JP4953185B2 - 電子写真用感光体劣化加速試験方法及び加速試験装置 - Google Patents

電子写真用感光体劣化加速試験方法及び加速試験装置 Download PDF

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Description

本発明は、レーザープリンタ、複写機等の画像形成装置に使用される電子写真用感光体の劣化加速試験方法、さらに誘電体薄膜の非接触、非破壊の劣化試験等にも応用される感光体劣化加速試験方法及び装置に関し、特に、試験中の感光体の安定化、試験中発生するオゾンの排出処理、繰り返し精度の改善した電子写真用感光体劣化加速試験方法及び加速試験装置に関する。
従来から、レーザープリンタ、複写機等の画像形成装置に使用される電子写真用感光体の感光体の寿命などを予測するために劣化速度を加速して劣化加速試験方法を行うことが知られている。
この方法として、たとえば既知数の像形成サイクルのサイクル操作寿命を有する少なくとも1つの電子写真像形成部材を用意し、静電気帯電工程と光放電工程を含むサイクルを繰り返してサイクル中の上記光導電性層の暗減衰を暗減衰量が最高値に達するまで測定を行い、最高値により暗減衰最高値対像形成サイクルの参照データを確立した後、新鮮な電子写真像形成部材を静電気帯電工程と光放電工程を含むサイクルに、更にそれ以上のサイクルを繰り返す操作を行っても実質的に一定のままである最高値に暗減衰量が達するまで繰り返し、新鮮な電子写真像形成部材の暗減衰最高値を前記した参照データと比較し新鮮な電子写真像形成部材の推定サイクル寿命を確認する工程を含む劣化加速試験方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この方法は、透明ガラスを圧着させてバイアス印加を行うと共に光を照射させているため、コロナ帯電・ローラ帯電という実際には使用されていない工程を用いており、使用されている現実の電子写真プロセスと異なる方法で劣化を加速させた試験法と言わざるを得ない。また、寿命に到ったサンプルの暗減衰特性が予め判っていないといけないため、一度感光体を実機に搭載して通紙試験を行わなければならず、感光体の寿命を求めるために多大な手間がかかってしまうという問題があった。
また、通紙試験を行わないで寿命を確認する方法がある。この方法は、電子写真用感光体(以下、感光体と略す)を高速で回転(1,000〜2,000r.p.m)させながら感光体の周囲に配置された帯電器と露光装置で、帯電と露光とを交互に繰り返して感光体の寿命を予測するものである。
上記試験方法は更に2つの試験方法に分かれる。第1の試験方法は、帯電器の出力と露光装置の光量とを予め決めて固定し、この決められた方法内での時間、試験を行い、その後感光体の特性を測定して、劣化状態を判定するものである。又、第2の試験方法は、試験中の感光体露光後電位Vと、感光体を通して流れる通過電流Iとを計測し、この2つが常に決められたレベルにあるように帯電器の出力と露光装置の光量を調整しながら行う方法である。
この2つの方法では、試験中に感光体に流れた通過電流を計測し、これを単位面積当りの電荷量Qに変換する。一方、A4サイズ1枚を実機でプリントアウトする時の感光体を流れる通過電流から、感光体の単位面積当りの静電容量C量と、帯電電位Vとから、感光体のサイズはA4紙1枚が感光体上をダブリなく印字されるサイズとするとC・Vで求まることから、全通紙枚数は、Q/(C・V)により求められるとすることで、寿命試験時間を実機のプリント枚数に対応させることが出来る。
もう1点は、この試験が加速寿命試験になっていることである。すなわち、感光体に5μA/10cm2の試料通過電流を流し続けた状態で20Hr試験すると(1日10時間の試験とすると2日間)、5/10×10 −6 ×(A/cm)×20(Hr:時)×60(秒/分)×60(分/時)=0.036(C/cm)の電荷が感光体を通過したことになる(感光体を通過した電荷量を通過電荷量と呼ぶ)。そしてA4用紙縦送りで印字する場合を想定すると、感光体の静電容量を100(pF/cm)、帯電電位−700(V)、除電後も含めた露光後電位を0(V)とすると、100×10 −12 (F/cm)×700(V)=7×10 −8 (C/cm)がA4サイズの紙1枚をプリントアウトする時の通過電荷量であるので、0.036/(7×10 −8 )≒514,000(枚)のプリントアウトしたことになり、大幅な加速試験になっている点である。
