JP5036933B2 - 変換可能な放射線治療装置およびその作成方法 - Google Patents

変換可能な放射線治療装置およびその作成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、所望の最終的またはほぼ最終的な形状に形成した後に放射性にできる植込み式放射線治療装置を指向する。
【0002】
【発明の背景】
腫瘍、生物学的導管の狭窄症、および他の増殖性組織は、放射線で効果的に治療することができ、これは細胞の増殖を抑制することが知られている。放射線がこのような増殖性細胞反応を防止するメカニズムは、細胞の複製と移動を防止し、プログラムされた細胞死(アポトーシス)を誘発することによる。
【0003】
細胞は、細胞のタイプおよびその増殖状態に応じて、放射線に対する感受性が異なる。急速に増殖する細胞は、概して放射線に対する感受性が高く、静止細胞の方が放射線に寛容である。大量の放射線は、静止細胞さえ、その全機能を殺してしまう。レベルを下げると、分裂が遅くなるだけのこともあるが、なお増殖死の望ましい効果が獲得される。この場合、細胞は構造的に無傷なままであるが、増殖、つまり無限に分裂する能力を喪失する。
【0004】
従来の高線量外部放射線治療、および長期の低線量近距離放射線治療(小線源照射療法)は、癌、つまり悪性細胞増殖形態の治療にとってよく確立された療法である。特に現在は、小線源照射療法の実際的側面に関心が向かっている。これらの側面は、言うまでもなく放射線が関与している場合に特に重要である。患者の疾患部位が、独立した手順として、または手術法との関連で外部ビームからの放射線に露出することがある。あるいは、植込み式装置に放射能を組み込むことがある。第一のケースでは、比較的高エネルギーの放射線源を使用して、放射線を治療すべき組織に必要なだけ浸透させる。その結果、他の器官または組織が放射線に不必要に露出することがあり、安全性、取扱いおよびロジスティックスの問題が生じる。第二のケースでは、植込み式装置が非常に高価になることがある。特に、器具に放射線を追加すると、装置は放射線が有用な(治療に役立つ)レベルで提供される比較的短期間しか、放射線治療に有効でないことがある。使用する放射性同位体に応じて、崩壊時間は数時間、数日または数週間と短いことがある。
【0005】
例えば前立腺、胸部、脳、目、肝臓または脾臓の癌などの局所的病巣を治療するための現在最新の小線源照射療法は、放射性「密封線源」シードを使用する。本明細書では、「密封線源」という用語は、装置に組み込まれた放射性同位体が装置と一体であり、使用環境では装置の母材から外れたり放出されたりする可能性がない、という意味である。典型的な密封線源シードは、例えばチタンなどで作成され、放射線同位体の浸出や放出を防止するよう設計された、不透過性で生体適合性のカプセルに封入された放射線源を含む。シードはほぼ米粒のサイズ(通常は直径0.81mmで長さ4.5mm)で、病巣内および/または病巣の周囲の治療部位に、通常は中間口径(18ゲージ)の送出針で個々に植え込まれる。
【0006】
放射線治療装置としてこのようなシードを使用することの欠点には、放射線源が離散性、つまり点であるとい性質、およびそれに対応して提供される線量の離散性の性質がある。有効な放射線線量を長い、または広い標的区域に提供するためには、シードの間隔が均一で比較的短くなければならない。多数の個々の放射線源の正確かつ精密な配置を保証する必要があるため、外科的処置が長引き、したがって外科チームの放射線被曝も長引く。さらに、離散性シードを使用すると、適切に配置するために精巧な格子状マトリクスが必要となる。この要件は労働集約的であり、したがって費用がかかる。また、シードが離散性の性質のため、所期の位置から移動しやすく、疾病、治療部位、および周囲の健康な組織への線量が過剰、または不足し、治療の有効性および信頼性が低下する。
【0007】
放射性シード療法には他にも欠点がある。半減期、特定の強度、浸透の深さおよび強度、および幾何学的性質の必要な組合せで、放射性同位体の利用可能性が制限されるので、密封線源シードへの使用に適した放射性同位体は比較的少ない。また、シードの植込みには、概してシードを収容するために十分に大きい口径の送出針が必要であり、場合によっては追加の管状送出装置が必要である。播種中に比較的大きい送出針を使用すると、患者に不要な外傷を与え、処置中に病巣が移動することがある。また、シードが移動したり外れたりする危険のため、病巣部位付近、またはそこから遠い健康な組織が、所期の位置から外れ、場合によっては尿または他の体液内で体内から搬送されるシードからの放射線で照射される。また、放射性シード療法は、例えば眼球狭窄など、特定タイプの腔内組織の増殖を治療するには不適切であり、このような腔内小線源照射療法の用途により適した放射線療法の装置に対する要求が存在する。
【0008】
パラジウム103で作成した放射線治療装置が望ましい。というのは、パラジウム10は半減期が約17日で、陽子エネルギーが20.1〜23KeVであり、そのため胸部、前立腺、肝臓、脾臓、肺臓および他の器官および組織の局所的病巣の治療に使用するには特に適している。パラジウム103は不安定であり、環境では自然に発生しないので、製造する必要があり、通常はパラジウム102の標的を中性子で活性化するか、ロジウムの標的を陽子で活性化する。中性子活性化プロセスでは、パラジウム102の同位体に原子炉内で中性子束を照射し、パラジウム102をパラジウム103に変換する。変換の程度は原子炉内の中性子束および衝撃継続時間によって決定される。このようにして形成したパラジウム103を放射性シードに加工する。この方法は、例えばRussel, Jr.その他に帰される米国特許第4,702,228号で開示されている。Pd−102からPd−103に変換する中性子活性化の方法は、極端に費用がかかる。というのは、パラジウム102の自然界での存在量は1%未満だからである。この同位体をわずか20%のレベルに濃縮するにも、非常に費用がかかる。また、プロセス中にパラジウムの他の同位体および他の元素、さらに不純物が形成および/または活性化し、所望の放射線を変化させたり、これと干渉したりすることがあるので、さらなる精製を実施しないかぎり、このプロセスの有用性は不十分である。
【0009】
陽子活性化プロセスでは、ロジウム103の標的を用意して、陽子ビームを照射し、ロジウムの一部をパラジウム103に変換する。このプロセスでは、ロジウム103を冷却し、次にロジウムからパラジウムを化学的に分離できるだけの十分な量のパラジウム103が獲得されるまで照射する。次に、ロジウムの標的を強力な溶剤に浸漬し、ロジウム103からパラジウム103を分離する。これで、パラジウム103の放射性核種を直接使用するか、その後に使用するために化合物を形成することができる。この材料は、通常、非放射性のキャリア材料に吸収させるか、他の方法で組み込み、次にチタンの缶またはシェルなどの非放射性2次容器に入れ、密封して放射性シードを形成する。2次容器には、X線撮影で見えるよう、何らかのタイプの放射性不透過性マーカーが含まれる。この方法は、例えばCarden, Jr.に帰される米国特許第5,405,309号で開示されている。
【0010】
陽子活性化の方法も欠点を有する。この方法は、ロジウム103からパラジウム103を隔離するために湿式化学分離が必要であり、このステップおよび他に必要なステップは、収量損を伴う。小線源照射療法の用途における離散性シードの欠点については、既に検討した。
【0011】
Goodに帰される米国特許第5,342,283号は、基板上に同心の放射性コーティングと他のコーティングを形成することによって作成した多層放射性微小球とワイヤを開示している。放射性コーティングは、イオンめっきおよびスパッタ付着プロセスなどの様々な付着プロセスで、さらに原子炉内でパラジウム102などの同位体先駆物質を中性子束に露出して作成する。放射性ワイヤは、特定の治療の必要に応じて、その表面に放射性物質が不均一に分布している。
【0012】
