JP5011688B2 - 二光子吸収材料 - Google Patents

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Description

本発明は、二光子吸収材料等として有用な新規化合物、該化合物を用いた二光子吸収励起方法に関する。
従来、二光子吸収材料においては、ローダミン、クマリンなどの色素化合物、ジチエノチオフェン誘導体、オリゴフェニレンビニレン誘導体などの化合物が使用されている。しかしながら、これらは、分子あたりの二光子吸収能を示す二光子吸収断面積が小さく、特にフェムト秒パルスレーザーを用いた場合の二光子吸収断面積は、200×10-50cm4・s・molecule-1・photon-1未満のものが殆どである(例えば、非特許文献1参照。)。
特許文献1は、大きな二光子吸収断面積を有する材料を開示しているが、該材料は、閉殻電子構造をもつπ電子共役系であり、両端部のジカチオンやドナーおよびアクセプター置換基を導入により、電荷分極を大きくし、二光子吸収断面積σ(2)を大きくするものである。そのため溶媒効果が大きくなる欠点がある。
Stephen Kershaw著、"Two-Photon Absorption" in "Characterization techniques and tabulations for organic nonlinear optical materials", ed. by Mark G. Kuzyk, Carl W. Dirk, chapter 7, pp.515-654, Mercel Dekker, Inc. New York, 1988 特開2005−132763
本発明は、上記した従来技術の現状に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、溶媒効果を小さくでき、安定した二光子吸収特性発現が可能である新規化合物を提供することである。
本発明は、以下の化合物、二光子吸収材料に関する。
1. 下記一般式(1)または(2);
Figure 0005011688
(式中、RとR、RとRは、各々それらが結合している炭素原子と一緒になって、置換されていてもよい単環または多環の共役環もしくはヘテロ共役環を構成する。
1aとR1b、R1bとR1c、R1dとR1e並びにR1eとR1fは、各々それらが結合している炭素原子と一緒になって、置換されていてもよい単環または多環の共役環またはヘテロ共役環を構成する。
但し、R1aとR1b、R1bとR1cから構成される単環または多環の共役環またはヘテロ共役環は互いに縮合してもよく、R1dとR1e、R1eとR1fから構成される単環または多環の共役環またはヘテロ共役環は互いに縮合してもよい。
mは1〜10の整数を示す。nは1〜10の整数を示す。)
で表されるキノジメタン構造を有する共役拡張型キノジメタン化合物。
2. 項1に記載の化合物からなる二光子吸収材料。
本発明によれば、溶媒効果が小さく安定した二光子吸収特性発現が可能である化合物が得られる。
二光子吸収とは、分子が2つのフォトンを同時に吸収して、基底状態から励起状態へ遷移する現象である。分子が対称分子の場合には、一電子禁制の励起状態への遷移が起こる。このとき2つのフォトンのエネルギーは、同じあるいは異なっていてもよい。記録媒体の所定の位置において、二光子吸収によりスペクトル変化、屈折率変化または偏光変化を生じさせ、ビットデータを記録することができる。二光子吸収は、光の強度の二乗に比例して生じるため、二光子吸収を利用したメモリは、一光子吸収を利用したメモリに比べて、スポットサイズを小さくすることができ、超解像記録が実現できる。
しかしながら、記録媒体として使用可能な現状の材料系では、二光子吸収の効率が極めて低い。小型で安価なレーザを使って、二光子吸収を利用した実用的なメモリを実現するためには、高効率の二光子吸収型メモリ材料の開発が必須である。本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、その目的は、スペクトル、屈折率または偏光状態の変化を、効率的な二光子吸収を介して実現する二光子吸収材料を提供することにある。
特許文献1の分子は、閉殻電子構造をもつπ電子共役系であり、両端部のジカチオンやドナーおよびアクセプター置換基の導入により、電荷分極を大きくし、二光子吸収断面積σ(2)を大きくするものである。一方、本発明の分子種は、開殻分子種であり、ドナーおよびアクセプター置換基を有さない物質で二光子吸収材料として優れた特性を発揮する。そのため、ドナー、アクセプター置換基を持つ系に比べて溶媒効果を小さくでき安定した二光子吸収特性発現が可能である。また、実用段階においてポリマー等への組み込みがドナー、アクセプター置換基を有する系より容易である。
