JP5025575B2 - 圧力検出装置 - Google Patents

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Description

この発明は、流体の圧力を検出する圧力検出装置に関する。
従来から、流体の微小な圧力変化や、微小な差圧を、精度よく検出するため様々な工夫がされているが、圧力センサは、その検出精度が高いほど高価なものになる。そこで、例えば、測定対象の微小圧力を増幅することにより、分解能が低い比較的安価なセンサを用いて、微小な圧力を実質的に検出できるようにした圧力検出装置として、図8に示す装置が知られている。
この図8の装置は、中空の本体1内を、底面1a側から、第1フラッパー2、隔壁3、第2フラッパー4によって、第1〜第4圧力室5〜8に区画し、これら第1〜第4圧力室の外側には、以下に説明する流体通路を形成している。
第1圧力室5には通路9を接続し、この通路9には、微小な圧力変化をする検出対象Aを接続する。
また、上記隔壁3には、先端を第1フラッパー2に向けたノズル10を取り付け、このノズル10によって第2圧力室6と第3圧力室7とを連通させるとともに、第3圧力室7には、絞り11を介して流体供給源から圧力流体を供給する供給通路12を接続している。
さらに、第2フラッパー4には、鉄製のスイッチ部材13を取り付けるとともに、本体1の天井面1bには、上記スイッチ部材13が所定の距離より近づいた場合に、それを感知してオンする磁力スイッチ14を設けている。
また、上記第2圧力室6には通路15を接続するとともに、第4圧力室8には通路16を接続して、各圧力室6,8を大気に接続している。
このような装置において、上記供給通路12から圧力流体を供給すると、流体は第3圧力導入室7→ノズル10→第2圧力室6→通路15を介して大気へ排出されるが、上記第1圧力室5内の圧力が大気圧のとき、上記ノズル10の先端10aと第1フラッパー2との距離は十分に大きく、ノズル10の前後にはほとんど差圧が発生せず、上記供給通路12から圧力流体が供給されている状態で、第3圧力室7の圧力と第2圧力室6の圧力とがほぼ等しくなるようにしている。
この初期状態から、通路9に接続した検出対象Aの圧力が僅かに上昇すると、第1圧力室5の圧力が上昇して第1フラッパー2が第2圧力室6側へ変位し、ノズル10の先端10aと第1フラッパー2との距離を縮める。これにより、上記供給通路12からノズル10を通過して排出される流体が絞られ、ノズル10の上流側である第3圧力室7の圧力が上昇する。
このとき、第3圧力室7の圧力は、ノズルの先端10aと第1フラッパー2とで形成される絞りによって、上記第1圧力室5の圧力、すなわち、検出対象Aの微小圧力よりも高くなるようにノズル10と第1フラッパー2との位置関係及び第1フラッパー2の剛性などを設定している。
つまり、この検出装置は、第1フラッパー2を微小な圧力によって第2圧力室6側へ膨らみやすいものとし、その結果、ノズル10の先端10aと第1フラッパー2との間に絞りが形成されるようにしている。
これにより、検出対象Aの微小の圧力を増幅して、その圧力を第3圧力室7に導くことができる。このように、検出対象Aの変化圧力を増幅すれば、検出対象Aの圧力変化が微小であっても、第3圧力室7の圧力変化は大きくなり、この圧力によって第2フラッパー4を変位させる。従って、磁力スイッチ14が、その圧力を確実に検出することができる。
一方、上記従来の検出装置は、微小な差圧を検出するために用いることもできる。例えば、高圧側の検出対象Aと低圧側の検出対象Bの差圧を検出するためには、図8の通路15を介して第2圧力室7に、検出対象Bを接続する。このようにすれば、検出対象A,B間の差圧によって第1フラッパー2が膨らんで、上記差圧を増幅するので、この増幅された圧力を磁力スイッチ14によって検出できる。
このような装置を用いて、検出対象の僅かな圧力上昇や、微小な差圧を検出するようにしていた。
特開2000−81357号公報 特開平06−074845号公報
上記従来の圧力検出装置では、検出対象Aの圧力が、もともと大気圧に近い低圧でなければ、微小な圧力変化を検出できないという問題があった。
その理由は、以下のとおりである。
上記従来の装置では、微小な圧力変化を検出するために、第1フラッパー2は僅かな圧力で第2圧力室6側へ十分に膨らむようにしている。そこで、検出対象Aの圧力が高い場合には、第1フラッパー2が初めから第2圧力室6側へ膨らんで、ノズルの先端10a側に絞りが形成されてしまう。初めから絞りが形成されて第3圧力室7の圧力が上昇すれば、検出対象Aの圧力が変化する前に、磁力スイッチ14がオンになってしまうことになる。
また、検出対象Aの圧力が大気圧に近い場合であっても、大気圧そのものが変動すれば、第2圧力室6内の圧力が変動するので、微小な圧力変化に追従する第1フラッパー2の変位量がばらついてしまい、正確な圧力検出ができないことがある。
