JP4947398B1 - 医療用吸引装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 気管内挿管チューブ、或いは気管切開カニューレ内分泌物の吸引操作時の吸引カテーテル汚染を原因とする呼吸器感染症を防止する。また、カテーテルの吸引と交換操作を簡単にし、完成度が高い、合併症を抑制した医療行為としての吸引操作を可能とさせる。
【解決手段】吸引カテーテルを滅菌カセット内に収納し、ワンタッチでカセットを着脱できる吸引グリップのレバー操作で吸引使用時にのみカセットからカテーテルを電動力で繰出し、従来型の露出したままのカテーテルの不測の汚染による感染症を予防する。カセット化により操作が簡易化しカセット装着吸引グリップのみの既存吸引器との連結使用のほか、優れた携帯性から3電源対応の太陽電池電源の採用により、無電源地区、災害現場および発展途上国にも適応できる医療用吸引装置となった。
【選択図】 図1

Description

本発明は医療用吸引装置に関し、特に気管内吸引カテーテルによる気道内分泌物の吸引装置に関する。
現在の医療現場で行われている気管内吸引処置は、シリコンラバー製吸引カテーテルを壁付、或いは床置き大型吸引器に連結し、長さが60cmの滅菌カテーテルが周りに触れて不潔にならないように注意しながら、カテーテル先端を消毒したピンセットか滅菌手袋を着用した手で誘導して行われている。この医療における基本的な吸引操作手技は、50年以上前と比べて殆ど変っていない。手術室における挿管麻酔時の吸引カテーテルの取り扱いも、一度気道内吸引に使用後に酒精綿で清拭したのち、不潔にならないように消毒した容器に突っ込んだり、円筒形の容器の消毒薬中に浸けたり、長い吸引カテーテルを周りに触れないように麻酔器の端で宙にぶら下げたりして、可及的に清潔を保ち再使用に備える場合があり、麻酔医の判断で何回も再使用されることも多く、一回使用毎にカテーテルを新しいものと取り替えることは、残念なことではあるが、感染に弱い免疫不全の患者等の特別な症例以外ではあまり行われていないのが現状である。また、最も気管内吸引が頻回に行われている人工呼吸装置を装着中の患者が集められている集中治療室、救急治療室、ICU,NICU等では入院患者の肺炎は、気管内吸引操作時における吸引カテーテル汚染にその最も多くの原因があるとされている。
医療用吸引カテーテルの使用については、米国で2003年度医療ケア関連肺炎防止のためのCDCガイドライン(非特許文献1,2)が公表されており、原則としてカテーテルは一回の使用ごとに、新しいカテーテルと交換することを奨励している。しかしながら、現実においては、徹底した使い捨てには、あまりにも膨大な器材の消耗と経費が必要で実行されていないのが現状である。ちなみに、本邦の保険医療制度においては使用される吸引カテーテルはすべて基本的な医療行為料金に包含されており、カテーテルを何本用いても医療材料費として計上して請求することはできない。
CDC(Centers for Disease Control andPrevention,アメリカ疾患予防センター): Guidelines for PreventingHealth-Care-Associated Pneumonia. MMWR2003;53(RR-3):1-36 矢野邦夫訳:医療ケア関連肺炎防止のためのCDCガイドライン.メディカ出版。大阪 2004
人工呼吸装置等で長期間に渉る気管内挿管管理中の患者にとって、最も恐ろしい合併症は肺炎で、発症すると免疫力が低下した高齢者ではしばしば致命的となる。更に最近の院内感染では、多剤耐性菌、特にMRSA(Methicillin resistant staphylococcus aureus),多剤耐性緑膿菌、VRE(Vancomycin resistant enterococcus)等の抗生物質や抗菌剤が効かず、治療が極めて困難な菌種が増加してきている。これら薬が効かない細菌感染と戦う唯一最善の方法は感染予防以外にない。即ち、如何に感染を防ぐかは、その肺炎を惹起する最大の原因とされる気道内吸引カテーテルの汚染をいかに防ぐかに集約される。
ところが現在、広く医療分野で行われている気道内吸引時の無菌操作は、利き手に滅菌手袋をはめるかピンセット(攝子、セッシ)を持って、シリコンラバー製の滅菌吸引カテーテルの先端を把持し、他方の手で吸引管の基部を持って、露出しブラブラする長いカテーテルが周辺に触れて不潔にならないように注意しながらカテーテルの先端を患者の気管内挿管チューブや気管切開チューブ内に挿入し、それぞれのチューブ先端まで吸引カテーテルを進め(成人の気管内挿管で門歯列から約22〜24cm)、その部位でカテーテル先端を微妙に動かし、同時に拇指で圧調整孔を調整して粘膜への吸着を防ぎながら吸引を行っている。すなわち一人で行う時は両手を用い、その際、片手を離して気管チューブに吸引カテーテルを入れるために固定しようと持ち替えれば、長い吸引カテーテルは使用前でも気付かぬうちに周辺に触れて汚染し、感染の原因となる。