JP4970422B2 - パケット無線ネットワーク及び通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、移動ユーザ機器(mobile user equipment)/から、インターネットプロトコルパケットを通信するパケット無線ネットワーク、例えば汎用パケット無線システム(General Packet Radio System:GPRS)に基づいて動作するネットワークに関する。
GPRSは、無線アクセスインタフェースを介してインターネットパケットを通信するために開発された。GPRSネットワークは、第2世代移動通信システム(Global System for Mobiles communications:GSM)又は第3世代移動通信システム(Universal Mobile Telecommunications System:UMTS)バックボーンネットワークを用いて形成することができる。GPRSは、パケット指向サービスをサポートし、パケットデータ通信例えばインターネットパケット(Internet Packet:IP)用のネットワーク及び無線リソースを最適化するよう試みる。GPRSは、移動無線システムの回線交換アーキテクチャに関連する論理アーキテクチャを提供する。
GPRS/UMTSネットワークでは、各移動ユーザ機器は、データを送信及び受信するために、パケットデータプロトコル(PDP)コンテキストによって表される少なくとも1つのGPRS/UMTS通信セッションを設定する必要がある。各GPRS/UMTS通信セッションは、移動ユーザ機器に固有のセッションである。このように移動ユーザ機器は、データを送信及び受信するために、それ自体に固有のPDPコンテキストを用いる必要がある。更に、PDPコンテキストは、移動ユーザ機器がGPRS/UMTS通信セッションを介して送信するインターネットデータパケットのタイプに固有である。移動ユーザ機器が確立したインターネットプロトコルの接続性のタイプに応じて、以下のように、3つの異なるタイプのPDPコンテキストがある。
・ポイントツーポイントプロトコルタイプ
・インターネットプロトコルバージョン4(IPv4)タイプ
・インターネットプロトコルバージョン6(IPv6)タイプ
このインターネットプロトコルバージョンに固有のPDPコンテキストは、移動ユーザ機器が、GPRS/UMTSネットワークに亘ってIPv4インターネットパケットを送信する場合、IPv4タイプのPDPコンテキストを設定する必要があることを意味する。同様に、移動ユーザ機器は、GPRS/UMTSネットワークに亘ってIPv6インターネットパケットを送信及び受信する場合、IPv6タイプのPDPコンテキストを設定する必要がある。このため、パケット無線ネットワーク上の通信リソースの利用効率を悪くする可能性がある。
本発明は、移動ユーザ機器(mobile user equipment)に/から、インターネットパケットを通信するパケット無線ネットワークを提供する。パケット無線ネットワークは、ゲートウェイサポートノードサービングサポートノードと、無線ネットワーク部(radio network part)とを備える。ゲートウェイサポートノードは、パケット無線ネットワークに対する移動ユーザ機器への/からの、パケット通信ベアラによるインターネットパケットの通信を制御するパケットデータプロトコルコンテキストを供給する。サービングサポートノードは、ゲートウェイサポートノードに接続され、ゲートウェイサポートノードに対する移動ユーザ機器へのからインターネットパケットの通信を制御し、パケット通信ベアラを形成する。無線ネットワークは、移動ユーザ機器に/から無線アクセスインタフェースを介して、インターネットパケットを通信する無線アクセスベアラを提供する。サービングサポートノードは、共通パケットデータプロトコルコンテキスト(common packet data protocol context)を要求するパケットデータプロトコル起動要求メッセージ(packet data protocol activation request message)に応じて、ゲートウェイサポートノードと協働して、共通パケット通信ベアラ(common packet communications bearer)に関連する共通パケットデータプロトコルコンテキスト(common packet data protocol context)を確立する。共通パケットデータプロトコルコンテキストは、1つ以上の通信セッションに対して移動ユーザ機器によって指定されたインターネットプロトコルバージョンに基づパケット通信ベアラを介してインターネットプロトコルパケットを通信するように確立される。
本発明の実施の形態により、共通パケットデータプロトコルコンテキストタイプを提供することによって、インターネットプロトコルバージョンに固有のGPRS/UMTS通信セッション管理によって課される制約を少なくすることにより、既存のパケット無線ネットワークの制限を解決することができる。
新たな無線アクセス技術の進歩により、例えば、高速ダウンリンクパケットデータ(High Speed Downlink Packet Data:HSDPA)及び高速アップリンクパケットデータ(High Speed Uplink Packet Data:HSUPA)等の高速無線リンク技術が利用可能になった結果、リソースの利用効率を高めるために、2つ以上のユーザ機器間で同じ無線ベアラを共有することが望ましくなった。更に、IPv6技術の急激な進歩により、例えば、移動ユーザ機器等の端末機器及びシステムにおいて、IPv6が広く普及している。更に、既存のIPv4システム存在するために、IPv4/IPv6の二重(デュアル)インターネットプロトコルスタックを有する移動ユーザ機器の開発が進められている。従来、IPv4パケットは、IPv4タイプのPDPコンテキストを介して配信しなければならず、一方、IPv6パケットは、IPv6タイプのPDPコンテキストを介して配信しなければならない。この結果、同じ高速/広帯域GPRSベアラ(例えば、無線ベアラであるHSDPA/HSUPA)を共有しなければ、リソースを効率的に利用することができない。更に、デュアルインターネットプロトコルIPv4及びIPv6スタックを有する移動ユーザ機器は、また、例えばそれぞれIPv4及びIPv6に基づくサービスに接続するためにIPv4及びIPv6パケットの両方を同時に送信する必要がある場合もある。しかしながら、既存のインターネットプロトコルタイプ固有のパケットデータプロトコルコンテキストは、移動ユーザ機器が、一方がIPv4タイプであり、他方がIPv6タイプである少なくとも2つのパケットデータプロトコルコンテキストを設定することを要求することがある。
本発明の実施の形態は、移動ユーザ機器による指定に応じて、IPv4インターネットパケット及びIPv6インターネットパケットの両方を送信する機能移動ユーザ機器に与える。このような要求は、例えば、移動ユーザ機器がIPv4/IPv6デュアルスタックの移動ユーザ機器である場合に生じる。更に、例示的な実施の形態に基づくパケット無線ネットワークは、高速広帯域無線ベアラを含む共通パケット通信ベアラを用い同じGPRS/UMTS通信セッションを共有する構成を有する。通常、1つのゲートウェイサポートノード当たり、共通パケット通信ベアラは1つのみである。
共通PDPコンテキスト(common PDP context)は、パケットデータプロトコルに基づき、GPRSネットワークに亘ってインターネットパケット通信する共通パケット通信ベアラを確立する。パケットデータプロトコルの一部として、確立された共通パケット通信ベアラを介してインターネットプロトコルパケットを通信するように配置するために、ポリシ実行(policy enforcement)、サービス品質(quality of service、以下、QoSとう。)及びルーティングが確立される。なお、共通PDPコンテキストは、あらゆるインターネットプロトコルバージョンに固有でなく、更に、2つ以上の通信セッション間で共有することができる共通パケット通信ベアラを確立する。更に、通信セッションは、異なる移動ユーザ機器から開始されてもよい。
これに代えて、他の具体例では、通信セッションは、別々のインターネットプロトコルベアラ(internet protocol bearers)を用いてもよいが、2つ以上の通信セッションに対して1つの共通PDPコンテキストを確立してもよい。したがって、共通PDPコンテキストは、PPPデータフレーム、IPv4及びIPv6パケットあるいはあらゆる他のインターネットプロトコルバージョン又は他のデータプロトコルを用いて通信されるパケットに共通のPDPコンテキストとして定義される。
GPRS/UMTSの具体例では、GPRS/UMTSネットワークを介する通信セッションは、共通PDPコンテキストによって確立することができ、共通パケット通信ベアラを確立する共通PDPコンテキストを用いて、PPPフレーム、IPv4及びIPv6パケットと、データ転送プロトコル又は他のインターネットプロトコルバージョンに準拠したあらゆる他のフォーマットのデータパケットとを送信及び受信することができる。
本発明の様々な更なる側面及び特徴は、特許請求の範囲において定義されている。
