JP4953437B2 - 油冷式回転圧縮装置及びその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、酸素及び引火性ガス成分を含有した被圧縮ガスを圧縮する場合において、帯電しやすい部位に帯電防止対策を施すことにより、被圧縮ガスが圧縮運転中に引火するおそれをなくした油冷式回転圧縮装置及びその運転方法に関する。
オイルインジェクションタイプのスクリュー圧縮機は、雄雌1対のロータにより圧縮空間を形成して、被圧縮ガスを圧縮する機構をもつ。雄ロータの軸端は電動機に接続されて回転し、雌ロータは雄ロータの回転に従動して回転する。圧縮運転中、雄雌ロータは被圧縮ガス及び該被圧縮ガスに混ざった作動油との摩擦により静電荷が発生しやすい。雄雌ロータ間には油膜が形成され、油膜により両者は隔離されている。雌ロータ軸は滑り軸受で支承され、雌ロータ軸と滑り軸受との間には油膜が形成されるため、雌ロータは油膜により電気的に他の部材と隔離された状態となっている。
従って雌ロータでは圧縮運転中に発生した静電荷が放電されず、蓄積されていく。このため酸素及び引火性ガスを含む被圧縮ガスを圧縮対象とする圧縮機においては、被圧縮ガスを吸入、圧縮及び吐出する過程で、雌ロータからの放電現象(スパーク)により被圧縮ガスが引火する可能性がある。
例えばタンカーの原油タンクから原油を陸上に積み出した後に、該原油タンク内では残った原油が気化した有機性ガスが充満している。その後該原油タンクに再び原油を積み込む際に該原油タンクの排気孔から該有機性ガスが大気中に放散し、環境汚染を生じる。その対策として、該有機性ガスを圧縮機で吸入・圧縮し、その後冷凍機で冷却し液化して原油タンクに戻すことが検討されている。しかし該有機性ガスは、メタン、エタン、ハイドロカーボン、硫化水素、水分及び空気を含み、かかる有機性ガスを圧縮機で圧縮した場合、爆発限界を超える可能性がある。そのため窒素ガスを圧縮機に導入して爆発限界外にする対策を施しているが、依然として爆発する可能性を秘めている。
またガソリンスタンドのガソリンタンクもガソリンが気化した有機性ガスで充満しており、この有機性ガスが大気中に放散するのを防止する必要がある。その対策として、該有機性ガスを前述の方法を用いて冷凍機で液化してガソリンタンクに戻す方法が考えられるが、この場合も、同様に爆発の危険性がある。
このため圧縮機に窒素ガスを注入して圧縮機内部の酸素濃度を爆発限界外に低下させる対策が考えられるが、大量の窒素ガスを供給する設備が必要になり、設備費が増大する問題がある。
と同時に、雌ロータに帯電した静電荷を何らかの方法で放電させ、安全に運転できるようにする必要がある。また圧縮機の出口側に設けられたオイルセパレータは、大型の容器からなるので帯電しやすく、特に被圧縮ガスが通過するフィルタエレメントは、被圧縮ガス及び被圧縮ガスに含まれる作動油との摩擦により静電荷が発生しやすい。そのためオイルセパレータにおいても帯電防止対策を施す必要がある。
従来提案された帯電防止策として、例えば特許文献1(特開平11−230628号公報)には、圧縮機の潤滑油に帯電防止剤を含有させた対策が提案されている。
また特許文献2(特開2004−263836号公報)には、電動圧縮機の転がり軸受の外輪軌道と内輪軌道との間の空間に導電性グリースを封入して該転がり軸受の帯電防止を図った提案がなされている。
また特許文献3(特開2002−266762号公報)には、冷凍装置を構成する圧縮機の冷凍機油の水分を調節することにより、冷凍機油の導電性を調節し、これによって漏電の発生を防止するようにした提案がなされている。
特開平11−230628号公報 特開2004−263836号公報 特開2002−266762号公報
前記特許文献1〜3に開示された方法は、雄雌ロータを備えた油冷式回転圧縮装置における雌ロータやオイルセパレータの帯電を防止する手段を提案するものではなく、また帯電防止剤や導電性グリース等を供給する設備を追設するとともに、帯電防止剤や導電性グリース等の取り扱いを管理する必要があり、いずれも設備費及びメンテナンス費の増大を招くという問題点をもつ。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、雄雌ロータを備えた油冷式回転圧縮装置において、雄ロータ及びオイルセパレータの帯電を防止して圧縮過程や油分離過程で引火の可能性を無くすことにより、酸素及び引火性ガスを含有する被圧縮ガスを対象とする場合でも、安全に圧縮運転を行なうことができるようにすることを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の圧縮装置は、
