JP5021146B2 - アダプティブ・アレイ通信システムにおけるモード切換 - Google Patents

アダプティブ・アレイ通信システムにおけるモード切換 Download PDF

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Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は無線通信システムの分野に関し、より詳細には、通信デバイスの送信モードを選択して性能を改善するための方法およびシステムに関する。
【0002】
(発明の背景)
通信システムの容量増加における進歩の1つは、リソース共用または多元接続の領域にあった。多元接続技術の例には、符合分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、および時分割多元接続(TDMA)が含まれる。例えばTDMAシステムでは、各リモート・ユーザ端末は、他のリモート・ユーザ端末と共用する周波数チャネル中で、ただしそれ自体の(重ならない)タイム・スロット中で、ハブ通信デバイス(例えば基地局)と通信する。したがってTDMAシステムでは、複数のリモート・ユーザ端末が同じ周波数チャネル内で、ただし重ならないタイム・スロット内で、ハブ通信デバイスと通信することができる。(本明細書では、「チャネル」という語は周波数チャネル、時間チャネル、符合チャネルなど従来の通信チャネルのいずれか1つまたは組合せを指す。)
【0003】
アンテナは、無線システムで軽視されるコンポーネントの1つであったが、(アダプティブ)アンテナ・アレイおよび「スマート・アンテナ」の分野における比較的最近の進歩は、地理的容量だけでなく、信号対雑音比(SNR)、混信低減、指向性、空間ダイバーシティ、電力効率、およびセキュリティでも大きな改善を実現している。したがって、ラジオ通信システム、セルラー・システム、テレビジョン放送、ページング・システム、医療用途などを含め、これらに限定しない多くの様々な無線用途でアンテナ・アレイの採用が提案されている。
【0004】
アンテナ・アレイは通常、空間的に分離され1つまたは複数のプロセッサに結合されたいくつかのアンテナを含む。アダプティブ・アンテナ・アレイまたは単にアダプティブ・アレイは、アレイ中の各アンテナから受け取った信号を周期的に分析して、1つまたは複数の所望の信号(例えば、セルラー電話機やその他のリモート・ユーザ端末など所望ソース(源)からの信号)と、1つまたは複数の望ましくない信号(例えば、同じまたは隣接する周波数を共用するリモート・ユーザ端末からの混信や、チャネル中で重なる他の無線周波数(RF)の放射、ジョンソン雑音、マルチパス、他の混信源などからの混信)とを区別する。このようにする際、アダプティブ・アレイ・システムは一般に、アップリンクとダウンリンクの「重み」を計算する。この「重み」は、所望ソースの方向の利得を増大させながら1つまたは複数の混信源の方向の利得を減少させるためにどのように送信するか(ダウンリンク重みの場合)およびどのように受信するか(アップリンク重みの場合)に関する情報を含む。したがって、重み値は、アダプティブ・アレイ・システムについてのアップリンクおよび/またはダウンリンク・ビームフォーミング戦略を意味する。本明細書では、アダプティブ・アレイ・システムはビームを切り換えるか又は適応させる。後者の場合は、信号環境の変化に基づいて適応的に変えられるほぼ無限数のビームフォーミング・パターンがあることを理解されたい。
【0005】
アダプティブ・アレイ・システムは、空間的に異なるソース(例えば異なる位置にある2つのセルラー・ユーザ・ユニット)を区別できるので、このようなシステムは、「空間処理」システムまたは「空間分割多元接続(SDMA:spatial division multiple access)」システムと呼ばれることがある。一般にアダプティブ・アレイ・システムは、単一アンテナ素子システムに比べて相対的に大きな性能改善をもたらす。
【0006】
図1Aは、従来技術による、アンテナ・アレイ・システムの放射パターンを簡略化して示した図である。図1Aに示すシステムでは、アンテナ・アレイ10が、移動または固定リモート・ユーザ端末(例えばセルラー音声および/またはデータ通信デバイス、無線機能付きPDAなど)等の所望ソース12に信号を送信し(ダウンリンク)、かつ/あるいは所望ソース12から信号を受信する(アップリンク)。図示のように、ビームフォーミング・パターン8は、アンテナ・アレイ10の送信および/または受信の指向性利得パターン(2次元でのみ示す)を表し、増強された利得の領域6、ならびに相対的に最小化された利得すなわち「ヌル」の領域2、およびもう1つの相対的に最小化された利得すなわちヌルの領域4を含む。
【0007】
