JP4953238B2 - 微小観察対象物用の観察装置、この観察装置を備えた観察システム、及び、観察方法 - Google Patents

微小観察対象物用の観察装置、この観察装置を備えた観察システム、及び、観察方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4953238B2
JP4953238B2 JP2006317111A JP2006317111A JP4953238B2 JP 4953238 B2 JP4953238 B2 JP 4953238B2 JP 2006317111 A JP2006317111 A JP 2006317111A JP 2006317111 A JP2006317111 A JP 2006317111A JP 4953238 B2 JP4953238 B2 JP 4953238B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
observation
holding member
image sensor
minute
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006317111A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008129512A (ja
Inventor
聡 小西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ritsumeikan Trust
Original Assignee
Ritsumeikan Trust
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ritsumeikan Trust filed Critical Ritsumeikan Trust
Priority to JP2006317111A priority Critical patent/JP4953238B2/ja
Publication of JP2008129512A publication Critical patent/JP2008129512A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4953238B2 publication Critical patent/JP4953238B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Description

この発明は、微小観察対象物用の観察装置及びこれに用いる保持部材、並びにこの観察装置を備えた観察システム、観察方法に関する。
バイオ実験において、細胞等の微小な観察対象物の光学的な観察が従来から必要とされている。このような光学的な観察のために顕微鏡が用いられており、顕微鏡により細胞等を拡大し蛍光観察、発光観察が行われている。このような観察において、細胞等の画像データを取得するために、例えば特許文献1に示しているように、顕微鏡にデジタルカメラを取り付けている。
特開2004−70036号公報
このように従来では、細胞等の微小な観察対象物の画像データを取得するために、細胞等の像を顕微鏡により拡大し、デジタルカメラのレンズによりこの像を集め、デジタルカメラ内のイメージセンサが映像信号を出力し、画像データが取り込まれている。しかし、顕微鏡は非常に高価なものであるため、細胞等の微小な観察対象物を観察するための装置はコストが高くなるという問題点がある。
そこで、この発明は、観察対象物とこの観察対象物の画像を取得するためのイメージセンサとの間に従来利用していた顕微鏡を介在させないで、観察対象物の観察が可能となり、コストの低減が可能となる観察装置及びこれに用いる保持部材、並びにこの観察装置を備えた観察システム、観察方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するためのこの発明の微小観察対象物用の観察装置は、多数の画素を有するイメージセンサを備えたビジョン回路と、前記ビジョン回路の前記イメージセンサ上に積み重ね状に搭載され微小な観察対象物を存在させる保持部材とを備え、前記保持部材は、前記ビジョン回路上に積層状態で設けられる本体部と、この本体部の一部に形成され前記イメージセンサに対応する位置に前記微小な観察対象物を存在させる観察部とを有し、前記観察部の表面は前記微小な観察対象物を載せる観察面であり、当該表面よりも裏面側は光透過性を有し、前記ビジョン回路の表面は、前記保持部材を積み重ねて載せるための載置面であって、当該表面に当該保持部材を積み重ねた状態で、前記イメージセンサは、前記観察面に載せられた前記観察対象物の像を、前記観察部を通じて、微小な大きさのままでとらえることを特徴とする。