駆動ロータと、該駆動ロータに従動し軸端部が油膜シールで密封された従動ロータとを有する圧縮機を備えた油冷式回転圧縮装置において、
前記圧縮機に供給された作動油を該圧縮機の出口側で被圧縮ガスから分離するオイルセパレータを設け、
前記従動ロータの軸部端面に接触するアース電位接続体を設けたものである。
本発明の圧縮装置は、従動ロータの軸部端面に接触するアース電位接続体を設ける。これによって従動ロータは圧縮装置の運転中でもアース電位を保持できるので、従動ロータの帯電に起因して被圧縮ガスが引火するおそれをなくすことができる。従ってもともと酸素を含有するか、又は大気に開放されたことにより酸素を含むようになった被圧縮ガスであって、かつ可燃性又は引火性のガスを含む被圧縮ガスを圧縮運転する場合であっても、従動ロータからの放電現象(スパーク)に起因して被圧縮ガスが引火するおそれをなくすことができる。
また、本発明の圧縮装置は、作動油として非導電性油を用いるのが望ましい。その理由は、導電性油、ポリアルキレングリコール等は親水性で水分を吸収しやすい。水分を吸収した導電性油を用いて前述のような硫化水素等の引火性ガスを含む悪条件ガスを圧縮すると、該導電性油に含まれる水分に硫化水素等の腐食成分が溶け込み、それらが圧縮装置の軸受部、シール部等に入ると、腐食を起こしやすい。非導電性油を用いれば、かかる問題を軽減することができる。
前記アース電位接続体は、雄雌ロータを収容するケーシングに接続するか、あるいは該ケーシングより外部に導設して、外部のアース電位部に接続するようにしてもよい。雄雌ロータを収容するケーシングは、アース電位部に連通しているので、アース電位接続体を該ケーシングに接続するだけで、従動ロータをアース電位とすることができる。
また該アース電位接続体を該ケーシングよりさらに外部に導設した場合は、該ケーシングの外部でアース電位接続体の電位を計測することが可能になる。アース電位接続体の電位を計測することによって、従動ロータ軸部端面とアース電位接続体との接触状態を判定することができる。従動ロータ軸部端面とアース電位接続体との接触部は、アース電位接続体の摩耗又は従動ロータ軸部端面とアース電位接続体との間に油膜が形成される等の理由により接触不良となる場合が考えられる。しかしアース電位接続体の電位を計測することによって、従動ロータ軸部端面とアース電位接続体との接触状態を監視しながら、圧縮運転を継続することができる。
本発明の圧縮装置において、好ましくは、従動ロータの軸部端面の中心位置にアース電位接続体の突起状の小径部を接触させるようにするとよい。従動ロータの軸部端面の中心は周速を発生しないので、アース電位接続体の該突起状小径部との間で摩擦が生じない。従ってアース電位接続体の接触面が摩耗せず、従動ロータの軸部端面との接触状態を長く良好に保持できる。
また従動ロータの軸部端面とアース電位接続体との間にアース電位接続体との接触面側を表面処理したスペーサを介設するようにするとよい。従動ロータの軸部端面は切削加工精度が悪く、該軸部端面に直接アース電位接続体を接触させると、接触状態が不良となったり、あるいはアース電位接続体の接触部に摩耗が生じるおそれがある。従動ロータの軸部端面とアース電位接続体との間に前記スペーサを介設すれば、アース電位接続体をスペーサの表面処理された滑らかな面に接触させるので、アース電位接続体の摩耗を低減することができる。また該スペーサの厚さを調整することにより、従動ロータの軸部端面とアース電位接続体との接触状態、即ち接触面圧等が調整可能であるので、従動ロータの軸部端面とアース電位接続体との接触状態を良好に保持することができる。
また好ましくは、アース電位接続体を従動ロータの軸部端面側に付勢する付勢手段を設けるとよい。該付勢手段は例えばコイルバネ等の弾性力付勢手段でもよい。該付勢手段を設けることにより、アース電位接続体の接触部が摩耗しても、常に接触面圧を保持することができる。
また本発明の圧縮装置において、オイルセパレータの内部に配設されたフィルタエレメントにアース電位接続体を設けるようにする。これによって該フィルタエレメントをアース電位に保持し、該フィルタエレメントでの被圧縮ガスの引火を防止できる。