一方、上記従来装置を差圧検出に用いた場合には、第2圧力室6に低圧側の検出対象Bを接続するが、もともと、微小な差圧を検出するために用いるので、初期状態ではほとんど差圧が発生せず、第1圧力室5と第2圧力室6との差圧によって第1フラッパー2が変位しないようにすることはできる。しかし、低圧側の検出対象Bの圧力が大気圧と比べて高い場合には、初期状態で、検出対象B側の圧力がノズル10の上流側の第3圧力室7に導かれ、第2フラッパー4が初めから第4圧力室8側に膨らんで磁気スイッチ14をオンしてしまうことがある。つまり、低圧側の検出対象Bの圧力が高い場合には、微小な差圧を正確に検出できないという問題があった。
この発明の目的は、検出対象の初期圧の大小や、正圧、負圧にかかわらず、微小な圧力変化正確に検出できる圧力検出装置を提供することである。
第1の発明は、圧力変動対象に接続する圧力検出室と、圧力変動対象に接続する圧力検出室と、上記圧力検出室に隣接し、フラッパーとノズルとを備えた圧力増幅機構とを備え、この圧力増幅機構には、上記ノズルに流体を供給する流体供給経路と、ノズルを通過した流体を排出する排出経路とを設け、上記圧力増幅機構で増幅された圧力を検出する圧力検出装置において、上記圧力増幅機構は、フラッパーと、このフラッパーに先端を近接させたノズルと、このノズルの下流側であって上記排出経路に接続した比較圧力室と、ノズルの上流側であって上記流体供給経路に接続した増幅圧力導入室とを一組にした増幅ユニットを、1または複数備えるとともに、上記排出経路に抵抗発生手段を設け、この抵抗発生手段によって、圧力の検出開始ポイントにおけるノズル先端とフラッパーとの間隔を初期の設定値に設定する構成にした点に特徴を有する。
なお、上記検出開始ポイントとは、上記圧力検出室の圧力が変動するとき、この発明の装置で検出すべき圧力範囲の下限値のことである。つまり、この圧力検出装置は、上記検出ポイントからの僅かに上昇した圧力を検出するものである。
の発明は、第の発明を前提とし、上記圧力増幅機構と区画された基準圧力室を備え、この基準圧力室と比較圧力室とを連通する連通路と、上記圧力増幅機構で増幅された圧力と上記基準圧力室の圧力との差圧を検出する差圧検出手段を備えた点に特徴を有する。
の発明は、第の発明を前提とし、上記基準圧力室に流体供給経路を接続するとともに、上記連通路に絞りを設け、この絞りによって、上記検出開始ポイントにおける上記基準圧力室の圧力とこの基準圧力室と隣接する増幅圧力導入室の圧力とをほぼ等しく保つためのバイアス圧力を、基準圧力室に作用させる構成にした点に特徴を有する。
第1〜第の発明によれば、低コストで、微小な圧力変動を正確に検出できるようになる。
特に抵抗発生手段によって、検出開始ポイントにおける増幅機構を構成するノズルとフラッパーとの間隔を設定値に設定できるので、検出対象の僅かな圧力変動を増幅して正確な検出することができる。
さらに、1または複数の増幅ユニットによって、検出対象の圧力変化を増幅できる。特に、増幅ユニットを複数設けた場合には増幅率を大きくでき、それだけ、検出対象の微細な圧力変化をより高精度で検出できることになる。
の発明によれば、連通路によって、比較圧力室の圧力と基準圧力室の圧力とを同等の一定圧力に設定でき、増幅された圧力を基準圧力室の圧力との差圧として検出することができる。検出対象の変動圧力を差圧検出手段によって検出する場合には、検出対象の絶対圧を検出する場合と比べて、センサの検出レンジを小さくできる。一般に、測定レンジが大きいセンサは、分解能が低く、レンジが大きく測定精度が高いセンサは高価なものになってしまうが、この発明によれば、安価なセンサを用いることができる。言い換えれば、絶対圧を検出するセンサを用いる場合と同じコストをかければ、差圧センサによってより高精度な検出ができることになる。
の発明では、圧力増幅機構のノズルの先端とフラッパーとの間隔が小さく、初期状態においてもノズル先端に絞りが形成されて、増幅圧力導入室の圧力が比較圧力室よりも高くなった場合に、その上昇分をバイアス圧力として基準圧力室に作用させ、基準圧力室の圧力をノズル先端側の絞りの影響を受けない所定の圧力に保つことができる。
そして、上記圧力増幅室と基準圧力室とを圧力検出用のフラッパーで区画した場合に、ノズル先端側に形成される絞り効果によって、圧力検出用のフラッパーが基準圧力室側へ膨らむことを抑えることができる。そのため、検出用フラッパーとして高感度な構成を採用することができる。もしも、上記増幅圧力導入室の圧力が基準圧力室よりも高い状態を保ったまま、圧力検出用のフラッパーが変位しない構成にした場合には、それだけ圧力検出精度が落ちることになるが、この発明によれば、そのようなことはない。言い換えれば、より精度良く微少な圧力変化を検出できることになる。
また、上記圧力増幅室と基準圧力室とを隔壁によって区画して差圧センサによって基準圧力室と増幅された圧力との差圧を検出するようにした場合にも、検出開始ポイントにおける基準圧力室の圧力と増幅圧力室の圧力との差をほとんどゼロにできるため、そこに用いる差圧センサの測定レンジを小さいものにできる。一般的に、センサは測定レンジが小さいほど分解能が高いので、この発明によれば、測定レンジの小さなセンサを用いることができ、さらに測定精度を上げることができる。
