JP4981948B2 - 通信制御装置及び通信制御方法 - Google Patents

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本発明は、移動体通信網において一つ以上の位置登録エリアから構成されるプールエリアに設けられる通信制御装置、及び当該通信制御装置による通信制御方法に関する。
第3世代携帯電話(3G)システムの仕様の検討及び作成を行うプロジェクトに、3GPP(Third Generation Partnership Project)がある。3GPPの技術仕様の一つである非特許文献1では、移動通信システムであるUMTS(UniversalMobile Telecommunications System)において、コアネットワーク側の負荷分散を行うIu−Flexについて記載されている。Iu−Flexにおいては、無線通信を制御するノードであるRAN(RadioAccess Network)ノードを、複数のSGSN(Serving GPRS Support Node)等のCN(コアネットワーク(CoreNetwork))ノードに接続させておき、負荷分散を図っている。Iu−Flexにおいては、複数の位置登録エリアによって構成されるプールエリアに複数のCNノードを配置しておき、いずれかのCNノードが選択されて移動通信端末(UE:UserEquipment)の通信の中継に用いられる。即ち、CNノードは、移動通信端末の通信を中継する通信中継装置であり、選択されたCNノードが通信の中継を行う。移動通信端末は、同一のプールエリアに位置していれば、通信に用いられるCNノードを変更することなく通信を行う。
3GPP TS 23.236 V8.0.0(2008−12)
非特許文献1に記載されているようにIu−Flexにおいては、プールエリア内で各CNノードを識別するための識別子(情報)としてNRI(Network Resource Identifier)が用いられる。通常、NRIは、隣接するプールエリア間では、重複しないように付与される。しかし、各CNノードに対して、システム全体で一意のNRIを割り当てる場合、利用できるNRIの数には上限があるため、十分なNRIを確保できなくなるおそれがある。具体的には、CNノードを付与されるNRIは、通信中に移動通信端末を識別するために一時的に付与される情報であるTMSI/P−TMSI(TemporaryMobile Station Identity/Packet-Temporary Mobile Station Identity)内で確保しなければならない。このTMSI/P−TMSI内のビットをオペレータ(通信事業者)が独自に使用していた場合、各CNノードに対してシステム全体で一意のNRIを割り当てるための十分なビット数をTMSI/P−TMSIから確保できない可能性がある。また、NRIは、TS23.251にあるネットワークシェアリングで、オペレータの識別にも用いられており、欧州オペレータ間でネットワークシェアリングを導入しているネットワークでは、Iu−Flex用のNRIを十分に確保できていないという事例もある。
一方、各CNノードに対して、プールエリア内で一意のNRIを割り当てる場合、異なるプールエリアで同じNRIが利用できるため、十分なNRIを確保できる。しかしながら、プールエリア内で一意のNRIを割り当てると隣接するプールエリアでNRIの重複が発生することがある。このように、隣接するプールエリアでNRIの重複が発生すると次のような問題が生じる。
移動通信端末が、プールエリアを跨って移動した場合、以下のように適切に負荷分散(バランシング)が図れないおそれがある。例えば、図13(a)に示すように、移動通信端末250が、NRIがそれぞれ“1”、“2”、“3”、“4”である4つのCNノード220が設けられたプールエリア1から、NRIがそれぞれ“1”、“2”、“3”、“4”、“5”、“6”、“7”である7つのCNノード220が設けられたプールエリア2に移動するものとする。なお、図13(a)においては、CNノード220の中に記載された番号がNRIである。ここでは、プールエリア1とプールエリア2とでは、“1”、“2”、“3”、“4”の4つのNRIが重複している。
プールエリア1では、移動通信端末250はNRIがそれぞれ“1”、“2”、“3”、“4”である4つのCNノード220のうちいずれかを使って通信を行っている。上記のように隣接したプールエリアでNRIが重複しており、移動前のプールエリアで利用していたCNノード220のNRIが、移動後のプールエリアに設けられたCNノード220のNRIにもなっていた場合、移動通信端末250は、移動後のプールエリアにおいても同じNRIのCNノード220を利用して通信を行うよう制御される。従って、上記の例では、プールエリア1からプールエリア2に移動した移動通信端末250は、通信をする際にNRIが“1”、“2”、“3”、“4”のCNノード220のいずれかを利用することとなり、NRIが“5”、“6”、“7”のCNノード220は利用されない。従って、利用されるCNノード220に偏りが発生して、適切に負荷分散が図れないこととなる。
上記の例では、プールエリア間で設けられているCNノード220の数が異なっている例を示したが、例えば、図13(b)の場合のようにプールエリア間で設けられているCNノードの数が同じであっても、CNノード220のいずれかに障害が発生して通信に用いられない場合にも同様の問題が発生する(図13(b)の場合には、プールエリア2では、プールエリア1で障害が発生しているCNノード220と同じ“1”のNRI以外のCNノード220に偏る)。
また、隣接するプールエリアでNRIの重複がある場合に、移動通信端末が、プールエリアを跨って移動した場合、以下のような問題も生じる。移動後のプールエリアのCNノードは、通常、移動前に移動通信端末が通信に利用していたCNノードのNRIでプールエリアを跨ったことを認識する。従って、NRIの重複がある場合には移動通信端末がプールエリアを跨って移動したことを認識できない。この認識を行うことができなければ、移動前に移動通信端末が通信に利用していたCNノードに対して処理を行うことができない。このため、移動前に移動通信端末が通信に利用していたCNノードに、当該CNノードが記憶していた移動通信端末が通信を行うためのデータ(プロファイル)が残ってしまうこととなる。このような不要なデータがCNノードに残っていることは、当該CNノードのメモリ等のリソースを圧迫する。また、通信に利用しないにもかかわらずCNノードにおいて上記のようなデータを保持することはネットワークの整合性という観点でも問題がある。
本発明は、上記を鑑みてなされたものであり、隣接するプールエリアでCNノード等の通信中継装置を識別する識別子を重複して利用する場合において発生する上記の問題を防止することができる通信制御装置及び通信制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る通信制御装置は、移動体通信網において、一つ以上の位置登録エリアから構成されると共に移動体通信網における移動通信端末の通信を中継する複数の通信中継装置が設けられているプールエリアに設けられる通信制御装置であって、プールエリアに属する位置登録エリアを示す位置登録エリア情報を記憶する判定用データベースと、移動通信端末から位置登録時に移動体通信網に対して送信される、それまでに在圏していた旧位置登録エリアを示す旧位置情報を受信する受信手段と、判定用データベースによって記憶されている位置登録エリア情報を参照して、受信手段によって受信された旧位置情報によって示される旧位置登録エリアが、通信制御装置が設けられているプールエリアに含まれるか否かを判断することによって、移動通信端末がプールエリアを跨いで移動しているか否かを判定する跨り判定手段と、跨り判定手段による判定に応じて、通信制御装置が設けられているプールエリアに設けられる通信中継装置、又は旧位置登録エリアを含むプールエリアに設けられる通信中継装置に対する処理を行う処理手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る通信制御装置では、移動通信端末が位置登録を行う際に、プールエリアを跨いで移動している否かが判定されて、その判定に応じて通信中継装置に対する処理が行われる。従って、本発明に係る通信制御装置によれば、移動通信端末がプールエリアを跨って移動した場合には、それに応じた適切な処理を行うことができる。これにより、隣接するプールエリアで通信中継装置を識別する識別子を重複して利用したとしても、その場合に発生する上述した問題を防止することができる。
通信制御装置は、複数の通信中継装置に接続されており、当該複数の通信中継装置から、移動通信端末による通信の中継に利用される通信中継装置の選択を行う装置であり、処理手段は、跨り判定手段による判定に応じて選択を行い、選択した通信中継装置に対して移動通信端末による通信の中継に利用されるように制御を行う、ことが望ましい。
この構成によれば、移動通信端末がプールエリアを跨って移動した場合には、そのプールエリア内で、移動通信端末による通信の中継に利用される通信中継装置が新たに選択されることができる。これにより、上述した適切に負荷分散が図れないという問題を確実に防止することができる。
通信制御装置は、複数の通信中継装置のいずれかであり、判定用データベースは、位置登録エリア情報として通信制御装置が設けられているプールエリアに隣接するプールエリア毎に属する位置登録エリアを示す情報を記憶し、受信手段は、移動通信端末から旧位置情報と合わせて、それまでに通信の中継に利用していた通信中継装置をプールエリア内で識別する識別子を受信し、跨り判定手段は、判定用データベースによって記憶されている位置登録エリア情報を参照して、移動通信端末がいずれのプールエリアに位置していたかを判定し、処理手段は、跨り判定手段による判定に応じて、跨り判定手段によって判定されたプールエリア内で受信手段によって受信された識別子によって示される通信中継装置に対して、当該中継に用いていたデータを削除する制御を行う、ことが望ましい。
この構成によれば、移動通信端末がプールエリアを跨って移動した場合には、移動前のプールエリア内で、移動通信端末による通信の中継に利用される通信中継装置に対して、当該中継に用いていたデータを削除させることができる。これにより、移動前のプールエリア内の通信中継装置が、既にプールエリア外に出た移動通信端末のためのデータを記憶していることによって生じる上述した問題を確実に防止することができる。
通信制御装置は、複数の通信中継装置のいずれかであり、処理手段は、位置登録時までに移動通信端末による通信の中継に利用される通信中継装置と自装置とが相違しているか判断して、当該判断に応じた位置登録の処理を実行する、ことが望ましい。この構成によれば、適切な位置登録の処理を行うことができる。
ところで、本発明は、上記のように通信制御装置の発明として記述できる他に、以下のように通信制御装置による通信制御方法の発明としても記述することができる。これはカテゴリが異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
即ち、本発明に係る通信制御方法は、移動体通信網において、一つ以上の位置登録エリアから構成されると共に移動体通信網における移動通信端末の通信を中継する複数の通信中継装置が設けられているプールエリアに設けられており、プールエリアに属する位置登録エリアを示す位置登録エリア情報を記憶する判定用データベースを備える通信制御装置による通信制御方法であって、移動通信端末から位置登録時に移動体通信網に対して送信される、それまでに在圏していた旧位置登録エリアを示す旧位置情報を受信する受信ステップと、判定用データベースによって記憶されている位置登録エリア情報を参照して、受信ステップにおいて受信された旧位置情報によって示される旧位置登録エリアが、通信制御装置が設けられているプールエリアに含まれるか否かを判断することによって、移動通信端末がプールエリアを跨いで移動しているか否かを判定する跨り判定ステップと、跨り判定ステップにおける判定に応じて、通信制御装置が設けられているプールエリアに設けられる通信中継装置、又は旧位置登録エリアを含むプールエリアに設けられる通信中継装置に対する処理を行う処理ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、移動通信端末がプールエリアを跨って移動した場合には、それに応じた適切な処理を行うことができる。これにより、隣接するプールエリアで通信中継装置を識別する識別子を重複して利用したとしても、その場合に発生する上述した問題を防止することができる。