そして、この観察装置を利用して行うことができる微小観察対象物の観察方法は、多数の画素を有するイメージセンサを備えたビジョン回路と、微小な観察対象物を存在させた保持部材とを積み重ね状とすることによって近接配置し、前記イメージセンサは前記観察対象物を実質的に等倍率で撮像する微小観察対象物の観察方法であって、前記保持部材が有する本体部を、前記ビジョン回路の表面に積み重ね状に設け、この本体部の一部に形成されている観察部の表面であって前記イメージセンサに対応する位置に前記微小な観察対象物を載せ、前記ビジョン回路の表面に前記本体部を積み重ねた状態で、前記観察部の前記表面に載せられた前記観察対象物の像を、光透過性を有している当該観察部を通じて、前記イメージセンサによって微小な大きさのままでとらえることを特徴とする。
この観察装置及び観察方法によれば、ビジョン回路上に保持部材を積み重ね状に搭載することにより、当該保持部材に存在させた微小な観察対象物を、微小な大きさのままでイメージセンサによりとらえることができるので、従来利用していた顕微鏡を介在させなくても、微小な観察対象物の画像を取得することができる。これにより観察装置のコストを低減できる。
なお、前記観察方法において、実質的に等倍率とは、観察対象物を拡大縮小させない場合の他に、人目で確認することができない程度に観察対象物Wを拡大する場合も含む。
また、前記観察装置において、前記保持部材は前記ビジョン回路から取り外し可能であるのが好ましい。これによれば、保持部材をビジョン回路から取り外すことができるので、観察対象物を存在させた保持部材を次々と取り換えて観察することができる。また、特にバイオ実験では、観察対象物を存在させる保持部材の再利用は好ましくない場合があるが、この構成によれば、ビジョン回路を残して、保持部材のみを使い捨てにすることもでき、経済的である。
また、前記観察装置において、前記ビジョン回路と前記保持部材との間に光学シートが積層状態で介在しているのが好ましい。これによれば、光学シートの機能により、観察対象物の適切な画像を得ることができる。
また、前記観察装置において、前記保持部材は前記観察対象物を吸引することによって位置保持させる吸引部を有しているのが好ましい。これによれば、観察対象物を保持部材に位置保持させることができる。
また、前記観察装置において、前記イメージセンサが複数設けられているステージ部材を更に備えているのが好ましい。これによれば、各イメージセンサの上に保持部材をそれぞれ設けることにより、ステージ部材上において観察対象物を並べて観察することができ、観察作業が行いやすいものとなる。
さらに、本発明の観察システムは、前記観察装置と、この観察装置の前記ビジョン回路から前記保持部材を取り換える搬送手段とを備えているものである。この観察システムによれば、搬送手段によって保持部材を取り換えることができ、観察作業が行いやすいものとなる。
た、本発明の観察システムは、前記観察装置と、この観察装置の前記保持部材に存在する微小な観察対象物に対して処理を施す処理手段とを備えているものである。この観察システムによれば、保持部材の観察対象物を処理して観察することができる。
本発明によれば、観察対象物を微小な大きさのままでイメージセンサによりとらえることができるので、観察対象物とイメージセンサとの間に従来利用していた顕微鏡を介在させなくても、微小な観察対象物の画像を取得することができる。これにより微小な観察対象物を観察するための装置のコストを低減できる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1はこの発明の観察装置の実施の一形態を示す斜視図である。図2はこの観察装置の分解斜視図である。図3はこの観察装置のブロック図である。
この観察装置20は、イメージセンサ11を備えたビジョン回路10と、細胞等の微小な観察対象物Wを表面側に多数存在させる保持部材1とを備えている。図例の保持部材1はシート状の部材であり、以下において、保持部材1を観察シートと呼んで説明する。そして、観察シート1はビジョン回路10上に積み重ね状に搭載されており、具体的には、観察シート1とビジョン回路10とは積層状態にある。さらに、図例の観察装置20ではビジョン回路10と観察シート1との間に光学シート7が積層状態で介在している。
図3において、ビジョン回路10は、観察装置20が備えているコンピュータ23と繋がっており、相互の間で信号の送受信が行われる。このコンピュータ23は観察装置20全体の動作を制御したり、観察して得た情報を処理したり、情報を蓄積したりする。ビジョン回路10は、プリント基板13(図2参照)上に、イメージセンサ11と、このイメージセンサ11から送られた映像信号を処理する画像処理回路部(イメージプロセッサ)12とを備えている。また、ビジョン回路10は記憶手段(メモリ)14を備えており、イメージセンサ11が取り込んだ映像信号を一時的に記憶したり、画像処理回路部12が処理した画像データを記憶したりする。なお、この記憶手段14は、ビジョン回路10上に設けられる以外に、前記コンピュータ23に設けられていてもよい。
