JP4991578B2 - Ponシステム - Google Patents

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Description

本発明は、受動光網(PON:Passive Optical Network)システムに関し、更に詳しくは、光伝送路区間における伝送帯域を有効に利用できるようにしたPONシステムに関する。
インターネットの利用が普及し、ネットワーク経由で各種の情報サービスが提供されるようになって、通信ネットワークは、社会インフラ(Infrastructure)の重要な地位を占めている。一般家庭や、企業における各事業拠点からのインターネットアクセスの増加に伴って、これらの通信サイトとキャリアネットワークの通信局とを接続するアクセス回線に、更なる高速化と大容量化が必要となってきている。
インターネットなどの広域網に接続されるアクセス網の1つとして、複数の加入者端末が光ファイバを共用できる受動光網(PON)システムがある。PONシステムは、それぞれがユーザ宅側に設置され、1台あるいは複数台のユーザ端末を収容する複数の加入者接続装置(ONU:Optical Network Unit)と、これらのONUに光ファイバア網で接続された局側装置(OLT:Optical Line Terminal)とからなる。OLTに接続された光ファイバは、各ONUに接続された支線光ファイバと光スプリッタ(光カプラ)で結合され、光スプリッタとOLTとの間の光伝送路を複数のONU(ユーザ端末)で共用することによって、光ファイバの敷設コストの大幅な削減を可能にしている。
PONシステムには、例えば、光ファイバ区間(PON区間)で固定長のATMセルによって情報を伝送するB−PON(Broadband PON)と、ギガビットクラスの高速データ転送を可能にしたG−PON(Gigabit PON)と、LANおよびメトロネットワークで普及しつつあるイーサネット(登録商標)フレームによる情報伝送に適したGE−PON(Giga-Ethernet PON)が知られている。
G−PONとGE−PONは、PON区間での可変長フレームの転送が可能になっており、それぞれITU−TおよびIEEEにおいて標準化と技術検討が行われている。G−PONに関するITU−T勧告としては、例えば、非特許文献1〜3があり、PON区間でイーサネットフレームに限定されない一般的な可変長のフレームを転送するための伝送フレーム規格として、GEM(G-PON Encapsulation Mode)フレーム規格を定めている。
PONシステムにおいては、OLTからONUに向かう下りフレームは、スプリッタで複数の支線光ファイバに分岐され、全てのONUに配信される。各ONUは、受信したPON伝送フレームのヘッダ(例えば、GEMヘッダ)が示す宛先識別情報に従って、自局で受信処理すべきフレームか否かを判定する。一方、ONU側からOLTに向かう上りフレームは、光スプリッタでOLT側の光ファイバに多重化される。上り方向通信では、上記光ファイバ上でフレームが重なり合うのを防ぐため、OLTから割当てられた送信時間帯で各ONUにフレームを送信させるTDMA方式が採用されている。
上記構成から理解できるように、PONシステムは、OLT側からのマルチキャストによって、同一のサービス情報を複数のユーザ端末に配信する場合に適したアクセス網といえる。このため、例えば、最近注目されている放送/電話/データ通信のトリプルプレイサービス、特に、放送業界のネットワークインフラへの参入に際して、PONシステムは、アクセス網として重要な役割を担う。
ITU-T G.984.1 「Gigabit-capable Passive Optical Networks (GPON): General characteristics」 ITU-T G.984.2 「Gigabit-capable Passive Optical Networks (GPON): Physical Media Dependent (PMD) layer specification」 ITU-T G.984.3 「Gigabit-capable Passive Optical Networks (GPON): Transmission convergence layer specification」
然るに、PONシステムでは、一部の光ファイバ区間が複数のONUで共有されているために、PON区間で特定ONU(またはユーザ端末)宛のフレームが転送されている間は、他のONU宛のフレームを転送できない。また、OLTから同一内容のデータフレームが繰り返して送信されると、一般的な通信ノードであるルータやスイッチによって構成されるネットワークに比較して、伝送路の帯域圧迫率が高くなる。
従って、PONシステムでは、光伝送路の帯域を有効に利用したフレーム転送が要求され、例えば、放送番組のように多数のユーザで共有できる情報は、同一内容のフレームをONU毎に個別に送信するよりも、複数のONU宛にマルチキャストし、一回のフレーム送信で済ませることが望まれる。B−PONおよびGE−PONにおいて、OLT側から一つのフレームを複数のONU宛にマルチキャスト配信する場合、PON区間で予め定義された複数ONUに共通する宛先識別子(マルチキャストポートIDまたは論理リンクID)が、PON伝送フレームのヘッダに設定される。
PONシステムを広域ネットワークへのアクセス網として使用した場合、OLTは、広域ネットワークまたはISP網に属したルータと接続されており、各ユーザ端末は、ONU、OLTおよび上記ルータを経由して、広域ネットワーク上の任意のサーバ(あるいは計算機システム)と通信する。この場合、サーバから送信されたユーザ端末宛のパケットは、上記ルータとユーザ端末との間の通信に必要なOSI参照モデルのデータリンク層プロトコルのヘッダ(以下、L2ヘッダと言う)でカプセル化した状態で、OLTに入力される。
従来のPONシステムでは、OLTは、広域ネットワーク側のルータから受信したフレームの全体をPON区間に固有のプロトコルヘッダ、例えば、GEMヘッダでカプセリングし、光ファイバに送信している。すなわち、PON区間で転送されるGEMフレームのペイロードには、ルータから受信したL2ヘッダ付きフレーム全体が含まれている。受信フレームが、L2ヘッダとIPパケットとの間にPPPヘッダを含む場合、GEMフレームのペイロードには、PPPヘッダも含まれることになる。
