JP4981122B2 - 抑制されたベクトル量子化 - Google Patents
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Description
より正確には、本発明は、歪みしきい値の事前知識を含む非構造化統計的ベクトル量子化の問題への解決策を提案する。
Gersho A., Gray R. M, "Vector Quantization and Signal Compression", Kluwer Academic Publishers, 1992 Kovesi, B.; Saoudi, S.; Boucher, J. M.; Reguly, Z., "A fast robust stochastic algorithm for vector quantizer design for nonstationary channels", IEEE International Conference on Acoustics, Speech, and Signal Processing, Vol. 1, pp. 269-272, 1995 Moayeri, N., Neuhoff D. L.; Stark, W. E., "Fine-coarse vector quantization", IEEE Trans. on Information Theory, Vol. 37, Issue 4, pp. 1503-1515, July 1991 UIT-T, COM 16, D214(WP 3/16), "High level description of the scalable 8-32 kbit/s algorithm submitted to the Qualification Test by Matsushita, Mindspeed and Siemens," Q.10/16, Study Period 2005-2008, Geneva, 26 July - 5 August 2005 (Source: Siemens)
故に、本発明は、複数の駆動ベクトルの統計解析を行う段階により、符号ベクトル間の距離が最小となるため、信号に適した辞書をもたらし、それによって、非常に接近した符号ベクトル同士は認識のレベルでは区別が付かないということを考慮できるようになる。
好ましくは、上記初期辞書を生成する副段階は、上記複数の駆動ベクトルに基づいて実行されるとともに、正規格子の点上で選択された丸めベクトルによる各駆動ベクトルの置換と、それらの出現頻度に応じた丸めベクトルの選択的除去とを含む。
特殊な実施態様において、重複の除去を行う段階は、複数の修正された符号ベクトルを互いに比較することによって、重複の検索を行う副段階と、重複の削除を行う副段階とを有する。
特殊な実施態様において、この統合を行う段階は、正規格子の点上で選択された丸めベクトルによって、各駆動ベクトルの置換を行う副段階と、複数の修正された符号ベクトルと複数の丸め駆動ベクトルとを合成する副段階とを有する。故にまた、複数の修正された符号ベクトルと合成された丸め駆動ベクトルの2つずつは、最小距離を有する。
一実施態様において、上記合成を行う副段階は、有限数の丸め駆動ベクトルを上記複数の修正された符号ベクトルに追加することを含む。上記有限数の丸め駆動ベクトルは、上記複数の修正された符号ベクトルとは異なるものである。
例えば、最適化を行う段階は、辞書の歪みを算出する段階と、この歪みを許容しきい値と比較する段階とを有する。上記比較の結果が不一致である場合、上記統計解析を行う段階及び修正を行う段階が繰り返される。
あるいは、最適化を行う段階は、上記複数の修正された符号ベクトルから形成された辞書に基づいて実行される方法の少なくとも1回の繰り返しを含む。
また、本発明は、本発明のコンピュータプログラムを実行する手段から成るベクトル量子化辞書を生成するためのデバイスに関する。
また、この発明は、符号化及び復号の方法、並びに本発明に従って得られた辞書を使用するデコーダを対象とする。
記載された実施形態において、この方法は、音声信号などのデジタルオーディオ信号を表す複数の駆動ベクトルに対して実行される。
ステップ10は、C0で示される初期辞書を生成するサブステップ12から開始される。この辞書は、駆動ベクトルの解析に基づいて生成されるか、又は他の既知の手段、例えば、駆動ベクトルの有限数のランダム選択、又は「分割(splitting)」LBGアルゴリズムと称されるアルゴリズムなどによって生成される。この初期辞書C0は、決められたサイズの辞書である。
より正確には、分類を行うサブステップ16において、駆動ベクトル毎に現在の辞書全体が走査される。すなわち、辞書C0が連続的な反復によって修正されて、駆動ベクトルとの二乗誤差を最小化する符号ベクトルが辞書から選択される。
Viは、Q(xj)=yiとなる駆動ベクトルxjの集合として定義される。ここで、Q()は、量子化関数であり、yiは、辞書の符号ベクトルである。
NiをViのベクトルの数とし、Vi(j,k)をViのj番目のベクトルのk番目の要素とする。
