JP4957687B2 - デジタルカメラ - Google Patents

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Description

本発明は、デジタルカメラを複数台接続して協調動作させるデジタルカメラシステムに関する。
従来からデジタルカメラで撮影した画像をパーソナルコンピュータを介さずに直接プリンタでプリント出力する要望があり、各社から様々なシステムが提案され実際に製品としても発売されている。更にインタフェース規格としては例えばUSB(Universal Serial Bus)規格においてマスタ側の負担を小さくしてパーソナルコンピュータ等の大きな機器を使用することなく簡単な機能しか備えていない携帯機記であっても容易にホスト役を果たすことが可能な規格としてUSB On−The−Go(OTG)がUSB2.0の追加規格としてリリースされている。これを使用すると携帯機器であっても容易にホスト役になることが出来る。またホストと周辺機器の役割も必要に応じて適宜交換することも可能である。
機器間のデータを送受信する規格としてはこのほかにもBluetooth規格、無線LAN(IEEE802.11等)、IEEE1394、IrDA(Infrared Data Association)、IrBurst(次世代IrDA)等各種規格が提案されている。この様なインフラが整備されてくると今後デジタルカメラ、プリンタ、PDA、携帯電話、USB対応のハードディスクなどの小型機器間でのデータのやり取りがメーカ間、機種間を問わずに一層頻繁に行われていくこととなることは明らかである。
また、デジタルカメラそのものも各社から多種多様の製品が短いサイクルで発表され、少し以前に発売された製品ではその価格も大幅に低下して、入手が容易となっている。この様な状況下においては複数のデジタルカメラを所有している家庭も少なくない。この様に複数カメラを所有したりあるいは容易に複数カメラを都合できる環境になると、複数のカメラを使用して単独のカメラを使用する場合においては出来なかった使用方法をしてみたいという要望がある。
特開平8−84282号公報においてはマスタカメラからズームやフォーカス等の操作データをスレーブカメラに送り、それに基づいてスレーブカメラで撮影してその撮影した画像を圧縮してマスタカメラに送って撮影画像を確認するというシステムが提案されている。特開平9−284696号公報においては通信手段を介して接続された電子カメラにおいて、特定キーを押したカメラをマスタとして機能させ、マスタからスレーブを操作して撮影したり、スレーブの画像データを消去したり、スレーブカメラの画像をマスタでモニタするシステムが開示されている。 特開2000−113166号公報にはネットワークを介して複数のカメラを連係動作させるカメラ制御サーバが提案されている。
特開2000−134527号公報においてはデジタルカメラ同士を接続して一方のデジタルカメラで他方のデジタルカメラを操作するシステムが提案されていて、そこではスレーブカメラの再生画像がコマ番号と同時にマスタカメラにも転送されて表示されている。 特開2001−8089号公報ではシャッタ値、絞り値、露出補正値等の撮影情報をスレーブカメラに転送してそれに基づいて撮影するシステムが提案されている。 特開2001−111866、 特開2001−169173号公報においては機能の異なる複数のデジタルカメラを接続して共通の画像を撮影するシステムが提案されている。 特開2001−166374号公報では複数カメラを制御して各カメラが単独でバースト撮影するよりも高速に撮影するトリガシステムが提案されている。US2002/0118958号公報には親デバイスからの同期信号で親と子デバイスで撮影し、そのデータを送受信するビデオカメラシステムが開示されている。 特開2002−101226号公報にはデータ伝送容量に応じて送受信する画像の容量を変更する撮像装置が開示されている。
特開平8−84282号公報 特開平9−284696号公報 特開2000−113166号公報 特開2000−134527号公報 特開2001−8089号公報 特開2001−111866号公報 特開2001−169173号公報 特開2001−166374号公報 米国特許公開公報2002/0118958号 特開2002−101226号公報
上述した様々な規格はデータの転送の仕方を規定していて、デジタルカメラを複数接続した際の各カメラの振る舞いについて規定したものではない。現在デジタルカメラにBluetoothを組み込んだものが発表されているが、機能的にはカメラ間でデータ転送したりあるいは他のカメラからシャッタを押すための指示をするといった単純なものである。
本発明においては、協調動作するシステムにおいて、被写体を撮影するカメラと撮影した画像データを実際にメモリカードに記録するカメラとを選択できるようにしたデジタルカメラを提供することを目的とする。
上記問題点の解決のために、請求項の発明は、被写体を撮影して生成した画像データをメモリに記憶する記憶手段と、前記メモリが備わっていなかった場合あるいは前記メモリの残容量が不足していた場合には被写体の撮影を禁止する禁止手段と、他のデジタルカメラと通信回線を介して接続する接続手段と、前記接続手段を介して前記他のデジタルカメラと接続されている場合には前記禁止手段による撮影禁止を解除する解除手段とを備えたことを特徴としている。これによりメモリカードが装着されていない場合には空写しを禁止されているデジタルカメラにおいて協調動作時にはこれを解除している。
請求項の発明は、被写体を撮影して生成した画像データをメモリに記憶する記憶手段と、前記メモリが備わっていなかった場合あるいは前記メモリの残容量が不足していた場合には被写体の撮影を禁止する禁止手段とを備えた他のデジタルカメラと通信回線を介して接続する接続手段と、前記接続手段を介して前記禁止手段による撮影禁止を解除するよう前記他のデジタルカメラに対して指示する解除指示手段とを備えたことを特徴としている。これによりメモリカードが装着されていない場合には空写しを禁止されている他のデジタルカメラに対して協調動作時にはこれを解除するように指示している。
本発明によれば、協調動作するシステムにおいて、被写体を撮影するカメラと撮影した画像データを実際にメモリカードに記録するカメラとを選択できるようにしたデジタルカメラを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明のデジタルカメラシステムに使用されるデジタルカメラについてその主要な機能を説明したブロック図である。
撮影レンズ101はズームレンズでありドライバ113により光軸方向に駆動される。ここでドライバ113はズームレンズのズーム駆動機構及びその駆動回路と、フォーカシングレンズのフォーカス駆動機構及びその駆動回路とを備えており、それぞれCPU112により制御される。
撮影レンズ101は撮像素子103の撮像面上に被写体像を結像する。撮像素子103は撮像面上に結像された被写体像の光強度に応じた電気信号を出力する光電変換撮像素子であり、CCD型やMOS型の固体撮像素子が用いられる。撮像素子103は信号取り出しのタイミングをコントロールするドライバ115により駆動される。撮影レンズ101と撮像素子103との間には絞り102が設けられている。絞り102は、絞り機構とその駆動回路を備えたドライバ114により駆動される。固体撮像素子103からの撮像信号はアナログ信号処理回路104に入力され、アナログ信号処理回路104において相関二重サンプリング処理(CDS)等の処理が行われる。アナログ信号処理回路104で処理された撮像信号は、A/D変換器135によりアナログ信号からデジタル信号に変換される。
A/D変換された信号はデジタル信号処理回路106において輪郭補償やガンマ補正などの種々の画像処理が施される。デジタル信号処理回路には記録のための輝度/色差信号生成回路等も含まれている。バッファメモリ105は撮像素子103で撮像された複数フレーム分のデータを記憶することが出来るフレームメモリであり、A/D変換された信号は一旦このバッファメモリ105に記憶される。デジタル信号処理回路106ではバッファメモリ105に記憶されたデータを読み込んで上述した各処理を行い、処理後のデータは再びバッファメモリ105に記憶される。CPU112はデジタル信号処理回路106およびドライバ113〜115等と接続され、カメラ動作のシーケンス制御を行う。CPU112のAE演算部1121では撮像素子からの画像信号に基づいて自動露出演算を行い、AWB演算部1122ではホワイトバランス調整の演算が行われる。バンドパスフィルタ(BPF)1124は、撮像領域に設けられた焦点検出エリア内の撮像信号に基づいて、所定帯域の高周波成分を抽出する。
BPF1124の出力は次の評価値演算部1125に入力され、ここで高周波成分の絶対値を積分し焦点評価値として算出される。AF演算部1126はこれらの焦点評価値に基づいてコントラスト法によりAF演算を行う。CPU112はAF演算部1126の演算結果を用いて撮影レンズ101のフォーカシングレンズを調整し、合焦動作を行わせる。CPU112に接続された操作部116には、カメラの電源をオンオフする電源スイッチ1161、レリーズ釦に連動してオンオフする半押しスイッチ1162及び全押しスイッチ1163、撮影モードの各種の内容を選択するための設定釦1164、再生画像等を更新するアップダウン(U/D)釦1165、消去釦1166、転送釦1167等が設けられている。ここで電源スイッチ1161はカメラの機能を撮影モード、再生モードあるいは協調モードに切り換えるセレクトダイアル( (%22anImg000005%22)" 図3、詳細は後述)と連動している。これらのスイッチや釦を操作すると、その操作に応じた信号がCPU112に入力される。
118はニッケル水素あるいはリチウムイオン等で構成されたバッテリであり、このバッテリの電圧あるいは容量が容量/電圧検出部119で検出されCPU112に送られる。この容量/電圧検出部119は必要に応じてバッテリ118を充電する。被写体輝度が低い場合にはストロボ122を発光させる。カメラが協調動作してデータを転送中の場合にはデータ転送中表示LED123が発光する。124はカメラの何らかの異常時に警告するブザーである。
CPU112にはこのほか各種データを記憶する記憶部1128とタイマ1127とを有している。記憶部1128には前述した評価値のピーク値や対応するレンズ位置等が記憶される。タイマ1127は半押しタイマ時間の計時に使用される。デジタル信号処理回路106で各種処理が施された画像データは、一旦バッファメモリ105に記憶された後に、記録・再生信号処理回路110を介してメモリカード等の外部記憶媒体111に記録される。画像データを記憶媒体111に記録する際には、一般的に所定の圧縮形式、例えば、JPEG方式でデータ圧縮が行われる。記録・再生信号処理回路110では、画像データを外部記憶媒体111に記録する際のデータ圧縮及び外部記憶媒体111や他のカメラから転送されてきた圧縮された画像データの伸長処理を行う。120、121はそれぞれデジタルカメラ等の他の外部機器と無線あるいは有線で接続してデータ通信を行うインタフェース回路である。これら各インタフェースは更に複数個備わっていても良い。
モニタ109は撮像された被写体画像を表示したり撮影や再生あるいは協調動作させる際に各種の設定メニューを表示するための液晶表示装置であり、記憶媒体111に記録されている画像データや他のカメラから転送されてきた画像データを再生表示する際にも用いられる。モニタ109に画像を表示する場合には、バッファメモリ105に記憶された画像データを読み出し、D/A変換器108によりデジタル画像データをアナログ映像信号に変換する。そして、そのアナログ映像信号を用いてモニタ109に画像を表示する。
このカメラで採用しているAF制御方式のコントラスト法について説明する。この方式では、像のボケの程度とコントラストの間には相関があり、焦点があったときに像のコントラストは最大になることを利用して焦点あわせを行う。コントラストの大小は撮像信号の高周波成分の大小により評価することが出来る。すなわち、BPF1124により撮像信号の高周波成分を抽出し、評価値演算部1125で高周波成分の絶対値を積分した物を焦点評価値とする。前述したように、AF演算部1126はこの焦点評価値に基づいてAF演算を行う。CPU112はAF演算部1126の演算結果を用いて撮影レンズ101のフォーカシングレンズ位置を調整し、合焦動作を行わせる。
図2に2台のデジタルカメラで協調動作させ、同一被写体を撮影しようとしている場合を示す。ここで、実際に操作するカメラをマスタカメラといい、これをデジタルカメラAとしていて、マスタカメラの操作に基づいて協調動作するカメラをスレーブカメラといい、これをデジタルカメラBとしている。さらに、ここではデジタルカメラBの画像データを無線インタフェース121またはUSBケーブル205でデジタルカメラAに転送する場合を示している。図において 図1と同じ機能は同一番号で示している。201はレリーズ釦で 図1の半押しSW1162、全押しSW1163に相当する。202はセレクトダイアルで電源スイッチ1161と一体に構成されている。 図3にこのセレクトダイアルの表示例を示す。ここではカメラの電源オフ、通常撮影、通常再生、協調撮影、協調再生の各モードを選択することが出来るようになっている。以降の説明で協調動作といった場合には、マスタ及びスレーブカメラともにこの協調撮影あるいは協調再生いずれかのモードに設定されているものとする。203はマルチセレクトスイッチで設定釦1164、U/D釦1165に相当する。204はコンパクトフラッシュ(登録商標)カード等の外部記憶媒体の挿入部、120はUSBやIEEE1394等の接続端子部でここでは2系統の有線接続が可能なように構成されている。121はBluetooth等の無線接続用I/F部である。109はLCDモニタで協調動作中はカメラAのモニタのみ表示する。この場合カメラAのLCDモニタではカメラAで撮影あるいは再生した画像だけでなく図に示すようにカメラBで撮影あるいは再生した画像も表示する。カメラBのLCDモニタは節電のため消灯する。この時LED123は点灯することにより協調動作してデータを転送中であることを表示する。この時カメラBのLEDも点灯している。2台以上のデジタルカメラを協調動作させる場合にはマスタカメラA及び協調動作の対象になっているカメラのみ点灯させる。
次にこれら複数のカメラを接続した際の協調動作時のマスタカメラAの動作について 図4から 図6を用いて説明する。まず 図4ステップS101においてマスタカメラAとスレーブカメラBの電源スイッチがオンされていることを確認する。これ以降は今後説明されるプログラムに沿ったフローに基づいてマスタカメラAのCPU112がマスタカメラAあるいはスレーブカメラBを制御する。ここで、マスタとスレーブの関係について先に説明しておく。前述したようにUSBやBluetooth規格においてはカメラAがカメラBを制御するためにはマスタとスレーブの設定が必要となる。前述したUSB On−The−Go規格においては接続したコネクタ形状によって最初にマスタとスレーブの関係が設定される。すなわち、USB接続するための接続ケーブルのMini−AプラグをカメラA側に接続しMini−BプラグをカメラB側に接続することによりカメラAはマスタカメラにカメラBはスレーブカメラに設定される。
この様にして一旦マスタとスレーブの関係が決まったならば本発明によるこれらのカメラ間では以下に述べるような動作形態がとられる。(1)マスタカメラAからはスレーブカメラBに対して制御することが可能であるがスレーブカメラBからはそれが出来ない。(2)スレーブカメラBは協調動作モードに設定されていても単独に通常のカメラ動作をすることが出来る。ただし、協調動作しているときに通常動作の指示がされても実行することは出来ず、一旦協調動作が終了してから通常動作を開始する。(3)スレーブカメラBで通常のカメラ動作しているときにマスタカメラAから何らかの指示がされたときには、スレーブカメラBはその指示を記憶しておき、原則としてその通常動作が終了してからマスタカメラAからの指示を実行する。(4)このマスタとスレーブの関係はマスタカメラAで解除を指示するまであるいは協調動作が終了して所定時間が経過するまで継続する。
図4ステップS101で電源がオンされたならば、ステップS102でマスタカメラAのセレクトダイアル202が電源オフ以外のどの位置にセットされているか確認する。もし通常撮影あるいは通常再生の位置にセットされていたならばステップS103に進んで従来からの通常のカメラ単独での動作を行う。もし、協調撮影あるいは協調再生の位置にセットされていたならばステップS104に進み、接続されているカメラがデジタルカメラかどうか確認する。もしデジタルカメラでなかったならばステップS103に進んで通常撮影あるいは通常再生動作する。接続された周辺機器がデジタルカメラであると確認されたら次に、ステップS105でマスタカメラAとスレーブカメラB間で転送可能状態になっているデータ転送方式を確認する。ここでもし、接続が可能な転送方式が複数確認されたならば、ステップS106でそれら転送方式のうちから転送レートの最も速い転送方式を選択する。 このステップS106において最も転送レートの速い転送方式を自動的に選択する変わりに、エラーレートの最も少ない回線品質の良好な転送方式を選択しても良い。もちろんこれらを手動で切り換える方式であっても良い。更に、転送可能な方式が複数あった場合、ユーザの混乱を避けるため、最初の転送方法は予め設定しておいて、その転送方式が不可能な場合に他の転送方式に自動あるいは手動で設定するようにしても良い。
ステップS107ではマスタカメラAも含めて接続されている全てのカメラの電源状態を確認する。この電源確認の詳細フローは 図20で後述する。 全てのカメラの電源の確認が終了したら次にステップS108でスレーブカメラBのモニタをオフするようスレーブカメラBに対して指示信号を送出する。これは協調動作モードにおいてはマスタカメラAからスレーブカメラBの操作を行っていて、スレーブカメラB側ではLCDモニタを見ることは無いので消灯しておいた方が経済的であるからである。もちろん協調動作中であっても場合によってはLCDモニタが点灯していたほうが良い場合もあるので適宜選択しても良い。ステップS109においてマスタカメラAからスレーブカメラBに対してスレーブカメラBのカメラ状態情報をマスタカメラAに送るよう指示する信号を送出する。