イメージセンサ11は多数の微小な画素(受光素子)を有する画像素子であり、CCDやCMOSセンサとすることができる。画像処理回路部12は、イメージセンサ11が取り込んだ映像信号及び記憶手段14に記憶させた画像データの色調補正や解像度変更等の画像処理を行う機能を有している。なお、イメージセンサ11と画像処理回路部12とは、例えば従来知られているデジタルカメラが備えているものを利用することができる。
図1と図2とにおいて、観察シート1は光透過性を有する部材、例えば透明の樹脂により形成されており、シリコンラバーにより成形することができる。観察シート1は、ビジョン回路10上に積層状態で設けられる本体部2と、この本体部2の一部に形成されている観察部3とを備えている。本体部2は、前記イメージセンサ11よりも広い面積に設定されており、図例ではビジョン回路10と同じ(略同じ)大きさとしている。そして、この本体部2の中央部に観察部3が形成されている。観察部3はイメージセンサ11に対応する位置に微小な観察対象物Wを存在させる部分である。この観察部3の表面側に細胞等の微小な観察対象物Wを載せることができ、この観察部3の裏側部及び前記光学シート7を通してイメージセンサ11が観察対象物Wの像をそのまま(直接的に)取り込むことができる。つまり、観察対象物Wを微小な大きさのままでとらえることができる。このように、観察シート1は、ビジョン回路10のイメージセンサ11上に積層状態で設けられている。観察シート1は、その全部が透明であってもよく、又は、観察部3の観察面(表面3a)よりも裏面側が少なくとも光を透過させるものであってもよい。
また、この観察装置20において、観察シート1はビジョン回路10から取り外し可能である。つまり、観察シート1は、光学シート7をビジョン回路10に残して当該ビジョン回路10から取り外すことができる。このために、観察シート1は光学シート7の上に取り外し可能に載置させた状態で設けられている。この場合、光学シート7の表面7aが観察シート1用の載置面となる。なお、図示しないが、本発明の観察装置20において、光学シート7を省略することもできる。すなわち、ビジョン回路10の上に観察シート1が直接載せられた状態にあり、観察シート1はビジョン回路10の上に取り外し可能に載置させた状態で設けられている。この場合、ビジョン回路10の表面10aが観察シート1用の載置面となる。
図1と図2の形態において、観察シート1は光学シート7の表面(載置面)7aに載せられているが、観察シート1を載置面7aに載せる際、この載置面7aと観察シート1との間に光学レンズ用の油等の液体を介在させるのが好ましい。または、載置面7aと観察シート1との間から気体を除き、両者間を観察シート1の表面1a側に対して負圧とするのが好ましい。これにより、載置面7aに観察シート1を密着させることができると共に、観察終了後、観察シート1を載置面7aから容易に取り外すことができる。
観察シート1は、その観察部3において、観察対象物Wを吸引することによって位置保持する吸引部4を有している。吸引部4は観察シート1内に形成された微小な断面積の流路5を有している。この流路5は、一端が観察シート1の観察部3の表面3aに開口し、他端が観察シート1の観察部3以外の部分に開口している。具体的には、流路5の他端は観察シート1の本体部2の周縁部で開口しており(開口部5b)、例えば、図2に示しているように、本体部2の表面2aの周縁部の一部で開口したり、図示しないが、本体部2の側面2bで開口したりできる。なお、流路5及びその一端の開口部5aは複数(多数)形成されており、一つの開口部5aに対して一つの観察対象物Wを対応させることができる。また、一条の流路5が分岐して複数の開口部5aを有していても良い。また、開口部5aは格子状や千鳥状に配列されている。一方、各流路5の他端は一つの開口部5bに集約されている。
そして、この開口部5bに、図示しない吸引装置(ポンプ)を接続している。吸引装置は、観察部3の表面3aの周辺の気体を流路5を通じて吸引することができ、これにより、流路5の一端の開口部5aに微小な観察対象物Wを吸着して固定することができ、多数の観察対象物Wを観察シート1に位置保持させることができる。なお、言うまでもないが、流路5の一端の開口部5aの孔は観察対象物Wよりも小さく設定されている。
光学シート7は、ビジョン回路10と観察シート1との間に介在しており、イメージセンサ11と観察部3との間に積層状態で介在していればよい。光学シート7は様々なものを採用できるが、例えば、観察対象物Wが発光又は蛍光した光のうちの特定範囲の波長の光(例えば特定の色等)を選択して透過させる機能を備えた光学的フィルタとすることができる。この場合、イメージセンサ11へ所望の光を透過させることができ、イメージセンサ11は観察対象物Wの像や発光した様子を明確にとらえることができる。
