以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]図1は、本発明の第1の実施の形態に係るブラウザ端末10の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係るブラウザ端末10は、ブラウザコア11と、ブラウザアプリケーション12と、ブラウザアプリケーション12に付加されたプラグイン機能モジュール13と、ネットワークインタフェース部15とから、その主要部が構成されている。
ブラウザコア11は、ブラウザ機能を実現するために必要な、Webコンテンツの取得、コンテンツのパース処理、パース処理で生成されたオブジェクトツリーの操作、表示レイアウトの制御などの諸機能のそれぞれに相当する組込み機能モジュール16と、これら組込み機能モジュール16を制御するブラウザコア制御部17と、機能/機能モジュール対応データベース18とから構成される。
組込み機能モジュール16は、ブラウザアプリケーション12にブラウザ機能を実現するために必要な諸機能を提供するものであり、一般的にROM等の書き換え不可能な領域に格納されている。組込み機能モジュール16には、その機能を一意に識別するための機能識別子と、組込み機能モジュール16自身を一意に識別するためのモジュール識別子とが含まれているものとする。なお、第1の実施の形態においては、機能の機能識別子として機能ID、組込み機能モジュール自身のモジュール識別子としてモジュールIDを利用するものとする(以下の実施の形態でも同様)。
ブラウザアプリケーション12は、ユーザに対してブラウザ機能を利用したサービスを提供するためのアプリケーションであり、ネットワークインタフェース部15を通じてダウンロードされてDRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)等の書き換え可能な領域に格納される。ブラウザアプリケーション12には、0個以上のプラグイン機能モジュール13が付加されている。
プラグイン機能モジュール13は、ブラウザの新機能、バグ修正用のパッチなどを提供するものであり、ブラウザアプリケーション12と同様に、DRAM、SRAM等の書き換え可能な領域に格納される。プラグイン機能モジュール13には、組込み機能モジュール16と同様に、その機能を一意に識別するための機能IDと、機能モジュール自身を一意に識別するためのモジュールIDとが含まれているものとする。
ネットワークインタフェース部15は、ブラウザアプリケーション12のダウンロードを行う際、およびブラウザアプリケーション12もしくはブラウザコア11がWebコンテンツを取得する際に、ネットワーク(図示せず)を介してデータの送受信を行う。
機能/機能モジュール対応データベース18は、組込み機能モジュール16およびプラグイン機能モジュール13で提供される機能の機能IDと、その機能を実現する機能モジュールのモジュールIDとの対応付けを管理しているデータベースである(図3および図4参照)。
図2を参照すると、ブラウザコア制御部17の処理は、データベースエントリ書き換えステップS101と、機能使用判定ステップS102と、該当機能モジュール有無判定ステップS103と、該当機能モジュール実行ステップS104とからなる。
図3は、ブラウザコア制御部17がブラウザアプリケーション12の実行時にプラグイン機能モジュール13のそれぞれについて機能/機能モジュール対応データベース18のエントリ書き換えを行う様子を説明する図である。
図4は、ブラウザアプリケーション12の実際の実行処理が行われる際に機能/機能モジュール対応データベース18を参照して登録されている機能IDおよびモジュールIDに該当する機能モジュールを実行する様子を説明する図である。
次に、このように構成された第1の実施の形態に係るブラウザ端末10の動作について、図1ないし図4を参照しながら説明する。
ブラウザアプリケーション12の実行時、ブラウザコア制御部17は、プラグイン機能モジュール13のそれぞれについて、機能/機能モジュール対応データベース18のエントリ書き換えを行う(ステップS101)。詳しくは、プラグイン機能モジュール13の提供する機能をブラウザコア11が組込み機能モジュール16として持っておらず、その機能のエントリが機能/機能モジュール対応データベース18に登録されていないのであれば、新規エントリとして、そのプラグイン機能モジュール13の機能IDおよびモジュールIDを機能/機能モジュール対応データベース18に登録する。逆に、そのプラグイン機能モジュール13の機能をブラウザコア11が組込み機能モジュール16として持っており、その機能のエントリが機能/機能モジュール対応データベース18に登録されていれば、そのエントリのモジュールIDを現在の組込み機能モジュール16のモジュールIDから、該当するプラグイン機能モジュール13のモジュールIDに書き換える。
