JP5032303B2 - 細胞観察支援器具 - Google Patents

細胞観察支援器具 Download PDF

Info

Publication number
JP5032303B2
JP5032303B2 JP2007509246A JP2007509246A JP5032303B2 JP 5032303 B2 JP5032303 B2 JP 5032303B2 JP 2007509246 A JP2007509246 A JP 2007509246A JP 2007509246 A JP2007509246 A JP 2007509246A JP 5032303 B2 JP5032303 B2 JP 5032303B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cell
stopper
cells
surface member
stoppers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007509246A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2006101051A1 (ja
Inventor
尚 新田
士朗 金ヶ崎
明 山内
Original Assignee
M&Tプロジェクトパートナーズ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by M&Tプロジェクトパートナーズ株式会社 filed Critical M&Tプロジェクトパートナーズ株式会社
Priority to JP2007509246A priority Critical patent/JP5032303B2/ja
Publication of JPWO2006101051A1 publication Critical patent/JPWO2006101051A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5032303B2 publication Critical patent/JP5032303B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M1/00Apparatus for enzymology or microbiology
    • C12M1/34Measuring or testing with condition measuring or sensing means, e.g. colony counters
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/34Microscope slides, e.g. mounting specimens on microscope slides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/93Ligases (6)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/02Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving viable microorganisms