しかしながら、例えば、G−PONの各ONUは、受信フレームのGEMヘッダが示すポートIDの値によって、受信GEMフレームを廃棄すべきか、ユーザ端末またはONU制御部に中継すべきかを判断しており、GEMフレームのペイロードに含まれるL2ヘッダとPPPヘッダは、PON区間におけるフレーム伝送制御には全く寄与していない。
本発明の目的は、PON区間となる光伝送路の通信帯域を有効に利用できるPONシステムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のPONシステムは、PON区間の受信側装置で再生可能で、PON区間でのフレーム伝送制御には寄与しないヘッダ情報を削除することによって、PON区間の転送フレーム長を短縮したことを特徴とする。
更に詳述すると、本発明のPONシステムは、局側装置(OLT)が、広域網の通信ノード装置から受信した下りフレームから、ヘッダ情報の少なくとも1部を除去し、残りフレーム部分をPON区間に固有のヘッダをもつフレームに変換する下りフレーム処理部を備え、各加入者接続装置(ONU)が、受動光網からの受信フレームからユーザ端末に転送すべき下りフレーム部分を抽出し、これに上記局側装置で削除されたヘッダ情報を補充する下りフレーム処理部を備えたことを特徴とする。
広域網の通信ノード装置から受信した下りフレームが、OSI参照モデルにおけるレイヤ2ヘッダとIPパケットとからなり、上記レイヤ2ヘッダが、例えば、イーサネットヘッダの場合、局側装置の下りフレーム処理部は、レイヤ2ヘッダから、少なくとも宛先MACアドレスと、送信元MACアドレスと、プロトコルタイプを除去する。
この場合、各加入者接続装置の下りフレーム処理部は、受動光網からの受信フレームのペイロード内容に、少なくともL2ヘッダの宛先MACアドレスと、送信元MACアドレスと、プロトコルタイプを補充することになる。もし、加入者接続装置の下りフレーム処理部でレイヤ2ヘッダ以外のヘッダ情報も再生できる場合、局側装置の下りフレーム処理部が、レイヤ2ヘッダ以外のヘッダ情報も除去することによって、PON区間の伝送フレーム長を更に短縮することが可能となる。
本発明の1実施例では、上記局側装置の下りフレーム処理部が、広域網の通信装置から受信した下りフレームを解析して、ヘッダ情報の少なくとも1部を除去し、残りフレーム部分を出力するフレーム解析部と、上記フレーム解析部から出力されたフレーム部分をPONに固有のヘッダをもつフレームに変換するフレーム生成部とからなる。上記フレーム解析部は、レイヤ2ヘッダの内容によって識別される特定の下りフレーム、例えば、宛先アドレスとしてマルチキャストアドレスを含む下りフレームについて、上述したヘッダ情報の除去を行うようにしてもよい。
本発明のPONシステムにおいて、各加入者接続装置の下りフレーム処理部は、PON区間に固有のヘッダが示す識別情報に基づいて、自装置で受信処理すべき下りフレームを含むか否かを判定し、受信処理不要の受信フレームは廃棄する。また、局側装置が、例えば、マルチキャストIPパケットを含む下りフレームについてヘッダ情報を除去している場合、上記加入者接続装置の下りフレーム処理部は、PON区間に固有のヘッダが示す識別情報に基づいて、受信フレームがマルチキャストIPパケットを含むか否かを判定し、受信フレームがマルチキャストIPパケットを含む時、上述した送信側で除去されたヘッダ情報の補充動作を行う。
本発明の1実施例では、各加入者接続装置が、マルチキャストグループ毎に参加ユーザ端末のアドレスを記憶した管理テーブルを備え、各加入者接続装置の下りフレーム処理部が、PON区間に固有のヘッダが示す識別情報に基づいて、受信フレームがマルチキャストIPパケットを含むか否かを判定し、受信フレームがマルチキャストIPパケットを含む場合、該マルチキャストIPパケットの宛先IPアドレスに基づいて上記管理テーブルを参照し、該宛先IPアドレスで特定されるマルチキャストグループに参加ユーザ端末アドレスが登録されていなければ、受信フレームを廃棄することを特徴とする。
本発明によれば、PON区間の転送フレームから不要なヘッダ情報を削除し、転送フレーム長を短縮したことによって、PON区間の通信帯域を有効に利用した通信が可能となる。
図1は、本発明が適用されるPONシステムの構成図を示す。
PONシステムは、局側装置(OLT)10と、複数の加入者接続装置(ONU)20(20−1〜20−k)と、これらの要素を接続するPON区間の光ファイバ網からなる。PON区間の光ファイバ網は、OLT10に接続された光ファイバ11と、各ONU20−iに接続された支線光ファイバ12−i(i=1〜k)とからなり、支線光ファイバ12−iは、光スプリッタ(光カプラ)13によって光ファイバ11から分岐されている。
OLT10は、通常、キャリアやISP(Internet Service Provider)の所有するユーザ回線収容局に設置され、ONU20−i(i=1〜k)は、オフィスやマンション等のビル、またユーザ宅に設置される。以下の実施例では、PON区間の通信プロトコルとしてG−PON(Gigabit PON)を適用した場合について説明するが、本発明は、PON区間に他の通信プロトコル、例えば、GE−PON(Giga-Ethernet PON)を適用した場合にも有効となる。
ONU20−iは、それぞれ複数のユーザ接続回線Lij(j=1〜m)を有し、これらの接続ポートを介して複数のユーザ端末TEを収容している。ユーザ端末は、例えば、TE−111、TE−112(TE−k11、TE−k12)に示すように、宅内ルータまたは宅内スイッチ30−1(30−k)を介して、ONU20−1(ONU20−k)に接続される場合と、例えば、TE−21、TE−2m(TE−km)に示すように、ONU20−2(ONU20−k)に直接的に接続される場合とがある。
NWは、複数のルータ40(40−1〜40−n)からなる広域ネットワーク(ISP網を含む)を示す。