例えば、図3(1)に示すように、各組込み機能モジュール16の機能IDおよびモジュールIDが(F1,E1),(F2,E2),(F3,E3),(F4,E4),(F5,E5)であり、各プラグイン機能モジュール13の機能IDおよびモジュールIDが(F1,A1),(F7,A2),(F5,A3)である場合、ブラウザコア制御部17は、機能/機能モジュール対応データベース18の第1および第5エントリを(F1,A1),(F5,A3)に書き換えるとともに、第6エントリに(F7,A2)を登録する。
その後、ブラウザアプリケーション12の実際の実行処理が行われると、ブラウザコア制御部17は、処理で機能を使用するかどうかを判定し(ステップS102)、処理で機能を使用するのであれば、機能IDをキーとして機能/機能モジュール対応データベース18を検索し(ステップS103)、この機能IDと対応して登録されているモジュールIDを取得し、このモジュールIDの機能モジュールを実行する(ステップS104)。
例えば、図4(2)に示すように、処理で使用する機能の機能IDがF1,F2,F3,F4,F5,F7であるとすると、まず、機能ID=F1の機能モジュールが使用されるので、ブラウザコア制御部17は、機能ID=F1をキーとして機能/機能モジュール対応データベース18の第1エントリ(F1,A1)を検索して、モジュールID=A1のプラグイン機能モジュール13を実行する。次に、機能ID=F2の機能モジュールが使用されるので、ブラウザコア制御部17は、機能ID=F2をキーとして機能/機能モジュール対応データベース18の第2エントリ(F2,E2)を検索して、モジュールID=E2の組込み機能モジュール16を実行する。このようにして、処理で使用する機能の機能IDがF1,F2,F3,F4,F5,F7であれば、モジュールID=A1,E2,E3,E4,A3,A2のプラグイン機能モジュール13または組込み機能モジュール16が実行される。
第1の実施の形態によれば、ブラウザコア11に組込み機能モジュール16として含まれていない機能モジュールをプラグイン機能モジュール13として付加したブラウザアプリケーション12をダウンロードすることにより、ブラウザ端末10にブラウザコア11として組み込まれていない機能を新規に追加することができる。
また、組込み機能モジュール16と機能は同等であるものの動作詳細が異なる機能モジュールをプラグイン機能モジュール13としてブラウザアプリケーション12に付加することにより、ブラウザアプリケーション12ごとに機能のカスタマイズが実現できる。これにより、例えば、コンテンツプロバイダが、ブラウザコア11が提供している表示レイアウト機能を変更したい場合、そのコンテンツプロバイダ独自の表示レイアウト機能モジュールをプラグイン機能モジュール13としてブラウザアプリケーション12に付加することで、独自の表示レイアウトを提供することも可能である。
さらに、ブラウザコア11の組込み機能モジュール16にバグが発見された場合、バグ修正パッチをプラグイン機能モジュール13としてブラウザアプリケーション12に付加させることにより、容易にバグ修正が可能となる。これにより、ブラウザ端末10のベンダは、ブラウザ端末10の販売開始後に発見されたバグに対しても、ブラウザ端末10の回収ではなく、バグ修正パッチをプラグイン機能モジュール13として付加したブラウザアプリケーション12を配布することで対応可能となる。
[第2の実施の形態]図5は、本発明の第2の実施の形態に係るブラウザ端末10の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係るブラウザ端末10は、図1に示した第1の実施の形態に係るブラウザ端末10から機能/機能モジュール対応データベース18を不要としたものであり、ブラウザコア11が、ブラウザ機能を実現するために必要な諸機能のそれぞれに相当する組込み機能モジュール16と、これら組込み機能モジュール16を制御するブラウザコア制御部17とから構成される。
