではなく、他でもよい。
そして、図2に示すように、上記2つのL字形光導波路A,Bが、タッチパネル10のディスプレイ11の画面周縁部に設置されている状態において、上記光Lを出射する側のL字形光導波路Aの一端部(図2では右下部)aでは、コアに光源(図示せず)が接続され、光Lを入射する側のL字形光導波路Bの一端部(図2では右下部)bでは、コアに検出器(図示せず)が接続される。
そして、図3(a),(b)に示すように、光Lを出射する側のL字形光導波路Aでは、各コア3の端部から出射される光Lは、その端部の第1レンズ部31の屈折作用により、まず、横方向(アンダークラッド層2に沿う方向)への発散が抑制される。つづいて、その光Lは、オーバークラッド層4の端部の第2レンズ部41の屈折作用により、縦方向(アンダークラッド層2と直角な面に沿う方向)への発散が抑制される。つづいて、その光Lは、上記ディスプレイ11の画面に沿って進む。すなわち、上記ディスプレイ11の画面上を進む光Lは、上記2つのレンズ部(第1レンズ部31および第2レンズ部41)の屈折作用により、発散が抑制された平行光線となっている。
そして、光Lを入射する側のL字形光導波路Bでは、オーバークラッド層4の端部に入射する上記平行光線は、オーバークラッド層4の端部の第3レンズ部42の屈折作用により、縦方向(アンダークラッド層2と直角な面に沿う方向)に絞って集束される。つづいて、その光Lは、コア3の端部第4レンズ部32の屈折作用により、さらに横方向(アンダークラッド層2に沿う方向)に絞って集束される。すなわち、光Lを入射する側のL字形光導波路Bに入射した光Lは、上記2つのレンズ部(第3レンズ部42および第4レンズ部32)の屈折作用により、集束した光Lとなってコア3内を進む。
このように、図2に示すように、上記タッチパネル10のディスプレイ11の画面上では、2つのL字形光導波路A,Bにより、光Lが平行光線となって格子状に走った状態となる。このため、この状態で指でディスプレイ11の画面に触れると、上記指が触れた部分の位置をより正確に検知することができる。しかも、L字形光導波路Bのコア3に入射する光Lは、L字形光導波路Aから出射された光Lを集束したものであるため、タッチパネル用光導波路の光伝送効率は高くなっており、このため、上記検知の正確性をより向上させることができる。なお、図2では、光Lは一部のみ示している。
なお、上記L字形光導波路A,Bの寸法等は、タッチパネル10のディスプレイ11の大きさに対応するよう設定すればよく、特に限定されるものではないが、例えば、縦と横の長さは、それぞれ30〜300mm程度、L字形の線幅は、50μm〜2mm程度に設定される。また、光を出射する(光を入射する)コア3の数も、ディスプレイ11の画面に表示される操作内容の数等によって対応するよう設定すればよく、特に限定されるものではないが、例えば、20〜100本程度に設定される。
つぎに、本発明のタッチパネル用光導波路の製造方法の一例について説明する。
まず、図4(a),(b)に示すように、上記タッチパネル用光導波路〔図1(a),(b)参照〕を製造する平板状の基台1を準備する。この基台1としては、特に限定されるものではなく、その形成材料としては、例えば、樹脂,ガラス,シリコン,金属等があげられ、上記樹脂としては、例えば、ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリエチレンナフタレート,ポリエステル,ポリアクリレート,ポリカーボネート,ポリノルボルネン,ポリイミド等があげられる。なかでも、基台1への光の漏れを抑える観点からは基台1の屈折率は低い方が好ましく、例えば、ポリプロピレン,ガラス,シリコン等があげられる。また、基台1の厚みも、特に限定されないが、通常、20μm(フィルム状の基台1)〜5mm(板状の基台1)の範囲内に設定される。