本発明の実施形態に係る通信制御装置であるRNC、SGSN及びMSCを含む移動通信システムの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る通信制御装置であるRNCの機能構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る通信制御装置であるSGSNの機能構成を示す図である。 本実施形態に係るSGSNに保持されるデータの例を示すテーブルである。 本発明の実施形態に係る通信制御装置であるMSCの機能構成を示す図である。 本実施形態に係るMSCに保持されるデータの例を示すテーブルである。 本発明の実施形態に係る通信制御装置であるRNC、SGSN及びMSCのハードウェア構成を示す図である。 本発明の実施形態において、位置登録時に移動通信端末がPSプールエリアを跨らないで移動した場合に実行される処理(通信制御方法)を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態において、位置登録時に移動通信端末がPSプールエリアを跨って移動した場合に実行される処理(通信制御方法)を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態において、位置登録時に移動通信端末がPSプールエリアを跨って移動した場合に実行される処理(通信制御方法)を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態において、位置登録時に移動通信端末がPSプールエリアを跨って移動した場合に実行される処理(通信制御方法)を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態において、位置登録時に移動通信端末がPSプールエリアを跨って移動した場合に実行される処理(通信制御方法)を示すシーケンス図である。 従来技術の問題点を説明するための図である。
以下、図面と共に本発明に係る通信制御装置及び通信制御方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に、本実施形態に係る通信制御装置であるRNC(Radio Network Controller)10、SGSN20、MSC(Mobile Services SwitchingCenter)30を含む移動通信システム示す。これらの装置は、移動体通信網1を構成している。特に、SGSN20、MSC30は、上述したCNノードである。図1に示すように、移動体通信網1は、上記の装置以外にもHLR(HomeLocation Register)40を含んでいる。また、移動体通信網1には、図示しない基地局等の移動体通信網に通常含まれる装置が含まれている。移動体通信網1は、移動通信端末50に対して移動体通信機能を提供する。即ち、移動通信端末50は、移動体通信網1に接続して移動体通信を行う。本実施形態においては、移動体通信網1は、回線交換通信(CS:CircuitSwitching)及びパケット通信(PS:Packet Switching)の2種類の通信機能を提供する。CS通信の制御と、PS通信の制御とは原則としてそれぞれ独立に行われる。また、本実施形態は、特に説明する部分以外は、原則として上述したIu−Flexを例として説明する。
移動体通信網1によって移動体通信機能を提供される通信エリアは、位置に応じて複数の位置登録エリアに分けられている。移動通信端末50は移動体通信網1に対して位置登録を行って、いずれかの位置登録エリアに在圏することによって移動体通信を行う。この位置登録エリアは、通常、基地局が設置される場所等に基づいて予め定められている。移動通信端末50は、基地局から受信する報知情報等に基づいて自端末50がその時点で在圏している位置登録エリアから別の位置登録エリアに在圏すべきであると判断すると、移動体通信網1に位置登録(更新)の要求を行って、移動体通信網1との間で位置登録の処理を行うことによって新たな位置登録エリアに在圏する。
移動通信端末50からの位置登録は、通常は、PS通信及びCS通信毎に行われる。しかしながら、例えば、本実施形態のようなPS通信とCS通信とで用いられる基地局やRNC10が共通している場合は、移動通信端末50から一つの位置登録要求で、PS通信とCS通信との両方の通信が行えるように位置登録が行われることができる。このような位置登録をコンバインド(Combined)位置登録と呼ぶ。コンバインド位置登録では、移動通信端末50からの位置登録の要求が、まずRNC10によって受信される。この要求に応じて、RNC10からSGSN20に位置登録に係る情報が送信されて、SGSN20によってPS通信のための位置登録が行われる。続いて、SGSN20からMSC30に位置登録に係る情報が送信されて、MSC30によってCS通信のための位置登録が行われる。なお、本発明は、必ずしもコンバインド位置登録を前提とするものではなく、それぞれの通信毎に位置登録が行われるものであってもよい。
なお、位置登録エリアは、PS通信及びCS通信毎に設けられている。PS通信の位置登録エリアは、RA(Routing Area)と呼ばれる。各RAには、それらを一意に識別するための情報であるRAI(Routing AreaIdentity)が付与されている。CS通信の位置登録エリアは、LA(Location Area)と呼ばれる。各LAには、それらを一意に識別するための情報であるLAI(LocationArea Identity)が付与されている。
本実施形態に係る移動体通信網1においては、一つ以上(通常、複数)の位置登録エリアから構成されるプールエリアが設定されている。プールエリアは、上述したようにCNノードの負荷分散を図るために設定されているものであり、移動体通信網1には複数のプールエリアが存在している。このプールエリアは、上述した通信の種別毎にPSプールエリア及びCSプールエリアの2つのプールエリアが設定されている。PSプールエリアは、複数のSGSN20によって構成されている。CSプールエリアは、複数のMSC30によって構成されている。また、RNC10は、いずれかのPSプールエリア及びCSプールエリアに属している。
RNC10は、基地局と接続されており、各基地局に対して、移動通信端末50との間の無線回線の設定や基地局のハンドオーバ制御等を行う装置である。即ち、RNC10は、無線通信を制御するRANノードである。また、RNC10は、自身が属しているプールエリアのSGSN20及びMSC30と接続されており、移動通信端末50とSGSN20及びMSC30との間での情報の送受信の中継を行う。なお、送受信の中継対象となるSGSN20及びMSC30は、プールエリアに属するSGSN20及びMSC30のうち、移動通信端末50の通信を中継するように選択されたSGSN20及びMSC30である。また、RNC10は、移動通信端末50から位置登録の要求を受信して、当該要求に応じた処理を行う。その処理についての詳細は後述する。
SGSN20は、移動通信端末50によるPS通信を中継する装置であり、具体的には、移動体通信網1に在圏する移動通信端末50のPS通信のための位置登録やアクセス管理等を行う装置である。上述したように、複数のSGSN20によってPSプールエリアを構成する。即ち、一つのPSプールエリアには、複数のSGSN20が属している。各SGSN20には、一つのPSプールエリア内において識別できるような識別子であるPS_NRIが付与されている。PS_NRIは、例えば、一つのプールエリア内にSGSN20が32個あった場合には、“PS_NRI001”〜“PS_NRI032”の文字列である。PS_NRIは、PSプールエリアが異なる場合には(隣接しているプールエリアでも)、重複していてもよい。即ち、隣接したPSプールエリアにおいて、同一のPS_NRIが用いられていてもよい。また、PSプールエリアにもそれらが一意に識別できるような識別子が付与されている。PSプールエリアに付された識別子は、例えば“PSPA01”、“PSPA02”等の文字列である。
SGSN20は、PSプールエリアに在圏している移動通信端末50毎に一つ選択されて、当該移動通信端末50によるPS通信を中継する。この選択は、移動通信端末50からの位置登録の際に、後述するようにRNC10によって行われる。また、SGSN20は、移動通信端末50によるPS通信を中継するために、移動通信端末50毎のプロファイル(サブスクライバーデータ)を、移動通信端末50が在圏している間、記憶(保持)する。このプロファイルは、位置登録の処理の際にHLR40から取得する。また、プロファイルには、移動通信端末50を識別する一時的な情報であるTMSIが対応付けられている。
MSC30は、移動通信端末50によるCS通信を中継する装置であり、具体的には、移動体通信網1に在圏する移動通信端末50のCS通信のための位置登録やアクセス管理等を行う装置である。上述したように、複数のMSC30によってCSプールエリアを構成する。即ち、一つのCSプールエリアには、複数のMSC30が属している。各MSC30には、一つのCSプールエリア内において識別できるような識別子であるCS_NRIが付与されている。CS_NRIは、例えば、一つのプールエリア内にMSC30が32個あった場合には、“CS_NRI001”〜“CS_NRI032”の文字列である。CS_NRIは、CSプールエリアが異なる場合には(隣接しているプールエリアでも)、重複していてもよい。即ち、隣接したCSプールエリアにおいて、同一のCS_NRIが用いられていてもよい。また、CSプールエリアにもそれらが一意に識別できるような識別子が付与されている。CSプールエリアに付された識別子は、例えば“CSPA01”、“CSPA02”等の文字列である。
MSC30は、CSプールエリアに在圏している移動通信端末50毎に一つ選択されて、当該移動通信端末50によるCS通信を中継する。この選択は、移動通信端末50からの位置登録の際に、後述するようにSGSN20によって行われる。また、MSC30は、移動通信端末50によるCS通信を中継するために、移動通信端末50毎のプロファイル(サブスクライバーデータ)を、移動通信端末50が在圏している間、記憶(保持)する。このプロファイルは、位置登録の処理の際にHLR40から取得する。また、プロファイルには、移動通信端末50を識別する一時的な情報であるTMSIが対応付けられている。
HLR40は、移動通信端末50の電話番号や識別番号等のユーザ情報を管理する加入者情報管理装置(データベース)である。また、HLR40は、移動通信端末50からの位置登録に基づき移動通信端末50が在圏しているSGSN20及びMSC30の情報を保持している。従って、HLR40には、移動通信端末50が移動体通信網1に対して位置登録の更新を行った際に、在圏しているSGSN20及びMSC30の更新がなされたきのみその情報が通知され、在圏しているSGSN20及びMSC30の更新がされなければその情報は通知されないこととしてもよい。また、HLR40は、SGSN20及びMSC30に接続されている。HLR40は、移動通信端末50からの位置登録の要求がSGSN20及びMSC30から受信されると、HLR40は、必要に応じてユーザ情報等を移動通信端末50のプロファイルとしてSGSN20及びMSC30に送信する。
移動通信端末50は、ユーザにより用いられて、移動体通信網1に接続(在圏)して移動体通信を行う装置である。移動通信端末50は、自端末50を携帯したユーザが移動したことによって電波状態が変化した場合等に、基地局から受信する報知情報等に基づいて自端末50がその時点で在圏している位置登録エリアから別の位置登録エリアに在圏すべきであると判断する。その場合、移動通信端末50は、移動体通信網1との間で位置登録(更新)の処理を行う。移動通信端末50は、在圏しているRAI及びLAIを把握しており、位置登録の際に移動通信端末50から移動体通信網1に送信されてRNC10に受信される情報には、自端末50がその時点で在圏しているRAI及びLAIが含められる。また、移動通信端末50は、PS通信の中継を行っているSGSN20のPS_NRIを把握しており、位置登録の際に移動通信端末50から移動体通信網1に送信されてRNC10に受信される情報には、その時点で通信の中継を行っているSGSN20のPS_NRIが含められる。
