JP5038979B2 - 脳表電極及びその製造方法、使用方法 - Google Patents

脳表電極及びその製造方法、使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、直接脳表に電極を配置し、脳波を計測するための脳表電極及びその製造方法、使用方法に関する。
頭皮に電極を配置して脳波を計測する方法には、頭蓋骨や皮膚などを通した脳波を計測することによる空間分解能の低さや、信号の減衰などの問題がある。そこで、開頭によって侵襲は大きくなるが、頭蓋骨や皮膚などを通さずに直接脳表に電極を配置し、脳波を計測することで、空間分解能の向上と信号の減衰の軽減とを実現するための脳表電極が開発されてきた(非特許文献1)。従来の脳表電極には互いに絶縁された複数の電極が2次元的に配置され、それらによって脳表の脳活動が2次元的に計測できる。このような脳表電極として、ポリイミドやパリレンなどの柔軟絶縁材料に微細加工を施して作成される脳表電極が知られている(非特許文献2)。また、非特許文献2の脳表電極の作成方法は、非特許文献3に示されている。
図1は、従来の脳表電極の製造方法を説明するための断面図であり、図2は、その製造方法を説明するための流れ図である。これらの図を用い、従来の脳表電極の製造過程を説明する。
まず、半導体基板またはガラス基板〔S〕表面に第1の絶縁層〔l(1)〕を形成する(ステップS1)。次に、第1の絶縁層の表面全面に金属層〔Au〕を形成し(ステップS2)、形成された表面全体にフォトレジスト層〔R〕を形成(ステップS3)する。次に、電極と電極配線が描画されたマスク〔M〕を用いてフォトレジスト層〔R〕を露光・現像し(ステップS4)、露光・現像されたフォトレジスト層〔R〕により金属層〔Au〕をエッチングして電極と電極配線を形成(ステップS5)し、フォトレジスト層を除去する(ステップS6)。そして、その表面全面に第2の絶縁層〔l(2)〕を形成(ステップS7)し、ドライエッチングの保護層としてアルミニウム等の金属膜〔Al〕を形成(ステップS8)する。次に、表面全体にフォトレジスト層〔R〕を形成し(ステップS9)、脳表電極の所定の形状が描画されたマスク〔M〕を用いてフォトレジスト層〔R〕を露光・現像(ステップS10)する。そして、露光・現像されたフォトレジスト層〔R〕により金属層〔Al〕をエッチングして脳表電極の所定の形状の金属保護層を形成(ステップS11)し、フォトレジスト層を除去する(ステップS12)。次に、その表面全体に露光された金属層〔Al〕を保護層としてドライエッチングを行い、第2の絶縁層〔l(2)〕ないし第1の絶縁層〔l(1)〕に切り込みを形成する(ステップS13)。次に、形成された表面全体にフォトレジスト層〔R〕を形成し(ステップS14)、第2の絶縁層〔l(2)〕より露出する電極と脳表電極の所定の形状が描画されたマスク〔M〕を用いてフォトレジスト層〔R〕を露光・現像し(ステップS15)、露光・現像されたフォトレジスト層〔R〕により金属層〔Al〕をエッチングして第2の絶縁層〔l(2)〕より露出する電極と脳表電極の所定の形状の金属保護層を形成する(ステップS16)。そして、フォトレジスト層〔R〕を除去し(ステップS17)、金属層〔Al〕を保護層としてドライエッチングを行い、第2の絶縁層〔l(2)〕により露出する電極と第1の絶縁層〔l(1)〕に切り込みを入れた脳表電極の所定の形状を形成する(ステップS18)。その後、金属保護層〔Al〕を除去し(ステップS19)、基板を剥離して(ステップS20)、脳表電極が完成する。
G Schalk, K J Miller, N R Anderson, J A Wilson, M D Smyth, J G Ojemann, D W Moran, J R Wolpaw and E C Leuthardt, "Two-dimensional movement control using electrocorticographic signals in human", Journal of Neural Engineering, vol. 5, 2008, pp. 77-84. M. Schuettler, M. Praetorius, S. Kammer, B. Schick, T. Stieglitz, "Recording of Auditory Evoked Potentials in Rat Using a 60 Channel Polyimide Electrode Array: Preliminary Results", EMBS/BMES Conference, 2002. Proceedings of the Second Joint, 2002, pp. 2109-2110. J.-U. Meyer, M. Schuttler, H. Thielecke, T. Stieglitz,"Biomedical Microdevices for Neural Interfaces", 1st Annual International EMBS-BMES Special Topic Conference On Microtechnologies in Medicine and Biology, 2000, pp. 447 - 453.
