JP4970358B2 - 水位検知センサ及び水位検知装置 - Google Patents

水位検知センサ及び水位検知装置 Download PDF

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Description

本発明は、浸透水の水位を検知するための水位検知センサ及び該水位検知センサを用いた水位検知装置に関する。
従来、土中内の浸透水分を検知する方法として、下記特許文献1に開示された方法がある。この特許文献1に開示された方法は、多孔質の筒体に液体吸収体を収容して、該液体吸収体が水分を吸収したことを筒体上部に取り付けた圧電素子で検出するようにしたものである。
特開平9−243614号公報
しかしながら、前述した特許公報に開示された方法では、土中水分が減少した場合でも筒体内の吸収体に含まれた水分を検知し続けるため、堤体のように河川の水位の変動がある用途には不向きである。また、吸収体の汚れの程度によって水分の吸収に差が生じるので、水分検知にバラツキが生じやすい。また、吸収体に汚れが生じると交換を要することになるが、そのために費用がかかる。
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、堤体のように河川の水位変動がある用途にも使用可能であり、かつ常に一定の検出精度を保持でき、さらに長期間に亘って使用することができる水位検知センサ及び水位検知装置を提供することを目的とする。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 電気エネルギを機械エネルギに変換可能なセンサ素子と、前記センサ素子が検出部を露出可能に取り付けられるセンサ取付体と、を備え、土中に埋設されること、および、前記センサ取付体は、棒状に形成した一端側が尖った楔状に形成されるとともに、軸方向と直角方向に貫通する窓部を有し、前記センサ素子は検出部が前記窓部の開口を覆うように取り付けられることを特徴とする水位検知センサ。
(2) 上記(1)に記載の水位検知センサにおいて、前記センサ素子は、圧電セラミックスであることを特徴とする。
(3) 上記(1)または(2)に記載の水位検知センサにおいて、前記窓部の反センサ取付側の開口に、該開口を覆う網体が設けられていることを特徴とする。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかに記載の水位検知センサにおいて、前記センサ取付体の外面に、少なくとも1つの埋没規制板が軸方向と直交方向に突出していることを特徴とする。
(5) 上記(1)又は(2)に記載の水位検知センサにおいて、前記センサ取付体は、少なくとも前記センサ素子の検出部を露出させる網目部を有するとともに、前記センサ素子が収容可能な略箱体に形成されることを特徴とする。
(6) 上記(1)又は(2)に記載の水位検知センサにおいて、前記センサ取付体は、少なくとも前記センサ素子の検出部を露出させる網目部を有した椀型状に形成され、前記センサ素子が椀型状の凸表面に装着されることを特徴とする。
(7) 堤体内の浸透水の水位を検知する水位検知装置であって、上記(1)〜(6)に記載の水位検知センサを複数備えると共に、所定の範囲で周波数が経時的に変化する正弦波信号を発生する信号発生手段と、複数の前記水位検知センサを1つずつ切替えて前記信号発生手段で発生した正弦波信号を印加する切替手段と、前記切替手段による切替えが行われる毎に正弦波信号が印加された前記水位検知センサの前記センサ素子に流れる電流の変化を電圧の変化として捉え、捉えた電圧波形の周波数特性の変化を検出して土中内の浸透水を検知する検知手段とを備え、複数の前記水位検知センサを前記堤体の法尻内の複数箇所に埋設し、前記法尻内での浸透水の水位を検知することを特徴とする水位検知装置。
(8) 上記(7)に記載の水位検知装置において、電気通信回線に接続可能であって、前記電気通信回線を利用して前記検知手段から得られる水位検知情報を送信する通信手段を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、堤体のように河川の水位変動がある用途にも使用可能であり、かつ常に安定した検出精度を維持でき、さらに長期間に亘って使用することができる。特に、堤体内の浸透水の変化を時間を追って観測することで、堤防決壊や崩落を予測することが容易になる。