またオイルセパレータの胴部の内部で該胴部の横断面に沿ってアース電位に接続したアース棒を架設するとともに、該アース棒を該胴部の長手方向に沿って所定間隔で複数配置することにより、該オイルセパレータの胴部が大型の場合でも該胴部全体の帯電を解消することができる。
次に本発明の圧縮装置の運転方法は、
駆動ロータと、該駆動ロータに従動し軸端部が油膜シールで密封された従動ロータとを有する圧縮機を備えた油冷式圧縮装置の運転方法において、
作動油として非導電性油を用いて被圧縮ガスを圧縮し、
前記従動ロータの軸部端面に接触させたアース電位接続体により該従動ロータをアース電位に落とした状態で運転するものである。
本発明方法において、該アース電位接続体によって従動ロータに溜まった静電荷をアース電位部に放出しながら圧縮運転するので、従動ロータに静電荷が溜まらない。従って従動ロータからスパークが発生するおそれがなく、被圧縮ガスが酸素を含み、且つ引火性ガスを含む被圧縮ガスであっても、引火のおそれがない。
またアース電位接続体の電位を計測することにより、従動ロータの軸部端面とアース電位接続体との接触状態を判定することができる。従ってアース電位接続体の電位を計測することによって、従動ロータの軸部端面とアース電位接続体との接触状態を監視しながら圧縮装置の運転を行なうことができる。
本発明は駆動ロータと該駆動ロータによって駆動される従動ロータを備えた油冷式回転圧縮装置全般に適用でき、例えば雄雌ロータがスクリュータイプ、モノスクリュータイプ、ベーンタイプ及びスクロールタイプの圧縮機等に適用できる。
本発明の圧縮装置によれば、従動ロータの軸部端面に接触するアース電位接続体を設けたのみの簡単な構成により、従動ロータに溜まった静電荷を放出し、従動ロータを常にアース電位に保持することができる。従って酸素及び引火性ガスを含む被圧縮ガスを圧縮する場合でも従動ロータの帯電に起因した被圧縮ガスの引火を防止することができる。またオイルセパレータの胴部やフィルタエレメントにアース電位接続体を設けたことにより、オイルセパレータでの帯電を防止し、被圧縮ガスの引火を防止できる。
また本発明の圧縮装置の運転方法によれば、作動油として非導電性油を用いて被圧縮ガスを圧縮し、従動ロータの軸部端面に接触させたアース電位接続体により従動ロータをアース電位に落とした状態で運転することにより、圧縮装置の軸受部、シール部等に腐食を起こしにくく、かつ圧縮装置の運転中でも従動ロータをアース電位に保持することができる。従って酸素を含みかつ引火性ガスを含む被圧縮ガスを対象とする場合でも、従動ロータの帯電に起因した被圧縮ガスの引火を防止することができる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
(実施形態1)
次に本発明を油冷式スクリュー圧縮装置に適用した第1実施形態を図1〜7に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る油冷式スクリュー圧縮装置の全体フロー図、図2は該圧縮装置の立面図、図3は該圧縮装置の平面図である。図1〜3において、スクリュー圧縮機1は、図2に示すように架台18上に載置され、そのケーシング11の内部に雄雌ロータ12が装備され、雄雌ロータ12は電動機2によって回転駆動される。スクリュー圧縮機1の吸入口11aには、吸入ラインaから空気及びハイドロカーボン等の引火性ガスを含む被圧縮ガスgが吸入され、雄雌ロータ12によって形成される圧縮空間で圧縮されて吐出口11bから吐出される。
本実施形態で、作動油は、前述の理由により非導電性油が使用される。被圧縮ガスgは、例えば原油タンク内で気化した前述の有機性ガスであって、吐出口11bから吐出された被圧縮ガスgは、吐出ラインbを経て1次2次オイルセパレータ3に送られる。1次2次オイルセパレータ3に送られた被圧縮ガスgは、1次分離装置32及び2次フィルタ装置33を通って作動油と分離される。
その後被圧縮ガスgはラインdを経て3次オイルセパレータ4に送られ、3次オイルセパレータ4でさらに作動油と分離される。3次オイルセパレータ4で作動油と分離された被圧縮ガスgはラインeから排出される。なお図2において、1次2次オイルセパレータ3は支持脚34に支持される。被圧縮ガスgはその後冷凍機により冷却され液化されて原油タンクに戻される。