引き続いて、本発明の実施形態に係るRNC10、SGSN20及びMSC30の機能構成について説明する。なお、本発明の機能は、大きく2つの立場の機能に分かれる。一つは、プールエリアに属する複数のCNノードの中から、移動通信端末50の通信を中継するCNノードを選択する(負荷分散を行う)装置としての機能である。もう一つは、移動通信端末50の通信を中継するCNノードとしての機能である。前者の機能については、(SGSN20を選択する)RNC10と、(MSC30を選択する)SGSN20とが有している。後者の機能については、SGSN20とMSC30とが有している。
図2に示すように、RNC10は、RNC判定用データベース11と、RNC位置登録処理部12と、跨り判定部13と、RNC制御部14とを備えて構成される。RNC10は、本発明における通信制御装置に相当する。
RNC判定用データベース11は、後述する判定を行うための情報を記憶する判定用データベースである。具体的には、RNC判定用データベース11は、自装置10が位置するPSプールエリアに属する位置登録エリアを示す位置登録エリア情報を記憶している。例えば、このPSプールエリアに属するRAIをリスト形式で記憶しておく。この情報は、移動体通信網1の管理者(オペレータ)によって予めRNC判定用データベース11に入力されている。RNC判定用データベース11に記憶された情報は、跨り判定部13によって参照される。
RNC位置登録処理部12は、移動通信端末50と移動体通信網1との間で行われる位置登録の処理(のうちRNC10が行うべき処理)を行う手段である。具体的には、RNC位置登録処理部12は、移動通信端末50から位置登録時に位置登録の要求として移動体通信網1に対して送信される、それまでに在圏していた旧位置登録エリアを示す旧位置情報を受信する受信手段である。ここで、旧位置情報には、旧位置登録エリアを示す情報としてRAI及びLAIの両方が含まれる。RNC位置登録処理部12は、受信した旧位置情報を本発明の機能を実行するために跨り判定部13に出力する。また、RNC位置登録処理部12が受信される位置登録の要求には、その時点で移動通信端末50の通信の中継を行っているSGSN20のPS_NRIが含められている。
また、これらの情報は、RNC位置登録処理部12から、(移動通信端末50のPS通信を中継するものとして選択された)SGSN20にも移動通信端末50からの位置登録要求として送信される。なお、RNC位置登録処理部12は、後述するようにRNC制御部14の制御を受けて本発明の機能に係る動作をするがそれ以外の動作については、基本的には従来のRNCの位置登録に係る動作を同様でよい。
RNC10の跨り判定部13は、位置登録要求を行っている移動通信端末50がPSプールエリアを跨いで移動しているか否かを判定する跨り判定手段である。跨り判定は、RNC判定用データベース11によって記憶されている位置登録エリア情報を参照して、RNC位置登録処理部12によって受信された旧位置情報によって示される旧位置登録エリアが、自装置10が設けられているPSプールエリアに含まれるか否かを判断することによって行われる。即ち、跨り判定部13は、RNC位置登録処理部12から入力されたRAIが、RNC判定用データベース11に位置登録エリア情報として記憶されたRAIのリストに含まれるか否かを判断することによって、位置登録要求を行っている移動通信端末50がPSプールエリアを跨いで移動しているか否かを判定する。
RNC位置登録処理部12から入力されたRAIが、RNC判定用データベース11に位置登録エリア情報として記憶されたRAIのリストに含まれていた場合、RNC10の跨り判定部13は、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいない(PSプールエリア内で移動している)と判定する。一方で、RNC位置登録処理部12から入力されたRAIが、RNC判定用データベース11に位置登録エリア情報として記憶されたRAIのリストに含まれていない場合、RNC10の跨り判定部13は、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいる(別のPSプールエリアから、自装置10が属するPSプールエリアに移動した)と判定する。跨り判定部13は、判定結果を示す情報をRNC制御部14に出力する。
RNC制御部14は、跨り判定部13による判定に応じて自装置10が設けられているPSプールエリアに設けられるSGSN20に対する処理を行う処理手段である。具体的には、RNC制御部14は、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいると判定された場合、新たにPSプールエリア内のSGSN20から移動通信端末50の通信の中継に用いられるSGSN20を選択するようにRNC位置登録処理部12に対して制御する。制御を受けたRNC位置登録処理部12は、PSプールエリア内によって新たなSGSN20が選択してそのSGSN20との間で位置登録の処理が行われる。この場合、位置登録の際に移動通信端末50から移動体通信網1に送信されてPS_NRIは用いられない(無視される)。SGSN20の選択は、自装置10が属するPSプールエリアに属する各SGSN20から通知される処理負荷を示す情報等に基づいて、PSプールエリア内のSGSN20間の負荷が適切に分散されるように従来の方法(例えば、3GPPの方式)等が用いられて行われる。
その一方で、RNC制御部14は、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいないと判定された場合、RNC位置登録処理部12によって受信された位置登録の要求に含められるPS_NRIによって示されるSGSN20との間で位置登録の処理が行われる。以上が、RNC10の機能構成である。
図3に示すように、SGSN20は、SGSN機能部21と、SGSN判定用データベース22と、SGSN位置登録処理部23と、跨り判定部24と、SGSN制御部25とを備えて構成される。SGSN20は、本発明における通信制御装置に相当すると共に通信中継装置にも相当する。
SGSN機能部21は、通信データの中継等の通常のSGSN20としての機能を実現する手段である。SGSN機能部21は、上述したように通信の中継の対象となる移動通信端末50のプロファイルを保持しており、そのプロファイルに基づいて処理を行う。また、このプロファイルには、移動通信端末50からの位置登録によって、移動通信端末50が在圏している位置登録エリアを示すRAIが格納されている。
なお、このプロファイルの取得及び削除は、従来と同様に行われるが、後述するように移動通信端末50がPSプールエリアを跨って移動して位置登録を行った場合には別のPSプールエリアのSGSN20からの制御によって削除が行われる。また、SGSN機能部21は、自身が保持する移動通信端末50のプロファイル中で、移動通信端末50によるCS通信の中継を行っているMSC30のCS_NRIを保持している。移動体通信網1では、このCS_NRIに基づいて、このCS_NRIによって示されるMSC30によってCS通信の中継が行われる。このCS_NRIは、新たなCSプールエリアでの位置登録の際にSGSN20によってMSC30が、移動通信端末50のCS通信を中継する装置として選択された際に記憶される。
SGSN判定用データベース22は、後述する判定を行うための情報を記憶する判定用データベースである。具体的には、SGSN判定用データベース22は、自装置20が位置するPSプールエリア及びCSプールエリアに属する位置登録エリアを示す位置登録エリア情報を記憶している。例えば、このPSプールエリアに属するRAI、及びこのCSプールエリアに属するLAIをリスト形式で記憶しておく。
また、SGSN判定用データベース22は、位置登録エリア情報として自装置20が設けられているPSプールエリアに隣接するPSプールエリア毎に属する位置登録エリアを示す情報を記憶している。具体的には、図4(a)に示すように、自装置20が設けられているPSプールエリアに隣接するPSプールエリアの識別情報(識別子)と、当該PSプールエリアに含まれる位置登録エリアのRAIとを対応付けて記憶している。
更に、SGSN判定用データベース22は、PSプールエリアの識別情報及びPS_NRIから、SGSNを特定するための情報(SGSN識別情報)を特定するための情報を記憶している。このSGSN識別情報は、自装置20から、PSプールエリアの識別情報によって示されるPSプールエリア内のPS_NRIで示されるSGSN20に対する制御を行うために用いられる(従って、PSプールエリアの識別情報及びPS_NRIのみから、制御対象としてのSGSN20を特定できる場合には、必ずしもこの情報は必要ない)。具体的には、図4(b)に示すように、SGSN判定用データベース22は、PSプールエリアの識別情報、PS_NRI及びSGSN識別情報が対応付けて記憶されている。これら情報は、移動体通信網1の管理者(オペレータ)によって予めSGSN判定用データベース22に入力されている。SGSN判定用データベース22に記憶された情報は、跨り判定部24及びSGSN制御部25によって参照される。
SGSN位置登録処理部23は、移動通信端末50と移動体通信網1との間で行われる位置登録の処理(のうちSGSN20が行うべき処理)を行う手段である。具体的には、SGSN位置登録処理部23は、移動通信端末50から位置登録時に位置登録の要求として移動体通信網1に対して送信される、それまでに在圏していた旧位置登録エリアを示す旧位置情報をRNC10から受信する受信手段である。ここで、旧位置情報には、旧位置登録エリアを示す情報としてRAI及びLAIの両方が含まれる。SGSN位置登録処理部23は、受信した旧位置情報を本発明の機能を実行するために跨り判定部24に出力する。また、SGSN位置登録処理部23が受信される位置登録の要求には、その時点で(移動前に)移動通信端末50の通信の中継を行っているSGSN20のPS_NRIが含められている。
また、これらの情報のうち旧位置情報のLAIと、自装置20のSGSN機能部21に当該移動通信端末50に対応するものとして記憶されたCS_NRIとは、SGSN位置登録処理部23から、(移動通信端末50のCS通信を中継するものとして選択された)MSC30にも移動通信端末50からの位置登録要求として送信される。なお、PSプールエリアを跨って新たな位置登録である場合には、SGSN機能部21には当該移動通信端末50に対応するCS_NRIは記憶されていない。その場合、それまでに移動通信端末50のPS通信の中継を行っていたSGSN20(のSGSN機能部21)に記憶されていた当該移動通信端末50に対応するCS_NRIを取得して、そのCS_NRIをMSC30に送信する(上記のSGSN20の特定は後述するように行われる)。
なお、SGSN位置登録処理部23は、後述するようにSGSN制御部25の制御を受けて本発明の機能に係る動作をするがそれ以外の動作については、基本的には従来のSGSNの位置登録に係る動作を同様でよい。
SGSN20の跨り判定部24は、位置登録要求を行っている移動通信端末50がPSプールエリアを跨いで移動しているか否かを判定する跨り判定手段である。跨り判定は、SGSN判定用データベース22によって記憶されている位置登録エリア情報を参照して、SGSN位置登録処理部23によって受信された旧位置情報によって示される旧位置登録エリアが、自装置20が設けられているPSプールエリアに含まれるか否かを判断することによって行われる。即ち、跨り判定部24は、SGSN位置登録処理部23から入力されたRAIが、SGSN判定用データベース22に位置登録エリア情報として記憶されたRAIのリストに含まれるか否かを判断することによって、位置登録要求を行っている移動通信端末50がPSプールエリアを跨いで移動しているか否かを判定する。
SGSN位置登録処理部23から入力されたRAIが、SGSN判定用データベース22に位置登録エリア情報として記憶されたRAIのリストに含まれていた場合、SGSN20の跨り判定部24は、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいない(PSプールエリア内で移動している)と判定する。一方で、SGSN位置登録処理部23から入力されたRAIが、SGSN判定用データベース22に位置登録エリア情報として記憶されたRAIのリストに含まれていない場合、SGSN20の跨り判定部24は、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいる(別のPSプールエリアから、自装置20が属するPSプールエリアに移動した)と判定する。上記の跨り判定は、RNC10の跨り判定部13によるものと同様であるので、RNC10の跨り判定部13で既に判定が行われている場合は、その判定結果を示す情報を取得して、SGSN20の跨り判定部24では判定を省略することとしてもよい。