ヌル領域2および4は、アダプティブ・アレイおよび「スマート・アンテナ」処理の利点の1つを表す。具体的には、ヌル2および4はそれぞれ、アンテナ・アレイ10のビームフォーミング・パターンに関して相対的に最小化された利得の領域または方向を表す。したがって、アンテナ・アレイ10は通常、混信源の方向にヌルを向ける。このために、ヌル2を混信源14の方に向け、ヌル4を混信源16の方に向ける。混信源14および16はそれぞれ、移動中の車や、アンテナ・アレイ10または別の通信デバイス(例えばアンテナ・アレイを備える場合と備えない場合のある基地局)と通信する別の移動または固定リモート・ユーザ端末などを表すももので、これは混信を引き起こす場合がある。したがって、ヌル生成は混信の軽減とみなすことができ、各「ヌル領域」は混信軽減領域と呼ぶことができる。
【0008】
所望ソースの方向の利得を増強し、1つまたは複数の混信源の方向の利得を減少させる(理想的には0にする)ことにより、アンテナ・アレイ10は、信号を「指向的に」送受信することができ、したがってシステム容量を増加させ、所望ソースに対する混信を低減することなどができる。
【0009】
図1Bは、従来技術による、図1Aに示したアンテナ・アレイ10についてのビームフォーミング・パターンのグラフ表現である。図1Bでは、アンテナ・アレイ10の送信(ダウンリンク)と受信(アップリンク)の利得のレベルを縦軸に示し、(空間)方向を横軸に示す。図示のように、ヌル領域2に対応する混信源14の方向、およびヌル領域4に対応する混信源16の方向よりも、増強された利得の領域6に対応する所望ソース12の方向では、相対的により大きな利得となる。
【0010】
アダプティブ・アレイ・システムのコンテキストでは、ヌルは、増強領域6よりは通常小さいものの何らかのレベルの利得を含むことが多いので、「ヌル」という語は、電磁エネルギー0の領域を意味するとは限らず、それを意味しないことが多いことを理解されたい。理想的には、アダプティブ・アレイを採用する通信デバイスは、0利得を有するヌルを混信源の方に向けることになる。さらに、ヌルの値が0に近づくほど、ヌルは強くまたは「深く」なる。したがって、アンテナ・アレイまたはアダプティブ・アレイ・システムが生成できる「ヌル制御(nulling)の量」は、ヌルの数とそのようなヌルの強度のうちの一方または両方で定義することができ、したがって、ヌル制御量が多いほど、生成されるヌルの数は多くなり、かつ/あるいは1つまたは複数のヌルは強く/深くなる。例えば、図1Bに示すように、ヌル4はヌル2よりも低い利得(および高いヌル制御の強度)を表しているので、ヌル2の方が弱い。
【0011】
残念ながら、混信軽減(または「ヌル制御」)を実施すると、アンテナ・アレイ・システムの送信および/または受信の全電力が概して低下する。一般に、アダプティブ・アレイが生成できるヌルの数は限られている。例えば、アンテナ・アレイを採用する基地局が、相対的に最大化された電力を所望リモート・ユーザ端末に向け、したがってわずかなヌルしか生成しないか、ヌルを生成しないか、より弱い強度のヌルを生成する場合、この基地局または別の基地局と通信する他のリモート・ユーザ端末は、相対的に高い送信電力が所望ソースとの通信に使用されているせいで混信を受けることがある。この混信は、1つまたは複数の基地局が空間チャネルをサポートするシステムでは特に問題である。すなわちこれは、2つ以上のリモート・ユーザ端末が基地局と通信するために同時に同じ搬送波周波数および/またはタイム・スロットを共用することができるときである。一方、基地局が、例えば相対的に多量のヌル制御を実施するために、相対的に低い利得を所望リモート・ユーザ端末に向けるダウンリンク・ビームフォーミング戦略を用いる場合は、他のソースに対する混信は減少しても、所望リモート・ユーザ端末は基地局からの送信電力が不十分なためフェージングまたは他のタイプの性能低下をこうむることがある。
【0012】
したがって、アダプティブ・アレイ・システムにおける混信軽減の実施に関連する前述のまたは他の影響を克服する方法およびシステムが必要とされている。
【0013】
(発明の概要)
本発明は、アダプティブ・アレイ・システムにおいて選択的な混信軽減(またはヌル制御)を行うための方法および装置に関する。本発明の一実施形態によれば、通信デバイスは、典型的にはアダプティブ・アレイを採用し、この通信デバイスと通信する第1のリモート・ユーザ端末についての受信した信号の品質の度数を決定する。通信デバイスは第1のオペレーション・モードを備え、第1のオペレーション・モードでは、少なくとも1つの混信源に対する第1のヌル制御量が通信デバイスによって生成される。さらに通信デバイスは第2のオペレーション・モードも備える。第2のオペレーション・モードは、この少なくとも1つの混信源に関する第2のヌル制御量を生成することを特徴とし、第2のヌル制御量は第1のヌル制御量よりも相対的に多い。通信デバイスは、受信した信号の相対的品質の度数に基づいて第1と第2のオペレーション・モードのうちの一方を選択する。
【0014】
(詳細な説明)
本発明は、少なくとも1つのリモート・ユーザ端末と少なくとも1つのハブ通信デバイスとの間の通信品質の決定に基づいて選択的に混信軽減(または「ヌル制御」)を実施するための方法および装置を提供する。
【0015】