一般に前記第2の方法で寿命試験が行われる事が多いが、前述した具体的な計算で分かるように、試験中に感光体を通過する電流が一定であれば、プリントアウト何枚相当の試験を行ったのか計算が容易である。その理由から、試験は通過電流を一定にするようにして実施する方法が一般的に採用される。その本質は通過電荷量を知ることにある。
また、感光体によっては帯電電位がどのレベルにあるかによって寿命試験の結果が異なることがあり、帯電電位も一定にして試験を行うことが要求される。この様に、帯電電位および通過電流を一定にする為に、帯電器の高圧電源出力調整、および露光装置の光量調整を行うシステムが必要となり、この思想に基づいて、従来の寿命試験装置が構築されてきた。
従来の劣化加速試験の例を図8に示す。図8に示す感光体試料片の特性評価装置((株)川口電気製作所製EPA8200)によって、感光体の劣化を加速する方法が知られている。この特性評価装置での劣化加速試験方法では、ターンテーブル1に感光体試料片を装着する開口部3が設けられている。この開口部3の面積は19.36cm2(開口部:44×44mm)である。更に、ターンテーブル1に付属して導電性金属板からなる試料片押さえ板2が設けられている。
この装置では、約1,100r.p.mで感光体試料片の周囲に配置された帯電器4と露光装置5で帯電と露光を繰り返すことができ、これは実機と同程度のスピードであり、また、高速で回転させて試料片を帯電器4に何度も通過させることができるようになっている。更に、帯電器4から試料片に与えられ試料片を充電するパルス電流は、所定の検出間隔で電流計6に送られその中の平滑化回路で平滑化等がされた後、A/D変換器8でデジタル信号に変換されてコントローラ9に送られ演算処理される。
また、試料片の表面電位は、コロナ帯電器4と別の位置に配置された表面電位計7のモニタ部である表面電位計の電極5でモニタされ、このモニタされた信号が所定の検出間隔で表面電位計7に送られ、その中の増幅器で増幅等がされた後、A/D変換器8でデジタル信号に変換され、コントローラ9に送られ演算処理される。この装置により、劣化加速試験が可能であり、更に感光体の帯電能、電荷保持性能および感度等の特性評価も行うことが出来る。
しかしながら、この様な従来のシステム(試験装置および試験方法)においては、2つの測定量である表面電位X及び通過電流Yと、2つの操作量である帯電器高圧電源の出力制御値A及び除電露光ランプ光量の出力制御値Bとの関係は、Aを増加するとX、Yは増加し、Aを減少させるとX、Yも減少し、Bを増加するとXは減少、Yは増加し、Bを減少するとXは増加するがYは減少する関係がある。仮にXが目標値からはずれ、これを目標範囲に入れようとAまたはBを操作すると、もう1つの測定量Yが変化してしまい、Yにとっては外乱が作用することになる。
又、これを目標範囲に維持しようとAまたはBを操作すると、今度はXが変化するという状態になってしまい、複雑な制御を行わなければならなかった。また、劣化加速試験中に感光体表面電位、通過電流の瞬間的なバラツキがあった場合でも、それらが瞬間的な誤差として通過電荷量算出に反映されないシステムとなっており、正確な劣化加速試験を行う上でさらなる改善が必要であった。
これらの問題を解決する為に、劣化加速試験システムにおいて、感光体の電位を一定条件に保つように制御され、試験中、計測された通過電流から通過電荷量を算出するようにし、単純で精度の良い感光体の劣化加速試験装置が発明されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、最近の感光体は益々高寿命化されてきており、この様な劣化加速試験装置においても、感光体の寿命を判断するまで試験を行うには、多大な時間が必要となってきている。そこで、更に感光体の劣化を加速させ、より短時間で感光体の寿命を判断できる劣化加速試験方法が要望されるようになってきている。そして、その要望の実現の為には、単位面積当りの通過電荷量を増加することが重要であるということが認識されつつある。
そこで、感光体面の単位面積あたりの通過電荷量を増大させるために、高電圧が印加されるワイヤを複数有し、これらワイヤが1方向のみに張架され、かつワイヤを囲むケーシングの形状が感光体面に対して平行面が全てケーシングされていない帯電装置を用いることにより、単位面積あたりの感光体面への電流量を増加する方法が開発されている。
