以下、図面を参照して、この発明の一実施形態について説明する。
図1は、この発明の第1の実施形態に係わる移動通信システムの構内基地局装置の構成を示すものである。
上記構内基地局装置は、アンテナ101と、共用器102と、制御部100aと、無線フレーム構成部110と、変調部111と、拡散部112と、送信RF部113と、受信RF部120と、逆拡散部1211〜121mと、レベル測定部1221〜122mと、レベル比較部123と、選択部124と、復調部125とを備えている。
制御部100aは、当該構内基地局装置の各部を統括して制御するものであって、無線フレームのビット数、拡散符号、拡散率および増幅率を演算し、これらの情報を必要とする各部にそれぞれ供給することで、上記ビット数、拡散符号、拡散率および増幅率をそれぞれ制御する。
なお、上記拡散符号としては、送信用に2種類の拡散符号を指定し、受信用に1種類の拡散符号を指定する。また拡散率は、送信する伝送情報量に応じて適している拡散率を選択する。
無線フレーム構成部110は、制御部100aによって指定されたビット数の無線フレームに、送信情報を挿入して無線フレームを生成する。変調部111は、無線フレーム構成部110で生成された無線フレームを1次変調し、この変調結果を拡散部112に出力する。
拡散部112は、2次変調の役割を担うもので、第1拡散部112aと第2拡散部112bを備える。まず、第1拡散部112aが変調部111の変調結果を、制御部100aより指定される一方の拡散符号を用いて、同様に、制御部100aより指定される拡散率で拡散変調する。
第1拡散部112aは、公衆移動通信システムで用いられるW−CDMA通信方式で規定されているチャネライゼーション拡散およびスクランブル拡散処理に相当する処理を実施するもので、制御部100aより指定される拡散率は、上記公衆移動通信システムで用いられる拡散率と同様であり、予め定められた複数の値のいずれかで、例えば、拡散率64,128,256といった値である。なお、拡散率とは、無線フレームの1ビット(情報ビットレート)に対する拡散符号のチップ数(拡散チップレート)の比である。
そして第1拡散部112aにて拡散変調された信号は、第2拡散部112bにより、制御部100aより指定される他方の拡散符号を用いて、同様に、制御部100aより指定される拡散率で拡散変調する。この変調結果は、送信RF部113に出力される。
ここで制御部100aより第2拡散部112bに指定される拡散率は、周波数帯域幅が拡大し過ぎないように考慮したものであり、予め定められた複数の値のいずれかで、上記公衆移動通信システムで用いられる拡散率よりも小さい、例えば、拡散率2,4といった値である。拡散率が2の場合、2種類の拡散符号が用いられ、拡散率が4の場合、4種類の拡散符号が用いられる。
送信RF部113は、第2拡散部112bの変調結果を、制御部100aより指定された公衆移動通信システムで用いられる帯域の無線周波数にアップコンバートし、制御部100aより指定された増幅率で増幅する。このようにして生成された無線信号は、共用器102を通じてアンテナ101より後述する移動局装置に向けて送信される。
一方、上記移動局装置から送信される無線信号は、アンテナ101にて受信され、共用器102を通じて受信RF部120に入力される。受信RF部120では、制御部100aより指定されたキャリア周波数帯域の無線信号が中間周波数にダウンコンバートされ、そして増幅された後、逆拡散部1211〜121mにそれぞれ入力される。
逆拡散部1211〜121mは、公衆移動通信システムで用いられるW−CDMA通信方式で規定されているチャネライゼーション逆拡散およびスクランブル逆拡散処理に相当する処理を実施するもので、制御部100aより指定される拡散符号を用いて、受信RF部120から出力される受信信号を逆拡散処理する。
また逆拡散部1211〜121mは、それぞれ後述する移動局装置で用いられる拡散率に対応するものである。すなわち、mは、後述する移動局装置で用いられる拡散率の種類の数に一致するものであり、例えば拡散率が3通りであれば、mは3である。この逆拡散処理によって得られた信号は、選択部124と、対応するレベル測定部1221〜122mに入力される。
レベル測定部1221〜122mは、それぞれ対応する逆拡散部1211〜121mから入力される信号のレベルを測定し、測定結果をレベル比較部123に出力する。レベル比較部123は、レベル測定部1221〜122mから入力される測定結果を比較して、信号レベルの最も大きな信号を検出し、それを識別する情報を選択部124に通知する。
選択部124は、逆拡散部1211〜121mから入力される信号のうち、レベル比較部123からの識別情報で指定される信号を選択し、これを復調部125に出力する。復調部125は、後述する移動局装置での1次変調に対応するデータ復調を行って受信情報を取得し、後段のデータ処理部(図示しない)に出力する。
次に、図2を参照して、この発明の第1の実施形態に係わる移動通信システムの移動局装置の構成について説明する。
