JP4998540B2 - 発光装置 - Google Patents
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LED照明の特長としては、省エネルギー:省電力は同じ明るさの電球の約1/10、蛍光灯の約1/2である。省スペース:一つのLEDは直径5mm、これをたくさん並べたLEDの明かりは電球を使ったものより、より薄く小さく作ることができる。長寿命:普通の電球の寿命は数100時間、LEDは半永久的であり、ランプ交換の手間が省け、ガラス等の資源の節約にもなる。熱の発生が少ない:電球に比べて発熱が少なく、冷房費の節約にもなる、といった特徴点がある。
図1〜図3は、この発明を実施するための実施の形態1における発光装置を示すもので、図1は実施の形態1の発光装置の模式的斜視図、図2は(a)図1のA−A断面図(b)図1のb−b断面図、図3は実施の形態1の発光装置の電気的な構成を説明するブロック図である。図において、発光装置であるLEDパッケージ1は、セラミック、金属、樹脂などから形成され、上面に開口部2aを有する凹部からなるLED素子実装部2(特許請求の範囲でいうキャビティ)を備え、その内側は可視光に対して高い反射率を持つ銀などで形成し、青色LED素子3と赤色LED素子4とを設けている。この青色LED素子3と赤色LED素子4とは、LED素子実装部2内にワイヤーで実装され、LED素子実装部2の凹部内に透光性のある、例えばエポキシやシリコーンなどの封止樹脂5を満たしてシールする。
このシート状の波長変換部材6は、例えば、シリコーン樹脂とシリコーン系の蛍光体とを所定量混合してシート型に流し込み、水平に保ちながら所定時間経過後にそのシート型を加熱してシリコーン樹脂を硬化させて作製される。このようにして、第1の波長変換領域6aと第2の波長変換領域6bとをそれぞれ別部材としてシート形状に作成した後に、LEDパッケージ実装部2の開口部2a上方に各々並べるように配置される。そして、このように構成された波長変換部材6は、可動部7により図1および図2のC方向にスライド移動させる。
なお、第1の波長変換領域6aと第2の波長変換領域6bとを別部材としてシート形状に作成しているが、第1の波長変換領域6aと第2の波長変換領域6bとを一枚のシート上に形成する構成としてもよい。
なお、青色LED素子3と赤色LED素子4の駆動電流値および可動部7の動作は、図3のブロック図に示すとおり、制御部8により制御されており、そして、青色LED素子3と赤色LED素子4は各々独立に制御できるような導電パターンが形成され、絶縁処理面は可視光に対して高い反射率を持つ銀などで形成し、発光装置の発光効率を高めるようにしている。
まず、波長変換部材6の第1の波長変換領域6aを、LEDパッケージ実装部2の凹部の上面に位置するように可動部7を制御する。そして、LEDパッケージ実装部2の凹部の上面に配置された第1の波長変換領域6aに、LEDパッケージ実装部2内に実装された青色LED素子3と赤色LED素子4とから光を放射する。放射された光は、第1の波長変換領域6aに入射し、入射された青色LED素子3の光の一部は、第1の波長変換領域6aに含まれる二種のシリケイト系蛍光体(二種の波長変換材料)による波長変換作用を受け、異なる分光強度分布(スペクトル)の光として第1の波長変換領域6aからLEDパッケージ実装部2外に放射される。同時に、青色LED素子3の光の一部は、シリケイト系蛍光体による波長変換作用は受けず、第1の波長変換領域6aをそのまま透過してLEDパッケージ実装部2外に放射される。なお、赤色LED素子4からの光は、第1の波長変換領域6aの波長変換作用を受けずにそのまま透過する。
波長変換部材6の第2の波長変換領域6bを、可動部7により波長変換部材6をスライド移動させてLEDパッケージ実装部2の凹部の上面に位置させる。そして、LEDパッケージ実装部2の凹部の上面に配置された第2の波長変換領域6bに、LEDパッケージ実装部2内に実装された青色LED素子3と赤色LED素子4とから光を放射する。放射された光は、第2の波長変換領域6bに入射する。
第2の波長変換領域6bに入射した光のうち、青色LED素子3の光は、その一部が第2の波長変換領域6bに含まれるシリケイト系蛍光体(波長変換材料)による波長変換作用を受け、異なる分光強度分布(スペクトル)の光として、第2の波長変換領域6bから放射される。そして、第2の波長変換領域6bに入射した光の残りの一部は、シリケイト系蛍光体による波長変換作用を受けることなく、第2の波長変換領域6bを透過してLEDパッケージ実装部2外に放射される。なお、赤色LED素子4からの光は、第2の波長変換領域6bの波長変換作用を受けずにそのまま透過する。
上記実施の形態1では、励起光である青色LED素子3と赤色LED素子4の数や配置については特に言及していないが、LEDパッケージ1の青色LED素子3と赤色LED素子4は、図7に示すように、市販の表面実装型LED(図7(a)参照、青色表面実装LED3a、赤色表面実装LED4a)や砲弾型パッケージLED(図7(b)参照、青色砲弾型LED3b、赤色砲弾型LED4b)を使用しても良く、青色LED素子3と赤色LED素子4を、複数(例えば2つずつ)セットで並べたり、パッケージの形も正方形に限らず、長方形でもライン状でもよい。さらに、青色LED素子3と赤色LED素子4とを複数設ける場合には、数が均等の場合は、図8(a)に示すように、青色LED素子3と赤色LED素子4とを千鳥格子状に配置することで混色性を高めることができる。混色性を高めることにより、演色性が増すようになる。また、青色LED3と赤色LED4とを複数設ける場合の混色性を高めるためには、千鳥格子状の配置に限ることはなく、数にばらつきがあっても大きさによって青色LED素子3と赤色LED素子4との混色性を維持するようにしても良い(図8(b)参照)。
