JP5012032B2 - Temperature measuring method and optical fiber sensor - Google Patents
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Description
本発明は、光ファイバ心線中でのブリルアン周波数シフト量の変化により被測定物の温度を測定するための温度測定方法及び該方法に用いられる光ファイバセンサに関する。 The present invention relates to a temperature measurement method for measuring the temperature of an object to be measured by a change in Brillouin frequency shift amount in an optical fiber, and an optical fiber sensor used in the method.
従来、光ファイバに光を入力して光ファイバから出力されるブリルアン散乱光の周波数シフトを検出し、検出した周波数シフトを用いて温度を計測する技術が知られている(例えば、非特許文献1参照)。ブリルアン散乱とは、光ファイバ中における光と光ファイバ中の音響波との相互作用により光が散乱する現象である。 Conventionally, a technique is known in which light is input to an optical fiber, a frequency shift of Brillouin scattered light output from the optical fiber is detected, and a temperature is measured using the detected frequency shift (for example, Non-Patent Document 1). reference). Brillouin scattering is a phenomenon in which light is scattered by the interaction between light in an optical fiber and acoustic waves in the optical fiber.
この非特許文献1には、ブリルアン散乱光のブリルアンゲインスペクトルが光ファイバの温度に依存して変化することを利用した技術が記載されており、特に、230〜370K付近の温度領域においてブリルアンゲインスペクトルの周波数シフトが温度に依存して線形に変化することが記載されている。
しかしながら、ブリルアン散乱光のゲインスペクトルは、温度に加え歪みによっても中心周波数が変化するため、歪みの影響を排除しないと温度の測定精度が悪く、温度センサとして十分な機能を果たすことができないという問題がある。 However, since the center frequency of the gain spectrum of Brillouin scattered light changes due to distortion in addition to temperature, the measurement accuracy of temperature is poor unless the influence of distortion is eliminated, and the function as a temperature sensor cannot be performed sufficiently. There is.
図10は、従来の光ファイバを用いた温度測定方法を説明するための図である。例えば純石英ファイバの場合、温度係数,歪係数はそれぞれ1.4MHz/K,0.05MHz/μεである。図10に示すように、光ファイバ心線101が被測定物100に直接設置される。その被測定物100が0.1%(1,000με)収縮し、光ファイバ心線101が同時に同じ量だけ収縮したとすると、ブリルアン周波数は50MHzもシフトしてしまうことになる。このシフト量は温度が約36K変化することに相当し、歪みの影響をうまく除去しないと温度センサとして十分な機能を果たすことができない。この歪みの影響は、被測定物100の伸縮からだけではなく、例えば、光ファイバ心線を保護するチューブの熱収縮など光ファイバの構成部材からもたらされることもある。
さらに、光ファイバ心線101をルースチューブで保護した場合、光ファイバ心線101は長手方向に移動しうるため、位置精度の劣化が懸念される。
FIG. 10 is a diagram for explaining a temperature measuring method using a conventional optical fiber. For example, in the case of pure silica fiber, the temperature coefficient and the distortion coefficient are 1.4 MHz / K and 0.05 MHz / με, respectively. As shown in FIG. 10, the optical
Furthermore, when the optical
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、光ファイバ心線中でのブリルアン周波数シフト量の変化により被測定物の温度を測定する際に、光ファイバ心線に生じる歪みの影響の低減と、位置精度の向上とをそれぞれ可能とした温度測定方法及び該方法に用いられる光ファイバセンサを提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above-described circumstances, and the distortion generated in the optical fiber core when measuring the temperature of the object to be measured due to the change in the Brillouin frequency shift amount in the optical fiber core wire. It is an object of the present invention to provide a temperature measurement method and an optical fiber sensor used in the method, each capable of reducing the influence of the above and improving the position accuracy.