この帯電方法では、静止した状態で劣化加速試験を行うと、感光体面に帯電ムラ(放電ムラ)が発生するため、改善が必要であった。このため帯電ムラを抑制する方法として、劣化試験中に感光体をワイヤが張架されている方向に対して垂直方向に動かし、試験時間の1/2の時間を初期位置で劣化させ、残りの1/2の時間をワイヤ間隔の中間距離を移動して行うことで、帯電ムラを抑制する方法が開発されている。
ところが、この試験方法での劣化加速試験においても、帯電ムラの抑制に更なる改善の余地がある。その為、この帯電ムラを抑制する方法として、劣化試験中に感光体をワイヤが張架されている方向に対し垂直に連続で往復運動させ、その時の片側移動距離は、ワイヤ張架間隔と同じである試験条件により帯電ムラを抑制するよりよい方法が開発されている。
更に、この試験を実施する際に、劣化加速試験に開口部を形成し、且つサンプル台に感光体を固定させる試料押さえを有する試験機が知られており、この試料抑えの材質によっては、試験中の感光体面への単位面積当たりの通過電荷量を大きくすることが困難であったり、また、繰り返し精度を悪化させることがあった。このような試料押さえを絶縁性とする事で解消する試験方法が見出されている。
これらにより、安定した劣化加速試験方法が実施できる状況となったが、試験中に感光体を往復移動させる為、試験中に感光体が移動しないように試料押さえによって感光体を試料台に密着させなければならない。その為に、強固な試料押さえが必要であり、絶縁性部材を使用した強固な試料押さえの製作は難しく、しかも費用が多大となってしまう為、感光体を試料台に密着させる簡易的な方法が要望されていた。
また、放電時に発生するオゾンに関しても、試験装置の設計によっては、試験装置内にオゾンが滞留し、精度良く試験を行うことができなかったり、また、試験中に発生したオゾンを測定者が吸引する可能性があり、人体に害を及ぼすなど、さらなる改善が必要であった。
特開平5−1973号公報 特開2002−149005号公報
本発明は、上述した実情を考慮してなされたもので、感光体の劣化加速試験方法およびその方法を実施するための装置において、試験中に確実に感光体を試料台に密着させ、且つ劣化加速試験中に発生するオゾンの適切な排出処理を効率的に行い、繰り返し精度の良い感光体の劣化加速試験方法およびその方法を実施するための装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
本発明の電子写真用感光体劣化加速試験方法は、電子写真用感光体を帯電する帯電工程と、帯電した該感光体を露光する露光工程を含むサイクルを繰り返すことにより感光体の劣化を加速させる試験方法であって、前記試験方法の試験中に前記感光体が載る試料台の上面と側面とにエアー吸引口を形成してエアー吸引することで、前記感光体と前記試料台とを密着させ、かつ、前記帯電工程にて発生するオゾンを排出し、さらに、前記上面と側面のエアー吸引口から吸引されたエアーを共通の1つの吸引バルブから吸引することを特徴とする。
本発明の電子写真用感光体劣化加速試験装置は、電子写真感光体を載せる試料台と、前記感光体を帯電する帯電装置と、帯電した該感光体を露光する露光装置と、前記感光体を前記試料台へ密着及び帯電時に発生するオゾンを排出するために前記試料台の上面と側面に形成したエアー吸引口と、前記試料台の上面と側面に形成したエアー吸引口から吸引されたエアーを共通の1つの吸引バルブから吸引する手段と、吸引したエアーを排出するエアー排出口とを具備したことを特徴とする。
本発明の電子写真用感光体劣化加速試験装置は、さらに、前記エアー排出口には、オゾンフィルターが取り付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、電子写真用感光体を帯電する帯電工程と、帯電した該感光体を露光する露光工程を含むサイクルを繰り返すことにより感光体の劣化を加速させる試験方法であって、該感光体が載る試料台の上面と側面にエアー吸引口を形成して試験中にエアー吸引する事を特徴とする電子写真用感光体劣化加速試験方法により、試験中に確実に感光体を試料台に密着させ、且つ劣化加速試験中に発生するオゾンの適切な排出処理を1つのエアー吸引機構で効率的に行う事が出来、繰り返し精度の良い劣化加速試験方法を提供することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る劣化加速試験装置の概略図である。図2は試料台上面図を示し、図3は同様に側面図を各々示す。図4は試験試料を設置した時の試料台15の上面図である。図5〜図7は、各々、帯電器4の上面図、側面図および下面図の概略構成を示す。