Description

本発明は、細胞の観察に用いられる細胞観察支援器具に関する
細胞を光学的に観察するための細胞観察支援器具が存在する(非特許文献1)。この器具は、例えば、ガラス板と、エッチングにより彫り込みを設けたシリコンチップとを対向させ、両者の対向面間に細胞収容領域を構成したものである。細胞収容空間内に、細胞を平面的に分散させて、ガラス板を通して、顕微鏡などの光学観察装置により観察できるように構成される。
この細胞観察支援器具を用いることにより、例えば、細胞の運動能力、刺激物質に対する反応、刺激物質の濃度勾配による影響等の観察を行うことができる。
ところで、細胞観察を行う際、細胞が観察視野内に分散配置され、且つ、それぞれの位置で固定された状態に置かれて観察することが要望されている。そのための装置として、特許文献1に挙げられる技術がある。この技術は、細胞収容空間を構成する面部材の一方に、吸引用の貫通孔を設け、各貫通孔を吸引装置につないで吸引させることで、細胞を観察面上に配置、固定するものである。
Kanegasaki S et al., (2003)J. Immunol. Methods 282, 1-11 特許2747304号公報
ところで、細胞の観察に際しては、細胞を傷つけない状態で、位置を変えず観察を継続することが求められる場合がある。非特許文献1に記載される技術は、細胞が、細胞を収容している空間を満たす液体の動きに応じて動いてしまうこと、また、刺激物質の存在に応じて、細胞が特定の方向に移動してしまうことなどの場合に、細胞の固定が難しい。一方、特許文献1に記載される技術は、細胞を貫通孔において吸引することで、観察面に分散することができる。さらに細胞収納空間の深さが細胞の径よりも十分に浅ければ、摩擦によって細胞を細胞収納空間の内部ないし端部に固定することもできる。しかし、細胞を2次元的に分散させようとすると、細胞がランダムに配置されてしまう。細胞の分散を制御することは困難であるため、繰り返し実験をする場合などにおいては、実験ごとに細胞の配置が異なってしまう。さらに、細胞収納空間に細胞の刺激物質を投与する場合、その刺激物質の拡散や流動性は、細胞の分布によって影響を受ける。このため、細胞の配置がランダムであると、各細胞に作用する刺激物質の濃度を予測することが非常に困難となる。また、摩擦抵抗のある空間で細胞を吸引により移動させるため細胞に大きな負荷がかかる、という問題も考えられる。
本発明は、細胞を収容する空間を満たす液体の流れや物質の拡散に影響与えずに、また、細胞に大きな負荷を与えずに、細胞を所望の位置に再現性よく配置した状態で観察ができるよう支援する技術を提供することを目的とする。
下記発明により、上記目的が達成される。
対向する第1の面部材および第2の面部材と、
前記第1の面部材および第2の面部材間に位置し、細胞の移動を阻止するストッパと、を有し、
前記第1の面部材と第2の面部材とは、それらの対向する面の間に、複数個の細胞を移動可能に収容する細胞収容空間を構成し、
前記第1の面部材と第2の面部材のうち少なくとも一方は、外部から前記細胞収容空間を光学的に観察できる部材であり、
前記ストッパは、1つの細胞を捕捉する第2階層のストッパと、その入口側に存在し1つの細胞を捕捉する第1階層のストッパを有し、
前記第2階層のストッパの入口は、前記第1階層のストッパの出口より狭く、
前記第1階層のストッパと前記第2階層のストッパとの間、および、前記第2階層のストッパの底に相当する部分には、細胞が通過することは困難であるが液体は通過できるスリットがある
ことを特徴とする細胞観察支援器具。
対向する第1の面部材および第2の面部材と、
前記第1の面部材および第2の面部材間に位置し、細胞の移動を阻止するストッパと、を有し、
前記第1の面部材と第2の面部材とは、それらの対向する面の間に、複数個の細胞を移動可能に収容する細胞収容空間を構成し、
前記第1の面部材と第2の面部材のうち少なくとも一方は、外部から前記細胞収容空間を光学的に観察できる部材であり、
前記ストッパは、各々、1つの細胞を捕捉する大きさであり、底に相当する部分に細胞が通過することは困難であるが液体は通過できるスリットを備え、かつ、アーチ形状に複数連結したストッパ連結体をなし、
前記ストッパ連結体は千鳥状に配列されている
ことを特徴とする細胞観察支援器具。
対向する第1の面部材および第2の面部材と、
前記第1の面部材および第2の面部材間に位置し、細胞の移動を阻止するストッパと、を有し、
前記第1の面部材と第2の面部材とは、それらの対向する面の間に、複数個の細胞を移動可能に収容する細胞収容空間を構成し、
前記第1の面部材と第2の面部材のうち少なくとも一方は、外部から前記細胞収容空間を光学的に観察できる部材であり、
細胞保持領域にスリットを備えるストッパを第1の傾斜角で複数連結した第1のストッパ連結体と、
細胞保持領域にスリットを備えるストッパを、前記第1の傾斜角に向き合う第2の傾斜角で複数連結した第2のストッパ連結体とを有し、
前記第1のストッパ連結体と前記第2のストッパ連結体とが交互に並列しており、
前記ストッパは、各々、1つの細胞を捕捉する大きさであり、
前記スリットは、底に相当する部分に細胞が通過することは困難であるが液体は通過できる大きさである
ことを特徴とする細胞観察支援器具。
本発明の実施形態について図1(a)および図1(b)を参照して説明する。図1(a)は本発明の原理を示す図である。一方、図1(b)は比較例を示す図である。
図1(a)に示すように、本実施形態では、複数の細胞が配置された空間に、細胞の反応を見るための特定の物質についての濃度勾配を形成する。そのため、細胞観察支援器具100により、細胞を収容する空間として細胞収容空間110が形成される。図1(a)に示す細胞収容空間110は、原理の説明をするため、その構造を模式的に示す。具体的な構成については後述する。
この細胞収容空間110に、細胞に無害な液体120を満たし、この中に、観察したい細胞200を、複数個(細胞群)、分散させて配置する。この状態で、細胞の反応を見るための物質(以下、刺激物質という)130を、細胞収容空間110の一方であるソース領域111から注入する。この例では、細胞収容空間110内にソース領域111側からドレイン領域112側に向かって、刺激物質の濃度が低下する濃度勾配131を形成させる。例えば、化合物等の刺激物質130を溶解した溶液を注入し、細胞収容空間110に特定の刺激物質130の濃度勾配131が形成された状況において、各細胞200の状態を、顕微鏡310を介して、ディジタルカメラ(例えば、CCDカメラ)320により撮像する。なお、本実施形態では、細胞収容空間110をシリコンウェハ上にフォトリソグラフ技術を用いて複数個(例えば、12個)形成する。そして、それぞれの細胞収容空間110における濃度勾配の各位置における細胞の応答性を計測する。この方法により、化合物の細胞に対する作用の比較を容易に行うことが可能となる。