本発明による温度測定方法は、光ファイバセンサ中の光ファイバで発生するブリルアン散乱に起因するブルリアンゲインスペクトル(BGS)のスペクトル形状と周波数シフト量の少なくとも一つにより光ファイバの長手方向の温度分布を測定する温度測定方法であって、光ファイバは、薄膜コーティングが施された光ファイバ心線であり、光ファイバ心線がチューブ内にルース状に収容され保護された状態で、被測定物に対して配置される。この際、光ファイバ心線の少なくとも1箇所は、チューブの任意の1点に対し、相対的位置が固定されるように設置される。
なお、スペクトル形状とは、BGSのスペクトル線幅、スペクトル形状の急峻度(テーパ部の角度)、隣り合うBGSスペクトルの間隔をいう。
The temperature measurement method according to the present invention includes a temperature distribution in the longitudinal direction of an optical fiber based on at least one of a spectral shape and a frequency shift amount of a Brillouin gain spectrum (BGS) caused by Brillouin scattering generated in an optical fiber in an optical fiber sensor. The optical fiber is an optical fiber core coated with a thin film, and the optical fiber core is housed and protected in a loose shape in the tube, and is measured on the object to be measured. Placed against. At this time, at least one portion of the optical fiber core wire is installed so that the relative position is fixed with respect to any one point of the tube.
The spectral shape means the spectral line width of the BGS, the steepness of the spectral shape (angle of the taper portion), and the interval between adjacent BGS spectra.
本発明によれば、光ファイバ心線中でのブリルアン周波数シフト量の変化により被測定物の温度を測定する際に、光ファイバ心線を被測定物に直に設置せず、ルース状のチューブ内に収納することにより、光ファイバ心線が被測定物等から受ける歪みの影響を低減できるため、温度測定精度を向上させることができる。
また、光ファイバ心線の少なくとも1箇所は、チューブの任意の1点に対し、相対的位置が固定されているため、長手方向の位置精度を向上させることができる。
According to the present invention, when measuring the temperature of an object to be measured by a change in the Brillouin frequency shift amount in the optical fiber core, the optical fiber core is not installed directly on the object to be measured, but a loose tube By housing in the optical fiber core, the influence of distortion on the optical fiber core from the object to be measured can be reduced, so that the temperature measurement accuracy can be improved.
Moreover, since the relative position is fixed with respect to the arbitrary 1 point | piece of a tube at least one location of an optical fiber core wire, the position accuracy of a longitudinal direction can be improved.
図1は、本発明の光ファイバセンサの構造例を示す断面図である。図中、10は光ファイバセンサで、該光ファイバセンサ10は、薄膜コーティングが施された1本の光ファイバ心線11と、光ファイバ心線11をルース状に収容するルースチューブ13とから構成される。光ファイバ心線11とルースチューブ13との間には空隙部12が設けられ、光ファイバ心線11はルースチューブ13内において動き得る状態で保護される。このようなルース構造とすることで、図示しない被測定物等の収縮によって発生する光ファイバ心線11の歪みが吸収され、被測定物の温度を精度よく測定することが可能となる。
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a structural example of an optical fiber sensor of the present invention. In the figure,
なお、光ファイバ心線11の被覆層(薄膜コーティング)としては、例えば、線膨張係数の小さいカーボンコーティングや、ポリイミド被覆などが望ましい。薄膜コーティングの厚さは、ガラスの低線膨張係数に影響しないようできるだけ薄いことが望ましいが、ガラスの弾性率の方が薄膜コーティングの弾性率よりも2桁程度大きいため、ガラス径125umの場合、カーボンコーティングやポリイミド被覆などの被覆厚を100um以下とすると、被覆によるガラスの温度伸縮の影響は10%以下におさえられる。
In addition, as a coating layer (thin film coating) of the optical
この光ファイバセンサ10は、室温より低温にある使用環境、特に極低温にある環境において使用する場合に、歪の影響を低減した状態で正確な温度を測定することができ、広い温度範囲を測定するのに有効である。
The
一般的に、通信用のルース型光ファイバケーブルの場合、チューブ内で光ファイバ心線の蛇行を吸収できるように光ファイバ心線とチューブとの間隔が広くとられている。一方、センサ用の光ファイバケーブルの場合、チューブ内で光ファイバ心線がまっすぐになるよう工夫されているため、光ファイバ心線11とルースチューブ13との空隙部12はなるべく狭い方が好ましい。