図1を参照しながら、劣化加速試験装置を用いた劣化加速試験方法について説明する。
まず、試験試料14(ここでは感光体試料片)の感光体表面が上になるように試験試料台15上に載せる。試験試料台15の表面には、アースに接続された導電性の部材が取り付けられている。また図2、図3に示すように、試験試料台の上面と側面には、エアー吸引口21が設けてあり、更に試料台15には、エアーチューブ17が取り付けられており、吸引バルブ18でエアーの吸引開閉を行い、レギュレーター19でエアー圧を調整可能となっている。そして排気口には、オゾンフィルター20が取り付けられ、オゾンを除去している。
次に、図4に示すように、試験試料14を試験試料台15に置き、試験試料台15に密着するように、試験試料押さえ12で押さえる。試験試料押さえ12は、試験時の劣化領域の設定と、帯電時の感光体端部への放電が集中するのを防止する機能を持つ。
図1に示すように、先ず、試料面で所定の光量になるように設定された露光装置10によって感光体面を露光し、帯電器11が高圧電源13に接続される。この帯電器11は、複数のワイヤを有し、このワイヤは同一方向のみに張架されている。また、この帯電器11の背面はケーシングされておらず、且つワイヤ支持部材は絶縁性となっている。図5〜図7に示すように、張架されたワイヤのテンションは、ワイヤ張架治具22によって調整することができる。コロナ放電と露光を同時に行って、帯電同時露光による劣化加速試験が可能となる。
また、図1及び図6に示すように、試験試料台15は、ステージ16によって劣化加速試験中に帯電器11のワイヤ23が張架されている方向に対して垂直方向に往復移動自在となっており、これにより帯電ムラを抑制することが可能である。劣化加速試験中の試験試料に流れる電流値を変化させることにより、時間あたりの通過電荷量を変化するようにして、劣化の加速度合いを変化させることが可能である。劣化加速試験終了後、帯電能、電荷保持性能、感光層中の蓄積電荷あるいは残留電位等の特性値を測定して劣化を評価する。さらに感光体の表面観察によって、感光体の劣化度合いも確認する。
また、感光体の評価方法として、画像形成装置の画像形成プロセスにおいて感光体に流れる通紙枚数に対応した通過電荷量を、本発明の劣化加速試験装置を用いて短時間に流すことにより、画像形成装置の通紙後における感光体の静電特性を予測する事が出来る。
試料台15の上面と側面のエアー吸引口21から吸引するエアーは、1つの吸引バルブから吸引するのが望ましい。2つの吸引バルブで吸引した場合では、装置が複雑化する。
劣化加速試験装置で使用する試験試料押さえ12は、絶縁性部材とすることが望ましい。導電性部材では導電性部材とすると、帯電時に試験試料押さえ12から放電され易くなり試料側への放電が少なくなり、また、感光体の電荷が試験試料押さえ12に移動し易くなる為、試験試料への電流量を増加することが困難となる。
被試験試料の表面を帯電処理するための帯電装置用電源回路の制御手段と、この被試験試料を光照射するための光源用電源回路の制御手段とは、図示しない。これらの手段等は、従来公知のものを用いることができる。
試験装置は、光を透過しない暗箱あるいは、暗幕等で覆われている。暗箱あるいは暗幕で覆われていないと、試験時に風、光などの外部環境の変化の影響を受け、正確な劣化加速試験が困難となる。
本発明を実施する際に用いる感光体は、導電性支持体の上に、電荷発生層および電荷輸送層が形成されたもの、更にこの電荷輸送層の上に保護層が形成された構成のもの等が使用される。導電性支持体、電荷発生層および電荷輸送層は、公知のものならば原則的には如何なるものでも使用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により、何等限定されて解釈されるものではない。
図1に示す劣化加速試験装置を使用した。試験試料台15には、上面にエアー吸引口21があり、エアー吸引でアルミ板(厚み:0.5mm)を試料台に密着させ、更にその上に試料押さえ12で、このアルミ板を試料台に固定した。帯電器の真下で30分間往復スライドさせた時の試験開始時と、試験終了時でのサンプル保持の状況について調査した。調査結果を表1に示す。
