JP4961442B2 - 生体計測用プローブ及び生体光計測装置 - Google Patents

生体計測用プローブ及び生体光計測装置 Download PDF

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Description

本発明は、生体内部の生理的変化を計測する生体計測技術に関する。
これまで、乳幼児の脳機能を計測する方法は、刺激音に反応して脳幹部から発生する脳波を計測する手法が挙げられる。しかし、この方法で計測できるものは、脳幹部の反応が主であり、大脳皮質がつかさどる高次な機能を計測することは困難であった。
一方、光を用いた方法で、大脳皮質の活動を計測する手法が提案された。光を用いた生体計測では、可視から近赤外の光を用いた生体機能を計測する装置が、例えば、特開昭57−115232号公報(特許文献1)あるいは特開昭63−275323号公報(特許文献2)で開示されている。さらに、本計測原理を応用し、脳機能の画像計測技術に関する提案(光トポグラフィ)が特開平9−98972号公報(特許文献3)に開示されている。
これらは、光ファイバー等で代表されるような光導波手段を用い、生体に光を照射し数mmから数cm離れた位置で生体内部で散乱された光(以降、生体散乱光と略す。)を集光計測する。計測された生体散乱光の強度より、酸素化ヘモグロビン及び脱酸素化ヘモグロビン等で代表されるような生体内部の光吸収物質濃度あるいは濃度に相当する値を求める。光吸収物質濃度あるいは濃度に相当する値を求める際には、照射した光の波長に対応した、目的とする光吸収物質の光吸収特性を用いる。一般的に、生体深部を計測する場合には、生体透過性の高い650nmから1300nmの範囲内にある波長の光を用いる。
このような光を用いる方法は、一般に、人、特に成人の生体計測に用いられていた。
特開昭57−115232号公報 特開昭63−275323号公報 特開平9−98972号公報
この、光を用いる方法は、安全性の面からも乳幼児の計測も可能であり、乳幼児の高次脳機能計測の可能性がある。
しかしながら、これまで、乳幼児の脳幹部及び大脳皮質の活動に伴う高次機能を同時に計測することは困難であった。この課題を解決すれば、乳幼児期に低次から高次機能の障害を早期発見することが可能となる。低次から高次にかけての機能の障害は(例えば、音が聞こえない・言語障害がある・視覚障害がある、など)、言葉がでてくる2から3歳ごろになって発見されることが多い。このような場、言語獲得等が通常より遅滞し、その遅滞を取り戻すのに多大な労力を要する。
従って、主たる脳機能障害(視覚・聴覚・言語機能、等)を早期に計測できる技方法または装置の開発は、社会的な要望が大きい。
そのためには、以下に示される2つの大きな技術的課題(1)及び(2)が解決されなければならない。
(1)生体光計測に用いる光ファイバーの固定方法。
生体光計測においては、光を照射する手段(以降、光照射手段と略す。)と生体通過光を集光する手段(以降、集光手段と略す。)を有している。これら光照射手段と集光手段としては、光ファイバーあるいは光ファイバー束で代表されるような光導波路を用いることが多い。また、1組の光照射用および集光用の光導波路が、1計測位置を表す最小単位(以降、光照射集光ペアと略す。)である。
この最小単位を複数設定し、生体の画像計測を行う装置が特開平9−98972号公報に提案されている。ここで、光照射集光ペアの照射位置と集光位置間の距離(以降、光照射集光ペア間距離と略す。)は、計測対象となる領域の広さ、あるいは深さによって変わる。そのため、特開平9−98972号公報の提案では、各光照射集光ペア間距離が等間隔になるように、光照射用の光導波路と集光用の光導波路を、正方格子の頂点上に交互に配置する配置形態を開示している。この配置形態を用いれば、1つの光導波路が複数の光照射集光ペアに共有される形となるため、少ない光導波路で画像計測が可能となる。従って、短時間で光導波路を生体に装着することができる。
しかし、この配置形態は、生体の平面で近似できる程度の生体の狭い領域(例えば、頭の場合では15cm四方程度)への適用は容易であるが、曲率の大きい領域への適用は困難である。特に、新生児・乳幼児の頭部形状などは、大きな曲率を有し、個人差も大きい。また、新生児・乳幼児などを計測する場合には、被検査体が静かに待機してもらうことが不可能であるため、動きによるプローブのずれも抑制しなければならない等、大人では想定できなかった問題が生じる。
特に、新生児・乳幼児の脳機能を計測する手段は、これまでのところ脳波計に限定されている。しかし、脳波計は空間分解能が余り高くなく、脳中心部の脳幹部・脳表面の大脳皮質の情報を分離することが困難である。一方、光計測に基づく脳機能計測方法は、人間において特に発達した高次脳機能に強く連関をもつ大脳皮質の無侵襲計測が可能であるため、高次機能の発達過程を知る上で非常に有効な手法であることが期待されていた。しかし、原理的に有効であることは知られているが、光を照射および集光する導波路を固定する生体計測用プローブがこれまでのところ開発されていなかった。
実用的な新生児や乳幼児のための生体計測用プローブを構成するためには、次のような点が要求される。以下、列挙する。
a)柔軟性:使用される生体計測用プローブは、曲率を有する生体表面に柔軟に適合可能でなければならない。
b)入射検出用導波路間距離保持能力:使用される生体計測用プローブは、個人差を有する形状に対して、入射検出用導波路間距離(正確には光照射検出用導波路先端間の道のりであるが、便宜的に入射検出間距離と称す。)が許容範囲以上には変わってはならない。以下、上記a)とあわせて可撓性の確保とする。
c)体動追従性:使用される生体計測用プローブは、ある程度の動きを伴っていても、ずれてはならない。
d)密着度視認性:使用される生体計測用プローブは、光導波路と生体表面との密着性が確認できるように、視認性が高く、容易に密着状態を制御できなければならない。
