JP4977487B2 - 白金及び/又は金ならびに酸化鉄を含む磁性微粒子および該磁性微粒子を含む水性コロイド組成物 - Google Patents
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Description
磁性微粒子を用いてX線検査やMRI検査で患部を識別できると同時に治療できれば理想的であるが、かかる報告は未だにない。また、副作用低減の観点から、少量の投与でも高感度に検出でき、高効率で温熱療法が可能な材料組成物の開発が望まれている。
[1]白金及び/又は金ならびに酸化鉄を含み、平均粒径が5nm以上20nm以下であり、かつ保磁力が16KA/m以下0.1KA/m以上である磁性微粒子。
[2]白金及び/又は金がコアとなり酸化鉄が該コアを覆っている[1]に記載の磁性微粒子。
[3]鉄1kg当りの飽和磁化量が10A・m2/kg以上200A・m2/kg以下である[1]又は[2]に記載の磁性微粒子。
[5]前記含有比率が30原子%〜60原子%である[4]に記載の磁性微粒子。
[6]表面の少なくとも一部にメルカプト化合物が吸着している[1]〜[5]のいずれか一項に記載の磁性微粒子。
[7]前記メルカプト化合物がさらにアミノ基、カルボキシル基、水酸基のいずれかを有している[6]に記載の磁性微粒子。
[8]表面の少なくとも一部が下記一般式[I]で表わされる部分構造を有する化合物又はその分解生成物で被覆されている[1]〜[7]のいずれか一項に記載の磁性微粒子。
[10][1]〜[8]のいずれか一項に記載の磁性微粒子を含む温熱療法用製剤。
[11][1]〜[8]のいずれか一項に記載の磁性微粒子を含む水性コロイド組成物。
[12]糖アルコール化合物を含有する[11]に記載の水性コロイド組成物。
[13]単糖類又は多糖類を含有する[11]又は[12]に記載の水性コロイド組成物。
該磁性粒子表面の少なくとも一部にメルカプト化合物を吸着させること;および
該磁性粒子を水に分散させること
をこの順に含む磁性微粒子含有水性コロイド組成物の製造方法。
[8]に記載の前記一般式[I]で表わされる部分構造を有する化合物又はその分解生成物で該磁性粒子表面の少なくとも一部を被覆すること;および
該微粒子を水に分散させること
をこの順に含む磁性微粒子含有水性コロイド組成物の製造方法。
なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本発明の磁性微粒子は、水中や血液等の電解質水溶液中において安定に分散することを特徴とする。また、癌などの標的部位に集積することによりコントラストの高い造影や交番磁場での加熱効果を高めることを可能とする。さらに、本発明の磁性微粒子は生体に安全に投与でき、副作用が少ない。
本発明の磁性微粒子の平均粒径は、5〜20nmであり、好ましくは6〜15nmであればよい。なお、粒径の判断には後述のように、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いることができる。また、「粒径」とは磁性微粒子の電子顕微鏡写真画像を同面積の円とした時の直径を意味する。
酸化鉄としては、α−Fe2O3、γ−Fe2O3、FeO、またはFe3O4などのいずれでもよく、これらいずれかの複合物であってもよい。また、酸化鉄は結晶であっても非晶質であってもよい。さらに酸化鉄は0価の金属鉄を含有していてもよく、この0価の鉄が白金又は金と合金を形成していてもよい。
本発明の磁性微粒子の構造は特に限定されないが、白金及び/又は金がコアとなり酸化鉄が該コアを覆っているコア−シェル構造であることが好ましい。酸化鉄粒子の一部に白金又は金を含有するものである。白金、金及び鉄の総量に対する白金及び金の含有比率{(白金+金)/(鉄+白金+金)×100%}の含有比率は目的に応じて任意に選択できるが、好ましくは5原子%〜70原子%、さらに好ましくは30原子%〜60原子%である。