手術の時の様にガウンテクニックで全身と周辺全てを消毒衣で被って汚染を防止している訳では無いので、吸引カテーテル汚染は日常茶飯に起こるのは当然のことと予測される。さらに、一度使用した吸引カテーテルは原則廃棄されるか再消毒されるべきであるが、現実には同一患者では医師の判断によって、一定の短時間以内に限っては、しばしば再使用されている。この間、使用中の吸引カテーテルは非使用時には消毒薬と生理的食塩水入りの容器等に入れたり、酒精消毒綿で付着した分泌物を拭い取ったりしている。この医療における基本的な気管内吸引操作手技に関しては、何も進歩や改善がないままに臨床で実践され、この一連のカテーテルの無菌操作、清潔管理、消毒等の程度、方法についてはすべて担当医の判断に任せられていることが多い。上記CDCの「医療ケア関連肺炎防止のためのガイドライン」では気管内吸引操作時の手指の消毒とカテーテルの無菌操作が最も重要とし、滅菌カテーテルの単回使用を勧告しているが、在宅医療のみならず近代的な大病院ですら、同一患者では経済的制約から同じカテーテルを短時間以内は繰り返し使用しているのが現状である。
また、緊急災害時での電源が確保出来ない処では、救急車装備の吸引器、手動或いは足踏み吸引器、大きい注射器にカテーテルを付けて強く引いて代用など、現在は極めて不十分な吸引器具しかない状況であり、災害避難所などでの医療行為の大きな支障になっている。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その一つの目的は、吸引カテーテルの気管チューブへの挿入操作時にカテーテルの余長部分をなくし、周囲の施設や物品への接触による汚染をなくし、カテーテルを原因とする感染を確実に防止させることができる医療用吸引装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、カテーテルの交換操作を簡単にし得るとともに、その洗浄、消毒を簡易に行なえる医療用吸引装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、例えば医師や看護師が片手のみで使用でき、他の手を自身や患者の支持、医療行為自体に向けて自由に使用できるようにしてカテーテルの物品等への接触防止とともに、カテーテルの先端部の動きなどを確実に制御することができる医療用吸引装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、筐体2と、筐体2に着脱自在に装着され吸引カテーテル6を巻き込み、繰り出し自在に収容するカセットリール装置3と、カセットリール装置3の筐体への着脱時にカセットリール装置3に収容された吸引カテーテル6を外部吸引装置30に接離自在に接続させる接離手段4と、カセットリール装置3を筐体2に装着した状態で吸引カテーテル6を巻き込み、繰り出し駆動させる駆動機構5と、を含み、接離手段4は、一部14bが外部吸引装置30に連通して負圧吸引を生じさせるとともに、他部14aがカセットリール装置3を着脱自在に支承し、それに収容された吸引カテーテル6に着脱自在に内部6aが連通する中空管体14を含むことを特徴とする医療用吸引装置1から構成される。本発明は気管内吸引カテーテルを滅菌カセット、すなわちカセットリール装置内に収納して、吸引時にのみカセットから電動力で繰出して使用し、通常はカセット内にあって汚染より保護し、カテーテル汚染が原因とされる肺炎などの感染症を予防することで救命率の改善に寄与する医療用吸引装置である。本装置は、滅菌したカセットリール装置内に、ゴム質等で曲がりやすく無定形の吸引カテーテルを常時収納し、使用時にのみカセットリール装置から電動力で繰出し使用される。カセットリール装置はワンタッチで筐体に着脱でき、無菌管理と操作性に優れ、全操作が片手で可能となる。医療用吸引装置は、小型3電源吸引器にも接続され、吸引カテーテルの自由自在駆動、簡易化、携帯性向上、感染防御をもたらすことができる。カセットリール装置のデザイン、収納する吸引カテーテルの長さや径は用途により多種類を準備し色で区分するとよい。筐体へのカセットリール装置の装着部分は統一規格とし、どのカセットリール装置でも装着可能とし、麻酔テーブルからの落下防止用の壁掛け用ストライプとフックを付けるようにするとよい。カセットリール装置の保護ケースの素材は透明で内部の汚染や閉塞状況を透見できるものがよい。中空管体14はカセットリール装置3のリール芯部分と中空管体本体を分割、結合構成としても良いし、1つの中空管体に吸引カテーテルを巻き込むリールを中空管体の軸方向から挿入して外嵌させるようにしてもよい。
また、中空管体14が筐体2内に回転自在に軸支され、カセットリール装置3は該中空管体14に装着された状態で中空管体と一体回転するように設けられるとよい。
また、筐体2は人が片手で把持できる大きさであり、1つ又は複数の指により吸引カテーテル6の巻き込み、繰り出し駆動のための操作を行なう操作部8,9を有するようにしてもよい。
また、吸引カテーテル6の吸引圧調整部42を設けるとよい。
また、カセットリール装置3には、吸引カテーテル6中空内部6aと、吸引カテーテルと吸引カテーテルを収容する保護ケース10との間隙部分23と、を洗浄消毒するための連通孔126が設けられるとなおよい。