しかし、従来の脳表電極及びその製造方法には以下のような課題がある。
(1)脳表電極によって脳活動を計測してマッピング後、脳表電極を脳表から剥離せずに、その計測結果に応じた特定の部位の脳内に針電極などの脳内挿入電極を刺入することができない。
脳表電極によって計測できるのは脳表の2次元的な脳波分布のみであり、特定の部位で計測された脳活動をさらに詳細に知るためには、その特定の部位の脳内に脳内挿入電極を刺入しなければならない。しかし、従来の構成では、その特定の部位に配置された脳表電極を脳表から剥離しなければ、その部位に脳内挿入電極を刺入することができない。そのため、従来の構成では、脳表電極によって刻々と変化する2次元的な脳波分布をモニタリングしつつ、それと同時に特定の部位に脳内挿入電極を刺入れ、脳内の脳波を直接観測するということができなかった。同様に、従来の構成では、このモニタリング結果に応じた特定の部位に脳内挿入電極を刺入れ、脳の刺激を行うといったことも困難であった。
(2)製造工程が複雑で、作製が容易ではない。
図2に示したように、従来の製造工程では、電極を露出させ脳表電極を所定の形状に形成するために、柔軟絶縁材料をエッチングするステップS8からS19のプラズマエッチングやリアクティブイオンエッチング等のドライエッチング工程が不可欠である。そのため、従来の脳表電極の製造工程は非常に複雑でその作製は容易ではない。
(3)露光とエッチング工程が多いため、アイライメント誤差が大きい。
従来の脳表電極の製造工程ではドライエッチング工程が不可欠であるが、このドライエッチングの影響により基板のアライメントマークが変形する。従来の製造工程では、複数工程においてアライメントマークを基準にマスクの位置決めが行われることから、アライメント誤差が生じて安定した微細加工を困難にしていた。
(4)ドライエッチング装置とその維持管理を含む製造コストが高く、廉価に脳表電極を作製することが難しい。
従来のパリレンやポリイミドなどを含む柔軟絶縁材料を所定の形状に加工するためには、プラズマエッチングやリアクティブイオンエッチング等のドライエッチング工程が不可欠である。しかしながら、ドライエッチング工程に必要なプラズマエッチング装置やリアクティブイオンエッチング装置とそれらの維持費は高価であり、脳表電極を廉価に作製することは困難である。
本発明の脳表電極は、感光性絶縁材料からなる第1絶縁層と、第1絶縁層上に配置された第1金属部と、第1金属部の一部分を覆う感光性絶縁材料からなる第2絶縁層と、を有し、表裏面を貫通した第1貫通孔が設けられ、第1金属部は、外部に露出した第1電極領域と、第2絶縁層に覆われた第1配線領域と、を含み、第1電極領域は、第1貫通孔の開口部の外周を環状に囲む領域であり、当該第1電極領域と当該第1貫通孔の開口部のエッジとの間には隙間が存在し、当該第1貫通孔の内壁面には第1金属部が露出しない。なお、第1金属部は、単一の成膜工程によって成膜された単一の金属層のみからなるものであってもよいし、その少なくとも一部分が複数の金属層の堆積によって構成されたものであってもよい。
ここで、第1電極領域に囲まれた第1貫通孔を設けることで、脳表に配置された脳表電極の第1貫通孔に脳内挿入電極を挿入し、当該脳内挿入電極を脳内に刺入して脳波の計測又は脳の刺激を行うことが可能となる。なお、本発明の第1貫通孔は、その周囲を環状に囲む第1電極領域と非接触であり、その点で通常のスルーホールと全く構成が異なる。そして、第1貫通孔の内壁面に第1金属部が露出しない構成とすることにより、第1貫通孔に挿入された脳内挿入電極が第1金属部に短絡することによって障害が生じることを防止する。
また、第1絶縁層及び第2絶縁層は感光性絶縁材料を用いることにより、本発明の脳表電極は、以下のようなドライエッチングを用いない簡易な製造方法によって製造できる。
すなわち、本発明の脳表電極は、(a)基板の表面に感光性絶縁材料からなる第1絶縁層を形成する工程と、(b)脳内挿入電極を挿入するための第1貫通孔を含む形状に第1絶縁層を加工するための形状が描画されたマスクを用い、第1絶縁層を露光し、露光された第1絶縁層を現像して、第1貫通孔を含む形状に第1絶縁層を加工する工程と、(c)工程(b)によって加工された第1絶縁層側の面全体に第1金属層を形成する工程と、(d)第1金属層が形成された面全体に第1フォトレジスト層を形成する工程と、(e)第1貫通孔の開口部よりも広い領域が除去された形状に第1フォトレジスト層を加工するための形状が描画されたマスクを用い、第1フォトレジスト層を露光し、露光された第1フォトレジスト層を現像し、第1フォトレジスト層を第1貫通孔の開口部よりも広い領域が除去された形状に加工する工程と、(f)工程(e)で露光及び現像された第1フォトレジスト層が形成された金属層をエッチングし、第1貫通孔の開口部よりも広い領域が除去された形状に第1金属層を加工する工程と、(g)第1フォトレジスト層を除去する工程と、(h)工程(f)によって加工された第1金属層側の面全体に感光性絶縁材料からなる第2絶縁層を形成する工程と、(i)第1金属層の第1配線領域を覆いつつ第1電極領域を露出させる形状に第2絶縁層を加工するための形状が描画されたマスクを用い、第2絶縁層を露光し、露光された第2絶縁層を現像して、第1金属層の第1配線領域を覆いつつ第1電極領域を露出させる形状に第2絶縁層を加工する工程と、(j)基板を剥離する工程と、を有する製造方法によって製造できる。