さらに、流体供給経路に接続した基準圧力室及び増幅圧力導入室の圧力は、流体供給源の圧力が変動した場合その影響を受けるが、この発明のように、バイアス圧力によって上記基準圧力室とこれに隣接する増幅圧力導入室との差圧をほぼゼロに維持できれば、上記流体供給源に圧力変動があっても、両圧力室の差圧の検出にはほとんど影響を与えない。
図1に示す第1実施形態の圧力検出装置は、検出対象Aの微少な圧力変化を検出するためのものである。なお、図1において、図8に示した従来の装置と同様の構成要素には、図8と同じ符号を用いている。
この第1実施形態の圧力検出装置は、本体1内に、その底面1a側から、圧力検出室17、比較圧力室18、増幅圧力導入室19、及び基準圧力室20を備えている。これら、各室17〜20は、従来装置の第1圧力室5〜第4圧力室8に相当する構成である。
なお、上記本体1は、複数の筒部材を接合して構成するなど、どのようにして構成してもよい。
すなわち、上記圧力検出室17と比較圧力室18とは第1フラッパー2を介して隣接し、比較圧力室18と増幅圧力導入室19とは隔壁3で区画されている。そして、この隔壁3にはノズル10を設けている。また、増幅圧力導入室19には第2フラッパー4を介して基準圧力室20を隣接させている。
さらに、上記第2フラッパー4には、鉄などの磁性材料からなるスイッチ部材13を取り付けるとともに、本体1の天井面1bには、磁気スイッチ14を設けている。
そして、上記圧力検出室17には通路9を介して検査対象Aを接続し、この検査対象Aの圧力変化を、本体1の天井面1bに設けた磁気スイッチ14によって検出する構成は、従来の圧力検出装置で、第1圧力室5の圧力変化を検出する原理と同様である。上記第2フラッパー4は圧力検出用のフラッパーであり、上記圧力増幅用の第1フラッパー2とは役割が異なる。
そして、上記ノズル10、第1フラッパー2、比較室18、及び増幅圧力導入室19によって、この発明の増幅ユニットを構成し、この1つの増幅ユニットによって圧力増幅機構を構成している。
但し、この第1実施形態では、比較圧力室18に接続する通路15に絞り21設けている。この絞り21は、上記供給通路12から、増幅圧力導入室19→ノズル10→比較圧力室18→通路15を介して流れる圧力流体が、比較圧力室18から排出される排出経路に抵抗を与え、比較圧力室18の圧力を予め設定した一定の圧力に制御するためのものである。具体的には、この絞り21によって、上記比較圧力室18内の圧力を、検出対象Aの圧力、すなわち、圧力検出室17の圧力に近い値に制御する。
この実施形態では、上記絞り21が、この発明の流体排出経路に設けた抵抗発生手段である。
そして、この第1実施形態では、上記供給通路12→絞り11→増幅圧力導入室19→ノズル10が、この発明の比較圧力室18と圧力的に区画された流体供給経路である。なお、上記流体供給経路が、比較圧力室18と圧力的に区画されているとは、上記ノズル10に圧力流体を導く経路が、比較圧力室18を経由しないということである。
また、図1において、絞り21を模式的に示しているが、この絞り21は、比較圧力室18の圧力を制御するため、その開度を調整可能な構造にしている。
さらに、供給通路12の分岐路22を形成し、この分岐路22を絞り23を介して圧力検出室17に接続して、圧力検出室17に僅かな流量を供給するようにしている。この分岐路22から供給される流量は、圧力検出室17の圧力に影響を与えない程度の僅かな流量である。このように分岐路22から圧力検出室17へ流体を供給するようにしているのは、検出対象A側の流体が、圧力検出室17内へ流入することを防止するためである。
例えば、検出対象A側の流体が腐食性ガスや有毒ガスの場合、それが圧力検出装置側に逆流すると、装置を腐食させたり、外部へ毒ガスを拡散したりしてしまう可能性があるが、この第1実施形態のように分岐路22を設ければ、検出対象A側からの流体の流入を防止できる。但し、検出対象Aの圧力変化を正確に検出するためには、上記分岐路22など、検出対象A側からの流体の逆流を防止する構成は必須のものではない。
次に、この第1実施形態の圧力検出装置の作用を説明する。
まず、圧力検出室17に通路9を介して検出対象Aを接続するとともに、図示しない流体供給源から圧力流体を供給通路12へ供給する。
上記比較圧力室18の圧力は、上記絞り21の機能によって、圧力検出室17の圧力に近い一定の圧力に維持されているので、圧力検出室17に接続した検出対象Aの圧力変化がない初期状態において、検出対象Aの圧力が大気圧よりも高い圧力であっても、第1フラッパー2は中立位置を保っている。
つまり、上記初期状態が、この発明の検出開始ポイントにあたり、この検出開始ポイントにおいて、この発明の圧力発生手段である上記絞り21により、ノズル10の先端と第1フラッパー2との間隔を初期の設定値に設定されるようにしている。