上記移動局装置は、アンテナ201と、共用器202と、制御部200aと、無線フレーム構成部210と、変調部211と、拡散部212と、送信RF部213と、受信RF部220と、逆拡散部230と、復調部221とを備えている。
制御部200aは、当該移動局装置の各部を統括して制御するものであって、図示しないキー操作部を通じてユーザから設定されるモード設定に応じて、無線フレームのビット数、拡散符号、拡散率および増幅率を演算し、これらの情報を必要とする各部にそれぞれ供給することで、上記ビット数、拡散符号、拡散率および増幅率をそれぞれ制御する。
なお、上記拡散符号としては、送信用に1種類の拡散符号を指定し、受信用に2種類の拡散符号を指定する。また拡散率は、送信する伝送情報量に応じて適している拡散率を選択する。
無線フレーム構成部210は、制御部200aによって指定されたビット数の無線フレームに、送信情報を挿入して無線フレームを生成する。変調部211は、無線フレーム構成部210で生成された無線フレームを1次変調し、この変調結果を拡散部212に出力する。
拡散部212は、2次変調の役割を担うもので、公衆移動通信システムで用いられるW−CDMA通信方式で規定されているチャネライゼーション拡散およびスクランブル拡散処理に相当する処理を実施するものである。
拡散部212は、変調部211の変調結果を、制御部200aより指定される一方の拡散符号を用いて、同様に、制御部200aより指定される拡散率で拡散変調する。ここで、制御部200aより指定される拡散符号は、モード設定に応じて、構内基地局装置宛てのものか、あるいは公衆基地局装置宛てのものかが使い分けられる。
また制御部200aより指定される拡散率は、上記公衆移動通信システムで用いられる拡散率と同様であり、予め定められた複数の値のいずれかで、例えば、拡散率64,128,256といった値である。
送信RF部213は、拡散部212の変調結果を、制御部200aより指定された公衆移動通信システムで用いられる帯域の無線周波数にアップコンバートし、制御部200aより指定された増幅率で増幅する。このようにして生成された無線信号は、共用器202を通じてアンテナ201より前述した構内基地局装置や、公衆移動通信システムで用いられる公衆基地局装置に向けて送信される。
一方、前述した構内基地局装置や、上記公衆基地局装置から送信される無線信号は、アンテナ201にて受信され、共用器202を通じて受信RF部120に入力される。受信RF部120では、制御部200aより指定されたキャリア周波数帯域の無線信号が中間周波数にダウンコンバートされ、そして増幅された後、逆拡散部230に入力される。
逆拡散部230は、前述した構内基地局装置から送信される無線信号と、上記公衆基地局装置から送信される無線信号とのうち、いずれかを制御部200aより指定されたモード設定に応じて選択的に逆拡散するもので、例えば図3に示すように構成される。
逆拡散部230は、切換部2300と、第1逆拡散部2311〜231nと、第1レベル測定部2321〜232nと、第1レベル比較部233と、第1選択部234と、第2逆拡散部2351〜235oと、第2レベル測定部2361〜236oと、第2レベル比較部237と、第2選択部238とを備える。
切換部2300は、受信RF部220から出力される受信信号が入力され、制御部200aから構内モードが指定される場合には、上記受信信号を第1逆拡散部2311〜231nに出力し、一方、制御部200aから公衆モードが指定される場合には、上記受信信号を後段の第2逆拡散部2351〜235oに出力する。
すなわち、公衆モードが指定される場合には、第1逆拡散部2311〜231n、第1レベル測定部2321〜232n、第1レベル比較部233および第1選択部234がバイパスされることになる。
第1逆拡散部2311〜231nは、前述した構内基地局装置の第2拡散部112bに対応する逆拡散処理を実施するもので、制御部200aより指定される拡散符号を用いて、切換部2300から出力される受信信号を逆拡散処理する。
また第1逆拡散部2311〜231nは、それぞれ上記第2拡散部112bで用いられる拡散率に対応するものである。すなわち、nは、上記第2拡散部112bで用いられる拡散率の種類の数に一致するものであり、例えば拡散率が3通りであれば、nは3である。この逆拡散処理によって得られた信号は、第1選択部234と、対応する第1レベル測定部2321〜232nに入力される。
第1レベル測定部2321〜232nは、それぞれ対応する第1逆拡散部2311〜231nから入力される信号のレベルを測定し、測定結果を第1レベル比較部233に出力する。
第1レベル比較部233は、第1レベル測定部2321〜232nから入力される測定結果を比較して、信号レベルの最も大きな信号を検出し、それを識別する情報を第1選択部234に通知する。
第1選択部234は、第1逆拡散部2311〜231nから入力される信号のうち、レベル比較部233からの識別情報で指定される信号を選択し、この選択した信号を第2逆拡散部2351〜235oに出力する。