また、中央のベンゼン環部分の大きさやジラジカル因子の調整により、外場の周波数領域においては200-300GMをはるかに越えるピーク値も期待できる。
(1)本発明のジラジカル分子の二光子吸収増大の起源
分子レベルの二光子吸収は二光子吸収断面積σ(2)により記述され、これは第二超分極率γで表される[M. Albota, D. Beljonne, J. L. Bredas, J. E. Herlich, J. Y. Fu, A. A. Heikal, S. E. Hess, T. Kogej, M. D. Levin, S. R. Marder, D. McCord-Maughon, J. W. Perry, H. Rockel, M. Rumi, G. Subramaniam, W. W. Webb, X. L. Wu, C. Xu, Science 281 (1998) 1653.]。2つの不対電子(ラジカル)が異なる空間分布をもつ状態がジラジカル状態と呼ばれる。その空間分布の重なりの程度に依存してγの大きさが変化することがわかっている[M. Nakano, H. Nagao and K. Yamaguchi, Many-electron hyperpolarizability density analysis: application to dissociation process of one-dimensional H2, Phys.Rev.A55 1503-1513 (1997).]。重なりの程度は量子化学計算により求められるジラジカル因子[Masayoshi Nakano, Ryohei Kishi, Tomoshige Nitta, Takashi Kubo, Kazuhiro Nakasuji, Kenji Kamada, Koji Ohta, Benoit Champagne, Edith Botek, and Kizashi Yamaguchi, Second Hyperpolarizability (g) of Singlet Diradical System: Dependence of g on the Diradical Character、J.Phys. Chem. A, 109, 5, 885 - 891 (2005)]yという量で表され、完全に重なっている場合はy = 0、重なりがない場合は、y = 1、中間的に重なっている場合は0 < y < 1の値を取る。y = 0の系を閉殻系、1≧ y> 0の系を開殻系と呼ぶ。M. Nakano, H. Nagao and K. Yamaguchi, Many-electron hyperpolarizability density analysis: application to dissociation process of one-dimensional H2, Phys.Rev.A55 1503-1513 (1997).より、水素分子の解離に伴うγの変化の量子化学計算の結果からyが中間およびやや大きい値を取る場合にγが最大値をとることが予測されている。従って、中間およびやや大きいジラジカル因子yをもつ開殻系を設計できれば大きな二光子吸収効果が期待できる。Masayoshi Nakano, Ryohei Kishi, Tomoshige Nitta, Takashi Kubo, Kazuhiro Nakasuji, Kenji Kamada, Koji Ohta, Benoit Champagne, Edith Botek, and Kizashi Yamaguchi,Second Hyperpolarizability (g) of Singlet Diradical System: Dependence of g on the Diradical Character、J.Phys. Chem. A, 109, 5, 885 - 891 (2005)に示すようにp-キノジメタンの中央のベンゼン環が芳香族性を持つ場合(ベンゼン環上をπ電子が非局在化している場合)、両端のCH2上にジラジカルが発生する。このジラジカル性発現の設計指針をもとに芳香族性の大きいベンゼン環からなる縮環部分を中央に持ち両端部に発生するジラジカルが十分に安定して存在できる構造を提案した(式2)。この系の例として、両端がフェナレニル環をもつ系が考えられる。この場合には中央の芳香族性が大きくなると両端部にジラジカルが発生し、これがフェナレニル環上で非局在化することにより系が安定化され、p-キノジメタン(この場合はラジカルがCH2のC上に局在化)に比べて安定である。一方、図1に示すように系の全体にわたり芳香族性が大きい構造がみられる場合はジラジカル性は小さいか発生せず、二光子吸収係数は小さくなる。これらのジラジカル性は量子化学計算により理論的に算出でき、図2に示す系では0 < y < 1の値をとる。実際、先の設計指針からの予想通り、中央部の芳香族環の数が増大するにつれてyの計算値は増大することが判明し、理論計算から得られるγの値も増大することが示されている。