ついで、上記基台1の表面の所定領域に、アンダークラッド層2を形成する。このアンダークラッド層2の形成材料としては、ポリイミド樹脂,エポキシ樹脂,光重合性樹脂,感光性樹脂等があげられる。そして、そのアンダークラッド層2の形成方法は、特に制限されないが、例えば、上記樹脂が溶媒に溶解しているワニスを基台1上に塗布した後、硬化することにより行われる。上記ワニスの塗布は、例えば、スピンコート法,ディッピング法,キャスティング法,インジェクション法,インクジェット法等により行われる。また、上記硬化は、アンダークラッド層2の形成材料や厚み等により適宜行われ、例えば、アンダークラッド層2の形成材料としてポリイミド樹脂が用いられる場合は、300〜400℃×60〜180分間の加熱処理により行われ、アンダークラッド層2の形成材料として光重合性樹脂が用いられる場合は、1000〜5000mJ/cm2 の紫外線を照射した後、80〜120℃×10〜30分間の加熱処理により行われる。そして、アンダークラッド層2の厚みは、通常、マルチモード光導波路の場合には、5〜50μmに設定され、シングルモード光導波路の場合には、1〜20μmに設定される。
つぎに、図5(a),(b)に示すように、上記アンダークラッド層2の表面に、後にコア3〔図6(a)〜(c)参照〕となる樹脂層3aを形成する。この樹脂層3aの形成材料としては、通常、光重合性樹脂があげられ、上記アンダークラッド層2および下記オーバークラッド層4(図9参照)の形成材料よりも屈折率が大きい材料が用いられる。この屈折率の調整は、例えば、上記アンダークラッド層2,コア3,オーバークラッド層4の各形成材料の種類の選択や組成比率を調整して行うことができる。そして、上記樹脂層3aの形成は、特に制限されないが、上記と同様、例えば、光重合性樹脂が溶媒に溶解しているワニスをアンダークラッド層2上に塗布した後、乾燥することにより行われる。なお、上記ワニスの塗布は、上記と同様、例えば、スピンコート法,ディッピング法,キャスティング法,インジェクション法,インクジェット法等により行われる。また、上記乾燥は、50〜120℃×10〜30分間の加熱処理により行われる。
そして、上記樹脂層3aを、所望のコア3〔図6(a)〜(c)参照〕パターンに対応する開口パターンが形成されているフォトマスクを介して照射線により露光する。この露光された部分が、後にコア3となる。この実施の形態では、上記コア3パターンは、図6(a),(b)に示すように、2つのL字形光導波路A,B〔図1(a)参照〕に対応する領域にそれぞれ形成され、しかも、対面する、光を出射するコア3の端部と光を入射するコア3の端部は、図6(c)に示すように、平面視凸形状のレンズ部(第1レンズ部31,第4レンズ部32)に形成される。さらに、それら対面する両端部は、同数となっているとともに、光軸も一致している。ここで、露光方法としては、例えば、投影露光,プロキシミティ露光,コンタクト露光等があげられる。樹脂層3aに粘着性がない場合は、フォトマスクを樹脂層3aに接触させるコンタクト露光法が好適に用いられる。作業性が向上し、潜像の確実なパターン形成が可能になるからである。また、露光用の照射線としては、例えば、可視光,紫外線,赤外線,X線,α線,β線,γ線等が用いられる。好適には、紫外線が用いられる。紫外線を用いると、大きなエネルギーを照射して、大きな硬化速度を得ることができ、しかも、照射装置も小型かつ安価であり、生産コストの低減化を図ることができるからである。紫外線の光源としては、例えば、低圧水銀灯,高圧水銀灯,超高圧水銀灯等があげられ、紫外線の照射量は、通常、10〜10000mJ/cm2 、好ましくは、50〜3000mJ/cm2 である。
上記露光後、光反応を完結させるために、加熱処理を行う。この加熱処理は、80〜250℃、好ましくは、100〜200℃にて、10秒〜2時間、好ましくは、5分〜1時間の範囲内で行う。その後、現像液を用いて現像を行うことにより、樹脂層3aにおける未露光部分を溶解させて除去し、樹脂層3aをパターン形成する〔図6(a)〜(c)参照〕。そして、そのパターン形成された樹脂層3a中の現像液を加熱処理により除去し、図6(a)〜(c)に示すように、コア3パターンを形成する。この加熱処理は、通常、80〜120℃×10〜30分間行われる。また、各コア3の厚みは、通常、マルチモード光導波路の場合には、20〜100μmに設定され、シングルモード光導波路の場合には、2〜10μmに設定される。なお、上記現像は、例えば、浸漬法,スプレー法,パドル法等が用いられる。また、現像剤としては、例えば、有機系の溶媒,アルカリ系水溶液を含有する有機系の溶媒等が用いられる。このような現像剤および現像条件は、光重合性樹脂組成物の組成によって、適宜選択される。