図1は、移動ユーザ機器(mobile user equipment:UE)2と、外部のパケットデータ網(packet data network)15に接続された通信相手ノード(correspondent node:CN)12との間でインターネットパケットを通信するGPRS/UMTSパケット無線ネットワーク1(以下、単にGPRSネットワーク1とう。)のブロック図である。図1においては、UE2は、例えば、ユーザにマルチメディアサービスを提供するアプリケーションプログラムをホストする。図1には、GPRSネットワーク構成要素であるゲートウェイGPRSサポートノード(gateway GPRS support node:GGSN、以下、単にゲートウェイサポートノードともいう。)3サービングGPRSサポートノード(serving GPRS support node:SGSN、以下、単にサービングサポートノードともいう。)4、無線ネットワーク制御装置(radio network controller:RNC)8が示されている。図1に示すGPRSネットワークを単純化して表した図2に示すように、GGSN3及びSGSN4は、一般的に、コアネットワーク(core network:CNの一部を構成し、一方、無線ネットワーク制御装置(RNC8は、無線ネットワーク(radio network:の一部を構成している。説明のための簡潔な形式として図2に示すように、GPRSネットワーク1は、パケットデータコンテキスト(packet data context)が確立されたインターネットプロトコルベアラ(internet protocol bearer)14を提供している。後述するように、パケットデータプロトコルコンテキスト(packet data protocol context)は、UE2が契約(subscribed)ているサービス品質(quality of service)を提供する適切なベアラが確立されることを保証(ensuring)するとともに、ベアラの認証された使用を実行するプロトコルを提供する。インターネットプロトコルベアラ14は、移動ユーザ機器UEに対し、GPRSネットワークを介して通信相手ノード12にインターネットパケットを搬送するために確立される。インターネットパケットは、GPRSネットワーク1から、すなわちGGSN3からインターネットプロトコルベアラ14が確立されたインターネットプロトコルと同じインターネットプロトコルに基づいて動作するパケットデータ15に送出される。
なお、GPRSネットワーク1は、本発明が適用されるパケット無線ネットワークの具体例である。このように、本明細書では、GGSNは、より一般的には、ゲートウェイサポートノードと呼ぶことができ、SGSNは、より一般的には、サービングサポートノードと呼ぶことができる
共通PDPコンテキスト(Common PDP Context)
移動ユーザ機器UEが共通PDPコンテキストを確立する本発明の具体例を図3に示す。図2にも示部分には、対応する参照符号を付している。図3に示すように、UEは、2つのプロトコルスタック(dual protocol stack)を有する。すなわち、UE2は、IPv4インターネットプロトコルスタック20と、IPv6インターネットプロトコルスタック22とを有する。したがって、UE2は、IPv4及びIPv6に基づいて通信セッションをそれぞれ確立するIPv4アドレス及びIPv6アドレスの一方又は両方を用いことができる。このために、UE2は、矢印24によって示すように、パケットデータプロトコル(packet data protocol:PDP)コンテキスト起動要求(context activation request)SGSN4に送信する。GPRS規格に詳しい当業者に周知のように、PDPコンテキスト起動手順(PDP context activation procedure)は、パケットデータプロトコルに基づいて、GPRSネットワーク1に亘るベアラの起動のための適切な制御及びルーティングを確立する。図4は、PDPコンテキスト起動手順を示している。PDPコンテキスト起動手順については、3GPP仕様TS24.229に開示されているので、詳細には説明しないGPRSベアラの確立の後に、UE2は、ゲートウェイサポートノード(GGSN)にトラヒックフローテンプレート(Traffic Flow Template:TFT)19を確立するための情報を通信する(図3にも示す)。後述するように、TFT19は、UE2によって既に確立された適切なPDPコンテキストを識別するために、入力パケット(incoming packet)をフィルタリングして、GPRSネットワークに亘る対応するインターネットパケットベアラを選択することができる。
既存のGPRS/UMTS標準規格で定義されているように、GPRS/UMTS通信セッションを確立する既知のPDPコンテキストの起動では、各GPRS/UMTS通信セッション/PDPコンテキストIPタイプPDP Context IP typeを固有なものにすることができる以下の情報が要求される。
1.PDPコンテキスト起動要求は、PDPをどのタイプ、すなわちPPPタイプ、IPv4タイプIPv6タイプに設定するかを示さなければならない
2.PDPアドレス(PDP Address、IPアドレス)を含むエンドユーザアドレスは、UEが動的IPアドレス割当を選択する場合、PDPコンテキストの設定の成功の結果としてインターネットプロトコルアドレスを割り当てるために空である必要がある。
PDPタイプ(PDP Type)及びPDPアドレスの両方は、後述するエンドユーザアドレス情報要素(End User Address Information Element、TS29.060参照)でコード化される。
図5に示すように、この実施の形態では、IPv4インターネットプロトコルパケット又はIPv6インターネットプロトコルパケットの何れか、あるいはIPv4インターネットプロトコルパケット及びIPv6インターネットプロトコルパケットの両方UE2に/から通信する共通PDP(common PDP)が確立される。このように、UE2は、IPv6送信元30又はIPv4送信元32からインターネットパケットを、パケットデータ網(PDN)15を介して受信することができる。
上述のように、PDPコンテキストは、IPv4アドレス及びIPv6アドレスの何れか、又はポイントツーポイントプロトコル(PPP)アドレスタイプに対して確立される。IPv4ベアラ及びIPv6ベアラの何れかを確立するために、移動ユーザ機器UE)2は、特定のパラメータを識別する所定のバイト数のフィールドを含むエンドユーザアドレス情報要素を、PDPコンテキストの一部として通信する。エンドユーザアドレス情報要素の一般的な形式の具体例を図6に示す。図6に示すように、フィールドの1つであるPDPタイプ編成フィールド40は、パケットデータプロトコル(PDP)タイプ編成(packet data protocol (PDP) type organisation)を提供し、更なるフィールドであるPDPタイプ番号フィールド42は、PDPタイプ番号(PDP type number)を指定し、更なるフィールドであるPDPアドレスフィールド44は、PDPアドレスを指定する。現在の3GPP仕様によれば、図6に示す情報要素のデータフィールド40、42が提供するPDPタイプ編成値及びPDPタイプ番号は、図7に示す通りである。なお、これは、既知の規格の一部であるので、これ以上は説明しない。
UE2がIPv4ベアラのPDPコンテキストを起動(activate)する場合、図6のエンドユーザアドレス情報要素は、図8に示す形式に適合される。一方、UE2がIPv6ベアラのPDPコンテキストを起動する場合、図6のエンドユーザアドレス情報要素は、図9に示す形式に適合される。図8及び図9に示すように、PDPタイプ編成フィールド40は、図7に示すテーブルに基づき、1に設定される。IPv4PDPコンテキスト(IPv4 PDP context)の場合、PDPタイプ番号フィールド42の情報要素は、16進数(21)に設定される。IPv6PDPコンテキスト(IPv6 PDP context)の場合、図9に示すエンドユーザアドレス情報要素は、また、PDPタイプ編成フィールド40は、を指定するが、PDPタイプ番号フィールド42は、ベアラIPv6ベアラとしなければならないことを示す16進数(57)を指定する
ここで、IPv6PDPコンテキスト及びIPv4PDPコンテキストを指定する2つの選択肢がある。UE2が、それ自体のIPv4アドレス又はIPv6アドレスを使用することを望む場合、エンドユーザアドレス情報要素は、IPアドレスフィールド44に、UE2によって入れられた特定のIPv4アドレス又はIPv6アドレスを含んでいる。一方、図2及び図3に示すように、UEが使用するインターネットプロトコルアドレス、PDPコンテキスト起動の一部として要求することができ、この場合、DHCPサーバ17によってアドレスが供給される。したがって、この場合、UEは、IPアドレスを要求している。図8及び図9に示す各PDPアドレスフィールド44のそれぞれは、空のままである(0バイトに設定されている)。
本実施の形態では、図3及び図5に示すように、移動ユーザ機器UE)2は、共通PDPコンテキストを確立することができる。共通PDPコンテキストは、パケットデータプロトコルに基づき、GPRSネットワークに亘ってインターネットパケットを通信するベアラを確立する。パケットデータプロトコルの一部として、確立されたベアラを介してインターネットパケットを通信するように配置するためにポリシ実行(policy enforcement)、サービス品質(quality of service、以下、QoSという。)及びルーティングが確立される。なお、共通PDPコンテキストは、あらゆるインターネットプロトコルバージョンに固有でなく、更に、2つ以上の通信セッション間で共有することができるベアラを確立する。更に、通信セッションは、異なる移動ユーザ機器から開始されてもよい。これに代えて、通信セッションは、別々のインターネットプロトコルベアラを用いてもよいが、2つ以上の通信セッションに対して共通PDPコンテキストを確立してもよい。したがって、共通PDPコンテキストは、PPPデータフレームと、IPv4パケット及びIPv6パケットと、実際にはあらゆる他のデータプロトコルに共通のPDPコンテキストとして定義される。共通PDPコンテキストによるGPRS/UMTS通信セッションを用いて、PPPフレーム、IPv4及びIPv6パケット、データ転送プロトコルに準拠したあらゆる他のフォーマットのデータパケットとを送信及び受信することができる。