第2逆拡散部2351〜235oは、前述した構内基地局装置の第1拡散部112aに対応するものであって、公衆移動通信システムで用いられるW−CDMA通信方式で規定されているチャネライゼーション逆拡散およびスクランブル逆拡散処理に相当する処理を実施するもので、制御部200aより指定される拡散符号を用いて、第1選択部234もしくは切換部2300から出力される信号を、ぞれぞれ逆拡散処理する。
また第2逆拡散部2351〜235oは、それぞれ上記第1拡散部112aで用いられる拡散率に対応するものである。すなわち、oは、上記第1拡散部112aで用いられる拡散率の種類の数に一致するものであり、例えば拡散率が3通りであれば、oは3である。この逆拡散処理によって得られた信号は、第2選択部238と、対応する第2レベル測定部2361〜236oに入力される。
第2レベル測定部2361〜236oは、それぞれ対応する第2逆拡散部2351〜235oから入力される信号のレベルを測定し、測定結果を第2レベル比較部237に出力する。
第2レベル比較部237は、第2レベル測定部2361〜236oから入力される測定結果を比較して、信号レベルの最も大きな信号を検出し、それを識別する情報を第2選択部238に通知する。
第2選択部238は、第1逆拡散部2311〜231nから入力される信号のうち、レベル比較部233からの識別情報で指定される信号を選択し、この選択した信号を後段の復調部221に出力する。
復調部221は、前述した構内基地局装置や、上記公衆基地局装置の1次変調に対応するデータ復調を行って受信情報を取得し、後段のデータ処理部(図示しない)に出力する。
以上のように、上記構成の移動通信システムでは、移動局装置は、公衆基地局装置と通信する場合に、ユーザにより予め公衆モードを用いるモード設定がなされ、切換部2300を切り替え制御し、第2逆拡散部2351〜235o、第2レベル測定部2361〜236o、第2レベル比較部237および第2選択部238を用い、公衆基地局装置からの無線信号に対応する逆拡散処理として、公衆移動通信システムで用いられるW−CDMA通信方式で規定されているチャネライゼーション逆拡散およびスクランブル逆拡散処理を実施して受信を行う。
また送信については、移動局装置は、拡散部212にて公衆基地局装置宛ての拡散符号を用い、公衆移動通信システムで用いられるW−CDMA通信方式で規定されているチャネライゼーション拡散およびスクランブル拡散処理を実施し、送信対象を公衆基地局装置とした無線信号を生成する。
すなわち、移動局装置は、公衆モードの設定に応じて、切換部2300の切換設定がなされて、公衆基地局装置との通信に必要な回路を選択され、公衆基地局装置宛ての拡散符号を用いて無線信号の送受信がなされる。これにより、移動局装置は、従来と同様に、公衆基地局装置を通じた公衆無線通信を行うことができる。
一方、移動局装置と構内基地局装置とが通信する場合に、構内基地局装置は、第1拡散部112aにより、公衆移動通信システムで用いられるW−CDMA通信方式で規定されているチャネライゼーション拡散およびスクランブル拡散処理を実施するとともに、これに加えて第2拡散部112bにより、さらに拡散処理を施して無線送信を行うようにしている。
これに対して移動局装置は、ユーザにより予め構内モードを用いるモード設定がなされ、切換部2300を切り替え制御し、第1逆拡散部2311〜231n、第1レベル測定部2321〜232n、第1レベル比較部233および第1選択部234を用いて、構内基地局装置の第2拡散部112bに対応する逆拡散処理を実施し、その後、第2逆拡散部2351〜235o、第2レベル測定部2361〜236o、第2レベル比較部237および第2選択部238を用いて、構内基地局装置の第1拡散部112aに対応する逆拡散処理を実施することで受信を行う。
また送信については、移動局装置は、拡散部212にて構内基地局装置宛ての拡散符号を用い、公衆移動通信システムで用いられるW−CDMA通信方式で規定されているチャネライゼーション拡散およびスクランブル拡散処理を実施し、送信対象を構内基地局装置とした無線信号を生成する。
これに対して、構内基地局装置は、逆拡散部1211〜121m、レベル測定部1221〜122m、レベル比較部123および選択部124を用いて、移動局装置の拡散部212に対応する逆拡散処理を実施する。
すなわち、移動局装置から構内基地局装置へは、公衆基地局装置との通信と同様に1つの拡散処理による通信を行い、一方、構内基地局装置から移動局装置へは、上記拡散処理に加えてもう一つの拡散処理を実施して通信を行うようにしている。これにより、移動局装置は、公衆基地局装置が用いるキャリア周波数帯域を通じて、構内無線通信を行うことができる。
図4に、構内基地局装置から送信されるキャリア信号スペクトルのイメージ(図4(a))と、移動局装置の逆拡散処理により得られるキャリア信号スペクトルのイメージ図(図4(b))を示す。この図では、公衆無線通信で帯域幅Wの4波を使用し、構内無線通信ではさらに4倍に拡散処理する場合を例に挙げて示している。