つぎに、図7(a),(b)に示すように、上記コア3を包含するように、後にオーバークラッド層4(図9参照)となるワニスを、上記アンダークラッド層2と同様の材料を用い同様の方法で塗布する。そして、その塗布層4aのうち2つのL字形光導波路A,B〔図1(a)参照〕に対応する領域を、所望のオーバークラッド層4の形状に対応する型面が形成された型(モールド)20(図8参照)でプレスする。特に、光を出射するコア3の端部(第1レンズ部31)と光を入射するコア3の端部(第4レンズ部32)に対応する塗布層4aの端部では、図8に示すように、上記型(モールド)20により、側面視略凸形状のレンズ形状に形成される。
つぎに、上記塗布層4aの硬化も、上記アンダークラッド層2を形成する場合と同様にして行われ、例えば、オーバークラッド層4の形成材料としてポリイミド樹脂が用いられる場合は、加熱処理が行われ、光重合性樹脂が用いられる場合は、上記型(モールド)20を通して紫外線照射した後に加熱処理が行われる。このように、上記塗布層4aの硬化は、オーバークラッド層4の形成材料によって処理が異なるため、紫外線照射する場合は、上記型(モールド)20として、紫外線を透過させる観点から、例えば石英製のものが用いられ、加熱処理する場合は、例えば石英製,ポリマー製,金属製のものが用いられる。
その後、脱型することにより、オーバークラッド層4が得られ、特に、図9に示すように、光を出射する端部がレンズ部(第2レンズ部41)に形成され、光を入射する端部がレンズ部(第3レンズ部42)に形成される。このオーバークラッド層4の形成材料としては、上記アンダークラッド層2と同様の材料があげられるが、そのうち、このオーバークラッド層4の形成材料は、上記アンダークラッド層2の形成材料と同じであってもよいし、異なっていてもよい。そして、オーバークラッド層4の厚みは、通常、マルチモード光導波路の場合には、5〜100μmに設定され、シングルモード光導波路の場合には、1〜20μmに設定される。
ついで、基台1をアンダークラッド層2から剥離する。ここで、基台1とアンダークラッド層2とは、その形成材料から、接着力が弱く、基台1とオーバークラッド層4とをエアー吸着により引っ張ることにより、簡単に剥離することができる。その後、上記2つのL字形光導波路A,Bとなる部分を、刃型を用いた打ち抜き等により切断する。これにより、図1(a),(b)に示す2つのL字形光導波路A,Bからなるタッチパネル用光導波路が得られる。
なお、上記基台1としてフィルム状のものを用いる場合には、そのフィルム状の基台1と共に上記L字形平板状に切断した後に、基台1とアンダークラッド層2とを剥離してもよいし、また、基台1を剥離することなくタッチパネル用光導波路とともに使用してもよい。
また、アンダークラッド層2もしくは基台1への光の漏れを抑える観点から、屈折率の値は、コア3>オーバークラッド層4>アンダークラッド層2もしくは基台1に設定することが好ましい。
図10は、本発明のタッチパネル用光導波路の他の実施の形態を示している。この実施の形態のタッチパネル用光導波路は、上記実施の形態のタッチパネル用光導波路において、アンダークラッド層2〔図1(b)参照〕に代えて、L字形平板状の基板5aと、この基板5aの表面に形成された金属薄膜5bとからなる基体5を用い、その金属薄膜5bの表面に、上記コア3およびオーバークラッド層4を形成したものである。そして、上記金属薄膜5bの表面は、コア3を通る光の反射面として作用する。それ以外の部分は、上記実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
