JP2000081357A - 差圧検出装置 - Google Patents

差圧検出装置

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JP2000081357A
JP2000081357A JP10252862A JP25286298A JP2000081357A JP 2000081357 A JP2000081357 A JP 2000081357A JP 10252862 A JP10252862 A JP 10252862A JP 25286298 A JP25286298 A JP 25286298A JP 2000081357 A JP2000081357 A JP 2000081357A
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detecting device
magnetic
pressure
diaphragm
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Kazuhiko Kojima
和彦 小島
Masae Kuroyanagi
正恵 黒柳
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TAKASHIMA KEIKI KK
Macome Corp
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TAKASHIMA KEIKI KK
Macome Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で高精度の微差圧を検出する差圧
検出装置を提案することを課題とする。 【解決手段】 差圧検出装置は、第1の気室を形成する
第1のダイアフラム(A)3と、第2の気室を形成する
第2のダイアフラム(B)7と、第1および第2のダイ
アフラム3、7にそれぞれプリロードをかけた状態で、
第1および第2のダイアフラム3、7の凹部間に支持さ
れ、第1および第2の気室の圧力差に応じて長さ方向に
移動可能で発磁体10を有する連結棒9と、連結棒9の
移動による発磁体10の磁力の強さを検出する磁気セン
サ12とを備えたので、第1および第2のダイアフラム
に穴を明ける必要がないので、連結棒9と第1および第
2のダイアフラム間のシーリングが不要で、装置の小型
化、軽量化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、差圧検出装置に関
するもので、産業用空調機の空気圧検出における、絶対
圧力、基準差圧または微差圧の検出に適用することがで
きる。
【0002】
【従来の技術】従来、特開昭57−96232号公報記
載の差圧検出器が知られている。この差圧検出器の構造
は、感圧部としての板バネに大きな穴を明けて、そこに
圧力を伝達する連結棒が取り付けられていた。また、磁
気センサー部の調整は、連結棒に設けられた磁石ホルダ
を動かすことで行っていた。さらに、この連結棒は可動
する構造となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の差圧検
出装置では、感圧部に大きな穴が明いているため、リー
クを防ぐためその接合部を十分に密閉する必要があり、
構造が複雑になるという不都合があった。
【0004】また、連結棒には、ダイアフラムに印加さ
れた圧力に対応して変化する応力が加わるため、ここに
調整機構を設けると応力歪みによる誤差が発生しやすく
なるという不都合があった。
【0005】また、連結棒に可動する機構を設けると、
可動部の抵抗が材料の熱膨張係数、あるいは、潤滑剤の
粘度などの要因により変化し、圧力に対する連結棒の変
位の直線性が悪くなるという不都合があった。
【0006】また、他に微差圧を検出する装置は、感圧
部に鍋蓋状のダイアフラムを対向して接合した物を複数
個積層したベローズを用いた指針式の製品が広く知ら
れ、製品化されている。この場合、電源不要で圧力を監
視できるという利点があるが、遠隔監視できない、ある
いは制御信号としてフィードバックできない等の不都合
があった。
【0007】また、最近、シリコンダイアフラムにホイ
ートストンブリッジを介して歪みゲージを形成した製品
が開発されているが、圧力範囲が狭く、あるいは、耐圧
力が低いためクラックが生じるため、保護隔膜が必要で
あるが、保護隔膜を設けると検出精度が低下してしま
い、従来の指針式ゲージをそのままシリコンダイアフラ
ムに置き換えることは難しいという不都合があった。
【0008】そこで、本発明は、簡単な構造で高精度の
微差圧を検出する差圧検出装置を提案することを課題と
する。
【0009】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、構造を簡略化すると共に、検出精度の高い絶対圧