この状態から、検出対象Aの圧力が僅かに上昇し、すなわち、圧力検出室17の圧力が僅かに上昇した場合には、第1フラッパー2が比較圧力室18側へ変位して、ノズル10の先端10aとの距離を縮める。これにより、ノズル10の下流側に絞りが形成され、上記供給通路12からノズル10を通過して排出される流体が絞られ、ノズル10の上流側の圧力は上昇する。
このとき、ノズルの先端10aと第1フラッパー2とで形成される絞りによって、上記圧力検出室17の変動圧力が増幅されたことになり、この増幅した圧力が増幅圧力導入室19へ導入される。すなわち、この増幅圧力導入室19の圧力は、初期の圧力に、圧力検出室17の変動圧力を増幅した増幅圧力分だけ高くなる。
このように増幅圧力導入室19に、増幅された圧力が導かれれば、この圧力によって第2フラッパー4が変位して、第2フラッパー4に取り付けたスイッチ部材13が磁気スイッチ14をオンさせる。従って、磁力スイッチ14が、検出対象Aの圧力変化を確実に検出することができる。
以上のように、第1実施形態の圧力検出装置では、比較圧力室18の圧力を、絞り21によって所定の圧力に維持するので、検出対象Aの圧力の大小にかかわらず、初期状態で第1フラッパー2の中立状態を維持でき、検出対象Aの微細な変動を検出することができる。
なお、この第1実施形態においては、上記増幅圧力導入室19が流体供給経路の一部を構成しているが、流体供給経路には増幅圧力導入室19を含まなくてもよい。その場合には、上記ノズル10の上流側の増幅圧力を導くための増幅圧力導入室19を、流体供給経路から分岐して設けるか、増幅圧力導入室19を設けずに、上記流体供給経路の圧力を圧力検出手段に直接導いて検出するようにする。
また、上記第1実施形態では、第2フラッパー4、スイッチ部材13及び磁気スイッチ14によって、圧力増幅機構によって増幅された圧力である上記増幅圧力導入室19と基準圧力室20との差圧を検出しているが、増幅圧力導入室の圧力を直接検出するセンサを用いてもよい。このように、差圧ではなく増幅圧力導入室19の圧力を直接測定するようにしても、上記絞り21で初期状態が維持される圧力増幅機構によって、微小な変動圧力を増幅することができれば、比較的感度の低いセンサを用いても、検出対象Aの変動圧力を精度よく検出できる。
また、上記第2フラッパー4の代わりに、隔壁3を介して、上記増幅圧力導入室19に基準圧力室20を隣接させ、この基準圧力室20と上記増幅圧力導入室19の差圧を差圧センサで検出するようにしてもよい。このように、第2フラッパー4を用いない場合でも、微小な圧力を増幅することによって、比較的感度の低いセンサを用いることができる。
なお、増幅機構によって増幅された圧力を、そのまま検出する場合と比べて、基準圧力室20との差圧として検出する方が、より高精度な検出が可能になる。なぜなら、差圧を検出した方が、測定レンジの小さなセンサを用いることができるからである。一般に、測定レンジが大きくて、高精度なセンサは実現し難いが、測定レンジが小さければ、分解能が高くなり高精度なものが容易にできる。
図2に示す第2実施形態は、図1に示す第1実施形態の圧力検出装置の通路15と基準圧力室20とを接続する接続路24を備え、基準圧力室20を直接大気に開放していないが、それ以外の構成は、上記第1実施形態と同じである。そして、第1実施形態と同じ構成要素には、図1と同じ符号を用い、同様の機能については詳細な説明は省略する。
この第2実施形態では、上記通路15及び接続路24によって、比較圧力室18と基準圧力室20を連通するこの発明の連通路を構成している。
このような連通路を形成することによって、基準圧力室20を、比較圧力室18と同様に、絞り21で制御された圧力にすることができる。
この第2実施形態においても、検出対象Aの圧力変化である圧力検出室17の圧力変化を、磁気スイッチ14が検出する際の動作は、上記第1実施形態の装置と同じである。
すなわち、圧力検出室17の微小な圧力変化を、比較圧力室18との差圧の変化として第1フラッパー2が検出し、その変化に応じてノズル10の先端10a側に絞りを形成する。そして、この絞りによってノズル10の上流側である増幅圧力導入室19の圧力が上昇する。この上昇圧力が、所定の圧力に達したとき、第2フラッパー4がこの増幅された圧力と基準圧力室20の圧力との差圧によって作動し、磁気スイッチ14をオンする。
この第2実施形態においても、比較圧力室18の圧力を絞り21によって所定の圧力に制御できるので、検出対象Aの圧力の大小に関らず、僅かな差圧で作動する高感度な第1フラッパー2を用いることができる点は、上記第1実施形態と同じである。
さらに、基準圧力室20の圧力を比較圧力室18とともに制御することによって、第2フラッパー4を動作させる差圧の基準圧力を安定化して、第2フラッパー4の動作圧力を安定化することができる。
また、この第2実施形態において、基準圧力室20の圧力と比較圧力室18の圧力とが同等になるようにしている理由は以下の通りである。
この第2実施形態では、初期状態においては、ノズル10の先端10aと第1フラッパー2との間には絞りが形成されないようにしているので、初期状態において、増幅圧力導入室19は比較圧力室18とはほぼ同圧である。そのため、検出対象Aの圧力が高い場合には、その圧力に合わせて設定した比較圧力室18の高い圧力が増幅圧力導入室19に導かれる。