e)快適性:新生児や乳幼児など、環境変化に適応能力の低い被検者の場合には、温度変化の観点から完全に頭部などを覆うこがあってはならない。
f)圧力分散性:新生児や乳幼児など、デリケートな頭部を持つ被検者の場合には、1点に高い圧力をかけてはならない。
g)形状保持性:被検者に与える負荷を減らすため、短時間でプローブを装着する必要があるため、容易に形状を変化でき、かつ、基本的な形状を保持する必要がある。
h)装着性:上記g)と同様の理由で、容易にプローブを固定する手段が必要である。
i)固定手段の形状・サイズ適応性:固定する手段が、被検者の頭部形状に適応できる必要がある。
j)固定手段の加圧性:固定する手段が、適度な圧力を与えることができる必要がある。
k)乳幼児の脳機能計測に適した光照射―集光位置間距離を求めなければならない。
(2)乳幼児の脳機能検査装置乳幼児の脳機能を全脳的に計測するためには、光及び脳波が計測できる検査装置が必要である。以下、これに関する具体的問題点を列挙する。
a)頭部全領域に光ファイバーや脳波電極が配置できるように設計された、検査用ベッドが不可欠である。特に、通常のベッドの場合には、視覚の機能にかかわる後頭部に計測プローブを固定することは困難であり、解決するべき課題である。
b)刺激(視覚や聴覚)提示装置が安全かつ効率的な位置に配置されなければならない。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、大きな曲率を有する生体表面に対し、簡便に装着可能な生体計測用プローブを提供し、また、これを用いて、これまで計測が困難であった新生児や乳幼児等の頭部等の活動に伴う生理的変化の計測を可能とする生体計測技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明において行なった上記技術的課題(1)及び(2)に対する解決手段を、以下に示す。
まず、(1)に対しては、本発明では、入射用光導波路及び集光用光導波路先端を連結する光導波路固定部の連結部及び生体に接触する接触面を、柔軟性があり摩擦係数の高い部材で一体成型した。また、光導波路を固定する導波路支持部を前記部材で接着した。
また、前記部材内部に柔軟な薄膜部材を埋設し、柔軟性及び非伸縮性を両立(可撓性の確保)させた。さらに、実験的に脳機能信号の感度が高くなるような照射―集光位置間の最適距離を求めた。
さらに、生体光計測と脳波で代表される生体電気計測の同時計測を実現する為、生体光計測の導波路及び生体電気計測の電極と電線を組み込んだ固定具とした。
つぎに、(2)に対して、本発明では、被検査体に対して音・視覚・言語刺激を与えて、光を用いる計測方法と脳波を計測する方法を用いて、乳幼児等の脳深部(脳幹部)から脳表面(大脳皮質)にかけての脳機能障害の有無を同時に計測するようにした。
その際、検査用ベッドの後頭部は開放し、頚部及び後頭部下部において頭部を支える構造とした。また、視聴覚の刺激装置は検査空間の安全な位置に配置した。ただし、実質的にはサイズの異なる同一の構成で、成人の脳機能を計測することも可能である。
以下に、本発明について、その代表的な構成例を挙げる。
先ず、本発明による生体計測用プローブは、被検査体に第1の光導波路を介して被検査体に光を照射する光照射手段と、前記光照射手段から照射され被検査体内部を伝播した光を第2の光導波路を介して集光する集光手段とを備えた生体計測用プローブにあって、前記第1の光導波路および前記第2の光導波路のそれぞれが挿嵌される通路を有し、前記第1の光導波路および前記第2の光導波路のそれぞれを固定する第1及び第2のガイド部材と、前記第1および前記第2のガイド部材間を連結し、保持して、前記被検査体に接触する部分を形成する台座部材とを有してなることを特徴とする。さらに、前記構成において、前記台座部材を、柔軟性と生体適合性の高い材料で構成し、また、前記第1および前記第2のガイド部材内にあって前記第1の光導波路および前記第2の光導波路をそれぞれ軸方向に可動ならしめる伸縮部材を設けた構成とする。
また、本発明は、前記構成において、前記光照射手段が、光照射用光源と、前記光源への注入電流を制御する光源調整回路とを含み、前記集光手段が、光検出器と、前記光検出器で得られる検出信号を処理する検出信号回路とを含むよう構成する。
また、本発明は、前記構成において、前記台座部材内に、前記第1の光導波路及び又は前記第2の光導波路と共に脳波計測用の電極を設け、光計測および脳波計測を同時に計測するよう構成する。
さらに、本発明は、被検査体に光導波路を介して光を照射する光照射手段と、前記光照射手段から照射され被検査体内部を伝播した光を光導波路を介して集光する集光手段とを備えた生体計測用プローブを用いて、被検査体内部の生理的変化を計測するようにした生体光計測装置において、前記プローブが、前記光照射用の光導波路および前記集光用の光導波路のそれぞれが挿嵌される通路を有し、それぞれを固定するための第1及び第2のガイド部材と、前記第1および前記第2のガイド部材間を連結し、保持して、前記被検査体に接触する部分を形成する台座部材と、前記第1および前記第2のガイド部材内にあって前記第1の光導波路および前記第2の光導波路をそれぞれ軸方向に可動ならしめる伸縮部材とを有してなることを特徴とする生体光計測装置を提供する。
さらにまた、本発明は、被検査体に光導波路を介して光を照射する光照射手段と、前記光照射手段から照射され被検査体内部を伝播した光を光導波路を介して集光する集光手段とを備えた生体計測用プローブを用いて、被検査体内部の生理的変化を計測するようにした生体光計測装置と、脳波を電気的に計測する脳波計測装置と、被検査体に与える音・音声・言語・画像に関するデータを有し、制御する刺激制御装置と、前記音・音声・言語・画像にかかるデータを再生し、被検査体に対して提示する提示手段とを有し、前記刺激制御装置から送られる前記音・音声・言語・画像のうち少なくとも1つを前記提示手段を介して被検査体に提示しながら被検査体の脳機能活動信号を計測するよう構成したことを特徴とする脳機能計測装置を提供する。また、前記生体計測用プローブを、前記台座部材内に前記第1の光導波路及び又は前記第2の光導波路と共に脳波計測用の電極を設け、光計測および脳波計測を同時に計測するよう構成して、光計測および脳波計測により被検査体の脳機能活動信号を計測するよう構成したことを特徴とする脳機能計測装置を提供する。