共通PDPコンテキストによってGPRS/UMTS通信セッションを設定する手順は、PDPタイプ番号がヌル(NULL)である点を除いて、上述した従来のPDPコンテキストの場合と同様である。PDPタイプは、既存のGPRS/UMTS通信セッション管理プロセスとの相互運用性を最大化するためにヌルに設定される。UEが動的IPアドレス(IPv4及びIPv6の何れか)を要求する場合、エンドユーザアドレスのPDPアドレスは、既存のGPRS/UMTS通信セッション設定プロセスにおいて定義されるので、実際には空のままにされる。実際、このIPアドレス固有の要素により、複数のUEは、同じ共通PDPコンテキストを共有しながら、IPv4パケット又はIPv6パケットの何れかを生成し、受信することができる
本実施の形態では、共通PDPコンテキストは、ゲートウェイサポートノードが共通PDPコンテキストを確立しなければならないことを識別する所定の値に設定されたPDPタイプ番号を含むエンドユーザアドレス情報要素を用いる非固有インターネットプロトコルバージョン(non specific internet protocol version)に対して、確立される。一旦、PDPコンテキストが確立されると、ゲートウェイサポートノードが共通PDPコンテキストの更なる要求を受信した場合、そのPDPコンテキストが開始される通信セッションは、共通PDPコンテキストに加わる。なお、共通PDPコンテキストは、特定のインターネットプロトコルバージョンに固有でないが、UE2は、更に、通信セッションが確立されインターネットプロトコルバージョンに基づいて用いられるアドレスを指定する。このように、UEは、例えばIPv4アドレス又はIPv6アドレスによって、共通PDPコンテキストを確立する。本実施の形態では、IPv6共通PDPコンテキスト用のエンドユーザアドレス情報要素は、PDPタイプ番号フィールド42内の、例えば「ヌル」に設定された所定の文字を識別することによって、PDPタイプが共通であることを識別する。そして、PDPアドレスフィールド44は、UEが、それが使用することを望むIPv6アドレスを指定している場合、IPv6アドレスが入れられあるいはエンドユーザアドレス情報要素のバイト6〜バイト21「ゼロ」設定される(図10を参照する)。このように、ゲートウェイサポートノードは、指定されたアドレスを用いIPv6アドレスに対して共通PDPコンテキストが確立されようとしていることを知っているかあるいは、PDPアドレスフィールド44がゼロに設定されている場合、DHCPサーバ17にIPv6アドレスを要求する。
一方、UE2がIPv4アドレスに対して共通PDPコンテキストを確立している場合、図11に示すように、「ヌル」に設定されたPDPタイプ番号フィールド42によって、IPv4アドレスは、PDPアドレスフィールド44の下位バイトに設定される。残りの12バイトは、「1」に設定される。これに代えて、移動ユーザ機器がゲートウェイサポートノード3にIPvアドレスを要求することを望む場合、下位バイトは、所定の値、例えば「0」に設定され、残りの12バイトは、「1」に設定される。したがって、ゲートウェイサポートノード3は、IPv4アドレスをDHCPサーバ17からフェッチして、下位バイトにIPv4アドレスを入れる
図2及び図3に関して上述したように、共通PDPコンテキストが一旦確立されると、UE2によって、GGSN3にトラヒックフローテンプレート(TFT)19が設定される。このために、PDPコンテキスト起動処理の一部として、トラヒックフローテンプレート情報要素(traffic flow template information element)、UE2によってGGSNに送信される。図12は、既知の3GPP仕様に基づくトラヒックフローテンプレート情報要素の各フィールド示している。図12に示すように、トラヒックフローテンプレート情報要素のフィールドの1つであるパケットフィルタリストフィールド(packet filter list field)50は、パケットフィルタリストを提供し、他のフィールドであるパラメータリストフィールド(parameter list field)52は、パラメータリストを提供する。パケットフィルタリストフィールド50は、インターネットパケットがフィルタリングされるパケットフィルタコンポーネントタイプ識別子(packet filter component type identifier)指定する。添付資料1は、パケットフィルタコンポーネントタイプ識別子の仕様を示す。これらはIPv4送信元アドレスタイプ(IPv4 source address type)、又はIPv6送信元アドレスタイプ(IPv6 source address type)、又は様々な他のパラメータを含んでいる。したがって、一旦、パケットフィルタリストフィールド50にコンポーネントタイプが指定されると、そのタイプがフィルタリングされるパラメータが、パラメータリストフィールド52に指定される。
共通PDPコンテキスト用のトラヒックフローテンプレート
この実施の形態では、一旦、UEが共通PDPコンテキストを確立すると、IPパケットをフィルタリングし、共通PDPコンテキストを識別するパケットフィルタコンポーネントタイプ識別子が指定される。したがって、移動ユーザ機器は、共通PDPコンテキスト用のTFTを確立する。このために、例えばビットパターン「00110001」を有する更なるパケットフィルタコンポーネントタイプ識別子が確立される。したがって、一旦、UEに対して共通PDPコンテキストが確立されると、そのUEに対して、共通PDPアドレスタイプ(common PDP address type)用のパケットフィルタコンポーネント(packet filter component)を指定するTFTが設定される。そして、共通PDPアドレスタイプをフィルタリングするパラメータは、共通PDPコンテキストを用いるために、移動ユーザ機器が指定したIPv4アドレス又はIPv6アドレスの何れかである。
共通PDPコンテキストのTFTパケットフィルタコンポーネントは、IPタイプに固有ではない。既存の動作要求及びTFTベースのオペレータの手順(例えば、セカンダリPDPコンテキスト選択/QoSの差別化(secondary PDP Context selection/QoS differentiation))との相互運用性を最大にするために、本発明に基づいて、共通PDPアドレスタイプ及び共通PDPアドレス(common PDP Address)である2つの新たなフィールドが、TFT情報要素に組み込まれるように定義される。パケットフィルタコンポーネントの1つとして、共通PDPコンテキスト用の、共通PDPアドレスタイプフィールド(common PDP Address Type field)によって変更されたTFT情報要素は、以下のように定義される。
87654321
00110001 共通PDPアドレスタイプ
00010000 IPv4送信元アドレスタイプ
00100000 IPv6送信元アドレスタイプ
00110000 プロトコル識別子/次ヘッダタイプ(Protocol identifier/Next header type)
01000000 シングル宛先ポートタイプ(Single destination port type)
01000001 宛先ポート範囲タイプ(Destination port range type)
01010000 シングル送信元ポートタイプ(Single source port type)
01010001 送信元ポート範囲タイプ(Source port range type)
01100000 セキュリティパラメータインデクスタイプ(Security parameter index type)
01110000 サービスタイプ/トラヒッククラスタイプ(Type of service/Traffic class type)
10000000 フローラベルタイプ(Flow label type)
UEが、共通PDPコンテキストを使用するためのTFTを生成する場合、UEは、共通PDPアドレスタイプを「00110001」に設定し、共通PDPアドレス自体のパケットフィルタコンポーネントの長さは、16バイトである。共通PDPコンテキストをプライマリ/セカンダリPDPコンテキスト(Primary/Secondary PDP Context)と区別するのに、宛先アドレスに基づくパケットフィルタが必要になる可能性があるので、共通PDPアドレスタイプは、最早送信元アドレスタイプを使用しないUEがIPv4パケットを送信及び受信する場合、PDPアドレスのパケットフィルタコンポーネントは、16バイト長のPDPアドレスパケットフィルタコンポーネントの下位4バイトを使用し、上位12バイトは、「0」値で埋められる。UEがIPv6パケットを送信及び受信する場合、PDPアドレスのパケットフィルタコンポーネントは、16バイト長のパケットフィルタコンポーネントの全体を使用する。2つ以上のUEが共通PDPコンテキストを共有している状況の場合、対応して、共通PDPコンテキストに関連した2つ以上のTFTがあり、各TFTは、入力パケットを共通PDPコンテキストに照合するために使用され、これは、共通PDPコンテキストプライマリPDPコンテキスト及びセカンダリPDPコンテキスト(後述)が共存するときに必要である。
他のPDPコンテキストから共通PDPコンテキストを選択