また、吸引カテーテル先端の繰り出し送出長さを指定すると所定の繰り出し量で繰り出す繰り出し装置70と、繰り出し長さをディスプレイ装置84に表示させるとともにディスプレイ装置と連係して繰り出し量を外部設定する繰り出し長さ設定装置82を有するようにするとよい。
また、吸引カテーテル先端の繰り出し送出長さを記録保持する記憶装置86を有するとよい。
さらに、筐体2は、巻き込み、繰り出し駆動のための操作を行なう操作部8,9を引き金状に操作する位置に配置させた銃体形状で形成するとよい。
また、筐体2はグリップ部202と嘴管部204とからなる銃体形状であり、嘴管部204の先端部分には、全周方向に可変可能な可撓性管部7が設けられているとよい。カセットリール装置からの吸引カテーテルの出し入れは、吸引カテーテルの長さが短い気管切開用のものは手動レバー連動、長いものでは電気モータ駆動装置とするとよい。銃体形状の筐体の嘴管部は全方向に可変可能構造とし、吸引チューブの出る方向をあらかじめコントロール可能としておくとよい。例えば、術中の多くは患者の頭側から、気管切開患者では足側の側方からアプローチして吸引操作をするので、頭側からの吸引操作の場合は上方へ60度、側方からの吸引操作の場合は斜め下方向へ60度ほど嘴管が曲がっているものが使いやすい。
本発明の医療用吸引装置によれば、筐体と、筐体に着脱自在に装着され吸引カテーテルを巻き込み、繰り出し自在に収容するカセットリール装置と、カセットリール装置の筐体への着脱時にカセットリール装置に収容された吸引カテーテルを外部吸引装置に接離自在に接続させる接離手段と、カセットリール装置を筐体に装着した状態で吸引カテーテルを巻き込み、繰り出し駆動させる駆動機構と、を含む構成であるから、吸引カテーテルの気管チューブからの挿入操作時にカテーテルの余長部分をなくし、周囲の施設や物品への接触をなくしてカテーテルを原因とする感染を確実に防止させることがきる。また、カテーテル自体はカセットリール装置に巻き取らせた状態で脱着するから、カテーテルの交換操作が簡単で看護者等が煩わしさを感じることなく使用後のカテーテル交換を促進させ得る。さらに、片手のみの使用により他の手を自身や患者の支持、医療行為自体に向けて使用できるので、カテーテルの物品等への接触防止とともに、カテーテルの先端部の動きなどを確実に制御して精度の高い医療行為を施すことができる。結果として清潔操作が容易となり、肺炎合併症が減少し、救命率の向上に資する。
また、接離手段は、一部が外部吸引装置に連通して吸引物を排出するとともに、他部がカセットリール装置を着脱自在に支承し、それに収容された吸引カテーテルに着脱自在に内部が連通する中空管体を含む構成であるから、中空管体をリールの回転軸とし、中空管体の内部をリールに巻装された吸引カテーテルとの連通吸引経路とし、さらに中空管体を介してリール機構を有するカセットリール装置の着脱機構とした多機能構成で構造を簡素化し、低コスト化を図れる。
また、中空管体が筐体内に回転自在に軸支され、カセットリール装置は該中空管体に装着された状態で中空管体と一体回転するように設けられた構成とすることにより、吸引経路を確保しながらリール機構の回転による吸引カテーテルの繰り出し、巻取り駆動構成を同時に実現し、吸引機構と、駆動機構を含む全体構造の簡素化を実現し得る。
また、筐体は人が片手で把持できる大きさであり、1つ又は複数の指により吸引カテーテルの巻き込み、繰り出し駆動のための操作を行なう操作部を有する構成であるから、片手の操作のみで微妙なカテーテルの進退移動を制御でき、正確なカテーテルの気管チューブ内への挿入と目的点への到達、吸引操作を行なうことができ、あわせて、カテーテルの周囲物品への接触防止の留意を徹底することができる。
また、吸引カテーテルの吸引圧調整部を設けた構成とすることにより、駆動機構による吸引カテーテルの精密な機械的駆動とともに、吸引圧調整により適正に患者への吸引医療行為を行なうことができる。
また、カセットリール装置には、吸引カテーテル中空内部と、吸引カテーテルと吸引カテーテルを収容する保護ケースとの間隙部分と、を洗浄消毒するための連通孔が設けられた構成であるから、同一人の再使用などの際のカセットリール装置の洗浄、消毒の完全を期すことができる。
また、吸引カテーテル先端の繰り出し送出長さを指定すると所定の繰り出し量で繰り出す繰り出し装置と、繰り出し長さをディスプレイ装置に表示させるとともにディスプレイ装置と連係して繰り出し量を外部設定可能な繰り出し長さ設定装置を有する構成であるから、カテーテルの繰出し送出長さを予め設定して気管挿入チューブ内での目的位置まで迅速に送出し、さらに微妙な先端位置調整を行なうようにできるから、吸引カテーテル挿入操作時間を短縮でき、患者への負担も軽減させることができる。
また、吸引カテーテル先端の繰り出し送出長さを記録保持する記憶装置を有する構成とすることにより、再度の吸引操作時などに到達点に早くカテーテルを送出させることができる。
