JP4980749B2 - 表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の光源を有する表示装置に関する。
複数のバックライトを有する透過型液晶表示装置が、従来技術に開示される。従来技術では、液晶表示装置は、第1バックライトと、予備用となる第2バックライトとを有する(特許文献1参照)。第1バックライトの寿命による輝度低下時に、ユーザ操作によって、バックライトの輝度の増大指令が与えられると、第1バックライト使用状態から、第2バックライト使用状態に切替える。このように予備のバックライトに切替えることで、メンテナンス前に使用可能な使用時間を増やす。
特開2001−147417号公報
たとえば表示面の対角寸法が30インチ以上の液晶表示装置では、表示画像全体を所望の輝度に保つために、複数本のバックライトを点灯させる必要がある。従来技術では、第1の駆動回路で駆動される複数本のバックライトのいずれか1つが点灯不可能となると、第1の駆動回路で駆動される全てのバックライトを消灯させて、第2の駆動回路で駆動される全てのバックライトを点灯する。この場合、第2の駆動回路で駆動されるバックライトを点灯することで、第1の駆動回路で駆動されるバックライトのうち、点灯不良となったバックライト以外のバックライトが有効に活用されないという問題がある。
したがって本発明の目的は、光源を有効活用して、表示装置の使用可能な期間を長くすることができる表示装置を提供することである。
本発明は、(a)複数の光源と、
(b)各光源から照射される光が入射して、入射した光をそれぞれ拡散させて出射する拡散部材と、
(c)拡散部材によって拡散された出射光が入射する表示パネルと、
(d)各光源を点灯制御する制御手段と、
(e)点灯不良となった光源を検出する検出手段とを含み、
(f)前記制御手段は、
(f11)検出手段による光源の点灯不良が検出されない場合、
(f12)各光源のうち、少なくともいずれか1つの光源を消灯させるとともに、消灯させた光源以外の残余の光源を点灯させ、
(f13)予め定められる切替えタイミングに達するたびに、消灯させていた光源の少なくともいずれか1つを点灯させて、点灯させた光源以外の残余の光源の少なくともいずれか1つの光源を消灯させる点灯状態の切替えを繰返して、全ての光源のうちで消灯させる光源を順次持ち回りさせ、
(f21)検出手段から点灯不良となる光源を示す情報が与えられた場合、画像表示期間中にわたって、点灯不良となる光源以外の光源を点灯させる状態を維持することを特徴とする表示装置である。
本発明は、(a)複数の光源と、
(b)各光源から照射される光が入射して、入射した光をそれぞれ拡散させて出射する拡散部材と、
(c)拡散部材によって拡散された出射光が入射する表示パネルと、
(d)各光源を点灯制御する制御手段と、
(e)点灯不良となった光源を検出する検出手段とを含み、
(f)前記制御手段は、
(f11)検出手段による光源の点灯不良が検出されない場合、
(f12)各光源のうち、少なくともいずれか1つの光源を消灯させるとともに、消灯させた光源以外の残余の光源を点灯させ、
(f13)予め定められる切替えタイミングに達するたびに、消灯させていた光源の少なくともいずれか1つを点灯させて、点灯させた光源以外の残余の光源の少なくともいずれか1つの光源を消灯させる点灯状態の切替えを繰返して、全ての光源のうちで消灯させる光源を順次持ち回りさせ、
(f21)検出手段から点灯不良となる光源を示す情報が与えられた場合、
(f22)画像表示期間中にわたって、点灯不良となる光源に隣接する光源を点灯させるとともに、
(f23)各光源のうち、点灯不良となる光源に隣接する光源を除いた、少なくともいずれか1つの光源を消灯させるとともに、消灯させた光源以外の残余の光源を点灯させ、
(f24)予め定められる切替えタイミングに達するたびに、消灯させていた光源の少なくともいずれか1つを点灯させて、点灯させた光源以外の残余の光源の少なくともいずれか1つの光源を消灯させる点灯状態の切替えを繰返して、全ての光源のうちで消灯させる光源を順次持ち回りさせることを特徴とする表示装置である。
本発明は、前記制御手段は、検出手段から点灯不良となる光源を示す情報が与えられた場合、
点灯不良となる光源に隣接する光源から照射される光の輝度を、残余の点灯する光源から照射される光の輝度よりも高めることを特徴とする。
本発明は、前記検出手段によって検出された点灯不良となった光源が存在することを通知する通知手段をさらに含むことを特徴とする。
また本発明は、前記通知手段は、点灯不良となった光源を識別する識別情報を通知することを特徴とする。
本発明によれば、複数の光源から照射された光は、拡散部材に入射する。入射した光は、拡散部材によって拡散されて、表示パネルの表示面全域にわたって大略的に輝度が均一な光として拡散部材から出射する。このようにして拡散された光が、表示パネルに入射することで、表示パネルに表示される表示画像の輝度が不所望にばらつくことが防がれる。また本発明では、制御手段によって、全ての光源のうちで消灯させる光源を順次持ち回りさせる。
このように消灯させる光源を順次持ち回りさせることで、総点灯時間あたりに各光源がそれぞれ点灯する点灯時間を低減することができ、光源全体としての寿命を延長させることができる。たとえば5本の光源を一斉点灯させていたものを、6本の光源を5本ずつ点灯させて、消灯する光源を順次切替えることで、5本の光源を一斉点灯する場合に比べて、寿命を1.2倍(=6/5)にすることができる。このように本発明によれば、光源を有効活用して、表示装置の使用可能な期間を長くすることができる。
また検出手段から点灯不良となる光源を示す情報が与えられた場合、画像表示期間中にわたって、点灯不良となる光源以外の光源を点灯させる状態を維持する。これによって点灯不良となる光源が存在する状態でも、表示画像の輝度が不所望に低下することを防ぐことができる。
また本発明によれば、表示装置の使用可能な期間を長くすることができる。また検出手段から点灯不良となる光源を示す情報が与えられた場合、画像表示期間中にわたって、点灯不良となる光源に隣接する光源を点灯させるとともに、点灯状態の切替えを行う。これによって全体の光源から出射される光の輝度に対して、点灯不良となった光源から出射されていた光の輝度の占める割合が小さい場合には、表示画像の品質低下を防ぎつつ、光源全体としての寿命をさらに延長させることができる。
また本発明によれば、点灯不良となった光源に対して隣接する光源から照射される光の輝度を、残余の点灯する光源から照射される光の輝度よりも高めることで、点灯不良の光源を消灯させたことによる表示画像の輝度の不均一をさらに防ぐことができ、表示画像の品質低下を防ぎつつ、光源全体としての寿命をさらに延長させることができる。
また本発明によれば、検出手段によって点灯不良となった光源が存在することを通知することで、表示装置の管理者は、点灯状態の切替えによって生じる光源の消灯と、点灯不良によって生じる光源の消灯とを区別することができ、点灯不良であるか否かを管理者に容易に判断させることができる。
また本発明によれば、点灯不良となった光源を識別する識別情報を通知することで、電源供給停止時、点灯状態の切替えを継続している時などであっても、点灯不良である光源を管理者に容易に判断させることができ、点灯不良である光源の取替えを容易に行わせることができる。
図1は、本発明の実施の一形態である表示装置20の電気的構成を示すブロック図である。図2は、表示装置20を示す分解斜視図である。本実施の形態の表示装置20は、透過型液晶表示装置であって、表示面の対角寸法が30インチ以上となる大型の表示画面を有する。本実施形態の表示装置20は、不特定多数の視認者に対する情報表示用に用いられる。たとえば表示装置20は、屋内および屋外での広告表示用、交通機関のダイヤ情報表示用、映画館の上映および空席情報表示用などに用いられる。
表示装置20は、表示パネル21と、複数の蛍光管22と、拡散板23と、制御手段24と、キャビネット25とを含んで構成される。表示パネル21は、薄膜電極回路を形成した2つのガラス基板の間に液晶材料が封入される液晶表示パネルとなる。薄膜電極回路は、たとえば薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、略称、TFT)によって実現される。