より詳しく説明すると、上記基板5aとしては、特に限定されないが、例えば、樹脂基板,ガラス基板,シリコン基板等があげられる。上記樹脂基板の形成材料としては、例えば、ポリエチレンナフタレート,ポリエステル,ポリアクリレート,ポリカーボネート,ポリノルボルネン,ポリイミド等があげられる。その厚みも、特に限定されないが、通常、2〜5mmの範囲内に設定される。
上記金属薄膜5bの形成は、めっきまたは蒸着により形成される。その金属薄膜5bの形成材料としては、例えば、ニッケル,銅,銀,金,クロム,アルミニウム,亜鉛,錫,コバルト,タングステン,白金,パラジウムおよびこれらの2種以上の元素を含む合金材料等があげられる。その厚みは、特に限定されないが、通常、50nm〜5μmの範囲内に設定される。
この実施の形態のタッチパネル用光導波路の製造方法は、まず、L字形平板状の基板5aを準備し、その基板5aの表面に、めっきまたは蒸着により上記金属薄膜5bを形成する。そして、その金属薄膜5bの表面に、上記実施の形態と同様にして、コア3およびオーバークラッド層4を形成する。このようにして、上記タッチパネル用光導波路が得られる。
なお、上記各実施の形態では、タッチパネル用光導波路を2つのL字形光導波路A,Bからなるものとしているが、これに限定されるものではなく、4つのI字形光導波路からなるものとしてもよいし、それらを一体化した四角形の平板枠状としてもよいし、また、その枠状の形状は、例えば、六角形等の多角形,円形等でもよい。
つぎに、実施例について説明する。但し、本発明は、実施例に限定されるわけではない。
〔アンダークラッド層およびオーバークラッド層の形成材料〕
下記の一般式(1)で示されるビスフェノキシエタノールフルオレンジグリシジルエーテル(成分A)35重量部、脂環式エポキシである3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシヘキセンカルボキシレート(ダイセル化学社製、セロキサイド2021P)(成分B)40重量部、シクロヘキセンオキシド骨格を有する脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学社製、セロキサイド2081)(成分C)25重量部、4,4’−ビス〔ジ(βヒドロキシエトキシ)フェニルスルフィニオ〕フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネートの50%プロピオンカーボネート溶液(成分D)2重量部とを混合することにより、アンダークラッド層およびオーバークラッド層の形成材料を調製した。
Figure 0005039228
〔コアの形成材料〕
上記成分A:70重量部、1,3,3−トリス{4−〔2−(3−オキセタニル)〕ブトキシフェニル}ブタン:30重量部、上記成分D:1重量部を乳酸エチルに溶解することにより、コアの形成材料を調製した。
〔タッチパネル用光導波路の作製〕
ポリエチレンテレタレート(PET)フィルム〔100mm×100mm×188μm(厚み)〕の表面に、上記アンダークラッド層の形成材料をアプリケータにより塗布した後、全面に2000mJ/cm2 の紫外線照射による露光を行った。つづいて、100℃×15分間の加熱処理を行うことにより、アンダークラッド層を形成した。このアンダークラッド層の厚みを接触式膜厚計で測定すると20μmであった。また、このアンダークラッド層の、波長830nmにおける屈折率は、1.542であった。
そして、上記アンダークラッド層の表面に、コアの形成材料をアプリケータにより塗布した後、100℃×5分間の乾燥処理を行った。ついで、その上方に、形成するコアパターンと同形状の開口パターンが形成された合成石英系のクロムマスク(フォトマスク)を配置し、その上方から、プロキシミティ露光法にて4000mJ/cm2 の紫外線照射による露光を行った。さらに、80℃×15分間の加熱処理を行った。つぎに、γ−ブチロラクトン水溶液を用いて現像することにより、未露光部分を溶解除去した後、120℃×15分間の加熱処理を行うことにより、光を出射する端部および光を入射する端部が平面視凸形状のレンズ部に形成されたコアを形成した。形成したコアの数は、L字形光導波路のL字形の各辺に50本とした。各コアの断面寸法は、SEMで測定したところ、幅12μm×高さ24μmであった。また、コアの、波長830nmにおける屈折率は、1.602であった。