刺激物質に対する細胞の応答性は、濃度に応じて異なる。細胞が示す応答として、例えば、遺伝子発現、形態変化、生理活性物質の放出など、様々な細胞現象が考えられる。こられの応答として、細胞は、外部から観察できる何らかの特徴量を示す場合がある。本発明では、この性質を利用して、細胞群が示す特徴量を細胞群の画像を解析することにより抽出して、刺激物質に関する細胞の応答に関する情報を、取得する。本発明の場合、同じ画面内に、濃度勾配が形成される。このため、濃度を変えては、実験を繰り返すといった試行錯誤による手間を要しない。1回の実験で濃度の違いによる応答を観察することができる。
あるいは別の実施形態として、ソース領域111ないしドレイン領域112より液体に対して加圧ないし減圧の制御を加えることにより、細胞収納空間110内の液体120を連続的、断続的あるいは単発的に流すことができる。これにより細胞周辺の液体を循環させることで長時間細胞を観察することができる。あるいは細胞収納空間に流入する液体に対して適当な物質を混入させることで、時間を指定して、細胞に対して物質による刺激を与えることができる。本発明では、これらの場合における細胞群の画像を取得し、解析することも可能とする。
ここで、図1(a)と図1(b)とを比較する。図1(a)に示す細胞観察支援器具100では、細胞収容空間110内に、ストッパ150が適当な間隔で複数個配置されている。そのため、いくつかの細胞200がストッパ150によりその位置から移動しないように、移動が阻止されている。図1(a)の場合には、図面左側のソース領域111からドレイン領域112に向かって細胞が移動する途中で、細胞群のいずれかが、いずれかのストッパ150に当接して、ドレイン領域112側への移動を阻止される状態が示されている。
一方、図1(b)に示す細胞観察支援器具100では、ストッパ150が設けられていない。その他の構成は、図1(a)に示すものと同じである。両者を比較すると、図1(a)に示す細胞観察支援器具においては、一部の細胞200の移動がストッパ150により阻止され、細胞収容空間110内での細胞の分布に違いがみられることが分かる。
次に、ストッパの構造について、図2(a)から図3(c)を参照して説明する。なお、本実施形態では、図1(a)に示すように、細胞観察支援器具100の下方側から顕微鏡により観察する構造としたものを例としている。ただし、図示の便宜上、以下の説明では、底面を上に向けた状態のストッパについて説明する。
図2(a)および図2(b)に示すように、対向する第1の面部材115および第2の面部材117との間にストッパ150が配置される。本実施形態の場合、第1の面部材115にストッパ150が設けられる。ストッパ150若干の空間を保って、第2の面部材117が配置される。第1の面部材115は、例えば、半導体ウェハ、より具体的には、シリコンウェハにより構成される。シリコンウェハをエッチング等の加工技術を使って彫り込み、ストッパ150その他の突起物を残して、彫り込み部分を形成する。この彫り込み部分が、細胞収容空間110の多くの部分を構成する。従って、本実施形態では、ストッパ150は、第1の面部材115と一体に構成されている。もちろん、ストッパと、第1面部材115および第2面部材117のいずれとも別体に形成して、いずれかの面、例えば、第1面部材115に貼り付けるなどによって固定することにより、形成することができる。
第1の面部材115、第2の面部材117およびストッパ150は、いずれも、他の材料により形成することができる。例えば、ガラス、プラスチックが挙げられる。第1の面部材115および第2の面部材117のうち、いずれかが透明で、光学的観察が可能であればよい。
ストッパ150は、典型的な構造として、図2(a)および図2(b)に示すように、細胞が通過できない幅の液体通過部を構成するスリット151cと、これを挟んで、細胞を保持する柱構造体151aおよび151bとを有する。柱構造体151aおよび151bの高さは、第1面部材115と第2面部材117との間隔と等しいか、これより短い。柱構造体151aおよび151bの高さを、第1面部材115と第2面部材117との間隔より短くすると、細胞収容空間110での液体の流れを阻害しにくい。また、第1面部材115と第2面部材117との間隔は、細胞の直径と同程度か、これより大きい。また、柱構造体151aおよび151bは、第1面部材115上面と平行な面で見て、全体として湾曲する構造となっている。湾曲は、細胞が流れる方向の上流側に向かって凹となる向きに湾曲している。柱構造体151aおよび151bの端から端までの長さ、例えば、湾曲している弧の長さまたは弦の長さは、想定する細胞の直径を超える程度の大きさを想定している。その結果、細胞が捕捉されて、外れにくい細胞保持領域151tが構成される。スリット151cは、細胞が通過することは困難であるが、液体は通過できる幅となるように設けられている。スリッ151は、開口断面が長方形である必要はない。
これにより、液の流れを確保すると共に、細胞の捕捉を容易にしている。すなわち、図3(a)から図3(c)に示すように、細胞懸濁液を通過させると、液体はストッパ151のスリット151cの間を通過するが、細胞200は通過できないため、細胞200はスリット151cに吸い付けられ、ストッパ151に保持される。この場合、液の流れに乗って、細胞が移動し、柱構造体151aおよび151bに近接して、細胞が柱構造体151aおよび151bに接触寸前になっても、細胞と柱構造体151aおよび151bとの間の液体が、スリット151cから外に流れるため、液体による細胞の捕捉の阻害が生じず、捕捉を容易にしている。
一方、一つの細胞がストッパ150に捕捉されると、その細胞がスリット151cをふさぐことによって、ストッパ151の細胞保持領域151tへの液体の流れをある程度遮断することから、第2の細胞が該ストッパ151にさらに吸い寄せられることを抑制する効果が生まれる。これにより、細胞を各ストッパに一つずつ配置するのを助ける効果が生まれる。なお、ストッパの形状、細胞の大きさによっては、同一のストッパに、複数の細胞が捕捉されることが起こり得る。
なお、液体通過部としては、前述したスリットに限られない。貫通孔、切り欠き等により構成することができる。
次に、ストッパの構造のバリエーションについて、図4(a)から図5(b)を参照して説明する。
図4(a)に示すストッパは、前述した図2(a)から図3(c)に示すものと同じであり、両手を拡げて物を受け取る構造となっている。この場合には、半円形状を基本としている。
図4()に示すストッパ152は、細胞保持領域152tが、図4(a)に示すストッパ151の細胞保持領域151tよりも浅いという特徴がある。その結果、ストッパの底面積を小さくすることができる。構造としては、柱構造体152a、152b、およびスリット152cとを有する。
図4(c)に示すストッパ153は、柱構造体153aおよび153bと、スリット153cとを有し、基本的な構造は、図4(a)に示すものと同様である。ただ、本例のストッパ153は、柱構造体153aおよび153bの両端間の幅が長く、さらに、深く湾曲した状態になっている。そのため、一旦捕捉した細胞が外れにくいという利点がある。ただし、細胞保持領域153tが大きくなるため、複数の細胞を捕捉することが起こる可能性がある。