上述したように、幾つかのUEは、同時に有効な異なるタイプのPDPコンテキストを有することができ、これらは、全てGGSNによって管理及び終了される。異なるPDPコンテキストは、共通PDPコンテキスト、プライマリIPv4PDPコンテキスト又はプライマリIPv6PDPコンテキスト及びセカンダリIPv4PDPコンテキスト又はセカンダリIPv6PDPコンテキストとすることができる(後者の2つは、3GPP仕様に定義されている)。GGSNに到着するパケットは、固有の要求、例えばサービス品質、課金、セキュリティ等のための適切なPDPコンテキストによって配信する必要がある。3GPP仕様に定義されたTFTは、パケットフィルタの組合せを用いて、プライマリPDPコンテキストとセカンダリPDPコンテキスト(IPv4又はIPv6の何れか)を区別し、選択するために使用される。IPv4パケットIPv6パケットの両方を送信及び受信する複数のUEによって共有することができる共通PDPコンテキストの場合、共通PDPコンテキストを既存の規格によって定義されたプライマリ/セカンダリPDPコンテキスト区別する2つの選択肢があり、これらについては、以下に説明する。
第1の選択肢では、TFTの組合せを用いることができる。共通PDPコンテキストを用いるUEのそれぞれは、上述したように、それ自体のTFTを生成することができる。GGSNに到着するパケットは、PDPアドレスパケットフィルタを用いる標準のTFTの動作同じ手順に従う。異なる点は、共通PDPコンテキストを使用/共有するTFTは、上述したように、「00110001」であるPDPアドレスタイプコードを有する点である。(プライマリ又はセカンダリPDPコンテキストについて)1つの共通PDPコンテキストだけがあるとき、GGSNに到着するインターネットプロトコルパケットは、共通PDPコンテキストをデフォルトとして用いて、適切なベアラを選択することによって、UEに到達する。共通PDPコンテキストプライマリPDPコンテキストが共存するとき、且つ、プライマリPDPコンテキストがTFTを有さない場合、入力IPパケットは、まず、共通PDPコンテキストに関連するTFTに照合される。一致が検出されない場合、プライマリPDPコンテキストは、TFTなしで使用される。
共通PDPコンテキストがプライマリPDPコンテキスト及びセカンダリPDPコンテキストと共存するとき、これらはそれぞれ関連するTFTを有し(特に、各PDPコンテキストに対して異なるサービスの品質が要求されるときに、有用である)、入力インターネットプロトコルパケットは、TFTに基づくパケットフィルタリングを用いて、共通PDPコンテキスト、プライマリPDPコンテキスト又はセカンダリPDPコンテキストの何れかに照合することができる。これは、共通PDPコンテキストに関連するTFTとプライマリ/セカンダリPDPコンテキストのTFT間でパケットフィルタパラメータが重複するために、パケットヘッダ情報(packet header information)が、どのPDPコンテキストを使用するかを区別するためには不十分であるからである。このため、第2の選択肢を用いてもよい。
共通PDPコンテキストに用いられるTFTをプライマリ/セカンダリPDPコンテキストのTFT区別するために異なるPDPアドレスタイプを使用することに加えて、共通PDPコンテキスト、プライマリPDPコンテキスト及びセカンダリPDPコンテキストが共存しているとき入力パケットを配信するために、どのPDPコンテキストを用いるかを決定する余分な情報が必要である。第2の選択肢では、インターネットプロトコルパケット宛先アドレス(IPv4又はIPv6の何れか)が、共通PDPコンテキストに用いられるパケットフィルタコンポーネントの1つとして加えられる。この結果、UEが、共通PDPコンテキストを起動し又は共通PDPコンテキストに加わるとき、UE、「00110001」のPDPアドレスタイプと、それ自体のIPアドレス(IPv4又はIPv6の何れか)を用いるパケットフィルタコンポーネントとを有するTFTを生成する。
入力パケットがGGSNに到着したときのTFTベースの処理手順は、以下の通りである。
1.PDP送信元アドレスタイプ(IPv4の場合00010000、IPv6の場合00100000)に対応する各TFTを確認し、一致するPDPコンテキストが利用可能であるかを判定する。該当する場合、一致するPDPコンテキスト(プライマリ又はセカンダリ)を用いてパケットを配信する。
2.処理1において、一致するTFTが検出されなかった場合、共通PDPアドレスタイプ(00110001)のTFTを確認し、入力パケットの宛先アドレスがTFT内のパケットフィルタコンポーネントの1つに一致するかを判定する。該当する場合、一致するPDPコンテキストを用いてパケットを配信する。
3.処理1及び処理2の何れにおいても一致するTFTが検出されなかった場合、TFTがないPDPコンテキストがあるかを判定する。該当する場合、このPDPコンテキストを用いてパケットを配信し、この他の場合、パケットを破棄(discard)する。
共通PDPコンテキストの確立/共通PDPコンテキストへの参加
共通PDPコンテキストは、2つ以上のUEによって共有することができるので、共通PDPコンテキストを起動するUEは、既に確立されていれば、(静的又は動的に設定された)既存の共通PDPコンテキストに参加するだけでよい。
共通PDPコンテキストによるGPRS/UMTS通信セッションの変更
既存のGPRS/UMTS標準規格(TS23.060)定義されている処理と同じ処理を用いて、通信セッションを変更することができる。なお、他のUEによって使用されている既存の共通PDPコンテキストを変更する代わりに、UEは、まず、共通PDPコンテキストから離れる必要があり、異なる共通PDPコンテキスト開始又は参加することを選択してもよい。
共通PDPコンテキストからの離脱又は共通PDPコンテキストの削除
既存のGPRS/UMTS標準規格で定義されているPDPコンテキストを削除する処理と同じ処理を共通PDPコンテキストに対しても用いることができる。なお、他のUEによって共通PDPコンテキストがまだ用いられている場合、共通PDPコンテキストは解放されない。共通PDPコンテキストを削除しようとするUEは、そのTFTを削除し、関連するGTP_C/GTP_Uトンネルを解放することによってこの共通PDPコンテキストから離脱する。
異なるPDPコンテキストの共存の具体例
図13は、複数のUEがPDPコンテキストを確立した構成の具体例を示している。この具体例では、複数のUEのうちの2つのUEが共通PDPコンテキストを確立している。図13に示すように、この具体例では、3のUEである移動ユーザ機器UEa、UEb、UEcが、GPRSネットワークを介してインターネットプロトコルパケットを通信している。2つの移動ユーザ機器UEa、UEbは、共通GPRSベアラ(common GPRS bearer)90を確立している。例えば、第1の移動ユーザ機器UEaは、上述のように、PDPコンテキストとして共通PDPコンテキストを指定するPDPコンテキスト起動要求を実行することによって共通GPRSベアラ90を確立することができる。そして、GGSN3は、第1の移動ユーザ機器UEa用の共通PDPコンテキスト100を確立する。そして、第1の移動ユーザ機器UEaは、GGSN3と協働して、パラメータリストに共通PDPアドレスタイプを含むトラヒックフローテンプレート(以下、TFTaという。)102を確立する。図13に示す具体例では、第1の移動ユーザ機器UEaは、その通信セッションに用いるインターネットプロトコルアドレス、IPv4アドレスとすることを指定する。したがって、TFTa102によって指定される共通PDPアドレスタイプは、TFTa102のパラメータリスト104に示すように、IPv4アドレスである。
また、第2の移動ユーザ機器UEbは、GGSN3と協働して、共通PDPコンテキストを設定する。共通PDPコンテキスト100aが、第1の移動ユーザ機器UEaによって既に確立されているので、GGSN3は、第2の移動ユーザ機器UEbを共通PDPコンテキスト100aに参加させる。なお、別の共通PDPコンテキスト100は、第2の移動ユーザ機器UEb用のTFTであるTFTb106に関連付けられている。また、TFTb106は、パケットフィルタコンポーネントが共通PDPアドレスタイプであることを指定し、第2の移動ユーザ機器UE場合、IPv6アドレス、フィルタコンポーネントとしてフィールド108に指定される。このように、各移動ユーザ機器UEa、UEb、UEcは、それら自体のTFTを確立する。一方、第3の移動ユーザ機器UEcは、それ自体の専用GPRSベアラ(dedicated GPRS bearer)112の従来のプライマリPDPコンテキスト起動(conventional primary PDP context activation)を要求する。図13には、1つの専用GPRSベアラ112だけしか示していないが、第3の移動ユーザ機器UEcは、IPパケットをGPRSベアラを介して通信するセカンダリPDPコンテキスト113を確立することもできる。第3の移動ユーザ機器UEcの場合、従来の構成に基づいて、パケットをプライマリPDPコンテキスト110又はセカンダリPDPコンテキスト113にフィルタリングするためにTFTc114が確立される。したがって、図13に示すように、2つの移動ユーザ機器UEa、UEbは、それぞれ、それ自体の専用のTFTa102、TFTb106を有するが、共通PDPコンテキスト100を用い共通GPRSベアラ90を介して通信を行っている他の構成においては、第1及び第2の移動ユーザ機器UEa、UEbは、別々のGPRSベアラ90、114を確立し、共通PDPコンテキストを共有する場合であっても、インターネットパケットを、これらの別々のGPRSベアラ90、114を介して通信することができる。
共通GPRSベアラ