試験条件:試験試料台15の上面には、φ2mmの穴が16個あいている(4列に12mm間隔で均等に)。エアー吸引は、バキュームイジェクター(KOGANE社製)を使用し、エアー排出をエアー吸引に変換させ、感光体試料片を試料台に密着させた(エアー圧:0.1Mpa)。試験中は常にエアーで吸引した状態で実施した。試験試料押12は、絶縁性部材(材質:アクリル、厚み:0.5mm)を使用し、アルミ板を試料台に載せた上から、試験試料押12を載せ、絶縁性のテープ(材質:ポリテトラフルオロエチレン:商品名テフロン(登録商標)、厚み:0.09mm)で固定した。帯電器11真下での移動は、30分の間10mmの距離を連続的に往復スライドさせた。
[比較例1]
図9に示すような劣化加速試験装置を使用した。試験試料台は、上面にエアー吸引口21がなく、試料押12のみでアルミ板を試料台にセットした。帯電器の真下で30分間往復スライドさせた時の、試験開始時と試験終了時でのサンプル保持の状況について調査した。調査結果を表1に示す。
Figure 0004953185
試験条件:試験試料押さえは絶縁性部材(材質:アクリル、厚み:0.5mm)を使用し、アルミ板を試料台に載せた上から、試験試料押さえをのせ、絶縁性のテープ(材質:ポリテトラフルオロエチレン:商品名テフロン(登録商標)、厚み:0.09mm)で固定した。帯電器真下での移動は、30分の間10mmの距離を連続的に往復スライドさせた。
表1の結果から、サンプルを試料押さえ12だけで固定した場合は、試験中にサンプルが移動し、サンプル位置が変化してしまう可能性があることが分かった。しかし、サンプル押さえ12とエアーチューブ17による吸引で固定すれば、確実に感光体を試料台15に密着して固定が可能となることが分かる。
図1に示す劣化加速試験装置を使用した。試験試料台15は、上面と側面にエアー吸引口があり、且つエアー排気口にはオゾンフィルター20が設置されている。この条件で劣化加速試験を実施した場合のオゾン濃度の測定結果と、60分劣化後の残留電位(所定の電位から十分露光させた後の電位)との結果を表2に示す。
試験条件:試験試料台上面には、φ2mmの穴が16個あいており(4列に12mm間隔で均等に)、側面の4面全てに、φ2mmの穴が各面に4つ12mm間隔で均等にあいている。エアー吸引は、バキュームイジェクター(KOGANE社製)を使用し、エアー排出をエアー吸引に変換させ、試験試料台の上面と側面からエアーを1系統で吸引し、感光体試料片を試料台への密着させ、且つ試験試料周辺のエアーを吸引した(エアー圧:0.1Mpa)。試験中は常にエアーで吸引した状態で実施。試験試料押さえは絶縁性部材(材質:アクリル、厚み:0.5mm)を使用し、感光体を試料台の載せた上から、試験試料押さえをのせ、絶縁性のテープ(材質:ポリテトラフルオロエチレン:商品名テフロン(登録商標)、厚み:0.09mm)で固定した。帯電器真下での移動は、60分の間10mmの距離を連続的に往復スライドさせた。また、試験装置は暗箱で覆われており、外部からの風と光の影響を遮断している。
[比較例2]
図8に示すような劣化加速試験装置を使用した。試験試料台は上面のみエアー吸引口がある。この条件で劣化加速試験を実施した場合のオゾン濃度測定結果と60分劣化後残留電位の結果を表2に示す。
試験条件:試験試料台上面には、φ2mmの穴が16個あいている(4列に12mm間隔で均等に)。エアー吸引は、バキュームイジェクター(KOGANE社製)を使用し、エアー排出をエアー吸引に変換させ、試験試料台の上面からエアーを吸引し、感光体試料片を試料台へ密着させた(エアー圧:0.1Mpa)。試験中は常にエアーで吸引した状態で実施した。試験試料押さえは絶縁性部材(材質:アクリル、厚み:0.5mm)を使用し、感光体を試料台に載せた上から、試験試料押さえをのせ、絶縁性のテープ(材質:ポリテトラフルオロエチレン:商品名テフロン(登録商標)、厚み:0.09mm)で固定した。帯電器真下での移動は、60分の間10mmの距離を連続的に往復スライドさせた。また、試験装置は暗箱で覆われており、外部からの風と光の影響を遮断している。
[比較例3]
図8に示すような劣化加速試験装置を使用した。試験試料台は上面と側面にエアー吸引口3がある。この条件で劣化加速試験を実施した場合のオゾン濃度測定結果と60分劣化後残留電位の結果を表2に示す。
Figure 0004953185