制御手段24は、表示パネル21および蛍光管22を制御する。具体的には制御手段24は、表示画像に応じた液晶駆動信号を薄膜電極回路に与える。薄膜電極回路は、液晶駆動信号に基づいて、画素領域毎にガラス基板間に電位差を生じさせる。表示パネル21は、画素領域毎の液晶分子の配向状態が変化して、画素領域毎に光透過率が調整される。これによって表示パネル21は、通過する光の状態を変更させることができ、表示すべき画像に応じた光を表示面から放射させることができる。
蛍光管22は、液晶表示に用いるための光源、いわゆるバックライトに相当する。本実施形態の各蛍光管22は、長手棒状にそれぞれ形成されて、互いに平行に延びる。各蛍光管22は、表示パネル21のうち表示面に対して反対側に配置され、予め定める並列方向に並ぶ。本実施の形態では、表示装置20が設置された状態で、各蛍光管22は、水平方向に延びて、互いに鉛直方向に並ぶ。各蛍光管22は、制御手段24によって点灯と消灯との駆動状態の切替えがそれぞれ独立して制御可能に構成される。本実施の形態では、蛍光管22は、冷陰極管(Cold Cathode Fluorescent Lamp、略称、CCFL)によって実現される。
拡散板23は、各蛍光管22から照射される光が入射して、入射した光をそれぞれ拡散させて出射する拡散部材となる。拡散板23は、透光性および光拡散特性を有し、光を散乱または拡散させる半透明な板状またはシート状部材である。各蛍光管22からそれぞれ照射される光が拡散板23に入射することで、拡散板23から出射する光は、拡散板23の出射面全体にわたって、略均一な輝度を有することになる。拡散板23は、蛍光管22と、表示パネル21との間に配置される。
本実施形態では表示装置20は、反射板26を有する。反射板26は、各蛍光管22を挟んで、拡散板23と反対側に配置される。反射板26は、蛍光管22から照射される光を、散乱または拡散させて拡散板23に向けて反射させる。本実施の形態では、反射板26は、白色樹脂によって実現される。
制御手段24は、電気回路27によって実現され、各蛍光管22および表示パネル21に対して電気的に接続される。制御手段24は、外部または記憶部に記憶される表示画像情報に基づいて、表示パネル21に液晶駆動信号を与える。また制御手段24は、予め定められる切替えタイミングに達するたびに、各蛍光管22の点灯状態を切替える。
キャビネット25は、表示パネル21および蛍光管22を保護するために用いられる。キャビネット25は、前キャビネット25aと、後キャビネット25bと含んで構成され、フレーム状にそれぞれ形成される。前キャビネット25aは、表示パネル21の縁辺部を覆う。また後キャビネット25bは、制御手段24が実現される電気回路27、反射板26、各蛍光管22、拡散板23および表示パネル21を収容する内部空間が形成される。後キャビネット25bは、内部空間に電気回路27、反射板26、各蛍光管22、拡散板23および表示パネル21が収容された状態で、前キャビネット25aと固定される。これによって電気回路27、反射板26、各蛍光管22、拡散板23および表示パネル21が一体に形成される。
本実施形態では、複数の蛍光管22からそれぞれ照射された光は、拡散板23に入射する。また拡散板23に対して反対方向に照射された光は、反射板26によって反射されて、拡散板23に入射する。拡散板23に入射した光は、拡散板23によって拡散される。これによって表示パネル21の表示面全域にわたって大略的に輝度が均一な光が、拡散板23から出射する。このようにして拡散された光が、表示パネル21に入射することで、表示パネル21に表示される表示画像の輝度の不所望なばらつきが防がれる。したがって拡散板23および反射板26は、並列方向に関する表示画像の輝度のバラツキを抑えて輝度の均一化を図る輝度均一化手段となる。
図3は、表示装置20の一部を示す断面図である。図4は、図3のIV−IV切断面線で切断して各蛍光管22を示す端面図である。図5は、図3のV−V切断面線で切断して拡散板23を示す端面図である。図3および図4において、黒塗りして示す蛍光管22xは、消灯している蛍光管22を示す。また白塗りした蛍光管22oは、点灯している蛍光管22を示す。また図5では、拡散板23から出射される光の輝度の分布が全面にわたってほぼ一様であることを示す。
本実施の形態では、図3および図4に示すように、各蛍光管22のうち、少なくともいずれか1つの蛍光管22xを消灯させるとともに、消灯させた蛍光管22x以外の残余の蛍光管22oを点灯させる。この場合、図5に示すように、拡散板23および反射板26の輝度均一化機能によって、拡散板23から出射される光の輝度分布が全面にわたってほぼ一様となる。
光の輝度分布がほぼ一様な状態とは、少なくとも表示パネル21から光が全面にわたって一様に出射する状態を意味する。本実施形態では、表示パネル21から出射される光の輝度がほぼ一様な状態とは、表示パネル21の全面から出射される光のうち、光の最大輝度A1に対する光の最小輝度A2が90%以上、すなわちA2≧0.9×A1となる状態とする。また、たとえば光の最大輝度A1と最小輝度A2との偏差が50[cd/m]未満、すなわちA1−A2≦50となる状態を、輝度分布が一様な状態としてもよい。また、たとえば光の最小輝度A2が390[cd/m]以上、すなわちA2≧390となる状態を、輝度分布が一様な状態としてもよい。
本実施形態では、1つの蛍光管22xを消灯させた状態でも、表示パネル21から出射される光の輝度がほぼ一様な状態となる。また表示パネル21から出射される光の輝度がほぼ一様な状態となるならば、複数の蛍光管22を消灯させてもよい。輝度分布をほぼ一様に保った状態で、消灯可能な蛍光管22の本数は、蛍光管22の本数、並列方向の間隔、蛍光管22の発光能力、拡散板23および反射板26の拡散能力および要求される表示画面の輝度によって適宜変更することが可能である。またほぼ光の輝度が一様な状態についても、要求される表示画面の品質に応じて、適宜変更することができる。
本実施形態では、制御手段24は、画像表示期間中にわたって、拡散板23から出射する光が表示パネル全面にわたって入射する状態を維持したうえで、各蛍光管22のうち、点灯不良となる蛍光管22に隣接する蛍光管22を除いた、少なくともいずれか1つの蛍光管22xを消灯させるとともに、消灯させた蛍光管22x以外の残余の蛍光管22oを点灯させる。また制御手段24は、予め定められる切替えタイミングに達するたびに、点灯させる蛍光管22を順次持ち回りさせる。言換えると点灯させる蛍光管22をローテーションさせる。
具体的には、切替えタイミングに達するたびに、消灯させていた蛍光管22xの少なくともいずれか1つを点灯させて、点灯させた蛍光管22o以外の残余の蛍光管22の少なくともいずれか1つの蛍光管22を消灯させる点灯状態の切替えを繰返して、全ての蛍光管22のうちで消灯させる光源を順次持ち回りさせる。
図6は、6本の蛍光管22の点灯状態の切替えを説明するための図である。図6において、黒塗りして示す蛍光管22xは、消灯している蛍光管22を示す。また白塗りした蛍光管22oは、点灯している蛍光管22を示す。切替えタイミングに達する毎に、図6(1)〜図6(6)の順で点灯状態が切替わる。
図6では、表示装置20が6本の蛍光管22を有し、1本の蛍光管22を消灯して5本の蛍光管22を点灯することで、拡散板23から出射する光の輝度が一様な状態を保つ。まず図6(1)に示すように、6本中、最下方に位置する蛍光管22xを消灯し、残余の蛍光管22oを点灯させる。この状態から切替えタイミングに達すると、図6(2)に示すように、6本中、下から2番目に位置する蛍光管22xを消灯し、残余の蛍光管22oを点灯させる。この状態から切替えタイミングに達すると、図6(3)に示すように、6本中、下から3番目に位置する蛍光管22xを消灯し、残余の蛍光管22oを点灯させる。このようにして、切替えタイミングに達する毎に、消灯する蛍光管22を上方にずらす。図6(3)〜図6(6)に示すように消灯する蛍光管22を上方に順にずらし、最上方に位置する蛍光管22を消灯する。次に、蛍光管22が最上方に位置させた状態で、切替えタイミングに達すると、図6(1)に示す状態に戻り、最下方に位置する蛍光管22を消灯させる。このようにして図6(1)〜図6(6)に示す状態を順次繰返して、全ての蛍光管22のうちで、消灯する蛍光管22を順次持ち回りさせる。
消灯させる蛍光管22を順次持ち回りさせることで、表示画像を表示する総表示時間あたりに各蛍光管22がそれぞれ点灯する点灯時間を低減することができ、蛍光管22全体としての寿命を延長させることができる。たとえば5本の蛍光管22を一斉点灯させていたものを、6本の蛍光管22を5本ずつ点灯させて、消灯する蛍光管22を順次切替えることで、5本の蛍光管22を一斉点灯する場合に比べて、全ての蛍光管22のうち一部の蛍光管22で拡散板23への光の照射を担うことができ、寿命を1.2倍(=6/5)にすることができる。たとえば8本中5本の蛍光管22で拡散板23への光の照射を担うことで、寿命を1.6倍(=8/5)にすることができる。