ここでカメラ状態情報とは、撮影や記録のために少なくとも設定されていなくてはならない項目と、協調動作するカメラを判別したりカメラの性能や付帯項目の詳細等を示す項目に大別される。前者には露出条件、測光方式、WB、AF情報、露出補正、輪郭強調、階調補正、彩度設定、撮影感度、測距方式、ブラケティング、連写設定、ストロボ設定、多重確認設定、非圧縮を含む圧縮率設定、記録画素数等があり、後者にはメーカ名、カメラの型名、型番、製品番号等のカメラの種類情報、プログラムソフトのバージョン番号、メモリカードの種類と容量、撮影済み枚数、残容量、残コマ数、単写/連写時の撮影間隔、最大連写撮影枚数、ストロボの有無、ストロボガイドナンバ、バッテリの種類、容量、残容量等バッテリの使用状態情報、シャッタ及び絞りの設定範囲と設定可能間隔、スレーブカメラBの再生/記録モード判別、スレーブカメラBが協調接続されデータ転送中を示すフラグの有無等がある。これらのカメラ情報の有無はカメラによって異なる。ここで、多重確認設定の詳細は後述する。また、データ転送中フラグとはスレーブカメラB単独で動作している場合やマスタカメラAが他のスレーブカメラと協調動作している場合等を区別するためのフラグである。このデータ転送中フラグの有無に基づいて 図2に示されるようにマスタカメラAとスレーブカメラBはデータ転送中表示LED123を点灯する。但し、マスタカメラAではこのLEDの点灯はなくともユーザは特に不便ではないがスレーブカメラB側では協調動作中はLCDモニタを消灯している場合には非常に効果的である。更にスレーブカメラが2台以上存在している場合、そのうち1台のスレーブカメラのみがマスタカメラAと協調動作して撮影、記録、あるいはデータ転送を行っているという場合も起こりうる。その場合にはこのデータ転送中フラグを判別して協調動作していないスレーブカメラのデータ転送中表示用LEDをオフすることによりユーザはどのカメラが実際に協調動作しているのか確認することが出来る。また、2台のスレーブカメラ間でデータを転送している場合にはこの2台のスレーブカメラのLEDを点灯させる以外にマスタカメラAのLEDも点灯させておいた方が好ましい。この様に実際にデータを転送している期間のみLEDを点灯させているので、協調動作中ずっと点灯し続けた場合と比較しても全てのカメラにおいて電力消費を削減することができる。
ステップS110でこれらの情報をマスタカメラAが受信し、ステップS111で受信したスレーブカメラBのカメラ情報をマスタカメラAのカメラ情報とともにLCDモニタ109に表示する。もちろんカメラ1台ずつ個別に情報を表示しても良い。ステップS109の送信指示は協調動作の期間中に定期的に行われて、常に最新のスレーブカメラBの情報がマスタカメラAに受信され、必要に応じて最新情報が表示される。この時、スレーブカメラBから送られたカメラ情報を基に全ての接続されているカメラの合計残コマ数や前述した画像データの転送速度なども表示する。 図34にここまで述べてきたカメラ情報の表示例を示す。
図5ステップS112では協調動作全般に関連した設定したい項目をメニュー表示してステップS113で必要に応じて設定されたことを確認する。設定終了が確認されたならステップS114でスレーブカメラBに設定された項目を送出する。ここで設定する項目としては、日時設定、スレーブカメラBで協調動作時に記録する際のフォルダ名情報、ファイル名情報、協調記録時のファイルを通常時のフォルダと異ならせるかどうかの指示情報、カメラの種類が異なる場合に記録画素数を指示する情報、スレーブカメラBの協調撮影/協調再生モードの切り換えやこれら各モード内での詳細項目の設定および設定した項目のスレーブカメラBへの送出、転送失敗時の再試行回数の設定等がある。これらのうちフォルダ名情報やファイル名情報はここまでに受信したカメラ情報に基づいてCPU112で自動的に設定し、それを表示したりスレーブカメラBに送出する。これらの詳細は後述する。また、これらの項目のうちで後述する協調撮影や協調再生のステップにおいても設定することが出来る項目についてはそこで説明する。また、スレーブカメラBの協調撮影/協調再生モードを切り換える方法としては、マスタカメラAから切り換え制御するのでなく、スレーブカメラB側単独で切り換える構成になっていても良い。また、マスタカメラAとスレーブカメラBの撮影/再生画面をマスタカメラAのLCDモニタ109でマルチ表示するかそれぞれ個別表示するかをここで設定することもできる。
このステップS112では更に、撮影画像データを実際にメモリカードに記録する記録用カメラとして設定されたカメラにメモリカードが挿入されていなかったり、挿入されているメモリカードが始めから一杯であった場合あるいは記録途中で一杯になった場合の処理方法についてのメニューも表示する。 図36にこの場合の表示画面例を示す。処理方法としては、(1)カードを挿入または交換する、(2)他の記録用カメラに転送する、(3)古いデータに上書きする(カードフル時のみ)、の3通りの選択肢がある。但しこの 図36の設定は必ずしも必須の設定ではない。もし設定しない場合は単に、(1)の太い枠で囲ったカード挿入または交換指示表示がデフォルト設定となっている。(2)は記録用カメラを複数設定した場合の選択肢であり、何れかの設定した記録用カメラのメモリカードの残容量が無くなった場合に他の記録用カメラに画像データが転送される。(3)を選択する場合とは、古いデータは必要なく、直近の所定枚数の撮影データのみ保存しておきたい場合などに設定する。これらの設定に基づいた実際のカード確認のシーケンスは 図30で後述する。
ステップS115では協調動作での撮影や再生を実際に始める前に再度セレクトダイアル202の設定を確認する。ここでもし協調撮影又は協調再生以外のモードに設定されていたならば 図4ステップS103に戻る。協調撮影モードに設定されていたならばステップS116に進み協調撮影のステップに進む。この内容の詳細については後述する。協調再生モードに設定されていたならばステップS117に進み協調再生のステップに進む。この内容の詳細についても後述する。ステップS118ではステップS116、ステップS117の各協調動作モードを終了したことを確認する。この協調動作が終了しているかどうかの判別には前述したデータ転送中フラグを使用する。協調動作している全てのカメラのデータ転送中フラグを確認して、まだ全てのカメラの協調動作が終了していなかったならばステップS115に戻る。全てのカメラの協調動作が終了したならばステップS119でタイマをスタートさせ、ステップS120で所定時間以内だったならステップS115に戻る。所定時間を経過したらステップS121でマスタカメラAの電源をオフするとともに全てのスレーブカメラに電源オフ指示を出す。
この様にスレーブカメラ側では何時マスタカメラAからの指示が来るか分からないので協調動作の設定とともに各スレーブカメラ側の半押しタイマを無効として最後にカメラ動作を完了したカメラを判別しその判別時点からそのカメラの半押しタイマ時間経過したら全体のカメラの電源をオフするよう構成する方が効果的である。あるいは、協調動作の場合には個々のカメラ単独で動作する場合とは異なる半押しタイマ時間が必要な場合もあるので、協調動作用に動作する半押しタイマを新たに設けてこれにより協調動作専用の半押しタイマを設定しても良い。もちろん、スレーブカメラが複数接続されていた場合などで、ステップS118で各スレーブカメラ毎に協調動作終了を検出し、ステップS119で各スレーブカメラに対応したタイマをそれぞれスタートさせ、所定時間経過したらそのスレーブカメラの電源をオフするように構成しても良い。
その後ステップS122でマスタカメラの操作部材の何れかが操作されたと判断されたならばステップS123でマスタカメラの電源をオンするとともに全てのスレーブカメラに対して電源オンを指示してステップS101に戻る。ここまで述べてきた電源オフ状態とはカメラの全ての電源をオフすることではなく、何らかの外部からの操作あるいは信号に基づいて動作を再開することが出来るように待機状態あるいはスリープ状態に入ることを指す。もちろんステップS121ではこの様な待機状態でなくマスタ、スレーブともに電源を完全にオフするようにしても良い。その場合に各カメラの電源を再度オンするためにはステップS122やステップS123に代わって手動で各カメラの電源スイッチをオンすればよい。
ここまでの説明では協調動作モードに設定されたことを確認する方法として、ステップS102ではユーザが設定したセレクトダイアル202の状態を判別していた。この方法以外にI/F部120に接続された周辺機器の種類を判別して自動的に協調動作モードに設定する方法もある。 図6を使用して協調動作モードの設定及び解除方法の部分に限定して説明する。 図6のステップS140でCPU112は電源オン後にI/F部120に接続された周辺機器がデジタルカメラかどうかを識別する。もしプリンタやパーソナルコンピュータ等であったならばステップS143に進んで通常動作モードでの動作を行う。もしデジタルカメラが接続されたと判別されたならばステップS141に進んでそれ以降は協調動作モードでの動作を行う。この時設定された協調動作モードはステップS142で接続が解除されたと判別されるまで継続し、解除されたならばステップS143に進みそれ以降は通常撮影モードで動作する。もちろん接続中であっても協調動作させたくない場合に手動で協調動作モードを解除するようにしてあっても良い。
次に電源確認について説明する。協調動作時の電源確認においては単に協調動作しているカメラのバッテリ電圧等を確認するだけでなく、バッテリ残容量が少ないカメラに対して残容量が十分なカメラから充電することも可能である。これは、接続したカメラ間で電源電圧や残容量が大きく違っていた場合には協調動作の途中で一方の電源が落ちることを防ぐためである。カメラ間でバッテリ状態が大きく変わっている場合にこれ以外に最も単純な方法として、充分な電源容量のあるカメラの電源をそのまま他のカメラに供給するという方法がある。しかしながら前述したUSB O−T−Gの場合には8mA迄の供給しか保証されておらず、この電流で直接カメラを動作させるには不充分である。具体的充電方法としては、USB O−T−G規格に基づいた電源用ピン(Vbus端子)を使用して、バッテリ残量の多いカメラから少ないカメラに対して充電をする。 図20のフローと 図35の表示例に基づいて電源確認のフローを説明する。
図20ステップS2001ではまずマスタカメラ及びスレーブカメラのバッテリの種類を確認する。ステップS2002ではこの確認した種類によって二通りの確認方法から一つを選択する。バッテリ種類がニッケル水素等の電圧で残量を検出するタイプのバッテリだった場合には第1の確認法であるステップS2003に進みバッテリ電圧を確認する。バッテリ種類がリチウムイオン等の残容量を検出するタイプのバッテリだった場合には第2の確認法であるステップS2004に進んでバッテリ残容量を確認する。ステップS2005では電圧あるいは残容量に対応したそれぞれの所定値と比較する。全てのカメラで比較結果が所定値より大きい場合はこの電源確認のフローを終了する。比較結果が所定値より小さいカメラがあった場合にはステップS2006に進み、ここではカメラ間のバッテリ種類が同一かどうか判断する。同一だった場合にはステップS2007に進み、同一でなかった場合にはステップS2008に進みそれぞれの場合に対応してバッテリ残容量の少ないカメラ名とそのカメラのバッテリ交換の表示をする。 図35にこの警告表示例を示す。ステップS2008では 図35の下段括弧内にある選択メニューは表示されない。ステップS2009でバッテリが交換される迄この表示を継続し、交換を完了したことが判別されたらこのフローを終了する。ステップS2007では 図35の下段括弧内の選択メニューも含めて表示する。この表示においてデフォルトではNoに設定されていてその場合はステップS2011で交換されるのを待ち、交換完了と判断されたらこのフローを終了する。 図35でYesを選択したと判別されたならばステップS2012に進み充電を開始するとともに充電中であることの表示を行う。ここで充電には前述したVbusピンを使用する。また充電中表示はマスタカメラAのLCDモニタ109あるいは前述したデータ転送中表示用LED123を使用する。但し、マスタカメラAのLCD109モニタは節電のため所定時間後に消灯する方がよい。
ステップS2013では充電完了を判別する。もし完了したことが検出されたならば本フローを終了し、まだ充電中であると判断されたならばステップS2014に進み、充電中止指示がされたかどうか判別する。この充電中止指示の設定方法としては、前述したLCDモニタ109画面で充電中表示とともに中止指示を選択できるようにしておけばよい(不図示)。ステップS2014で充電中止指示がされていないと判断されたならばステップS2010に戻り、充電中止指示されたと判断されたならばステップS2015で充電を中止し、ステップS2002に戻る。このようにしてバッテリ充電を選択することでカメラ間のバッテリの残容量の平準化を図ることが出来る。
《協調撮影シーケンス》
次に 図7、 図8を用いて協調撮影・記録のシーケンスを説明する。マスタカメラAとスレーブカメラBが協調撮影モードに設定されていることを確認したら、マスタカメラAはステップS201でスレーブカメラBに対してスレーブカメラBで撮影している動画をマスタカメラAに送信するよう指示する信号を送出する。ステップS202ではスレーブカメラBから送られてきた動画データを受信しステップS203のモニタ画面の設定に基づいた表示方法で表示する。このステップS203ではマスタカメラAとスレーブカメラBの動画像を同時にマルチ表示するだけでなく、いずれかの1画面表示にしたり、通信回線の転送レートに応じてユーザが最適画面寸法の動画をモニタすることが出来るよう設定する。表示設定の変更は表示中の任意の時点で行うことが出来る。このステップS203の詳細なフローを 図21、 図22のフローと 図37〜 図39の表示例に基づいて具体的に説明する。
図21においてステップS2101では 図37に示すようなマルチ画面が表示される。ここでは、協調動作しているマスタカメラAとスレーブカメラBからの動画がマスタカメラAのLCDモニタ109にマルチ画面で表示されている。ステップS2102では設定釦1164により単一画面表示に設定されたかどうか判定する。もし単一画面に設定されていなかったならばステップS2101に戻ってマルチ表示を継続する。単一画面表示に設定されていたならばステップS2103に進んで単一表示する画面のカメラがマスタカメラAかスレーブカメラBかを判別する。もしマスタカメラAの画像を単一表示するよう設定されていたならばステップS2106に進んでマスタカメラAの動画像データをLCDモニタ109のほぼ全面の大きさに相当する大画面で表示する。スレーブカメラBからの画像を単一表示するように設定されていたならばステップS2104に進み単一画面表示するように設定されたスレーブカメラBとの間の画像データの転送レートを検出する。ステップS2105で検出した転送レートを判別し、十分大きかったならばステップS2106に進んで選択したスレーブカメラからの動画データをLCDモニタ109のほぼ全面の大きさに相当する大画面で表示する。転送レートが予め設定されたレートより低かったならばステップS2107に進んでLCDモニタ109画面の2分の1から10分の1程度の小画面で表示する。この時の表示例を 図38に示す。ここではスレーブカメラBからの動画を表示している場合を示している。単一画面表示されて以降は 図22ステップS2108に進み現在表示している画像を他のカメラからの画像に変更するように設定されたか判別する。
表示するカメラの画像を変更するように設定されていたならばステップS2109に進み設定されている他のカメラを選択しステップS2103に戻る。表示するカメラを変更するよう設定されていなかったならばステップS2110に進んでマルチ画面表示に戻すよう設定されているかどうか判別する。もしマルチ画面表示に戻すよう設定されていたならばステップS2101に戻ってマルチ画面表示する。マルチ画面表示設定されていなかったならばステップS2111に進んで表示画面の大きさ(寸法)を変更するように設定されているかどうか判別する。
ここで、画面変更の設定方法としては、ユーザが設定釦1164を操作して不図示の各種設定メニューから画面大きさ設定のメニューを選択すると例えば 図38に示すごとく小画面表示中であったならば大画面に変更するかどうかという文字が動画面に重畳され表示される。ここで決定という文字を選択するとステップS2111で 図39に表示されるような大画面の画像が表示される。 図39では大画面表示に小画面に変更するかどうか選択するメニューを重畳表示している場合を示している。この様に大画面と小画面を選択する理由は以下の通りである。動画像データの転送レートが高い場合には大画面でも小画面でも問題ないが、転送レートが低かった場合にはこの様にほぼ表示画面一杯の大きな画面で表示すると画面の更新サイクルが下がってしまう。被写体が静止している場合にはそれでも問題ないが、動いている被写体の場合には更新サイクルが下がると被写体の動きが見苦しくなってしまう。そのような場合には表示画面を小さくしてやることにより転送レートが低い場合であっても被写体を滑らかに追うことが出来る。このステップS2111で画面の大きさ(寸法)変更がされていなかったならばステップS2114に進んで現在表示している画面の大きさを判別し、大画面で表示していたならばステップS2106に戻って大画面表示を継続し、小画面で表示していたならばステップS2107に戻って小画面表示を継続する。ステップS2111で画面寸法変更されていたならばステップS2112に進んで単一表示されている画面がマスタカメラAのものかどうか判別する。もしマスタカメラAの画像であったならば上述した画面切り換えの意味がないのでステップS2106に進んで切り換え設定によらず大画面で表示する。ステップS2112でスレーブカメラの画像を単一表示していると判別したならばステップS2113に進み現在表示している画面の大きさを判別する。もし、大画面で表示していたならば小画面表示に変更してステップS2107に戻ってそれ以降は小画面表示を継続し、小画面で表示していたならば大画面表示に変更してステップS2106に戻ってそれ以降は大画面表示を継続する。
これまでは転送レートを判別して自動的に表示画面寸法を変えるようにした場合の動作を説明してきたが、これを手動で行うようにしても良い。即ち、転送レートによらず大小何れかの画面寸法で表示していて、ユーザが被写体に応じて大小の表示寸法を選択できるようにすることもできる。その場合も、前述したように、設定部材1164を操作して表示画面寸法を変えることが出来る。また、低い更新レートで更新サイクルを早くしたい場合にはMPEG等で圧縮した画像データを受信しながら同時に再生するいわゆるストリーミング手法と同様な構成とすることもできる。また、ここではスレーブカメラが1台の場合の表示例で説明したが、スレーブカメラが2台以上有った場合でも同様である。