SGSN20の跨り判定部24は、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいると判定した場合、更に、SGSN判定用データベース22によって記憶されている位置登録エリア情報を参照して、移動通信端末50が(移動前に)いずれのPSプールエリアに位置していたかを判定する。具体的には、SGSN20の跨り判定部24は、SGSN判定用データベース22によって記憶された図4(a)を示す情報において、SGSN位置登録処理部23から入力された旧位置情報によって示されるRAIに対応付けられている識別情報によって示されるPSプールエリアを移動前に移動通信端末50が位置していたPSプールエリアと特定する。
跨り判定部24は、PSプールエリアの跨りに関する判定結果を示す情報(PSプールエリアを跨いでいると判定した場合には、移動前のPSプールエリアを示す情報も含む)をSGSN制御部25に出力する。
また、SGSN20の跨り判定部24は、位置登録要求を行っている移動通信端末50がCSプールエリアを跨いで移動しているか否かを判定する跨り判定手段である。跨り判定は、SGSN判定用データベース22によって記憶されている位置登録エリア情報を参照して、SGSN位置登録処理部23によって受信された旧位置情報によって示される旧位置登録エリアが、SGSN20が設けられているCSプールエリアに含まれるか否かを判断することによって行われる。即ち、跨り判定部24は、SGSN位置登録処理部23から入力されたLAIが、SGSN判定用データベース22に位置登録エリア情報として記憶されたLAIのリストに含まれるか否かを判断することによって、位置登録要求を行っている移動通信端末50がCSプールエリアを跨いで移動しているか否かを判定する。
SGSN位置登録処理部23から入力されたLAIが、SGSN判定用データベース22に位置登録エリア情報として記憶されたLAIのリストに含まれていた場合、SGSN20の跨り判定部24は、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいない(CSプールエリア内で移動している)と判定する。一方で、SGSN位置登録処理部23から入力されたLAIが、SGSN判定用データベース22に位置登録エリア情報として記憶されたLAIのリストに含まれていない場合、SGSN20の跨り判定部24は、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいる(別のCSプールエリアから、自装置20が属するCSプールエリアに移動した)と判定する。跨り判定部24は、CSプールエリアの跨りに関する判定結果を示す情報をSGSN制御部25に出力する。
SGSN制御部25は、跨り判定部24によるPSプールエリア跨りに関する判定に応じて、旧位置登録エリアであるRAIの位置登録エリアを含むPSプールエリア(移動前のPSプールエリア)に設けられ、移動前に移動通信端末50のPS通信の中継を行っていた(自装置20とは別の)SGSN20に対する処理を行う処理手段である。具体的には、SGSN制御部25は、跨り判定部24によって移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいると判定された場合、以下の処理を行う。即ち、SGSN制御部25は、跨り判定部24によって判定された移動通信端末50が移動前に位置していたプールエリア内で、SGSN位置登録処理部23によって受信されたPS_NRIによって示されるSGSN20(移動通信端末50が移動前に位置していたプールエリア内で移動通信端末50のPS通信の中継を行っていたSGSN20)に対して、移動通信端末50のPS通信の中継に用いていたプロファイルを削除する制御を行う。
SGSN制御部25は、削除対象となるSGSN20を、SGSN判定用データベース22に記憶される図4(b)に示される情報が用いられて特定する。具体的には、図4(b)に示される情報において、跨り判定部24によって判定された移動通信端末50が移動前に位置していたプールエリアの識別情報、及びSGSN位置登録処理部23によって受信されたPS_NRIの組み合わせに対応付けられたSGSN識別情報によって示されるSGSN20が、削除対象となるSGSN20とされる。削除の制御は、具体的には、例えば(SGSN制御部25からの制御を受けたSGSN位置登録処理部23によって)HLR40に対して、特定されたSGSN識別情報によって示されるSGSN20から自装置20にPS通信を中継するSGSNを更新する旨を通知する信号を送信することによって行われる。HLR40は、この通知を受けると、移動通信端末50が移動前に位置していたプールエリア内で、移動通信端末50のPS通信の中継を行っていたSGSN20に対して、当該移動通信端末50のプロファイルを削除させる。
なお、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでないとされた場合であっても、SGSN位置登録処理部23によって受信されたPS_NRIから移動前の移動通信端末50のPS通信の中継を行っていたSGSN20を特定して、それが自装置20と相違しているか判断して、当該判断に応じた位置登録の処理を実行することしてよい。移動前の移動通信端末50のPS通信の中継を行っていたSGSN20と、自装置20とが相違していた場合には特定されたSGSN20に対して移動通信端末50のプロファイルを削除させる処理を行うこととしてもよい。また、移動前の移動通信端末50のPS通信の中継を行っていたSGSN20と、自装置20とが一致していた場合は、HLR40への登録を行わない制御を行うこととしてもよい。
SGSN制御部25は、跨り判定部24によって移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいないと判定された場合、従来のSGSNと同様に通常の位置登録の処理を行うようにSGSN位置登録処理部23を制御する。
更に、SGSN制御部25は、跨り判定部24によるCSプールエリア跨りに関する判定に応じて自装置20が設けられているCSプールエリアに設けられるMSC30に対する処理を行う処理手段である。具体的には、SGSN制御部25は、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいると判定された場合、新たにCSプールエリア内のMSC30から移動通信端末50の通信の中継に用いられるMSC30を選択するようにSGSN位置登録処理部23に対して制御する。制御を受けたSGSN位置登録処理部23は、CSプールエリア内によって新たなMSC30が選択してそのMSC30との間で位置登録の処理が行われる。この場合、SGSN機能部21によって保持されている当該移動通信端末50のプロファイルに含まれる、移動通信端末50によるCS通信の中継を行っているMSC30のCS_NRIは用いられない(無視される)。あるいは、移動前の移動通信端末50のPS通信の中継を行っていたSGSN20から取得した、当該移動通信端末50に対応するCS_NRIは用いられない(無視される)。MSC30の選択は、自装置20が属するCSプールエリアに属するMSC30から通知される処理負荷を示す情報等に基づいて、PSプールエリア内のSGSN20間の負荷が適切に分散されるように従来の方法(例えば、3GPPの方式)等が用いられて行われる。
その一方で、SGSN制御部25は、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいないと判定された場合、SGSN機能部21によって保持されている当該移動通信端末50のプロファイルに含まれるCS_NRI、又は移動前の移動通信端末50のPS通信の中継を行っていたSGSN20から取得したCS_NRIによって示されるMSC30との間で位置登録の処理が行われる。
また、そもそもSGSN機能部21によって当該移動通信端末50のプロファイルが保持されておらず、移動前の移動通信端末50のPS通信の中継を行っていたSGSN20からCS_NRIを取得できない場合(移動通信端末50がCSプールエリア跨りの判定ができない場合)には、SGSN制御部25は、新たにCSプールエリア内のMSC30から移動通信端末50の通信の中継に用いられるMSC30を選択するようにSGSN位置登録処理部23に対して制御する。以上が、SGSN20の機能構成である。
図5に示すように、MSC30は、MSC機能部31と、MSC判定用データベース32と、MSC位置登録処理部33と、跨り判定部34と、MSC制御部35とを備えて構成される。MSC30は、本発明における通信制御装置に相当すると共に通信中継装置にも相当する。
MSC機能部31は、通信データの中継等の通常のMSC30としての機能を実現する手段である。MSC機能部31は、上述したように通信の中継の対象となる移動通信端末50のプロファイルを保持しており、そのプロファイルに基づいて処理を行う。また、このプロファイルには、移動通信端末50からの位置登録によって、移動通信端末50が在圏している位置登録エリアを示すLAIが格納されている。なお、このプロファイルの取得及び削除は、従来と同様に行われるが、後述するように移動通信端末50がCSプールエリアを跨って移動して位置登録を行った場合には別のCSプールエリアのMSC20からの制御によって削除が行われる。
MSC判定用データベース32は、後述する判定を行うための情報を記憶する判定用データベースである。具体的には、MSC判定用データベース32は、自装置30が位置するCSプールエリアに属する位置登録エリアを示す位置登録エリア情報を記憶している。例えば、このCSプールエリアに属するLAIをリスト形式で記憶しておく。
また、MSC判定用データベース32は、位置登録エリア情報として自装置30が設けられているCSプールエリアに隣接するCSプールエリア毎に属する位置登録エリアを示す情報を記憶している。具体的には、図6(a)に示すように、自装置30が設けられているCSプールエリアに隣接するCSプールエリアの識別情報(識別子)と、当該CSプールエリアに含まれる位置登録エリアのLAIとを対応付けて記憶している。
更に、MSC判定用データベース32は、CSプールエリアの識別情報及びCS_NRIから、MSCを特定するための情報(MSC識別情報)を特定するための情報を記憶している。このMSC識別情報は、自装置30から、CSプールエリアの識別情報によって示されるPSプールエリア内のCS_NRIで示されるMSC30に対する制御を行うために用いられる(従って、CSプールエリアの識別情報及びCS_NRIのみから、制御対象としてのMSC30を特定できる場合には、必ずしもこの情報は必要ない)。具体的には、図6(b)に示すように、MSC判定用データベース32は、CSプールエリアの識別情報、CS_NRI及びMSC識別情報が対応付けて記憶されている。これら情報は、移動体通信網1の管理者(オペレータ)によって予めMSC判定用データベース32に入力されている。MSC判定用データベース32に記憶された情報は、跨り判定部34及びMSC制御部35によって参照される。
MSC位置登録処理部33は、移動通信端末50と移動体通信網1との間で行われる位置登録の処理(のうちMSC30が行うべき処理)を行う手段である。具体的には、MSC位置登録処理部33は、移動通信端末50から位置登録時に位置登録の要求として移動体通信網1に対して送信される、それまでに在圏していた旧位置登録エリアを示す旧位置情報をSGSN20から受信する受信手段である。ここで、旧位置情報には、旧位置登録エリアを示す情報としてLAIが含まれる。MSC位置登録処理部33は、受信した旧位置情報を本発明の機能を実行するために跨り判定部34に出力する。また、MSC位置登録処理部33が受信される位置登録の要求には、その時点で(移動前に)移動通信端末50の通信の中継を行っているMSC30のCS_NRIが含められている。
なお、MSC位置登録処理部33は、後述するようにMSC制御部35の制御を受けて本発明の機能に係る動作をするがそれ以外の動作については、基本的には従来のMSCの位置登録に係る動作を同様でよい。