光学的フィルタの具体例は、蛍光フィルタとして、例えば、オリンパス株式会社製、型番U−MWIB3(励起フィルタ:460nm〜495nm、吸収フィルタ:510IF、ダイクロイックミラー:505nm)、オリンパス株式会社製、型番U−MWIG3(励起フィルタ:530nm〜550nm、吸収フィルタ:575IF、ダイクロイックミラー:570nm)、株式会社ニコン製、型番UV−1A(励起フィルタ:360nm〜370nm、吸収フィルタ:420nm、ダイクロイックミラー:380nm)、株式会社ニコン製、型番B−2A(励起フィルタ:450nm〜490nm、吸収フィルタ:515nm、ダイクロイックミラー:500nm)、株式会社ニコン製、型番G−2A(励起フィルタ:510nm〜560nm、吸収フィルタ:590nm、ダイクロイックミラー:565nm)に相当するものがある。また、透過光源フィルタ(NDフィルタ)として、オリンパス株式会社製、型番45−ND50、45−ND25、45−ND12、45−ND6、株式会社ニコン製、型番ND2、ND4、ND8、ND16に相当するものがある。
他の光学シート7として、観察対象物Wの光を集光する(指向性を持たせる)機能を備えたレンズフィルムとすることができる。この場合、微弱な光であっても、イメージセンサ11に向かって光を透過させることができ、イメージセンサ11は観察対象物Wの像や発光した様子を明確にとらえることができる。または、他の光学シート7として、実質的な拡大縮小を行わないで焦点の微調整を行う機能や、色彩や明度を補正したり調整したりする機能を備えたもの等がある。
さらに他の光学シート7として、ビジョン回路10と観察シート1との間の距離を調整するための光透過性を有するシートや、ビジョン回路10を保護するための光透過性を有する保護シートであってもよい。また、前記光学シート7を組み合わせて複数枚用いてもよい。
このように、光学シート7を介在させることによって、その機能により、観察対象物Wの適切な画像を得ることができる。また、光学シート7は、観察シート1よりも薄いものや、同程度の厚さのものがある。
光学シート7は、ビジョン回路10と一体として形成されていてもよいが、ビジョン回路10から取り外し可能であってもよい。取り外し可能とした場合では、光学シート7をビジョン回路10から取り外し、他の機能を有する光学シート7に入れ替えたり、同じ機能であっても別の(例えば厚さの異なる)光学シート7に入れ替えたりできる。これにより、観察対象物Wの種類や大きさが異なっても、光学シート7を変更することによって例えば焦点等を微調整することができ、同じイメージセンサ11によって適切な画像データを得ることができる。また、一つのビジョン回路10に対して複数の光学シート7を予め準備しておき、観察対象物Wに応じて光学シート7を選択して適用してもよい。
図3において、この観察装置20は、ビジョン回路10が得た画像データに基づく画像を表示するモニタ(表示手段)24を更に備えている。このモニタ24は前記コンピュータ23のインターフェースに繋がっているものとすることができる。
また、図示しないが、観察シート1は観察対象物Wからの電気信号を受けるための電極を有していても良い。この場合、例えば、流路5の一端の開口部5aに電極を設け、この電極と、観察シート1の外部に設けた計測器(例えばアンプ付き電流計)とを導出線で繋げる。そして、後述する処理手段22により観察対象物Wに対して化学的又は電気的な刺激を与える等の観察のための処理をして、この刺激に応答する観察対象物Wからの信号を、前記電極を通じて計測器が計測することができる。
なお、観察対象物Wとしての細胞の大きさ(直径)が5μm〜100μm程度に対して、イメージセンサ11の一つの画素の大きさは1μm〜50μm程度のものを採用することができる。一つの画素が観察対象物Wの大きさと同程度乃至小さい場合は、一つの観察対象部Wの画像乃至そのうちの一部の画像を得ることができる。また、一つの画素のサイズ(ピクセルサイズ)が観察対象物Wの大きさよりも大きくても良く、この場合であっても、例えば、観察対象物Wが反応して明度の変化等が生じたことを、このイメージセンサ11を利用して検出することができる。
