JP5001372B2 - 4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン誘導体 - Google Patents

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Description

本発明は、下記式:
Figure 0005001372
[式中、
1は、水素、ハロゲンにより置換された低級アルキル又はヒドロキシにより置換された低級アルキルであり;
2は、ハロゲンにより置換された低級アルキルもしくはヒドロキシにより置換された低級アルキルであるか、又は−COO(CH2n5であり、及び
5は、n=2もしくは3についてヒドロキシであるか、又はn=1、2もしくは3についてハロゲンにより置換された低級アルキルであり;
3/R4は、互いに独立して、水素又はハロゲンである。]
で表わされる4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン誘導体、及び医薬的に好適な酸付加塩、光学的に純粋なエナンチオマー、ラセミ体又はそれらのジアステレオマー混合物に関する。
本明細書において使用される用語「低級アルキル」は、1〜7個の炭素原子を含む飽和の直鎖又は分枝鎖のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、2−ブチル、t−ブチルなどを意味する。好ましい低級アルキル基は、1〜4個の炭素原子を有する基である。
用語「ハロゲンにより置換された低級アルキル」は、少なくとも1個の水素原子がハロゲンにより置換されている、先に定義されたアルキル基、例えば、CF3、CHF2、CH2F、CH2CF3、CH2CH2F、CH2CF2CF3、CH2CH2CF2CF3、CH2CH2CF3、CH2CH2CH2CF3などを意味する。
用語「ヒドロキシにより置換された低級アルキル」は、少なくとも1個の水素原子がヒドロキシ基により置換されている、先に定義されたアルキル基、例えば、CH2CH2OH又はCH2CH2CH2OHを意味する。
用語「医薬的に許容される酸付加塩」は、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの、無機酸及び有機酸との塩を包含している。
一般式Iの化合物は、γ−セクレターゼ阻害剤であり、これらはアルツハイマー病の治療において有用であり得ることがわかっている。式Iの化合物の薬物で使用するための利点は、国際公開公報第2005/023772号に開示された化合物及び他の関連化合物と比べた場合の、それらの良好な熱力学的溶解度及び/又は生物学的利用能と共に、それらの良好なγ−セクレターゼ阻害である。
アルツハイマー病(AD)は、老年期の認知症の最も一般的な原因である。病理学的にADは、細胞外斑(plaque)中のアミロイドの脳内の沈着及び細胞内神経原線維変化(NFT)により特徴づけられる。これらのアミロイド斑は主に、一連のタンパク質分解性切断工程によりβ−アミロイド前駆体タンパク質(APP)から発生するアミロイドペプチド(Aβペプチド)により構成される。APPのいくつかの形が同定されており、その最も豊富なものは、695、751及び770個のアミノ酸長のタンパク質である。これらは全て、単独の遺伝子から、ディファレンシャルスプライシングにより生じる。これらのAβペプチドは、APPの同じドメインに由来するが、それらのN−及びC−末端は異なり、主な種は、アミノ酸長が40及び42である。
Aβペプチドは、β−及びγ−セクレターゼと称される2種のタンパク質分解酵素の順次作用を通じ、APPから作出される。β−セクレターゼは、最初にAPPの細胞外ドメインを、膜貫通ドメイン(TM)のすぐ外側で切断し、TMドメイン及び細胞質ドメインを含むAPPのC−末端断片(CTFβ)を作出する。CTFβは、γ−セクレターゼの基質であり、この酵素は、TM内のいくつかの隣接位置を切断し、Aβペプチド及び細胞質断片を作出する。大部分のAβペプチドは、40個のアミノ酸長(Aβ40)であり、少量の種は、そのC−末端に2個の追加のアミノ酸を有する。後者は、より病原性のアミロイドペプチドであると想定されている。
β−セクレターゼは、典型的アスパルチルプロテアーゼである。γ−セクレターゼは、いくつかのタンパク質からなるタンパク質分解活性であり、その正確な組成は、完全にはわかっていない。しかしプレセニリンは、この活性の本質的成分であり、これは、それらの基質(substates)をTM内で切断しかつそれら自身多所性(polytopic)の膜タンパク質である、非定型アスパルチルプロテアーゼの新たな群を表し得る。他のγ−セクレターゼの本質的成分は、ニカストリン並びにaph1遺伝子及びpen−2遺伝子の産物であり得る。γ−セクレターゼの証明された基質は、APP及びNotch受容体ファミリーのタンパク質であるが、しかしγ−セクレターゼは、緩やかな基質特異性を有し、更にAPP及びNotchとは無関係の膜タンパク質を切断することがある。
γ−セクレターゼ活性は、Aβペプチドの生成に絶対必要である。これは、遺伝的手段、すなわちプレセニリンのアブレーションによるもの、及び低分子量阻害化合物によるものの両方が示されている。アミロイド仮説又はADによると、Aβの生成及び沈着は、本疾患の究極的原因であるので、γ−セクレターゼの選択的かつ強力な阻害剤は、ADの予防及び治療において有用であると考えられる。
従って、本発明の化合物は、γ−セクレターゼの活性を遮断し、かつ様々なアミロイド生成性のAβペプチドの形成を低下もしくは防止することにより、ADの治療に有用であろう。
多くの文献が、γ−セクレターゼ阻害に関する現時点の知識を説明しており、例えば、下記の刊行物がある:
Nature Reviews/Neuroscience, Vol. 3, April 2002/281、
Biochemical Society Transactions (2002), Vol. 30. part 4、
Current Topics in Medicinal Chemistry, 2002, 2, 371-383、
Current Medicinal Chemistry, 2002, Vol. 9, No. 11, 1087-1106、
Drug Discovery Research, 56, 211-227, 2002、
Drug Discovery Today, Vol. 6, No. 9, May 2001, 459-462、
FEBS Letters, 483, (2000), 6-10、
Science, Vol. 297, 353-356, July 2002、及び
Journal of Medicinal Chemistry, Vol. 44, No. 13, 2001, 2039-2060。
本発明の目的は、式Iの化合物それ自体、γ−セクレターゼ阻害に関連した疾患の治療のための医薬の製造に関する式Iの化合物及びそれらの医薬的に許容される塩の使用、それらの製造、本発明の化合物を基にした医薬及びそれらの製造、更にはアルツハイマー病の管理又は予防における式Iの化合物の使用である。
本発明の更なる目的は、式Iの化合物の光学的に純粋なエナンチオマー、ラセミ体又はジアステレオマー混合物の全ての形である。
好ましい式Iの化合物は、R2が、ハロゲンにより置換された低級アルキルであるもの、例えば下記の化合物である:
N−[(S)−7−フルオロ−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド、
(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド、
(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド、
(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド、又は
(R又はS)−2−ヒドロキシ−N−[(S)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−2−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド。
更に好ましい化合物は、R2が、ヒドロキシにより置換された低級アルキルであるもの、例えば下記の化合物である:
(RS)−2−ヒドロキシ−N−[(S)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド、又は
(R又はS)−2−ヒドロキシ−N−[(S)−5−(2−ヒドロキシ−エチル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド。
好ましい式Iの化合物は更に、R2が、−COO(CH2n5であり、及びR5が、n=2もしくは3についてヒドロキシであるか、又はn=1、2もしくは3についてハロゲンにより置換された低級アルキルであるもの、例えば下記の化合物である:
(S)−7,8−ジフルオロ−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル、
(S)−7,8−ジフルオロ−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル、
(S)−7,8−ジフルオロ−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル、
(S)−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル、
(S)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル、
(S)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル、
(S)−5−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル、
(S)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸 4,4,4−トリフルオロ−ブチルエステル、又は
(S)−5−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2−ヒドロキシ−エチルエステル。
本式Iの化合物及びそれらの医薬的に許容される塩は、当該技術分野において公知の方法、例えば以下の工程を含む、以下に説明されたプロセスにより調製することができる:
a)下記式:
Figure 0005001372
の化合物を、下記式:
Figure 0005001372
の化合物と反応させ、下記式:
Figure 0005001372
(式中、R1a、R2a、R3、及びR4は、R1〜R4について先に説明された意味を有する。但し、基−CH2−CH2−OH(ここで、R1a及びR2aは−CH2−CH2−OPの意味を有し、Pはヒドロキシ保護基を表す)を除く。)の化合物とし、並びに
必要ならば、得られた化合物を、医薬的に許容される酸付加塩に転換する工程;又は
b)下記式:
Figure 0005001372
の化合物を、下記式:
Figure 0005001372
の化合物と反応させ、下記式:
Figure 0005001372
(式中、R1a、R2a、R3、及びR4は、R1〜R4について先に説明された意味を有する。但し、基−CH2−CH2−OH(ここで、R1a及びR2aは−CH2−CH2−OPの意味を有し、Pはヒドロキシ保護基を表す)を除く。)の化合物とし、並びに
必要ならば、得られた化合物を、医薬的に許容される酸付加塩に転換する工程;又は
c)下記式:
Figure 0005001372
の化合物のヒドロキシ保護基(複数)を切断し、下記式:
Figure 0005001372
(式中、R1、R2、R3、及びR4は、先に説明された意味を有する。)の化合物とし、並びに、
必要ならば、得られた化合物を、医薬的に許容される酸付加塩に転換すること。
詳細な説明は、下記及び実施例1〜14において認めることができる。式IVの出発材料は公知の化合物であり、及び式Vのアミンは市販の製品である。
式I及びIaの化合物を製造するための式IIa及びIIの出発化合物は、以下のように調製されてよい:
米国特許第6239131号に開示された手順と同様に、式IXの化合物は、例えば(S)−3−アミノ−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸などのN−保護された2,3−ジアミノ−プロピオン酸の、1,4−ジフルオロ−2−ニトロベンゼン又は1,2,4−トリフルオロ−5−ニトロ−ベンゼンによる処理により調製されてよい。得られた式VIIIの化合物は、次に炭素上に担持されたPd(10%)により水素化され、式IXの化合物を生じる。次に式IXの化合物は、縮合剤により、例えばN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩により処理され、環化された式Xの化合物を生じる。
式Xの化合物中への置換基R1a及びR2aの導入は、アルキル化剤、例えばハロゲン化物、メタンスルホン酸エステル、トリフルオロメタンスルホン酸エステル、又は4−トルエン(toluone)スルホン酸エステルなどを、塩基、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム、もしくはリチウムビス(トリメチルシリル)アミドなどと組み合わせて使用することによる、それ自身公知の様式で実行され、式XI及びXIIの化合物を得ることができる。R2又はR2aがカルバメートの意味を有する場合、式Xの化合物のカルバモイル化は、アルキル化剤、例えばハロゲン化物、メタンスルホン酸エステル、トリフルオロメタンスルホン酸エステル、又は4−トルエンスルホン酸エステルなどを、塩基、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム、もしくはリチウムビス(トリメチルシリル)アミドなどと組み合わせ、並びに二酸化炭素の存在下で使用することにより実行され、式XI及びXIIの化合物を得ることができる。
Figure 0005001372
式IIa又はIIの化合物は、式XI又はXIIの化合物を、酸により、好ましくはジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸によるか又は塩酸水溶液により、処理することにより得ることができる。
式Iの化合物は、以下のように(スキーム2)、本発明に従い製造することができ、ここでR1、R2、R1a、R2a、R3、R4及びnは、先に説明されたものである:
テトラヒドロフラン中の式II又はIIaの化合物の溶液へ、式IIIの化合物、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩及びN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。室温で一晩攪拌した後、溶媒を蒸留により除去し、残渣を精製し、式Iaの化合物を得る。
ヒドロキシ基が保護された形で存在する式Iaの化合物を、保護基(複数)を切断除去することにより、式Iの化合物へ転換することができる。ヒドロキシ保護基の例は、テトラヒドロピラニル、アリル、トリチル、tert−ブチルジメチルシリルなどのエーテル保護基、好ましくはベンジルである。存在し得るヒドロキシ保護基の切断は、それ自身公知の方法、例えばルイス酸を用いる酸加水分解によるか、又は、好ましいベンジル基の場合は水素化分解により、実行され得る。
Figure 0005001372
Figure 0005001372
別の式Iの化合物の調製は、スキーム3に従うことができ、ここでR1、R2、R1a、R2a、R3、R4及びnは、先に説明されたものである。式Iの化合物は、以下のように得ることができる:
テトラヒドロフラン中の式II又はIIaの化合物の溶液へ、式XIIIの化合物、例えば2−ヒドロキシ−2−メチル−マロン酸モノメチルエステル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩及びN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。室温で一晩攪拌した後、溶媒を蒸留により除去し、残渣を精製し、式XIVの化合物を得る。好ましくは塩基性条件を使用する、式XIVの化合物のエステル官能性のケン化は、式IVのカルボン酸を生じ、これは次に2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルアミン(V)により、先に既に説明された縮合条件下で処理され、各々、式Ia又はIの化合物を生じる。
ヒドロキシ基が保護された形で存在する式Iaの化合物は、保護基(複数)を切断除去することにより、式Iの化合物へ転換することができる。ヒドロキシ保護基の例は、テトラヒドロピラニル、アリル、トリチル、tert−ブチルジメチルシリルなどのエーテル保護基、好ましくはベンジルである。存在し得るヒドロキシ保護基の切断は、それ自身公知の方法、例えばルイス酸を用いる酸加水分解によるか、又は、好ましいベンジル基の場合は水素化分解により、実行することができる。
式Iの化合物の酸付加塩は、少なくとも化学量論的に等量な好適な塩基、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニアなどによる処理により、対応する遊離塩基に転換されてよい。
I及びIaの化合物は、光学的に純粋な形で存在することができる。対掌体への分離は、それ自身公知の方法により、合成の初期段階で、又は好ましくは任意にキラル相上のクロマトグラフィーによるジアステレオマー生成物の分離により後期段階のいずれかで、実行することができる。
実施例1
(S)−7,8−ジフルオロ−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル及び(S)−7,8−ジフルオロ−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル
Figure 0005001372
a)(S)−3−(2−アミノ−4,5−ジフルオロ−フェニルアミノ)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸及び3−(4−アミノ−2,5−ジフルオロ−フェニルアミノ)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸
Figure 0005001372
エタノール190ml中の(S)−3−アミノ−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸6.0g(28.8mmol)の分散液を、2,4,5−トリフルオロニトロベンゼン5.2g(28.8mmol)及び炭酸カリウム4.0g(28.8mmol)で処理した。反応混合物を、攪拌しながら、85℃で18時間加熱した。後処理のために、オレンジ色の溶液を完全に蒸発させ、残渣を、水(250ml)と酢酸エチル(250ml)の間で分配し、その後直ぐ水層を酢酸エチル(2×250ml)で再抽出した。一緒にした有機層を、水(2×100ml)で洗浄した。これらの水層を一緒にし、そのpHを4.4に調節した。その後水層を、酢酸エチル(5×250ml)で抽出し、次に有機層を一緒にし、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で蒸発させた。(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(4,5−ジフルオロ−2−ニトロ−フェニルアミノ)−プロピオン酸及び(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(2,5−ジフルオロ−4−ニトロ−フェニルアミノ)−プロピオン酸の混合物は、黄色固形物8.8gであり、これを更に精製することなく、次工程を行った。こうして得られた混合物を、メタノール250mlに溶解し、炭素上に担持されたパラジウム(10%)0.52gをそれに添加した。得られた混合物を、水素大気下周囲圧力で3時間攪拌した。後処理のために、この混合物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させた。(S)−3−(2−アミノ−4,5−ジフルオロ−フェニルアミノ)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸及び3−(4−アミノ−2,5−ジフルオロ−フェニルアミノ)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸の混合物7.97gが、暗色泡状物として得られ、これは更に精製することなく、次工程を行った。
b)((S)−7,8−ジフルオロ−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
Figure 0005001372
N,N−ジメチルホルムアミド90ml中の(S)−3−(2−アミノ−4,5−ジフルオロ−フェニルアミノ)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸及び3−(4−アミノ−2,5−ジフルオロ−フェニルアミノ)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸の混合物7.97gの溶液を、N−エチルジイソプロピルアミン10.2g(77mmol)、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール3.6g(26.5mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩5.2g(26.5mmol)で、連続して攪拌しながら0℃で処理した。攪拌は18時間継続し、この間反応混合物を、室温に温めた。後処理のために、反応混合物を減圧下で蒸発させ、その後残渣を水で処理し、水相を酢酸エチル(2×400ml)で抽出した。一緒にした有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で蒸発させた。精製のために、得られた暗色固形物を、シリカゲル上で、溶離液としてヘプタン/酢酸エチル=100/0〜50/50の勾配を用いて分離した。
((S)−7,8−ジフルオロ−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル1.4g(理論値の18%)を、明黄色固形物として生じた;MS (m/e): 314 (M+H)+
c)(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−7,8−ジフルオロ−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル
Figure 0005001372
N,N−ジメチルホルムアミド6ml中の((S)−7,8−ジフルオロ−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル200mgの溶液を、炭酸セシウム312mg、トリフルオロメタンスルホン酸−2,2,2−トリフルオロエチル229mg、及び固体二酸化炭素約200mgで処理した。反応混合物を、密封したチューブ内で、室温で4時間攪拌した。後処理のために、溶媒を、減圧下で蒸発させ、残渣を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液10mlと酢酸エチル30mlの間で分配した。水層を分離し、酢酸エチル30mlで2回抽出した。一緒にした有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で蒸発させた。精製のために、明黄色の泡状物を、溶離液としてヘプタン/酢酸エチル=100/0から50/50の勾配を用い、シリカゲル上で分離した。表題化合物[MS (m/e): 440 (M+H)+]130mg(理論値の46%)、及び副産物としての(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−7,8−ジフルオロ−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル[MS (m/e): 522 (M+H)+]127mgを生じた。
d)(S)−3−アミノ−7,8−ジフルオロ−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル塩酸塩