Goodの放射性装置の欠点は、経済的または単純に作成できないことである。中性子束を使用してパラジウム102からパラジウム103を生成する方法に関して前述したように、このようなプロセスは極端に費用がかかり、非放射性先駆物質から放射性同位体を隔離するために、長期にわたり費用がかかる湿式化学分離ステップを必要とする。さらに、放射性コーティングを作成するためにGoodが開示したコーティング法は比較的複雑な多段階のプロセスであり、制御が困難である。また、Goodの装置の多層コーティングは、時間が経過したり、体液に露出したりすると、外れる、崩壊する、剥離する、剥落する、剥皮する、浸出する、または他の方法で劣化し、その結果、体内に放射性物質および他の物質がまき散らされ、有害な結果を生じる可能性がある。
【0013】
Eiglerその他による比較的最近の論文(1996年頃)は、眼球内小線源照射療法の用途に使用するためにニッケル・チタン・ステントの陽子を活性化し、変換によりステントの表面にバナジウム48放射性同位体を生成する方法を開示している。このアプローチは、先行技術の陽子活性化プロセスにおけるやっかいな湿式化学プロセスを省略するが、これも欠点を有する。
【0014】
したがって、比較的簡単かつ経済的に作成できる汎用放射線治療装置を提供するため、当技術分野は進歩している。
【0015】
【発明の目的】
本発明の目的は、多種多様な放射線治療を提供するために使用できる汎用放射線治療装置を提供することである。
【0016】
本発明の別の目的は、先行技術の放射線治療用シードおよび同様の装置の欠点を解消する汎用放射線治療装置を提供することである。
【0017】
本発明の別の目的は、所望の正味の、またはほぼ正味のサイズおよび形状に加工でき、長期にわたる化学分離ステップがない比較的単純な1ステップの活性化プロセスで装置の全体または一部が放射性になる汎用放射線治療装置を提供することである。
【0018】
本発明の別の目的は、加速した荷電粒子ビームを照射して放射化することができる変換可能な材料で作成した汎用放射線治療装置を提供することである。
【0019】
本発明のさらに別の目的は、非放射性の状態で正味形状またはほぼ正味形状に加工でき、さらに必要に応じて放射性状態で形成、または仕上げることができる材料で作成した汎用放射線治療装置を提供することである。
【0020】
本発明の別の目的は、患者に一時的または永久的に植え込み、原位置で放射線を送出することができる汎用放射線治療装置を提供することである。
【0021】
本発明のさらに別の目的は、装置の作成および活性化の間に、特定の療法の要件に合わせて調整またはカスタム化することができる線量および分布パターンで放射線を提供する汎用放射線治療装置を提供することである。
【0022】
本発明の別の目的は、装置の長さまたは幅にわたって変化でき、装置の形状のみに依存するのではないパターンで放射線を放射する汎用放射線治療装置を提供することである。
【0023】
本発明の別の目的は、1つの活性化ステップで放射化できる、少なくとも部分的に変換可能な材料で作成した、例えばステープル、縫合材、ピン、プレート、ねじ、釘などの放射性外科用締付け装置を提供することである。
【0024】
【発明の概要】
本発明の放射線治療装置は、従来の封入した放射性シードまたはサンドイッチ構造に対する有効な代替物を提供する。本明細書で開示する放射線治療装置の性質により、非放射性状態でほぼ所望の正味、またはほぼ正味のサイズおよび形状に加工し、次に装置の全部または一部を放射化することができる。次に、装置を一時的または永久的に患者に植え込むことができる。あるいは、装置は、非放射性状態で中間の、またはほぼ正味形状に形成し、次に装置の全部または一部を放射化し、次に必要に応じて放射性状態で最終形状に形成することができる。装置の作成中、陽子ビームからの入力熱は最小にする一方、熱の散逸を最大にして、陽子ビームの活性化エネルギーの所望の範囲内で最適の変換収量を達成できるよう、装置の寸法を決定する。
【0025】
加速ビーム・テクノロジーを使用して装置の全部または一部を放射化すると、装置の単位費用が低下し、装置の設計および使用法の融通性を広げることができ、困難な湿式化学分離手順の必要性が解消され、装置の作成中における熱管理および変換効率の問題に解決策を提供する。装置は、様々な幾何学的形状で正味形状またはほぼ正味形状で作成することができ、装置の全部または任意の部分を放射化することができ、したがって多種多様な用途に使用することができる。他の利点は、以下でさらに詳述する。
【0026】
本発明の別の態様によると、患者の治療部位に原位置で放射線を送出する方法が提供される。方法は、
【0027】
a.荷電粒子の加速ビームで活性化されると放射性同位体を含む物質に変質可能な変換性材料で少なくとも部分的に作成された放射線治療装置を提供するステップを含み、変換性部分は少なくともほぼ正味形状に形成され、さらに、
【0028】
b.十分なエネルギーの荷電粒子のビームで装置の少なくとも変換可能な部分を活性化して、放射性同位体を含む材料を形成するステップと、
【0029】
c.治療部位が放射性同位体を含む材料に露出するよう、患者の治療部位に装置を配置するステップとを含む。
【0030】
方法は、活性化する前に所望の正味形状に装置の変換性部分を形成するか、活性化する前に所望のほぼ正味形状にし、活性化後に所望の正味形状に装置の変換性部分を形成するさらなるステップを含むことができる。また、方法は、装置が、少なくとも部分的には装置の変換性部分内の放射性同位体を含む材料の分布によって決定され、装置の形状のみでは決定されない形状を有するパターンで、放射線を放射するよう、装置の変換性部分を活性化するステップを含むことができる。この分布は、ほぼ一定であるか、変化することができる。方法は、ほぼ放射線透過性の封入材料を装置の表面の少なくとも一部に適用するさらなるステップを含むことができる。追加的に、または代替的に、方法は、ほぼ放射線透過性で非放射性の物質を装置の表面の少なくとも一部に適用するステップを含むことができる。放射線不透過性マーカーを装置に組み込むこともできる。
【0031】
本発明のさらに別の実施形態によると、所定の線量の放射線を患者の治療部位に原位置で送出するキットは、上述したような汎用放射線治療装置、および装置を患者に配置する送出媒介体を備える。好ましい実施形態では、装置は細長い要素の形態であり、送出媒介体は、インジェクタ装置を装備した生検針である。
【0032】
本発明の別の態様によると、ほぼ変換性材料で作成された正味形状またはほぼ正味形状の放射線治療用送出構造を備えた、正味形状またはほぼ正味形状の植込み式放射線治療装置が提供される。変換性材料の一部は、所定の閾値エネルギーを超えるエネルギーを有する荷電粒子のビームによって活性化されると、放射性同位体を含む材料に変質する。所定の閾値エネルギーを超えるエネルギーの少なくとも一部は、放射線治療用送出構造内に捕捉されて、放射性同位体を含む材料の形成に使用され、閾値エネルギーを下回るエネルギーの少なくとも一部(原則的に熱として現れる)は構造内に保持されない。
【0033】
好ましい実施形態では、変換性材料はロジウムを備え、放射性同位体はパラジウム103を備える。荷電粒子のビームは、少なくとも約4MeVのエネルギーを有する陽子を備えることが好ましい。荷電粒子の所定の閾値エネルギーは、少なくとも約6MeVである。
【0034】
装置の変換性部分は、活性化する前に所定の正味形状に形成するか、活性化前に所定のほぼ正味形状にし、活性化後に、つまり放射性状態で所望の正味形状に形成することができる。
【0035】
装置は、少なくとも部分的には装置の変換性部分内の放射性同位体を含む材料の分布によって決定され、装置の形状のみでは決定されない形状を有するパターンで、放射線を放射することが好ましい。一つの実施形態では、放射性同位体を含む材料の分布は、ほぼ一定であり、別の実施形態では変動する。
【0036】
放射線治療用送出構造は、例えばワイヤ、ステント、平面または特別な輪郭のプラーク、またはガイドワイヤなどのワイヤの先端など、任意の2次元または3次元の形状でよい。構造は、層状、積層、コイル状、または他の方法で形成し、ビーム透過方向で装置の有効厚さを増大させることができる。
【0037】
一つの実施形態では、装置は、ほぼ中実または管状の細長い要素の形態である。細長い要素は、少なくとも3対1の縦横比を有することが好ましい。一つの好ましい実施形態では、細長い要素はワイヤの形態である。ワイヤは、その一端または両端、または任意の中間部分に変換可能な部分を含むことができる。細長い要素は、ジグザグ形または螺旋形など、任意の2次元または3次元形状に形成することができる。