試験条件:試験試料台上面には、φ2mmの穴が16個あいており(4列に12mm間隔で均等に)、側面の4面全てに、φ2mmの穴が各面に4つ12mm間隔で均等にあいている。エアー吸引は、バキュームイジェクター(KOGANE社製)を使用し、エアー排出をエアー吸引に変更させ、試験試料台の上面と側面からエアーを1系統で吸引し、感光体試料片を試料台へ密着させ、試験試料周辺のエアーを吸引した。(エアー圧:0.1Mpa)試験中は常にエアーで吸引した状態で実施。試験試料押さえは絶縁性部材(材質:アクリル、厚み:0.5mm)を使用し、感光体を試料台に載せた上から、試験試料押さえをのせ、絶縁性のテープ(材質:ポリテトラフルオロエチレン:商品名テフロン(登録商標)、厚み:0.09mm)で固定した。帯電器真下での移動は、60分の間10mmの距離を連続的に往復スライドさせた。また、試験装置は暗箱で覆われており、外部からの風と光の影響を遮断している。
いずれの実施例および比較例においても、使用する感光体試料片は、リコーIPSIO Color6500用感光体と同じ材料・処方構成の感光体試料片を使用し、劣化加速試験中の感光体試料面の通過電流を92.6μA(感光体の劣化面積:40mm×40mm)、照度を130luxに設定し劣化加速試験を実施した。また、オゾン濃度は、ダイレック株式会社MODEL DY-1500を使用し測定した。
表2の結果から、劣化加速試験で放電時に発生するオゾンは、装置外に排出しなければ、試験装置内のオゾン濃度を上昇させてしまい、試験中の感光体もその影響を受け、劣化後の特性値(残留電位)が変化する事が分かる。
その為、試験装置内のオゾンを排出する必要があるが、その方法として、試験中に試料台側面からエアー吸引しエアーを排出する事で、放電時に発生するオゾン排出が可能となり、試験装置内のオゾン濃度上昇を防ぐ事が可能になる。
しかし、排出されているオゾンは人体に有害な濃度の上限を超えており、オゾン濃度を低下させる装置が必要である。このため本発明の劣化加速装置のようにした、オゾンフィルター取り付けによってオゾン濃度低下は可能になる。また、感光体を試料台に密着させる機能と、オゾンを排出する2つの機構を、試験台上面と側面にエアー吸引口を設けるという、1つのエアー吸引機構で満足させる事ができる為、装置の大型化を防ぎ効率的の良い劣化加速試験が可能となる事が分かる。
本発明の劣化加速試験装置の概略図である。 本発明の試験装置の試料台の概略上面図である。 本発明の試験装置の試料台の概略側面図である。 本発明の試料台に試料を設置した場合の上面図である。 本発明に使用される帯電器の1例の概略平面図である。 本発明に使用される帯電器の1例の概略正面図である。 本発明に使用される帯電器の1例の概略下面図である。 従来の感光体の特性評価及び劣化試験装置の概略図である。 比較例2で使用した従来の劣化加速装置の概略構成図である。
符号の説明
1 ターンテーブル
2 試料片押さえ板
3 開口部
4 コロナ帯電器
5 表面電位計電極部・露光装置
6 電流計測・平滑化回路、他
7 表面電位計:アンプ回路、他
8 インターフェース(A/D変換器
9 コントローラ
10 露光装置
11 帯電器
12 試験試料押さえ
13 高圧電源
14 試験試料
15 試験試料台
16 ステージ
17 エアーチューブ
18 吸引バルブ
19 レギュレーター
20 オゾンフィルター
21 エアー吸引口
22 ワイヤ張架治具
23 ワイヤ

Claims (3)

  1. 電子写真用感光体を帯電する帯電工程と、帯電した該感光体を露光する露光工程を含むサイクルを繰り返すことにより感光体の劣化を加速させる試験方法であって、
    前記試験方法の試験中に前記感光体が載る試料台の上面と側面とにエアー吸引口を形成してエアー吸引することで、前記感光体と前記試料台とを密着させ、かつ、前記帯電工程にて発生するオゾンを排出し、
    さらに、前記上面と側面のエアー吸引口から吸引されたエアーを共通の1つの吸引バルブから吸引する
    ことを特徴とする電子写真用感光体劣化加速試験方法。
  2. 電子写真感光体を載せる試料台と、前記感光体を帯電する帯電装置と、帯電した該感光体を露光する露光装置と、前記感光体を前記試料台へ密着及び帯電時に発生するオゾンを排出するために前記試料台の上面と側面に形成したエアー吸引口と、前記試料台の上面と側面に形成したエアー吸引口から吸引されたエアーを共通の1つの吸引バルブから吸引する手段と、吸引したエアーを排出するエアー排出口とを具備した
    ことを特徴とする電子写真用感光体劣化加速試験装置。
  3. 前記エアー排出口には、オゾンフィルターが取り付けられている
    ことを特徴とする請求項2記載の電子写真用感光体劣化加速試験装置。
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