そして、増幅圧力導入室19に導入される圧力が、圧力検出室17の絶対圧に応じて高くなっているとき、基準圧力室20の圧力が比較圧力室18の圧力と係りなく設定されていると、検出開始ポイントでも第2フラッパー4が動作して磁気スイッチ14をオンしてしまい、圧力の検出ができなくなってしまうことが起こる。
このように、検出開始ポイントで第2フラッパー4が動作してしまうことがないようにするためには、第2フラッパー4の動作感度を低くすることが考えられるが、第2フラッパー4の動作感度を低くすれば、微小な変動を正確に検出できないことになる。
また、検出開始ポイントで、磁気スイッチ14がオンされなくても、第2フラッパー4が初めから基準圧力室20側へ膨らんでいると、基準圧力室20との差圧によって動作する第2フラッパー4の動作が安定化しないことも起こる。
そこで、この第2実施形態では、基準圧力室20にも、検出対象Aの圧力に応じて設定した圧力を導き、初期状態で第2フラッパー4の中立状態を保って、第2フラッパー4の検出感度を落とすことなく、より正確に検出対象Aの微小な圧力変化を検出することができるようにしている。
図3に示す第3実施形態は、図2に示す第2実施形態の構成を前提とし、この発明の連通路を構成する接続路24中に絞り25を設けている。
さらに、供給通路12の分岐路26を形成し、この分岐路26を絞り27を介して基準圧力室20に接続して、基準圧力室20に圧力流体を供給するようにしている。
その他の構成は、上記第2実施形態と同様の構成であり、第2実施形態と同じ構成要素には、図2と同じ符号を用いるとともに、各構成要素の詳細な説明は省略する。
この第3実施形態の圧力検出装置においても、検出対象Aを接続した圧力検出室17の微小な圧力変化に応じて、ノズル10の先端10a側に絞りが形成され、増幅された圧力が上記増幅圧力導入室19へ導入される。この増幅圧力導入室19の圧力と基準圧力室20の圧力との差圧によって第2フラッパー4が基準圧力室20側へ変位して磁気スイッチ14をオンする。
但し、この第3実施形態では、ノズル10の先端10aと第1フラッパー2との間隔xを小さくし、圧力検出室17の圧力変化がない初期状態において上記先端10aと第1フラッパー2との間に絞りが形成されるようにしている。そして、この絞り25に流体を流すことによって差圧を発生させ、これを後で説明するこの発明のバイアス圧力として基準圧力室20に作用させている。
このように初期状態においても、ノズル10の先端10a側に絞りが形成されると増幅圧力導入室19には、上記先端10a側の絞りによって上昇した圧力が導かれる。初期状態において、増幅圧力導入室19の圧力が基準圧力室20よりも高いと、第2フラッパー4が作動してしまうので、それを防止するために、基準圧力室20に圧力流体を供給するとともに、接続路24に上記絞り25を設けている。
上記分岐路26を介して供給される圧力流体は、基準圧力室20から、接続路24及び通路15を介して排出されるが、接続路24に絞り25を設けることによって、その上流側である基準圧力室20内の圧力を絞り25で発生する差圧分だけ高く保つことができる。
そこで、上記絞り25を、上記ノズル10の先端10aとの間隔xで構成される絞りに相当する大きさにすれば、初期状態において基準圧力室20の圧力と、ノズル10の上流側である増幅圧力導入室19の圧力との差を小さくすることができる。従って、ノズル10の先端10aと第1フラッパー2との間隔xが非常に小さい場合でも、初期状態において第2フラッパー4が作動してしまうようなことがない。そのため、上記間隔xが小さい場合にも、検出圧力室17の微細な圧力変化を正確に検出できる。
なお、上記絞り25によって上昇する基準圧力室20の圧力が、この発明のバイアス圧力に相当する。
また、図3において、絞り25を模式的に示しているが、この絞り25は、上記バイアス圧力を決めるため、その開度を調整可能な構造にしている。
上記第3実施形態では、第2フラッパー4を用いて差圧を検出しているが、第2フラッパー4を用いないで、隔壁3によって基準圧力室20を区画し、差圧センサを用いることもできる。第2フラッパー4を用いなければ、第1ノズル10の先端10aと第1フラッパー2との距離が近くて初期状態で絞りが形成されても、第2フラッパー4が基準圧力室20側へ変位してしまう問題はない。しかし、第2フラッパー4を用いない場合でも、検出開始ポイントにおける基準圧力室20の圧力と増幅圧力室19の圧力との差をほとんどゼロにできるため、そこに用いる差圧センサの測定レンジを小さいものにできるというメリットがある。一般的に、センサは測定レンジが小さいほど分解能が高いので、測定レンジの小さなセンサを用いることができ、さらに測定精度を上げることができる。
