JP5000355B2 - 無線通信端末、制御方法 - Google Patents
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図18は、従来のIP電話通信システムを概念的に示す説明図であり、図19は、図18のIP電話通信システムによる通話を説明するシーケンス図である。図18に示すように、IP電話通信システム1は、SIPサーバ2、複数のユーザ(ここでは、ユーザAとユーザBの二人の場合を例示する)の各IP電話機(端末装置)3、及びネットワーク間を中継する複数のルータ4(ここでは、4個の場合を例示する)を有している。各IP電話機3は、それぞれルータ4に接続されており、各ルータにより選択された経路を介して、SIPサーバ2に接続される。
他のユーザから発信指示が来た場合、相手先ユーザが登録済みであれば、該当ユーザに対し着信通知を送信する。着信通知を受けたユーザは、受信する場合、受信可能通知をSIPサーバ2に返信し、その後、SIPサーバ2は発信元ユーザに着信応答を伝える。以後、発信元ユーザと着信先ユーザの間で、直接IPパケットのやり取りを行う。
ここで、ユーザ(ユーザB)が移動し、それに伴いIP電話機3のIPアドレスが変更(2.0.0.2→3.0.0.3)された場合(図18参照)、ユーザは、IP電話機3からSIPサーバ2に対し再登録を行う(図19参照)ことにより、IPアドレスが変更したことを通知する。
また、IPアドレスそのものを変更させないという考えの下、MIP(Mobile IP)というシステムも使用されている。
図20に示すように、MIPによるIP電話通信システム5は、SIPサーバ2と各IP電話機(端末装置)3との間に、中継役となるサーバであるHA(Home Agent)6を設置すると共に、各ルータ4に接続されたFA(Foreign Agent)7を有している。その他の構成は、IP電話通信システム1(図18参照)と同様である。
ここで、ユーザ(ユーザB)が移動し、それに伴い、IP電話機3が所属するネットワークが変わった場合(図20参照)、ユーザは、HA6に対し再びMIP登録を行い、FA7(=CoA)が変わったことを通知する。
そこで、複数のユーザ端末を用いて通信セッションを継続するときの転送先指定方法として、「ユーザ端末切り替え方法およびユーザ認証方法」(特許文献1参照)が提案されている。この「ユーザ端末切り替え方法およびユーザ認証方法」においては、MIPを使用せずにSIPサーバ単体で通信中のIPアドレスの変更に対して通信を維持している。
つまり、複数の無線通信ネットワークを使用することができる携帯端末においては、通信中に無線状態や通信状態に応じて無線通信ネットワークを切り替えて通信を継続することになるが、通信中に無線通信ネットワークを切り替えるので、切り替えるタイミングや通信相手との切り替え手順が問題になる。なお、一般的に複数の無線通信ネットワークを切り替えるにはMIPを利用する方法があるが、前述のとおり膨大な費用がかかってしまう。
(第1実施の形態)
図1は、この発明の第1実施の形態に係るIP電話通信システムを概念的に示す説明図である。図1に示すように、IP電話通信システム10は、SIPサーバ11、PDSN(Packet Data Serving Node)12a、ゲートウェイ13を備えたネットワーク(通信網)、及びSIPサーバ11、PDSN12b、ゲートウェイ13を備えたネットワークを介して通信する、携帯通信端末(例えば、携帯電話機等の移動体)100aと携帯通信端末100bを有している。
そして、携帯通信端末100aと携帯通信端末100bは、お互い、通信網にEV−DOを使用してVoIP(Voice over Internet Protocol)通信をしており(図1参照)、SIPサーバ11には、EV−DO網で取得した、お互いのIPアドレスがそれぞれ登録されている。EV−DOは、CDMA2000に基づく高速データ通信専用の移動体通信規格である。
送受信部16は、EV−DOに対応するEV−DO受信部23aとEV−DO送信部23b、及び無線LANに対応する無線LAN受信部24aと無線LAN送信部24bを有している。この送受信部16には、EV−DO用のアンテナ23c及び無線LAN用のアンテナ24cが接続されている。