本発明が様々なタイプの無線アーキテクチャおよび用途で利用できることは理解されるであろう。例えば本発明は、時分割二重(TDD)または周波数分割二重(FDD)システムや、その他の無線アーキテクチャで利用することができる。同様に本発明は、TDMA、CDMA、および/またはFDMA接続プロトコルに採用することもできる。一実施形態では、本発明はパーソナル・ハンディホン・システム(PHS)で採用される。他の実施形態では、本発明は、必ずしもセルラー・システムに限らず様々なタイプの無線システムで採用することができる。
【0016】
本明細書では、「基地局」は、1つまたは複数のリモート・ユーザ端末からの信号を同時に処理することができとういう意味でリモート・ユーザ端末と異なるだけで、通常はネットワーク(例えば公衆交換電話網(PSTN)、インターネット、ならびに/あるいは、その他の音声および/またはデータ・ネットワーク)に結合されている。ただし本発明は、1つのタイプの無線通信システムまたはデバイスに限定されず、アンテナ・アレイを利用して「指向性の」混信軽減(またはヌル制御)を実施する様々な無線用途に使用することができる。アダプティブ・アレイを備える基地局に関して本発明の一実施形態を述べるが、1つまたは複数のリモート・ユーザ端末がアンテナ・アレイを備えてもよいことを理解されたい。したがって、本発明の方法および装置は、少なくとも部分的にリモート・ユーザ端末によって実施することもできる。
【0017】
図2は、本発明の一実施形態による、適応的な混信軽減機構を採用したアダプティブ・アレイ・システムのブロック図である。図示のように、システム20は一実施形態で基地局の一部とすることができ、アンテナ・アレイ22を備えている。アンテナ・アレイ22はいくつかのアンテナ素子を含む。アンテナ・アレイ22は、ダウンリンク信号をリモート・ユーザ端末に送信し、アップリンク信号をリモート・ユーザ端末から受信するのに使用される。当然ながら、システム20はいくつかのリモート・ユーザ端末と通信することができ、したがって、リモート・ユーザ端末またはその他の信号源にそれぞれ関連するいくつかの信号を処理することができる。さらに、システム20は、無線通信ネットワーク内にあるいくつかの基地局それぞれの中で採用することができ、各基地局は所与のチャネル・セットを使用して、所与の地理領域内のリモート・ユーザ端末ユニットと通信する。このようなリモート・ユーザ端末は固定でも移動でもよく、システム20と音声および/またはデータを通信することができる。
【0018】
図2に示すように、アンテナ・アレイ22の各アンテナ素子は、電力増幅器(PA)および低雑音増幅器(LNA)24に結合される。各アンテナ素子のPA/LNA24は、受信した(アップリンク)信号および/または送信する(ダウンリンク)信号を増幅する。図示のように、各PA/LNA24は、ダウンコンバータ26およびアップコンバータ28に結合される。ダウンコンバータ26は、搬送波周波数でアンテナ・アレイ22によって受信された「生」信号を受信(Rx)ベースバンド信号に変換し、ベースバンド・プロセッサ(モデム・ボードとも呼ばれる)30に提供する。アップコンバータ28は逆に、ベースバンド・プロセッサ30から提供された送信(Tx)ベースバンド信号を搬送波周波数送信信号に変換し、PA/LNA24に提供して、(例えばリモート・ユーザ端末に)送信できるようにする。図示していないが、ダウンコンバータ26とベースバンド・プロセッサ30の間、およびアップコンバータ28とベースバンド・プロセッサ30の間に、アナログ・ディジタル変換(ADC)回路やディジタル・アナログ変換(DAC)回路がそれぞれ結合されていてもよい。
【0019】
ベースバンド・プロセッサ30は通常、受信(アップリンク)信号および送信(ダウンリンク)信号を容易に処理するためのハードウェア(例えば回路)および/またはソフトウェア(例えば、データ記憶媒体/デバイスに記憶された、機械実行可能コード/命令)を含む。図2に示す本発明の実施形態によれば、ベースバンド・プロセッサ30は受信信号をフィルタリングするために(システム20と通信している2つ以上のリモート・ユーザ端末のアップリンク信号間の混信を低減する目的で)、少なくとも1つの狭帯域フィルタ36を備える。狭帯域フィルタ36からのフィルタリング済み信号は空間プロセッサ38に提供される。
【0020】
空間プロセッサ38は通常、空間的または時空的な処理を容易にするための少なくとも1つの汎用プロセッサおよび/またはディジタル信号プロセッサ(DSP)を含む。したがって空間プロセッサ38は、1つまたは複数のダウンリンク信号の時空特性に基づいて、空間的に選択可能な方式で1つまたは複数のリモート・ユーザ端末との間で信号を送受信することができる。それにより、一実施形態では、2つ以上のリモート・ユーザ端末が同時に同じ搬送波周波数チャネルを占めることができ、しかもそれらの固有の空間特性または時空特性に基づいてシステム20によって区別可能である。空間特性の一つの例は到着方向(DOA:direction of arrival)または到着角度(AOA:angle of arival)である。アダプティブ・アレイの技術分野で知られている他のタイプの空間特性を本発明に関して採用することもできる。