液相法による製造法としては、アルコール類、ポリオール類、アミノアルコール類、ヒドラジン、水素化ホウ素ナトリウム、アスコルビン酸、クエン酸、水素ガスなどの還元剤を用いて白金又は金のナノ粒子を形成した後、これをコアとして酸化鉄を形成する方法、鉄−白金、鉄−金等の合金を熱分解、超音波分解、もしくは還元剤還元法で形成した後、酸化処理を行うことにより鉄の少なくとも一部を酸化させる方法などを単独でまたは組み合わせて採用することができる。また、反応系で分けると、共沈法、ソルボサーマル法、逆ミセル法などがありいずれも本発明に使用することができる。これらの中でも粒子サイズを制御しやすく、飽和磁化量が大きくかつ保磁力が小さい磁性粒子が得られやすいことから逆ミセル法が最適である。粒子サイズの変動係数は20%未満が好ましく、より好ましくは10%以下である。
逆ミセル法は、少なくとも(1)2種の逆ミセル溶液を混合して還元反応を行う還元工程と、(2)還元反応後に所定温度で熟成する熟成工程と、を含む。以下、各工程について説明する。
(1)還元工程
まず、界面活性剤を含有する非水溶性有機溶媒と、還元剤を含有する還元剤水溶液とを混合した逆ミセル溶液(B)を調製する。
かかる分散剤を添加することで、より単分散で、凝集の無い磁性微粒子を得ることが可能となる。添加量が、0.001未満では、磁性微粒子の単分散性をより向上させることできない場合があり、10モルを超えると凝集が起こる場合がある。
還元反応終了後、反応後の溶液を熟成温度まで昇温する。前記熟成温度は、30〜90℃で一定の温度とするが、その温度は、前記還元反応の温度より高くする。また、熟成時間は、5〜180分とする。熟成温度および時間が上記範囲より高温長時間側にずれると、凝集または沈殿が起きやすく、逆に低温短時間側にずれると、反応が完結しなくなり組成が変化する。好ましい熟成温度および時間は40〜80℃および10〜150分であり、より好ましい熟成温度および時間は40〜70℃および20〜120分である。
本発明の磁性微粒子の合成に使用する金属塩(白金含有金属塩、金含有金属塩、及び鉄含有金属塩)としては、H2PtCl6、K2PtCl4、Na2PtCl4、PtCl4、Pt(CH3COCHCOCH3)2、KAuCl4、HAuCl4、NaAuCl4、AuCl3、Au(CH3COCHCOCH3)3、Fe2(SO4)3、Fe(NO3)3、(NH4)3Fe(C2O4)3、Fe(CH3COCHCOCH3)3、Fe(OC2H5)3、(CH3COO)2Fe、FeCl3、FeCl2などが挙げられる。磁性微粒子の合成の際には、これらの金属塩を溶媒に溶解して反応に用いることができる。溶液の濃度は0.1〜1000μmol/mlが好ましく、1〜100μmol/mlがより好ましい。
本発明の磁性微粒子にはメルカプト化合物が吸着していることが望ましい。メルカプト化合物は、分子内にアミノ基、カルボキシル基、水酸基にいずれかを有していることが好ましい。これらの基を介して、特定の抗原や癌マーカーなどと特異的に反応する抗体などの蛋白質を結合させることによって、特定の部位に磁性微粒子を集積しやすくし、その部位の造影および温熱療法の効果を高めることができる。なお、血液等の電解質水溶液中における未反応基による凝集を抑制するために、上記メルカプト化合物において、メルカプト基、カルボキシル基、アミノ基等は分子中にそれぞれ1つだけ存在することが好ましい。また、水性コロイド組成物の安定性の観点から、メルカプト化合物の総炭素数は6以上20以下、特に8以上18以下が好ましい。
メルカプト化合物の使用量は、磁性微粒子総量に対して1〜200質量%、好ましくは2〜100質量%であればよい。1質量%より少ないと結合する抗体などのタンパクが少なくなり効果が小さくなる可能性があり、200質量%より多いと未反応のアミノ基やカルボキシル基による体液中での凝集が大きくなる可能性がある。
磁性微粒子の表面修飾剤として、下記一般式[I]で表わされる部分構造を有する化合物又はその分解生成物を用いることができる。表面修飾剤を用いることにより磁性微粒子の水や電解水への分散性が改良でき、標的化合物を検出するための分子プローブを結合しやすくなる。