これで 図7ステップS203のモニタ画面の設定のステップの説明を終了し次に、ステップS204からの説明を行う。ステップS204では各カメラ毎に露出演算(AE)、測距演算(AF)、ホワイトバランス演算(AWB)を行いこの結果が前述したLCDモニタ109への動画像に反映されている。ステップS205でシャッタ釦が半押しされ半押しスイッチ1162がオンしたかどうか判定する。もしオンしていなかったならばステップS206で撮影用のカメラと記録用のカメラとがそれぞれ選択されているかどうか判断する。もし選択されていた場合にはステップS202に戻って動画の表示を継続する。設定されていなかった場合や設定を変更したい場合にはステップS207に進んで設定釦1164が操作されたかどうか判断して操作されていなかったならばステップS202に戻る。設定釦1164が操作されたならばステップS208に進んで撮影用カメラと記録用カメラの選択及び撮影条件と記録条件を設定するためのメニューを表示する。 図40にこの時の表示例を示す。
このメニュー表示の中からまず、撮影するカメラと実際にメモリカードに記録するカメラの設定がされているかどうかを確認するために撮影・記録カメラの設定という項目を選択する。ここで撮影カメラとは被写体を実際に露光し撮影した画像データをバッファメモリに記録するカメラを指し、記録カメラとは撮影カメラで撮影した画像データを長期間記録するためにメモリカード等の外部記憶媒体に記録するカメラをいう。もちろんメモリカードの代わりに内部メモリに長期間保存する構成のカメラであっても良い。
この表示例には撮影・記録条件を設定する項目(詳細は後述する)も同時に表示している。図において太枠で囲った項目は現在既に設定されている項目あるいは選択した項目を示している。この中から撮影カメラの設定という項目を選択すると 図41に示される撮影カメラの設定メニューが表示される。図からも分かるように現在のところ協調動作するカメラはマスタカメラ(カメラA)を含めて3台あって、デフォルトでは3台とも撮影するカメラとして選択されている。ここで設定釦1164を操作して、非選択という項目を選択するとマスタカメラも含めてその非選択としたカメラではマスタカメラで全押しSW1163を押しても撮影されない。また、撮影カメラとして選択されていたカメラであっても撮影した直後で、撮像素子から画像データを読み出している途中などの場合には当然そのカメラでの撮影は出来ない。その場合にはCPU112は撮影用カメラとして選択され且つ撮影可能状態となっている他のカメラを選択してそのカメラに撮影指示を出す。
この様に設定することにより、1台のカメラでの撮影完了を待たずに直ちに撮影カメラとして選択した他のカメラで次の撮影をすることが出来るので、システム全体としての撮影間隔が大幅に短縮される。この時前述した実際の撮影カメラが撮影者に分かるようにLCDモニタ109にカメラ名を表示するのが好ましい(不図示)。この撮影可能状態の判別にはステップS215や 図10ステップS332で説明するレリーズ許可信号あるいはバッファフル信号を利用する。
図42には記録カメラを設定する場合のメニュー表示例を示す。ここでも同様に協調動作するカメラの表示とそれらの設定状況が表示されていて、デフォルトでは全てのカメラで記録するよう設定されている。この記録カメラの記録の場合においても前述した撮影カメラの場合と同様に、メモリカードに画像データを書き込み中であったりメモリカードが挿入されていなかったりあるいは挿入されているメモリカードが一杯だった場合などのように、記録カメラとして選択されていてもそのカメラで実際に記録することが出来ない場合がある。それ故この場合にもCPU112は記録用カメラと設定され且つ記録可能状態となっているカメラを選択してそのカメラに記録指示を出す。この時にもユーザに記録状況が分かるようにLCDモニタ109に記録カメラ名や記録の進行状況を表示するのが好ましい(不図示)。後述する 図12のステップS401やステップS404でこの記録可能状態を判別する。
ここまで述べてきた実際に撮影するカメラと記録するカメラを選択する際の組み合わせ方は任意である。例えば撮影カメラをカメラA、カメラBと選択して、記録カメラをカメラBと選択し、カメラA、カメラBで同時に撮影したとする。この場合には原則としてカメラBで撮影した画像データをカメラBのメモリカードに記録した後にカメラAから転送された撮影画像データをカメラBのメモリカードに記録する。すなわち、カメラAの撮影画像データをカメラBで受信している途中でカメラBでは並行してカメラBでの撮影画像データを記録しているので二つの撮影画像データをカメラBに記録する際の全体としての記録時間を短縮することが出来る。撮影カメラをカメラA、カメラBと選択して、記録カメラをカメラCに設定し、カメラA、カメラBで同時に撮影した場合にはカメラA、カメラBの撮影画像データのカメラCへの記録順は任意である。一方、撮影カメラとしてカメラAを選択し、記録カメラとしてカメラB、カメラCを選択した場合にはカメラB、カメラCのうち、いずれか1台のカメラにのみ連続して記録していってそのカメラのメモリカードがフルになった時点で次のカメラで記録する。この記録のフローは 図12、 図13の協調記録の個所で詳細に説明する。
ここまでの説明で理解されるように、撮影するカメラと記録するカメラとが必ずしも同一のカメラである必要がないということがこの協調動作カメラシステムの大きな特徴の一つである。これにより、通常はカードが挿入されていなかったら撮影禁止になるよう設定されているカメラであっても、協調モード時には撮影禁止を解除して通常通りの撮影をすることが出来る。 図29にこの撮影禁止を解除するフローを示す。
図においてステップS2901でまずカメラにカードが装着されているかどうか確認する。装着されていなかった場合にはステップS2902に進み、装着されていた場合にはステップS2903に進んでそのカードの残容量を確認する。もしカードの残容量が充分有った場合にはステップS2904でそのカメラでの撮影を許可する。もしステップS2904でカードの残容量が不充分だった場合にはステップS2902に進む。ステップS2902ではそのカメラが協調モードに設定されているかどうか判別し、もし設定されていなかったならばステップS2905でそのカメラでの撮影を禁止する。もし協調モードに設定されていたならば、ステップS2906でそのカメラでの撮影禁止を解除して、ステップS2904に進みそのカメラでの撮影を許可する。このようにして該当カメラが撮影可能となった場合であってもカード挿入されていないあるいはカード残量がゼロであるという警告表示をLCDモニタ109で行う。
ステップS208では 図40に示すように撮影・記録カメラの設定メニューとともに前記設定したカメラに対する各種撮影・記録条件の設定のためのメニューも表示している。ここで撮影・記録カメラの設定という項目を選択すると次には 図57に示される撮影・記録条件を設定するカメラの選択画面となる。図においてユーザの設定の煩雑さを軽減するためにマスタカメラ、スレーブカメラともに同一設定とするという項目がデフォルトで設定されている。この項目を選択すると全ての設定項目がマスタカメラで予め設定されたものとなる。2番目の項目はマスタカメラに対して行った設定と同一の設定をスレーブカメラに対しても同時に設定するための項目である。カメラ毎の設定をしたかったならば3番目の項目の中から設定をしたいカメラを個別に選択する。この2番目と3番目の項目を選択して設定したカメラそれぞれに対して、 図40に基づいて撮影条件や記録条件を設定することになるが、その際表示されるメニュー設定に応じて変化していく設定内容の詳細画面を 図43に説明のため一覧で示す。
この図からも分かるように設定項目が非常にたくさんあるので2番目と3番目の項目を選択した場合に、全ての設定項目を設定するのは煩雑である。あるいは項目によっては設定しなかったり、し忘れてしまうこともある。それ故、この場合にも1番目と同様に前述した撮影・記録条件を全てのカメラで予め所定の項目が設定されるようにしておく。具体的には、例えば露出制御はP(プルグラム)、測光方式は中央部重点測光、ホワイトバランスはオートホワイトバランス、圧縮率は中程度、記録画素数はVGA、露出補正は0というように設定しておく。撮影・記録条件以外でも例えば時刻合わせをする際にもこの様にマスタカメラとスレーブカメラの設定を同一にすることでカメラ間の時間誤差をなくすことができる。この時刻合わせはこのステップS208で設定しても良いが前述した 図5ステップS112で設定できるようにしておいても良い。
また、もし異なる種類のカメラを接続して協調動作させようとした場合には、各カメラ間で機能が異なっているので、前述したデフォルトで設定してある項目内容やマスタカメラAで設定した設定項目と同一の設定項目がスレーブカメラBで設定できるとは限らない。そのようなカメラに対して設定する場合には、CPU112はスレーブカメラBのカメラ情報からスレーブカメラBが設定可能な値を判別し自動的に設定値に一番近い値を選択してスレーブカメラBに設定するようにする。もちろんユーザがLCDモニタ109に表示されているスレーブカメラBのカメラ情報からマスタカメラAの設定に近い設定を選択して設定しても良い。
また、露出条件の項目の中でプログラム、シャッタ優先、絞り優先、マニュアルの項目についてはスレーブカメラBで同一項目がなかった場合には、マスタカメラAで設定した項目に従って決定したシャッタ値及び絞り値をスレーブカメラBに設定するようにしても良い。あるいは、ユーザがマスタカメラAのLCDモニタを見て両方のカメラで設定可能な撮影条件を設定することもできる。この様に、当初の設定と異なる設定がスレーブカメラBにされることがあるので実際の設定値を確認するためにマスタカメラAのLCDモニタ109で表示する。
更に、異なるメーカのカメラで協調撮影した場合には会社によって絵作りが異なっている。そのような場合には、測光方式、ホワイトバランス、彩度、輪郭補正等の項目の選択時にカメラ間の違いを補正する補正値を同時にスレーブカメラBに送出してやる。この様に、必ずしもマスタカメラAの設定と同一の設定がスレーブカメラBで出来るとは限らないので、その場合にはLCDモニタ109に警告表示する。
以上説明したステップS208のうちの撮影・記録条件を設定するための動作フローを 図28に基づいて説明する。まずステップS2801で条件を設定するカメラを個別に設定するかどうか判別する。もし個別設定はしないように選択されていたならばステップS2802に進む。ここでは全てのカメラでデフォルトの設定にするよう選択されているかどうか判別する。もし、デフォルト設定が選択されていた( 図57の1番目の項目)ならステップS2803に進み、マスタカメラAの設定にスレーブカメラBを合わせるように選択されていた( 図57の2番目の項目)ならばステップS2804に進む。ステップS2804ではマスタカメラAで 図43に示した各種設定項目から何らかの設定が選択されたかどうか判別する。もし選択されていなかったら選択を待ち、どれかの項目或いは設定値が設定されていたならばステップS2805に進む。ステップS2805ではそれと同一の設定がスレーブカメラBで可能かどうかスレーブカメラBのカメラ情報に基づいて判別する。
図58に測光方式を選択する場合の表示例を示す。ここでスポット測光を選択するとマスタカメラAおよびスレーブカメラBの両方でスポット測光が設定される。このとき、スレーブカメラが複数有った場合にはすべてのスレーブカメラについて判別する。もしスレーブカメラBでマスタカメラAと同一設定が可能であると判別したらステップS2806に進んでスレーブカメラBに対して選択された設定にするように指示するとともにステップS2807でLCDモニタ109にマスタカメラAとスレーブカメラBの設定結果を表示する。このとき前述したようにカメラの種類が異なっていて補正が必要な場合にはこのステップS2806で補正値も一緒に送出する。ステップS2805でスレーブカメラBで設定不可と判別したならば、ステップS2808に進んで設定不可警告をLCDモニタ109で行うと共にステップS2809で他の設定を選択しその選択結果を設定するようにスレーブカメラBに指示する。
図59にその警告及び設定変更のための表示の一例を示す。この表示によると前述の 図58で選択したスポット測光に対してカメラBでは中央部重点測光方式とマルチ測光方式しか無いのでこれらの方式のうちから選択するように表示している。ここではユーザが選択するようにしているがこれをマスタカメラAで自動的に選択するようにしても良い。ステップS2807では設定結果を表示する。スレーブカメラが複数有った場合には一つの設定項目に対してそれぞれのスレーブカメラ毎にステップS2806或いはステップS2809が選択されてその選択結果が表示される。一つの項目の設定や確認が終了するとステップS2810に進み、他の設定が選択されていたならばステップS2802に戻り、選択されていなかったら撮影・記録条件の設定を終了する。
ステップS2802ですべてのカメラでデフォルト設定とするようにされてステップS2803に進んだ場合には、ステップS2803で予め選択されている露出条件等の項目やシャッタ値等の値に対してスレーブカメラBで設定することができるかどうかスレーブカメラBのカメラ情報に基づいて判別する。もし全ての項目や値がスレーブカメラBで設定可能であったならばステップS2811に進みスレーブカメラBにデフォルト設定するよう指示し、ステップS2807でマスタカメラA及びスレーブカメラBの設定値をLCDモニタ109に表示する。ステップS2803でスレーブカメラBで設定不可の項目や値があった場合にはステップS2808に進んで警告後他の値を選択する。このステップS2803においてもスレーブカメラが複数有った場合には全てについて確認し、表示を行う。表示例は 図59と同様である。ステップS2801で個別に設定するよう選択されていた場合にはステップS2812に進んで各カメラ毎の設定完了を待つ。
次にここまで述べた撮影・記録条件の詳細内容について 図43に基づいて説明する。前述した 図40の画面で撮影条件の設定という項目を選択すると 図43に示す通常設定項目と協調動作時設定項目の選択画面となる。ここで通常設定項目を選択すると露出制御、測光方式、ホワイトバランス、露出補正、フォーカス、輪郭協調、階調補正、彩度設定、感度の項目が表示され、これらから個別に項目を選択するとその詳細を設定する画面が次に表示される。
露出制御の項目は次にP(プログラムモード)、S(シャッタ優先モード)、A(絞り優先モード))、M(マニュアル)を設定する画面となる。ここでSまたはMに設定すると更にシャッタスピード設定の表示となり、AおよびMに設定すると更に絞り値設定の表示となる。測光方式はマルチ測光/スポット測光/中央部重点測光の選択画面となる。ホワイトバランスはオート及び太陽、電球、蛍光灯等の個別色温度のマニュアル設定画面となる。露出補正は±1/3段ステップで計12段の補正値から選択する。フォーカスはAFエリアの選択をオートかマニュアルで行うかの選択画面とAF動作を連続する(C−AFモード)かしないか(S−AFモード)の選択画面となる。輪郭協調、階調補正、撮影感度はそれぞれオートとマニュアルの選択画面となり、彩度設定は彩度のマニュアル設定とモノクロ設定の選択画面となる。
協調動作時設定項目とは、カメラが協調動作に設定されている場合に特有な設定項目である。協調動作時以外の通常の撮影時にはこれらの項目の内、通常動作に関連する部分を設定する項目のみ表示され設定することが出来る。また、後述する連続連写に設定した場合以外では、基本的にマスタカメラの全押しスイッチ1163を押すと、設定されている上述した通常設定項目に基づいて各カメラ毎に個別に同時に撮影を行う。
記録条件を選択するとここでは、圧縮率や記録画素数の設定を行う。圧縮率は高圧縮/中圧縮/低圧縮から選択し、記録画素数はVGA/XGA/SXGAから選択する。もし画素数の異なる撮像素子を使用したカメラ間の場合にはここで記録画素数を同一に設定することができる。
ここまで述べてきた設定画面の内、通常設定項目の画面は従来からのカメラで公知であるのでここでは省略し、協調動作時設定項目が選択された場合について次に詳細に説明する。協調動作時設定項目が設定されたカメラにおいては様々な特徴を持った撮影が可能となる。
−AF設定−
AFのセッティングについて説明する。通常、協調撮影においては、各カメラ毎にAF演算してそれぞれカメラ毎の演算結果に応じて撮影する方法が一般的である。これに対して、協調撮影するカメラ間でカメラの種類が異なったりするとAF原理や合焦アルゴリズムが異なっている。即ち、たとえ同一被写体であってもカメラによって合焦精度や合焦時間が異なってしまい不都合である。そのような場合にはマスタカメラで得られた撮影距離を全てのスレーブカメラに直ちに設定させることによりこの不都合を解決することが出来る。 図44にこのための設定用画面の表示例を示す。
−撮影タイミング−
マスタカメラとスレーブカメラの撮影タイミングを設定する撮影タイミングの項を選択した場合を説明する。この場合の選択画面の表示例を 図45に示す。デフォルトでは全ての撮影カメラで撮影するという項目が設定されていて、全押しスイッチ1163を押すと設定された撮影カメラ全てで同時に撮影がされる。一方、1台のカメラでのみ撮影するという項目を選択すると、マスタカメラのレリーズ後は協調接続されているカメラの中からレリーズ可能となっているカメラを自動的に1台のみ判別してそのカメラで撮影する。
この撮影タイミングの項目の設定結果と前述した 図41、 図42で設定した撮影カメラおよび記録カメラの設定結果に対応した撮影形態を単写撮影の場合について 図23のフローを基に説明する。ステップS2301ではマスタカメラAの全押しスイッチ1163がオンになったかどうか判別する。全押しスイッチ1163がオフされていたならばステップS2302に進んで半押しスイッチ1162がオンされているかどうか判別する。もし半押しスイッチ1162がオフされていたならばこのフローを終了し、オンされていたらステップS2301に戻る。ステップS2301で全押しスイッチのオンが確認されたならばステップS2303で前述した撮影タイミングがどちらに設定されているか判別する。もし1台のカメラで撮影するように設定されていたならばステップS2304に進み、全ての撮影カメラで撮影するように設定されていたならばステップS2305に進む。このステップS2305では設定された撮影カメラ全てがレリーズ可能かどうか判別する。全てのカメラで撮影可能であることが判別されたならばステップS2306に進んで設定されている全撮影カメラに露光指示する。所定のシャッタタイムでの露光が終了したらステップS2307で所定の記録カメラに記録指示する。この所定記録カメラについては協調記録の個所で詳しく説明する。
記録指示終了後はステップS2302に戻って、半押しスイッチ1162がオンされているかどうか判別する。ここまでで設定された全撮影カメラで同時に撮影して記録するシーケンスを終了する。ステップS2305で全撮影カメラがレリーズ許可状態になるのを待つ代わりに全押しスイッチ1163がオンされたならば設定されている撮影カメラのうちでレリーズ可能になっているカメラから順に露光指示するようにしても良い。