In general, in the case of a loose type optical fiber cable for communication, the distance between the optical fiber core wire and the tube is wide so that the meandering of the optical fiber core wire can be absorbed in the tube. On the other hand, in the case of an optical fiber cable for sensors, the
また、光ファイバ心線11とルースチューブ13との間に摩擦があると光ファイバ心線11の歪みが残留する場合がある。このため、光ファイバ心線11とルースチューブ13との摩擦係数は小さいほうが好ましい。例えば、光ファイバ心線11が被覆材としてプラスチック樹脂を使用している場合、ルースチューブ13の材質としてはフッ素系樹脂や金属などの比較的摩擦係数の小さいものを使用することが望ましい。
Further, if there is friction between the optical
また、光ファイバセンサ10の長手方向の位置精度を向上させるため、光ファイバ心線11の少なくとも1箇所は、ルースチューブ13の任意の1点に対し、相対的位置が固定される。
Further, in order to improve the positional accuracy of the
図2は、本発明に係る光ファイバセンサ10を用いた温度測定システムの構成例を示す図である。図中、温度測定システムは、図1に示した光ファイバセンサ10と、光源であるLD1と、光信号を等分配するカプラ2と、光の方向を一方向に定めて逆方向に通さないようにするアイソレータ3と、光信号を増幅するアンプ4と、3つのポートを持ちそれぞれ隣り合う1つのポートにだけカップリングするサーキュレータ5と、受光素子であるPD6と、LD1とPD6の電気信号を演算する演算装置7とから構成されている。光ファイバセンサ10は、1本の光ファイバ心線11とそれを保護するルースチューブ13とから構成され、ルースチューブ13の少なくとも一部が被測定物8の表面に接するように設置される。
FIG. 2 is a diagram showing a configuration example of a temperature measurement system using the
本実施形態においては、ルースチューブ13を折り曲げて被測定物8の表面に設置している。これにより、ルースチューブ13の長手方向に沿ってチューブのより多くの面積が被測定物8に接触することになり、光ファイバ心線11が長手方向に沿って略同じ温度となるように配置される。
In the present embodiment, the
ここで、ルースチューブ13と被測定物8とを少なくとも1点で固定するようにしてもよい。ルースチューブ13と被測定物8を固定することで、より位置精度の良い温度測定を行うことができる。両者の固定には接着剤やテープなどを用いることができる。例えば、ルースチューブ13を被測定物8からあまり取り外すことがない場合、エポキシ樹脂などの接着剤を使用してしっかり固定してもよい。また、ルースチューブ13を被測定物8から取り外すことがある場合、テープを使用して着脱し易い状態で固定してもよい。
Here, the
なお、光ファイバセンサ10に内蔵する光ファイバ心線11は、シングルモード、マルチモードのいずれでもよいが、マルチモードの場合、ブリルアン周波数のゲインが低下する傾向があり、シングルモードのほうがより好ましい。
The optical
図2に示す温度測定システムは、BOCDA(Brillouin Optical Correlation Domain Analysis)による測定方式であり、ポンプ光、プローブ光を正弦波で周波数変調し、特定の位置(相関ピーク)でのみ誘導ブリルアン散乱を生じさせることで位置分解を行うようにしている。発生させたポンプ光、プローブ光に周波数変調を施すことで、測定ファイバの相関ピークにおいてポンプ光とプローブ光の位相が揃い、両者の周波数差が一定となり、この結果得られるブリルアンゲインスペクトルは鋭いピークを持つ。一方、相関ピーク以外の点では、周波数差が一定とならないため、ブリルアンゲインスペクトルは平坦な形状となる。よって、測定されるスペクトルのピーク周波数は相関ピークの位置情報を持っているため、局所的な温度測定を行うことができる。 The temperature measurement system shown in FIG. 2 is a measurement method based on BOCDA (Brillouin Optical Correlation Domain Analysis), and pump light and probe light are frequency-modulated with a sine wave to produce stimulated Brillouin scattering only at a specific position (correlation peak). To resolve the position. By applying frequency modulation to the generated pump light and probe light, the phase of the pump light and the probe light are aligned at the correlation peak of the measurement fiber, and the frequency difference between the two becomes constant. The resulting Brillouin gain spectrum has a sharp peak. have. On the other hand, since the frequency difference is not constant at points other than the correlation peak, the Brillouin gain spectrum has a flat shape. Therefore, since the peak frequency of the spectrum to be measured has correlation peak position information, local temperature measurement can be performed.