図4(d)に示すストッパ154は、柱構造体154aおよび154bと、スリット154cとを有し、基本的な構造は、図4(c)に示すものと同様である。ただ、本例のストッパ154は、柱構造体154aおよび154bの両端間の長さが長く、さらに、深く湾曲した状態になっている。そのため、細胞の入口も狭くなっており、捕捉した細胞が外れにくいという利点がある。
図4(e)に示すストッパ155は、柱構造体155aおよび155bと、スリット155cとを有し、基本的な構造は、図4(a)に示すものと同様である。ただ、本例のストッパ155は、柱構造体155aおよび155bが、湾曲していない点に特徴がある。湾曲していないため、細胞の捕捉に際し、細胞の大きさに依存しにくい。そのため、サイズの異なる複数種の細胞に対して適用することができるという、汎用性が高いものである。一方、捕捉した細胞が逃げやすいという面もある。しかし、これは、洗浄した際、細胞が外れやすいので、洗浄が容易という利点にもなる。さらに柱構造体155aおよび155bと細胞とが接する面が少ないため、細胞表面が観察しやすいという利点もある。
次に、図5(a)および図5(b)に示す2段構成のストッパの例について説明する。これまでに説明したストッパは、細胞保持領域151tから155tまで、細胞を1つ保持乃至捕捉することを想定した例である。しかし、観察に置いては、サイズの異なる細胞を混在させる場合がある。例えば、ある細胞と他の細胞とを融合させること等の実験を行う場合がある。このような場合に、複数の細胞を連続的に捕捉する、すなわち、両者が接触可能な状態で捕捉できるストッパが必要となる。図5(a)および図5(b)に示すものは、そのためのものである。
このストッパは、第2階層のストッパ157と、その入口側に存在する第1階層のストッパ156とを有する。第1階層のストッパ156は入口側の間口が広く、また、出口が広くなる構造となっている。第2階層のストッパ157は、第1階層のストッパ156の出口後方に置かれた状態となっている。そして、それより間口の狭い構造となっている。
第2階層のストッパ157は、柱構造体157aおよび157bと、スリット157cとを有し、基本的な構造は、図4(a)に示すものと同様である。ただ、本例のストッパ157は、柱構造体157aおよび157bが、L字形状に曲げられている点に特徴がある。これは、第1階層のストッパ156の配置と、スリット156dおよび156eを形成することを容易にするためである。第2階層のストッパ157は、比較的小型の細胞200Sを捕捉することが可能な構造となっている(図5(b)参照)。
一方、第1階層のストッパ156は、柱構造体156aおよび156bと、スリット156d、156eとを有し、基本的な構造は、図4(a)に示すものと同様である。ただ、間口が非常に広くなっており、小さな細胞200Sを通過させることはもとより、大きな細胞200Lを捕捉することも可能となっている。スリットは、スリット156dとスリット156eの2箇所も受けられている。これは、出口に、第2階層のストッパ157を配置する結果、柱構造体156aと柱構造体157aとの間、および、柱構造体156bと柱構造体157bとの間に、スリット156dとスリット156eを構成している。
この2段構成のストッパによれば、図5(b)に示すように、小型細胞200Sを先に細胞保持領域157tに捕捉し、そこに、大型細胞200Lを細胞捕捉領域156tに捕捉して、両者を接触させて、融合等の影響を観察することが可能となる。
次に、ストッパを第1面部材115上に複数配置する際の、分布パターンについて説明する。
図6(a)に示すパターンは、図4(a)に示すストッパ151を複数行、複数列千鳥配置したパターンである。パターンの要素を構成するストッパ151は、すべて同一方向に向きを揃えている。その理由は、液体の流れが一方向になることを想定しているからである。千鳥配置とした理由は、捕捉されずに抜ける細胞を減らして、細胞を効率よく捕捉するためである。
図6(a)に示すように、第1面部材115の全面にストッパ151を配置することによって、各種の細胞刺激応答の検出に用いることができる。例えば、図1(a)に示したように、濃度勾配を設ける場合に、濃度勾配の各所に複数ずつ細胞を固定して、濃度勾配による細胞に対する影響を一度に調べることが可能となる。また、前述した第5図(a)に示すような2段構成のストッパ156を配置することによって、刺激物質の濃度による細胞の融合への影響を一度に観察することが可能となる。
図6(b)および図6(c)は、ストッパ151の数を減らし、ドレイン領域側となる位置に集中配置した例である。このような配置は、例えば、細胞を配置させた後に、細胞が特定の方向に移動する様子を観察したい場合に適している。一例を挙げると走化性因子の影響を調べる場合が挙げられる。
なお、図6(a)から図6(c)に示す分布では、ストッパ151を用いる例を示したが、これに限られない。細胞のサイズ、性質に応じて、他の構造のストッパ、例えば、ストッパ152から156を配置することも可能である。また、異なるサイズの細胞が混在している場合に、それぞれのサイズに適したストッパを混在させることもできる。同様に、細胞の、変形の仕方の違いによっても、ストッパの構造を選択して、複数種を混在させることもできる。
図20(b)に示すように、同図20(a)に示す形態のストッパを千鳥配置することも考えられる。
次に、複数個のストッパを連結した状態のストッパ連結体を配置する例について説明する。
図7(a)に示す例は、基本要素として、図4(a)に示すストッパと同様の構造のストッパ158を用い、これを6個連結したものである。その結果、細胞保持領域158tとスリット158cとが6個、アーチ形状に並んで配置される。本実施形態のストッパ連結体158は、要素ストッパをただ、連結しただけではなく、全体として、湾曲した、いわゆるアーチ構成する形状となるように連結している。
図7(b)に示す例は、基本要素として、図4(a)に示すストッパと同様の構造のストッパ159を用い、これを5個連結したものである。その結果、細胞保持領域159tとスリット159cとが5個、斜めに並んで配置される。本実施形態のストッパ連結体159は、要素ストッパをただ、連結しただけではなく、全体として、斜めになるように連結した点に特徴がある。
図8(a)から図8(b)に、ストッパ連結体158を複数個並べた例を示す。また、図8(c)にストッパ連結体159を複数個配置した例を示す。
細胞収容空間110は、具体的には、図9から図13に示すような、様々な形態の細胞観察支援器具100により実現することができる。この細胞収容空間110は、細胞群を平面上に、分散配置させて、外部から顕微鏡等を介して観察することができるようにするためのものである。そのため、扁平な構造となっている。厚さは、例えば、細胞の大きさ程度である。なお、図9から図13に示す例では、細胞主要空間が微細であるため、ストッパについての図示を省略している。
