JP4991577B2 - シリコン酸化膜の形成方法、半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

シリコン酸化膜の形成方法、半導体装置及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シリコン酸化膜を用いた半導体装置およびシリコン酸化膜の形成方法に係るものであり、特に極薄シリコン酸化膜を用いた半導体装置、シリコンに誘電体が埋め込まれた素子分離構造を有する半導体装置、絶縁膜上に形成される素子分離構造を有する半導体装置およびそれら形成方法に係る。
シリコン基板へ形成されるトランジスタのゲート絶縁膜には、低界面準位密度などの高性能特性、高耐圧性、高ホットキャリア耐性などの高信頼性が要求される。これらの要求を満たす酸化膜形成技術として従来は800℃以上の熱酸化が用いられてきた。
また、シリコン半導体に、より高密度にトランジスタを形成するという要請から、シリコン基体に形成されるトランジスタ集積素子においては、微細化技術の進展に呼応して、バーズビークの広がりがある選択酸化膜(LOCOS)素子分離構造から、幅の狭い誘電体分離が可能となるシャロートレンチアイソレーションなどの素子分離構造が使用されるようになった。
また、絶縁膜上に形成されるSOI(シリコン・オン・インシュレータ)トランジスタやポリシリコントランジスタの集積素子においては、シリコン酸化膜によるLOCOS分離やシリコンをエッチングして取り除くメサ型分離により、シリコン膜を島状に形成する素子分離構造が使われていた。
しかしながら、将来の超高集積・超高速駆動の半導体素子形成には従来の熱酸化は用いることが出来ない。超高速素子を実現するためには、半導体装置に金属材料を導入する必要があるが、550℃以上の高温プロセスを用いると金属と半導体が反応を起こしてしまい、素子の動作性能が劣化するためである。また、高温プロセスを用いると、不純物が再拡散することによって正確な不純物分布の形成が難しくなり、超高集積素子の形成が困難となる。したがって、550℃以下の低温での酸化膜形成が必須となる。
そこで、近年、シリコン酸化膜を低温で形成する手法が研究されているが、550℃以下で形成されたシリコン酸化膜の特性は、熱酸化膜に匹敵するものではなかった。こうした従来の低温酸化は、熱酸化に比べ酸化速度が遅く、形成されたシリコン酸化膜の界面準位密度や電流電圧特性などの電気的特性は、熱酸化膜に比べると大きく劣るものであった。
また、シリコン基体に形成されるトランジスタ集積素子の従来の素子分離構造においては、素子分離側壁部の角に近い部分のシリコン酸化膜の膜厚が、平坦なシリコン表面部の膜厚より薄くなることにより、この薄膜化した部分において酸化膜の漏れ電流や耐圧などの特性が劣り、素子の信頼性的な性能を劣化させるという問題が発生していた。さらに、ゲート酸化膜が薄い寄生的なトランジスタ素子が通常のゲート酸化膜厚のトタンジスタ素子と並列に存在することになり、トランジスタの電流電圧特性を悪化させていた。
こうした問題を解決しようとして、単にシリコン酸化膜の膜厚を厚くしてこの薄膜化部分で生じる問題を回避しようとすると、このシリコン酸化膜はゲート酸化膜としても使用されているので、MOSトランジスタの駆動能力が悪化してしまうという問題が生じてしまう。そこで、従来は素子分離領域の凹部分の側壁部のシリコン表面に対する角度を約70度以下にして、側壁部の角のシリコン酸化膜の薄膜化を軽減していた。しかしながら、この場合においても約30%以上の薄膜化が生じ、この薄膜化した部分における酸化膜の漏れ電流や耐圧などの特性劣化の発生を完全には防止できていなかった。また、さらには、なだらかな角度を持った凹形状の素子分離領域を形成することで、素子分離幅が広くなり、トランジスタなどの素子を形成する有効な領域の面積的比率が低下し、高密度集積化が図れないという問題が生じていた。
またさらに、絶縁膜上に形成されるSOI(シリコン・オン・インシュレータ)トランジスタやポリシリコントランジスタの集積素子の従来の素子分離構造においては、LOCOS素子分離の場合、ゲート電極下の素子分離酸化膜とシリコンの界面付近に寄生トランジスタ素子が存在するようになり、トランジスタの電気的特性、とくにサブスレッショールド電流特性やオフリーク特性を悪化させていた。また、メサ型素子分離の場合、シリコンがエッチングされた素子分離側壁部に良質な酸化膜が形成できず、トランジスタの特性、とくにオフ特性に悪影響を及ぼしていた。
本発明は、係る従来の課題を解決するためになされたものであり、基板表面に、均一な高品質シリコン酸化膜を、基板温度200−500度の低温で形成すること、およびシリコン酸化膜を用いた半導体装置を提供することを目的とし、シリコンを基体とするトランジスタを複数個含む半導体装置において、前記シリコンの表面に形成されたシリコン酸化膜の少なくとも一部がKrを内蔵するシリコン酸化膜であることを特徴とする。
本発明によれば、低温のプラズマ酸化で成膜したにも関わらず、1000度程度の高温で成膜したシリコン熱酸化膜より優れた特性、信頼性を有するシリコン酸化膜を形成することが可能となり、高性能なトランジスタ集積回路を実現できる。