RTPパケット作成部20aは、映像入力部25a及び音声入力部26aからの信号をエンコードしてRTPパケットを作成し、データ入出力制御部18にデータを送信する。RTPパケットデコード部20bは、データ入出力制御部18で受信したRTPパケットをデコードし、映像出力部25b及び音声出力部26bに信号を送信する。
ハンドオフ制御部17は、EV−DOと無線LANとのハンドオフ(Handoff)を制御する。データ入出力制御部18は、EV−DO用のアンテナ23c及び無線LAN用のアンテナ24cを用いて、SIP及びRTPパケットの送受信を制御する。SIP制御部19は、データ入出力制御部18で受信したSIPメッセージの解析及びSIPメッセージの作成を行う。
次に、この発明の第1実施の形態に係るIP電話通信システムにおける通信経路の切り替えについて説明する。
図4は、通信経路切り替えにおけるSIPメッセージのやり取りを示すシーケンス図である。図5は、図4のSIPメッセージの例(その1)を示し、(a)はSeq.101の説明図、(b)はSeq.102の説明図、(c)はSeq.103の説明図である。図6は、図4のSIPメッセージの例(その2)を示し、(d)はSeq.104の説明図、(e)はSeq.105−1の説明図、(f)はSeq.105−2の説明図である。なお、Seq.は、シーケンス番号を表す。
SIPサーバ11は、通信経路切り替えの拡張SIPメッセージ“IPCHANGE”を、携帯通信端末100aへ送信する(図4,102、図5(b)参照)。携帯通信端末100aは、メッセージ“IPCHANGE”を受信すると、受信したことを示すメッセージ“200 OK”を、SIPサーバ11へ返す(図4,103、図5(c)参照)。
携帯通信端末100aからメッセージ“200 OK”を受信したSIPサーバ11は、携帯通信端末100bへ、携帯通信端末100aがメッセージ“IPCHANGE”を受信したことを示すメッセージ“200 OK”を返す(図4,104、図6(d)参照)。
そして、携帯通信端末100a、携帯通信端末100b共に、拡張SIPメッセージ“CHANGETIMING”に指定されている時刻、即ち、にハンドオフを行う時刻になったら(図4,106)、携帯通信端末100bのIPアドレスを、EV−DO網で取得したIPから無線LAN網で取得したIPに切り替え(図4,107)、通信を再開する(図4,108)。なお、携帯通信端末100bでは、ネットワークの切り替えが完了したら、使用しなくなったEV−DO側を切断或いはドーマント状態にする。
先ず、通信経路切り替え側、即ち、通信経路切り替え指示送信側について説明する。
図7は、通信経路切り替え側の携帯通信端末の処理手順を示すフローチャートである。図7に示すように、先ず、通信経路切り替え指示送信側である携帯通信端末100は、VoIP通信中か否かを判定する(ステップ(以下、Sと略称する)101)。判定の結果、VoIP通信中である(YES)場合、ループ処理を開始し(S102)、VoIP通信中でない(NO)場合、判定を繰り返す。
その後、処理を終了する。なお、新規ネットワーク検出及び通信経路切り替えの処理手順についての詳細は後述する。
無線LANのサーチ(S202)により、無線LANのAPを発見したか否かを判定し(S203)、判定の結果、無線LANのAPを発見した(YES)場合、携帯通信端末100は、無線LAN網においてIPアドレスを取得し、無線LANアドレス記憶部22bに入力し記憶する(S204)。取得したIPアドレスを無線LANアドレス記憶部22に記憶した後、通信経路切り替え準備(S205)を行い、その後、処理を終了する。一方、S203における判定の結果、無線LANのAPを発見できない(NO)場合、そのまま処理を終了する。
次自アドレス記憶部22dに無線LANアドレス記憶部22bのデータを入力した後、拡張SIPメッセージ“IPCHANGE”を作成し(S303)、作成した拡張SIPメッセージ“IPCHANGE”を送信する(S304)。送信後、メッセージ“200 OK”を受信したか否かを判定し(S305)、受信した(YES)場合、処理を終了し、受信しない(NO)場合、判定を繰り返す。