ステップS2303で1台のカメラでのみ撮影するように設定されていた場合にはステップS2304に進みここでマスタカメラAが撮影カメラに設定されているかどうか判別する。これは、マスタカメラAを含む複数カメラがレリーズ可能となっていた場合にはマスタカメラAでのレリーズを優先するためである。マスタカメラAが撮影カメラに設定されていなかった場合にはステップS2309に進み、撮影カメラに設定されていた場合にはステップS2308に進む。ステップS2308ではマスタカメラAがレリーズ可能状態になっているかどうか判別し、もしレリーズ可能状態になっていなかったならばステップS2309に進む。レリーズ可能状態になっていたならばステップS2310に進んでマスタカメラA自身に露光指示を出す。
露光が終了したらステップS2307に進む。ステップS2308でマスタカメラAがまだレリーズ可能状態になっていないと判断されたならばステップS2309に進んで撮影カメラとして設定されているスレーブカメラBからのレリーズ許可信号を受信したかどうか判別する。もしレリーズ許可信号を受信していなかったならばステップS2304に戻り、受信していたならばステップS2311に進む。ステップS2311ではレリーズ許可信号を受信したスレーブカメラがこの撮影の前に記録したスレーブカメラであるかどうか判別する。もし初めての協調撮影動作だった場合、あるいは前回の撮影動作の結果記録したスレーブカメラとは異なるスレーブカメラだった場合にはステップS2307に進む。ステップS2311で前回記録したスレーブカメラと同一のスレーブカメラからもレリーズ許可信号を受信していたならばステップS2312に進んでこの同一のスレーブカメラに対して再度露光指示を出し、その後はステップS2307に進む。
この撮影形態のフローからも分かるように、マスタカメラAのレリーズが不可でレリーズ可能なスレーブカメラが複数有った場合にはこれらスレーブカメラ間での撮影順は任意である。しかし、全く任意にバラバラに異なるカメラに記録してしまうと後からの整理が煩わしくなる。更に、撮影カメラで同時に記録もできるのに他のカメラに転送したりすることを避けるために、一旦あるスレーブカメラで撮影し記録した後に再度撮影する場合は、その直前に撮影したカメラが引き続き撮影可能状態になっていたならば再度そのカメラで撮影する。撮影カメラに設定されていてレリーズが出来ない状態としては、撮影したカメラがそのカメラのバッファメモリに記録中のためにこの動作が終了するまでそのカメラでの次のレリーズを受け付けることが出来ない場合である。この様に1回全押しスイッチ1163を押して直ちに、再度全押しスイッチ1163を押したならば他のカメラで直ちに撮影を継続することが可能となる。
ここまで単写撮影の場合について 図23のフローの基づいて説明してきたが、連写撮影の場合も基本的には撮影カメラあるいは記録カメラの選択方法は同一である。即ち、単写撮影、連写撮影にかかわらず一旦全押しスイッチ1163を離してから再度次の全押しスイッチ1163を押すまでの間隔を短くすることが出来る。この連写撮影のタイミングについては 図11に基づいて後述する。また、バッファに記録中以外の何らかの理由で、前回撮影したカメラでの撮影が出来なくなってしまった場合にも直ちに他のカメラで撮影を続行することが出来るのでシャッタチャンスを逃すことがない。
−ブラケティング設定−
図24〜 図26のフローと 図45〜 図49の表示例に基づいてブラケティングの設定及び撮影方法について説明する。 図46はブラケティング設定開始時の設定画面例である。 図46に示されるように各カメラ毎に露出、WB、撮影距離、ズーム位置(画角)、ガンマの各ブラケティング撮影項目の内からいずれかの項目を選択する。ここで撮影距離ブラケティングとは、AF演算して得られた合焦レンズ位置に対して前後に撮影レンズを微少距離ずつずらして何枚か撮影する方法をいう。 図46においてはカメラAではWBブラケティングをカメラBではガンマブラケティングを設定している場合を示している。
図24に基づいてブラケティング撮影時の設定と露光について説明する。ステップS2401において 図46の設定画面に表示されているブラケティング項目の設定が完了していることが確認されたなら、ステップS2402に進みカメラ毎に選択されたブラケティング項目が同一であるかどうか判別する。同一だった場合にはステップS2403に進み同一でなかったならばステップS2404に進む。ステップS2404ではそれぞれのカメラでブラケティング撮影する場合の補正値を選択して、各カメラにその値を設定するよう指示する。この様に各カメラに直接値を設定するよう指示するのでなく、各カメラ毎にブラケティング項目に対する補正のステップ幅や合計撮影枚数のみ指示して各カメラでそれに応じてブラケティング撮影する方式も可能である。ステップS2405では全押しスイッチ1163のオンに基づいて各カメラでの露光が完了したかどうか判断する。全押しスイッチ1163が押されていなかったならばステップS2402に戻って設定の変更等がされた場合に備える。ステップS2405で各カメラでの露光が完了したことが確認されたならばステップS2406に進み、この露光がブラケティングとして設定された最終露光かどうか判断する。もしまだ最終露光でなかったならばステップS2402に戻ってブラケティングを継続し、最終露光であったならばブラケティング撮影を終了する。この様に各カメラ毎に異なったブラケティング項目を設定することが出来るので、一回の撮影で同時に多くの撮影条件での画像データを得ることができる。
ステップS2402で同一ブラケティング項目が選択されたと判断されたならばステップS2403に進みここでブラケティングとして撮影する回数が1回のみかどうか判断する。カメラ単独での通常のブラケティング撮影においては、撮影時刻が少しずつずれてしまうのに対して、協調撮影時にはこのような撮影方法以外に協調動作している複数のカメラ同士で互いに異なる補正値を設定して同時刻に協調動作しているカメラの台数分のブラケティング撮影した画像を得ることが出来る。 図47に同一項目を設定した後に表示される設定画面例を示す。ここでデフォルトでは通常のブラケティングを行うように設定されている。ステップS2403で 図47の同一時刻ブラケティングが選択されていると判別したならば、 図25のステップS2409に進み、通常ブラケティングが設定されていると判別したならばステップS2407に進む。ステップS2407では選択された同一のブラケティング項目に対してカメラ間でステップ幅を変えるよう設定されているかどうか判断する。
この場合の選択画面表示例を 図49に示す。図ではカメラAでは1/3段刻み、カメラBでは1段刻みのステップがそれぞれ選択されている場合を示している。ここでもデフォルトではステップ幅を変更しないという項目が設定される。ステップS2408でデフォルトのステップ幅の変更をしないという設定であると判断した場合にはステップS2404に進み、それぞれのカメラ単独でブラケティング撮影する場合の補正値を選択して、各カメラにその値を設定するよう指示する。その後はステップS2405に進んで露光完了を待つ。ステップS2407でカメラ毎のステップ幅を変更するよう設定されていると判断した場合には、ステップS2408に進み、 図49に示したような選択結果に基づいてそれぞれのカメラに対して選択された補正値を選択して設定するよう指示する。その後はステップS2404に進んで露光完了を待つ。
図47の2番目の同一時刻ブラケティングという項目を選択した場合にはステップS2403から 図25ステップS2409に進む。ここでは選択されたブラケティングの項目が撮影距離かどうか判断する。撮影距離の項目が選択されていた場合にはステップS2410に進み、撮影距離以外の項目が選択されていた場合にはステップS2411に進む。ここではマスタカメラAをマスタカメラA自身が決定した適正条件に設定し、スレーブカメラBを前述の適正条件から所定ステップ幅変えた値を設定するようにそれぞれのカメラに指示する。その後ステップS2412で露光終了を待ち、終了しない場合はステップS2409に戻る。ステップS2409で撮影距離の項目を選択するための表示例を 図50に示す。ステップS2410では 図50の選択画面からどの項目が選択されたか判別する。
図50の1番目の項目が選択された場合にはステップS2411に進み、前述したようにここではマスタカメラAのフォーカスレンズを合焦レンズ位置にスレーブカメラBのフォーカスレンズ位置をその合焦位置から所定距離ずれた位置に設定するようそれぞれのカメラに指示する。 図50の2番目と3番目の項目はスレーブカメラBのフォーカスレンズ位置がマスタカメラAのフォーカスレンズ位置とは独立した場合である。この場合はステップS2410からステップS2413に進みマニュアルで距離設定をしたかどうかに対応して、 図50の2番目の項目を選択していた場合はステップS2414に、3番目の項目を選択していた場合にはステップS2415にそれぞれ進む。ステップS2415ではマスタカメラAとスレーブカメラBのそれぞれに対してフォーカスレンズ位置がアニュアルで設定されたかどうかを判定する。設定が終了したらステップS2412で露光終了を待つ。但しこの場合はマスタカメラAの全押しスイッチ1163のオンとともに露光するのでなく、全押しスイッチ1163がオンされてからそれぞれのカメラで設定された撮影位置に被写体が入ったときにそれぞれのカメラ毎に自動で露光される。これによりマスタカメラAでただ1度レリーズするだけで複数レンズ位置での被写体の無人撮影が可能となる。なお、 図50の表示において第3番目の項目を選択した場合には引き続いて各カメラ毎に撮影距離を設定する画面表示となるが図示は省略する。
ステップS2413で 図50の2番目の項目である複数ピーク位置で撮影するという項目を選択した場合を説明する。この場合は、マニュアル距離設定でないのでステップS2414に進む。ステップS2414ではマスタカメラAが自身のフォーカスレンズ位置とスレーブカメラBのフォーカスレンズ位置を決定しそれぞれのカメラ毎に決定した位置にフォーカスレンズを設定するよう指示し、ステップS2412でそれぞれのカメラの露光終了を待つ。ステップS2414の詳細な動作を 図26のフローと 図48の評価値変動図を基に詳細に説明する。
ステップS2414ではコントラストAF法でレンズ移動範囲の全域を移動することによって得られた焦点評価値において所定値以上のピークが検出されたかどうか判別する。例えば二人の人物が前後方向に異なった位置にいた場合には 図48のP1、P2に示すように、同一測距エリアからの焦点情報(評価値)に複数のピークが存在する場合がある。あるいは複数の測距エリアがある場合には測距エリアによってピーク位置が異なる場合がある。そのような場合に、本システムではマスタカメラAで検出した各ピーク位置に対して、カメラ毎に異なったピーク位置で撮影するようマスタカメラAからスレーブカメラBに撮影レンズ位置情報(例えばマスタカメラAの撮影距離:X1、スレーブカメラBの撮影距離:X2)を送出する。
図26を使用してこの場合の動作フローを説明する。まず、ステップS2601でマスタカメラAのフォーカスレンズが至近から無限大までの全移動範囲を移動する。ステップS2602では、この移動時に所定間隔毎にCCD103から得られる撮像信号のAFエリアに相当する部分における評価値をAF演算部1126で演算して記憶部1128に対応するレンズ位置とともに記憶する。ステップS2603では記憶された評価値から所定値以上のピーク位置の有無を判定する。ステップS2604ではまずマスタカメラAのフォーカスレンズ位置を最大ピーク位置に設定するよう指示する。ステップS2605ではスレーブカメラBのフォーカスレンズ位置を2番目以降のピーク位置に設定するように指示する。3番目以降のピーク位置についてもスレーブカメラが複数有ればその台数分だけ異なったピーク位置に設定するように指示する。逆にピーク位置の数が撮影カメラ数より少ない場合には最大ピーク位置を複数カメラに設定するよう指示する。これにより同時刻に異なるピーク位置で協調撮影することができる。
−連写設定−
図51に基づいて連写撮影について説明する。詳細な内容については後述する協調露光のところで説明するのでここでは設定する項目の説明にとどめる。協調動作時には次に述べる3種類の連写撮影の形態がある。ここでは2台で連写する場合について説明する。(1)マスタカメラの全押しスイッチ1163のオンとともに2台のカメラでそれぞれ独自に連写撮影する( 図51(b)、(c)の場合に相当し、ここではこれを通常連写撮影という)。(2)マスタカメラの全押しスイッチのオンとともにまず一方のカメラで連写してそのカメラのバッファメモリが一杯になった時点で他のカメラで連写撮影を開始する( 図51(d)、(e)の場合に相当し、ここではこれを連続連写撮影という)。(3)マスタカメラの全押しスイッチがオンされたならば2台のカメラで交互に連写撮影する( 図51(f)、(g)の場合に相当し、ここではこれを高速連写撮影という)。以上の3種類の連写方法について設定画面例を 図52に示す。
−ストロボ設定−
ストロボの設定のための表示例を 図53に、実際の撮影状態の説明を 図54、 図55に示す。 図53においてデフォルトでは1番目の通常発光するという項目に設定されている。通常発光とは、協調動作以外の場合と同様に、低輝度時には選択された全ての撮影カメラでストロボを自動的に発光することをいう。また、以下の説明ではカメラにストロボが内蔵されている場合について説明するが、外付けタイプのストロボであっても同様に考えることが出来る。
本システムにおいてはこれ以外にストロボ発光及びその発光量をマスタカメラからそれぞれのスレーブカメラ毎に設定することが出来る。 図53の第2番目の項目を説明する。この設定をする場合とは、 図54に示すごとく、集合被写体を撮影するワイド撮影時や奥行きのある被写体を撮影する場合である。この場合は主要被写体を撮影するカメラ(ここではカメラA)以外に被写体の周辺にカメラ(ここではカメラB、C)を配置し、これら周辺に配置されたカメラは被写体を照明するためだけに使用する。この様に協調撮影用のストロボを内蔵したカメラがある場合には増灯用にストロボを別に準備しなくとも良いので便利である。また、カメラB、Cではストロボのみ発光させるのでなく通常通りにストロボ発光して撮影してメモリカードに一旦記録した後にマスタカメラからの指示で撮影した画像を消去するようにしても良い。あるいはストロボ発光して撮影した後カメラB、Cではメモリカードには記録せず、撮影画像データを一旦バッファメモリに記録した時点でカメラ動作を終了するようにマスタカメラから指示するようにしても良い。 図53でこの2番目の項目を選択すると次にLCDモニタ109上には発光するカメラを選択する画面が表示されるが、図面は省略している。
図53の第3番目の項目を選択する場合について 図55を使って説明する。この場合は第2の場合とは逆に、 図55に示すごとく同一被写体をほぼ同一位置で複数カメラで撮影するという場合である。この時全部の撮影カメラを発光させてしまうと被写体に対する照明光量がオーバーになってしまうことがあるので例えば2台のカメラで撮影する際に1台のカメラのストロボは発光させなかったり、それぞれのカメラのストロボの発光光量を非発光からフル発光までの間の任意の光量に設定する。 図53の3番目の項目を選択すると次に 図56に示すストロボ発光光量設定用の画面が表示される。ここでは発光光量を0から100%の間で5段階の強度を選択することが出来るようになっているがこれは直接強度を数値で設定するようにしても良いし、アナログ的に設定されるようにしても良い。またこの3番目の設定は、ストロボを備えていないマスタカメラでストロボ撮影をしたい場合に、ストロボを備えたスレーブカメラのストロボを使ってマスタカメラで記録をするというような場合にも利用できる。
ここまでの 図53に基づいて設定されたストロボ発光の動作フローを 図27に基づいて説明する。ステップS2701で半押しスイッチ1162がオンされているかどうか確認する。オンされていたならばステップS2702に進んで撮影カメラが設定されているかどうか確認する。もしまだ設定されていなかったならば 図40の設定画面に基づいて撮影カメラを設定する。設定が終了していたならばステップS2703で各カメラのストロボの発光方法がどのような設定になっているか確認する。前述した 図53の設定画面に基づいて選択された項目によってこれ以降の動作が異なる。
まず、通常発光するように選択されていた場合にはステップS2704に進んで撮影カメラとして選択されたカメラに対してストロボ発光の準備をするよう指示する。その後ステップS2705で全押しスイッチ1163がオンされたかどうか判定する。もしオンされていなかったならばステップS2706に進んで半押しスイッチ1162がオンされているかどうか判定する。もしオンされていたならばステップS2705に戻って全押しスイッチ1163のオンを待つ。オンされていなかったならばステップS2701に戻って半押しスイッチ1162のオンを待つ。ステップS2705で全押しされたならばステップ2707に進んで撮影カメラとして設定したカメラに対してストロボ発光と撮影開始を指示する。なお、この時ストロボは全ての撮影カメラで独自に判別して被写体が暗かったら発光するようにしても良い。
ステップS2703でストロボ発光のみ行わせるカメラを設定していた場合にはステップS2708に進みここで発光させるカメラの設定が終了しているかどうか確認する。もし発光カメラの設定が終了していなかったならば設定終了を待ち、終了していたらステップS2709に進んでストロボを発光するように設定されたカメラ以外のカメラに対して発光禁止を指示し、ステップS2710でストロボを発光するように設定されたカメラにストロボ発光準備指示を出す。その後はステップS2705に進み全押しスイッチのオンを待ち、ステップS2707でストロボを発光するよう設定されたカメラに発光指示を出すとともに撮影カメラに設定されたカメラに撮影開始指示を出す。
ステップS2703で発光光量を変えるように設定されていたならば、ステップS2710で撮影カメラとして設定されたカメラのそれぞれの発光光量設定が終了しているかどうか判別する。終了していなかったら設定を待ち、終了したならばステップS2712でそれぞれの撮影カメラに設定されている発光光量を通知する。その後ステップS2713で撮影カメラにストロボ発光準備指示を行い、ステップS2705で全押しスイッチ1163のオンを待つ。
−多重確認−
本協調動作カメラシステムにおいては同一カメラあるいは異なるカメラで撮影した2枚の画像をLCDモニタ109で多重表示して、その結果を見た上で必要な画像データのみ記録するという機能を有している。この機能の詳細については 図31、 図32を使って後ほど詳細に説明する。