(2)本発明の化合物について
本発明の一般式(1),(2)において、好ましい構造式を以下に示す:
Figure 0005011688
(式中、n,mは前記に定義される通りである。)
式(1)ないし(1A)の化合物は、例えば以下の文献に記載の方法を参考にして合成することができる(Azusa Kikuchi, Fumiyasu Iwahori, and Jiro Abe, J. Am. Chem. Soc. 2004, 126, 6526-6527)
本発明において、RとR、或いは、RとRが、それらが結合している炭素原子と一緒になって構成する、置換されていてもよい単環または多環の共役環としては、以下の構造のものが挙げられる:
Figure 0005011688
1aとR1b、R1bとR1c、R1dとR1e並びにR1eとR1fが、それらが結合している炭素原子と一緒になって構成する、置換されていてもよい単環または多環の共役環またはヘテロ共役環(互いに縮合してもよい)としては、以下の構造のものが挙げられる:
Figure 0005011688
上記で例示した化合物は、任意の位置で置換されていてもよい。
置換基としては、直鎖又は分枝を有するアルキル基(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチルなど)、フェニル基、直鎖又は分枝を有するアルコキシ基(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシなど)、ハロゲン原子(塩素、臭素、フッ素、ヨウ素)、アミノ基、ニトロ基、ジアルキルアミノ基またはモノアルキルアミノ基(アルキル基は前記に記載されたものと同じである)、シアノ基、炭素数1〜4のアルカノイル基などが挙げられ、これらの置換基を1個以上有していてもよい。
以下に、本発明の一般式(2)で表される共役拡張型キノジメタンの1種の合成方法を説明するが、本発明の一般式(1)および一般式(2)の他の縮環様式を有するもしくは他の置換基を有する本発明の共役拡張型キノジメタンもこれに準じて合成することができる。
本発明のπ共役拡張型キノジメタンにおいてXおよびYがCであり、kが2であり、かつ分子両端にベンゼン環が縮環し分子中央ベンゼン環にフェニル基が置換したπ共役拡張型キノジメタンは次の工程1〜工程9を経て合成することができるが、これに限定されるものではない。
<スキーム1>
Figure 0005011688
<工程1>化合物2の合成
アルゴン雰囲気下、ジクロロメチルメチルエーテルと塩化アルミニウムをジクロロメタンに溶解し、-30℃に冷却した後、これに化合物1の塩化メチレン溶液を滴下しながら加え、3時間攪拌することにより化合物2を得る。
ジクロロメチルメチルエーテルと塩化アルミニウム及び化合物1の添加量は、通常、10:5:1 〜 50:5:1に設定することができる。
溶媒は、通常、化合物1重量に対し1000〜10000倍量用いることができる。反応温度は、通常、−70〜0℃に設定することができる。反応時間は、通常、60〜300分に設定することができる。
反応後、必要に応じて精製等の工程を経て、得られた物質を次の<工程2>に供する。精製工程は、例えば、反応終了後、溶液に重炭酸ナトリウム水溶液を加えクロロホルム、ジクロロメタンのような溶媒で分液後、有機層を乾燥濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等により行うことができる。
<工程2>化合物3の合成
アルゴン雰囲気下、化合物2をジクロロメタンとエタノールに溶解し、水素化ホウ素ナトリウムを加え、室温で3時間攪拌することにより、化合物3を得る。
化合物2と水素化ホウ素ナトリウムの添加量は、通常、1:2〜1:50に設定することができる。
溶媒は、通常、化合物2重量に対し300〜2000倍量用いることができる。反応温度は、通常、0℃〜40℃に設定することができる。反応時間は、通常、60〜300分に設定することができる。
反応後、必要に応じて精製等の工程を経て、得られた物質を次の<工程3>に供する。精製工程は、例えば、反応終了後、溶液に重炭酸ナトリウム水溶液を加えクロロホルム、ジクロロメタンのような溶媒で分液後、有機層を乾燥濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等により行うことができる。