S502における判定の結果、次自アドレス記憶部22dにアドレスが入っている(YES)場合、現自アドレス記憶部22cに記憶しているアドレスを次自アドレス記憶部22dに記憶しているアドレスに変更し(S503)、変更後、次自アドレス記憶部22dで記憶しているアドレスを破棄(消去)し(S504)、その後、処理を終了する。一方、次自アドレス記憶部22dにアドレスが入って入っていない(NO)場合、ERRORであるので何もせずそのまま終了する。
図12は、通信経路切り替え指示受信側の携帯通信端末の処理手順を示すフローチャートである。図12に示すように、先ず、通信経路切り替え指示受信側である携帯通信端末100は、VoIP通信中か否かを判定する(S601)。判定の結果、VoIP通信中である(YES)場合、ループ処理を開始し(S602)、VoIP通信中でない(NO)場合、判定を繰り返す。
ループ処理の開始により、VoIP通信中である携帯通信端末100は、通信経路切り替え判定か否かを判定する(S603)。判定の結果、通信経路切り替え判定である(YES)場合は通信経路を切り替え処理を行った(S604)後、一方、通信経路切り替え判定でない(NO)場合はそのまま、ループ処理を終了し(S605)、通信終了までループ処理(S602〜S605)を繰り返す。その後、処理を終了する。なお、通信経路切り替えの処理手順についての詳細は後述する。
一方、S704における判定の結果、拡張SIPメッセージ“CHANGETIMING”を受信していない(NO)場合、処理を終了する。
S802における判定の結果、アドレスが入っている(YES)場合、現相手アドレス記憶部22eに記憶しているアドレスを次相手アドレス記憶部22fに記憶しているアドレスに変更し(S803)、変更後、次相手アドレス記憶部22fで記憶しているアドレスを破棄(消去)し(S804)、その後、処理を終了する。
なお、本例においては、IPアドレスの更新通知メッセージ“IPCHANGE”と、IPアドレス切替タイミング通知メッセージ“CHANGETIMING”を新たに追加したが、これに必要なフィールドを既存のメッセージに追加しても良い。また、IPアドレス切替タイミング通知メッセージは、SIPサーバが送信しているが、IPアドレス切替側の携帯通信端末100、若しくは切り替えられる側の携帯通信端末100から出しても良い。
(第2実施の形態)
第2実施の形態に係るIP電話通信システム及び携帯通信端末の構成及び作用は、第1実施の形態に係るIP電話通信システム及び携帯通信端末の構成及び作用(図1及び図2参照)と同様である。
また、携帯通信端末100aと通信中の携帯通信端末100b(図1参照)が、通信経路を無線LAN網に切り替えるためのSIPメッセージ“UPDATE”を作成する処理は、第1実施の形態の拡張SIPメッセージ“IPCHANGE”を作成する処理と同様である。
SIPサーバ11は、通信経路切り替えのSIPメッセージ“UPDATE”を、携帯通信端末100aへ送信する(図15,202、図16(b)参照)。携帯通信端末100aは、メッセージ“UPDATE”を受信すると、受信したことを示すメッセージ“200 OK”を、SIPサーバ11へ返す(図15,203、図16(c)参照)。
その後、SIPサーバ11は、携帯通信端末100bの通信網切り替えタイミングを示す拡張SIPメッセージ“UPDATE”を、携帯通信端末100bへ送信し(図15,205−1、図17(e)参照)、同時に、携帯通信端末100aへ送信する(図15,205−2、図17(f)参照)。このとき、携帯通信端末100bへは、EV−DO網を使用して送信する。
また、制御手段は、第2の無線通信システムの受信電界強度が所定値を越えたことを検出すると、第1無線通信手段から第2無線通信手段に切り替えて通信を行うように判定する。また、SIPを用いて呼制御を行った相手携帯通信端末との通信を第1の無線通信システムから取得したIPアドレスを用いて第1無線通信手段を介して行っているときに、第2の無線通信システムが未検出の場合、第2無線通信手段により第2の無線通信システムをサーチするように制御する。