また表示期間中に最低限点灯すべき蛍光管22の数をL本とすると、表示装置は、L+1以上でかつL×2以下の個数の蛍光管22を有することが好ましい。これによって点灯すべき蛍光管22の個数分の予備の蛍光管22を必要とせず、蛍光管22の数が不所望に増えることを防ぐことができる。このように本実施形態によれば、蛍光管22の数が不所望に増えることを防いで、表示装置20の使用可能な期間を長くすることができる。
たとえば本実施の形態の表示装置20は、不到底多数に対する情報提供用に好適に用いられる。言換えると大衆が一度に表示情報を確認するために用いられる大型の表示面を有するものに好適に用いることができる。たとえば表示装置は、駅、空港および映画館などの情報提供用表示装置、屋内外の情報提供用の広告表示装置として用いられる。本実施形態では、全体として蛍光管22の寿命を延ばすことができるので、蛍光管22を取り替えるまでの期間を長くすることができ、単位時間あたりのメンテナンス回数を低減することができる。また天井や壁面上方部などに表示装置が設置されて、蛍光管22の交換などの保守作業を頻繁に行いづらい場合にも、寿命を延ばすことで表示画面に輝度のバラツキが生じた状態で放置される時間を低減して、視認者に違和感なく正確に情報を提供することができる。
特に光源に蛍光管22が用いられることで、発光ダイオード(Light Emitting Diode、略称、LED)に比べて、照射方向を広範囲とすることができ、大型の表示画面を有する表示装置にも適用可能で、製造コストを低減することができる。また蛍光管22を用いたことによってLEDよりも光源毎の寿命が低下したとしても、上述したように全体として寿命の延命化を図ることができるので、光源として蛍光管22を好適に用いることができる。
図1に示すように制御手段24は、複数の電気回路によって構成される。各電気回路は、それぞれ電気的に接続され、信号および情報を互いに伝達可能に構成される。制御手段24は、タイマ回路30と、ON/OFF回路31と、計時回路32と、点灯時間積算回路38と、制御回路33とを有する。タイマ回路30は、相対的な時間経過を計測し、直前に点灯状態を切替えてから経過した経過時間をカウントする。ON/OFF回路31は、動作開始指令であるオン指令が与えられるとともに、動作終了指令であるOFF指令が与えられる。ON/OFF回路31は、起動終了スイッチを含んで実現される。計時回路32は、現在の時刻をカウントする。点灯時間積算回路38は、初期状態に対する、各点灯状態における点灯時間を取得して、蛍光管22毎の点灯時間をカウントする。
また制御回路33は、制御手段24を統括的に制御する演算回路である。本実施形態では、制御回路33は、CPU(Central Processing Unit)などによって実現される。制御回路33は、タイマ回路30、ON/OFF回路31、計時回路32および点灯時間積算回路38に対して電気的に接続される。制御回路33は、タイマ回路30から与えられる時間経過信号によって、直前に点灯状態を切替えてから経過した経過時間を判断することができる。
ON/OFF回路31は、起動終了スイッチが起動操作されることで、動作開始指令を制御回路33に与える。制御回路33は、動作開始指令が与えられることで、画像表示動作を開始する。またON/OFF回路31は、起動終了スイッチが終了操作されることで、動作終了指令を制御回路33に与える。制御回路33は、動作終了指令が与えられることで、画像表示動作を終了させる。また制御回路33は、計時回路32から与えられる時刻信号によって、現在の時刻を判断することができる。また制御回路33は、点灯時間積算回路38から与えられる積算信号によって、点灯状態ごとの点灯積算時間を判断することができる。
また制御手段24は、入力回路34と、データ更新回路35と、データ記憶回路36と、液晶駆動回路37とを有する。入力回路34は、外部装置から表示画像を示す情報が入力されるインターフェースを含む。たとえば外部装置は、表示すべき表示画像が記憶されるハードディスクなどの画像記憶装置、表示すべき表示画像を受信する通信装置、表示すべき表示画像を撮影する撮影装置などによって実現される。外部装置は、入力回路34を介して、表示すべき表示画像を示す信号を表示装置20に与える。
入力回路34は、表示画像を示す情報をデータ更新回路35に与える。またデータ記憶回路36は、現在表示している表示画像を示す情報を記憶する。データ更新回路35は、データ記憶回路36に記憶される表示画像の情報と、入力回路34から与えられる表示画像の情報とを比較する。比較した情報が互いに異なっている場合に、表示すべき表示画像が更新されたことを判断し、更新されたことを示す画像更新情報を制御回路33に与える。またデータ更新回路35は、表示すべき表示画像が更新されたことを判断すると、入力回路34から与えられる表示画像の情報を、データ記憶回路36に記憶させる。
液晶駆動回路37は、表示画像を表示するために、表示パネル21の薄膜電極に所定の電極を印加するための液晶ドライバとなる。液晶駆動回路37は、データ記憶回路36から表示画像を示す情報を取得し、取得した情報の表示画像を表示可能となるように、表示パネル21に形成される各薄膜電極に選択的に電流を与える。これによって表示パネル21の画素領域毎に液晶分子の配向状態を変化させて、光透過率を調整する。表示パネル21が表示する画像は、動画像であってもよく、静止画像であってもよい。また静止画像が、予め定める切替え時期に順次切替わる画像であってもよい。
また制御手段24は、記憶部40と、ローテーション回路41と、輝度調整回路42と、輝度補正回路43と、蛍光管駆動回路49とを有する。記憶部40は、不揮発性記憶回路であるROM(Read Only Memory)と、揮発性記憶回路であるRAM(Random
Access Memory)とを有する。ROMは、制御回路33の実行すべき動作プログラムと、直前の点灯状態を示す情報と、表示すべき画像の情報とを記憶する。たとえば直線の点灯状態を示す情報は、フラッシュメモリに記憶される。RAMは、制御回路33が演算に必要な情報を記憶する。制御回路33は、記憶部40のROMから、動作プログラムを読み出すことによって、蛍光管22および表示パネル21を制御する制御手段24として機能する。
ローテーション回路41は、点灯状態を変更する点灯規則を記憶する。またローテーション回路41は、制御回路33から点灯状態を切替える信号が与えられると、記憶する点灯規則に従って、各蛍光管22について、点灯とするか消灯とするかを決定し、決定した各蛍光管22の点灯状態を示す点灯状態情報を、輝度調整回路42に与える。輝度調整回路42は、ローテーション回路41から与えられる点灯状態情報に従って、蛍光管22毎に点灯または消灯を判断する。
また輝度調整回路42は、点灯する蛍光管22について、予め設定される輝度を示す輝度情報を蛍光管駆動回路49に与える。また輝度調整回路42は、消灯すべき蛍光管22xについては、輝度がゼロとなるように設定する。輝度調整回路42は、操作者から与えられる調整信号に従って、前記輝度情報を調整可能に設定される。また輝度調整回路42は、輝度補正回路43から与えられる情報に従って、予め設定される輝度情報を補正可能に設定される。たとえば輝度補正回路43は、ローテーション回路41から与えられる点灯情報に基づいて、消灯する蛍光管22に対して並列方向に隣接する蛍光管22の輝度を、予め設定される輝度よりも高くするように補正指令を生成し、生成した補正指令を輝度調整回路42に与える。
蛍光管駆動回路49は、輝度調整回路42から与えられる各蛍光管22の輝度情報に従って、点灯すべき蛍光管22を駆動させるための電圧を発生させ、発生させた電圧を点灯すべき蛍光管22に印加する。また消灯すべき蛍光管22については、電圧の印加を停止する。これによって各蛍光管22は、ローテーション回路41の点灯状態情報に従って、点灯すべき蛍光管22oが点灯し、消灯すべき蛍光管22xが消灯する。
また制御手段24は、異常検出回路44と、異常回避回路45と、異常通知回路46と、輝度補正回路43とを有する。異常検出回路44は、点灯不良となった蛍光管22を検出する検出手段となる。したがって本実施形態では、制御手段24には検出手段が含まれる。本実施の形態では、異常検出回路44は、電流値測定回路44a、電圧値測定回路44bおよび輝度測定回路44cを備える。
