JP5001808B2 - 犯罪防止装置及び犯罪防止プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、犯罪防止装置及び犯罪防止プログラムに係り、より詳しくは、予め定められた領域内における不特定の人による犯罪を防止する犯罪防止装置及び犯罪防止プログラムに関する。
公開空地、公園等の不特定の人が出入りする領域において、所定の人に対する犯罪の発生を未然に防止するために適用できる技術として、特許文献1には、個人に適合化された危険警報システムを提供することを目的として、所定の個人別の危険エリアを記憶する記憶手段と、人の位置を検知する人位置検知手段と、前記所定の個人を識別する個人識別手段と、警報を発する発報手段と、前記個人識別手段で識別された所定の個人と前記人位置検知手段で位置を検知された人を同定し、該同定された所定の個人が前記記憶手段に記憶された該同定された所定の個人に対応する危険エリアに侵入したとき、前記発報手段によって警報を発する制御手段と、を有する技術が開示されている。
この技術を、前記危険エリアを前述した不特定の人が出入りする領域内において犯罪が発生しやすい危険エリアとして適用することにより、所定の人に対する犯罪の発生を未然に防止することができる。
また、特許文献2には、人が発報装置を携帯・操作することなく防犯サービスを享受でき、監視者が広い監視区域を少ない労力で監視でき、かつ警察の初動捜査にも貢献し得る装置を提供することを目的として、監視区域内から発せられた物理信号及びその発信位置を検知する検知部と、前記監視区域内の画像を時系列的に撮影する画像撮影部と、前記画像撮影部において撮影された画像情報を、その撮影時刻に対応付けて記憶する画像記憶部と、前記検知部が検知した前記物理信号が所定の設定条件を満たした場合に、その物理信号の発信位置(対象地点)及び検知時刻を抽出する検知結果解析部と、抽出期間内に前記画像撮影部が撮影した画像情報を、前記画像記憶部から抽出する画像抽出手段と、前記画像抽出部が抽出した前記画像情報を解析し、前記対象地点に接近する物体の画像を抽出する被疑物体画像抽出部と、を有する技術が開示されている。
特開2004−234061号公報 特開2005−346545号公報
ところで、公開空地、公園等の不特定の人が出入りする領域においては、犯罪から守りたい人(以下、「被守備者」という。)に対する犯罪の発生を防止するための人(以下、「守備者」という。)が、被守備者の周辺に存在する場合が多い。例えば、被守備者が子供である場合は、その保護者や学校の先生等であり、被守備者が大人であれば、警備員や上記領域の管理者等である。
この場合、守備者を有効に利用して被守備者を守ることが、効率的な防犯体制を構築する上で非常に重要である。
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2に開示されている技術では、上記守備者に関しては何ら考慮されておらず、必ずしも効率的に防犯することができるとは限らない、という問題点があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、より効率的に防犯することができる犯罪防止装置及び犯罪防止プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の犯罪防止装置は、対象領域を撮影することにより当該対象領域の画像情報をリアルタイムで取得する撮影手段と、前記撮影手段によって取得された画像情報に基づいて、前記対象領域に存在する人の位置を所定時間間隔で検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された人が守備者、被守備者、及び不定者の何れであるかを特定する特定手段と、前記検出手段によって検出された人の位置と前記特定手段による特定結果に基づいて、前記守備者と前記被守備者の距離である第1の距離、及び前記不定者と前記被守備者の距離である第2の距離を導出する距離導出手段と、前記距離導出手段によって導出された第1の距離と第2の距離の比に基づいて、前記被守備者に対する前記不定者による犯罪リスクの高さを示す犯罪リスク値を演算する演算手段と、前記演算手段によって演算された犯罪リスク値を用いて、犯罪を防止するものとして予め定められた処理を実行する処理実行手段と、を備えている。
請求項1記載の犯罪防止装置によれば、撮影手段により、対象領域を撮影することによって当該対象領域の画像情報がリアルタイムで取得され、検出手段により、前記撮影手段によって取得された画像情報に基づいて、前記対象領域に存在する人の位置が所定時間間隔で検出される。なお、上記撮影手段には、動画像の撮影を行うことのできるモノクロカメラ、カラーカメラ、赤外線カメラ等の各種カメラが含まれる。
ここで、本発明では、特定手段により、前記検出手段によって検出された人が守備者、被守備者、及び不定者の何れであるかが特定され、距離導出手段により、前記検出手段によって検出された人の位置と前記特定手段による特定結果に基づいて、前記守備者と前記被守備者の距離である第1の距離、及び前記不定者と前記被守備者の距離である第2の距離が導出され、更に、演算手段により、前記距離導出手段によって導出された第1の距離と第2の距離の比に基づいて、前記被守備者に対する前記不定者による犯罪リスクの高さを示す犯罪リスク値が演算される。
そして、本発明では、処理実行手段により、前記演算手段によって演算された犯罪リスク値を用いて、犯罪を防止するものとして予め定められた処理が実行される。
このように、請求項1記載の犯罪防止装置によれば、対象領域を撮影することにより当該対象領域の画像情報をリアルタイムで取得する撮影手段によって取得された画像情報に基づいて、前記対象領域に存在する人の位置を所定時間間隔で検出し、検出した人が守備者、被守備者、及び不定者の何れであるかを特定し、当該特定結果と検出した人の位置に基づいて、前記守備者と前記被守備者の距離である第1の距離、及び前記不定者と前記被守備者の距離である第2の距離を導出し、当該第1の距離と第2の距離の比に基づいて、前記被守備者に対する前記不定者による犯罪リスクの高さを示す犯罪リスク値を演算し、演算した犯罪リスク値を用いて、犯罪を防止するものとして予め定められた処理を実行しているので、守備者を有効に活用することができる結果、本発明を適用しない場合に比較して、より効率的に防犯することができる。
なお、本発明は、請求項2に記載の発明のように、現時点で前記距離導出手段によって導出された第1の距離と前記所定時間前の時点で前記距離導出手段によって導出された第1の距離との変化量に基づいて前記所定時間後の前記守備者と前記被守備者の距離を予測すると共に、現時点で前記距離導出手段によって導出された第2の距離と前記所定時間前の時点で前記距離導出手段によって導出された第2の距離との変化量に基づいて前記所定時間後の前記不定者と前記被守備者の距離を予測する距離予測手段を更に備え、前記演算手段が、前記距離予測手段によって予測された前記守備者と前記被守備者の距離と、前記不定者と前記被守備者の距離との比に基づいて前記犯罪リスク値を演算するものとしてもよい。これにより、上記所定時間後の犯罪リスク値を予測することができる結果、本発明を適用しない場合に比較して、より即時的に防犯することができる。
また、請求項1に記載の発明は、請求項3に記載の発明のように、前記第1の距離に基づいて前記守備者が前記被守備者に到達する時間である第1の到達時間を導出すると共に、前記第2の距離に基づいて前記不定者が前記被守備者に到達する時間である第2の到達時間を導出する到達時間導出手段を更に備え、前記演算手段が、前記到達時間導出手段によって導出された第1の到達時間と第2の到達時間の比に基づいて前記犯罪リスク値を演算するものとしてもよい。これにより、本発明を適用しない場合に比較して、より高精度に犯罪を防止することができる。
特に、請求項3に記載の発明は、請求項4に記載の発明のように、前記検出手段によって検出された人の年齢、性別、及び身長の少なくとも1つを前記画像情報に基づいて推定する推定手段を更に備え、前記到達時間導出手段が、前記推定手段によって推定された年齢、性別、及び身長の少なくとも1つに応じて前記第1の到達時間及び前記第2の到達時間を調整するものとしてもよい。これにより、本発明を適用しない場合に比較して、より高精度に犯罪を防止することができる。