以上の実施形態の観察装置20によれば、観察シート1の観察面(表面)1aに細胞を多数存在させ、この観察シート1をビジョン回路10上に積み重ね状(積層状)に搭載することにより、当該観察シート1に多数存在している微小な観察対象物Wの像を拡大しなくても、微小な大きさのままでイメージセンサ11によりとらえることができ、この画像を処理し、画像データを記憶させたり、その画像をモニタ24に表示させたりすることができる。つまり、多数の画素を有するイメージセンサ11と、微小な観察対象物Wを存在させた観察シート1とを近接配置し、イメージセンサ11は観察対象物Wを実質的に等倍率で撮像する方法によって、観察対象物Wを観察することができる。したがって、従来、細胞等を光学的に観察する際に像を拡大するために利用していた顕微鏡を介在させなくても、本発明によれば、微小な細胞の画像を取得することができる。これにより観察装置のコストを低減できる。
なお、前記「実質的に等倍率」とは、観察対象物Wを拡大縮小させない場合の他に、人目で確認することができない程度に観察対象物Wを拡大する場合も含む。具体的には例えば前記光学シート7を利用することによって二倍まで拡大する場合を含む。すなわち、「実質的に等倍率」は、従来のような顕微鏡によって人目で確認することができる程度に観察対象物Wを拡大(例えば50倍や1000倍に拡大)する場合とは異なる。
さらに、イメージセンサ11と観察シート1とを「近接配置し」とは、イメージセンサ11と観察シート1との間を、当該観察シート1の厚さの二倍の値以下の場合と定義することができる。
そして、この観察装置20では、観察シート1をビジョン回路10から取り外すことができるので、観察対象物Wを存在させた観察シート1を次々と取り換えて観察することができる。特にバイオ実験では、観察対象物Wを存在させる観察シート1の再利用は好ましくない場合があるが、この観察装置20によれば、ビジョン回路10を残して観察シート1のみを使い捨てにすることもでき、経済的である。
図4は、本発明の観察装置の他の実施形態を示す斜視図である。この観察装置30は、前記実施形態と同様であるが、単一のステージ部材15を更に備えている。このステージ部材15の上には、前記ビジョン回路10の前記イメージセンサ11が複数並べて設けられている。つまり、ステージ部材15に複数の前記ビジョン回路10を設けた構成としたり、ステージ部材15自体を一枚のプリント基板とし、このステージ部材15をビジョン回路10とした構成としたりすることによって、この観察装置30が得られる。
ステージ部材15は前記画像処理回路部12及び前記記憶手段14を有している。ステージ部材15には、複数のイメージセンサ11が間隔を有して直線状に並んで設けられている。そして、各イメージセンサ11と一つの画像処理回路部12とが繋がっている。この画像処理回路部12は複数のイメージセンサ11からの信号を処理できる。または、図示しないが、複数の画像処理回路部12を有している構成であってもよい。
そして、観察シート1は各イメージセンサ11上に積層状態で設けられる。つまり、一つのイメージセンサ11の上にそれぞれ独立した観察シート1が載せられている。そして、各観察シート1の上に観察対象物Wが存在している。また、前記実施形態と同様に、観察シート1は取り外し可能である。図4のイメージセンサ11の上には前記光学シート7が設けられており、この光学シート7はステージ部材15に固定されたものであってもよく、取り外し可能であってもよい。又は光学シート7を省略したものであってもよい。
この観察装置30によれば、各観察シート1の上に観察対象物Wを載せ、その観察シート1を各イメージセンサ11の位置に対応させて載せることにより、各観察シート1上の観察対象物Wのそれぞれの像をイメージセンサ11が取得し、画像処理回路部12が画像データを処理し、記憶手段14が画像データを記憶したり、観察対象物Wの画像を次々と表示手段24において表示したりできる。このように、単一のステージ部材15上において観察対象物Wを並べて同時に観察することができ、観察作業が行いやすいものとなる。
または、観察シート1の変形例として、図示しないが、観察シート1は、複数のイメージセンサ11のそれぞれに対応する位置に微小な観察対象物Wを存在させる観察部3を複数有しているものであってもよい。つまり、一枚の観察シート1に複数の観察部3を形成したものであってもよい。この場合、一枚の観察シート1の複数の観察部3のそれぞれに観察対象物Wを載せ、この一枚の観察シート1をステージ部材15上に載せることにより、観察対象物Wを並べて観察することができ、観察作業が行いやすいものとなる。
なお、この観察装置30においても、前記実施形態と同様に観察シート1は前記吸引部4(図示せず)を備えている。
図5は、前記各観察装置を備えた観察システムを説明する説明図である。この観察システムは、ビジョン回路10及び観察シート1を備えた観察装置と、この観察装置のビジョン回路10から観察シート1を取り換える搬送手段21とを備えている。なお、図5の観察システムは、図1に示した観察装置20を備えたものであり、ビジョン回路10と観察シート1との間に光学シート7が介在している。