Rで表わされる分子プローブと反応性を有する基としては、連結基Lを介して、末端にビニル基、アリルオキシ基、アクリロイル基、メタクリロイル基、イソシアナト基、ホルミル基、エポキシ基、マレイミド基、メルカプト基、アミノ基、カルボキシル基、ハロゲンなどを有する基であればよい。Rとして好ましくは末端にアミノ基を有する基であればよい。アミノ基、カルボキシル基などは、酸又は塩基と塩を形成していてもよい。
官能基として好ましくは、エステル基、アミド基、エーテル基、チオエーテル基、ジスルフィド基又はアミノ基であり、さらに好ましくはアルケニル基、エステル基、エーテル基である。
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(トリメトキシシリルプロピル)アミン、N−(3−アミノプロピル)−ベンズアミドトリメトキシシラン、3−ヒドラジドプロピルトリメトキシシラン、3−マレイミドプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、(p−カルボキシ)フェニルトリメトキシシラン、3−カルボキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルチタニウムトリプロポキシド、3−アミノプロピルメトキシエチルチタニウムジエトキシド、3−カルボキシプロピルチタニウムトリメトキシド、3−メルカプトプロピルチタニウムトリエトキシドなど。
Si化合物及びTi化合物は、磁性微粒子の表面全体を被覆していても、その一部を被覆していてもよい。また、単独で用いても複数併用してもよい。上記Si化合物及びTi化合物は、磁性微粒子の合成後に添加し、加水分解反応により該磁性微粒子に結合、被覆させることが望ましい。Si化合物及びTi化合物の使用量は、磁性微粒子に対して10〜200質量%、好ましくは20〜150質量%であればよい。
水性コロイド組成物に糖アルコール化合物を含有させることによって、本発明の磁性微粒子を水溶媒中でより安定に分散させることができ、浸透圧の調節が容易になる。糖アルコール化合物としては、D−エリトリット、L−エリトリット、メソエリトリットなどのエリトリット類(4価アルコール)、D−アラビット、L−アラビット、アドニット、キシリットなどのペンチット類(5価アルコール)、D−ソルビット、L−ソルビット、D−マンニット、L−マンニット、D−イジット、L−イジット、ズルシット、D−タリット、L−タリット、アリットなどのヘキシット類(6価アルコール)などが挙げられる。水性コロイド組成物における糖アルコール化合物の濃度は1〜100mg/mlが好ましい。
水性コロイド組成物に単糖類及び多糖類を含有させることによって、本発明の磁性微粒子を水溶媒中でより安定に分散させることができ、本発明の磁性微粒子を例えば造影剤として血流中に注入した場合にも安全であって血流中で沈殿性の凝集を生じにくくすることができる。単糖類は、アルドース(アルデヒドアルコール)でもケトース(ケトンアルコール)でもよい。アルドースとしては、D−およびL−トレオース、D−およびL−エリトロースなどのアルドテトロース、D−およびL−アラビノース、D−およびL−リキソース、D−およびL−リボース、D−およびL−キシロースなどのアルドペントース、D−およびL−グルコース、D−およびL−グロース、D−およびL−マンノース、D−およびL−イドース、D−およびL−ガラクトース、D−およびL−タロース、D−およびL−アルトロース、D−およびL−アロースなどのアルドヘキソースなどが挙げられる。ケトースとしては、ジヒドロキシアセトンなどのケトトリオース、D−エリトルロースなどのケトテトロース、D−リブロース、D−キシルロースなどのケトペントース、D−ブシコース、D−フルクトース、D−ソルボース、D−タガトースなどのケトヘキソースなどが挙げられる。
(例1)
1.Pt含有酸化鉄微粒子分散液の調製