なお、その他の特に言及しない部分については、図1に示した第1の実施の形態に係るブラウザ端末10における対応部分と同様に構成されて同様に動作するので、同一符号を付して、それらの詳しい説明を省略する。
図6を参照すると、第2の実施の形態におけるブラウザコア制御部17の処理は、機能使用判定ステップS201と、該当プラグイン機能モジュール有無判定ステップS202と、該当プラグイン機能モジュール実行ステップS203と、該当組込み機能モジュール有無判定ステップS204と、該当組込み機能モジュール実行ステップS205とからなる。
図7は、ブラウザコア制御部17が組込み機能モジュール16と同等の機能を持つプラグイン機能モジュール13が存在するかどうかを問い合わせる様子を説明する図である。ここでは、処理で使用する機能モジュールについて、プラグイン機能モジュール13および組込み機能モジュール16の順に検索し、検索された段階でその機能モジュールを実行する。
次に、このように構成された第2の実施の形態に係るブラウザ端末10の動作について、図5ないし図7を参照しながら説明する。
ブラウザアプリケーション12の実行時、ブラウザコア制御部17は、処理で機能を使用するかどうかを判定し(ステップS201)、処理で機能を使用するのであれば、機能IDの組込み機能モジュール16を実行する前に、その組込み機能モジュール16と同等の機能である、同じ機能IDのプラグイン機能モジュール13が存在するかどうかを、ブラウザアプリケーション12に問い合わせる(ステップS202)。
問い合わせの結果、同じ機能IDのプラグイン機能モジュール13が存在すれば、ブラウザコア制御部17は、返されたモジュールIDのプラグイン機能モジュール13を実行する(ステップS203)。
問い合わせの結果、同じ機能IDのプラグイン機能モジュール13が存在しなければ、ブラウザコア制御部17は、呼び出された機能IDの組込み機能モジュール16をそのまま実行する(ステップS204、S205)。
例えば、図7に示すように、処理で使用する機能の機能IDがF1,F2,F3,F4,F5,F7であるとすると、まず、機能ID=F1の機能モジュールが使用されるので、ブラウザコア制御部17は、モジュールID=A1を問い合わせの結果として得て、モジュールID=A1のプラグイン機能モジュール13を実行する。次に、機能ID=F2の機能モジュールが使用されるので、ブラウザコア制御部17は、該当するプラグイン機能モジュール13が存在しない旨を問い合わせの結果として得て、機能ID=F1(モジュールID=E2)の組込み機能モジュール16をそのまま実行する。このようにして、処理で使用する機能が機能ID=F1,F2,F3,F4,F5,F7であれば、モジュールID=A1,E2,E3,E4,A3,A2のプラグイン機能モジュール13または組込み機能モジュール16が実行される。
第2の実施の形態によれば、こうした手順を、組込み機能モジュール16が呼び出されるたびに行うことで、組込み機能モジュール16またはそれと同等の機能を持つプラグイン機能モジュール13が実行されて処理が進んでいくことになるので、機能/機能モジュール対応データベース18がなくても、第1の実施の形態と同等の実行処理を実現することができる。
[第3の実施の形態]図8は、本発明の第3の実施の形態に係るブラウザ端末10の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係るブラウザ端末10は、図1に示した第1の実施の形態に係るブラウザ端末10に対して、汎用機能モジュール保存領域14を追加するようにしたものである。
汎用機能モジュール保存領域14は、DRAM、SRAM等の書き換え可能な領域でなり、特定のブラウザアプリケーション12からだけでなく、全てのブラウザアプリケーション12から使用したいプラグイン機能モジュール13を汎用機能モジュールとしてインストールしておくための保存領域である。
なお、その他の特に言及しない部分については、図1に示した第1の実施の形態に係るブラウザ端末10における対応部分と同様に構成されて同様に動作するので、同一符号を付して、それらの詳しい説明を省略する。