<工程3>化合物4の合成
アルゴン雰囲気下、化合物3をベンゼンに溶解し、三臭化リンを加え、攪拌を行ないつつ一時間加熱還流することにより、化合物4を得る。
化合物3と三臭化リンの添加量は、通常、1:2〜1:50に設定することができる。
溶媒は、通常、化合物3重量に対し300〜2000倍量用いることができる。反応温度は、通常、50℃〜90℃に設定することができる。反応時間は、通常、30〜300分に設定することができる。
反応後、必要に応じて精製等の工程を経て、得られた物質を次の<工程4>に供する。精製工程は、例えば、反応終了後、溶液に重炭酸ナトリウム水溶液を加えクロロホルム、ジクロロメタンのような溶媒で分液後、有機層を乾燥濃縮することにより行うことができる。
<工程4>化合物5の合成
アルゴン雰囲気下、ジイソプロピルアミンをテトラヒドロフランに溶解し、−78℃に冷却した後、ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.6mol/L)を加え45分間攪拌し、続いてtert-ブチル酢酸エチルを加えて、45分間攪拌する。これに化合物4をテトラヒドロフランに溶かした溶液を加え、1時間攪拌した後、−35℃まで昇温することにより、化合物5を得る。
ジイソプロピルアミンとブチルリチウムのヘキサン溶液とtert-ブチル酢酸エチル及び化合物4の添加量は、通常、2:2:2:1 〜 10:10:10:1に設定することができる。
溶媒は、通常、化合物4重量に対し100〜2000倍量用いることができる。反応温度は、通常、−90℃〜0℃に設定することができる。反応時間は、通常、60〜300分に設定することができる。
反応後、必要に応じて精製等の工程を経て、得られた物質を次の<工程5>に供する。精製工程は、例えば、反応終了後、溶液に重炭酸ナトリウム水溶液を加えクロロホルム、ジクロロメタンのような溶媒で分液後、有機層を乾燥濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等により行うことができる。
<工程5>化合物6の合成
アルゴン雰囲気下、化合物5とヨウ化リチウムを2,4,6−トリメチルピリジンに溶解し、攪拌を行ないながら30分間加熱還流することにより、化合物6を得る。
化合物5とヨウ化リチウムの添加量は、通常、1:2〜1:50に設定することができる。
溶媒は、通常、化合物5重量に対し50〜500倍量用いることができる。反応温度は、通常、150℃〜180℃に設定することができる。反応時間は、通常、20〜200分に設定することができる。
反応後、必要に応じて精製等の工程を経て、得られた物質を次の<工程6>に供する。精製工程は、例えば、反応終了後、溶液に重炭酸ナトリウム水溶液を加えクロロホルム、ジクロロメタンのような溶媒で分液後、有機層を乾燥濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等により行うことができる。
<工程6>化合物7の合成
アルゴン雰囲気下、化合物6と二塩化オキサリルを混合し攪拌を行ないながら2時間30分加熱還流した後、二塩化オキサリルを減圧留去する。得られた固体をジクロロメタンに溶解し、−78℃に冷却した後、塩化アルミニウムを加え、二時間かけて−35℃まで昇温することにより、化合物7を得る。
化合物6と二塩化オキサリル及び塩化アルミニウムの添加量は、通常、1:10:2〜1:200:20に設定することができる。
溶媒は、通常、化合物6重量に対し10〜500倍量用いることができる。反応温度は、通常、−90℃〜0℃に設定することができる。反応時間は、通常、100〜500分に設定することができる。
反応後、必要に応じて精製等の工程を経て、得られた物質を次の<工程7>に供する。精製工程は、例えば、反応終了後、溶液に重炭酸ナトリウム水溶液を加えクロロホルム、ジクロロメタンのような溶媒で分液後、有機層を乾燥濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等により行うことができる。
<工程7>化合物8の合成
アルゴン雰囲気下、化合物7をテトラヒドロフランに溶解し、水素化リチウムアルミニウムを加え、室温で30分攪拌することにより、化合物8を得る。
化合物7と水素化リチウムアルミニウムの添加量は、通常、1:2〜1:20に設定することができる。
溶媒は、通常、化合物7重量に対し200〜2000倍量用いることができる。反応温度は、通常、0℃〜60℃に設定することができる。反応時間は、通常、20〜100分に設定することができる。