また、筐体は、巻き込み、繰り出し駆動のための操作を行なう操作部を引き金状に操作する位置に配置させた銃体形状からなる構成であるから、グリップ部とカテーテル送出のためのバレル部分による案内構成を利用して、操作性のよい装置を実現し得る。
また、筐体はグリップ部と嘴管部とからなる銃体形状であり、嘴管部の先端部分には、全周方向に可変可能な可撓性管部が設けられている構成とすることにより、気管切開患者と非切開患者のように、気管挿入チューブの取付角度が異なる場合に対応して嘴管部先端からのカテーテルの伸長角度を設定し、患者に無理がかからない状態で吸引行為を行なうことができる。
本発明の実施形態に係る医療用吸引装置に装着されるカセットリール装置の概略構成を同時に示した医療用吸引装置の片面カバーを取り外した正面図である。 図1の医療用吸引装置の縦断面図である。 図1のカセットリール装置の概略拡大断面図である。 筐体の嘴管部先端部分の一部省略拡大断面説明図である。 カセットリール装置に収容されるカテーテルの先端部分の一部省略拡大説明図である。 図1の医療用吸引装置を用いたカテーテル吸引システムの構成説明図である。 図1の医療用吸引装置のディスプレイ装置と制御部分との電気的接続関係を示すブロック説明図である。
以下に本発明を実施するための形態を具体的に図面を参照して説明する。本発明は、減菌吸引カテーテルを患者の気管内に送出する医療用吸引装置に関するものであり、この医療用吸引装置は、一般には患者の口腔鼻腔に挿入された気管チューブに沿って挿入される。
図1ないし図7は、本発明の実施形態に係る医療用吸引装置1を示しており、図1において、医療用吸引装置1は、筐体2と、カセットリール装置3と、外部吸引装置との接離手段4と、駆動機構5と、を含む。
筐体2は、カテーテル6を収容したカセットリール装置3、駆動機構5、外部吸引装置に接続される外部吸引管等を内部に収容する保護ケースであり、例えば片手で把持し得る程度の大きさのケース体であるのが好ましい。具体的な形状、大きは問われないが、特に、本実施形態では片手の手及び指で確実に把持し得る銃体形状で形成されている。すなわち、実施形態において、筐体2は、グリップ部202と嘴管部204とを含む銃体からなり、嘴管部204の先端部分には全周方向に自在に変向しその状態を保持する可撓性管部(フレキシブル管部)7が取り付けられている。可撓性管部7の先端からカテーテルが繰り出されながら伸長駆動される。可撓性管部7は、患者に装着されている挿管チューブのチムニーピースに挿入可能な小さめのサイズとし連結はしない。
筐体2のグリップ部202には、握った際引き金状に操作する位置に操作部8、9が設けられている。操作部8、9は、カテーテル6の巻き込み、繰り出し駆動のための操作を行なうものであり、グリップ部内に配置したコントローラ(制御装置)と電気的に接続されている。
図4において、嘴管部204の先端部分の可撓性管部7の内部を挿通して吸引カテーテル6の先端側が伸長、縮長自体に案内されながら移動する。可撓性管部7の内径側と吸引カテーテル6との外周側との間には小さな隙間hが形成されており、洗浄時にはこの隙間からも矢視のように洗浄液を吸い込み、ガイド管21,20を経由して矢視qのように吸い出され、保護ケース10内のカテーテル間隙等を洗浄する。なお、この部分は、カテーテルの進退移動時に隙間hを閉鎖し、洗浄時に開放する機構を設けるとなおよい。なお、カテーテル6からは痰等の吸引物が吸引される。
図1,3において、カセットリール装置3は、筐体2に着脱自在に装着されるカテーテル収容手段であり、特に、筐体への着脱装着と、カテーテルの巻き込み繰り出し機能と、を同時に有する。
図3において、カセットリール装置3は、保護ケース10と、保護ケース内において保護ケースに空回り自在に設けられた芯受け16と、芯受け16に多重に巻回されて巻き取られる吸引カテーテル6と、を含む。保護ケース10とカセットリール装置3は図示しないシールドベアリング等により軸受け結合されていてもよい。実施形態において、保護ケース10はある程度の厚みを有する扁平中空箱からなり、芯受け16が厚み方向に貫通するように取り付けられて一体化されている。芯受け16は、有底中空筒体構造であり、図2で左端側が閉鎖端16bとなる一方、開口側に後述する中空軸としての中空管体14の内部15と連通するように中空管体14と結合する結合部17を備えている。具体的には、芯受け16の結合部は中空管体14と連結して結合部17を形成するものであり、芯受け16の結合部17は結合片部を有し、中空管体側の結合片部と着脱自在に連結される。すなわち、カセットリール装置3は、芯受け16の結合部17で中空管体14と着脱自在に連結される。実施形態において、芯受け16は、有底中空短円筒体から構成され、円筒形状の中空管体との連結状態で全体として1つの中空円筒管を形成する。保護ケース10と芯受け16によりカセットリール機構が形成される。芯受け16は中空管体14と係合した状態で中空管体と一体化し、中空管体の一部を成す。カセットリール装置3は中空管体と連結された状態で吸引カテーテル6を巻回収容した芯受け16が中空管体14とともに、一体回転する。その際、保護ケース10と芯受け16は空転し、芯受け及びそれに巻き取られるカテーテルのみが中空管体14とともに回転する。なお、カセットリール装置3は中空管体を延長させた有底管体とし、その延長部分に着脱自在に外嵌させるようにしてもよい。