電流値測定回路44aは、各蛍光管22に流れる電流値を測定する。また電圧値測定回路44bは、各蛍光管22に印加される電圧値を測定する。また輝度測定回路44cは、各蛍光管22から出射される光の輝度を検出する。異常検出回路44は、電流値測定回路44a、電圧値測定回路44bおよび輝度測定回路44cからの測定結果にしたがって、それぞれ予め定める正常しきい値範囲を超えていた場合に、対応する蛍光管22が点灯不良であると判断する。たとえば輝度測定回路44cは、蛍光管22から出射される光を受光し、受光した光の輝度を測定するフォトダイオードを含んで実現される。異常検出回路44は、蛍光管22が点灯不良であると判断すると、点灯不良である蛍光管22を示す不良識別情報を異常回避回路45に与える。
異常回避回路45は、予め定める異常回避プログラムが記憶される記憶部を有し、異常回避プログラムを実行することで、異常回避動作を行う演算回路である。異常回避回路45は、不良識別情報を、輝度補正回路43と制御回路33とにそれぞれ与える。制御回路33は、不良識別情報が与えられると、ローテーション回路41に、点灯動作の切替えを変更する指令を与え、点灯不良発生前と、点灯不良発生後とで、点灯制御の切替えを変更する指令をローテーション回路41に与える。また輝度補正回路43は、不良識別情報に基づいて、点灯不良である蛍光管22に対して、並列方向に隣接する蛍光管22の輝度を、予め設定される輝度よりも高くするように補正指令を生成し、生成した補正指令を輝度調整回路42に与える。
また異常検出回路44は、不良識別情報を異常通知回路46に与える。異常通知回路46は、報知手段によって不良識別情報を出力させる。報知手段は、発光ダイオードなどの発光手段、表示パネル自体、スピーカなどの放音手段、識別情報を外部装置に送信する送信手段などであってもよい。送信手段は、ネットワークを介して、管理センターに設けられる管理装置に識別情報を送信する通信機器も含む。
図7は、制御手段24による各蛍光管22の第1のローテーション制御手順を示すフローチャートである。制御手段24は、記憶部40に記憶される動作プログラムを制御回路33が実行することによって、第1のローテーション制御を行うことができる。
まずステップa0で、ON/OFF回路31から制御回路33に画像表示開始指令が与えられると、表示パネル21を画像表示可能な状態として、ステップa1に進み、制御手段24は、ローテーション動作を開始する。ステップa1では、制御回路33は、予め設定される初期点灯状態である第1点灯状態で、対応する各蛍光管22の点灯駆動させるように、ローテーション回路41に指令を与える。これによって各蛍光管22は、第1点灯状態で点灯制御される。このように第1点灯状態で点灯制御すると、ステップa2に進む。
表1は、6本中の蛍光管22のうち、5本の蛍光管22を点灯させる第1〜第6点灯状態における各蛍光管22の点灯の有無と、点灯状態をそれぞれ識別する点灯状態識別情報とを示す表である。点灯状態識別情報は、2進数で表わされる。2進数で表わされる場合、各桁が各蛍光管22の点灯の有無をそれぞれ示し、「0」であれば点灯させ、「1」であれば消灯させることを意味する。2進数で考えた場合、第m点灯状態を示す点灯状態識別情報の値を2倍した値は、第(m+1)点灯状態を示す点灯状態識別情報を示す値と一致する。ここでmは自然数である。
たとえば図6(1)に示す第1点灯状態では、点灯状態識別情報は、「000001」である。この場合、1桁目が「1」であり、2〜6桁目が「0」である。したがって第1蛍光管22を消灯し、残余の蛍光管22を点灯した状態を示す。また第1点灯状態での点灯状態識別情報の値を2倍すると、「000010」となり、第2点灯状態での点灯状態識別情報と一致する。
Figure 0004980749
ステップa2では、制御回路33は、切替えタイミングについて、時刻に基づく時刻モードと、時間間隔に基づく時間間隔モードとのいずれに設定されているかを判断する。前もって操作者によって、時刻モードと時間間隔モードとのいずれかが選択され、選択結果が記憶部40に予め記憶される。制御回路33は、記憶部40に記憶される切替えモードを読出し、切替えモードが時刻モードであると判断すると、ステップa3に進む。
ステップa3では、制御回路33は、計時回路32から現在の時刻を取得し、ステップa4に進む。ステップa4では、制御回路33は、現在時刻が、記憶部40に記憶される切替時刻に達したか否かを判断する。ここで切替時刻は、前もって操作者によって設定され、設定結果が記憶部40に予め記憶される。制御回路33は、現在時刻が切替時刻に達したことを判断すると、ステップa5に進む。またステップa4において、制御回路33は、現在時刻が切替時刻に達していないことを判断すると、ステップa8に進む。
ステップa5では、制御回路33は、次の切替時刻を設定し、再設定した切替時刻を記憶部40に記憶させる。たとえば24時間毎に切替時刻に達するように設定される場合には、制御回路33は、ステップa5で、記憶部40に記憶される切替時刻の24時間後の時刻を新たに切替時刻として、記憶部40に記憶させる。このように次の切替時刻を設定すると、ステップa6に進む。
ステップa6では、制御回路33は、現在の点灯状態が、図6(6)に示す第6点灯状態であるか否かを判断し、第6点灯状態でないと判断すると、ステップa7に進む。また第6点灯状態であると判断すると、ステップa1に戻る。
ステップa7では、制御回路33は、ローテーション回路41に切替タイミングに達したことを伝える。ローテーション回路41は、表1に示すように、現在の点灯状態を示す点灯状態識別情報の値を、2倍した値を演算する。演算結果に示される値となる点灯状態識別情報に対応する点灯状態に切替えることによって、消灯する蛍光管22の位置が上方に1つずれた点灯状態を導出することができる。
たとえば表1に示す第1点灯状態での点灯状態識別情報の値は、「000001」であり、2倍した値は、「000010」である。「000010」が意味するのは、第2蛍光管22を消灯して、残余の蛍光管22を点灯させた状態であって、表1に示す第2点灯状態を意味する。このようにローテーション回路41は、新たな点灯状態を示す値を演算すると、ステップa8に進む。
ステップa8では、ローテーション回路41は、対応する点灯状態で点灯駆動するように輝度調整回路42に指令を与える。輝度調整回路42は、ローテーション回路41から与えられた点灯状態で、対応する各蛍光管22を、予め定められる輝度で点灯駆動させるように、蛍光管駆動回路49に指令を与える。これによって各蛍光管22は、新たな点灯状態で点灯駆動される。新たな点灯状態で各蛍光管22を点灯駆動すると、ステップa9に進む。
ステップa9では、制御回路33は、ON/OFF回路31から画像表示終了指令が与えられたか否かを判断する。画像表示終了指令が与えられると、ステップa13に進み、ローテーション制御を終了するとともに、予め定める終了手順に従って画像表示を終了させる。またステップa9において、画像表示終了指令が与えられていないと判断すると、ステップa2に戻り、制御回路33は、ローテーション制御を継続する。
またステップa2において、制御回路33は、記憶部40に記憶される切替えモードを読出し、切替えモードが時間間隔モードであると判断すると、ステップa10に進む。ステップa10では、制御回路33は、タイマ回路30に、点灯状態を切替えてから経過した経過時間を積算させ、ステップa11に進む。ステップa11では、制御回路33は、切替時間が、記憶部40に記憶される切替時間に達したか否かを判断する。ここで切替時間は、前もって操作者によって設定され、設定結果が記憶部40に予め記憶される。たとえば切替時間は、100時間に設定される。制御回路33は、タイマ回路30に記憶される経過時間が切替時間を越えたことを判断すると、ステップa12に進む。またステップa11において、制御回路33は、経過時間が切替時間未満であることを判断すると、ステップa8に進む。ステップa12では、制御回路33は、タイマ回路に記憶される経過時間をゼロにクリアして、クリアした経過時間を記憶部40に記憶させ、ステップa6に進む。