また、請求項3又は請求項4に記載の発明は、請求項5に記載の発明のように、現時点で前記到達時間導出手段によって導出された第1の到達時間と前記所定時間前の時点で前記到達時間導出手段によって導出された第1の到達時間との変化量に基づいて前記所定時間後の前記守備者が前記被守備者に到達する時間を予測すると共に、現時点で前記到達時間導出手段によって導出された第2の到達時間と前記所定時間前の時点で前記到達時間導出手段によって導出された第2の到達時間との変化量に基づいて前記所定時間後の前記不定者が前記被守備者に到達する時間を予測する到達時間予測手段を更に備え、前記演算手段が、前記到達時間予測手段によって予測された前記守備者が前記被守備者に到達する時間と、前記不定者が前記被守備者に到達する時間との比に基づいて前記犯罪リスク値を演算するものとしてもよい。これにより、上記所定時間後の犯罪リスク値を予測することができる結果、本発明を適用しない場合に比較して、より即時的に防犯することができる。
また、本発明は、請求項6に記載の発明のように、前記被守備者の進行方向と前記不定者の進行方向を導出する進行方向導出手段を更に備え、前記演算手段が、前記進行方向導出手段によって導出された前記被守備者の進行方向に前記不定者の進行方向が近いほど値が大きくなるように前記犯罪リスク値を演算するものとしてもよい。これにより、本発明を適用しない場合に比較して、より高精度に犯罪を防止することができる。
また、本発明は、請求項7に記載の発明のように、前記対象領域における人の歩行の妨げとなる障害物の領域を示す領域情報を予め記憶した領域情報記憶手段を更に備え、前記距離導出手段が、前記守備者と前記被守備者の間に前記領域情報により示される障害物の領域が存在する場合は、当該障害物の領域を迂回するものとして前記第1の距離を導出すると共に、前記不定者と前記被守備者との間に前記障害物の領域が存在する場合は、当該障害物の領域を迂回するものとして前記第2の距離を導出するものとしてもよい。これにより、本発明を適用しない場合に比較して、より高精度に犯罪を防止することができる。なお、上記領域情報記憶手段には、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュEEPROM(Flash EEPROM)等の半導体記憶素子、フレキシブル・ディスク等の可搬記録媒体やハードディスク等の固定記録媒体、或いはネットワークに接続されたサーバ・コンピュータ等に設けられた外部記憶装置が含まれる。
また、本発明は、請求項8に記載の発明のように、前記守備者に対して予め付与された当該守備者を識別するための情報である守備者識別情報、及び前記被守備者に対して予め付与された当該被守備者を識別するための情報である被守備者識別情報を予め記憶した識別情報記憶手段と、前記検出手段によって検出された人から前記守備者識別情報及び前記被守備者識別情報の何れかの識別情報を取得する取得手段と、を更に備え、前記特定手段が、前記取得手段によって取得された識別情報が前記識別情報記憶手段によって記憶されている守備者識別情報に一致する場合に当該識別情報の取得元の人が守備者であるものと特定し、前記取得手段によって取得された識別情報が前記識別情報記憶手段によって記憶されている被守備者識別情報に一致する場合に当該識別情報の取得元の人が被守備者であるものと特定し、他の人が不定者であるものと特定するものとしてもよい。これにより、本発明を適用しない場合に比較して、より確実に守備者、被守備者、及び不定者を特定することができ、この結果として、より高精度に犯罪を防止することができる。なお、上記識別情報記憶手段には、上記半導体記憶素子、上記可搬記録媒体、上記固定記録媒体、上記外部記憶装置が含まれる。
また、本発明は、請求項9に記載の発明のように、前記処理実行手段が、前記予め定められた処理として、前記犯罪リスク値を記憶する処理、前記犯罪リスク値を表示手段により表示する処理、前記犯罪リスク値が所定閾値以上である場合に警告を発する処理、対象となる前記被守備者に最も近い前記守備者に対して犯罪リスクが高いことを報知する処理の少なくとも1つの処理を実行するものとしてもよい。これにより、適用した処理に応じた効果を得ることができる。
一方、上記目的を達成するために、請求項10記載の犯罪防止プログラムは、対象領域を撮影することにより当該対象領域の画像情報をリアルタイムで取得する撮影手段によって取得された画像情報に基づいて、前記対象領域に存在する人の位置を所定時間間隔で検出する検出ステップと、前記検出ステップによって検出された人が守備者、被守備者、及び不定者の何れであるかを特定する特定ステップと、前記検出ステップによって検出された人の位置と前記特定ステップによる特定結果に基づいて、前記守備者と前記被守備者の距離である第1の距離、及び前記不定者と前記被守備者の距離である第2の距離を導出する距離導出ステップと、前記距離導出ステップによって導出された第1の距離と第2の距離の比に基づいて、前記被守備者に対する前記不定者による犯罪リスクの高さを示す犯罪リスク値を演算する演算ステップと、前記演算ステップによって演算された犯罪リスク値を用いて、犯罪を防止するものとして予め定められた処理を実行する処理実行ステップと、をコンピュータに実行させるものである。
従って、請求項10に記載の犯罪防止プログラムによれば、コンピュータに対して請求項1記載の発明と同様に作用させることができるので、請求項1記載の発明と同様に、本発明を適用しない場合に比較して、より効率的に防犯することができる。
なお、請求項10に記載の発明は、請求項11に記載の発明のように、前記第1の距離に基づいて前記守備者が前記被守備者に到達する時間である第1の到達時間を導出すると共に、前記第2の距離に基づいて前記不定者が前記被守備者に到達する時間である第2の到達時間を導出する到達時間導出ステップを更に備え、前記演算ステップが、前記到達時間導出ステップによって導出された第1の到達時間と第2の到達時間の比に基づいて前記犯罪リスク値を演算するものとしてもよい。これにより、本発明を適用しない場合に比較して、より高精度に犯罪を防止することができる。
本発明によれば、対象領域を撮影することにより当該対象領域の画像情報をリアルタイムで取得する撮影手段によって取得された画像情報に基づいて、前記対象領域に存在する人の位置を所定時間間隔で検出し、検出した人が守備者、被守備者、及び不定者の何れであるかを特定し、当該特定結果と検出した人の位置に基づいて、前記守備者と前記被守備者の距離である第1の距離、及び前記不定者と前記被守備者の距離である第2の距離を導出し、当該第1の距離と第2の距離の比に基づいて、前記被守備者に対する前記不定者による犯罪リスクの高さを示す犯罪リスク値を演算し、演算した犯罪リスク値を用いて、犯罪を防止するものとして予め定められた処理を実行しているので、守備者を有効に活用することができる結果、本発明を適用しない場合に比較して、より効率的に防犯することができる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。なお、ここでは、本発明を、公園における犯罪の発生を防止するべく当該公園を監視する犯罪防止システムに適用した場合について説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明が適用された犯罪防止システム10の全体構成を説明する。
同図に示すように、本形態に係る犯罪防止システム10は、当該システム10の中心的な役割を担う犯罪防止装置20と、予め定められた守備者及び被守備者によって個別に所持される複数のICタグ90と、各ICタグ90から送信された情報を取得するための複数のアンテナ30と、当該システム10において監視対象としている領域(ここでは公園であり、以下、「監視対象領域」という。)内を撮影する複数のカメラ40と、を有しており、アンテナ30及びカメラ40は犯罪防止装置20に電気的に接続されている。