図9を参照すると、第3の実施の形態におけるブラウザコア制御部17の処理は、プラグイン機能モジュールインストールステップS301と、モジュールID修正ステップS302と、汎用機能モジュールのデータベースエントリ書き換えステップS303と、プラグイン機能モジュールのデータベースエントリ書き換えステップS304と、機能使用判定ステップS305と、該当機能モジュール有無判定ステップS306と、該当機能モジュール実行ステップS307とからなる。
図10は、プラグイン機能モジュール13のうち、全てのブラウザアプリケーション12で利用したいプラグイン機能モジュール13を汎用機能モジュールとして汎用機能モジュール保存領域14にインストールし、汎用機能モジュールのそれぞれについて機能/機能モジュール対応データベースのエントリ書き換えを行う様子を説明する図である。
図11は、別のブラウザアプリケーション12の実行時に実行されるブラウザアプリケーション12のプラグイン機能モジュール13のそれぞれについて機能/機能モジュール対応データベース18のエントリ書き換えを行う様子を説明する図である。
図12は、ブラウザアプリケーション12の実際の実行処理を行う際に機能モジュールの呼び出しで機能/機能モジュール対応データベース18を参照して登録されているモジュールIDに該当する機能モジュールが呼び出される様子を説明する図である。
次に、このように構成された第3の実施の形態に係るブラウザ端末10の動作について、図8ないし図12を参照しながら説明する。
ブラウザアプリケーション12に付加されてダウンロードされているプラグイン機能モジュール13のうち、全てのブラウザアプリケーション12で利用したいプラグイン機能モジュール13が汎用機能モジュールとして汎用機能モジュール保存領域14にインストールされると(ステップS301)、ブラウザコア制御部17は、インストールされた汎用機能モジュールのモジュールIDを書き換えて汎用機能モジュール保存領域14に保存する(ステップS302)。
例えば、図10(1)に示すように、機能IDおよびモジュールIDが(F1,A1),(F7,A2),(F5,A3)であるプラグイン機能モジュール13を汎用機能モジュール保存領域14にインストールすると、ブラウザコア制御部17は、図10(2)に示すように、モジュールIDをG1,G2,G3にそれぞれ変更して、機能IDおよびモジュールIDが(F1,G1),(F7,G2),(F5,G3)である汎用機能モジュールとして汎用機能モジュール保存領域14に保存する。
次に、ブラウザコア制御部17は、汎用機能モジュールのそれぞれについて、機能/機能モジュール対応データベース18のエントリ書き換えを行う(ステップS303)。詳しくは、インストールされた汎用機能モジュールの提供する機能をブラウザコア11が組込み機能モジュール16として持っておらず、その機能のエントリが機能/機能モジュール対応データベース18に登録されていないのであれば、新規エントリとして、その機能モジュールの機能IDおよびモジュールIDを機能/機能モジュール対応データベース18に登録する。逆に、その汎用機能モジュールの機能をブラウザコア11が組込み機能モジュール16として持っており、その機能のエントリが機能/機能モジュール対応データベース18に登録されていれば、そのエントリのモジュールIDを現在の組込み機能モジュール16のモジュールIDから、該当するプラグイン機能モジュール13のモジュールIDに書き換える。
例えば、図10(3)に示すように、機能/機能モジュール対応データベース18の各エントリの機能IDおよびモジュールIDが(F1,E1),(F2,E2),(F3,E3),(F4,E4),(F5,E5)であり、汎用機能モジュール保存領域14の各汎用機能モジュールの機能IDおよびモジュールIDが(F1,G1),(F7,G2),(F5,G3)である場合、ブラウザコア制御部17は、機能/機能モジュール対応データベース18の第1および第5エントリを(F1,G1),(F5,G3)に書き換えるとともに、第6エントリに(F7,G2)を登録する。