Figure 0005001372
ジオキサン4ml中の(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−7,8−ジフルオロ−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル120mgの溶液を、塩酸(37%)0.27mlで処理した。反応混合物を50℃で3時間温めた。後処理のために、この混合物を、減圧下で蒸発させた。油状の残渣を、トルエン25mlと共に3回蒸発させ、これにより表題化合物を明黄色固形物として定量的に得、これは更に精製することなく、次工程を行った;MS (m/e): 340 (M+H)+
e)(S)−7,8−ジフルオロ−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル及び(S)−7,8−ジフルオロ−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル
テトラヒドロフラン6ml中の(S)−3−アミノ−7,8−ジフルオロ−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル塩酸塩103mgの溶液を、(RS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド酸80mg、N−エチルジイソプロピルアミン0.15ml、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール42mg、及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩59mgで、0℃で攪拌しながら、連続して処理した。攪拌を18時間継続し、その間に反応混合物を、室温に温めた。後処理のために、反応混合物を、減圧下で蒸発させ、残渣を、溶離液としてヘプタン/酢酸エチル=100/0から50/50の勾配を用いて、シリカゲル上で直接分離した。白色泡状物としてエピマー性表題化合物の1:1−混合物65mg(理論値の41%)を得た;MS (m/e): 587 (M+H)+
これら2種のエピマーを、キラル相(Chiralpak AD)上のHPLCにより、溶離液としてヘプタン及びエタノールの4:1−混合物を用い、部分的に分離し、最初に溶離するエピマー(−)−(S)−7,8−ジフルオロ−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステルを茶色がかった固形物[MS (m/e): 587 (M+H)+]として、及び(+)−(−)−(S)−7,8−ジフルオロ−3−[(S及びR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステルの3:7−混合物を茶色がかった固形物[MS (m/e): 587 (M+H)+]として溶離した。
実施例2
(S)−7,8−ジフルオロ−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル及び(S)−7,8−ジフルオロ−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル
Figure 0005001372
a)[(S)−7,8−ジフルオロ−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
Figure 0005001372
テトラヒドロフラン7ml中の((S)−7,8−ジフルオロ−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル200mgの溶液を、アルゴン大気下で−78℃に冷却した。その後、この溶液を、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中1M溶液)0.62mlで処理し、−78℃で30分間攪拌し、次に室温に温め、その後トリフルオロメタンスルホン酸−2,2,2−トリフルオロエチル0.13mlを、反応混合物へ添加した。密封したフラスコ内で一晩攪拌した後、別のトリフルオロメタンスルホン酸−2,2,2−トリフルオロエチル0.05mlを添加し、攪拌を18時間継続した。後処理のために、反応混合物を、減圧下で蒸発させ、残渣を、溶離液としてヘプタン/酢酸エチル=100/0から60/30の勾配を使用するSi−NH2相上のクロマトグラフィーに供した。表題化合物193mg(理論値の77%)を白色泡状物として生じた;MS 418 (M+Na)+
b)(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−7,8−ジフルオロ−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル
Figure 0005001372
実施例1のc)に説明されたものと類似した手順で、[(S)−7,8−ジフルオロ−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルを、炭酸セシウム、固体二酸化炭素、及びトリフルオロメタンスルホン酸トリフルオロエチルにより、60℃で18時間、密封したフラスコ内で処理し、表題化合物(理論値の83%)を白色泡状物として生じた;MS (m/e):522 (M+H)+
c)(S)−3−アミノ−7,8−ジフルオロ−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル塩酸塩
Figure 0005001372
実施例1のd)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−7,8−ジフルオロ−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルの、ジオキサン中の塩酸(37%)による処理は、表題化合物を明黄色泡状物として生じた;MS (m/e): 422 (M+H)+]。
d)(S)−7,8−ジフルオロ−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル及び(S)−7,8−ジフルオロ−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル
実施例1のe)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−アミノ−7,8−ジフルオロ−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル塩酸塩及び(RS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド酸の、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール及び縮合剤としてのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩による縮合は、エピマー性表題化合物の1:1−混合物を白色泡状物として生じた;MS (m/e):669 (M+H)+
これら2種のエピマーは、キラル相(Chiralpak AD)上のHPLCにより、溶離液としてヘプタン及びイソプロパノールの4:1−混合物を用い分離し、最初に溶離するエピマー(−)−(S)−7,8−ジフルオロ−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステルを明黄色固形物[MS (m/e):669 (M+H)+]として、及び二番目に溶離するエピマー(−)−(S)−7,8−ジフルオロ−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステルを明黄色泡状物[MS (m/e):669 (M+H)+]として生じた。
実施例3
N−[(S)−7−フルオロ−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド及びN−[(S)−7−フルオロ−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド
Figure 0005001372
a)(S)−8−フルオロ−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
Figure 0005001372
実施例1のb)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−(2−アミノ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸の、N−エチルジイソプロピルアミン、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール、及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩による分子内縮合は、表題化合物を黄色固形物として生じた;MS (m/e):296 (M+H)+
(S)−3−(2−アミノ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸は、米国特許第6,239,131号に開示された手順と同様に得た。
b)[(S)−7−フルオロ−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
Figure 0005001372
N,N−ジメチルホルムアミド10ml中の(S)−8−フルオロ−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル2.1g、炭酸水素ナトリウム3.0g、及びトリフルオロメタンスルホン酸−2,2,,2−トリフルオロエチル8.5gの混合物を、密封したフラスコ内で、60℃で6日間加熱した。後処理のために、反応混合物を、減圧下で蒸発させ、残渣を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液100ml及び酢酸エチル100mlに溶解した。水層を、酢酸エチル100mlで2回抽出した。一緒にした有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、次に減圧下で蒸発させた。精製のために、明茶色油状物を、シリカゲル上で、溶離液としてヘプタン/酢酸エチル=100/0から60/30の勾配を用いて分離した。表題化合物0.86g(理論値の32%)を白色泡状物として生じた;MS (m/e):378 (M+H)+
c)(S)−3−アミノ−8−フルオロ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン塩酸塩
実施例1のd)に説明されたものと類似した手順で、[(S)−7−フルオロ−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの、ジオキサン中の塩酸(37%)による処理は、表題化合物を、明茶色泡状物として生じた;MS (m/e):278 (M+H)+
Figure 0005001372
d)N−[(S)−7−フルオロ−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド及びN−[(S)−7−フルオロ−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド
実施例1のe)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−アミノ−8−フルオロ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン塩酸塩及び(RS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド酸の、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール及び縮合剤としてのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩による縮合は、エピマー性表題化合物の1:1−混合物を白色泡状物として生じた;MS (m/e):525 (M+H)+