セントロイドyiのk番目の要素が、以下の式で示される。
このサブステップ20では、駆動ベクトルは、上記のステップによって与えられた現在の辞書を用いて量子化される。駆動ベクトルとそれらの量子化バージョンとの間の二乗誤差は、歪み寸法を形成する。
よって、ステップ10の終端で、本方法は、駆動ベクトルの反復統計解析によって形成された辞書CITERを生成する。
この修正ステップ30は、符号ベクトルのそれぞれを、デカルトグリッドのような正規格子の点上で選択された隣接ベクトルで置き換えることを含む。これらの修正されたベクトルは、丸め(rounded)ベクトルとも称される。記載された実施形態において、選択された隣接ベクトルは、符号ベクトルに最も近い正規格子上に位置するベクトルである。実施の形態及びベクトルのタイプに応じて、ベクトル間の距離以外の基準が、符号ベクトルの隣接ベクトルを決定するために使用されてよい。
正規格子上の符号語の丸めは、pを格子の間隔と置き、以下のように実行される。
ステップ32は、重複の検索を行うサブステップと、続いて、重複の抑制を行うサブステップとを有する。重複の検索を行うサブステップは、符号ベクトルのそれぞれを辞書中の他のベクトルと比較することによって、辞書C’全体で実行される。
このステップ32の終端では、辞書C’は、辞書CITERよりも少ない符号ベクトルを含むこととなる。
このステップ34は、各駆動ベクトルを、正規格子の点上で選択された隣接ベクトルで置き換えるサブステップ36から開始される。上記隣接ベクトルは、丸め駆動ベクトルと称される。好ましくは、ステップ30と同一の格子が使用される。ついで、丸め駆動ベクトルは、出現頻度の高いものから順に整列される。好ましくは、上記整列は、重複の除去が行われた後に行われる。
よって、辞書C”は、辞書の符号ベクトルを形成するセントロイド間の最小距離が保証され、抑制されて記載されるように構成される。実施例において、量子化されるパラメータは、対数目盛上に取られる。この領域の一定の間隔は、エネルギー領域での対数間隔に等しく、人の耳の感度に相当する。したがって、認識しきい値に応じて間隔pを選択することによって、本発明の方法の結果、認識しきい値を考慮した統計的ベクトル量子化の辞書を生成することが可能となる。
さらに、辞書を丸め駆動ベクトルと合成することによって、符号ベクトルのより良い分布が得られる。
たとえ2つの辞書が実際には同じ数の符号ベクトルを有するとしても、図3の辞書の外見上の点の数は、図2のそれより少ない。実際には、図2及び図3は、より高次のベクトルの2次元への投射のみを示す。図3に示された辞書の符号ベクトルが正規格子上で丸められ、いくつかのベクトルは1点に省略され、それらは図2に示された場合とは異なる。
最適化は、図1ないし図3に記載された方法の最後で得られた辞書C”の受け取りから開始される。
記載された実施形態において、最適化段階は、同一の処理ステップの反復を行う段階と、それらを辞書C”の符号ベクトルへ適用する段階とから成る。しかしながら、記載された最適化段階においては、各繰り返しで、分類、セントロイドの決定、符合ベクトルの修正、及び重複の除去が実行される。
よって、段階40は、辞書C”の符号ベクトルに適用される分類ステップ42から開始され、その後に、セントロイドを決定するステップ44が続く。これらのステップ42及び44は、先に記載したステップ16及び18と同一である。
次に、正規格子上での丸めによる修正ステップ46が実行される。このステップ46の後に、重複除去ステップ48が続く。最後に、最適化段階は、歪みを測定するステップ50と、歪みが許容しきい値より小さいかどうか、又は最大反復回数に到達したかどうかを判断する検査52を有する。
このような最適化段階によって、辞書の品質をさらに向上できるようになる。
変形例において、初期辞書は、正規格子上で丸められた駆動ベクトルを取り除いて生成される。これは、初期辞書の生成が、正規格子上で選択された隣接ベクトルによる駆動ベクトルの置換と、その後の、それらの出現頻度に応じた丸め駆動ベクトルの選択的消去とを有することを意味する。
さらに別の変形例では、最適化段階は、初期辞書として以前得られた辞書を用いて、図1とまったく同じ方法の反復から成る。
別の変形例では、合成ステップが、修正された符号ベクトルと、丸められてない符号ベクトルとの間で実行される。しかしながら、このような実施形態では、使用される駆動ベクトルは、辞書の符号ベクトル間の最小距離の維持を保証するために選択される。
上記の辞書の生成方法は、任意のタイプの計算機及びコンピュータに対するプログラムを用いて実行可能である。
これらのエンコーダ及びデコーダは、サブバンドで階層的オーディオエンコード及びデコードを行う総合システムの一部分であって、8、12、又は13.65kbit/sの3つの利用可能な速度で機能する。例えば、エンコーダは、常に、13.65kbit/sの最大速度で機能するのに対して、デコーダは、8kbit/sを中心として、かつ12又は13.65kbit/sでの1つ又は2つの強化層でもそれぞれ同様に、受信可能である。