本実施の形態に係る犯罪防止システム10では、ICタグ90として、アクティブ型のICタグを適用しており、アンテナ30によって比較的長距離(ここでは、20m)離れた位置に存在するICタグ90から送信されている情報を受信することができる。
ここで、本実施の形態に係る犯罪防止システム10では、図2に示されるように、監視対象領域60の全域が所定寸法(ここでは、平面視の縦、横ともに10m)の矩形領域で区分されており、各区分領域の境界線の交差している位置の各々にアンテナ30が設けられている。
そして、犯罪防止装置20は、ICタグ90から同一の情報を受信している3つのアンテナ30を特定し、特定したアンテナ30により受信されている電波の受信強度に基づいて、三角測量の技術により発信元のICタグ90の位置、すなわち当該ICタグ90を所持している人の位置を特定することができる。
一方、本実施の形態に係る犯罪防止システム10では、図2に示されるように、カメラ40が、監視対象領域60の周囲における複数の位置(本実施の形態では、4箇所)に、当該監視対象領域60を撮影可能な位置及び状態で設けられている。なお、カメラ40は監視対象領域60を監視するためのものであるため、監視対象領域60の全域に対して死角を生じない状態で設けることが好ましく、監視対象領域の形状、監視対象領域内の障害物の配設状態、用途等に応じて設置数や設置位置を決定する。また、本実施の形態に係る犯罪防止システム10では、カメラ40として、カラーで動画像の撮影を行うことのできるデジタルカメラを適用しており、当該カメラ40にて、監視対象領域60の画像を示す画像情報を取得することができる。
次に、図3を参照して、犯罪防止システム10において特に重要な役割を有する犯罪防止装置20の電気系の要部構成を説明する。
同図に示すように、本実施の形態に係る犯罪防止装置20は、犯罪防止装置20全体の動作を司るCPU(中央処理装置)20Aと、CPU20Aによる各種処理プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM20Bと、各種制御プログラムや各種パラメータ等が予め記憶されたROM20Cと、各種情報を記憶するために用いられる記憶手段としての二次記憶部(ここでは、ハードディスク装置)20Dと、各種情報を入力するために用いられるキーボード20Eと、各種情報を表示するために用いられるディスプレイ20Fと、外部装置等との間の各種信号の授受を司る外部I/F(インタフェース)20Gと、が備えられており、これら各部はシステムバスBUSにより電気的に相互に接続されている。
従って、CPU20Aは、RAM20B、ROM20C、及び二次記憶部20Dに対するアクセス、キーボード20Eを介した各種入力情報の取得、ディスプレイ20Fに対する各種情報の表示、及び外部I/F20Gを介した外部装置等との間の各種信号の授受を各々行うことができる。なお、前述したアンテナ30及びカメラ40は、外部I/F20Gを介して犯罪防止装置20に電気的に接続されている。
一方、図4には、犯罪防止装置20に備えられた二次記憶部20Dの主な記憶内容が模式的に示されている。
同図に示すように、二次記憶部20Dには、各種データベースを記憶するためのデータベース領域DBと、犯罪防止装置20を制御するための制御プログラムや各種処理を行うためのプログラム等を記憶するためのプログラム領域PGと、が設けられている。
また、データベース領域DBには、識別情報データベースDB1、属性情報データベースDB2、障害物情報データベースDB3、位置情報データベースDB4、及び犯罪リスク値データベースDB5が含まれる。以下、各データベースの構成について詳細に説明する。
本実施の形態に係る犯罪防止システム10では、予め定められた守備者及び被守備者の各々に対してICタグ90を配布する。このとき配布するICタグ90は、配布先の人を個別に特定することができるように、各々唯一無二の識別情報を送信するものとされている。
上記識別情報データベースDB1は、主として、この識別情報を記憶するためのものであり、一例として図5に示すように、識別情報及び種別の各情報が犯罪防止装置20において対象としている被守備者及び守備者の各々毎に記憶されるように構成されている。
なお、上記種別は、対応する識別情報を送信するICタグ90を所持している人が被守備者であるのか、守備者であるのかを示す情報である。図5に示される例では、例えば、‘10001’との識別情報を送信するICタグ90を所持している人は‘被守備者’であり、‘20003’との識別情報を送信するICタグ90を所持している人は‘守備者’であることが示されている。
なお、ICタグには、自身に個別に割り振られた製造番号を送信するものが多く存在するので、この場合は、上記識別番号として当該製造番号を適用する形態としてもよい。
一方、上記属性情報データベースDB2は、一例として図6に示されるように、属性が上記識別情報毎に記憶されるように構成されている。
なお、上記属性は、対応する識別情報を送信するICタグ90を所持する人の特徴を示す情報であり、本実施の形態に係る属性情報データベースDB2では、図6に示されるように、年齢、性別、身長、及び身分の各情報により構成されている。図6に示される例では、例えば、‘10001’との識別情報を送信するICタグ90を所持している人は、7歳の男で、身長が110cmである子供であり、‘20003’との識別情報を送信するICタグ90を所持している人は、50歳の男で、身長が173cmである警備員であることが示されている。
一方、上記障害物情報データベースDB3は、一例として図7に示されるように、障害物ID(Identification)、領域、及び種別の各情報が、監視対象領域60に存在する、人の歩行の妨げとなる障害物の各々毎に記憶されるように構成されている。
なお、上記障害物IDは、監視対象領域60に存在する障害物(一例として図2に示される植え込みとされた障害物62)を識別するために、犯罪防止装置20により障害物毎に異なる情報(本実施の形態では、アルファベットと数字を組み合わせた情報)として予め付与されたものである。
また、上記領域は、対応する障害物が存在する領域(位置)を示す情報である。同図に示されるように、本実施の形態に係る障害物情報データベースDB3では、上記領域を、監視対象領域60を平面視した場合の予め定められた基点位置を原点としたX−Y座標系により、対応する障害物の外接矩形枠の一対の対角の座標値で表しているが、これに限るものではなく、例えば、対応する障害物の輪郭位置の上記X−Y座標系による座標値で表す形態等、他の形態とすることができることは言うまでもない。
また、上記種別は、対応する障害物の、植え込み、噴水、塀といった種別を示す情報である。
一方、上記位置情報データベースDB4は、一例として図8に示されるように、カメラID、画素位置、及び位置座標の各情報が、カメラ40の各々毎に記憶されるように構成されている。
なお、上記カメラIDは、カメラ40を識別するために、犯罪防止装置20によりカメラ毎に異なる情報(本実施の形態では、アルファベットと数字を組み合わせた情報)として予め付与されたものである。
ところで、本実施の形態に係る犯罪防止システム10では、各カメラ40を、撮影方向及び拡大率を固定とすることにより、撮影範囲(画角)を予め定められた範囲で固定としておき、その状態で各カメラ40に内蔵された固体撮像素子による画素位置と、これに対応する上記X−Y座標系における位置座標とを関連付けて記憶しておき、この情報に基づいて、カメラ40から得られた画像情報により示される監視対象領域60の画像に存在する人の位置を特定するようにしている。
位置情報データベースDB4における画素位置及び位置座標は、上記固体撮像素子による画素位置及び上記X−Y座標系における位置座標に相当するものであり、これらの情報を参照することによって、各カメラ40により撮影された画像内に存在する人の位置を特定することができる。