これら2種のエピマーは、溶離液としてヘプタン及びエタノールの4:1−混合物を使用する、キラル相(Chiralpak AD)上のHPLCにより分離し、最初に溶離するエピマーN−[(S)−7−フルオロ−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミドを白色泡状物[MS (m/e):525 (M+H)+]として、及び二番目に溶離するエピマーN−[(S)−7−フルオロ−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミドを白色泡状物[MS (m/e):525 (M+H)+]として生じた。
実施例4
(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド及び(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド
Figure 0005001372
a)[(S)−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
Figure 0005001372
実施例3のb)に説明されたものと類似した手順で、密封したフラスコ内で、(S)−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを、N,N−ジメチルホルムアミド中炭酸水素ナトリウムの存在下で、トリフルオロメタンスルホン酸−2,2,,2−トリフルオロエチルにより、60℃で4日間処理した。主要な未変化の出発材料を、溶離液としてヘプタン/酢酸エチル=100/0から60/30勾配を用いるシリカゲル上のクロマトグラフィーにより分離した後、表題化合物を、白色固形物として理論値の22%得た;MS (m/e):360 (M+H)+
b)(S)−3−アミノ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン塩酸塩
Figure 0005001372
実施例1のd)に説明されたものと類似した手順で、[(S)−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルを、ジオキサン中の塩酸(37%)で処理し、表題化合物を明黄色固形物として生じた;MS (m/e):260 (M+H)+
c)(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド及び(S及びR)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド
実施例1のe)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−アミノ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン塩酸塩及び(RS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド酸の、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール及び縮合剤としてのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩による縮合は、白色泡状物としてのエピマー性表題化合物の1:1−混合物を生じた;MS (m/e):507 (M+H)+
これら2種のエピマーを、溶離液としてヘプタン及びイソプロパノールの4:1−混合物を使用する、キラル相(Chiralpak AD)上のHPLCにより分離し、最初に溶離するエピマー(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミドを明黄色固形物[MS (m/e):507 (M+H)+]として、及び二番目に溶離するエピマー(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミドを明黄色固形物[MS (m/e):507 (M+H)+]として生じた。
実施例5
(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド及び(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド
Figure 0005001372
a)[(S)−4−オキソ−1−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
実施例3のb)に説明されたものと類似した手順で、密封したフラスコ内で、(S)−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを、N,N−ジメチルホルムアミド中の炭酸水素ナトリウムの存在下で1,1,1−トリフルオロ−3−ヨードプロパン及びヨウ化リチウムにより、60℃で10日間処理した。主要な未変化の出発材料を、溶離液としてヘプタン/酢酸エチル=100/0から60/30の勾配を使用し、シリカゲル上のクロマトグラフィーにより分離した後、表題化合物を、白色泡状物として生じた[収率、理論値の26%;MS (m/e):374 (M+H)+]。
b)(S)−3−アミノ−5−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン塩酸塩
Figure 0005001372
実施例1のd)に説明されたものと類似した手順で、[(S)−4−オキソ−1−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルを、ジオキサン中の塩酸(37%)で処理し、表題化合物を帯黄白色固形物として生じた;MS (m/e):274 (M+H)+
c)(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド及び(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド
実施例1のe)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−アミノ−5−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン塩酸塩及び(RS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド酸の、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール及び縮合剤としてN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩による縮合は、エピマー性表題化合物の1:1−混合物を白色泡状物として生じた;MS (m/e):521 (M+H)+
これら2種のエピマーを、溶離液としてヘプタン及び酢酸エチル100/0から50/50勾配を用い、シリカゲル上で分離し、最初に溶離するエピマー(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド[MS (m/e):521 (M+H)+]、及び二番目に溶離するエピマー(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド[MS (m/e):507 (M+H)+]を、両方とも白色泡状物として溶離した。
実施例6
(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド及び(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド
Figure 0005001372
a)[(S)−4−オキソ−1−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
Figure 0005001372
実施例3のb)に説明されたものと類似した手順で、密封したフラスコ内で、(S)−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを、N,N−ジメチルホルムアミド中の炭酸水素ナトリウムの存在下、4−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−ブタン及びヨウ化リチウムにより、60℃で週末の間処理した。溶離液としてヘプタン/酢酸エチル=100/0から60/30勾配を使用するシリカゲル上のクロマトグラフィー後に、表題化合物を、白色泡状物として生じた[収率、理論値の84%;MS (m/e):388 (M+H)+]。
b)(S)−3−アミノ−5−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン塩酸塩
Figure 0005001372
実施例1のd)に説明されたものと類似した手順で、[(S)−4−オキソ−1−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの、ジオキサン中の塩酸(37%)による処理は、表題化合物を明黄色固形物として生じた;MS (m/e):288 (M+H)+
c)(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド及び(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド
実施例1のe)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−アミノ−5−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン塩酸塩及び(RS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド酸の、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール及び縮合剤としてのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩による縮合は、エピマー性表題化合物の1:1−混合物を帯黄白色泡状物として生じた;MS (m/e):535 (M+H)+
これらの2種のエピマーは、溶離液としてヘプタン及びエタノールの4:1−混合物を使用する、キラル相(Chiralpak AD)上のHPLCにより分離し、最初に溶離するエピマー(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミドを明黄色泡状物[MS (m/e):535 (M+H)+]として、及び二番目に溶離するエピマー(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミドを明黄色固形物[MS (m/e):535 (M+H)+]として生じた。
実施例7
(RS)−2−ヒドロキシ−N−[(S)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド
Figure 0005001372
a)[(S)−1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
Figure 0005001372
N,N−ジメチルホルムアミド0.5ml中の(S)−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル500mg、炭酸水素ナトリウム303mg、ヨウ化リチウム271mg、及びベンジル2−ブロモエチルエーテル0.59mlの混合物を、密封したチューブ内で、週末の間60℃で攪拌した。後処理のために、反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液20ml及び酢酸エチル40mlで処理した。水層を分離し、酢酸エチル40mlで2回抽出した。一緒にした有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、その後減圧下で蒸発させた。未変化の出発材料の溶離液としてヘプタン/酢酸エチル=100/0から60/40勾配を使用するシリカゲル上のクロマトグラフィーによる分離後、表題化合物223mg(理論値の30%)を、白色泡状物として生じた;MS (m/e):412 (M+H)+