図9に示すものは、第1面部材115としてのシリコンウェハに、フォトリソグラフ技術を用いて、細胞収容空間110となる扁平な彫り込みと、その一端側に位置し、細胞収容空間110に刺激物質を流入させるソース領域111、および、細胞収容空間110の他端側に位置し、細胞収容空間110から刺激物質を排出させるドレイン領域112となる彫り込みとが形成される。シリコンウェハ(第1面部材)115は、第2面部材117としてのガラス基盤上に載せられる。これにより、シリコンウェハ(第1面部材)115とガラス基盤(第2面部材)117に挟まれる、彫り込まれた空間が、細胞収容空間110、ソース領域111およびドレイン領域112を構成する。細胞収容空間110は、細胞が重ならない程度の深さの扁平な空間(チャネル)となるように形成される。なお、ソース領域111およびドレイン領域112は、あくまでも、刺激物質の注入側と排出側とを便宜上名付けているにすぎない。対称的な細胞観察支援器具の場合、ソース領域とドレイン領域とがいずれの側になっても差し支えない。
シリコンウェハ(第1面部材)115の上面側には、液溜を構成する液溜構成部材116が設けられる。液溜構成部材116は、例えば、ステンレススチール等の金属で構成される。この液溜構成部材116により、第1液溜空間113aおよび第3液溜空間113bと、第2液溜空間114aおよび第4液溜空間114bとが形成される。第1液溜空間113aおよび第3液溜空間113bは、ソース領域111に連通している。一方、第2液溜空間114aおよび第4液溜空間114は、ドレイン領域112に連通している。このような構造であることにより、液体120は、細胞収容空間110を通じて、第1液溜空間113aおよび第3液溜空間113bと、第2液溜空間114aおよび第4液溜空間114bとの間で行き来することができる。ただし、液体自体は、本実施形態では、流れを作らない方が観察には都合がよいため、液溜構成部材116の上方において、第1液溜空間113aおよび第3液溜空間113bと、第2液溜空間114aおよび第4液溜空間114bとを連通させる連通部118が設けてある。液体120を連通部118まで達するように入れることによって、液体120に圧力差による流れができることを抑制することができる。
細胞、刺激物質等は、注射器などを用いて注入する。この際、注射針を、ソース領域111に達する状態とすることによって、細胞収容空間110に確実に注入することができる。細胞注入後にドレイン領域112より液体120を吸引することにより、注入した細胞を細胞収納空間110へ導入することができる。さらに細胞収納空間110に適当なストッパがあれば、細胞はそこへ固定される。
図10に、図9に示す構成とほぼ同等の構成を有する細胞観察支援器具100を示す。この細胞観察支援器具100は、第1面部材115としてのシリコンウェハにおいて形成される彫り込み構造に相違がある他は、前述した図9に示すものと同様の構造を有し、同様に機能する。
図11に示す細胞観察支援器具は、前述した図9および図10に示す細胞観察支援器具において設けられている第3液溜空間113bおよび第4液溜空間114bを持たない構造となっている。すなわち、第1液溜空間113と、第2液溜空間114と、ソース領域111と、細胞収容空間110と、ドレイン領域112と、を有する構造となっている。
なお、図9および図10の細胞観察支援器具100において、第3液溜空間113bおよび第4液溜空間114bを設けている理由は、注入されている液体の揺れを吸収するためである。特に、ソース領域111から離れた位置で、刺激物質を、注射器などを用いて注入する場合に、刺激物質を押し出す際に生じる圧力の一部を逃がす働きを果たすためである。
図12および図13に示す細胞観察支援器具は、前述した図9から図11に示すものと異なるタイプのものである。すなわち、図12に示す細胞観察支援器具と図13に示す細胞観察支援器具とは、液溜空間の構成と、細胞収容空間110の構成の仕方において相違がある。第1液溜空間113は、開放されていて、液体の注入、細胞の注入、刺激物質の注入等に用いられる。一方、第2液溜空間114は、開放されていない。また、細胞収容空間110を構成する部材119として、シリコンではなく、ステンレススチールを用いている。このようにすることによって、細胞観察支援器具の生産を簡単化して、製造原価を低下する効果がある。
図12は、横置き型、すなわち、水平に置くタイプの例である。一方、図13に示す例は、縦置き型である。図13に示す例では、粘着性のある細胞の場合、ガラス基盤117に付着してしまうため、細胞が落下することはない。
図12ないし図13に示したタイプでは、細胞をソース領域111に注入した後に、重力や遠心力などを用いて細胞を細胞収納空間110へ導入することができる。
ここで、濃度勾配の形成方法について、説明する。
前述した図11に示す細胞観察支援器具の場合には、細胞収容空間(チャネル)110と、第1液溜空間113と、第2液溜空間114とによって構成される空間に、適当な液体を満たす。また、第1液溜空間113および第2液溜空間114のいずれかの管中に、濃度勾配を形成させる目的の物質を含む溶液を注入する。これにより、ソース領域111からドレイン領域112に向かって物質が細胞収容空間110中に拡散する。なお、上部の連通部118間にも、液体120を満たすことによって、振動や傾きなどの影響で細胞収容空間110内を液体が激しく移動することによる濃度勾配の乱れを大幅に軽減することができる。これによって安定的な濃度勾配を維持することが可能となる。
図9および図10に示すように、第1液溜空間113aに分岐路として第3液溜空間113bを設け、また、第2液溜空間114aに分岐路として第4液溜空間114bを設けた細胞観察支援器具を用いることもできる。これらの場合には、それぞれ、第1液溜空間113aまたは第2液溜空間114aから、目的の刺激物質130を含む液体が投入される。なお、第1液溜空間113a側から刺激物質130の液体を注入した場合、ソース領域111から細胞収容空間110を経てドレイン領域に向けて刺激物質が拡散する。一方、第2液溜空間114a側から刺激物質の液体を投入した場合、図に示すドレイン領域112が、実質的にソース領域となり、反対側のソース領域111が実質的にドレイン領域となる。従って、ソース領域とドレイン領域とは、図9、図10および図11に示す細胞観察支援器具の場合には、便宜上の名称である。
なお、図12および図13に示す細胞観察支援器具を用いて濃度勾配を形成することもできる。この場合には、開放されている第1液溜空間113から刺激物質130を含む液体を投入して、ソース領域111から細胞収容空間110を経てドレインに向けて、刺激物質130の濃度勾配を形成される。
図21に、本発明の細胞観察支援器具を用いて観察を行う際に用いる細胞計測システムの構成の一例を示す。図21に示す細胞計測システムは、細胞収容空間110に収容されている細胞の撮像を行うための撮像装置と、入力装置330と、表示装置340と、撮像された画像について処理し、目的とする情報を得るための画像処理を行うコンピュータ350と、を備える。