1次2次オイルセパレータ3で被圧縮ガスgと分離された作動油は、胴部31の内部に貯留された後、配管hからオイルクーラ5に送られる。オイルクーラ5には冷却水配管cから冷却水が循環され、作動油は該冷却水と熱交換されて冷却される。オイルクーラ5で冷却された作動油は配管iからポンプ7によってスクリュー圧縮機1に給油される。図2において、オイルクーラ5は架台51に支持される。また3次オイルセパレータ4で被圧縮ガスgと分離した作動油は、3次オイルセパレータ4の胴部41内に貯留され、ラインfを経由して吸入ラインaに戻される。
図4は、スクリュー圧縮機1及び電動機2の構成図である。図4において、スクリュー圧縮機1のケーシング11の内部には、雄ロータ12a及び雌ロータ12bが設けられ、吸入口11aから吸入された被圧縮ガスgを雄雌ロータ間に形成される密閉空間で圧縮した後、吐出口11bから吐出する。雄雌ロータのロータ軸13a及び13bは、すベリ軸受で支持され、該すベリ軸受との間に油膜を形成している。雄ロータ軸13aの一方はカップリング14を介して、電動機2の回転子23に接続された回転軸25と接続されている。
電動機2は、ケーシング21の内部に回転子23と該回転子23の周囲に配置されたステータ24とを備え、回転子23に接続された回転軸25を軸受22で回転可能に支持している。また雄ロータ軸13aにはアース電位に接続されたアースブラシ15が接続され、スクリュー圧縮機1のケーシング11及び電動機2のケーシング21にもそれぞれアース電位に接続されたアース線16及び26が接続されている。また雌ロータ軸13bの一方側の軸端面に接するようにアース接続体17が設けられている。これによって圧縮運転中にスクリュー圧縮機1のケーシング11及び電動機2のケーシング21や雄ロータ12a及び雌ロータ12bに静電荷が蓄積されるのを防止している。
アース接続体17の詳細構造を図5により説明する。図5はアース接続体17の縦断面図である。図5において、アース接続体17は、スクリュー圧縮機1のケーシング11に穿設された孔11aを貫通し、かつカバー171の外周面に形成されたネジ部172が該孔11aのネジ部に螺合することにより固定されている。カバー171内の中心には導電性のアース炭素棒173が配置されている。
カバー171とアース炭素棒173との間には、テフロン(登録商標)製でフッ素樹脂等で被覆された絶縁性のスリーブ174、176、177及びこれらと同一の構成で絶縁性のVリング175が介設されて、アース炭素棒173とカバー171との間の絶縁性を保持している。Vリング175はカバー171の内部を密封し、カバー171の内部に被圧縮ガスgや作動油が浸入するのを防止している。
雌ロータ軸13bの端面にはスペーサ18がボルト19で固定され、スペーサ18のアース接続体17側表面を表面処理するとともに、アース炭素棒173の先端が円弧状断面に形成され、かつアース炭素棒173の先端が雌ロータ軸13bの回転中心位置に正確に当るように位置決めしている。これによって、アース炭素棒173に雌ロータ軸13bの回転運動が伝わらず、かつスペーサ18とアース炭素棒173の先端との間に発生する摩擦力を最小限に留めることができる。
アース炭素棒173の他端は、ステンレス鋼等で構成された電導性をもつプッシュロッド178に嵌合され、一体に動くように構成される。プッシュロッド178は絶縁性のスリーブ179で長手軸方向に摺動可能に支持される。プッシュロッド178の端部はスプリングカバー180内に収納される。またプッシュロッド178にスプリング押え181が固定され、スプリング押え181とスプリングカバー180との間にコイル状のスプリング182が装着されている。これによってプッシュロッド178は、アース炭素棒173側に向けられたスプリング182の弾性力を付与される。
またプッシュロッド178の端面にはアース線183が接続され、アース線183は、スプリングカバー180に設けられた孔180aから外部に導出され、図示しないアース電位部に接続される。
かかる構成のアース接続体17を設置することにより、圧縮運転中に雌ロータ12bに発生する静電荷はアース接続体17を介して放電され、雌ロータ12bは常にアース電位に保持される。従って雌ロータ12bで引火の原因となる放電現象が発生しないので、被圧縮ガスgが酸素及び引火性ガスを含む場合であっても安全に圧縮運転を行なうことができる。
またアース炭素棒173に対してプッシュロッド178を介しスプリング182の弾性力を付与しているので、アース炭素棒173の先端に摩耗が生じてもスペーサ18に対するアース炭素棒173の押し付け力を常に保持することができる。従ってアース炭素棒173のスペーサ18に対する接触不良を生ずることがなく、従って、雌ロータ12bに静電荷が蓄積されることがないので、安全な圧縮運転を継続することができる。