力、基準差圧または微差圧の検出を行うことができる差
圧検出装置を提案しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明の差圧検出装置は、第1の気室を形成し、中央
に凹部を有する第1の膜部材と、第2の気室を形成し、
中央に凹部を有する第2の膜部材と、上記第1および第
2の膜部材にそれぞれプリロードをかけた状態で、上記
第1および第2の膜部材の上記凹部間に支持され、上記
第1および第2の気室の圧力差に応じて長さ方向に移動
可能で発磁体を有する連結部材と、上記連結部材の移動
による上記発磁体の磁力の強さを検出する磁気検出手段
とを備えたものである。
【0011】この発明の差圧検出装置によれば、以下の
作用をする。第1および第2の膜部材に穴が明いていな
いので、連結部材と第1および第2の膜部材間のシーリ
ングが不要となる。
【0012】また、気室の加圧または解放が容易に交換
可能であるので、目的に応じて、一方の気室の加圧また
は解放を交換して、微差圧、相対圧、絶対圧などの圧力
計測を行うことができる。
【0013】また、磁気検出手段と発磁体の位置調整
は、発磁体を固定して、磁気検出手段の位置調整を行う
ようにしたことにより、振動、温度変化等による影響を
受けにくい高信頼性の圧力計を構成する。また、発磁体
の変位方向に対する磁気検出手段の位置を厳密に発磁体
の磁極境界に機械的に合わせることによって、磁極境界
近傍でのわずかな発磁体の変位に対しても磁気検出手段
の極めて高感度の検出特性を利用することができる。
【0014】また、第1および第2の膜部材に印加され
た圧力により、発磁体の取り付けられた連結部材に変位
が生じ、これを非接触で磁気検出手段により検出するの
で、差圧検出装置の耐圧力は、第1および第2の膜部材
の弾性限界で決定される。第1および第2の膜部材の弾
性限界を超える過大な圧力が印加されても、検出出力は
磁気検出手段と発磁体との相対位置で決定されるため、
「異常発生」を知らせることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態の差圧検出装置の構成および動作を詳
述する。
【0016】図1は、本実施の形態の差圧検出装置の内
部構造を示す図である。図1において、ハウジング
(A)1とダイアフラム(A)3とで形成される気室
(A)4には気管2を介して気体が流入可能であり、同
様に、ハウジング(B)5とダイアフラム(B)7とで
形成される気室(B)8には気管6を介して気体が流入
可能である。なお、ハウジング(A)1とダイアフラム
(A)3、およびハウジング(B)5とダイアフラム
(B)7とは、16で示すように、それぞれ端部がろう
付けされている。
【0017】また、ダイアフラム(A)3とダイアフラ
ム(B)7との間には連結棒9が、それぞれダイアフラ
ム(A)3とダイアフラム(B)7とに予め構造的にプ
リロードをかけた状態で、支持されている。また、連結
棒9中央の検出面側には検出対象(発磁体)10が設け
られている。なお、ハウジング(A)1とハウジング
(B)5とは、ネジ17、18、およびスペーサ15に
より対向するように固定され、ダイアフラム(A)3と
ダイアフラム(B)7とにプリロードがかかるように連
結棒9の長さが設定されている。
【0018】また、ハウジング(A)1とハウジング
(B)5とにそれぞれ固定された台座に、ネジ13、1
4により、ホルダー11の端部が固定されている。ホル
ダー11の筒状先端には磁気センサ12が連結棒9上の
検出対象(発磁体)10に対向するように配置されてい
る。そして、気室(A)4と気室(B)8との差圧によ
り、ダイアフラム(A)3とダイアフラム(B)7とが
微少に突出または後退し、これに伴い、連結棒9が左右
方向に変位する。このとき、磁気センサ12が連結棒9
上の検出対象(発磁体)10の変位を検出して、電線1
9を介して出力電圧として、出力する。
【0019】本実施の形態では、以下に説明するような
構造上の特徴を有する。まず、ダイアフラム(A)3と
ダイアフラム(B)7とに連結棒9を支持するための大
きな穴を明けると、それを密閉するための構造が複雑に
なるため、図2Aに示すように一方のダイアフラム
(A)3に連結棒9を支えるためのエンボス加工を2カ
所以上施し、図2Bに示すように他方のダイアフラム
(B)7にはほぼ中央にエンボス加工を1カ所に施す。
【0020】このとき、連結棒9は、上述したダイアフ
ラムの3カ所以上のエンボス加工に嵌合する形状と上述
したようにダイアフラムに印加されたプリロードによっ
て充分な強度で支えられている。また、片側のエンボス
加工が2カ所以上であるので、連結棒9が容易に回転す
ることがなくなる。
【0021】このように、ダイアフラムに設けたエンボ
ス加工によって連結棒9を支持しているので、ダイアフ
