JP4988501B2 - Gc試料導入方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、GC試料導入方法及び装置に関する。
試料を大量注入する方法の代表的なものに溶媒排出スプリット/スプリットレスPTV注入(Programmed Temperature Vaporizing)法がある。この方法は、より多くの試料を注入口に注入するために注入口に設けたインサートに充填剤を詰めて実施する。使用に当たり、注入口の温度は試料溶液の沸点より低く保持し、ここに大量の試料を注入し、充填剤に保持させ、温度が低いままキャリヤーガスを大量に流してベントラインから溶媒の大部分を捨て、そこでスプリットレス状態とし、注入口の温度を上げながらインサート内の充填剤にトラップされている目的成分をカラムに入れる方法である。
ガスクロマトグラフィーの試料導入方法において、試料溶液の沸点以下に保ったキャピラリーカラムに直接試料を注入し、注入後カラムを昇温して分析する所謂、コールドオンカラム注入法が最も正確にカラム内に試料導入できる方法であるが、残留農薬分析のように作物由来の夾雑成分を多く含む試料の場合、1回の試料注入で不揮発成分が直接カラム内に蓄積し、カラム劣化を招き、連続分析不能という危険性を有している。このことは、ポジティブリスト制施行下で、数多くの対象農薬を検査しなければならなくなり、「分析手法の信頼性向上」、「コスト低減」、「迅速性」が求められている現状において、コールドオンカラム注入法の使用を困難にしている。
特に、農作物や化工食品などの残留農薬分析では、多種多様な夾雑成分を排除するために、前処理操作が非常に複雑となり、測定結果の提出までに多大な時間を費やすことになる。
そこで、試料を取外し可能の試料容器に導入し、これを試料導入装置に配置し、容器を含む装置をガスクロマトグラフインゼクタに挿入し、試料を蒸発させてクロマトグラフにて分析し、試料の非揮発性残渣は蒸発後に容器に残し、容器から除く方法が提案された(特許文献1)。
特開平9−325140号公報
この機構は、自動化に難点があったので、これを基に試料容器にガラス製マイクロバイヤルを使用して、自動化を可能とした自動インサート交換ユニットが、ケーニング等によって提案された。
Journal of Chromatography A,1008(2003)247-252 Trace-level determination of pesticides in food using difficult matrix introduction-gas chromatography-time-of-flight mass spectrometry HOCHDURCHSATZANALYTIK LaborPraxis-Dezember 2002 Pestizidanalytik in Trauben mit LV-DTD/DMI-GC/TOF-MS
これらはシリンジを利用したオートサンプラーで、液体試料導入が行なえるように開発したPTV試料導入法の一種である。
PTV(Programmed Temperature Vaporizing)法は、試料気化部を試料溶液の瞬間気化が生じない低い温度に設定しておき、試料注入後、低温で溶媒を先に排出させるもので、例えば特開平9−43213(特許文献2)等広く使用されている。
特許文献1を基にした現在のDMI(Difficult Matrix Introduction)法は、ガラス製マイクロバイアルをPTV注入口内のインサートに挿入し、この中に分析試料を導入する。不揮発性成分は、ガラス製マイクロバイアルに残留するので、分析カラムや検出器の汚染を防止することが出来る。このガラスマイクロバイアルは、数十〜100μL程度の液量を導入でき、大量試料導入が可能となり、検出感度の向上が図れる他、その着脱も容易で且、試料導入等自動化対応が可能に構成されている。
不揮発性物質を注入口内に残留させ、カラム、検出器を汚染から防ぐ手段としては、DMI法以外にガラス石英ウールを注入口内に充填する手法がある。前記特許文献2にもガラスインサート内に石英ウール充填物を充填した例が記載されている他、記載し切れない程の文献例が存在する。
特開平9−43213号公報
PTV注入口内に設置されたガラス製マイクロバイアル内部に溜め込まれた溶液は、ディフュージョン法の原理に基づき気化する。ガラス製マイクロバイアルは、PTV注入口内で一定圧力、一定温度(設定圧力下における試料溶媒の沸点よりも低い温度)、一定流量の環境下に保たれているので、本法による溶媒気化は、再現性良く行なわれる。
試料溶液は液面から蒸発が始まり、溶媒気化により溶媒に溶け込んでいた分析対象成分は、溶媒現象に伴い、濃縮される一方で、ガラスカップ内面にも付着、析出が同時に進行する。試料濃縮過程において、ガラスカップ内面に付着、析出した分析対象成分は、熱的ストレスを受けている状況下にあると考えられる。この状況は、熱分解性農薬成分にとって最悪(熱分解が促進される)である。特に、ガラスウールやガラスバイアルを使用した場合の特定成分(熱分解性農薬、例えば、カーバメート系農薬であるベンダイオカルブ、エチオフェンカルブ、カルバリルなど、または塩素系農薬であるエンドリンなど)で問題となる。色素、脂質、糖質など通常、GC分析困難な成分のカラム導入を防止する必要が大である。
溶媒に溶解した状態で濃縮された分析対象成分と、ガラスバイアル内面に付着、析出した成分は、PTV注入口の昇温により気化される。ガラスバイアルは、カラムへの気体流通を妨げる死空間構造になっているので、カラムへの試料導入を早めるためには、拡散効率を上げなければならない。これは、注入口温度を高めることを意味する。注入口温度を上げることは、熱分解性農薬の熱分解を促進する。色素、脂質、糖質などの不揮発性物質によるインサート、カラム、検出器の汚染防止が求められている。
又、不揮発性物質を注入口内に残留させ、カラム、検出器を汚染から防ぐ別の手段として、マイクロバイアルにガラス繊維を充填した例に於いては、注入された試料溶液はガラス繊維に付着し、溶媒気化と共に、ガラス繊維上に分析対象成分を残していく。ガラス繊維の塊は、大きく不均一な繊維が絡み合っており、繊維状に付着した成分も大きな範囲に不均一に広がっている。
このため、溶媒気化につれ、繊維上の成分の熱劣化が偏在的にも起こり、更にはカラムへの試料導入の際に気体状態でガラス繊維に触れる確率が高く、熱ストレスを受ける危険性が大で、熱分解、熱変性を受けた成分の分析機器への導入となり、易く分析結果に大きな影響を与える虞がある。正確な分析の障害となる。
そこで、本発明に於いては、溶媒と試料を注入口に導入する場合に、第一に、溶媒気化が極めて効率良く行なわれ、溶媒気化時間が短縮できる方法、装置を得ることを目的とする。第二に、溶媒と試料の分離時まで溶媒気化による試料成分の濃縮中、試料成分は溶媒中に溶けた状態で存在し、試料成分に熱ストレスのない状態を保持させることを目的とする。第三に、ガラス製マイクロバイアルは、GC注入口内で死空間を形成するため、一部の熱分解性農薬に関して分解に影響を受けることを避けるために、特定成分の熱分解や変性を改善するべく、通液性に富み、試料溶液を溜めることが可能なカップたるマイクロバイアルを得ることを目的とする。第四に、マイクロバイアル内に不揮発性成分を残留させることにより、マイクロバイアルを保持する注入口のインサートを汚染しない試料導入方法及び装置を得ることを目的とする。第五に、該マイクロバイアルをPTV注入口に使用し、DMI法と組み合せることにより、不揮発性成分のカラム導入防止と大量試料導入を同時に実施可能な試料導入方法及び装置を得ることを目的とする。
本発明は、上記課題を解決し目的を達成するため、第一に、上方を開放し、試料溶液を収納する空間を形成した収容部を構成し、該収容部の構成部を、通液性を有するモノリス構造体にて形成すると共に、該収容部に収容した試料溶液の上端面から溶媒を蒸発気化させる一方、収容部の試料溶液の浸漬する構成部のモノリス構造体の細孔を通して溶媒を気化させ、当該細孔内の試料成分を濃縮させる工程を有することを特徴とするGC試料導入方法を提案する。
又、第ニに、モノリス構造体にて形成し、上方を開放した収容部に導入した試料溶液の溶媒気化において、モノリス構造体の細孔内の試料成分溶媒中に溶けた状態で存在させ、試料成分にストレスのない状態で保持させる工程を有することを特徴とするGC試料導入方法を提案する。
又、第三に、上方を開放し、試料溶液を収納する空間を形成する収容部を構成すると共に、該収容部の構成部を、通液性を有し、その細孔を通して溶媒を気化させ且その細孔内で試料濃縮の行われるモノリス構造体にて形成したことを特徴とするGC試料導入用モノリスバイアルを提案する。
又、第四に、モノリス構造体は、4族元素化合物を主成分とすることを特徴とする請求項3に記載のモノリスバイアルを提案する。
又、第五に、モノリス構造体は、シリカを主成分とすることを特徴とする請求項3に記載のモノリスバイアルを提案する。
又、第六に、試料溶液注入口内に設置するインサート内に、上方を開放し、試料溶液を収納する空間を形成した収容部を構成すると共に、該収容部の構成部を、通液性を有し、その細孔を通して溶媒を気化させ且その細孔内で試料濃縮の行われるモノリス構造体にて形成したモノリスバイアルを設置させることを特徴とするGC試料導入装置を提案する。
又、第七に、試料溶液注入口内に設置するインサート内に、上方を開放し、試料溶液を収納する空間を形成した収容部を構成し、該収容部の構成部を、通液性を有するモノリス構造体にて形成したモノリスバイアルを設置させると共に、該モノリスバイアルに試料溶液を導入し、モノリス構造体の細孔を通して溶媒を気化させ、且その細孔内で試料を濃縮させる濃縮工程を有することを特徴とするGC試料導入装置を提案する。
本発明のモノリスバイアルを使用することにより、モノリスバイアルの収容部内に数十〜100μL程度の液量を導入でき、大量試料導入が可能となり、検出感度向上に役立つ。又、該モノリスバイアルの収容部に試料溶液が溜められ、モノリスバイアルの多孔質壁の細孔を通じて、モノリスバイアル外表面に供給され、溶液の気化が行なわれる。この気化される状態は、正にコールドオンカラム注入と同じ状況で正確なカラム試料導入が行なわれる。
更に、本願発明によるモノリスバイアルを使用する試料導入に於いては、揮発成分は直接分析カラムに導入でき、不揮発成分はモノリスバイアル内に残留させられるので、インサート、分析カラム、検出器等の汚染を防止できると共に、試料、夾雑成分を多量に含有し、通常前処理を必要とする農薬成分等を前処理なくガスクロマトグラフィー等に試料導入が可能となり、多検体迅速分析のためのスクリーニング分析に有用である。
又、試料成分は、溶媒気化中にも溶媒中にあるので、特定成分の熱分解や変性を改善することが出来る。
この他、モノリスバイアルの使用により、試料溶液を収納する収納体にデッドボリュームのスペースがなく、試料成分がPTV注入口の昇温にさらされることなく、細孔内に液体で保持され、高沸点成分のカラム導入が円滑、完全に行なわれる等使用効果は著大である。
図面に於いて、図1ではモノリス構造体でカップ状に形成したマイクロバイアル1(以下、モノリスバイアルと云う。)を示している。該モノリスバイアル1は、所謂モノリス構造体として知られる三次元網目構造の連続する貫通孔を有した単一の構造物である多孔質体を以って細長の筒状体11を形成し、上端は開口12し、下端には底部13を形成して収容部14を有するカップ状の構成部としてある。該モノリス構造体としては、細孔15,15,15…を持ち、連続的かつ規則正しく網目構造を形成しているものが好ましいが、これに限定されない。
モノリスバイアルの形状としては、筒状体の他、後出のインサートの形状によっては盤状体、半パイプ状体等の形体も選択し得る。更に、試料溶液の収容部を小さく形成したもの、例えば僅かなくぼみやきり状の穴を開けたもの等がある。
この製造法については、各種の製法があろうが、一例として図2に示すようにパイプ2の一端をユニオンナット21にて封鎖して、一方から心棒22をパイプ2の中央に位置するように、且ユニオンナット21との間に間隙aをパイプ2と心棒22との間隙bと同じにおいて設置し、これら間隙a,b間に多孔質体原料24を注入し、パイプ2他端をユニオンナット23にて封入し、心棒22を同時に固定する。次いで、多孔質体の構成作業を行ない、モノリス構造体のカップたるモノリスバイアル1を形成する。モノリス構造体及びその製造については、以下に説明する。
本発明に於いて用いられる多孔質体は、以下に述べる如き細孔を有し、その細孔は上端から下端まで連通した構造、所謂モノリス構造を有するものである。しかも、細孔は軸方向断面が円形又はそれに近いものが好ましく、多孔質体の材質は、マクロ細孔の径を下記の大きさに制御し得る材質であれば、特に制限されないが、多孔質セラミック、多孔質ガラスなどの無機質の多孔質体、例えば、多孔質ガラスが望ましい。多孔質セラミックの例としては、シリカやチタン、ジルコニウム、ハフニウムなどの4族元素化合物、アルミナシリケート質A(硬磁気粒子を燒結したもの)、けい砂質、アルミナ質、アルミナシリト質B(シャモット粒子を燒結したもの)、多孔質ムライト質、けいそう土質のものなどがある。
多孔質ガラスの例としては、組成がNaO−B2O3−SiO2−CaO系のものが挙げられ、A12O3,ZrO2,ZnO2,TiO2,SnO2,MgO2など種々の酸化物を添加したガラスを用いて製造する場合もある。ホウケイ酸ガラスの熱処理による分相現象を利用して、絡み合い分相構造をとらせた後、片方の相を酸溶出させることで作製する方法が提案されている。例えば、けい砂、硼酸、ソーダ灰及びアルミナを混合し、1200〜1400℃に溶融する。これを800〜110℃にて成形後、未分相硼けいガラスを得、熱処理によりSiO2相とB2O3−Na2O−CaO相に分相させ、酸処理によってSiO2骨格を残した多孔質体を製造する。細孔径は、用途によって熱処理時の条件を変化させることにより、0.1〜10ミクロンの細孔分布の均一なものが、用途に応じて製造可能である。多孔質セラミックは、例えば、一定範囲の粒子径の陶磁器粒子(硬磁気粉砕物、シリカ、アルミナ、シャモットなど)と気孔形成材、例えば結晶セルロース(旭化成:アピセル)と適当な分散溶媒と混合・成形・燒結して製造する。細孔径500μ程度から0.1μ程度又はそれを超える範囲のもので、細孔分布の均一なものが用途に応じて制作可能である。
上記の細孔は、従来の充填剤に用いられている分離試料に適したコーティング剤及び/又は化学的修飾剤を適用して細孔の表面を修飾・改質し得る。コーティング剤としては、例えばポリエチレングリコール、シリコンオイルなどが挙げられる。又、化学的修飾剤としては、トリメチルクロロシラン(TMS),ジメチル−n−オクチルクロロシラン、ジメチル−n−オクタデシルクロロシラン(ODS)などのアルキルクロロシラン、r−アミノプロピルトリエトキシシランなどアミノアルコキシシラン、その他エポキシシランなど各種シラン処理剤が挙げられる。更に、表面修飾剤の修飾基にタンパク質などの高分子化合物又は低分子化合物が結合していても良い。
又、上記の多孔質体の他に、上記の多孔質体の細孔内にミクロ細孔を有する多孔質体を充填した構造の多孔質体を用いることは推奨される。これについて説明する。
マクロ細孔を持つ骨格体のマクロ細孔内に、ミクロ多孔質体を作成するためのモノマーを含浸させ、予め加えていた溶媒等を利用し、マクロ細孔内で重合させることにより、マクロ細孔より小さく、開放構造を持ち、ミクロ細孔を持つ多孔質体が充填され、一体化した構造を持つ多孔質体を作成する。この場合、ミクロ多孔質体を作成するためのモノマーとは、有機、無機のどちらの材料でも良く、無機系であればテトラエトキシランに塩酸などの触媒を加え、調整したゾルを含浸された後に、熟成させることにより、ミクロ細孔をもつ多孔質シリカガラスを形成させることが出来る。
又、有機系の場合、各種の樹脂が選択でき、例えばアクリルアミドモノマーを含浸させた後に、重合させることにより、ポリアクリルアミドゲル多孔質体を得ることが出来る。ただし、前記の樹脂においては加熱に耐えるような耐熱性能を有していないため、耐熱の樹脂を用いることが望ましい。このミクロ細孔の範囲は、分離目的成分の液体中での分子の大きさによって決定される。化学物質は、液体中になるとタンパク質などの高次構造を持つものでも、液体親和力により最大で1000nmであれば、十分細孔内部に入れる。好ましくは、100〜500nmである。
一方、液相反応であるゾルーゲル法により無機質多孔質体を作成する方法も知られている。ゾルーゲル法とは、いわゆる重合可能な低分子化合物を生成し、最終的には擬集体や重合体を得る方法で、以下のような方法がとられている。具体的には、水溶性高分子や非イオン性界面活性剤を酸性水溶液に溶かし、それに加水分解性の官能基を有する金属化合物を添加して加水分解反応を行い、生成物が固化した後、次いで乾燥加熱或いは溶媒置換する方法である。均一に溶解した水溶性高分子や非イオン性界面活性剤が金属アルコキシド又はそのオリゴマーの加水分解・重合の過程で相分離する現象を利用するものである。非イオン性界面活性剤、熱分解性化合物を酸性水溶液に溶かし、それに加水分解性の官能基を有する金属化合物を添加して加水分解反応を行ない、生成物が固化した後、次いで湿潤状態のゲルを加熱することにより、ゲル調整時に予め溶解させておいた低分子化合物を熱分解させ、次いで乾燥し加熱する。ここで、金属アルコキシド又はそのオリゴマーとしては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等の炭素数の少ないものが好ましい。
又、その金属としては、最終的に形成される酸化物の金属、例えばSi,Ti,Zr,Alが使用される。この金属としては、1種又は2種以上であっても良い。特に、ケイ素アルコキシドが好ましく、ケイ素アルコキシドとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシランを用いることが出来るが、これらに限定されない。
一方、オリゴマーとしては、アルコールに均一に溶解分散できるものであれば良く、具体的には10量体程度まで使用することができる。有機高分子は、金属アルコキシド又はそのオリゴマー1重量部に対し、0.03〜0.40重量部の割合で混合することが好ましい。水溶性有機高分子は、加水分解の過程で相分離を生じ、金属アルコキシド又はその折ゴマーの加水分解により生成するアルコキシド又はそのオリゴマーの加水分解により、生成するアルコール含有液に均一に溶解するものであれば良い。具体的には、高分子金属園であるポリステレンスルホン酸のナトリウム塩、高分子酸であって解離してポリアニオンとなるポリアクリル酸等、高分子塩基であって水溶液中でポリカチオンを生ずるポリアリルアミン及びポリエチレンイミン当或いは中性高分子であって主鎖にエーテル結合を持つポリエチレンオキシド等側鎖にν‐ラクタムを有するポリビニルピロリドン等が好適である。
非イオン性界面活性剤とは、ゾルーゲル転移と相分離過程とを同時に誘起する働きを持つ物質であり、これによって溶媒リッチ相と骨格相とに分離すると同時にゲル化する。非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレン等の親水部と主にアルキル基からなる疎水部を含むもの、例えばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、親水部としてはポリオキシプロピレンを含むもの、例えばポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどが好ましいが、これらに限定されまい。添加する非イオン性界面活性剤の量は、界面活性剤の種類、金属アルコキシドの種類、量にも左右されるが、金属アルコキシド10gに対し、1.0〜10.0g、好ましくは1.5〜6.0gである。
非イオン性界面活性剤、熱分解性化合物を酸性水溶液に溶かし、それに加水分解性の官能基を有する金属化合物を添加して加水分解反応を行なうと、溶媒リッチ相と骨格相とに分離したゲルが生成する。生成物(ゲル)が固化した後、適当な熟成時間を経た後、湿潤状態のゲルを加熱することによって、反応溶液に予め溶解させておいた熱分解性化合物が熱分解し、骨格相の内壁面に接触している溶媒のpHが上昇する。
そして、溶媒がその内壁面を侵食し、内壁面の凸凹状態を変えることによって、細孔径を徐々に拡大する。この際、使用される酸性水溶液としては、通常塩酸、硝酸等の鉱産0.001規定以上のものが好ましい。加水分解に当たっては、かかる溶液を密閉容器に入れ、温度40〜80℃で0.5〜5時間保持することにより達成される。加水分解は、当初透明な溶液が白濁して有機高分子との相分離を生じ、ついにゲル化する過程を経る。この加水分解過程で有機高分子又はその重合体は分散状態にあり、それらの沈殿は実質的に生じない。かくしてゲル化したものは、40〜80℃に数時間〜数十時間程度放置して熟成した後、水により洗浄して有機高分子を除去し、800〜1000℃程度で焼成して多孔質ガラスを得る。
図3に於いては、本発明一実施例たるモノリスバイアル1をDMIに適用した使用例について説明する。
モノリスバイアル1を、PTV注入法を構成する注入口3内に収納自在としたインサート、即ちインサート31内に設置し、このモノリスバイアル1内に分析試料を導入する。この注入口3は、入口をセプタム32にて封入し、キャリアーガス注入口33、セプタムパージ34を設けてある。又、注入口3には、スプリットライン35、下端に排出口又は分析カラム36を連結してある。
分析試料の導入は、通常法によりセプタム32を介して試料溶液がモノリスバイアル1に導入される。試料溶液は、モノリスバイアル1内に溜まり、PTV、GC設定状態の初期状態に於いて試料溶液の排気が行なわれ、試料濃縮が為される。
この溶媒排出原理は、図4、図5に示す如く、モノリスバイアル1内に溜まった試料溶液は、細孔15,15…を通じて、モノリスバイアル1表面に供給され、気化が行なわれる。モノリス細孔への通液には、溶媒の極性とモノリス表面のシラノール基が関与している。極性溶媒(メタノール、アセトンなど)を使用した場合、シラノール基が多い状態で極性溶媒が細孔に通液しやすい。逆に、非極性溶媒(ジクロロメタン、ノルマルヘキサンなど)を使用した場合、シラノール基が少ない状態で非極性溶媒が細孔に通液しやすい。
モノリスバイアル1は、細孔15と云う筒状体11、底部13の内側面から外側面への貫通孔を有する均一な多孔質構造であるため、大きな表面積を有しており、しかもインサート31内に露出しているので、溶媒気化が効率良く行なわれる。これにより、溶媒気化時間が短縮される。又、最も肝要な点は、均一な微細な細孔15,15…内で、溶液の溶媒気化が進む中で、溶液が存在した状態が維持され、細孔15,15…内で成分が濃縮されることであり、つまり最後まで試料成分は溶媒に溶けた状態で存在していることである。
このモノリスバイアル1の細孔15のサイズは、0.5μm〜25μmが好ましい。
これは、ガスクロマトグラフィーの試料導入法で、最も正確にカラム試料導入が行なえるコールドオンカラム注入法に相当する考え方である。コールドオンカラム注入は、成分に対する熱ストレスがない試料導入方法であり、モノリスバイアル1の多孔質壁で無数のコールドオンカラム注入が行なわれている状況と考えられる。
更に、試料導入時の死空間(デットボリューム)がないので、カラムへの試料導入が極めて円滑、完全に行なわれる。
試料導入として、平面だけではなく立体的な動作が可能なXYZ試料導入ロボット(ジーエルサイエンス社製 商品名「FOCUS」)と、GCインサート自動交換機能を有するPTV注入口(ジーエルサイエンス社製 商品名「LINEX」)とから成る、インサート自動搬送機能付試料導入システムを用いると、試料導入から分析まで自動化することができ、好ましい。
図3に、本願モノリスバイアルの使用態様について説明している。
注入口内、更に言えばインサート内に設置されたモノリスバイアルは、PTV注入口内で一定圧力、一定温度(設定圧力下における試料溶液の沸点よりも低い温度)、一定流量の環境下に保たれており、モノリスバイアル内部に溜め込まれた溶液は、モノリスバイアル壁の無数に空いた細孔へ供給され、モノリスバイアル表面の細孔出口から溶媒気化が再現性よく行なわれる。
一般的に、PTV大量導入モードでは、溶媒沸点以下にPTV温度を設定し、試料溶液成分を気化させ、試料溶液中の分析対象成分を濃縮する。本願モノリスバイアルでは細孔出口付近での溶媒気化と同時に、溜まっている溶液が細孔に供給されるので、貫通孔内には、絶えず試料溶液が存在する。この現象が繰り返されることにより、分析対象成分は、細孔内で溶液の状態で濃縮される。
この効果は、ガスクロマトグラフィーの試料導入法で最も正確にカラム試料導入が行なえる、コールドオンカラム注入法に相当する考え方が適用できる。図11には、コールドオンカラム法によるカラムへの試料導入の状況を図示した。
「モノリスバイアル壁の無数の細孔がコールドオンカラム法のカラム」、「カップに溜まった試料溶液の供給は、コールドオンカラム法のシリンジによる溶液の直接供給」に相当する。コールドオンカラム注入は、液体試料導入後、注入口温度を上昇させ、溶液状試料を気化し、分析を開始する。コールドオンカラム法によるGCへの試料導入は、熱分解性農薬の分析に最も適した方法として一般的である。
溶媒に溶解した状態で濃縮された分析対象成分は、PTV注入口の昇温により気化される。モノリスバイアルは、無数の細孔構造であり、気体流通を妨げるような死空間構造になっていないので、気化された試料成分は、スムーズにキャピラリーカラム等のカラムに移送されることになる。
モノリスバイアルによる試料導入は、「濃縮試料は気化直前まで、貫通孔内にて液体で保たれる」、「死空間のない構造が、気化試料をカラムへスムーズに移送する」ため、熱分解性農薬でも分析することが可能となる。
一般的に、GCインサートにガラスウールや石英ウールを充填することで、定量結果や再現性の改善を期待できるが、多くの成分に対して極めて高い活性を示すことが知られている。そこで、モノリス構造体のマイクロバイアルを入れたGCインサートの有効性確認のために、共通のGCインサートに、ガラスウール、シリカモノリス製マイクロバイアル、カラス製マイクロバイアルを入れ、分析結果を比較した。
PTVインサートにガラス製マイクロバイアル、ガラスウールを充填したガラス製マイクロバイアル、モノリスバイアルを入れ、GCのPTV注入口に本インサートを設置する。注入口内を十分ヘリウムガスにてパージ後、分析条件を入力する。
PTV注入口の設定温度と設定時間は、初期温度65℃、溶媒排気時間60秒、注入口昇温速度5℃/秒、注入口最高到達温度280℃(5分)、(その後)冷却温度60℃(空冷)とし、PTV注入口の流量設定と流量切り替え時間は、溶媒排気時流量100ml/分、試料注入時スプリット流量0ml/分、試料気化室冷却時100ml/分とした。
GCオーブン温度条件は、初期温度79℃(保持時間2分)、昇温速度10℃/分、細孔温度280℃(保持時間5分)とした(図6)。
今回使用した農薬標準試料は、
フェノカルブ、ベンダイオカルブ、ジメトエート、−BHC、ダイアジノン、エチオフェンカルブ、カルバリル、フェニトロチオン、メチオカルブ、アルドリン、フェンチオン、ディルドリン、エンドリン、p,p−DDT、エトフェンプロックス
を各濃度が1ng/μLとなるように、アセトン溶媒で調整したものである。
実施例で使用したモノリスバイアルの形状について
長さ60mm、外径3mm、肉厚1〜1.5mmの円筒形カップ
モノリスバイアル1のモノリス構造体の細孔15は、1μm
材質は、シリカモノリス
実施例で使用したガラス製マイクロバイアルの形状について
長さ60mm、外径3mm、肉厚1mmの円筒形カップ(ジーエルサイエンス社製)
実施例で使用したガラスウールについて
ジーエルサイエンス社製ガラスウール(Cat.No.3001−12501)を使用した。上記GCインサート内に、高さ5mmほどの塊として充填した。
試料濃縮操作
PTV注入口が65℃、溶媒排気流量100ml/分、GCが初期温度79℃で、装置が分析開始待ち状態の時、10μLの試料導入を行なう。試料は、モノリスマイクロバイアル等の各バイアル内に溜まり、初期状態(PTV、GC設定状態)にて試料溶媒の排気が行なわれ、試料濃縮がなされる。
PTVによる大量試料注入時の注入口温度は図10に示す如く設定される。溶媒排出段階では、注入口温度は溶媒の沸点より低めに(注入口内で溶媒が沸騰を起こさないように)設定する。溶媒排出が終了したら、注入口温度を上昇させ、濃縮成分を気化させる温度に設定する。溶媒の沸点は、キャリヤーガスの圧力に依存するが、周知のAntoine式を用いて、容易に求めることができる。
試料導入操作
モノリスバイアルの場合、濃縮時間の経過後、PTV注入口は、5℃/秒で280℃まで昇温して5分間保持される(図6)。モノリスバイアル等各種のバイアルに濃縮された試料は、気化され、キャリヤーガスと共にカラムへ導入される。
GC分析開始
PTV注入口の昇温開始と同時に、GCオーブン温度プログラムが始まり、カラム(InertCap(登録商標)、Pesticides,0.25mmI.D.30M)へ導入された試料の分離が始まる。
分析結果を図7に示す。
図中、
A:ベンダイオカルブ
B:エチオフェンカルブ
C:カルバリル
D:エンドリン
E:エンドリンケトン
(1)ベンダイオカルブ分解物
(2)エチオフェンカルブ分解物
(3)カルバリル分解物
である。
インサートにウールを充填した場合の結果(上段クロマトグラム)
ガラスウールでは、カーバメート系農薬(ベンダイオカルブ、エチオフェンカルブ、カルバリル)に関しては、熱分解性は認められなかった。しかし、塩素系農薬であるエンドリンに関して、顕著な熱変性が確認できた。エンドリンとエンドリンケトンとの比率は、5:3であり、他の結果と比較してもエンドリンケトンの割合が高かった。ガラスウールの使用は、エンドリンに関して特異的に悪影響を及ぼすことが判明した。
ガラス製マイクロバイアルの結果(下段クロマトグラム)
カーバメート系農薬(ベンダイオカルブ、エチオフェンカルブ、カルバリル)にかんして、熱分解生成物である、フェノール類が顕著に確認できた。他の結果と比較しても、カーバメート系農薬の熱分解生成物の割合が高い。しかし、塩素系農薬エンドリンの熱変性生成物(エンドリンケトン)に関しては、ガラスウールよりも良好な結果であった。
シリカモノリス製マイクロバイアル(中段クロマトグラム)
モノリスバイアルは、カーバメート系農薬の熱分解の問題、塩素系農薬の熱変性の問題を解決した結果が得られた。
又、上述した半パイプ状のモノリスバイアル37(明細書の段落0055欄記載の円筒形カップを縦に半分にしたような構造(図12))において、同様の実験を行った。
使用したモノリスバイアル37を下記のようにした。
長さ60mm、外径3mm、肉厚1〜1.5mm、
モノリス構造体の細孔1μm、
材質は、シリカモノリス
使用したモノリスバイアル37を横型PTV注入口へ挿入する(図13)。使用した試料は、明細書の段落0054記載の農薬標準試料を用いた。GCオーブン温度条件は、初期温度79℃(保持時間2分)から昇温速度10℃/分で200℃まで上げ、その後昇温速度20℃/分で280℃まで昇温(保持時間2分)した。
分析結果を図14に示す。尚、本件モノリスバイアル37との比較として、明細書の段落0056記載のガラス製マイクロバイアルと比較した。
その結果、ガラス製マイクロバイアルやガラスウールで問題となっている「カーバメイト系農薬の熱分解性の問題」や「塩素系農薬の熱変性」に関しても良好な結果が得られた。
更に、図15に示すように、モノリスバイアル38に試料溶液収容空間を僅かな窪み39として形成し、その窪み39に試料溶液を滴下して上記と同様の実験を行った。
使用したモノリスバイアル38を下記のようにした。
長さ3mm、外径3mm、窪み径:1mm、窪み深さ:0.5mm、
モノリス構造体の細孔1μm、
材質は、シリカモノリス
上記モノリスバイアル38をPTV注入口へ挿入する。
使用した試料は、明細書の段落0054記載の農薬標準試料を用いた。GCオーブン温度条件は、初期温度79℃(保持時間2分)から昇温速度10℃/分で200℃まで上げ、その後昇温速度20℃/分で280℃まで昇温(保持時間5分)した。
分析結果を図16に示す。尚、本件モノリスバイアル38との比較として、明細書の0056記載のガラス製マイクロバイアルと比較した。
その結果、本実施例のような形状(試料溶液収容空間を僅かな窪みとした)を有していても、ガラス製マイクロバイアルやガラスウールで問題となっている「カーバメイト系農薬の熱分解性の問題」や「塩素系農薬の熱変性」に関しても良好な結果が得られた。
本発明のモノリスバイアル1とガラスバイアルの溶媒濃縮効率(溶媒気化効率の良さ)について下記の実験を行なった。
条件
アセトン注入量:10μL
注入口温度:60℃
溶媒排出ガス流量:100ml/分
注入口圧力:60kPa
他は、実施例1と同条件である。図8に示す通り、モノリスバイアルは2分30秒で試料導入となったが、ガラスバイアルは、8分近くかかり試料導入となった。モノリスバイアルのほうが、溶媒排気効率が良いことが判明した。
モノリスバイアル1の性能確認のため、PTVスプリットレスとPTV大量注入を実施した。
1.PTVスプリットレスモード
試料注入量1μL(濃度10ng/μL農薬標準試料)、初期温度60℃、昇温速度5℃/秒(試料注入2秒後)、280℃(5分)
2.PTV大量注入モード
試料注入量10μL(濃度1ng/μL農薬標準試料)、初期温度60℃、昇温速度5℃/秒(試料注入30秒後)、280℃(5分)、溶媒排気流量100ml/min
3.カラム:InertCap(登録商標)、Pesticides,0.25mmID30M
4.オーブン温度プログラム:79℃(2min)−10℃/min−280℃(5min)
結果と考察
図9にPTVスプリットレスモードで濃度10ppmの試料1μL注入したクロマトグラムを上に、PTV大量導入モードで濃度1ppmの試料を10μL注入したクロマトグラムを下に示す。両者のクロマトグラムには、良好な類似性が確認できた。このことは、1/10濃度の試料を、10倍量注入したPTV大量注入モード(モノリスカップ使用)によるカラムへの試料導入が正常に機能していることを意味している。このPTV大量導入モードを通常のガラスバイアルで使用すると、分析対象成分のカラム移送が自然拡散だけとなるので、成分の移送速度を早くするためPTV注入口温度を高くする必要がある。このため、熱分解性成分は悪影響を受け、良好な結果は得られない。
本願発明のモノリスバイアルの断面説明図 本願発明のモノリスバイアルの製造課題説明図 本願発明のモノリスバイアルをPTV注入口に使用した使用状態説明図 本願発明のモノリスバイアルの断面カット説明図 同上カット要部拡大説明図 図3に示すPTV注入口に於ける作動状態説明図 同上による分析結果比較クロマトグラム 本願発明のモノリスバイアルの溶媒濃縮効率を示す比較表 本願発明のモノリスバイアルを使用したPTV注入法による比較クロマトグラム PTV注入口による本願モノリスバイアル使用状態の作動説明図 オンカラム試料導入法の使用状態説明図 本発明モノリスバイアル他実施例斜面図 上記モノリスバイアルをPTV注入口に使用した使用状態説明図 同上による分析結果比較クロマトグラム 本発明モノリスバイアル他実施例斜面図 同上による分析結果比較クロマトグラム
符号の説明
1 モノリスバイアル
2 パイプ
3 注入口
11 筒状体
12 開口
13 底部
14 収容部
15 細孔
21 ユニオンナット
22 心棒
23 ユニオンナット
24 多孔質体原料
31 インサート
32 セプタム
33 キャリアーガス注入口
34 セプタムパージ
35 スプリットライン
36 分析カラム
37 半パイプ状モノリスバイアル
38 モノリスバイアル
39 窪み

Claims (7)

  1. 上方を開放し、試料溶液を収納する空間を形成した収容部を構成し、該収容部の構成部を、通液性を有するモノリス構造体にて形成すると共に、該収容部に収容した試料溶液の上端面から溶媒を蒸発気化させる一方、収容部の試料溶液の浸漬する構成部のモノリス構造体の細孔を通して溶媒を気化させ、当該細孔内の試料成分を濃縮させる工程を有することを特徴とするGC試料導入方法。
  2. モノリス構造体にて形成し、上方を開放した収容部に導入した試料溶液の溶媒気化において、モノリス構造体の細孔内の試料成分溶媒中に溶けた状態で存在させ、試料成分にストレスのない状態で保持させる工程を有することを特徴とするGC試料導入方法。
  3. 上方を開放し、試料溶液を収納する空間を形成する収容部を構成すると共に、該収容部の構成部を、通液性を有し、その細孔を通して溶媒を気化させ且その細孔内で試料濃縮の行われるモノリス構造体にて形成したことを特徴とするGC試料導入用モノリスバイアル。
  4. モノリス構造体は、4族元素化合物を主成分とすることを特徴とする請求項3に記載のモノリスバイアル。
  5. モノリス構造体は、シリカを主成分とすることを特徴とする請求項3に記載のモノリスバイアル。
  6. 試料溶液注入口内に設置するインサート内に、上方を開放し、試料溶液を収納する空間を形成した収容部を構成すると共に、該収容部の構成部を、通液性を有し、その細孔を通して溶媒を気化させ且その細孔内で試料濃縮の行われるモノリス構造体にて形成したモノリスバイアルを設置させることを特徴とするGC試料導入装置。
  7. 試料溶液注入口内に設置するインサート内に、上方を開放し、試料溶液を収納する空間を形成した収容部を構成し、該収容部の構成部を、通液性を有するモノリス構造体にて形成したモノリスバイアルを設置させると共に、該モノリスバイアルに試料溶液を導入し、モノリス構造体の細孔を通して溶媒を気化させ、且その細孔内で試料を濃縮させる濃縮工程を有することを特徴とするGC試料導入装置。
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