撮像装置は、本実施形態では、顕微鏡310、CCDカメラ320、ステージ316、および、ステージ駆動装置315により構成される。
コンピュータ350は、中央演算ユニット(CPU)351と、メモリ352と、補助記憶装置353とを有する。補助記憶装置353には、当該CPU351の動作プログラム360と、データ370とが格納される。プログラム360としては、図示していないOSの他、細胞計測システムにおける計測動作を制御する撮像シーケンス361と、ステージを制御するステージ制御352と、撮像を制御する撮像制御363と、得られた画像データの解析を行うデータ解析364とが含まれる。これらのプログラムは、記憶媒体、ネットワークなどから補助記憶装置353にインストールされたものである。データとしては、画像データ371が代表的なものである。
細胞についての撮像は、前述した細胞観察支援器具により観察用細胞群を用意しておき、コンピュータ350の制御により、測定を行う。測定は、予め定めた撮像シーケンス361に従って行う。すなわち、コンピュータ350は、ステージ制御プログラム362により、ステージ駆動装置315を駆動制御して、細胞観察支援器具の複数箇所、例えば、12箇所を、1分おき等の一定のタイミングで、撮像するようにステージの位置決めを行う。撮像シーケンス361は、XYステージ316による位置決めと共に、撮像制御プログラム363により、一定タイミングで、細胞収容空間110における細胞群の撮像を行うようCCDカメラ320に指示する。そして、予め定めたタイミングで、CCDカメラ320が撮像した画像をメモリ352に取り込む。
取り込んだ画像データについて、データ解析プログラム364により解析処理を行う。まず、撮像データを、撮像条件と共に、補助記憶装置353に格納する。
この後、得られた画像について、指定された処理を行う。この際、予めストッパの画像を除去する処理を行うことができる。
以下実施例に基づいて、さらに説明する。
(実施例1)
図6に示すストッパ配置パターンを有する、図9に示す細胞観察支援器具を用いて細胞の捕捉を行った。細胞観察支援器具100は、第2面部材117としてガラス基盤を用い、第1面部材115およびストッパとしてシリコンウェハを用いて構成されている。
細胞観察支援器具の空間に、細胞に影響を与えない液体を注入しておく。次に、細胞を、ソース領域111に導入し、ドレイン領域112側から注射器により吸引する。用いた細胞はラット腹腔より採取したマスト細胞である。この状況で、顕微鏡で第2面部材を介して観察し、撮像した。
図14(a)に示す写真は、細胞投入前の状態である。図14(b)は、細胞を投入した後の状態である。確かに細胞がストッパに保持されることが確認された。
(実施例2〜5)
ストッパの構造が異なる他は、実施例1と同様にして、細胞の捕捉を調べた。その結果、それぞれ、図15(a)、図16(a)、図17(a)、図18(a)に示すように、細胞等入前の状態から、図15(b)、図16(b)、図17(b)、図18(b)に示すように、それぞれのストッパに細胞が捕捉されていることが分かる。
(実施例
ストッパとして、図5(a)に示すものを用いると共に、細胞をサイズの小さい細胞を先に導入した後、サイズの大きい細胞を導入した場合における細胞捕捉について調べら。図19(a)および図19(b)に結果を示す。図19(a)にしめすよう、導入前には何も捕捉されていない状態から、図19(b)に示すように、大小2種類の細胞が捕捉されていることが確認された。
以上述べたように、本発明によれば、細胞を容易に平面上に設けたストッパの位置に配置することができる。その結果、次のことが期待できる。
配置した細胞の様子を直接観察することができる。
配置した細胞の存在する環境に対して、化合物を導入することができる。
配置した細胞の存在する環境に対して、化合物の濃度勾配を形成することができる。
複数の細胞間における、接触による相互作用を容易に観察することができる。
図1(a)は本発明の一実施形態に係る細胞観察支援器具の概略構成示す説明図、図1(b)は本実施形態の機能を明確にするための比較例を示す説明図である。 図2(a)および図2(b)は本発明の実施形態における細胞をトラップするためのストッパの一例を底面側から見た状態の斜視図。 図3(a)から図3(c)は、本発明の実施形態において、ストッパによる細胞移動阻止の原理を示す説明図である。 図4(a)から図4(e)は、本発明の実施形態において用いられるストッパの各種形態を示す平面図である。 図5(a)は、本発明の実施形態において用いられる、ストッパの他の形態を示す説明図、図5(b)は、そのストッパによる2個の細胞の捕捉状態を示す説明図である。 図6(a)から図6(c)は、複数個のストッパの配置を示す説明図である。 図7(a)および図7(b)は、連結型ストッパの例を示す説明図である 図8(a)から図8(c)は、連結型ストッパの配置例を示す説明図である。 図9は、本発明の実施に用いることができる細胞観察支援器具の第1の例を示す断面図である。 図10は、本発明の実施に用いることができる細胞観察支援器具の第2の例を示す断面図である。 図11は、本発明の実施に用いることができる細胞観察支援器具の第3の例を示す断面図である。 図12は、本発明の実施に用いることができる細胞観察支援器具の第4の例を示す断面図である。 図13は、本発明の実施に用いることができる細胞観察支援器具の第5の例を示す断面図である。 図14(a)および図14(b)は、本実施形態の細胞観察支援器具を用いた実施例における細胞投入前後の観察写真を示す説明図である。 図15(a)および図15(b)は、本実施形態の細胞観察支援器具を用いた実施例における細胞投入前後の観察写真を示す説明図である。 図16(a)および図16(b)は、本実施形態の細胞観察支援器具を用いた実施例における細胞投入前後の観察写真を示す説明図である。 図17(a)および図17(b)は、本実施形態の細胞観察支援器具を用いた実施例における細胞投入前後の観察写真を示す説明図である。 図18(a)および図18(b)は、本実施形態の細胞観察支援器具を用いた実施例における細胞投入前後の観察写真を示す説明図である。 図19(a)および図19(b)は、本実施形態の細胞観察支援器具を用いた実施例における細胞投入前後の観察写真を示す説明図である。 図20(a)は、図4(e)に示すストッパの拡大図、図20(b)は、そのストッパを複数個配置した分布を示す説明図である。 図21は、本発明の細胞観察支援器具を用いて観察を行う際に用いることができる細胞計測システムの構成の一例を示すブロック図である。
符号の説明
100…細胞観察支援器具、110…細胞収容空間(チャネル)、111…ソース領域、112…ドレイン領域、113、113a…第1液溜空間、114、114…第2液溜空間、113b…第3液溜空間、114b…第4液溜空間、115…シリコンウェハ、117…ガラス基盤、120…液体、130…刺激物質(刺激剤)、150…ストッパ、151a、151b…柱構造体、151c…スリット、200…細胞、310…顕微鏡、320…ディジタルカメラ(CCDカメラ)、350…コンピュータ。