図13に示す構成例における第1及び第2の移動ユーザ機器UEa、UEbでは、共有された共通PDPコンテキストを用いGPRSネットワーク1を介して通信するために2つの可能なシナリオがある。1つの具体例を図14に示す。図14では、GGSN3は、第1及び第2の移動ユーザ機器UEa、UEb別々のGPRSトンネルプロトコル(GPRS Tunnelling Protocol:GTP)ベアラGTP_Ua、GTP_Ubを確立する。図14に示すように、第1及び第2の移動ユーザ機器UEa、UEbは、共通PDPコンテキストを共有するが、インターネットプロトコルパケットは、別々のGTPベアラGTP_Ua、GTP_Ubを介しGPRSネットワークに亘って通信される。インターネットプロトコルパケットが、無線アクセスベアラ(Radio Access Bearer:RAB)を介して通信するRNC8に到達したとき別々のGTPベアラGTP_Ua、GTP_Ubは、対応する無線アクセスベアラRABa、RABbにマッピングされる。したがって、無線アクセスベアラRABa、RABbのそれぞれ及び第1及び第2の移動ユーザ機器UEa、UEbに確立されたGTPベアラGTP_Ua、GTP_Ubは、異なるサービス品質QoSa、QoSbを指定することができる。このように、無線アクセスベアラとGTPベアラ間には、一対一のマッピングが存在する。したがって、図14は、異なるGPRSベアラを用いるが、共通PDPコンテキストを用いる具体例である。
図15は、共通PDPコンテキストを確立した第1及び第2の移動ユーザ機器UEa、UEbが共通GPRSベアラを利用する他の構成例を示している。この場合、GGSN3によって確立されたGTPは、区別されない。すなわちGPRSベアラは、第1及び第2の移動ユーザ機器UEa、UEbの間で共有される。インターネットパケットを、RNC8によって確立された無線アクセスインタフェース(radio access interface)を介しGPRSネットワークに亘って正しく通信するために、RNCは、第1の移動ユーザ機器UEa宛の又は第2の移動ユーザ機器UEbのインターネットプロトコルパケットを識別しなければならない。このために、RNCは、無線アクセスベアラフィルタ(radio access bearer filter)200を備える。無線アクセスベアラフィルタ(以下、RABフィルタともいう。)200は、GTPベアラGTP_Uからインターネットパケットを受信し、無線アクセスベアラRABa、RABbのうちの、インターネットパケットを第1及び第2の移動ユーザ機器UEa、UEbに/からそれぞれ通信する適切な1つを識別する。インターネットパケットを適切な無線アクセスベアラRABa、RABbに正しくフィルタリングするために、RABフィルタ200には、第1及び第2の移動ユーザ機器UEa、UEbの宛先アドレスが供給される。したがって、図15に示すように、RABフィルタ200は、GTPベアラGTP_Uによって受信されたインターネットプロトコルパケット202のヘッダ204における宛先アドレスを識別する。RABフィルタ200は、第1又は第2の移動ユーザ機器UEa、UEbの宛先アドレスに基づいて、インターネットプロトコルパケットを、対応する移動ユーザ機器UEa、UEbに配信する適切なベアラにフィルタリングする。
共通GPRSベアラへの異なるサービス品質の提供
図16は、共通GPRSベアラを介するインターネットパケットの通信に異なるサービス品質を提供することができる構成の具体例を示している。例えば、ある通信セッションは、ウェブブラウズに基づインターネットパケットを通信一方、他の通信セッションは、ボイスオーバインターネットプロトコルに基づインターネットパケットを通信することができる。本発明に基づき、IETFインターネットプロトコル規格(IETF internet protocol standard)に規定されているディファレンシャルサービス(differential service)のサービス品質(QoS)クラスを、GPRSコアネットワーク(GPRS core network)に亘る通信の適切なサービス品質にマッピングすることによって、サービス品質を異ならせることができる。インターネットプロトコル規格v6、v4に規定されているように、IETFインターネットプロトコル規格に規定されているディファレンシャルサービスQoSは、優先転送(Expedited Forwarding:EF)、帯域保証転送(Assured Forwarding:AF)及びベストエフォート(Best Effort:BE)の3つのカテゴリを有している。図16に示すように、第1又は第2の移動ユーザ機器UEa、UEbに通信するインターネットパケットIPa220、IPb224は、GGSN3で受信される。インターネットパケットIPa220、IPb224のそれぞれのヘッダには、ディファレンシャルサービスQoSが示されている。図16に示す具体例では、第1の移動ユーザ機器宛のインターネットパケットIPa220ディファレンシャルサービスQoSは、EFであり、第2の移動ユーザ機器宛のインターネットパケットIPb224ディファレンシャルサービスQoSは、AFである。GGSN3は、ディファレンシャルサービスQoSであるEFAFを、コアネットワークに亘るRNC8への通信に対する適切なサービス品質QoSa、QoSbにマッピングするGTPフィルタ(GTP filter)を形成する。GTPベアラGTP_Uによって提供されるサービス品質QoSa、QoSbは、IETF規格に基づくサービス品質EFAFと同じであってもよく、あるいは、サービス品質クラスにおける他のディファレンシャルサービスのサービス品質であってもよい。第1及び第2のインターネットパケットIPa220、IPb224は、IPトランスポート層246を介してRNCに通信される。
図16に示すように、コアネットワークの構成要素であるGGSN3SGSN4間の通信RNC8の通信は、異なるプロトコルレベルによって行われる。これらは高いレベルのエンドツーエンドインターネットプロトコルレベル240、GTP_Uインターネットプロトコルレベル242、UDP244と、インターネットプロトコルトランスポート246である。したがって、GGSN3は、第1及び第2の移動ユーザ機器UEa、UEbのそれぞれ通信する各パケットのヘッダで識別されるディファレンシャルサービスのサービス品質AF、EFから識別されサービス品質QoSa、QoSbを用い、インターネットパケットをインターネットプロトコルトランスポート層246を介して通信する。
RNC8でインターネットパケット受信されたとき、RABフィルタ200は、図15に関して説明した方法で動作し、インターネットプロトコルトランスポート層246からのパケットを適切な無線アクセスベアラRABa、RABbに渡す。適切な無線アクセスベアラRABa、RABbは、第1又は第2の移動ユーザ機器UEa、UEbの宛先アドレスによって識別される。この実施の形態では、移動ユーザ機器(UEは、共通PDPコンテキストが確立されたとき、RABフィルタ200を確立する。したがって、各移動ユーザ機器(UEは、TFTを確立する方法に類似した方法で、RABフィルタ200に適切なコンポーネントを設定し、それによって、IPトランスポート層246から受信されたインターネットパケットは、適切な無線アクセスベアラにフィルタリングすることができる
IMSセッション多重化の認証(Authorisation)のサポート
図17は、上述したように、GGSN307、SGSN309、RNC311、ノードB315を含むGPRSネットワークを介する通信セッションのために3つの移動ユーザ機器(UE302、304、306によって用いられる共通GPRSベアラ300の具体例を示している。図17に示すように、UE302、304、306は、インターネットプロトコルマルチメディアサブシステム308によって提供される共通マルチメディア通信セッション(common multimedia communications session)を共有することを望む。インターネットプロトコルマルチメディアサブシステム(internet protocol multimedia subsystem:IMS)308は、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol:SIP)サーバ310サービング呼状態制御機能(Serving-Call State Control Function:S−CSCF)312と、ホーム加入者サーバ(Home Subscriber Server:HSS)314を備える。また、IMS308は、プロキシ呼状態制御機能(proxy call state control function:P−CSCF)316を備える
移動ユーザ機器は、SIPメッセージ(SIP message)SIPサーバ310に送信することによってIMS通信セッション(IMS session)を開くことができる。これは、SIP:INVITEメッセージ(SIP: INVITE message)P−CSCF316に送信することによって確立される。P−CSCF316は、IMS308のポリシ決定ポイント(policy decision point)を構成しておりそして、HSS314内に保持されている加入情報(subscription information)に関する要求を解析する。要求が承認された場合、P−CSCF316は、UEがIMS通信セッションのために適切なベアラを用いることを認証する認証トークン(authorisation token)を発行する。この認証トークンは、3GPP仕様TS23.228、TS23.207に基づいて生成される。