本発明によれば、大きな曲率を有する生体表面に対し、簡便に装着可能な本発明に基づく生体光計測用プローブによって、これまで計測が困難であった新生児・乳幼児の頭部や腕などの運動部位における生理的変化の計測が可能となった。
また、新生児を含む乳幼児の脳機能計測ができるため、乳幼児の脳障害の早期発見が可能となる。特に、脳波及び光計測を融合することで、脳深部及び大脳皮質の両方を同時に計測することが可能となり、総合的な脳機能計測が実現するため、脳機能障害の判断が容易になる。
このように、本発明により、生体光計測の応用分野が拡大し、産業上の寄与が大きい。特に、脳機能の発達過程の理解は、教育など社会へ大きな影響を与える分野に寄与する。
本発明による生体計測用プローブを被検査体に装着する装着例を説明する図。 本発明による生体計測用プローブの一実施例の基本構成を説明する図。 図2に示した光導波路固定部の変形パターンを示す図。 本発明に基づく脳機能計測装置の一実施例を説明する図。 本発明に基づく脳機能計測装置における被験者固定具の一構成例を説明する図。 図5に示す被験者固定具を斜め上方から見た図。 (a)は図4及び図5で示した装置を用いて計測した、新生児の単純音に対する脳幹脳波変化、(b)及び(c)はその脳内血行動態変化を示す図。 本発明による生体計測プローブの照射―集光導波路間の間隔を変えたときの、脳活動時の脳内ヘモグロビン(Hb)濃度の時間変化を示す図。 本発明による生体計測用プローブの他の構成例を説明する図。 本発明による光計測及び脳波計測を同時に実現するための生体計測用プローブの一構成例を説明する図。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
先ず、図1を用いて本発明に基づく生体計測用プローブの光導波路固定部を被検査体(ここでは、頭部)へ装着する装着例を説明する。
図1に示した光導波路固定部1−1および1−2は、光導波路固定部保持部1−3および1−4によって保持されている。光導波路固定部保持部1−3及び1−4は、伸縮性帯または紐1−3−1及び1−3−2及び1−3−3及び1−4−1及び1−4−2及び1−4−3によって構成されており、各光導波路固定部保持部1−3及び1−4の両端で各伸縮性帯または紐は連結している。
上記伸縮性帯または紐は、重量は軽く、また、光導波路の接触状態を容易に確認できるほうが良いため、できる限り細い物がよい。本発明では伸縮性のある布を使用したが、同様の機能を有するものであれば異なる材質を用いても構わない。
光導波路固定部保持部連結部1−5及び1−6は、光導波路固定部保持部1−3及び1−4を連結する目的で作られている。光導波路固定部保持部連結部1−5及び1−6は、以下の理由で形状および機能が決定される。
第1に、計測対象が生体であるためその大きさには個人差がある。この個人差に対応できるよう、連結の距離が変更できなければならない。本発明では、脱着自在布テープを、光導波路固定部保持部1−3及び1−4の両端と光導波路固定部保持部連結部1−5及び1−6の両端に取り付け、頭部周囲長に応じた距離調整を可能とした。
第2に、光導波路固定部保持部連結部1−5及び1−6は直接被験者の皮膚に接触するため、幅および被験者接触面を考慮する必要がある。被験者皮膚に対して圧力の集中を避けるためには、光導波路固定部保持部1−3及び1−4を構成する伸縮性帯または紐の様に細ければ良いわけではなく、ある程度の幅を有する必要がある。その幅は、1cmから4cmの間が望ましい。また、光導波路固定部保持部連結部1−5及び1−6の被験者への接触面は、柔らかな素材でかつ摩擦係数の高い(滑らないように)ものが望ましい。そのための素材として、シリコーンラバーやスポンジやゴムやその他の有機材料をあげることができる。勿論、同等の機能を有すれば、他の素材でも構わない。
光導波路固定部1−1及び1−2が小さい場合には、上記説明した構成要素による装着が可能である。しかし、光導波路固定部1−1及び1−2が大きい場合には、以下に説明する補助的保持部を用い、各光導波路に均一な圧力を与える必要がある。
本発明では、補助的保持部1−7−1−a〜1−7−5−a及び1−7−1−b〜1−7−5−bを取り付けてある。各補助的保持部1−7−1−a〜1−7−5−a及び1−7−1−b〜1−7−5−bの先端には、脱着自在布テープを取り付けてあり、例えば補助的保持部1−7−1−aと補助的保持部1−7−1−bを被験者頭部形状に応じて長さを調整して連結する。他の補助的保持部も同様に、a-b間で長さを調整して連結する。各各補助的保持部1−7−1−a〜1−7−5−a及び1−7−1−b〜1−7−5−bの素材は、できるだけ細い伸縮性帯または紐を用いる。
光導波路1−8の様に、全ての光導波路ガイドに光導波路は挿嵌されている。装着の手順は、A→B→Cの順序で行うことで、簡便に装着することができる。
この光導波路固定部保持部の特徴を、以下に列挙する。
1)簡便かつ素早く装着できる。
2)さまざまな被験者計測部位の形状及びサイズに適応できる。
3)被験者皮膚に対して、均一かつ適切な圧力を加えることができる。
計測部位に応じて、光導波路固定部保持部の形状は様々に変わるが、前記光導波路固定部保持部を構成する要点は、以下である。
1)複数に分割し、装着時に連結する。(全脳を計測する際には、側頭部2面、前頭部1面、後頭部1面の計4面で計測する。)
2)連結部分に、長さ調整を行えるようにする。
3)伸縮性の帯または紐を用いる。