本発明では、本発明独自の第1貫通孔を設けることで、脳表電極によって脳活動を計測してマッピング後、脳表電極を脳表から剥離せずに、その計測結果に応じた特定の部位の脳内に脳内挿入電極を刺入することができる。
また、本発明では、絶縁層に感光性絶縁材料を用い、本発明独自の製造工程に従うことで、従来必要であったドライエッチング工程が不要となる。その結果、製造工程の単純化、アイライメント誤差の低減、及び製造コストの低減が可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
まず、本発明の第1実施形態と説明する。
<構成>
図3は第1実施形態の脳表電極1の全体構成を示す斜視図である。図4(a)は脳表電極1の計測領域110を示す平面図であり、図4(b)は図4(a)の部分拡大図である。図4(c)は脳表電極1のコネクタ電極領域120の部分拡大図である。図5(a)は図4(b)のA−A断面図であり、図5(b)は図4(b)のB−B断面図であり、図5(c)は図4(c)のC−C断面図である。まず、これらの図を用いて、本形態の脳表電極1の構成を説明する。
図3に示すように、本形態の脳表電極1は、脳表に配置される特定の閉じた領域である計測領域110と、コネクタ電極が接続されるコネクタ電極領域120と、それらをつなぐ結合領域130とを有する平面状の電極部材である。計測領域110には、互いに絶縁された複数の電極領域111(第1電極領域)と1つの参照電極領域112とが同一面側に露出して配置される。ここで、各電極領域111は、脳表に向けて配置される電極として機能する。また、各電極領域111の中心部分には計測領域110の表裏面を貫通した複数の貫通孔114(第1貫通孔)が設けられている。これらの貫通孔114は、針電極等の脳内挿入電極が貫通挿入される貫通孔である。また、コネクタ電極領域120には、互いに絶縁された複数のコネクタ電極領域121が電極領域111と同一面側に露出して配置され、各コネクタ電極領域121の中心付近には、コネクタ電極領域120の表裏面を貫通した複数の貫通孔126(第3貫通孔)が設けられている。これらの貫通孔126はコネクタ端子の金属ピンが貫通挿入される貫通孔である。なお、電極領域111と参照電極領域112との合計数はコネクタ電極領域120の数と同一であり、電極領域111と参照電極領域112は、それぞれ、何れかのコネクタ電極領域120と、配線領域113(第1配線領域)を通じて電気的に接続されている。また、各配線領域113の表面は絶縁層70(第2絶縁層)によって覆われ、表面に露出していない。
図4及び図5に示すように、本形態の脳表電極1は、柔軟性の感光性絶縁材料からなる絶縁層20(第1絶縁層)と、絶縁層20上に配置された金属層40(第1金属部)と、金属層40の一部分を覆う柔軟性の感光性絶縁材料からなる絶縁層70(第2絶縁層)とからなる。なお、柔軟性の感光性絶縁材料の例は、感光性ポリイミド、感光性ポリアミド、感光性ポリエステル、感光性ベンゾシクロブテン、感光性パリレン、感光性エポキシ、感光性アクリレートなどである。この中でも、加工が容易な感光性ポリイミドを用いることがより望ましい。また、使用する感光性絶縁材料は、脳表電極として使用した際の生体への悪影響が小さく、なおかつ、脳表電極を構成するために必要な膜厚に加工可能な材料であることが望ましい。そのような感光性絶縁材料の一例は、感光性ポリイミドの一種である富士フィルム製"Durimide(登録商標) 7510"である。また、金属層40の材料の例は、白金(Pt)、金(Au)、窒可チタン(TiO2)、酸化銀(Ag2O)、タングステン(W)、スズ添加酸化インジウム(Indium Tin Oxide)、酸化スズ(SnO,SnO2,SnO3)、クロム(Cr)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)などである。これらの中でも、微細加工が容易で導電性が高く柔軟な白金や金が望ましい。
また、図3及び図5に示すように、各金属層40は、それぞれ、外部に露出した電極領域111(第1電極領域)又は参照電極領域112と、外部に露出したコネクタ電極領域121と、絶縁層70に覆われた配線領域113(第1配線領域)とを含む。
また、図4及び図5に示すように、計測領域110の電極領域111は、それぞれ、貫通孔114の開口部114aの外周を環状に囲む領域であり、電極領域111と貫通孔114の開口部114aのエッジ114aaとの間には隙間115が存在し、貫通孔114の内壁面114bには金属層40が露出しない。これにより、脳表電極1の使用時に貫通孔114に脳内挿入電極が貫通挿入されても、脳内挿入電極が金属層40に短絡することはない。さらに、図5に示すように、本形態では、貫通孔114側に位置する電極領域111のエッジ111aが絶縁層70に覆われている。これにより、貫通孔114に貫通挿入された脳内挿入電極が金属層40に短絡することをより確実に防止できるとともに、このエッジ111aにおいて金属層40が剥離することを防止している。なお、電極領域111の形状には限定はなく、中空の環状形状であれば中空の円、中空の楕円、中空の多角形等どのようなものでもよい。また、電極領域111は連続的な環状形状である必要はない。図13(a)は電極領域111の変形例を示す拡大図であり、図13(b)は(a)のD−D断面図である。これらの図に示すように、電極領域111の内側111bと外側111cとをつなぐ絶縁層70からなるブリッジ部119で、電極領域111の一部を覆う構成であってもよい。これにより、電極領域111において金属層40が剥離することをより確実に防止できる。