【0038】
別の実施形態では、装置は2次元シートまたは3次元形状の形態である。一つの好ましい実施形態では、装置は、凹面および凸面を有する球形輪郭のプラークの形態である。凹面の少なくとも一部は活性化可能で、パラジウム103を含む。
【0039】
さらに別の実施形態では、装置はシードの形態である。
装置の一部は、好ましくは非変換性金属、非金属、ポリマーおよび複合材料で構成されたグループから選択された非変換性材料を含んでもよい。
【0040】
装置は、さらに、装置の表面の少なくとも一部に適用される、ほぼ放射線透過性の封入材料を含むことができる。代替的に、または追加的に、装置は、装置の表面の少なくとも一部に適用される、ほぼ放射線透過性で非放射性の物質を含むことができる。非放射性物質は、治療薬と潤滑剤で構成されたグループから選択することが好ましい。
【0041】
装置は、さらに、X線で見えるよう放射線不透過性マーカーを含むことができる。
【0042】
一つの実施形態では、装置は、傷の修復部位で組織を外科的に固定するような構成であり、例えばステープル、縫合材、クリップ、ピン、釘、ねじ、板、かえし、錨状体またはパッチなどの装置であることが好ましい。
【0043】
装置は、患者の体内に一時的または永久的に配置するような構成にすることができ、そのような目的に適した1つまたは複数の錨状体を含んでもよい。
【0044】
放射線治療用送出構造の変換、および構造内の熱の生成は、それぞれ、構造に入射するビームの初期エネルギーおよびビーム透過方向における構造の厚さの関数である。
【0045】
本発明の別の態様によると、正味またはほぼ正味形状の放射線治療装置を作成する方法が提供される。方法は、
【0046】
a.ほぼ変換可能な材料で作成した正味形状またはほぼ正味形状の放射線治療用送出構造を提供するステップと、
【0047】
b.所定の閾値エネルギーを上回るエネルギーを有する荷電粒子のビームで放射線治療用送出構造の変換性材料を活性化して、変換性材料の一部を放射性同位体を含む材料に変質させるステップとを含む。所定の閾値エネルギーを超えるエネルギーの少なくとも一部は、放射線治療用送出構造内に捕捉されて、放射性同位体を含む材料の形成に使用され、閾値を下回るエネルギーの少なくとも一部は、構造内に保持されない。
【0048】
好ましい実施形態では、方法は、1つまたは複数の放射線治療用送出構造の表面上で荷電粒子ビームを走査して、構造上の平均出力密度を減少させるさらなるステップを含むことができる。あるいは、方法は、ビームを通して1つまたは複数の放射線治療用送出構造を移動させるさらなるステップを含むことができる。ビームを拡大して、局所的出力密度を最小にするよう、放射線治療用送出構造の表面上の比較的大きい区域をカバーしてもよい。例えば、ビームの有効面積を放射線治療用送出構造の表面の有意の部分に拡大するよう、予め選択した距離から放射線治療用送出構造へとビームを向けることができる。あるいは、ビームは、放射線治療用送出構造に衝突する前に、ビーム拡大要素を通るよう配向することができる。
【0049】
好ましい実施形態では、荷電粒子のビームは線形加速器またはサイクロトロンによって提供される。
【0050】
方法は、さらに、構造からの熱伝達を実行する媒体と熱的に連絡する状態に配置することにより、放射線治療用送出構造を冷却するステップを含むことができる。例えば、放射線治療用送出構造は、ガスなどの熱伝達媒体、またはほぼ不活性で熱伝導性の熱散逸部材と接触してもよい。あるいは、放射線治療用送出構造は、通常は高真空に維持された高エネルギー・ビーム源から、大気で隔離し、したがって対流および/または伝導による冷却の改善が可能である。真空環境における放射線治療用送出構造からの熱伝達には、放射性冷却も効果的なメカニズムである。
【0051】
本発明の様々な好ましい実施形態では、放射線治療装置は、例えばステント、マイクロワイヤ、ワイヤの先端、プラーク、または特定の治療部位に放射線治療を提供するのに適した他の任意の構造でよい。
【0052】
本発明の以上およびその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明を添付図面とともに考慮することにより、さらによく理解される。
【0053】
図の同様の機構は、同様の参照番号で指示されている。
【0054】
[図面の簡単な説明]
本発明は、ほぼ非放射性の材料から加工し、高エネルギー荷電粒子ビームへの露出により放射性材料に変質することができる放射線治療装置を指向する。装置は、放射化する前に正味形状に製造することができ、したがって非放射性状態で簡単かつ経済的に加工し、取り扱い、輸送し、保管することができる。あるいは、既に放射性の装置を、特定の治療に応じて製作するため、使用する直前に最終的な正味形状に形成することができる。本発明の装置の重大な利点には、比較的簡単かつ経済的に加工でき、放射化する前または後に装置を加工することができ、加工および放射化プロセスを単純化した結果、多種多様な放射線治療用途に合わせて装置をカスタム化できることなどがある。
【0055】
本明細書では、「植込み式」という用語は、一時的または永久的に配置するため、外科的に患者の体内または患者の体表に導入できる装置を意味する。「変換性」という用語は、非放射性の材料が、電荷粒子の加速ビームに露出して、核変換により放射性材料に変換する能力を指す。「正味形状」および「ほぼ正味形状」という用語は、本明細書では、それぞれ装置の最終的またはほぼ最終的なサイズおよび/または形状を指し、任意の特定の幾何学的形状を指すものではないが、例えばワイヤ形成または切断、シート曲げまたは切断、打ち抜き、穿孔、型押し、引き抜き、押し出し加工、平打ち、研削などの比較的マイナーな追加的形成ステップ、さらに例えば研磨、ピーニング、ローレット切り、スコアリング、摩耗などの表面処理を排除するものではない。「放射化」という用語は、本明細書では、変換性の非放射性材料を、約4MeVを超えるエネルギーで、陽子、重陽子、またはアルファ粒子などの加速した電荷粒子ビームに露出させて放射性にするプロセスを指す。
【0056】
「密封線源等価物」という用語は、本明細書では、「密封線源」の特徴を有する、つまり装置の放射性部分が使用の環境では他の方法で装置から外れたり、放出されたり、分離したりできない放射性装置を指す。
【0057】
装置は、少なくとも部分的には、電荷粒子の加速ビームで活性化して放射性同位体を含む材料に変質できる変換性材料で作成することが好ましい。変換プロセスは、核加速器またはサイクロトロンで実行することが好ましく、十分に高エネルギーの粒子ビームを使用する場合は、非常に効率的である。
【0058】
装置の変換性部分は、少なくともほぼ正味形状に形成することが好ましく、ロジウムで作成し、これは陽子、重陽子またはアルファ粒子を含む加速ビームに露出すると、放射性パラジウム103に部分的に変換可能である。
【0059】
装置は、所期の治療用途に合わせてほぼ任意のサイズおよび形状に加工することができる。例えば、線形の放射線源を提供するために細長いワイヤが必要な場合は、固体のロジウム・インゴットを所望の最終的なフィラメントの寸法へと引き抜き加工することができる。次に、加速した電荷粒子ビームに露出してワイヤの全部または一部を放射化し、露出したロジウムの放射性パラジウム103への変換を実行することができる。あるいは、ロジウムのインゴットを所望の中間サイズおよび/または形状に引き抜き加工し、その中間状態で放射化して、患者に装置を植え込む直前に所望の最終寸法へとさらに形成または切断することができる。
【0060】
特定の放射線治療に有用な他の幾何学的形状には、例えばステントなどの管状構造、器官または他の構造の全体または部分の周囲で輪郭を描くほぼ平坦な薄いシートまたは箔、および適切なエネルギー・レベルで細長いロジウムのワイヤを活性化してパラジウム103のワイヤを獲得し、次にワイヤを所望の寸法に切断することによって都合よく形成することができる離散的シードまで含まれる。あるいは、活性化してパラジウム103に変換する前に、ロジウムのワイヤを所望の寸法に切断することができる。
【0061】