本発明によれば、素子分離側壁部の角に近い部分のシリコン酸化膜の膜厚が薄くならず、平坦なシリコン表面部の膜厚と概等しくなることにより、酸化膜の漏れ電流や耐圧などの特性が良好になり、素子の信頼性向上を実現することができる。また、このシリコン酸化膜はゲート酸化膜として薄膜化した状態でも使用できるので、素子分離の信頼性向上とMOSトランジスタの駆動能力向上を両立することができる。また、シリコン基体の素子分離領域の凹部分の側壁部のシリコン表面に対する角度を約75度以上から90度の角度にしても、側壁部の角のシリコン酸化膜の薄膜化が起こらず、狭い素子分離領域を形成することが可能となり、トランジスタなどの素子を形成する有効な領域の面積的比率が増加し、高密度集積化を実現することができる。
さらに、絶縁膜上に形成されるSOI(シリコン・オン・インシュレータ)トランジスタやポリシリコントランジスタの集積素子の素子分離構造においても、素子分離側壁部に良質な酸化膜を形成でき、寄生トランジスタ素子を存在させることなく、トランジスタの電気的特性を良好にすることができる。
本発明によれば、1000度程度の高温で成膜した従来の熱酸化膜よりも優れた高品質シリコン酸化膜を基板温度200−500度の低温で実現することが可能となる。
また、シリコン酸化膜素子分離側壁部の角に近い部分のシリコン酸化膜の膜厚が、平坦なシリコン表面部の膜厚と概等しくなることにより、酸化膜の漏れ電流や耐圧などの特性が良好になり、素子の信頼性向上、MOSトランジスタの駆動能力向上を実現することができる。
また、シリコン基体に形成される素子分離領域の凹部分の側壁部のシリコン表面に対する角度を70度以上から90度の角度にしても、側壁部の角のシリコン酸化膜の薄膜化が起こらず、狭い素子分離領域を形成することが可能となり、トランジスタなどの素子を形成する有効な領域の比率が増加し、高密度集積化を実現することができる。
さらに、絶縁膜上に形成されるSOI(シリコン・オン・インシュレータ)トランジスタやポリシリコントランジスタの集積素子の素子分離構造においても、素子分離側壁部に良質な酸化膜を形成でき、寄生トランジスタ素子を存在させることなく、トランジスタの電気的特性を良好にすることができる。本発明のシリコン酸化膜形成方法を用いることにより、基板温度200−500度といった低温で成膜したにも関わらず、極めて高品質なシリコン酸化膜が成膜可能である。このことから、従来不可能であった金属基板SOILSI、ガラス基板やプラスチック基板上の高性能アモルファスシリコンTFTやポリシリコンTFTの製造が可能となり、その効果は大きい。
以下に、本発明の実施例をあげて詳細に説明する。
(実施例1)
まずは、プラズマを用いた低温の酸化膜形成について述べる。図1は、本発明の酸化方法を実現するための、ラジアルラインスロットアンテナを用いた装置の一例を示す断面図である(特許願9−133422参照)。本発明においては、Krをプラズマ励起ガスに使用していることに新規な特徴がある。この装置は主として円形状の基板に対して有効である。真空容器(処理室)101を真空にし、シャワープレート102からKrガス、O2ガスを導入し、例えば処理室内の圧力を1Torr程度に設定する。シリコンウェハ等の円形状の基板103を、加熱機構を持つ試料台104に置き、例えば試料の温度が400度になるように設定する。この温度設定は200−500度の範囲内でにあれば以下に述べる結果はほとんど同様のものとなる。同軸導波管105から、ラジアルラインスロットアンテナ106、誘電体板107を通して、処理室内に、2.45GHzのマイクロ波を供給し、処理室内に高密度のプラズマを生成する。この間隔は狭いほうがより高速な成膜が可能となる。また、供給するマイクロ波の周波数は、900MHz以上10GHz以下の範囲にあれば以下に述べる結果はほとんど同様のものとなる。シャワープレート102と基板103の間隔は、本実施例では6cmにしてある。本実施例では、ラジアルラインスロットアンテナを用いたプラズマ装置を用いて成膜した例を示したが、他の方法を用いてマイクロ波を処理室内に導入してもよい。
KrとO2の混合ガスの高密度励起プラズマ中では、中間励起状態にあるKr*とO2分子が衝突し、原子状酸素O*が効率よく発生する。この原子状酸素により、基板表面は酸化される。これまで、たとえば、シリコン表面の酸化は、H2O分子、O2分子により行われ、処理温度は、800−1100度と極めて高いものであった。しかし原子状酸素による酸化は、十分に低い温度で可能である。Kr*とO2の衝突機会を大きくするには、処理室圧力は高い方が望ましいが、あまり高くすると、発生したO*同志が衝突し、O2分子に戻ってしまう。当然、最適ガス圧力が存在する。図2に、処理室内の圧力比を、Kr97%酸素3%に保って、処理室のガス圧を変えたときの、シリコン基板温度400度、10分間の酸化処理により成長する酸化膜厚を示す。処理室のガス圧が1Torrの時に最も酸化膜は厚くなり、この圧力ないしはその近傍が最適である。