反応後、必要に応じて精製等の工程を経て、得られた物質を次の<工程8>に供する。精製工程は、例えば、反応終了後、溶液に重炭酸ナトリウム水溶液を加えクロロホルム、ジクロロメタンのような溶媒で分液後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等により行うことができる。
<工程8>化合物9の合成
アルゴン雰囲気下、化合物8をベンゼンに溶解し、触媒量のp−トルエンスルホン酸一水和物を加え、攪拌しながら25分加熱還流することにより、化合物9を得る。
化合物8とp−トルエンスルホン酸一水和物の添加量は、通常、100:1〜10:1に設定することができる。
溶媒は、通常、化合物8重量に対し200〜2000倍量用いることができる。反応温度は、通常、60℃〜90℃に設定することができる。反応時間は、通常、10〜60分に設定することができる。
反応後、必要に応じて精製等の工程を経て、得られた物質を次の<工程9>に供する。精製工程は、例えば、反応終了後、溶液に重炭酸ナトリウム水溶液を加えクロロホルム、ジクロロメタンのような溶媒で分液後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等により行うことができる。
<工程9>化合物10の合成
アルゴン雰囲気下、化合物9をベンゼンに溶解し、p−ベンゾキノンを加え、攪拌しながら20分加熱還流することにより、化合物9を得る。
化合物9とp−ベンゾキノンの添加量は、通常、1:1〜1:5に設定することができる。
溶媒は、通常、化合物9重量に対し200〜2000倍量用いることができる。反応温度は、通常、60℃〜90℃に設定することができる。反応時間は、通常、10〜60分に設定することができる。
反応後、必要に応じて精製等の工程を経て、得られた物質を二光子吸収特性の測定に用いる。精製工程は、例えば、反応終了後、溶液に重炭酸ナトリウム水溶液を加えクロロホルム、ジクロロメタンのような溶媒で分液後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等により行うことができる。
以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説明する。
実施例1
上記スキーム1に従い、本発明の化合物10を合成した。
工程1
3,11-ジホルミル-7,8,15,16-テトラフェニルフルオランテノ[8,9-k]フルオランテン 2 の合成
アルゴン雰囲気下、500-mL 三口フラスコに、ジクロロメタン (50 mL)、 塩化アルミニウム(III) (662 mg, 5.0 mmol) を入れ -30 ℃に冷却した。ジクロロメチルメチルエーテル (1.04 mL, 11.8 mmol) を加え、1 (400 mg, 0.59 mmol) のジクロロメタン (300 mL) 溶液を1.5時間かけて滴下した。1時間後氷水に注ぎ、2N 塩酸を加えジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。濾過して濃縮し、2 を 橙色粉末として収率 269 mg、収率62%で得た。
TLC Rf0.32 (dichloromethane); 1H NMR (270 MHz, CDCl3) δ5.74, 5.75 (d, J = 7.6 Hz 2H), 5.77, 5.79 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.96-7.28 (m, 22 H), 7.60 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 8.70 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 10.18 (s, 2H); FAB-MS m/z 737 (M+ + H)

工程2
3,11-ビス-(ヒドロキシメチル)-7,8,15,16-テトラフェニルフルオランテノ[8,9-k]フルオランテン 3 の合成
アルゴン雰囲気下、500-mL ナスフラスコに 2 (537 mg, 0.73 mmol)、ジクロロメタン (270 mL)、エタノール (110 mL)を入れ、水素化ホウ素ナトリウム (83 mg, 2.2 mmol) を加えて撹拌した。1時間後水、2N 塩酸を加えジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。濾過して濃縮し、3 を橙色粉末として収量519 mg、収率 96%で得た。