図4(a)では、公衆無線通信によるキャリア信号A〜Dの4波のうち、キャリア信号Bが使用されており、上記構内基地局装置によりキャリア信号Eが使用されている状況を示している。キャリア信号Bに対して、キャリア信号Eは4倍に拡散されているので、電力密度は6dB低くなっている。
このため、移動局装置において帯域幅Wで受信レベル検出した場合、キャリア信号Bが支配的であり、このキャリア信号Bが選択されてW−CDMA逆拡散処理、復調処理されることになる。
これに対して、移動局装置において第1逆拡散部2311〜231nが逆拡散処理を実施した場合、図4(b)に示すようにキャリア信号Bは拡散されて電力密度が低下し、一方、キャリア信号Eは4つある拡散符号の1つにおいて電力密度が上昇する。このとき、キャリア信号Eに対してキャリア信号Bの電力密度は6dB低くなり、キャリア信号Eが支配的となる。したがって、帯域幅Wで受信レベル検出することで、キャリア信号Eが選択され、これに第2逆拡散部2351〜235oによる逆拡散処理が実施され、構内基地局装置からの受信がなされる。
ここで、キャリア信号Eが存在していない場合には、移動局装置において第1逆拡散部2311〜231nによる逆拡散処理を実施しても、図4(c)に示すように、支配的なキャリア信号が検出されることはない。
移動局装置から構内基地局装置への上り通信においては、上述したように、構内通信でもW−CDMA通信方式で規定されているキャリア信号が用いられる。公衆通信においては、図4(d)に示すように下りキャリア信号Bと対になっている上りキャリア信号bが選択されるが、構内通信においては、残りのa,c,dの中からどれか1つを選択するようにする。このために、移動局装置は、上りキャリア信号a,b,c,dと下りキャリア信号A,B,C,Dとを対応づけたテーブルを記憶しておき、これに基づいて上りキャリアを選択する。
例えば、移動局装置で第1逆拡散部2311〜231nによる逆拡散処理した結果、キャリア信号Cで電力密度が上昇したとすると、これと対応する帯域として上記テーブルより上りキャリア信号cが当てはまり、上りキャリア信号としてcを選択する。ここで、公衆無線通信の上りキャリア信号bと同じ帯域を選択しないように、構内基地局装置では、少なくともキャリア信号Bを使用することだけは避けなければならないが、残り3つの拡散符号から選択して使用することで何ら問題はない。
なお、図2に示した移動局装置では、複数の逆拡散手段や複数のレベル測定手段を備える構成として示しているが、逆拡散手段およびレベル測定手段をそれぞれ1つとして、この各1つの逆拡散手段およびレベル測定手段を時分割で用いることで、実現することも可能である。
また図2に示した移動局装置では、構内モードと公衆モードを切り替えて動作する構成を示したが、受信系を冗長な構成にして、構内モードと公衆モードを同時に待ち受ける構成としてもよい。
次に、この発明の第2の実施形態について説明する。
図5は、この発明の第2の実施形態に係わる移動通信システムの構内基地局装置の構成を示すものである。
上記構内基地局装置は、アンテナ101と、共用器102と、制御部100bと、無線フレーム構成部110と、変調部111と、拡散部112と、送信RF部113と、受信RF部120と、逆拡散部130と、復調部125とを備えている。
制御部100bは、当該構内基地局装置の各部を統括して制御するものであって、無線フレームのビット数、拡散符号、拡散率および増幅率を演算し、これらの情報を必要とする各部にそれぞれ供給することで、上記ビット数、拡散符号、拡散率および増幅率をそれぞれ制御する。
なお、上記拡散符号としては、送信用に2種類の拡散符号を指定し、受信用に2種類の拡散符号を指定する。また拡散率は、送信する伝送情報量に応じて適している拡散率を選択する。
無線フレーム構成部110は、制御部100bによって指定されたビット数の無線フレームに、送信情報を挿入して無線フレームを生成する。変調部111は、無線フレーム構成部110で生成された無線フレームを1次変調し、この変調結果を拡散部112に出力する。
拡散部112は、2次変調の役割を担うもので、第1拡散部112aと第2拡散部112bを備える。まず、第1拡散部112aが変調部111の変調結果を、制御部100bより指定される一方の拡散符号を用いて、同様に、制御部100bより指定される拡散率で拡散変調する。
第1拡散部112aは、公衆移動通信システムで用いられるW−CDMA通信方式で規定されているチャネライゼーション拡散およびスクランブル拡散処理に相当する処理を実施するもので、制御部100bより指定される拡散率は、上記公衆移動通信システムで用いられる拡散率と同様であり、予め定められた複数の値のいずれかで、例えば、拡散率64,128,256といった値である。なお、拡散率とは、無線フレームの1ビット(情報ビットレート)に対する拡散符号のチップ数(拡散チップレート)の比である。
そして第1拡散部112aにて拡散変調された信号は、第2拡散部112bにより、制御部100bより指定される他方の拡散符号を用いて、同様に、制御部100bより指定される拡散率で拡散変調する。この変調結果は、送信RF部113に出力される。