b)(S)−3−アミノ−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン塩酸塩
Figure 0005001372
実施例1のd)に説明されたものと類似した手順で、[(S)−1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルのジオキサン中の塩酸(37%)による処理は、表題化合物を明黄色泡状物として生じた;MS (m/e):312 (M+H)+
c)N−[(S)−1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド
Figure 0005001372
実施例1のe)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−アミノ−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン塩酸塩及び(RS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド酸の、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール及び縮合剤としてのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩による縮合は、エピマー性表題化合物の1:1−混合物を明黄色固形物として生じた;MS (m/e):559 (M+H)+
d)(RS)−2−ヒドロキシ−N−[(S)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド
メタノール2.0ml中のN−[(S)−1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド26mgの溶液を、炭素上に担持されたパラジウム(10%)10mgで処理し、水素大気下で3日間攪拌した。この期間中に、この触媒は、反応混合物をDicalit上で濾過後、3回交換した。最終後処理のために、反応混合物を、Dicalit上で濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。主要な未変化の出発材料の溶離液としてヘプタン/酢酸エチル=100/0から20/80勾配を使用するシリカゲル上のクロマトグラフィーによる分離後、表題化合物6mg(理論値の29%)を白色泡状物として生じた;MS (m/e):469 (M+H)+
実施例8
(R又はS)−2−ヒドロキシ−N−[(S)−5−(2−ヒドロキシ−エチル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド
Figure 0005001372
a)[(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
Figure 0005001372
実施例2のa)に説明されたものと類似した手順で、[(S)−1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの、塩基としてリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中1M溶液)を使用する、トリフルオロメタンスルホン酸−2,2,2−トリフルオロエチルによるアルキル化は、表題化合物を白色泡状物として生じた(収率、理論値の86%); MS (m/e):494 (M+H)+
b)(S)−3−アミノ−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン塩酸塩
Figure 0005001372
実施例1のd)に説明されたものと類似した手順で、[(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの、ジオキサン中の塩酸(37%)による処理は、表題化合物を明黄色泡状物として生じた;MS (m/e):394 (M+H)+
c)(R又はS)−N−[(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド及び(S又はR)−N−[(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド
Figure 0005001372
実施例1のe)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−アミノ−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン塩酸塩及び(RS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド酸の、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール及び縮合剤としてのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩による縮合は、エピマー性表題化合物の1:1−混合物を白色泡状物として生じた;MS (m/e):641 (M+H)+
これら2種のエピマーを、溶離液としてヘプタン及びイソプロパノールの85:15−混合物を使用し、キラル相(Chiralpak AD)上でHPLCにより分離し、最初に溶離するエピマー(R又はS)−N−[(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミドを明黄色粘稠油状物として[MS (m/e):639 (M-H)-]、及び二番目に溶離するエピマー(S又はR)−N−[(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミドを明黄色泡状物として[MS (m/e):639 (M-H)-]を生じた。
d)(R又はS)−2−ヒドロキシ−N−[(S)−5−(2−ヒドロキシ−エチル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド
メタノール3.0ml中の最初に溶離するエピマー(R又はS)−N−[(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド72mgの溶液を、炭素上に担持されたパラジウム(10%)24mgで処理し、水素大気下で24時間攪拌した。後処理のために、反応混合物を、Dicalit上で濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。この粗物質を、溶離液としてヘプタン/酢酸エチル=100/0から30/60勾配を使用する、シリカゲル上のクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物46mg(理論値の79%)を白色泡状物として生じた;MS (m/e):551 (M+H)+
実施例9
(R又はS)−2−ヒドロキシ−N−[(S)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−2−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド
Figure 0005001372
a)[1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
Figure 0005001372
実施例2のa)に説明されたものと類似した手順で、[(S)−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル[実施例4のa)]の、ヨウ化リチウムの存在下及び塩基としてリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中の1M溶液)を使用する、ベンジル2−ブロモエチルエーテルによるアルキル化は、異性化された表題化合物(55.4:44.6)を無色の粘稠な油状物(収率、理論値の75%)として生じた;MS (m/e):494 (M+H)+
b)3−アミノ−1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン塩酸塩
Figure 0005001372
実施例1のd)に説明されたものと類似した手順で、[1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの、ジオキサン中の塩酸(37%)による処理は、定量的に表題化合物を明黄色固形物として生じた;MS (m/e):394 (M+H)+
c)N−[1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド(ジアステレオマー、ラセミ体)
Figure 0005001372
実施例1のe)に説明されたものと類似した手順で、3−アミノ−1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン塩酸塩及び(RS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド酸の、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール及び縮合剤としてのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩による縮合は、4種のエピマー性表題化合物の混合物を白色泡状物として生じた;MS (m/e):641 (M+H)+
4種のエピマーは、溶離液としてヘプタン及びイソプロパノールの80:20−混合物を使用し、キラル相(Chiralpak AD)上でHPLCにより分離し、以下の順番で得た:
(R又はS)−(−)−N−[(S)−1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド;[>99.5% d.e.; MS (m/e):641 (M+H)+];
(R又はS)−(+)−N−[(R)−1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド[99.3% d.e.; MS (m/e):641 (M+H)+];
(S又はR)−(+)−N−[(R)−1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド[87.2% d.e.; MS (m/e):641 (M+H)+];
(S又はR)−(−)−N−[(S)−1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド;[>99.5% d.e.; MS (m/e):641 (M+H)+]を、各々白色泡状物として。
d)(R又はS)−2−ヒドロキシ−N−[(S)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−2−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド
実施例8のd)に説明されたものと類似した手順で、最初に溶離するエピマー(R又はS)−(−)−N−[(S)−1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミドの、触媒として炭素上に担持されたパラジウム(10%)を使用する水素化分解は、表題化合物を白色泡状物として生じた(収率、理論値の75%);MS (m/e):551 (M+H)+
実施例10
(S)−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル及び(S)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル
Figure 0005001372
a)(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル及び(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル
Figure 0005001372