ここまでで 図7のステップ208に関連した設定の説明を終了する。引き続いて、ステップS205に戻りここで半押しスイッチ1162のオンが確認されたならば、ステップS210に進みそこでブラケティングの設定がされているかどうか確認する。もし設定されていたならばステップS211でマスタカメラAから各スレーブカメラにブラケティング撮影時の補正条件を送出し、設定されていなかったならばそのまま 図8のステップS212に進む。ステップS212では前述したステップS204での演算結果に基づいて各カメラ毎にAE、AF、WBに対する撮影条件を決定する。
ステップS213ではスレーブカメラで決定されたシャッタスピードや絞り値でなくマスタカメラAで決定された値を使う設定になっているかどうか判別する。もし使わないのであったならばステップS214に進み、スレーブカメラ側での演算に基づいて決定されたスレーブカメラのシャッタスピード、絞り値、撮影距離、WB等の撮影条件や圧縮率等の記録条件をマスタカメラAに送信するようスレーブカメラに指示し、その結果スレーブカメラから送られてきたこれらの演算結果をステップS216でマスタカメラのLCDモニタ109に表示する。ステップS213でマスタカメラAが設定した撮影・記録条件を使うのであったならばステップS215でマスタカメラAからスレーブカメラにこれらの撮影・記録条件を送出する。前述したステップS208での設定は全押しスイッチ1163を押すまでの間に何回か設定し直しされる可能性があるのでマスタカメラAから設定された最新情報をステップS215で送出するとともに、ステップS216でマスタカメラAのLCDモニタ109に表示する。
ステップS217では前述したステップS208で設定した撮影カメラに対してそれらのカメラがレリーズ可能となっていることを示すレリーズ許可信号をマスタカメラAに送信するよう指示信号を送出する。もちろんこのレリーズ許可信号はマスタカメラA自身においても作成される。ステップS218でマスタカメラAが設定した撮影カメラからのレリーズ許可信号を受信したならばステップS219に進む。
この場合、全てのカメラからのレリーズ許可信号を待つ必要はない。ステップS218で設定した撮影カメラの内レリーズ許可信号を受信しないカメラがあったならばステップS220に進み、所定時間レリーズ許可信号が受信されるのを待つ。所定時間内であったならばステップS218に戻ってこれを繰り返す。所定時間を経過したならば、ステップS221でLCDモニタ109に撮影不可表示するとともにステップS222で撮影不可のカメラ名を表示する。この撮影不可カメラに対してはユーザが撮影カメラを再設定する等何らかの設定し直しが必要となるのでこの協調撮影のシーケンスを終了する。但し、全体としての協調撮影のシーケンスはレリーズ許可信号が検出されたカメラで継続される。
ステップS219ではマスタカメラAの全押しスイッチ1163がオンされたかどうか判定する。もしオンされなかったならばステップS223に進み半押しスイッチ1162がオンされているかどうか判定し、半押しスイッチがオンされ続けていたならばステップS219に戻り全押しスイッチ1163が押されるのを待つ。ステップS219で全押しスイッチ1163がオンされたことを検出したならばステップS224の協調露光のシーケンスに進む。協調露光の詳細は後述する。協調露光のシーケンスが終了したらステップS225で半押しスイッチ1162がオンされているかどうか判別してオンされていたならステップS219に戻り、オンされていなかったならばこの協調撮影のシーケンスを終了する。一方、ステップS223で半押しスイッチ1162がオフされたことを検出したならば 図5ステップS115に戻ってここで新たにセレクトダイアルのモードの確認を行う。
《協調露光シーケンス》
次に 図9、10を用いて協調露光のシーケンスの説明を行う。 図9はマスタカメラA自身での協調露光シーケンスを示し、 図10はスレーブカメラBが協調露光するためのマスタカメラAのシーケンスを示している。まずマスタカメラAが撮影カメラに設定されていた場合には、 図9ステップS301ではマスタカメラAがレリーズ可能状態となっていることを確認した後にAE、AF、AWB演算の結果決定された露光条件で被写体を露光する。露光を終了するとステップS302で撮像した画像データをバッファメモリ105に記録する。ステップS303では前述したバッファメモリ105への記録が終了したかどうか判別して記録途中であったらステップS302に戻り、記録を終了したらステップS304へ進む。ステップS304ではマスタカメラAのバッファメモリ105が一杯(フル)になったかどうか判断する。もし一杯になっていた場合にはこれ以上の撮影は不可能であるのでステップS311の協調記録のステップへ進む。この協調記録の詳細については後述する。ステップS304でバッファメモリ105がフルでないと判別されたらステップS305へ進み、ここで単写撮影、連写撮影の何れに設定されているかを判別する。
単写撮影に設定されていた場合にはステップ311の協調記録のステップに進む。連写撮影に設定されていた場合にはステップS306に進みここで連写撮影のために全押しスイッチ1163が引き続いてオンされているかどうか判別する。ここで全押しスイッチ1163がオフされていると判別したらステップ311の協調記録のステップに進む。オンが継続されていると判断したらステップS307に進む。ここではブラケティング設定がされているかどうか判別し、もしされていなかったならばステップS308に進み連写撮影時の撮影間隔を設定する。この撮影間隔については後述する。撮影間隔を設定したならばステップS309で次回の撮影条件を設定する。但しこの設定はブラケティング時の条件であるのでブラケティング設定されていないこの場合はこれまでと同一条件を設定する。
この後ステップS301に戻ってステップS308の設定撮影間隔に従って再度被写体を露光する。ステップS307でブラケティング設定されていたならばステップS310に進み、ここでブラケティング撮影の最終画像の撮影が終了したかどうか判別する。もし最終画像でなかったならばステップS308に進んで撮影間隔を設定し、ステップS309で次のブラケティング撮影条件を設定する。その後ステップS301に戻ってステップS308の設定撮影間隔とステップS309のブラケティングの設定条件に従って被写体を露光する。ステップS310で最終画像撮影が終了していたならばステップS311に進んでここで協調記録する。
ステップS311協調記録以降の説明の前に、これまで述べてきた連写撮影時の撮影間隔あるいは撮影タイミングについて2台のカメラで連写撮影する場合について 図51に基づいて説明する。図において(a)はマスタカメラの全押しスイッチ1163をオンしている期間を示す。ここで、各カメラともに連写可能コマ数は4コマ、連写スピードは、マスタカメラAの連写間隔をT1(sec/駒)、スレーブカメラBの連写間隔をT2(sec/駒)とする。(b)、(c)は通常連写撮影時におけるマスタカメラAとスレーブカメラBの撮影タイミングをそれぞれ示している。この場合はマスタカメラAで全押しスイッチ1163をオンすると各カメラ毎に同時に撮影が開始され、各カメラのCPUがそれぞれ4コマずつ撮影したことを検出するかあるいは各カメラのバッファメモリが一杯となったことを検出した時点で全押しスイッチのオンオフに拘わらず連写を終了する。この図からも分かるように、2台のカメラを合わせた撮影画面について撮影時間の経過順にみると連写間隔はバラバラとなる。
(d)、(e)は連続連写撮影時のマスタカメラAとスレーブカメラBの撮影タイミングをそれぞれ示している。この場合は、マスタカメラAの全押しスイッチ1163がオンされるとまず始めにマスタカメラAが連写撮影を開始する(d)。マスタカメラAが4コマ撮影しバッファメモリ105がいっぱいになった時点でマスタカメラAからの連写撮影開始信号を受けてスレーブカメラBで引き続いて連写を継続する(e)。これにより協調動作しているカメラの台数分の連続連写が可能となる。この場合の協調露光のフローはこれまで述べてきた 図9または 図10の動作フローとは異なっているので 図11を使って後述する。また、前述した通常連写撮影するように設定してあった場合であっても、 図45で説明した撮影タイミングの設定の項目で1台のカメラで撮影するという項目を設定した場合にはここの(d)、(e)に示した連続連写撮影動作となる。
(f)、(g)は高速連写撮影時のマスタカメラAとスレーブカメラBの撮影タイミングを示している。この場合、マスタカメラAのCPU112はスレーブカメラBから送られたカメラ情報のうちの連写スピード情報に基づいて、全体としての連写撮影間隔を元のカメラの撮影間隔より狭く且つ等間隔とするよう設定する。カメラが2台の場合について次に説明する。高速協調撮影時の連写間隔をT(sec/駒)とすると、T1、T2の間に(T2)/2<T1≦T2なる関係がある場合に最高でT=(T2)/2(sec/駒)の連写スピード(間隔)が得られることになる。 図51の場合にはスレーブカメラBの連写間隔が長いのでマスタカメラA単独でみると連写間隔がわずかに長くなるが、全体としてはスレーブカメラBの連写間隔の1/2の連写間隔で撮影される。マスタカメラAとスレーブカメラBの連写間隔が等しい場合には、単一のカメラでの連写に比べて2倍の連写スピードが可能となる。具体的には、マスタカメラAの撮影間隔の半分の期間だけスレーブカメラBの撮影タイミングをずらしてやればよい。同様に3台のカメラで高速連写すると3倍の連写スピードが可能となる。
この様にして演算して記録部1128に記録されている撮影間隔を読み出しステップS308で設定し、ステップS301でマスタカメラAに露光開始を指示する。これは次に 図10で説明するスレーブカメラBの場合も同様である。また、スレーブカメラBの撮影タイミングについては、撮影指示信号をマスタカメラAからスレーブカメラBに送出してやっても良いが、マスタカメラAから最初のコマの撮影スタート信号と撮影間隔を送信し、後はスレーブカメラ側CPUで制御しても良い。この様にして計算されたシステム全体としての連写間隔はLCDモニタ109に表示される。なお第2の連続連写の場合においても2台のカメラのうち連写スピードの遅いカメラに早いカメラの連写スピードを合わせて撮影するように制御しても良い。これにより同一の連写スピードで2倍数の連写が可能となる。なお、始めからカメラの種類としてマスタカメラAとスレーブカメラBとが同一種類であることが分かっている場合にはスレーブカメラのカメラ情報を判別することは不要である。
図9ステップS301からステップS310までの動作の結果、マスタカメラAのバッファメモリ105には単写撮影の場合には1回の露光分の画像データが記録され、連写撮影の場合には全押しスイッチ1163のオン時間に応じて1回分或いは複数の画像データが記録される。 図9ステップS311の協調記録ステップでは長期保存用媒体であるメモリカードへ前述したバッファメモリ105から画像データが記録される。メモリカードへの記録が全て終了したらステップS312に進み、ここではブラケティング設定されているかどうか判別する。ここでは単写撮影時のブラケティング設定となる。ステップS312でもしブラケティング設定されていないと判断されたならば協調露光のシーケンスを終了する。もしステップS312でブラケティング設定されていると判断されたならばステップS313でブラケティングの最終撮影が終了しているかどうか判別する。もし終了していたならば協調露光のシーケンスを終了し、最終撮影が終了していなかったならばステップS314に進む。ここでは半押しスイッチ1162がオンされているかどうか判別する。もしオンしていないと判断されたならば 図5ステップS115に戻って次の操作を待ち、オンが継続していると判断されたならば 図7ステップS210に戻って次回のブラケティング撮影条件をマスタカメラAに設定する。
次に 図10に基づいて撮影カメラとして設定されたスレーブカメラBに対するマスタカメラAの協調露光シーケンスを説明する。ここでも各種設定の確認や動作の指示はマスタカメラAによってなされるので 図10のフローは 図9のフローとかなり重複する。まずステップS331においてマスタカメラAから撮影カメラとして設定されているスレーブカメラに対して露光開始を指示する露光開始指示信号を送出する。これによりスレーブカメラBでは所定時間露光し、露光が終了するとスレーブカメラBのバッファメモリに画像データを記録する。このステップS301では露光開始指示信号とともにスレーブカメラBがスレーブカメラBのメモリカードに画像データを記録する際のファイル名情報やフォルダ名情報も同時に送出する。これらの情報については後述の協調記録のステップで詳細に説明する。また、前述したように連続連写撮影をするよう設定されていた場合には、マスタカメラAの連写が終了した後にスレーブカメラBに露光開始指示信号を送出する様に構成する必要があり、その場合のフローは 図11で後述する。
次にステップS332ではスレーブカメラBに対して露光して生成した画像信号のバッファメモリへの記録が終了し次のレリーズが可能な状態になっているかどうかを示すレリーズ許可信号とスレーブカメラBのバッファメモリがフルになったかどうかを示すバッファフル信号をスレーブカメラBから送るように送信指示信号を送る。ステップS333では、前述したレリーズ許可信号をマスタカメラが受信したかどうか判別し、もし受信したならばステップS335に進み、受信しなかったならばステップS334に進む。このステップS334では前述したバッファフル信号を受信したかどうかを判別する。このバッファフル信号が来ないうちはステップS333に戻ってレリーズ許可信号の受信を待つ。ステップS334でバッファフル信号を受信したならステップS341に進みスレーブカメラBに対して協調記録を指示する。この協調記録の詳細も後述する。ステップS333でレリーズ許可信号をマスタカメラが受信したらステップS335に進み、ここで単写撮影、連写撮影の何れに設定されているかを判別する。
単写撮影に設定されていた場合にはステップ341の協調記録のステップに進む。連写撮影に設定されていた場合にはステップS336に進みここで連写撮影のためにマスタカメラAの全押しスイッチ1163が引き続いてオンされているかどうか判別する。ここで全押しスイッチ1163がオフされていると判別したらステップS341の協調記録のステップに進む。オンが継続されていると判断したらステップS337に進む。ここではブラケティング設定がされているかどうか判別し、もしされていなかったならばステップS338に進み次に撮影するまでの撮影間隔を設定する。この撮影間隔の設定については前述した 図9ステップS308と同様である。撮影間隔を設定したならばステップS339で次回の撮影条件をスレーブカメラBに送出する。但しこのステップS339のステップはブラケティング時の条件であるのでブラケティング設定されていないこの場合はこれまでと同一条件を送出する。この後ステップS331に戻ってステップS338の設定撮影間隔に従って再度被写体を露光するようにスレーブカメラBに指示する。ステップS337でブラケティング設定されていたならばステップS340に進み、ここでブラケティング撮影の最終画像の撮影が終了したかどうか判別する。もし最終画像でなかったならばステップS338に進んで撮影間隔を設定し、ステップS339で次のブラケティング撮影条件をスレーブカメラに送出する。その後ステップS301に戻ってステップS338の設定撮影間隔とステップS339のブラケティングの設定条件に従って被写体の露光開始を指示する。ステップS340で最終画像撮影が終了していたならばステップS341に進んでここで協調記録指示する。
図10ステップS331からステップS340までの動作の結果、撮影設定されたスレーブカメラBのバッファメモリには単写撮影の場合には1回の露光分の画像データが記録され、連写撮影の場合には全押しスイッチ1163のオン時間に応じて1回分或いは複数の画像データが記録される。 図10ステップS341の協調記録ステップでは長期保存用媒体であるメモリカードへ前述したバッファメモリから画像データが記録される。メモリカードへの記録が全て終了したらステップS342に進み、ここではブラケティング設定されているかどうか判別する。ここは単写撮影時のブラケティングとなる。ステップS342でもしブラケティング設定されていないと判断されたならば協調露光のシーケンスを終了する。もしステップS342でブラケティング設定されていると判断されたならばステップS343でブラケティングの最終撮影が終了しているかどうか判別する。もし終了していたならば協調露光のシーケンスを終了し、最終撮影が終了していなかったならばステップS344に進む。ここではマスタカメラAの半押しスイッチ1162がオンされているかどうか判別する。もしオンしていないと判断されたならば 図5ステップS115に戻って次の操作を待ち、オンが継続していると判断されたならば 図7ステップS210に戻って次回のブラケティング撮影条件をスレーブカメラBに送出する。
ここまでの協調露光のシーケンスにおいてはマスタカメラAの全押しスイッチ1163を押すとマスタカメラA、スレーブカメラBともにほぼ同時に露光されるシーケンスになっている。1台のカメラでの連写が終了した後に他のカメラで連写を継続する場合については前述したごとくこのフローとは異なっている。マスタカメラAとスレーブカメラBで連続して連写する場合について 図11のシーケンスに基づいて説明する。まず、ステップS351でマスタカメラAの全押しスイッチ1163が押されているかどうか判別し、押されていなかったら本シーケンスを終了する。もし押されていたならばステップS35で、まずマスタカメラAで露光しバッファメモリ105に記録する。この時このフローには示していないが、画像データのバッファメモリ105への記録開始と並行して前記画像データを記録用に処理し、マスタカメラAのメモリカードにも記録を開始する。ステップS353では画像データのバッファメモリ105への記録が終了した時点でバッファメモリ105がフルになったかどうか判別する。もしまだフルでなかったならばステップS351に戻って全押しスイッチ1163が押されている限りバッファメモリ105への撮影記録を繰り返す。
ステップS353でバッファメモリ105が一杯になったことが検出されたならば次のステップS354に進む。ステップS354で、もし全押しスイッチ1163が押されていなかったならば連写撮影のシーケンスを終了し、押し続けていたならばステップS355へ進む。このステップS355ではスレーブカメラBに対して露光を開始するよう指示する露光開始指示信号を送出するとともに、露光を終了し画像データを記録した後でスレーブカメラのバッファメモリがフルになったならばこれを知らせるバッファフル信号を送信するよう指示する送信指示信号を送出する。このステップS355においても前述した露光開始指示信号およびバッファフル信号送信指示信号とともにスレーブカメラBがスレーブカメラBのメモリカードに画像データを記録する際のファイル名情報やフォルダ名情報も同時に送出する。これらの情報については後述の協調記録のステップで詳細に説明する。
