JP5011107B2 - 炭化水素ストリーム中の元素状硫黄および全硫黄レベルを低減する方法 - Google Patents

炭化水素ストリーム中の元素状硫黄および全硫黄レベルを低減する方法 Download PDF

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Description

本発明は、硫黄含有炭化水素ストリーム中の全硫黄のレベルを低減するだけでなく、かかるストリームから元素状硫黄のレベルを低減するための方法に関する。好ましい炭化水素ストリームには、パイプラインによって輸送されるナフサおよび留出物ストリームのような燃料ストリームが含まれる。硫黄含有炭化水素ストリームは水、苛性アルカリ、および少なくとも1種の金属硫化物の水溶液とブレンドされ、それによって有機相および水相をもたらす。ブレンドされたストリームは次に、かなりの量の硫黄部分が水相によって除去されるように好適な表面積を有する固体床を通過させられる。
石油ストリームのような炭化水素ストリーム中の元素状硫黄が腐食性であり、そして金属備品に損傷を与えることはよく知られている。元素状硫黄および硫黄化合物は、ガソリン沸点範囲ストリーム中のような、精製石油ストリーム中に様々な濃度で存在するかもしれない。追加汚染は典型的には、原油のような、サワーな(sour)炭化水素ストリームの輸送からパイプライン中に残っている硫黄汚染物質を含有するパイプラインによって精製ストリームを輸送する結果として起こる。硫黄はまた、真ちゅうバルブ、ゲージおよびインタンク燃料ポンプ銅交換子のような備品に特に腐食効果を有する。
石油ストリームから元素状硫黄を除去するために様々な技術が報告されてきた。例えば、特許文献1は、有機メルカプタン化合物プラス・メルカプタンおよび硫黄と可溶性錯体を形成することができる銅化合物を添加することによる精製炭化水素燃料ストリームから元素状硫黄を除去するための方法を開示している。燃料は、生じた銅錯体および元素状硫黄を実質的にすべて除去するために吸着材と接触させられる。
特許文献2は、低級および高級アミン、腐食防止剤、界面活性剤および1〜6個の炭素原子を含有するアルカノールの混合物を含有する洗浄液でパイプラインを洗浄することによる、スイート(sweet)およびサワーな炭化水素流体の輸送用パイプラインで輸送される精製炭化水素流体の硫黄汚染を低減するための方法を開示している。
特許文献3は、より重質のサワーな炭化水素ストリームを輸送するために用いられるパイプラインでパイプライン輸送される、ガソリンおよび留出物燃料のような、精製炭化水素製品によってピックアップされる硫黄および他の硫黄汚染物質の量を低減するための方法を教示している。前記方法は、パイプライン輸送されるべきである精製炭化水素ストリーム中の溶解酸素のレベルを制御することを伴う。
パイプライン輸送燃料からの元素状硫黄の除去はまた、特許文献4でも取り組まれており、それは、金属多硫化物を含有する水層と低減した元素状硫黄レベルを有する透明な流体層とを生み出すために苛性アルカリ、脂肪族メルカプタン、および場合により硫化物を含有する水溶液の使用を教示している。特許文献5は、周囲温度で流体不溶性の多硫化物塩反応生成物を形成するために硫黄と反応することができる、無機苛性アルカリ物質、アルキルアルコール、および有機メルカプタンまたは硫化物化合物の使用を教示している。
同様に、特許文献6は、アルカリ溶液への硫化物の添加が炭化水素流体から元素状硫黄を除去できることを教示しており、特許文献7は、アルカリ溶液への脂肪族メルカプタンおよび硫化物の添加が炭化水素流体から元素状硫黄を除去できることを教示している。特許文献8は、水または不混和性アルコール、苛性アルカリ、硫化物またはヒドロスルフィド、および場合によりメルカプタンを含む不混和性処理剤とパイプライン輸送石油ストリームを接触させることによる前記ストリームからの硫黄の除去を教示している。これらの成分は並流ミキサーで混合される。
特許文献9は、アルカリ溶液への比較的高い濃度でのNaSおよび芳香族メルカプタンの添加が炭化水素流体から元素状硫黄を除去できることを教示している。しかしながら、これらの特許のどれも、元素状硫黄含有率も低減させながら炭化水素ストリーム中の全硫黄を低減させることを教示していない。実際に、ある種の条件下でのメルカプタンのような硫黄含有化学種の原料への添加は、生成物ストリーム中の全硫黄の増加をもたらす。