TLC Rf0.64 (dichloromethane:ethyl acetate = 2:1); 1H NMR (270 MHz, CDCl3) δ5.00 (s, 4H), 5.65 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 5.72 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.03-7.23 (m, 24 H), 7.79 (d, J = 8.1 Hz, 2H)
工程3
3,11-ビス-(ブロモメチル)-7,8,15,16-テトラフェニルフルオランテノ[8,9-k]フルオランテン 4 の合成
アルゴン雰囲気下200-mLナスフラスコに 3 (519 mg, 0.70 mmol)、ベンゼン (150 mL)、三臭化リン (0.16 mL, 1.75 mmol) を入れ加熱還流した。1時間後放冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えベンゼンで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。濾過して濃縮し、4 を 橙色粉末として収量585 mg、収率 96%で得た。
TLC Rf0.82 (benzene); 1H NMR (270 MHz, CDCl3) δ4.64 (s, 4H), 5.46 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 5.57 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 6.86-7.11 (m, 24 H), 7.65 (d, J = 8.2 Hz, 2H); FAB MS (NBA) m/z864 (M+)

工程4
3,11-ビス-(3,3-ジメチル-2-メトキシカルボニルブチル)- 7,8,15,16-テトラフェニルフルオランテノ[8,9-k]フルオランテン 5 の合成
アルゴン雰囲気下、200-mL シュレンク管にTHF (45 mL)、ジイソプロピルアミン (0.95 mL, 6.8 mmol) を入れ -78 ℃に冷却した。1時間後ブチルリチウム (1.6 M, 15 % ヘキサン溶液, 2.1 ml, 3.4 mmol) を加え、さらに1時間後tert-ブチル酢酸メチル (0.51 mL, 3.4 mmol) を加えた。1時間後 4 (575 mg, 0.66 mmol) のTHF (45 mL) 溶液を加え、室温まで昇温した。14時間後飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。濾過して濃縮し、カラムクロマトグラフィー (6% 含水シリカゲル、ヘキサン:ベンゼン = 1:3) に供して 5 を vivid reddish yellow 粉末として収率 87% (557 mg) で得た。
TLC Rf0.62 (benzene); 1H NMR (270 MHz, CDCl3) δ1.06 (s, 18H), 2.53 (dd, J = 3.3, 11 Hz, 2H), 3.17 (dd, J = 11, 13 Hz, 2H), 3.22 (dd, J = 3.3, 13 Hz, 2H), 3.28 (s, 6H), 5.61, 5.62 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 5.72, 5.72 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 6.87 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.00-7.24 (m, 22 H), 7.66 (d, J = 8.3 Hz, 2H); FAB MS (NBA) m/z964 (M+)

工程5
3,11-ビス-(3,3-ジメチル-2-カルボキシブチル)- 7,8,15,16-テトラフェニルフルオランテノ[8,9-k]フルオランテン6 の合成
アルゴン雰囲気下、100-mL ナスフラスコに 5 (116 mg, 0.116 mmol)、ヨウ化リチウム (311 mg, 2.3 mmol)、2,4,6-トリメチルピリジン (10 mL) を入れ加熱還流した。30時間後、ヨウ化リチウム (62 mg, 0.46 mmol) を追加した。45時間後2,4,6-トリメチルピリジンを減圧留去し、2N 塩酸を加え固体を濾取した。固体を酢酸エチルに溶かして飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。濾過して濃縮し、カラムクロマトグラフィー (6% 含水シリカゲル、酢酸エチル) に供して 6 を 橙色粉末として収量103 mg、収率 94%で得た。