図18は、上述した3GPP仕様で確立されるIMS認証手順(IMS authorisation procedure)を説明している。図18は、UE302からの要求に応じて認証トークンを生成する処理及び発行された認証トークンに基づく以後の通信セッションの実行一般的な表現を示している。図18に示すように、1つのUE302は、IMS通信セッション認証を要求する。UE302は、ベアラの要求を、ポリシ実行ポイント(policy enforcement point)322に送信する。ポリシ実行ポイント322は、ベアラを要求するトークンを、ポリシサーバ(policy server)324であるポリシ決定ポイントに信する。そして、ポリシサーバ324は、移動ユーザ機器302が、GPRSネットワーク上の適切なベアラを用いてIMS通信セッションを開く権利を与えられているか否かを判定する。そして、ポリシサーバ324であるポリシ決定ポイントは、要求を受け入れる場合、通信セッションの認証を表す認証トークンを生成し、この認証トークンをポリシ実行ポイント322に通信する。そして、ポリシ実行ポイント322は、適切なIMSベアラをUE302に提供できることをUE302に通知する。このように、移動ユーザ機器302がトークンを用いてポリシ実行ポイント322に適切なベアラを要求すると、ベアラ、認証され、移動ユーザ機器302に提供される。
図17に示す構成では、GGSN307が、認証を与え、IMS通信セッションをサポートする適切なベアラを確立するポリシ実行ポイントとして機能する。なお、図17では、移動ユーザ機器302、304、306が共通GPRSベアラ300に亘ってIMS通信セッションを確立することを望んでいる。
既知のIMSセッショントークン認証手順では、UEが共通GPRSベアラを共有する通信セッションの認証を要求しシングルトークン(single token)共有GPRSベアラ(shared GPRS bearer)通信セッションを多重化する認証を受信する規定は存在しない。この目的で、階層的な認証機構(hierarchical authorisation mechanism)を提案し、この階層的な認証機構では、階層的認証トークン(hierarchical authorisation token)が、ポリシ決定ポイントとして機能するポリシサーバ324によって生成される。階層的認証トークンの具体例を図19に示す。図19に示す階層的認証トークンは、シングルトークンで、グループIMS通信セッション(group IMS communications session)又はシングルIMS通信セッション(single IMS communications session)を認証する。図19に示すように、本発明に基づき、P−CSCF316又はポリシサーバ324によって生成される階層的認証トークンは、認証タイプフィールド400、グループIMSセッション認証識別子フィールド402シングルIMSセッション認証識別子フィールド404を含む。認証タイプフィールド400には、IMS通信セッションが専用リソース/GPRSベアラ(dedicated resource/GPRS bearer)を用いるか否か又はIMS通信セッションが他のIMS通信セッション及びUEによって共有されるGPRSベアラを用いるか否かを識別する所定の値が格納される。認証タイプフィールド400に格納される値の具体例は、以下の通りである。
01:グループIMSセッション認証識別子
10:シングルIMSセッション認証識別子
IMS通信セッションが専用リソース/GPRSベアラを用いる場合、グループIMSセッション認証識別子フィールド402は、「0」に設定され、シングルIMSセッション認証識別子フィールド404には、IMS通信セッションに固有の認証トークンが格納される。通信セッションが他のIMS通信セッションとGPRSベアラを共有する場合、グループIMSセッション認証識別子フィールド402には、そのセッションを定義する固有の認証値が格納され、シングルIMSセッション認証識別子フィールド404は、「0」に設定される。上述のように、認証トークンは、UEからの要求、例えば以下のSIP:INVITEメッセージ(SIP: INVITE message)に応じて、ポリシサーバによって生成される。これに応じて、ポリシ決定ポイントとして機能するP−CSCF316は、IMSネットワーク内のS−CSCF312と通信する。そして、S−CSCF312は、HSS314から加入者情報データを読み出して、共通GPRSベアラを確立する認証が得られるか否かを判定する。認証され場合、適切な認証トークンがUE302、304、306に発行される。
通信セッションを確立するPDPコンテキスト起動手順に基づき、UE302、304、306のそれぞれは、認証識別子を提供する階層的認証トークンを、GGSN307に送信する。そして、GGSN307は、認証タイプを検査し、通信セッションがグループセッションであるかシングルセッションであるかを判定する。
認証タイプフィールド400の値が、認証されたセッションが共有GPRSベアラ上のグループIMS通信セッションであることを示している場合、GGSN307は、共通GPRSベアラ300を確立する。そして、GGSN307は、グループIMSセッション認証識別子を解析し、P−CSCF316(ポリシ決定ポイントとして機能する)に問い合わせ(query)、IMS308によるIMS通信セッション要求に対する認証を確認する。
認証タイプフィールド400の値が、認証されたセッションがシングルIMS通信セッションであることを示している場合、GGSN307は、専用GPRSベアラを確立する。そして、GGSN307は、シングルIMSセッション認証識別子を解析し、P−CSCF316(ポリシ決定ポイントとして機能する)に問い合わせ、IMS308によるIMS通信セッション要求に対する認証を確認する。他の例として、図20に示す構造の階層的認証トークンを生成してもよい。
図20に示す具体例では、階層的認証トークンは、図19に示す階層的認証トークンの認証タイプフィールド400に対応する認証タイプフィールド400を含む。なお、この具体例では、IMSセッション認証識別子を表すフィールド406は、1つだけであり、フィールド406は、グループIMSセッション認証識別子とシングルIMSセッション認証識別子との両方によって共有されなければならない。したがって、図20に示す具体例は、簡単であるが、グループIMSセッション識別子又はシングルIMSセッション識別子のどちらかであるかを正しく識別するために、アドレス範囲を区切る必要がある。
移動ユーザ機器302からの要求に応じて認証トークンを生成及び通信するメッセージの流れを図21に示し、以下に説明する。
S2:移動ユーザ機器302からP−CSCF316にSIP:INVITEメッセージが送信される。
S4:そして、P−CSCF316は、S−CSCF312と協働して、HSS314から加入者情報データを読み出す。そして、P−CSCF316は、加入者情報データに基づいて、ユーザが共有IMS通信セッション(shared IMS communications session)を受信する許可が与えられているか否か、この共有IMS通信セッションが共通GPRSベアラを介して提供できるか否かを判定する。そして、与えられている場合、P−CSCF316は、認証のタイプ(グループ又はシングルと、共有ベアラ又は専用ベアラのセッション認証識別子を提供する認証トークンを生成し、GGSN307に渡す。
S8:そして、GGSN307は、認証トークンを移動ユーザ機器302に渡す。
S10:そして、移動ユーザ機器302は、認証トークンをプロトコル構成オプションフィールド(protocol configuration option field)の一部として提供するPDPコンテキスト起動要求を設定する。
S12:SGSN309は、PDPコンテキスト起動要求を受信して、認証トークンをGGSN307に渡す。そして、GGSN307は、P−CSCF316によるセッション認証識別子を確認することによって、移動ユーザ機器302が他の移動ユーザ機器と共通通信セッションを確立する権限を有するかを確認する。
S16:そして、P−CSCF316は、移動ユーザ機器302がIMSセッション用の共通GPRSベアラを受信する許可が与えられていることを確認する。
S17:そして、GGSN307は、共通GPRSベアラを確立し、移動ユーザ機器302に、共通GPRSベアラが割り当てられたことを通知する。
本発明の様々な更なる側面及び特徴は、特許請求の範囲に定義されている。
上述した本発明の実施の形態は、例示的なものであり、本発明の範囲から逸脱することなく、これらの実施の形態を様々に変更することができる。例えば、GPRS/UMTSは、本発明が適用されるアーキテクチャの一例に過ぎないことは明らかである。
添付資料1
パケットフィルタコンテンツフィールド(packet filter contents field)は、可変長(variable size)であり、可変数(少なくとも1つ)のパケットフィルタコンポーネント(packet filter component)を含む。各パケットフィルタコンポーネントは、連続したバイト(one octet)のパケットフィルタコンポーネントタイプ識別子(packet filter component type identifier)及び固定長パケットフィルタコンポーネントフィールド(packet filter component value field)としてコード化されなければならない。パケットフィルタコンポーネントタイプ識別子最初に送信されなければならない
各パケットフィルタにおいては、2つ以上のパケットフィルタコンポーネントタイプ出現してはならない。1つのパケットフィルタには、「IPv4送信元アドレスタイプ」及び「IPv6送信元アドレスタイプ」パケットフィルタコンポーネントのうちのただ1つ存在しなければならない。1つのパケットフィルタには、「シングル宛先ポートタイプ」及び「宛先ポート範囲タイプ」のパケットフィルタコンポーネントのうちのただ1つ存在しなければならない。1つのパケットフィルタには、「シングル送信元ポートタイプ」及び「送信元ポート範囲タイプ」パケットフィルタコンポーネントのうちのただ1つ存在しなければならない