かかる方法は様々な程度の成功を得てきたが、元素状硫黄含有率も低減させながら炭化水素ストリームの全硫黄含有率を低減させることができる方法に対する必要性が当該技術には依然として存在する。
米国特許第4,149,966号明細書 米国特許第4,011,882号明細書 米国特許第5,618,408号明細書 米国特許第5,250,181号明細書 米国特許第5,199,978号明細書 米国特許第5,160,045号明細書 米国特許第5,250,180号明細書 米国特許第5,674,378号明細書 米国特許第2,460,227号明細書 Handbook of Chemistry and Physics(化学および物理学ハンドブック)、第55版、CRC Press、1974−1975年
本発明に従って、硫黄を含有する炭化水素ストリームの元素状硫黄および全硫黄のレベルを両方とも低減するための方法であって、a)水、苛性アルカリ、および少なくとも1種の金属硫化物からなる水溶液を前記ストリームと、連続炭化水素相中に分散された不連続水相をもたらすのに十分な混合エネルギーで混合する工程と、b)元素状硫黄のかなりの量が炭化水素相から水相へ移されるように十分な表面積を有する固体粒子床に前記混合物を通す工程と、c)元素状硫黄および全硫黄の両方が実質的に低減された炭化水素相から前記水相を分離する工程とを含む方法が提供される。
好ましい実施形態では、固体粒子はシリカ−アルミナ(即ち、砂)、アルミナ、金属助触媒アルミナ(alumina promoted with a metal)、活性炭、ゼオライト、イオン交換樹脂、およびシリカゲルよりなる群から選択された物質からなる粒子である。
別の好ましい実施形態では、芳香族メルカプタンは1〜1000wppmの範囲で存在する。
別の好ましい実施形態では、芳香族メルカプタンは炭化水素ストリームに添加される。
更に別の好ましい実施形態では、芳香族メルカプタンは水相に添加される。
本発明の別の好ましい実施形態では、炭化水素ストリームはナフサ沸点範囲ストリームである。
本発明の更に別の好ましい実施形態では、炭化水素ストリームは留出物沸騰ストリームである。
本発明の更に別の好ましい実施形態では、苛性アルカリはMOH(式中、Mはリチウム、ナトリウム、カリウム、NH、およびそれらの混合物よりなる群から選択される)で表される無機苛性アルカリである。
本発明の別の好ましい実施形態では、硫化物は元素周期表の1aおよび2a族から選択された金属の硫化物である。
本発明の更に他の好ましい実施形態では、芳香族メルカプタンはチオフェノール、エチルチオフェノール、メトキシチオフェノール、ジメチルチオフェノール、ナフタレンチオール、フェニル−ジ−メルカプタンおよびチオクレゾールよりなる群から選択される。
本発明に従って処理される炭化水素ストリームは好ましくは、元素状硫黄を含有する石油精製炭化水素ストリーム、特に、前記ストリームがパイプラインによって輸送される時に硫黄がピックアップされたそれらのナフサおよび留出物ストリームである。好ましいストリームはまた、元素状硫黄が炭化水素ストリームの意図される使用の性能に有害であるものである。本発明に従って処理されるべきより好ましいストリームは、ガソリン沸点範囲ストリームとも言われるナフサ沸点範囲ストリームである。ナフサ沸点範囲ストリームは、大気圧で10℃〜230℃の範囲で沸騰する任意の1つもしくはそれ以上の製油所ストリームを含むことができる。ナフサストリームは一般に、流体触媒クラッキング装置ナフサ(FCC触媒ナフサ、または触媒分解ナフサ)、コーカーナフサ、水素化分解装置ナフサ、残留油水素化処理装置ナフサ、脱ブタン天然ガソリン(DNG)、およびそれからナフサ沸点範囲ストリームを製造することができる他の資材源からの成分をブレンドしたガソリンを典型的に含む分解ガソリンを含有する。FCC触媒ナフサおよびコーカーナフサは、それらが触媒および/または熱分解反応の生成物であるので、一般により多いオレフィン系ナフサである。留出物範囲で沸騰する炭化水素供給原料の非限定的な例には、ディーゼル燃料、ジェット燃料、灯油、暖房用油、および潤滑油が挙げられる。