高帯域信号の符号化は、特にユニット70でベクトル量子化を用いて行われる。記載された実施形態において、ユニット70は、パラメトリックエンコードユニットである。パラメトリックエンコードユニットでは、符号化されたパラメータは、信号の時間及び周波数エンベロープであり、高帯域信号のサブフレーム又はサブバンドにつき2乗平均によって得られる有効値に個々に対応する。これらのエンベロープは、以下の対数領域に挿入される。
入力信号の各フレームに対し、時間及び周波数エンベロープパラメータは、パラメータ解析モジュール72,74で抽出される。ついで、対数領域のこれらのパラメータは、本発明に従って生成された辞書を用いて、ベクトル量子化モジュール76で連帯的に量子化される。
平均μは、均一スカラー量子化によって量子化される。その間隔p=0.99657が、認識しきい値であり、辞書を生成するために使用される正規格子の間隔となる。
デカルト積ベクトル量子化は、本発明に従って得られた辞書を用いて実行される。辞書に格納された符号ベクトルは、6dBの間隔に対応する最小距離p=0.99657を有する語である。
ついで、2つの経路HF及びLFが、マルチプレクサ80で多重化されて、エンコーダ60の出力信号が形成される。
このデコーダは、まず、信号の低帯域及び高帯域に対応する経路へ分配を行うデマルチプレクサ102を具備する。
低帯域信号に対応する経路は、CELPデコーダ104に流れ込む。また、このCELPデコーダは、既知の方法で算出される励起パラメータを提供する。
高帯域信号に対応する経路は、デコードユニット110に流れ込み、具体的には、逆ベクトル量子化に用いられる。
最後に、ユニット10は、周波数整形モジュール118を具備する。
最後に、2つの経路は、混合器124で互いに再合成される前に、演算モジュール120,122で処理される。
上記エンコーダ及び上記デコーダの構造及び動作は既知であり、明細書中に詳細には記載しない。詳細な説明は、非特許文献4で与えられる。
62,64 フィルタユニット
66 符号化ユニット
70 パラメトリック符号化ユニット
72,74 パラメータ解析モジュール
76 ベクトル量子化モジュール
80 マルチプレクサ
100 デコーダ
102 デマルチプレクサ
104 CELPデコーダ
110 復号ユニット
112 ベクトル逆量子化モジュール
114 合成励起信号生成モジュール
116 時間整形モジュール
118 周波数整形モジュール
120,122 演算モジュール
124 混合部
Claims (7)
- 信号を表す複数の駆動ベクトルの統計解析を行って、前記複数の駆動ベクトルを代表する符号ベクトルの有限集合を決定する段階から成る方式による、信号に対するベクトル量子化辞書の生成方法であって、
2つの修正された符号ベクトル間の距離が最小となるように、前記符号ベクトル有限集合の修正を行う段階をさらに有し、
前記複数の修正された符号ベクトルが前記辞書を形成し、
前記修正を行う段階が、正規格子の点上で選択された隣接符号ベクトルによって、有限集合の前記複数の符号ベクトルのそれぞれを置き換えること含むことを特徴とする方法。 - 前記統計解析を行う段階が、
初期辞書を生成する副段階と、
量子化範囲を形成するために、初期辞書に基づいて前記複数の駆動ベクトルを分類する副段階と、
範囲毎のセントロイドを決定する副段階と
を有し、
前記セントロイドが前記符号ベクトルとなることを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 信号のベクトル量子化辞書を生成するためのコンピュータプログラムであって、
コンピュータ上で実行されたとき、請求項1又は2に記載の方法を実行するための命令コードを有することを特徴とするコンピュータプログラム。 - 信号から複数の代表パラメータを得るために前記信号の解析を行う少なくとも1つの段階から成る、信号の符号化方法であって、
前記複数の代表パラメータのうちの少なくとも1つが、請求項1又は2に記載の方法によって生成された辞書を用いたベクトル量子化によって符号化されることを特徴とする方法。 - 信号から複数の代表パラメータを得るために前記信号の解析を行う手段を少なくとも具備する信号エンコーダであって、
請求項1又は2に記載の方法によって生成された辞書を用いたベクトル量子化によって、前記複数の代表パラメータのうちの少なくとも1つの符号化を行う手段をさらに具備することを特徴とする信号エンコーダ。 - 前記信号の複数の代表パラメータを処理する少なくとも1つの段階から成る、信号の復号方法であって、
前記複数の代表パラメータのうちの少なくとも1つが、請求項1又は2に記載の方法によって生成された辞書を用いたベクトル逆量子化によって復号されることを特徴とする方法。 - 前記信号の複数の代表パラメータを処理する手段を少なくとも具備する信号デコーダであって、
請求項1又は2に記載の方法によって生成された辞書を用いたベクトル逆量子化によって、前記複数の代表パラメータのうちの少なくとも1つの復号を行う手段をさらに具備することを特徴とする信号デコーダ。
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