すなわち、従前の吸収体が省略された水位検知センサは、窓部内に水分が存在する間は水分を継続して検知することができ、窓部内から水分が排出されることで水分を検知しなくなるので、土中水分の変動が生じる堤体内であっても、常に安定して堤体内の浸透水を検知することができる。
また、上記水位検知センサを備えた水位検知装置によれば、複数の水位検知センサを堤体の複数箇所に埋設することによって、広範囲に亘って水位を検知することができる。
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る水位検知装置の概略構成を示すブロック図である。本実施の形態の水位検知装置は、河川の堤体内の浸透水の水位検知を行うものであるが、土中における水位検知の如何なる場合にも用いることができる。
図1において、本実施の形態の水位検知装置1は、複数の水位検知センサ10と、切替器15と、電圧制御発振器20と、増幅器21〜23と、抵抗24と、差動増幅器25と、4象限アナログ掛け算器26と、ローパスフィルタ27と、制御部28と、通信部29と、アンテナ30とを備えて構成される。水位検知センサ10は、堤体内の土中に埋設して浸透水の検知を行うものである。
図2は水位検知センサ10の外観を示す斜視図であり、(a)は正面側から見た斜視図、(b)は裏面側から見た斜視図である。
この図に示すように、水位検知センサ10は、後述するセンサの検出部を露出可能にする窓部11aを開口させたセンサ取付体11と、このセンサ取付体11に設けられ、圧電セラミックス等の電気エネルギを機械エネルギに変換可能なセンサ素子12とから構成される。センサ取付体11は、四角柱の棒状(あるいは内部が中空の筒状)の一端側(以下、先端部分と呼ぶ)が尖った楔状に形成され、その中央部よりやや他端側の近傍に軸方向と直角方向に貫通した窓部11aを有する。センサ取付体11には、窓部11aの開口を覆うように検出部が配置された上記のセンサ素子12が取り付けられている。
センサ取付体11は、先端部分と窓部11aの略中間の外面位置に、軸方向と直角方向に突出する1つの埋没規制板11bを有する。また、センサ取付体11は、窓部11aの反センサ取付側の開口に、該開口を覆うように、網体11cが設けられている。センサ取付体11にはプラスチック等の耐久性があって腐食に強い材料が用いられる。
埋没規制板11bは、センサ取付体11を堤体内の土中に埋設した際、センサ取付体11の埋設深さが時間経過とともに変わって、水位検知センサ10の埋設位置が移動しないように規制する。なお、埋設規制板11bは、必ずしも軸方向と直角方向に突出させる必要はなく、多少の角度をもたせても構わない。要は、水位検知センサ10が埋設位置から移動しないようにすれば、どのような取り付け方法であってもよい。また、設ける数も1枚に限定されるものでなく2枚でも、3枚でもよい。
網体11cは、土や砂などが水位検知センサ10の検出面に到達して汚染しないようにするもので、網目の大きさは、窓部11a内に水分以外の細かな土や砂が侵入しない大きさになっている。
各センサ素子12は、ケーブル11dを介して切替部15に接続される。ケーブル11dには耐水性や耐蝕性を高めるための保護チューブ50(図3参照)が被覆される。
図3は水位検知センサ10を堤体内の土中に埋設した状態を示す図である。
水位検知センサ10は、この図に示すように、楔状の先端部分を下方に向けて直径60〜100mmの埋設穴内に挿入された後、その外周面上に珪砂60を入れ、センサ上面に粘土61を入れて埋設される。このように、埋設時にセンサの周囲に珪砂60を入れることによって汚泥やゴミなどがろ過され、水の不純物が網体11cやセンサ素子本体に付着しずらくし、網体11cの目詰まりやセンサ検出面への汚泥等の固着によるセンサ素子12の誤動作を防止できる。
また、水位検知センサ10は、網体11cの網目を細かな土や砂が侵入しない程度の大きさにしているので、窓部11a内に珪砂60が入り込むこともない。なお、図4に示すように、窓部11aを形成する貫通孔はその底面11abとなる面がセンサ素子12側から網体11c側に向かって徐々に傾斜した形状とすることで、窓部11a内における水捌けをよくすることができる。
図5は複数の水位検知センサ10を堤体70の法尻に設置した様子を示す斜視図である。また、図6は複数の水位検知センサ10の埋設状態を示す斜視図(a)と、埋設部分を示す断面図(b)である。
複数の水位検知センサ10は堤体70の法尻70aに、法面の長手方向に沿って一定間隔で、且つ、傾斜方向に沿って多段(本例では2段)に埋設される。