ステップS356の内容はスレーブカメラBでの動作を示していて、一方 図11のフローはメインカメラAの動作を説明しているフローであるので本来不要ではあるが、スレーブカメラBではここで露光してバッファメモリに書き込んでいるということを参考までに記している。ステップS357ではスレーブカメラBからバッファメモリがフルになったかどうかを知らせる信号が送られてきたどうかを判別する。もしまだバッファフル信号が送られてこなかったならばステップS358に進みマスタカメラAの全押しスイッチ1163が引き続き押されているかどうか判別する。もし引き続き全押しスイッチ1163が押されていたならばステップS355に戻ってスレーブカメラBでの連続連写撮影を継続する。ステップS358で全押しスイッチ1163が押されていないことを検出したら協調露光シーケンスを終了する。マスタカメラAの記録の場合と同様に、ステップS356ではスレーブカメラBのバッファメモリに撮影した画像データを書き込むのと並行してスレーブカメラBのメモリカードにも記録をしている。ステップS357でスレーブカメラBからのバッファフル信号を受信したならばステップS328に進む。
このステップS328では連続連写するためにスレーブカメラB以外の他のスレーブカメラが選択されているかどうか判別し、もし選択されていたならばステップS354に進みこれまで述べたと同様、新たなスレーブカメラで連続連写撮影を継続する。もし他のスレーブカメラが選択されていなかった場合には本シーケンスを終了する。ここまでの説明では連続連写の基本動作に絞って説明してきたが、これにブラケティング撮影が加わった場合については 図9及び 図10で説明したと同様に考えればよいのでそれについての説明は省略する。
《協調記録シーケンス》
図12、 図13に基づいて協調記録のシーケンスを説明する。 図12はマスタカメラAでの協調記録のシーケンスを 図13はマスタカメラAの指示に応じたスレーブカメラBでの協調記録のシーケンスを示している。まず 図12から説明する。 図12ステップS401ではカードの有無やカードフル等マスタカメラAのメモリカードの確認を行う。この記録カードの確認の詳細については 図57で後述する。メモリカードの確認終了後、ステップS402でマスタカメラAのバッファメモリ105に画像データが記録されているかどうか確認する。もし記録されていたならばステップS403でメモリカードにバッファメモリ105の画像データを記録する。記録後のメモリカードがフルかどうか確認するためこの後ステップS404で再び記録カードの確認を行う。メモリカードの確認終了後はステップS405に進む。ステップS402でバッファメモリ105にデータがないと判断された場合には直接このステップS405に進む。ステップS405ではマスタカメラAが記録カメラとして設定されているかどうか判別し、設定されていなかったらステップS406に進み、設定されていたらステップS407に進む。
ステップS407ではマスタカメラAに画像データを転送するよう設定されているスレーブカメラが有るかどうか判別する。もし転送するスレーブカメラが無い場合はこの協調記録のシーケンスを終了する。転送するスレーブカメラが有った場合にはステップS408で転送元のカメラを選択し、ステップS409でスレーブカメラから画像データを転送してステップS402に戻る。ステップS409の協調転送の詳細については後述する。もし転送元スレーブカメラが複数有った場合はこのループを繰り返す。ステップS405でマスタカメラが記録カメラとして設定されていなかった場合にはステップS406で転送先スレーブカメラを選択してステップS410でこのスレーブカメラにマスタカメラAのバッファメモリ105に記録されている画像データを転送する。転送終了後ステップS411ではマスタカメラAのメモリカードに一旦記録されている転送後の画像データを消去し協調記録のシーケンスを終了する。
ここまでの協調記録のシーケンスの中で、 図12ステップS403に示すようにマスタカメラAが記録カメラに設定されているかどうか確認する前にマスタカメラAのメモリカードに記憶しているがこれは次の理由による。もし撮影画像データをマスタカメラAのバッファメモリ105に記録した後メモリカードに記録せずにスレーブカメラに転送を開始した場合、何らかの理由で転送が失敗することが考えられる。その際には一旦メモリカードに記録されているデータを再度転送するかあるいは転送を止めてそのままマスタカメラAのメモリカードに記録しておくことにより大切な撮影画像データの消失を防ぐことが出来る。撮影から転送完了までを早期に終了させたい場合にはこのステップS403におけるメモリカードへの書き込みを省略しても良い。あるいはステップS403のメモリカードへの書き込み開始とステップS410の転送先のスレーブカメラへの転送開始とを同時にすることによって撮影から転送完了までの所要時間を短縮することが出来る。更にステップS411で転送完了後の元の画像データは消去するようにしているが、この様に消去するかそのまま残すかを予め選択できるようにしても良い。そのためには、画像データの転送終了後にLCDモニタ109上に消去するかどうか確認する表示をするようにしたほうが好ましい。
次に 図13を使ってスレーブカメラBでの協調記録について説明する。ステップS421ではメモリカードの有無やカードフル等スレーブカメラBのメモリカードの確認を行う。この記録カードの確認の詳細についても 図30で後述する。メモリカードの確認終了後、ステップS422でマスタカメラAからスレーブカメラBに対してスレーブカメラBのバッファメモリに画像データが記録されているかどうかを示すバッファデータ有無信号を送信するように指示する。この信号に基づいてステップS423でスレーブカメラBのバッファメモリに撮影データが記録されているかどうか確認する。もし記録されていたならばステップS424でメモリカードにバッファメモリの画像データを記録するように指示信号を送信する。画像データの記録後のメモリカードがフルかどうか確認するためこの後ステップS425で再び記録カードの確認を行う。メモリカードの確認終了後はステップS426に進む。
一方ステップS423でバッファメモリに画像データがないと判断された場合には直接このステップS426に進む。ステップS426ではスレーブカメラBが記録カメラとして設定されているかどうか判別し、設定されていなかったらステップS427に進み、設定されていたらステップS428に進む。ステップS428ではこのスレーブカメラBに他のカメラから画像データを転送するよう設定されているかどうか判別する。他のカメラとはマスタカメラAも含む。もし転送する他のカメラが無い場合はこの協調転送のシーケンスを終了する。転送する他のカメラが有った場合にはステップS429で転送元のカメラを選択し、ステップS430でこの他のカメラから画像データを協調転送してステップS422に戻る。もし転送元のカメラが複数有った場合はこのループを繰り返す。
ステップS426でスレーブカメラBが記録カメラとして設定されていなかった場合にはステップS427で転送先カメラを選択してステップS431でこの転送先カメラにスレーブカメラBのバッファメモリに記録されている画像データを転送する。転送先カメラとはマスタカメラAも含む。転送終了後ステップS422ではスレーブカメラBのメモリカードに記録されている転送後の画像データを消去するように指示する指示信号を送出してこの協調記録シーケンスを終了する。
ここでステップS401等で述べたカード確認の詳細について 図30に基づいて説明する。図においてステップS3001では協調動作するカメラの中で記録カメラに設定されているカメラについてそれぞれメモリカードが挿入されているかどうか判別する。記録カメラとしてスレーブカメラBが記録カメラとして設定されている場合には、マスタカメラAからスレーブカメラBにメモリカード有無確認用の信号を送信するよう指示し、これを基にマスタカメラAが判別する。このステップS3001でメモリカードが挿入されていると判別したカメラがあった場合にはステップS3003に進み、カードが挿入されていないと判別したカメラがあった場合にはステップS3002でマスタカメラAのLCDモニタ109上にメモリカード無し警告とメモリカードが挿入されていないカメラ名とを表示する。 図60にこの表示例を示す。
ステップS3004では他の記録カメラへ転送をするように設定されているかどうか判別する。これは前述した 図36の表示例で示した2番目の項目が選択された場合である。もし転送設定されていなかった場合にはステップS3001に戻ってユーザがメモリカードを挿入するのを待つ。このとき 図60に示したカード無し警告及びカード無しカメラの表示はユーザが記録設定したカメラにメモリカードを挿入するかあるいは記録カメラの設定を変更しない限り継続する。ステップS3004で他の記録用カメラに転送するように設定されていた場合にはステップS3005に進み、その時点での転送可能な記録カメラを選択し、ステップS3006でマスタカメラAのLCDモニタ109に前述した 図60に変えてカード無し警告と転送先カメラを表示する。 図61にこの場合の表示例を示す。この表示例ではカードフル時の表示も兼ねている。転送先カメラの選択と表示が終了したらカード確認のシーケンスを終了する。
ステップS3001でメモリカードが挿入されていることが確認されたならばステップS3003で挿入されているメモリカードがこれ以上画像データが記録できないカードフル状態かどうか判別する。記録カメラとして設定されているスレーブカメラBについて判別する場合は、マスタカメラAからスレーブカメラBにカードフル確認用の信号を送信するよう指示する指示信号を送出し、この信号を基にマスタカメラAはカードフルかどうかを判別する。もしカードフルでなかったならば本シーケンスを終了し、カードフルだった場合にはステップS3007に進んでカードフル警告とカードフルのカメラ名をマスタカメラのLCDモニタ109上に表示する。 図62にこの場合の表示例を示す。
次にステップS3008でカードフル時に上書きするように設定されているかどうか判別する。このために前述した 図36の画面で3番目の上書きするという項目が選択されたかどうか判別する。上書きしないように設定されていた場合にはステップS3004に進んで他カメラへの転送設定がされているかどうか判別する。上書き設定するように設定されていた場合にはステップS3009に進みカードフルとカードフルのカメラ名とをマスタカメラのLCDモニタ109上に表示する。 図63にこの場合の表示例を示す。この表示が終了したらカード確認のシーケンスを終了する。このシーケンスにおいて前述した各種の警告を表示する場合は警告の始めに所定期間ブザー124での音声警告も同時に行う。
ここまで述べた協調記録のステップのうち、 図12ステップS403でマスタカメラAのメモリカードに書き込む際、あるいは 図13ステップS424でマスタカメラAからの書き込み指示によるスレーブカメラBのメモリカードに書き込む際のデータのファイル名あるいはフォルダ名の管理方法について次に説明する。
協調動作時には複数カメラ間で撮影した共通の被写体の画像データを記録する場合やカメラ間で画像データを転送して他のデジタルカメラに記録する場合が生ずる。その際、撮影後あるいは転送後の画像ファイル編集が出来るだけ簡単に行えるような状態で記録しておく必要がある。すなわち、1台のカメラ単独で記録する場合と複数のカメラを協調動作させて記録した場合とで区別できる記録形態にする必要がある。これを実現するためここでは、協調動作して撮影あるいは転送した複数のカメラのカメラ情報を撮影画像データに関連付けて記録する。
図64、 図65に基づいて協調動作時の記録時のファイル名やフォルダ名およびカメラ情報について説明する。既に 図5ステップS114で簡単に説明したように、マスタカメラAのCPU112はそれぞれのカメラのカメラ情報に基づいて協調動作時のファイル名情報、フォルダ名情報および協調動作している各カメラ情報を併合し纏めた併合カメラ情報を作成する。マスタカメラAではこれらの情報に基づいて自身のメモリカードに画像データを記録する。スレーブカメラBに対してはマスタカメラAからスレーブカメラBに撮影指示あるいは転送指示をする際に同時にこれらの情報に基づいたファイル名、フォルダ名、併合カメラ情報を転送する。あるいは、スレーブカメラBでマスタカメラAから送られてきたファイル名情報、フォルダ名情報に基づいてスレーブカメラBで記録する際のファイル名、フォルダ名を作成するようにしてあっても良い。
図64にこれらファイル名情報とフォルダ名情報とに基づいて各カメラのメモリカードに記録される際のフォルダ名とファイル名を示す。ここではカメラA、カメラB、カメラCの3台のカメラが協調動作している場合を示している。カメラAとカメラBとは同一種類のカメラでそれぞれ単独に撮影記録した場合にはデフォルトでNikon01というフォルダがそれぞれのカメラに作成され、そのフォルダの中に撮影順にDSC001、DSC002、DSC003、・・・という順にファイル名が付けられる。 (%22anImg000066%22)" 図64においてNikonABCというフォルダが協調動作時に使用されるフォルダで、3台のカメラA、B、Cが協調動作していることを示している。このフォルダ名称がステップS116で予め各スレーブカメラに転送されていて、この中に協調動作時のファイルがファイル名情報とともに記録される。もちろんスレーブカメラに対する撮影指示あるいは転送指示をする毎に送出しても良い。
カメラAのフォルダNikonABC内にあるファイルのうちカメラ情報ABCというファイルは 図4ステップS110で受信した各スレーブカメラのカメラ情報とマスタのカメラ情報とを併合して纏めて記録したファイルである。このカメラ情報ABCというデータは 図5ステップS114でカメラB、カメラCにも転送されそれぞれのカメラで作成されたNikonABCというフォルダ内に記録される。ここで 図4ステップS104で説明したように各カメラから送られたカメラ情報の中には各種撮影条件、残コマ数といった1回の撮影毎に異なる情報も含まれている。それ故この併合したカメラ情報にはメータ名、カメラ種類、バッテリ種類といった協調動作中に変更のない情報を協調動作する全てのカメラについて纏めて記録する。
カメラAのフォルダNikonABC内のDSC001ABCというファイル以降がカメラAで実際に撮影された画像データのファイルである。撮影番号001の後に、3台のカメラA、B、Cで協調動作した際の撮影データであることを示すABCという記号がついている。ただしこのファイルがカメラAで撮影されたことを示すために撮影番号の後にAが最初に来ている。B、Cの順は任意である。次のファイル名はDSC004ABCとなっているが、これはカメラAでこの画面を撮影する前にスレーブカメラで2枚撮影されたことを示す。この様なファイル名の設定は 図5ステップS112でファイル名情報を撮影順に付けるように設定することによりなされるとともに、 図10ステップ331でマスタカメラから各スレーブカメラに対して露光開始信号を送る際に同時に撮影番号情報も送ることにより各スレーブカメラでも全体の撮影番号を把握することが出来る。この様にしてカメラBではDSC002BACというファイル名の画像データが最初に記録される。もちろんステップS112で各カメラ毎に順に撮影番号を付けるように設定することもできる。次のファイル名DSC007ABC、カメラBのDSC005BAC、カメラCのDSC003CAB等も同様である。
DSC010ABCからDSC013ABC迄のファイルは、 図11で説明した連続連写した際に記録されたファイルである。但しカメラA、カメラBともに連写可能枚数を4枚としている。ここではまずマスタカメラで連写撮影してマスタカメラのバッファが一杯になったのちはカメラBで引き続いて連写される。カメラBのバッファが更に一杯になったので引き続いてカメラCで2枚連写した場合を示している。また、カメラAにあるDSC001B、DSC002Bというファイルは、カメラBで以前に単独に記録してあったファイルをカメラAに転送して記録したファイルである。この場合は転送元カメラが分かるようにファイル名の末尾にBをつけてカメラA内に元もと存在していたDSC001のファイルと区別している。
更に、ここまで説明した画像ファイルの詳細について次に説明する。例えば 図64においてカメラB内のDSC002BACという画像ファイルは 図65に示すようなデータ配列となっている。即ち1枚の画像データは、撮影した画像データが記録されている画像データエリアと撮影時の各種データを記録したエリアが関連付けられて一緒のファイルとして記録されている。この各種データには前述した協調動作している各カメラのカメラ情報を一つに纏めて記録したファイル名と協調動作していたカメラの動作を識別する情報が含まれている。これによりこのファイルを記録したときのマスタカメラ名、スレーブカメラ名、撮影カメラ名まで識別することが出来る。この 図65では省略しているが、このエリアには通常の撮影年月日やシャッタスピード、絞り値等の各種撮影条件も記録されている。
ここまでの協調記録においては、撮影した画像データは全て記録用カメラとして設定されている何れかのカメラに記録する場合について説明した。次には、撮影した画像データから選択した画像データのみ記録する場合について説明する。協調撮影時でも特にブラケティング撮影の場合には大量に類似した画像データがメモリカードに記録される。たとえ前述した様なファイル名やフォルダ名によってそれぞれの画像間あるいはカメラ間で関連付けして記録してあったとしてもこれら大量の画像を後から確認することは煩わしい。撮影時に予め必要な画像データのみ選択してメモリカードに記録することによりこの確認操作をスムーズにすることが出来る。更に多重撮影をする場合においては、前述したカメラ毎にブラケティング撮影した画像データから最適となる画像データのみ予め選択した上で記録することによりメモリカードの消耗の低減と確認のための時間を短縮することが出来る。
図31、 図32のフローと 図66、 図67の表示画面例を基に記録画面を選択するモードを説明する。このモードは前述した 図5ステップS112およびステップS113で設定する。協調撮影モードに入ってから必要に応じて設定するようにしても良い。具体的な設定方法は、 図5ステップS112で他の項目を設定するのと同様にLCDモニタ109にメニュー表示された中から設定釦1164を使ってこの記録画面の選択という項目を選択する(不図示)。ここで設定してから 図5ステップS116で協調撮影を開始する。全押しスイッチ1163が押されたならばまず図3163ステップS3101において、この記録画面選択モードが選択されているどうか判別する。もし選択されていなかった場合にはステップS3102に進み、これ以降は撮影した画像データは通常の協調記録方式に応じてメモリカードに全て記録する。