上記1)及び2)を実現するためには、例えば、脱着自在布テープを用い、上記3)を実現するためには、伸縮性布やゴム等を用いる。
図2は、図1で示した装着例に用いる本発明の生体計測用プローブの一実施例における光導波路固定部を示す。基本的にはくり返しパターンで構成されるため、図2では光導波路を3×3の計9本固定する場合の光導波路固定部の例を示す。上図は、光導波路固定部のみを示すが、下図に示すA−A’断面は、光導波路2−5及びフタ2−4を装着している図を示している。
光導波路2−5は、ばねやスポンジで代表される伸縮部材2−6で垂直方向(図中、光導波路ガイド2−1の軸方向に沿って)に可動する。ここで、伸縮部材2−6はふた2−4及び光導波路2−5に接着している伸縮部材止め2−7にはさまれている。光導波路固定部は、基本的には、光導波路ガイド2−1、光導波路ガイド連結及び保持のための台座2−2、薄膜または線材2−3からなる。光導波路ガイド2−1は、プラスチックなどで代表される固い材料からなる。光導波路ガイド連結及び保持のための台座2−2は、シリコーンなどで代表される柔軟なかつ生体適合性の高い材料からなる。薄膜または線材2−3は、PETフィルムで代表されるプラスチック材料から成る。光導波路ガイド連結及び保持のための台座2−2は型から作られるが、硬化するまでに時間がかかるため、その途中に光導波路ガイド部材2−1及びを配置することによって、光導波路ガイド連結及び保持のための台座2−2及び光導波路ガイド2−1が固着している。また、薄膜または線材2−3も、光導波路ガイド連結及び保持のための台座2−2硬化中に埋設あるいは表面に接着される。
これによって、光導波路固定部は一体成型され、柔軟性・非伸縮性・生体適合性を兼ね備えたものとなる。また、2−1から2−5全ての部材が、迷光の影響を抑制する為に黒色または照射する光や可視光を吸収する色素が添加されていることが望ましい。
また、図2中においては、光導波路2−5の被検査体に接触する端面は、台座2−2の被検査体接触面と同じレベルに書かれているが、台座2−2の硬度と伸縮部材2−6の伸縮性の兼ね合いによって、被検査体に不快感を与えない位置に調整される。
光導波路2−5は、それぞれ生体光計測装置2−8内部の光源2−9及び検出器2−10に接続されている。この例では、光源は2個、検出器は1個しか記載されていないが、本実施例の場合には、光照射位置と光集光位置を縦横に交互に配置するので、光源4個、検出器5個となる。また、光照射位置と光集光位置が反転した場合には、光源5個、検出器5個となる。また、光照射及び集光位置は、基本的な構成例として3×3で設定されているが、4×4または3×5のパターン等への拡張、あるいは不必要な部分の削除による縮小も容易に行える。
図9には、本発明による生体計測用プローブの他の構成例を示し、上述した実施例で示す光導波路固定部に、光照射に必要な光源2−9と注入電流を制御する光源調整回路2−11、及び光検出に必要な検出器2−10と検出信号を増幅及び電流電圧変換などをする検出信号回路2−12が含まれている場合の構成例を示す。
光源2−9及び検出器2−10の構造によっては、フタ2−4を兼ねることにより、部品点数を減らすことが可能となる。
光源調整回路2−11と生体光計測装置2−8は接続しており、信号・電源線2−13を介して注入電流および制御信号等の必要な情報の相互通信を行う。また、検出信号回路2−12と生体光計測装置2−8は接続しており、信号・電源線2−13を介して検出信号や増幅率の設定等必要な情報の相互通信を行う。ここで、光源調整回路2−11と検出信号回路2−12と生体光計測装置2−8に通信装置が組み込み、電源線など必要な線以外を取り除いて無線化した。
光導波路2−5と光源2−9及び検出器2−10は、接合しているが、可視光など計測波長にはノイズとなる光を減衰する為に、必要に応じて接合部に色フィルターなどを挟んでいる。
このような、構成を頭部に適用する場合には、生体に直接光源検出器を配置するより、光導波路が髪よけの役割を果たす為、効果が大きい。
図2、図3(後述)、図9で示すような台座部材には熱がこもらないように穴が空けられているので、ここに生体電気計測(脳波など)用の電極など張り込むことができる。しかし、装着性を考慮すると生体光計測用の光導波路と、生体電気計測用の電極と電線が一体化していることが望ましい。一体化している場合には、両者を総称してエネルギー伝達部材とすると、図9の例の場合には、信号および電源用配線も含まれる。
図10に、本発明による光計測及び脳波計測を同時に実現するための生体計測用プローブの一構成例を示す(図2の1部のみを示す)。
光導波路2−5には脳波用の電極2−14が設けられているおり、この電極2−14の中心部には光導波路2−5の端面が被検査体面に接触する為に穴が空けられている。脳波用電極から生体電気計測装置までの電線2−15は、生体光計測装置に接続されている光導波路2−5に沿って配線されている。また、台座2−2内部の薄膜または線材2−3を電線回路で構成した場合、電極2−14からの信号を台座2−2内部の電線または回路2−16で伝送する。電極2−14が複数ある場合、電線または回路2−16は電線束となり、台座2−2から出た外部電線束2−17を通して外部の生体電気計測装置へ接続される。
さらに、変形として電極2−14を光導波路2−5に設けず、台座2−2の被検査体及び被験者に接触する低面に設けられる。
この光導波路固定部の特徴を、以下に列挙する。
1)連結している部材が非常に軟らかな素材で構成されるため、任意形状に適応できる。
2)光導波路先端部で連結しているため、被検査体接触部において光導波路間の距離(実際には道のり)が変化しない。このことは、各計測部における光の浸潤度が一定であり、空間的に均一な信号を取得することに寄与する。図2に示したように、各光導波路の中心同士の距離30mmで製作すると、任意形状の局面に接した場合でも、光導波路同士の先端部間距離は30mmで保持される。
