JP5028327B2 - 植物生育抑制剤 - Google Patents

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Description

本発明は、アレロパシー効果を有する植物から抽出した抽出液を組み合わせ、それぞれの植物のアレロパシー効果の相乗効果を利用して、雑草の生育抑制又は除草効果を行うことができる植物生育抑制剤に関する。
植物から放出される化学物質が、他の植物に対して阻害的あるいは促進的な影響を及ぼし、植物の発芽や生長を阻害したり、促進させたりする効果があることが知られている。このような植物の効果は一般に「アレロパシー効果」又は「他感作用」と呼ばれている。このアレロパシー効果を利用した種々の雑草抑制技術が開発されている。
たとえば、このアレロパシー効果を利用した技術として、除草効果を有するアレロパシー物質を放出する植物及びアレロパシー物質に対し耐性の植物から、アレロパシー物質の生産を促進する遺伝子及びアレロパシー物質に対する耐性を付与する遺伝子を単離し、植物に導入し、トランスジェニック植物を作出する。また、該トランスジェニック植物の除草を行うべき所望の場所へ移植することにより、除草を行う方法が提案されている(特許文献1)。
また、ニセアカシア、アカマツ、カラマツ、オニグルミ、サトウカエデのうちの1種又は2種以上の樹木を対象区域に植栽すると共に、それらの樹木の1種又は2種の木質チップを対象区域の土壌に混入し、雑草の生育を抑制するものが提案されている(特許文献2)。
しかし、上記除草方法は、植物の除草を行うべき場所に、アレロパシー効果を有する樹木を移植しなければならず、手間がかかり、また、その効果を確認できるまでに長い時間がかかっていた。そのため、家庭用の除草剤や植物育成抑制剤としては、利用することが困難であった。
特開平10−150983号公報 特開平8−291014号公報
本発明は、以上の問題点に鑑みて案出されたものであり、アレロパシー効果を有する樹木の移植を必要とせず、単に雑草の発育や発芽を防止したい場所にまくだけで、雑草を枯らすことができ、その後も長期間雑草の生えにくい環境を維持させることができる植物育成抑制剤を提供することにある。
以上のような課題を解決するために、本発明が採った手段は以下の通りである。
雑草に効果のあるアレロパシー効果を有する植物は、種々見出されているが、すべての雑草に対して効果を発揮するものではなく、その植物に応じて効果が得られる雑草と得られない雑草がある。そこで、本発明者は、種々の植物を亜臨界抽出によって抽出した抽出液を組み合わせて、日本で生育するいわゆる雑草に最も効果のある抽出混合液は何かを研究し、アキノキリンソウ抽出液、スギ葉抽出液、ヒノキ葉抽出液を用いたものが、個々のアレロパシー効果によって抑制できる雑草に加えて、個々の抽出液では枯らすことのできない雑草を、組み合わせによって新たに枯らす効果があることを見出し、本植物育成抑制剤を完成させたものである。
本発明の請求項1に係る植物生育抑制剤は、アキノキリンソウ抽出液、スギ葉抽出液、ヒノキ葉抽出液を含有してなるものである。係る構成を採用することによって、発明者が確認したところでは、たとえば、個々の抽出液をそれぞれ別個に散布した場合には、枯らすことのできなかったハコベ、オオオマツイイグサ等を枯らすことができるようになる。発明者の確認したところでは、たんぽぽ、ススキ、オギ以外の雑草を効果的に枯らすことができ、その後も長期間にわたり、これらの雑草以外の発芽を防止することができる。