ここで制御部100bより第2拡散部112bに指定される拡散率は、周波数帯域幅が拡大し過ぎないように考慮したものであり、予め定められた複数の値のいずれかで、上記公衆移動通信システムで用いられる拡散率よりも小さい、例えば、拡散率2,4といった値である。拡散率が2の場合、2種類の拡散符号が用いられ、拡散率が4の場合、4種類の拡散符号が用いられる。
送信RF部113は、第2拡散部112bの変調結果を、制御部100bより指定された公衆移動通信システムで用いられる帯域の無線周波数にアップコンバートし、制御部100bより指定された増幅率で増幅する。このようにして生成された無線信号は、共用器102を通じてアンテナ101より後述する移動局装置に向けて送信される。
一方、上記移動局装置から送信される無線信号は、アンテナ101にて受信され、共用器102を通じて受信RF部120に入力される。受信RF部120では、制御部100bより指定されたキャリア周波数帯域の無線信号が中間周波数にダウンコンバートされ、そして増幅された後、逆拡散部130に入力される。
逆拡散部130は、前述した移動局装置から送信される無線信号を逆拡散するもので、例えば図6に示すように構成される。
逆拡散部130は、第1逆拡散部1311〜131pと、第1レベル測定部1321〜132pと、第1レベル比較部133と、第1選択部134と、第2逆拡散部1351〜135qと、第2レベル測定部1361〜136qと、第2レベル比較部137と、第2選択部138とを備える。
第1逆拡散部1311〜131pは、後述する移動局装置の第2拡散部240bに対応する逆拡散処理を実施するもので、制御部100bより指定される拡散符号を用いて、受信RF部から出力される受信信号をそれぞれ逆拡散処理する。
また第1逆拡散部1311〜131pは、それぞれ上記第2拡散部240bで用いられる拡散率に対応するものである。すなわち、pは、上記第2拡散部240bで用いられる拡散率の種類の数に一致するものであり、例えば拡散率が3通りであれば、pは3である。この逆拡散処理によって得られた信号は、第1選択部134と、対応する第1レベル測定部1321〜132pに入力される。
第1レベル測定部1321〜132pは、それぞれ対応する第1逆拡散部1311〜131pから入力される信号のレベルを測定し、測定結果を第1レベル比較部133に出力する。
第1レベル比較部133は、第1レベル測定部1321〜132pから入力される測定結果を比較して、信号レベルの最も大きな信号を検出し、それを識別する情報を第1選択部134に通知する。
第1選択部134は、第1逆拡散部1311〜131pから入力される信号のうち、レベル比較部133からの識別情報で指定される信号を選択し、この選択した信号を第2逆拡散部1351〜135qに出力する。
第2逆拡散部1351〜135qは、後述する移動局装置の第1拡散部240aに対応するものであって、公衆移動通信システムで用いられるW−CDMA通信方式で規定されているチャネライゼーション逆拡散およびスクランブル逆拡散処理に相当する処理を実施するもので、制御部100bより指定される拡散符号を用いて、第1選択部134から出力される信号を逆拡散処理する。
また第2逆拡散部1351〜135qは、それぞれ上記第1拡散部240aで用いられる拡散率に対応するものである。すなわち、qは、上記第1拡散部240aで用いられる拡散率の種類の数に一致するものであり、例えば拡散率が3通りであれば、qは3である。この逆拡散処理によって得られた信号は、第2選択部138と、対応する第2レベル測定部1361〜136qに入力される。
第2レベル測定部1361〜136qは、それぞれ対応する第2逆拡散部1351〜135qから入力される信号のレベルを測定し、測定結果を第2レベル比較部137に出力する。
第2レベル比較部137は、第2レベル測定部1361〜136qから入力される測定結果を比較して、信号レベルの最も大きな信号を検出し、それを識別する情報を第2選択部138に通知する。
第2選択部138は、第1逆拡散部1311〜131pから入力される信号のうち、レベル比較部133からの識別情報で指定される信号を選択し、この選択した信号を後段の復調部221に出力する。
復調部221は、後述する移動局装置の1次変調に対応するデータ復調を行って受信情報を取得し、後段のデータ処理部(図示しない)に出力する。
次に、図7を参照して、この発明の第2の実施形態に係わる移動通信システムの移動局装置の構成について説明する。
上記移動局装置は、アンテナ201と、共用器202と、制御部200bと、無線フレーム構成部210と、変調部211と、拡散部240と、送信RF部213と、受信RF部220と、逆拡散部230と、復調部221とを備えている。
制御部200bは、当該移動局装置の各部を統括して制御するものであって、図示しないキー操作部を通じてユーザから設定されるモード設定に応じて、無線フレームのビット数、拡散符号、拡散率および増幅率を演算し、これらの情報を必要とする各部にそれぞれ供給することで、上記ビット数、拡散符号、拡散率および増幅率をそれぞれ制御する。