3)連結部材が適度な摩擦係数を有しているため、体動が発生した場合にもずれることがない。
4)連結部材の不要部分には穴が空けられており、光導波路の密着性を確認するための視認性が高い。
5)連結部材の不要部分には無駄な材料が無く、被験者皮膚が蒸れないよう通気が可能であり、快適性が高い。
6)被験者皮膚表面に対して、光導波路先端部のみが圧力を加えず、広い領域で圧力を与えることができ、かつ、それぞれがクッションで圧力を加えるので被験者に対して与える苦痛が極めて少ない。
図8に、図10で示した生体計測用プローブを用いて計測した結果を示し、照射―集光導波路間の間隔を変えたときの、脳活動時の脳内ヘモグロビン(Hb)濃度の時間変化を示す。縦軸はHbの濃度変化を示し、横軸は時間を示す。また、図中、点線は酸素を運ぶ酸素化Hb(oxy−Hb)の濃度変化、破線は酸素が離れた脱酸素化Hb(deoxy−Hb)の濃度変化、実線はoxy−Hb濃度変化とdeoxy−Hb濃度変化の総和である総Hb(total−Hb)濃度変化に相当する値を示す。
図8中、(a)、(b)ともに同時に計測されている。乳幼児の被験者は、テープに録音された母国語の話を刺激期間中に聞いている。この結果から、(a)に示す20mmの照射―集光導波路間隔よりも、(b)に示す30mmの照射―集光導波路のほうが信号が大きいことがわかる。従って、30mm以上の照射―集光導波路間隔を設定する(即ち、格子の1辺が30mm以上)ことが望ましいことがわかる。
図3に、図2で示した光導波路固定部の変形パターンを示す。図2で示した正方格子状パターンは、特に障害がない生体表面であれば使用できる。しかし、側頭部など耳など障害物がある場合には、配置できなくなる。その場合には、障害物を避けるような形状に変形する必要がある。図3で示したパターンは、2列目が上方にずれており(この場合は1cm)、このずれた下に耳がくるように配置することが可能である。このような変形を行う際には、全ての光照射―集光位置間の距離が一定になるように、基本の格子形状がひし形(正方形を含む)であれば構わない。基本構成は図2と同じなので説明を省略する。なお、下図は上図のA−C断面図を示す。
本発明は、その特徴は、概して一般にも有利なものであり、乳幼児等の計測に限定されるものではなく、構成要素を保持しつつサイズや光導波路の配置を変更することにより、大人頭部の計測や、頭部以外の筋肉内の計測等にも適用可能である。
次に、本発明による生体計測用プローブを用いた装置構成について説明する。
図4は、本発明に基づく脳機能検査装置の一実施例を示す。被験者(例えば、乳幼児)4−1がベッド及び保育器4−2などに安静に横たわっている状態で計測を行う。乳幼児頭部には複数の光ファイバー4−3(実線)と脳波電極及び信号線4−4(点線)が装着されている。光ファイバーは、それぞれ光源からの光を頭皮上から照射する照射用光ファイバーと、生体内部を通過してきた散乱光を集光して検出器に導波する集光用光ファイバーがあり、各組み合わせで1領域を計測する。
通常照射される光は、生体透過性の高い800nm近傍の近赤外光である。この近赤外光の生体内部で吸収される値から、ヘモグロビン(Hb)の濃度変化(ここで、濃度とは単位組織中のHb分子量を指す。)に相当する量を計測することができる。Hbには、酸素を運ぶoxy−Hbと酸素が離れたdeoxy−Hbがあるため、それぞれを分離して計測する場合には適切な2波長を選択して計測する。ここで、oxy−Hb濃度変化とdeoxy−Hb濃度変化の総和であるtotal−Hbの濃度変化は、血液量変化に相当する。
成人の脳機能の活動と血液量変化及びoxy−Hb濃度変化及びdeoxy−Hb濃度変化(以降、これらを総称して血行動態変化と称す。)には密接な関係があることが知られている。脳機能の活動が起こるとその機能を担う脳内局所領域で代謝が亢進し、その領域に酸素を送るため局所的に血液量やoxy−Hb濃度が増加し、deoxy−Hb濃度が減少するからである。従って、血液量変化及びoxy−Hb濃度変化及びdeoxy−Hb濃度変化を計測することによって成人の脳機能の活動を知ることができる。これまで、近赤外光を使った方法で、成人の脳機能活動を計測あるいは画像化が可能(特開平9−98972号公報参照)であることは知られてきた。
しかし、新生児や乳幼児の脳活動に伴う血行動態変化は、麻酔などをかけずに計測する方法が無かった。そのため、乳幼児の脳活動と血行動態変化との関係は未知であり、勿論脳活動そのものも未知である。本実施例のように光を用いた方法では、光ファイバー4−1を頭部に装着するだけなので、麻酔などかけずに計測することが可能である。
また、脳波は既に臨床で幅広く用いられており、特に音を聞いた時に発生する聴性脳幹反応は聴覚障害の早期発見に有効である。
しかし、生体光計測装置では主に高次な機能に関与する大脳皮質を計測しており、脳波計は脳幹部から発生する脳波や、比較的部位を特定できない脳の神経活動を計測している。そのため、どちらか一方では総合的に脳の障害を判断するのは困難である。
本発明では、脳機能計測装置4−5は、この近赤外光を使った計測装置と脳波計測装置が一体となって組み込まれている。ただし、必要に応じて分離していても構わない。この脳機能計測装置4−5には、光ファイバー4−3と電極及び信号線4−4が複数接続しており、複数の光源や光検出器や脳波電位測定装置が内蔵されている。脳機能計測装置4−5では、生体内の血行動態変化及び脳波の時系列処理や画像化などを行い、表示装置4−6に表示する。
聴覚/言語/視覚刺激制御装置4−7は、乳幼児に与える聴覚/言語/視覚刺激を制御する装置である。この聴覚/言語/視覚刺激制御装置4−7には、言語/聴覚刺激用の音(ビープ音やクリック音など)・音声(言葉にならない声など)・言語(言葉になる声)・画像データ(点滅やチェッカーパターンやアニメーション等)が、アナログまたはデジタルデータとして複数記録されている。この、音・音声・言語・画像データを任意のタイミングで送信し、1つ以上のスピーカー及び/またはヘッドフォン4−8で音・音声・言語を再生して提示し、また、画像表示装置4−10で画像データを提示する。これらスピーカー及び/またはヘッドフォン4−8及び画像表示装置4−10は、ベッド及び保育器4−2に固定されている。その配置位置は様々考えられるが、一例を図5を用いて後述する。