Claims (3)

  1. 対向する第1の面部材および第2の面部材と、
    前記第1の面部材および第2の面部材間に位置し、細胞の移動を阻止するストッパと、を有し、
    前記第1の面部材と第2の面部材とは、それらの対向する面の間に、複数個の細胞を移動可能に収容する細胞収容空間を構成し、
    前記第1の面部材と第2の面部材のうち少なくとも一方は、外部から前記細胞収容空間を光学的に観察できる部材であり、
    前記ストッパは、1つの細胞を捕捉する第2階層のストッパと、その入口側に存在し1つの細胞を捕捉する第1階層のストッパを有し、
    前記第2階層のストッパの入口は、前記第1階層のストッパの出口より狭く、
    前記第1階層のストッパと前記第2階層のストッパとの間、および、前記第2階層のストッパの底に相当する部分には、細胞が通過することは困難であるが液体は通過できるスリットがある
    ことを特徴とする細胞観察支援器具。
  2. 対向する第1の面部材および第2の面部材と、
    前記第1の面部材および第2の面部材間に位置し、細胞の移動を阻止するストッパと、を有し、
    前記第1の面部材と第2の面部材とは、それらの対向する面の間に、複数個の細胞を移動可能に収容する細胞収容空間を構成し、
    前記第1の面部材と第2の面部材のうち少なくとも一方は、外部から前記細胞収容空間を光学的に観察できる部材であり、
    前記ストッパは、各々、1つの細胞を捕捉する大きさであり、底に相当する部分に細胞が通過することは困難であるが液体は通過できるスリットを備え、かつ、アーチ形状に複数連結したストッパ連結体なし、
    前記ストッパ連結体は千鳥状に配列されている
    ことを特徴とする細胞観察支援器具。
  3. 対向する第1の面部材および第2の面部材と、
    前記第1の面部材および第2の面部材間に位置し、細胞の移動を阻止するストッパと、を有し、
    前記第1の面部材と第2の面部材とは、それらの対向する面の間に、複数個の細胞を移動可能に収容する細胞収容空間を構成し、
    前記第1の面部材と第2の面部材のうち少なくとも一方は、外部から前記細胞収容空間を光学的に観察できる部材であり、
    細胞保持領域にスリットを備えるストッパを第1の傾斜角で複数連結した第1のストッパ連結体と、
    細胞保持領域にスリットを備えるストッパを、前記第1の傾斜角に向き合う第2の傾斜角で複数連結した第2のストッパ連結体とを有し、
    前記第1のストッパ連結体と前記第2のストッパ連結体とが交互に並列しており、
    前記ストッパは、各々、1つの細胞を捕捉する大きさであり、
    前記スリットは、底に相当する部分に細胞が通過することは困難であるが液体は通過できる大きさである
    ことを特徴とする細胞観察支援器具。
JP2007509246A 2005-03-18 2006-03-17 細胞観察支援器具 Expired - Fee Related JP5032303B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007509246A JP5032303B2 (ja) 2005-03-18 2006-03-17 細胞観察支援器具