各水位検知センサ10に接続されたケーブル11dは、堤体上の小屋80内に設置した水位検知装置1の切替器15に接続される。図6に示すように、各水位検知センサ10を埋設する埋設穴70bは法尻の傾斜面に対し垂直方向に設けられる。なお、図5及び図6において符号90は河川を示す。
図1に戻り、切替器15は、多数の半導体アナログスイッチ(又は機械的リレー接点)を有し、制御部28からの切替信号に従って切替えを行う。この切替器15には複数の水位検知センサ10が接続されており、半導体アナログスイッチ(又は機械的リレー接点)が順次オン/オフすることで、複数の水位検知センサ10が順次切り替わる。
電圧制御発振器20は、周波数が所定の周波数範囲(例えば1kHzから20kHz)で連続的に変化する正弦波の電気信号を発生する。増幅器21は、電圧制御発振器20が発生した正弦波信号を水位検知センサ10のセンサ素子12を駆動できるレベルまで増幅し、加振用信号Vrとして出力する。
抵抗24は、増幅器21と水位検知センサ10との間に直列に介挿され、その両端には水位検知センサ10のセンサ素子12に流れる電流に対応する電圧が発生する。
水位検知センサ10のセンサ素子12に流れる電流は周波数の変化によって変化するので、抵抗24の両端に現れる電圧はセンサ素子12の周波数特性を反映したものになる。
差動増幅器25は、抵抗24の両端に発生する電圧を増幅して出力する。増幅器22は、差動増幅器25から出力される電圧を所定レベルまで増幅し、電圧Viとして出力する。4象限アナログ掛け算器26は、増幅器21からの加振用信号Vrと増幅器22からの出力電圧Viを乗算してこれらの電圧に対するノイズの影響を除去する。
ローパスフィルタ27は、4象限アナログ掛け算器26の出力信号から後述するcos(2ωt+α+β)分を除去した信号を出力する。増幅器23は、ローパスフィルタ27を通過した信号を所定レベルまで増幅し、出力信号Voとして出力する。この出力電圧Voは加振用信号Vrの周波数変化に対するセンサ素子12の周波数特性を反映した信号になる。このとき、センサ素子12の表面に何も接していないと、即ち周囲が空気であると、図7(a)の出力電圧波形図に示すようにセンサ素子12の持つ固有振動数付近の周波数にピークを持った電圧が現れる。そして、この状態からセンサ素子12の表面に水が接触すると、センサ素子12の振動特性が変化して、図7(b)の出力電圧波形図に示すようにピーク電圧の位置が周波数の低い方に変化すると共に振幅が小さくなる。このピーク電圧の変化から水の接触・非接触を判定できる。
ここで、上記作動原理を、数式を用いて説明すると、以下のようになる。なお、Vr=Asin(ωt+α)、Vi=Bsin(ωt+β)とする。但し、A,Bは振幅、ωtは周波数、αとβは位相のずれとする。
Vr×Vi=Asin(ωt+α)×Bsin(ωt+β)
=AB[cos(β−α)−cos(2ωt+α+β)]/2 …(1)
式(1)のcos(β−α)の部分は、位相差に合わせて変化する直流成分であり、ここに信号Viの振幅成分も含まれる。また、cos(2ωt+α+β)の部分は、元の加振用信号Vrと信号Viの2倍の周波数の信号である。必要とする周波数特性の情報は信号Viの振幅(大きさ)であるので、式(1)のcos(β−α)のみで良い。したがって、ローパスフィルタ27を通過させてcos(2ωt+α+β)の成分を除去すればよい。このようにして出力Voには周波数特性が電圧の形で現れる。水位検知センサ10の窓部11a内に水が浸透すると、ピークの周波数とレベルが変化することで、その状況を検知することができる。
図1に戻り、制御部28は、図示せぬCPU、該CPUを制御するためのプログラムを記憶したROM、CPUの動作において使用されるRAM、信号の入出力を行うインタフェース等を備えており、切替器15を制御して複数の水位検知センサ10の夫々にて水位検知を行い、各検出結果を通信部29から送信する。すなわち、制御部28は、切替器15を制御して複数の水位検知センサ10を順次切替えて、各水位検知センサ10に対する増幅器23の出力信号Voから水の接触・非接触を判定し、その結果を水位検知情報として通信部29に入力する。水の接触・非接触の判定は水位検知センサ10のセンサ素子12に水が接触しないとき(即ち、周囲が空気のとき)の固有の振動周波数特性を基準とする。なお、センサ素子12の固有の振動周波数特性を一度設定しておくことで以後メンテナンス時以外、再設定する必要はなくなる。