パケットフィルタコンポーネントタイプ識別子
ビット
87654321
00010000 IPv4送信元アドレスタイプ
00100000 IPv6送信元アドレスタイプ
00110000 プロトコル識別子/次ヘッダタイプ
01000000 シングル宛先ポートタイプ
01000001 宛先ポート範囲タイプ
01010000 シングル送信元ポートタイプ
01010001 送信元ポート範囲タイプ
01100000 セキュリティパラメータインデクスタイプ
01110000 サービスタイプ/トラヒッククラスタイプ
10000000 フローラベルタイプ
他の全ての値は、予備である。
「IPv4送信元アドレスタイプ」の場合、パケットフィルタコンポーネントフィールドは、連続したバイトのIPv4アドレスフィールド及び4バイトのIPv4アドレスマスクフィールド(IPv4 address mask field)としてコード化されなければならない。IPv4アドレスフィールドが、最初に送信されなければならない。「IPv6送信元アドレスタイプ」の場合、パケットフィルタコンポーネントフィールドは、連続した16バイトのIPv6アドレスフィールド及び16バイトのIPv6アドレスマスクフィールドとしてコード化されなければならない。IPv6アドレスフィールドが、最初に送信されなければならない。「プロトコル識別子/次ヘッダタイプ」の場合、パケットフィルタコンポーネントフィールドは、IPv4プロトコル識別子又はIPv6次ヘッダ(IPv6 next header)を指定する1バイトとしてコード化されなければならない
シングル宛先ポートタイプ」及び「シングル送信元ポートタイプ」の場合、パケットフィルタコンポーネントフィールドは、ポート番号を指定する2バイトとしてコード化されなければならない。「宛先ポート範囲タイプ」及び「送信元ポート範囲タイプ」の場合、パケットフィルタコンポーネントフィールドは、連続したバイトのポート範囲下限フィールド(port range low limit field)及び2バイトのポート範囲上限フィールド(port range high limit field)としてコード化されなければならない。ポート範囲下限フィールドが、最初に送信されなければならない
「セキュリティパラメータインデクス」の場合、パケットフィルタコンポーネントフィールドは、IPSecセキュリティパラメータインデクス(IPSec security parameter index)を指定する4バイトとしてコード化されなければならない。「サービスタイプ/トラヒッククラスタイプ」の場合、パケットフィルタコンポーネントフィールドは、連続したバイトのサービスタイプ/トラヒッククラスフィールド及び1バイトのサービスタイプ/トラヒッククラスマスクフィールドとしてコード化されなければならない。サービスタイプ/トラヒッククラスタイプが、最初に送信されなければならない
「フローラベルタイプ」の場合、パケットフィルタコンポーネントフィールドは、IPv6フローラベルを指定する3バイトとしてコード化されなければならない。第1のバイトのビット8〜5は、予備であり、残りの20ビットがIPv6フローラベルを含む。
GPRS/UMTS規格に準拠したパケット無線ネットワークを含む電気通信システムのブロック図である。 パケット通信ベアラを介するインターネットパケットの通信を説明する、図1に示すGPRS/UMTSネットワークの単純化された表現を示すブロック図である。 移動ユーザ機器が共通パケットデータプロトコルコンテキストを設定する構成を示す、図2に示すGPRS/UMTSネットワークのブロック図である。 パケットデータプロトコル起動要求を実行する処理を説明するメッセージフローチャートである。 共通パケットデータプロトコルコンテキストを設定する処理の更なる動作を示す、図3に示すGPRS/UMTSネットワークのブロック図である。 パケットデータプロトコル(PDP)コンテキスト起動の一部として提供されるエンドユーザアドレス情報要素の略図である。 図6のエンドユーザ情報要素内のPDPタイプ編成フィールドに格納される値のテーブルを示す図である。 IPv4PDPコンテキストを確立するエンドユーザアドレス情報要素の略図である。 IPv6PDPコンテキストを確立するエンドユーザアドレス情報要素の略図である。 移動ユーザ機器がIPvを用いた通信を望んだ際に共通パケットデータプロトコルコンテキストを確立するエンドユーザアドレス情報要素の略図である。 移動ユーザ機器がIPvを用いた通信を望んだ際に共通パケットデータプロトコルコンテキストを確立するエンドユーザアドレス情報要素の略図である。 トラヒックフローテンプレート情報要素の略図である。 共通GPRSベアラを用いて通信することができる共通パケットデータプロトコルコンテキストを含むパケットデータプロトコルコンテキストを確立する複数の移動ユーザ機器を説明する、図3に示すGPRS/UMTSネットワークの略図である。 共通パケットデータプロトコルコンテキストを共有する図13に示す2つの移動ユーザ機器に別々のGPRSベアラを提供する図3及び図5に示すGPRS/UMTSネットワークの一部の略図である。 共通パケットデータプロトコルコンテキストを共有する図13に示す2つの移動ユーザ機器への/からのインターネットプロトコル通信をサポートする共通GPRSベアラを提供する図3及び図5に示すGPRS/UMTSネットワークの一部の略図である。 無線アクセスベアラフィルタを用いて、共通パケットデータプロトコルコンテキスト及び共通のパケットデータプロトコルベアラを共有する2つの移動ユーザ機器にインターネットパケットを通信する無線ネットワーク制御装置の動作を説明する、図15に示すGPRS/UMTSネットワークの一部の略図である。 移動ユーザ機器が1つのIMSセッションを共有しているインターネットプロトコルマルチメディアサブシステム(IMS)を有する図3及び図5に示す表現に対応したGPRS/UMTSネットワークの一部のブロック図である。 IMSを用い通信する、メディア認証によって設定されたセッションを実行するために用いられる要素の一般的な表現のブロック図である。 シングルIMSセッション又はグループIMSセッションの何れかを認証するように適合された図18に示すセッション認証手順の一部として生成される認証トークンの略図である。 シングルIMSセッション又はグループIMSセッションの何れかを認証するように適合された図18に示すセッション認証手順の一部として生成される認証トークンの更なる具体例の略図である。 共通GPRSベアラを共有するグループ通信セッションのためのセッション設定及び認証を実行する複数のモバイル機器の処理を示すメッセージフローチャートである。

Claims (18)

  1. 移動ユーザ機器に/から、インターネットパケットを通信するパケット無線ネットワークにおいて、
    当該パケット無線ネットワークに対する上記移動ユーザ機器へのからの、パケット通信ベアラによる上記インターネットパケットの通信を制御するパケットデータプロトコルコンテキストを供給するゲートウェイサポートノードと、
    上記ゲートウェイサポートノードに接続され、該ゲートウェイサポートノードに対する上記移動ユーザ機器へのからの上記インターネットパケットの通信を制御し、上記パケット通信ベアラを形成するサービングサポートノードと、
    上記移動ユーザ機器に/から無線アクセスインタフェースを介して、上記インターネットパケットを通信する無線アクセスベアラを提供する無線ネットワーク部とを備え、
    上記サービングサポートノードは、共通パケットデータプロトコルコンテキストを要求するパケットデータプロトコル起動要求メッセージに応じて、上記ゲートウェイサポートノードと協働して、上記パケット通信ベアラに関連する共通パケットデータプロトコルコンテキストを確立し、共通パケットデータプロトコルコンテキストは、1つ以上の通信セッションに対して上記移動ユーザ機器によって指定されたインターネットプロトコルバージョンに基づく上記パケット通信ベアラを介してインターネットプロトコルパケットを通信するように確立されることを特徴とするパケット無線ネットワーク。
  2. 上記移動ユーザ機器から上記サービングサポートノードに通信される上記パケットデータプロトコル起動要求メッセージは、非固有インターネットプロトコルバージョンに基づいてインターネットパケットを通信する共通パケットデータコンテキストの要求を示す所定の値に設定された値を有するパケットデータプロトコルタイプ番号フィールドと、上記共通パケットデータプロトコルコンテキストを用いて上記インターネットパケットを通信する移動ユーザ機器によって指定されたインターネットプロトコルバージョンに基づくアドレスを表すアドレスフィールドとを有するエンドユーザアドレス情報要素を含むことを特徴とする請求項1記載のパケット無線ネットワーク。
  3. 上記アドレスフィールドは、上記移動ユーザ機器によって指定することができるインターネットプロトコルバージョンのそれぞれのうちの最も長いアドレスに対応する長さを有し、
    上記移動ユーザ機器は、上記ゲートウェイサポートノードがインターネットプロトコルアドレスを供給する場合、インターネットプロトコルアドレス内のキャラクタの数を、所定のキャラクタによって表すことによって、上記共通パケットデータプロトコルコンテキストで用いられるインターネットプロトコルバージョンに基づいてアドレスをし、あるいは該インターネットプロトコルアドレスが該移動ユーザ機器によって指定される場合、インターネットプロトコルアドレスを供給することを特徴とする請求項2記載のパケット無線ネットワーク。
  4. 上記インターネットプロトコルアドレスを供給するアドレスフィールドは、IPv4アドレスIPv6アドレスの両方を入れることができる長さを有し、