またアース線183の電位を計測するようにすれば、該電位によってスペーサ18とアース炭素棒173との接触状態を判定することができ、これによって該接触状態を常に監視しながら圧縮運転を行なうことができる。
また前述のように、アース炭素棒173に接する側に表面処理されたスペーサ18を設け、かつアース炭素棒173の先細りした先端小径部を雌ロータ12bの回転中心位置に当てるようにしたので、アース炭素棒173の摩耗を低減して長時間の圧縮運転を可能にする。
次に図6により、本実施形態の1次2次オイルセパレータ3の構成を説明する。図6において、1次2次オイルセパレータ3は支持脚34で支持される。圧縮機1で圧縮された被圧縮ガスgは吐出ラインbから1次2次オイルセパレータ3に送られる。1次分離装置32は、吐出ラインbに接続される吸入管321と、吸入管321と一体に接続され1次2次オイルセパレータ3の胴部31の内部で水平方向に配置される中空円筒体322とからなり、中空円筒体322が胴部31の内側上部に支持バー323によって吊設されている。
被圧縮ガスgは、吸入管321から中空円筒体322の内部に入り、中空円筒体322内を通過し、開口324から1次分離装置32を出る。1次分離装置32を出た被圧縮ガスgは、胴部31の鏡板37に衝突し、流れ方向を反転させ、水平方向に流れ、2次フィルタ装置33に向う。このとき被圧縮ガスgとともに搬送される作動油は、水平方向に流れる被圧縮ガスgから重力沈降により被圧縮ガスgと分離する。作動油と分離した被圧縮ガスgは、次に2次フィルタ装置33に到達する。
2次フィルタ装置33は、上端面が遮蔽された円筒形状のケーシング331と、ケーシング331の内部に収容された中空円筒形状のフィルタエレメント332とから構成されている。フィルタエレメント332は上端が上板333で遮蔽されマイクロファイバー製である。フィルタエレメント332の下部開口334から進入した被圧縮ガスgは、フィルタエレメント332を通過するときに同伴された作動油が分離される。フィルタエレメント332を通過した被圧縮ガスgは、配管dから3次オイルセパレータ4に送られる。
1次2次オイルセパレータ3の胴部31には、図6に示すように、複数のアース棒35が胴部31の横断面方向に並行して架設されている。なお各アース棒35の間の間隔kを基準寸法以下とすることによって、胴部31の全領域で静電荷の放出を確実に行なうようにする。また支持脚34はアース線36によってアース電位に接続されている。かかる構成によって、胴部31に生じた静電荷は、支持脚34を介してアース線36に放電される。従って胴部31を常にアース電位とすることができる。
また2次フィルタ装置33のフィルタエレメント332の本体にはアース線が内蔵されている。被圧縮ガスgがフィルタエレメント332のメッシュ部を通過するときに、被圧縮ガスgと該メッシュ部との摩擦により、フィルタエレメント332に静電荷が溜まりやすいが、本実施形態ではフィルタエレメント332に内蔵されたアース線により、フィルタエレメント332に溜まった静電荷をケーシング331、ケーシング31、支持脚34及びアース線36を介して外部に放電することができる。
1次2次オイルセパレータ3を出た被圧縮ガスgは次に3次オイルセパレータ4に到達する。図7により3次オイルセパレータ4の構成を説明する。図7は、3次オイルセパレータ4を一部断截して示す立面図である。図7において、3次オイルセパレータ4の胴部41は、3方向に設けられた支持脚44で支持されている。被圧縮ガスgは、配管dから胴部41の内部に送られる。配管dは、胴部41の内部に延設され、胴部41の内部に設けられたフィルタエレメント42を固定支持する支持部材43の内部に形成された流路43aに連通される。
従って被圧縮ガスgは、矢印で示すように配管dから流路43aを経て、さらにメッシュ状のフィルタエレメント42を通過する。フィルタエレメント42は2次フィルタ装置33のフィルタエレメント332より細かいメッシュを有する。被圧縮ガスgがフィルタエレメント42を通過する際に、同伴する作動油が除去される。作動油が除去された被圧縮ガスgは、その後配管eから胴部41外に排出される。胴部41の下部に溜まった作動油は、配管jからタンク6に排出される。タンク6に排出された作動油は、通常、配管fから圧縮機1の吸入ラインaに戻される。