さらに、聴覚/言語/視覚刺激制御装置4−7からの音・音声・言語・画像データが出されたタイミング及び時間及び時刻と選択された音・音声・言語・画像データの種類は脳機能計測装置4−5に記録される。また、逆にタイミングや刺激として出す音・音声・言語・画像の種類は脳機能計測装置4−5で指示し、刺激制御装置4−7で指示にあわせて記録されている音・音声・言語から選択して信号として出してもかまわない。即ち、脳機能計測装置4−5と聴覚/言語/視覚刺激制御装置4−7が任意の手段で同期していることが重要である。
スピーカー及び/またはヘッドフォン4−8から出た音・音声・言語や画像表示装置4−10に提示された画像によって、言語/聴覚/視覚機能は活動するため、脳内の血行動態変化が起こる。その血行動態変化が、脳機能計測装置4−5で記録される。計測中に信号を表示装置4−6に表示し、また、全計測終了後にも再処理を行い、その結果を表示装置4−6に表示する。2つ以上の種類の異なる信号を、同一画面・同一の時空間スケールで表示することで、使用者が容易に信号の理解をできる。
図10に示したような、生体計測用プローブを使用すれば、光計測信号と脳波のような電気計測信号を同時に計測することが可能であり、表示装置4−6に両信号の処理結果をグラフまたは画像で表示する。
図5に、ベッド及び保育器4−2に、スピーカー及び/またはヘッドフォン4−8及び画像表示装置4−10が配置されている形態を横から見た図を示す。
ベッド及び保育器4−2は、図に示すように被験者4−1を囲むような形態をしており、内部から様子がうかがえるように透明なプラスチックなどで作られている。被験者4−1は、快適に計測できるように、傾斜した被験者固定具4−11に安静に仰臥している。被験者股部支え部4−11−1は被験者固定具4−11に固定されており、被験者4−1の股部にはさんで被験者4−1が被験者固定具4−11からずり落ちるのを防ぐ。
スピーカー及び/又はヘッドフォン4−8は被験者固定具4−11の頭部固定部両側に埋設されている。特に、右耳と左耳で異なる音を同時に聞かせたりする場合には、スピーカーよりもヘッドフォンを使用することが望ましい。
画像表示装置4−10は、ベッドまたは保育器4−2の被験者4−1の直上ではない位置に、画像表示装置固定具4−12を用いて固定される。これは、安全を考慮した配置であり、万一画像表示装置4−10が落下しても被験者4−1が傷を負わないようにしている。このため、被験者4−1を斜めに仰臥させなければならないので、傾斜した被験者固定具4−11が必要となっている。
スピーカー及び/又はヘッドフォン4−8及び画像表示装置4−10は信号線4−13−1〜4−13−2で刺激制御装置4−18(例えば、聴覚/言語/視覚刺激制御装置)と接続している。途中、コネクター4−14を介していれば、切り離しが容易であり、場所の移動など簡単に行うことができる。
脳機能計測に用いる光ファイバー及び脳波電極は光ファイバー及び脳波信号線4−15で脳機能計測装置4−17にコネクター4−16を介して接続されている。
図6に、被験者固定具4−11を斜め上方から見た一構成例を示す。被験者固定具4−11には、被験者股部支え部4−11−1と被験者頭部支え部4−11−2が設置されている。被験者股部支え部4−11−1を被験者股部に挟むことで、傾斜のついている被験者固定具4−11から被験者がずり落ちることを防ぐ。
さらに、被験者頭部支え部4−11−2は頚部から後頭部の下部を支えるように配置されており、図示のように、幅調整、角度調整、上下方向可動に構成されている。この形状によって、後頭部を開放し、脳機能計測用のプローブを容易に取り付けることが可能である。また、被験者固定具が傾斜していることにより、視覚提示のための表示装置等を被験者直上に置く必要がなくなる。
図7に、図4及び図5で示した装置を用いて計測した、新生児の音にともなう脳波変化及び血行動態変化を示す。図7(a)は、単純音(200msのクリック音)を聞かせたときの、単純音に対する脳幹脳波の加算平均信号である。繰り返しは約1000回行った。聴覚に異常がない場合、図のように脳幹部の反応として音を聞いてから10ms以内に6から7つの山をもつ脳波として観察される。
図7(b)及び(c)の各グラフは、単純音及び話に伴う大脳皮質の反応に伴う脳内血行動態変化を示す。(b)及び(c)の各グラフの縦軸がtotal−Hb、oxy−Hb、deoxy−Hbの濃度変化(concentration changes)に相当する値を示しており、横軸は時間を示す。また、実線はtotal−Hb、点線はoxy−Hb、破線はdeoxy−Hbを表す。
図7中(b)及び(c)の結果は、新生児左側頭部の耳穴1.5cm上のところで測られたデータである。(b)、(c)それぞれ、1回毎に刺激期間15秒と刺激期間の前5秒間と刺激期間の後15秒間の計35秒間を1つのブロックとして切り出した。刺激は、図7(b)、(c)共に10回繰り返されているので、10ブロックを加算平均して血行動態変化の時系列データを求めた。
これら結果のうち、図7(a)からは、少なくとも被験者は耳から脳幹にかけて聴覚信号が伝達しており、正常に反応していることがわかる。脳幹から大脳皮質への信号の伝達は、脳波で特定することは難しいので、大脳皮質の活動に伴う血行動態変化の反応を計測できる光計測による結果で判断する。しかし、単純音では、(b)に示すように大脳皮質で顕著な反応は起こらない。この理由は、高次機能をつかさどる大脳皮質では、単純な音では余り大きな活動をしないことによる。しかし、(c)で示すように、言語(話)のように複雑な音を聞いた場合には、新生児であっても大脳皮質が大きく活動し、言語を認知していることがわかる。この結果から、本被験者は聴覚及び言語機能は正常に働いているということがわかる。