図9はこの発明を実施するための実施の形態3における発光装置であり、(a)発光装置の模式的斜視図(b)図9(a)のD−D断面図である。図において、上記実施の形態1〜3と同様の部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
上記実施の形態1では、波長変換部材6の可動方式として、第1の波長変換領域6aと第2の波長変換領域6bとが同一平面上に並んでスライドする方式としたが、複数種の波長変換領域を連続的にスライドする方式として、第1の波長変換領域6aと第2の波長変換領域6bとを帯状に配列して輪状に形成し、2つの回転軸9を回転手段としてLED素子実装部2の開口部2a上を移動させる構造としても良い。
このような構造にすることで、場所を取ることなく波長変換部材6をスライドさせることができ、装置自体を大型化せずに光の相関色温度(色温度)を適宜変更することができ、様々な色合いをもつダウンライトを得ることができる。
図10は、この発明を実施するための実施の形態4における発光装置の要部拡大斜視図である。図において、上記実施の形態1〜3と同様の部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
波長変換部材6は、第1の波長変換領域6aと第2の波長変換領域6bとを同一面上で円周の方向に配列し、波長変換部材6を平面の板状の円板形状に形成される。そして、円板状に形成された波長変換部材6は、回転駆動により、円周軌道に沿って第一の波長変換領域6aと第二の波長変換領域6bとの入れ替わりが可能となる。このような構成にすれば、例えば、つまみの回転動作方向と波長変換部材6の回転駆動方向を連動させれば、手動にて容易に発光装置1の波長変換領域を可動させることができる。
また、図11に示すように、照度センサー11を設けることで、発光装置1の設置場所の明るさに合わせて、自動的に光色を可変させることができる。
照度センサー11により周囲の照度を検知し、その検知結果により制御部8によって可動部7により波長変換部材6を可動させて、「昼光色」や「電球色」にわたる様々な色合いをもたせることができる。
また、日時や時刻をカウントするタイマーを設けて、季節や時刻に合わせて自動的に光色(相関色温度)を可変させルようにしても良い。また、ユーザーにより発光時間等を設定することにより、設定時刻になると自動的に光色を可変させることもできる。また、制御部8への命令は、例えばスイッチやボタンの操作部でユーザーが操作する構成としても良い。
Claims (7)
- それぞれ調光可能な短波長光LEDと長波長光LEDとを発光要素とし、
前記短波長光LEDの光を励起光として、その短波長光LEDが放射する光と異なる分光強度分布の光に変換する少なくとも2種類以上の異なる波長変換材料をシート状に形成した波長変換部材を前記各LED素子実装部であるキャビティ上に配置し、
前記シート状の波長変換部材は、幅広の輪状に形成し、複数種の波長変換領域を並列に並べて、前記キャビティ上を水平方向に可動させるものであり、
前記複数種の波長変換領域のいずれか1つがキャビティ上に配置されるよう、前記輪状の波長変換部材を回転させる回転駆動を備えたことを特徴とする発光装置。 - 前記波長変換部材は、昼光色、昼白色、白色、温白色、電球色のうち少なくとも2種類の光を実現する波長変換領域を有するように形成したことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
- 前記波長変換部材の波長変換領域は、1種類または2種類の異なる波長変換材料により形成されることを特徴とする請求項1または2いずれかに記載の発光装置。
- 前記発光装置の周囲の照度を検知する照度センサーを備え、前記照度センサーの検知照度量に応じて、前記波長変換部材の可動または回転による調色を自動で行う制御手段を設けたことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の発光装置。
- 日時や時刻をカウントするタイマーを設け、季節や時刻に合わせて、前記波長変換部材の可動または回転による調色を自動で行う制御手段を設けたことを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の発光装置。
- 前記発光要素はLEDチップであることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の発光装置。
- 前記発光要素は表面実装型LEDまたは砲弾型LEDであることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の発光装置。
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