本実施形態においては、フィルタエレメント42に内蔵されたアース線により、フィルタエレメント42は胴部41に導通されるとともに、胴部41にアース線45が接続されている。被圧縮ガスgがフィルタエレメント42を通過する際には、被圧縮ガスgとフィルタエレメント42との摩擦により、フィルタエレメント42に静電荷が発生しやすいが、発生した静電荷は、該内蔵アース線を経て胴部41からアース線45に放電され、常にアース電位を保持することができる。従ってフィルタエレメント42を含め胴部41内で放電現象が発生することがないので、被圧縮ガスgが酸素及び引火性ガスを含む場合であっても、安全に圧縮運転を行なうことができる。なお、支持脚44にもアース線46が設けられている。
以上のように、本実施形態によれば、オイルセパレータ3及び4において、帯電防止策を講じているので、酸素や引火性ガスを含む被圧縮ガスを圧縮する場合でも、引火の危険なく安全に圧縮運転を行なうことができる。アース棒35やアース線36、45、46及びフィルタエレメント332,42に内蔵されたアース線のような簡単な構成で帯電防止を行なうことができる。
本発明によれば、油冷式スクリュー圧縮装置において、簡単な装置で帯電しやすい圧縮機の従動ロータやオイルセパレータの帯電を防止でき、引火や爆発を招くことなく、圧縮運転を安全に実施することができる。
本発明の第1実施形態に係る油冷式スクリュー圧縮装置の全体フロー図である。 前記第1実施形態の該圧縮装置の立面図である。 前記第1実施形態の該圧縮装置の平面図である。 前記第1実施形態のスクリュー圧縮機及び電動機の構成図である。 前記第1実施形態のアース接続体17の縦断面図である。 前記第1実施形態の1次2次オイルセパレータ3の縦断立面図である。 前記第1実施形態の3次オイルセパレータ4の一部を断截した立面図である。
符号の説明
1 圧縮機
3 1次2次オイルセパレータ
4 3次オイルセパレータ
12a 雄ロータ
12b 雌ロータ
17 アース電位接続体
18 スペーサ
32 1次分離装置
33 2次フィルタ装置
35 アース棒
36、45、46 アース線
42、332 フィルタエレメント
173 アース炭素棒
182 コイルスプリング(付勢手段)
g 被圧縮ガス

Claims (8)

  1. 駆動ロータと、該駆動ロータに従動し軸端部が油膜シールで密封された従動ロータとを有する圧縮機を備えた油冷式回転圧縮装置において、
    前記圧縮機に供給された作動油を該圧縮機の出口側で被圧縮ガスから分離するオイルセパレータを設け、
    前記従動ロータの軸部端面に接触するアース電位接続体を設けたことを特徴とする油冷式回転圧縮装置。
  2. 前記従動ロータの軸部端面の中心位置に前記アース電位接続体の突起状の小径部を接触させたことを特徴とする請求項1に記載の油冷式回転圧縮装置。
  3. 前記従動ロータの軸部端面と前記アース電位接続体との間に該アース電位接続体との接触面側を表面処理したスペーサを介設したことを特徴とする請求項1に記載の油冷式回転圧縮装置。
  4. 前記アース電位接続体を前記従動ロータの軸部端面側に付勢する付勢手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の油冷式回転圧縮装置。
  5. 前記オイルセパレータの内部に配設されたフィルタエレメントにアース電位接続体を設けたことを特徴とする請求項1に記載の油冷式回転圧縮装置。
  6. 前記オイルセパレータの胴部の内部で該胴部の横断面に沿ってアース電位に接続したアース棒を架設するとともに、該アース棒を該胴部の長手方向に沿って所定間隔で複数配置したことを特徴とする請求項1に記載の油冷式回転圧縮装置。
  7. 駆動ロータと、該駆動ロータに従動し軸端部が油膜シールで密封された従動ロータとを有する圧縮機を備えた油冷式回転圧縮装置の運転方法において、
    作動油として非導電性油を用いて被圧縮ガスを圧縮し、
    前記従動ロータの軸部端面に接触させたアース電位接続体により該従動ロータをアース電位に落とした状態で運転することを特徴とする油冷式回転圧縮装置の運転方法。
  8. 前記アース電位接続体の電位を計測することにより、前記従動ロータの軸部端面と該アース電位接続体との接触状態を判定することを特徴とする請求項7に記載の油冷式回転圧縮装置の運転方法。
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