以上、本発明を整理すると、次のようになる。
1)被検査体に第1の光導波路を介して被検査体に光を照射する光照射手段と、前記光照射手段から照射され被検査体内部を伝播した光を第2の光導波路を介して集光する集光手段とを備えた生体計測用プローブにあって、前記第1の光導波路および前記第2の光導波路のそれぞれが挿嵌される通路を有し、前記第1の光導波路および前記第2の光導波路のそれぞれを固定する第1及び第2のガイド部材と、前記第1および前記第2のガイド部材間を連結し、保持して、前記被検査体に接触する部分を形成する台座部材とを有してなることを特徴とする生体計測用プローブ。
2)前記1)の構成において、前記台座部材を、柔軟性と生体適合性の高い材料で構成してなることを特徴とする生体計測用プローブ。
3)前記1)の構成において、前記第1および前記第2のガイド部材内にあって前記第1の光導波路および前記第2の光導波路をそれぞれ軸方向に可動ならしめる伸縮部材を設けてなることを特徴とする生体計測用プローブ。
4)前記1)の構成において、前記第1および前記第2のガイド部材が、前記台座部材上にあって、正方格子形状もしくはひし形格子形状の頂点の位置に交互に在るよう配置構成したことを特徴とする生体計測用プローブ。
5)前記1)の構成において、前記台座部材は、前記被検査体に接触する部分が、分割した複数の面構造の部材で構成され、かつ、前記面構造の各部材間が柔軟性部材を介して連結されていることを特徴とする生体計測用プローブ。
6)前記1)の構成において、前記光照射手段は、光照射用光源と、前記光源への注入電流を制御する光源調整回路とを含み、前記集光手段は、光検出器と、前記光検出器で得られる検出信号を処理する検出信号回路とを含んでなることを特徴とする生体計測用プローブ。
7)前記1)の構成において、前記台座部材内に、前記第1の光導波路及び又は前記第2の光導波路と共に脳波計測用の電極を設け、光計測および脳波計測を同時に計測するよう構成したことを特徴とする生体計測用プローブ。
8)被検査体に光導波路を介して光を照射する光照射手段と、前記光照射手段から照射され被検査体内部を伝播した光を光導波路を介して集光する集光手段とを備えた生体計測用プローブを用いて、被検査体内部の生理的変化を計測するようにした生体光計測装置において、前記プローブが、前記光照射用の光導波路および前記集光用の光導波路のそれぞれが挿嵌される通路を有し、それぞれを固定するための第1及び第2のガイド部材と、前記第1および前記第2のガイド部材間を連結し、保持して、前記被検査体に接触する部分を形成する台座部材と、前記第1および前記第2のガイド部材内にあって前記第1の光導波路および前記第2の光導波路をそれぞれ軸方向に可動ならしめる伸縮部材とを有してなることを特徴とする生体光計測装置。
9)前記8)の構成において、前記光照射手段は、光照射用光源と、前記光源への注入電流を制御する光源調整回路とを含み、前記集光手段は、光検出器と、前記光検出器で得られる検出信号を処理する検出信号回路とを含み、かつ、前記光源調整回路と前記検出信号回路とをそれぞれ通信手段を介して制御するよう構成したことを特徴とする生体光計測装置。
10)被検査体に光導波路を介して光を照射する光照射手段と、前記光照射手段から照射され被検査体内部を伝播した光を光導波路を介して集光する集光手段とを備えた生体計測用プローブを用いて、被検査体内部の生理的変化を計測するようにした生体光計測装置と、脳波を電気的に計測する脳波計測装置と、被検査体に与える音・音声・言語・画像に関するデータを有し、制御する刺激制御装置と、前記音・音声・言語・画像にかかるデータを再生し、被検査体に対して提示する提示手段とを有し、前記刺激制御装置から送られる前記音・音声・言語・画像のうち少なくとも1つを前記提示手段を介して被検査体に提示しながら被検査体の脳機能活動信号を計測するよう構成したことを特徴とする脳機能計測装置。
11)前記7)の生体計測用プローブを用いて、光計測および脳波計測により被検査体の脳機能活動信号を計測するよう構成したことを特徴とする脳機能計測装置。
12)生体に光を照射するための光照射手段と生体内部を通過してくる生体通過光を集光し検出する集光検出手段とを有する生体光計測装置と、脳波を計測する脳波計測装置と、音・音声・言語に関する複数のデータを有する音刺激制御装置と、音・音声・言語を乳幼児の被験者に対して提示するスピーカー及びヘッドフォンと、画像に関する複数のデータを有する視覚刺激制御装置と、画像を被験者に対して提示する画像表示装置とを具備し、前記音刺激制御装置からの音・音声・言語および前記視覚刺激制御装置からの画像データを前記スピーカー及びヘッドフォンと前記画像表示装置とから再生して被験者に提示しながら被験者の脳機能活動信号を計測することを特徴とする脳機能計測装置。
13)前記12)の脳機能計測装置において、刺激を再生して被験者に提示する前記スピーカー及びヘッドフォンと前記画像表示装置とが、被験者が横たわるベッド及び保育器に一体化して設置されていることを特徴とする脳機能計測装置。
14)前記12)の脳機能計測装置において、被験者が横たわるベッドに上にある被験者を固定する固定具が、傾斜していることを特徴とする脳機能計測装置。
15)前記12)の脳機能計測装置において、被験者が横たわるベッド及び保育器の上にある被験者を固定する固定具内に、スピーカー及びヘッドフォンが設けられていることを特徴とする脳機能計測装置。
16)前記12)の脳機能計測装置において、被験者が横たわるベッド及び保育器内部に、被験者の直上ではない位置に画像表示装置が固定されていることを特徴とする脳機能計測装置。
17)前記12)の脳機能計測装置において、被験者を固定する固定具が、被験者の股部を支える部材を有することを特徴とする脳機能計測装置。