かかるストリームは典型的には150℃〜600℃の、好ましくは175℃〜400℃の沸点範囲を有する。ジアルキルエーテルストリームもまた本発明に従って処理されてもよい。アルキルエーテルは典型的にはガソリンのオクタン価を向上させるために使用される。かかるエーテルは典型的には、各アルキル基中に1〜7個の炭素原子を有するジアルキルエーテルである。例示的なエーテルは、メチル第三ブチルエーテル、メチル第三アミルエーテル、メチル第三ヘキシルエーテル、エチル第三ブチルエーテル、n−プロピル第三ブチルエーテル、およびイソプロピル第三アミルエーテルである。これらのエーテルと炭化水素ストリームとの混合物もまた本発明に従って処理されてもよい。
本明細書で処理される炭化水素ストリームは、リットル当たり1000mgほどに高い、典型的にはリットル当たり10〜100mg、より典型的にはリットル当たり10〜60mg、最も典型的にはリットル当たり10〜30mgの量の元素状硫黄を含有し得る。かかるストリームは、元素状硫黄含有率をリットル当たり10mg未満に、好ましくはリットル当たり5mg未満、またはそれ以下に低減するために本発明に従って効果的に処理することができる。
本発明の実施で用いられる無機苛性カリ物質は、式MOH(式中、Mはリチウム、ナトリウム、カリウム、NH、またはそれらの混合物よりなる群から選択される)で表されるものである。Mは好ましくはナトリウムまたはカリウム、より具体的にはナトリウムである。
本発明の実施で使用される硫化物には、非特許文献1のフロントカバー内側に見いだされるもののような、元素周期表の1aおよび2a族からの金属の一硫化物および多硫化物が含まれる。1a族金属にはLi、Na、およびKが含まれ、2a族金属にはBe、Mg、およびCaが含まれる。かかる硫化物の非限定的な例には、NaS、Na、KS、LiS、NaHS、(NHSなどが挙げられる。NaSが好ましい。苛性アルカリ中の硫化物は、処理されるべき炭化水素ストリーム中の元素状硫黄と反応して苛性アルカリ中で多硫化物を形成する。苛性アルカリ中のより低分子量の多硫化物は元素状硫黄と反応してより高分子量の多硫化物を形成する。硫化物は、紙パルプミルからの白液のような苛性アルカリの好都合な素材源中に存在するかもしれない。このように、元素状硫黄は炭化水素ストリームから水性苛性アルカリ相へと移動する。
芳香族メルカプタンは性能を向上させるために本発明の実施に用いることができる。これらのメルカプタンは、苛性アルカリの存在下に、燃料中へ容易に移行して元素状硫黄と反応する硫黄錯体を形成し、それによって炭化水素ストリームからの硫黄除去を加速することができる。本発明の実施で使用することができる芳香族メルカプタンには、一般式RSH(式中、Rは芳香族基を表す)を有する多種多様な化合物が含まれる。かかる芳香族メルカプタンの非限定的な例には、チオフェノール、エチルチオフェノール、メトキシチオフェノール、ジメチルチオフェノール、ナフタレンチオール、フェニル−ジ−メルカプタン、およびチオクレゾールが挙げられる。チオフェノールが最も好ましい。
水、苛性アルカリ、硫化物および任意の芳香族メルカプタンの割合は、あらかじめ測定された量の元素状硫黄が硫化物と反応し、炭化水素相から水相へ抽出されるのを可能にするであろう有効量である。この割合は広い限界内で変動してもよい。典型的には、水性処理溶液は0.01〜20,000の範囲の苛性アルカリを含有し、硫化物濃度は0.1重量%〜30重量%、好ましくは0.2重量%〜5重量%である。芳香族メルカプタンの量は、苛性アルカリか炭化水素ストリームかのどちらか中で1wppm〜1,000wppm、好ましくは1wppm〜100wppmであろう。苛性アルカリ、金属硫化物、および場合により芳香族メルカプタンを含有する水性処理溶液と処理されるべき炭化水素ストリームとの相対量もまた広い限界内で変動してもよい。通常百万部の炭化水素相に対して1〜50,000部の水溶液、好ましくは百万部の炭化水素相に対して100部〜20,000部の水溶液が用いられるであろう。