なお、本実施の形態に係る位置情報データベースDB4では、図8に示されるように、上記画素位置として、上記固体撮像素子における矩形状とされた画素領域(撮像領域)の一対の対角の座標値を適用し、撮影画像内に存在する人の領域が最も多く含まれる上記画素領域に対応する位置座標を参照することによって当該人の上記X−Y座標系における位置を特定している。このように、本実施の形態では、上記画素位置として、予め定められた範囲を有する情報を適用しているが、これに限らず、例えば、画素位置として上記固体撮像素子における画素領域の1点の座標値を適用し、撮影画像内の人の所定位置(例えば、体全体の重心位置や、頭部の中心位置等)が最も近い画素位置に対応する位置座標を当該人の上記X−Y座標系における位置であるものとして特定する形態等とすることができることも言うまでもない。
一方、上記犯罪リスク値データベースDB5は、一例として図9に示されるように、各被守備者に対する各不定者による犯罪リスクの高さを示す犯罪リスク値が、時系列順に記憶されるように構成されている。なお、同図において、tは現在時刻を表し、t−δtは現在からδt秒前の時刻を表し、t+δtは現在からδt秒後の時刻を表している。また、S,S,・・・は各々異なる不定者を表し、V,V,・・・は各々異なる被守備者を表す。
次に、図10を参照して、本実施の形態に係る犯罪防止システム10の作用を説明する。なお、図10は、犯罪防止装置20のキーボード20E等を介して実行指示が受け付けられた際に、CPU20Aにより実行される犯罪防止プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムは二次記憶部20Dのプログラム領域PGに予め記憶されている。また、ここでは、錯綜を回避するために、識別情報データベースDB1、属性情報データベースDB2、障害物情報データベースDB3、及び位置情報データベースDB4が予め構築されている場合について説明する。
同図のステップ100では、識別情報データベースDB1、属性情報データベースDB2、及び位置情報データベースDB4から、処理対象とする監視対象領域60に関する全ての情報を読み出し、次のステップ102では、全てのカメラ40から撮影画像を示す画像情報を取得し、次のステップ104では、各アンテナ30により受信されている全ての識別情報を取得する。
次のステップ106では、上記ステップ102の処理によって取得した画像情報により示される画像から当該画像に存在する全ての人を検出し、検出した人の位置を、上記ステップ100の処理によって位置情報データベースDB4から読み出した情報を用いた前述した方法により検出する。なお、上記画像からの当該画像に存在する人の検出は、一例として、FieldAnalyst(登録商標)(NECソフト株式会社)、IMS(Intelligent Monitoring System、エクジット株式会社)等で用いられている技術等の従来既知の技術によって行うことができる。
次のステップ108では、上記ステップ104の処理によって取得した識別情報に基づいて、上記ステップ106の処理によって検出した全ての人の種別を次のように特定する。
まず、上記ステップ104の処理によって取得した識別情報を送信したICタグ90を所持している人(以下、「ICタグ所持者」という。)の位置を前述した三角測量の技術により特定すると共に、上記ステップ100の処理によって識別情報データベースDB1から読み出した情報から、取得した識別情報に対応する種別を参照することにより、全てのICタグ所持者の種別を特定する。
次に、上記ステップ106の処理により検出した全ての人(以下、「領域存在者」という。)の位置と、特定した全てのICタグ所持者の位置とを比較し、ICタグ所持者の位置に最も近い位置の領域存在者が当該ICタグ所持者と同一人物であるものとして同定することにより、領域存在者の中のICタグ所持者の種別を特定する。
最後に、ICタグ所持者を除く領域存在者が不定者であるものと特定する。
次のステップ110では、上記ステップ108の処理により特定した守備者と被守備者との距離を次の(1)式により守備者と被守備者の全ての組み合わせについて算出し、二次記憶部20Dの所定領域に記憶する。なお、(1)式において、tは現在時刻であり、XViはi番目の被守備者Vの位置の上記X−Y座標系におけるX座標であり、YViはi番目の被守備者Vの位置の上記X−Y座標系におけるY座標であり、XGkはk番目の守備者Gの位置の上記X−Y座標系におけるX座標であり、YGkはk番目の守備者Gの位置の上記X−Y座標系におけるY座標であり、DViGk(t)は現時点における被守備者Vと守備者Gとの距離である。
Figure 0005001808
次のステップ112では、上記ステップ108の処理により特定した不定者と被守備者との距離を次の(2)式により不定者と被守備者の全ての組み合わせについて算出し、二次記憶部20Dの所定領域に記憶する。なお、(2)式において、XSjはj番目の不定者Sの位置の上記X−Y座標系におけるX座標であり、YSjはj番目の不定者Sの位置の上記X−Y座標系におけるY座標であり、DViSj(t)は現時点における被守備者Vと不定者Sとの距離である。
Figure 0005001808
次のステップ114では、上記ステップ102〜ステップ112の処理の実行が本犯罪防止プログラムの実行を開始してから1回目の実行であるか否かを判定し、肯定判定となった場合は後述するステップ122に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ116に移行する。
ステップ116では、次の(3)式及び(4)式により、所定時間δt(ここでは1秒)後の守備者Gと被守備者Vとの距離DViGk(t+δt)と、不定者Sと被守備者Vとの距離DViSj(t+δt)とを算出(予測)する。ここで、(3)式におけるDViGk(t−δt)は、現時点から所定時間δt前の守備者Gと被守備者Vとの距離で、(4)式におけるDViSj(t−δt)は、現時点から所定時間δt前の不定者Sと被守備者Vとの距離であり、前回の上記ステップ110及びステップ112の処理によって得られて記憶された値を適用する。
Figure 0005001808
Figure 0005001808
なお、本ステップ116の演算では、守備者、被守備者、及び不定者の各々について、同一人物に関する前回の上記ステップ110及びステップ112の処理によって得られた値を適用する必要があるが、守備者及び被守備者については、上記ステップ104の処理によって前回得られた識別情報と今回得られた識別情報が一致する人を同一人物として適用すればよく、不定者については、上記ステップ102の処理によって前回得られた画像情報と今回得られた画像情報を用いた従来既知のパターン・マッチング技術等の画像認識技術により、同一人物を特定すればよい。
本ステップ116の演算により、一例として図11に示されるように、守備者G、被守備者V、及び不定者Sの各々の動線に応じたものとして、距離DViGk(t+δt)及び距離DViSj(t+δt)を高精度に予測することができる。
次のステップ118では、上記ステップ116の処理によって得られた距離DViGk(t+δt)及び距離DViSj(t+δt)を次の(5)式に代入することにより、所定時間δt後の不定者Sによる被守備者Vに対する犯罪リスクの高さを示す犯罪リスク値Rij(t+δt)を算出し、犯罪リスク値データベースDB5に記憶(登録)する。ここで、(5)式におけるmin()は、括弧内の演算結果の全てのkについての最小値を適用することを示す関数である。
Figure 0005001808
次のステップ120では、上記ステップ118の処理によって得られた犯罪リスク値Rij(t+δt)を用いて、犯罪を防止するものとして予め定められた処理を実行し、その後にステップ122に移行する。
なお、本実施の形態に係る犯罪防止プログラムでは、上記ステップ120における予め定められた処理として次の3種類の処理を適用している。
処理1.犯罪リスク値Rij(t+δt)をディスプレイ20Fにより表示する処理。
処理2.犯罪リスク値Rij(t+δt)が所定閾値以上である場合に警告を発する処理。
処理3.犯罪リスク値Rij(t+δt)が所定閾値以上である場合に、対象となる被守備者に最も近い守備者に対して犯罪リスクが高いことを報知する処理。