PONシステムに接続された各ユーザ端末TEは、ONU20−i、OLT10、ルータ40−1を介して、広域ネットワークNWに接続されたサーバ50(50−1、50−2)と通信する。図1では簡単化のために、サーバ50−1、50−2がルータ40−1に直接接続されているが、実際のネットワークでは、これらのサーバ50−1、50−2とルータ40−1との間には、更に別のルータが存在し得る。また、ネットワークNWには、サーバ50−1、50−2の他に、各ユーザ端末からアクセス可能な多数のサーバが存在しているが、図1では省略されている。
OLT10は、ルータ40−1経由で通信回線L1から、例えば、サーバ40−2が送信したユーザ端末TE−111宛のフレームを受信すると、この受信フレームをPON区間に固有の伝送レイヤプロトコルに従ったフレームフォーマット(G−PONではGEMフレーム)に変換して、光ファイバ11に送信する。PON区間では、OLT10が光ファイバ11に送信した下りフレームは、スプリッタ13で支線光ファイバ12−1〜12−kに分岐され、全てのONU20−1〜20−kにブロードキャストされる。
各ONU20−iには、PON内で固有のポートIDが割り当てられている。各ONUは受信フレームのヘッダ部(G−PONではGEMヘッダ)が示す宛先識別情報(ポートID)を参照し、宛先識別情報が自ポートIDと一致したフレーム、または宛先識別情報がマルチキャストポートIDを示すフレームを受信処理し、それ以外の受信フレームは廃棄する。ユーザ端末TE−111宛のフレームを含むGEMフレームには、ONU20−1に固有のポートIDを含むGEMヘッダが付されている。従って、ONU20−1だけが、このGEMフレームを受信処理する。ONU20−1は、GEMフレームからGEMヘッダを外し、受信フレームのヘッダが示す宛先情報に従って、受信フレームをユーザ端末TE−111との接続回線L11に転送する。
一方、ONU20−1〜20−kからネットワークNWに向かう上りフレームは、光ファイバ11上での衝突を回避するため、OLT10が予め各ONUに割り当てた個別の送信時間帯を利用して送信され、光ファイバ11上で時分割多重された状態でOLT10に到達する。OLT10は、必要に応じてフォーマット変換した後、光ファイバ11から受信した上りフレームをルータ40−1に転送する。
図2は、ユーザ端末とONUとの間の通信プロトコルと、OLT10とルータ40−1との間の通信プロトコルがイーサネットの場合に、OLT10がルータ40−1から受信する下り通信フレームF1のフォーマットと、PON区間の下りGEMフレーム70Aのフォーマットを示す。
ルータ40−1からの受信フレームF1は、IPパケット60とL2ヘッダ63とからなる。IPパケット60は、IPヘッダ61とIPペイロード62とからなる。IPヘッダ61には、送信元IPアドレス(SA)611、宛先IPアドレス(DA)612、その他のヘッダ情報が含まれる。
ここで、IPヘッダの送信元IPアドレス(SA)611は、IPパケットの送信元、例えば、サーバ50−1のIPアドレスを示し、宛先IPアドレス(DA)612は、IPパケットの宛先となるユーザ端末のIPアドレスを示す。
本実施例の場合、L2ヘッダ63は、イーサネットヘッダであり、宛先MACアドレス(DMAC)631と、送信元MACアドレス(SMAC)632と、プロトコルタイプ634と、その他のヘッダ項目635を含む。L2ヘッダに続くパケットの種別を示すプロトコルタイプ634には、本実施例の場合、IPパケットであることを示す値が設定されている。また、DMAC631は、イーサネットフレームの宛先となるユーザ端末のMACアドレスを示し、SMACは、イーサネットフレームの送信元となるルータ40−1のMACアドレスを示している。通信の安全性を高めるために、ユーザ端末が、ルータ40−1との間に形成されたVLAN(Virtual LAN)を利用してフレームを送受信する場合、L2ヘッダ63にはVLAN識別子(VID)633が含まれる。
PON区間の下りGEMフレーム70Aは、5バイトのGEMヘッダ71と、可変長のGEMペイロード72とからなる。PON区間の下りフレームは、GEMヘッダ71に含まれるポートIDに従って受信制御が行われる。従来技術では、OLT10は、GEMペイロード72に、ルータ40−1からの受信フレームF1を設定し、GEMヘッダ71に、受信フレームF1を受信すべきONUを指定するためのポートIDを設定している。また、ルータ40−1からの受信フレームF1が、光ファイバ11に接続された全てのONUで受信すべきマルチキャストフレームの場合、OLT10は、GEMペイロード72に、ルータ40−1からの受信フレームF1を設定し、GEMヘッダ71に、予め決められたマルチキャスト用のポートIDを設定している。
本実施例の特徴は、ルータ40−1から受信したフレームF1がマルチキャストフレームの場合、OLT10が、PON区間での下りフレームの受信制御には寄与しないL2ヘッダを削除することによって、図3に示すように、GEMペイロード72にIPパケット60のみを含む短縮GEMフレーム70BをONU20−1〜ONU20−kに送信するようにしたことにある。但し、L2ヘッダは、ヘッダ全体を削除する必要はなく、一部のヘッダ情報項目を残してもよい。OLT10によって削除されたL2ヘッダは、後述するように、各ONU20側で再生され、受信IPパケット60は、L2ヘッダ付きのフレームとしてユーザ端末に転送される。
図4は、OLT10から光ファイバ11に送信されるGTC(G-PON Transmission Convergence)ダウンストリームフレーム80のフォーマットを示す。
GTCダウンストリームフレーム80は、ヘッダとなるPCBd(Physical Control Block downstream)81と、GTCペイロード82とからなる。2.4GbpsのPONシステムの場合、GTCダウンストリームフレーム80の全長は、38880バイトとなっている。
図2、図3で説明したGEMフレームは、図4にGEM(1)、GEM(2)で示すように、GTCペイロード82にマッピングされる。GTCペイロード82に含まれるGEMフレームの個数をNとした時、PCBd領域の長さは「30+8×N」バイトとなり、GTCペイロード82の長さは、「38880−PCBd長」となる。