水相は、有効な混合を提供するであろう任意の好適な混合装置によって炭化水素ストリーム内に分散されてもよい。「有効な混合」とは、混合が炭化水素相中に分散された不連続の水相をもたらすのに十分なエネルギーを提供するであろうことを意味する。不連続相は連続炭化水素相中に細かく分散された水溶液の小滴からなるであろう。混合装置の非限定的な例には、インラインミキサー、分散装置または参照により本明細書に援用される特許文献8に開示されているようなバッチミキサーが挙げられる。
混合物は次に、混合物の通過を可能にし、そして有機相から水相への硫黄部分の移行のための十分な表面積を保証するために有効サイズおよび組成の固体粒子床を通過させられる。かかる粒子の非限定的な例には、アルミナ、金属助触媒アルミナ、活性炭、ゼオライト、イオン交換樹脂、およびシリカゲルが挙げられる。前記固体は、元素状硫黄を炭化水素相から水相へ移行させるのに十分な表面積を提供しなければならない。水相は前記固体の表面をコートすると考えられる。炭化水素相中の元素状硫黄は、このコートされた表面で反応して多硫化物を形成し、それは次に水相へ抽出される。
本発明の実施で用いることができる処理条件は通常の範囲で有効な条件である。即ち、処理されるべき炭化水素ストリームの接触は、200℃以下、またはそれ以上のより高い温度が用いられてもよいが、周囲温度条件で好ましくは達成される。より高い圧力は、例えば、1,000psig(6,894.76kPa)以下の範囲であってもよいが、実質的に大気圧が好適である。接触時間もまた、処理されるべき炭化水素ストリーム、その中の元素状硫黄の量、および処理溶液の組成のようなものに依存して広く変動してもよい。接触時間は、所望の程度の元素状硫黄転化率を達成するように選ばれるべきである。反応は、溶液濃度および組成に依存して、比較的速く、通常数分以内に進行する。接触時間は2、3秒〜2、3時間の範囲であろう。
一般に、本発明の方法は、処理されるべき炭化水素ストリームへの有効量の苛性アルカリ、水、硫化物、および場合により芳香族メルカプタンの混合物の添加を伴う。混合物は次に、有機相から水相への硫黄部分の移行を高めるために固体粒子床を通過させられ、次に金属多硫化物を含有する水層と低減したレベルの元素状硫黄および全硫黄の両方を有する透明な炭化水素ストリーム層とを形成するように沈降させられる。処理された炭化水素ストリームは、デカンテーションまたは蒸留によるような、任意の好適な液体/液体分離技術によって回収することができる。回収された水層は、処理されるべき炭化水素ストリームとの接触のための混合ゾーンへリサイクルされてもよいし、またはそれは廃棄されてもよくもしくは、例えば、クラフトパルプミル法を用いるもののような、パルプ化紙ミルへの原料として使用されてもよい。
本発明は典型的には、不混和性の水/アルカリ金属/硫化物混合物を処理されるべき元素状硫黄含有炭化水素ストリームとブレンドすることによって実施されるであろう。有効量の芳香族メルカプタンを、向上した性能のために炭化水素相か水相かのどちらかに添加することができる。前に述べられたように、炭化水素および水相は、不混和性の水溶液が混合物の分散相を構成し、そして炭化水素ストリームが連続相を構成するように、並流ミキサーのような混合装置でブレンドされる。
水溶液中の硫化物濃度は0.1重量%〜30重量%、または沈澱限界によって許されるようなものである。
次の実施例は本発明の例示的なものであり、決して限定的なものと受け取られるべきではない。
実施例1(参考例)
3/4インチ直径×3フィート長さ(0.23メートル直径×0.91メートル長さ)ステンレススチール(SS)容器に200ccの砂を充填した。100メッシュSS支持スクリーンを、容器内に砂を包含するのを助けるために容器の各端に加えた。容器を20℃で運転しながらガソリンを次に充填床の底部に20cc/分でポンプ送液した。充填床でのガソリンの空塔速度および滞留時間は、それぞれ、0.3フィート毎分(fpm)[0.091メートル毎分(mpm)]および10分であった。充填床の流出物からのガソリンのサンプルを15分後に採取してHPLCによって元素状硫黄を測定した。
実施例2(参考例)
実施例1からの砂の充填床を200mlの19重量%NaOHの水溶液で溢れさせ、次に重力により充填床から排水させた。砂の充填床を次におおよそ3リットルのガソリンでフラッシュした。充填床をフラッシュした後、容器を20℃で運転しながらガソリンを充填床の底部に20cc/分でポンプ送液した。充填床でのガソリンの空塔速度および滞留時間は、それぞれ、0.3fpm(0.091mpm)および10分であった。充填床の流出物からのガソリンのサンプルを15分後に採取してHPLCによって元素状硫黄を測定した。