BOCDA方式の場合、光ファイバ心線11の片端からプローブ光を入射し、もう片端からポンプ光を入射する両端入射とする。PD6は光ファイバ心線11から出力されるブリルアン散乱光を受光する。演算装置7はPD6で受光したブリルアン散乱光のブリルアンゲインスペクトルを検出し、その周波数シフトから被測定物8の温度を解析して求める。
In the case of the BOCDA system, it is assumed that the probe light is incident from one end of the
誘導ブリルアン散乱は次のようにして発生する。すなわち、ポンプ光が光ファイバ心線11中を伝搬すると、光ファイバ心線11中に音響波が発生し、それによって光ファイバ心線11中に周期的な屈折率変化が生じる。この屈折率変化は音響波の速度でポンプ光の進行方向と同じ方向に動いているので、ドップラーシフトにより散乱光の周波数はポンプ光に比べてダウンシフトする。この周波数シフトをブリルアン周波数シフトという。散乱光に近い周波数のプローブ光を入射すると、光ファイバ心線11の音響波振動が増幅され、その結果散乱光が利得となってポンプ光からプローブ光へエネルギーの移動が生じる。これを誘導ブリルアン散乱という。
Stimulated Brillouin scattering occurs as follows. That is, when the pump light propagates through the optical
なお、本発明の温度測定方法は、このBOCDAに限らず、BOTDR(Brillouin Optical Time Domain Reflectometry)、BOTDA(Brillouin Optical Time Domain Analysis)などの測定システムに適用してもよい。 The temperature measurement method of the present invention is not limited to this BOCDA, and may be applied to measurement systems such as BOTDR (Brillouin Optical Time Domain Reflectometry) and BOTDA (Brillouin Optical Time Domain Analysis).
本発明の温度測定方法に用いる光ファイバセンサ10は、ルース構造にすることで、被測定物8の収縮等によって発生する光ファイバ心線11の歪みを吸収し、被測定物8の温度を精度よく測定できるようにしている。また、光ファイバ心線11の少なくとも1箇所は、ルースチューブ13の任意の1点に対し、相対的位置が固定されているため、長手方向の位置精度を向上させることができる。この光ファイバセンサ10の参考例及び好適な実施形態について図3〜図9に基づいて説明する。
The
(第1の参考例)
図3は、本発明の第1の参考例に係る光ファイバセンサ10の構成例を示す図である。光ファイバ心線11がルースチューブ13内でルース状に保護されている。図3(A)に示すように、ルースチューブ13と光ファイバ心線11とは、ルースチューブ13の両端(固定点F)で固定され、光ファイバ心線11がルースチューブ13内で長手方向に移動しないようになっている。このルースチューブ13を被測定物8に設置し、被測定物8が0.1%(1,000με)収縮し、それと同時にルースチューブ13が同じ量だけ収縮したとする。本参考例では、図3(B)に示す矢印の方向にルースチューブ13が収縮すると、この収縮に応じて光ファイバ心線11はルースチューブ13内で蛇行する。
(First reference example )
FIG. 3 is a diagram showing a configuration example of the
光ファイバ心線11は、ルースチューブ13内で蛇行することで、チューブ長より長くなった分の歪みを吸収することができるため、前述の図10に示した従来例(光ファイバ心線を直に被測定物に設置した場合)と比べて光ファイバ心線に大きな歪みが発生しない。例えば、ガラス径125μm、被覆径250μmの光ファイバ心線を、内径0.5mm/外径1.0mmのチューブ内にルース状に保護した場合、光ファイバ心線に生じる歪みは35με(温度換算で1.25K)程度となる。これは、従来の光ファイバ心線を単体で被測定物に設置した場合の1,000με(温度換算で36K)と比較して大きく低減されており、温度の測定精度を大きく向上させることができる。
Since the
また、光ファイバ心線11は、ルースチューブ13の両端末で固定されているため、光ファイバ心線11が長手方向に大きく移動することなく、位置精度の向上を図ることができる。
Further, since the optical
(第2の参考例)