<製造方法>
図6及び図7は第1実施形態の脳表電極1の製造方法を説明するための断面図であり、図8はその製造方法を説明するための流れ図である。なお、図6はネガ型の感光性絶縁材料及びフォトレジストを使用する場合の例を示し、図7はポジ型の感光性絶縁材料及びフォトレジストを使用する場合の例を示す。本形態の脳表電極1の製造工程は以下の通りである。
[S101]基板10の表面に感光性絶縁材料からなる絶縁層20(第1絶縁層)を形成する(図6(a)、図7(a))。なお、基板10の例は、シリコンなどの半導体基板やガラス基板などである。
[S102]脳内挿入電極を挿入するための貫通孔114(第1貫通孔)を含む形状に絶縁層20(第1絶縁層)を加工するための形状が描画されたマスク30を用い、絶縁層20を露光し、露光された絶縁層20を現像して、貫通孔114を含む形状に絶縁層20を加工する(図6(b)(c)、図7(b)(c))。
[S103]ステップS102によって加工された絶縁層20(第1絶縁層)側の面全体に金属層40(第1金属層)を形成する(図6(d)、図7(d))。
[S104]金属層40(第1金属層)が形成された面全体にフォトレジスト層50(第1フォトレジスト層)を形成する(図6(e)、図7(e))。
[S105]貫通孔114(第1貫通孔)の開口部114aよりも広い領域が除去された形状にフォトレジスト層50(第1フォトレジスト層)を加工するための形状が描画されたマスク60を用い、フォトレジスト層50を露光し、露光されたフォトレジスト層50を現像し、フォトレジスト層50を貫通孔114の開口部114aよりも広い領域が除去された形状に加工する(図6(f)(g)、図7(f)(g))。
[S106]ステップS105で露光及び現像されたフォトレジスト層50(第1フォトレジスト層)が形成された金属層40(第1金属層)をエッチング(ウェットエッチング)し、貫通孔114(第1貫通孔)の開口部114aよりも広い領域が除去された形状に金属層40を加工する(図6(h)、図7(h))。
[S107]フォトレジスト層50(第1フォトレジスト層)を除去する(図6(i)、図7(i))。
[S108]ステップS106によって加工された金属層40(第1金属層)側の面全体に感光性絶縁材料からなる絶縁層70(第2絶縁層)を形成する(図6(j)、図7(j))。
[S109]金属層40(第1金属層)の第1配線領域を覆いつつ第1電極領域を露出させる形状に絶縁層70(第2絶縁層)を加工するための形状が描画されたマスク80を用い、絶縁層70を露光し、露光された絶縁層70を現像して、金属層40の第1配線領域を覆いつつ第1電極領域を露出させる形状に絶縁層70を加工する(図6(k)(l)、図7(k)(l))。
[S110]基板10を剥離する(図6(m)、図7(m))。
<インピーダンス特性>
図9は、以上のように生成された脳表電極1のインピーダンス特性を示したグラフである。図9に示すように、以上のように生成された脳表電極1は電極領域111の直径に相関し、脳表での計測と刺激に適当なインピーダンス特性を有する。
<脳表電極1の接続方法>
次に、以上のように生成された脳表電極1のコネクタ端子への接続方法を説明する。
前述のように、コネクタ電極領域121は電極領域111と同一面側に露出しているが、本形態ではコネクタ電極領域121に貫通孔126を設けている。これにより、コネクタ端子を電極領域111と同一面又は反対面のどちらにも自由に接続できる。これにより、脳表電極1の脳表への配置の自由度が向上し、利便性が向上する。
図10(a)は、貫通孔126を用いてコネクタ端子200を接続した様子を示す部分断面図である。
貫通孔126を用いてコネクタ端子200をコネクタ電極領域121に接続する場合、コネクタ端子200の金属ピン210が、コネクタ電極領域121が形成されている面の反対面側から貫通孔126に貫通挿入される。そして、貫通した金属ピン210の先端部はハンダ(又は導電性接着剤)220によってコネクタ電極領域121と電気的に接続され、その接続端は接着剤240に覆われて脳表電極1のコネクタ電極領域121側に固定される。さらに、このコネクタ端子200は、脳表電極1のコネクタ電極領域121が存在しない面にも接着剤230によって固定される。これは、使用時に脳表に向けて配置される電極領域111の裏面側からコネクタ端子200が取り付けられることを意味し、使用時のコネクタ端子200の配置が容易になるという利点がある。さらに、コネクタ端子200の金属ピン210が貫通孔126に挿入された状態で固定されるため、コネクタ端子200の取り付け強度も高いという利点もある。