【0021】
一般にアンテナ・アレイ22は、システム20と所望ソース、例えばリモート・ユーザ端末との間の信号転送を容易にする。例えばアンテナ・アレイは、リモート・ユーザ端末にダウンリンク信号を送信し、リモート・ユーザ端末からアップリンク信号を受信する。プロセッサ38は、(所望の)リモート・ユーザ端末からのアップリンク信号の空間特性、ならびに1つまたは複数の混信源の空間特性を決定する。システム20は、このような特性に基づいてビームフォーミングを実施して、所望リモート・ユーザ端末の方向の利得を増強し、1つまたは複数の混信源の方向の利得を相対的に最小化(ヌル制御)する。
【0022】
図2に示すように、空間プロセッサ38はさらに、復調器およびエラー制御ユニット40に結合されている。ユニット40は、「抽出された」または「所望の」信号または信号セットを空間プロセッサ38から受け取り、抽出された信号をネットワーク・プロセッサ32に出力する。ユニット40は、エラー訂正を実施し、パケット・オーバーヘッドを提供し、かつ/またはその他の処理を実施した後で、アップリンク情報をディジタル・データの形でネットワーク・プロセッサ32に出力することができる。
【0023】
ネットワーク・プロセッサ32は、システム20の一部を構成する場合とそうでない場合があるが、システム20と外部ネットワーク34との間の情報転送を容易にする。例えば、リモート・ユーザ端末にはセルラー電話機、双方向ページャ、または、そのユーザがリモート位置のハードワイヤード電話機ユーザと通信するその他の通信デバイスを含めることができる。この場合、ネットワーク・インタフェース・プロセッサ32は、リモート・ユーザ端末とネットワーク34との間の信号ルーティングを容易にするための処理を実施する。この例では、ネットワーク34には公衆交換電話網(PSTN)、インターネット、ならびに/あるいは、その他の音声および/またはデータ・ネットワークを含めることができる。同様に、リモート・ユーザ端末には、コンピューティング・デバイス(例えばポータブル・ディジタル・アシスタント、ラップトップ/ノートブック・コンピュータ、コンピューティング・セルラー電話ハンドセットなど)ならびにウェブブラウザを含めることができ、その場合、ネットワーク34はインターネットを表し、ネットワーク・インタフェース・プロセッサは、リモート・ユーザ端末(システム20を介した)と、インターネットに接続された1つまたは複数のサーバまたはその他のデータ処理システムとの間で容易に通信できるようにする。したがって、システム20(およびそれと通信する1つまたは複数のリモート・ユーザ端末)と外部ネットワーク34との間で、音声および/またはデータ(例えばビデオ、オーディオ、グラフィックス、テキストなど)を転送することができる。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、システム20は、(所望の)リモート・ユーザ端末についての受信品質の決定に基づく適応的かつ選択的なヌル制御機構を提供する。所望リモート・ユーザ端末に関する受信品質の決定は、システム20からリモート・ユーザ端末に送信されたダウンリンク信号をリモート・ユーザ端末が直接的に測定することに基づくことができ、あるいは、リモート・ユーザ端末からシステム20に送信されたアップリンク信号をシステム20がより間接的に測定することに基づくことができる。例えばリモート・ユーザ端末は、システム20から送信されたダウンリンク信号の受信信号の強度を測定し、その測定した受信した信号の品質を、リモート・ユーザ端末からシステム20に送信するアップリンク信号に含まれる情報として、システム20に示すことができる。本発明の代替実施形態では、受信信号強度(RSSI)を用いることもでき、かつ/あるいは、信号の品質または強度に関する1つまたは複数の測定値(例えば信号対雑音比、ビット・エラー・レート、または他の何らかの受信信号品質度数に基づくもの)を用いることもできることを理解されたい。
【0025】
一方、システム20は、リモート・ユーザ端末から送信されたアップリンク信号の受信強度または他の品質を測定するための測定回路を備えることができ、システム20が受信したアップリンク信号のこのような測定値を、リモート・ユーザ端末についての(ダウンリンク)受信した信号の品質の間接的な推定値として用いることができる。言い換えれば、システム20と、システム20と通信するリモート・ユーザ端末との一方または両方が、リモート・ユーザ端末の受信品質を測定または他の方法で決定することができる。さらに、このような受信品質は、信号対雑音比(SNR)、1ビットあたりのエネルギーを雑音プラス混信スペクトル密度で割った値(Eb/N0)、受信信号強度度数(RSSI)、信号対混信プラス雑音比(SINR)、ビット・エラー・レート(BER)などを含む、これらに限定しない様々な信号品質度数のうちの1つまたは組合せに基づいて、リモート・ユーザ端末および/またはシステム20が決定することができる。