図4は、本発明の第2の参考例に係る光ファイバセンサ10の構成例を示す図である。図4(A)に示すように、ルースチューブ13と光ファイバ心線11とは、ルースチューブ13の一方の端部(固定点F)のみで片端固定され、他方の端部はフリーとなっている。このルースチューブ13を第1の参考例と同様に被測定物8に設置し、被測定物8が0.1%(1,000με)収縮し、それと同時にルースチューブ13が同じ量だけ収縮したとする。本参考例では、図4(B)に示す矢印の方向にルースチューブ13が収縮しても、片端フリーとしたために、収縮による歪みを逃がすことができ、光ファイバ心線11は蛇行せず、その歪みは両端を固定した場合の35μεより小さくすることができる。
(Second reference example )
FIG. 4 is a diagram showing a configuration example of the
また、第1の参考例に示したように、2点以上の複数点で固定するのではなく、敢えて1点で固定することにより位置精度と歪の低減を図ることができる。
また、ルースチューブ13と光ファイバ心線11との固定は、材質自身または固定方法により、縮まない、または、縮み量が小さい被覆の場合には2点以上で固定し、縮む場合にはどこか1点で固定するようにしてもよい。
Further, as shown in the first reference example , the position accuracy and distortion can be reduced by fixing at one point, not by fixing at two or more points.
In addition, the
ただし、片端フリーであっても光ファイバ心線11とルースチューブ13との間に摩擦があると、光ファイバ心線11の歪みが残留する場合がある。そこで、例えば、光ファイバ心線11の被覆材としてプラスチック樹脂を使用している場合、ルースチューブ13の材質はフッ素系樹脂や金属などを選定することにより、摩擦係数を0.2以下と小さくすることができる。
However, even if one end is free, if there is friction between the optical
また、ルースチューブ13の内径と光ファイバ心線11の外径とのクリアランスは小さいほうが光ファイバ心線11のルースチューブ13に対する過不足分を補うことができる。ただし、実際にはもともと心線自体に僅かながらうねりや蛇行があるのが普通であるために下限も必要で、ルースチューブ13の内径は光ファイバ心線11の外径の1.05倍〜10倍、望ましくは1.2倍〜4倍の範囲がよい。
Further, if the clearance between the inner diameter of the
さらに、チューブ長が長いとルースチューブ13と光ファイバ心線11とが1点で固定されていたとしても、光ファイバ心線11のルースチューブ13に対する過不足分を十分に補正することができず、光ファイバ心線11に歪が加わってしまうため、チューブ長は10m以下、望ましくは1m以下がよい。
Furthermore, when the tube length is long, even if the
また、被測定物8が0.1%(1,000με)収縮し、それと同時にルースチューブ13が同じ量だけ収縮した例を挙げたが、仮に高温でルースチューブ13が光ファイバ心線11よりも伸びて光ファイバ心線11が張られた状態になったとしても、ルースチューブ13と光ファイバ心線11とが1点でのみ固定されていれば、光ファイバ心線11の張りを低減するようにチューブ外の心線がチューブ内に引き込まれるため、高温環境においても有効である。
Further, an example was given in which the object to be measured 8 contracted by 0.1% (1,000 με), and at the same time, the
(第3の参考例)
図5は、本発明の第3の参考例に係る光ファイバセンサ10の構成例を示す図である。光ファイバ心線11とルースチューブ13の固定点Fは、端末部に限らず、ルースチューブ13の中央部付近であってもよい。この場合、チューブ長は実質的に半減し、片端フリーの効果がより大きくなる。また、固定点Fは、固定点Fでも歪みが生じにくくするために、光ファイバ心線11がルースチューブ13に対して周方向にわずかに移動できるように、ゲルやジェリーなどで緩く固定してもよい。
(Third reference example )
FIG. 5 is a diagram showing a configuration example of the
固定点Fはルースチューブ13の端末部や中央部付近に限定されず、ルースチューブ13の長手方向における任意の点であればよい。なお、光ファイバ心線11とルースチューブ13の固定に使用する接着材としてはエポキシ樹脂などが用いられる。
The fixed point F is not limited to the vicinity of the terminal portion or the central portion of the