以上のように、予備の蛍光管22を追加して、第1のローテーション制御手順を制御手段24が実行することによって、制御手段24は、予め定める時刻に達するごとに、または予め定める時間が経過するごとに切替えタイミングに達したことを判断することができる。表示装置20は、切替時間間隔毎または切替時刻毎に、各蛍光管22の点灯状態を切替えて、消灯させる蛍光管22を順次持ち回りさせることができる。これによって総表示時間あたりに各蛍光管22がそれぞれ点灯する点灯時間を低減することができ、光源全体としての寿命を延長させることができる。
また本実施形態によれば、予め定める時間が経過する毎に点灯状態の切替えを行うことで、各点灯状態での点灯時間を均一化することができる。したがって点灯状態毎に、極端に点灯時間が長いものが生じることを防いで、複数の蛍光管22について、全体としての寿命を延長させることができる。
また本実施形態によれば、予め定める時刻に達する毎に点灯状態の切替えを行う。これによって表示画像を視認する視認者が、表示画像を視認する可能性の少ない時刻、たとえば深夜に点灯状態の切替えを行うことができる。このようにして点灯状態の切替えが認識される可能性を低くすることができ、点灯状態の切替え動作を、表示装置の故障として誤認されるおそれを防ぐことができる。
また本実施形態では、切替えモードを、時刻モードと時間間隔モードとで、切替え可能に設定可能に構成されることで、切替タイミングの多様化を図ることができ、利便性を向上することができる。さらに本実施形態では、切替えタイミングが、電源投入にかかわらずに設定されるので、たとえば24時間営業の店舗に配置されたり、屋外の広告に用いられたりして、表示状態が長期にわたって継続される表示装置に特に好適に用いることができる。
また本実施形態では、ローテーション回路41が点灯状態を2進数の識別情報が示す値を四則演算することによって、点灯状態の切替え規則を設定する。これによって点灯状態を示す識別情報と、識別情報が意味する各蛍光管22の点灯情報とを記憶するデータベースを必要とすることなく、記憶部の容量を減らすとともに簡単な構成で点灯状態の切替え規則を設定することができる。また本実施形態では、6本の蛍光管22について消灯する蛍光管22をローテーションさせることについて記載したが、6本以外、たとえば8本の蛍光管22について消灯させる蛍光管22をローテーションさせる場合についても、同様にして、点灯状態の切替え規則を設定することができる。
また本実施形態では、各点灯状態においては、全ての蛍光管22のうちで1つの蛍光管22を消灯させ、消灯させる1つの蛍光管22に対して、少なくとも並列方向に隣接する蛍光管22を点灯させる。消灯させる蛍光管22が最下方に位置する場合には下方から2番目の蛍光管22を点灯させる。また消灯させる蛍光管22が最上方に位置する場合には上方から2番目の蛍光管22を点灯させる。また消灯させる蛍光管22が、最下方および最上方以外の位置に位置する場合には、消灯させる蛍光管22の並列方向両側の蛍光管22を点灯させる。このように消灯させる1つの蛍光管22に対して隣接する蛍光管22を点灯させることで、消灯させたことによる表示画像の輝度の不均一を防ぐことができ、表示品質を向上させることができる。
また制御回路33は、消灯させる蛍光管22に対して隣接する蛍光管22から照射される光の輝度を、残余の点灯する蛍光管22から照射される光の輝度よりも高めるようにしてもよい。具体的には、ローテーション回路41から、消灯すべき蛍光管22の識別情報を輝度補正回路43に与える。輝度補正回路43は、ローテーション回路41から与えられた識別情報に基づいて、消灯すべき蛍光管22の両側の蛍光管22の輝度を高くする補正指令を生成し、輝度調整回路42に与える。この場合、輝度調整回路42によって輝度が調整されて、消灯させる蛍光管22に対して隣接する蛍光管22から照射される光の輝度を、残余の点灯する蛍光管22から照射される光の輝度よりも高くなるように点灯駆動される。これによって消灯させたことによる表示画像の輝度の不均一をさらに防ぐことができ、表示品質をさらに向上させることができる。
また制御回路33は、液晶駆動回路37と連動させてもよい。制御回路33は、表示パネル21のうちで、消灯すべき蛍光管22の近傍部分の透過率を、残余の部分の透過率よりも相対的に高くするように、液晶駆動回路37に指令を与えてもよい。これによって消灯させたことによる表示画像の輝度の不均一をさらに防ぐことができ、表示品質をさらに向上させることができる。
図8は、制御手段24による各蛍光管22の第2のローテーション制御手順を示すフローチャートである。制御手段24は、記憶部40に記憶される動作プログラムを制御回路33が実行することによって、第2のローテーション制御を行うことができる。
まずステップb0で、画像表示可能な状態に電気的に接続されると、ステップb1に進む。ステップb1では、制御回路33は、ON/OFF回路31から画像表示開始指令が与えられるか否かを判断し、ON/OFF回路31から制御回路33に画像表示開始指令が与えられると、ステップb2に進む。
ステップb2では、以前に画像を表示していたときの点灯状態の情報を、記憶部40から読み出し、ステップb3に進む。ステップb2では、仮に以前に画像を表示していたことがない場合には、予め定める初期状態での点灯状態の情報を読出し、ステップb3に進む。ステップb3では、制御回路33は、記憶部40から読み出した点灯状態が、図6(6)に示す第6点灯状態であるか否かを判断し、第6点灯状態でないと判断すると、ステップb4に進む。
ステップb4では、制御回路33は、ローテーション回路41に切替タイミングに達したことを伝える。ローテーション回路41は、現在の点灯状態を示す点灯状態識別情報の値を2倍して、新たな点灯状態を示す値を演算する。ローテーション回路41は、新たな点灯状態を示す値を演算すると、ステップb6に進む。
またステップb3において、制御回路33は、記憶部40から読み出した点灯状態が、第6点灯状態であると判断すると、ステップb5に進む。ステップb5では、制御回路33は、予め設定される初期点灯状態である第1点灯状態で、対応する各蛍光管22の点灯駆動させるように、ローテーション回路41に指令を与え、ステップb6に進む。
ステップb6では、制御回路33は、ローテーション回路41が、ステップb4またはステップb5で設定された点灯状態を、現在の点灯状態として記憶部40のROMに記憶させる。現在の点灯状態を記憶させると、ステップb7に進む。
ステップb7では、ローテーション回路41は、対応する点灯状態で点灯駆動するように輝度調整回路42に指令を与える。輝度調整回路42は、ローテーション回路41から与えられた点灯状態で、対応する各蛍光管22を、予め定められる輝度で点灯駆動させるように、蛍光管駆動回路49に指令を与える。これによって各蛍光管22は、新たな点灯状態で点灯駆動される。新たな点灯状態で各蛍光管22を点灯駆動すると、ステップb8に進む。
ステップb8では、制御回路33は、ON/OFF回路31から画像表示終了指令が与えられたか否かを判断する。画像表示終了指令が与えられると、ステップb9に進み、ローテーション制御を終了するとともに、予め定める終了手順に従って画像表示を終了させる。またステップb8において、画像表示終了指令が与えられていないと判断すると、ステップb7に戻り、設定される点灯状態で各蛍光管22を駆動させて、ローテーション制御を継続する。
以上のように、第2のローテーション制御手順を制御手段24が実行することによって、光源の点灯開始指令が与えられる毎に、切替えタイミングに達したことを判断することができる。この場合、表示装置20は、電源投入される毎に、各蛍光管22の点灯の有無を表わす点灯状態を切替えて、消灯させる蛍光管22を順次持ち回りさせることができる。これによって総表示時間あたりに各蛍光管22がそれぞれ点灯する点灯時間を低減することができ、光源全体としての寿命を延長させることができる。また第1のローテーション制御手順と同様の構成については、同様の効果を得ることができる。
また本実施形態によれば、画像表示開始指令に応じて、点灯状態の切替えを行う。これによって点灯状態の切替えのためだけに、蛍光管22の点灯および消灯を別途行う必要がなく、点灯および消灯回数を低減することができる。これによって点灯および消灯が繰返されることによる蛍光管22の消耗を防ぎ、表示装置の使用可能な期間を長くすることができる。また電源投入したときの点灯開始時に蛍光管22の点灯状態の切替えを行うことで、視認者によって点灯状態の切替えが認識される可能性を低くすることができ、点灯状態の切替え動作を、表示装置の故障として誤認されるおそれを防ぐことができる。