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、システム20は、リモート・ユーザ端末についての受信した信号の品質の度数に基づいてオペレーション・モードを選択して、所望のリモート・ユーザ端末に向けて適切な送信利得および/または受信利得を与え、1つまたは複数の混信源に向けて相対的に最適な混信軽減(またはヌル制御)の提供を試みる。一実施形態では、(所望の)リモート・ユーザ端末の受信した信号の品質が例えばしきい値と比較して相対的に劣る場合は、システム20は第1のモードで動作することになり、1つまたは複数の混信源に向けるために相対的に少量のヌル制御を生成する。混信源には、システム20または他の何らかの基地局と通信している1つまたは複数のリモート・ユーザ端末を含めることができる。一方、リモート・ユーザ端末の受信した信号の品質がしきい値と比較して相対的に高い場合は、システム20は第2のモードで動作し、ヌル制御量は第1のモードに比べて多い。一実施形態では、この第2のモードでヌル制御量を増加させることができるだけでなく、所望リモート・ユーザ端末に対するシステム20の全送信電力を低下させて、他のリモート・ユーザ端末または他のソースに対する混信をさらに減少させることもできる。所望リモート・ユーザ端末に向ける送信電力の決定、および/あるいは1つまたは複数の混信源に向けるヌル制御量の決定を含めて、第1と第2のモード間の決定に使用されるしきい値は、データ通信によってサポートされるシステムにおける最大許容BERなど、本発明が採用される際の特定のシステム制約に応じてしかるべく選択することができる。
【0027】
例えば、システム20が空間チャネルをサポートし、それにより2つ以上のリモート・ユーザ端末が同じ搬送波周波数チャネル上および/またはタイム・スロット上でシステム20と通信することのできる一実施形態では、第1と第2のモード間で選択することにより、2つのリモート・ユーザ端末に関する同一チャネル混信を大きく低減することができ、かつ、所望リモート・ユーザ端末が十分な電力でダウンリンク信号を受信することは概して保証される。
【0028】
本発明の一実施形態では、システム20は、システム20との間で信号が転送されるたびに、または所定の時間間隔で、(所望の)リモート・ユーザ端末の受信品質の変化に適応することができる。例えば、これらの間で信号が転送されるたびにリモート・ユーザ端末の受信した信号の品質を決定することができ、それに基づいて、システム20は2つのモードの一方で動作することができる。一方、何らかの一定時間間隔で(例えば所与の数のアップリンクおよび/またはダウンリンク転送の後で)、受信した信号の品質を決定して適切なモードを選択することもできる。
【0029】
図3は、本発明の一実施形態による、リモート・ユーザ端末と例えば基地局など別の通信デバイスとの間の通信品質の決定に基づいて選択的に混信軽減を実施する方法の流れ図である。
【0030】
ブロック50で、リモート・ユーザ端末と通信デバイスとの間で1つまたは複数の信号を転送する。この実施形態では、通信デバイスはアンテナ・アレイを採用した基地局である。
【0031】
ブロック52で、基地局は、転送された信号に基づいてリモート・ユーザ端末と通信デバイスとの間の通信品質を決定する。具体的には、基地局は、リモート・ユーザ端末の相対的な受信品質を直接的または間接的に決定する。例えばCDMAシステムでは、通常、基地局間のハンドオフがリモート・ユーザ端末によって補佐される。リモート・ユーザ端末は、1つまたは複数の基地局から受信した信号の信号品質を測定し、これらの測定値を、現在通信している相手側の基地局に報告することができる。
【0032】
一方、リモート・ユーザ端末は、基地局からの少なくとも1つのダウンリンク信号を測定することによって直接的に通信品質を決定することもできる。例えば、IS−95CDMAエア・インタフェース標準を利用する本発明の一実施形態では、リモート・ユーザ端末で受信される信号強度を報告するために、パイロット測定要求命令メッセージ(PMROM:Pilot Measurement Request Order Message)と呼ばれるプロトコルが提供される。基地局がパイロット・チャネル上でPMROMを送信すると、リモート・ユーザ端末はパイロット強度測定メッセージ(PSMM:Pilot Strength measurement message)で応答する。PSMMは、リモート・ユーザ端末で測定された、PMROM中で識別されるパイロット・チャネルの信号強度の測定値を含む。この実施形態では、基地局は、2つ以上のオペレーション・モード間で選択する基準として、この直接的に測定された信号強度を用いることができる。
【0033】
ブロック54で、基地局は通信品質をしきい値と比較する。リモート・ユーザ端末がその受信した信号の品質を直接的に測定する代替実施形態では、リモート・ユーザ端末はその品質をしきい値と比較して、比較結果を、例えば第1のモードで動作するか第2のモードで動作するかを基地局に指示するデータとして基地局に提供すればよい。したがって、リモート・ユーザ端末の受信した信号の品質をリモート・ユーザ端末が直接的に測定すること、または基地局が間接的に測定することができるだけでなく、このような品質に基づくオペレーション・モードの指示、さらにはその選択を、リモート・ユーザ端末または基地局によって行うこともできることを理解されたい。