なお、上記処理2の処理を適用する場合は、監視対象領域60にスピーカを設けておき、当該スピーカにより警告を発する形態、監視対象領域60の監視者や警備員に対し、PDA(Personal Digital Assistant,携帯情報端末)等の端末装置を介して警告を発する形態等、様々な形態を適用することができる。
また、上記処理3の処理を適用する場合は、監視対象領域60にスピーカを設けておき、当該スピーカにより、上記最も近い守備者に対して犯罪リスクが高いことを報知する形態、上記最も近い守備者に対し、PDA等の端末装置を介して犯罪リスクが高いことを報知する形態等、様々な形態を適用することができる。
ここで、上記処理2及び処理3の各処理を適用する場合の上記所定閾値は、要求される安全性の高さ、用途等に応じて自動的に設定する形態の他、犯罪防止システム10のユーザによってキーボード20E等を介して入力させる形態とすることもできる。
このように、本実施の形態に係る犯罪防止プログラムでは、上記予め定められた処理として上記処理1〜処理3の3種類の処理を適用しているが、これに限らず、例えば、これらの処理の何れか1つや、2つの組み合わせを適用する形態とすることもできる。
ステップ122では、予め定められた終了条件を満足したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ124に移行して所定時間の経過待ちを行い、その後に上記ステップ102に戻る一方、上記ステップ122において肯定判定となった場合には、本犯罪防止プログラムを終了する。なお、上記ステップ124において適用する所定時間は、上記ステップ102〜ステップ124の繰り返し処理が、できるだけ所定時間δtの間隔で実行されるように予め調整された時間が適用されている。また、本実施の形態に係る犯罪防止プログラムでは、上記ステップ122の処理において適用する終了条件として、監視対象領域60の監視を終了する時刻として予め定められた時刻に達した、との条件を適用しているが、これに限らず、例えば、キーボード20E等を介して本犯罪防止プログラムの終了を指示する指示入力が行われた、との条件、二次記憶部20Dの残記憶容量が所定量以下となった、との条件等、他の条件を適用することもできることは言うまでもない。
上記犯罪防止プログラムのステップ106の処理が本発明の検出手段及び検出ステップに、ステップ108の処理が本発明の特定手段及び特定ステップに、ステップ110及びステップ112の処理が本発明の距離導出手段及び距離導出ステップに、ステップ116の処理が本発明の距離予測手段に、ステップ118の処理が本発明の演算手段及び演算ステップに、ステップ120の処理が本発明の処理実行手段及び処理実行ステップに、各々相当する。
以上詳細に説明したように、本実施の形態では、対象領域を撮影することにより当該対象領域の画像情報をリアルタイムで取得する撮影手段(ここでは、カメラ40)によって取得された画像情報に基づいて、前記対象領域に存在する人の位置を所定時間間隔(ここでは、所定時間δt間隔)で検出し、検出した人が守備者、被守備者、及び不定者の何れであるかを特定し、当該特定結果と検出した人の位置に基づいて、前記守備者と前記被守備者の距離である第1の距離(ここでは、距離DViGk(t))、及び前記不定者と前記被守備者の距離である第2の距離(ここでは、距離DViSj(t))を導出し、当該第1の距離と第2の距離の比に基づいて、前記被守備者に対する前記不定者による犯罪リスクの高さを示す犯罪リスク値を演算し、演算した犯罪リスク値を用いて、犯罪を防止するものとして予め定められた処理を実行しているので、守備者を有効に活用することができる結果、より効率的に防犯することができる。
また、本実施の形態では、現時点で導出された前記第1の距離と前記所定時間前の時点で導出された前記第1の距離との変化量に基づいて前記所定時間後の前記守備者と前記被守備者の距離(ここでは、距離DViGk(t+δt))を予測すると共に、現時点で導出された前記第2の距離と前記所定時間前の時点で導出された前記第2の距離との変化量に基づいて前記所定時間後の前記不定者と前記被守備者の距離(ここでは、距離DViSj(t+δt))を予測し、予測した前記守備者と前記被守備者の距離と、前記不定者と前記被守備者の距離との比に基づいて前記犯罪リスク値を演算しているので、上記所定時間後の犯罪リスク値を予測することができる結果、より即時的に防犯することができる。
また、本実施の形態では、前記守備者に対して予め付与された当該守備者を識別するための情報である守備者識別情報、及び前記被守備者に対して予め付与された当該被守備者を識別するための情報である被守備者識別情報を予め識別情報記憶手段(ここでは、二次記憶部20D)により記憶しておき、前記検出された人から前記守備者識別情報及び前記被守備者識別情報の何れかの識別情報を取得し、取得した識別情報が前記識別情報記憶手段によって記憶されている守備者識別情報に一致する場合に当該識別情報の取得元の人が守備者であるものと特定し、取得した識別情報が前記識別情報記憶手段によって記憶されている被守備者識別情報に一致する場合に当該識別情報の取得元の人が被守備者であるものと特定し、他の人が不定者であるものと特定しているので、より確実に守備者、被守備者、及び不定者を特定することができ、この結果として、より高精度に犯罪を防止することができる。
また、本実施の形態では、本発明の予め定められた処理として、前記犯罪リスク値を記憶する処理、前記犯罪リスク値を表示手段(ここでは、ディスプレイ20F)により表示する処理、前記犯罪リスク値が所定閾値以上である場合に警告を発する処理、対象となる前記被守備者に最も近い前記守備者に対して犯罪リスクが高いことを報知する処理を実行しているので、これらの処理に応じた効果を得ることができる。
更に、本実施の形態では、ICタグを利用して、前記対象領域に存在する前記守備者及び前記被守備者の位置を前記所定時間間隔で検出しているので、より容易に本発明を実現することができると共に、より高精度に犯罪を防止することができる。
[第2の実施の形態]
上記第1の実施の形態では、守備者と被守備者の距離、及び不定者と被守備者の距離に基づいて犯罪リスク値を求める場合の形態例について説明したが、本第2の実施の形態では、守備者が被守備者に到達する時間、及び不定者が被守備者に到達する時間に基づいて犯罪リスク値を求める場合の形態例について説明する。
なお、本第2の実施の形態に係る犯罪防止システム10の構成は、上記第1の実施の形態に係る犯罪防止システム10(図1〜図4参照。)と同一であるので、ここでの説明は省略する。
次に、図12を参照して、本第2の実施の形態に係る犯罪防止システム10の作用を説明する。なお、図12は、犯罪防止装置20のキーボード20E等を介して実行指示が受け付けられた際に、CPU20Aにより実行される、本第2の実施の形態に係る犯罪防止プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムは二次記憶部20Dのプログラム領域PGに予め記憶されている。また、図12における図10と同一の処理を実行するステップについては図10と同一のステップ番号を付し、ここでの説明を省略する。
同図のステップ111では、上記ステップ110の処理によって得られた距離DViGk(t)を次の(6)式に代入することにより、各守備者が各被守備者に到達する時間PViGk(t)を算出し、二次記憶部20Dの所定領域に記憶する。ここで、(6)式におけるFは、平均的な大人の歩行速度(一例として、1.3m/s)であり、Wは歩行速度Fに対する1以上の重み付け値である。
Figure 0005001808
なお、本実施の形態では、重み付け値Wとして、上記ステップ100の処理により属性情報データベースDB2から読み出した情報から、対応する守備者が所持しているICタグ90から取得された識別情報に対応する属性の年齢、性別、身長の各情報を抽出し、これらの情報に応じた値を適用している。