図9は、制御手段24による各蛍光管22の第3のローテーション制御手順を示すフローチャートである。制御手段24は、記憶部40に記憶される動作プログラムを制御回路33が実行することによって、第3のローテーション制御を行うことができる。
まずステップc0で、ステップa0と同様にして、表示パネル21を画像表示可能な状態となると、ステップc1に進み、制御手段24は、ローテーション動作を開始する。ステップc1は、ステップa1と同様にして、制御回路33は、予め設定される初期点灯状態である第1点灯状態で、対応する各蛍光管22の点灯駆動させるように、ローテーション回路41に指令を与え、ステップc2に進む。
ステップc2では、制御回路33は、データ更新回路35から画像更新情報が与えられるか否かを判断し、画像更新情報が与えられたと判断するとステップc3に進む。ステップc3〜c5は、上述したステップb3〜b5と同様の動作を行い、ステップc6に進む。ステップc6では、上述したステップb7と同様の動作を行い。ステップc7に進む。
ステップc7では、制御回路33は、ON/OFF回路31から画像表示終了指令が与えられたか否かを判断する。画像表示終了指令が与えられると、ステップc8に進み、ローテーション制御を終了するとともに、予め定める終了手順に従って画像表示を終了させる。またステップc7において、画像表示終了指令が与えられていないと判断すると、ステップc2に戻り、設定される点灯状態で各蛍光管22を駆動させて、ローテーション制御を継続する。またステップc2において、制御回路33は、画像更新情報が与えられていないと判断するとステップc6に進む。
以上のように、第3のローテーション制御手順を制御手段24が実行することによって、表示すべき表示画像が更新される毎に、切替えタイミングに達したことを判断することができる。これによって表示装置20は、表示画像が更新される毎に、各蛍光管22の点灯の有無を表わす点灯状態を切替えて、消灯させる蛍光管22を順次持ち回りさせることができる。これによって総表示時間あたりに各蛍光管22がそれぞれ点灯する点灯時間を低減することができ、光源全体としての寿命を延長させることができる。また第1または第2のローテーション制御手順と同様の構成については、同様の効果を得ることができる。
また本実施形態では、データ更新回路35は、表示画像が更新される毎に画像更新情報を出力するとした。これに対して表示画像の更新に基づいて、予め定められる規則に従って比較して、画像更新情報を出力してもよい。たとえば表示画像が予め定める枚数分更新したときに画像更新情報を出力してもよい。また新たに表示すべき表示画像と、既に表示している表示画像とが、予め定めるしきい値以上大きく変化した場合に、画像更新情報を出力してもよい。このように予め定める規則を満足して表示画像が更新される毎に点灯状態を切替えることができ、利便性を向上することができる。
このように表示画像の更新に基づいて、表示画面の切替わりとともに点灯状態を切替えることで、表示画像が固定されているときに点灯状態を切替える場合に比べて、視認者が点灯状態の切替えを認識する可能性を低減することができる。これによって点灯状態の切替え動作を、表示装置の故障として誤認されるおそれを防ぐことができる。
図10は、制御手段24による各蛍光管22の第4のローテーション制御手順を示すフローチャートである。制御手段24は、記憶部40に記憶される動作プログラムを制御回路33が実行することによって、第4のローテーション制御を行うことができる。
第4のローテーション制御は、第2または第3のローテーション制御のように、点灯状態毎に点灯時間がばらついた場合に用いられる。まずステップd0で、総点灯時間が予め定められる平均化時間に達するなどして、第4のローテーション制御開始条件を満足すると、ステップd1に進み、第4のローテーション制御を開始する。たとえば平均化時間は、1〜2年または1000時間点灯時などのスケールで設定される。
ステップd1では、制御回路33は、点灯時間積算回路38によって算出される蛍光管22ごとの点灯時間を取得し、ステップd2に進む。ステップd2では、制御回路33は、点灯時間のもっとも長い蛍光管22を判断し、ステップd3に進む。ステップd3では、制御回路33は、ステップd2で選択した点灯時間のもっとも長い蛍光管22を消灯させ、残余の蛍光管22を点灯させるように点灯状態を設定し、ローテーション回路41に指令を与える。これによって各蛍光管22は、設定された点灯状態で点灯制御され、ステップd4に進む。
ステップd4では、制御回路33は、ステップd3で点灯制御を開始してから、所定時間経過したか否かを判断し、所定時間が経過していないと判断すると、ステップd5に進む。ステップd5では、制御回路33は、ON/OFF回路31から画像表示終了指令が与えられたか否かを判断する。画像表示終了指令が与えられると、ステップd6に進む。ステップd6では、制御回路33は、現時点での点灯状態を記憶部40に記憶させ、ステップd7に進み、ローテーション制御を終了するとともに、予め定める終了手順に従って画像表示を終了させる。
またステップd5において、画像表示終了指令が与えられていないと判断すると、ステップd3に戻り、ローテーション制御を継続する。またステップd4において、制御回路33は、所定時間が経過したことを判断すると、ステップd8に進む。ステップd8では、制御回路33は、点灯時間積算回路38によって算出される蛍光管22ごとの点灯時間を取得する。このとき点灯時間積算回路38は、ステップd3によって点灯状態を変化させた後の点灯時間についても更新された、蛍光間毎の点灯時間を取得し、ステップd2に戻る。
以上のように、第2または第3のローテーション制御手順の後に、第4のローテーション制御手順を制御手段24が実行することによって、蛍光管22ごとの点灯時間の積算値が平均化するように点灯状態に切替えることができる。これによって蛍光管22ごとの点灯時間について均一化を図ることができる。したがって蛍光管22毎に、極端に点灯時間が長いものが生じることを防いで、光源全体としての寿命を延長させることができる。
また本実施形態では、蛍光管22毎に点灯時間を積算したが、点灯状態毎に点灯時間を積算してもよい。この場合、制御回路33は、ステップd2で最小の点灯時間となる点灯状態を判断し、ステップd3で、制御回路33は、最小の点灯時間となる点灯状態で、各蛍光管22を点灯駆動させる。これによって蛍光管22毎の点灯時間を算出する場合に比べて、点灯時間の積算を容易に行うことができる。また点灯状態毎に、極端に点灯時間が長いものが生じることを防いで、光源全体としての寿命を延長させることができる。
また本実施形態では、ステップd3での点灯動作を介してから、所定時間経過後にステップd8に進むとしたが、所定の時刻に達した場合、表示画像が更新される場合など、他の予め定められる条件を満足することで、ステップd8に進んでもよい。ステップd2〜ステップd4を複数回繰返すことで、各蛍光管22の点灯時間をさらに平均化させることができる。また本実施形態では、点灯時間がばらつくような、第2または第3のローテーション動作のあとに第4のローテーション動作を行うとしたが、第4のローテーション動作だけを行ってもよい。また第4のローテーション動作を1または複数回行った後、再び第2または第3のローテーション動作を行ってもよい。
以上のような第1〜第4のローテーション制御動作は、一例であって他の構成を適用可能である。たとえば本実施の形態では、消灯させる蛍光管22を1つとしたが、表示パネルの全面に光を出射可能であれば、複数の蛍光管22を一度に消灯させてもよい。また蛍光管22の個数は、特に限定されない。また消灯させた蛍光管22を上方にずらす以外のローテーション順序であってもよい。たとえば下方から偶数番目の蛍光管22を順次消灯し、次に奇数番目の蛍光管22を順次消灯する動作を繰返してもよい。このように複数回の点灯状態の切替えを行うことで、それぞれの蛍光管22の点灯回数が同じとなるように、点灯状態および切替え順序が決定されればよい。また本実施の形態では、蛍光管22ごとに点灯駆動制御を独立して行うとしたが、複数の蛍光管22のグループを設定し、グループ毎に点灯駆動制御して、点灯状態を切替えてもよい。