なお、上記拡散符号としては、送信用に2種類の拡散符号を指定し、受信用に2種類の拡散符号を指定する。また拡散率は、送信する伝送情報量に応じて適している拡散率を選択する。
無線フレーム構成部210は、制御部200bによって指定されたビット数の無線フレームに、送信情報を挿入して無線フレームを生成する。変調部211は、無線フレーム構成部210で生成された無線フレームを1次変調し、この変調結果を拡散部240に出力する。
拡散部240は、2次変調の役割を担うもので、第1拡散部240aと、切換部240cと、第2拡散部240bを備える。ここで、制御部200bより指定される拡散符号は、モード設定に応じて、構内基地局装置宛てのものか、あるいは公衆基地局装置宛てのものかが使い分けられる。
まず、第1拡散部240aが変調部211の変調結果を、制御部200bより指定される一方の拡散符号を用いて、同様に、制御部200bより指定される拡散率で拡散変調する。
第1拡散部240aは、公衆移動通信システムで用いられるW−CDMA通信方式で規定されているチャネライゼーション拡散およびスクランブル拡散処理に相当する処理を実施するもので、制御部200bより指定される拡散率は、上記公衆移動通信システムで用いられる拡散率と同様であり、予め定められた複数の値のいずれかで、例えば、拡散率64,128,256といった値である。なお、拡散率とは、無線フレームの1ビット(情報ビットレート)に対する拡散符号のチップ数(拡散チップレート)の比である。
そして第1拡散部240aにて拡散変調された信号は、切換部240cに入力される。切換部240cは、制御部200bから構内モードが指定される場合には、上記拡散変調された信号を第2拡散部240bに出力し、一方、制御部200bから公衆モードが指定される場合には、上記拡散変調された信号を後段の送信RF部213に出力する。すなわち、公衆モードが指定される場合には、第2拡散部240bがバイパスされることになる。
第2拡散部240bは、第1拡散部240aにて拡散変調された信号に対して、制御部100bより指定される他方の拡散符号を用いて、同様に、制御部100bより指定される拡散率で拡散変調する。この変調結果は、送信RF部213に出力される。
ここで制御部200bより第2拡散部240bに指定される拡散率は、周波数帯域幅が拡大し過ぎないように考慮したものであり、予め定められた複数の値のいずれかで、上記公衆移動通信システムで用いられる拡散率よりも小さい、例えば、拡散率2,4といった値である。拡散率が2の場合、2種類の拡散符号が用いられ、拡散率が4の場合、4種類の拡散符号が用いられる。
送信RF部213は、拡散部212の変調結果を、制御部200bより指定された公衆移動通信システムで用いられる帯域の無線周波数にアップコンバートし、制御部200bより指定された増幅率で増幅する。このようにして生成された無線信号は、共用器202を通じてアンテナ201より前述した構内基地局装置や、公衆移動通信システムで用いられる公衆基地局装置に向けて送信される。
一方、前述した構内基地局装置や、上記公衆基地局装置から送信される無線信号は、アンテナ201にて受信され、共用器202を通じて受信RF部120に入力される。受信RF部120では、制御部200bより指定されたキャリア周波数帯域の無線信号が中間周波数にダウンコンバートされ、そして増幅された後、逆拡散部230に入力される。
逆拡散部230は、前述した構内基地局装置から送信される無線信号と、上記公衆基地局装置から送信される無線信号とのうち、いずれかを制御部200bより指定されたモード設定に応じて選択的に逆拡散するもので、例えば図3に示すように構成される。
逆拡散部230は、切換部2300と、第1逆拡散部2311〜231nと、第1レベル測定部2321〜232nと、第1レベル比較部233と、第1選択部234と、第2逆拡散部2351〜235oと、第2レベル測定部2361〜236oと、第2レベル比較部237と、第2選択部238とを備える。
切換部2300は、受信RF部220から出力される受信信号が入力され、制御部200bから構内モードが指定される場合には、上記受信信号を第1逆拡散部2311〜231nに出力し、一方、制御部200bから公衆モードが指定される場合には、上記受信信号を後段の第2逆拡散部2351〜235oに出力する。
すなわち、公衆モードが指定される場合には、第1逆拡散部2311〜231n、第1レベル測定部2321〜232n、第1レベル比較部233および第1選択部234がバイパスされることになる。
第1逆拡散部2311〜231nは、前述した構内基地局装置の第2拡散部112bに対応する逆拡散処理を実施するもので、制御部200bより指定される拡散符号を用いて、切換部2300から出力される受信信号を逆拡散処理する。
また第1逆拡散部2311〜231nは、それぞれ上記第2拡散部112bで用いられる拡散率に対応するものである。すなわち、nは、上記第2拡散部112bで用いられる拡散率の種類の数に一致するものであり、例えば拡散率が3通りであれば、nは3である。この逆拡散処理によって得られた信号は、第1選択部234と、対応する第1レベル測定部2321〜232nに入力される。