搬送手段21は、観察シート1をビジョン回路10(光学シート7)から取り外したり、別の観察シート1をビジョン回路10(光学シート7)上に設置させたりするロボットアームである。搬送手段21は前記コンピュータ23からの指令信号に従って制御される。図5の搬送手段21は、観察シート1を挟むことにより当該観察シート1を持ち上げて移動させることができる一対の爪部材26と、一対の爪部材26を相互接近離反させる駆動部(図示せず)と、爪部材26を移動させる移動部(図示せず)とを有する構成である。なお、搬送手段21の形式はその他のものであってもよく、例えば、観察シート1を吸引することができる吸引具と、この吸引具を移動させる移動部とを有しているものであってもよい。この観察システムによれば、搬送手段21が、ビジョン回路10に対して観察シート1のみを自動的に取り換えることができ、観察作業が行いやすくなる。
また、本発明の観察システムは、前記観察装置と、この観察装置の観察シート1に存在する微小な観察対象物Wに対して処理を施す処理手段22とを備えている。図5において、処理手段22は、観察シート1上の観察対象物Wに対して薬液を注入するノズル(ピペット)22を有しているものである。なお、他の処理手段22としては、観察対象物Wに対して電気信号を与える電極を有しているものがある。さらに、複数種類の処理手段22を備えたものであってもよい。図5の観察システムは、観察対象物Wを載せた観察シート1をビジョン回路10上に積層状態で設け、この観察対象物Wに対して処理手段22のノズル27から薬液を注入する。これにより、観察対象物Wを処理しながら観察することができる。
以上のように、本発明の観察装置及び観察システムによれば、観察対象物Wとイメージセンサ11との間に従来利用していた顕微鏡を介在させなくても、微小な観察対象物Wの画像を取得することができる。このように高価な顕微鏡が不要となるので、微小な観察対象物W用の装置のコストを低減できる。すなわち、従来では、細胞等の微小な観察対象物の像を顕微鏡により一旦拡大したにも関わらず、その像をデジタルカメラのイメージセンサに取り込ませるためにレンズにより縮小している。しかし、本発明によれば、微小な観察対象物Wを(光学シートを用いた場合では多少の焦点調整等を行う場合があるが)イメージセンサ11により微小な大きさのままでとらえることができ、高価な顕微鏡を不要とすることができる。さらに、次々と観察シート1を取り換えて観察することができ、観察作業が行いやすい。また、本発明の観察装置及び観察システムをスクリーニング装置とすることができる。
特に、図4のように複数のイメージセンサ11を有している場合、観察対象物Wを観察シート1の上にそれぞれ分けて複数の観察を行う場合に、複数の顕微鏡が不要であるため装置のコストを低減することができ、また、次々と観察することができ作業効率が高い。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、観察シートの材質はシリコンラバー以外であってもよく、その他の無色透明又は有色透明な材料とすることができ、ガラス製を利用したり、これら材料とその他の材料との複合材料としたりできる。また、図1に示した形態では、観察シート1はビジョン回路10と輪郭形状を同じとしているが、観察シート1はビジョン回路10のうちの少なくともイメージセンサ11と積層状態にあればよく、観察シート1の輪郭形状をイメージセンサ11の輪郭形状よりも大きく設定することができる。
さらに、観察シート1とビジョン回路10との間、光学シート7を設けた場合にはこの光学シート7と観察シート1との間及び/又は光学シート7とビジョン回路10との間に、隙間があってもよい。例えば、観察シート1を、ビジョン回路10のイメージセンサ11の上に隙間を有して積み重ね状に搭載していてもよい。この場合、両部材の間に別のスペーサ部材(図示せず)をさらに介在させ、両部材の間に隙間を形成すればよい。
また、各図において、説明を容易とするために観察対象物Wを実際よりも大きく記載している。さらに、観察対象物Wは球形に限らず、また、観察シート1上の観察対象物Wの数は、実際では多数とすることができる。
本発明の観察装置の実施の一形態を示す斜視図である。 この観察装置の分解斜視図である。 この観察装置のブロック図である。 本発明の観察装置の他の実施形態を示す斜視図である。 本発明の観察装置を備えた観察システムを説明する説明図である。
符号の説明
1 観察シート(保持部材)
2 本体部
3 観察部
4 吸引部
7 光学シート
10 ビジョン回路
11 イメージセンサ
15 ステージ部材
20,30 観察装置
21 搬送手段
22 処理手段
W 観察対象物

Claims (8)

  1. 多数の画素を有するイメージセンサを備えたビジョン回路と、
    前記ビジョン回路の前記イメージセンサ上に積み重ね状に搭載され微小な観察対象物を存在させる保持部材と、を備え