また本実施形態では、制御手段の各構成要素を回路として表現したが、それぞれの回路がプログラムで実行されてもよい。また適宜複数の回路が1つの回路で実現されたり、1つの回路が複数の回路で実現されたりしてもよい。また記憶部に記憶される動作プログラムは、動作プログラムが記憶される記憶媒体から、表示装置の記憶部40に記憶されてもよい。また本実施の形態では、光源として冷陰極管蛍光管22が用いられたが、他の光源が用いられてもよい。また表示パネルの背面から光を照射する表示装置であればよく、液晶表示装置以外の表示装置であってもよい。また大形の表示装置で好適に用いられるが、家庭用の表示装置であっても同様の効果を得ることができる。また本実施の形態では、2進数の乗算によって点灯状態を変更したが、これに限定せず、各点灯状態を示す情報がアドレス順に記憶部に記憶され、記憶部に記憶される点灯状態を示す情報をアドレス順に読み出すことで、点灯状態を切替えてもよい。
また第1〜第4のローテーション制御動作では、点灯動作の切替えタイミングの違いを説明したが、他の条件を満足することによって、切替えタイミングに達したことを判断してもよい。たとえば外部から所定の操作が施された場合に、切替えタイミングに達したことを判断してもよい。また他の装置から切替えタイミング時期が入力されてもよい。また表示すべき表示画像が与えられる外部機器が複数存在する場合、第1の外部機機から表示画像を示す情報が与えられる状態から、第2の外部機機から表示画像を示す情報が与えられる状態に切替わると、切替えタイミングに達したことを判断してもよい。また地上ディジタル放送のチャンネル切替えのように、画像表示するまでに表示不可能な待機時間が生じるときに、待機時間に合わせて点灯状態の切替えを行ってもよい。
図11は、制御手段24による各蛍光管22の異常回避制御手順を示すフローチャートである。制御手段24および異常検出回路44は、記憶部に記憶される動作プログラムを実行することによって、異常回避動作を行うことができる。ステップe0で、点灯状態をローテーション制御している状態で、制御回路33は、予め定める異常回避条件を満足したことを判断すると、ステップe1に進む。たとえば制御回路33は、予め定める異常時期に達したことを判断すると、ステップe1に進んで異常回避動作を開始する。
ステップe1では、制御回路33は、ローテーション回路41から与えられる情報に基づいて、消灯している蛍光管22を判断し、ステップe2に進む。ステップe2では、異常検出回路44が、輝度測定回路44cを用いて、各蛍光管22によって照射される光の輝度を測定し、ステップe3に進む。
ステップe3では、異常検出回路44は、ステップe2で測定した蛍光管22毎の光の輝度が所定値以下であると、輝度異常として判断し、ステップe4に進む。ステップe4では、異常検出回路44は、ステップe3で輝度異常であるとした蛍光管が、点灯状態のローテーションに起因して消灯させた蛍光管22でないと判断すると、その蛍光管22が点灯不良であると判断する。次に異常検出回路44は、点灯不良である蛍光管22を示す不良識別情報を異常回避回路45に与えてステップe5に進む。
ステップe5では、異常回避回路45は、輝度補正回路43を介して、上述したステップで、輝度異常と判断された蛍光管22の輝度をゼロ、すなわち消灯させる指令を輝度補正回路43に与える。また異常回避回路45は、点灯不良である蛍光管22を示す不良識別情報を制御回路33に与え、ステップe6に進む。ステップe6では、異常検出回路44は、不良識別情報を異常通知回路46に与え、異常通知回路46を介して、点灯不良である蛍光管22を示す識別情報を、報知手段によって外部に報知させ、ステップe7に進む。
ステップe7では、異常回避回路45は、点灯不良となる蛍光管22に隣接する蛍光管22から照射される光の輝度を、残余の点灯する蛍光管22から照射される光の輝度よりも高めるように、輝度補正回路43に指令を与え、ステップe8に進む。これによって点灯不良となる蛍光管22に隣接する蛍光管22から照射される光の輝度は、残余の点灯する蛍光管22から照射される光の輝度よりも高くなる。
ステップe8では、制御回路33は、全体の蛍光管22から出射される光の輝度に対して、点灯不良となった蛍光管22から出射されていた光の輝度の占める割合が小さいか否かを判断する。割合が小さい場合、たとえば点灯不良となった蛍光管22を消灯した状態で、拡散板23から出射される光の輝度の分布が全面にわたってほぼ一様な状態を満足し、かつ点灯不良となった蛍光管22以外で、ローテーション可能か否かを判断する。ローテーションが不可能であると判断すると、ステップe9に進む。
ステップe9では、制御回路33は、画像表示期間中にわたって、点灯不良となる蛍光管22以外の蛍光管22を点灯させる状態を維持するように、ローテーション回路41に指令を与え、ステップe11に進む。これによって点灯不良となる蛍光管22以外の蛍光管22を全て点灯駆動される。ステップe11では、制御手段24は、異常回避動作を終了する。
またステップe8において、制御回路33は、全体の蛍光管22から出射される光の輝度に対して、点灯不良となった蛍光管22から出射されていた光の輝度の占める割合が小さいか否かを判断する。割合が大きい場合、たとえば点灯不良となった蛍光管22を消灯した状態で、拡散板23から出射される光の輝度の分布が全面にわたってほぼ一様な状態を満足し、かつ点灯不良となった蛍光管22以外で、ローテーション可能であると判断すると、ステップe10に進む。ステップe10では、点等不良となった蛍光管22の両側を点灯させ、残余の蛍光管22を対象にローテーション制御するように、ローテーション回路41に指令を与え、ステップe11に進む。
またステップe3において輝度異常でないと判断する場合または、ステップe4において輝度異常であるとした蛍光管が、点灯状態のローテーションに起因して消灯させた蛍光管22であると判断する場合、ステップe12に進む。ステップe12では、異常検出回路44は、電圧値測定回路44bを用いて、各蛍光管22に流れる電流を測定し、ステップe13に進む。
ステップe13では、異常検出回路44は、ステップe12で測定した各蛍光管22を流れる電流が所定値範囲を超えると、電流異常として判断し、ステップe14に進む。ステップe14では、異常検出回路44は、ステップe13で電流異常であるとした蛍光管が、点灯状態のローテーションに起因して消灯させた蛍光管22でないと判断すると、その蛍光管22が点灯不良であると判断する。次に異常検出回路44は、点灯不良である蛍光管22を示す不良識別情報を異常回避回路45に与えてステップe5に進む。
またステップe13において電流異常でないと判断する場合または、ステップe14において電流異常であるとした蛍光管が、点灯状態のローテーションに起因して消灯させた蛍光管22であると判断する場合、ステップe15に進む。ステップe15では、異常検出回路44は、電圧値測定回路44aを用いて、各蛍光管22に印加される電圧を測定し、ステップe16に進む。
ステップe16では、異常検出回路44は、ステップe15で測定した各蛍光管22に印加される電圧が所定値範囲を超えると、電圧異常として判断し、ステップe17に進む。ステップe17では、異常検出回路44は、ステップe1で電圧異常であるとした蛍光管が、点灯状態のローテーションに起因して消灯させた蛍光管22でないと判断すると、その蛍光管22が点灯不良であると判断する。次に異常検出回路44は、点灯不良である蛍光管22を示す不良識別情報を異常回避回路45に与えてステップe5に進む。
またステップe16において電圧異常でない、すなわち正常であると判断する場合、またはステップe17において電圧異常であるとした蛍光管が、点灯状態のローテーションに起因して消灯させた蛍光管22であると判断する場合、ステップe18に進む。ステップe18では、異常回避動作を行う前の通常の点灯状態の切替え動作を継続し、ステップe11に進む。
以上のように本実施形態によれば、ステップe9では、制御回路33は、点灯不良となる蛍光管22を示す情報が与えられた場合、ローテーション制御を中止して、画像表示期間中にわたって、点灯不良となる蛍光管22以外の蛍光管22を点灯させる状態を維持する。これによって点灯不良となる蛍光管22が存在する状態で、残余の光源を点灯させることで、表示画像の輝度が不所望に低下することを防ぐことができる。さらにステップe10では、制御回路33は、点灯不良となる光源を示す情報が与えられた場合、画像表示期間中にわたって、点灯不良となる光源に隣接する光源を点灯させるとともに、拡散部材から出射する光が表示パネル全面にわたって入射する状態を維持したうえで、点灯状態の切替えを行う。
このように点灯不良となる蛍光管22が存在する状態で、残余の蛍光管22を点灯させることで、表示画像の輝度が不所望に低下することを防ぐことができる。これによって蛍光管22の交換などの保守作業を頻繁に行いづらい場合にも、寿命を延ばすことで表示画面に輝度のバラツキが生じた状態で放置される時間を低減して、視認者に違和感なく正確に情報を提供することができる。また異常回避動作は、上述した第1〜第4のローテーション動作と併用して適用することができる。