また、上記バイアス圧力によって基準圧力室20の圧力と増幅圧力導入室19の圧力とをほぼ等しくできれば、すなわち、両圧力室の差圧をほぼゼロにできれば、上記供給通路12の圧力が変動しても、それが圧力検出に影響を与えることもない。すなわち、上記供給通路12に接続された基準圧力室20や増幅圧力挿入室19の圧力は、流体供給源の圧力変動の影響を受けるが、各圧力室の圧力が供給源の影響を受けても、両者の差圧が、検出開始ポイントにおいてほぼゼロになっていれば、両室19,20の差圧検出には影響しない。そのため、より正確な圧力検出ができることになる。
図4に示す第4実施形態は、圧力増幅機構を2つの増幅ユニットで構成し、圧力検出室17と基準圧力室20との間に、2つの増幅ユニットを設け、圧力検出室17の変動圧力を2段階増幅するようにした装置である。
なお、図4において上記第3実施形態と同様の構成要素には、図3と同じ符号を用いている。
この第4実施形態では、図3に示す第3実施形態等同様に形成した増幅圧力導入室19に、第2の増幅ユニットを構成するフラッパー28を介して、第2の比較圧力室29を隣接させるとともに、さらに、この比較圧力室29には隔壁30を介して第2の増幅圧力導入室31を隣接させている。そして、上記隔壁30には、先端32aを上記フラッパー28に近接させたノズル32を設けている。そして、このノズル32にも、供給通路12から絞り34を介して圧力流体を供給し、この流体の排出側となる比較圧力室29には、上記絞り25と同様の絞り35及び接続路24を介して通路15を接続している。
そして、上記増幅圧力導入室31には隔壁33を介して基準圧力室20を隣接させ、この隔壁33には差圧センサSを設けている。
以上の構成において、第1フラッパー2、ノズル10、比較圧力室18、及び増幅圧力導入室19によって第1の増幅ユニットを構成し、これにより圧力検出室17の変動圧力を増幅して増幅圧力導入室19へ導いている。
さらに、フラッパー28、ノズル32、第2の比較圧力室29及び第2の増幅圧力導入室31によって第2の増幅ユニットを構成し、これにより、上記増幅圧力導入室19の圧力を増幅して、第2の増幅圧力導入室31へ導いている。
そして、上記第1、第2の増幅ユニットによってこの発明の圧力増幅機構を構成し、この圧力増幅機構で増幅された圧力である上記第2の増幅圧力導入室31の圧力と基準圧力室20の圧力との差圧を上記差圧センサSで検出するようにしている。
この第4実施形態においては、検出対象Aの微小な圧力変化を、2段階に増幅して増幅圧力導入室31へ導き、基準圧力室20の差圧として検出するようにしている。2段階の増幅により、他の実施形態よりも増幅率を高くすることができるので、その分、差圧センサSの感度を低くしても、高精度な検出ができることになる。
また、この第4実施形態においても、ノズル10の先端10aと第1フラッパー2との間隔、ノズル32の先端32aとフラッパー28との間隔を非常に小さくして、いずれのノズル10,32の先端側に、初期状態においても絞りが形成されるようにしている。
上記のような構成において、上記絞り35は、比較圧力室29に対し、この発明の検出開始ポイントである検出対象Aの圧力が変化していない初期状態において、ノズル10の先端10a側に形成される絞りによって増幅される圧力分であるバイアス圧力を、比較圧力室29に作用させる機能を果たし、これにより、フラッパー28が必要以上に比較圧力室29側へ変位することがないようにしている。
また、絞り25は、基準圧力室20に対して、上記検出開始ポイントである初期状態においてノズル32の先端32a側に形成される絞りによって増幅される圧力分であるバイアス圧力を基準圧力室20に作用させる機能を果たすものである。これにより、基準圧力室20の圧力を所定の基準値に保ち、各ノズル10,32の先端側に形成される絞りの影響を取り除いて、正確な圧力検出ができる。
この第4実施形態では、差圧センサSを用いているが、上記隔壁33の代わりに、圧力検出用フラッパーを用い、上記他の実施形態と同様に、スイッチ部材13及び磁気スイッチ14を用いれば、より安価な構成で圧力検出ができる。
以下に説明する第第3参考例は、高圧変動対象Aと低圧変動対象Bとの差圧を検出するための装置である。
図5に示す第1参考例は、本体1に、高圧変動対象Aを接続する高圧検出室36と、低圧変動対象Bを接続する低圧検出室37と、増幅圧力導入室19と、基準圧力室20とを備えている。
そして、各室の外部に形成した通路構成は、図2に示す第2実施形態の通路15に設けた絞り21を備えていない以外は、第2実施形態と同じである。従って、この第1参考例において、第2実施形態と同じ構成要素には、図2と同じ符号を用い、同じ機能についての詳細な説明は省略する。
この第1参考例では、低圧検出室37と基準圧力室20とを、この発明の連通路を構成する接続路24によって連通しているので、両圧力室37,20は常時、同一圧力となる。
この第1参考例の圧力検出装置が、高圧変動対象Aと低圧変動対象Bの差圧を検出する作用を以下に説明する。
上記高圧変動対象Aと低圧変動対象Bとの間に差圧があると、第1フラッパー2がその差圧によって低圧検出室37側へ変位してノズル10の先端10aと第1フラッパー2との間隔を縮める。これにより、ノズル10の先端10a側に絞りが形成され、増幅圧力導入室19の圧力が上昇する。