本実施例によれば、L2ヘッダ(イーサネットヘッダ)63を除去することによって、マルチキャストGEMフレーム長が短縮されるため、OLT10が、GTCペイロード82を有効に利用して、ONU20−1〜ONU20−kと通信できる。
図5は、各ONU20−iが、マルチキャストGEMフレームから再生したマルチキャストイーサネットフレームFmのフォーマットを示す。
各ONU20−iは、GEMヘッダにマルチキャストポートIDを含む短縮GEMフレーム70Bを受信すると、受信フレームからIPパケット60を抽出し、これに新たに生成したL2ヘッダを付加することによって、マルチキャストイーサネットフレームFmを再生する。尚、ONU20−iにおけるL2ヘッダ63mの生成については、後で詳述する。破線で示した内部ヘッダ64は、各ONTの内部において、フレームFmをユーザ端末の接続回線Lijに選択的に送出するために必要となる内部ルーティング情報(回線番号Nij)を含んでいる。回線番号Nijで特定された接続回線Lijには、内部ヘッダ64を除去したフレームFmが送信される。
図6は、OLT10の1実施例を示す構成図である。
OLT10は、OLT制御部100と、光ファイバ11に接続された光送受信部101と、回線L1に接続された送信回線インタフェース102Aおよび受信回線インタフェース102Bと、光送受信部101と送信回線インタフェース102Aとの間に設けられた上り信号処理回路と、光送受信部101と受信回線インタフェース102Bとの間に設けられた下り信号処理回路とからなる。
上り信号処理回路は、光送受信部101で受信した光信号を電気信号に変換する光電気(O/E)変換部110と、O/E変換部110の出力信号から上りフレームを再生する上りフレーム終端部111と、上りフレーム終端部111に接続された上りフレーム解析部112と、上りフレーム解析部112から出力されたフレームを通信回線L1上のプロトコルに適合したフォーマットに変換する上りフレーム生成部113とからなる。
上りフレーム解析部112は、上り受信フレームを解析し、受信フレームがPON区間における制御フレームの場合は、これをOLT制御部100に出力し、受信フレームが、ユーザフレームまたはルータ40−1に転送すべき制御フレームの場合は、これを上りフレーム生成部113に転送する。
上りフレーム生成部113は、例えば、通信回線L1上のプロトコルがATMであれば、受信フレームをATMセルに変換して、送信回線インタフェース102Aに転送する。フレームのフォーマット変換に必要な情報は、ネットワーク構成情報メモリ140から読み出される。本実施例では、通信回線L1上のプロトコルがイーサネットであり、上り受信フレームもイーサネットフレームの場合を想定しているため、上りフレーム生成部113は、上りフレーム解析部112から出力されたイーサネットフレームをそのまま送信回線インタフェース102Aに転送すればよい。
但し、後述するように、上りのマルチキャストフレームについても、PON区間ではL2ヘッダを除去して転送するようにした場合、上りフレーム生成部113は、メモリ140に用意されたネットワーク構成情報を利用してL2ヘッダを生成し、受信フレームをイーサネットフレームに変換した後、送信回線インタフェース102Aに転送することになる。
下り信号処理回路は、受信回線インタフェース102Bが通信回線L1から受信した下りフレームを一時的に蓄積するための受信バッファ120と、受信バッファ120から読み出した下りフレームをPON区間に固有のフレームフォーマットに変換して出力する下りフレーム処理部121と、フレーム処理部121に接続された下り送信制御部124と、下り送信制御部124から出力されたフレームを光信号に変換して、光送受信部101に出力する電気光(E/O)変換部125とからなる。
下りフレーム処理部121は、受信バッファ120から読み出した下りフレームを解析して、本発明に従ったヘッダ情報(この実施例ではL2ヘッダ)の除去を行う下りフレーム解析部122と、下りフレーム解析部122から出力されたフレームとOLT制御部100から供給された制御フレームをGEMフレームに変換し、TCフレーム形式(本実施例ではGTCフレーム)に載せて出力するTC/GEMフレーム生成部123とからなる。
図7のフローチャートで示すように、下りフレーム解析部122は、受信バッファ120から受信フレームを読み出し(161)、L2ヘッダが示すDMAC631から、受信フレームがマルチキャストフレームかユニキャストフレームかを判定する(162)。DMAC631の上位nビット部分(後続するIPパケットがIPv4の場合はn=25、IPv6の場合はn=16)が、予め決められた特定のパターン(固定パターン)となっていれば、受信フレームは、マルチキャストフレームと判断される。
下りフレーム解析部122は、受信フレームがユニキャストフレームであれば、そのままTC/GEMフレーム生成部123に出力し(164)、マルチキャストフレームの場合は、L2ヘッダを除去してから(163)、受信フレームをTC/GEMフレーム生成部123に出力する。
OLT制御部100は、各ONU−iから送信データの蓄積状態または送信データ長を示す制御フレームを受信し、上り帯域管理テーブル130によって、各ONUに割り当てるべき上りフレームの送信時間帯を制御する。各ONUに割り当てられた上りフレームの送信時間帯は、OLT制御部100で生成される下り制御フレームによって、各ONUに通知される。
TC/GEMフレーム生成部123は、図8に示すGEMヘッダテーブル150を参照して、下りフレーム解析部122から出力されたフレームと、OLT制御部100から供給された制御フレーム(例えば、OMCIフレームやPLOAMフレーム)をGEMフレームに変換する。
GEMヘッダテーブル150には、DMAC151とGEMヘッダに設定すべきポートID152との対応関係を示す複数のテーブルエントリからなっている。例えば、DMAC151として、図1に示したユーザ端末TE−111、TE−112のMACアドレス「MAC111」、「MAC112」を含むテーブルエントリでは、ポートID152が、それぞれONU20−1のポートID(「ID1」)を示し、ユーザ端末TE−21のMACアドレス「MAC21」を含むテーブルエントリでは、ポートID152が、ONU20−2のポートID(「ID2」)を示している。また、DMAC151として、マルチキャスト用のMACアドレスを含むテーブルエントリでは、ポートID152が、マルチキャストポートIDを示している。