装置は、全体をロジウム103などの変換性材料で作成するか、部分的にほぼ非変換性の材料で作成することができる。変換性材料を、溶接または他の接合手段などによって非変換性材料に取り付けるか、めっき、拡散、イオン注入、または他の付着または浸透技術などによって非変換性材料の一部の中、またはその上に組み込むことができる。装置の非変換性部分として使用するのに適した材料には、例えばほぼ非変換性の金属、非金属、ポリマー、および複合材料がある。
【0062】
あるいは、装置全体を変換性材料で作成し、変換性材料の一部のみを、十分なエネルギーの粒子ビームで照射して放射性材料に変換することができる。非放射性核種から放射性核種への変換は、非放射性核種が全体的に変換するのではなく、したがって変換が生じた後、放射性核種とともに非放射性核種の部分が存在する。活性化するビームのエネルギーが完全には透過しない装置の厚さを選択する、または装置内または装置全体で所望の変換反応を実行するのには十分でない高さのレベルに活性化エネルギーを設定する、または活性化前または活性化中に装置の部分を選択的にマスキングし、ビームのエネルギーを減衰させて装置のビーム等価距離に対応するなどにより、装置の部分のみを活性化できると、このような装置のカスタム化の潜在能力および設計の融通性が大幅に向上する。
【0063】
所望に応じて、ほぼ放射線透過性で生体適合性の封入材料を、装置の放射性部分の少なくとも一部に適用し、装置の放射性部分をさらに封入することができる。封入材料は、変換前に変換性材料に適用するか、変換後に放射性同位体を含む材料に適用することができる。追加的に、または代替的に、1つまたは複数のほぼ放射性透過性の非放射性物質を、装置表面の全部または一部に適用し、病巣または治療部位に他の恩恵を与えることができる。このような物質には、例えば治療薬および潤滑剤がある。これらの物質は、変換の実行前または実行後に適用することもできる。
【0064】
図1は、Theragenics Corporation(ジョージア州Norcross)が製造しているような先行技術の放射性シードを示す。放射性シードは、内部に放射性パラジウム103の2つのペレット14を含むチタン管24を備える。ペレットは、放射線不透過性の鉛マーカー18で分離される。管は密封され、端部に溶接したキャップ26を取り付ける。シードは、ほぼ米粒のサイズであり、例えば18ゲージの送出針などで患者の治療部位に植え付けることができる。このようなシードは、例えばRussell, Jr.その他に帰される米国特許第4,702,228号およびCarden, Jr.に帰される第5,405,309号で開示された方法により作成することができる。
【0065】
当技術分野で知られている方法により離散性放射性シードを加工するのは、困難であるばかりでなく、病巣の近傍に離散性シードを植え込み、周囲の健康な組織に損傷を与えずに病巣に適切な放射線の線量を提供することは、退屈で労働集約的なプロセスであり、十分な程度まで確実に制御することができない。3次元の線量制御は、放射線送出媒介体として離散性シードを使用すると比較的困難である。患者は、多数の離散性シードを植え込んだ結果ばかりでなく、そのシードの一部が移動する可能性がある結果として、重大かつ不必要な外傷を受けることがあり、それに伴って治療期間中に隣接する健康な組織に損傷を与える。
【0066】
図2は、本発明により加工した典型的な放射線治療装置30を示す。この実施形態の装置30は、ロジウムなどのほぼ非放射性の変換性材料で作成した1対の形成プレート32を備える。プレート32は、所期の用途に合わせて所望の形状およびサイズに加工することができる。装置の特定の用途を示すため、図2の想像線で病巣34を示す。この用途では、放射性核種に変換されないよう、活性化プロセス中に、プレートの中心部分38の各側から延在する脚部40をマスキングした状態で、プレートの中心部分38の内面36を、高エネルギーの荷電粒子ビームで活性化することができる。装置の放射性部分は、病巣34に向かう収束パターンで放射線を放出する。
【0067】
所望の放射線線量を送出するのに適した他の幾何学的形状には、例えば特定のサイズおよび形状の病巣を囲むよう予備形成できる薄い箔またはシート、または金網のケージまたはバスケット、治療部位で直線または半径方向の放射線パターンで放射線を透過するか、その他の方法で提供するよう一定または変化する直径のマイクロフィラメントまたは棒、あるいは病巣を囲むようなサイズの管状構造がある。例えば、皮膚癌などの大きい区域の治療には、箔およびシートが有用である。このような装置は、片側を活性化して、他方の側は放射線不透過性層でコーティングし、1方向のみでの放射線送出を容易にすることができる。これは、ほぼ2次元のパッチとして形成するか、活性化前または活性化後に複雑な3次元形状へとさらに形成することができる。このようなシートを追加的に形成し、輪郭を形成すると、そこから放出する放射線のパターンをさらに集束または集中させることができる。特定の用途に適した他の装置の幾何学的形状は、本発明の範囲に入ると見なされる。
【0068】
図3Aから図3Cは、ロジウムを放射性パラジウム103に変質する3つの好ましいメカニズムを示す。ロジウムとパラジウムの原子は、それぞれ45と46の電荷数を有する。ロジウムはロジウム103として単一の同位体で存在するが、パラジウムは幾つかの同位体を有し、その一つが準安定パラジウム103である。
【0069】
図3Aでは、ロジウム標的42に、好ましくは約6から18KeVの範囲にある高エネルギー陽子ビームを照射する。ロジウム核種の変換反応は、単一の陽子(p)を捕捉し、単一の中性子(n)を放出する。図3Bでは、ロジウム標的42に高エネルギーの重陽子(1つの陽子と1つの中性子を含む重水素の核)ビームを照射する。変換反応は、ロジウム核種から重陽子(d)を捕捉して2つの中性子(n,n)を放出し、パラジウム103を生成する。図3Cでは、ロジウム標的42を高エネルギーのアルファ粒子(2つの陽子と2つの中性子を含むヘリウムの核)ビームを照射する。変換反応は、ロジウム核種からアルファ粒子αを捕捉して、3つの中性子(n,n,n)および1つの陽子(p)を放出し、パラジウム103を生成する、各ケースで、変換の深さまたは範囲は、装置の少なくとも変換性の部分に照射ビームを照射する継続時間、ビームのエネルギー、および装置の変換性材料の厚さによって決定される。
【0070】
図4、図5、図6A、図6Bおよび図7は、本発明の様々な代替実施形態による放射線治療装置を示す。図4に示す装置は、主軸Xに沿って延在し、ロジウムなどの変換性材料で作成し、好ましくは引き抜き加工または押し出し加工したワイヤまたは棒の形態である細長い要素44の形態である。
【0071】
ワイヤ44を高エネルギーの荷電粒子ビームで照射すると、ロジウムの一部をパラジウム103に変換することができる。荷電粒子の透過深さは、粒子のエネルギーおよびビーム透過方向におけるワイヤまたは標的の厚さの関数である。例えば、約18MeVの粒子エネルギーで、変換深さは約500ミクロンのオーダーである。ワイヤの直径、またはシートまたはプラークの厚さが約500ミクロン未満の場合、このエネルギーで荷電粒子を照射した時に装置の塊全体の変換を実行することができる。しかし、装置の直径または厚さ寸法が約500ミクロンより大きい場合、このエネルギーでの活性化でほぼこの深さまで変換され、500ミクロンを超える深さにある装置の芯部分は非放射性ロジウムの形態のままである。あるいは、装置の一部をマスキングするか、荷電粒子ビームの照射から他の方法で遮蔽し、マスキングまたは遮蔽していない(つまり照射した)部分のみがビーム照射でロジウム103に変換するようにしてもよい。したがって、ロジウム標的の変換の範囲は、標的に入射する活性化ビームのエネルギー、およびビームの透過方向における標的の厚さ双方の関数である。これを理解すると、装置の幾何学的形状またはビームのエネルギーを指定することができ、次に許容可能な変換の程度または範囲に合わせて、それぞれ必要なビームのエネルギーまたは装置の厚さを決定する。
【0072】
図5に示す装置は、病巣または治療される組織の領域を囲むために使用できる管46である。ロジウム管の照射および変換は、通常、装置の外側から中心軸Xに向かう。他の照射および/またはマスキング手法を使用して、装置の材料のカスタム化した変換を提供し、それによってカスタム化した放射線パターンを提供することができる。
【0073】