図3には、Kr/O2高密度プラズマを用いたシリコン基板表面酸化時の酸化膜厚と酸化時間の関係を示す。図3には同時に従来のドライ酸化による酸化時間依存性を、基板温度800度、900度、1000度に対して示している。基板温度400度、処理室内圧力1TorrにおけるKr/O2高密度プラズマ酸化の酸化速度は、基板温度1000度の大気圧ドライO2酸化の酸化速度より、速いことが明らかである。Kr/O2高密度プラズマを用いたシリコン基板表面酸化を導入する事により、表面の酸化技術の生産性も大幅に向上させる。さらに、従来の高温熱酸化技術では、表面に形成された酸化膜をO2分子やH2O分子が拡散によって通り抜け、シリコン/シリコン酸化膜の界面に到達して酸化に寄与するため、酸化速度は、O2や、H2O分子の酸化膜の拡散速度により律速され、酸化時間tに対して、t1/2で増加するのが常識であった。しかし、この、Kr/O2高密度プラズマでは、酸化膜厚は、35nmまで、酸化速度は直線的である。原子状酸素はシリコン酸化膜中を自在に通り抜けられることになる。すなわち拡散速度が極めて大きいことが明らかである。
図4は、上記の手順で形成されるシリコン酸化膜中のKr密度の深さ方向分布を、全反射蛍光X線分光装置を用いて調べたものである。Kr中の酸素の分圧3%、処理室内の圧力1Torr、基板温度400度で行った。Kr密度は、酸化膜厚が薄い領域になるほど減少し、シリコン酸化膜表面では2×1011cm-2程度の密度でKrが存在。すなわち、このシリコン酸化膜は、膜厚が4nm以上の膜中のKr濃度は一定で、シリコン/シリコン酸化膜の界面に向かって、Kr濃度は減少している膜である。
図5は、シリコン酸化膜成長時に用いた希ガスの種類(Kr,Ar,He)と、得られたシリコン酸化膜中でのシリコンと酸素の組成比をX線光電子分光装置を用いて調べたものである。シリコン酸化膜の形成は図1に示した装置を用いて、基板温度400度で行った。希ガス中の酸素の分圧は3%、処理室内の圧力は1Torrに固定した。比較のために、基板温度900度酸素100%の雰囲気で成膜した熱酸化膜中でのシリコンと酸素の組成比も同時に示す。ヘリウムガス(He)、アルゴンガス(Ar)を用いた場合、シリコン酸化膜の組成比は、酸素不足なのに対し、Krガスを用いて成膜したシリコン酸化膜は、熱酸化膜と同等のシリコン酸素比を示している。He,Arに比べて、Krの励起状態が極めて効率よくO*を発生していることによると考えられる。
図6は、シリコン酸化膜成長時に用いた希ガスの種類と、得られた酸化膜の界面準位密度を、低周波C−V測定から求めた結果である。シリコン酸化膜の形成は図1に示した装置を用いて、基板温度400度で成膜した。希ガス中の酸素の分圧は3%、処理室内の圧力は1Torrに固定した。比較のために、900度酸素100%の雰囲気で成膜した熱酸化膜の界面準位密度も同時に示す。Krガスを用いて成膜した酸化膜の界面準位密度が一番低く、900度のドライ酸化雰囲気で成膜した熱酸化膜の界面準位密度と同等である。
図7は、希ガスの種類と、シリコン酸化膜の成長速度から計算したシリコン酸化膜成長の活性化エネルギーの関係を示す。シリコン酸化膜の形成は図1に示した装置を用いて、基板温度200−400度の範囲で成膜した。希ガス中の酸素の分圧は3%、処理室内の圧力は1Torrに固定した。ヘリウムガス(He)、アルゴンガス(Ar)を用いて酸化した場合、活性化エネルギーは、それぞれ、0.5eV、0.8eVと高いが、Krガスを用いた場合0.13eVまで活性化エネルギーを低く抑えることが可能である。すなわち、温度依存性が極めて小さく、原子状酸素が効率よく発生していると、基板温度200度といった低温でも、十分に速い酸化速度を実現している。
図8は、シリコン酸化膜成膜雰囲気におけるKr中での酸素の分圧と、シリコン酸化膜の絶縁耐圧、および、成膜されたシリコン酸化膜中の界面順位密度の関係を調べたものである。このとき、処理室内の圧力は1Torrで固定した。Kr中の酸素分圧が3%のとき、界面順位密度は最小となり、熱酸化膜中での界面順位密度と同等の値が得られる。また、シリコン酸化膜の絶縁耐圧も、酸素分圧3%付近で最大となる。図8の結果からKr/O2混合ガスを用いて酸化を行うときの、酸素分圧は2.4%が好適である。
図9は、シリコン酸化膜成膜時の圧力と、シリコン酸化膜の絶縁耐圧、界面順位密度の関係である。このとき、酸素の分圧は3%とした。成膜時の圧力が1Torr付近で、シリコン酸化膜の絶縁耐圧は最大値をとり、界面順位密度は最小値をとる。このことから、Kr/O2混合ガスを用いて酸化膜を形成する場合、成膜時の圧力は、800−1200mTorrが最適である。
図10はKr/O2=97%/3%のマイクロ波(2.45GHz)励起高密度プラズマで、基板温度400度で得られた3.5nm、5.0nm、7.8nm、10nm厚のシリコン酸化膜の基板側からの電子注入を行うように、電極に正電圧を加えたときの電流電圧特性である。参考のために、同じ膜厚の1000度ドライ酸化の特性も図示する。低電界領域で、Kr/O2を用いて成長したシリコン酸化膜は、熱酸化膜に比べて、電流値が小さくなっている。高電界領域では全く同じ特性である。
図11はKr/O2=97%/3%のマイクロ波(2.45GHz)励起高密度プラズマにより形成されたシリコン酸化膜を介して流れる電流密度J(A/cm2)、電界強度E(MV/cm)とした時の、J/E2−1/E特性、すなわちF−N特性を示す。シリコン酸化膜の膜厚は、5.0nm、7.8nm、10nmの3種類であるが、膜厚にほとんどよらず、同じ特性になっており、10-13−10-22の間すなわち、9桁にわたって、F−N電流が流れていることが分かる。シリコン/シリコン酸化膜の障壁高さは、3.2eVである。
図12はKr/O2=97%/3%のマイクロ波(2.45GHz)励起高密度プラズマにより形成されたシリコン酸化膜と1000度ドライ酸化膜の絶縁破壊電界を、3.5nm、5.0nm、7.8nmの3種類の膜に対して、それぞれ、(a)(b)(c)に示す。いずれの膜厚においても、熱酸化膜と全く同等の絶縁破壊電界強度になっている。
図13は、基板側から1A/cm2のストレス電流を流したときのシリコン酸化膜が破壊に至るまでの電荷量QBD(Charge−to−Breakdown)をKr/O2高密度プラズマ酸化、800度のウェット酸化および、900度のドライ酸化に対して示す。膜厚は5.0nmである。400度のKr/O2高密度プラズマにより成長したシリコン酸化膜は、800度のウェット酸化および、900度のドライ酸化より大きな、QBD値を示す。
上述した諸特性は、400度という低温で酸化しているにもかかわらず、Kr/O2高密度プラズマにより成長した酸化膜は、従来の高温熱酸化膜より優れた特性を示している。これは、酸化膜中にKrが含有されることにより、膜中やSi/SiO2界面でのストレスが緩和され、膜中電荷や界面準位密度が低減され、シリコン酸化膜の電気的特性が大幅に改善されるためと考えられる。特に、図4に示されるように、表面密度において5×1011cm-2以下のKrを含むことがシリコン酸化膜の電気的特性の改善に寄与していると考えられる。
図14は、単結晶シリコン基板上に形成したMOSトランジスタのサブスレッショールド特性を示し、ゲート絶縁膜として、図1の装置を用いてKr/O2高密度プラズマにより形成したゲート酸化膜と従来の900℃程度の熱酸化によって形成されたゲート酸化膜を用いたときの特性を示している。図1の装置を用いて形成したゲート酸化膜のMOSトランジスタのサブスレッショールド特性(図中○印)は、熱酸化によるゲート絶縁膜のサブスレッショールド特性(図中●印)とほぼ同等の特性を示している。
図15は、MOSFETのドレイン電流とドレイン電圧の関係である。図中○印がKr/O2プラズマ酸化膜をゲート絶縁膜として用いた場合であり、図中●印が熱酸化膜をゲート絶縁膜として用いた場合である。酸化膜厚は10nmである。両者は全く同じ特性を示している。
低温形成ゲート絶縁膜を用いて十分高品質の半導体デバイス作成が可能であることが実証された。
本発明の酸化膜を実現するために、プラズマを用いた低温の酸化膜形成を可能とする別のプラズマプロセス用装置を使用してもかまわない。たとえば、マイクロ波によりプラズマを励起するためのKrガスを放出する第1のガス放出手段と、酸素ガスを放出する前記第1のガス放出手段とは異なる第2のガス放出手段をもつ2段シャワープレート型プラズマプロセス装置で形成することも可能である。
(実施例2)
図16にシャロートレンチアイソレーションの概念図を示す。このシャロートレンチアイソレーションは、シリコン基板1603表面をプラズマによりエッチングし、エッチングの後のシリコン基板表面にCVD法により形成されたシリコン酸化膜1602を成膜し、さらに、形成されたシリコン酸化膜をCMP法を用いて研磨することにより形成される。研磨後に、シリコン基板を800−900度の酸化性の雰囲気にさらすことにより、犠牲酸化を行い、犠牲酸化により形成されたシリコン酸化膜をフッ酸を含む薬液中でエッチングし、高清浄なシリコン表面を得る。その後、基板表面をRCA洗浄を用いて洗浄し、ゲート絶縁膜1601を形成する。ゲート絶縁膜成膜工程に従来の熱酸化法を用いた場合、形成条件(ドライ酸化かウェット酸化か、または形成温度)によらず、図17に示したように、シャロートレンチアイソレーションのエッジ部で、シリコン酸化膜の薄膜化が確認された。しかし、本発明のKr/O2高密度プラズマを用いた酸化により、シリコン酸化膜を形成した場合は、シャロートレンチアイソレーションのエッジ部で、シリコン酸化膜の薄膜化が起こらない。
図18にシャロートレンチアイソレーション構造を有するMOSキャパシタのゲート酸化膜を、800度ウェット酸化で形成した場合と、Kr/O2高密度プラズマを用いた酸化によりシリコン酸化膜を形成した場合のQBD特性を示したものである。ストレスは基板側から1A/cm2の低電流で電荷をシリコン酸化膜に向かって注入した。800度ウェット酸化で形成したシリコン酸化膜のQBDは、シャロートレンチアイソレーションエッジ部での薄膜化に起因して、低QBD側に広い分布をもち、デバイスの信頼性が良くないことが確認された。しかし、Kr/O2高密度プラズマを用いた酸化により形成されたシリコン酸化膜のQBD特性は、非常に均一である。これは、シャロートレンチアイソレーションエッチ部でのシリコン酸化膜厚の薄膜化を起さないからでる。本発明のシリコン酸化膜の形成技術を用いることにより、デバイスの信頼性が大幅に改善された。
図19に、シャロートレンチアイソレーションのテーパ角と、シリコン酸化膜の薄膜化率の関係を示す。熱酸化法で成膜したシリコン酸化膜は、テーパ角が大きくなるに従って、シャロートレンチアイソレーションエッジ部での薄膜化が激しくなり、デバイスの信頼性確保のために、テーパ角を75度以下にする事は困難であった。本発明のKr/O2高密度プラズマを用いた酸化により、シリコン酸化膜を形成した場合は、テーパ角が75度以上に大きくなっても、シャロートレンチアイソレーションエッジ部でもシリコン酸化膜の均一性は30%以下に押さえられる。シャロートレンチアイソレーションのテーパ角をあげても、信頼性の確保が可能なため、素子分離領域の面積が減少するため、半導体素子のさらなる集積度向上が可能となる。
(実施例3)
図1の装置を用いた、Kr/O2マイクロ波励起高密度プラズマによるゲート酸化は、従来のような高温工程を用いることができない金属基板SOIウェハ上の集積デバイス作製に最適である。図20は、金属基板SOI上に作製されたMOSトランジスタの断面図である。2001は、n++、p++低抵抗半導体、2002は、NiSiなどのシリサイド層、2003は、TaN,TiNなどの導電性窒化物層、2004はCu等の金属層、2005はTaN,TiNなどの導電性窒化物層、2006はn++、p++低抵抗半導体層、2007は、AlN,Si34等の窒化物絶縁膜、2008はSiO2膜、2009は、SiO2、BPSGもしくはそれらを組み合わせた絶縁膜層、2010はn++ドレイン領域、2011は、n++ソース領域、2012はp++ドレイン領域、2013は、p++ソース領域、2014、2015は高抵抗半導体層、2016は本発明の、Kr/O2マイクロ波励起高密度プラズマにより形成された、SiO2膜、2017、2018はTa、Ti、TaN/Ta、TiN/Ti、等で形成されるnMOSのゲート電極ならびに、pMOSのゲート電極、2019はnMOSソース電極、2020はnMOSおよびpMOSのドレイン電極である。2021はpMOSのソース電極である。2022は基板表面電極である。TaNやTiNで保護された、Cu層を含む基板では、Cuの拡散を押さえるために、熱処理温度は、700度以下でなければならない。n++、p++ソース・ドレイン領域は、As+、AsF2+、BF2+イオン注入後、550度の熱処理で形成する。これまで、700度以下で高品質の酸化膜を形成する技術が存在しなかったが、本発明のKr/O2マイクロ波励起高密度プラズマ酸化により、初めて、図20に示す金属基板SOIMOSLSIが作成可能となったのである。
図21はSOIデバイスの概念図である。このデバイス構造を用いて、ゲート絶縁膜に熱酸化膜を用いた場合とKr/O2高密度プラズマを用いた酸化でゲート絶縁膜を形成した場合のトランジスタのサブスレッショールド特性を図22に示す。ゲート絶縁膜を熱酸化により形成した場合、サブスレッショールド特性には、シリコン酸化膜のカバレッジが悪いことによるキンクが観察されるが、ゲート絶縁膜をKr/O2高密度プラズマを用いた酸化で形成した場合には、サブスレッショールド特性にキンクが観察されることはなかった。メサ型分離構造を用いても、Kr/O2高密度プラズマを用いた酸化によりゲート絶縁膜を形成することで、大幅に信頼性向上可能である。
(実施例4)
図23は、ガラス基板やプラスチック基板などの長方形基板に対して酸化を行うための、装置の一例を示す概念図である。真空容器(処理室)2307を減圧状態にし、シャワープレート2301からKr/O2混合ガスを導入し、ねじ溝ポンプ2302によって排気し、例えば処理室内の圧力を1Torrに設定する。ガラス基板2303を、加熱機構を持つ試料台2304に置き、例えばガラス基板の温度が300度になるように設定する。方形導波管2305のスリットから、誘電体板2306を通して、処理室内にマイクロ波を供給し、処理室内に高密度のプラズマを生成する。シャワープレート2301は導波管から放射されたマイクロ波が、左右に表面波として伝搬する導波路の役割も兼ねている。
図24は、従来の逆スタガ構造のTFTデバイス構造と改良型TFTデバイス構造を示す。改良型TFTデバイス構造のガラス基板の裏面には、ITO膜2413を成膜し、静電チャックによる基板と成膜装置のサセプタとの密着性を向上させ、プロセスの信頼性・均一性の向上、特に静電気によるデバイス破壊、デバイス特性の劣化を防止する。ゲート絶縁膜2403は従来と同じくシリコン窒化膜を用いるが、絶縁耐圧を大幅に向上することに成功したため、従来400nm程度を必要としたシリコン窒化膜の膜厚を100−200nm程度まで薄膜化している。シリコン窒化膜を半分に薄膜化することにより、TFTデバイスの電流駆動能力をほぼ2倍に改善することが可能となる。
改良型TFTデバイス構造では、ソース2405・ドレイン2407間のn+アモルファスシリコン層をRIEでエッチングするのではなく、n+アモルファスシリコン層を、図23の装置を用いて直接酸化して絶縁するため、チャネルとなるノンドープアモルファスシリコン層2404を高エネルギーのイオン照射にさらさない。このため、チャネルとなるノンドープアモルファスシリコン層2404は、150nmから30nm程度まで薄膜化が可能である。チャネルとなるノンドープアモルファスシリコン層2404の膜厚が1/5になると、空間電荷層の抵抗が1/25程度になるめ、TFTデバイスの電流駆動能力は20−30倍となる。ノンドープアモルファスシリコン層2404厚さを1/5程度以下に減少させられたことが、バックライトによる電子・ホール対の生成量も1/5程度以下に減少でき、LCD表示部の輝度のダイナミックレンジを1桁近く改善できる。
図25は、TFTデバイスのゲート電圧とドレイン電流の関係を示している。従来型TFTデバイスに比べ、改良型TFTデバイスのドレイン電流は大幅に増加し、特性が大幅に改善されていることを示している。同時に逆方向バイアス時のリーク電流も減少する。これは、ノンドープアモルファスシリコンとSiO2層の界面特性が向上したことによる。
(実施例5)
図26に、LCD等の表示体の周辺回路用に制作されたポリシリコンTFTの断面構造を示す。2601はガラス基板やプラスチック基板、2602はSi34膜、2603はポリシリコンpMOSのチャネル層、2605、2606はそれぞれポリシリコンのnMOSのソース領域・ドレイン領域、2607、2608はそれぞれ、pMOSのソース領域・ドレイン領域である。2609は本発明のSiO2層であり、平坦部・エッジ部ともに均一な膜厚のシリコン酸化膜がポリシリコン上に形成される。2610はポリシリコンnMOSのゲート電極、2611はポリシリコンpMOSのゲート電極、2612はSiO2、BSG、BPSG等の絶縁膜、2613、2614はポリシリコンnMOSのソース電極、ドレイン電極(同時にポリシリコンpMOSのドレイン電極)、2615はポリシリコンpMOSのソース電極、2616は表面ITO等の透明電極である。
また、図27に示すような、LCD等の表示体の周辺回路用に制作されたポリシリコンTFTにも本発明は適応される。2701はガラス基板やプラスチック基板、2702はSi34膜、2703はポリシリコンpMOSのチャネル層、2705、2706はそれぞれポリシリコンのnMOSのソース領域・ドレイン領域、2707、2708はそれぞれ、pMOSのソース領域・ドレイン領域である。2709は本発明のSiO2層であり、トランジスタ間の素子分離領域の角においても、酸化膜は薄くならず、平坦部・エッジ部ともに均一な膜厚のシリコン酸化膜がポリシリコン上に形成される。よって、デバイスの電気的特性・信頼性は格段に向上した。2710はポリシリコンnMOSのゲート電極、2711はポリシリコンpMOSのゲート電極、2712はSiO2、BSG、BPSG等の絶縁膜、2713、2714はポリシリコンnMOSのソース電極、ドレイン電極(同時にポリシリコンpMOSのドレイン電極)、2715はポリシリコンpMOSのソース電極、2716は表面ITO等の透明電極である。図28には、LCD等の表示体の周辺回路用に制作されたポリシリコンTFTの別の断面構造を示す。この構造は、2702のSi34の上にポリシリコン層2703、2704を形成し、ポリシリコンコン層をエッチング後に、クリプトンを用いたプラズマ酸化により、ゲート絶縁膜を形成し、さらに、ゲートポリシリコン電極を形成した。
図23に示す装置にさらに二段シャワープレートを導入した、二段シャワープレートマイクロ波励起高密度プラズマ装置を用い、Ar、Kr、Xeといった不活性ガスを一段目のシャワープレートから供給し、SiH4等の材料ガスを二段目のシャワープレートから供給すると、形成されるポリシリコンの電子移動度は、300度程度の基板温度で、200−400cm2/Vsecとなる。チャネル長1.5−2.0um程度にすれば、十分100MHzを越える高速の信号処理が可能となる。LCD等の表示部の駆動に必要な周辺回路はほとんど作成可能となる。
本発明のシリコン酸化膜形成方法を実現するための、ラジアルラインスロットアンテナを用いた装置の一例を示す概念図である。 基板温度400度、Kr/O2=97/3、2.45GHzで10分間高密度プラズマ酸化処理した時の、酸化膜厚の処理室ガス圧力依存性を示す図である。 基板温度400度、Kr/O2=97/3、2.45GHzで高密度プラズマ酸化処理した時の酸化膜厚の酸化時間依存性を示す。同時に従来のドライ酸化(基板温度800度、900度、1000度)による酸化時間依存性を示す図である。 シリコン酸化膜中のKr密度の深さ方向分布を示す図である。 シリコン酸化時に用いた希ガスの種類と、得られたシリコン酸化膜中でのシリコンと酸素の組成比を示す図である。 シリコン酸化膜成長時に用いた希ガスの種類と、得られたシリコン酸化膜の界面順位密度を測定した結果を示す図である。 希ガスの種類と、シリコン酸化膜成長速度から計算したシリコン酸化膜成長の活性化エネルギーとの関係を調べた結果を示す図である。 シリコン酸化膜成膜雰囲気におけるKr中での酸素の分圧と、成膜されたシリコン酸化膜中の界面準位密度および絶縁耐圧の関係を調べた結果を示す図である。 シリコン酸化膜成膜雰囲気における処理室内の全圧と、成膜されたシリコン酸化膜中の界面準位密度および絶縁耐圧の関係を調べた結果を示す図である。 Kr/O2=97%/3%のマイクロ波(2.45GHz)励起高密度プラズマで、基板温度400度で得られた3.5nm、5.0nm、7.8nm、10nm厚のシリコン酸化膜の基板側からの電子注入を行い、電極に正電圧を加えたときの電流電圧特性を示す図(参考のために、同じ膜厚の1000度、ドライ酸化の特性も図示する。)である。 Kr/O2=97%/3%のマイクロ波(2.45GHz)励起高密度プラズマにより形成されたシリコン酸化膜を介して流れる電流密度J(A/cm2)、電界強度E(MV/cm)とした時の、J2/E−1/E特性、すなわちF−N特性を示す図(シリコン酸化膜の膜厚は、5.0nm、7.8nm、10nmの3種類である。)である。 Kr/O2=97%/3%のマイクロ波(2.45GHz)励起高密度プラズマにより形成されたシリコン酸化膜と1000度ドライ酸化膜の絶縁破壊電界を、3.5nm、5.0nm、7.8nmの3種類の膜に対して、それぞれ、(a)(b)(c)に示す図である。 基板側から1A/cm2のストレス電流を流したときのシリコン酸化膜が破壊に至るまでの電荷量QBD(Charge−to−Breakdown)をKr/O2高密度プラズマ酸化、800度のウェット酸化および、900度のドライ酸化に対して示す図である。 単結晶シリコン基板上に形成したMOSトランジスタのサブスレッショールド特性を示し、ゲート絶縁膜として、基板温度400度Kr/O2高密度プラズマを用いて形成したゲート酸化膜と、従来の900℃程度の熱酸化によって形成されたゲート酸化膜を用いたときの特性を示す図である。 MOSFETのドレイン電流とゲート電圧の関係を示しており、図中○印がKr/O2プラズマ酸化膜をゲート絶縁膜として用いた場合であり、図中●印が熱酸化膜をゲート絶縁膜として用いた場合を示す図である。 シャロートレンチアイソレーションの構造を示す概念図である。 シャロートレンチアイソレーション構造を、従来例(熱酸化した場合と)、本発明(Kr/O2高密度プラズマを用いた酸化)の場合の、ゲート絶縁膜のカバレッジの違いを示す図である。 シャロートレンチアイソレーション構造を、従来例(熱酸化した場合と)、本発明(Kr/O2高密度プラズマを用いた酸化)の場合の、MOSキャパシタのQBD特性の違いを示す図である。 シャロートレンチアイソレーション構造を、従来例(熱酸化した場合と)、本発明(Kr/O2高密度プラズマを用いた酸化)の場合の、シャロートレンチアイソレーションのテーパ角と、エッジ部薄膜化率の関係を示す図である。 金属基板SOI上に作製されたMOSトランジスタの断面図である。 SOI基板上に作製されたMOSトランジスタの断面図である。 デバイスのゲート絶縁膜を従来例(熱酸化した場合と)、本発明(Kr/O2高密度プラズマを用いた酸化)の場合のサブスレショールド特性を示す図である。 ガラス基板およびプラスチック基板用マイクロ波励起高密度プラズマ装置の概念図である。 従来のTFTデバイスの構造と改良型TFTデバイスの構造を示す図である。 TFTデバイスのゲート電圧とドレイン電流の関係を測定した結果を示す図である。 LCD等の表示部駆動用ポリシリコンTFTの断面図である。 LCD等の表示部駆動用ポリシリコンTFTの断面図である。 LCD等の表示部駆動用ポリシリコンTFTの別の断面図である。
符号の説明
101 処理室
102 シャワープレート
103 シリコンウェハ
104 加熱機構を持つ試料台
105 同軸導波管
106 ラジアルラインスロットアンテナ
107 マイクロ波導入窓
1601 ゲート絶縁膜
1602 CVD酸化膜
1603 シリコン基板
1701 ゲート絶縁膜
1702 CVD酸化膜
1703 シリコン基板
2001 n++、p++低抵抗半導体
2002 NiSiなどのシリサイド層
2003 TaN,TiNなどの導電性窒化物層
2004 Cu等の金属層
2005 TaN,TiNなどの導電性窒化物層
2006 n++、p++低抵抗半導体層
2007 AIN,Si34等の窒化物絶縁膜
2008 SiO2
2009 SiO2、BPSGもしくはそれらを組み合わせた絶縁膜層
2010 n++ドレイン領域
2011 n++ソース領域
2012 p++ドレイン領域
2013 p++ソース領域
2014 高抵抗半導体層
2015 高抵抗半導体層
2016 Kr/O2マイクロ波励起高密度プラズマにより形成された、SiO2
2017 Ta、Ti、TaN/Ta、TiN/Ti、等で形成されるnMOSのゲート電極
2018 Ta、Ti、TaN/Ta、TiN/Ti、等で形成されるpMOSのゲート電極
2019 nMOSソース電極
2020 nMOSおよびpMOSのドレイン電極
2021 pMOSのソース電極
2022 基板表面電極
2101 シリコン基板
2102 SiO2
2103 Kr/O2高密度プラズマを用いて形成したシリコン酸化膜
2104 SiO2、BPSGもしくはそれらを組み合わせた絶縁膜層
2105 n++ソース領域
2106 nMOSソース電極
2107 本発明のSiO2
2108 nMOSのゲート電極
2109 ドレイン電極
2110 n++ドレイン領域
2111 p++ドレイン領域
2112 nMOSおよびpMOSのドレイン電極
2113 pMOSゲート電極
2114 pMOSソース電極
2115 p++ソース領域
2116 nタイプシリコン層
2117 pタイプシリコン層
2301 シャワープレート
2302 ネジ溝ポンプ
2303 ガラス基板
2304 加熱機構を持つ試料台
2305 方形導波管
2306 マイクロ波導入窓
2401 ガラス基板またはプラスチック基板
2402 ゲート電極(Ti/Al/Ti)
2403 ゲート絶縁膜(Si34
2404 チャネル部(ノンドープアモルファスシリコン)
2405 ソース(n+アモルファスシリコン)