実施例3
実施例1からの砂の充填床を200mlの19重量%NaOHおよび1.5重量%NaSの水溶液で溢れさせ、次に重力により充填床から排水させた。砂の充填床を次におおよそ3リットルのガソリンでフラッシュした。充填床をフラッシュした後、容器を20℃で運転しながらガソリンを充填床の底部に20cc/分でポンプ送液した。充填床でのガソリンの空塔速度および滞留時間は、それぞれ、0.3fpm(0.091mpm)および10分であった。充填床の流出物からのガソリンのサンプルを15分後に採取してHPLCによって元素状硫黄を測定した。
下の表1は、水溶液なし、水溶液中のNaOHおよびNaOH/NaSの影響を比較する。実施例1は、元素状硫黄が砂の充填床だけを使用することによってガソリンから本質的に全く除去されないことを実証する。同様に、実施例2は、NaOHの水溶液であらかじめ順化させた砂の充填床を使用することによって元素状硫黄がガソリンから本質的に全く除去されないことを実証する。実施例3は、NaSもNaOHも含有する水溶液であらかじめ順化させた砂の充填床がガソリンから元素状硫黄を除去するために不可欠であることを実証する。
Figure 0005011107
実施例4(参考例)
3/4インチ直径×3フィート長さ(0.23メートル直径×0.91メートル長さ)ステンレススチール(SS)容器に200cc(155グラム)の14×28メッシュのアルカン(Alcan)アルミナAA400Gを充填した。100メッシュSS支持スクリーンを、容器内にアルミナを包含するのを助けるために容器の各端に加えた。アルミナの充填床を200mlの19重量%NaOHおよび1.5重量%NaSの水溶液で溢れさせ、次に重力により充填床から排水させた。容器を20℃で運転しながらガソリンを次に充填床の最上部に20cc/分でポンプ送液した。充填床でのガソリンの空塔速度および滞留時間は、それぞれ、0.3fpm(0.091mpm)および10分であった。充填床の流出物からのガソリンのサンプルを15分後に採取してHPLCによって元素状硫黄を測定した。
実施例5
実施例1からのアルミナの充填床を2.4リットルのガソリンでフラッシュした。ガソリンを混合ゾーン「T」に20cc/分でポンプ送液しながら19重量%NaOHおよび1.5重量%NaSの水溶液を0.2cc/分でポンプ送液した。混合「T」による混合エネルギーは無視できた。水溶液とガソリンとの混合物(1容量%水溶液対ガソリン)を次に充填床の最上部に流した。アルミナの充填床を20℃で運転した。充填床でのガソリンの空塔速度および滞留時間は、それぞれ、0.3fpm(0.091mpm)および10分であった。充填床の流出物からのガソリンのサンプルを15分後に採取してHPLCによって元素状硫黄を測定した。
実施例6
10個の150メッシュSSスクリーンを充填したインラインミキサーにガソリンを20cc/分でポンプ送液しながら19重量%NaOHおよび1.5重量%NaSの水溶液を0.2cc/分でポンプ送液した。インラインスクリーンミキサーでの圧力損失は1psi(6.89kPa)であった。インラインスクリーンミキサーによる混合エネルギーは1hp(馬力)/kusgal(クスガル)(2.68MJ/3.79m)であった。水溶液とガソリンとの混合物(1容量%水溶液対ガソリン)を次に実施例2からの充填床の最上部に流した。アルミナの充填床を20℃で運転した。充填床でのガソリンの空塔速度および滞留時間は、それぞれ、0.3fpm(0.091mpm)および10分であった。充填床の流出物からのガソリンのサンプルを30分後に採取してHPLCによって元素状硫黄を測定した。
下の表2は、床を水溶液で溢れさせることおよび1%水溶液対ガソリン比を充填床へ連続的に添加することの影響を比較する。実施例4は、充填床を水溶液で溢れさせた時に非常に少ない元素状硫黄が除去されることを実証する。一方、実施例5は、水溶液対炭化水素比がたったの1%である時に充填床性能の著しい改善を実証する(元素状硫黄除去は5%から67%に増加した)。