図6Aは、治療される病巣を囲む、覆う、または他の方法で密接に合致するよう加工できる薄いほぼ平坦なシートまたは箔48を示す。薄く平坦なシートは、必要になるまで非放射性状態で予備形成し、簡単に保管することができるので、特定の用途には特に有利である。これは、活性化したら、必要に応じてさらに形成し、場合によっては原位置で病巣または治療組織の輪郭に合致させることができる。
【0074】
図6Bは、例えば不規則な形状の病巣または治療区域に合致するよう、必要に応じてほぼ3次元の複雑な形状50に形成されるほぼ2次元のシートを示す。シートは、ほぼ正味形状に形成し、次に放射化するか、放射化してから最終的な正味形状に形成することができる。
【0075】
図7は、本発明の1つの態様により作成した放射性シード52の集まりを示す。非放射性チタン外被に封入されたペレット状の放射性材料の複合物である先行技術のシードとは異なり、本発明のシード52は、放射化したロジウム・ワイヤ54から直接作成し、次に植え込む直前に所望のシード寸法へと切断することができる。あるいは、ロジウムのワイヤを所望の長さに切断し、このように形成したロジウムのシードを、後に放射化するために非放射性状態で保管することができる。いずれの方法でも、本明細書で開示する変換技術を使用する放射性シードの製造では、費用のかかる多くの加工ステップが回避される。
【0076】
放射線治療装置は、さらに、図8に示すように、表面の少なくとも一部を、ほぼ放射線透過性で生体適合性の封入剤56で処理することができる。封入剤の目的は、返還後に装置から残留放射能が浸出するのを防止する追加の密封材を提供することである。封入剤コーティング56は、変換前または返還後にワイヤ44として図示されているような装置の全部または一部に適用することができ、例えばポリマー、金属、非金属またはセラミックを含む。封入剤を適用する典型的な技術には、例えばめっき、スパッタリング、蒸着、イオンめっき、プラズマ溶射蒸着、溶射蒸着、および化学蒸着などがある。典型的なコーティング厚さは、約50オングストロームから約250マイクロメートルの範囲である。
【0077】
放射線で非放射性処理を実行するため、装置の表面の少なくとも一部に、ほぼ放射線透過性の非放射性物質58を1つまたは複数適用することも望ましい。このような物質は、例えば治療薬、化学物質、熱物質、タンパク質や成長因子などの生物学的物質、潤滑剤または摩擦減少物質、および様々な治療に有用な他の物質を含む。これらの物質は、装置の変換性材料に、または非変換性の基質材料が装置の一部を形成する場合は、装置のこのような材料、または封入剤コーティング56に直接適用することができる。このような物質は、例えば装置を所望の媒体に浸漬するなどのプロセス、化学的移植、プラズマ・コーティング、プラズマ補助コーティング、プラズマ分解コーティング、真空コーティング(蒸発、スパッタリング、イオン注入、およびイオン・ビーム・スパッタリングなど)、めっき、化学蒸着、化学反応結合、懸濁乾燥などで適用することができる。
【0078】
いずれか、または療法のタイプのコーティングを、必要に応じて装置に、または装置の個々の部分に適用することができる。
【0079】
図9Aは、本発明の技術を用いて患者の局所的な病巣または疾病部位を治療する方法のステップを示す。ロジウム・シート60を設けて、所望の形状およびサイズに形成する。この図では、ロジウムの平坦なシートまたは箔を、患者66の体表または体内の病巣64を囲む、または密接に合致するような寸法の特殊な輪郭のパッチ62に形成する。次に、ロジウム・シート60に、陽子ビームなどの活性化した荷電粒子のビームを約4から18MeVのエネルギー・レベルで照射する。図9Aで示すように、装置は、装置の一部のみの変換が望ましい場合、片側のみ、または制限された区域のみ荷電粒子ビームを照射してもよい。この場合、シートの凹面68に陽子を照射してパラジウム103に変換し、したがって装置を患者に埋め込むと、周囲の健康な組織の放射線被曝が最小の状態で、放射線を凹面から病巣64に放射することができる。
【0080】
図9Bは、放射性で特殊な輪郭の3次元形状を必要とする、患者の局所的病巣または疾病部位を治療する方法のステップを示す。この図では、ロジウム70で作成した平坦なシートは、好ましくは荷電粒子ビームを片側72からシートに透過させることにより、荷電粒子ビームで放射化し、この片側は、シートを放射性状態で複雑な特殊輪郭の形状78に形成した時に、患者76の治療病巣74に向いた側である。装置の所望の正味形状およびサイズは、組織内の病巣の寸法をマッピングするために当技術分野で知られているマッピング技術で決定することができる。
【0081】
所望に応じて、図9Aおよび図9Bに示す装置は、さらに、活性化していない側を放射線不透過性材料でさらに処理し、治療する領域または組織から離れる方向での放射線の放射を最小にすることができる。
【0082】
図10は、患者の疾病部位または病巣に所定の放射線線量を送出するキットを示す。キット80は、本明細書で述べるような中実または管状でよいワイヤなど、ほぼ細長い要素82の形態にある放射線治療装置、および細長い要素を治療部位で、またはその付近で患者に挿入するシリンジ84などのような送出媒介体を含む。放射線治療装置は、前立腺腫瘍の治療など、特定の用途に適した形態で提供される。これは、ロジウムなど、ほぼ変換可能な非放射性材料で作成し、加速荷電粒子ビームを照射して活性化し、放射化することができる。
【0083】
増殖組織の治療に放射性ワイヤを使用することは、現在のシード技術より進歩していることが知られている。放射性ワイヤで獲得可能な放射線線量は、ワイヤの全長にわたってほぼ均一か、変化することができる。いかなる場合も、装置の形状および装置から放射される放射線パターンを調整することにより、特定の治療要件に基づいて線量を識別して適用することができる。また、ワイヤは、所期の位置から放射線源が移動したり、外れたりすることなく、正確かつ確実に配置することができる。
【0084】
本発明の重大な利点は、このような装置を比較的簡単に製造できることである。任意の所望のサイズおよび形状で、ほぼ正味形状の装置を加工し、次に、精巧な化学分離プロセスを必要とせず、単一の活性化ステップで放射化することができる。さらに、放射化の前に少なくともほぼ正味形状に装置を加工できることにより、装置に大きい設計の融通性が与えられ、多種多様な展開位置および段階で多種多様な疾病部位を治療する手段が提供される。
【0085】
装置は、断面がほぼ中実か、管状、多孔質、または局所的病巣に治療的な放射線線量を投与するのが容易になる他の幾何学的形状でよい。ワイヤは、特定の用途に適合するよう、高エネルギー・ビームでの放射化前または放射化後に、様々な長さに切断することができる。例えば、前立腺腫瘍の治療に使用する放射性ワイヤまたはフィラメントの好ましい長さは、約10mmと60mmの間であり、好ましい直径は約0.05mmと0.25mmの間である。放射性構造は、特定の治療領域に対応するようなサイズにすることが好ましい。図11および図12で示すように、ワイヤ86は、例えば2次元のジグザグ形または蛇状の形状、または図13に示すような3次元の螺旋形またはコイル状に形成することができる。装置は、必要に応じて、その長さの一部または全体を放射化してよい。最初にほぼ正味形状に形成して、次に放射化するか、最初に放射化して、次に最終的な正味形状に形成することができる。
【0086】
装置は、患者に永久的または一時的に植え込むことができる。放射線治療が完了した後に患者から取り出して、荷電粒子ビームの照射で再度活性化し、別の用途で放射線を送出するため、再度植え込むこともできる。図14および図15に示すように、装置86は、植込み後に放射線治療の継続期間にわたって、場合によっては無限に所定の位置に残るよう、受容組織内に装置を取り付けるため、固定要素を含むことができ、これは当技術分野で知られている様々な形態の1つまたは複数の錨状体またはかえし88の形態であることが好ましい。
【0087】
本発明の放射線治療装置が特に重要な2つの用途は、良性および悪性双方の前立腺腫瘍の治療、および眼球内メラノーマ、網膜芽細胞腫および黄斑部変性などの眼病巣の治療である。同様に本発明の装置で治療するのに適した他の用途には、胸部、脾臓、肝臓、肺臓、および脳腫瘍、さらに他の局所的腫瘍の治療がある。
【0088】