ラムの穴が不要となり、密閉する部分は、ダイアフラム
(A)3とハウジング(A)1との間、およびダイアフ
ラム(B)7とハウジング(B)5との間に限定される
ので、構成が簡単になる。
【0022】次に、変位する連結棒9に、磁気センサ1
2と連結棒9上の検出対象(発磁体)10との調整機構
を設けると、変位検出誤差が発生しやすくなるので、連
結棒9の検出面側のほぼ中央に検出対象(発磁体)10
を取り付けるための切り欠きを設け、ここに検出対象
(発磁体)10を固定して設ける。
【0023】そこで、図4Aに上面を示すように、ネジ
13、14によりハウジング(A)1とハウジング
(B)5の台座に固定されているホルダー11を矢印方
向(変位方向)に移動することにより、図4Bに示すよ
うにホルダー11に取り付けられた磁気センサ12と連
結棒9上の検出対象(発磁体)10との矢印方向(変位
方向)の位置調整を行う。ここで、ホルダー11をネジ
13、14で固定する台座は、機械的強度が高いハウジ
ング(A)1とハウジング(B)5にそれぞれ固定され
ているので、ダイアフラム(A)3とダイアフラム
(B)7とに加えられる圧力の影響を無視することがで
きる。
【0024】また、連結棒9の長さを可変できる機構を
設けると、圧力に対する変位の特性における直線性が悪
くなるため、連結棒9の長さを固定にしている。ここ
で、連結棒9の長さを固定にしても厳密には、使用環境
の温度変化などにより、連結棒9はわずかに伸張または
収縮する。この熱膨張による影響を少なくするために、
ダイアフラム(A)3とダイアフラム(B)7、連結棒
9、ハウジング(A)1とハウジング(B)5の膨張係
数を合わせるようにしている。
【0025】さらに、従来のシリコンダイアフラムの場
合には、圧力により変化する歪みを直接検出しているた
め、対応圧力範囲が狭く、耐圧力が低くなるが、本実施
の形態では、圧力を間接的に磁石の変位として検出する
非接触の検出方式であるため、弾性部材であるダイアフ
ラムの弾性限界以下であれば使用可能な広い測定レンジ
を実現することができる。
【0026】また、図3に示すように、ダイアフラムの
面上に、中心から端部へ向けて凹凸が広がる形状に、風
車の羽根のような波形の凹凸を形成することにより、ダ
イアフラムの圧力による伸張または収縮の動作が大きく
なり、これにより、対応圧力範囲を広く、かつ耐圧力を
高くすることができる。
【0027】また、さらに、予期せぬ過大圧力が印加さ
れた場合、従来のシリコンダイアフラムではクラック等
が生じるため検出出力が得られなくなることがあるが、
本実施の形態では、過大圧力によるダイアフラムの永久
変形や破壊が生じたとしても、磁気センサ12と検出対
象(発磁体)10との相対位置で検出可能であるので、
磁気センサ12が過大圧力で破壊したことを警戒信号と
して出力することができる。
【0028】例えば、図5において、横軸の変位に対す
る縦軸のセンサ出力の範囲が、−2〜+2[V]のとき
センサ特性が直線性を有するので通常使用範囲として用
いる。そして、−4〜−2[V]および+2〜+4
[V]のときダイアフラムの弾性限界となり形状が固定
して永久変形が生じたときにはこれを知らせる警戒信号
を出力し、−4[V]以下および+4[V]以上のとき
ダイアフラムの破壊が生じたときこれを知らせる他の警
戒信号を出力する。
【0029】また、図6に示すように、連結棒9の検出
対象(発磁体)10の取り付け用の切り欠き部に温度補
償板21を設け、この上に検出対象(発磁体)10を取
り付けることにより、連結棒9の環境変化による検出精
度の低下を防ぐようにしても良い。このとき、検出対象
(発磁体)10の起磁力が有する負の温度特性に対して
樹脂などの膨張係数の大きな材質によって高温時に検出
対象(発磁体)10と磁気センサとの間隔が小さくなる
ように配置し、起磁力の温度変化を補うことができる。
この場合、温度補償板21は、合成樹脂で構成し、連結
棒9は真鍮あるいは非磁性のステンレスを用いると良
い。
【0030】また、図7に示すように、ダイアフラム
(A)3とダイアフラム(B)7との間にオイル等の液
体31を封入することにより、電源装置や外部設備によ
る微少振動の影響を防いで精度の高い差圧検出を行うこ
とができる。このとき、具体的には、インパルス状の外
乱ノイズの影響や、機械の振動による影響を液体が吸収
することにより、検出精度を向上させることができる。
この場合、Oリング32、33、34を用いて、ハウジ
ング(A)1とハウジング(B)5と台座との間、台座
とホルダー11との間、ハウジング(A)1とハウジン
グ(B)5とスペーサ15との間の少なくとも3カ所を
シーリングするようにすればよい。
【0031】本実施の形態によれば、ダイアフラムに穴
が明いていないので、連結棒とダイアフラム間のシーリ
ングが不要となり、装置の小型化、軽量化を図ることが