第1レベル測定部2321〜232nは、それぞれ対応する第1逆拡散部2311〜231nから入力される信号のレベルを測定し、測定結果を第1レベル比較部233に出力する。
第1レベル比較部233は、第1レベル測定部2321〜232nから入力される測定結果を比較して、信号レベルの最も大きな信号を検出し、それを識別する情報を第1選択部234に通知する。
第1選択部234は、第1逆拡散部2311〜231nから入力される信号のうち、レベル比較部233からの識別情報で指定される信号を選択し、この選択した信号を第2逆拡散部2351〜235oに出力する。
第2逆拡散部2351〜235oは、前述した構内基地局装置の第1拡散部112aに対応するものであって、公衆移動通信システムで用いられるW−CDMA通信方式で規定されているチャネライゼーション逆拡散およびスクランブル逆拡散処理に相当する処理を実施するもので、制御部200bより指定される拡散符号を用いて、第1選択部234もしくは切換部2300から出力される信号を、ぞれぞれ逆拡散処理する。
また第2逆拡散部2351〜235oは、それぞれ上記第1拡散部112aで用いられる拡散率に対応するものである。すなわち、oは、上記第1拡散部112aで用いられる拡散率の種類の数に一致するものであり、例えば拡散率が3通りであれば、oは3である。この逆拡散処理によって得られた信号は、第2選択部238と、対応する第2レベル測定部2361〜236oに入力される。
第2レベル測定部2361〜236oは、それぞれ対応する第2逆拡散部2351〜235oから入力される信号のレベルを測定し、測定結果を第2レベル比較部237に出力する。
第2レベル比較部237は、第2レベル測定部2361〜236oから入力される測定結果を比較して、信号レベルの最も大きな信号を検出し、それを識別する情報を第2選択部238に通知する。
第2選択部238は、第1逆拡散部2311〜231nから入力される信号のうち、レベル比較部233からの識別情報で指定される信号を選択し、この選択した信号を後段の復調部221に出力する。
復調部221は、前述した構内基地局装置や、上記公衆基地局装置の1次変調に対応するデータ復調を行って受信情報を取得し、後段のデータ処理部(図示しない)に出力する。
以上のように、上記構成の移動通信システムでは、移動局装置は、公衆基地局装置と通信する場合に、ユーザにより予め公衆モードを用いるモード設定がなされ、切換部2300を切り替え制御し、第2逆拡散部2351〜235o、第2レベル測定部2361〜236o、第2レベル比較部237および第2選択部238を用い、公衆基地局装置からの無線信号に対応する逆拡散処理として、公衆移動通信システムで用いられるW−CDMA通信方式で規定されているチャネライゼーション逆拡散およびスクランブル逆拡散処理を実施して受信を行う。
また送信については、移動局装置は、構内モードの設定により、拡散部240にて切換部240cの切換がなされ、第1拡散部240aを用いて、公衆移動通信システムで用いられるW−CDMA通信方式で規定されているチャネライゼーション拡散およびスクランブル拡散処理を実施し、送信対象を公衆基地局装置とした無線信号を生成する。
すなわち、移動局装置は、公衆モードの設定に応じて、切換部240cおよび切換部2300の切換設定がなされて、公衆基地局装置との通信に必要な回路を選択して無線信号の送受信がなされる。これにより、移動局装置は、従来と同様に、公衆基地局装置を通じた公衆無線通信を行うことができる。
一方、移動局装置と構内基地局装置とが通信する場合に、構内基地局装置は、第1拡散部112aにより、公衆移動通信システムで用いられるW−CDMA通信方式で規定されているチャネライゼーション拡散およびスクランブル拡散処理を実施するとともに、これに加えて第2拡散部112bにより、さらに拡散処理を施して無線送信を行うようにしている。
これに対して移動局装置は、ユーザにより予め構内モードを用いるモード設定がなされ、切換部2300を切り替え制御し、第1逆拡散部2311〜231n、第1レベル測定部2321〜232n、第1レベル比較部233および第1選択部234を用いて、構内基地局装置の第2拡散部112bに対応する逆拡散処理を実施し、その後、第2逆拡散部2351〜235o、第2レベル測定部2361〜236o、第2レベル比較部237および第2選択部238を用いて、構内基地局装置の第1拡散部112aに対応する逆拡散処理を実施することで受信を行う。
また送信については、移動局装置は、構内モードの設定により、拡散部240にて切換部240cの切換がなされ、まず第1拡散部240aを用いた拡散処理を実施し、さらに第2拡散部240bを用いた拡散処理を実施して、送信対象を構内基地局装置とした無線信号を生成する。