TC/GEMフレーム生成部123は、下りフレーム解析部122から受信したフレームにL2ヘッダがなければ、これをマルチキャストフレームと判断し、GEMヘッダテーブル150が示すマルチキャストポートIDを含むGEMヘッダを付加して、受信フレームを下り転送制御部124に出力する。受信フレームがL2ヘッダをもっていた場合、TC/GEMフレーム生成部123は、L2ヘッダが示すDMAC631と対応するGEMポートIDをGEMヘッダテーブル150から検索し、このGEMポートIDを含むGEMヘッダを付加して、受信フレームを下り送信制御部124に出力する。
図9は、ONU20−iの1実施例を示す構成図である。
ONU20−iは、ONU制御部200と、支線光ファイバ12−iに接続された光送受信部201と、それぞれユーザ端末接続回線Li1〜Limに接続された複数の回線インタフェース202−1〜202−mと、これらの回線インタフェースに接続された下り送信制御部219および上り受信制御部220と、光送受信部201と下り送信制御部219との間に設けられた下り信号処理回路と、光送受信部201と上り受信制御部220との間に設けられた上り信号処理回路とからなる。
下り信号処理回路は、光送受信部201で受信した光信号を電気信号に変換する光電気(O/E)変換部210と、O/E変換部210からの出力信号に基づいてGTCフレームを終端し、GTCペイロードから抽出されたGEMフレームを次々と出力するTCフレーム終端部211と、GEMフレームを一時的に蓄積する下りフレームバッファ212と、後述するように下りフレームバッファ212から読み出したGEMフレームを解析し、GEMフレームから抽出したイーサネットフレームと、短縮GEMフレームから再生されたイーサネットフレームを、図5に示した内部ヘッダ付きのフレーム形式で、下り送信制御部219に出力する下りフレーム処理部213とからなる。下りフレーム処理部213の詳細動作については、後で図13を参照して詳述する。
下り送信制御部219は、下りフレーム処理部213からフレームを受信すると、受信フレームの内部ヘッダが示す回線番号Nijに従ってフレーム転送先となる少なくとも1つの接続回線Lijを特定し、この特定回線と対応する回線インタフェース202−jに、内部ヘッダを除去した下りイーサネットフレームを転送する。
一方、上り信号処理回路は、上り受信制御部220が回線インターフェース202−1〜202−mから受信した上り送信フレームを一時的に蓄積する上りフレームバッファ221と、上りフレームバッファ221から送信フレームを読み出し、ヘッダ情報を解析した上で、PON区間の上りフレームとして出力する上りフレーム処理部222と、上りフレーム処理部222から出力された送信フレームをONU制御部200が指定した送信時間帯で送信する上り送信制御部223と、上り送信制御部223からの出力信号を光信号に変換して、光送受信部201に出力する電気光(E/O)変換部224とからなる。
上りフレーム処理部222は、送信フレームのヘッダ情報からフレームの種別と送信要否を判定し、送信不要と判断したフレームは廃棄する。上りフレーム処理部222は、送信フレームが、予め指定された種類の制御フレーム、例えば、IGMP(Internet Group Management Protocol)またはMLD(Multicast Listener Discovery)に従ったマルチキャストフレームや、指定されたIPアドレスと対応するMACアドレスを問い合わせるためのARPパケットフレームの場合、送信フレームのコピーをONU制御部200に通知する。上りフレーム処理部222は、必要に応じて、送信フレームのフォーマットを変換して、上り送信制御部223に出力する。
ONU制御部200は、ネットワーク構成情報テーブル230、内部ルーティングテーブル240、ARPテーブル250、マルチキャストグループ管理テーブル260等が形成されるメモリを備える。ネットワーク構成情報テーブル230には、ONU20−iが必要とするネットワーク構成情報が、該ONUがOLT10に接続された時、PONシステムの管理者または管理システム(図示せず)によって設定される。ネットワーク構成情報としては、少なくとも、OLT10が接続されているルータ40−1のアドレス情報が含まれる。
内部ルーティングテーブル240は、図10に示すように、このONU20−iに収容されたユーザ端末の宛先MACアドレス(DMAC)241と、ユーザ端末が接続された回線番号242との対応関係を示す複数のテーブルエントリと、マルチキャスト用のテーブルエントリとからなる。マルチキャスト用のテーブルエントリには、マルチキャストMACアドレス241と対応する回線番号242として、全ての回線番号を指定するマルチキャスト番号が設定されている。内部ルーティングテーブル240は、下りフレーム処理部213が、フレーム転送先となる回線番号を特定して、下りフレームに付すべき内部ヘッダ64を生成するために参照される。
ARPテーブル250は、図11に示すように、IPアドレス251と、MACアドレス252との対応関係を示す複数のテーブルエントリからなる。ARPテーブル250のテーブルエントリは、ユーザ端末が、例えば、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)やRADIUS(Remote Authentication Dial In User Service)に従って、IPアドレスを取得した後、同一IPアドレスが他のユーザ端末に重複して割り当てられているか否かを確認するためにARPパケットフレームを送信した時、ONU制御部200のSnooping機能が、上記ARPパケットの内容に基づいて生成する。ARPテーブル250は、後述するように、下りフレーム処理部213が、短縮GEMフレームを要求元ユーザ端末に選択的に転送する場合に参照される。
マルチキャストグループ管理テーブル260は、図12に示すように、マルチキャストグループIPアドレス261と、マルチキャストグループの参加ユーザのIPアドレス(参加ユーザIPアドレス)262と、VLAN識別子(VID)263と、その他のヘッダ項目との対応関係を示す複数のテーブルエントリからなる。但し、VID263は、ユーザ端末がVLANを利用する場合に必要となる情報であり、マルチキャストグループ管理テーブル260に必須の情報項目ではない。