MSC30の跨り判定部34は、位置登録要求を行っている移動通信端末50がCSプールエリアを跨いで移動しているか否かを判定する跨り判定手段である。跨り判定は、MSC判定用データベース32によって記憶されている位置登録エリア情報を参照して、MSC位置登録処理部33によって受信された旧位置情報によって示される旧位置登録エリアが、自装置30が設けられているCSプールエリアに含まれるか否かを判断することによって行われる。即ち、跨り判定部34は、MSC位置登録処理部33から入力されたLAIが、MSC判定用データベース32に位置登録エリア情報として記憶されたLAIのリストに含まれるか否かを判断することによって、位置登録要求を行っている移動通信端末50がCSプールエリアを跨いで移動しているか否かを判定する。
MSC位置登録処理部33から入力されたRAIが、MSC判定用データベース32に位置登録エリア情報として記憶されたLAIのリストに含まれていた場合、MSC30の跨り判定部34は、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいない(PSプールエリア内で移動している)と判定する。一方で、MSC位置登録処理部33から入力されたLAIが、MSC判定用データベース32に位置登録エリア情報として記憶されたLAIのリストに含まれていない場合、MSC30の跨り判定部34は、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいる(別のCSプールエリアから、自装置30が属するCSプールエリアに移動した)と判定する。上記の跨り判定は、SGSN20の跨り判定部24によるものと同様であるので、SGSN20の跨り判定部24で既に判定が行われている場合は、その判定結果を示す情報を取得して、MSC30の跨り判定部34では判定を省略することとしてもよい。
MSC30の跨り判定部34は、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいると判定した場合、更に、MSC判定用データベース32によって記憶されている位置登録エリア情報を参照して、移動通信端末50が(移動前に)いずれのCSプールエリアに位置していたかを判定する。具体的には、MSC30の跨り判定部34は、MSC判定用データベース32によって記憶された図6(a)を示す情報において、MSC位置登録処理部33から入力された旧位置情報によって示されるLAIに対応付けられている識別情報によって示されるCSプールエリアを移動前に移動通信端末50が位置していたCSプールエリアと特定する。
跨り判定部34は、CSプールエリアの跨りに関する判定結果を示す情報(CSプールエリアを跨いでいると判定した場合には、移動前のCSプールエリアを示す情報も含む)をMSC制御部35に出力する。
MSC制御部35は、跨り判定部34によるCSプールエリア跨りに関する判定に応じて、旧位置登録エリアであるLAIの位置登録エリアを含むCSプールエリア(移動前のCSプールエリア)に設けられ、移動前に移動通信端末50のCS通信の中継を行っていた(自装置30とは別の)MSC30に対する処理を行う処理手段である。具体的には、MSC制御部35は、跨り判定部34によって移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいると判定された場合、以下の処理を行う。即ち、MSC制御部35は、跨り判定部34によって判定された移動通信端末50が移動前に位置していたプールエリア内で、MSC位置登録処理部33によって受信されたCS_NRIによって示されるMSC30(移動通信端末50が移動前に位置していたプールエリア内で移動通信端末50のCS通信の中継を行っていたMSC30)に対して、移動通信端末50のCS通信の中継に用いていたプロファイルを削除する制御を行う。
MSC制御部35は、削除対象となるMSC30を、MSC判定用データベース32に記憶される図6(b)に示される情報が用いられて特定される。具体的には、図6(b)に示される情報において、跨り判定部34によって判定された移動通信端末50が移動前に位置していたプールエリアの識別情報、及びMSC位置登録処理部33によって受信されたCS_NRIの組み合わせに対応付けられたMSC識別情報によって示されるMSC30が、削除対象となるMSC30とされる。削除の制御は、具体的には、例えば(MSC制御部35からの制御を受けたMSC位置登録処理部33によって)HLR40に対して、特定されたMSC識別情報によって示されるMSC30から自装置30にCS通信を中継するMSCを更新する旨を通知する信号を送信することによって行われる。HLR40は、この通知を受けると、移動通信端末50が移動前に位置していたプールエリア内で、移動通信端末50のCS通信の中継を行っていたMSC20に対して、当該移動通信端末50のプロファイルを削除させる。
なお、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでないとされた場合であっても、移動前の移動通信端末50のCS通信の中継を行っていたMSC30を特定して、それが自装置30と相違しているか判断して、判断に応じた処理を行うこととしてもよい。移動前の移動通信端末50のPS通信の中継を行っていたMSC30と、自装置30とが相違していた場合には特定されたMSC30に対して移動通信端末50のプロファイルを削除させる処理を行うこととしてもよい。また、移動前の移動通信端末50のPS通信の中継を行っていたMSC30と、自装置30とが一致していた場合は、HLR40への登録を行わない制御を行うこととしてもよい。
MSC制御部35は、跨り判定部34によって移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいないと判定された場合、従来のMSCと同様に通常の位置登録の処理を行うようにMSC位置登録処理部33を制御する。以上が、MSC30の機能構成である。
次に、図7を参照して、RNC10、SGSN20及びMSC30のハードウェア構成を説明する。図7に示すように、RNC10、SGSN20及びMSC30は、物理的には、CPU(Central Processing Unit)101、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)102及びROM(ReadOnly Memory)103、ネットワークカード等のデータ送受信デバイスである通信モジュール104、並びにハードディスク等の補助記憶装置105等を含むコンピュータシステムとして構成されている。上述した各機能ブロックの機能は、図7に示すCPU101、RAM102等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU101の制御のもとで通信モジュール104を動作させるとともに、RAM102や補助記憶装置105におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
引き続いて、図8〜図12のシーケンス図を用いて、本実施形態に係るRNC10、SGSN20及びMSC30で実行される処理(通信制御方法)を説明する。本処理は、移動体通信網1に在圏している移動通信端末(UE)50が、移動体通信網1に対して位置登録(の更新)を要求する場合に行われる。以下の処理の説明では、3GPPに準拠する具体的な信号名を例に出して説明する。
本処理の説明では、まず、図8を用いて移動通信端末50がPSプールエリア及びCSプールエリアのいずれも跨がないで移動した場合の例を説明する。位置登録(の更新)を要求の処理では、まず、所定のトリガによって移動通信端末50から、“Initial_Direct_Transfer”(引数は、CM Service Request、及びIDNNS(旧在圏PS_NRI))が新たな位置登録の更新先のRNC10に送信される。旧在圏PS_NRIは、それまでに移動通信端末50がPS通信の中継を利用していたSGSN20のPS_NRIである。また、この信号には、旧位置情報として、移動通信端末50がそれまでに在圏していたPS通信の位置登録エリアを示すRAI(旧在圏RAI)も含められる。この信号は、移動通信端末50が位置登録を行うべきPSプールエリア内のSGSN20を確認するためのものである。
RNC10では、RNC位置登録処理部12によって、“Initial_Direct_Transfer”が受信される(S101、RNC10の受信ステップ)。この信号に含まれる、旧在圏PS_NRI及び旧在圏RAIは、RNC位置登録処理部12から跨り判定部13に出力される。続いて、跨り判定部13によって、RNC判定用データベース11に記憶された情報が参照されて、RNC位置登録処理部12から入力された情報に基づいて、位置登録要求を行っている移動通信端末50がPSプールエリアを跨いで移動しているか否かが判定される(S102、RNC10の跨り判定ステップ)。
本例では、移動通信端末50がPSプールエリア及びCSプールエリアのいずれも跨がないので、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいないと判定される。判定結果を示す情報は、跨り判定部13からRNC制御部14に通知される。
続いて、RNC制御部14によって、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいない場合の位置登録処理を行うようにRNC位置登録処理部12を制御する。この制御に応じてRNC位置登録処理部12によって、移動通信端末50から受信された信号に含まれる旧在圏PS_NRIによって示されるSGSN20−1に、“Initial_UE_Message”(引数は、CM Service Request)が送信される(S103、RNC10の処理ステップ)。
続いて、SGSN20−1では、SGSN位置登録処理部23によって“Initial_UE_Message”が受信されて(S103)、SGSN位置登録処理部23からその信号に対する応答が移動通信端末50に送信される(図示せず)。移動通信端末50では、この応答が受信される。この応答によって、移動通信端末50では、いずれのSGSN20との間で位置登録の処理を行うかが把握される。
続いて、移動通信端末50から、“Routing Area Update Request”(引数は、旧在圏P−TMSI(旧在圏PS_NRI)、旧在圏RAI、及び旧在圏LAI)が上記の応答の送信元であるSGSN20−1に送信される。旧在圏LAIは、それまでに移動通信端末50が在圏していたCS通信の位置登録エリアのLAIである。SGSN20−1では、SGSN位置登録処理部23によって、“Routing Area Update Request”が受信される(S104、SGSN20の受信ステップ)。この信号に含まれる旧在圏PS_NRI、旧在圏RAI及び旧在圏LAIは、SGSN位置登録処理部23から跨り判定部24に出力される。
続いて、跨り判定部24によって、SGSN判定用データベース22に記憶された情報が参照されて、SGSN位置登録処理部23から入力された情報に基づいて、位置登録要求を行っている移動通信端末50がPSプールエリアを跨いで移動しているか否かが判定される(S105、SGSN20の跨り判定ステップ)。
本例では、移動通信端末50がPSプールエリア及びCSプールエリアのいずれも跨がないので、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいないと判定される。判定結果を示す情報は、跨り判定部24からSGSN制御部25に通知される。
続いて、SGSN制御部25によって、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいない場合の位置登録処理を行うようにSGSN位置登録処理部23が制御される。具体的には、SGSN位置登録処理部23による従来のSGSNと同様に通常の位置登録の処理が行われる。更に具体的には、SGSN機能部21で保持している移動通信端末50のプロファイルのRAIの更新等である(更新後のRAIについては、それまでにRNC10から通知されている)。また、本処理では、PSプールエリアを跨いでおらず、移動通信端末50のPS通信を中継するSGSN20が変更されていないので、HLR40には通知されない(但し、本処理とは異なり同一のPSプールエリア内で新たにSGSN20が選択されていた場合にはHLR40に通知される)。