本実施では、輝度の割合に応じて、点灯状態の切り替えを行うか否かを判断することで、表示画面の輝度がばらつくことを抑えることができる。また点灯不良となった蛍光管22の担う表示画面の輝度の割合が小さい場合には、点灯不良となる蛍光管22が存在する場合でも、点灯不良となる蛍光管22を除いて、点灯状態の切替えを行うことで、表示画像の品質低下を防ぎつつ、光源全体としての寿命をさらに延長させることができる。
また本実施形態によれば、点灯不良となった蛍光管22に対して隣接する蛍光管22から照射される光の輝度を、残余の点灯する蛍光管22から照射される光の輝度よりも高めることで、点灯不良となった蛍光管22を消灯させたことによる表示画像の輝度の不均一をさらに防ぐことができ、表示画像の品質低下を防ぎつつ、蛍光管22全体としての寿命をさらに延長させることができる。また制御回路33は、液晶駆動回路37と連動させてもよい。制御回路33は、表示パネル21のうちで、点灯不良となった蛍光管22の近傍部分の透過率を、残余の部分の透過率よりも相対的に高くするように、液晶駆動回路37に指令を与えてもよい。これによって消灯させたことによる表示画像の輝度の不均一をさらに防ぐことができ、表示品質をさらに向上させることができる。
本実施形態によれば、異常検出回路44によって点灯不良となった蛍光管22が存在することを通知することで、表示装置の管理者は、点灯状態の切替えによって生じる光源の消灯と、点灯不良によって生じる光源の消灯とを区別することができ、点灯不良であるか否かを容易に判断することができる。またメンテナンス時期を判断することができ、早期に蛍光管22の取替えを図ることができる。また点灯不良となった状態であっても、上述した異常回避動作が行われることで、表示画面の輝度分布に悪影響を与えることを防ぐことができ、使用者に違和感を生じさせることを防ぐことができる。
また本実施形態によれば、異常通知回路46が、報知手段を介して、点灯不良となった蛍光管22を識別する識別情報を通知することで、電源供給停止時、点灯状態の切替えを継続している時などであっても、点灯不良である光源を容易に判断することができ、点灯不良である光源の取替えを容易に行うことができる。
また本実施形態では、輝度測定、電流測定および電圧測定の3つの測定方法を用いて、消灯している蛍光管22を判断したが、3つのうちいずれか1つあるいは2つを用いて、消灯している蛍光管22を判断してもよい。また電流測定および電圧測定は、蛍光管駆動回路49に用いられる電気回路を流用することができ、別途新たな構成を必要とせず、構成を簡単化することができる。また電圧測定に比べて、電流測定のほうが精度よくかつ簡単に消灯している蛍光管22を判断することができる。また本実施形態では、ステップe6で、点灯不良の蛍光管22を示す識別情報を報知するようにしたが、点灯不良の蛍光管22が存在するか否かを示す情報を報知するだけでもよい。またステップe6において、通信装置を用いて管理センタに設置される管理装置に、点灯不良の蛍光管22を示す情報が送信されることで、管理装置から保守人員の配給指令を与えることができ、短時間で点灯不良の蛍光管22を交換することができる。
また本実施形態では、長手棒状に形成される蛍光管22を用いた表示装置について説明したが、蛍光管22は必ずしも長手棒状に限らず、I字形状に形成されていてもよいし、U字形状に形成されていてもよい。蛍光管22がI字形状またはU字形状に形成されている場合でも、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
また本実施形態では、光源として蛍光管を用いた表示装置について説明したが、光源としてLEDを用いてもよい。
本発明の実施の一形態である表示装置20の電気的構成を示すブロック図である。 表示装置20を示す分解斜視図である。 表示装置20の一部を示す断面図である。 図3のIV−IV切断面線で切断して各蛍光管22を示す端面図である。 図3のV−V切断面線で切断して拡散板23を示す端面図である。 6本の蛍光管22の点灯状態の切替えを説明するための図である。 制御手段24による各蛍光管22の第1のローテーション制御手順を示すフローチャートである。 制御手段24による各蛍光管22の第2のローテーション制御手順を示すフローチャートである。 制御手段24による各蛍光管22の第3のローテーション制御手順を示すフローチャートである。 制御手段24による各蛍光管22の第4のローテーション制御手順を示すフローチャートである。 制御手段24による各蛍光管22の異常回避制御手順を示すフローチャートである。
符号の説明
20 表示装置
21 表示パネル
22 蛍光管
23 拡散板
24 制御手段
25 キャビネット
44 異常検出回路

Claims (5)

  1. (a)複数の光源と、
    (b)各光源から照射される光が入射して、入射した光をそれぞれ拡散させて出射する拡散部材と、
    (c)拡散部材によって拡散された出射光が入射する表示パネルと、
    (d)各光源を点灯制御する制御手段と、
    (e)点灯不良となった光源を検出する検出手段とを含み、
    (f)前記制御手段は、
    (f11)検出手段による光源の点灯不良が検出されない場合、
    (f12)各光源のうち、少なくともいずれか1つの光源を消灯させるとともに、消灯させた光源以外の残余の光源を点灯させ、
    (f13)予め定められる切替えタイミングに達するたびに、消灯させていた光源の少なくともいずれか1つを点灯させて、点灯させた光源以外の残余の光源の少なくともいずれか1つの光源を消灯させる点灯状態の切替えを繰返して、全ての光源のうちで消灯させる光源を順次持ち回りさせ、
    (f21)検出手段から点灯不良となる光源を示す情報が与えられた場合、画像表示期間中にわたって、点灯不良となる光源以外の光源を点灯させる状態を維持することを特徴とする表示装置。
  2. (a)複数の光源と、
    (b)各光源から照射される光が入射して、入射した光をそれぞれ拡散させて出射する拡散部材と、
    (c)拡散部材によって拡散された出射光が入射する表示パネルと、
    (d)各光源を点灯制御する制御手段と、
    (e)点灯不良となった光源を検出する検出手段とを含み、
    (f)前記制御手段は、
    (f11)検出手段による光源の点灯不良が検出されない場合、
    (f12)各光源のうち、少なくともいずれか1つの光源を消灯させるとともに、消灯させた光源以外の残余の光源を点灯させ、
    (f13)予め定められる切替えタイミングに達するたびに、消灯させていた光源の少なくともいずれか1つを点灯させて、点灯させた光源以外の残余の光源の少なくともいずれか1つの光源を消灯させる点灯状態の切替えを繰返して、全ての光源のうちで消灯させる光源を順次持ち回りさせ、
    (f21)検出手段から点灯不良となる光源を示す情報が与えられた場合、
    (f22)画像表示期間中にわたって、点灯不良となる光源に隣接する光源を点灯させるとともに、
    (f23)各光源のうち、点灯不良となる光源に隣接する光源を除いた、少なくともいずれか1つの光源を消灯させるとともに、消灯させた光源以外の残余の光源を点灯させ、
    (f24)予め定められる切替えタイミングに達するたびに、消灯させていた光源の少なくともいずれか1つを点灯させて、点灯させた光源以外の残余の光源の少なくともいずれか1つの光源を消灯させる点灯状態の切替えを繰返して、全ての光源のうちで消灯させる光源を順次持ち回りさせることを特徴とする表示装置。
  3. 前記制御手段は、検出手段から点灯不良となる光源を示す情報が与えられた場合、
    点灯不良となる光源に隣接する光源から照射される光の輝度を、残余の点灯する光源から照射される光の輝度よりも高めることを特徴とする請求項1または2記載の表示装置。
  4. 前記検出手段によって検出された点灯不良となった光源が存在することを通知する通知手段をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の表示装置。
  5. 前記通知手段は、点灯不良となった光源を識別する識別情報を通知することを特徴とする請求項4記載の表示装置。
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