TLC Rf0.35 (hexane:ethyl acetate = 1:1); 1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ1.02 (s, 18H) 2.35 (d, J = 13 Hz, 2H), 3.00 (t, J = 13 Hz, 2H), 3.23 (d, J = 13 Hz, 2H), 5.36, 5.37 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 5.51, 5.52 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 6.88 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.03-7.28 (m, 22 H), 7.73 (d, J = 8.6 Hz, 2H); FAB MS (NBA) m/z936 (M+)。

工程6
4,13-ジ-tert-ブチル-3,4,5,12,13,14-ヘキサヒドロ-3,12-ジオキソ-8,9,17,18-テトラフェニルジシクロペンタ[b;g]ナフタレノ[1,2,3-cd;6,7,8-c’d’]ジフェナレン 7 の合成
アルゴン雰囲気下、100-mL 二口フラスコに 6 (103 mg, 0.11 mmol)、二塩化オキサリル (10 mL) を入れ加熱還流した。2.5時間後放冷し、二塩化オキサリルを減圧留去し、ジクロロメタン (10 ml) を加え濃縮乾固した。ジクロロメタン (15 ml) を加え -78 ℃に冷却し、塩化アルミニウム (173 mg, 1.29 mmol) を加え昇温した。2時間後 -35 ℃になったところで氷水に注ぎ、2N塩酸を加えてジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。濾過して濃縮し、中圧カラム (6% 含水シリカゲル、ジクロロメタン:ヘキサン = 1:1) に供して 7を橙色粉末として収量41 mg収率 42%で得た。
TLC Rf0.36 (dichloromethane); 1H NMR (270 MHz, CDCl3) δ0.83 (s, 18H) 2.67 (dd, J = 4.6, 6.3 Hz, 2H), 3.34 (d, J= 4.6 Hz, 2H), 3.39 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 5.68 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 5.79 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 6.95-7.25 (m, 22 H), 7.68 (d, J = 7.6 Hz, 2H); m/z900 (M+)。

工程7
4,13-ジ-tert-ブチル-3,4,5,12,13,14-ヘキサヒドロ-3,12-ジヒドロキシ-8,9,17,18-テトラフェニルジシクロペンタ[b;g]ナフタレノ[1,2,3-cd;6,7,8-c’d’]ジフェナレン8 の合成
アルゴン雰囲気下、100-mL 二口フラスコに 7 (34 mg, 0.038 mmol)、テトラヒドロフラン (30 mL)、水素化アルミニウムリチウム (28 mg, 0.74 mmol) を入れて撹拌した。30 分後水を加えジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。濾過して濃縮し、カラムクロマトグラフィー (6% 含水シリカゲル、ジクロロメタン) に供して 8 を橙色粉末として収量31 mg、収率 90%で得た。
TLC Rf0.54-0.35 (hexane:ethyl acetate = 3:1); 1H NMR (270 MHz, CDCl3) δ1.08 (s, 18H), 1.63-1.70 (m, 2 H), 1.96-2.10 (m, 2 H), 2.78-2.95 (m, 2 H), 3.08-3.38 (m, 2 H), 5.06-5.11 (m, 2H), 5.62 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 5.63 (d, J= 7.2 Hz, 2H), 6.93 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 6.99 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.03-7.24 (m, 20 H); FAB MS (NBA) m/z 904 (M+)。