マルチキャストグループ管理テーブル260のテーブルエントリは、ユーザ端末が、IGMP/MLDに従って、サーバにマルチキャストグループへの参加要求パケットを送信した時、ONU制御部200のSnooping機能が、上記参加要求パケットの内容に基づいて生成する。マルチキャストグループ管理テーブル260は、後述するように、下りフレーム処理部213が、下りマルチキャストフレームのユーザ端末への転送要否を判定するために参照される。また、マルチキャストグループ管理テーブル260は、本発明の改良された実施例において、下りフレーム処理部213が、短縮GEMフレームからL2ヘッダ(イーサネットヘッダ)を再生する場合にも参照される。
図13は、下りフレーム処理部213の動作を示すフローチャートである。
下りフレーム処理部213は、下りフレームバッファ212からGEMフレームを読み出し(271)、GEMヘッダ71に含まれるポートIDと自ポートIDとを比較する(272)。ポートIDが一致していれば、GEMフレームは、ペイロード72に、ルータ40−1から送信されたイーサネットフレーム、またはOLT10から送信されたPON制御フレームを含んでいる。この場合、下りフレーム処理部213は、GEMフレームからGEMヘッダ71を除去し(273)、GEMペイロード72に含まれる受信フレームの種別を判定する(274)。
受信フレームがPON制御フレームの場合、下りフレーム処理部213は、受信フレームをONU制御部200に転送(275)した後、下りフレームバッファ212から次のGEMフレームを読み出す(271)。受信フレームがイーサネットフレームの場合、下りフレーム処理部213は、内部ルーティングテーブル240から、受信フレームのL2ヘッダが示すDMAC631と対応する回線番号242を検索し、この回線番号を含む内部ヘッダを生成し(282)、この内部ヘッダを付加した受信フレームを下り送信制御部219に転送する(283)。この後、下りフレーム処理部213は、下りフレームバッファ212から次のGEMフレームを読み出す(271)。
GEMヘッダ71に含まれるポートIDが、自ポートIDと一致しなかった場合、下りフレーム処理部213は、GEMヘッダ71のポートIDがマルチキャストポートIDか否かを判定し(276)、マルチキャストポートIDでなければ、GEMフレームを廃棄して(284)、ステップ271で、下りフレームバッファ212から次のGEMフレームを読み出す。
GEMヘッダ71のポートIDがマルチキャストポートIDの場合、GEMフレームは、L2ヘッダを削除した短縮フレームとなっており、GEMペイロードに、宛先IPアドレス(DA)612としてマルチキャストグループIPアドレスが設定されたマルチキャストIPパケットを含んでいる。
マルチキャストGEMフレームを受信した各ONUでは、受信フレームに含まれるIPパケットが、自分の配下にあるユーザ端末には無関係なパケットであれば、受信パケットを廃棄することが望まれる。そこで、下りフレーム処理部213は、マルチキャストグループ管理テーブル260を参照し(277)、受信IPパケットのマルチキャストグループIPアドレス(DA:612)と対応するテーブルエントリ(参加ユーザIPアドレス)が登録されているか否かを判定する(278)。
もし、マルチキャストグループIPアドレスに該当するテーブルエントリが未登録の場合、このONUには上記IPパケットを受信すべきユーザ端末が存在していない。この場合、下りフレーム処理部213は、受信したGEMフレームを廃棄して(284)、下りフレームバッファ212から次のGEMフレームを読み出す(271)。
マルチキャストグループ管理テーブル260に、受信IPパケットのマルチキャストグループIPアドレスと対応するテーブルエントリが登録されていた場合、下りフレーム処理部213は、GEMフレームからGEMヘッダを除去し(279)、上記テーブルエントリが示す情報を利用して、受信IPパケットに付すべきL2ヘッダ63mを再生する(280)。
L2ヘッダ63mの宛先MACアドレス(DMAC)631には、マルチキャストMACアドレスが設定される。この場合、マルチキャストMACアドレスは、図5に示すように、受信IPパケットの宛先IPアドレスDA(マルチキャストグループIPアドレス)611の下位Mビット(IPv4の場合はM=23、IPv6の場合はM=32)が示すMACアドレス部分に、既知の固定ビットパターンを組み合わせることによって生成できる。
L2ヘッダの送信元MACアドレス(SMAC)632には、予めネットワーク構成情報テーブル230に記憶されているルータ40−1のMACアドレスが適用される。また、L2ヘッダの次にはIPパケット(IPv4またはIPv6)が続くことが既に判っているため、L2ヘッダのプロトコルタイプ634には、IPプロトコルを示す値が設定される。その他の情報635には、必要に応じて、マルチキャストグループ管理テーブル260から検索されたテーブルエントリが示す情報264が設定される。
L2ヘッダ63mの生成が終わると、下りフレーム処理部213は、内部ルーティングテーブル240を参照して、上記L2ヘッダとマルチキャストIPパケットとからなるイーサネットフレームに付すべき内部ヘッダ64を生成する(282)。ここで生成された内部ヘッダには、マルチキャスト番号が設定される。この後、下りフレーム処理部213は、L2ヘッダ63mと内部ヘッダ64が付されたマルチキャストフレームを下り送信制御部219に転送し(283)、下りフレームバッファ212から次のGEMフレームを読み出す(271)。
下り送信制御部219は、下りフレーム処理部213からイーサネットフレームを受信すると、内部ヘッダ64を除去し、内部ヘッダ64が示す回線番号で特定された回線インタフェース202に受信フレームを転送する。マルチキャストフレームは、内部ヘッダ64が示すマルチキャスト番号に従って、全ての回線インターフェースに転送される。