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005080095 2005-03-18
JP2005080095 2005-03-18
PCT/JP2006/305403 WO2006101051A1 (ja) 2005-03-18 2006-03-17 細胞観察支援器具、および、それを用いた細胞観察方法
JP2007509246A JP5032303B2 (ja) 2005-03-18 2006-03-17 細胞観察支援器具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2006101051A1 JPWO2006101051A1 (ja) 2008-09-04
JP5032303B2 true JP5032303B2 (ja) 2012-09-26

Family

ID=37023712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007509246A Expired - Fee Related JP5032303B2 (ja) 2005-03-18 2006-03-17 細胞観察支援器具

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20090004730A1 (ja)
EP (1) EP1860179A1 (ja)
JP (1) JP5032303B2 (ja)
KR (1) KR100947398B1 (ja)
CN (1) CN101142309A (ja)
CA (1) CA2601318A1 (ja)
WO (1) WO2006101051A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5231782B2 (ja) * 2007-10-26 2013-07-10 学校法人常翔学園 固液分離機能を有する装置及びその製造方法
WO2009126352A2 (en) * 2008-01-24 2009-10-15 Sandia National Laboratories Novel micropores and methods of making and using thereof
JP5234460B2 (ja) * 2008-12-24 2013-07-10 独立行政法人国立循環器病研究センター 観察体の観察台及び観察方法
JP5517125B2 (ja) * 2010-02-05 2014-06-11 国立大学法人 東京大学 細胞測定装置
WO2012162779A1 (en) * 2011-05-27 2012-12-06 The University Of British Columbia Microfluidic cell trap and assay apparatus for high-throughput analysis
KR101882864B1 (ko) 2011-06-24 2018-08-27 삼성전자주식회사 수력학 필터 유닛, 이를 포함하는 수력학 필터 및 이들을 사용하여 표적 물질을 필터링하는 방법
KR101911435B1 (ko) 2011-09-26 2018-10-25 삼성전자주식회사 유체 제어 장치, 이를 포함하는 필터 및 바이오칩
JP6552720B2 (ja) * 2016-03-28 2019-07-31 株式会社日立製作所 一細胞由来生体分子捕捉用システム
CN107012068A (zh) * 2017-05-05 2017-08-04 广州高盛实验仪器科技有限公司 一种单细胞捕获方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003085379A2 (en) * 2002-04-01 2003-10-16 Fluidigm Corporation Microfluidic particle-analysis systems
JP2004012215A (ja) * 2002-06-05 2004-01-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 細胞外電位測定デバイスおよびその製造方法
JP2004502936A (ja) * 2000-07-05 2004-01-29 エンエムイー ナトゥヴィッセンシャフトリヘス ウント メディツィニシェス インスティテュート アン デル ウニヴェルシタト ティユービンゲン 液体中に懸濁された生物学的細胞に電気接触させるための装置及びその方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5427663A (en) * 1993-06-08 1995-06-27 British Technology Group Usa Inc. Microlithographic array for macromolecule and cell fractionation
CN1441652A (zh) * 2000-05-12 2003-09-10 伊利诺伊大学受托管理委员会 微流控通道胚胎和/或卵母细胞处理,分析和生物评价
JP3861831B2 (ja) 2003-03-07 2006-12-27 松下電器産業株式会社 細胞外電位測定デバイスおよびその製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004502936A (ja) * 2000-07-05 2004-01-29 エンエムイー ナトゥヴィッセンシャフトリヘス ウント メディツィニシェス インスティテュート アン デル ウニヴェルシタト ティユービンゲン 液体中に懸濁された生物学的細胞に電気接触させるための装置及びその方法
WO2003085379A2 (en) * 2002-04-01 2003-10-16 Fluidigm Corporation Microfluidic particle-analysis systems
JP2004012215A (ja) * 2002-06-05 2004-01-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 細胞外電位測定デバイスおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1860179A1 (en) 2007-11-28
US20090004730A1 (en) 2009-01-01
KR20070116112A (ko) 2007-12-06
JPWO2006101051A1 (ja) 2008-09-04
WO2006101051A1 (ja) 2006-09-28
CN101142309A (zh) 2008-03-12
KR100947398B1 (ko) 2010-03-12
CA2601318A1 (en) 2006-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5032303B2 (ja) 細胞観察支援器具
TWI241343B (en) Well unit for detecting cell chemotaxis and separating chemotactic cells
US20220097043A1 (en) Self-digitization of sample volumes
TWI328607B (ja)
KR102296574B1 (ko) 구조화 조명을 이용한 능동센서 감지기의 다중화
US9645060B2 (en) Apparatus and method for separating plasma from blood and delayed wetting
JP4474287B2 (ja) 表面プラズモン共鳴センサー
Wang et al. Trapping cells on a stretchable microwell array for single-cell analysis
US20110171086A1 (en) Microfluidic device
EP2543999A1 (en) Cell detection method and cell detection system
JP2009128229A (ja) マイクロチップ
CN106190829A (zh) 一种用于细胞高精度排列及检测的微流控生物芯片
JP4402118B2 (ja) 細胞計測方法
CN105637364B (zh) 生物芯片保持件、生物芯片保持件的制造方法、生物芯片按压件及生物芯片保持件套装
DE602004010542T2 (de) Verfahren zur verteilung von tropfen einer betreffenden flüssigkeit auf einer fläche
US7722753B2 (en) Electrophoresis plate
JP5663985B2 (ja) マイクロビーズ検査用のセル及びマイクロビーズの解析方法
JP6665548B2 (ja) マイクロチップ、並びに分析装置及び分析方法
US7148060B2 (en) Feeding tray for multiwell test apparatus
JP4339200B2 (ja) イムノクロマトグラフ装置用試料供給要素
JP5057227B2 (ja) 血液検査用マイクロチップ
JP2007212285A (ja) 流体取扱装置
JP2009002927A (ja) 流体取扱ユニットおよびそれを用いた流体取扱装置
Czekalska Droplet microfluidic systems for formation and studies of lipid bilayers
JP2009097939A (ja) スクリーニング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111025

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111226

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20120209

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120403

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120626

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120628

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5032303

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150706

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees