JP4984267B2 - 衛生洗浄装置 - Google Patents
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Description
ここで、使用水量を少なくしても心地良い洗浄感が得られるように、給水源より得られる吐水圧よりも高い圧力が間欠的に発生するような脈動推移を起こさせる圧力発生部を備えた衛生洗浄装置が提案されている(特許文献1を参照)。
この特許文献1に開示がされた衛生洗浄装置によれば、圧力の脈動推移を起こすことにより、速度が増加し、かつ脈動流が繰返し現れるような吐水を行なうことができる。
この特許文献2に開示された衛生洗浄装置によれば、噴流による空気の吸込効果(エジェクタ効果)により吸い込まれた空気によって連続吐水される洗浄水の表面が乱され、洗浄水に細い部位と太い部位とが形成される。洗浄水が太くなった部位は、言い換えると洗浄水が密となり、人体局部に着水した際に量感を感じさせる吐水となっている。さらに、エジェクタ効果を生じさせるオリフィス部から吐水孔に向けてまっすぐに噴出されるので、洗浄水がノズル内壁面に衝突することによるエネルギー損失を低減できる、すなわち洗浄水の減速による刺激感の低下を抑制することができるものである。従来の連続吐水の衛生洗浄装置と比して、量感と刺激感を両立した高い洗浄感を与えることができる優れた技術である。
この特許文献2に開示された衛生洗浄装置によれば、オリフィス部から洗浄水が噴出されると共振室内が負圧となり、洗浄水が共振室の負圧に引っ張られて円錐状に断面積が広がった吐水となる。一方で、共振室内が一定以上の負圧になると吐水孔から大気が引き込まれて共振室内が正圧となり、吐水はオリフィス部から噴出されたままの直線状の吐水となる。この円錐状に断面積が広がった吐水が人体局部に着水すると量感を感じ、直線状の吐水が人体局部に着水すると刺激感を感じるものであるが、円錐状に断面積が広がった吐水と直線状の吐水とが交互に繰り返し行なわれることで、従来の連続吐水の衛生洗浄装置と比して、量感と刺激感を両立した高い洗浄感を与えることができる優れた技術である。
すなわち、吐水時の速度差を利用して吐水群を生成することで、速度差の大きいメリハリのある「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」と「吐水断面積が小さく速度の速い吐水群」とを簡単に生成することができるようになっているものである。
また、刺激感を高めた吐水と量感を高めた吐水が同一の吐水孔から交互に吐水される構成であるため使用水量を大きく低下させることができる。また、人体局部への着水位置も同じにできることから、刺激感と量感を兼ね備えた吐水が行われていることを確実に使用者に感じさせる事ができるので、高いレベルでの洗浄感を与えることができるものである。言い換えると、刺激感を高めた吐水と量感を高めた吐水の着水位置が異なる場合、使用者は刺激感を強く感じてしまって量感がないように感じてしまうという問題を確実に回避させることができるものである。
この様な待ち時間を積極的に設けることで、第1の制御において吐水された洗浄水と第2の制御において吐水された洗浄水との間に十分な時間の開きを設けることができる。その結果、「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」と「吐水断面積が小さく速度の速い吐水群」とを、互いに干渉することなく、人体局部に異なる速度をもって独立して着水させることができる。このことは、1つの周期の中で異なる吐水群を均等なタイミングでつくることに繋がるので、不感帯周波数域よりも低い周波数においても断続感の少ない快適な洗浄を実現することが可能となる。また、それぞれを不感帯周波数域内で着水させるようにすれば、刺激感と量感とを備えた吐水がされていると感じさせることができる。また、「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」と「吐水断面積が小さく速度の速い吐水群」とが分離された状態で確実に人体局部に着水させることができるので、少ない水量でも刺激感と量感とを兼ね備えた極めて良好な洗浄感を与えるができる。
また、第1の制御による吐水時の初速の少なくとも一部が第2の制御による吐水時の初速よりも遅くされ、第2の制御による吐水時の初速の少なくとも一部が第1の制御による吐水時の初速よりも速くされていればよい。
この衛生洗浄装置によれば、圧力が降下する時間を短縮することで「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」と「吐水断面積が小さく速度の速い吐水群」とを生成することに寄与できない圧力降下段階のロス時間を短縮することができる。そのため、洗浄感の低下を抑えることができるだけでなく、これに寄与しない吐水を抑えることで一層の節水を図ることができる。
第2の制御のあとに洗浄ノズルの内圧力が降下する時間は、洗浄に寄与できないロス時間となる。この場合、数十〜数百msecの中で第1の制御と第2の制御とを実行する場合においては、洗浄に寄与できないロス時間をなるべく小さくすることが重要となる。また、第2の制御のあとに圧力が降下する時間を短縮することで、「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」をより早い時期に生成することができる。そのため、「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」と「吐水断面積が小さく速度の速い吐水群」との生成間隔をより長くすることができるので、「吐水断面積が小さく速度の速い吐水群」を確実に人体局部に着水させることができる。
また、時間短縮部を設けるようにすれば、圧力降下により形成される最低圧力(後述する圧力P1)をより低くすることができる。そのため、後述する「給水圧よりも低い圧力の領域」の形成を容易とすることができる。またこのことは、「給水圧よりも低い圧力の領域」を広くすることができることにもなる。そのため、「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」の生成のための吐水の時間を長くすることができることになるので、「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」の大きさをさらに大きくすることができる。
この衛生洗浄装置によれば、「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」と「吐水断面積が小さく速度の速い吐水群」とが人体局部へ着水する時間間隔が等しくなるので、より連続感を感じさせることができる洗浄とすることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る衛生洗浄装置の概略構成を水路系を中心に表したブロック図である。
図2は、脈動発生機器74の概略構成断面図である。なお、前述したように、ここでいう脈動発生機器は、圧力変動を起こす圧力変動部ということもできる。
その後、原位置に復帰する際には、逆止弁74gを経てシリンダ74b内に洗浄水が流れ込む。そのため、次回のプランジャ74cの下流側移動の際には、改めて、一定量の洗浄水が給水管路75に送られることになる。
この様子を図でもって表す。
図3に示す様に、洗浄水は、脈動発生機器74への導入水圧Pin(給水圧)を基準に脈動した圧力で脈動発生機器74から給水管路75、ひいては洗浄ノズルユニット80に送られ、人体局部に向けて吐水される。
このような構成を有するアキュームレータ73は、ダンパ73cの作用により脈動発生ユニット70の上流側の給水管路67にかかる水撃を低減する。このため、熱交換部62の洗浄水温度分布に及ぼす水撃の影響を緩和することができ、洗浄水の温度を安定化することができる。この場合、アキュームレータ73は脈動発生機器74に近接配置したり当該機器74と一体的に配置することが、脈動発生機器74で発生された脈動を上流側に伝播することを速やかにかつ効果的に回避できる観点から好ましい。すなわち、アキュームレータ73を脈動発生機器74に近接配置したり、アキュームレータ73と脈動発生機器74とを一体化したりすることが好ましい。その様にすれば、脈動発生機器74において発生した脈動が上流側に伝播することを速やか、かつ効果的に抑制することができる。
これにより、脈動発生機器74から吐水孔401には、圧力が周期的に上下変動する脈動流の状態で洗浄水が供給され、この脈動流の洗浄水が各吐水孔から吐水される。
その後、圧力は給水圧Pinまで復帰しようとし、速度も給水圧時の速度Vinまで復帰しようとする。この復帰のタイミングに、T1よりも短いON時間のT3の矩形波を加えることにより、脈動発生コイル74dを励磁させ、プランジャ74cを下流側へ引き付けることで、洗浄水を再度加圧する。すなわち、この復帰のタイミングにおいて、ON時間がT1よりも短いT3の矩形波電圧を脈動発生コイル74dに印加する。そして、脈動発生コイル74dを励磁し、プランジャ74cを下流側へ引き付けることで、洗浄水を再度加圧する。
図7は、脈動流の洗浄水を仮定の吐水孔40から吐水した場合に、その吐水された洗浄水が増幅される過程を例示するための模式図である。
ここで、図3と図6の図を用いて、圧力変動と速度変化の関係について例示をする。脈動発生機器74により圧力が脈動すると、速度Vも同様に変動して脈動する。すなわち、吐水される洗浄水は、圧力変動がPmaxになると、速度も最大速度Vmaxになり、瞬間の速度が時間とともに変動する。また、図3の脈動流の洗浄水の圧力波形における各部位をP1、P2、P3、P4、P5とすると、速度も図6上のV1、V2、V3、V4、V5がそれぞれの番号同士で対応する。
この洗浄水(吐水断面積の大きな吐水群)は、人体局部に当たるときには、着水の断面積(量感)が大きい状態になっている。
すなわち、速度V3と速度V4との間における速度の立ち上がり勾配部分においては、全体の速度が速い。そのため、速度V3で吐水された洗浄水が人体局部に着水する前に、速度V4で吐水された洗浄水が速度V3で吐水された洗浄水に追いつきにくい。その結果、人体局部に着水する前に、速度V3で吐水された洗浄水と速度V4で吐水された洗浄水とがほとんど合体せず、吐水断面積の小さな吐水群として着水することになる。この洗浄水(吐水断面積の小さな吐水群)は、人体局部に当たるときには、衝突エネルギー(刺激感)における速度成分が大きい状態になっている。
すなわち、OFF時間T4を設けることで、速度V4で吐水された洗浄水と速度V4で吐水された洗浄水との間に十分な時間の開きを設けることができる。
その結果、速度V2で生成された吐水断面積が大きく速度V4よりは速度の遅い吐水群と、速度V4で生成された吐水断面積が小さく速度の速い吐水群とは、お互いに干渉することなく、人体局部に異なる速度をもって独立して着水することができる。
図9は、速度(初速)波形と、追付き曲線を示したタイミングチャートである。まず、追付き曲線について例示をする。追付き曲線とは、吐水されたタイミングと吐水された速度がそれぞれ異なる洗浄水であっても、この曲線上に載っていれば60mm先の人体局部に同時に着水することを示している。すなわち、追付き曲線とは、所定の距離(本実施の形態においては60mmとした)にある着水位置に同時に着水させる際の速度と吐水タイミングとの関係を表すための仮想曲線である。
本発明者は、洗浄感が刺激感と量感とで表される感覚であると考え、それらは、吐水のもつ衝撃力M・Vに依存すると考えた。ここで、刺激感とは、速い吐水が人体局部に当たることで、痛みに近い刺激を感じることであり、速度Vに依存する。
なお、図12(A)は、図3に対応するものであり、圧力波形を実測したものである。この場合、洗浄水の圧力は、吐水口401もしくは402、または、これらに連通する洗浄渦室301もしくは302において測定した。また、圧力計としては応答性が高いものを用い、高いサンプリング周期で測定するようにした。また、図12(B)は、図5に対応するものであり、脈動発生コイル74dに印加されたパルス状の電圧の波形を表したものである。
図13は、電圧印加のタイミング、プランジャの動作、圧力波形、吐水された洗浄水の状態を例示するための模式図である。なお、「吐水された洗浄水の状態」欄における上段の図は吐水直後の状態を表し、下段の図は人体局部に着水する直前の状態を表している。また、図中のa、b、c、d、eは、圧力a、b、c、d、eの場合にそれぞれ吐水された洗浄水を表している。
すなわち、図12に示すように、ON時間をT1として脈動発生コイル74dに電圧を印加すると、洗浄水の圧力は給水圧近傍の圧力P3から最も高い圧力P4にまで上昇する。 この際、圧力が変動すると速度も対応するようにして変動する。
そのため、図13[I]の「吐水された洗浄水の状態」欄に示すように、先に速度V3で吐水された洗浄水aに、後から速度V4で吐水された洗浄水bが追いつきにくい。その結果、速度V3で吐水された洗浄水aと、速度V4で吐水された洗浄水bとがほとんど合体せず、吐水断面積の小さな吐水群として人体局部に着水することになる。この場合、速度V3、速度V4が速いので、吐水断面積が小さく速度の速い吐水群が生成されることになる。
この場合、圧力bにおいて先に吐水された洗浄水の速度は、圧力cにおいて後から吐水された洗浄水の速度よりも速い。
そのため、図13[II]の「吐水された洗浄水の状態」欄に示すように、後から吐水された洗浄水が追い付くことができず、それぞれが人体局部に着水することになる。この場合、図13[I]の場合と比べて洗浄水の速度、量が少なくなるので、刺激感と量感とを高めることに対する寄与が少なくなる。
この場合、図13[II]に例示をしたように、復帰スプリング74fの付勢力によってプランジャ74cが原位置に復帰する際に洗浄水が引き込まれることで、圧力cが給水圧よりも低くなる。そのため、給水圧よりも低い圧力の領域を容易に形成することができる。 給水圧よりも低い圧力の領域においては速度を遅くすることができるので、人体局部に到達するまでの時間を長くすることができる。そのため、先に吐水された洗浄水に後から吐水された洗浄水が追い付く量を多くすることができるので、「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」の生成が容易となる。
すなわち、図12に示すように、ON時間をT3として脈動発生コイル74dに電圧を印加すると、洗浄水の圧力は圧力P4までは高まらず、給水圧よりも少し高い第2のピークである圧力P2まで上昇する。
そのため、図13[III]、[IV]の「吐水された洗浄水の状態」欄に示すように、先に速度V1で吐水された洗浄水cに、後から速度V2で吐水された洗浄水dが追いつくことができる。その結果、速度V1で吐水された洗浄水cと、速度V2で吐水された洗浄水dとが合体し、吐水断面積の大きな吐水群となる。この場合、速度V1、速度V2は、速度V3、速度V4より速度が遅い。そのため、吐水断面積が大きく、かつ速度の遅い吐水群が生成されることになる。
そのため、図13[V]の「吐水された洗浄水の状態」欄に示すように、後から吐水された洗浄水eが追い付くことができず、それぞれが人体局部に着水することになる。
このことは、1つの周期の中で異なる吐水群を均等なタイミングでつくることに繋がるので、不感帯周波数域よりも低い周波数においても断続感の少ない快適な洗浄を実現することが可能となる。また、それぞれを不感帯周波数域内で着水させるようにすれば、刺激感と量感とを備えた吐水がされていると感じさせることもできる。
また、圧力が給水圧へと復帰する際に積極的な加圧を行うようにすれば、迅速、かつ安定的に給水圧近傍の圧力を得ることができる。
また、図17は、脈動発生機器と洗浄ノズルユニットを例示するための模式図である。この場合、電源76はプラス側及びマイナス側の電圧を印加可能なものとされている。
なお、これら以外の構成は、第1の実施形態に係るものとほぼ同じであるため、第2の実施形態における前述の第1の実施形態と同じ構成要素の詳細な説明は省略する。
また、第2のピーク速度V2と、再度プランジャ74cが励磁されるタイミング(速度がV3となった時点)との間には、入水圧時の速度Vin付近で吐水される期間が一定時間生じることになる。
図19に示すように、電圧値が0V(ゼロボルト)になっても、電流値はすぐには0A(ゼロアンペア)にはならず、電流がだらだらと流れている(電流値が漸減している)ことがわかる。これは、脈動発生コイル74d内に残留電荷が蓄えられ、それが放出されることで起っている。この残留電荷によって、残留磁気が生じ、その結果、プランジャ74cの復帰時に逆方向に力を発生させていたことがわかる。
これは、1つの周期の中で異なる吐水群を均等なタイミングでつくることに繋がるので、不感帯周波数域よりも低い周波数においても断続感の少ない快適な洗浄を実現することが可能になる。
なお、残留磁気を低減させる方法は、マイナス電圧をかける方法に限ったものではない。
図22は、残留電荷消費回路を例示するための模式回路図である。
図21、図22に示すように脈動発生コイル74dに電圧を印加する電源77と、それとは別に、スイッチングトランジスタ79によって、脈動発生コイル74dの電圧がOFFになったタイミングで切り替わり、コンデンサによって残留電荷を消費する残留電荷消費回路78とによっても同様の効果をえることができる。
すなわち、脈動発生コイル74dに電圧を印加する電源77と、脈動発生コイル74dへの電圧印加が停止されたタイミングで切り替えを行うスイッチングトランジスタ79と、残留電荷を消費するためのコンデンサ100を設けた残留電荷消費回路78と、を備えるようにしてもよい。
この場合、図22に示すように、脈動発生コイル74dに電圧が印加された状態(ON状態)の場合には、図中の回路電流101が流れる。そして、脈動発生コイル74dへの電圧印加が停止(OFF状態)された場合には、スイッチングトランジスタ79を切り換えることで回路電流102を流し、コンデンサ100により残留電荷を消費させるようにしている。
なお、その他、スナバ回路や、ブリッジ回路によって、電圧OFF時の電流値を抑えるようにしてもよい。
なお、時間短縮部は、第2の制御において、「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」を生成する第1の制御における給水圧より少なくとも高い圧力領域で洗浄水を吐水させる第2の加圧を行い、この第2の加圧の後に、圧力が降下する時間を短縮するものとすることができる。
図24は、蓄圧部が設けられている場合を例示するための模式図である。なお、前述したものと同様の構成要素には同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
図24に示すように、脈動発生機器74と流量調節兼流路切替弁81とは蓄圧部75aで接続されている。また、流量調節兼流路切替弁81と洗浄ノズル82とは蓄圧部86aで接続されている。
水圧を受けて蓄圧部75a、86aに蓄えられた弾性エネルギーは、洗浄水の加圧を補助するために利用することができる。特に、圧力の低い領域においては洗浄水の加圧を効果的に行うことができる。例えば、図24の「B」に示す領域においては洗浄水の加圧を効果的に行うことができる。
なお、図24に例示をしたものは、蓄圧部75aと蓄圧部86aとを設けるようにしたが、少なくともいずれかが設けられるようにすることができる。
また、蓄圧部75a、86aに蓄えられる弾性エネルギーは、材料のバネ定数などを適宜選択することで変更することができる。
図25は、残留電荷消費回路と蓄圧部とが設けられている場合を例示するための模式図である。なお、前述したものと同様の構成要素には同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
本実施の形態においては、図25中の「D」に示す領域に対応するタイミングにおいて、残留電荷消費回路78の作用により残留磁気を低減させることができる。また、「B」に示す領域においては、蓄圧部75a、86aの作用により洗浄水の加圧を効果的に行うことができる。また、「E1」、「E2」に示す領域においては、脈動発生機器74の作用により洗浄水の加圧を積極的に行うことができる。
なお、残留電荷消費回路78、蓄圧部75a、86a、脈動発生機器74に関する作用、効果の詳細は前述したものと同様のため省略する。
すなわち、制御部10は、第1の制御(「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」を生成する制御)と、第2の制御(「吐水断面積が小さく速度の速い吐水群」を生成する制御)と、を実行し、第1の制御による洗浄水の吐水と、第2の制御による洗浄水の吐水と、が同一の吐水孔から行なわれ、第1の制御においては、吐水孔から所定の位置において、先に吐水された洗浄水が後から吐水された洗浄水に追いつかれる追付き量が、第2の制御の場合よりも多くなるように吐水時の初速が第2の制御より低くされ、第2の制御においては、吐水孔から所定の位置において、先に吐水された洗浄水が後から吐水された洗浄水に追いつかれる追付き量が、第1の制御の場合よりも少なくなるように吐水時の初速が第1の制御より高くされ、第1の制御と、第2の制御と、が交互に実行されることで第1の制御による洗浄水の吐水と第2の制御による洗浄水の吐水が同一の吐水孔から交互に吐水されるように構成されている。
その結果、限られた水量であっても、多くの水量で洗浄されているような量感と刺激感とを感じさせることができる快適性の高い衛生洗浄装置を実現することができる。
この場合、人が意図的な繰返し吐水と知覚できない約5Hz以上の不感帯周波数域内において、前述した「異なる吐水群」を少なくとも1回ずつ人体局部に着水させるようにすれば、刺激感と量感とを備えた吐水がされていると感じさせることができる。
また、ボトム速度V1から戻る際(圧力が給水圧へと復帰する際)の反動により形成された給水圧よりも高い領域をさらに利用することで、「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」の生成のための吐水の時間を長くすることができる。そのため、「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」の大きさをさらに大きくすることができる。
また、圧力が給水圧へと復帰する際に積極的な加圧を行うようにしている。そのため、迅速、かつ安定的に給水圧近傍の圧力を得ることができる。
この様にすれば、第2の制御において「吐水断面積が小さく速度の速い吐水群」を生成する際の高い圧力の一部を蓄圧し、「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」を生成する際に蓄圧された圧力を利用するようにすることができる。その結果、「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」を確実かつ効率的に生成することができる。
そのようにすれば、待ち時間の後に行われる前記第2の制御を圧力が安定した状態から開始させることができる。そのため、第2の制御における加圧エネルギーを洗浄水の加速に効率よく使うことができるので、「吐水断面積が小さく速度の速い吐水群」の速度を確実に高めることができる。
そのようにすれば、「吐水断面積が大きく速度の遅い吐水群」と「吐水断面積が小さく速度の速い吐水群」とが人体局部へ着水する時間間隔が等しくなるので、より連続感を感じさせることができる。
Claims (4)
- 給水された洗浄水を人体局部に向けて吐水する衛生洗浄装置であって、
吐水孔を有する洗浄ノズルと、
前記吐水孔から吐水される洗浄水の圧力を変化させる圧力変動部と、
前記圧力変動部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、第1の制御と、第2の制御とを交互に実行することで、前記第1の制御による洗浄水の吐水と、前記第2の制御による洗浄水の吐水とが同一の吐水孔から前記人体局部に向けて交互に吐水されるように構成されており、
前記第1の制御は、第1の時刻から第2の時刻に至る第1の時間帯に渡って前記吐水孔から洗浄水を連続して吐水するとともに、前記吐水孔から吐水された直後の洗浄水の初速が連続して上昇するように前記圧力変動部を制御するよう構成され、且つ、前記初速の上昇量が、前記吐水孔から所定距離離れた所定の位置において、先に吐水された洗浄水に後から吐水された洗浄水が追い付いて第1の水塊が形成されるように構成され、
前記第2の制御は、第3の時刻から第4の時刻に至る第2の時間帯に渡って前記吐水孔から洗浄水を連続して吐水するとともに、前記吐水孔から吐水された直後の洗浄水の初速が連続して上昇するように前記圧力変動部を制御するよう構成され、且つ、前記初速の上昇量が、前記吐水孔から所定距離離れた前記所定の位置において、先に吐水された洗浄水に後から吐水された洗浄水が追い付いて第2の水塊が形成されるように構成され、
更に、前記制御部は、前記第1の水塊の大きさが前記第2の水塊の大きさよりも大きく、且つ、前記第2の水塊の速度が前記第1の水塊の速度よりも速くなるように、前記第1の時間帯の第1の時刻における前記洗浄水の初速が、前記第2の時間帯の前記第3の時刻における前記初速よりも遅くするとともに、前記第2の時間帯の第4の時刻における前記洗浄水の初速が、前記第1の時間帯の第2の時刻における前記初速よりも速くするよう構成されているとともに、前記吐水孔から所定距離離れた前記所定の位置において、前記第2の制御による吐水が前記第1の制御による吐水に追いつかないように、前記第1の制御と、前記第2の制御と、の間に所定の待ち時間を設けること、を特徴とする衛生洗浄装置。 - 前記第2の制御の後に、前記洗浄ノズルの内圧力が降下する時間を短縮する時間短縮部をさらに備えたこと、を特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
- 前記制御部は、前記洗浄ノズルの内圧力が給水圧となった際に、前記待ち時間を終了させること、を特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
- 前記制御部には、前記第1の制御による着水と、前記第2の制御による着水と、の相互の間隔が同じになるような前記待ち時間が設定されていること、を特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
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