できる。
【0032】また、本実施の形態によれば、気室の加圧
または解放が容易に交換可能であるので、目的に応じ
て、一方の気室の加圧または解放を交換して、微差圧、
相対圧、絶対圧などの圧力計測を行うことができる。
【0033】具体例として、一方の気室を他方の気室の
圧力変化によって生じる容積変化を測定精度より充分に
小さくできる程度以上の容積として、この一方の気室に
1気圧乾燥空気を封入することにより、絶対圧力計を構
成することができる。また、一方の気室を他方の気室の
圧力変化によって生じる容積変化を測定精度より充分に
小さくできる程度以上の容積として、この一方の気室に
0.5気圧乃至2気圧の一定圧力で封じきる構造によ
り、気体の基準圧力に対する差圧の高感度な検出を行う
差圧計を構成することができる。
【0034】また、本実施の形態によれば、磁気センサ
と検出対象(発磁体)の位置調整機構は、磁気センサを
保持するホルダー11と気室をつなぐハウジングに連な
る剛性の高い台座部分との位置調整を行うようにしたこ
とにより、振動、温度変化等による影響を受けにくい高
信頼性の圧力計を構成することができる。また、検出対
象(発磁体)の変位方向に対する磁気センサの位置を厳
密に検出対象(発磁体)の磁極境界に機械的に合わせる
ことによって、磁極境界近傍でのわずかな検出対象(発
磁体)の変位に対しても磁気センサの極めて高感度の検
出特性を利用することができ、正負圧差の高感度な検出
を行うことができる。
【0035】また、本実施の形態によれば、ダイアフラ
ムに印加された圧力により、検出対象(発磁体)の取り
付けられた連結棒に変位が生じ、これを非接触で磁気セ
ンサにより検出するため、差圧検出装置の耐圧力は、ダ
イアフラムを形成するバネ材料の弾性限界で決定され
る。ここで、例えば、バネ材料の弾性限界を超える過大
な圧力が印加されてダイアフラムに永久変形が生じて
も、検出出力は磁気センサと検出対象(発磁体)との相
対位置で決定されるため、永久変形したことを「異常発
生」として外部に知らせることができる。
【0036】本実施の形態の差圧検出装置は、第1の気
室を形成し、中央に凹部を有する第1の膜部材と、第2
の気室を形成し、中央に凹部を有する第2の膜部材と、
上記第1および第2の膜部材にそれぞれプリロードをか
けた状態で、上記第1および第2の膜部材の上記凹部間
に支持され、上記第1および第2の気室の圧力差に応じ
て長さ方向に移動可能で発磁体を有する連結部材と、上
記連結部材の移動による上記発磁体の磁力の強さを検出
する磁気検出手段とを備えたので、第1および第2の膜
部材に穴を明ける必要がないので、連結部材と第1およ
び第2の膜部材間のシーリングが不要となり、装置の小
型化、軽量化を図ることができる。
【0037】また、本実施の形態の差圧検出装置は、上
述において、上記第1または第2の気室の一方を解放に
するので、目的に応じて、一方の気室の加圧または解放
を交換して、微差圧、相対圧、絶対圧などの圧力計測を
行うことができる。
【0038】また、本実施の形態の差圧検出装置は、上
述において、上記第1または第2の気室の一方を基準圧
で封じきるので、一方の気室に対して他方の気室の圧力
変化によって生じる容積変化を測定精度より充分に小さ
くできる程度以上の容積として、この一方の気室に1気
圧乾燥空気を封入することにより、絶対圧力計を構成す
ることができる。
【0039】また、本実施の形態の差圧検出装置は、上
述において、上記第1および第2の気室にそれぞれ圧力
を加えるので、一方の気室に対して他方の気室の圧力変
化によって生じる容積変化を測定精度より充分に小さく
できる程度以上の容積として、この一方の気室に0.5
気圧乃至2気圧の一定圧力で封じきる構造により、気体
の基準圧力に対する差圧の高感度な検出を行う差圧計を
構成することができる。
【0040】また、本実施の形態の差圧検出装置は、上
述において、上記連結部材の変位方向に上記磁気検出手
段の位置決めが可能な調整手段を設けたので、連結部材
を固定して磁気検出手段の位置調整を行うようにしたこ
とにより、振動、温度変化等による影響を受けにくい高
信頼性の圧力計を構成することができ、検出対象(発磁
体)の変位方向に対する磁気検出手段の位置を厳密に検
出対象(発磁体)の磁極境界に機械的に合わせることに
よって、磁極境界近傍でのわずかな検出対象(発磁体)
の変位に対しても磁気検出手段の極めて高感度の検出特
性を利用することができ、正負圧差の高感度な検出を行
うことができる。
【0041】また、本実施の形態の差圧検出装置は、上
述において、上記第1または第2の膜部材の弾性限界以
上の圧力が印加されたとき、上記磁気検出手段の出力が
所定値以上となる異常検出手段を備えたので、第1また
は第2の膜部材のバネ材料の弾性限界を超える過大な圧
力が印加されて永久変形が生じても、検出出力は磁気検