続いて、SGSN位置登録処理部23から移動通信端末50に対して、“Routing Area Update Request”に対する応答である“Routing Area Update Accept”(引数は、P−TMSI(PS_NRI))が送信される(S106)。移動通信端末50は、“Routing Area Update Accept”を受信する。ここで、“Routing Area Update Accept”に含まれるPS_NRIは、位置登録の処理を行ったSGSN20−1のPS_NRIである。移動通信端末50は、上記の信号に含まれる情報を記憶しておき、上述したように次の位置登録の際の信号に含める。なお、ここでは、CSプールエリアにおける位置登録の処理については、従来と同様に行われるものとし説明を省略する。
この一連の処理によって、移動通信端末50は新たな位置登録エリアでPS通信及びCS通信を行うことが可能になる。以上が、移動通信端末50がPSプールエリア及びCSプールエリアのいずれも跨がないで移動した場合の位置登録(の更新)の処理である。
本処理の説明では、続いて、図9〜図12のシーケンス図を用いて移動通信端末50がPSプールエリアを跨いで移動した場合の例を説明する。位置登録(の更新)を要求の処理では、まず、所定のトリガによって移動通信端末50から、“Initial_Direct_Transfer”(引数は、CM Service Request、及びIDNNS(旧在圏PS_NRI))が新たな位置登録の更新先のRNC10に送信される。また、この信号には旧在圏RAIも含められる。この信号は、移動通信端末50が位置登録を行うべきPSプールエリア内のSGSN20を確認するためのものである。
RNC10では、RNC位置登録処理部12によって、“Initial_Direct_Transfer”が受信される(S201、RNC10の受信ステップ)。この信号に含まれる、旧在圏PS_NRI及び旧在圏RAIは、RNC位置登録処理部12から跨り判定部13に出力される。続いて、跨り判定部13によって、RNC判定用データベース11に記憶された情報が参照されて、RNC位置登録処理部12から入力された情報に基づいて、位置登録要求を行っている移動通信端末50がPSプールエリアを跨いで移動しているか否かが判定される(S202、RNC10の跨り判定ステップ)。
本例では、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいるので、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいると判定される。判定結果を示す情報は、跨り判定部13からRNC制御部14に通知される。
続いて、RNC制御部14によって、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいる場合の位置登録処理を行うようにRNC位置登録処理部12を制御する。即ち、自装置10が属するPSプールエリア内の複数のSGSN20から移動通信端末50の通信の中継に用いられるSGSN20を新たに選択するように、RNC制御部14からRNC位置登録処理部12に対して制御される。続いて、RNC位置登録処理部12によって、SGSN20が選択されて、選択されたSGSN20−3に“Initial_UE_Message”(引数は、CM Service Request)が送信される(S203、RNC10の処理ステップ)。
続いて、SGSN20−3では、SGSN位置登録処理部23によって“Initial_UE_Message”が受信されて(S203)、SGSN位置登録処理部23からその信号に対する応答が移動通信端末50に送信される(図示せず)。移動通信端末50では、この応答が受信される。この応答によって、移動通信端末50では、いずれのSGSN20との間で位置登録の処理を行うかが把握される。
続いて、移動通信端末50から、“Routing Area Update Request”(引数は、旧在圏P−TMSI(旧在圏PS_NRI)、旧在圏RAI、及び旧在圏LAI)が上記の応答の送信元であるSGSN20−1に送信される。SGSN20−3では、SGSN位置登録処理部23によって、“Routing Area Update Request”が受信される(S204、SGSN20の受信ステップ)。この信号に含まれる旧在圏PS_NRI、旧在圏RAI及び旧在圏LAIは、SGSN位置登録処理部23から跨り判定部24に出力される。
続いて、跨り判定部24によって、SGSN判定用データベース22に記憶された情報が参照されて、SGSN位置登録処理部23から入力された情報に基づいて、位置登録要求を行っている移動通信端末50がPSプールエリアを跨いで移動しているか否かが判定される(S205、SGSN20の跨り判定ステップ)。
本例では、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいるので、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいると判定される。また、その場合には跨り判定部24によって、SGSN判定用データベース22に記憶されている情報が参照されて、移動通信端末50が(移動前に)いずれのPSプールエリアに位置していたかが判定される。判定結果を示す情報は、跨り判定部24からSGSN制御部25に通知される。
続いて、SGSN制御部25によって、移動通信端末50が移動前に位置していたプールエリア内で移動通信端末50のPS通信の中継を行っていたSGSN20に対して移動通信端末50のPS通信の中継に用いていたプロファイルを削除する制御が行われる。具体的には、SGSN制御部25によって、削除対象となるSGSN20が、SGSN判定用データベース22に記憶され情報が用いられて特定される。続いて、SGSN制御部25によって、SGSN位置登録処理部23に対して、当該削除対象となるSGSN20が通知されると共に移動通信端末50がPSプールエリアを跨いでいる場合の処理を行うように制御される。
更に具体的には、SGSN20−3のSGSN位置登録処理部23から削除対象となるSGSN20−1に対して、“SGSN Context Request”(引数は、旧在圏P−TMSI、及び旧在圏RAI)が送信される(S206、処理ステップ)。SGSN20−1では、“SGSN Context Request”が受信されて、それに対する応答である“SGSN Context Response”(引数は、IMSI、MM Context及びPDP contexts)がSGSN20−3に対して送信される。SGSN20−3では、SGSN位置登録処理部23によって“SGSN Context Response”が受信される(S207、処理ステップ)。この信号のやりとりは、SGSN20−1に移動通信端末50が別のPSプールエリアに移動することを通知するためのものである。
続いて、SGSN20−3のSGSN位置登録処理部23から、HLR40に“Update Location”(引数は、SGSN Number、SGSN Address、及びIMSI)が送信される(S208、処理ステップ)。この信号は、HLR40に移動通信端末50のPS通信を中継するSGSN20が変更されたことを通知するものである。この信号には、変更後のSGSN20−3の識別子、及び変更前のSGSN20−1の識別子が含められる。この信号をトリガとして、下記のようにHLR40による変更前のSGSN20−1のプロファイルの削除の処理が行われる。
HLR40では、“Update Location”を受信して、受信した“Update Location”に応じたPS通信の位置登録処理が行われる(図示せず)。続いて、HLR40から変更前のSGSN20−1に“Cancel Location”(引数は、IMSI、及びCancellation Type)が送信される(S209)。続いて、変更前のSGSN20−1のSGSN位置登録処理部23によって、“Cancel Location”が受信されて自装置20−1が記憶している移動通信端末50のプロファイルの削除等のSGSN20の変更の処理が行われる(図示せず)。当該処理が終了すると、変更前のSGSN20−1のSGSN位置登録処理部23からHLR40、“Cancel Location”への応答である“Cancel Location ack”(引数は、IMSI)が送信される(S210)。
HLR40では、“Cancel Location ack”が受信されると、変更後のSGSN20−3に“Insert Subscriber Data”(引数は、IMSI、及びsubscriber data)が送信される(S211)。当該信号は、HLR40から移動通信端末50のプロファイルをSGSN20−3に送信するものである。SGSN20−3では、SGSN位置登録処理部23によって“Insert Subscriber Data”が受信されて、プロファイルがSGSN機能部21に記憶される(図示せず)。このプロファイルには、移動通信端末50が在圏しているPS位置登録エリアを示すLAIが格納されている。
続いて、SGSN20−3のSGSN位置登録処理部23からHLR40に“Insert Subscriber Data”に対する応答である“Insert Subscriber Data ack”(引数は、IMSI)が送信される(S212)。HLR40では、“Insert Subscriber Data ack”が受信されて、SGSN20−3に“Update Location”に対する応答である“Update Location ack”(引数は、IMSI)が送信される(S213)。SGSN20−3では、SGSN位置登録処理部23によって“Update Location ack”が受信される。
SGSN20−3では、SGSN位置登録処理部23によって、SGSN機能部21に記憶されている移動通信端末50のプロファイルに、移動通信端末50によるCS通信の中継を行っているMSC30のCS_NRIが格納されているか否かが判断される(S214)。ここでCS_NRIが記憶されていないと判断された場合、何らかの理由によって移動通信端末50によるCS通信の中継を行っているMSC30が選択されていない状態となっている。
ここで図10のシーケンス図を用いて、SGSN機能部21に記憶されている移動通信端末50のプロファイルにCS_NRIが記憶されていない場合の処理を説明する。なお、SGSN機能部21に記憶されている移動通信端末50のプロファイルにCS_NRIが記憶されていない場合とは、何らかの理由でCS通信の位置登録が正常に行われていない状態である。この場合、SGSN位置登録処理部23によって、自装置20が属するCSプールエリア内の複数のMSC30から移動通信端末50の通信の中継に用いられるMSC30が新たに選択される(図示せず)。この選択は、例えば、SGSN20に紐付いているMSC30の負荷状態を参照してMSC30を選択する等の3GPPの方式に従って行われる。
続いて、SGSN位置登録処理部23から、選択されたMSC30−1に“Location Update Request”(引数は、旧在圏CS_NRI、旧在圏LAI、IMSI、SGSN Number、及びLocation Update Type)が送信される(S232)。この信号は、移動通信端末50が、MSC30−1を利用してCS通信を行えるようにするために、MSC30を介して位置登録するためのものである。この信号によって、以下のようにMSC30−1による位置登録処理が進められる。また、この信号は、新たに移動通信端末50のPS通信の中継を行う自装置20−3の識別情報(SGSN Number)等の必要な情報を含み、それらの情報が新たに移動通信端末50のCS通信の中継を行うMSC30−1に通知される。
MSC30−1では、MSC位置登録処理部33によって、“Location Update Request”が受信される(S232)。続いて、MSC30−1のMSC位置登録処理部33から、HLR40に“Update Location”(引数は、新在圏VLR)が送信される(S233)。この信号は、HLR40に移動通信端末50のCS通信を中継するMSC30が選択されたことを通知するものである。この信号には、選択されたMSC30の識別子が含められる。