例えば、前立腺腫瘍の放射線治療の場合、本発明の放射線治療装置は、比較的細かいゲージのフィラメントなど、比較的薄く狭い細長部材を備え、これを腫瘍内または腫瘍の周囲に挿入することができる。フィラメントは、断面がほぼ中実か、管状でよい。装置は、荷電粒子ビームで放射化する前、またはその後に、2次元または3次元の構造に加工することができる。ビームのエネルギー、ビームの照射継続時間、ビーム透過方向における装置の厚さ、および装置の任意の部分におけるマスキングまたは他の遮蔽物の有無に応じて、完全に、または部分的に放射化することができる。したがって、このような装置からの放射線パターンは、概ね装置の形状に従うか、特定の治療要件に適合するよう調整することができる。
【0089】
例えば前立腺腫瘍の治療には、少なくとも4MeVの平均エネルギー・レベルで陽子、重陽子またはアルファ粒子を照射するとパラジウム103に変換可能な中実または管状のロジウム・ワイヤを使用することが好ましい。パラジウム103は、前立腺腫瘍の治療に使用する放射性シードに既に使用されており、したがってその挙動およびこの用途への適合性は詳細に記録されている。好ましい実施形態では、パラジウム103を20、40および60mmのワイヤ区画に組み込んで、シードの形態でこの放射性同位体によって提供される離散性シードの活性度、つまりシード線源の強度に対応する各ワイヤの単位長当たりの活性度を確立する。
【0090】
眼病巣の治療の場合、本発明の放射線治療装置は、所定の曲率半径でほぼ球形の輪郭形状を有する、図16Aから図16Cに示した半球形プラーク90を備えることができる。プラーク、例えばプラークの凹面92の材料を、高エネルギーの荷電粒子ビームで照射して変換すると、病巣または治療する組織内に位置する焦点または領域96に収束する放射線パターン94を画定する放射性表面が生成される。前述したように、プラークを加速荷電粒子ビームで選択的に照射し、さらにプラークの一部を選択的にマスキングすると、例えばそれぞれ図16Bおよび図16Cで示すような対応するパターンで放射線を放射する環状または扇形の放射性部分を生成することができる。目の背後にある頭蓋が、放射性同位体を含むプラークの凹面から望ましくない放射線を受けないため、プラークの凸面など、装置の非放射性表面に金の層などの放射線不透過性コーティングを設けることが望ましい。
【0091】
プラークは、プラークを組織に取り付けることができる鳩目または同様の構造の形態である1つまたは複数の錨状体98を含むことができる。
【0092】
装置の部分を選択的にマスキングおよび/または活性化すると、装置の形状のみでは決定されない特徴的なパターンで放射線を放射する装置を生成することができる。例えば、選択的に活性化したロジウム・ワイヤ100は、図17に示すように、その長さに沿って一定半径の放射線パターンを生成するか、図18および図19で示すように、その長さに沿って半径が変化する放射線パターンを生成することができる。
【0093】
例えば縫合材、ステープル、クリップ、ピン、釘、ねじ、プレート、かえし、錨状体、および組織架橋構造などの外科的締付け装置も、ロジウムから容易に加工し、本明細書で説明するように、部分的または全体的に放射化するよう活性化することができる。このような装置は、傷の修復に特に有用であり、組織または骨の区間を接合して癒着を促進する。癒着するために組織を結合するかその必要が必ずしもない病巣または他の局所的な治療部位に治療的放射線を投与するには、パッチまたは他の局所的適用構造も有用である。このような装置の例を図20Aから図20Gに示す。
【0094】
加速ビーム技術を使用して、非放射性の変換性材料を放射性材料に変質することには、装置の製造が簡単であること、装置の構造的完全性に悪影響を与えずに、必要に応じて連続的な加速ビーム処理で装置を放射化できることなど、幾つかの利点がある。変換性の非放射性材料からほぼ正味形状の装置を製造し、これを一つの加工ステップで放射性装置に変質できることは、先行技術で対応または提供されない本発明の大きな利点である。
【0095】
本発明では、装置の所望の形状が獲得可能であり、高エネルギー・ビームを操車する間に装置の一部を適切にマスキングしたり、装置の厚さおよびビームのエネルギーを適切に選択したりして、所望の放射線を獲得することができる。変換性材料から放射線治療装置を加工することの重大な利点は、非放射性の状態で装置を任意のサイズ、形状または構成に加工できることである。次に、装置に高エネルギー荷電粒子ビームを照射して、最終的形状で放射化することができる。加工した状態の装置の正味形状は、いつでも使用できる最終的形態の装置の正味形状である。
【0096】
正味形状およびほぼ正味形状の放射線治療装置を加工する核変換技術は、多くの費用のかかるプロセスを省略し、放射化する前に装置を簡単かつ経済的に加工することができる。また、装置は、装置の材料を変換する必要に応じた回数だけ、加速荷電粒子ビームを照射することができる。この特徴は、先行技術の放射性装置に伴う保管および貯蔵寿命の問題を解消する。放射性材料の半減期の間に装置を使用しない場合は、単に再活性化することができる。
【0097】
本発明による放射線治療装置は、先行技術で定義する「密封線源」が必要な用途への使用に適しているので、「密封線源等価物」と見なされる。本発明の変換プロセスを使用して、正味形状またはほぼ正味形状のロジウム標的を活性化し、正味形状またはほぼ正味形状の放射性パラジウム103の標的を形成することの重大な利点は、放射線治療装置の自然材料から放射性同位体が解離する危険が回避されることである。したがって、本発明の装置は、先行技術の「密封線源」放射線治療装置に与えられた安全性および取扱いの要件全てに適合するので、真の「密封線源等価物」である。
【0098】
ロジウムからパラジウム103への望ましい変換反応は、放射線治療の使用には適切でない他のパラジウム同位体および熱を生成する他の望ましくない変換反応を伴うことがある。望ましい反応と望ましくない、またはそれほど望ましくない反応とのこのような組合せは、ビーム透過方向における放射線治療用送出構造の厚さばかりでなく、少なくとも部分的には、荷電粒子ビームが放射線治療用送出構造を透過する際のそのエネルギーによっても左右される。
【0099】
図21は、ロジウム103からパラジウム同位体への様々な変換反応の相対的強度を、陽子エネルギーの関数として概ね示す代表的グラフである。グラフの最大のピークは、概ね、Rh−103→(p,n)→Pd−103の反応の強度曲線を示し、ここでは1つの陽子がロジウム原子の核にある1つの中性子を置換する。約4MeVと5MeVの間にある網掛け部分Aは、おおよそのクーロン・エネルギー閾値を示し、それより下では陽子が変換反応を引き起こすほど十分にエネルギーを与えられない。クーロン閾値と約6MeVの間にある網掛け部分Bは、十分な変換反応を引き起こすにはまだ低すぎるが、それでもロジウム標的に熱を生成するには十分な陽子エネルギー・レベルを表す。熱は、標的構造を歪めたり、永久的な影響を与えたりしないよう、何らかの方法で散逸しなければならない。
【0100】
グラフの広い網掛け領域Cで概ね指示される、約6MeVより高い陽子エネルギーでは、プロトンエネルギーはロジウムをパラジウム103に変換するのに十分である。ロジウムをパラジウム103に効率的に変換するため最適のエネルギー範囲は、概ね約10から12MeVで、グラフの直交斜線領域Dで指示される。この量は、特定のロジウム放射線治療用送出構造にビームが透過する距離の関数として変化し、したがって構造の幾何学的形状、とくにビーム透過方向におけるその厚さは、所望の変換反応が生じる可能性を決定する上で重要な要素である。
【0101】
概ね図21のグラフの曲線Eで指示するように、約12MeVより高い陽子エネルギーでは、1つの陽子がロジウム原子の核の中性子2個と置換する第2の変換反応Rh−103→(p,2n)→Pd−102の可能性が高まる。この反応はパラジウム102、つまり放射線治療の用途には有用でない安定したパラジウム同位体を生成する。
【0102】
グラフの曲線Fで指示するように、約16MeVより高い陽子エネルギーでは、1つの陽子によってロジウム原子の核から3つの中性子が放射される第3の変換反応Rh−103→(p,3n)→Pd−101が生じる。この反応は放射性パラジウム101を生成し、これは放射線治療に使用するには適さない比較的複雑な崩壊体系を有し、パラジウム103の放射性不純物と見なされる。
【0103】