吸引カテーテル6の基端部は、短筒状の芯受け16から半径方向に起立した基端パイプ18に接続されるとともに、芯受け16に多重巻回されて延長された吸引カテーテルの先端部分は保護ケース10の外縁部に向けて取り付けられたガイド管20内を挿通し筐体内の他のガイド管21に案内されて外部に延長される。基端パイプ18の基部は芯受け16に穿孔された連通孔124を介して該芯受け16の円筒内部に連通し常時吸引物の吸引経路を確保している。図2において、芯受け16の連通孔124は、後述の回転式進退ノズルを進出させて他の連通孔126を閉鎖させた状態としても吸引カテーテル6内部と芯受け16内部の連通が確保されるように形成されている。
芯受け16にはさらに、保護ケース10内におけるケースの内壁と巻回収容された吸引カテーテル6等の表面部分の洗浄機構が設けられている。芯受け16には保護ケース10内におけるケース内壁と巻回収容された吸引カテーテル6等との空隙23に連通する連通孔126が穿孔されている。そして、閉鎖端側の閉鎖壁に回転式進退ノズル28が設けられている。回転式進退ノズル28を進退させて孔126を閉鎖した図2の状態で医療用吸引装置1を吸引使用し、非吸引時での空隙23の洗浄時に回転式進退ノズル28を後退して連通孔126を開き、巻回された吸引カテーテルの外側、つまり外周間の空隙23と中空管体内部15とを連通させ、この状態で例えばピストル型の筐体の先端部分を洗浄液に漬けた状態で吸引駆動させると、図4の可撓性管部7と吸引カテーテル6との隙間h部分からも洗浄液を吸引し、筐体内ガイド管21を通って保護ケース10のガイド管20の基端隙間部分から矢視qのように吸引力で噴き出され、空隙23を通って巻回されたカテーテルの外周部分を洗浄しながら、連通孔126から中空管体内部15を経由して吸引装置側に吸引される。なお、s2、s3は、芯受け16と保護ケース10とをシールするオーリング等のシール部材である。
保護ケース10には、切り込みカット26があり、筐体2への装着時に駆動ユニットへの接続を間違いなく、簡単にできるようになっている。筐体には保護ケース10の外形に対応した形状の凹部等の位置決めが設けられており、筐体2にカセットリール装置3を装着した状態で、筐体2は動かないように設定される。
カセットリール機構の芯受け16に巻き取られる吸引カテーテル6は、例えばシリコンゴムからなる、形状の定まらない管部材であり、例えば外径2mm〜6mm、長さ30cm〜50cm程度のサイズであり、図5に示すように先端部19には先端孔と側孔があり、リール中に絡まないように多数回巻き込まれている。そして、ガイド管20の先端部分20aは、カテーテル先端の気道に密着しない安全な構造となっている。ガイド管20の先端部分20aは筐体内のガイド管21の基部と着脱自在に連結するカップリング部を形成しており、カセットリール装置3の筐体2への着脱に伴って、自在にガイド管21との連通、離脱を行なわせる。ガイド管20から延長された吸引カテーテル6は、図1においてガイド管21に案内されながら嘴管部204の先端に導かれ、さらに、可撓性管部7を貫通してその先端部分19(図5参照)が進退駆動される。
図1,2において、接離手段4は、一端側が外部吸引装置30に連通するとともに、他端側でカセットリール装置3を着脱自在に支承する中空管体14を含む。接離手段4はカセットリール装置3の筐体2への着脱時にカセットリール装置3に収容された吸引カテーテル6を外部吸引装置30に接続、離脱自在に接続させる手段であり、中空管体14を介して外部吸引装置30への痰等の液体の吸引排出ルートを確保し、さらに、中空管体14を回転軸としてリールの着脱と、リールに巻装された吸引カテーテルの内部を外部吸引装置側に連通させる機能を同時に実現する。
本実施形態において、中空管体14は、両端を開口し、その一端側14aには芯受け16と連結する、連結片部を有した連結部17を備えている。連結部17は芯受け16と中空管体14の一端側を着脱自在に連結し、それらの連結結合時に内外が漏れない水密構造で結合する。中空管体14は、本実施形態のように、分割して芯受け16と結合することにより一体化して機能させるものに限らず、中空管体を芯受け部分を含む長さまで延長した長さとし、保護ケース内に空転自在に設けた拡大された芯受け部材のカセットリール装置を外部装着させる構造としてもよい。
図1において、筐体2のグリップ部202の上部であって嘴管部204との接続部分にカセットリール装置3の着脱位置が設定されている。図2において、筐体2のグリップ部202の上部に中空管体14が横方向を回転軸とし、軸受32、33を介して装置3のセット空間近傍に回転自在に軸支されている。中空管体14の他端側14bは、閉鎖空間29に臨んで開口されている。また、シール部材s1は筐体と中空管体の他端側とをシールし、閉鎖空間29を形成している。カセットリール装置3は、筐体2に装着される際に凹凸部などの位置決め部27を介して装着され、装着によりカテーテル内と中空管体内が連通を確保し得るようになっている。