本実施の形態に係る犯罪防止システム10では、年齢が、歩行速度が最大となる年齢として予め定められた年齢(例えば、30歳)に近いほど大きくなり、性別が男である場合に女である場合に比較して大きくなり、身長が高くなるほど大きくなるように重み付け値Wを算出している。
このように、本実施の形態に係る犯罪防止システム10では、重み付け値Wとして、対応する守備者の年齢、性別、及び身長の全てを適用して導出しているが、これに限らず、例えば、これら年齢、性別、身長の何れか1つ、又は2つの組み合わせを適用して導出する形態としてもよく、更に、他の走行速度に影響を与えるパラメータを適用して導出する形態とすることもできる。
一方、ステップ113では、上記ステップ112の処理によって得られた距離DViSj(t)を次の(7)式に代入することにより、各不定者が各被守備者に到達する時間PViSj(t)を算出し、二次記憶部20Dの所定領域に記憶する。ここで、(7)式におけるWは歩行速度Fに対する1以上の重み付け値である。
Figure 0005001808
本実施の形態では、重み付け値Wとして、対応する不定者の年齢、性別、身長を推定し、これらの情報に応じた値を適用している。なお、上記不定者の年齢、性別、身長の推定は、一例として上記IMS等で用いられている技術等の従来既知の技術によって行うことができる。
本実施の形態に係る犯罪防止システム10では、年齢が、上記歩行速度が最大となる年齢として予め定められた年齢に近いほど大きくなり、性別が男である場合に女である場合に比較して大きくなり、身長が高くなるほど大きくなるように重み付け値Wを算出している。
このように、本実施の形態に係る犯罪防止システム10では、重み付け値Wとしても、重み付け値Wと同様に、対応する守備者の年齢、性別、及び身長の全てを適用して導出しているが、これに限らず、例えば、これら年齢、性別、身長の何れか1つ、又は2つの組み合わせを適用して導出する形態としてもよく、更に、他の走行速度に影響を与えるパラメータを適用して導出する形態とすることもできる。
一方、ステップ116’では、次の(8)式及び(9)式により、所定時間δt(ここでは1秒)後の守備者Gが被守備者Vに到達する時間PViGk(t+δt)と、不定者Sが被守備者Vに到達する時間PViSj(t+δt)とを算出(予測)する。ここで、(8)式におけるPViGk(t−δt)は、現時点から所定時間δt前の守備者Gが被守備者Vに到達する時間で、(9)式におけるPViSj(t−δt)は、現時点から所定時間δt前の不定者Sが被守備者Vに到達する時間であり、前回の上記ステップ111及びステップ113の処理によって得られて記憶された値を適用する。
Figure 0005001808
Figure 0005001808
なお、本ステップ116’の演算では、守備者、被守備者、及び不定者の各々について、同一人物に関する前回の上記ステップ111及びステップ113の処理によって得られた値を適用する必要があるが、守備者及び被守備者については、上記ステップ104の処理によって前回得られた識別情報と今回得られた識別情報が一致する人を同一人物として適用すればよく、不定者については、上記ステップ102の処理によって前回得られた画像情報と今回得られた画像情報を用いた従来既知のパターン・マッチング技術等の画像認識技術により、同一人物を特定すればよい。
本ステップ116’の演算により、一例として図13に示されるように、守備者G、被守備者V、及び不定者Sの各々の動線に応じたものとして、到達時間PViGk(t+δt)及び到達時間PViSj(t+δt)を高精度に予測することができる。
次のステップ117では、被守備者Vの進行方向と不定者Sの進行方向を導出する。なお、本実施の形態に係る犯罪防止プログラムでは、当該進行方向の導出を、前回のステップ106の処理によって得られた被守備者V及び不定者Sの位置と、今回のステップ106の処理によって得られた被守備者V及び不定者Sの位置とを同一人物間で結んだ線分の方向を導出することにより行っているが、これに限らず、例えば、前々回のステップ106の処理によって得られた被守備者V及び不定者Sの位置と、前回のステップ106の処理によって得られた被守備者V及び不定者Sの位置との差分(以下、「第1差分」という。)と、前回のステップ106の処理によって得られた被守備者V及び不定者Sの位置と、今回のステップ106の処理によって得られた被守備者V及び不定者Sの位置との差分(以下、「第2差分」という。)を導出し、第1差分と第2差分の変化量及び変化の方向を上記線分の方向に反映させる形態等、他の形態とすることもできる。
次のステップ118’では、上記ステップ116’の処理によって得られた到達時間PViGk(t+δt)及び到達時間PViSj(t+δt)を次の(10)式に代入することにより、所定時間δt後の不定者Sによる被守備者Vに対する犯罪リスクの高さを示す犯罪リスク値Rij(t+δt)’を算出し、犯罪リスク値データベースDB5に記憶(登録)する。ここで、(10)式におけるWVSは、上記ステップ117の処理によって得られた不定者Sの進行方向が被守備者Vの進行方向に近いほど値が大きくなる1以上の重み付け値であり、min()は、括弧内の演算結果の全てのkについての最小値を適用することを示す関数である。
Figure 0005001808
上記犯罪防止プログラムのステップ111及びステップ113の処理が本発明の到達時間導出手段、到達時間導出ステップ及び推定手段に、ステップ116’の処理が本発明の到達時間予測手段に、ステップ117の処理が本発明の進行方向導出手段に、ステップ118’の処理が本発明の演算手段及び演算ステップに、各々相当する。
以上詳細に説明したように、本第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態と略同様の効果を奏することができると共に、前記第1の距離に基づいて前記守備者が前記被守備者に到達する時間である第1の到達時間(ここでは、到達時間PViGk(t))を導出すると共に、前記第2の距離に基づいて前記不定者が前記被守備者に到達する時間である第2の到達時間(ここでは、到達時間PViSj(t))を導出し、導出した第1の到達時間と第2の到達時間の比に基づいて前記犯罪リスク値を演算しているので、より高精度に犯罪を防止することができる。
特に、本第2の実施の形態では、人の年齢、性別、及び身長を前記画像情報に基づいて推定し、推定した年齢、性別、及び身長に応じて前記第1の到達時間及び前記第2の到達時間を調整しているので、より高精度に犯罪を防止することができる。
また、本第2の実施の形態では、現時点で導出された第1の到達時間と前記所定時間前の時点で導出された第1の到達時間との変化量に基づいて前記所定時間後の前記守備者が前記被守備者に到達する時間(ここでは、到達時間PViGk(t+δt))を予測すると共に、現時点で導出された第2の到達時間と前記所定時間前の時点で導出された第2の到達時間との変化量に基づいて前記所定時間後の前記不定者が前記被守備者に到達する時間(ここでは、到達時間PViSj(t+δt))を予測し、予測した前記守備者が前記被守備者に到達する時間と、前記不定者が前記被守備者に到達する時間との比に基づいて前記犯罪リスク値を演算しているので、上記所定時間後の犯罪リスク値を予測することができる結果、より即時的に防犯することができる。
更に、本第2の実施の形態では、前記被守備者の進行方向と前記不定者の進行方向を導出し、導出した前記被守備者の進行方向に前記不定者の進行方向が近いほど値が大きくなるように前記犯罪リスク値を演算しているので、より高精度に犯罪を防止することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記の実施の形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組み合わせにより種々の発明を抽出できる。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