上記実施例では、マルチキャストグループ管理テーブル260を参照した結果、下りフレーム処理部213が転送要と判断したマルチキャストフレームは、下り送信制御部219に接続された全ての回線インタフェース202に転送されている。この場合、マルチキャストフレームは、これを受信すべきユーザ端末が接続された回線以外の回線にも送信されるため、マルチキャストグループに参加していないユーザ端末にも配信されることになる。
マルチキャストフレームの送出先をマルチキャストグループに参加しているユーザ端末が接続された特定の回線に限定するためには、ARPテーブル250を利用すればよい。
例えば、L2ヘッダを生成した下りフレーム処理部213が、図13で破線で示すように、マルチキャストグループ管理テーブル260から検索された参加ユーザIPアドレス262に基づいて、ARPテーブル250からMACアドレス252を検索し(281)、内部ルーチングテーブル240から、上記MACアドレスと対応する回線番号242を検索して、マルチキャストフレームに付すべき内部ヘッダ64を生成する(282)。
マルチキャストグループ管理テーブル260に、1つのマルチキャストグループIPアドレス261と対応して、複数の参加ユーザIPアドレスが登録されていた場合、下りフレーム処理部213は、内部ルーチングテーブル240から複数の回線番号を検索し、これら複数の回線番号を含む内部ヘッダ64を生成することになる。このように、マルチキャストフレームの転送先となる回線を内部ヘッダで限定しておくことによって、下り送信制御部219に、受信フレームを特定の回線インタフェース202に選択的に転送させることが可能となる。
上記実施例によれば、下りフレーム処理部213が、ARPテーブル250と内部ルーティングテーブル240とを利用して内部ヘッダを生成することにより、マルチキャストDMACをもつ下りフレームを要求元ユーザ端末が接続された特定の回線に選択的に転送することができる。但し、この場合でも、マルチキャストフレームが送出された回線に、宅内ルータ30を介して複数のユーザ端末が接続されていれば、マルチキャスト要求元でないユーザ端末にも、マルチキャストフレームが転送される可能性がある。
マルチキャストフレームが、マルチキャスト要求元ユーザ端末にのみ転送されるようにするためには、ONU20の下りフレーム処理部213が、マルチキャストグループ管理テーブル260が示す参加ユーザIPアドレス262とARPテーブル250を利用して、マルチキャストIPパケットをユニキャストのイーサネットフレームに変換するようにしてもよい。
すなわち、上述した実施例では、L2フレームの宛先MACアドレス(DMAC)631として、受信パケットの宛先IPアドレス612から生成したマルチキャストMACアドレスを適用したが、DMAC631として、マルチキャストの各参加ユーザIPアドレスと対応した個別のMACアドレスを適用し、ONUの配下に複数のマルチキャスト参加ユーザが存在する場合には、DMAC631の異なる複数のイーサネットフレームを生成するようにしてもよい。この場合、下りフレーム処理部213は、マルチキャストMACアドレスの代わりに、ARPテーブル11から検索した参加ユーザIPアドレスのMACアドレスを適用し、それぞれが異なる回線番号を含む内部ヘッダ付きの複数のイーサネットフレームを生成する。
通信の安全性を高めるために、ユーザ端末とルータ40−1とが、VLANを利用してイーサネットフレームを通信するネットワーク構成の場合、マルチキャストグループ管理テーブル260にVID263を記憶しておくことによって、下りフレーム処理部213が、VID633を含むL2ヘッダを再生することが可能となる。VIDを利用すると、同一フレームが複数のユーザ接続回線にマルチキャストされた場合でも、VIDで特定されたユーザ端末にのみフレームを受信させることが可能となる。
以上の実施例では、OLT10が、下りマルチキャストフレームからL2ヘッダを除去し、短縮GEMフレームに変換してONU20−1〜20−kにマルチキャストする場合について説明したが、OLT10が、下りユニキャストフレームについても、マルチキャストフレームと同様に、L2ヘッダを除去し、短縮GEMフレームに変換するようにしてもよい。この場合、各ONUは、ユニキャスト用のポートIDをもつGEMフレームを受信した時、GEMペイロードに含まれるIPパケットから宛先IPアドレス(DA)612を抽出し、ARPテーブル250から検索した上記宛先IPアドレスと対応するMACアドレスをL2ヘッダのDMAC631に適用することによって、マルチキャストフレームと同様に、L2ヘッダを再生することができる。
また、実施例では、OLT10からONU20に向かう下りマルチキャストフレームからL2ヘッダを除去することによって、PON区間での転送フレームの長さを短縮し、帯域を有効に利用する場合について述べたが、個々のONU20からOLT10に向かう上りマルチキャストフレーム、例えば、ARPフレームや、IGMP/MLDフレームについても、ONU側でL2ヘッダを除去し、OLT側でL2ヘッダを生成することによって、PON区間の上り帯域を有効に利用することが可能となる。
実施例では、OLT10が、広域ネットワーク側からの受信フレームからL2ヘッダを除去し、フレーム長が短縮されたGEMフレームに変換して、PON区間にマルチキャストしているが、OLT10が、L2ヘッダの一部を削除し、ONU側でヘッダ再生に必要とする特定の情報項目をGEMフレームに残してもよい。
また、実施例では、下りフレームとして、IPパケット60とイーサネットヘッダ63とからなるフレームを受信した場合のPONシステムの動作について説明したが、本発明は、IPパケット60とイーサネットヘッダ63との間に、PPPセッション識別情報またはL2TPトンネル識別情報のようなトンネル型のネットワーク中継プロトコル情報を含む下りフレームに対しても適用できる。
例えば、ONU20に接続されたユーザ端末とルータ40−1との間で、PPPセッションを確立するためのプロトコル手順を実行している期間中に、ONU20が、Snooping機能によってPPPセッション情報を取得し、これをユーザ端末の識別情報と対応付けて保存できる場合は、OLT側で、PPPセッション識別情報も除去した形のGEMフレームを生成できる。もし、ONU20でPPPセッション情報の生成が困難な場合は、OLT10が、GEMペイロードにPPPセッション識別情報とIPパケットとを含むGEMフレームを生成すればよい。