図2において、閉鎖空間29に一端を接続して外部吸引用配管34が筐体内に設けられ、グリップ部の下端側に設けたクイックカップリング36を介して外部吸引管37に接続されている。外部吸引用配管34に対して外部吸引管37は、ワンタッチで脱着可能な取り付け構造で接続される。図6において、外部吸引管37は小型吸引ポンプ38を介して吸引瓶39に連通接続されている。小型吸引ポンプ38並びに吸引瓶39を含む吸引装置を介して、吸引源から中空管体14を通じて吸引カテーテル6内を負圧吸引する。
外部吸引用配管34に接続した分岐管40には調整弁42が設けられ、指で吸引圧力を微調整するようになっている。調整弁42は、吸引カテーテル6の吸引圧調整部を構成する。閉鎖空間29には、外気と連通する主断路孔44が設けられており、この主断路孔を開閉自在に進退する回転式進退ノズル46が設けられている。吸引時にはノズル46を操作して主断路孔を閉じて吸引作用を行い、装置1の非使用時にはカテーテル吸引動作をしないように、主断路孔44を解放して外気に連通し、吸引ユニットの吸引システムから離脱させる。
図1,2において、駆動機構5は、カセットリール装置3を筐体2に装着した状態で吸引カテーテル6を巻き込み、繰り出し駆動させる駆動手段であり、内部に吸引経路を確保する中空管体14に同軸に外嵌された回転体50と、駆動モータ52と、伝達装置55と、を含む。
本実施形態において、回転体50は、ウォームギヤ機構のはす歯歯車(ウォームホイール)からなり、駆動モータ52に連結されたウォーム(ねじ歯車)54と咬合して回転駆動力を伝達させる。
本実施形態において、バッテリー56を接続した制御装置82の指示により、制御装置82に接続された正逆回転駆動モータ52が指示された吸引カテーテル6の送り出し量に見合うぶんの回転量で回転駆動させる。なお、伝達装置55は、ギヤ連結によらずベルト・プーリー連結、チェーン連結、ラック・ピニオン連結、その他の伝達機構を用いることができる。本発明の吸引カテーテル6の送り出し量は、移動距離が短いので小さな送り量であり、モータ回転量も小さく、回転速度も比較的に低速回転である。各箇所の水密保持用のシール部材はこれに耐えうる部材で構成されている。
回転体50は伝達装置55を介して直流モータ52により駆動される。直流モータ52の時計方向回転や反時計方向回転はモータコントローラと液晶表示制御部を含む制御装置82により行われ、回転方向は操作部としてのレバー8、9により制御される。直流モータ52は充放電可能なバッテリー又は乾電池で駆動される。バッテリーは電源端子53から電力を供給、充電する。
図6において、本実施形態の医療用吸引装置1を用いたカテーテルシステム構成が示されており、電源60に外部吸引装置30の小型吸引ポンプ38及びバッテリー56が接続されて電力供給する。バッテリー56は、乾電池でも充電可能二次電池でもよい。電源60は、太陽電池及び3電源充電放電制御設備を有する太陽電池パネル58とを組み合わせた充放電装置が用いられている。外部吸引管37からの痰などの排液は吸引ポンプで吸引され吸引管35を通って吸引瓶39に蓄えられる。災害時の避難所などの電源の確保できないところでは、昼間に太陽電池パネル58の出力を充放電装置に充電し、吸引器使用時に電力供給ケーブル62を電源端子53に繋ぎ利用する。また、充放電装置からの電力は小型吸引ポンプ38にも供給される。停電が回復し、電源が確保された時には、商用電源端子が3電源充電放電装置に接続できる。
図1、図7において、筐体2には吸引カテーテルの繰り出し装置70と、繰り出し長さ設定装置80が設けられている。繰り出し装置70は、駆動モータ52と伝達装置55と、中空管体14からなり、制御装置から指示された値に対応して吸引カテーテル6の先端の繰り出し、巻き込み送出長さぶんを少なくとも繰り出させる。繰り出し長さ設定装置80は、自動モード又は手動モードの選択設定、繰り出し・巻き戻し量の外部設定機能を有する制御装置82と、設定する繰り出し量を指定する外部操作機能を有するディスプレイ装置84と、を含む。繰り出し長さ設定装置80の制御装置82には吸引カテーテル先端の繰り出し送出長さを記録保持する記憶装置86が接続されている。ディスプレイ装置に表示させながら吸引カテーテルの繰り出し、巻き戻し長さを、外部設定する。制御装置82と操作部8、9は電気的に接続されており、操作部8、9の握りこみ操作により制御装置82を介してカテーテル6の巻き込み、繰り出しを起動させる。
吸引カテーテル先端からの送出長さは、自動モードではデジタルディスプレイ上に長さを指定すると、電気モーター駆動装置の動作により、カテーテルの繰り出しが瞬時に自動に行え、また、手動モードでは、任意の長さに繰り出すことができ、繰り出し長さは、モータコントローラと制御装置82の内部メモリ、あるいは記憶装置86に記録保存される。設定した繰出し長さで繰出されるとディスプレイ装置にランプが点灯し操作者にカテーテルが目的の位置に到達したことを報知する。