つまり、この第1参考例においては、上記低圧検出室37がこの発明の比較圧力室に相当し、この低圧検出室37、ノズル10、第1フラッパー2、及び増幅圧力導入室19によっ増幅ユニットを構成し、この1つの増幅ユニットによって圧力増幅機構を構成している。
そして、上記圧力増幅機構によって増幅され、増幅圧力導入室19へ導かれた圧力と基準圧力室20との差圧によって第2フラッパー4が変位して磁気スイッチ14がオンする構成である。つまり、この第2フラッパー4は、圧力検出用のフラッパーであり、上記力増幅用の第1フラッパー2とは役割が異なる。
この第1参考例の圧力検出装置では、基準圧力室20の圧力を低圧検出室37と等しくしているので、変動対象側圧力の絶対圧の大小や、正圧、負圧によらずに、微小な差圧を精度よく検出できる。
もしも、上記基準圧力室20と低圧検出室37とが連通していなければ、高圧検出室36と低圧検出室37との差圧がなくても、低圧検出室37の圧力が基準圧力室20よりも高くなることによって、第2フラッパー4を変位させて磁気スイッチ14を動作させてしまうことが起こる。
反対に、低圧検出室37の圧力が負圧で、増幅圧力導入室19の圧力も負圧の場合、基準圧力室20の圧力が上記増幅圧力室19の圧力と比べて高い場合には、第1フラッパー2が低圧検出室37側へ変位して増幅圧力導入室19の圧力を上昇させたとしても、基準圧力室20の圧力の方が高すぎて、上記磁気スイッチ14を動作させることができないことも起こる。
これでは、微細な差圧を検出することはできないが、この第1参考例の構成ではそのようなことはない。
なお、この第1参考例においても、供給通路12の分岐路22及び絞り23の機能は、上記各実施形態と同様であり、高圧変動対象A側の流体が高圧検出室36内に流入することを防止するためのものである。従って、差圧を正確に検出する目的においては、必須の構成要素ではない。
図6に示す第2参考例は、図5に示す第1参考例の接続路24に絞り25を形成するとともに、供給路12に分岐路26を設けて、絞り27を介して基準圧力室20へ圧力流体を供給するようにした圧力検出装置であるが、その他の構成は、第1参考例と同じである。
この第2参考例において、第1参考例と同様の構成要素には、図5と同じ符号を用いるとともに、各構成要素についての説明は省略する。
但し、この第2参考例では、ノズル10の先端10aと第1フラッパー2との間隔xを小さくして、低圧検出室37の圧力変化がない初期状態においても、上記先端10aと第1フラッパー2との間に絞りが形成されるようにしている。
このように初期状態においても、ノズル10の先端10a側に絞りが形成されると増幅圧力導入室19には、上記先端10a側の絞りによって上昇した圧力が導かれる。初期状態において、増幅圧力導入室19の圧力が基準圧力室20よりも高いと、第2フラッパー4が作用してしまうので、それを防止するために、基準圧力室20に圧力流体を供給するとともに、接続路24に上記絞り25を設けている。
上記分岐路26を介して供給される圧力流体は、基準圧力室20から、接続路24及び通路15を介して排出されるが、接続路24に絞り25を設けることによって、その上流側である基準圧力室20内の圧力を絞り25で発生する差圧分だけ高く保つことができる。
そこで、上記絞り25を、上記ノズル10の先端10aとの間隔xで構成される絞りに相当する大きさにすれば、初期状態において基準圧力室20の圧力を、ノズル10の上流側である増幅圧力導入室19の圧力と等しくすることができる。従って、ノズル10の先端10aと第1フラッパー2との間隔xが非常に小さい場合でも、初期状態において第2フラッパー4が作動してしまうようなことがない。そのため、上記間隔xが小さい場合でも、微小な差圧を正確に検出することができる。
なお、上記絞り25によって上昇する基準圧力室20の圧力が、この発明のバイアス圧力に相当する。
上記第2参考例においては、第2フラッパー4を用いて差圧を検出しているが、第2フラッパー4を用いないで、隔壁3によって基準圧力室20を区画し、差圧センサを用いることもできる。第2フラッパー4を用いなければ、第1ノズル10の先端10aと第1フラッパー2との距離が近くて初期状態で絞りが形成されても、第2フラッパー4が基準圧力室20側へ変位してしまう問題はない。しかし、第2フラッパー4を用いない場合でも、検出開始ポイントにおける基準圧力室20の圧力と増幅圧力室19の圧力との差をほとんどゼロにできるため、そこに用いる差圧センサの測定レンジを小さいものにできるというメリットがある。一般的に、センサは測定レンジが小さいほど分解能が高いので、測定レンジの小さなセンサを用いることができ、さらに測定精度を上げることができる。