    前記保持部材は、前記ビジョン回路上に積層状態で設けられる本体部と、この本体部の一部に形成され前記イメージセンサに対応する位置に前記微小な観察対象物を存在させる観察部とを有し、
    前記観察部の表面は前記微小な観察対象物を載せる観察面であり、当該表面よりも裏面側は光透過性を有し、
    前記ビジョン回路の表面は、前記保持部材を積み重ねて載せるための載置面であって、当該表面に当該保持部材を積み重ねた状態で、前記イメージセンサは、前記観察面に載せられた前記観察対象物の像を、前記観察部を通じて、微小な大きさのままでとらえることを特徴とする微小観察対象物用の観察装置。
  2. 前記保持部材は前記ビジョン回路から取り外し可能である請求項1に記載の微小観察対象物用の観察装置。
  3. 前記ビジョン回路と前記保持部材との間に光学シートが積層状態で介在している請求項1又は2に記載の微小観察対象物用の観察装置。
  4. 前記保持部材は前記観察対象物を吸引することによって位置保持させる吸引部を有している請求項1〜3のいずれか一項に記載の微小観察対象物用の観察装置。
  5. 前記イメージセンサが複数設けられているステージ部材を更に備えている請求項1〜4のいずれか一項に記載の観察装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の観察装置と、この観察装置の前記ビジョン回路から前記保持部材を取り換える搬送手段と、を備えていることを特徴とする観察システム。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の観察装置と、この観察装置の前記保持部材に存在する微小な観察対象物に対して処理を施す処理手段とを備えていることを特徴とする観察システム。
  8. 多数の画素を有するイメージセンサを備えたビジョン回路と、微小な観察対象物を存在させた保持部材とを積み重ね状とすることによって近接配置し、前記イメージセンサは前記観察対象物を実質的に等倍率で撮像する微小観察対象物の観察方法であって、
    前記保持部材が有する本体部を、前記ビジョン回路の表面に積み重ね状に設け、この本体部の一部に形成されている観察部の表面であって前記イメージセンサに対応する位置に前記微小な観察対象物を載せ、
    前記ビジョン回路の表面に前記本体部を積み重ねた状態で、前記観察部の前記表面に載せられた前記観察対象物の像を、光透過性を有している当該観察部を通じて、前記イメージセンサによって微小な大きさのままでとらえることを特徴とする微小観察対象物の観察方法。
JP2006317111A 2006-11-24 2006-11-24 微小観察対象物用の観察装置、この観察装置を備えた観察システム、及び、観察方法 Active JP4953238B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006317111A JP4953238B2 (ja) 2006-11-24 2006-11-24 微小観察対象物用の観察装置、この観察装置を備えた観察システム、及び、観察方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006317111A JP4953238B2 (ja) 2006-11-24 2006-11-24 微小観察対象物用の観察装置、この観察装置を備えた観察システム、及び、観察方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008129512A JP2008129512A (ja) 2008-06-05
JP4953238B2 true JP4953238B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=39555340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006317111A Active JP4953238B2 (ja) 2006-11-24 2006-11-24 微小観察対象物用の観察装置、この観察装置を備えた観察システム、及び、観察方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4953238B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8570370B2 (en) * 2009-08-31 2013-10-29 Bio-Rad Laboratories, Inc. Compact automated cell counter
JP2013024640A (ja) * 2011-07-19 2013-02-04 Scalar Corp 撮像装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3731120A1 (de) * 1987-09-16 1989-03-30 Leitz Ernst Gmbh Universeller objekthalter fuer mikroskope