次に、本実施形態の医療用吸引装置1の作用について説明すると、図1のカセットリール装置3を筐体2の位置決め部27にビルドインする。この際、筐体2の一部を他部から離脱させて内部を開放した状態で吸引カテーテル内蔵のカセットリール装置3をワンタッチで筐体に着脱できる。看護者あるいは医療従事者等は、銃体形状のグリップ部202を片手で把持してレバー8,9を操作し、カテーテルの送出、停止、巻き取りによる筐体内への収納吸引カテーテル6の収納状態において、迅速に巻取り、繰り出し機能させる。この際、カテーテルの余長がなく、一部を垂らして周囲の物品等に接触することがない。レバー8,9の操作で駆動モータ52を正逆回転起動させてカテーテルを前後進させることにより、滅菌吸引カテーテルの出し入れ操作を行なう。駆動モータ52は、実施形態では始動が円滑で制御しやすい直流モータが用いられているが、駆動源は限定的なものではなく、交流モータその他の駆動源を用いることができる。また、筐体2には図示しない吸引ポンプ38の起動用押しボタンスイッチが設けられており、吸引起動操作、調整弁42による吸引圧孔操作等を例えば拇指操作により行う。銃体形状の医療用吸引装置1をグリップ部202で把持した状態で、カセットリール装置3を筐体に装着する操作は、いわばマガジンの装填のように自然な動作で行なうので、カテーテル内蔵カセットをワンタッチで装着でき、これによって、取り扱いが極めて簡単で熟練もいらず、吸引操作の簡易化を達成し得る。
外部吸引装置の吸引力を起動させると、装置1内の外部吸引用配管34、閉鎖空間29、中空管体14内部、基端パイプ18のルートを経由して吸引カテーテル6の先端に負圧吸引力が供給される。外部吸引用配管34に接続する分岐管40の調整弁42により、適宜吸引力調整を行なう。
操作部8,9の操作で制御装置82に起動信号が供給され、直流モータ52が回転すると、伝達装置55を介して回転体50が回転し、同時に中空管体14が回転する。中空管体14に一体化して中空管体の一部を成す芯受け16は中空管体14と同じ回転数で同一方向に回転し、その際、該芯受け16は、保護ケース10に対して空転し、これによって吸引カテーテル6を繰り出しあるいは巻き込み駆動させる。
ガイド管20から送出されたカテーテル先端部19で吸引された痰や分泌物などは、中空管体14の内側を通過して、閉鎖空間29、外部吸引用配管34を経て、外部へ排出される。カテーテルの粘膜吸着防止は、グリップごと動かし先端の位置を変える操作とグリップのレバーを微細に前後に動かすこと、並びにカテーテルの先端粘膜吸着防止形状の採用や側孔で対応する。また、気管内挿管チューブにカセット嘴管が吸着して管腔閉塞せぬように吸引嘴管を多角形にしてもよい。片手での吸引操作が簡便に行えるのみならず清潔操作が容易となり、結果として肺炎合併症が減少し、救命率の向上に資する。
医療用吸引装置1の非使用時には、回転式進退ノズル28を後退して連通孔126を開き、筐体の嘴管部204の可撓性管部7近傍までカテーテルを縮めた状態で、そのまま洗浄液などに浸漬した状態で操作部を操作して外部吸引装置により負圧吸引する。これによって、カテーテルの内部だけでなく、洗浄液はそれぞれガイド管21とカテーテルの外面との間、ガイド管20とカテーテルの外面との間を経由し、図3の洗浄矢視のようにカテーテル外面と保護ケースとの空隙23部分を洗浄しながら中空管体14を経由して外部へ吸引排出される。
吸引カテーテル先端からの送出長さは、液晶表示によるディスプレイ装置により、自動モードではデジタルデイスプレイ上に長さを指定すると、駆動モータの動作により、カテーテルの繰り出しが瞬時に自動に行え、また、手動モードでは、任意の長さに繰り出すことができ、繰り出し長さは、制御装置のモータコントローラと液晶表示部制御部の内部メモリに記録保存できる。また、設定した駆動長さをカテーテルが繰出されたときに、光等により外部に報知される。
災害時の避難所などの電源の確保できないところでは、昼間に太陽電池パネル58の出力を充放電装置59に充電し、吸引装置使用時に電力供給ケーブル62を繋ぎ利用する。また、充放電装置59からの電力は吸引ポンプ38にも供給される。停電が回復し、電源が確保された時には、商用電源端子が充放電装置59に接続できる。
以上の通り、本発明の医療用吸引装置は、滅菌吸引カテーテル内蔵着脱式カセット構成であり、原則としてディスポーザブルであるが、特定の同一患者では吸引カテーテルを単回使用でなく、一定の極めて短時間内で医師の責任で判断して繰り返し複数回使用も容認され得る。その際、カセット内に吸引チューブを収納することにより、現在広く行われている長い吸引チューブを垂れ下がり露出したままで取り扱う方式よりも、はるかに感染防止面で優れ、同時に使い捨てられる吸引チューブ本数が減り、医療費節減にもつながると期待される。また、本発明により、今迄の吸引カテーテルがむき出しに露出していた時と比較して、吸引カテーテルの汚染対策が格段に進み、吸引カテーテル由来の細菌感染が激減する。その結果、治療期間の短縮、治癒率救命率の向上、新しい治療期間短縮プロトコ―ルの採用、入院期間の短縮、医療費の減少に寄与すると考えられる。