    上記移動ユーザ機器が、上記ゲートウェイサポートノードに、IPv4アドレスを供給することを要求する場合、該移動ユーザ機器は、上記インターネットプロトコルアドレスのアドレスフィールドの第1の部分を、IPv4インターネットプロトコルアドレスのキャラクタが全部揃っていることを示す所定のキャラクタに設定し、その第2の部分、キャラクタが必要でないことを示すように設定し、
    上記移動ユーザ機器がIPv6インターネットプロトコルアドレスを要求する場合、上記インターネットプロトコルアドレスのアドレスフィールドは、該アドレスフィールドがIPv6アドレスで満たされていることを示す所定のキャラクタに設定されることを特徴とする請求項3記載のパケット無線ネットワーク。
  5. 上記移動ユーザ機器は、上記ゲートウェイサポートノード内に、上記共通パケットデータプロトコルコンテキスト用のトラヒックフローテンプレートを確立し、
    上記トラヒックフローテンプレートは、上記共通パケットデータプロトコルコンテキストのインターネットパケットが、非指定インターネットプロトコルアドレスバージョンに基づいて識別されることを表す共通パケットデータプロトコルアドレスタイプフィルタ識別子を含み、対応するアドレスパラメータは、上記移動ユーザ機器によって指定されたインターネットプロトコルバージョンに基づくアドレスを表すことを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載のパケット無線ネットワーク。
  6. 上記トラヒックフローテンプレートの対応するアドレスパラメータは、上記移動ユーザ機器によって指定することができるインターネットプロトコルバージョンのそれぞれのうちの最も長いアドレスに対応する長さを有し、
    上記移動ユーザ機器によって指定されたインターネットプロトコルバージョンに基づくアドレスは、上記インターネットプロトコルアドレスで用いられない全てのキャラクタを所定の値に設定し、残りのキャラクタをパケットフィルタリングが実行されるアドレスに設定することによって表されることを特徴とする請求項5記載のパケット無線ネットワーク。
  7. 上記ゲートウェイサポートノードは、上記移動ユーザ機器からの要求に応じて、プライマリ/セカンダリパケットデータプロトコルコンテキストを供給し、
    上記プライマリセカンダリパケットデータプロトコルコンテキスト及び上記共通パケットデータプロトコルコンテキスト毎にトラヒックテンプレートフィルタが確立されている場合、上記トラヒックフローテンプレートは、プライマリセカンダリパケットデータプロトコルコンテキスト及び共通パケットデータプロトコルコンテキスト毎に確立された通信セッションのインターネットプロトコル宛先アドレスを含むように配置されることを特徴とする請求項5又は6記載のパケット無線ネットワーク。
  8. 上記共通パケットデータプロトコルコンテキストは、複数の通信セッション間で共有され、該複数の通信セッションのそれぞれには、専用のトンネルプロトコルベアラを用いる異なるパケット通信ベアラが提供されることを特徴とする請求項1乃至7何れか1項記載のパケット無線ネットワーク。
  9. 上記共通パケットデータプロトコルコンテキストは、複数の通信セッション間で共有され、該複数の通信セッションのそれぞれは、上記パケット無線ネットワークに亘って上記インターネットプロトコルパケットを通信する共通パケット通信ベアラを共有し、該共通パケット通信ベアラは、同じトンネルプロトコルベアラを用いることを特徴とする請求項1乃至7何れか1項記載のパケット無線ネットワーク。
  10. 上記各通信セッションは、異なる移動ユーザ機器に供給されることを特徴とする請求項8又は9記載のパケット無線ネットワーク。
  11. 移動ユーザ機器に/から、パケット無線ネットワークを介して、インターネットパケットを通信する通信方法において、
    上記パケット無線ネットワークに対する上記移動ユーザ機器へのからの、パケット通信ベアラによるインターネットパケットの通信を制御するパケットデータプロトコルコンテキストを、該パケット無線ネットワークのゲートウェイサポートノードによって供給するステップと、
    上記パケット無線ネットワークのサービングサポートノードによって、上記移動ユーザ機器へのからの上記インターネットパケットの通信を制御し、上記パケット通信ベアラを提供するステップと、
    上記移動ユーザ機器に/から無線アクセスインタフェースを介して、上記インターネットパケットを通信する無線アクセスベアラを、上記パケット無線ネットワークの無線ネットワーク部から提供するステップとを有し、
    上記パケットデータプロトコルコンテキストを供給するステップは、
    共通パケットデータプロトコルコンテキストを要求するパケットデータプロトコル起動要求メッセージに応じて、上記パケット通信ベアラに関連する共通パケットデータプロトコルコンテキストを確立するステップを含み、
    上記共通パケットデータプロトコルコンテキストは、1つ以上の通信セッションに対して上記移動ユーザ機器によって指定されたインターネットプロトコルバージョンに基づ上記パケット通信ベアラを介してインターネットプロトコルパケットを通信するように確立されることを特徴とする通信方法。
  12. 上記移動ユーザ機器から上記サービングサポートノードに通信される上記パケットデータプロトコル起動要求メッセージは、非固有インターネットプロトコルバージョンに基づいてインターネットパケットを通信する共通パケットデータプロトコルコンテキストの要求を示す所定の値に設定された値を有するパケットデータプロトコルタイプ番号フィールドと、上記共通パケットデータプロトコルコンテキストを用いて上記インターネットパケットを通信する移動ユーザ機器によって指定されたインターネットプロトコルバージョンに基づくアドレスを表すアドレスフィールドとを有するエンドユーザアドレス情報要素を含むことを特徴とする請求項11記載の通信方法。
  13. 上記アドレスフィールドは、上記移動ユーザ機器によって指定することができるインターネットプロトコルバージョンのそれぞれのうちの最も長いアドレスを収容することができる長さを有し、
    上記移動ユーザ機器は、上記ゲートウェイサポートノードが上記インターネットプロトコルアドレスを供給する場合、インターネットプロトコルアドレス内のキャラクタの数を、所定のキャラクタによって表すことによって、上記共通パケットデータプロトコルコンテキストで用いられるインターネットプロトコルバージョンに基づいてアドレスをし、あるいは該インターネットプロトコルアドレスが該移動ユーザ機器によって指定される場合、インターネットプロトコルアドレスを供給することを特徴とする請求項12記載の通信方法。
  14. 上記ゲートウェイサポートノード内で上記共通パケットデータプロトコルコンテキスト用のトラヒックフローテンプレートを確立するステップを更に有し、
    上記トラヒックフローテンプレートは、上記共通パケットデータプロトコルコンテキストインターネットパケットが、非指定インターネットプロトコルアドレスバージョンに基づいて識別されることを表す共通パケットデータプロトコルアドレスタイプフィルタ識別子を含み、対応するアドレスパラメータは、上記移動ユーザ機器によって指定されたインターネットプロトコルバージョンに基づくアドレスを表すことを特徴とする請求項11乃至13何れか1項記載の通信方法。
  15. 上記トラヒックフローテンプレートの対応するアドレスパラメータは、上記移動ユーザ機器によって指定することができるインターネットプロトコルバージョンのそれぞれのうちの最も長いアドレスに対応する長さを有し、
    上記移動ユーザ機器によって指定されたインターネットプロトコルバージョンに基づくアドレスは、上記インターネットプロトコルアドレスで用いられない全てのキャラクタを所定の値に設定し、残りのキャラクタをパケットフィルタリングが実行されるアドレスに設定することによって表されることを特徴とする請求項14記載の通信方法。
  16. コンピュータにロードされて、請求項11乃至15何れか1項記載の通信方法を実行させるコンピュータ実行可能コードを有するコンピュータプログラム。
  17. 請求項16記載のコンピュータプログラムを格納した媒体。
  18. 移動ユーザ機器に/から、パケット無線ネットワークを介して、インターネットパケットを通信する通信装置において、
    上記パケット無線ネットワークに対する上記移動ユーザ機器へのからの、パケット通信ベアラによるインターネットパケットの通信を制御するパケットデータプロトコルコンテキストを、該パケット無線ネットワークのゲートウェイサポートノードによって供給する手段と、
    上記パケット無線ネットワークのサービングサポートノードによって、上記移動ユーザ機器へのからの上記インターネットパケットの通信を制御し、上記パケット通信ベアラを提供する手段と、
    上記移動ユーザ機器に/から無線アクセスインタフェースを介して、上記インターネットパケットを通信する無線アクセスベアラを、上記パケット無線ネットワークの無線ネットワーク部から提供する手段とを備え、
    上記パケットデータプロトコルコンテキストを供給する手段は、
    共通パケットデータプロトコルコンテキストを要求するパケットデータプロトコル起動要求メッセージに応じて、上記パケット通信ベアラに関連する共通パケットデータプロトコルコンテキストを確立する手段を備え、
    上記共通パケットデータプロトコルコンテキストは、1つ以上の通信セッションに対して上記移動ユーザ機器によって指定されたインターネットプロトコルバージョンに基づ上記パケット通信ベアラを介してインターネットプロトコルパケットを通信するように確立されることを特徴とする通信装置。
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