実施例1のc)に説明されたものと類似した手順で、((S)−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを、DMF中のトリフルオロメタンスルホン酸−2,2,2−トリフルオロエチル、炭酸セシウム、及び固体二酸化炭素で処理し、クロマトグラフィー後、(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステルを白色泡状物として[収率、理論値の68%;MS (m/e):404 (M+H)+]、及び(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステルを白色固形物として[収率、理論値の18%;MS (m/e):486 (M+H)+]得た。
b)(S)−3−アミノ−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル塩酸塩
Figure 0005001372
実施例1のd)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステルの、ジオキサン中の塩酸(37%)による処理は、表題化合物(理論値の98%)を帯黄白色固形物として生じた;MS (m/e):304 (M+H)+
c)(S)−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル及び(S)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル
実施例1のe)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−アミノ−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル塩酸塩及び(RS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド酸の、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール及び縮合剤としてのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩による縮合は、エピマー性表題化合物の1:1−混合物を白色泡状物として生じた;MS (m/e):551 (M+H)+
これら2種のエピマーは、溶離液としてヘプタン及びエタノールの85:15−混合物を使用する、キラル相(Chiralpak AD)上でHPLCにより分離し、最初に溶離するエピマー(S)−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステルを黄色泡状物として[MS (m/e):551 (M+H)+]、及び二番目に溶離するエピマー(S)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステルを白色泡状物として[MS (m/e):551 (M+H)+]を得た。
実施例11
(S)−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル及び(S)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル
Figure 0005001372
a)(S)−3−アミノ−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル塩酸塩
Figure 0005001372
実施例1のd)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル[実施例10のa)]の、ジオキサン中の塩酸(37%)による処理は、表題化合物(理論値の93%)を明黄色固形物として生じた;MS (m/e):386 (M+H)+
b)(S)−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル及び(S)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル
実施例1のe)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−アミノ−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル塩酸塩及び(RS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド酸の、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール及び縮合剤としてのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩による縮合は、エピマー性表題化合物の1:1−混合物を白色泡状物として生じた;MS (m/e):633 (M+H)+
これらの2種のエピマーは、溶離液としてヘプタン及びイソプロパノールの90:10−混合物を使用し、キラル相(Chiralcel OD)上でHPLCにより分離し、第一の溶離するエピマー(S)−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステルを明黄色泡状物として[MS (m/e):633 (M+H)+]、及び第二の溶離するエピマー(S)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステルを白色泡状物として[MS (m/e):633 (M+H)+]得た。
実施例12
(S)−5−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル
Figure 0005001372
a)[(S)−1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
Figure 0005001372
テトラヒドロフラン70ml中の((S)−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル2.0gの溶液を、不活性大気下で−78℃に冷却し、テトラヒドロフラン中のリチウムビス(トリメチルシリル)アミドの1M溶液10.1mlで処理した。−78℃での攪拌を30分間継続し、その後反応混合物を室温に温めた。ベンジル2−ブロモエチルエーテル2.24ml及びヨウ化リチウム1.38gの添加後、反応混合物を、室温で5日間攪拌した。後処理のために、反応混合物を、減圧下で蒸発させ、残渣を直接、溶離液としてヘプタン/酢酸エチル=100/0から50/50勾配を使用する、Si−NH2相(ISOLUTE(登録商標))上のクロマトグラフィーによる精製に供した。表題化合物0.716g(理論値の24%)を白色泡状物として得た;MS (m/e):412 (M+H)+
b)(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル
Figure 0005001372
N,N−ジメチルホルムアミド6ml中の[(RS)−1−(2−ベンジルオキシ−エチル)−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル301mgの溶液を、炭酸セシウム477mg、トリフルオロメタンスルホン酸−2,2,,2−トリフルオロエチル350mg、及び固体二酸化炭素約300mgで処理した。反応混合物を、密封したチューブ内で、60℃で18時間攪拌した。後処理のために、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液10mlと酢酸エチル30mlの間で分配した。水層を分離し、酢酸エチル30mlで2回抽出した。一緒にした有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。精製のために、明茶色油状物を、溶離液としてヘプタン/酢酸エチル=100/0から60/20の勾配を用い、シリカゲル上で分離した。表題化合物325mg(理論値の83%)が、白色泡状物として得られた[MS (m/e):538 (M+H)+]。
c)(S)−3−アミノ−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル塩酸塩
Figure 0005001372
実施例1のd)に説明されたものと類似した手順で、(RS)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステルの、ジオキサン中の塩酸(37%)による処理は、定量的に表題化合物を明黄色泡状物として生じた;MS (m/e):438 (M+H)+
d)(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル及び(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル
Figure 0005001372
実施例1のe)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−アミノ−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル塩酸塩及び(RS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド酸の、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール及び縮合剤としてのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩による縮合は、部分的にエピマー化された表題化合物の45.5:5.1:5.8:43.6−混合物を白色泡状物として生じた;MS (m/e):685 (M+H)+
2種の主要なエピマーは、溶離液としてヘプタン及びエタノールの95:5−混合物を使用する、キラル相(Chiralcel OD)上でHPLCにより分離し、最初に溶離するエピマー(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル[収率:理論値の35%;MS (m/e):685 (M+H)+]、及び最後に溶離するエピマー(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステルを白色泡状物として[収率:理論値の40%;MS (m/e):685 (M+H)+]を、両方とも帯黄白色泡状物として生じた。
e)(S)−5−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル
実施例8のd)に説明されたものと類似した手順で、最後に溶離するエピマー(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステルの、触媒として炭素上に担持されたパラジウム(10%)を使用する、水素化分解は、表題化合物を白色泡状物として生じた(収率、理論値の79%);MS (m/e): 595 (M+H)+
実施例13
(S)−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸4,4,4−トリフルオロ−ブチルエステル及び(S)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸4,4,4−トリフルオロ−ブチルエステル
Figure 0005001372
a)(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−5−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸4,4,4−トリフルオロ−ブチルエステル
実施例1のc)に説明されたものと類似した手順で、((S)−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを、DMF中の4−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−ブタン、ヨウ化リチウム、炭酸セシウム、及び固体二酸化炭素で処理し、クロマトグラフィー後、(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−5−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸4,4,4−トリフルオロ−ブチルエステルを白色泡状物として[収率、理論値の26%;MS (m/e):542 (M+H)+]、及び[(S)−4−オキソ−1−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル[収率、理論値の17%;MS (m/e):388 (M+H)+]を得た。