HLR40では、“Update Location”を受信して、受信した“Update Location”に応じたCS通信の位置登録処理が行われる(図示せず)。HLR40では、“Update Location”が受信されると、MSC30−1に“Insert Subscriber Data”(引数は、IMSI、及びsubscriber data)が送信される(S234)。当該信号は、HLR40から移動通信端末50のプロファイルをMSC30−1に送信するものである。MSC30−1では、MSC位置登録処理部33によって“Insert Subscriber Data”が受信されて、プロファイルがMSC機能部31に記憶される(図示せず)。 続いて、MSC30−1のMSC位置登録処理部33からHLR40に“Insert Subscriber Data”に対する応答である“Insert Subscriber Data ack”(引数は、IMSI)が送信される(S235)。HLR40では、“Insert Subscriber Data ack”が受信されて、MSC30−1に“Update Location”に対する応答である“Update Location ack”(引数は、IMSI)が送信される(S236)。MSC30−1では、MSC位置登録処理部33によって“Update Location ack”が受信される。
続いて、MSC30−1のMSC位置登録処理部33から、SGSN20−3に“Location Update Request”に対する応答である“Location Update Accept”(引数は、TMSI(CS_NRI))が送信される(S237)。この信号に含まれるCS_NRIは、自装置30に割り当てられているCS_NRIである。
続いて、SGSN20−3では、SGSN位置登録処理部23によって“Location Update Accept”が受信される。続いて、SGSN位置登録処理部23によって、“Location Update Accept”に含まれるCS_NRIが、SGSN機能部21の移動通信端末50のプロファイルにおける移動通信端末50によるCS通信の中継を行っているMSC30のCS_NRIとして記憶される(S238)。続いて、SGSN20−3のSGSN位置登録処理部23から移動通信端末50に対して、“Routing Area Update Request”に対する応答である“Routing Area Update Accept”(引数は、P−TMSI(PS_NRI))が送信される(S239)。移動通信端末50は、“Routing Area Update Accept”を受信する。ここで、“Routing Area Update Accept”に含まれるPS_NRIは、位置登録の処理を行ったSGSN20−3のPS_NRIである。移動通信端末50は、上記の信号に含まれる情報を記憶しておき、上述したように次の位置登録の際の信号に含める。
ここで、図9のS214以降の、SGSN機能部21に記憶されている移動通信端末50のプロファイルにCS_NRIが記憶されている場合の処理を説明する。この場合、移動通信端末50がCSプールエリア跨いで移動したか否かによる処理が異なる。まず、図11のシーケンス図を用いて、移動通信端末50がCSプールエリアを跨がないで移動した場合の例を説明する。
図9のS214に続いて、図11に示すように、SGSN20−3では、跨り判定部24によって、SGSN判定用データベース22に記憶された情報が参照されて、SGSN位置登録処理部23から入力された情報に基づいて、位置登録要求を行っている移動通信端末50がCSプールエリアを跨いで移動しているか否かが判定される(S252、SGSN20の跨り判定ステップ)。
本例では、移動通信端末50がCSプールエリアを跨がないので、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいないと判定される。判定結果を示す情報は、跨り判定部24からSGSN制御部25に通知される。
続いて、SGSN制御部25によって、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいない場合の位置登録処理を行うようにSGSN位置登録処理部23が制御される。具体的には、SGSN位置登録処理部23による従来のSGSNと同様に通常の位置登録の処理が行われる。更に具体的には、SGSN機能部21に記憶されている移動通信端末50のプロファイルに格納されている、移動通信端末50によるCS通信の中継を行っているMSC30のCS_NRIのMSC30−1に、“Location Update Request”(引数は、旧在圏CS_NRI、旧在圏LAI、IMSI、SGSN Number、及び、Location Update Type)が送信される(S253、SGSN20の処理ステップ)。この信号は、MSC30−1においてCS通信の位置登録の更新を行うためのものである。また、この信号は、新たに移動通信端末50のPS通信の中継を行う自装置20−3の識別情報(SGSN Number)等の必要な情報を含み、それらの情報が移動通信端末50のCS通信の中継を行うMSC30−1に通知される。
MSC30−1では、MSC位置登録処理部33によって、“Location Update Request”が受信される(S253、MSC30の受信ステップ)。この信号に含まれる旧在圏CS_NRI及び旧在圏LAIは、MSC位置登録処理部33から跨り判定部34に出力される。
続いて、跨り判定部34によって、MSC判定用データベース32に記憶された情報が参照されて、MSC位置登録処理部33から入力された情報に基づいて、位置登録要求を行っている移動通信端末50がCSプールエリアを跨いで移動しているか否かが判定される(S254、MSC30の跨り判定ステップ)。
本例では、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいないので、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいないと判定される。判定結果を示す情報は、跨り判定部34からMSC制御部35に通知される。
続いて、MSC制御部35によって、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいない場合の位置登録処理を行うようにMSC位置登録処理部33が制御される。具体的には、MSC位置登録処理部33による従来のSGSNと同様に通常の位置登録の処理が行われる。更に具体的には、MSC機能部31で保持している移動通信端末50のプロファイルのLAIの更新等である(更新後のLAIについては、それまでにSGSN20から通知されている)。また、本処理では、CSプールエリアを跨いでおらず、移動通信端末50のCS通信を中継するMSC30が変更されていないので、HLR40には通知されない(但し、本処理とは異なり同一のCSプールエリア内で新たにMSC30が選択されていた場合にはHLR40に通知される)。
続いて、MSC位置登録処理部33からSGSN20−3に対して、“Location Update Request”に対する応答である“Location Update Accept”(引数は、TMSI(CS_NRI))が送信される(S255)。この信号に含まれるCS_NRIは、自装置30に割り当てられているCS_NRIである。
続いて、SGSN20−3では、SGSN位置登録処理部23によって“Location Update Accept”が受信される。続いて、SGSN位置登録処理部23によって、“Location Update Accept”に含まれるCS_NRIが、SGSN機能部21の移動通信端末50のプロファイルにおける移動通信端末50によるCS通信の中継を行っているMSC30のCS_NRIとして記憶される(S256)。続いて、SGSN20−3のSGSN位置登録処理部23から移動通信端末50に対して、“Routing Area Update Request”に対する応答である“Routing Area Update Accept”(引数は、P−TMSI(PS_NRI))が送信される(S257)。移動通信端末50は、“Routing Area Update Accept”を受信する。ここで、“Routing Area Update Accept”に含まれるPS_NRIは、位置登録の処理を行ったSGSN20−3のPS_NRIである。移動通信端末50は、上記の信号に含まれる情報を記憶しておき、上述したように次の位置登録の際の信号に含める。
ここで、図9のS214以降の、SGSN機能部21に記憶されている移動通信端末50のプロファイルにCS_NRIが記憶されている場合の処理を説明する。図11のシーケンス図に続いて、図12のシーケンス図を用いて、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いで移動した場合の例を説明する。
図9のS214に続いて、図12に示すように、SGSN20−3では、跨り判定部24によって、SGSN判定用データベース22に記憶された情報が参照されて、SGSN位置登録処理部23から入力された情報に基づいて、位置登録要求を行っている移動通信端末50がCSプールエリアを跨いで移動しているか否かが判定される(S252、SGSN20の跨り判定ステップ)。
本例では、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいるので、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいると判定される。判定結果を示す情報は、跨り判定部24からSGSN制御部25に通知される。
続いて、SGSN制御部25によって、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいる場合の位置登録処理を行うようにSGSN位置登録処理部23を制御する。即ち、自装置20−3が属するCSプールエリア内の複数のMSC30から移動通信端末50の通信の中継に用いられるMSC30を新たに選択するように、SGSN制御部25からSGSN位置登録処理部23に対して制御される。続いて、SGSN位置登録処理部23によって、MSC30が選択されて、選択されたMSC30−3に“Location Update Request”(引数は、旧在圏CS_NRI、旧在圏LAI、IMSI、SGSN Number、及び、Location Update Type)が送信される(S273、SGSN20の処理ステップ)。この信号は、移動通信端末50が、MSC30−3を利用してCS通信を行えるようにするために、MSC30を介して位置登録するためのものである。この信号によって、以下のようにMSC30−3による位置登録処理が進められる。また、この信号は、新たに移動通信端末50のPS通信の中継を行う自装置20−3の識別情報(SGSN Number)等の必要な情報を含み、それらの情報が新たに移動通信端末50のCS通信の中継を行うMSC30−3に通知される。
MSC30−3では、MSC位置登録処理部33によって、“Location Update Request”が受信される(S273、MSC30の受信ステップ)。この信号に含まれる旧在圏CS_NRI及び旧在圏LAIは、MSC位置登録処理部33から跨り判定部34に出力される。
続いて、跨り判定部34によって、MSC判定用データベース32に記憶された情報が参照されて、MSC位置登録処理部33から入力された情報に基づいて、位置登録要求を行っている移動通信端末50がCSプールエリアを跨いで移動しているか否かが判定される(S274、MSC30の跨り判定ステップ)。
本例では、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいるいので、移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいると判定される。判定結果を示す情報は、跨り判定部34からMSC制御部35に通知される。また、その場合には跨り判定部34によって、MSC判定用データベース32に記憶されている情報が参照されて、移動通信端末50が(移動前に)いずれのCSプールエリアに位置していたかが判定される。判定結果を示す情報は、跨り判定部34からMSC制御部35に通知される。
続いて、MSC制御部35によって、移動通信端末50が移動前に位置していたプールエリア内で移動通信端末50のCS通信の中継を行っていたMSC30に対して移動通信端末50のCS通信の中継に用いていたプロファイルを削除する制御が行われる。具体的には、MSC制御部35によって、削除対象となるMSC30が、MSC判定用データベース32に記憶され情報が用いられて特定される。続いて、MSC制御部35によって、MSC位置登録処理部33に対して、当該削除対象となるMSC30が通知されると共に移動通信端末50がCSプールエリアを跨いでいる場合の処理を行うように制御される。