また、無線通信端末(100b)は、SDP(Session Description Protocol)によるメディアネゴシエーションの更新を通知するメッセージ(UPDATE)に、第2の無線通信システムから取得したIPアドレスを記述して通知する。SDPは、メディア情報を伝える(マルチメディア・セッションの制御)プロトコルである。これにより、既存のメッセージで無線通信ネットワークの切り替えを実現することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態により説明したが、この実施の形態に限定されるものではない。従って、本発明の趣旨を逸脱することなく変更態様として実施するものも含むものである。
11 SIPサーバ
12a,12b PDSN
13 ゲートウェイ
14a,14b EV−DO基地局
15 無線LAN AP
16 送受信部
17 ハンドオフ制御部
18 データ入出力制御部
19 SIP制御部
20 RTPパケット部
20a RTPパケット作成部
20b RTPパケットデコード部
21 映像音声部
22,30 記憶部
22a EV−DOアドレス記憶部
22b 無線LANアドレス記憶部
22c 現自アドレス記憶部
22d 次自アドレス記憶部
22e 現相手アドレス記憶部
22f 次相手アドレス記憶部
22g 切替タイミング記憶部
23a EV−DO受信部
23b EV−DO送信部
23c,24c アンテナ
24a 無線LAN受信部
24b 無線LAN送信部
25a 映像入力部
25b 映像出力部
26a 音声入力部
26b 音声出力部
27 データ送受信部
27a 通信インターフェース
28 送信回路部
29 受信回路部
31 バス
32 制御部
100a 携帯通信端末
100b 携帯通信端末
Claims (2)
- 第1の無線通信システムからIPアドレスを取得して、該取得したIPアドレスを用いて第1の無線通信システムを利用した通信を行う第1無線通信手段と、
第2の無線通信システムからIPアドレスを取得して、該取得したIPアドレスを用いて第2の無線通信システムを利用した通信を行う第2無線通信手段と、
SIP(Session Initiation Protocol)を用いて呼接続を行った相手端末との通信を前記第1の無線通信システムから取得したIPアドレスを用いて前記第1無線通信手段を介して行っている際に、前記第1無線通信手段から前記第2無線通信手段に切り替えて当該通信を行う場合、該通信の相手端末に対して前記第2無線通信手段により第2の無線通信システムから取得したIPアドレスへ変更する旨を拡張またはメディアネゴシエーションの更新を通知するSIPのメッセージで通知するように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする無線通信端末。 - 第1の無線通信システムからIPアドレスを取得して、該取得したIPアドレスを用いて第1の無線通信システムを利用した通信を行う第1無線通信手段と、
第2の無線通信システムからIPアドレスを取得して、該取得したIPアドレスを用いて第2の無線通信システムを利用した通信を行う第2無線通信手段と、
を備える無線通信端末の制御方法であって、
前記無線通信端末が、SIP(Session Initiation Protocol)を用いて呼接続を行った相手端末との通信を前記第1の無線通信システムから取得したIPアドレスを用いて前記第1無線通信手段を介して行っている際に、前記第1無線通信手段から前記第2無線通信手段に切り替えて当該通信を行う場合、該通信の相手端末に対して前記第2無線通信手段により第2の無線通信システムから取得したIPアドレスへ変更する旨を拡張またはメディアネゴシエーションの更新を通知するSIPのメッセージで通知するように制御することを特徴とする制御方法。
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