通信部29は、公衆回線網を利用して通信を行うものであり、制御部28から入力される水位検知情報を公衆回線網のデータ通信に使用される周波数帯及び電波形式の無線信号に変換して送信する。
図10は水位検知装置1とユーザ端末(所謂パソコン)100との間の通信経路を示す図である。水位検知装置1とユーザ端末100は公衆回線網110を介して接続される。公衆回線網110には通信事業者が所有するデータ通信部120、データ管理部130及びインターネット情報提供部140が含まれる。データ通信部120とデータ管理部130は専用回線150で接続される。データ通信部120とデータ管理部130を接続する専用回線150の両端にはルータ120a,130aが配置される。
データ通信部120は、水位検知装置1から送信された無線信号を受信して水位検知情報を復調してデータ管理部130に送信する。データ管理部130はルータ130aとセンタ監視装置130bを有し、センタ監視装置130bはデータ通信部120から送られてきた水位検知情報をHTML(HyperText Markup Language))形式にしてインターネット情報提供部140に送信する。
インターネット情報提供部140は、ルータ140aとWebサーバ140bを有し、Webサーバ140bはセンタ監視装置130bから送信されたHTML形式の水位検知情報を蓄積し、ユーザ端末100に搭載されたWebブラウザからのリクエスト応じてHTTP(Hypertext Transfer Protocol)等のコンテンツ送受信用のプロトコルを使用してユーザ端末100に提供する。なお、インターネット以外にイントラネットを利用することも可能である。
なお、上記電圧制御発振器20及び増幅器21は信号発生手段を構成する。また、切替器11及び制御部28は切替手段を構成する。また、抵抗24および増幅器22,23、差動増幅器25、4象限アナログ掛け算器26、ローパスフィルタ27及び制御部28は検知手段を構成する。また、通信部29及びアンテナ30は通信手段を構成する。また、ユーザ端末100は監視装置に対応する。
このように構成された水位検知装置1において、電圧制御発振器20にて発生した正弦波信号が増幅器21で増幅されて加振用電圧Vrとして、切替部15によって装置本体に切替え接続される水位検知センサ10のセンサ素子12と、4象限アナログ掛け算器26とに入力される。水位検知センサ10のセンサ素子12に加振用信号Vrが入力されることで該センサ素子12から機械的振動が発生する。また、抵抗24の両端にはセンサ素子12に流れる電流に対応する電圧が発生し、この電圧が差動増幅器25にて増幅された後、さらに増幅器22によって増幅されて電圧Viが出力される。増幅器22からの電圧Viと増幅器21からの加振用信号Vrとが4象限アナログ掛け算器26にて乗算され、その出力が、ローパスフィルタ27にてcos(2ωt+α+β)成分が除去された後、増幅器23によって増幅されて出力電圧Voが得られる。
出力信号Voは加振用信号Vrの周波数変化に対するセンサ素子12の周波数特性を反映した信号になる。このときセンサ素子12の表面に何も接触していなければ、図7の出力電圧波形図に示すようにセンサ素子12の持つ固有振動数付近の周波数にピークを持った電圧が現れ、センサ素子12に水が接触した場合にはセンサ素子12の振動特性が変化して、図7の出力電圧波形図に示すようにピーク電圧の位置と大きさが変化する。制御部28はこのピーク電圧の変化から水の接触・非接触を判定し、その結果を通信部29で扱うことができるデータ形式に変換し、通信部29から公衆回線網110へ送信する。制御部28はこの処理を複数の水位検知センサ10のそれぞれに対して行う。これにより、ユーザ端末100にて、少なくとも現時点で選択されている水位検知センサ10の位置まで水位があるか否かが分かる。制御部28は複数の水位検知センサ10を繰り返し1つずつ切替える制御を行うので、堤体70の広範囲な法尻70aに亘って浸透水の拡散を検知することができる。