図10(b)は、貫通孔126を用いることなくコネクタ端子200を接続した様子を示す部分断面図である。
このように貫通孔126を用いることなく、コネクタ端子200を脳表電極1に取り付けることも可能である。この場合には、コネクタ端子200の金属ピン210の先端がコネクタ電極領域121側からコネクタ電極領域121に接し、その接続部分がハンダ(又は導電性接着剤)220で接続されるとともに、コネクタ端子200の先端部が接着剤230によって脳表電極1のコネクタ電極領域121側に固定される。
<脳表電極1の使用方法>
次に、本形態の脳表電極1の使用方法を例示する。
図11(a)は、本形態の脳表電極1の使用方法を説明するための斜視図であり、図11(b)は、その部分拡大図である。また、図12は、本形態の脳表電極1が脳表260に配置され、計測が行われる様子を説明するための断面図である。
前述のように、本形態の脳表電極1には、電極領域111ごとに針電極等の脳内挿入電極250が挿入可能な貫通孔114が設けられている。脳表電極1を用いて能波の計測等を行う場合、脳表電極1の各電極領域111を動物(人間やそれ以外の動物)の脳表260に配置して脳波を計測する。これにより、脳表260での2次元的な脳波計測が可能である。さらに、本形態の電極領域111では、電極領域111を脳表260に配置した状態で何れかの電極領域111に外周を環状に囲まれた貫通孔114に脳内挿入電極250を挿入し、さらに当該脳内挿入電極250を脳内270に刺入して脳内270の脳波の計測を直接行うことができる(図12)。このように電極領域111に外周を環状に囲まれた貫通孔114に脳内挿入電極250を挿入して脳内270の脳波を直接計測できるため、刻々と変化する脳表260での2次元的な計測結果に応じ、より詳細に計測を行いたい部位に正確に脳内挿入電極250を挿入し、脳内270の脳波を適格に計測することができる。すなわち、本形態の脳表電極1を用いれば、3次元的な脳波計測を同時かつ適格に行うことができる。なお、脳内挿入電極250を脳の刺激に用いることも可能である。この場合には、刻々と変化する脳表260での2次元的な計測結果に応じ、刺激を行いたい部位に正確に脳内挿入電極250を挿入し、脳内270へ刺激を与えることができる。また、複数の脳内挿入電極250を用いれば、脳表260での観測結果を2次元的にマッピングしながら、脳内270への刺激と脳内270の脳波計測とを同時に行うこともできる。
<本形態の特徴>
以上説明した通り、本形態では、脳表電極1の電極領域111ごとに貫通孔114を設けることとしたため、脳表電極1によって脳活動を計測してマッピング後、脳表電極1を脳表260から剥離せずに、その計測結果に応じた特定の部位の脳内270に脳内挿入電極250を刺入し、脳内270の直接的な計測や刺激を行うことができる。
また、各貫通孔114の内壁面に金属層40が露出しない構成とすることにより、貫通孔114に挿入された脳内挿入電極250が金属層40に短絡することによって障害が生じることを防止できる。
また、本形態では、絶縁層に感光性絶縁材料を用い、本発明独自の製造工程に従うことで、従来必要であったドライエッチング工程が不要となる。その結果、製造工程が単純化できる。また、ドライエッチング工程が不要となるため、ドライエッチング工程に起因するアライメントマークの変形が回避でき、アイライメント誤差が低減し、安定した加工精度で脳表電極1を作成できる。さらに、ドライエッチング工程が不要となるため、ドライエッチング装置とその維持費を不要とし、脳表電極1を廉価に作製できる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態を説明する。本形態は第1実施形態の変形例であり、計測領域の構成のみが相違する。以下では第1実施形態との相違点のみを説明する。
図14(a)は第2実施形態の計測領域310を示す平面図であり、図14(b)は(a)の部分拡大図であり、図14(c)は(b)の左側面拡大図であり、図14(d)は計測領域310が脳表260に配置された様子を示す断面図である。なお、図14において第1実施形態と共通する部分については第1実施形態と同じ符号を用いた。
図14(a)に示すように、本形態の計測領域310の第1実施形態との相違点は、計測領域310の電極領域111(第1電極領域)を除く領域に、計測領域310を貫通する複数の貫通孔311(第2貫通孔)が網目状に配置されている点、及び、計測領域310の端部分に屈曲形状の貫通孔である切り込み部312が複数形成されている点である。
複数の貫通孔311は、計測領域310をより柔軟にし、使用時に各貫通孔311に凹凸がある脳表260を密着させ、各電極領域111の脳表260への密着性を向上させるためのものである。これらの貫通孔311の存在により、図14(d)のように、計測領域310が凹凸の存在する脳表260に沿って密着し、それによって各電極領域111が脳表260に密着する。なお、貫通孔311は、電極領域111が存在する計測領域310の全体にわたって複数形成されることが望ましい。また、各貫通孔311の開口部の形状には制限はなく、楕円、円、多角形等どのようなものでもよい。