記録画面選択のモードが選択されていた場合にはステップS3103に進む。ここでは全押しスイッチ1163のオンに応じて撮影画像データをバッファメモリ105に記録する。ここではメモリカードへの記録は行わない。スレーブカメラBに対してもスレーブカメラBで撮影した画像データをスレーブカメラBのバッファメモリにのみ記録するよう指示する。ただし、後述するように一旦メモリカードに撮影画像データを全て記録してから最後に必要な画像データのみ残して消去するようにしても良い。バッファメモリへの記録が終了したら次にステップS3104でマスタカメラAのLCDモニタ109にまずマスタカメラAで撮影してバッファメモリ105に記録してある画像データを1コマ再生する。 図66に再生画像と処理選択のメニュー表示を示す。
ここでは再生画像データとその画像データを再生したカメラ名、撮影コマ番号、および選択メニュー表示として、次画面を表示する、多重画面を確認する、選択画面を記録する、バッファに記録されている画像データを全て消去するという4項目の選択肢が同時に表示され、これらの項目から何れかを選択して記録画面を選択する。ステップS3105ではまず前述した4項目のうちから、次画面を表示するという項目を選択したかどうか判断する。選択されなかった場合にはステップS3110に進む。
もし次画面を表示するという項目が選択されて画面変更の指示がされたと判断されたならばステップS3106に進みバッファメモリ105に他の画像データが記録されているかどうか判別する。もしバッファメモリ105に他の画像データが記録されていたならばステップS3104に戻ってバッファメモリ105に記録されている他の画像データをLCDモニタ109に表示する。もしマスタカメラAのバッファメモリ105に記録されている画像データの表示が一通り終了していたらステップS3107に進んでスレーブカメラBのバッファメモリに記録されている画像をマスタカメラAのLCDモニタ109に表示する。ステップS3108ではステップS3105と同様にこのスレーブカメラBのバッファメモリからの再生画像を変更するかどうか判断する。
次画面を表示するという項目が選択されて画面変更の指示がされたならばステップS3109に進みスレーブカメラBのバッファメモリに他の画像データが記録されているかどうか判別する。ここでも選択されなかった場合にはステップS3110に進む。もし次画面を表示するという項目が選択されて画面変更の指示がされたならばステップS3109に進みスレーブカメラBのバッファメモリに他の画像データが記録されているかどうか判別する。もしバッファメモリに他の画像データが記録されていたならばステップS3107に戻って記録されている他の画像データをマスタカメラAのLCDモニタ109に表示する。もしスレーブカメラBのバッファメモリに記録されている画像データの表示が一通り終了していたらステップS3110に進む。ステップS3110では全押しスイッチ1163がオンされたかどうか判別する。
もし全押しスイッチ1163がオンされたならばステップS3103に戻ってマスタカメラAのバッファメモリ105に撮影画像データを記録するとともにスレーブカメラBに対してスレーブカメラBのバッファメモリにスレーブカメラBで撮影した画像データを記録するよう指示する。この様にして各カメラのバッファメモリが一杯になるまでは全押しスイッチ1163を繰り返し押して複数画像データを各カメラのバッファメモリに記録することができる。この場合においても前述したのと同様に各カメラのメモリカードに記録するようにしてあっても良い。
ステップS3110で全押しスイッチ1163がオンされていないと判断されたならば 図32ステップS3111で再度 図66の選択メニューから画面変更の項目が選択されたかどうか判別する。もし画面変更指示がされたならばステップS3112に進む。このステップS3112では現在表示されている画面がマスタカメラAの画像であるかどうか判別し、もしマスタカメラAの画像であるならばステップS3104に戻り、スレーブカメラBの画像が表示されていたならばステップS3107に戻ってスレーブカメラBの画像を表示する。ステップS3111で画面変更指示がされていなかったならばステップS3113に進む。ステップS3113では 図66に表示されている画面に対して記録指示の項目が選択されたかどうか判別する。もし記録するという項目が選択されていなかったならばステップS3118に進む。記録するように選択されたならばステップS3114に進んでマスタカメラAあるいはスレーブカメラBに対してそれぞれのバッファメモリに記録されている画像データのうちから選択した画像データについて記録するよう指示し、ステップS3115で協調記録する。
協調記録が終了したならばステップS3116でマスタカメラAのバッファメモリ105に記録されている画像データあるいはスレーブカメラBのバッファメモリの画像データを消去するように指示してステップS3117に進む。ここでバッファメモリの消去指示とはバッファメモリに対する新規画像データの上書き許可指示と同一である。またステップS3103で述べたように、もし撮影画像データを一旦メモリカードに全て記録していたならばここで選択画像データ以外の他の画像データに対しての消去指示をする。ステップS3117では全てのカメラについて選択した画像データの記録が終了したかどうか判別する。もしまだ選択記録が終了していなかったならばステップS3107に戻ってスレーブカメラBの撮影画像データを表示して同様の操作を繰り返す。全てのカメラについて選択が終了していたならばこのシーケンスを終了する。
ステップS3113で記録指示がされていなかったならばステップS3118に進み、ここで多重確認するという項目が選択されているかどうか判別する。もし選択されていたらステップS3120に進み、選択されていなかったならばステップS3119に進む。ステップS3119では 図66の画面のうちで消去するという項目が選択されたかどうか判別する。ここで消去という項目が選択されていなかったならばステップS3111に戻って表示画面の変更指示を待つ。もし消去するという項目が選択されたと判断されたならばステップS3116に進んで各カメラのバッファメモリに記録されている画像データを消去するよう指示する。
ステップS3118で多重確認するという項目が選択されたならばステップS3120に進む。これ以降は 図67上段に示すようにマスタカメラAのLCDモニタ109にマスタカメラAとスレーブカメラBのそれぞれのバッファメモリに記録されている画像データをマルチ表示する。 図67において、まず左半分のカメラ1という画面にはマスタカメラAのバッファメモリ105に記録されている画像データを1コマ表示する。この時点ではまだ右半分のカメラ2の画面は表示されていない。カメラ1の画面の選択が終了していなかったら次画面を表示するという項目を選択して 図31ステップS3104に戻ってカメラ1の画面に次画面を表示する。これ以降は再生画像はマルチ表示再生する。
この様にしてカメラ1の設定を終了したら 図67上段の表示のカメラを選択するという項目を選択して、ステップS3121で同様にしてカメラ2の画面の設定を行う。設定が終了していなかったなら 図31ステップS3107に戻る。 図67カメラ2の画面の設定が終了したらステップS3122でこれらカメラ1とカメラ2の画面を多重した画面を確認するかどうか判別する。 図67上段画面の選択メニューから多重確認をするという項目が選択されたならばステップS3123で 図67下段に示される多重画面がマスタカメラAのLCDモニタ109に表示される。この表示の後はステップS3113に戻ってこのそれぞれの表示画面に対してそれぞれのカメラのメモリカードに記録するかあるいは記録画像データを再選択するか判別する。
図66で記録するという項目を選択した場合にはステップS3114に進みマスタカメラAとスレーブカメラBとにそれぞれ選択画像データの記録指示をする。再設定するという項目を選択した場合にはステップS3113からステップS3118に進む。ステップS3122で多重確認の指示がされなかった場合にはそのままステップS3113に戻る。なお、ここでは多重表示に適した元の画像データのみそれぞれのメモリカードに記録するようにしたが、多重した結果の画面も同時に記録するようにしても良い。
《協調再生シーケンス》
図14〜 図17を基に 図5ステップS117の協調再生シーケンスについて説明する。セレクトダイアル202が協調再生の位置にセットされていた場合には、 図14ステップS501でマスタカメラでは最後に撮影された画像を1コマ再生する。ステップS502では前述の一コマ再生している間にスレーブカメラBに対してスレーブカメラBに記録されている全画像データに対して各コマ番号に対応した撮影日時等の撮影情報を転送するよう指示する。次のステップS503では設定釦1164を使ってサムネール再生するように設定されたかどうか判断し、もしされていなかったならば 図16ステップS520に進み、U/D釦1165の操作に応じて単一画面表示を行う。ステップS503でサムネール再生するように設定されたことが検出されたならステップS504でまずスレーブカメラBのサムネール画像が既にマスタカメラAに受信されているかどうか判定する。もし受信されていなかったならばステップS505でスレーブカメラBにサムネール画像を送信するよう指示し転送させる。この転送シーケンスの詳細は後述する。
また、ここではそれぞれの画像データのサムネール画像が予め作成され、それぞれの画像ファイルと一緒に記録されているものとしていて、この作成されているサムネール画像を転送する。この様にしてスレーブ画像の受信が終了したならば次に 図15ステップS506で再生画面を単一カメラ(シングル)再生画面表示と複数カメラ(マルチ)再生画面表示の何れにするように設定されているかを確認する。
ステップS506でマルチ再生するように設定されていると判断したならばステップS507に進みマスタカメラA及びスレーブカメラBのサムネール画像をマルチ表示する。その後ステップS508では表示されているサムネールの中から個別画像を選択したかどうか判別する。もし個別画像を選択していなかった場合はステップS509に進む。ここでU/D釦1165が操作されて次のサムネール画像を選択するよう設定されていたならばステップS507に戻って次のサムネール画像を表示する。ステップS509でサムネール画像の更新指示がなかった場合にはステップS510に進む。ステップS510ではここでセレクトダイアル202が再生モード以外に設定されたならば本シーケンスを終了し、そうでなかったならステップS506に戻る。ステップS508で個別の画像を選択する様設定されていた場合には 図16ステップS520に進む。
ステップS506でシングル画面を再生するように設定されていた場合にはステップS511でまずマスタカメラAのサムネール画像を表示する。次にステップS512で表示されているサムネール画像から個別の画像が選択されたかどうか判別する。ここでも個別画像を再生するよう設定された場合には 図16のステップS520に進み、個別画像が選択されなかった場合にはステップS513に進む。ステップS513でサムネールの更新操作がされないと判断した場合にはステップS510に進む。ステップS513でU/D釦1165が操作されて次のサムネール画像を選択するように設定がされていた場合にはステップS514に進む。このステップS514ではマスタカメラAのサムネール画像が終了したかどうか判別する。もしまだ終了していなかった場合にはステップS511に戻って次のサムネール画像を表示し、終了していた場合にはステップS515で引き続いて前述したステップS505で転送済みのスレーブカメラBのサムネール画像を表示する。
図68にこの表示例を示す。図において上段の画面はマスタカメラAからの再生画像を4画面ずつの小画面でサムネール表示している場合であって、マスタカメラAには11コマまで記録してあるので第9、10、11番目の小画面が表示されている。この後に引き続いてUP釦1165を押すと 図68の下段に示されるように、スレーブカメラBの第1、2、3、4番目の小画面が表示される。ステップS516でサムネール画像の中から個別画像が選択されたと判断したならば 図16ステップS520に進み、選択されなかったならばステップS517で次のサムネール画像を表示するよう操作されたかどうか判別する。もしU/D釦1165が押されていないと判断したらステップS510に進み、U/D釦1165が押されたと判断したら次のステップS518でスレーブカメラのサムネール画像が終了したかどうか判別する。終了していなかった場合にはステップS515に戻って次のサムネール画像を表示する。終了していた場合にはステップS519で他のスレーブカメラのサムネール画像があるかどうかを判別し、もしあったならばステップS515に戻って引き続き新たなスレーブカメラのサムネール画像の表示を開始する。ステップS519で全てのスレーブカメラのサムネール画像の再生が終了したらステップS520に戻ってマスタカメラの再生を開始する。この様にしてマスタとスレーブカメラのサムネール画像が順に連続して繰り返し表示される。
ここまでの説明においては画像データが記録されているカメラ毎に順にサムネール画像を表示していたがこれをスレーブカメラBも含めた撮影順に表示するようにしても良い(不図示)。即ち、ステップS502でマスタカメラAにスレーブカメラBからスレーブカメラBに記録されている各画像データの撮影日時が既に転送されているのでこの日付を基に撮影順にサムネール表示することも容易である。この場合にはステップS506で判別したマルチ画面設定にする必要はない。
次に 図16に基づいて1画面再生のシーケンスを説明する。まずステップS520では選択された画像がマスタカメラAのものかスレーブカメラBのものかを判断する。もしスレーブカメラBの画像が選択されたならばステップS521でスレーブカメラBから選択された画像を転送する際の転送画像サイズを選択する。この転送画像サイズについてはスレーブカメラBに記録されている画像データをそのまま転送する場合とマスタカメラAの表示用に元の画像データを間引いて作成した画像データを転送する場合がの2通りがあり、詳細は 図33を基に後述する。ステップS522ではステップS521で選択されたサイズの転送画像データをスレーブカメラBからマスタカメラAに転送する。この転送ステップについての詳細は後述する。
ステップS523ではこの転送された画像が圧縮されていたなら解凍した上でマスタカメラAのLCDモニタ109に表示する。ステップS520で選択された画像がマスタカメラAのものであったならばマスタカメラAのメモリカードに記録されている画像データを必要に応じて解凍してステップS523で1画面表示する。なお、このステップS523でスレーブカメラBの画像データを1画面表示するに際しては、 図14ステップS505でマスタカメラAに既にスレーブカメラBのサムネール画像の小画像データが転送されているので、まずそのサムネール用小画像データを表示した後に前述した表示用画像を表示するようにすれば設定から表示までの間で転送や解凍に要する待ち時間が少なくなる。マスタカメラAの場合にも解凍待ちの間にサムネール画像を表示するようにした方がよい。
また、 図14ステップS503から直ちにこのステップS520に進んで且つスレーブ画像を1画面表示するように設定された場合には、マスタカメラAではまだスレーブカメラBの画像は何も受信していないので、ステップS522で転送する際は最初にまずサムネール画像用の画像データを転送して取り敢えずその画像を表示し、その間に前述したLCDモニタ109への表示用画像を転送するようにするとユーザの設定から表示までの違和感を少しでも緩和することが出来る。
ステップS524では表示された画像に対して、転送釦1167を押して他のカメラに転送するよう指示したかどうか判別する。もし転送するよう指示されたならば 図17ステップS532に進み、指示されていなかったならばステップS525に進み消去釦1166を押して表示画像を消去するよう指示したかどうか判別する。もし消去するよう指示されていなかった場合にはステップS530に進み、消去するように指示されていた場合にはステップS526に進む。ステップS526では消去指示された画像が記録されていたカメラを判別し、消去指示画像がマスタカメラAに記録されていたならばステップS527でマスタカメラAのメモリカードに記録されている消去指示画像データを消去し、スレーブカメラBに記録されていたならばステップS528でスレーブカメラBに対してスレーブカメラBのメモリカードに記録されている消去対象の画像データを消去するよう指示する消去指示信号をスレーブカメラBに送信する。ステップS527あるいはステップS528で表示画像が消去されたならばステップS529でマスタカメラAのLCDモニタ109に次の画像データを表示するために次画面を選択する。その後はステップS520に戻って1画面表示を継続する。
ステップS525で表示画像を消去しない場合はステップS530に進み表示画像の変更指示の有無を判別する。U/D釦1165により変更指示があったと判断した場合にはステップS520に戻って新たに選択画の表示を継続する。変更指示がないと判断した場合にはステップS531に進みここでセレクトダイアル202が再生モード以外に設定され、再生ストップ指示がされたと判断したら協調再生を終了し、再生ストップ指示がないと判断したらステップS523に戻ってこれまでの選択画像の表示を継続する。この1画面表示の場合においても前述したサムネール画像の表示と同様、U/D釦1165を連続して押していくと1台のカメラでの表示を一通り終了したならば他のカメラの画像表示を引き続いて行う。また、マスタカメラAとスレーブカメラBのそれぞれの1画面表示をマルチ表示するようにしても良い。
また、この1画面表示の場合においても前述したサムネール表示の場合と同様、撮影日時が分かっているのでスレーブカメラBも含めた撮影順に表示するようにしても良い。前述した高速連写時のように時間経過順に撮影画像を確認したい場合などには特に有効である。
ステップS524で表示画像を転送するよう指示があったと判断した場合には 図17ステップS532に進んで表示画像が記録されていたカメラを判別する。表示されていた画像が記録されていたカメラがマスタカメラAであったと判断した場合にはステップS533に進み、転送先スレーブカメラBに対してマスタカメラAのメモリカードに記録されている選択画像データを転送する。ステップS534では転送が終了し転送先のスレーブカメラBのバッファメモリに一旦記録されている転送した画像データをスレーブカメラBのメモリカードに記録するよう指示する記録指示信号を送信する。その後は 図16ステップS525に戻って表示されている転送済み画像を消去するかどうか判別する。