これに対して、構内基地局装置は、逆拡散部130において、第1逆拡散部1311〜131p、第1レベル測定部1321〜132p、第1レベル比較部133および第1選択部134を用いて、移動局装置の第2拡散部240bに対応する逆拡散処理を実施し、その後、第2逆拡散部1351〜135q、第2レベル測定部1361〜136q、第2レベル比較部137および第2選択部138を用いて、移動局装置の第1拡散部240aに対応する逆拡散処理を実施する。
すなわち、移動局装置と構内基地局装置は、それぞれ2つの拡散処理により互いを対象とする無線信号を生成して送信するとともに、上記2つの拡散処理に対応する2つの逆拡散処理を実施して無線信号を受信するようにしている。これにより、移動局装置は、公衆基地局装置が用いるキャリア周波数帯域を通じて、構内無線通信を行うことができる。
図8に、構内基地局装置から送信されるキャリア信号スペクトルのイメージ(図8(a))と、移動局装置の逆拡散処理により得られるキャリア信号スペクトルのイメージ図(図8(b))を示す。この図では、公衆無線通信で帯域幅Wの4波を使用し、構内無線通信ではさらに4倍に拡散処理する場合を例に挙げて示している。
図8(a)では、公衆無線通信によるキャリア信号A〜Dの4波のうち、キャリア信号Bが使用されており、上記構内基地局装置によりキャリア信号Eが使用されている状況を示している。キャリア信号Bに対して、キャリア信号Eは4倍に拡散されているので、電力密度は6dB低くなっている。
このため、移動局装置において帯域幅Wで受信レベル検出した場合、キャリア信号Bが支配的であり、このキャリア信号Bが選択されてW−CDMA逆拡散処理、復調処理されることになる。
これに対して、移動局装置において第1逆拡散部2311〜231nが逆拡散処理を実施した場合、図8(b)に示すようにキャリア信号Bは拡散されて電力密度が低下し、一方、キャリア信号Eは4つある拡散符号の1つにおいて電力密度が上昇する。このとき、キャリア信号Eに対してキャリア信号Bの電力密度は6dB低くなり、キャリア信号Eが支配的となる。したがって、帯域幅Wで受信レベル検出することで、キャリア信号Eが選択され、これに第2逆拡散部2351〜235oによる逆拡散処理が実施され、構内基地局装置からの受信がなされる。
また図8に、移動局装置から送信されるキャリア信号スペクトルのイメージ(図8(c))と、構内基地局装置の逆拡散処理により得られるキャリア信号スペクトルのイメージ図(図8(d))を示す。
図8(c)では、公衆無線通信によるキャリア信号a〜dの4波のうち、キャリア信号bが使用されており、上記移動局装置によりキャリア信号eが使用されている状況を示している。キャリア信号bに対して、キャリア信号eは4倍に拡散されているので、電力密度は6dB低くなっている。
このため、構内基地局装置において帯域幅Wで受信レベル検出した場合、キャリア信号bが支配的であり、このキャリア信号bが選択されてW−CDMA逆拡散処理、復調処理されることになる。
これに対して、構内基地装置において第1逆拡散部1311〜131pが逆拡散処理を実施した場合、図8(d)に示すようにキャリア信号bは拡散されて電力密度が低下し、一方、キャリア信号eは4つある拡散符号の1つにおいて電力密度が上昇する。このとき、キャリア信号eに対してキャリア信号bの電力密度は6dB低くなり、キャリア信号eが支配的となる。したがって、帯域幅Wで受信レベル検出することで、キャリア信号eが選択され、これに第2逆拡散部1351〜135qによる逆拡散処理が実施され、構内基地局装置からの受信がなされる。
したがって、上記構成の移動通信システムによれば、下り通信、上り通信ともに、広範囲に拡散したキャリア信号を用いているので、公衆無線通信で用いるキャリア信号を意識することなく、4つのキャリア信号をいずれも使用できる。
なお、図5に示した構内基地局装置および図7に示した移動局装置では、複数の逆拡散手段や複数のレベル測定手段を備える構成として示しているが、逆拡散手段およびレベル測定手段をそれぞれ1つとして、この各1つの逆拡散手段およびレベル測定手段を時分割で用いることで、実現することも可能である。
また図7に示した移動局装置では、構内モードと公衆モードを切り替えて動作する構成を示したが、受信系を冗長な構成にして、構内モードと公衆モードを同時に待ち受ける構成としてもよい。
なお、この発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、拡散処理として、W−CDMA通信方式で規定されているチャネライゼーションおよびスクランブル処理を例に挙げて説明したが、CDMA−2000通信方式等で規定されている他のCDMA多重方式を適用することもできる。
さらに、拡散処理を第1の拡散処理と第2の拡散処理の2段階に分けて行うことで説明しているが、2つの機能手段に分かれている必要はなく、1つの機能手段にて時分割で処理する方法でも差し支えない。これは、第1の逆拡散処理と第2の逆拡散処理の構成についても同様である。
その他、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を施しても同様に実施可能であることはいうまでもない。