この後、異なるプラグイン機能モジュール13を付加した別のブラウザアプリケーション12がダウンロードされて、このブラウザアプリケーション12が実行される時には、ブラウザコア制御部17は、プラグイン機能モジュール13のそれぞれについて、機能/機能モジュール対応データベース18のエントリ書き換えを行う(ステップS304)。詳しくは、プラグイン機能モジュール13の提供する機能をブラウザコア11が組込み機能モジュール16または汎用機能モジュールとして持っておらず、その機能のエントリが機能/機能モジュール対応データベース18に登録されていないのであれば、新規エントリとして、その機能モジュールの機能IDおよびモジュールIDを機能/機能モジュール対応データベース18に登録する。逆に、そのプラグイン機能モジュール13の機能をブラウザコア11が組込み機能モジュール16または汎用機能モジュールとして持っており、その機能のエントリが機能/機能モジュール対応データベース18に登録されていれば、そのエントリのモジュールIDを現在の組込み機能モジュール16または汎用機能モジュールのモジュールIDから、該当するプラグイン機能モジュール13のモジュールIDに書き換える。
例えば、図11(4)に示すように、機能/機能モジュール対応データベース18の各エントリが(F1,G1),(F2,E2),(F3,E3),(F4,E4),(F5,G3),(F7,G2)であり、各プラグイン機能モジュール13の機能IDおよびモジュールIDが(F1,A1),(F2,A2),(F4,A3)である場合、ブラウザコア制御部17は、機能/機能モジュール対応データベース18の第1,第2および第4エントリを(F1,A1),(F2,A2),(F4,A3)に書き換える。
その後、ブラウザアプリケーション12の実際の実行処理が行われると、ブラウザコア制御部17は、処理で機能を使用するかどうかを判定し(ステップS305)、処理で機能を使用するのであれば、機能IDをキーとして機能/機能モジュール対応データベース18を検索し(ステップS306)、この機能IDと対応して登録されているモジュールIDを取得し、このモジュールIDの機能モジュールを実行する(ステップS307)。
例えば、図12(5)に示すように、処理で使用する機能の機能IDがF1,F2,F4,F7であるとすると、まず、機能ID=F1の機能モジュールが使用されるので、ブラウザコア制御部17は、機能/機能モジュール対応データベース18の第1エントリ(F1,A1)を参照して、モジュールID=A1のプラグイン機能モジュール13を実行する。次に、機能ID=F2の機能モジュールが使用されるので、ブラウザコア制御部17は、機能/機能モジュール対応データベース18の第2エントリ(F2,A2)を参照して、モジュールID=A2のプラグイン機能モジュール13を実行する。さらに、機能ID=F4の機能モジュールが使用されるので、ブラウザコア制御部17は、機能/機能モジュール対応データベース18の第4エントリ(F4,A3)を参照して、モジュールID=A3のプラグイン機能モジュール13を実行する。さらにまた、機能ID=F7の機能モジュールが使用されるので、ブラウザコア制御部17は、機能/機能モジュール対応データベース18の第6エントリ(F7,G2)を参照して、モジュールID=G2の汎用機能モジュールを実行する。よって、処理で使用する機能が機能ID=F1,F2,F4,F7であれば、モジュールID=A1,A2,A3,G2のプラグイン機能モジュール13または汎用機能モジュールが実行される。なお、例えば、機能ID=F3の機能モジュールが呼び出されたときには、モジュールID=E3の組込み機能モジュール16が実行されることはもちろんである。
第3の実施の形態によれば、汎用機能モジュール保存領域14を設けることにより、ブラウザコア11のバグ修正用機能モジュールなど、特定のブラウザアプリケーション12からだけでなく、どのブラウザアプリケーション12からも使用したい機能モジュールを汎用機能モジュールとして組み込むことができ、全てのブラウザアプリケーション12から利用することが可能になる。
[第4の実施の形態]図13は、本発明の第4の実施の形態に係るブラウザ端末10の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係るブラウザ端末10は、図8に示した第3の実施の形態に係るブラウザ端末10から機能/機能モジュール対応データベース18を不要としたものであり、ブラウザコア11が、ブラウザ機能を実現するために必要な諸機能のそれぞれに相当する組込み機能モジュール16と、これら組込み機能モジュール16を制御するブラウザコア制御部17とから構成される。
なお、その他の特に言及しない部分については、図8に示した第3の実施の形態に係るブラウザ端末10における対応部分と同様に構成されて同様に動作するので、同一符号を付して、それらの詳しい説明を省略する。