2406 ソース電極(Ti/Al/Ti)
2407 ドレイン(n+アモルファスシリコン)
2408 ドレイン電極(Ti/Al/Ti)
2409 層間絶縁膜(Si34
2410 画素電極(ITO)
2411 ソース・ドレイン絶縁用シリコン酸化膜
2412 ゲート電極(TaN/Cu)
2413 裏面透明電極(ITO)
2601 ガラス基板やプラスチック基板
2602 Si34
2603 ポリシリコンnMOSのチャネル層
2604 ポリシリコンpMOSのチャネル層
2605 ポリシリコンのnMOSのソース領域
2606 ポリシリコンのnMOSのドレイン領域
2607 ポリシリコンpMOSのドレイン領域
2608 ポリシリコンpMOSのソース領域
2609 本発明のSiO2
2610 ポリシリコンnMOSのゲート電極
2611 ポリシリコンpMOSのゲート電極
2612 SiO2、BSG、BPSG等の絶縁膜
2613 ポリシリコンnMOSのソース電極
2614 ドレイン電極
2615 ポリシリコンpMOSのソース電極
2616 表面ITO等の透明電極
2701 ガラス基板やプラスチック基板
2702 Si34
2703 ポリシリコンnMOSのチャネル層
2704 ポリシリコンpMOSのチャネル層
2705 ポリシリコンのnMOSのソース領域
2706 ポリシリコンのnMOSのドレイン領域
2707 ポリシリコンpMOSのドレイン領域
2708 ポリシリコンpMOSのソース領域
2709 本発明のSiO2
2710 ポリシリコンnMOSのゲート電極
2711 ポリシリコンpMOSのゲート電極
2712 SiO2、BSG、BPSG等の絶縁膜
2713 ポリシリコンnMOSのソース電極
2714 ドレイン電極
2715 ポリシリコンpMOSのソース電極
2716 表面ITO等の透明電極
2801 ポリシリコン電極
2802 本発明のSiO2
2803 ポリシリコン層
2804 SiO2、BSG、BPSG等の絶縁膜
2805 Si34
2806 ガラス基板、プラスチック基板
2807 表面ITO等の透明電極

Claims (7)

  1. シリコンを基体とするトランジスタを複数個含む半導体装置であって、
    前記シリコンは単結晶シリコンであり、
    前記トランジスタ間の前記基体の表面の一部に凹形状が形成されており、
    前記基体の表面上、前記凹形状の角(かど)部上、及び前記凹形状の側面上にわたってKrを含有するシリコン酸化膜が形成されており、
    前記シリコン酸化膜は、前記基体の表面において少なくとも一部がゲート絶縁膜であることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記シリコン酸化膜中に含有されるKrの含有量が、前記シリコン酸化膜の表面からシリコン/シリコン酸化膜界面に向かって減少していることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記シリコン酸化膜中のKr含有量は、表面密度において5×1011cm-2以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 表面の一部に凹形状が形成された単結晶シリコンの基体に対してシリコン酸化膜を形成するに際して、
    処理室中に酸素を含むガスとKrガスとを主体とする混合ガスを導入し、マイクロ波により、プラズマを励起して、前記処理室内に載置された前記基体を直接酸化することにより、前記基体の表面上、前記凹形状の角(かど)部上、及び前記凹形状の側面上にわたってKrを含有するシリコン酸化膜を形成し、
    前記シリコン酸化膜は、前記基体の表面において少なくとも一部がゲート絶縁膜となることを特徴とするシリコン酸化膜の形成方法。
  5. 前記混合ガス中の酸素分圧は2%以上4%以下であり、前記処理室内の圧力は800mTorr以上1.2Torr以下であることを特徴とする請求項4に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  6. 前記プラズマは、900MHz以上10GHz以下の周波数のマイクロ波を用いて励起したプラズマであることを特徴とする請求項4又は5に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  7. シリコンを基体とするトランジスタを複数個含む半導体装置の製造方法であって、
    前記シリコンは単結晶シリコンであり、
    前記トランジスタ間の前記基体の表面の一部に凹形状が形成されており、
    処理室中に酸素を含むガスとKrガスとを主体とする混合ガスを導入し、マイクロ波により、プラズマを励起して、前記処理室内に載置された前記基体を直接酸化することにより、前記基体の表面上、前記凹形状の角(かど)部上、及び前記凹形状の側面上にわたってKrを含有するシリコン酸化膜を形成し、
    前記シリコン酸化膜は、前記基体の表面において少なくとも一部がゲート絶縁膜となることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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