また、本発明の一実施形態として、光ファイバ心線11とルースチューブ13とを固定せず、相互にフリーとしてもよい。この場合、光ファイバ心線11が長手方向に移動するのを防止するために、固定点Fを、ルースチューブ13で保護されていない光ファイバ心線11上であって、ルースチューブ13の端末部近傍に設けるようにしてもよい。例えば、フィードスルー用ケーブルとの接続部などで固定するようにしてもよい。
Moreover, as one embodiment of the present invention , the optical
(本発明の実施形態)
図6は、本発明の実施形態に係る光ファイバセンサ10の構成例を示す図である。本実施形態の光ファイバセンサ10は、光ファイバ心線11がルースチューブ13で保護された保護部と、光ファイバ心線11が周方向に完全に露出した露出部14とから構成されている。このように、ルースチューブ13を短いチューブに分割して被測定物8に交互に設置することで、光ファイバ心線11とルースチューブ13間の摩擦による蛇行を少なくし、光ファイバ心線11に生じる歪みをさらに小さく抑えることができる。
(Embodiment of the present invention )
Figure 6 is a diagram showing a configuration example of an
なお、図6に示す例では、ルースチューブ13で保護された保護部と、光ファイバ心線11が周方向に完全に露出した露出部14の例を示したが、ルースチューブ13に長手方向に間欠的に孔を開けて光ファイバ心線11の露出部としてもよい。
In the example shown in FIG. 6, the protection portion protected by the
BOCDA測定では、cmオーダーの分布計測が可能であるため、光ファイバセンサ10の固定部/非固定部を区別して計測することができる。このため、本実施形態のような設置方法を選択することが可能となる。光ファイバセンサ10を固定する固定点Fは、例えば、フィードスルー用ケーブル15との接続部などが挙げられ、歪みの発生源となる固定部の数を減らすことができる。
In BOCDA measurement, since cm-order distribution measurement is possible, it is possible to distinguish and measure the fixed part / non-fixed part of the
ここで、図6に示すように、複数の短いチューブを用いると、ルースチューブ13で保護されていない部分の光ファイバ心線11が蛇行して歪みが発生したり、伝送損失が増加したりする原因となる場合がある。そこで、図7に示すように、光ファイバセンサ10が露出部14で折り返されるように、ルースチューブ13を被測定物8に設置するようにしてもよい。なお、光ファイバ心線11が長手方向に移動しないように、ここでは光ファイバセンサ10の両端付近における2ヶ所の固定点Fで固定されている。
Here, as shown in FIG. 6, when a plurality of short tubes are used, the portion of the optical
図7において、ルースチューブ13には1本の光ファイバ心線11が挿入されている例を示したが、1本のルースチューブ13に2本の光ファイバ心線11が折り返し計2本挿入されていてもよい。
In FIG. 7, an example in which one optical
(第4の参考例)
図8は、本発明の第4の参考例に係る光ファイバセンサ10の構成例を示す図である。本例のルースチューブは、編組16で構成され、両端2ヶ所の固定点Fで光ファイバ心線11と固定された状態で被測定物8に設置される。この編組16は細い繊維を編み合わせたもので、通常のチューブでは曲げ剛性が大きすぎるため使用できない金属やガラスなどの無機材料を使用することができる。これら無機材料は、線膨張係数が小さく、弾性率が大きいため、温度変化による光ファイバ心線保護部(すなわちルースチューブで保護された部分)の伸縮を小さく抑えることができる。
( Fourth reference example )
FIG. 8 is a diagram showing a configuration example of the
仮に編組16に温度変化の大きな材料を使用したとしても、長手方向の伸縮が径方向の伸縮に変換されるため、光ファイバ心線11が編組16内で蛇行し歪みが増大するのを防ぐことができる。
Even if a material having a large temperature change is used for the
また、編組16は適度に表面凹凸があるために、光ファイバ心線11との摩擦係数が小さく、歪みを小さくできるという利点もある。さらに、編組16で覆われた光ファイバ心線11は外気もしくは液体と直接触れることになるため、熱応答速度が高いという利点もある。
Further, since the
(本発明の他の実施形態)
図9は、本発明の他の実施形態に係る光ファイバセンサ10の構成例を示す図である。本実施形態のルースチューブ13は、線膨張係数が小さい線状部材17を、光ファイバ心線11と平行に設けている。このように線状部材17を内蔵することで、ルースチューブ13自体が温度や外力に対して伸縮しにくく、チューブ内の光ファイバ心線11が蛇行したり、伸ばされたりして歪みが生じるのを防ぐことができる。