このように、本実施の形態の水位検知装置1によれば、先端部分が尖った棒状に形成され、先端部分を除く部分に軸方向と直角方向に貫通する窓部11aを有すると共に、窓部11aより下方の部分に突出する埋没規制板11bを有したセンサ取付体11と、センサ取付体11の窓部11aに設けられ電気エネルギを機械エネルギに変換可能なセンサ素子12とを備えて形成される水位検知センサ10を有する。そして、この水位検知センサ10は窓部11a内に水が存在する間はそれを検知することができ、窓部11a内から排出されることで検知しなくなるので、堤体内の浸透水を良好に検知することができると同時に、複数の水位検知センサ10から水位を検出することができる。また、この水位検知センサ10は従来のような吸収体を有しないので、水分検知にバラツキが生じることがなく、安定して浸透水を検知することができる。さらに、吸収体を有しない分、交換に要する費用が発生しないので、コストを低く抑えることができる。また、埋没規制板11bによって埋設される深さが維持されるので、長期に亘って水位を正確に検知することができる。また、センサ素子12として圧電セラミックスを利用することによって水位検知センサ10を安価にできるとともに、精度の高い検知が可能となる。特に、浸透水を検出するための埋設穴を、従来のように、大規模なボウリング工事で開ける必要がなく、手掘りやオーガー等の工具で掘った比較的に浅い穴とすることができるので、埋設工事が簡単になり、安価に広範囲での計測が可能になる。
また、水位検知装置1は、公衆回線網に接続可能であって、公衆回線網を利用して水位検知情報を送信する通信部29を備えるので、遠隔地にあるユーザ端末100で堤体内の水位を監視することができる。
図8は本発明の他の実施の形態に係る水位検知センサ10Aの分解状態の斜視図を(a)、この水位検知センサ10Aを土中に埋設した状態を(b)、にそれぞれ示す。
水位検知センサ10Aは、図8(a)に示すように、網体によって、センサ素子12を収容可能にする略箱体に形成されたセンサ取付体81と、このセンサ取付体81に収容し固定装備されるセンサ素子12とから構成される。センサ取付体81は、網体が、センサ素子12の検出部12aを覆って水の浸透の障害とならない大きさであり、土中に埋設した際に周りに配設される珪砂60の粒度よりも細かい網目に形成されている。なお、本発明においては、このような網体は、検出部12aを露出可能にする網目部を有すると呼ぶ。従って、上記実施の形態では、センサ取付体81は全体が網体によって形成されるとしたが、少なくとも、センサの検出部12aと対向する面のみ網目部とした箱体であっても良い。この場合、センサ取付体としては、上昇水位を直ちに検出部に接触させ、且つ水位低下に伴って箱体内の排水を良好にする構造が求められる。
センサ取付体81は、腐食しにくく、しかも、所望の機械的強度を有するものが好ましく、例えば合成樹脂やステンレス等の材質を適用することができる。
水位検知センサ10Aは、図8(b)に示すように、土中に掘られた埋設穴に挿入された後、その外周囲に珪砂60を入れ、さらに雨の埋設穴内への直接流入を防ぐため、センサ上に粘土61を入れて埋設される。
土中の浸透水が飽和し、水位がセンサ素子12の検出部12aにまで上昇すると、検出部12aに流れる電流の周波数変化によって、水位が検出される。
図9は本発明のさらに他の実施の形態に係る水位検知センサ10Bの分解状態の斜視図を(a)、この水位検知センサ10Bを土中に埋設した状態を(b)に、それぞれ示す。
水位検知センサ10Bは、図9(a)に示すように、椀型状に形成されてセンサ素子12を装着可能にしたセンサ取付体91と、このセンサ取付体91に装着されるセンサ素子12とから構成される。センサ取付体81は、椀型状の凸表面の略中央部に、センサ素子12を位置決めし固定する取付部94を備える。取付部94はセンサ素子12の外周部を包囲する周壁によって矩形状に形成され、一対の対向する周壁の一部には、センサ素子12をワンタッチで固定できる係止爪98が形成されている。この係止爪98は、センサ素子12を取付部94に押し込むと、弾性変形してセンサ素子12に係合し、センサ素子12を脱落不能に固定する。
取付部94の底部には、センサ素子12の検出部12a(図8参照)を椀型状の凹表面側に露出可能にする網目部96を有する。網目部96は、水位検知センサ10Bを土中に埋設した際に、周りに配設される珪砂60の粒度よりも細かい網目に形成されている。センサ取付体91は、網目部96を含めて一体成形される。
このように構成されたセンサ取付体91は、椀を被せた状態で土中の埋設穴内に挿入される。センサ取付体91には、浸透水の水位が上昇してきた際に、上昇水位によって持ち上がることがないように、適宜箇所に複数の水抜き穴92が設けられている。
センサ取付体91は、腐食しにくく、しかも、所望の機械的強度を有するものが好ましく、例えば合成樹脂やステンレス等の材質を適用することができる。