図14を参照すると、第4の実施の形態におけるブラウザコア制御部17の処理は、プラグイン機能モジュールインストールステップS401と、モジュールID修正ステップS402と、機能使用判定ステップS403と、該当プラグイン機能モジュール有無判定ステップS404と、該当プラグイン機能モジュール実行ステップS405と、該当汎用機能モジュール有無判定ステップS406と、該当汎用機能モジュール実行ステップS407と、該当組込み機能モジュール有無判定ステップS408と、該当組込み機能モジュール実行ステップS409とからなる。
図15は、ブラウザ端末10内に汎用機能モジュール保存領域14を設け、プラグイン機能モジュール13のうち、全てのブラウザアプリケーション12で利用したい機能モジュールを汎用機能モジュールとしてインストールしておく様子を説明する図である。
図16は、ブラウザコア制御部17が組込み機能モジュール16と同等の機能を持つ汎用機能モジュールが存在するかどうかを汎用機能モジュール保存領域14に問い合わせる様子を説明する図である。
次に、このように構成された第4の実施の形態に係るブラウザ端末10の動作について、 図13ないし図16を参照しながら説明する。
ブラウザアプリケーション12に付加されてダウンロードされているプラグイン機能モジュール13のうち、全てのブラウザアプリケーション12で利用したいプラグイン機能モジュール13が汎用機能モジュールとして汎用機能モジュール保存領域14にインストールされると(ステップS401)、ブラウザコア制御部17は、インストールされた汎用機能モジュールのモジュールIDを書き換えて汎用機能モジュール保存領域14に保存する(ステップS402)。
例えば、図15(1)に示すように、機能IDおよびモジュールIDが(F1,A1),(F7,A2),(F5,A3)であるプラグイン機能モジュール13を汎用機能モジュール保存領域14にインストールすると、ブラウザコア制御部17は、図15(2)に示すように、モジュールIDをG1,G2,G3にそれぞれ変更して、機能IDおよびモジュールIDが(F1,G1),(F7,G2),(F5,G3)である汎用機能モジュールとする。
その後、別のブラウザアプリケーション12の実行時には、ブラウザコア制御部17は、処理で機能を使用するかどうかを判定し(ステップS403)、処理で機能を使用するのであれば、機能IDの組込み機能モジュール16を実行する前に、その組込み機能モジュール16と同等の機能である、同じ機能IDのプラグイン機能モジュール13が存在するかどうかを、ブラウザアプリケーション12に問い合わせる(ステップS404)。
問い合わせの結果、同じ機能IDのプラグイン機能モジュール13が存在すれば(ステップS404)、ブラウザコア制御部17は、返されたモジュールIDのプラグイン機能モジュール13を実行する(ステップS405)。
問い合わせの結果、同じ機能IDのプラグイン機能モジュール13が存在しなければ、ブラウザコア制御部17は、同じ機能IDの汎用機能モジュールが汎用機能モジュール保存領域14に存在するかどうかを検索し(ステップS406)、同じ機能IDの汎用機能モジュールが存在すれば、ブラウザコア制御部17は、検索されたモジュールIDの汎用機能モジュールを実行する(ステップS407)。
検索の結果、同じ機能IDの汎用機能モジュールが存在しなければ、ブラウザコア制御部17は、呼び出された機能IDの組込み機能モジュール16をそのまま実行する(ステップS408、S409)。
例えば、図16(3)に示すように、処理で使用する機能の機能IDがF1,F2,F4,F7であるとすると、まず、機能ID=F1の機能モジュールが使用されるので、ブラウザコア制御部17は、プラグイン機能モジュール13が存在するかどうかを問い合わせ、モジュールID=A1が返されるので、モジュールID=A1のプラグイン機能モジュール13を実行する。次に、機能ID=F2の機能モジュールが使用されるので、ブラウザコア制御部17は、機能ID=F2のプラグイン機能モジュール13が存在するかどうかを問い合わせ、モジュールID=A2が返されるので、モジュールID=A2のプラグイン機能モジュール13を実行する。続いて、機能ID=F4の機能モジュールが使用されるので、ブラウザコア制御部17は、機能ID=F4のプラグイン機能モジュール13が存在するかどうかを問い合わせ、モジュールID=A3が返されるので、モジュールID=A3のプラグイン機能モジュール13を実行する。