18)前記12)の脳機能計測装置において、被験者が横たわるベッドに上にある被験者を固定する固定具が、後頭部を開放するように被験者の頭部及び頚部を支える部材を有することを特徴とする脳機能計測装置。
19)前記12)の脳機能計測装置において、被験者が横たわるベッドに上にある被験者を固定する固定具が、傾斜しており、かつ、被験者の股部を支える部材を有し、かつ、後頭部を開放するように被験者の頭部及び頚部を支える部材を有することを特徴とする脳機能計測装置。
20)前記17)の被験者を固定する固定具において、被験者の股部を支える部材が動くことを特徴とする被験者を固定する固定具。
21)前記18)の被験者を固定する固定具において、被験者の頭部及び頚部を支える部材が動き、形状が変化することを特徴とする被験者を固定する固定具。
22)生体に光を照射するための光照射手段と生体内部を通過してくる生体通過光を集光し検出する集光検出手段とを有する生体光計測装置と、脳波を計測する脳波計測装置と、音・音声・言語に関する複数のデータを有する音刺激制御装置と、音・音声・言語を乳幼児の被験者に対して提示するスピーカー及びヘッドフォンと、画像に関する複数のデータを有する視覚刺激制御装置と、画像を被験者に対して提示する画像表示装置とを具備し、前記生体光計測装置および前記脳波計測装置と前記音刺激制御装置および前記視覚刺激制御装置とは同期して音・音声・言語・画像刺激を提示するタイミング、時間、長さ、刺激の種類等の信号をやり取りし、前記信号に同期して前記音刺激制御装置および前記視覚刺激制御装置からの音・音声・言語・画像データを前記スピーカー及びヘッドフォンと前記画像表示装置とから再生して被験者に提示することを特徴とする脳機能計測装置。
1−1:光導波路固定部、 1−2:光導波路固定部、1−3:光導波路固定部保持部、1−3−1:伸縮性帯または紐、1−3−2:伸縮性帯または紐、1−3−3:伸縮性帯または紐、1−4:光導波路固定部保持部、1−4−1:伸縮性帯または紐、1−4−2:伸縮性帯または紐、1−4−3:伸縮性帯または紐、1−5:光導波路固定部保持部連結部、1−6:光導波路固定部保持部連結部、1−7−1−a:補助的保持部、1−7−1−b:補助的保持部、1−7−2−a:補助的保持部、1−7−2−b: 補助的保持部、1−7−3−a:補助的保持部、1−7−3−b:補助的保持部、1−7−4−a:補助的保持部、1−7−4−b:補助的保持部、1−7−5−a:補助的保持部、1−7−5−b:補助的保持部、1−8:光導波路、2−1:光導波路ガイド部材、2−2:台座部材、2−3:薄膜または線材、2−4:フタ、2−5:光導波路、2−6:伸縮部材、2−7:伸縮部材止め、2−8:生体光計測装置、2−9:光源、2−10:検出器、2−11:光源調整回路、2−12:検出信号回路、2−13:信号・電源線、2−14:電極、2−15:電線、2−16:電線または回路、2−17:外部電線束、4−1:被験者、4−2:ベッド及び保育器、4−3:光ファイバー、4−4:電極及び信号線、4−5:脳機能計測装置、4−6:表示装置、4−7:聴覚/言語/視覚刺激制御装置、4−8:スピーカーまたは/及びヘッドフォン、4−10:画像表示装置、4−11:被験者固定具、4−11−1:被験者股部支え部、4−11−2:被験者頭部支え部、4−12:画像表示装置固定具、4−13−1:信号線、4−13−2:信号線、4−13−3:信号線、4−14:コネクター、4−15:光ファイバー及び脳波信号線、4−16:コネクター、4−17:脳機能計測装置、4−18:刺激制御装置。

Claims (8)

  1. 被検査体頭部に複数の光導波路を介して光を照射する光照射手段と、前記光照射手段から照射され被検査体頭部内部を伝播した光を複数の光導波路を介して集光する集光手段と、前記複数の光導波路を固定する光導波路固定部とを備える生体計測用プローブであって、
    前記光導波路固定部は、前記光導波路を保持する光導波路ガイドと、前記光導波路ガイドを連結保持し、被検査体に接触する部分を形成する柔軟な台座と、隣接する前記光導波路ガイド間であって、台座に埋設または台座の表面に接着して設けられた非伸縮性の薄膜または線材を有し、
    前記光導波路ガイドを連結保持する台座は、不要部分に穴が空けられており、
    前記光導波路ガイドと前記台座と前記薄膜または線材とは一体化されていることを特徴とする生体計測用プローブ。
  2. 請求項1に記載の生体計測用プローブにおいて、
    前記台座は、柔軟なかつ生体適合性の高い材料からなることを特徴とする生体計測用プローブ。
  3. 請求項1に記載の生体計測用プローブにおいて、
    前記光照射手段は、光照射用光源と、前記光源への注入電流を制御する光源調整回路とを含み、
    前記集光手段は、光検出器と、前記光検出器で得られる検出信号を処理する検出信号回路とを含んでなることを特徴とする生体計測用プローブ。
  4. 請求項1に記載の生体計測用プローブにおいて、
    前記光導波路ガイドは、更に脳波計測用の電極を備えることを特徴とする生体計測用プローブ。
  5. 請求項1に記載の生体計測用プローブにおいて、
    前記薄膜または線材はプラスチック材料からなることを特徴とする生体計測用プローブ。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれか一つに記載の生体計測用プローブを用いて、被検査体内部の生理的変化を計測するようにした生体光計測装置。
  7. 請求項に記載の生体光計測装置において、更に、
    前記被検査体に対して刺激を提示する刺激提示手段を備えることを特徴とする生体光計測装置。
  8. 請求項に記載の生体光計測装置において、
    前記刺激提示手段は前記刺激を提示する表示部を備えることを特徴とする生体光計測装置。
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