また、使用前に、計測領域310の各貫通孔311の内部に、損傷した脳組織を回復させるための薬剤を固着させておいてもよい。この薬剤は常温で固体であり、使用前には各貫通孔311の内部にとどまっている。計測領域310が脳表260に配置されると、各貫通孔311の内部に配置された薬剤が解けて脳表に除放される。これにより、計測に伴って損傷した脳組織の回復促進を可能とする。薬剤除後には各貫通孔311の内部は空隙となり、計測領域310の脳表260への密着性を向上させる機能を発揮する。
複数の切り込み部312は、脳表に配置された計測領域310の位置ずれを防止するためのものである。すなわち、切り込み部312が折り曲げ線312bで折り曲げられることにより、図14(c)(d)に示すように複数のツメ部312aが立ち上がり、これらのツメ部312aが脳表260に食い込むことにより計測領域310の位置が固定される。なお、計測領域310の位置ずれを防止するためのツメ部が構成できる形状であれば、切り込み部312の形状は図14のものには限られず、円弧状等その他の形状の貫通孔を切り込み部312としてもよい。また、本形態では、計測領域310の4つの角部分にそれぞれ切り込み部312を設けているが、計測領域310のその他のエッジ部分や中心部分などに切り込み部を設けてもよい。
<本形態の特徴>
本形態では、計測領域310を貫通する複数の貫通孔311を網目状に配置することとしたため、凹凸の存在する脳表260に各電極領域111を確実に密着させて配置することが可能となる。その結果、電極領域111が脳表260に接触しない状態で計測や刺激が行われたり、接触が十分でない状態で計測され雑音が混入したりすることを防止でき、安定した計測や刺激が可能となる。また、貫通孔311に脳組織を回復させるための薬剤を固着させておくことで、計測に伴って損傷した脳組織の回復を促進させることができる。
また、本形態では、計測領域310に複数の切り込み部312を設け、使用時にそれらを折り曲げてツメ部312aを構成することとしたため、脳表260に配置された計測領域310の位置が安定する。
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態を説明する。本形態は第1,2実施形態の変形例であり、脳表電極の配線領域を多層化した形態である。これにより、電極チャネル数が増加しても脳表電極を小型に構成できる。以下では、本形態の製造工程を中心に説明する。なお、以下では、配線領域を2層に多層化する例を説明するが、これを3層以上に拡張することは容易である。また、以下では、ネガ型の感光性絶縁材料及びフォトレジストを使用する場合の例を示すが、ポジ型の感光性絶縁材料及びフォトレジストを使用してもよい。
図15から図17は第3実施形態の脳表電極の製造方法を説明するための断面図であり、図18はその製造方法を説明するための流れ図である。本形態の脳表電極の製造工程は以下の通りである。
[S101〜S109]第1実施形態で説明したステップS101〜S109の工程を実行する(図15(a)〜図15(l))。
[S203]加工された絶縁層70(第2絶縁層)側の面全体に金属層510(第2金属部)を形成する(図16(m))。
[S204]金属層510(第2金属部)が形成された面全体にフォトレジスト層520(第2フォトレジスト層)を形成する(図16(n))。
[S205]貫通孔114(第1貫通孔),貫通孔514(第2貫通孔)の開口部よりも広い領域が除去された形状にフォトレジスト層520(第2フォトレジスト層)を加工するための形状が描画されたマスク530を用い、フォトレジスト層520を露光し、露光されたフォトレジスト層520を現像し、フォトレジスト層520を貫通孔114,514の開口部よりも広い領域が除去された形状に加工する(図16(o)(p))。
[S206]ステップS205で露光及び現像されたフォトレジスト層520(第2フォトレジスト層)が形成された金属層510(第2金属部)をエッチング(ウェットエッチング)し、貫通孔114(第1貫通孔),貫通孔514(第2貫通孔)の開口部よりも広い領域が除去された形状に金属層510を加工する(図17(q))。
[S207]フォトレジスト層520(第2フォトレジスト層)を除去する(図17(r))。
[S208]S206によって加工された金属層510(第2金属部)側の面全体に感光性絶縁材料からなる絶縁層540(第3絶縁層)を形成する(図17(s))。
[S209]金属層510(第2金属部)の第2配線領域を覆いつつ第2電極領域を露出させる形状に絶縁層540(第3絶縁層)を加工するための形状が描画されたマスク550を用い、絶縁層540を露光し、露光された絶縁層540を現像して、金属層510の第2配線領域を覆いつつ第2電極領域を露出させる形状に絶縁層540を加工する(図17(t)(u))。
[S210]基板10を剥離する(図17(v))。