ついで、上記各コアを包含するように、上記オーバークラッド層の形成材料をアプリケータにより塗布した後、石英製の型(モールド)を用いてプレスし、その型(モールド)を通して2000mJ/cm2 の紫外線照射による露光を行った。つづいて、120℃×15分間の加熱処理を行った後、脱型することにより、光を出射する端部および光を入射する端部が側面視略凸形状のレンズ部に形成されたオーバークラッド層を形成した。そして、上記オーバークラッド層の厚みを接触式膜厚計で測定すると1000μmであった。また、このオーバークラッド層の、波長830nmにおける屈折率は、1.542であった。
その後、刃型を用いて、上記PETフィルムとともに2つのL字形平板状に切断し、上記PETフィルムが付いた状態の2つのL字形光導波路(66.3mm×70.0mm、L字形の線幅1mm)を得た。
そして、得られた2つのL字形光導波路を、四角形の平板枠状のガラスエポキシ基板の表面に、対向するように配置し、それぞれのコアの光軸が一致するように、マイクロスコープを用いて位置合わせを行った。その後、紫外線硬化型接着剤を用いて固定した。このとき、接着面は上記PETフィルムとした。そして、光を出射する側のL字形光導波路の一端部に発光素子(VCSEL)を接続し、光を入射する側のL字形光導波路の一端部に受光素子(ASIC)を接続した。そして、上記発光素子から強度5mWの光(波長850nm)を入射したところ、受光素子で強度0.5mWの光を検知することができた。
このように、上記タッチパネル用光導波路は、対向する2つのL字形光導波路を、通常に(それぞれのコアの光軸が一致するように)設置すれば、各L字形光導波路内でレンズの位置合わせを行わなくても、高い光伝送効率で光を検知することができることがわかる。
本発明のタッチパネル用光導波路は、タッチパネルにおける指等の触れ位置の検知手段等に用いられる光導波路に利用可能である。
3 コア
4 オーバークラッド層
31 第1レンズ部
32 第4レンズ部
41 第2レンズ部
42 第3レンズ部

Claims (2)

  1. 光出射側および光入射側の端面が垂直壁に形成された平板状の基体と、この基体の表面に並列に形成された複数のコアと、これらコアを包含した状態で形成されたオーバークラッド層とを備え、タッチパネルのディスプレイの画面周縁部に沿って設置され、光を出射する複数のコアの端部が上記ディスプレイの画面の一側部に位置決めされ、その光が入射される複数のコアの端部が上記ディスプレイの画面の他側部に位置決めされるタッチパネル用光導波路であって、上記光を出射する複数のコアの端部が、上記基体のコア形成面に沿う方向への光の発散を抑制する第1レンズ部に形成され、これら第1レンズ部に接触した状態で、それら第1レンズ部を被覆するオーバークラッド層の端部が、上記基体のコア形成面に直交する方向への光の発散を抑制するための、隣り合う上記光出射用コアの間に対応する部分も含めた連続的な第2レンズ部に形成され、上記光が入射される複数のコアの端部に接触した状態で、それら端部を被覆するオーバークラッド層の端部が、入射する光を上記基体のコア形成面に直交する方向に絞って集束させるための、隣り合う上記光入射用コアの間に対応する部分も含めた連続的な第3レンズ部に形成され、上記光が入射される複数のコアの端部が、入射する光をさらに上記基体のコア形成面に沿う方向に絞って集束させる第4レンズ部に形成されていることを特徴とするタッチパネル用光導波路。
  2. 上記第2レンズ部が、上記基体のコア形成面に直交する方向への光の発散を抑制するための側面視略1/4円弧状の凸曲面を有し、上記第3レンズ部が、入射する光を上記基体のコア形成面に直交する方向に絞って集束させるための側面視略1/4円弧状の凸曲面を有する請求項1記載のタッチパネル用光導波路。
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