例えば、上記第1の実施の形態では、守備者と被守備者の距離及び不定者と被守備者の距離として(3)式及び(4)式によって得られる予測値を適用し、上記第2の実施の形態では、守備者が被守備者に到達する時間及び不定者が被守備者に到達する時間として(8)式及び(9)式によって得られる予測値を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの予測値に代えて、その時点における実際の距離や到達時間を適用する形態とすることもできる。
上記第1の実施の形態に対して上記実際の距離を適用する場合は、上記第1の実施の形態に係る犯罪防止プログラム(図10参照。)のステップ116を削除すると共に、ステップ118により犯罪リスク値を算出するために適用する演算式を、次の(11)式とする。
Figure 0005001808
また、上記第2の実施の形態に対して上記実際の到達距離を適用する場合は、上記第2の実施の形態に係る犯罪防止プログラム(図12参照。)のステップ116’を削除すると共に、ステップ118’により犯罪リスク値を算出するために適用する演算式を、次の(12)式とする。
Figure 0005001808
これらの場合も、上記各実施の形態と、略同様の効果を奏することができる。
また、上記各実施の形態では、監視対象領域60に存在する障害物については何ら考慮することなく、犯罪リスク値を導出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、当該障害物を考慮して、犯罪リスク値を導出する形態とすることもできる。
この場合の形態例としては、犯罪防止プログラムのステップ110及びステップ112において守備者と被守備者の距離(以下、「第1の距離」という。)及び不定者と被守備者の距離(以下、「第2の距離」という。)を導出する際に、守備者と被守備者の間に、障害物情報データベースDB3に登録されている領域情報により示される障害物の領域が存在する場合は、当該障害物の領域を迂回するものとして第1の距離を導出し、不定者と被守備者との間に上記障害物の領域が存在する場合は、当該障害物の領域を迂回するものとして第2の距離を導出する形態を例示することができる。この場合、二次記憶部20Dが本発明の領域情報記憶手段に相当することになる。
これにより、より高精度に犯罪を防止することができる。
また、上記各実施の形態では、ICタグ90を利用して守備者及び被守備者の位置を検出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、GPSを利用して守備者及び被守備者の位置を検出する形態とすることもできる。
この場合の形態例としては、守備者及び被守備者に、GPSにより自身の位置を特定することのできるデバイスと無線送信装置を所持させると共に、当該デバイスにより特定された位置を示す情報と、予め自身に割り振られた識別情報とを、上記無線送信装置にて上記所定時間δt毎に犯罪防止装置20に送信する形態を例示することができる。
この場合、監視対象領域にアンテナ30を設ける必要がなくなるので、上記各実施の形態に比較して、より容易に本発明を実現することができる。
また、上記各実施の形態では、アンテナ30及びカメラ40と、犯罪防止装置20とを有線にて電気的に接続する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの各機器間を無線にて電気的に接続する形態とすることもできる。この場合も、上記各実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記各実施の形態では、カメラ40を4台設ける場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カメラ40は1台のみ設けてもよく、4台以外の複数台設けてもよいことは言うまでもない。これらの場合も、上記各実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記各実施の形態では、本発明の距離としてユークリッド距離を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、マンハッタン距離等の他の距離を適用する形態とすることもできる。この場合も、上記各実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記各実施の形態では、属性情報を属性情報データベースDB2により予め登録しておく場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ICタグ90に当該ICタグ90を所持する人に関する属性情報を予め記憶しておき、当該属性情報をアンテナ30を介して取得する形態とすることもできる。この場合も、上記各実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記各実施の形態では、本発明の撮影手段としてカラーで動画像の撮影を行うことのできるカメラを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、モノクロで動画像の撮影を行うことのできるカメラ、赤外線カメラ等の他のカメラを適用する形態とすることもできる。この場合も、上記各実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記各実施の形態では、本発明の対象領域として公園を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、公開空地等の他の領域を適用する形態とすることもできる。この場合も、上記各実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記各実施の形態で説明した属性の適用対象も一例であり、例えば、被守備者の属性における身分が子供である場合には、他の場合に比較して、犯罪リスク値を大きくする形態等とすることもできる。
その他、上記各実施の形態で説明した犯罪防止システム10の構成(図1〜図4参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、不要な構成要素を削除したり、新たな構成要素を追加したりすることができることは言うまでもない。
また、上記各実施の形態で示した犯罪防止プログラムの処理の流れ(図10,図12参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、不要な処理ステップを削除したり、新たな処理ステップを追加したり、処理ステップの順序を入れ替えたりすることができることは言うまでもない。
また、本各実施の形態で示した各種データベースの構成(図5〜図9参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、一部の情報を削除したり、新たな情報を追加したり、記憶位置を入れ替えたりすることができることは言うまでもない。
更に、上記各実施の形態で示した各種演算式((1)式〜(12)式参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、不要なパラメータを削除したり、新たなパラメータを追加したり、演算の順序を入れ替えたりすることができることは言うまでもない。
実施の形態に係る犯罪防止システムの全体構成を示す模式図である。 実施の形態に係る犯罪防止システムを構成する各部の配置関係等を示す模式図である。 実施の形態に係る犯罪防止装置の電気系の要部構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る犯罪防止装置に備えられた二次記憶部の主な記憶内容を示す模式図である。 実施の形態に係る識別情報データベースの構成を示す模式図である。 実施の形態に係る属性情報データベースの構成を示す模式図である。 実施の形態に係る障害物情報データベースの構成を示す模式図である。 実施の形態に係る位置情報データベースの構成を示す模式図である。 実施の形態に係る犯罪リスク値データベースの構成を示す模式図である。 第1の実施の形態に係る犯罪防止プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係る犯罪防止プログラムによる処理の説明に供する模式図である。 第2の実施の形態に係る犯罪防止プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係る犯罪防止プログラムによる処理の説明に供する模式図である。