ステップS532で転送された画像が記録されていたカメラがスレーブカメラであったと判断した場合にはステップS535に進み、表示画面が記録されているスレーブカメラBに転送先のカメラを指示する。その後536では転送元のスレーブカメラBのメモリカードから画像データを選択して転送するよう指示するとともに選択画像データの転送を行う。ステップS537では表示画像の転送先カメラがマスタカメラAであるか他のスレーブカメラであるか判別する。転送先カメラがマスタカメラAだった場合にはステップS538でマスタカメラAのバッファメモリ105に記録されている転送されてきた画像データをマスタカメラAのメモリカードに記録する。転送先カメラが他のスレーブカメラだった場合にはステップS539でそのスレーブカメラに対してそのスレーブカメラのバッファメモリに記録されている転送画像データをそのスレーブカメラのメモリカードに記録するよう指示する記録指示信号を送出する。ステップS538あるいはステップS539が終了したら 16ステップS525に戻って表示されている転送済み画像を消去するかどうか判別する。
なお、スライドショー再生する場合には 図16ステップS520からステップS525及びステップ530の処理を全て自動で繰り返し行う。この場合においても再生順をスレーブカメラBも含めた撮影順にするように設定できるようにしても良い。
ここでステップS521で示した転送画像サイズ選択の詳細を 図33に基づいて説明する。マスタカメラAの表示用LCD109でスレーブカメラBの記録画像を表示しようとしてスレーブカメラBから画像データを転送しようとした場合に、転送画像データ量が大きい場合には転送時間がかかってしまい設定から表示までの待ち時間が長くなってユーザに不快感を与えてしまう。この様な状況が発生する場合とは例えば、非圧縮で記録されている画像データを転送する場合、圧縮画像データを伸長して転送する場合、あるいはスレーブカメラBの撮像素子の画素数が非常に大きく圧縮後であってもデータ量が大きい場合等がこれに相当する。
最初に、 図33のステップS3301でスレーブカメラBの選択画像のデータ量の大きさをマスタカメラAに送信するようにスレーブカメラBに送信指示信号を送出する。ステップS3302ではスレーブカメラBから送られてきた画像のデータ量を所定値と比較する。ここで所定値とはマスタカメラAのLCDモニタ109で表示する際充分な解像を示す程度の値である。ステップS3302でこの所定値より記録画像データ量が小さいと判断したならば転送時間は短いと判断してステップS3303でスレーブカメラBに対してスレーブカメラBのメモリカードに記録されている画像データをそのまま送信画像データとするよう指示をして本ルーチンを終了する。このデータ量が小さい場合というのは非圧縮のデータ量が最初から小さい場合と圧縮してデータ量が小さくなった場合がこれに相当する。
ステップS3302で前述した所定値より記録画像データ量が大きいと判断された場合には、ステップS3304に進んでスレーブカメラBに対してマスタカメラAでの表示用データを作成するよう指示信号を送出する。ステップS3305では前記指示信号に基づいてスレーブカメラBで表示用データの作成が終了したことを示す表示データ作成終了信号を送出するよう指示する。ステップS3306では前記表示データ作成終了信号の受信を待ち、受信したならばステップS3303に進んで作成した画像データを転送画像データとするよう指示する。
この転送画像サイズの選択は前述した 図14ステップS505でのサムネール画像の転送の際にも適用することが出来る。前述したように、ステップS505におけるサムネールはそれぞれの画像データに予め作成して付けられているものとしてこれを転送するようにしていた。これに対して、サムネール画像が作成されていない画像データファイルが記録されていたり、再生時のサムネール画面を例えば4分割と12分割とに選択できるような場合には 図14ステップS505でのサムネール画像の転送の際に前述した分割数に応じて間引いたデータを送出するように指示すればよい。
ここまでは画像データをLCDモニタ109画面上にほぼ全画面表示する場合について説明したが、画像をもっと詳細に拡大して見たい場合や、スクロールして全画面を表示したいといった場合には全画像データが必要な場合がある。そのような場合にも全画像データを転送する前にまず上述した全画面表示用の画像データを転送しこれを一旦LCDモニタ109に表示しておいて、その間に全画像データを転送するようにすることでユーザの不快感を低減することが出来る。
《協調転送シーケンス》
図18、 図19を基に協調転送のシーケンスを説明する。まずステップS601では画像データが転送されてくる転送元のカメラを判別する。転送元カメラがマスタカメラAの場合にはステップS602に進み、転送元カメラがスレーブカメラBの場合には 図59ステップS610に進む。ステップS602ではマスタカメラAからスレーブカメラBに対して画像データの送信を開始することを伝える送信開始信号とスレーブカメラBで画像データの受信が完了したらそれを知らせる受信完了信号をマスタカメラAに送信するよう指示する受信完了信号送信指示信号とを送信する。ステップS603ではマスタカメラAとスレーブカメラBのデータ転送中表示用LEDを点灯してマスタカメラAおよびスレーブカメラB間で画像を転送中であるという表示をする。
ステップS604ではスレーブカメラBから受信完了信号が送信されたかどうか判断して、もしスレーブカメラBからの受信完了信号をマスタカメラAが受信したら転送先スレーブカメラBのバッファメモリに転送画像データの記録が終了したと見なして協調転送のシーケンスを終了する。ステップS604で受信完了信号を受信していない場合はステップS605でまだ転送途中であるのか転送に失敗したのか判断する。まだ転送途中であると判断したならステップS603に戻って画像の転送を行うとともに転送中表示を継続する。もし所定期間以上に渡って回線が中断したり、完全に切断したと判断された場合には送信失敗と判断してステップS606で転送失敗警告する。この警告方法としては、LCDモニタ109での表示(不図示)、ブザー124での音声警告がある。この時スレーブカメラB側でもブザーによる音声警告と、消灯しているLCDモニタに代えて前述したデータ転送中表示用LEDを点滅する。
ステップS607ではこの送信失敗が所定回数(N回)に達したかどうか判定する。もし所定回数に達していなかったならばステップS602に戻って再度スレーブカメラBに画像データの送信を開始する。この送信失敗回数がN回に達したならばステップS608で送信不能表示をLCDモニタ109で行い、ブザー124で音声警告する。それとともにステップS609でその後の処理をユーザに選択させるためのメニュー表示を行う。
図69にこの場合の処理項目のメニュー表示例を示す。ここでは(1)ここで転送を中止する、(2)所定時間後に自動的に転送を開始する、(3)他に転送可能な方式があったならばその方式を選択する、(4)転送先カメラを変更する、という4種類の選択肢を表示する。このうち転送を中止するという項目以外を選択した場合には更に次の画面でそれぞれの内容に応じて再転送までの所定時間を設定したり、動作可能な別の転送方式に設定したりあるいは別の転送先カメラを設定したりすることとなるがその画面の表示例は省略する。
ステップS601で画像データの転送元カメラがスレーブカメラBの場合について 図19に基づいて説明する。この場合はまず、ステップS610で転送先カメラを判別する。転送先カメラがマスタカメラAの場合にはステップS611に進み、ここでマスタカメラAは転送元のスレーブカメラBに対して全サムネールの画像データ、メモリカードに記録されている画像データのうちの転送するように指定された画像データそして前述したLCDモニタ表示用画像データのうちから一つの転送画像データを指定する転送画像データ指定信号とその指定された画像データのマスタカメラAへの送信開始を指示する送信開始指示信号及び画像データの送信が完了したらそれをマスタカメラAに知らせる送信完了信号送信指示信号を送信する。
ここで、全サムネール画像データ及びメモリカードに記録されている画像データのうちの転送するように指定された画像データについてはマスタカメラAからの送信開始の指示があったなら直ちに転送画像データを選択してスレーブカメラBから転送を開始する。一方、LCDモニタ表示用画像データについてはスレーブカメラBで一旦スレーブカメラBのメモリカードから画像データを再生して表示用データにするための処理を施すため、転送開始までにいくらか時間遅れを生ずる。この様な場合には前述したように最初にデータ量の少ないサムネール画像を送信してこれをマスタカメラAのLCDモニタ109に表示しておいてその間に表示用画像データを作成し転送するようにすれば表示遅れによる違和感が軽減される。また、この協調転送時に転送する画像データには前述した3種類の画像データ以外に音声データやテキストデータであっても良い。
ステップS610で画像データの転送先がスレーブカメラB以外の他のスレーブカメラの場合にはステップS612に進む。ここでマスタカメラAは転送元のスレーブカメラBに対してスレーブカメラBのメモリカードに記録されている画像データのうちから転送するための画像データを指定する転送画像データ指定信号、転送先カメラ指示信号、指定された画像データを転送先の他のスレーブカメラに対して送信開始するように指示する送信開始指示信号および転送画像データの送信が完了したらそれをマスタカメラAと他のスレーブカメラに知らせる送信完了信号送信指示信号とを送信する。このステップS612で前述した各種信号を転送元のスレーブカメラBに送信すると同時に、ステップS613で転送先の他のスレーブカメラに対して転送元カメラ指示信号、転送元カメラからの画像データの受信準備をするよう指示する受信準備指示信号及び転送されてきた画像データの受信が完了したことをマスタカメラAとスレーブカメラBに知らせる受信完了信号送信指示信号を送信する。
ステップS611あるいはステップS612で画像データの転送が開始されたならステップS614でマスタカメラAとスレーブカメラBのデータ転送中表示用LEDを点灯して、マスタカメラAとスレーブカメラB間で画像を転送中であるという表示をする。スレーブカメラBから他のスレーブカメラに対して画像データを転送している場合には画像データを送受信しているスレーブカメラだけでなく、マスタカメラAにおいても協調転送中であることを確認するために転送中表示する。ステップS615ではスレーブカメラBからの送信完了信号(スレーブカメラBからマスタカメラAへの転送時)あるいは受信完了信号(スレーブカメラ間での転送時)をマスタカメラAが受信することによって画像データの転送が完了したか判別する。前述送信完了信号あるいは受信完了信号をマスタカメラAが受信したならば転送画像データがマスタカメラのバッファメモリ105あるいは転送先カメラのバッファメモリに記録完了したとしてこのシーケンスを終了する。
ステップS615で受信完了信号を受信していない場合はステップS616で転送途中なのか転送に失敗したのか判断する。まだ転送途中であると判断したならステップS614に戻って画像転送中表示を継続する。もし所定期間以上に渡って回線が中断したり、完全に切断したと判断された場合には送信失敗と判断してステップS617で転送失敗警告をLCDモニタ109に表示したりあるいはブザー124で音声警告する。この時スレーブカメラ側でもブザーによる音声警告と、消灯しているLCDモニタに変えて前述したデータ転送中表示用LEDを点滅する。ステップS618ではこの送信失敗が所定回数(M回)に達したかどうか判定する。
もし所定回数に達していなかったならばステップS610に戻って再度スレーブカメラBからの画像データの送信を開始する。この送信失敗回数がN回に達したならばステップS619で送信不能警告をLCDモニタ109あるいはブザー124で行う。それとともにステップS620でユーザに対応のためのメニュー表示を行いこのメニュー表示の選択に応じて転送処理を行って本転送シーケンスを終了する。このメニュー表示の内容はステップS609と同様である。ここで、N、Mは任意の自然数である。
本発明によるデジタルカメラシステムにおけるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。 協調動作における被写体撮影の一例を示す図である。 セレクトダイアルの表示の一例を示す図である。 協調動作時のカメラシーケンスを説明するフローチャートである。 協調動作時のカメラシーケンスを説明するフローチャートである。 協調動作時のカメラシーケンスを説明するフローチャートである。 協調撮影のシーケンスを説明するフローチャートである。 協調撮影のシーケンスを説明するフローチャートである。 協調露光のシーケンスを説明するフローチャートである。 協調露光のシーケンスを説明するフローチャートである。 連続連写時の協調露光のシーケンスを説明するフローチャートである。 協調記録のシーケンスを説明するフローチャートである。 協調記録のシーケンスを説明するフローチャートである。 協調再生のシーケンスを説明するフローチャートである。 協調再生のシーケンスを説明するフローチャートである。 協調再生のシーケンスを説明するフローチャートである。 協調再生のシーケンスを説明するフローチャートである。 協調転送のシーケンスを説明するフローチャートである。 協調転送のシーケンスを説明するフローチャートである。 電源確認のシーケンスを説明するフローチャートである。 モニタ画面設定のシーケンスを説明するフローチャートである。 モニタ画面設定のシーケンスを説明するフローチャートである。 撮影形態を説明するフローチャートである。 ブラケティングの設定と露光のシーケンスを説明するフローチャートである。 ブラケティングの設定と露光のシーケンスを説明するフローチャートである。 複数ピーク位置検出と設定のシーケンスを説明するフローチャートである。 ストロボ発光設定のシーケンスを説明するフローチャートである。 撮影・記録条件の設定のシーケンスを説明するフローチャートである。 撮影禁止の解除のシーケンスを説明するフローチャートである。 記録カード確認のシーケンスを説明するフローチャートである。 記録画面選択のシーケンスを説明するフローチャートである。 記録画面選択のシーケンスを説明するフローチャートである。 転送画像サイズ選択のシーケンスを説明するフローチャートである。 カメラ情報のモニタ表示の一例を示す図である。 バッテリ残量不足警告のためのモニタ表示の一例を示す図である。 カード未挿入またはフル時の処理の設定をするためのメニュー表示の一例を示す図である モニタ画面設定のためのモニタ表示の一例を示す図である。 モニタ画面設定のためのモニタ表示の一例を示す図である。 モニタ画面設定のためのモニタ表示の一例を示す図である。 撮影・記録カメラと撮影・記録条件の設定のためのメニュー表示の一例を示す図である。 撮影カメラを設定するためのメニュー表示の一例を示す図である。 記録カメラを設定するためのメニュー表示の一例を示す図である。 撮影・記録条件の設定メニューにおいて設定する項目を順に一覧で示した図である。 AF結果を適用するカメラを設定するためのメニュー表示の一例を示す図である。 協調撮影する際のタイミングを設定するためのメニュー表示の一例を示す図である。 各カメラのブラケティング項目を設定するためのメニュー表示の一例を示す図である。 ブラケティングタイミングの設定をするためのメニュー表示の一例を示す図である。 AFコントラスト法において評価値変化の一例を示す図である。 ブラケティング撮影時のカメラ毎の補正ステップ幅を設定するためのモニタ表示の一例を示す図である。 撮影距離のブラケティング設定をするためのメニュー表示の一例を示す図である。 連写撮影時の各カメラの撮影タイミングを示す図である。 連写の種類の選択を示すメニュー表示の一例を示す図である。 図54、 図55の発光形態を設定するメニュー表示の一例を示す図である。 協調撮影時のストロボ発光形態の一例を示す図である。 協調撮影時のストロボ発光形態の一例を示す図である。 ストロボの発光光量を設定するモニタ表示の一例を示す図である。 撮影。記録条件設定方法の選択のためのメニュー表示の一例を示す図である。 測光方式の設定方法を選択するためのメニュー表示の一例を示す図である。 測光方式設定時の警告を示すメニュー表示の一例を示す図である。 カードが挿入されていないときの警告表示の一例を示す図である。 カードが挿入されていないあるいはフル時の警告表示の一例を示す図である。 カードフル時の警告表示の一例を示す図である。 カードフル時の警告表示の一例を示す図である 協調記録時のフォルダとファイルを説明するための図である。 協調記録時のファイルの内部構成を説明するための図である。 記録画面を選択するためのモニタ表示の一例を示す図である。 記録画面を選択するためのモニタ表示の一例を示す図である。 連続して一覧表示画面を変化させたときのモニタ表示の一例を示す図である。 データ転送失敗時の警告とその後の処理を選択するメニュー表示の一例を示す図である。
符号の説明
101 撮影レンズ
102 絞り
103 撮像素子
104 アナログ信号処理部
105 バッファメモリ
106 デジタル信号処理部
108 D/Aコンバータ
109 LCDモニタ
110 記録・再生信号処理部
111 外部記憶媒体
112 CPU
113 レンズ駆動部
114 絞り駆動部
115 撮像素子駆動部
116 操作部材
118 バッテリ
119 バッテリ容量/電圧検出部
120 インタフェース
121 インタフェース
122 ストロボ
123 データ転送中表示用LED
124 警告用ブザー
135 A/Dコンバータ
1122 AWB演算部
1124 バンドパスフィルタ
1125 加算部
1126 AF演算部
1127 タイマ
1128 記憶部
1162 電源スイッチ
1162 半押しスイッチ
1163 全押しスイッチ
1164 設定釦
1165 アップ/ダウン釦
1166 消去釦
1167 転送釦
201 シャッタ釦
202 セレクトダイアル
203 マルチセレクトスイッチ
204 カード挿入部
205 接続ケーブル

Claims (2)

  1. 被写体を撮影して生成した画像データをメモリに記憶する記憶手段と、
    前記メモリが備わっていなかった場合あるいは前記メモリの残容量が不足していた場合には被写体の撮影を禁止する禁止手段と、
    他のデジタルカメラと通信回線を介して接続する接続手段と、
    前記接続手段を介して前記他のデジタルカメラと接続されている場合には前記禁止手段による撮影禁止を解除する解除手段とを備えたことを特徴とするデジタルカメラ。
  2. 被写体を撮影して生成した画像データをメモリに記憶する記憶手段と、前記メモリが備わっていなかった場合あるいは前記メモリの残容量が不足していた場合には被写体の撮影を禁止する禁止手段とを備えた他のデジタルカメラと通信回線を介して接続する接続手段と、
    前記接続手段を介して前記禁止手段による撮影禁止を解除するよう前記他のデジタルカメラに対して指示する解除指示手段とを備えたことを特徴とするデジタルカメラ。
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