表2はまた、元素状硫黄を除去する充填床の能力への混合エネルギーの影響を比較する。混合「T」は混合エネルギーを全く提供しないが、インラインメッシュミキサーは水溶液を連続ガソリン相中へ分散させることがより良くできる。実施例6は、より分散された水溶液を得るために混合エネルギーを増やすことが元素状硫黄除去を増加させる(即ち、実施例5についての67%対実施例6についての77%)ことを実証する。
Figure 0005011107
実施例7
10個の150メッシュSSスクリーンを充填したインラインミキサーにガソリンを10cc/分でポンプ送液しながら19重量%NaOHおよび1.5重量%NaSの水溶液を0.2cc/分でポンプ送液した。インラインスクリーンミキサーでの圧力損失は1psi(6.89kPa)であった。インラインスクリーンミキサーによる混合エネルギーは1hp/kusgal(2.68MJ/3.79m)であった。水溶液とガソリンとの混合物(2容量%水溶液対ガソリン)を次に実施例3からの充填床の最上部に流した。アルミナの充填床を20℃で運転した。充填床でのガソリンの空塔速度および滞留時間は、それぞれ、0.15fpm(0.046mpm)および20分であった。充填床の流出物からのガソリンのサンプルを30分後に採取してHPLCによって元素状硫黄を測定した。
実施例8(参考例)
10個の150メッシュSSスクリーンを充填したインラインミキサーにガソリンを4.5cc/分でポンプ送液しながら19重量%NaOHおよび1.5重量%NaSの水溶液を0.24cc/分でポンプ送液した。インラインスクリーンミキサーでの圧力損失は1psi(6.89kPa)であった。インラインスクリーンミキサーによる混合エネルギーは1hp/kusgal(2.68MJ/3.79m)であった。水溶液とガソリンとの混合物(5容量%水溶液対ガソリン)を次に実施例4からの充填床の最上部に流した。アルミナの充填床を20℃で運転した。充填床でのガソリンの空塔速度および滞留時間は、それぞれ、0.08fpm(0.024mpm)および40分であった。充填床の流出物からのガソリンのサンプルを30分後に採取してHPLCによって元素状硫黄を測定した。
実施例9
3/4インチ直径×3フィート長さ(0.23メートル直径×0.91メートル長さ)ステンレススチール(SS)容器に200cc(155グラム)の14×28メッシュのアルカン・アルミナAA400Gを充填した。100メッシュSS支持スクリーンを、容器内にアルミナを包含するのを助けるために容器の各端に加えた。アルミナの充填床を200mlの19重量%NaOHおよび1.5重量%NaSの水溶液で溢れさせ、次に重力により充填床から排水させた。アルミナの充填床を次に2.4リットルのガソリンでフラッシュした。
10個の150メッシュSSスクリーンを充填したインラインミキサーにガソリンを20cc/分でポンプ送液しながら19重量%NaOHおよび1.5重量%NaSの水溶液を0.04cc/分でポンプ送液した。インラインスクリーンミキサーでの圧力損失は1psi(6.89kPa)であった。インラインスクリーンミキサーによる混合エネルギーは1hp/kusgal(2.68MJ/3.79m)であった。水溶液とガソリンとの混合物(0.2容量%水溶液対ガソリン)を次に充填床の最上部に流した。アルミナの充填床を20℃で運転した。充填床でのガソリンの空塔速度および滞留時間は、それぞれ、0.30fpm(0.091mpm)および10分であった。充填床の流出物からのガソリンのサンプルを30分後に採取してHPLCによって元素状硫黄を測定した。
表3は充填床性能への水溶液対ガソリン比の影響を比較する。実施例7は、充填床への水溶液対ガソリン比が2%であり、そして充填床での炭化水素の滞留時間が20分である時に充填床での優れた元素状硫黄除去を実証する。実施例8は、水溶液対ガソリン比が5%に増加した時に充填床性能が著しく低下することを実証する。実施例9は、0.2%ほどに低い水溶液対ガソリン比において充填床で高い元素状硫黄性能を依然として達成できることを実証する。
Figure 0005011107
実施例10(参考例)