本発明の請求項2に係る植物生育抑制剤は、前記抽出液は、亜臨界抽出によって抽出されているものである。亜臨界抽出を行うことによって、抽出前の植物の重量比で約5倍の重量の抽出液を得ることができる。たとえば、10Kgのアキノキリンソウを抽出すると、約50kgもの抽出液を得ることができる。また、乾留する際の煙を利用する抽出とは異なり、タールやベンツピレンなどの発ガン性の環境汚染物質が含まれないため、環境に優しい抽出成分となる。
本発明の請求項3に係る植物育成抑制剤は、アキノキリンソウ抽出液35〜45%、スギ葉抽出液25〜35%、ヒノキ葉抽出液25〜35%を含有してなるものである。
係る構成を採用することによって、雑草の繁殖や発芽に対して最も多くの雑草に効果のある植物育成抑制剤とすることができる。この割合以外では、効果のない雑草が出始める場合がある。
本発明の請求項4に係る植物育成抑制剤は、さらににがりを含有してなる請求項1から3のいずれかに記載の植物生育抑制剤とするものである。
かかる構成を採用することによって、たんぽぽ、ススキ、オギといった植物に対しても枯らすことができ、ほぼすべての雑草の育成を抑制することができるようになる。にがりは、塩分を含むので、量を増やすと塩害になる可能性があるが、本発明の場合は、少なくとも50%以上、好ましくは70%以上を上記の抽出液からなるので、塩害が発生することはない。
上記手段を採ったことにより得られる効果は以下の通りである。
植物が他の植物の生育を抑える物質を放出し植物の繁殖を抑制する「アレロパシー効果」を有する数々の植物のうち、アキノキリンソウ抽出液、スギ葉抽出液、ヒノキ葉抽出液の抽出液を利用し、これらの混合液としたことによって、日本国内における種々の雑草の多くを効果的に枯らすことができ、その後も長期間繁殖を抑え、かつ発芽を抑制することができる。
本発明の「植物育成抑制剤」を実施するための最良の形態について説明する。
アキノキリンソウ抽出液、スギ葉抽出液、ヒノキ葉抽出液を含有してなる植物生育抑制剤とするものである。上記抽出液の混合溶液によって、それぞれ単独に有するアレロパシー効果に加え、単独の抽出液すべてでも効果内雑草に対して、相乗効果によって多くの雑草を枯らす効果がある。本構成を採用することによって、日本に生育する雑草のうち、たんぽぽ、ススキ、オギ以外の雑草に対して、雑草を枯らし、育成を抑制する効果があることが発明者によって確認されている。
よって、本発明に係る植物育成抑制剤を使用すれば、ほとんどの雑草を枯らすことができ、あとは、たんぽぽ、ススキ、オギのみを別途除草すれば、完全に除草することができる。
各植物の抽出は、亜臨界抽出によって抽出したものが用いられる。具体的には、温度は200〜350℃の範囲で、圧力は15〜21MPa程度の条件で行うのが好ましい。あまり強い条件では成分抽出より返って分解を起こす可能があるからである。
このような亜臨界抽出によって抽出したことにより、タールやベンツピレンといった有害物質が含まないので、環境を汚染することがない。また、基本的に植物抽出成分のみであるので、化学合成された除草剤床となり、人体に対しても安全な植物育成抑制剤とすることができる。なお、抽出前の植物に対して約5倍の抽出液を得る条件で行うとよい。この抽出液を水で約10倍に薄めて用いると最も効果に対して効率のよい植物育成抑制剤となる。
以上の亜臨界条件で抽出された抽出液のうち、アキノキリンソウ抽出液35〜45%、スギ葉抽出液25〜35%、ヒノキ葉抽出液25〜35%の割合で混合したものが好ましく、最も効果的に雑草を枯れさせることができる。本発明は、2週間程度で雑草を枯れさせることを目標としているものであるが、この割合より多かったり、少なかったりすると、一部の雑草に対して、効果が小さく、枯れるのが遅かったり、効果的に枯なかったり、又は育成抑制効果がなかったりするおそれがある。
以上のように作製された植物生育育成剤を水によって10倍に希釈して雑草地にまくことによって、約1週間から2週間で植物は枯れ始め、その後、長期間植物が発芽するのを抑えることができる。