【0034】
ブロック56で、基地局は、比較に基づいて選択的に混信軽減を実施する。言い換えれば、リモート・ユーザ端末についての受信した信号の品質の度数に基づいて、基地局は、所望リモート・ユーザ端末に向けて相対的に適切な送信利得および/または受信利得を提供するとともに、1つまたは複数の混信源に向けて相対的に最適な混信軽減(またはヌル制御)の提供を試みるように、オペレーション・モードを選択する。一実施形態では、(所望の)リモート・ユーザ端末の受信した信号の品質が例えばしきい値と比較して相対的に劣る場合は、基地局は第1のモードで動作することになり、相対的にヌル制御を少なくさらにはゼロにする。一方、リモート・ユーザ端末の受信した信号の品質が相対的に高い場合は、基地局は第2のモードで動作することになり、ヌル制御量は第1のモードに比べて多くする。一実施形態では、この第2のモードでヌル制御量を増加させることができるだけでなく、所望リモート・ユーザ端末に対するシステム20の全送信電力を低下させて、他のリモート・ユーザ端末または他のソースに対する混信をさらに減少させることもできる。
【0035】
したがって本発明の一実施形態では、基地局は、リモート・ユーザ端末またはその他の所望ソースと通信するとき、リモート・ユーザ端末にダウンリンク信号を送信するダウンリンク送信モードを複数のダウンリンク送信モードから選択的に決定する。
【0036】
第1のモードでは、基地局は、最大またはほぼ最大の電力を所望ソースに向けるとともに1つまたは複数の混信源に向けたヌル制御の量を相対的に減衰させるように、ダウンリンク送信を最適化することができる。しかしこの第1のモードは、他のリモート・ユーザ端末に対する混信の増大を引き起こすことがある。2つ以上のリモート・ユーザ端末が時間チャネルおよび周波数チャネルを共用できるが空間チャネルに基づいて基地局によって区別される本発明の一実施形態では、この第1のオペレーション・モードは、このような1つまたは複数のリモート・ユーザ端末に対して同一チャネル混信を引き起こすことがある。したがって、第1のオペレーション・モードでは、所望リモート・ユーザ端末に最も強力な信号が提供され、送信側基地局の範囲内にある他のリモート・ユーザ端末は相対的に高レベルの同一チャネル(さらには隣接チャネル)混信を受けることがある。
【0037】
第2のオペレーション・モードでは、基地局は、相対的に低い利得を所望リモート・ユーザ端末に向け、第1のモードに比べてヌル制御量を増加するように、ビームフォーミングを実施することができる。基地局は、より小さい電力をリモート・ユーザ端末に送信することになるが、2つのモード間の選択に使用されるしきい値に応じて、通常はこのような電力でも十分となる。さらにこの第2のオペレーション・モードでは、他のリモート・ユーザ端末が受ける混信は、最大の全電力が所望リモート・ユーザ端末に向けられて相対的に少量のヌル制御が実施される第1のオペレーション・モードで受ける混信よりも相対的に少ない。
【0038】
本発明の別の実施形態では、基地局は、第2の基地局と通信する1つまたは複数のリモート・ユーザ端末に向けたヌルを生成することができる。したがって第1の基地局は、他の基地局または他の通信デバイスと通信する「動いている」リモート・ユーザ端末が受ける混信の影響を減少させることができる。基地局は、動いているリモート・ユーザ端末の送信をリスンすることにより、それらの端末の方向を決定することができる。
【0039】
本発明の様々な実施形態で、述べたモードに加えていくつかのモードを採用することもできることは理解されるであろう。例えば、各モードは、アンテナ・アレイを採用する基地局またはその他の通信デバイスから1つまたは複数の混信源に向けられる様々な程度のヌル制御、および/または、基地局から所望リモート・ユーザ端末に向けられる様々な程度の総電力送達を提供するものとすることができる。様々な程度のヌル制御、および/または所望リモート・ユーザ端末への送信電力は、一般に、リモート・ユーザ端末によって直接的に測定されるか基地局によって間接的に測定される、リモート・ユーザ端末が受ける通信品質(例えば信号強度)によって決まることになる。この実施形態では、通信品質が高いほど、基地局によって生成される混信軽減領域の大きさまたは数は大きくなる。したがって、いくつかのモードを提供することができ、各モードは様々な量のヌル制御および/または電力配信を表し、少なくとも1つのリモート・ユーザ端末についての様々な受信品質のしきい値に応じたものとすることができる。
【0040】