b)(S)−3−アミノ−4−オキソ−5−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸4,4,4−トリフルオロ−ブチルエステル塩酸塩
Figure 0005001372
実施例1のd)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−5−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸4,4,4−トリフルオロ−ブチルエステルの、ジオキサン中の塩酸(37%)による処理は、定量的に表題化合物を白色泡状物として生じた;MS (m/e):442 (M+H)+
c)(S)−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸4,4,4−トリフルオロ−ブチルエステル及び(S)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸4,4,4−トリフルオロ−ブチルエステル
実施例1のe)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−アミノ−4−オキソ−5−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸4,4,4−トリフルオロ−ブチルエステル塩酸塩及び(RS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド酸の、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール及び縮合剤としてのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩による縮合は、表題化合物の1:1−混合物を白色泡状物として生じた;MS (m/e):689 (M+H)+
これら2種のエピマーを、溶離液としてヘプタン及びイソプロパノールの70:30−混合物を使用する、キラル相(Chiralpak AD)上のHPLCにより分離し、最初に溶離するエピマー(S)−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸4,4,4−トリフルオロ−ブチルエステル[収率、理論値の42%;MS (m/e):689 (M+H)+]、及び二番目に溶離するエピマー(S)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸4,4,4−トリフルオロ−ブチルエステル[収率:理論値の42%;MS (m/e):689 (M+H)+]を、両方とも明黄色泡状物として生じた。
実施例14
(S)−5−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2−ヒドロキシ−エチルエステル
Figure 0005001372
a)(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2−ベンジルオキシ−エチルエステル
Figure 0005001372
実施例1のc)に説明されたものと類似した手順で、(S)−2−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを、DMF中の(2−ブロモ−エトキシメチル)−ベンゼン、ヨウ化リチウム、炭酸セシウム、及び固体二酸化炭素で処理し、クロマトグラフィー後、(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2−ベンジルオキシ−エチルを無色の粘稠な油状物として[収率、理論値の31%;MS (m/e):590 (M+H)+]、及び(S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2−ベンジルオキシ−エチルエステル[収率、理論値の19%;MS (m/e):456 (M+H)+]を、白色泡状物として生じた。
b)(S)−3−アミノ−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2−ベンジルオキシ−エチルエステル塩酸塩
Figure 0005001372
実施例1のd)に説明されたものと類似した手順で、(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2−ベンジルオキシ−エチルエステルの、ジオキサン中の塩酸(37%)による処理は、定量的に表題化合物を粘稠な明黄色油状物として生じた;MS (m/e):490 (M+H)+
c)(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2−ベンジルオキシ−エチルエステル及び(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2−ベンジルオキシ−エチルエステル
Figure 0005001372
実施例1のe)に説明されたものと類似した手順で、(S)−3−アミノ−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2−ベンジルオキシ−エチルエステル塩酸塩及び(RS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド酸の、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール及び縮合剤としてのN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩による縮合は、表題化合物の1:1−混合物を無色の粘稠な油状物として生じた;MS (m/e):737 (M+H)+
これら2種のエピマーを、溶離液としてヘプタン及びエタノールの80:20−混合物を使用する、キラル相(Chiralpak AD)上でHPLCにより分離し、最初に溶離するエピマー(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2−ベンジルオキシ−エチルエステル[収率:理論値の35%;MS (m/e):737 (M+H)+]、及び二番目に溶離するエピマー(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2−ベンジルオキシ−エチルエステル[収率:理論値の42%;MS (m/e):737 (M+H)+]を、両方とも白色固形物として生じた。
d)(S)−5−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2−ヒドロキシ−エチルエステル
実施例7のd)に説明されたものと類似した手順で、二番目に溶離するエピマー(S)−5−(2−ベンジルオキシ−エチル)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2−ベンジルオキシ−エチルエステルを、触媒として炭素上に担持されたパラジウム(10%)で処理し、水素大気下で7日間攪拌した。この期間中に、この触媒は、反応混合物のDicalit上での濾過後、3回交換した。表題化合物を、白色泡状物として生じた(収率、理論値の66%);MS (m/e):557 (M+H)+
式Iの化合物及びそれらの医薬的に使用可能な付加塩は、価値のある薬理学的特性を有する。具体的には、本発明の化合物は、γ−セクレターゼを阻害することができることがわかっている。
本化合物は、以下に示した試験に従い調べた。
γ−セクレターゼアッセイの説明
本試験化合物の活性は、好適な基質のγ−セクレターゼ活性によるタンパク質分解性切断を測定するアッセイにおいて測定することができる。これらは、例えば、γ−セクレターゼの基質がその細胞質ドメインにおいて転写因子に融合される細胞アッセイであることができる。細胞は、この融合遺伝子、及びその発現が本転写因子により増強されるレポーター遺伝子、例えばホタルルシフェラーゼによりトランスフェクションされる。γ−セクレターゼによる融合された基質の切断は、適切なアッセイにおいてモニタリングすることができる前記レポーター遺伝子の発現につながるであろう。同じく本γ−セクレターゼ活性は、例えばγ−セクレターゼ複合体を含有する細胞溶解液を、好適なAPP−由来の基質と共にインキュベーションし、これをAβペプチドへ切断するような、無細胞インビトロアッセイにおいて決定することもできる。産生されたペプチドの量は、特異的ELISAアッセイで決定することができる。ニューロン起源の株化細胞は、特異的ELISAアッセイにより測定することができるAβペプチドを分泌する。γ−セクレターゼを阻害する化合物による処理は、分泌されたAβの減少につながり、従って阻害の測定を提供する。
γ−セクレターゼ活性のインビトロアッセイは、γ−セクレターゼの給源として、HEK293膜画分及び組換えAPP基質を使用する。組換えAPP基質は、制御可能な発現ベクター、例えばpEtl5内の、大腸菌において発現される精製のための6×ヒスチジン尾部に融合されたヒトAPPのC−末端側の100個のアミノ酸からなる。この組換えタンパク質は、細胞外ドメインのγ−セクレターゼ切断後に生じ、並びにγ−セクレターゼ基質を構成している、切断型APP断片に対応している。このアッセイの原理は、Li YMらの論文(PNAS 97(11), 6138-6143 (2000))に説明されている。Hek293細胞は、機械的に破壊し、ミクロソーム画分を分画遠心分離により単離する。膜は、界面活性剤(0.25%CHAPSO)中で可溶化し、APP基質と共にインキュベーションする。本基質のγ−セクレターゼ切断により産生されたAβペプチドは、既報のような特異的ELISAアッセイにより検出される(Brockhaus Mら, Neuroreport 9(7), 1481-1486 (1998))。
本好ましい化合物は、IC50<100(nM)を示す。下記一覧において、γ−セクレターゼ阻害に関するデータを説明している。
Figure 0005001372
加えて、本発明の化合物は、熱力学的溶解度の決定に関してTHESAアッセイにおいて試験している。
THESAアッセイ
各化合物約2mgを、室温(22.5±1℃)で、50mMリン酸緩衝液へ過剰に添加した。各試料を、微量解析チューブに入れ、これを1時間音波処理し、2時間激しく攪拌した。全ての懸濁液を一晩放置した。翌日、全てのpHを、pH−メーターで測定し、これらの試料を、マイクロニックフィルタープレート(MSGVN2250)で濾過し、溶液から固形物を分離した。その後、全ての溶液をHPLCにより分析した。この検量線を、DMSO中の様々な濃度の本化合物により作製した。この回帰式から、本化合物の溶解度を決定した。
Figure 0005001372
本発明の式Iの化合物は更に、高い代謝安定性により特徴付けられる。このパラメータは、良好な生物学的利用能についての必要条件であり、これは許容し得るインビボ活性を伴う医薬品を得るために必要である。この代謝安定性は、以下の方法により試験される:
ミクロソームインキュベーション