次に、機能ID=F7の機能モジュールが使用されるので、ブラウザコア制御部17は、機能ID=F7のプラグイン機能モジュール13が存在するかどうかを問い合わせ、機能ID=F7のプラグイン機能モジュール13が存在しない旨が返されるので、さらに機能ID=F7の汎用機能モジュールが汎用機能モジュール保存領域14に存在するかどうかを検索し、モジュールID=G2を得て、モジュールID=G2の汎用機能モジュールを実行する。よって、処理で使用する機能が機能ID=F1,F2,F4,F7であれば、モジュールID=A1,A2,A3,G2のプラグイン機能モジュール13または汎用機能モジュールが実行される。なお、例えば、機能ID=F3の機能モジュールが呼び出されたときには、モジュールID=E3の組込み機能モジュール16が実行されることはもちろんである。
第4の実施の形態によれば、機能/機能モジュール対応データベース18がなくても、第3の実施の形態におけるのと同等の実行処理を実現することができる。
[第5の実施の形態]図17は、本発明の第5の実施の形態に係るブラウザ端末10の構成を示すブロック図である。図17を参照すると、本発明の第5の実施の形態に係るブラウザ端末10は、図1に示した第1の実施の形態に係るブラウザ端末10に対して、ブラウザプログラム100を備える点が異なっている。
ブラウザプログラム100は、コンピュータでなるブラウザ端末10に読み込まれ、当該ブラウザ端末10の動作をブラウザコア11(組込み機能モジュール16、ブラウザコア制御部17、機能/機能モジュール対応データベース18)と、ブラウザアプリケーション12と、プラグイン機能モジュール13として制御する。ブラウザプログラム100の制御によるブラウザ端末10の動作は、図1に示した第1の実施の形態に係るブラウザ端末10の動作と全く同様になるので、その詳しい説明を割愛する。
[第6の実施の形態]図18は、本発明の第6の実施の形態に係るブラウザ端末10の構成を示すブロック図である。図18を参照すると、本発明の第6の実施の形態に係るブラウザ端末10は、図1に示した第1の実施の形態に係るブラウザ端末10に対して、ブラウザプログラム200を備える点が異なっている。
ブラウザプログラム200は、コンピュータでなるブラウザ端末10に読み込まれ、当該ブラウザ端末10の動作をブラウザコア11(組込み機能モジュール16、ブラウザコア制御部17)と、ブラウザアプリケーション12と、プラグイン機能モジュール13として制御する。ブラウザプログラム200の制御によるブラウザ端末10の動作は、図5に示した第2の実施の形態に係るブラウザ端末10の動作と全く同様になるので、その詳しい説明を割愛する。
[第7の実施の形態]図19は、本発明の第7の実施の形態に係るブラウザ端末10の構成を示すブロック図である。図19を参照すると、本発明の第7の実施の形態に係るブラウザ端末10は、図8に示した第3の実施の形態に係るブラウザ端末10に対して、ブラウザプログラム300を備える点が異なっている。
ブラウザプログラム300は、コンピュータでなるブラウザ端末10に読み込まれ、当該ブラウザ端末10の動作をブラウザコア11(組込み機能モジュール16、ブラウザコア制御部17、機能/機能モジュール対応データベース18)と、ブラウザアプリケーション12と、プラグイン機能モジュール13と、汎用機能モジュール保存領域14として制御する。ブラウザプログラム300の制御によるブラウザ端末10の動作は、図8に示した第3の実施の形態に係るブラウザ端末10の動作と全く同様になるので、その詳しい説明を割愛する。
[第8の実施の形態]図20は、本発明の第8の実施の形態に係るブラウザ端末10の構成を示すブロック図である。図20を参照すると、本発明の第8の実施の形態に係るブラウザ端末10は、図13に示した第4の実施の形態に係るブラウザ端末10に対して、ブラウザプログラム400を備える点が異なっている。
ブラウザプログラム400は、コンピュータでなるブラウザ端末10に読み込まれ、当該ブラウザ端末10の動作をブラウザコア11(組込み機能モジュール16、ブラウザコア制御部17)と、ブラウザアプリケーション12と、プラグイン機能モジュール13と、汎用機能モジュール保存領域14として制御する。ブラウザプログラム400の制御によるブラウザ端末10の動作は、図13に示した第4の実施の形態に係るブラウザ端末10の動作と全く同様になるので、その詳しい説明を割愛する。