また滅菌カテーテルがカセット内に隔離されているのでカセットは素手で触れられて取扱いが簡便になり、熟練を要せず、しかも吸引操作が手早く能率よく行えるようになる。手術室や病室など従来型の吸引システムが整備されている病院などでは、本発明の医療用吸引装置1を従来型の壁付吸引コンプレッサーか床置き吸引器の吸引管に連結して吸引を行うシステムとして用いることができる。また、本発明の医療用吸引装置1は、小型でカテーテルが保護され簡便で携帯性があり、小型3電源吸引器にも接続、太陽池電源設備を有する電源設備でも駆動されるので、電源確保の困難な緊急災害時の避難地域や発展途上国の医療にも貢献出来る。また、本発明の医療用吸引装置は、太陽電池パネルと充放電設備を備え、外部吸引装置と連結した、非常用の一体型カテーテル内蔵型医療用吸引装置として構成することができる。この場合、太陽池電電源を有する吸引装置で、電源確保の困難な緊急災害時の避難地域や発展途上国の医療にも利用できる独立型吸引装置として適用し得る。さらに、地震、台風、津波、大洪水、土石流、火山噴火など頻繁に起こる災害の現場では、停電、交通遮断、断水などのライフラインが途絶され、被災者の医療行為環境は劣悪な状況になり、感染症の拡大や緊急医療器具の不足や不動作が大きな課題となり、安心な電源設備の備わった前記吸入設備はこのような緊急災害現場での使用に威力を発揮する。
本発明の医療用吸引装置は、在宅医療、救急医療、手術治療、その他医療用の吸引が必要なすべての場面で適用することができる。
1 医療用吸引装置
2 筐体
202 グリップ部
204 嘴管部
3 カセットリール装置
4 接離手段
5 駆動機構
6 吸引カテーテル
7 可撓性管部
8,9 操作部
14 中空管体
16 芯受け
17 結合部
19 先端部
23 保護ケース内の空隙
29 閉鎖空間
30 外部吸引装置
50 回転体
52 駆動モータ
55 伝達装置
60 電源
80 繰り出し長さ設定装置
82 制御装置
84 ディスプレイ装置
124 連通孔
126 連通孔

Claims (9)

  1. 筐体と、
    筐体に着脱自在に装着され吸引カテーテルを巻き込み、繰り出し自在に収容するカセットリール装置と、
    カセットリール装置の筐体への着脱時にカセットリール装置に収容された吸引カテーテルを外部吸引装置に接離自在に接続させる接離手段と、
    カセットリール装置を筐体に装着した状態で吸引カテーテルを巻き込み、繰り出し駆動させる駆動機構と、を含み、
    接離手段は、一部が外部吸引装置に連通して吸引物を排出するとともに、他部がカセットリール装置を着脱自在に支承し、それに収容された吸引カテーテルに着脱自在に内部が連通する中空管体を含むことを特徴とする医療用吸引装置。
  2. 中空管体が筐体内に回転自在に軸支され、
    カセットリール装置は該中空管体に装着された状態で中空管体と一体回転するように設けられていることを特徴とする請求項記載の医療用吸引装置。
  3. 筐体は人が片手で把持できる大きさであり、
    1つ又は複数の指により吸引カテーテルの巻き込み、繰り出し駆動のための操作を行なう操作部を有することを特徴とする請求項1又は2記載の医療用吸引装置。
  4. 吸引カテーテルの吸引圧調整部を設けたことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の医療用吸引装置。
  5. カセットリール装置には、吸引カテーテル中空内部と、吸引カテーテルと吸引カテーテルを収容する保護ケースとの間隙部分と、を洗浄消毒するための連通孔が設けられていることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の医療用吸引装置。
  6. 吸引カテーテル先端の繰り出し送出長さを指定すると所定の繰り出し量で繰り出す繰り出し装置と、
    繰り出し長さをディスプレイ装置に表示させるとともにディスプレイ装置と連係して繰り出し量を外部設定する繰り出し長さ設定装置を有することを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の医療用吸引装置。
  7. 吸引カテーテル先端の繰り出し送出長さを記録保持する記憶装置を有することを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の医療用吸引装置。
  8. 筐体は、巻き込み、繰り出し駆動のための操作を行なう操作部を引き金状に操作する位置に配置させた銃体形状からなることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の医療用吸引装置。
  9. 筐体はグリップ部と嘴管部とからなる銃体形状であり、嘴管部の先端部分には、全周方向に可変可能な可撓性管部が設けられていることを特徴とする請求項記載の医療用吸引装置。
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