以上の工程により、本形態の脳表電極が完成する。図17(v)に示すように、本形態の脳表電極は、柔軟性の感光性絶縁材料からなる絶縁層20(第1絶縁層)と、絶縁層20上に配置された金属部560(第1金属部)と、金属部560の一部分を覆う柔軟性の感光性絶縁材料からなる絶縁層70(第2絶縁層)と、金属部560(第1金属部)と絶縁されて絶縁層70(第2絶縁層)上に配置された金属層510(第2金属部)と、金属層510の一部分を覆う感光性絶縁材料からなる絶縁層540(第3絶縁層)とからなる。なお、金属部560や金属層510は、それぞれ単数でもよいし複数でもよい。また、金属層や絶縁層の材料は、第1実施形態と同様である。
また、金属部560は、それぞれ、外部に露出した電極領域111(第1電極領域)と絶縁層70に覆われた配線領域113(第1配線領域)とを含む。また、金属層510は、それぞれ、外部に露出した電極領域511(第2電極領域)と絶縁層540に覆われた配線領域513(第2配線領域)とを含む。なお、金属部560の配線領域113は、金属層40上に金属層41が堆積した構成である。また、電極領域111及び電極領域511は同一面側に露出する。
また、脳内挿入電極が貫通挿入される表裏面を貫通した貫通孔114(第1貫通孔)及び貫通孔514(第4貫通孔)が設けられる。貫通孔114及び貫通孔514は、それぞれ単数でも複数でもよい。電極領域111は、それぞれ、貫通孔114の開口部の外周を環状に囲む領域であり、電極領域111と貫通孔114の開口部のエッジとの間には隙間が存在し、貫通孔114の内壁面には金属層40,41,510が露出しない。また、電極領域511は、それぞれ、貫通孔514の開口部の外周を環状に囲む領域であり、電極領域511と貫通孔514の開口部のエッジとの間には隙間が存在し、貫通孔514の内壁面には金属層40,41,510が露出しない。
<本形態の特徴>
従来の製造工程ではドライエッチング工程が必須であり、従来の製造工程で金属層を多層構造にする場合、層数に応じてドライエッチング工程の数も増加する。この場合、前述したドライエッチング工程に基づく、製造工程の複雑化やアイライメント誤差の増大の問題がより大きくなる。しかし、本形態では、絶縁層に感光性絶縁材料を用い、本発明独自の製造工程に従うことで、従来必要であったドライエッチング工程が不要となるため、脳表電極の金属層を多層に構成する場合でも、ドライエッチング工程に基づく前述の問題は生じない。そして、本形態のように、脳表電極の金属層を多層化することにより、脳表電極の面積を必要以上に大きくすることなく、電極チャネルの数を増加させることができる。これにより脳表電極の面積を縮小することで脳組織への侵襲を小さくすることができる。なお、脳表電極の絶縁層20以外の層は薄膜であり、脳表電極の層数を増やしても、電極領域と計測又は刺激対象との密着性の低下はほとんどない。
なお、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
本発明は、脳表での脳波計測と脳内での脳波測定とを同時に行う試験,研究,医療分野で利用可能である。
図1は従来の脳表電極の製造方法を説明するための断面図である。 図2は従来の脳表電極の製造方法を説明するための流れ図である。 図3は第1実施形態の脳表電極の全体構成を示す斜視図である。 図4(a)は脳表電極1の計測領域を示す平面図であり、図4(b)は図4(a)の部分拡大図である。図4(c)は脳表電極のコネクタ電極領域の部分拡大図である。 図5(a)は図4(b)のA−A断面図であり、図5(b)は図4(b)のB−B断面図であり、図5(c)は図4(c)のC−C断面図である。 図6は第1実施形態の脳表電極の製造方法を説明するための断面図である。 図7は第1実施形態の脳表電極の製造方法を説明するための断面図である。 図8は第1実施形態の脳表電極の製造方法を説明するための流れ図である。 図9は、第1実施形態の脳表電極のインピーダンス特性を示したグラフである。 図10(a)は、貫通孔を用いてコネクタ端子を接続した様子を示す部分断面図である。図10(b)は、貫通孔を用いることなくコネクタ端子を接続した様子を示す部分断面図である。 図11(a)は、本形態の脳表電極の使用方法を説明するための斜視図であり、図11(b)は、その部分拡大図である。 図12は、本形態の脳表電極が脳表に配置され、計測が行われる様子を説明するための断面図である。 図13(a)は第1実施形態の電極領域の変形例を示す拡大図であり、図13(b)は(a)のD−D断面図である。 図14(a)は第2実施形態の計測領域を示す平面図であり、図14(b)は(a)の部分拡大図であり、図14(c)は(b)の左側面図であり、図14(d)は計測領域が脳表に配置された様子を示す断面図である。 図15は第3実施形態の脳表電極の製造方法を説明するための断面図である。 図16は第3実施形態の脳表電極の製造方法を説明するための断面図である。 図17は第3実施形態の脳表電極の製造方法を説明するための断面図である。 図18は第3実施形態の脳表電極の製造方法を説明するための流れ図である。
符号の説明
1 脳表電極
111,511 電極領域
113,513 配線領域
121 コネクタ電極領域
114,126,514 貫通孔

Claims (8)

  1. 平面状の脳表電極であって、
    感光性絶縁材料からなる第1絶縁層と、
    前記第1絶縁層上に配置された第1金属部と、