また、上記バイアス圧力によって基準圧力室20の圧力と増幅圧力導入室19の圧力とをほぼ等しくできれば、すなわち、両圧力室の差圧をほぼゼロにできれば、上記供給通路12の圧力が変動しても、それが圧力検出に影響を与えることもない。すなわち、上記供給通路12に接続された基準圧力室20や増幅圧力挿入室19の圧力は、流体供給源の圧力変動の影響を受けるが、各圧力室の圧力が供給源の影響を受けても、両者の差圧が、検出開始ポイントにおいてほぼゼロになっていれば、両室19,20の差圧検出には影響しない。そのため、より正確な圧力検出ができることになる。
なお、図6においても上記絞り25を模式的に示しているが、この絞り25は、上記バイアス圧力を決めるため、その開度を調整可能な構造にしている。
図7に示す第3参考例の圧力検出装置は、圧力増幅機構を2つの増幅ユニットで構成し、2段階の増幅を行なうものである。また、差圧検出手段として、上記第2フラッパー4、スイッチ部材13及び磁気スイッチ14に替えて差圧センサSを用いているが、それ以外は、上記第2参考例と同様である。
また、2段階の増幅機構は、図4に示す第4実施形態と同じである。
そこで、上記実施形態と同じ構成要素には、図4及び図6と同じ符号を用い、機能についての詳細な説明も省略する。
この第3参考例では、第1フラッパー2、ノズル10、この発明の比較圧力室に相当する低圧検出室37及び増幅圧力導入室19によって、第1の増幅ユニットを構成し、これにより、高圧検出室36と低圧検出室37の差圧を増幅して増幅圧力導入室19へ導いている。
さらに、フラッパー28、ノズル32、第2の比較圧力室29及び第2の増幅圧力導入室31によって、第2の増幅ユニットを構成し、これにより、上記増幅圧力導入室19の圧力を増幅して、第2の増幅圧力導入室31へ導いている。
そして、上記第1、第2の増幅ユニットでこの発明の圧力増幅機構を構成し、この圧力増幅機構で増幅された圧力である上記増幅圧力導入室31の圧力と基準圧力室20の圧力との差圧を差圧センサSで検出するようにしている。
このように、圧力増幅機構を複数の増幅ユニットで構成することにより、検出対象の微小な差圧の増幅率を大きくすることができ、さらに検出精度を高めることができる。
この第3参考例においても、ノズル10と第1フラッパー2との間隔、ノズル32とフラッパー28との間隔を小さくして、両ノズル10,32の先端側に絞りが形成される状態を検出開始ポイントにおける初期設定としている。
しかし、圧力流体の排出側に設けた絞り35、25によって、第2の比較圧力室29と、基準圧力室20とにバイアス圧力を作用させて、上記第4実施形態と同様に、ノズル先端に形成される絞りによる影響を排除するようにしている。
上記第2、第3参考例の圧力検出装置は、いずれも、高圧変動対象Aと低圧変動対象Bの圧力が正圧であっても負圧であっても、両者間の微小な差圧を検出することが可能な装置であるが、このような微小な差圧の検出によって、例えば、2室間の僅かな差圧の変化を検出することができる。
第1実施形態の断面図である。 第2実施形態の断面図である。 第3実施形態の断面図である。 第4実施形態の断面図である。 第1参考例の断面図である。 第2参考例の断面図である。 第3参考例の断面図である。 従来の圧力検出装置の断面図である。
符号の説明
2 第1フラッパー
4 第2フラッパー
10 ノズル
10a 先端
12 供給通路
13 スイッチ部材
14 磁気スイッチ
17 圧力検出室
18 比較圧力室
19 増幅圧力導入室
20 基準圧力室
21 (抵抗発生手段である)絞り
24 接続路
25 絞り
28 フラッパー
29 (第2の)比較圧力室
31 (第2の)増幅圧力導入室
32 ノズル
32a 先端
35 絞り
36 高圧検出室
37 低圧検出室
S 差圧センサ

Claims (3)

  1. 圧力変動対象に接続する圧力検出室と、上記圧力検出室に隣接し、フラッパーとノズルとを備えた圧力増幅機構とを備え、この圧力増幅機構には、上記ノズルに流体を供給する流体供給経路と、ノズルを通過した流体を排出する排出経路とを設け、上記圧力増幅機構で増幅された圧力を検出する圧力検出装置において、上記圧力増幅機構は、フラッパーと、このフラッパーに先端を近接させたノズルと、このノズルの下流側であって上記排出経路に接続した比較圧力室と、ノズルの上流側であって上記流体供給経路に接続した増幅圧力導入室とを一組にした増幅ユニットを、1または複数備えるとともに、上記排出経路に抵抗発生手段を設け、この抵抗発生手段によって、圧力の検出開始ポイントにおけるノズル先端とフラッパーとの間隔を初期の設定値に設定する構成にした圧力検出装置。
  2. 上記圧力増幅機構と区画された基準圧力室を備え、この基準圧力室と比較圧力室とを連通する連通路と、上記圧力増幅機構で増幅された圧力と上記基準圧力室の圧力との差圧を検出する差圧検出手段を備えた請求項1に記載の圧力検出装置。
  3. 上記基準圧力室に流体供給経路を接続するとともに、上記連通路に絞りを設け、この絞りによって、上記検出開始ポイントにおける上記基準圧力室の圧力とこの基準圧力室と隣接する増幅圧力導入室の圧力とをほぼ等しく保つためのバイアス圧力を基準圧力室に作用させる構成にした請求項2に記載の圧力検出装置。
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