3/4インチ直径×3フィート長さ(0.23メートル直径×0.91メートル長さ)ステンレススチール(SS)容器に200cc(155グラム)の14×28メッシュのアルカン・アルミナAA400Gを充填した。100メッシュSS支持スクリーンを、容器内にアルミナを包含するのを助けるために容器の各端に加えた。アルミナの充填床を200mlの19重量%NaOHおよび1.5重量%NaSの水溶液で溢れさせ、次に重力により充填床から排水させた。アルミナの充填床を次に2.4リットルのディーゼルでフラッシュした。
10個の150メッシュSSスクリーンを充填したインラインミキサーにディーゼルを18cc/分でポンプ送液しながら19重量%NaOHおよび1.5重量%NaSの水溶液を0.04cc/分でポンプ送液した。インラインスクリーンミキサーでの圧力損失は1psi(6.89kPa)であった。インラインスクリーンミキサーによる混合エネルギーは1hp/kusgal(2.68MJ/3.79m)であった。水溶液とディーゼルとの混合物(0.2容量%水溶液対ディーゼル)を次に充填床の最上部に流した。アルミナの充填床を20℃で運転した。充填床でのディーゼルの空塔速度および滞留時間は、それぞれ、0.33fpm(0.10mpm)および9分であった。充填床の流出物からのディーゼルのサンプルを30分後に採取してポーラログラフによって元素状硫黄を測定した。
実施例11(参考例)
10個の150メッシュSSスクリーンを充填したインラインミキサーにディーゼルを10cc/分でポンプ送液しながら19重量%NaOHおよび1.5重量%NaSの水溶液を0.05cc/分でポンプ送液した。インラインスクリーンミキサーでの圧力損失は1psi(6.89kPa)であった。インラインスクリーンミキサーによる混合エネルギーは1hp/kusgal(2.68MJ/3.79m)であった。水溶液とディーゼルとの混合物(0.5容量%水溶液対ディーゼル)を次に実施例7からの充填床の最上部に流した。アルミナの充填床を20℃で運転した。充填床でのディーゼルの空塔速度および滞留時間は、それぞれ、0.15fpm(0.046mpm)および20分であった。充填床の流出物からのディーゼルのサンプルを30分後に採取してポーラログラフによって元素状硫黄を測定した。
実施例12(参考例)
3/4インチ直径×3フィート長さ(0.23メートル直径×0.91メートル長さ)ステンレススチール(SS)容器に200cc(155グラム)の14×28メッシュのアルカン・アルミナAA400Gを充填した。100メッシュSS支持スクリーンを、容器内にアルミナを包含するのを助けるために容器の各端に加えた。アルミナの充填床を200mlの19重量%KOHおよび1.5重量%NaSの水溶液で溢れさせ、次に重力により充填床から排水させた。アルミナの充填床を次に2.4リットルのディーゼルでフラッシュした。
10個の150メッシュSSスクリーンを充填したインラインミキサーにディーゼルを10cc/分でポンプ送液しながら19重量%KOHおよび1.5重量%NaSの水溶液を0.05cc/分でポンプ送液した。インラインスクリーンミキサーでの圧力損失は1psi(6.89kPa)であった。インラインスクリーンミキサーによる混合エネルギーは1hp/kusgal(2.68MJ/3.79m)であった。水溶液とディーゼルとの混合物(0.5容量%水溶液対ディーゼル)を次に充填床の最上部に流した。アルミナの充填床を20℃で運転した。充填床でのディーゼルの空塔速度および滞留時間は、それぞれ、0.16fpm(0.049mpm)および20分であった。充填床の流出物からのディーゼルのサンプルを30分後に採取してポーラログラフによって元素状硫黄を測定した。
実施例13
3/4インチ直径×3フィート長さ(0.23メートル直径×0.91メートル長さ)ステンレススチール(SS)容器に200cc(155グラム)の14×28メッシュのアルカン・アルミナAA400Gを充填した。100メッシュSS支持スクリーンを、容器内にアルミナを包含するのを助けるために容器の各端に加えた。アルミナの充填床を200mlの19重量%NaOHおよび1.5重量%NaSの水溶液で溢れさせ、次に重力により充填床から排水させた。アルミナの充填床を次に2.4リットルのディーゼルでフラッシュした。