    前記第1金属部の一部分を覆う感光性絶縁材料からなる第2絶縁層と、を有し、
    当該脳表電極の表裏面を貫通した第1貫通孔が設けられ、
    前記第1金属部は、外部に露出した第1電極領域と、前記第2絶縁層に覆われた第1配線領域と、を含み、
    前記第1貫通孔は、脳内挿入電極を挿入するための貫通孔であり、
    前記第1電極領域は、前記第1貫通孔の開口部の外周を環状に囲む領域であり、当該第1電極領域と当該第1貫通孔の開口部のエッジとの間には隙間が存在し、当該第1貫通孔の内壁面には前記第1金属部が露出しない、
    ことを特徴とする脳表電極。
  2. 請求項1の脳表電極であって、
    前記第1電極領域は、特定の閉じた領域である計測領域に配置され、
    前記計測領域の前記第1電極領域を除く領域には、複数の第2貫通孔が網目状に配置されている、
    ことを特徴とする脳表電極。
  3. 請求項1又は2の脳表電極であって、
    当該脳表電極の表裏面を貫通した第3貫通孔がさらに設けられ、
    前記第1金属部は、外部に露出したコネクタ電極領域をさらに含み、当該コネクタ電極領域と前記第1電極領域とは、同一面側に露出した領域であり、
    少なくとも一部の前記コネクタ電極領域は、前記第3貫通孔の開口部の外周領域に配置される、
    ことを特徴とする脳表電極。
  4. 請求項1から3の何れかの脳表電極であって、
    前記第1絶縁層上には、互いに絶縁された複数の前記第1金属部が配置され、
    前記複数の第1金属部の前記第1電極領域は、すべて、同一面側に露出した領域である、
    ことを特徴とする脳表電極。
  5. 請求項1から4の何れかの脳表電極であって、
    前記第1金属部と絶縁されて前記第2絶縁層上に配置された第2金属部と、前記第2金属部の一部分を覆う感光性絶縁材料からなる第3絶縁層と、をさらに有し、
    当該脳表電極の表裏面を貫通した第4貫通孔がさらに設けられ、
    前記第2金属部は、外部に露出した第2電極領域と、前記第3絶縁層に覆われた第2配線領域とを含み、
    前記第4貫通孔は、脳内挿入電極を挿入するための貫通孔であり、
    前記第2電極領域は、前記第4貫通孔の開口部の外周を環状に囲む領域であり、当該第3電極領域と当該第4貫通孔の開口部のエッジとの間には隙間が存在し、当該第4貫通孔の内壁面には前記第2金属部が露出せず、
    前記第1金属部の前記第1電極領域と、前記第2金属部の前記第2電極領域とは、同一面側に露出した領域である、
    ことを特徴とする脳表電極。
  6. 請求項1から5の何れかの脳表電極であって、
    前記の各絶縁層は、感光性絶縁材料を露光及び現像することによって形状が加工された膜である、
    ことを特徴とする脳表電極。
  7. (a)基板の表面に感光性絶縁材料からなる第1絶縁層を形成する工程と、
    (b)脳内挿入電極を挿入するための第1貫通孔を含む形状に前記第1絶縁層を加工するための形状が描画されたマスクを用い、前記第1絶縁層を露光し、露光された前記第1絶縁層を現像して、前記第1貫通孔を含む形状に前記第1絶縁層を加工する工程と、
    (c)工程(b)によって加工された前記第1絶縁層側の面全体に第1金属層を形成する工程と、
    (d)前記第1金属層が形成された面全体に第1フォトレジスト層を形成する工程と、
    (e)前記第1貫通孔の開口部よりも広い領域が除去された形状に前記第1フォトレジスト層を加工するための形状が描画されたマスクを用い、前記第1フォトレジスト層を露光し、露光された前記第1フォトレジスト層を現像し、前記第1フォトレジスト層を前記第1貫通孔の開口部よりも広い領域が除去された形状に加工する工程と、
    (f)工程(e)で露光及び現像された前記第1フォトレジスト層が形成された前記金属層をエッチングし、前記第1貫通孔の開口部よりも広い領域が除去された形状に前記第1金属層を加工する工程と、
    (g)前記第1フォトレジスト層を除去する工程と、
    (h)工程(f)によって加工された前記第1金属層側の面全体に感光性絶縁材料からなる第2絶縁層を形成する工程と、
    (i)前記第1金属層の第1配線領域を覆いつつ第1電極領域を露出させる形状に前記第2絶縁層を加工するための形状が描画されたマスクを用い、前記第2絶縁層を露光し、露光された前記第2絶縁層を現像して、前記第1金属層の第1配線領域を覆いつつ第1電極領域を露出させる形状に前記第2絶縁層を加工する工程と、
    (j)前記基板を剥離する工程と、
    を有する製造方法。
  8. 請求項1から5の何れかの脳表電極の使用方法であって、
    前記脳表電極の第1電極領域を動物(人間を除く)の脳表に向けて配置して脳波を計測し、何れかの前記第1電極領域に外周を環状に囲まれた前記脳表電極の第1貫通孔に脳内挿入電極を挿入し、さらに当該脳内挿入電極を前記動物(人間を除く)の脳内に刺入して脳波の計測又は脳の刺激を行う、
    ことを特定する脳表電極の使用方法。
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