出手段と検出対象(発磁体)との相対位置で決定される
ため、永久変形したことを「異常発生」として外部に知
らせることができる。
【0042】また、本実施の形態の差圧検出装置は、上
述において、上記連結部材と上記発磁体との間に温度補
償手段を設けたので、検出対象(発磁体)の起磁力が有
する負の温度特性に対して樹脂などの膨張係数の大きな
材質によって高温時に検出対象(発磁体)と磁気検出手
段との間隔が小さくなるように配置し、起磁力の温度変
化を補うことができる。
【0043】また、本実施の形態の差圧検出装置は、上
述において、上記第1および第2の膜部材間に液体を封
入するので、電源装置や外部設備による振動による、外
乱ノイズの影響や、機械の振動による影響を液体が吸収
することにより、検出精度を向上させることができる。
【0044】
【発明の効果】本発明の差圧検出装置は、第1の気室を
形成し、中央に凹部を有する第1の膜部材と、第2の気
室を形成し、中央に凹部を有する第2の膜部材と、上記
第1および第2の膜部材にそれぞれプリロードをかけた
状態で、上記第1および第2の膜部材の上記凹部間に支
持され、上記第1および第2の気室の圧力差に応じて長
さ方向に移動可能で発磁体を有する連結部材と、上記連
結部材の移動による上記発磁体の磁力の強さを検出する
磁気検出手段とを備えたので、第1および第2の膜部材
に穴を明ける必要がないので、連結部材と第1および第
2の膜部材間のシーリングが不要となり、装置の小型
化、軽量化を図ることができるという効果を奏する。
【0045】また、本発明の差圧検出装置は、上述にお
いて、上記第1または第2の気室の一方を解放にするの
で、目的に応じて、一方の気室の加圧または解放を交換
して、微差圧、相対圧、絶対圧などの圧力計測を行うこ
とができるという効果を奏する。
【0046】また、本発明の差圧検出装置は、上述にお
いて、上記第1または第2の気室の一方を基準圧で封じ
きるので、一方の気室に対して他方の気室の圧力変化に
よって生じる容積変化を測定精度より充分に小さくでき
る程度以上の容積として、この一方の気室に1気圧乾燥
空気を封入することにより、絶対圧力計を構成すること
ができるという効果を奏する。
【0047】また、本発明の差圧検出装置は、上述にお
いて、上記第1および第2の気室にそれぞれ圧力を加え
るので、一方の気室に対して他方の気室の圧力変化によ
って生じる容積変化を測定精度より充分に小さくできる
程度以上の容積として、この一方の気室に0.5気圧乃
至2気圧の一定圧力で封じきる構造により、気体の基準
圧力に対する差圧の高感度な検出を行う差圧計を構成す
ることができるという効果を奏する。
【0048】また、本発明の差圧検出装置は、上述にお
いて、上記連結部材の変位方向に上記磁気検出手段の位
置決めが可能な調整手段を設けたので、連結部材を固定
して磁気検出手段の位置調整を行うようにしたことによ
り、振動、温度変化等による影響を受けにくい高信頼性
の圧力計を構成することができ、検出対象(発磁体)の
変位方向に対する磁気検出手段の位置を厳密に検出対象
(発磁体)の磁極境界に機械的に合わせることによっ
て、磁極境界近傍でのわずかな検出対象(発磁体)の変
位に対しても磁気検出手段の極めて高感度の検出特性を
利用することができ、正負圧差の高感度な検出を行うこ
とができるという効果を奏する。
【0049】また、本発明の差圧検出装置は、上述にお
いて、上記第1または第2の膜部材の弾性限界以上の圧
力が印加されたとき、上記磁気検出手段の出力が所定値
以上となる異常検出手段を備えたので、第1または第2
の膜部材のバネ材料の弾性限界を超える過大な圧力が印
加されて永久変形が生じても、検出出力は磁気検出手段
と検出対象(発磁体)との相対位置で決定されるため、
永久変形したことを「異常発生」として外部に知らせる
ことができるという効果を奏する。
【0050】また、本発明の差圧検出装置は、上述にお
いて、上記連結部材と上記発磁体との間に温度補償手段
を設けたので、検出対象(発磁体)の起磁力が有する負
の温度特性に対して樹脂などの膨張係数の大きな材質に
よって高温時に検出対象(発磁体)と磁気検出手段との
間隔が小さくなるように配置し、起磁力の温度変化を補
うことができるという効果を奏する。
【0051】また、本発明の差圧検出装置は、上述にお
いて、上記第1および第2の膜部材間に液体を封入する
ので、電源装置や外部設備による振動による、外乱ノイ
ズの影響や、機械の振動による影響を液体が吸収するこ
とにより、検出精度を向上させることができるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の差圧検出装置の内部構造
を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態のダイアフラムの構成を示
す図であり、図2Aは2つのエンボス加工、図2Bは1