過度の熱を発生せず、望ましくない同位体および放射性同位体を生成せずに、放射線治療用送出構造を正味形状またはほぼ正味形状に加工し、変換できるよう、所望のロジウムからパラジウム103への変換反応の可能性を最高にすることが望ましい。出力、つまり熱は、ビーム・エネルギーとビーム電流の産物である。活性化する高エネルギーのビームで標的に生成される熱は、変換の範囲と無関係であり、したがって熱は何らかの変換反応の有無に関係なく、ビーム活性化の結果として標的内で発生する。
【0104】
装置内に過度の熱が蓄積されるのを抑制し、防止する一つの方法は、ビーム透過方向に十分な厚さがあり、所望の変換反応が生じる可能性が最も高い範囲のエネルギーを吸収するよう、放射線治療用送出構造を設計することである。この範囲外のビームのエネルギーは、主に熱として現れる。装置は、主に熱を発生するエネルギーの少なくとも一部が装置を通過するか、以下でさらに詳細に述べる幾つかの可能な手段によって、少なくとも放射線治療用送出構造から逸れるような寸法にすることができる。
【0105】
放射線治療用送出構造の変換、および構造内の熱発生は、それぞれ、構造に入射するビームの初期エネルギーおよびビーム透過方向における構造の厚さの関数である。図22で示すように、ロジウムから正味形状またはほぼ正味形状の放射線治療用送出構造42に形成した標的は、ビーム透過方向に厚さtを有する。構造42に、高エネルギー陽子ビーム105が透過する。ビームの入射角度は、標的の照射部分全体に有効な量の放射性同位体を提供するよう選択され、それに従って変化することができる。ビームが標的を通過するにつれ、標的はビームの陽子からエネルギーの一部を吸収する。陽子のエネルギーは、ビーム透過深さtの関数として、標的に入射する名目レベルから減衰する。陽子のエネルギー・スペクトルは、所望の変換反応が標的中の表面t0とビーム透過方向における極限厚さtnとの間で発生するよう選択することが好ましい。構造の極限厚さは、所望の変換反応が発生する可能性が最も高いエネルギーの少なくとも一部が、標的構造内で、つまりt0とtnとの間で吸収されるよう選択する。tnを超える中間深さtn+1で、ビームのエネルギーが枯渇し、したがって所望の変換反応が発生するには不十分である。4MeVより大きいビーム・エネルギーで加熱が生じるので、所望の変換反応を実行するエネルギーを吸収するのに十分なだけの厚さの装置であることが好ましい。少なくとも所望の変換反応を実行するには不十分なエネルギーの部分が、装置を通過するか、他の方法で熱散逸媒体に与えることができる。
【0106】
ビームは、図21のグラフに関して既に検討したように、所望の変換反応を実行するのに必要な量を上回る初期エネルギーを有することができる。したがって、ビームのエネルギーは、所望の変換反応に必要な量より大きい陽子エネルギーを必要とするような望ましくない変換反応が装置内で発生しないよう選択することが好ましい。あるいは、ビーム・エネルギーが過剰な場合は、荷電粒子が所望の変換反応を実行するのに適したエネルギーで標的構造に到達することを保証するよう、標的構造の変換性材料を透過する前に、ほぼ活性化できない金属などの減衰媒体で、ビーム・エネルギーを減衰することができる。
【0107】
Rh−103→(p,n)→Pd−103の反応では、標的厚さの100マイクロメートルごとに約3MeVの陽子ビーム減衰を予想することができる。したがって、12MeVの名目エネルギーを有する陽子ビームをロジウム標的に向けると、(例えばt0で)12MeVの陽子が衝突するロジウム原子がパラジウム103に変換されるようである。同様に、標的のさらに内側(例えばt1)にあるロジウム原子は、11MeVで陽子と衝突してパラジウム103に変換されるようであり、ある厚さtnで陽子エネルギーが所望の変換反応を実行するのには不十分なレベルまで減衰されるまでこれが続く。このエネルギー・レベルで、陽子ビームはもはや放射線治療用送出構造に入ったり、通過したりしないことが好ましい。
【0108】
活性化ビームの任意のエネルギー・レベルに対して、標的の放射線治療用送出構造の所望の厚さが分かったら、図23で示すように、所望の厚さが獲得されるまで複数の名目厚さのシートまたは箔48を積み重ねるか層状にするなど、様々な方法で所望の厚さを獲得することができる。あるいは、ビームが傾斜角度で構造に衝突するよう、活性化ビームに対して構造に角度をつけ、したがってビーム透過方向における構造の有効厚さを所望に応じて増減させることにより、所望の厚さを達成することができる。
【0109】
標的の放射線治療用送出構造は、例えば図24に示すようなマイクロワイヤ44、または図25で示すようなステント49でよい。構造はロジウムで作成し、完全に活性化してもよい。あるいは、ほぼ活性化できない材料で作成し、ガイドワイヤ44の端部に、ロジウムで作成してマイクロワイヤと一体であるか、結合プロセスなど他の方法でマイクロワイヤと接合できる図24の先端45を含むことができる。活性化ビームは、標的構造の特定の領域のみを活性化するよう、その領域に集束することができる。先端45は、例えばガイドワイヤ44の端部に取り付けられるコイルなど、用途に適した任意の形状でよい。
【0110】
マイクロワイヤの標的は、それをコイル状にしたり、ビーム透過方向で材料が厚くなるよう他の方法で形成したりして、その有効厚さを増加させることも可能である。
【0111】
送出構造に出入りする熱を制御する他の方法には、構造に出入りし主に熱を発生するエネルギーを制御することがある。この2モードの熱管理のうち、過度の熱を除去する必要がないよう、送出構造に入る熱を制限する方が好ましい。しかし、陽子の活性化中に送出構造の過熱が回避できない場合は、構造から熱を効果的に散逸させる手段も使用しなければならない。
【0112】
前述したように、放射線治療用送出構造は、ビーム透過方向における厚さが、所望の変換反応を実行するエネルギーの少なくとも一部が構造に吸収させる一方、所望の変換反応の閾値より低いエネルギーの少なくとも一部が構造を通過するか、他の方法で熱交換媒体から逸れるのを保証するのに十分であるよう、設計することができる。したがって、構造はエネルギーの「フィルタ」として作用することができ、これは少なくとも6MeVで最大約16MeVのエネルギーを選択的に吸収し、ほぼこの範囲以外の重大なエネルギーは吸収しない。
【0113】
送出構造への熱入力を最小にする別の方法は、ビームから標的構造への出力密度を減少させることである。その一つの方法は、図26に示すような拡散器または他のビーム減衰要素47でビームを拡散させるか、自然に比較的大きいビーム・スポットへと発散するよう、ビームを比較的長い距離にわたって配向するなどにより、標的構造上に比較的広く均一なビーム・スポットを生成することである。これを達成する別の方法は、図25の矢印108で示すように、1つまたは複数の標的構造の表面上でビームを走査させることである。あるいは、1つまたは複数の標的構造を、比較的大きい範囲に配向されたビームに出入りさせることができる。
【0114】
標的構造内で発生した熱は、例えば熱伝導性ヒートシンク部材110を標的と熱的に連絡させて配置することにより、散逸させることができる。ヒートシンク部材110は、任意のほぼ活性化できない金属またはセラミックであることが好ましい。例えば、図27に示すように、箔48として図示された標的を、図27に示すようにフィンまたは他の熱散逸部材を有する熱伝導性プレート110に着脱可能な状態で装着することができる。プレートの冷却は、気体、液体または他の適切な熱伝導性媒体で達成することができる。伝導性冷却の場合、標的からの熱伝達を最大にするために、標的とヒートシンク部材との熱的接触を最大にすることが好ましい。これは、伝導性コーティングなどの機械的結合剤を使用するか、例えばワイヤを標的から熱伝導性スプール、ドラム、シートなどの周囲に巻くことにより、標的とヒートシンク部材の間に物理的力を加えて、その間の接触範囲を増大させることにより実行することができる。
【0115】
高エネルギー・ビームは、図28に示すような線形加速器またはサイクロトロン114で獲得することが好ましい。ビームは、ビームのエネルギーおよび放射線治療用送出構造の厚さの関数として選択された傾斜角度で、ロジウム標的に配向することが好ましい。これらのパラメータは、クーロン障壁より低いエネルギーの少なくとも有意の部分が、下にある熱散逸システムで散逸し、放射線治療用送出構造内では散逸しないよう選択することが望ましい。