水位検知センサ10Bは、図9(b)に示すように、土中に掘られた埋設穴に挿入された後、その外周囲に珪砂60を入れて埋設される。なお、この水位検知センサ10Bでは、センサ取付体91が椀型状のため、上方から進入する雨などの影響を受け難いため、先の実施の形態のように、センサ上に粘土を入れる必要はない。
土中の浸透水が飽和し、水位がセンサ素子12の検出部12aにまで上昇すると、検出部12aに流れる電流の周波数変化によって、水位が検出される。
本発明の一実施の形態に係る水位検知装置の概略構成を示すブロック図である。 図1の水位検知装置に適用する水位検知センサの外観を示し、(a)は正面側から見た斜視図、(b)は裏面側から見た斜視図である。 水位検知センサの埋設状態を示す図である。 水位検知センサの変更例を示す断面図である。 複数の水位検知センサを堤体の法尻に設置した様子を示す水位検知装置の構成図である。 複数の水位検知センサの埋設状態を示す斜視図(a)と、埋設部分を示す断面図(b)である。 水位検知センサにおける出力電圧Voの波形図で、(a)は空気を検出した波形図、(b)は水を検出した波形図である。 本発明の他の実施の形態に係る水位検知センサを示し、(a)は分解状態の斜視図、(b)は水位検知センサの埋設状態を示す図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る水位検知センサを示し、(a)は分解状態の斜視図、(b)は水位検知センサの埋設状態を示す図である。 水位検知装置とユーザ端末との間の通信経路を示す図である。
符号の説明
1 水位検知装置
10、10A、10B 水位検知センサ
11 センサ取付体
11a 窓部
11b 埋没規制板
11c 網体
11d ケーブル
12 センサ素子
15 切替器
70 堤体
70a 法尻
81 センサ取付体
90 河川
91 センサ取付体
100 ユーザ端末
110 公衆回線網

Claims (8)

  1. 電気エネルギを機械エネルギに変換可能なセンサ素子と、
    前記センサ素子が検出部を露出可能に取り付けられるセンサ取付体と、
    を備え、土中に埋設される水位検知センサであって、
    前記センサ取付体は、棒状に形成した一端側が尖った楔状に形成されるとともに、軸方向と直角方向に貫通する窓部を有し、前記センサ素子は検出部が前記窓部の開口を覆うように取り付けられることを特徴とする水位検知センサ。
  2. 前記センサ素子は、圧電セラミックスであることを特徴とする請求項1に記載の水位検知センサ。
  3. 前記窓部の反センサ取付側の開口に、該開口を覆う網体が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の水位検知センサ。
  4. 前記センサ取付体の外面に、少なくとも1つの埋没規制板が軸方向と直交方向に突出していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の水位検知センサ。
  5. 前記センサ取付体は、少なくとも前記センサ素子の検出部を露出させる網目部を有するとともに、前記センサ素子が収容可能な略箱体に形成されることを特徴とする1または2記載の水位検知センサ。
  6. 前記センサ取付体は、少なくとも前記センサ素子の検出部を露出させる網目部を有した椀型状に形成され、前記センサ素子が椀型状の凸表面に装着されることを特徴とする請求項1又は2に記載の水位検知センサ。
  7. 堤体内の浸透水の水位を検知する水位検知装置であって、
    請求項1〜6に記載の水位検知センサを複数備えると共に、所定の範囲で周波数が経時的に変化する正弦波信号を発生する信号発生手段と、複数の前記水位検知センサを1つずつ切替えて前記信号発生手段で発生した正弦波信号を印加する切替手段と、前記切替手段による切替えが行われる毎に正弦波信号が印加された前記水位検知センサの前記センサ素子に流れる電流の変化を電圧の変化として捉え、捉えた電圧波形の周波数特性の変化を検出して土中内の浸透水を検知する検知手段とを備え、複数の前記水位検知センサを前記堤体の法尻内の複数箇所に埋設し、前記法尻内での浸透水の水位を検知することを特徴とする水位検知装置
  8. 電気通信回線に接続可能であって、前記電気通信回線を利用して前記検知手段から得られる水位検知情報を送信する通信手段を備えたことを特徴とする請求項7に記載の水位検知装置。
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