シュウ酸鉄(III)アンモニウム3水和物0.82gおよび塩化白金(II)酸カリウム0.79gを水68mlに溶解し、エーロジルOT(AOT)23gをデカン225mlに溶解した溶液を加え、スリーワンモーターで10分混合した(A液)。 水素化ホウ素ナトリウム1.13gを水85mlに溶解し、エーロジルOT(AOT)29gをデカン280mlに溶解した溶液を加え、スリーワンモーターで10分混合した(B液)。A液にB液を添加し、室温にて5分混合した。その後40℃に昇温して1時間攪拌した。
冷却後、11−メルカプトウンデカン酸1.7gを加えたメタノール700mlおよび水700mlを加え、攪拌後静置したところ二相に分離した。下相を廃却した後、エタノール700mlを加えて遠心分離して析出物を沈降させ上澄みを取り除いた。さらに析出物をエタノールで洗浄した。その後、1N−NaOH溶液1ml及び0.5質量%のデキストラン(分子量15000〜25000)水溶液20mlに分散させて水性コロイド組成物を得た。得られた水性コロイド組成物は、生理食塩水と混合しても沈降が起こらなかった。
得られた水性コロイド組成物をTEM観察用のメッシュに乗せ乾燥させてTEM用試料を作成した。加速電圧150KVの日立製作所製透過電子顕微鏡(TEM)を用い粒子サイズを調べたところ、得られた水性コロイド組成物は平均粒径9nmのナノ粒子を含むことがわかった。TEM写真を図1に示す。また、ICP測定からFeとPtの元素比率は約1:1であること、X線回折パターンおよびXAFS構造解析より、白金コアの周りに非晶質酸化鉄が覆っていることがわかった。調製した水性コロイド組成物の組成は以下のとおりであった。Pt:3.5mg/ml、酸化鉄:Feとして0.9mg/ml、白金の含有比率:53原子%、デキストラン:5mg/ml。
磁性微粒子の磁気特性は東英工業製の高感度磁化ベクトル測定機(VSM)と同社製DATA処理装置を使用し、印加磁場796KA/mで測定した。飽和磁化120A・m2/kgFe、保磁力4.8KA/mを得た。
3.細胞毒性の評価
上記水性コロイド組成物をラットに2ml/kgの割合で投与した。ラットは3日間異常なく生存した。その後の解剖の結果、肝臓に集積されていることがわかった。
上記水性コロイド組成物をラットに0.5ml/kgの割合で静脈投与してMRI造影を行なった。投与前と投与20分後の画像を図2に示す。図2より肝臓などが明瞭に造影できることがわかった。
5.X線造影試験
上記水性コロイド組成物を20倍濃縮し、ラットに2ml/kgの割合で静脈投与してX線造影を行なったところ、高い造影効果を示すことがわかった。
第29回日本応用磁気学会学術講演会概要集163頁(2005)に記載の方法に準じて、上記合金磁性微粒子の水性コロイドに150kHz、150Oeの交番磁界を20分間印加したところ、液温が13.3℃上昇した。
塩化白金(II)酸カリウムの代わりに塩化金(III)酸カリウムを同重量用いた以外は例1と同様の操作を行い、金コアを有する磁性微粒子(平均粒径10nm、飽和磁化110A・m2/kgFe、保磁力75Oe)を含む水性コロイド組成物(組成は、Au:3.6mg/ml、酸化鉄:Feとして1.0g、金の含有比率:50原子%、デキストラン:5mg/ml)を得た。この水性コロイドも例1と同様、MRI造影が可能であること、また、20倍濃縮によりX線造影もできることがわかった。さらに発熱特性を評価したところ、150kHz、11.9KA/mの交番磁界を20分間印加して、液温が12.1℃上昇した。
シュウ酸鉄(III)アンモニウム3水和物0.82gおよび塩化白金(II)酸カリウム0.79gを水68mlに溶解し、エーロジルOT(AOT)23gをデカン225mlに溶解した溶液を加え、スリーワンモーターで10分混合した(A液)。水素化ホウ素ナトリウム1.13gを水85mlに溶解し、エーロジルOT(AOT)29gをデカン280mlに溶解した溶液を加え、スリーワンモーターで10分混合した(B液)。A液にB液を添加し、室温にて5分混合した。その後40℃に昇温して1時間攪拌した。その後、メタノール700mlおよび水700mlを加え、攪拌後静置したところ二相に分離した。下相を廃却した後、3−アミノプロピルトリメトキシシランを1ml添加して60℃で4時間攪拌した。