つのエンボス加工を示す。
【図3】本発明の実施の形態の他のダイアフラムを示す
図であり、図3Aは2つのエンボス加工、図3Bは1つ
のエンボス加工を示す。
【図4】本発明の実施の形態の検出位置の調整機構を示
す図であり、図4Aは上面、図4Bは内部の正面であ
る。
【図5】本発明の実施の形態の検出の特性を示す図であ
る。
【図6】本発明の実施の形態の温度補償手段を示す図で
あり、図6Aは上面、図6Bは内部の正面である。
【図7】本発明の実施の形態の他の差圧検出装置の構造
を示す図である。
【符号の説明】
1……ハウジングA、2……気管、3……ダイアフラム
A、4……気室A、5……ハウジングB、6……気管、
7……ダイアフラムB、8……気室B、9……連結棒、
10……検出対象(発磁体)、11……ホルダー、12
……磁気センサ、13……ネジ、14……ネジ、15…
…スペーサ、16……ろう付け部、17……ネジ、18
……ネジ、19……電線、21……温度補償板、31…
…液体、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒柳 正恵 長野県上伊那郡箕輪町大字中箕輪字大道上 10800の11 株式会社マコメ研究所内 Fターム(参考) 2F055 AA40 BB01 BB05 CC02 EE01 EE04 EE27 FF02 FF11 FF18 FF31 FF36

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の気室を形成し、中央に凹部を有す
    る第1の膜部材と、 第2の気室を形成し、中央に凹部
    を有する第2の膜部材と、上記第1および第2の膜部材
    にそれぞれプリロードをかけた状態で、上記第1および
    第2の膜部材の上記凹部間に支持され、上記第1および
    第2の気室の圧力差に応じて長さ方向に移動可能で発磁
    体を有する連結部材と、上記連結部材の移動による上記
    発磁体の磁力の強さを検出する磁気検出手段と、を備え
    たことを特徴とする差圧検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の差圧検出装置において、
    上記第1または第2の気室の一方を解放にすることを特
    徴とする差圧検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の差圧検出装置において、
    上記第1または第2の気室の一方を基準圧で封じきるこ
    とを特徴とする差圧検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の差圧検出装置において、
    上記第1および第2の気室にそれぞれ圧力を加えること
    を特徴とする差圧検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の差圧検出装置において、
    上記連結部材の変位方向に上記磁気検出手段の位置決め
    が可能な調整手段を設けたことを特徴とする差圧検出装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の差圧検出装置において、
    上記第1または第2の膜部材の弾性限界以上の圧力が印
    加されたとき、上記磁気検出手段の出力が所定値以上と
    なる異常検出手段を備えたことを特徴とする差圧検出装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の差圧検出装置において、
    上記連結部材と上記発磁体との間に温度補償手段を設け
    たことを特徴とする差圧検出装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の差圧検出装置において、
    上記第1および第2の膜部材間に液体を封入することを
    特徴とする差圧検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008076155A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Denso Corp 圧力センサ
JP2009300229A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Nippon Pneumatics Fluidics System Co Ltd 圧力検出装置
JP2012112983A (ja) * 2012-03-23 2012-06-14 Nippon Pneumatics Fluidics System Co Ltd 差圧検出装置

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