以上、実施例として、本発明をG−PONに適用した場合について説明したが、本発明はGE−PONにも適用できる。この場合、PON区間の伝送フレームのヘッダには、ポートIDの代わりに、LLID(Logical Link ID)が適用される。
本発明が適用されるPONシステムの構成図。 OLT10が広域ネットワークから受信するイーサネットフレームF1とPON区間で転送される下りGEMフレーム70Aのフォーマットを示す図。 本発明による短縮されたGEMフレームの1例を示すフォーマットの図。 PON区間のGTCダウンストリームフレームとGEMフレームとの関係を説明するための図 ONUで再生されたイーサネットフレームのフォーマットを示す図。 本発明によるOLT10の1実施例を示すブロック構成図。 OLT10の下りフレーム解析部122の動作を示すフローチャート。 下りフレーム解析部122が参照するGEMヘッダテーブルを示す図。 本発明によるONU20−iの1実施例を示すブロック構成図。 ONU20−iが参照する内部ルーティングテーブル240の1例を示す図。 ONU20−iが参照するARPテーブル250の1例を示す図。 ONU20−iが参照するマルチキャスト管理テーブル260の1例を示す図。 ONU20−iの下りフレーム処理部213の動作を示すフローチャート。
符号の説明
TE:ユーザ端末、10:OLT、11:光ファイバ、12:支線光ファイバ、
13:スプリッタ、20:ONU、30:宅内スイッチ(ルータ)、40:ルータ、
50:サーバ、61:IPヘッダ、62:IPペイロード、63:L2ヘッダ、
64:内部ヘッダ、71:GEMヘッダ、72:GEMペイロード、81:PCBd、
82:GTCペイロード、100:OLT制御部、101:光送受信部、102A:送信回線インタフェース、102B:受信回線インタフェース、110:O/E変換部、
111:上りフレーム終端部、112:上りフレーム解析部、113:上りフレーム生成部、120:受信バッファ、121:下りフレーム処理部、122:下りフレーム解析部、123:TC/GEMフレーム生成部、124:下り送信制御部、125:E/O変換部、130:上り帯域管理テーブル、140:ネットワーク構成制御情報メモリ、
150:GEMヘッダテーブル、200:ONU制御部、201:光送受信部、
202:回線インタフェース、210:O/E変換部、211:TCフレーム終端部、
212:下りフレームバッファ、213:下りフレーム処理部、219:下り送信制御部、220:上り受信制御部、221:上りフレームバッファ、222:上りフレーム処理部、223:上り送信制御部、224:E/O変換部、230:ネットワーク構成情報テーブル、240:内部ルーティングテーブル、250:ARPテーブル、260:マルチキャストグループ管理テーブル。

Claims (4)

  1. ユーザ端末を収容する複数の加入者接続装置(ONU)と、広域網に接続される局側装置(OLT)と、上記加入者接続装置と上記局側装置との間を接続する受動光網を備え、上記局側装置が、上記広域網側の通信ノード装置から受信した下りフレームをPONフレームに変換し、上記受動光網を介して上記複数の加入者接続装置に転送し、加入者接続装置が、上記下りフレームを上記ユーザ端末に選択的に転送するPON(Passive Optical Network)システムにおいて、
    上記下りフレームは、レイヤ2ヘッダとIPパケットとを含み、
    上記局側装置が、
    上記下りフレームのレイヤ2ヘッダ内の情報の少なくとも一部を除去し、フレーム長が短縮された下りフレームとして出力するフレーム解析部と、
    上記フレーム解析部から出力された上記フレーム長が短縮された下りフレームにPONに固有のヘッダを付加して、PONフレームに変換する下りフレーム生成部を備え、
    上記加入者接続装置が、
    上記ユーザ端末のIPアドレスとMACアドレスとの対応関係を保持し、
    上記受動光網を介して上記局側装置から受信した上記PONフレーム内の上記PONに固有のヘッダが示す識別情報に基づいて、上記PONフレームが自装置で受信処理すべきユニキャストフレームを含むか否かを判定し、受信処理すべきユニキャストを含むと判定された場合は、上記PONフレームから、上記フレーム長が短縮された下りフレームを抽出し、該下りフレームのIPパケット内の宛先IPアドレスと、上記対応関係で保持される上記ユーザ端末のIPアドレスとを参照して、上記宛先IPアドレスと対応する上記ユーザ端末の上記MACアドレスを特定し、該MACアドレスを宛先MACアドレスとして含むレイヤ2ヘッダ情報生成し、上記抽出された下りフレームに付加する下りフレーム処理部を備えたことを特徴とするPONシステム。
  2. 前記加入者接続装置の前記下りフレーム処理部において、前記受動光網を介して受信したPONフレームがマルチキャストフレームを含むと判定された場合、上記下りフレーム処理部が、上記PONフレームから、前記フレーム長が短縮された下りフレームを抽出し、該下りフレームのIPパケット内の宛先IPアドレスの下位所定ビットと既知のビットパターンとによってマルチキャストMCAアドレスを決定し、該MACアドレスを宛先MACアドレスとして含むレイヤ2ヘッダ情報を生成して、前記抽出された下りフレームに付加することを特徴とする請求項1に記載のPONシステム。
  3. 前記加入者接続装置の前記下りフレーム処理部が、前記受動光網を介して受信した前記PONフレームが自装置では受信処理不要のユニキャストフレームと判定された場合は、該PONフレームを廃棄することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のPONシステム。
  4. 前記局側装置が前記通信ノード装置から受信する下りフレームが、前記レイヤ2ヘッダとして、イーサネットヘッダを含むことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のPONシステム。
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