工程8
4,13-ジ-tert-ブチル-3,12-ジヒドロ-8,9,17,18-テトラフェニルジシクロペンタ[b;g]ナフタレノ[1,2,3-cd;6,7,8-c’d’]ジフェナレン9 の合成
アルゴン雰囲気下、100-mL 二口フラスコに 8 (10 mg, 0.011 mmol)、ベンゼン (7 mL)、p-トルエンスルホン酸 2 粒を入れ、95 ℃の油浴で加熱した。25分後氷冷しカラムクロマトグラフィー (6% 含水シリカゲル、ベンゼン:ヘキサン= 1:2) に供して 9 を茶色粉末として収量9.6 mg、収率 97%で得た。
TLC Rf0.37 (hexane:benzene = 2:1); 1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ1.18 (s, 9H) 3.77-3.82 (m, 4H), 5.64 (d, J= 7.4 Hz, 2H), 5.68 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 6.50 (s, 2H), 6.68 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 6.97 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.05-7.20 (m, 20 H); FAB-MS m/z 868 (M+)

工程9
4,13-ジ-tert-ブチル-8,9,17,18-テトラフェニルジシクロペンタ[b;g]ナフタレノ[1,2,3-cd;6,7,8-c’d’]ジフェナレン10 の合成
アルゴン雰囲気下、50-mL 二口フラスコに 9 (9.1 mg, 0.011 mmol)、ベンゼン (4.6 mL)、p-ベンゾキノン (5.7 mg, 0.053 mmol) を入れ、95 ℃の油浴で加熱した。20分後氷冷しカラムクロマトグラフィー (6% 含水シリカゲル、ベンゼン:ヘキサン= 1:2) に供して10 を濃紫色の粉末として収量4.8 mg、収率 50%で得た。
TLC Rf0.38 (hexane:benzene = 2:1); FAB-MS m/z 866 (M+)

試験例1
二光子吸収断面積の評価方法
本発明の化合物の二光子吸収断面積の評価は、文献(M. Sheik-Bahae, A. A. Said, T.-H. Wei, D. J. Hagan, E. W. van Stryland, IEEE J. Quant. Electron. 26 (1990) 760.)に記載のオープンアパーチャー型Zスキャン法を参考に行った。
二光子吸収断面積測定用の光源には、Ti:サファイアパルスレーザー及びそのレーザーにより励起される光パラメトリック発振器レーザーを用いた。光源となるパルスのパルス幅は110〜130フェムト秒で、パルスの繰り返し周波数は1kHz又は10Hzであり、平均パワーは0.1〜1.4mWであった。波長範囲は1055nmで測定を行った。
測定は、文献Iに記載のあるように、光源からのパルスレーザービームをレンズで集光し、そのレーザービームの進行方向(Z軸)に被測定試料をスキャンして、Z軸上の各試料位置において透過率を測定した。得られた各試料位置における透過率の曲線、入射平均パワー、入射波長、入射パルス幅、試料濃度、試料厚み等から文献II(K. Kamada, K. Ohta. K. Iwase, and K. Kondo, Chem. Phys. Lett., 372, 386-393 (2003))に記載の方法により二光子吸収断面積を得た。
上記化合物10を、分光測定グレードのクロロホルムに溶解させたものを試料として、上記の二光子吸収評価法により二光子吸収断面積を測定した。試料溶液の濃度は2.24 mMであった。各測定波長で得られた二光子吸収断面積を下記の表1に示す。
Figure 0005011688
閉殻構造 y = 0の化合物の例を示す。 本発明によるフェナレニルラジカル系の化合物の構造を示す。

Claims (2)

  1. 下記一般
    Figure 0005011688
    (式中、
    Figure 0005011688
    で表される骨格部分は、置換基としてアルキル基を有してもよく、
    Figure 0005011688
    で表される骨格部分は、置換基としてフェニル基を有してもよい
    で表されるキノジメタン構造を有する共役拡張型キノジメタン化合物。
  2. 請求項1に記載の化合物からなる二光子吸収材料。
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