各図に示し以上に述べた各要素は、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組合せにおいて実現できることは理解されるであろう。例えば一実施形態では、プロセッサ(例えばディジタル信号プロセッサ、汎用マイクロプロセッサ、FPGA、ASIC、これらの組合せなど)が、複数のリモート・ユーザ端末に関連するアップリンク信号の間にオフセットを生じさせるため、かつこのようなオフセットに基づいて当該リモート・ユーザを区別するための、1つまたは複数のルーチンを実行するように構成される。これに加えて、またはこれに代えて、タップ付き遅延線などの遅延回路を使用して、各ダウンリンク信号を相互に対して相対的に遅延させ、それによってアップリンク信号間に相対的なオフセットを生じさせることもできる。本発明は一実施形態で、ソフトウェア中でのみ採用して、アップリンク信号送信間にオフセットを生じさせるためのソフトウェア・モジュールと、アップリンク信号間に生じた相対的なオフセットに基づいてそれらの信号を区別するための別のソフトウェア・モジュールとを含むこともできることを理解されたい。このようなソフトウェア・モジュールは、1つまたは複数の汎用プロセッサまたはディジタル信号プロセッサやその他のデータ処理デバイスなど実行回路によってアクセス可能なデータ記憶媒体に記憶することができる。したがって、各図に示し本明細書に述べた本発明の方法および要素は、ハードウェア(例えば回路)、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せによって実現できることを理解されたい。
【0041】
本発明をいくつかの実施形態に関して述べたが、頭記の特許請求の範囲によって最もよく理解される本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく様々な改変および修正が可能であることは理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 A:従来技術による、アンテナ・アレイ・システムの放射パターンを簡略化して示す図である。
B:従来技術による、図1Aに示したアンテナ・アレイ10についてのビームフォーミング・パターンのグラフ表現である。
【図2】 本発明の一実施形態による、適応的な混信軽減機構を採用したアダプティブ・アレイ・システムのブロック図である。
【図3】 本発明の一実施形態による、リモート・ユーザ端末と例えば基地局などの通信デバイスとの間の通信品質の決定に基づいて選択的に混信軽減を実施する方法の流れ図である。

Claims (21)

  1. 無線通信システムにおける方法であって、
    アンテナ・アレイを採用した通信デバイスと通信する第1のリモート・ユーザ端末についての受信した信号の品質の度数を取得するステップと、
    前記通信デバイスに関する、少なくとも1つの混信源に対する第1のヌル制御量を生成する第1のオペレーション・モードを提供するステップと、
    前記通信デバイスに関する、前記第1のヌル制御量よりも相対的に多い、前記少なくとも1つの混信源に対する第2のヌル制御量を生成すると共に、前記第1のオペレーション・モードの全送信電力に較べて低下した全送信電力を提供する第2のオペレーション・モードを提供するステップと、そして
    前記度数に基づいて前記通信デバイスが前記第1と前記第2のモードのうちの一方で動作するステップと、
    から構成されることを特徴とする方法。
  2. 前記ヌル制御量は、前記第2のオペレーション・モードで生成されるヌルの量が前記第1のオペレーション・モードで生成されるヌルの量よりも多くなるように、前記通信デバイスによって生成されるヌルの量として定義されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記ヌル制御量は、前記第2のオペレーション・モードで生成される少なくとも1つのヌルの強度が前記第1のオペレーション・モードで生成される前記少なくとも1つのヌルの強度よりも強くなるように、前記通信デバイスによって生成される少なくとも1つのヌルの強度として定義されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記ヌル制御量は、前記第1および第2の各オペレーション・モードで生成されるヌルの数と、前記第1および第2のオペレーション・モードで生成される少なくとも1つのヌルの強度との両方として定義されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記度数は、前記通信デバイスから前記第1のリモート・ユーザ端末に送信されるダウンリンク信号の相対的な信号強度として定義され、前記相対的な信号強度は前記第1のリモート・ユーザ端末によって測定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記度数は、前記第1のリモート・ユーザ端末から前記通信デバイスに送信されるアップリンク信号の相対的な信号強度として定義され、前記相対的な信号強度は前記通信デバイスによって測定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記第1のリモート・ユーザ端末が、アップリンク信号に含まれる情報として前記度数を前記通信デバイスに提供するステップをさらに有することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  8. 