1000rpmで運転する4インチ×4インチのバッチミキサーにディーゼルを10cc/分でポンプ送液しながら19重量%NaOHおよび1.5重量%NaSの水溶液を0.05cc/分でポンプ送液した。インラインスクリーンミキサーによる混合エネルギーは30hp/kusgal(80.54MJ/3.79m)であった。水溶液とディーゼルとの混合物(0.5容量%水溶液対ディーゼル)を次に充填床の最上部に流した。アルミナの充填床を約20℃で運転した。充填床でのディーゼルの空塔速度および滞留時間は、それぞれ、0.16fpm(0.049mpm)および20分であった。充填床の流出物からのディーゼルのサンプルを30分後に採取してポーラログラフによって元素状硫黄を測定した。
表4はディーゼル炭化水素ストリームでの充填床性能を比較する。実施例10および11は、ディーセル炭化水素ストリームがガソリン炭化水素ストリームより処理するのが著しく困難であることを実証する。実施例12は、水溶液でNaOHの代わりにKOHを使用することが充填床の性能を向上させ得ることを実証する。実施例13は、より良好な分散系を生み出すために混合エネルギーを高めることが元素状硫黄を除去する充填床の能力を向上させることを実証する。
Figure 0005011107

Claims (8)

  1. 硫黄を含有する炭化水素ストリームの、元素状硫黄および全硫黄レベルの両者を低減する方法であって、
    (a)前記炭化水素ストリームに水、苛性アルカリおよび少なくとも1種の金属硫化物を添加して、炭化水素相と水相との混合物をもたらし、それによって、元素状硫黄の少なくとも一部が前記少なくとも1種の金属硫化物と反応して水相に可溶である対応の金属多硫化物を形成する工程;
    (b)前記金属多硫化物の一部が前記炭化水素相から前記水相へ移されるように、十分な表面積を有する固体粒子床に前記混合物を通す工程;および
    (c)元素状硫黄および全硫黄の両者が低減された前記炭化水素相から、前記金属多硫化物成分を含有する前記水相を分離する工程
    を含むことを特徴とする元素状硫黄および全硫黄レベルを低減する方法。
  2. 前記炭化水素ストリームは、ナフサ沸点範囲ストリームであることを特徴とする請求項1に記載の元素状硫黄および全硫黄レベルを低減する方法。
  3. 前記固体粒子は、アルミナ、金属助触媒アルミナ、活性炭、ゼオライト、イオン交換樹脂およびシリカゲルよりなる群から選択された物質からなることを特徴とする請求項1または2に記載の元素状硫黄および全硫黄レベルを低減する方法。
  4. 前記苛性アルカリは、式:MOH(式中、Mはリチウム、ナトリウム、カリウムおよびNHよりなる群から選択される)で表され、前記少なくとも1種の金属硫化物は、元素周期表の1族および2族から選択されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の元素状硫黄および全硫黄レベルを低減する方法。
  5. 前記金属硫化物は、NaS、Na、KS、LiS、NaHS、(NHSおよびそれらの混合物よりなる群から選択され、且つ0.1重量%〜5重量%の範囲で使用されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の元素状硫黄および全硫黄レベルを低減する方法。
  6. 芳香族メルカプタン、前記工程a)で前記炭化水素ストリームに添加且つその添加量は炭化水素ストリームに対して1〜1000wppmの範囲であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の元素状硫黄および全硫黄レベルを低減する方法。
  7. 前記芳香族メルカプタンは、チオフェノール、エチルチオフェノール、メトキシチオフェノール、ジメチルチオフェノール、ナフタレンチオール、フェニル−ジ−メルカプタンおよびチオクレゾールよりなる群から選択されることを特徴とする請求項6に記載の元素状硫黄および全硫黄レベルを低減する方法。
  8. 前記水相は、前記炭化水素相の0.05〜10倍の体積であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の元素状硫黄および全硫黄レベルを低減する方法。
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