冷却後、ろ過により析出物を分離し、さらに析出物をエタノールで洗浄した。その後、0.5質量%のデキストラン(分子量15000〜25000)水溶液20mlに分散させて、水性コロイド組成物を得た。得られた水性コロイド組成物は安定で、生理食塩水と混合しても沈降しなかった。
この水性コロイドも例1と同様、MRI造影が可能であること、また、20倍濃縮によりX線造影もできることがわかった。さらに発熱特性を評価したところ、150kHz、150Oeの交番磁界を20分間印加して、液温が12.9℃上昇した。
逆ミセル合成時の水の使用量を1.8倍とした以外は例1と同様の操作を行い、平均粒径25nmのPt含有磁性微粒子を合成した。例1と同様の方法で水性コロイド組成物の調製を試みたところ、粒子が凝集して、調製できなかった。VSMで磁性微粒子の磁気特性を評価したところ、飽和磁化114A・m2/kgFe、保磁力34.2KA/mであった。粒子サイズの増大に伴い硬磁性に変化したことにより粒子が凝集したものとみられる。
塩化白金(II)酸カリウムを添加しなかった以外は例1と同様の操作を行って酸化鉄磁性微粒子を合成し、水性コロイド組成物を調製した。得られた磁性微粒子は平均粒径10nmであった。水性コロイド組成物の組成は、酸化鉄(Feとして)1.0mg/ml、デキストラン5mg/mlであり、磁気特性は飽和磁化70A・m2/kgFe、保磁力3.3KA/mであった。この水性コロイド組成物をラットに2ml/kgの割合で投与したが細胞毒性は示さなかった。MRI造影およびX線造影試験を実施したところいずれも例1の組成物より信号強度が小さかった。
Claims (10)
- 白金及び/又は金ならびに酸化鉄を含み、平均粒径が5nm以上20nm以下であり、かつ保磁力が16kA/m以下0.1kA/m以上である磁性微粒子であって、表面の少なくとも一部が下記一般式[I]で表わされる部分構造を有する化合物又はその分解生成物で被覆されている磁性微粒子を含む水性コロイド組成物。
(式中、MはSi原子を示し、Rは炭素数が1〜10のアミノアルキル基を示す。) - 前記磁性微粒子が白金及び/又は金がコアとなり酸化鉄が該コアを覆っている微粒子である請求項1に記載の水性コロイド組成物。
- 鉄1kg当りの飽和磁化量が10A・m2/kg以上200A・m2/kg以下である請求項1又は2に記載の水性コロイド組成物。
- 白金、金及び鉄の総量に対する白金及び金の含有比率が5原子%〜70原子%である請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性コロイド組成物。
- 前記含有比率が30原子%〜60原子%である請求項4に記載の水性コロイド組成物。
- 糖アルコール化合物を含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の水性コロイド組成物。
- 単糖類又は多糖類を含有する請求項1〜6のいずれか一項に記載の水性コロイド組成物。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の水性コロイド組成物を含む造影剤。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の水性コロイド組成物を含む温熱療法用製剤。
- 白金含有金属塩及び/又は金含有金属塩ならびに鉄含有金属塩を包含する逆ミセルから平均粒径が5nm以上20nm以下である磁性微粒子を形成すること;
請求項1に記載の前記一般式[I]で表わされる部分構造を有する化合物又はその分解生成物で該磁性粒子表面の少なくとも一部を被覆すること;および
該微粒子を水に分散させること
をこの順に含む磁性微粒子含有水性コロイド組成物の製造方法。
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