( Other embodiments of the present invention )
FIG. 9 is a diagram illustrating a configuration example of an
線状部材17は、光ファイバ心線11の材質(ガラス)と同等あるいはそれ以下の線膨張係数を有する材質が望ましく、ガラスや金属などの無機材料や、ガラスやカーボンなどを含有する樹脂材料などであってもよい。また、ガラスフィラーなどを含有する樹脂を押し出したチューブを用いてもよい。
The
以上説明したように、本発明によれば、光ファイバ心線中でのブリルアン周波数シフト量の変化により被測定物の温度を測定する際に、光ファイバ心線を被測定物に直に設置せず、ルース状のチューブ内に収納することにより、光ファイバ心線が被測定物等から受ける歪みの影響を低減できるため、温度測定精度を向上させることができる。 As described above, according to the present invention, when measuring the temperature of an object to be measured by a change in the Brillouin frequency shift in the optical fiber, the optical fiber core is placed directly on the object to be measured. First, by storing in the loose tube, it is possible to reduce the influence of the distortion of the optical fiber core wire from the object to be measured, so that the temperature measurement accuracy can be improved.
1…LD、2…カプラ、3…アイソレータ、4…アンプ、5…サーキュレータ、6…PD、7…演算装置、8,100…被測定物、10…光ファイバセンサ、11,101…光ファイバ心線、12…空隙部、13…ルースチューブ、14…露出部、15…フィードスルー用ケーブル、16…編組、17…線状部材。
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... LD, 2 ... Coupler, 3 ... Isolator, 4 ... Amplifier, 5 ... Circulator, 6 ... PD, 7 ... Calculation device, 8,100 ... Measurement object, 10 ... Optical fiber sensor, 11,101 ... Optical
Claims (4)
前記光ファイバは、薄膜コーティングが施された光ファイバ心線であり、該光ファイバ心線がチューブ内にルース状に収容され保護された状態で、被測定物に対して配置され、
前記チューブ内に保護されていない前記光ファイバ心線の部分を、前記チューブの端部近傍で固定することを特徴とする温度測定方法。 A temperature measurement method for measuring a temperature distribution in a longitudinal direction of an optical fiber by at least one of a spectral shape and a frequency shift amount of a Brillouin gain spectrum caused by Brillouin scattering generated in an optical fiber in an optical fiber sensor,
The optical fiber is an optical fiber core coated with a thin film coating, and the optical fiber core is disposed in a tube in a loose shape and protected with respect to an object to be measured.
A temperature measurement method comprising fixing a portion of the optical fiber core wire not protected in the tube in the vicinity of an end of the tube.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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