前記少なくとも1つの混信源が前記通信デバイスと通信する第2のリモート・ユーザ端末を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記少なくとも1つの混信源は第2のリモート・ユーザ端末を有し、前記通信デバイスは通信ネットワークに結合された第1の基地局を有し、前記第2のリモート・ユーザ端末は前記ネットワークに結合された第2の基地局と通信することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記度数を所定の時間間隔で決定するステップをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 前記第1のリモート・ユーザ端末からアップリンク信号を受信したときに、前記通信デバイスが前記度数を決定するステップをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記第1のリモート・ユーザ端末が前記通信デバイスから複数のダウンリンク信号を受信するステップ、および、
    前記第1のリモート・ユーザ端末が前記複数のダウンリンク信号それぞれについて決定した前記度数を前記通信デバイスに送信するステップをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 前記第1および第2のリモート・ユーザ端末が搬送波周波数を構成する通信チャネルを同時に共用するステップをさらに有することを特徴とする請求項8に記載の方法。
  14. 前記第1および第2のリモート・ユーザ端末が搬送波周波数を構成する通信チャネルを同時に共用するステップをさらに有することを特徴とする請求項9に記載の方法。
  15. 前記第1および第2のリモート・ユーザ端末が隣接する通信チャネルを同時に使用するステップをさらに有することを特徴とする請求項8に記載の方法。
  16. 通信デバイスであって、
    前記通信デバイスと通信する第1のリモート・ユーザ端末に、アップリンク信号およびダウンリンク信号を転送し、少なくとも1つの混信源をヌル制御するためのアンテナ・アレイと、
    前記アンテナ・アレイに結合され、前記第1のリモート・ユーザ端末と前記通信デバイスとの間で転送される前記アップリンク信号およびダウンリンク信号を処理するプロセッサと、そして
    前記プロセッサに結合され、前記第1のリモート・ユーザ端末の受信品質がしきい値よりも低いときは前記通信デバイスに関する第1のオペレーション・モードを選択し、前記第1のリモート・ユーザ端末の受信品質がしきい値よりも高いときは前記通信デバイスに関する第2のオペレーション・モードを選択するセレクタと
    から構成され、
    前記第1のオペレーション・モードは少なくとも1つの混信源に対する第1のヌル制御量を生成し、
    前記第2のオペレーション・モードは、前記第1のヌル制御量よりも相対的に多い、前記少なくとも1つの混信源に対する第2のヌル制御量を生成すると共に、前記第1のオペレーション・モードの全送信電力に較べて低下した全送信電力を提供する
    ことを特徴とする通信デバイス。
  17. 前記第1のリモート・ユーザ端末についての受信品質を、前記アンテナ・アレイによって前記第1のリモート・ユーザ端末から受信されたアップリンク信号の測定強度に応じて決定するための信号品質測定ユニットをさらに備えることを特徴とする請求項16に記載の通信デバイス。
  18. 前記第1のリモート・ユーザ端末は、前記通信デバイスから受信したダウンリンク信号の受信品質を決定するための信号品質測定ユニットを備えることを特徴とする請求項16に記載の通信デバイス。
  19. 前記ヌル制御量は、前記第2のオペレーション・モードで前記通信デバイスによって生成されるヌルの数が前記第1のオペレーション・モードで前記通信デバイスによって生成されるヌルの数よりも多くなるように、前記第1および第2のオペレーション・モードで前記通信デバイスによって生成されるヌルの数として定義されることを特徴とする請求項16に記載の通信デバイス。
  20. 前記ヌル制御量は、前記通信デバイスによって生成される前記少なくとも1つのヌルの強度が、前記第1のオペレーション・モードで前記通信デバイスによって生成される前記少なくとも1つのヌルの強度よりも強くなるように、前記第1および第2のオペレーション・モードで前記通信デバイスによって生成される少なくとも1つのヌルの強度として定義されることを特徴とする請求項16に記載の通信デバイス。
  21. 混信源はチャネルを占める第2のリモート・ユーザ端末を有し、前記チャネルは前記第1のリモート・ユーザ端末と前記第2のリモート・ユーザ端末との間の通信に対する混信を引き起こすことを特徴とする請求項16に記載の通信デバイス。
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