JP2000275544A (ja) * 1999-03-23 2000-10-06 Tadao Sato Ccdカメラを使った単レンズ型の顕微鏡観察装置とその付属品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008129512A (ja) 2008-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9069181B2 (en) Optical imaging system and method, and aperture stop assembly and aperture element
EP1988417B1 (en) Optical apparatus and imaging method
US8830313B2 (en) Information processing apparatus, stage-undulation correcting method, program therefor
US20100208046A1 (en) Stereoscopic optical system, and optical apparatus for stereoscopic measurement, stereoscopic measurement apparatus and stereoscopic observation apparatus each using the same
US20120200810A1 (en) Display Method, Display Apparatus, Optical Unit, Method of Manufacturing Display Apparatus, and Electronic Equipment
JP2008537378A (ja) プリズムアレイを有する広角カメラ
JP2017227760A (ja) 液体レンズおよびその駆動方法、撮像装置、並びに表示装置
EP1191380A2 (en) Inverted microscope
US20060044451A1 (en) Wide angle lenslet camera
JP4953238B2 (ja) 微小観察対象物用の観察装置、この観察装置を備えた観察システム、及び、観察方法
JP4994912B2 (ja) 頭部装着型の映像表示装置
TW201732366A (zh) 攝像裝置中之攝像配置決定方法及攝像裝置
US8643711B2 (en) Microscope comprising a camera connection and a camera adapter
JP2007033372A (ja) 外観検査装置
JP2007208819A (ja) 撮像表示装置
JP2016011844A (ja) 分光画像撮像システム、及び分光画像撮像システムの制御方法
JP2003533730A (ja) 視覚感知情報の観察光路への取込み装置付き光学観察機器
JP2001159735A (ja) リレーレンズ装置
JP7021870B2 (ja) 顕微鏡装置
US20210113292A1 (en) Surgical observation device and control method
TW200925024A (en) Wide angle vehicle monitoring system
JP2006309000A (ja) 撮像光学系及び撮像装置
JP2012142896A (ja) 電子式表示装置および撮像装置
JP2008294317A (ja) 撮像装置
JP2003101825A (ja) レンズ情報表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111011

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120214

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120307

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4953238

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150323

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150323

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250