インキュベーション混合液は、肝ミクロソーム(ラット1.0mgタンパク質/mL又はヒト2.0mgタンパク質/mL)、試験化合物10μM、MgCl2(3.3mM)、並びに総容積1.0mLの100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)中のグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、NADPH及びグルコース−6−リン酸(1mM NADPHと等量)からなるNADPH再生システムからなる。37℃のNADPH再生システムの添加により、反応を開始した。1、5、9、13、17、21、25及び29分の時点で、5μLアリコートを、真空装置(degasser)を備えるHP 1100四重ポンプ(quaternary pump)及びPE-Sciex API-2000 MS/MS分析計からなるHPLC−MS/MSシステム上で直接分析した。この分析カラムは、Waters Symmetry Shield RP8(2.1×50mm、粒子サイズ3.5μM)であった。A相(MeOH/Ac. Form.1%20/80)からB相(MeOH)への極性非線形勾配を、全体の試行時間2分間に、流量0.25mL/分で適用した。親化合物の検出には、PE-Sciex API-2000 MS/MS分析計を使用した。インビボ代謝クリアランスを、公表された手順[Houston, Biochem. Pharmacol. 47:1469-1479 (1994)]に従い予測した。簡単に述べると、固有クリアランス(クリアランス、下記参照)は、インキュベーション容積とインビトロインキュベーションに使用したミクロソームタンパクを考慮し、測定したインビトロ半減期から算出される。固有クリアランスは、μl/分/mgミクロソームタンパク質に関して表される。インビボへの概算のために、肝抽出率(E)を算出した。ここでは、1−Eと等しい%MAB値を報告している。MAB(最大到達可能な生物学的利用能)値は、所定のクリアランス値で達成することができる最大生物学的利用能を表している。
Figure 0005001372
本発明の式Iにより説明された化合物の利点は、下記表において示されるような、同様の構造の化合物又は当該技術分野において公知の構造の化合物(WO2005/023772)と比べた場合の、γ−セクレターゼ阻害に関するそれらの非常に良好な活性、良好なインビボ活性、良好な熱力学的溶解度及び生物学的利用能である:
Figure 0005001372
Figure 0005001372
式Iの化合物及び式Iの化合物の医薬的に許容される塩は、例えば医薬製剤の形で、医薬品として使用することができる。医薬製剤は、例えば錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の形で、経口的に投与することができる。しかしこの投与は、例えば坐剤の形で経直腸的に、例えば注射液の形で非経口的に行うこともできる。
式Iの化合物は、医薬製剤を製造するために、医薬として不活性な無機担体又は有機担体と共に加工することができる。乳糖、トウモロコシデンプン又はそれらの誘導体、タルク、ステアリン酸又はそれらの塩などを、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤のための担体として使用することができる。軟ゼラチンカプセル剤のための好適な担体は、例えば、植物油、ワックス、脂肪、半-固形及び液体のポリオールなどである。しかし活性物質の性質に応じ、軟ゼラチンカプセル剤の場合、担体は通常不要である。液剤及びシロップ剤の製造に好適な担体は、例えば、水、ポリオール、グリセロール、植物油などである。坐剤のために好適な担体は、例えば天然油又は硬化油、ワックス、脂肪、半液体又は液体のポリオールなどである。
更に、本医薬製剤は、保存剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色剤、香料、浸透圧を変更する塩、緩衝剤、マスキング剤又は抗酸化剤を含有することができる。これらは更に他の治療的価値のある物質を含むこともできる。
式Iの化合物又はそれらの医薬的に許容される塩及び治療的に不活性の担体を含有する医薬品も、それらの製造法のように、本発明の目的であり、これは1種又は複数の式Iの化合物及び/又は医薬的に許容される酸付加塩、並びに望ましい場合は1種又は複数の他の治療的価値のある物質を、1種又は複数の治療的に不活性の担体と共に、ガレヌス投与剤形(galenical administration form)とすることを含む。
本発明に従い、式Iの化合物に加えそれらの医薬的に許容される塩は、アルツハイマー病のような、γ−セクレターゼの阻害を基にした疾患の管理又は予防において有用である。
この用量は、広範な限界内で変動することができ、かつ当然、各特定の症例の個別の必要要件に対し調節することができるであろう。経口投与の場合、成人用量は、一般式Iの化合物約0.01mg〜約1000mg/日、又はそれらの医薬的に許容される塩の対応する量を変動することができる。この1日量は、単回量又は分割量として投与されてよく、加えてそれが適用されるべきことが認められる場合は、その上限を超えることもできる。
錠剤製剤(湿式造粒)
Figure 0005001372
製造手順
1.商品1、2、3及び4を混合し、精製水と共に造粒する。
2.顆粒を50℃で乾燥する。
3.顆粒を好適な摩砕装置を通過させる。
4.商品5を添加し、3分間混合し;好適な打錠機で圧縮する。
カプセル剤
Figure 0005001372
製造手順
1.好適なミキサー内で、商品1、2及び3を、30分間混合する。
2.商品4及び5を添加し、3分間混合する。
3.好適なカプセルに充填する。

Claims (12)

  1. 下記一般式:
    Figure 0005001372
    [式中、
    1は、水素、ハロゲンにより置換された低級アルキル又はヒドロキシにより置換された低級アルキルであり;
    2は、ハロゲンにより置換された低級アルキルもしくはヒドロキシにより置換された低級アルキルであるか、又は−COO(CH2n5であり、並びに
    5は、n=2もしくは3についてヒドロキシであるか、又はn=1、2もしくは3についてハロゲンにより置換された低級アルキルであり;
    3/R4は、互いに独立して、水素又はハロゲンである。]
    で表わされる化合物、及び医薬的に好適な酸付加塩、光学的に純粋なエナンチオマー、ラセミ体又はそれらのジアステレオマー混合物。
  2. 2が、ハロゲンにより置換された低級アルキルである、請求項1記載の式Iの化合物。
  3. N−[(S)−7−フルオロ−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド、
    (R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド、
    (S又はR)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド、
    (R又はS)−2−ヒドロキシ−2−メチル−N−[(S)−4−オキソ−1−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド、又は
    (R又はS)−2−ヒドロキシ−N−[(S)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−2−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−メチル−N’−2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミドである、請求項2記載の式Iの化合物。
  4. 2が、ヒドロキシにより置換された低級アルキルである、請求項1記載の式Iの化合物。
  5. (RS)−2−ヒドロキシ−N−[(S)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミド、又は
    (R又はS)−2−ヒドロキシ−N−[(S)−5−(2−ヒドロキシ−エチル)−2−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル]−2−メチル−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピル)−マロンアミドである、請求項4記載の式Iの化合物。
  6. 2が、−COO(CH2n5であり、及びR5が、n=2もしくは3についてヒドロキシであるか、又はn=1、2もしくは3についてハロゲンにより置換された低級アルキルである、請求項1記載の式Iの化合物。
  7. (S)−7,8−ジフルオロ−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル、
    (S)−7,8−ジフルオロ−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル、
    (S)−7,8−ジフルオロ−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル、
    (S)−3−[(R又はS)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル、
    (S)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル、
    (S)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル、
    (S)−5−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル、
    (S)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−5−(4,4,4−トリフルオロ−ブチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸4,4,4−トリフルオロ−ブチルエステル、又は
    (S)−5−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−[(S又はR)−2−ヒドロキシ−2−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−プロピルカルバモイル)−プロピオニルアミノ]−4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−1−カルボン酸2−ヒドロキシ−エチルエステルである、請求項6記載の式Iの化合物。
  8. a)下記式:
    Figure 0005001372
    の化合物を、下記式:
    Figure 0005001372
    の化合物と反応させ、下記式:
    Figure 0005001372
    (式中、R1a、R2a、R3、及びR4は、R1〜R4について先に説明された意味を有する。但し、基−CH2−CH2−OH(ここで、R1a及びR2aは−CH2−CH2−OPの意味を有し、Pはヒドロキシ保護基を表す)を除く。)の化合物とし;並びに
    必要ならば、得られた化合物を、医薬的に許容される酸付加塩に転換する工程;又は
    b)下記式:
    Figure 0005001372
    の化合物を、下記式:
    Figure 0005001372
    の化合物と反応させ、下記式:
    Figure 0005001372
    (式中、R1a、R2a、R3、及びR4は、R1〜R4について先に説明された意味を有する。但し、基−CH2−CH2−OH(ここで、R1a及びR2aは−CH2−CH2−OPの意味を有し、Pはヒドロキシ保護基を表す)を除く。)の化合物とし:、並びに、
    必要ならば、得られた化合物を、医薬的に許容される酸付加塩に転換する工程;又は
    c)下記式:
    Figure 0005001372
    の化合物のヒドロキシ保護基(複数)を切断し、下記式:
    Figure 0005001372
    (式中、R1、R2、R3、及びR4は、先に説明された意味を有する。)の化合物とし、並びに、
    必要ならば、得られた化合物を、医薬的に許容される酸付加塩に転換することを含む、請求項1〜7記載のいずれか1項記載の式Iの化合物の製造法。
  9. 請求項8記載の方法又は等価な方法により製造される、請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物を1種又は複数、及び医薬的に許容される賦形剤を含む、医薬。
  11. アルツハイマー病の治療のための、請求項10記載の医薬。
  12. 請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物を含むアルツハイマー病の治療のための医薬組成物
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