符号の説明
10 犯罪防止システム
20 犯罪防止装置
20A CPU
20D 二次記憶部(識別情報記憶手段,領域情報記憶手段)
20F ディスプレイ(表示手段)
30 アンテナ(取得手段)
40 カメラ(撮影手段)
90 ICタグ
DB1 識別情報データベース
DB2 属性情報データベース
DB3 障害物情報データベース
DB4 位置情報データベース
DB5 犯罪リスク値データベース

Claims (11)

  1. 対象領域を撮影することにより当該対象領域の画像情報をリアルタイムで取得する撮影手段と、
    前記撮影手段によって取得された画像情報に基づいて、前記対象領域に存在する人の位置を所定時間間隔で検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された人が守備者、被守備者、及び不定者の何れであるかを特定する特定手段と、
    前記検出手段によって検出された人の位置と前記特定手段による特定結果に基づいて、前記守備者と前記被守備者の距離である第1の距離、及び前記不定者と前記被守備者の距離である第2の距離を導出する距離導出手段と、
    前記距離導出手段によって導出された第1の距離と第2の距離の比に基づいて、前記被守備者に対する前記不定者による犯罪リスクの高さを示す犯罪リスク値を演算する演算手段と、
    前記演算手段によって演算された犯罪リスク値を用いて、犯罪を防止するものとして予め定められた処理を実行する処理実行手段と、
    を備えた犯罪防止装置。
  2. 現時点で前記距離導出手段によって導出された第1の距離と前記所定時間前の時点で前記距離導出手段によって導出された第1の距離との変化量に基づいて前記所定時間後の前記守備者と前記被守備者の距離を予測すると共に、現時点で前記距離導出手段によって導出された第2の距離と前記所定時間前の時点で前記距離導出手段によって導出された第2の距離との変化量に基づいて前記所定時間後の前記不定者と前記被守備者の距離を予測する距離予測手段を更に備え、
    前記演算手段は、前記距離予測手段によって予測された前記守備者と前記被守備者の距離と、前記不定者と前記被守備者の距離との比に基づいて前記犯罪リスク値を演算する
    請求項1記載の犯罪防止装置。
  3. 前記第1の距離に基づいて前記守備者が前記被守備者に到達する時間である第1の到達時間を導出すると共に、前記第2の距離に基づいて前記不定者が前記被守備者に到達する時間である第2の到達時間を導出する到達時間導出手段を更に備え、
    前記演算手段は、前記到達時間導出手段によって導出された第1の到達時間と第2の到達時間の比に基づいて前記犯罪リスク値を演算する
    請求項1記載の犯罪防止装置。
  4. 前記検出手段によって検出された人の年齢、性別、及び身長の少なくとも1つを前記画像情報に基づいて推定する推定手段を更に備え、
    前記到達時間導出手段は、前記推定手段によって推定された年齢、性別、及び身長の少なくとも1つに応じて前記第1の到達時間及び前記第2の到達時間を調整する
    請求項3記載の犯罪防止装置。
  5. 現時点で前記到達時間導出手段によって導出された第1の到達時間と前記所定時間前の時点で前記到達時間導出手段によって導出された第1の到達時間との変化量に基づいて前記所定時間後の前記守備者が前記被守備者に到達する時間を予測すると共に、現時点で前記到達時間導出手段によって導出された第2の到達時間と前記所定時間前の時点で前記到達時間導出手段によって導出された第2の到達時間との変化量に基づいて前記所定時間後の前記不定者が前記被守備者に到達する時間を予測する到達時間予測手段を更に備え、
    前記演算手段は、前記到達時間予測手段によって予測された前記守備者が前記被守備者に到達する時間と、前記不定者が前記被守備者に到達する時間との比に基づいて前記犯罪リスク値を演算する
    請求項3又は請求項4記載の犯罪防止装置。
  6. 前記被守備者の進行方向と前記不定者の進行方向を導出する進行方向導出手段を更に備え、
    前記演算手段は、前記進行方向導出手段によって導出された前記被守備者の進行方向に前記不定者の進行方向が近いほど値が大きくなるように前記犯罪リスク値を演算する
    請求項1〜請求項5の何れか1項記載の犯罪防止装置。
  7. 前記対象領域における人の歩行の妨げとなる障害物の領域を示す領域情報を予め記憶した領域情報記憶手段を更に備え、
    前記距離導出手段は、前記守備者と前記被守備者の間に前記領域情報により示される障害物の領域が存在する場合は、当該障害物の領域を迂回するものとして前記第1の距離を導出すると共に、前記不定者と前記被守備者との間に前記障害物の領域が存在する場合は、当該障害物の領域を迂回するものとして前記第2の距離を導出する
    請求項1〜請求項6の何れか1項記載の犯罪防止装置。
  8. 前記守備者に対して予め付与された当該守備者を識別するための情報である守備者識別情報、及び前記被守備者に対して予め付与された当該被守備者を識別するための情報である被守備者識別情報を予め記憶した識別情報記憶手段と、
    前記検出手段によって検出された人から前記守備者識別情報及び前記被守備者識別情報の何れかの識別情報を取得する取得手段と、
    を更に備え、
    前記特定手段は、前記取得手段によって取得された識別情報が前記識別情報記憶手段によって記憶されている守備者識別情報に一致する場合に当該識別情報の取得元の人が守備者であるものと特定し、前記取得手段によって取得された識別情報が前記識別情報記憶手段によって記憶されている被守備者識別情報に一致する場合に当該識別情報の取得元の人が被守備者であるものと特定し、他の人が不定者であるものと特定する
    請求項1〜請求項7の何れか1項記載の犯罪防止装置。
  9. 前記処理実行手段は、前記予め定められた処理として、前記犯罪リスク値を記憶する処理、前記犯罪リスク値を表示手段により表示する処理、前記犯罪リスク値が所定閾値以上である場合に警告を発する処理、対象となる前記被守備者に最も近い前記守備者に対して犯罪リスクが高いことを報知する処理の少なくとも1つの処理を実行する
    請求項1〜請求項8の何れか1項記載の犯罪防止装置。
  10. 対象領域を撮影することにより当該対象領域の画像情報をリアルタイムで取得する撮影手段によって取得された画像情報に基づいて、前記対象領域に存在する人の位置を所定時間間隔で検出する検出ステップと、
    前記検出ステップによって検出された人が守備者、被守備者、及び不定者の何れであるかを特定する特定ステップと、
    前記検出ステップによって検出された人の位置と前記特定ステップによる特定結果に基づいて、前記守備者と前記被守備者の距離である第1の距離、及び前記不定者と前記被守備者の距離である第2の距離を導出する距離導出ステップと、
    前記距離導出ステップによって導出された第1の距離と第2の距離の比に基づいて、前記被守備者に対する前記不定者による犯罪リスクの高さを示す犯罪リスク値を演算する演算ステップと、
    前記演算ステップによって演算された犯罪リスク値を用いて、犯罪を防止するものとして予め定められた処理を実行する処理実行ステップと、
    をコンピュータに実行させる犯罪防止プログラム
  11. 前記第1の距離に基づいて前記守備者が前記被守備者に到達する時間である第1の到達時間を導出すると共に、前記第2の距離に基づいて前記不定者が前記被守備者に到達する時間である第2の到達時間を導出する到達時間導出ステップを更に備え、
    前記演算ステップは、前記到達時間導出ステップによって導出された第1の到達時間と第2の到達時間の比に基づいて前記犯罪リスク値を演算する
    請求項10記載の犯罪防止プログラム。
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