更に具体的には、MSC30−3のMSC位置登録処理部33から、HLR40に“Update Location”(引数は、新在圏VLR)が送信される(S275、処理ステップ)。この信号は、HLR40に移動通信端末50のCS通信を中継するMSC30が変更されたことを通知するものである。この信号には、変更後のMSC30−3の識別子、及び変更前のMSC30−1の識別子が含められる。この信号をトリガとして、下記のようにHLR40による変更前のMSC30−1のプロファイルの削除の処理が行われる。
HLR40では、“Update Location”を受信して、受信した“Update Location”に応じたCS通信の位置登録処理が行われる(図示せず)。続いて、HLR40から変更前のMSC30−1に“Cancel Location”(引数は、IMSI)が送信される(S276)。続いて、変更前のMSC30−1のMSC位置登録処理部33によって、“Cancel Location”が受信されて自装置30−1が記憶している移動通信端末50のプロファイルの削除等のMSC30の変更の処理が行われる(図示せず)。当該処理が終了すると、変更前のMSC30−1のSGSN位置登録処理部23からHLR40、“Cancel Location”への応答である“Cancel Location ack”(引数は、IMSI)が送信される(S277)。
HLR40では、“Cancel Location ack”が受信されると、変更後のMSC30−3に“Insert Subscriber Data”(引数は、IMSI、及びGSM subscriber data)が送信される(S278)。当該信号は、HLR40から移動通信端末50のプロファイルをMSC30−3に送信するものである。MSC30−3では、MSC位置登録処理部33によって“Insert Subscriber Data”が受信されて、プロファイルがMSC機能部31に記憶される(図示せず)。このプロファイルには、移動通信端末50が在圏しているCS位置登録エリアを示すLAIが格納されている。
続いて、MSC30−3のMSC位置登録処理部33からHLR40に“Insert Subscriber Data”に対する応答である“Insert Subscriber Data ack”(引数は、IMSI)が送信される(S279)。HLR40では、“Insert Subscriber Data ack”が受信されて、MSC30−3に“Update Location”に対する応答である“Update Location ack”(引数は、IMSI)が送信される(S280)。MSC30−3では、MSC位置登録処理部33によって“Update Location ack”が受信される。
続いて、MSC30−3のMSC位置登録処理部33から、SGSN20−3に“Location Update Request”に対する応答である“Location Update Accept”(引数は、TMSI(CS_NRI))が送信される(S281)。この信号に含まれるCS_NRIは、自装置30に割り当てられているCS_NRIである。
続いて、SGSN20−3では、SGSN位置登録処理部23によって“Location Update Accept”が受信される。続いて、SGSN位置登録処理部23によって、“Location Update Accept”に含まれるCS_NRIが、SGSN機能部21の移動通信端末50のプロファイルにおける移動通信端末50によるCS通信の中継を行っているMSC30のCS_NRIとして記憶される(S282)。続いて、SGSN20−3のSGSN位置登録処理部23から移動通信端末50に対して、“Routing Area Update Request”に対する応答である“Routing Area Update Accept”(引数は、P−TMSI(PS_NRI))が送信される(S283)。移動通信端末50は、“Routing Area Update Accept”を受信する。ここで、“Routing Area Update Accept”に含まれるPS_NRIは、位置登録の処理を行ったSGSN20−3のPS_NRIである。移動通信端末50は、上記の信号に含まれる情報を記憶しておき、上述したように次の位置登録の際の信号に含める。
この一連の処理によって、移動通信端末50は新たな位置登録エリアでPS通信及びCS通信を行うことが可能になる。以上が、移動通信端末50がPSプールエリアを跨いで移動した場合の位置登録(の更新)の処理である。
上述したように、本実施形態における通信制御装置であるRNC10、SGSN20、MSC30では、移動通信端末50が位置登録を行う際に、プールエリアを跨いで移動している否かが判定されて、その判定に応じた処理が行われる。従って、本実施形態によれば、移動通信端末50がプールエリアを跨って移動した場合には、それに応じた適切な処理を行うことができる。これにより、隣接するプールエリアで通信中継装置を識別する識別子であるNRIを重複して利用したとしても、その場合に発生する上述した問題を防止することができる。
更に具体的には、本実施形態のように、移動通信端末50の通信を中継するCNノードを選択する(負荷分散を行う)装置であるRNC10及びSGSN20のように、移動通信端末50がプールエリアを跨って移動した場合には、そのプールエリア内で、移動通信端末による通信の中継に利用される通信中継装置が新たに選択することが望ましい。これによりNRIが隣接するプールエリアで重複して用いられたとしても、移動通信端末50がプールエリアを跨った場合に同じNRIのCNノードを用いることを防止でき、上述した適切に負荷分散が図れないという問題を確実に防止することができる。
また、本実施形態のように、移動通信端末50の通信を中継するCNノードであるSGSN20及びMSC30のように、移動通信端末50がプールエリアを跨って移動した場合には、移動前のプールエリア内で移動通信端末50による通信の中継に利用されるCNノードに対して、当該中継に用いていたデータ(プロファイル)を削除させることが望ましい。これにより、移動前のプールエリア内のCNノードが、既にプールエリア外に出た移動通信端末50のためのデータを記憶していることによって生じる上述した問題を確実に防止することができる。
更に、本実施形態のように移動前後のCNノードが同一かどうかを判断して、位置登録の処理を行うことが望ましい。このような構成にすれば、必要ない場合は、HLR40との信号の送受信を省略することができ、適切な位置登録の処理を行うことができる。
なお、本実施形態では、コンバインド位置登録を前提としているため、SGSN20でCSプールエリア跨りを判定していた。しかしながら、PS通信及びCS通信それぞれで位置登録が行われる場合には、RNCにおいてCSプールエリア跨りを判定して、本実施形態においてSGSN20が行っている制御と同様な制御が行われてもよい。また、本実施形態では、PS通信及びCS通信の両方の位置登録を対象としていたが、いずれか一方のみが行われる移動体通信網においても本実施形態と同様の制御が行われてもよい。
1…移動体通信網、10…RNC、11…RNC判定用データベース、12…RNC位置登録処理部、13…跨り判定部、14…RNC制御部、20…SGSN、21…SGSN機能部、22…SGSN判定用データベース、23…SGSN位置登録処理部、24…跨り判定部、25…SGSN制御部、30…MSC、31…MSC機能部、32…MSC判定用データベース、33…MSC位置登録処理部、34…跨り判定部、35…MSC制御部、40…HLS、50…移動通信端末、101…CPU、102…RAM、103…ROM、104…通信モジュール、105…補助記憶装置。

Claims (5)

  1. 移動体通信網において、一つ以上の位置登録エリアから構成されると共に前記移動体通信網における移動通信端末の通信を中継する複数の通信中継装置が設けられているプールエリアに設けられる通信制御装置であって、
    プールエリアに属する位置登録エリアを示す位置登録エリア情報を記憶する判定用データベースと、
    移動通信端末から位置登録時に前記移動体通信網に対して送信される、それまでに在圏していた旧位置登録エリアを示す旧位置情報を受信する受信手段と、
    前記判定用データベースによって記憶されている位置登録エリア情報を参照して、前記受信手段によって受信された旧位置情報によって示される旧位置登録エリアが、前記通信制御装置が設けられているプールエリアに含まれるか否かを判断することによって、前記移動通信端末がプールエリアを跨いで移動しているか否かを判定する跨り判定手段と、
    前記跨り判定手段による判定に応じて、前記通信制御装置が設けられているプールエリアに設けられる前記通信中継装置、又は前記旧位置登録エリアを含むプールエリアに設けられる前記通信中継装置に対する処理を行う処理手段と、
    を備える通信制御装置。
  2. 前記通信制御装置は、前記複数の通信中継装置に接続されており、当該複数の通信中継装置から、前記移動通信端末による通信の中継に利用される通信中継装置の選択を行う装置であり、
    前記処理手段は、前記跨り判定手段による判定に応じて前記選択を行い、選択した前記通信中継装置に対して前記移動通信端末による通信の中継に利用されるように制御を行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信制御装置。
  3. 前記通信制御装置は、前記複数の通信中継装置のいずれかであり、
    前記判定用データベースは、前記位置登録エリア情報として前記通信制御装置が設けられているプールエリアに隣接するプールエリア毎に属する位置登録エリアを示す情報を記憶し、
    前記受信手段は、前記移動通信端末から旧位置情報と合わせて、それまでに通信の中継に利用していた前記通信中継装置をプールエリア内で識別する識別子を受信し、
    前記跨り判定手段は、前記判定用データベースによって記憶されている位置登録エリア情報を参照して、前記移動通信端末がいずれのプールエリアに位置していたかを判定し、
    前記処理手段は、前記跨り判定手段による判定に応じて、前記跨り判定手段によって判定されたプールエリア内で前記受信手段によって受信された識別子によって示される前記通信中継装置に対して、当該中継に用いていたデータを削除する制御を行う、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の通信制御装置。
  4. 前記通信制御装置は、前記複数の通信中継装置のいずれかであり、
    前記処理手段は、前記位置登録時までに前記移動通信端末による通信の中継に利用される通信中継装置と自装置とが相違しているか判断して、当該判断に応じた位置登録の処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の通信制御装置。
  5. 移動体通信網において、一つ以上の位置登録エリアから構成されると共に前記移動体通信網における移動通信端末の通信を中継する複数の通信中継装置が設けられているプールエリアに設けられており、プールエリアに属する位置登録エリアを示す位置登録エリア情報を記憶する判定用データベースを備える通信制御装置による通信制御方法であって、
    移動通信端末から位置登録時に前記移動体通信網に対して送信される、それまでに在圏していた旧位置登録エリアを示す旧位置情報を受信する受信ステップと、
    前記判定用データベースによって記憶されている位置登録エリア情報を参照して、前記受信ステップにおいて受信された旧位置情報によって示される旧位置登録エリアが、前記通信制御装置が設けられているプールエリアに含まれるか否かを判断することによって、前記移動通信端末がプールエリアを跨いで移動しているか否かを判定する跨り判定ステップと、
    前記跨り判定ステップにおける判定に応じて、前記通信制御装置が設けられているプールエリアに設けられる前記通信中継装置、又は前記旧位置登録エリアを含むプールエリアに設けられる前記通信中継装置に対する処理を行う処理ステップと、
    を含む通信制御方法。
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