さらに、上記抽出液に対して、にがりを混合してもよく、にがりを混合することによって、上記抽出成分の混合物においても効果の低かったたんぽぽ、ススキ、オギに対しても大きな効果が見られ、ほぼ完全に除草を行うことができる。しかし、ここでもアレロパシー効果との相乗効果であるのか不明ではあるが、本来にがりのみでたんぽぽ、ススキ、オギを枯らすことのできる濃度よりも、低い濃度でにがりを混合させるだけで効果が見られる。
アキノキリンソウ10Kg、スギ葉10Kg、ヒノキ葉10Kgをそれぞれ、温度は300℃の範囲で、圧力は20MPaの亜臨界条件で抽出し、それぞれ約50kgの抽出液を得た。
それぞれの抽出液をアキノキリンソウ抽出液35重量%、スギ葉抽出液35重量%、ヒノキ葉抽出液30重量%で混合したものを実施例1、さらに、500g実施例1に対してにがりを500加えたものを実施例2とした。
比較のために、アキノキリンソウ抽出液のみのものを比較例1,アキノキリンソウ抽出液50重量%及びスギ葉抽出液50重量%を混合したものを比較例2、アキノキリンソウ抽出液50重量%及びヒノキ葉抽出液50重量%を混合したものを比較例3、実施例1に対して各抽出液の配合率を変えて、アキノキリンソウ抽出液25重量%、スギ葉抽出液40%、ヒノキ葉抽出液35%で混合したものと比較例4とした。
各実施例及び比較例の抽出液を、ブタクサ、メヒシバ、シモザ、ツユクサ、カタバミ、ハコベ、オオオマツイイグサ、ススキ、たんぽぽ、オギに対して、1m当たりに対して、100mlを3倍に希釈してじょうろで散布した。
2週間後の結果は以下の通りである。
実施例1を散布したものについては、ブタクサ、ヒメシバ、シモザ、ツユクサ、カタバミ、ハコベ、オオオマツイイグサが枯れた。ススキ、たんぽぽ、オギは、枯れかかったものの、2週間では完全には枯れなかった。
実施例2を散布したものについては、ブタクサ、ヒメシバ、シモザ、ツユクサ、カタバミ、ハコベ、オオオマツイイグサ、ススキ、たんぽぽ、オギの全てが枯れた。
比較例1を散布したものについては、ブタクサのみが枯れ、残りの雑草については効果がなかった。
比較例2を散布したものについては、ブタクサ、メヒシバ、シモザが枯れ、残りの雑草には、効果が無かった。
比較例3を散布したものについては、ブタクサ、ツユクサ、カタバミが枯れ、残りの雑草については効果がなかった。
比較例4を散布したものについては、ヒメシバ、シモザ、ツユクサ、カタバミが枯れ、ブタクサについては枯れかかっていたものの、完全には枯れなかった。
以上のことから、3種を混合した場合には、ブタクサ、ヒメシバ、シモザ、ツユクサ、カタバミ、ハコベ、オオオマツイイグサが枯れ、3種を全て混合していないものに対して、多くの種類の雑草が枯れることが証明された。これは、3単独では枯らすことができないが、3種を混合することによって何らかが影響して、初めてある種の雑草に影響を与えるものと考えられ、上記配合比で混合することによって、互いの効果を補完しあって、最良の結果が得られたものと思われる。
また、上記実施例1、2については、ブタクサの種子を鉢に植え込み散布して、発芽状況を確認した。実施例1及び2ともに、1月の経過観察をしたが、発芽を確認することができなかった。実施例1、2に係るものには、発芽抑制効果があることが証明された。

Claims (2)

  1. アキノキリンソウ抽出液、スギ葉抽出液、ヒノキ葉抽出液を含有してなる植物生育抑制剤。
  2. 前記抽出液は、亜臨界抽出によって抽出されていることを特徴とする請求項1記載の植物生育抑制剤。
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