【0116】
熱伝導性の熱伝達方法は、標的構造がサイクロトロンまたは線形加速器に伴う排気された室内にある場合は、実行可能ではない。これは、真空、伝導性および対流性冷却が比較的有効でないためである。したがって、代替法として、標的構造は、例えばヘリウムなど、非常に効率的で化学的に不活性な熱伝達流体で冷却することができる。図29で示すように、これはシール116を真空状態のサイクロトロンまたは線形加速器と、標的構造42が配置されて大気圧である最終ステーションとの間に含めることによって達成することができる。シール116は、熱容量が比較的高く、荷電数が低く、冷却特性が良好な薄い金属の窓であることが好ましい。ベリリウムおよびアルミは、サイクロトロンと最終ステーションとの間に大気のシールを効果的に提供できる好ましい金属である。高エネルギー陽子ビーム105は、窓を通過して標的構造に衝突し、これは熱伝導性媒体中のエネルギー散逸を最小にするため、窓の近傍に配置することが好ましい。ヘリウムなどの冷却流体122は、標的構造上を通過して、標的構造から124で概略的に示す熱交換器へと熱を伝達することができる。
【0117】
熱は、放射性熱伝達により標的構造から逸れることもできる。放射性熱伝達を最適にするため、標的とそれを囲む熱伝達媒体との温度差および/または熱輻射能を最大にすることが好ましい。
【0118】
本発明の幾つかの例示的実施形態について以上で詳細に説明してきたが、本発明の新規の教示および利点から具体的に逸脱することなく、例示的実施形態に多くの変形が可能であることが、当業者には容易に理解される。したがって、このような変形は全て、請求の範囲で規定する本発明の範囲内に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 当技術分野で知られているように、非放射性のパラジウム102の標的を中性子束に露出させて放射性パラジウム103を獲得して作成した先行技術の放射性シードの破断図である。
【図2】 本発明の一つの態様による放射線治療装置の側面図である。
【図3A】 陽子ビームでの活性化によるロジウム103から放射性パラジウム103への変換の略図である。
【図3B】 重陽子ビームでのロジウム103から放射性パラジウム103への変換の略図である。
【図3C】 アルファ粒子ビームでのロジウム103から放射性パラジウム103への変換の略図である。
【図4】 本発明の一つの実施形態による中実ワイヤの形態にある装置の斜視図である。
【図5】 本発明の別の実施形態による管の形態にある装置の斜視図である。
【図6A】 本発明の別の実施形態による、ほぼ2次元の平坦なシートの形態にある装置の斜視図である。
【図6B】 本発明の別の実施形態による、ほぼ3次元の形状の形態にある装置の斜視図である。
【図7】 本発明の別の実施形態によるシードの形態にある装置の斜視図である。
【図8】 放射線透過性で生体適合性の封入材料のコーティングを含むワイヤの形態の装置、さらにワイヤの表面に適用された少なくとも1つの放射線透過性の非放射性物質の破断図である。
【図9A】 本発明の一つの態様により作成した放射線治療装置を使用して、局所的病巣に放射線を送出する方法を示す流れ図である。
【図9B】 本発明の別の態様により作成した放射線治療装置を使用して、局所的病巣に放射線を送出する代替方法を示す流れ図である。
【図10】 本発明の別の態様による放射線治療用送出キットの側面図である。
【図11】 ほぼジグザグ形の幾何学的形状を有する細長い放射線治療装置の側面図である。
【図12】 ほぼ蛇状の幾何学的形状を有する細長い放射線治療装置の側面図である。
【図13】 ほぼコイル状の幾何学的形状を有する細長い放射線治療装置の側面図である。
【図14】 装置の各端にかえしのある錨状体を有する細長い放射線治療装置の側面図である。
【図15】 装置の各端にコイル状の錨状要素を有する細長い放射線治療装置の側面図である。
【図16A】 眼球病巣の治療に有用な半球形プラークの斜視図である。
【図16B】 環状放射性部分を提供するよう選択的に活性化された半球形プラークの軸方向の図である。
【図16C】 扇形の放射性部分を提供するよう選択的に活性化された半球形プラークの軸方向の図である。
【図17】 ほぼ均一で半径が一定した放射線パターンを提供するよう、長さに沿って活性化された細長い要素の斜視図である。
【図18】 放射線パターンが変化するよう、長さに沿って活性化された細長い要素の斜視図である。
【図19】 放射線パターンが変化するよう、長さに沿って活性化された細長い要素の斜視図である。
【図20A】 本発明により、放射性材料になるよう活性化可能な変換性材料で作成した外科用固定装置の斜視図である。
【図20B】 本発明により、放射性材料になるよう活性化可能な変換性材料で作成した外科用固定装置の斜視図である。
【図20C】 本発明により、放射性材料になるよう活性化可能な変換性材料で作成した外科用固定装置の斜視図である。
【図20D】 本発明により、放射性材料になるよう活性化可能な変換性材料で作成した外科用固定装置の斜視図である。
【図20E】 本発明により、放射性材料になるよう活性化可能な変換性材料で作成した外科用固定装置の斜視図である。
【図20F】 本発明により、放射性材料になるよう活性化可能な変換性材料で作成した外科用固定装置の斜視図である。
【図20G】 本発明により、放射性材料になるよう活性化可能な変換性材料で作成した外科用固定装置の斜視図である。
【図21】 陽子ビームのエネルギーの関数として、ロジウムからパラジウムへの様々な変換反応の相対的強度を一般的方法で示す説明グラフである。
【図22】 厚さtのロジウム標的への高エネルギー陽子ビームの透過を単純化した図である。
【図23】 シートまたは箔の形態の標的、およびビーム透過方向に所望の厚さを有する標的を獲得するため、積層状に配置されたこのような送出構造数個の単純化した斜視図である。
【図24】 線形加速器から出て、高エネルギー陽子ビームによって放射性パラジウム103に変換可能なロジウムの先端を有するワイヤの形態である標的へと配向された陽子の高エネルギー・ビームの単純化した側面図である。
【図25】 線形加速器から出て、ロジウム・ワイヤで作成したステントへと配向される高エネルギー陽子ビームの単純化した側面図である。
【図26】 線形加速器から出て、標的に衝突する前にビーム拡散器を通過する高エネルギー陽子ビームの単純化した側面図である。
【図27】 フィン付きの不活性熱散逸部材に装着した箔またはシートの形態であるロジウム標的の斜視図である。
【図28】 高エネルギー陽子ビームをロジウム標的に向かって加速するサイクロトロンの単純化した平面図である。
【図29】 放射線治療用送出構造の冷却メカニズムの単純化した略図である。

Claims (5)

  1. 所望の形状の放射線治療用送出構造を備える、腫瘍組織へのその場放射線送出のための植込み式放射線治療装置であって、
    前記構造は、実質的にロジウムで形成され、該ロジウムの少なくとも一部が所定の閾値エネルギーを上回るエネルギーを有する陽子を含む荷電粒子のビームで活性化されてパラジウム103へ変質するように構成され、
    前記所定の閾値エネルギーを超えるエネルギーの少なくとも一部は、放射線治療用送出構造内に捕捉されて、前記パラジウム103の形成に使用され、
    前記所定の閾値エネルギーを下回るエネルギーの少なくとも一部は、放射線治療用送出構造内に保持されず
    記所定の閾値エネルギーは、約6MeVのエネルギーであることを特徴とする放射線治療装置。
  2. 前記放射線治療用送出構造が、活性化の前に前記所望の形状に形成されるか、活性化の後に前記所望の形状に形成される、請求項1に記載の放射線治療装置。
  3. 前記放射線治療用送出構造が3次元の形状である、請求項1に記載の放射線治療装置。
  4. 前記装置が、縫合材、ステープル、クリップ、ピン、釘、ワイヤ、ねじ、かえし、錨状体、プレートおよびプラークで構成されたグループから選択される、請求項1に記載の放射線治療装置。
  5. 前記放射線治療用送出構造がコイル状のワイヤである、請求項1に記載の放射線治療装置。
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